JP2000166286A - ファンモータおよびそれを用いた電気機器 - Google Patents

ファンモータおよびそれを用いた電気機器

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JP2000166286A
JP2000166286A JP10337158A JP33715898A JP2000166286A JP 2000166286 A JP2000166286 A JP 2000166286A JP 10337158 A JP10337158 A JP 10337158A JP 33715898 A JP33715898 A JP 33715898A JP 2000166286 A JP2000166286 A JP 2000166286A
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motor temperature
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JP10337158A
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English (en)
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昌亨 ▲高▼田
Masayuki Takada
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Panasonic Ecology Systems Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホールIC等の位置検出素子を用いることな
く、DCモータを駆動するとともに、静圧ゼロ近傍での
風量増加を抑制し、最大静圧の低下を抑制でき、DCモ
ータ温度の影響を受けることなく、確実に起動できるフ
ァンモータおよびそれを用いた電気機器を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 1つの速調における回転数域を幾つかの
ブロックに分類し、高回転のブロックになるにしたが
い、誘起電圧位相に対して早く通電相の切替えを行な
い、低回転のブロックになるにしたがい、誘起電圧位相
に対して誘起電圧位相に対して遅く通電相の切替えを行
なう通電タイミング制御手段10を備えることにより、
ホールIC等の位置検出素子を用いることなく、DCモ
ータを駆動するとともに、静圧ゼロ近傍での風量増加を
抑制し、最大静圧の低下を抑制できるファンモータおよ
びそれを用いた換気扇などの電気機器を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンジフードや天
井埋め込み型等の換気扇、空気清浄機および空気調和機
に使用されるDCモータを搭載したファンモータおよび
それを搭載した電気機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、調理の状態や居室の状況に応じ
て、最適な風量で換気・空調ができるレンジフードや天
井埋め込み型等の換気扇や空気清浄機や空気調和機に搭
載するための制御性の良いファンモータが求められてい
る。また、省エネ性の観点からも高効率ファンモータと
して、DCモータを搭載したファンモータが求められて
いる。
【0003】従来、この種のファンモータについて図1
2〜図15を参照しながら説明する。図に示すように、
遠心型送風機であるファンモータ101は誘導電動機1
02を搭載し、その吐出口103はダクト104に接続
され、ダクト104はファンモータ101によって吸い
込まれたタバコの煙や調理による油煙・廃ガスによって
汚染された室内空気を建物の壁105を通過させて屋外
に導いている。しかし、誘導電動機102を搭載したフ
ァンモータ101では消費電力を飛躍的に下げることは
困難であるため、図13に示すように、磁石回転子10
7と、複数相の電機子巻線108と、磁石回転子の位置
を検出するためのホールICなどの位置検出素子109
より構成されるDCモータ106を搭載し、位置検出素
子109の出力信号に基づいて、電機子巻線108への
通電をドライブ手段110によって制御し、風量制御は
DCモータ106に印加する印加電圧により制御してフ
ァンモータ111を運転していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のファ
ンモータでは、図14および図15に示すように誘導電
動機102とDCモータ106ではトルク−回転数特性
が異なることから、DCモータ106への印加電圧を最
大静圧時に合わせて設定した場合、静圧ゼロの位置では
誘導電動機102よりも回転数が高くなり、風量が異常
に増加するため、騒音が高くなる、冷暖房エネルギーロ
スの増加、消費電力削減効果の減少という課題があっ
た。逆に、静圧ゼロ時に印加電圧を合わせた場合は、誘
導電動機102を搭載したときよりも回転数が高くなら
ないため、最大静圧が異常に低くなり、油煙・臭気など
の排気不足、必要換気風量が確保できないという課題が
あった。また、ガスコンロなどの上方に設置するレンジ
フードなどに搭載するファンモータを考えた場合、雰囲
気温度がホールICなどの位置検出素子109が耐える
限界温度を超えてしまい、ファンモータ111が運転で
きなくなってしまうという課題があった。また、DCモ
ータ106は起動時には電流が多く流れるため、磁石の
不可逆減磁を考慮する必要があり、この不可逆減磁は周
囲温度により、その電流値が異なるので、例えばフェラ
イト磁石を用いる場合は、低温時における不可逆減磁限
界の電流を上限として、起動電流および起動電圧を決定
しているため、外風圧の影響を受ける場所に設置される
電気機器に搭載するファンモータの場合、雰囲気温度や
DCモータ106の温度が高いときなど、磁石の磁束量
の減少によって、起動トルクが不足するので、確実に起
動できないという課題があった。また、DCモータ10
6の製造上のバラツキによって電機子巻線108の抵抗
値が高くなった場合においても、起動トルクが不足し、
確実に起動できなくなる可能性があるという課題があっ
た。
【0005】本発明は上記課題を解決するもので、ホー
ルIC等の位置検出素子を用いることなく、DCモータ
を駆動するとともに、静圧ゼロ近傍での風量増加を抑制
し、最大静圧の低下を抑制できるファンモータおよびそ
れを用いた電気機器を提供することを第1の目的とす
る。また、雰囲気温度やDCモータ温度の影響を受ける
ことなく、確実に起動できるファンモータおよびそれを
用いた電気機器を提供することを第2の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のファンモータは
上記した第1の目的を達成するために第1の手段は、磁
石回転子と、複数相の電機子巻線とを有するDCモータ
と、遠心型送風機と、前記電機子巻線に順次通電するた
めのスイッチング素子群と、前記電機子巻線の端子電圧
から高調波成分を除去する1次フィルタと、この1次フ
ィルタの出力と基準電圧とを比較する比較器とを有し、
基準電圧の調整により位相調整可能な位置検出手段と、
この位置検出手段の出力信号の間隔から回転数を検出す
る回転数検出手段と、前記位置検出手段の出力信号に基
づいて前記スイッチング素子群に通電を制御するドライ
ブ手段と、前記遠心型送風機の運転仕様を指示する運転
仕様指示手段と、この運転仕様指示手段によって指示さ
れた運転仕様で運転するための前記DCモータへの印加
電圧を記憶するとともに、印加電圧を制御する印加電圧
制御手段とを備え、前記ドライブ手段は前記回転数検出
手段により検出された回転数によって前記スイッチング
素子に通電するタイミングを制御する通電タイミング制
御手段を設け、この通電タイミング制御手段は高回転域
は誘起電圧位相に対して通電タイミングを早くし、低回
転域は誘起電圧位相に対して通電タイミングを遅くする
ことを特徴とするファンモータの構成とした。
【0007】また、上記した第2の目的を達成するため
に第2の手段は、DCモータ温度を検出するDCモータ
温度検知手段と、このDCモータ温度検知手段により検
出されたDCモータ温度に基づいて、DCモータ起動時
の印加電圧を制御する起動時印加電圧制御手段を設け、
この起動時印加電圧制御手段は検出したDCモータ温度
が低温になるにしたがい、起動時印加電圧を低く制御
し、高温になるにしたがい、起動時印加電圧を高く制御
することを特徴とするファンモータの構成とした。
【0008】また、上記した第2の目的を達成するため
に第3の手段は、DCモータ温度を検出するDCモータ
温度検知手段と、電機子巻線に流れるピーク電流を検出
するピーク電流検出手段と、このピーク電流検出手段に
より検出されたピーク電流が所定電流Imを超えないよ
う制御する電流制御手段とを備え、前記DCモータ温度
検知手段により検出されたDCモータ温度に基づいて、
前記所定電流Imの値を決定する所定電流決定手段を設
け、この所定電流決定手段は検出したDCモータ温度が
低温になるにしたがい、所定電流を低く設定し、高温に
なるにしたがい、所定電流を高く設定することを特徴と
するファンモータの構成とした。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、ドライブ手段は前記回転数検出手段により検出され
た回転数によって前記スイッチング素子に通電するタイ
ミングを制御する通電タイミング制御手段を設け、この
通電タイミング制御手段は高回転域は誘起電圧位相に対
して通電タイミングを早くし、低回転域は誘起電圧位相
に対して通電タイミングを遅くすることを特徴とするフ
ァンモータの構成としたものであり、高回転域ではファ
ンモータの回転数をより高くし、低回転域ではファンモ
ータの回転数をより低くするという作用を有する。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、DCモー
タ温度を検出するDCモータ温度検知手段と、このDC
モータ温度検知手段により検知されたDCモータ温度に
基づいて、DCモータ起動時の印加電圧を制御する起動
時印加電圧制御手段を設けたことを特徴とするファンモ
ータの構成としたものであり、雰囲気温度やDCモータ
温度が高い場合でも、起動電圧を上げることにより、起
動トルクの低下を防止するという作用を有する。
【0011】また、請求項3に記載の発明は、DCモー
タ温度を検出するDCモータ温度検知手段と、電機子巻
線に流れるピーク電流を検出するピーク電流検出手段
と、このピーク電流検出手段により検出されたピーク電
流が所定電流Imを超えないよう制御する電流制御手段
とを備え、前記DCモータ温度検知手段により検知され
たDCモータ温度に基づいて、前記所定電流Imの値を
決定する所定電流決定手段を設けたことを特徴とするフ
ァンモータの構成としたものであり、雰囲気温度やDC
モータ温度が高い場合でも、起動電流を上げることによ
り、起動トルクの低下を防止するという作用を有する。
【0012】以下、本発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。
【0013】
【実施例】(実施例1)図1〜図7に示すように、1は
レンジフードや天井埋め込み型等の換気扇1aに使用さ
れるファンモータで遠心型送風機1bである。このファ
ンモータ1はDCモータ2を搭載し、その吐出口3はダ
クト4に接続され、ダクト4はファンモータ1によって
吸い込まれたタバコの煙や調理による油煙・廃ガスによ
って汚染された室内空気を、建物の壁5を通過させて屋
外に導くように設けられている。DCモータ2はフェラ
イト磁石を使用した磁石回転子12と電機子巻線13よ
り構成されている。17は直流電源、11は電機子巻線
13に順次通電するためのFETなどのスイッチング素
子Q1〜Q6、D1〜D6により形成されるスイッチン
グ素子群で、16は電機子巻線13の端子電圧波形から
位置検出信号を生成する位置検出手段であり、1次フィ
ルタ14a、14b、14c、交流結合回路18a、1
8b、18c、各相のフィルタ出力を互いに違う比で加
算した3相の和を求める加算回路19a、19b、19
cおよび比較器15a、15b、15cにより構成され
ている。7は位置検出手段16からの位置検出信号の信
号変化の時間間隔から磁石回転子12の回転数を検出す
る回転数検出手段で、6は位置検出手段16からの位置
検出信号の信号変化に基づいてスイッチング素子群11
に通電を制御するドライブ手段で、8は遠心型送風機で
あるファンモータ1の速調などの運転仕様を指示する運
転仕様指示手段であり、9は運転仕様指示手段8によっ
て指示された運転仕様で運転するためのDCモータ2へ
の印加電圧を記憶するとともに、印加電圧が常に所定の
電圧になるように制御する印加電圧制御手段である。1
0は通電タイミング制御手段であり、回転数検出手段7
により検出された回転数によってスイッチング素子群1
1に通電するタイミングを制御する。ドライブ手段6、
回転数検出手段7、印加電圧制御手段9および通電タイ
ミング制御手段10はマイクロコンピュータ20の機能
にて実現している。通電するタイミングの制御は、1つ
の速調における回転数域を幾つかのブロックに分類し、
高回転のブロックになるにしたがい、誘起電圧位相に対
して早く通電相の切替えを行ない、低回転のブロックに
なるにしたがい、誘起電圧位相に対して遅く通電相の切
替えを行なう。ここで、位置検出手段16はフィルタを
用いているため、回転数が低くなると誘起電圧位相に対
して位置検出信号の変化は早くなり、逆に回転数が高く
なると誘起電圧位相に対して位置検出信号の変化は遅く
なる構成であり、通電相切替えタイミングの一例を図5
の表に示す。図において、通電相切替えタイミングのマ
イナス表示は位置検出信号の変化点よりも早く通電相切
替えを行い、ゼロは変化点にて通電相切替えを行い、プ
ラス表示は変化点よりも遅く通電相切替えを行ない、誘
起電圧位相に対する通電位相はゼロクロスから通電相切
替えまでの電気角を示している。
【0014】上記構成において、ファンモータ1に電源
を投入すると、運転仕様指示手段8によって指示された
運転仕様で運転するために、DCモータ2への印加電圧
が所定の電圧になるように、印加電圧制御手段9が直流
電源17を制御する。すると、DCモータ2は風路のダ
クト損失に応じた回転数で回転する。ここで、回転数検
出手段7は位置検出手段16の位置検出信号の変化時間
からDCモータ2の回転数を検出する。続いて、通電タ
イミング制御手段10は検出された回転数域に応じて、
図5に示す表にしたがって通電相の切替えを行なう。こ
こで、外風圧などによって、圧力損失が増加した場合
は、DCモータ2の回転数は上昇し、通電タイミング制
御手段10は通電相の切替えのタイミングを早くするの
で、図6のトルク−回転数特性に示すように、さらに回
転数が上昇するため、ファンモータ1の最大静圧は上昇
する。逆に横風などの影響により、ダクト4の吐出口近
傍の圧力が減少したり、圧力損失が減少した場合は、D
Cモータ2の回転数は低下し、通電タイミング制御手段
10は通電相の切替えのタイミングを遅くするので、さ
らに回転数が低下するため、ファンモータ1の風量の増
加は抑制される。このように本発明の実施例1によれ
ば、1つの速調における回転数域を幾つかのブロックに
分類し、高回転のブロックになるにしたがい、早く通電
相の切替えを行ない、低回転のブロックになるにしたが
い、遅く通電相の切替えを行なう通電タイミング制御手
段10を備えることにより、ホールIC等の位置検出素
子を用いることなく、DCモータを駆動するとともに、
静圧ゼロ近傍での風量増加を抑制し、最大静圧の低下を
抑制できるファンモータおよびそれを用いた換気扇など
の電気機器を提供できる。
【0015】(実施例2)なお実施例1と同一部分には
同一記号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0016】図8および図9に示すように、21は雰囲
気温度を検出するサーミスタなどで、DCモータ2の磁
石回転子12および電機子巻線13の温度を推定検知す
るDCモータ温度検知手段で、22はDCモータ温度検
知手段21により検知されたDCモータ温度に基づい
て、DCモータ2の起動時の印加電圧を制御する起動時
印加電圧制御手段であり、検出したDCモータ温度が低
温になるにしたがい、起動時の印加電圧を低くし、逆に
DCモータ温度が高温になるにしたがい、起動時の印加
電圧を高く制御する構成であり、その他の構成は実施例
1と同じである。
【0017】上記構成において、ファンモータ1に電源
を投入すると、マイクロコンピュータ23のROMに記
憶されたプログラムによって制御され、DCモータ温度
検知手段21はファンモータ1近傍の雰囲気温度を検出
し、DCモータ温度を検知する。このDCモータ温度検
知手段21によって検知されたDCモータ温度から、起
動時印加電圧制御手段22は起動時の印加電圧を決定
し、直流電源17を制御する。DCモータ温度が低温の
場合は、フェライト磁石の磁気特性は高くなっているた
め、起動時の印加電圧を低く設定しても、ファンモータ
1の起動トルクの低下はなく、またDCモータ2の電機
子巻線13の抵抗値が低下していても、起動時の電流は
低くできるので、不可逆減磁を生じることなく確実に起
動できる。逆にDCモータ温度が高温の場合は、磁石の
磁気特性は低下しているが、不可逆減磁を生じる電流値
も上昇し、DCモータ2の電機子巻線の抵抗値も高くな
っているので、起動時の印加電圧を不可逆減磁を生じな
い程度まで高く設定することによって、不可逆減磁を生
じることなく確実に起動トルクを確保し、ファンモータ
1を起動できる。このように本発明の実施例2によれ
ば、DCモータ温度検知手段21を設け、検出されたD
Cモータ温度が高温になるにしたがい起動時印加電圧を
高くし、DCモータ温度が低温になるにしたがい起動時
印加電圧を低く制御する起動時印加電圧制御手段22を
備えることによって、DCモータ温度の影響を受けるこ
となく、確実に起動できるファンモータおよびそれを用
いた換気扇などの電気機器を提供できる。
【0018】なお、実施例2ではDCモータ2の近傍温
度を検出して、DCモータ温度を推定検知しているが、
直接、磁石回転子12、電機子巻線13の温度を検出し
てもよく、その作用効果に差異を生じない。
【0019】(実施例3)なお実施例1と同一部分には
同一記号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0020】図10および図11に示すように、24は
電機子巻線13に流れるピーク電流を検出するピーク電
流検出手段で、25はピーク電流検出手段24により検
出されたピーク電流が所定電流Imを超えないようPW
M制御にてオンデューティを減少させてDCモータ2に
印加される実電圧を下げることにより電流を制限する電
流制御手段で、DCモータ温度検知手段21により検知
されたDCモータ温度に基づいて、所定電流Imの値を
決定する所定電流決定手段26を備え、所定電流決定手
段26はDCモータ温度が高い場合は制限電流を上げ、
逆にDCモータ温度が低い場合は制限電流を下げる構成
であり、その他の構成は実施例1と同じである。
【0021】上記構成において、ファンモータ1に電源
を投入すると、マイクロコンピュータ27のROMに記
憶されたプログラムによって制御され、DCモータ温度
検知手段21はファンモータ1近傍の雰囲気温度を検出
し、DCモータ温度を検知する。このDCモータ温度検
知手段21によって検知されたDCモータ温度から、所
定電流決定手段26は起動時の制限電流を決定し、電流
制御手段25に信号出力を行なう。このとき、DCモー
タ温度が高い場合は、不可逆減磁を生じる電流値は常温
時よりも上昇しているので、所定電流Imは不可逆減磁
を生じない限界の高い値を設定し、逆にDCモータ温度
が低い場合は、不可逆減磁を生じる電流値は低下してい
るので、所定電流Imは低い値を設定する。ここで、D
Cモータ温度が低い場合はフェライト磁石の磁気特性は
高くなっているため、起動時の制限電流を低く設定して
も、ファンモータ1の起動トルクの低下はなく、またD
Cモータ温度が高い場合は不可逆減磁を生じない限界の
高い電流値を設定することにより、ファンモータ1の起
動トルクの低下はない。このように本発明の実施例3に
よれば、DCモータ温度が高温になるにしたがい起動時
の制限電流を高くし、DCモータ温度が低温になるにし
たがい起動時の制限電流を低く制御することにより、常
に高い起動トルクを発生させることができるので、DC
モータ2の量産におけるバラツキやDCモータ温度の影
響を受けることなく、確実に起動できるファンモータお
よびそれを用いた換気扇などの電気機器を提供できる。
【0022】なお、実施例3では電機子巻線13の1相
に流れる電流を検出したが、3相分の全電流を検出して
電機子巻線13の1相に流れる電流を推定して制御して
もよく、その作用効果に差異を生じない。また、DCモ
ータ2の近傍温度を検出して、DCモータ温度を推定検
知しているが、直接、磁石回転子12、電機子巻線13
の温度を検出してもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0023】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、1つの速調における回転数域を幾つかのブ
ロックに分類し、高回転のブロックになるにしたがい、
早く通電相の切替えを行ない、低回転のブロックになる
にしたがい、遅く通電相の切替えを行なう通電タイミン
グ制御手段を備えることにより、ホールIC等の位置検
出素子を用いることなく、DCモータを駆動するととも
に、静圧ゼロ近傍での風量増加を抑制し、最大静圧の低
下を抑制できるので、騒音の上昇を防止でき、消費電力
の削減効果の大きいファンモータおよびそれを用いた換
気扇、空気清浄機などの電気機器を提供できる。また、
DCモータ温度検知手段を設け、検出されたDCモータ
温度が高温になるにしたがい起動時印加電圧を高くし、
DCモータ温度が低温になるにしたがい起動時印加電圧
を低く制御する起動時印加電圧制御手段を備えることに
よって、DCモータ温度の影響を受けることなく、確実
に起動できるファンモータおよびそれを用いた換気扇、
空気清浄機などの電気機器を提供できる。また、DCモ
ータ温度が高温になるにしたがい起動時の制限電流を高
くし、DCモータ温度が低温になるにしたがい起動時の
制限電流を低く制御することにより、常に高い起動トル
クを発生させることができるので、DCモータの量産に
おけるバラツキやDCモータ温度の影響を受けることな
く、確実に起動できるファンモータおよびそれを用いた
換気扇、空気清浄機などの電気機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のファンモータの構成を示す
ブロック図
【図2】同位置検出手段を示す回路図
【図3】同低回転域の動作原理図
【図4】同高回転域の動作原理図
【図5】同通電相切替えタイミングの一例を示す表図
【図6】同トルク−回転数特性を示すグラフ
【図7】同ファンモータを搭載した換気扇の設置時の状
態を示す概略図
【図8】本発明の実施例2のファンモータの構成を示す
ブロック図
【図9】同DCモータ温度と起動時印加電圧の関係の一
例を示す表図
【図10】本発明の実施例3のファンモータの構成を示
すブロック図
【図11】同DCモータ温度と起動時印加電圧の関係の
一例を示す表図
【図12】従来の誘導電動機を搭載したファンモータの
構成を示すブロック図
【図13】同DCモータを搭載したファンモータの構成
を示すブロック図
【図14】同誘導電動機とDCモータのトルク−回転数
特性を比較するグラフ
【図15】同誘導電動機とDCモータの違いによるファ
ンモータの静圧−風量特性を比較するグラフ
【符号の説明】
1 ファンモータ 1a 換気扇 1b 遠心型送風機 2 DCモータ 3 吐出口 4 ダクト 5 壁 6 ドライブ手段 7 回転数検出手段 8 運転仕様指示手段 9 印加電圧制御手段 10 通電タイミング制御手段 11 スイッチング素子群 12 磁石回転子 13 電機子巻線 14a、14b、14c 1次フィルタ 15a、15b、15c 比較器 16 位置検出手段 17 直流電源 18a、18b、18c 交流結合回路 19a、19b、19c 加算回路 20 マイクロコンピュータ 21 DCモータ温度検知手段 22 起動時印加電圧制御手段 23 マイクロコンピュータ 24 ピーク電流検出手段 25 電流制御手段 26 所定電流決定手段 27 マイクロコンピュータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁石回転子と、複数相の電機子巻線とを有
    するDCモータと、遠心型送風機と、前記電機子巻線に
    順次通電するためのスイッチング素子群と、前記電機子
    巻線の端子電圧から高調波成分を除去する1次フィルタ
    と、この1次フィルタの出力と基準電圧とを比較する比
    較器とを有し、基準電圧の調整により位相調整可能な位
    置検出手段と、この位置検出手段の出力信号の間隔から
    回転数を検出する回転数検出手段と、前記位置検出手段
    の出力信号に基づいて前記スイッチング素子に通電を制
    御するドライブ手段と、前記遠心型送風機の運転仕様を
    指示する運転仕様指示手段と、この運転仕様指示手段に
    よって指示された運転仕様で運転するための前記DCモ
    ータへの印加電圧を記憶するとともに、印加電圧を制御
    する印加電圧制御手段とを備え、前記ドライブ手段は前
    記回転数検出手段により検出された回転数によって前記
    スイッチング素子群に通電するタイミングを制御する通
    電タイミング制御手段を設け、この通電タイミング制御
    手段は高回転域は誘起電圧位相に対して通電タイミング
    を早くし、低回転域は誘起電圧位相に対して通電タイミ
    ングを遅くすることを特徴とするファンモータ。
  2. 【請求項2】磁石回転子と電機子巻線の温度を検知する
    DCモータ温度検知手段と、このDCモータ温度検知手
    段により検知されたDCモータ温度に基づいて、DCモ
    ータ起動時の印加電圧を制御する起動時印加電圧制御手
    段を設け、この起動時印加電圧制御手段は検出したDC
    モータ温度が低温になるにしたがい、起動時印加電圧を
    低く制御し、高温になるにしたがい、起動時印加電圧を
    高く制御することを特徴とするファンモータ。
  3. 【請求項3】磁石回転子と電機子巻線の温度を検知する
    DCモータ温度検知手段と、電機子巻線に流れるピーク
    電流を検出するピーク電流検出手段と、このピーク電流
    検出手段により検出されたピーク電流が所定電流Imを
    超えないよう制御する電流制御手段とを備え、前記DC
    モータ温度検知手段により検知されたDCモータ温度に
    基づいて、前記所定電流Imの値を決定する所定電流決
    定手段を設け、この所定電流決定手段は検出したDCモ
    ータ温度が低温になるにしたがい、所定電流を低く設定
    し、高温になるにしたがい、所定電流を高く設定するこ
    とを特徴とするファンモータ。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3の何れかに記載のフ
    ァンモータを搭載する電気機器。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の電気機器は換気扇、レン
    ジフード、空気清浄機、空気調和機の何れかであること
    を特徴とする電気機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102291063A (zh) * 2010-06-04 2011-12-21 山洋电气株式会社 鼓风机的驱动装置及驱动方法
CN102514526A (zh) * 2011-12-20 2012-06-27 奇瑞汽车股份有限公司 汽车空调滤清器更换提醒方法、装置、空调系统和汽车

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