JP2004232509A - 流体噴射装置 - Google Patents

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JP2004232509A JP2003019939A JP2003019939A JP2004232509A JP 2004232509 A JP2004232509 A JP 2004232509A JP 2003019939 A JP2003019939 A JP 2003019939A JP 2003019939 A JP2003019939 A JP 2003019939A JP 2004232509 A JP2004232509 A JP 2004232509A
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Tatsusuke Yamamoto
辰介 山本
Yoshitomo Oguma
義智 小熊
Shingo Mizuno
伸吾 水野
Yoshihisa Wakamatsu
良尚 若松
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Abstract

【課題】噴射開始時においても噴霧を微粒化する噴射装置を提供する。
【解決手段】スワール孔106は、環状通路104が形成されている軸方向位置からニードル30の弁軸線200と直交する方向に、弁ボディ20の周壁を貫通して直線状に延びて6個形成されている。スワール孔106の出口は、スワール室108に開口している。スワール室108は、ニードル30の摺動部32、非摺動部34および弁座24の上流側の内周壁22により囲まれた環状の空間である。ニードル30の摺動部32は円柱状に形成されており、弁ボディ20の支持部28に往復移動可能に支持されている。摺動部32の下流側底面33はスワール孔106に沿っており、弁軸線200に対し直交している。下流側底面33と、スワール孔106の出口開口周縁の上流端とは一致している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体にスワール流れを形成して噴射する流体噴射装置(以下、「流体噴射装置」をインジェクタという。)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば内燃機関の燃料噴射用のインジェクタにおいて、燃料噴霧を微粒化し燃焼性を向上することにより、排ガス中の有害成分を低減することが望まれている。燃料噴霧の微粒化を実現する一例として、スワール式のインジェクタが用いられる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
スワール流れにより燃料噴霧を微粒化する特許文献1に開示されているようなインジェクタにおいては、噴孔を開閉するニードルの周囲に形成されるスワール室にスワール孔から燃料が流入し、ニードルが弁座から離座することによりスワール室でスワール流れとなった燃料流れが噴孔から噴射される。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−147317号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1のニードルのようにニードルを支持する支持部材と摺動する摺動部をニードルの先端付近まで軸方向に長く形成すると、ニードルの加工コストが上昇する。摺動部の下流側に支持部材と摺動しない非摺動部を形成すれば、摺動部の軸長を短くしてニードルの加工コストを低減できる。しかし、摺動部の下流側に非摺動部を形成すると摺動部の下流側に形成されるスワール室の容積が大きくなり、インジェクタの作動停止中に噴孔が遮断された状態でスワール室に滞留する燃料量が多くなる。その結果、インジェクタを作動させ燃料噴射を開始するときにスワール室に滞留していた燃料がスワール流れとならず、噴孔から棒状の流れとなって噴射されることがある。すると、インジェクタの作動停止後の燃料噴射開始時において燃料噴霧が微粒化されないという問題が生じる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、噴射開始時においても噴霧を微粒化するインジェクタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1から7記載のインジェクタによると、支持部材と摺動する弁部材の摺動部の下流側底面はスワール孔に沿って形成されている。スワール孔からスワール室に流入する流体流れに摺動部の下流側底面が沿っているので、スワール室に流入する流体流れに対し摺動部の下流側底面が傾斜している構成のものに比べ、スワール孔の出口開口周縁よりも上流側に形成される傾斜部分のスワール室の容積を低減できる。スワール室全体の容積を低減できるので、噴孔が遮断された状態でスワール室に滞留する流体量を低減できる。したがって、インジェクタの噴射開始時における噴霧の微粒化を促進できる。
また、摺動部の下流側底面はスワール孔に沿っているので、スワール孔からスワール室に流入する流体流れをスワール孔の傾斜角度に沿って摺動部の下流側底面が案内できる。
【0007】
本発明の請求項2記載のインジェクタによると、スワール孔は弁部材の弁軸線に直交しているので、スワール孔からスワール室に流入するスワール流れのエネルギーは軸方向ではなく回転方向に向かう。したがって、噴孔から噴射される噴霧の微粒化が促進される。
【0008】
本発明の請求項3記載のインジェクタによると、弁部材が弁座に着座しているとき、スワール孔の出口開口周縁の上流端は下流側底面とほぼ一致している。スワール孔の出口開口よりも上流側のスワール室の容積をほぼ0にできるので、噴孔が遮断された状態でスワール室に滞留する流体量を低減できる。したがって、噴射開始時における噴霧の微粒化を促進できる。
また、スワール室に流入する流体流れを摺動部の下流側底面によりスワール孔の傾斜角度に沿わせてより確実に案内できる。
【0009】
本発明の請求項4記載のインジェクタによると、弁ボディ、支持部材およびスワール部材は一部材である。弁ボディの弁座と弁部材を往復移動可能に支持する支持部とを高精度に軸合わせできるので、弁部材と弁座、ならびに弁部材と支持部の軸ずれを防止できる。したがって、弁部材と弁座との液密性が向上し、且つ支持部が弁部材を滑らかに往復移動可能に支持できる。さらに、弁座から弁部材が離座したときには、弁座と弁部材との間に形成される開口面積をできるだけ周方向に均等とすることができる。その結果として、スワール室から噴孔に向かうスワール流れを周方向に均質にして、できるだけ均質な噴霧を形成できる。
【0010】
本発明の請求項5記載のインジェクタによると、噴孔の噴孔軸線は弁軸線に対して傾斜しており、弁部材の先端は噴孔軸線と弁軸線との交点近傍に位置している。弁部材の先端と噴孔入口との間に形成される所謂サック室の容積を低減できるので、スワール流れの回転方向のエネルギーが低減することを抑制し、噴霧の微粒化を促進できる。
【0011】
弁部材の先端が噴孔入口に進入していると、弁部材のリフト開始時に弁部材と弁座との間に形成される開口面積が小さくなる。すると、噴射総量に対し弁部材と弁座との間に形成される環状開口を流れる流体流量の差が周方向の開口面積のばらつきに大きく影響される。したがって、弁部材のリフト量が小さい噴射初期または微量噴射時において、噴孔から噴射される噴霧方向がばらつく恐れがある。これに対し本発明の請求項6記載のインジェクタによると、弁部材の先端は噴孔の入口よりも上流側に位置している。弁部材の先端が噴孔内に進入してる場合に比べ、弁部材のリフト開始時に弁部材と弁座との間に形成される開口面積は大きくなる。噴射総量に対し弁部材と弁座との間に形成される環状開口を流れる流体流量の差が小さくなるので、噴孔から噴射される噴霧方向が一定する。
【0012】
本発明の請求項7記載のインジェクタによると、スワール室の横断面積をS、スワール孔の総断面積をSとすると、S≦S≦3.5×Sである。Sは噴射量によって決定される値である。したがって、S≦Sを満たすことにより噴射量を確保しつつ、S≦3.5×Sを満たすことによりスワール室の横断面積、つまりスワール室の容積を低減している。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す実施例を図に基づいて説明する。
本発明のインジェクタをガソリンエンジンの直噴式の燃料噴射装置に適用した一実施例を図1および図2に示す。
図1に示すように、インジェクタ10の弁ボディ20は有底円筒状に形成されており、弁ハウジング12の端部内壁に溶接により固定されている。弁ボディ20の内周壁22は、燃料流れ方向の噴孔26側に向けて縮径する内周面23を有している。弁部材としてのニードル30の当接部37が着座可能な弁座24は内周面23に形成されている。当接部37が弁座24に着座すると、噴孔26からの燃料噴射が遮断される。ニードル30の往復移動方向に沿った弁軸線200に対して内周面23が形成する角度は、弁座24から噴孔26に向かう途中で小さくなっている。つまり、弁座24から噴孔26に向かう内周面23は2段の凸状テーパ面である。
【0014】
連通路102は、弁ボディ20の外周壁を面取りすることにより周方向に等角度間隔に軸方向に延びて3個形成されている。連通路102は、弁ボディ20の上流側に形成されている燃料通路100と連通している。連通路102よりも噴孔26側の弁ボディ20の外周壁に、各連通路102と連通している環状通路104が形成されている。
【0015】
スワール孔106は、環状通路104が形成されている軸方向位置からニードル30の弁軸線200と直交する方向に、弁ボディ20の周壁を貫通して直線状に延びて6個形成されている。6個のスワール孔106のうち周方向に隣接している2個のスワール孔106の入口は、各連通路102側に開口している。スワール孔106の出口は、当接部37と摺動部32との間にニードル30の外周に形成されているスワール室108に開口している。スワール室108は、ニードル30の摺動部32、非摺動部34および弁座24の上流側の内周壁22により囲まれた環状の空間である。
【0016】
弁ボディ20の内周壁22に形成されている支持部28はスワール孔106よりも上流側に位置し、ニードル30の摺動部32を往復移動可能に支持している。弁ボディ20は、特許請求の範囲に記載した弁ボディ、支持部材およびスワール部材を兼ねている。
【0017】
ニードル30の摺動部32は円柱状に形成されており、弁ボディ20の支持部28に往復移動可能に支持されている。摺動部32の下流側に形成されている非摺動部34は摺動部32よりも小径であり支持部28と非摺動である。非摺動部34は、摺動部32の下流側に連続している円柱部36と、円柱部36から先端向かい縮径して先細りの円錐状の先端部38を有している。円柱部36と先端部38との間に当接部37が形成されている。先端部38の先端は、噴孔26の上流側に位置し、弁軸線200と噴孔軸線210との交点近傍に位置している。弁軸線200は往復移動方向に沿ったニードル30の中心軸線であり、噴孔軸線210は噴孔26の入口および出口の中心を通る軸線である。
摺動部32の下流側底面33はスワール孔106に沿っており、弁軸線200に対し直交している。下流側底面33と、スワール孔106の出口開口周縁の上流端とは一致している。
【0018】
図2に示すように、筒部材40は弁ハウジング12の反噴孔側内周壁に挿入され、溶接により弁ハウジング12に固定されている。筒部材40は、噴孔26側から第1磁性筒部42、非磁性筒部44および第2磁性筒部46により構成されている。非磁性筒部44は第1磁性筒部42と第2磁性筒部46との磁気的短絡を防止する。
【0019】
可動コア50は磁性材料で円筒状に形成されており、ニードル30の反噴孔側の端部39と溶接により固定されている。可動コア50はニードル30とともに往復移動する。可動コア50の筒壁を貫通する流出孔52は、可動コア50の筒内外を連通する燃料通路を形成している。
固定コア54は磁性材料で円筒状に形成されている。固定コア54は筒部材40内に挿入されており、筒部材40と溶接により固定されている。固定コア54は可動コア50に対し反噴孔側に設置され可動コア50と向き合っている。
【0020】
アジャスティングパイプ56は固定コア54に圧入され、内部に燃料通路を形成している。スプリング58は一端部でアジャスティングパイプ56に係止され、他端部で可動コア50に係止されている。アジャスティングパイプ56の圧入量を調整することにより、可動コア50に加わるスプリング58の荷重を変更できる。スプリング58の付勢力により可動コア50およびニードル30は弁座24に向けて付勢されている。
【0021】
コイル60はスプール62に巻回されている。ターミナル65はコネクタ64にインサート成形されており、コイル60と電気的に接続している。コイル60に通電すると、可動コア50と固定コア54との間に磁気吸引力が働き、スプリング58の付勢力に抗し可動コア50は固定コア54側に吸引される。
【0022】
フィルタ70は固定コア54の燃料上流側に設置されており、インジェクタ10に供給される燃料中の異物を除去する。固定コア54内にフィルタ70を通して流入した燃料は、アジャスティングパイプ56内の燃料通路、可動コア50内の燃料通路、流出孔52、燃料通路100を順次通過する。ニードル30が弁座24から離座すると、燃料通路100、連通路102、環状通路104からスワール孔106を通過しスワール室108に流入した燃料はスワール流れを形成し、当接部37と弁座24との間に形成される開口を通り噴孔26から噴射される。
【0023】
ここで、インジェクタ10の作動停止後の燃料噴射開始時の燃料噴霧の微粒化について、図3に示す比較例と比較して本実施例の効果を説明する。図3に示す比較例において、本実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。
図3に示すニードル302の摺動部304の下流側底面305は、噴孔26に向けて縮径するテーパ面である。弁ボディ20に形成されているスワール孔106は弁軸線200に対し直交している。摺動部304の下流側底面305はテーパ面であり、スワール孔106は弁軸線200に直交して形成されているので、下流側底面305はスワール孔106に沿っておらず、径方向外側に向けてスワール流れから離れ傾斜している。したがって、テーパ状に形成された下流側底面305の外周に位置するスワール室310は、スワール室310でスワール流れを形成する目的からすると効率の低い部分である。また、スワール孔106からスワール室310に流入するスワール流れを下流側底面305が弁軸線200と直交する方向に案内する効果は低い。
【0024】
インジェクタ300の作動停止中、ニードル302は弁座24に着座しているので、スワール室108に燃料が滞留している。インジェクタ300が作動を開始しニードル302が弁座24から離座する燃料噴射開始時において、スワール室108に滞留していた燃料はスワール流れとならずに噴孔26から噴射される。スワール室108に滞留している燃料量が多い、つまりスワール室108の容積が大きいほど、燃料噴射開始時において噴孔26から噴射される噴霧は微粒化しにくい。
【0025】
これに対し本実施例では、ニードル30の摺動部32の下流側底面33がスワール孔106に沿っている。さらに、スワール孔106の出口開口周縁の上流端に下流側底面33が一致している。スワール孔106の出口開口周縁の上流側にスワール室108が形成されていないので、スワール室108の容積を低減できる。インジェクタ10の作動停止中にスワール室108に滞留する燃料量が低減するので、燃料噴射開始時に噴孔26から噴射される噴霧の微粒化を促進できる。
また、下流側底面33がスワール孔106に沿っているので、スワール孔106からスワール室108に流入するスワール流れを下流側底面33が弁軸線200と直交する方向に案内できる。
【0026】
次に、スワール室108の横断面積Sと、6個のスワール孔106の総断面積Sとの関係について説明する。
環状のスワール室108の横断面積Sは、弁軸線200と直交する図1の(B)に示された断面におけるスワール室108の断面積である。スワール孔106の断面積はスワール孔106の流路面積である。スワール室108の外径をD、内径をDとすると、S=π(D −D )/4である。また、スワール孔106の流路径をdとすると、S=(πd/4)×6である。
【0027】
スワール室108の横断面積Sが大きいと、スワール室108の容積が大きくなる。その結果、インジェクタ10の作動停止中、ニードル30が弁座24に着座した状態でスワール室108に滞留する燃料量が多くなる。本実施例では、スワール室108の横断面積Sを小さくするため、S≦S≦3.5×SとなるようにSを設定している。Sは燃料噴射量で決定される値であり、燃料噴射量を確保するため、SはS以上であることが望ましい。また、Sを小さくし燃料噴射開始時の燃料噴霧の微粒化を促進するため、SはSの3.5倍以下に設定されている。このようにSに対しSを設定することにより、所望の燃料噴射量を確保しつつ、インジェクタ10の作動停止後の燃料噴射開始時において噴霧の微粒化を促進できる。
【0028】
さらに本実施例では、下流側底面33がスワール孔106に沿っているので、燃料噴射開始後のインジェクタ10の燃料噴射において、スワール孔106からスワール室108に流入する燃料が下流側底面33に案内され、弁軸線200と直交する方向に向かう。スワール流れは軸方向ではなく回転方向に案内されるので、噴霧の微粒化を促進できる。
【0029】
本実施例では、下流側底面33とスワール孔106を弁軸線200に対し直交する方向に形成したが、ニードルの摺動部の下流側底面がスワール孔に沿っているのであれば、下流側底面およびスワール孔は弁軸線に向かい噴孔側に傾斜していてもよい。また、スワール孔の出口開口周縁の上流端から下流側底面が上流側に離れていてもよい。
本実施例では、弁軸線200と噴孔軸線210の交点の上流側近傍にニードル30の先端部38の先端が位置している。先端部38と噴孔入口との間に形成される所謂サック室の容積が小さくなるので、燃料噴霧の微粒化を促進できる。
【0030】
本実施例では、ニードル30が着座する弁座24、弁座24の上流側近傍でニードル30を往復移動可能に支持する支持部28、ならびにスワール流れを形成するスワール孔106が一部材である弁ボディ20で構成されている。一部材である弁ボディ20において、弁座24と支持部28との軸心合わせは高精度に容易に行える。ニードル30においても当接部37と摺動部32との軸心合わせは高精度に容易に行える。したがって、弁座24と当接部37の軸ずれ、ならびに支持部28と摺動部32との軸ずれを防止する。これにより、当接部37が弁座24に着座したときの液密性が高く、且つ摺動部32が支持部28と滑らかに摺動する。
【0031】
さらに、弁座24と当接部37との同軸度が高いので、ニードル30が弁座24から離座したときに弁座24とニードル30との間に形成される開口面積は周方向に等しい。したがって、噴孔に26に向かうスワール流れの流量は周方向に均一である。さらに、スワール孔106に燃料を供給する3個の連通路102のそれぞれに向け6個のスワール孔106のうち2個ずつが開口しているので、各スワール孔106に流入する燃料流量は等しい。したがって、噴孔26から噴射される噴霧は均質である。
【0032】
前述したように本実施例では、弁座24、ニードル30を往復移動可能に支持する支持部28、ならびにスワール流れを形成するスワール孔106を一部材である弁ボディ20で構成した。これに対し、弁座を形成する弁ボディ、ニードル30を往復移動可能に支持する支持部材、およびスワール孔を有するスワール部材をそれぞれ別部材にしてもよい。
【0033】
また本実施例では、スワール孔106は弁座24と支持部28との間に形成され、弁座24の上流側近傍に位置している。さらに、弁座24から噴孔26に向かう内周面23は2段の凸状のテーパ面である。スワール孔106の出口から噴孔26までスワール流れが流れる流路容積が小さくなるので、スワール孔106の出口から噴孔26に向かうスワール流れのエネルギーの低減を抑制できる。
【0034】
また、スワール孔106は弁ボディ20の周壁を直線状に貫通しているので、スワール孔106を流れる燃料が受ける流路抵抗は小さくスワール流れのエネルギーの低減を抑制できる。さらに、スワール孔106はニードル30の軸線に対し直交しているので、スワール流れのエネルギーはニードル30の軸方向に向かわず回転方向に向かう。噴孔26に向かうスワール流れの回転方向のエネルギーが増加するので、噴孔26から噴射される噴霧の微粒化が促進される。
【0035】
本実施例では、連通路102を3個、スワール孔106を6個にしたが、連通路102およびスワール孔106の数は、本実施例の数に限らずいくつにしてもよい。なお、スワール孔106の数が連通路102の倍数であり、各連通路102に向け等しい数のスワール孔106の入口が開口していると好適である。
本実施例では内燃機関の燃料噴射用のインジェクタに本発明のスワール式インジェクタを適用したが、燃料噴射用のインジェクタ以外にも、スワール流れを噴射するインジェクタであれば本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本実施例によるインジェクタの噴孔周辺を示す断面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図2】本実施例によるインジェクタを示す断面図である。
【図3】本実施例の比較例によるインジェクタの噴孔周辺を示す断面図である。
【符号の説明】
10 インジェクタ(流体噴射装置)
20 弁ボディ
22 内周壁
24 弁座
26 噴孔
28 支持部
30 ニードル(弁部材)
32 摺動部
33 下流側底面
34 非摺動部
37 当接部
38 先端部
102 連通路
106 スワール孔
108 スワール室
200 弁軸線
210 噴孔軸線

Claims (7)

  1. 流体が噴射される噴孔と、
    前記噴孔の上流側に弁座を有する弁ボディと、
    前記弁座に着座することにより前記噴孔からの流体流れを閉塞し、前記弁座から離座することにより前記噴孔からの流体流れを開放する弁部材と、
    前記弁部材を往復移動可能に支持する支持部材と、
    流体にスワール流れを形成するよう、スワール孔が形成されたスワール部材とを備え、
    前記弁部材は、前記支持部材に摺動する摺動部、ならびに前記摺動部の下流側に位置し前記支持部材とは非摺動になるように形成された非摺動部を有し、
    前記摺動部、前記非摺動部、前記弁座の上流側に位置する前記弁ボディの内周壁、および前記スワール部材により囲まれたスワール室に前記スワール孔からのスワール流れを流入する流体噴射装置であって、
    前記摺動部の下流側底面は前記スワール孔に沿って形成されていることを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記スワール孔および前記下流側底面は前記弁部材の往復移動方向に沿った弁軸線に直交していることを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置。
  3. 前記弁部材が前記弁座に着座しているとき、前記スワール孔の出口開口周縁の上流端は前記下流側底面とほぼ一致していることを特徴とする請求項1または2記載の流体噴射装置。
  4. 前記弁ボディ、前記支持部材および前記スワール部材は一部材であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の流体噴射装置。
  5. 前記弁部材の先端部は先細りであり、前記噴孔の噴孔軸線は前記弁部材の往復移動方向に沿った弁軸線に対して傾斜しており、前記先端部の先端は前記噴孔軸線と前記弁軸線との交点近傍に位置していることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の流体噴射装置。
  6. 前記弁部材の前記先端は前記噴孔の入口よりも上流側に位置していることを特徴とする請求項5記載の流体噴射装置。
  7. 前記スワール室の横断面積をS、前記スワール孔の総断面積をSとすると、S≦S≦3.5×Sであることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の流体噴射装置。
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