JP2004232918A - 浴室換気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルタの目詰まりや、ダクト内への異物混入など外的要因による圧力損出の著しい増大があってもDCモータの回転数の上昇を所定回転数で確実に制限することができるとともに、必要最小限の換気能力低下で運転を継続させることが可能な浴室換気装置を提供する。
【解決手段】風量指示手段によって指示された風量で運転するためのDCモータへの印加電圧における回転数を演算するモータ回転数演算手段と、DCモータの印加電圧を制御する印加電圧制御手段と、風量指示手段によって指示された風量における予め決められた許容最大回転数を記憶する記憶手段とを備えた浴室換気装置において、制御部は、風量指示手段によって指示された風量で運転するための回転数になるように制御する風量一定モードと、回転数検出手段の出力が所定の回転数になるように制御する回転数一定モードを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】風量指示手段によって指示された風量で運転するためのDCモータへの印加電圧における回転数を演算するモータ回転数演算手段と、DCモータの印加電圧を制御する印加電圧制御手段と、風量指示手段によって指示された風量における予め決められた許容最大回転数を記憶する記憶手段とを備えた浴室換気装置において、制御部は、風量指示手段によって指示された風量で運転するための回転数になるように制御する風量一定モードと、回転数検出手段の出力が所定の回転数になるように制御する回転数一定モードを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室の換気を行う浴室換気装置に関する。
【従来の技術】
従来、浴室などの湿気が多い室内を換気するには、一般的には換気扇といわれる換気用ファンが使用されている。この換気用ファンから排気された空気は、集合住宅や高断熱・高気密住宅においては、排気ダクトを通して外部に排出している。
【0002】
ところが、換気用ファンで排気ダクトを通して排気する場合、排気ダクトが長かったり曲がったりしていると空気の流れの抵抗による圧力損失が生じる。そこで、予め圧力損失を考慮して換気用ファンを駆動するDCモータを制御するようにしているが、従来の換気風量制御では、設計条件の換気風量で運転しても施工条件によるダクトの圧力損失によって、圧力損出が設計条件の圧力損出より大きければ換気風量が目標より少なくなり、圧力損失が設計条件の圧力損出より小さければ換気風量が目標より多くなり、目標風量が少ない場合は、換気不足により室内空気が十分に排出されず、多い場合は、室内のコールドドラフトやドアの笛鳴り音の原因となっていた。
【0003】
このような排気ダクトの影響を解消して一定風量で換気用ファンを運転するために、換気用ファンを回転させてDCモータの回転数を検出し、この回転数が予め記憶手段に記憶された風量指示手段によって指示された風量で運転するための回転数と同じになるようにDCモータへの印加電圧を調整するようにした風量一定制御DCモータがある(例えば、特許文献1参照。)。この手法によれば、ダクトによる圧力損出が変化しても、特別のセンサを使用することなく一定風量で運転できる、安価で高性能の換気風量一定制御DCモータが得られる。
【0004】
一方、浴室用の換気装置において、換気装置本体は浴室内の壁面や浴室天井裏に設置されるため換気ファンを回転させるDCモータも小型軽量で比較的低能力なものが使用される。このため、通常の使用で要求される能力範囲に対する能力限界の余裕も必然的に少なくなる。したがって例えば、フィルタの目詰まりや、ダクト内への異物の混入など外的要因によって圧力損出が増大した場合、一定風量で運転しようとするためにDCモータに対する通電をより大きくする制御を行うが、能力限界の余裕が少ないDCモータへの通電を大きくしていった場合の第一の問題としてDCモータの能力を超えた通電を行ってしまい機器を破壊してしまう、また第二にDCモータの運転回転数が通常の使用で想定した回転数より大きくなって騒音がうるさくなる、という問題があった。
【0005】
これに対して、静圧演算手段により求められた静圧と最大静圧記憶手段に記憶された最大静圧とを比較し、演算により求められた静圧が予め記憶されている最大静圧以上を検知すると、使用者に対して警報を発する、または警報を発すると共に通電が所定値以上に制御しようとしたときDCモータへの通電を停止させるか、DCモータへの印加電圧を所定値(1)以上に制御しようとしたとき、DCモータへの印加電圧を所定値(1)より低い所定値(2)に制御する換気風量一定制御DCモータがある(例えば、特許文献2参照。)。これによると、フィルタの目詰まりや、ダクト内への異物の混入など外的要因による圧力損出の増大を使用者に報知し、DCモータへの通電を停止または所定値未満で制限することにより、圧力損出の著しい増大によるモータの能力を超えた制御を抑制することが可能な風量一定制御DCモータが得られる。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−146189号公報(第3−4頁、第1−7図)
【特許文献2】
特開平6−335280号公報(第4−5頁、第1−3図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排気ダクトの圧力損失が増大したときにDCモータへの通電を停止してしまうと、フィルタの目詰まりや、ダクト内への異物混入などの圧力損失増大の要因を取り除くまでは換気装置を使用することができなくなる。一方、DCモータへの印加電圧を所定値(1)以上に制御しようとしたとき、DCモータへの印加電圧を所定値(1)より低い所定値(2)に制御する場合はDCモータを停止することなく運転することができる。ところで、DCモータへの印加電圧一定で換気ファンを回転させてある風量の排気を行っているときに、排気の圧力損失が大きくなると静圧の上昇によりその排気風量は小さくなる。排気風量が小さくなると換気ファンを駆動するDCモータの仕事量が減少し、負荷軽減で逆にDCモータの回転数は上昇する特性となる。したがって、DCモータへの印加電圧を一定にしたとしても圧力損失の変化によってDCモータの回転数は変動する。ここで、前記、DCモータへの印加電圧を所定値(1)以上に制御しようとしたとき、DCモータへの印加電圧を所定値(1)より低い所定値(2)に制御する場合は最大印加電圧を所定値(2)一定に制限することができるが、印加電圧が所定値(2)一定であっても更なる圧力損失の増大があった場合、DCモータの回転数は上昇するため回転数を制限することはできない。したがって、通電の印加電圧に制限を設けて前記印加電圧を所定値(1)より低い所定値(2)に制御しただけでは必ずしも所定の回転数未満で運転できるとは限らないことになる。したがって外的要因による圧力損出の著しい増大があった場合に、DCモータの運転回転数が通常の使用で想定した回転数より大きくなって騒音がうるさくなる、という問題が依然として残る。また、前記圧力損失が大きくなっていくとDCモータの回転数が上昇していくという特性を考慮して、前記所定値(1)に対するマージンを大きくとって、所定値(2)を更に低い値に設定した場合はDCモータの回転数が大きく低下し極端に換気装置の性能が落ちるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、換気風量を一定に保つために圧力損失の変化に対応してDCモータへの通電を調整する浴室換気装置において、フィルタの目詰まりや、ダクト内への異物混入など外的要因による圧力損出の著しい増大があってもDCモータの回転数の上昇を所定回転数で確実に制限することができるとともに、必要最小限の換気能力低下で運転を継続させることが可能な浴室換気装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
上記目的を達成するために請求項第1項記載の発明は、排気ダクトと、換気ファンを駆動するDCモータと、前記DCモータにDC電圧を印加するモータ駆動部と、前記DCモータの回転数を検出する回転数検出部と、前記モータ駆動部と前記回転数検出部を制御する制御部と、前記制御部のプログラムであり前記DCモータの運転風量を指示する風量指示手段と、前記風量指示手段によって指示された風量で運転するための前記DCモータへの印加電圧における回転数を演算するモータ回転数演算手段と、前記回転数検出手段によって検出された運転回転数を前記モータ回転数演算手段により求められたモータ回転数と同回転数になるよう前記DCモータの印加電圧を制御する印加電圧制御手段と、前記風量指示手段によって指示された風量における予め決められた許容最大回転数を記憶する記憶手段とを備えた浴室換気装置において、前記制御部は、前記風量指示手段によって指示された風量で運転するための回転数になるように制御する風量一定モードと、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるように制御する回転数一定モードを有することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、排気ダクトの圧量損失の変化に応じてDCモータの回転数を変化させ、指示された風量一定で運転するようにする制御に加えて、圧量損失の変化に関わらず所定の回転数で運転するようにする制御が可能となる。
【0011】
請求項第2項記載の発明は、前記制御部は、前記風量指示手段によって指示された風量で運転するための回転数になるように風量一定に制御中に、前記回転数検出部により求められたモータ回転数が前記記憶手段に記憶されている許容最大回転数以上を検知した時、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるよう回転数一定に印加電圧制御手段を制御し前記モータ駆動部を駆動することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、指示された風量で運転するための回転数になるように風量一定でDCモータが運転しているときに、フィルタのほこり詰まりやダクト内への異物混入等の外的要因による圧力損出の増大があった場合、換気風量を一定に保つためにDCモータの運転回転数を上昇させようとするが、DCモータの回転数が許容最大回転数以上になったことを検出したとき、圧力損失の変化によらずDCモータの回転数が所定の回転数になるよう制御するため、DCモータの許容最大回転数を所定の回転数で確実に制限を掛けることができる。したがって、圧力損出の増大で回転数が過度に上昇することによる騒音の増大を抑制して運転を継続することができる。また、必要最小限の換気能力低下で運転を継続させることが可能となる。
【0013】
請求項第3項記載の発明は、前記制御部は、前記DCモータが停止状態から運転状態になった場合、風量一定の制御を行うことを特徴とする浴室換気装置。
【0014】
本発明によれば、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるよう回転数一定に印加電圧制御手段を制御しDCモータを駆動しているときに、圧力損失の増大原因であるフィルタのほこり詰まりやダクト内の異物が取り除かれることにより圧力損失がもとのレベルに戻ったとき、DCモータが停止状態から運転状態になった場合に風量一定の制御を行うことにより、再び風量一定での運転が可能になる。
【0015】
請求項第4項記載の発明は、前記制御部は、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるよう回転数一定に制御中に、前記印加電圧制御手段が所定の電圧以上に制御した時、風量一定の制御を行うことを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるよう回転数一定に印加電圧制御手段を制御しDCモータを駆動しているときに、圧力損失の増大原因であるフィルタのほこり詰まりやダクト内の異物が取り除かれることにより圧力損失がもとのレベルに戻ったとき、一定の回転数で制御しようとした場合は圧力損失が小さくなるにつれて印加電圧は大きくなることから印加電圧が所定値以上になることで圧力損失の減少を検知して風量一定の制御に戻すことにより、再び風量一定での運転が可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の形態により添付図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施に係る浴室換気装置の全体構成を示す図である。図1において換気ファン1はDCモータ2に接続されており、吸気口である浴室3の天井または壁面の開口部に接続され設置されている。さらに、排気ダクト4の一端はこの換気ファンに、もう一端は排気口である浴室外部に接続されており、DCモータ2の回転に連動して換気ファンが回転することにより浴室内3の湿った空気を排気ダクト4を通して浴室外部へ排気する構成となっている。
【0019】
DCモータ2には、モータ駆動部5と回転数検出部6とが接続されている。モータ駆動部5は、制御部7からの制御指令に応じてDCモータ2への通電を変化させ、それによりDCモータ2はその回転数が変化する。また、回転数検出部6は、DCモータ2の回転数の検出を行いその検出値は制御部7へ入力される。
【0020】
制御部7はマイクロコンピュータのプログラムにより、風量指示手段8、モータ回転数演算手段9、記憶手段10、印加電圧制御手段11から構成される。風量指示手段8は、浴室換気装置に接続されている操作盤(図示せず)を使用者が操作して運転モードを選択した場合に、その運転モードに応じて排気すべき排気風量を、モータ回転数演算手段9および印加電圧制御手段11へ指示する。モータ回転数演算手段9は、風量指示手段8からの指示風量と前記回転数検出部6からの検出回転数に基づいて、指示された風量を換気することのできる回転数を演算する。記憶手段10は、DCモータの許容最大回転数を記憶する。また、印加電圧制御手段11は、前記回転数検出部6からの検出回転数、風量指示手段8、モータ回転数演算手段9、および記憶手段10の各データに基づいて前記モータ駆動部5へ通電する印加電圧を制御する。
【0021】
図2は、図1で示した全体構成の具体的な回路構成例を示すブロック図である。図2において、モータ駆動部5は、整流回路12、平滑用コンデンサ13、スイッチング回路14、および電圧設定回路15からなる。商用電源16の交流を整流回路12と平滑用コンデンサ13で直流に変換してスイッチング回路14に印可する電圧VDDを得る。一方、3相のDCモータ2は、永久磁石を回転子(図示せず)として、固定子17にU、V、Wの3相の巻線を備えており、モータ駆動回路18でスイッチング回路14を駆動し、固定子17に回転磁界が生じるように各巻線に電流を流すことでモータを回転させる。ここで、モータの回転数制御は、電圧設定回路15にマイクロコンピュータからなる制御部7より制御電圧信号を与えることにより、巻線に流す電流をパルス幅変調(PWM)し、PWMオンデューティを可変することにより行う。
【0022】
回転数検出部6は、ホール素子19、およびFG(周波数発電機)パルス発生回路20からなる。ホール素子19は、モータ駆動回路18およびFGパルス発生回路20に接続され、DCモータ2の回転子の永久磁石の位置を検出し、DCモータ2の回転数に応じたFGパルスをFGパルス発生回路20から制御部7へ入力する。これにより、制御部7は入力されたFGパルスによってモータの回転数を認識する。
【0023】
次に、本発明の実施に係る浴室換気装置の動作を図3〜図10を用いて説明する。
【0024】
図3は、本発明の実施に係る浴室換気装置の主動作を示すフローチャートである。図3において、ステップS0からスタートし、ステップS1で浴室換気装置の換気モードに対応する「指示風量」を図4のテーブル1から取得する。ここで、換気モードとは例えば浴室換気装置に接続されている操作盤(図示せず)で使用者が選択可能な換気運転の種類である。また、テーブル1は制御部7のマイクロコンピュータのメモリに格納されているデータであり、例として浴室換気装置の換気モードが「小」、「中」、「大」の3通りのモードがある場合、図4に示すようにそれぞれ「小」=Ql(120m3/h)、「中」=Qm(180m3/h)、「大」=Qh(210m3/h)、および停止時のQ0(0m3/h)が対応する。
【0025】
次にステップS2で指示風量の判断を行う。ステップS1で取得した「指示風量」がQ0である、すなわち運転停止時であればステップS2−YESとなる。運転停止時はその後、ステップS3で「現在の制御手段」を「風量一定制御」に設定して、ステップS4でDCモータ2への通電を停止し、ステップS1の指示風量取得に戻る。
【0026】
ここで、浴室換気装置の運転が開始された場合、例えば運転される換気モードが「中」とすると、ステップS1でQm(180m3/h)が取得されるため、ステップS2の指示風量判断でステップS2−NOとなり、ステップS5に進む。
【0027】
ステップS5において、FGパルス発生回路20からのFGパルスを入力してモータの「現在の回転数」を取得する。
【0028】
次にステップS6で、現在の制御手段の判断を行う。ここでは、運転停止時のステップS3で「現在の制御手段」を「風量一定制御」に設定してあるのでステップS6−NOとなり、ステップS7に進む。
【0029】
ステップS7では、指示風量に対応する回転数を図5のテーブル2から取得して「最大回転数」に格納する。ここで、テーブル2は制御部7のマイクロコンピュータのメモリに格納されているデータであり、指示風量に制御手段を切り替えるしきい値の回転数データを対応させる。例として図5において、指示風量Ql、Qm、Qhに対してそれぞれ、Ntl(1100rpm)、Ntm(1400rpm)、Nth(1600rpm)が対応する。したがってステップS7においては、先のステップS1で指示風量Qm(180m3/h)が取得されているため図5から回転数Ntm(1400rpm)を取得し、これを「最大回転数」に格納する。
【0030】
次にステップS8で、先のステップS5で取得した「現在の回転数」とステップS7で取得した「最大回転数」の値の大きさを比較する。「現在の回転数」が「最大回転数」の値未満であればステップS8−NOでステップS11の風量一定制御に進む。
【0031】
ステップS11風量一定制御の詳細動作は後述するが、ステップS11では「現在の回転数」が図9テーブル5内の指示風量と印加電圧レベルに対応する回転数データと等しくなるようにPWMオンデューティを変化させ、排気風量が指示された風量Qm(180m3/h)に一定になるように制御する。ここで、テーブル5は制御部7のマイクロコンピュータのメモリに格納されているデータであり、指示風量にその指示風量が出せるPWMオンデューティと回転数の組み合わせを対応させる。さらにこの組み合わせは印加電圧に応じて複数存在し、その複数の組み合わせのひとつを印加電圧レベルVnとして指定することができる。
【0032】
その後ステップS1に戻る。以後、換気運転が継続されている間は以上で説明したステップS1〜ステップS11をループすることになる。これにより浴室換気装置は、換気モード「中」で指示された風量Qm(180m3/h)一定の排気風量で換気運転を継続する。
【0033】
一定風量で換気運転を継続する間、何らかの理由で圧力損失が変化してもステップS11風量一定制御により排気風量が一定になるようにPWMオンデューティを変化させる。例えば、指示風量Qm(180m3/h)で一定風量運転中に吸気口に配置してある吸気フィルタ(図示せず)にほこりが溜まって圧力損失が大きくなった場合、PWMオンデューティを大きくすることによりDCモータ2の回転数を高くし、指示された風量Qm(180m3/h)を確保する。ここで、例えば排気ダクト4内部に異物が詰まってさらに圧力損失が増大した場合、DCモータ2の回転数もさらに高くなり、ステップS8において「現在の回転数」が「最大回転数(回転数データ1400rpmが格納されている)」以上になるとステップS8−YESでS9に分岐する。「風量一定制御」が設定されていた「現在の制御手段」は、ステップS9にて「回転数一定制御」に切り替わり、S10の回転数一定制御に進む。
【0034】
ステップS10回転数一定制御の詳細動作は後述するが、ステップS10では「現在の回転数」が図6テーブル3内の指示風量に対応する回転数データと等しくなるようにPWMオンデューティを変化させる。ここで、テーブル3は制御部7のマイクロコンピュータのメモリに格納されているデータであり、指示風量に回転数一定制御の設定回転数を対応させる。例として図6において、指示風量Ql、Qm、Qhに対してそれぞれ、Nsl(1100rpm)、Nsm(1400rpm)、Nsh(1600rpm)が対応する。したがって、例えば指示風量がQm(180m3/h)であれば回転数データはNsm(1400rpm)となり、「現在の回転数」がNsm(1400rpm)になるように制御を行う。
【0035】
次にステップS12では図7テーブル4内の指示風量に対応する印加電圧のデューティデータを取得して「最大電圧」に格納する。ここで、テーブル4は制御部7のマイクロコンピュータのメモリに格納されているデータであり、指示風量に印加電圧PWMのオンデューティ値を対応させたものである。例として図7において、指示風量Ql、Qm、Qhに対してそれぞれ、Dtl(53.0%)、Dtm(69.0%rpm)、Dth(76.0%)が対応する。
【0036】
次にステップS13で「現在のデューティ」と「最大電圧」の値の大きさを比較する。「現在のデューティ」とは、ステップ10の回転数一定制御で一定の回転数でDCモータを回転させるために出力するPWMオンデューティであり、この「現在のデューティ」が「最大電圧」(例えば指示風量Qm(180m3/h)の時、図7テーブル4よりDtm(69.0%rpm))以上になるかの判断を行う。「現在のデューティ」が「最大電圧」未満であればステップ13−NOとなる。
【0037】
その後ステップS1に戻り、換気運転が継続されていれば、ステップS2、ステップS5、ステップS6と進む。ステップS6において、「現在の制御手段」は、先のステップS9にて「回転数一定制御」に切り替わっているので、ステップS6−YESとなりS10の回転数一定制御に進む。
【0038】
以後、換気運転が継続されている間は以上で説明したステップS1〜ステップS13−NOをループすることになる。これにより浴室換気装置は、圧力損失の変化に関わらず、図6テーブル3におけるNsm(1400rpm)の回転数一定で換気運転を継続する。
【0039】
ここで、回転数一定で換気運転を継続している間に、例えば排気ダクト4内部に詰まっていた異物が取り除かれることにより圧力損失が減少した場合、ステップS10で出力するPWMオンデューティである「現在のデューティ」は大きくなっていき、「最大電圧」以上になるとステップS13−YESとなり、ステップS14で「現在の制御手段」を「風量一定制御」に設定するため、以後換気運転が継続されている間はステップS1〜ステップS11をループすることになり、浴室換気装置は、換気モード「中」で指示された風量Qm(180m3/h)一定の排気風量で換気運転を継続することになる。
【0040】
また、浴室換気装置が換気運転中から運転停止になった場合、ステップS1でQ0(0m3/h)が取得されることにより、ステップS2の判断でステップS2−YESとなり、ステップS3で「現在の制御手段」を「風量一定制御」に設定して、ステップS4でDCモータ2への通電を停止し、ステップS1の指示風量取得に戻る。ここで、ステップS3で「現在の制御手段」が「風量一定制御」に設定されているため、次に換気運転が開始された場合、初めはステップS11の風量一定制御が実行されることになる。
【0041】
図8は、図3におけるステップS11風量一定制御の動作を示すフローチャートである。図8においてステップS15からスタートし、ステップS14において5秒周期を判断する。5秒周期でなければステップS14−NOとなりステップS22へ進む。
【0042】
ステップ22では、図9のテーブル5から現在の印加電圧レベルVnと指示風量に対応するデューティを取得し、このオンデューティのPWMでDCモータ2に通電する。ここで例えば、現在の印加電圧レベルがV11で指示風量がQm(180m3/h)であるとすると、図9からデューティはDm11(59.2%)となるのでPWMオンデューティDm11(59.2%)でDCモータ2に通電することになる。
【0043】
その後、ステップ23で風量一定制御の処理を終了するため、ステップS16で5秒周期になるまでは、ステップS22において一定のPWMオンデューティの通電を継続する。
【0044】
ステップS16において5秒周期になるとステップS16−YESでステップS17に進む。ステップS17では、図9のテーブル5から現在の印加電圧レベルVnと指示風量に対応する回転数を取得して「目標回転数a」に格納する。例えば、現在の印加電圧レベルがV11で指示風量がQm(180m3/h)であれば、回転数Nm11(1154rpm)を取得して「目標回転数a」に格納する。
【0045】
次に、ステップS18とステップS19において、この「目標回転数a」と図3のステップS5で取得した「現在の回転数」の値を比較する。「現在の回転数」と「目標回転数a」が等しければステップS18−YES、「現在の回転数」が「目標回転数a」より大きければステップS19−YES、「現在の回転数」が「目標回転数a」より小さければステップS19−NO、となる。
【0046】
ステップS18−YESの場合、例えば「現在の回転数」が1154rpmで「目標回転数a」Nm11(1154rpm)と一致しているとき、浴室換気装置は指示風量Qm(180m3/h)の排気風量で運転していることになるので、PWMオンデューティはDm11(59.2%)のままステップS22で通電を継続する。
【0047】
一方、ステップS19−YESの場合、例えば「現在の回転数」が1120rpmで「目標回転数a」Nm11(1154rpm)より小さいとき、浴室換気装置は指示風量Qm(180m3/h)より大きい排気風量で運転していることになるので、PWMオンデューティを小さくする必要がある。このため、まずステップS21で印加電圧レベルVnを一段階下げる、例えば印加電圧レベルがV11であればV10とする。次に図9テーブル5から印加電圧レベルV10に対応するデューティはDm10(58.8%)であるのでステップS22でPWMオンデューティDm10(58.8%)の通電を行う。したがって、DCモータ2への通電はPWMオンデューティDm11(59.2%)からDm10(58.8%)へ下がるとともに「目標回転数a」もNm11(1154rpm)からNm10(1143rpm)へ下がる。以後、「現在の回転数」が「目標回転数a」以上になるまで印加電圧レベルVnの段階を下げ、PWMオンデューティを小さくする。
【0048】
また、ステップS19−NOの場合、例えば「現在の回転数」が1180rpmで「目標回転数a」Nm11(1154rpm)より小さいとき、浴室換気装置は指示風量Qm(180m3/h)より小さい排気風量で運転していることになるので、PWMオンデューティを大きくする必要がある。このため、まずステップS20で印加電圧レベルVnを一段階上げる、例えば印加電圧レベルがV11であればV12とする。次に図9テーブル5から印加電圧レベルV12に対応するデューティはDm12(59.6%)であるのでステップS22でPWMオンデューティDm12(59.6%)の通電を行う。したがって、DCモータ2への通電はPWMオンデューティDm11(59.2%)からDm12(59.6%)へ上がるとともに「目標回転数a」もNm11(1154rpm)からNm12(1265rpm)へ上がる。以後、「現在の回転数」が「目標回転数a」以下になるまで印加電圧レベルVnの段階を上げ、PWMオンデューティを大きくする。
【0049】
以上のように風量一定制御では、圧力損出に応じて「現在の回転数」が「目標回転数a」と一致するようにPWMオンデューティを変化させ、圧力損失の影響を受けず排気風量が指示風量の値で一定になるように制御を行う。
【0050】
図10は、図3におけるステップS10回転数一定制御の動作を示すフローチャートである。図10においてステップS24からスタートし、ステップS25において200m秒周期を判断する。200m秒周期でなければステップS25−NOとなりステップS31へ進む。
【0051】
ステップS31では、「現在のデューティ」のPWMオンデューティでDCモータ2に通電する。ここで「現在のデューティ」には初期値として任意の値が格納されており例えば「現在のデューティ」=80.0であれば80.0%のPWMオンデューティとなる。
【0052】
その後、ステップS32で風量一定制御の処理を終了するため、ステップS25で200m秒周期になるまでは、ステップS31において一定のPWMオンデューティの通電を継続する。
【0053】
ステップS25において200m秒周期になるとステップS25−YESでステップS26に進む。ステップS26では、図6のテーブル3から現在の指示風量に対応する回転数を取得して「目標回転数b」に格納する。例えば、現在の指示風量がQm(180m3/h)であれば、回転数Nsm(1400rpm)を取得して「目標回転数b」に格納する。
【0054】
次に、ステップS27とステップS28において、この「目標回転数b」と図3のステップS5で取得した「現在の回転数」の値を比較する。「現在の回転数」と「目標回転数b」が等しければステップS27−YES、「現在の回転数」が「目標回転数b」より大きければステップS28−YES、「現在の回転数」が「目標回転数a」より小さければステップS28−NO、となる。
【0055】
ステップS27−YESの場合、例えば「現在の回転数」が1400rpmで「目標回転数b」Nsm(1400rpm)と一致しているとき、浴室換気装置は「目標回転数b」Nsm(1400rpm)の回転数で運転していることになるので、PWMオンデューティは「現在のデューティ」(80.0%)のままステップS31で通電を継続する。
【0056】
一方、ステップS28−YESの場合、例えば「現在の回転数」が1450rpmで「目標回転数b」Nsm(1400rpm)より大きいとき、運転回転数を下げるためPWMオンデューティを小さくする必要がある。このため、ステップS30で「現在のデューティ」を所定値下げる、例えば「現在のデューティ」=80.0%であれば79.5%にし、ステップS31でPWMオンデューティ79.5%の通電を行う。したがって、DCモータ2への通電はPWMオンデューティ80.0%から79.5%へ下がる。以後、「現在の回転数」が「目標回転数b」以下になるまで「現在のデューティ」の値を下げていき、PWMオンデューティを小さくする。
【0057】
また、ステップS28−NOの場合、例えば「現在の回転数」が1350rpmで「目標回転数b」Nsm(1400rpm)より小さいとき、運転回転数を上げるためPWMオンデューティを大きくする必要がある。このため、ステップS29
で「現在のデューティ」を所定値上げる、例えば「現在のデューティ」=80.0%であれば80.5%にし、ステップS31でPWMオンデューティ80.5%の通電を行う。したがって、DCモータ2への通電はPWMオンデューティ80.0%から80.5%へ上がる。以後、「現在の回転数」が「目標回転数b」以上になるまで「現在のデューティ」の値を上げていき、PWMオンデューティを大きくする。
【0058】
以上のように回転数一定制御では、「現在の回転数」が「目標回転数b」と一致するようにPWMオンデューティを変化させ、圧力損失の影響を受けず運転回転数が所定値で一定になるように制御を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に係る浴室換気装置の構成図である。
【図2】本発明の実施に係る浴室換気装置の回路例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施に係る浴室換気装置の主動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施に係る浴室換気装置のテーブル1を示す図である。
【図5】本発明の実施に係る浴室換気装置のテーブル2を示す図である。
【図6】本発明の実施に係る浴室換気装置のテーブル3を示す図である。
【図7】本発明の実施に係る浴室換気装置のテーブル4を示す図である。
【図8】本発明の実施に係る浴室換気装置の風量一定制御の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施に係る浴室換気装置のテーブル5を示す図である。
【図10】本発明の実施に係る浴室換気装置の回転数一定制御の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…換気ファン、2…DCモータ、3…浴室、4…排気ダクト、5…モータ駆動部、6…回転数検出部、7…制御手段、8…風量指示手段、9…モータ回転数演算手段、10…記憶手段、11…印加電圧制御手段、12…整流回路、13…平滑用コンデンサ、14…スイッチング回路、15…電圧設定手段、16…商用電源、17…固定子、18…モータ駆動回路、19…ホール素子、20…FG(周波数発電機)パルス発生回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室の換気を行う浴室換気装置に関する。
【従来の技術】
従来、浴室などの湿気が多い室内を換気するには、一般的には換気扇といわれる換気用ファンが使用されている。この換気用ファンから排気された空気は、集合住宅や高断熱・高気密住宅においては、排気ダクトを通して外部に排出している。
【0002】
ところが、換気用ファンで排気ダクトを通して排気する場合、排気ダクトが長かったり曲がったりしていると空気の流れの抵抗による圧力損失が生じる。そこで、予め圧力損失を考慮して換気用ファンを駆動するDCモータを制御するようにしているが、従来の換気風量制御では、設計条件の換気風量で運転しても施工条件によるダクトの圧力損失によって、圧力損出が設計条件の圧力損出より大きければ換気風量が目標より少なくなり、圧力損失が設計条件の圧力損出より小さければ換気風量が目標より多くなり、目標風量が少ない場合は、換気不足により室内空気が十分に排出されず、多い場合は、室内のコールドドラフトやドアの笛鳴り音の原因となっていた。
【0003】
このような排気ダクトの影響を解消して一定風量で換気用ファンを運転するために、換気用ファンを回転させてDCモータの回転数を検出し、この回転数が予め記憶手段に記憶された風量指示手段によって指示された風量で運転するための回転数と同じになるようにDCモータへの印加電圧を調整するようにした風量一定制御DCモータがある(例えば、特許文献1参照。)。この手法によれば、ダクトによる圧力損出が変化しても、特別のセンサを使用することなく一定風量で運転できる、安価で高性能の換気風量一定制御DCモータが得られる。
【0004】
一方、浴室用の換気装置において、換気装置本体は浴室内の壁面や浴室天井裏に設置されるため換気ファンを回転させるDCモータも小型軽量で比較的低能力なものが使用される。このため、通常の使用で要求される能力範囲に対する能力限界の余裕も必然的に少なくなる。したがって例えば、フィルタの目詰まりや、ダクト内への異物の混入など外的要因によって圧力損出が増大した場合、一定風量で運転しようとするためにDCモータに対する通電をより大きくする制御を行うが、能力限界の余裕が少ないDCモータへの通電を大きくしていった場合の第一の問題としてDCモータの能力を超えた通電を行ってしまい機器を破壊してしまう、また第二にDCモータの運転回転数が通常の使用で想定した回転数より大きくなって騒音がうるさくなる、という問題があった。
【0005】
これに対して、静圧演算手段により求められた静圧と最大静圧記憶手段に記憶された最大静圧とを比較し、演算により求められた静圧が予め記憶されている最大静圧以上を検知すると、使用者に対して警報を発する、または警報を発すると共に通電が所定値以上に制御しようとしたときDCモータへの通電を停止させるか、DCモータへの印加電圧を所定値(1)以上に制御しようとしたとき、DCモータへの印加電圧を所定値(1)より低い所定値(2)に制御する換気風量一定制御DCモータがある(例えば、特許文献2参照。)。これによると、フィルタの目詰まりや、ダクト内への異物の混入など外的要因による圧力損出の増大を使用者に報知し、DCモータへの通電を停止または所定値未満で制限することにより、圧力損出の著しい増大によるモータの能力を超えた制御を抑制することが可能な風量一定制御DCモータが得られる。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−146189号公報(第3−4頁、第1−7図)
【特許文献2】
特開平6−335280号公報(第4−5頁、第1−3図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排気ダクトの圧力損失が増大したときにDCモータへの通電を停止してしまうと、フィルタの目詰まりや、ダクト内への異物混入などの圧力損失増大の要因を取り除くまでは換気装置を使用することができなくなる。一方、DCモータへの印加電圧を所定値(1)以上に制御しようとしたとき、DCモータへの印加電圧を所定値(1)より低い所定値(2)に制御する場合はDCモータを停止することなく運転することができる。ところで、DCモータへの印加電圧一定で換気ファンを回転させてある風量の排気を行っているときに、排気の圧力損失が大きくなると静圧の上昇によりその排気風量は小さくなる。排気風量が小さくなると換気ファンを駆動するDCモータの仕事量が減少し、負荷軽減で逆にDCモータの回転数は上昇する特性となる。したがって、DCモータへの印加電圧を一定にしたとしても圧力損失の変化によってDCモータの回転数は変動する。ここで、前記、DCモータへの印加電圧を所定値(1)以上に制御しようとしたとき、DCモータへの印加電圧を所定値(1)より低い所定値(2)に制御する場合は最大印加電圧を所定値(2)一定に制限することができるが、印加電圧が所定値(2)一定であっても更なる圧力損失の増大があった場合、DCモータの回転数は上昇するため回転数を制限することはできない。したがって、通電の印加電圧に制限を設けて前記印加電圧を所定値(1)より低い所定値(2)に制御しただけでは必ずしも所定の回転数未満で運転できるとは限らないことになる。したがって外的要因による圧力損出の著しい増大があった場合に、DCモータの運転回転数が通常の使用で想定した回転数より大きくなって騒音がうるさくなる、という問題が依然として残る。また、前記圧力損失が大きくなっていくとDCモータの回転数が上昇していくという特性を考慮して、前記所定値(1)に対するマージンを大きくとって、所定値(2)を更に低い値に設定した場合はDCモータの回転数が大きく低下し極端に換気装置の性能が落ちるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、換気風量を一定に保つために圧力損失の変化に対応してDCモータへの通電を調整する浴室換気装置において、フィルタの目詰まりや、ダクト内への異物混入など外的要因による圧力損出の著しい増大があってもDCモータの回転数の上昇を所定回転数で確実に制限することができるとともに、必要最小限の換気能力低下で運転を継続させることが可能な浴室換気装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
上記目的を達成するために請求項第1項記載の発明は、排気ダクトと、換気ファンを駆動するDCモータと、前記DCモータにDC電圧を印加するモータ駆動部と、前記DCモータの回転数を検出する回転数検出部と、前記モータ駆動部と前記回転数検出部を制御する制御部と、前記制御部のプログラムであり前記DCモータの運転風量を指示する風量指示手段と、前記風量指示手段によって指示された風量で運転するための前記DCモータへの印加電圧における回転数を演算するモータ回転数演算手段と、前記回転数検出手段によって検出された運転回転数を前記モータ回転数演算手段により求められたモータ回転数と同回転数になるよう前記DCモータの印加電圧を制御する印加電圧制御手段と、前記風量指示手段によって指示された風量における予め決められた許容最大回転数を記憶する記憶手段とを備えた浴室換気装置において、前記制御部は、前記風量指示手段によって指示された風量で運転するための回転数になるように制御する風量一定モードと、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるように制御する回転数一定モードを有することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、排気ダクトの圧量損失の変化に応じてDCモータの回転数を変化させ、指示された風量一定で運転するようにする制御に加えて、圧量損失の変化に関わらず所定の回転数で運転するようにする制御が可能となる。
【0011】
請求項第2項記載の発明は、前記制御部は、前記風量指示手段によって指示された風量で運転するための回転数になるように風量一定に制御中に、前記回転数検出部により求められたモータ回転数が前記記憶手段に記憶されている許容最大回転数以上を検知した時、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるよう回転数一定に印加電圧制御手段を制御し前記モータ駆動部を駆動することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、指示された風量で運転するための回転数になるように風量一定でDCモータが運転しているときに、フィルタのほこり詰まりやダクト内への異物混入等の外的要因による圧力損出の増大があった場合、換気風量を一定に保つためにDCモータの運転回転数を上昇させようとするが、DCモータの回転数が許容最大回転数以上になったことを検出したとき、圧力損失の変化によらずDCモータの回転数が所定の回転数になるよう制御するため、DCモータの許容最大回転数を所定の回転数で確実に制限を掛けることができる。したがって、圧力損出の増大で回転数が過度に上昇することによる騒音の増大を抑制して運転を継続することができる。また、必要最小限の換気能力低下で運転を継続させることが可能となる。
【0013】
請求項第3項記載の発明は、前記制御部は、前記DCモータが停止状態から運転状態になった場合、風量一定の制御を行うことを特徴とする浴室換気装置。
【0014】
本発明によれば、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるよう回転数一定に印加電圧制御手段を制御しDCモータを駆動しているときに、圧力損失の増大原因であるフィルタのほこり詰まりやダクト内の異物が取り除かれることにより圧力損失がもとのレベルに戻ったとき、DCモータが停止状態から運転状態になった場合に風量一定の制御を行うことにより、再び風量一定での運転が可能になる。
【0015】
請求項第4項記載の発明は、前記制御部は、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるよう回転数一定に制御中に、前記印加電圧制御手段が所定の電圧以上に制御した時、風量一定の制御を行うことを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるよう回転数一定に印加電圧制御手段を制御しDCモータを駆動しているときに、圧力損失の増大原因であるフィルタのほこり詰まりやダクト内の異物が取り除かれることにより圧力損失がもとのレベルに戻ったとき、一定の回転数で制御しようとした場合は圧力損失が小さくなるにつれて印加電圧は大きくなることから印加電圧が所定値以上になることで圧力損失の減少を検知して風量一定の制御に戻すことにより、再び風量一定での運転が可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の形態により添付図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施に係る浴室換気装置の全体構成を示す図である。図1において換気ファン1はDCモータ2に接続されており、吸気口である浴室3の天井または壁面の開口部に接続され設置されている。さらに、排気ダクト4の一端はこの換気ファンに、もう一端は排気口である浴室外部に接続されており、DCモータ2の回転に連動して換気ファンが回転することにより浴室内3の湿った空気を排気ダクト4を通して浴室外部へ排気する構成となっている。
【0019】
DCモータ2には、モータ駆動部5と回転数検出部6とが接続されている。モータ駆動部5は、制御部7からの制御指令に応じてDCモータ2への通電を変化させ、それによりDCモータ2はその回転数が変化する。また、回転数検出部6は、DCモータ2の回転数の検出を行いその検出値は制御部7へ入力される。
【0020】
制御部7はマイクロコンピュータのプログラムにより、風量指示手段8、モータ回転数演算手段9、記憶手段10、印加電圧制御手段11から構成される。風量指示手段8は、浴室換気装置に接続されている操作盤(図示せず)を使用者が操作して運転モードを選択した場合に、その運転モードに応じて排気すべき排気風量を、モータ回転数演算手段9および印加電圧制御手段11へ指示する。モータ回転数演算手段9は、風量指示手段8からの指示風量と前記回転数検出部6からの検出回転数に基づいて、指示された風量を換気することのできる回転数を演算する。記憶手段10は、DCモータの許容最大回転数を記憶する。また、印加電圧制御手段11は、前記回転数検出部6からの検出回転数、風量指示手段8、モータ回転数演算手段9、および記憶手段10の各データに基づいて前記モータ駆動部5へ通電する印加電圧を制御する。
【0021】
図2は、図1で示した全体構成の具体的な回路構成例を示すブロック図である。図2において、モータ駆動部5は、整流回路12、平滑用コンデンサ13、スイッチング回路14、および電圧設定回路15からなる。商用電源16の交流を整流回路12と平滑用コンデンサ13で直流に変換してスイッチング回路14に印可する電圧VDDを得る。一方、3相のDCモータ2は、永久磁石を回転子(図示せず)として、固定子17にU、V、Wの3相の巻線を備えており、モータ駆動回路18でスイッチング回路14を駆動し、固定子17に回転磁界が生じるように各巻線に電流を流すことでモータを回転させる。ここで、モータの回転数制御は、電圧設定回路15にマイクロコンピュータからなる制御部7より制御電圧信号を与えることにより、巻線に流す電流をパルス幅変調(PWM)し、PWMオンデューティを可変することにより行う。
【0022】
回転数検出部6は、ホール素子19、およびFG(周波数発電機)パルス発生回路20からなる。ホール素子19は、モータ駆動回路18およびFGパルス発生回路20に接続され、DCモータ2の回転子の永久磁石の位置を検出し、DCモータ2の回転数に応じたFGパルスをFGパルス発生回路20から制御部7へ入力する。これにより、制御部7は入力されたFGパルスによってモータの回転数を認識する。
【0023】
次に、本発明の実施に係る浴室換気装置の動作を図3〜図10を用いて説明する。
【0024】
図3は、本発明の実施に係る浴室換気装置の主動作を示すフローチャートである。図3において、ステップS0からスタートし、ステップS1で浴室換気装置の換気モードに対応する「指示風量」を図4のテーブル1から取得する。ここで、換気モードとは例えば浴室換気装置に接続されている操作盤(図示せず)で使用者が選択可能な換気運転の種類である。また、テーブル1は制御部7のマイクロコンピュータのメモリに格納されているデータであり、例として浴室換気装置の換気モードが「小」、「中」、「大」の3通りのモードがある場合、図4に示すようにそれぞれ「小」=Ql(120m3/h)、「中」=Qm(180m3/h)、「大」=Qh(210m3/h)、および停止時のQ0(0m3/h)が対応する。
【0025】
次にステップS2で指示風量の判断を行う。ステップS1で取得した「指示風量」がQ0である、すなわち運転停止時であればステップS2−YESとなる。運転停止時はその後、ステップS3で「現在の制御手段」を「風量一定制御」に設定して、ステップS4でDCモータ2への通電を停止し、ステップS1の指示風量取得に戻る。
【0026】
ここで、浴室換気装置の運転が開始された場合、例えば運転される換気モードが「中」とすると、ステップS1でQm(180m3/h)が取得されるため、ステップS2の指示風量判断でステップS2−NOとなり、ステップS5に進む。
【0027】
ステップS5において、FGパルス発生回路20からのFGパルスを入力してモータの「現在の回転数」を取得する。
【0028】
次にステップS6で、現在の制御手段の判断を行う。ここでは、運転停止時のステップS3で「現在の制御手段」を「風量一定制御」に設定してあるのでステップS6−NOとなり、ステップS7に進む。
【0029】
ステップS7では、指示風量に対応する回転数を図5のテーブル2から取得して「最大回転数」に格納する。ここで、テーブル2は制御部7のマイクロコンピュータのメモリに格納されているデータであり、指示風量に制御手段を切り替えるしきい値の回転数データを対応させる。例として図5において、指示風量Ql、Qm、Qhに対してそれぞれ、Ntl(1100rpm)、Ntm(1400rpm)、Nth(1600rpm)が対応する。したがってステップS7においては、先のステップS1で指示風量Qm(180m3/h)が取得されているため図5から回転数Ntm(1400rpm)を取得し、これを「最大回転数」に格納する。
【0030】
次にステップS8で、先のステップS5で取得した「現在の回転数」とステップS7で取得した「最大回転数」の値の大きさを比較する。「現在の回転数」が「最大回転数」の値未満であればステップS8−NOでステップS11の風量一定制御に進む。
【0031】
ステップS11風量一定制御の詳細動作は後述するが、ステップS11では「現在の回転数」が図9テーブル5内の指示風量と印加電圧レベルに対応する回転数データと等しくなるようにPWMオンデューティを変化させ、排気風量が指示された風量Qm(180m3/h)に一定になるように制御する。ここで、テーブル5は制御部7のマイクロコンピュータのメモリに格納されているデータであり、指示風量にその指示風量が出せるPWMオンデューティと回転数の組み合わせを対応させる。さらにこの組み合わせは印加電圧に応じて複数存在し、その複数の組み合わせのひとつを印加電圧レベルVnとして指定することができる。
【0032】
その後ステップS1に戻る。以後、換気運転が継続されている間は以上で説明したステップS1〜ステップS11をループすることになる。これにより浴室換気装置は、換気モード「中」で指示された風量Qm(180m3/h)一定の排気風量で換気運転を継続する。
【0033】
一定風量で換気運転を継続する間、何らかの理由で圧力損失が変化してもステップS11風量一定制御により排気風量が一定になるようにPWMオンデューティを変化させる。例えば、指示風量Qm(180m3/h)で一定風量運転中に吸気口に配置してある吸気フィルタ(図示せず)にほこりが溜まって圧力損失が大きくなった場合、PWMオンデューティを大きくすることによりDCモータ2の回転数を高くし、指示された風量Qm(180m3/h)を確保する。ここで、例えば排気ダクト4内部に異物が詰まってさらに圧力損失が増大した場合、DCモータ2の回転数もさらに高くなり、ステップS8において「現在の回転数」が「最大回転数(回転数データ1400rpmが格納されている)」以上になるとステップS8−YESでS9に分岐する。「風量一定制御」が設定されていた「現在の制御手段」は、ステップS9にて「回転数一定制御」に切り替わり、S10の回転数一定制御に進む。
【0034】
ステップS10回転数一定制御の詳細動作は後述するが、ステップS10では「現在の回転数」が図6テーブル3内の指示風量に対応する回転数データと等しくなるようにPWMオンデューティを変化させる。ここで、テーブル3は制御部7のマイクロコンピュータのメモリに格納されているデータであり、指示風量に回転数一定制御の設定回転数を対応させる。例として図6において、指示風量Ql、Qm、Qhに対してそれぞれ、Nsl(1100rpm)、Nsm(1400rpm)、Nsh(1600rpm)が対応する。したがって、例えば指示風量がQm(180m3/h)であれば回転数データはNsm(1400rpm)となり、「現在の回転数」がNsm(1400rpm)になるように制御を行う。
【0035】
次にステップS12では図7テーブル4内の指示風量に対応する印加電圧のデューティデータを取得して「最大電圧」に格納する。ここで、テーブル4は制御部7のマイクロコンピュータのメモリに格納されているデータであり、指示風量に印加電圧PWMのオンデューティ値を対応させたものである。例として図7において、指示風量Ql、Qm、Qhに対してそれぞれ、Dtl(53.0%)、Dtm(69.0%rpm)、Dth(76.0%)が対応する。
【0036】
次にステップS13で「現在のデューティ」と「最大電圧」の値の大きさを比較する。「現在のデューティ」とは、ステップ10の回転数一定制御で一定の回転数でDCモータを回転させるために出力するPWMオンデューティであり、この「現在のデューティ」が「最大電圧」(例えば指示風量Qm(180m3/h)の時、図7テーブル4よりDtm(69.0%rpm))以上になるかの判断を行う。「現在のデューティ」が「最大電圧」未満であればステップ13−NOとなる。
【0037】
その後ステップS1に戻り、換気運転が継続されていれば、ステップS2、ステップS5、ステップS6と進む。ステップS6において、「現在の制御手段」は、先のステップS9にて「回転数一定制御」に切り替わっているので、ステップS6−YESとなりS10の回転数一定制御に進む。
【0038】
以後、換気運転が継続されている間は以上で説明したステップS1〜ステップS13−NOをループすることになる。これにより浴室換気装置は、圧力損失の変化に関わらず、図6テーブル3におけるNsm(1400rpm)の回転数一定で換気運転を継続する。
【0039】
ここで、回転数一定で換気運転を継続している間に、例えば排気ダクト4内部に詰まっていた異物が取り除かれることにより圧力損失が減少した場合、ステップS10で出力するPWMオンデューティである「現在のデューティ」は大きくなっていき、「最大電圧」以上になるとステップS13−YESとなり、ステップS14で「現在の制御手段」を「風量一定制御」に設定するため、以後換気運転が継続されている間はステップS1〜ステップS11をループすることになり、浴室換気装置は、換気モード「中」で指示された風量Qm(180m3/h)一定の排気風量で換気運転を継続することになる。
【0040】
また、浴室換気装置が換気運転中から運転停止になった場合、ステップS1でQ0(0m3/h)が取得されることにより、ステップS2の判断でステップS2−YESとなり、ステップS3で「現在の制御手段」を「風量一定制御」に設定して、ステップS4でDCモータ2への通電を停止し、ステップS1の指示風量取得に戻る。ここで、ステップS3で「現在の制御手段」が「風量一定制御」に設定されているため、次に換気運転が開始された場合、初めはステップS11の風量一定制御が実行されることになる。
【0041】
図8は、図3におけるステップS11風量一定制御の動作を示すフローチャートである。図8においてステップS15からスタートし、ステップS14において5秒周期を判断する。5秒周期でなければステップS14−NOとなりステップS22へ進む。
【0042】
ステップ22では、図9のテーブル5から現在の印加電圧レベルVnと指示風量に対応するデューティを取得し、このオンデューティのPWMでDCモータ2に通電する。ここで例えば、現在の印加電圧レベルがV11で指示風量がQm(180m3/h)であるとすると、図9からデューティはDm11(59.2%)となるのでPWMオンデューティDm11(59.2%)でDCモータ2に通電することになる。
【0043】
その後、ステップ23で風量一定制御の処理を終了するため、ステップS16で5秒周期になるまでは、ステップS22において一定のPWMオンデューティの通電を継続する。
【0044】
ステップS16において5秒周期になるとステップS16−YESでステップS17に進む。ステップS17では、図9のテーブル5から現在の印加電圧レベルVnと指示風量に対応する回転数を取得して「目標回転数a」に格納する。例えば、現在の印加電圧レベルがV11で指示風量がQm(180m3/h)であれば、回転数Nm11(1154rpm)を取得して「目標回転数a」に格納する。
【0045】
次に、ステップS18とステップS19において、この「目標回転数a」と図3のステップS5で取得した「現在の回転数」の値を比較する。「現在の回転数」と「目標回転数a」が等しければステップS18−YES、「現在の回転数」が「目標回転数a」より大きければステップS19−YES、「現在の回転数」が「目標回転数a」より小さければステップS19−NO、となる。
【0046】
ステップS18−YESの場合、例えば「現在の回転数」が1154rpmで「目標回転数a」Nm11(1154rpm)と一致しているとき、浴室換気装置は指示風量Qm(180m3/h)の排気風量で運転していることになるので、PWMオンデューティはDm11(59.2%)のままステップS22で通電を継続する。
【0047】
一方、ステップS19−YESの場合、例えば「現在の回転数」が1120rpmで「目標回転数a」Nm11(1154rpm)より小さいとき、浴室換気装置は指示風量Qm(180m3/h)より大きい排気風量で運転していることになるので、PWMオンデューティを小さくする必要がある。このため、まずステップS21で印加電圧レベルVnを一段階下げる、例えば印加電圧レベルがV11であればV10とする。次に図9テーブル5から印加電圧レベルV10に対応するデューティはDm10(58.8%)であるのでステップS22でPWMオンデューティDm10(58.8%)の通電を行う。したがって、DCモータ2への通電はPWMオンデューティDm11(59.2%)からDm10(58.8%)へ下がるとともに「目標回転数a」もNm11(1154rpm)からNm10(1143rpm)へ下がる。以後、「現在の回転数」が「目標回転数a」以上になるまで印加電圧レベルVnの段階を下げ、PWMオンデューティを小さくする。
【0048】
また、ステップS19−NOの場合、例えば「現在の回転数」が1180rpmで「目標回転数a」Nm11(1154rpm)より小さいとき、浴室換気装置は指示風量Qm(180m3/h)より小さい排気風量で運転していることになるので、PWMオンデューティを大きくする必要がある。このため、まずステップS20で印加電圧レベルVnを一段階上げる、例えば印加電圧レベルがV11であればV12とする。次に図9テーブル5から印加電圧レベルV12に対応するデューティはDm12(59.6%)であるのでステップS22でPWMオンデューティDm12(59.6%)の通電を行う。したがって、DCモータ2への通電はPWMオンデューティDm11(59.2%)からDm12(59.6%)へ上がるとともに「目標回転数a」もNm11(1154rpm)からNm12(1265rpm)へ上がる。以後、「現在の回転数」が「目標回転数a」以下になるまで印加電圧レベルVnの段階を上げ、PWMオンデューティを大きくする。
【0049】
以上のように風量一定制御では、圧力損出に応じて「現在の回転数」が「目標回転数a」と一致するようにPWMオンデューティを変化させ、圧力損失の影響を受けず排気風量が指示風量の値で一定になるように制御を行う。
【0050】
図10は、図3におけるステップS10回転数一定制御の動作を示すフローチャートである。図10においてステップS24からスタートし、ステップS25において200m秒周期を判断する。200m秒周期でなければステップS25−NOとなりステップS31へ進む。
【0051】
ステップS31では、「現在のデューティ」のPWMオンデューティでDCモータ2に通電する。ここで「現在のデューティ」には初期値として任意の値が格納されており例えば「現在のデューティ」=80.0であれば80.0%のPWMオンデューティとなる。
【0052】
その後、ステップS32で風量一定制御の処理を終了するため、ステップS25で200m秒周期になるまでは、ステップS31において一定のPWMオンデューティの通電を継続する。
【0053】
ステップS25において200m秒周期になるとステップS25−YESでステップS26に進む。ステップS26では、図6のテーブル3から現在の指示風量に対応する回転数を取得して「目標回転数b」に格納する。例えば、現在の指示風量がQm(180m3/h)であれば、回転数Nsm(1400rpm)を取得して「目標回転数b」に格納する。
【0054】
次に、ステップS27とステップS28において、この「目標回転数b」と図3のステップS5で取得した「現在の回転数」の値を比較する。「現在の回転数」と「目標回転数b」が等しければステップS27−YES、「現在の回転数」が「目標回転数b」より大きければステップS28−YES、「現在の回転数」が「目標回転数a」より小さければステップS28−NO、となる。
【0055】
ステップS27−YESの場合、例えば「現在の回転数」が1400rpmで「目標回転数b」Nsm(1400rpm)と一致しているとき、浴室換気装置は「目標回転数b」Nsm(1400rpm)の回転数で運転していることになるので、PWMオンデューティは「現在のデューティ」(80.0%)のままステップS31で通電を継続する。
【0056】
一方、ステップS28−YESの場合、例えば「現在の回転数」が1450rpmで「目標回転数b」Nsm(1400rpm)より大きいとき、運転回転数を下げるためPWMオンデューティを小さくする必要がある。このため、ステップS30で「現在のデューティ」を所定値下げる、例えば「現在のデューティ」=80.0%であれば79.5%にし、ステップS31でPWMオンデューティ79.5%の通電を行う。したがって、DCモータ2への通電はPWMオンデューティ80.0%から79.5%へ下がる。以後、「現在の回転数」が「目標回転数b」以下になるまで「現在のデューティ」の値を下げていき、PWMオンデューティを小さくする。
【0057】
また、ステップS28−NOの場合、例えば「現在の回転数」が1350rpmで「目標回転数b」Nsm(1400rpm)より小さいとき、運転回転数を上げるためPWMオンデューティを大きくする必要がある。このため、ステップS29
で「現在のデューティ」を所定値上げる、例えば「現在のデューティ」=80.0%であれば80.5%にし、ステップS31でPWMオンデューティ80.5%の通電を行う。したがって、DCモータ2への通電はPWMオンデューティ80.0%から80.5%へ上がる。以後、「現在の回転数」が「目標回転数b」以上になるまで「現在のデューティ」の値を上げていき、PWMオンデューティを大きくする。
【0058】
以上のように回転数一定制御では、「現在の回転数」が「目標回転数b」と一致するようにPWMオンデューティを変化させ、圧力損失の影響を受けず運転回転数が所定値で一定になるように制御を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に係る浴室換気装置の構成図である。
【図2】本発明の実施に係る浴室換気装置の回路例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施に係る浴室換気装置の主動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施に係る浴室換気装置のテーブル1を示す図である。
【図5】本発明の実施に係る浴室換気装置のテーブル2を示す図である。
【図6】本発明の実施に係る浴室換気装置のテーブル3を示す図である。
【図7】本発明の実施に係る浴室換気装置のテーブル4を示す図である。
【図8】本発明の実施に係る浴室換気装置の風量一定制御の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施に係る浴室換気装置のテーブル5を示す図である。
【図10】本発明の実施に係る浴室換気装置の回転数一定制御の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…換気ファン、2…DCモータ、3…浴室、4…排気ダクト、5…モータ駆動部、6…回転数検出部、7…制御手段、8…風量指示手段、9…モータ回転数演算手段、10…記憶手段、11…印加電圧制御手段、12…整流回路、13…平滑用コンデンサ、14…スイッチング回路、15…電圧設定手段、16…商用電源、17…固定子、18…モータ駆動回路、19…ホール素子、20…FG(周波数発電機)パルス発生回路
Claims (4)
- 排気ダクトと、換気ファンを駆動するDCモータと、前記DCモータにDC電圧を印加するモータ駆動部と、前記DCモータの回転数を検出する回転数検出部と、前記モータ駆動部と前記回転数検出部を制御する制御部と、前記制御部のプログラムであり前記DCモータの運転風量を指示する風量指示手段と、前記風量指示手段によって指示された風量で運転するための前記DCモータへの印加電圧における回転数を演算するモータ回転数演算手段と、前記回転数検出手段によって検出された運転回転数を前記モータ回転数演算手段により求められたモータ回転数と同回転数になるよう前記DCモータの印加電圧を制御する印加電圧制御手段と、前記風量指示手段によって指示された風量における予め決められた許容最大回転数を記憶する記憶手段とを備えた浴室換気装置において、前記制御部は、前記風量指示手段によって指示された風量で運転するための回転数になるように制御する風量一定モードと、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるように制御する回転数一定モードを有することを特徴とする浴室換気装置。
- 請求項1記載の浴室換気装置において、前記制御部は、前記風量指示手段によって指示された風量で運転するための回転数になるように風量一定に制御中に、前記回転数検出部により求められたモータ回転数が前記記憶手段に記憶されている許容最大回転数以上を検知した時、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるよう回転数一定に印加電圧制御手段を制御し前記モータ駆動部を駆動することを特徴とする浴室換気装置。
- 請求項1乃至2記載の浴室換気装置において、前記制御部は、前記DCモータが停止状態から運転状態になった場合、風量一定の制御を行うことを特徴とする浴室換気装置。
- 請求項1乃至3記載の浴室換気装置において、前記制御部は、前記回転数検出手段の出力が所定の回転数になるよう回転数一定に制御中に、前記印加電圧制御手段が所定の電圧以上に制御した時、風量一定の制御を行うことを特徴とする浴室換気装置。
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