JP2004232358A - 掻出装置、およびそれを搭載した鉄道用バラスト掻出機 - Google Patents
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Abstract
【課題】一方面内の掘削搬送部と他方面内の搬送部との間の屈曲部での摺動抵抗を小さくして駆動効率の向上が図れる掻出装置、およびそれを搭載した鉄道用バラスト掻出機を提供する。
【解決手段】一方面内掘削・搬送部(151)の先端部および他方面内搬送部(153)の上端部にそれぞれ第1遊動輪(33)及び第2遊動輪(36)を設け、前記一方面内掘削・搬送部(151)の掘削・搬送後端部に無端連接体(10)を回転駆動する駆動装置(30)を設けた。駆動装置(30)は、前記無端連接体(10)の一方を上方に回転駆動する駆動輪(31,32)と、前記無端連接体(10)の他方を回転自在にガイドする遊動輪(32,31)とを同軸上に備え、該駆動輪と遊動輪としての機能は互いに機能変換自在で、かつ駆動輪は逆転可能とされた機構を有する。
【選択図】 図2
【解決手段】一方面内掘削・搬送部(151)の先端部および他方面内搬送部(153)の上端部にそれぞれ第1遊動輪(33)及び第2遊動輪(36)を設け、前記一方面内掘削・搬送部(151)の掘削・搬送後端部に無端連接体(10)を回転駆動する駆動装置(30)を設けた。駆動装置(30)は、前記無端連接体(10)の一方を上方に回転駆動する駆動輪(31,32)と、前記無端連接体(10)の他方を回転自在にガイドする遊動輪(32,31)とを同軸上に備え、該駆動輪と遊動輪としての機能は互いに機能変換自在で、かつ駆動輪は逆転可能とされた機構を有する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、掻出装置、およびそれを搭載した鉄道用バラスト掻出機に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1に記載された道床のバラスト除去機械においては、水平面内で回転駆動される無端リンクチェーンの各リンクに取り付けた掘削ビット、堆積プレート、搬送プレートで、道床下のバラストを掘削して線路の左右いずれかの側方に搬送して堆積させる第1掘削搬送機と、垂直面内で回転駆動される無端リンクチェーンの各リンクに取り付けたバケットで、前記第1掘削搬送機により堆積されたバラストを掘削して上方に搬送して放出する第2掘削搬送機と、この放出されたバラストをシュータを介して受けて外部に向けて搬送する、車体上部に載置されたベルトコンベヤとを備えている。しかしながら、上記バラスト除去機械によると、第1掘削搬送機で搬送され堆積させたバラストを再度第2掘削搬送機で掘削搬送するので、第1掘削搬送機と第2掘削搬送機とが断続的な繋がりとなり、調和させるのが困難で、前記堆積したバラストがスムーズに車体上部に載置されたベルトコンベヤに搬送されず、搬送効率が良くないという問題がある。
【0003】
この問題を解決するものとして、例えば特許文献2に記載されたバラスト掻出装置(掘削装置)がある。これは、互いに直交する2つの方向に屈曲可能な無端チェーンに掻出用のカッタを取り付け、この掻出用チェーンが道床下方の水平部と、鉄道軌道に対して略垂直方向の搬送部とを連続的に周回するようにガイドするカッタフレームを設け、掻出用チェーンを前記搬送部の最上部に設けた駆動油圧モータで駆動し、前記水平部で掘削し搬送したバラストを搬送部で上方に搬送して、搬送部の最上端で放出し、排出シュート等により外部に排出するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−64206号公報(第5−6頁、第14−19図)
【特許文献2】
特公平7−103521号公報(第3−4頁、第6図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の掘削・搬送装置には、次のような問題がある。
特許文献2に記載されたバラスト掻出装置では、掻出用チェーンの略垂直方向面内の搬送部と水平方向面内の水平部との境目の位置にチェーン屈曲部があり、しかも掻出用チェーンを搬送部の最上部に設けた駆動装置(油圧モータ)で駆動しているため、前記屈曲部のチェーンには、駆動装置による上方への駆動力と水平部での掘削反力とによって互いに反対方向への引張り力が作用している。このため、チェーンは屈曲部のカッタフレームに強い力で押圧されて摺動しながら駆動されていることになるため、この摺動抵抗が大きく、バラスト掻出装置の動力源、駆動装置が大容量になり、大型の装置となる。従って、狭い鉄道軌道上での作業時隣の軌道、電柱等の敷設物、プラットホーム等に注意し作業する必要があり、スムーズな作業ができない。また、軌道側部の埋設物を取り外さないと作業できない等作業効率が悪いという問題がある。
【0006】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、一方面内の掘削搬送部と他方面内の搬送部との間の屈曲部での摺動抵抗を小さくして駆動効率の向上が図れる掻出装置、およびそれを搭載した鉄道用バラスト掻出機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するため、第1発明は、掻出装置において、無端状に連接され、かつ2方向に屈曲可能な無端連接体に、掘削・掻出をする掻出部を取り付け、前記無端連接体が、一方の面内に周回して、掘削、搬送を行う一方面内掘削・搬送部と、他方の面内に周回して掘削物を搬送する他方面内搬送部とを連続的に備え、前記一方面内掘削・搬送部の先端部および前記他方面内搬送部の上端部にそれぞれ第1遊動輪及び第2遊動輪を設け、前記一方面内掘削・搬送部の掘削・搬送後端部に無端連接体を回転駆動する駆動装置を設けた構成としている。
【0008】
第1発明によると、一方面内掘削・搬送部の掘削・搬送後端部に無端連接体を回転駆動する駆動装置を設けたので、従来のような無端連接体の屈曲部に生じる摩擦抵抗による駆動損失が生じない。このため、駆動力の大部分が一方面内掘削・搬送部の掘削力として使用されるので、駆動効率を大幅に向上でき、動力源・駆動装置を小型化できる。さらに、屈曲部での曲率半径を無端連接体の有する最小曲率半径まで小さくできるので、駆動装置近傍での本装置の左右方向出っ張り量が少なく、左右方向の作業スペースの狭い軌道上の作業が容易になる。
【0009】
また、第2発明は、第1発明の掻出装置において、前記駆動装置は、前記無端連接体の一方を上方に回転駆動する駆動輪と、前記無端連接体の他方を回転自在にガイドする遊動輪とを同軸上に備えた構成としている。
【0010】
第2発明によると、無端連接体の屈曲部での摺動抵抗が小さくなり、摺動抵抗を小さくする為に従来のように屈曲部の曲率半径を大きくする必要がなくなるので駆動装置の構成をコンパクトにでき、小型化が図れる。
【0011】
また、第3発明は、第2発明の掻出装置において、前記駆動装置の駆動輪と遊動輪としての機能は互いに機能変換自在で、かつ駆動輪は逆転可能とされた機構を有する構成としている。
【0012】
第3発明によると、一方面内掘削・搬送部の向きを一方面内で180度回転した場合に、駆動装置の駆動輪と遊動輪とを互いに入れ換えて、かつ逆転駆動することにより、掘削方向を変えても駆動力を確実に一方面内掘削・搬送部の掘削力として使用できるので、効率的に掘削できる。これにより、掻出装置の左右方向端部に出っ張った駆動装置を左右いずれ側にも設置できるようになり、掻出装置と外部との干渉を避けることが容易にでき、掻出装置の適用範囲が広がる。特に、軌道一方側部にプラットホームがある場合はプラットホームを避けて、他方側に駆動装置を配置して作業が可能になるので、操作が容易で、作業効率が向上する。
【0013】
第4発明は、第1、第2又は第3発明に記載の掻出装置において、前記他方面内搬送部の第2遊動輪の代わりに、前記駆動装置の駆動をアシストして無端連接体を前記他方面内で回転駆動すると共に無端連接体の移動をガイドする第2の駆動装置を設けた構成としている。
【0014】
第4発明によると、前記駆動装置の駆動をアシストして無端連接体を他方向に回転駆動する第2駆動装置を他方面内搬送部の上端部に設けたので、他方面内搬送部の途中での無端連接体の緩みが防止される。このため、他方面内搬送部での搬送物の詰りが無くなり、搬送効率を向上でき、確実に搬送できる。
【0015】
第5発明は、第1〜第4発明のいずれか記載の掻出装置において、前記駆動装置と前記他方面内搬送部の先端部との間の屈曲部に、前記無端連接体をガイドする第3遊動輪を設けた構成としている。
【0016】
第5発明によると、他方面内搬送部の途中にバラスト排出部を適切な位置に配置するため屈曲部を設け、該屈曲部に遊動輪を設けることにより、屈曲部での摺動抵抗が小さくなり、駆動効率を向上できる。さらに、屈折部の曲率半径を小さくできるので、小型化で無端連接体の長さが短くなり、摺動抵抗も小さくなる。
【0017】
第6発明は、第1〜第3発明のいずれか記載の掻出装置において、前記駆動装置と前記第2遊動輪との間に、前記駆動装置の駆動をアシストして前記無端連接体の一方を回転駆動する第3の駆動輪と、前記無端連接体の他方をガイドする第3遊動輪とを設けた構成としている。
【0018】
第6発明によると、前記駆動装置の駆動をアシストして無端連接体の一方を回転駆動する駆動輪を他方面内搬送部の途中に設けたので、他方面内搬送部の途中での無端連接体の緩みが防止される。このため、他方面内搬送部での搬送物の詰り防止、摺動抵抗の減少が図られ、搬送効率を向上でき、確実に搬送できる。
【0019】
第7発明は、鉄道用バラスト掻出機において、
陸路を走行可能な走行体を備えた車体と、
前記車体の前後部にそれぞれ昇降自在に設けた、鉄道軌道上を走行可能な左右1対の鉄輪と、
鉄道軌道の道床のバラストを掘削、搬送する掘削・搬送装置と、
基端部が前記車体に上下方向揺動自在に取り付けられた第1アームと、
先端部に前記掘削・搬送装置が旋回可能に装着され、基端部が第1アームに昇降自在に取り付けられた第2アームと、
第1アームの先端下部に昇降自在に設けられ、軌道上を転動して前記掘削・搬送装置の高さ位置を設定する左右1対のガイドローラを有する高さ位置決め装置と、
前記掘削・搬送装置で搬送されたバラストを受けて外部に排出する排出装置と
を備え、
前記掘削・搬送装置は、第1〜第6発明のいずれかに記載の掻出装置を有する構成としている。
【0020】
第7発明によると、前記掻出装置を鉄道用バラスト掻出機に適用することにより、駆動効率の優れた、しかも左右幅の小さいコンパクトな鉄道用バラスト掻出機を構成できる。また、鉄道軌道に沿って左右側方にある障害物(プラットホーム、電柱、制御盤等)を避けてバラスト交換作業を行う場合に、掻出装置の一方面内掘削・搬送部の向きを水平面内で180度回転させて使用することが可能となり、適用範囲を広げることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
以下では、本発明に係る掻出装置を搭載した鉄道用バラスト掻出機を例に挙げて説明する。まず、図1〜図5により、この鉄道用バラスト掻出機の構成を説明する。図1は鉄道用バラスト掻出機の側面図であり、図2はその正面図であり、図3は図2のS矢視図であり、また、図4はその鉄道用バラスト掻出機の水平掻出搬送部の正面図であり、図5は同底面図である。
【0023】
図1及び図2において、鉄道用バラスト掻出機100は軌陸両用の下部走行体101を備え、該下部走行体101上に旋回自在に上部旋回体110を有している。下部走行体101は、走行フレーム102の左右に1対のクローラ式走行装置103,103を備えると共に、該クローラ式走行装置103,103の内側で、走行フレーム102の前後部左右には4個の鉄輪105を上下方向に揺動自在に備えている。4個の鉄輪105はそれぞれ油圧シリンダ106の伸縮によって上下揺動し、下方に揺動したときに軌道41上に押し付けられて下部走行体101のクローラ式走行装置103,103が地面(軌道41の側方のバラスト上面)から浮き上がり、4個の鉄輪105で軌道41上を走行可能となる。また、上部旋回体110の旋回フレーム111上には、車両前部左側に運転室112が設置され、車両後部にエンジンルーム113が設けられている。
【0024】
旋回フレーム111前部の左右略中央には第1アーム115が上下揺動自在に取り付けられており、第1アーム115の先端部には下方に向けて延設された先端アーム116を有し、さらに先端アーム116の下端部左右に上下揺動自在にブラケット118がそれぞれ設けられている。この左右一対のブラケット118,118にはそれぞれ軌道41上を転動可能なガイドローラ119が回転自在に設けられ、ブラケット118,118は、固定ピン117によって、図1に実線で図示の上端位置(クローラ接地作業姿勢)と、2点鎖線で図示の下端位置(鉄輪接地作業姿勢)とに固定自在となっている。作業時に、この左右のガイドローラ119,119を軌道41上を転動させることにより、本掻出機の掘削高さを安定させるようにしている。本ガイドローラ119により、クローラ接地、鉄輪接地のそれぞれの条件において、第1アーム115及び第2アーム123、伸縮装置127をレールに対して一定の角度を保つ。
【0025】
また第1アーム115の前部には平行リンク121,121を介して上下揺動自在に第2アーム123が設けられており、第1アーム115と平行リンク121との間に取り付けた油圧シリンダ122の伸縮によって、第2アーム123は上下揺動するようになっている。なお、第2アーム123は第1アーム115に軌道41に対して昇降自在に設ければよい。第2アーム123は側面視(図1参照)で逆L字形状を成し、第2アーム123の先端部123a上には旋回ベアリンクを有する旋回装置125を介して伸縮装置127が備えられている。伸縮装置127は内蔵の油圧シリンダの伸縮によって伸縮自在とされた伸縮アーム128を有しており、この伸縮アーム128の先端部に、掘削・搬送装置120の支持フレーム131が上下方向のピン129を中心に水平揺動自在に取り付けられている。
【0026】
図3に示すように、伸縮装置127の外装ケース部には油圧シリンダ126のチューブのロッド側端部が水平揺動自在に(すなわち、いわゆるトラニオン式に)連結されており、この油圧シリンダ126のロッド先端部はリンク機構130を介して前記支持フレーム131に水平揺動自在にピン連結されている。この油圧シリンダ126を伸縮することにより、支持フレーム131はピン129を中心に水平揺動し、車両左右方向姿勢(図3に示す姿勢P1)を中央位置として略車両前後方向を向く2つの姿勢P2,P3の間を所定角度θ(少なくとも180°)揺動するようになっている。なお、この姿勢を表す角度を検出する角度センサ(図示せず)が設けられており、位置決めの際にこの角度を確認できるようになっている。
【0027】
支持フレーム131に本バラスト掻出機のガイドフレーム132が取り付けてあり、ガイドフレーム132の外周部に、掻出部を有する無端連接体10が周回方向に移動自在に装着されている。ガイドフレーム132は正面視(図2参照)で略コの字形状を成しており、その下部は略水平方向に延設されていて水平掻出搬送部151を形成し、中間部は略垂直方向に延設されていて垂直搬送部152を形成し、また上部は車両中央へ向けてやや上方に傾斜させて延設されていて排出部153を形成している。ガイドフレーム132の上端部となる、該排出部153の終端部は、バラスト排出シュータ141の側面部に設けた開口孔内に貫通して設けられており、排出シュータ141はガイドフレーム132にブラケット142を介して支持されている。
【0028】
図4、図5に示すように、無端連接体10は略直交する2方向に屈曲可能に構成されており、本実施例では、2種類のリンク1,2が交互にピン7,8によって連結されている。第1のリンク1は平面視でコの字形状を成し、第2のリンク2は同じく平面視で逆コの字形状を成している。第1のリンク1の一端側と、第2のリンク2の他端側とを、一方向(図示の紙面に直交する方向)のピン7によって揺動自在に連結し、第1のリンク1の他端側で、前記コの字形状の上下一対の対向部と、第2のリンク2の一端側で、前記逆コの字形状の上下一対の対向部とを、ピン7に略直交する他方向(図示の上下方向)のピン8によって揺動自在に連結している。なお、ピン8の、第2のリンク2の上下一対対向部間部位の外周部には、回動自在に回動ブッシュ(図示せず)が装着されており、この回動ブッシュに後述の駆動装置30のスプロケット31の歯が係合するようになっている。第1のリンク1の前記上下一対の対向部のうち、一方の対向部側の外側面部には、掻出部20の運搬基板21が溶接等によって固着されている。
【0029】
前記掻出部20は、前記運搬基板21と、この運搬基板21の第1のリンク1と反対側の面に、外方に突出させて固着された運搬縦板22と、この運搬縦板22の先端部に取り付けた掘削歯23とを備えている。各リンク1,2が第2ピン8の回りに揺動したときに、隣接する2つの運搬基板21,21の端部どうしが干渉しないように、一方の運搬基板21の端部には切欠部25が形成されている。また、隣接する2つの運搬基板21,21の端部は、切欠部25の切欠量を少なくして運搬量を充分に確保するため、第2ピン8の軸線上近傍を通るように位置決めされている。本例では、無端連接体10の周回方向に対して左右一側にのみ揺動するようにしているので、上記切欠部25は第2ピン8の中心から一側(図4では上側)のみに形成している。さらに、この切欠部25と反対側には、隣接する2つの運搬基板21,21のいずれか一方の端部に、上記の揺動時に両端部間に生じる隙間を覆うラップ板24を取り付けている。
【0030】
また、図4,図5に詳細に示すように、水平掻出搬送部151と垂直搬送部152との間の、車両前部下部の左側には、無端連接体10の駆動装置30がその駆動軸を略車両前後方向に向けて配設されており、水平掻出搬送部151の先端部の、車両前部下部の右側には第1遊動輪33がその回動軸を略上下方向に向けて配設されている。また、図2に示すように、排出部153の終端部には第2遊動輪36が回動軸を略上下方向に向けて配設され、排出部153と垂直搬送部152との間には第3遊動輪37が回動軸を略前後方向に向けて配設されている。これらの駆動装置30と第1遊動輪33と第2遊動輪36と第3遊動輪37とに、前記掻出部20を取り付けた無端連接体10が巻装されている。
【0031】
また、上部旋回体110の左右略中央の上部には、搬送装置例のベルトコンベヤ143,148が配設されている。第1のベルトコンベヤ143の後部は、旋回フレーム111上に設けた支持フレーム146にピン144によって上下揺動自在に連結されており、その前部は、前記第2アーム123の上部に取り付けた支持フレーム147にボールローラ145を介して前後左右に摺動自在に支持されている。第1のベルトコンベヤ143の前部が、前記排出シュータ141の下方に位置するように設置される。また、第2のベルトコンベア148はその先端部を前記第1のベルトコンベヤ143後部の下方に重ねるように設けられ、旋回フレーム111上に設けた支持フレーム149に支持されている。
【0032】
ここで、駆動装置30の構造を図6〜図10により詳細に説明する。図6は、図2のX視部分断面図である。前記駆動装置30は、駆動源としての油圧モータ133を備え、油圧モータ133の出力軸にスプロケット136を装着している。油圧モータ133から所定距離離間して駆動シャフト135が回動自在に設けられており、駆動シャフト135の略中央部にはスプロケット137が装着され、前記2つのスプロケット136,137にはチェーン134が巻装されている。この駆動シャフト135には、前記スプロケット137の軸方向両側に、外周に前記無端連接体10と係合する歯31a,32aを有する回転体31,32が回動自在に装着されている。駆動シャフト135の軸方向両端部にはスプラインが形成されており、一側のスプラインに第1のキャップ部材138が、他側のスプラインに第2のキャップ部材139がそれぞれ軸方向摺動自在に、かつ前記回転体31,32の近傍位置まで挿入されている。第1のキャップ部材138及び第2のキャップ部材139は、駆動シャフト135の軸方向両端面にボルト162で締着されたプレート161,161によって軸方向に抜け止めされている。
【0033】
前記回転体31,32は同一形状の部材で構成されており、前記第1のキャップ部材138及び第2のキャップ部材139との関係によって、無端連接体10を駆動するためのスプロケット31、又はガイドするための第4遊動輪32としての機能を変換可能となっている。図7は図6のY−Y矢視図で、図8は図7のZ−Z矢視図であり、また図9は図6のU−U矢視図で、図10は図9のV−V矢視図である。図7〜図10に示すように、回転体31,32(スプロケット31、第4遊動輪32)の第1,第2のキャップ部材138,139と対向する端面の所定位置には、回転軸心を中心にして円周方向に所定間隔で凸状の係合部31b,32bが形成されており、一方、第1のキャップ部材138の、前記回転体31,32の凸状の係合部31b,32bに対応する位置には凹状の係合部138aが、第2のキャップ部材139の、前記回転体31,32の凸状の係合部31b,32bに対応する位置には平面部139aがそれぞれ形成されている。
【0034】
上記構成の回転体31,32は、次のようにして、スプロケット31又は第4遊動輪32として機能する。油圧モータ133の回転動力はチェーン134を介して駆動シャフト135に伝達され、駆動シャフト135の軸方向両端部に装着された第1のキャップ部材138及び第2のキャップ部材139を回転させる。第1のキャップ部材138の凹状の係合部138aと、回転体31の凸状の係合部31bとが係合しているので、第1のキャップ部材138によって回転体31は回転動力を受け、同回転体31の歯31aが無端連接体10の第2ピン8の回動ブッシュに係合して無端連接体10を駆動する。すなわち、スプロケット31として機能する。一方、第2のキャップ部材139の平面部139aは回転体32の凸状の係合部32bと係合していないため、回転体32には第2のキャップ部材139の回転動力が伝達されず、回転体32は回転自在となっている。回転体32は、その歯32aが無端連接体10の第2ピン8の回動ブッシュに係合しており、よって無端連接体10をガイドする第4遊動輪32として機能する。
【0035】
また、駆動シャフト135の軸方向両端面のボルト162,162を緩めてプレート161,161を取外し、第1のキャップ部材138と第2のキャップ部材139を左右で入れ換えることも可能である。この場合、回転体31,32のうち、第1のキャップ部材138が装着された側がスプロケットとして機能し、第2のキャップ部材139が装着された側が遊動輪として機能することになる。
【0036】
図4、図5に示すように、水平掻出搬送部151では、無端連接体10は略水平面内で周回しており、水平掻出搬送部151の車体側では、駆動装置30の駆動力により無端連接体10をスプロケット31の方に引張り、この引張り力により軌道41の下方のバラスト42を掻出部20の掘削歯23で掘削、掻出し、運搬基板21及び運搬縦板22で搬送するようにしている。垂直搬送部152では、無端連接体10を略垂直面内で周回させており、この垂直搬送部152及び排出部153の無端連接体10を覆う、図示しないフレームケース内に前記水平掻出搬送部151からのバラストを取り込み、前記掻出部20の運搬基板21及び運搬縦板22で排出部153の排出シュータ141まで搬送している。そして、排出シュータ141の側面に設けた開口から前記搬送したバラストを排出し、排出シュータ141を経由して前記ベルトコンベヤ143,148等の搬送装置に供給し、搬送装置によって外部に搬送している。
【0037】
次に、上記構成の鉄道用バラスト掻出機100の作動を説明する。
鉄道用バラスト掻出機100は、軌道41の左右側方の作業スペースの大きさや作業障害物(作業時隣の軌道、電柱等の敷設物、プラットホーム)等の作業環境に応じて、掘削・搬送装置120の設置位置を車両本体に対して左右いずれか一側に(図2では左側に)選択できるように、掘削・搬送装置120を旋回可能に配設している。すなわち、掘削・搬送装置120は手動で押すことにより旋回装置125を中心として旋回させることができ、図示しない旋回ロックピンを所定のロック穴に挿入することにより旋回位置が車両本体の左右いずれかに固定される。いま、図2に示すように車両本体の左側に旋回位置を固定して、作業を開始するものとする。これに伴って、駆動装置30の第1のキャップ部材138を、車体本体に近い側、つまり図6に示す回転体31側の駆動シャフト135に装着する。
【0038】
(1)まず、最初に、左右のブラケット118を、クローラを枕木43上に接し、車体を支持する時は上端位置に固定ピン117で固定し、鉄輪105をレール41の上面に接して車体を支持する時は下側に固定し、掘削・搬送装置120を地面と平行にセットする。そして、作業開始前に、他の掘削方法で、図11に示すように、軌道41の左側方で、枕木43の長手方向端部よりも外側に、枕木43の下面よりも深い穴44を掘る。次に、油圧シリンダ126を伸長して支持フレーム131を姿勢P2にすることにより、本掻出機の水平掻出搬送部151が車体前方へ向けて軌道41に沿うようにすると共に、水平掻出搬送部151が枕木43よりも左方に位置するように伸縮装置127を伸長させる。さらに、第2アーム123を下降して、水平掻出搬送部151を前記軌道側方の穴44内に入れ、略水平姿勢にする。このとき、下部走行体101は鉄輪105又はクローラ式走行装置103で走行可能な状態とする。
【0039】
(2)次に、図11に示すように、駆動装置30の油圧モータ133を正転方向に駆動して無端連接体10を矢印A方向に動かしつつ、油圧シリンダ126を縮小して水平掻出搬送部151が車両左右方向を向くように徐々に矢印B方向へ揺動させ、さらに伸縮装置127を徐々に縮小して水平掻出搬送部151を左右軌道41,41の側方から中央に位置させる。これにより、水平掻出搬送部151の車体側の無端連接体10は駆動装置30の回転体31(このときはスプロケット31として機能している)によって該回転体31の方へ引っ張られ、車体側の無端連接体10の掻出部20で枕木43よりも下方のバラスト42を掘削し、掻き出し、水平掻出搬送部151は図12に示す車両左右方向を向いた作業姿勢P1になる。
【0040】
(3)水平掻出搬送部151が車両左右方向を向いた作業姿勢になると、次に、下部走行体110を鉄輪105又はクローラ式走行装置103によって所定速度で後方へ移動させる。このとき、水平掻出搬送部151における無端連接体10の車体側の掻出部20によってバラスト42が掻出され、搬送され、前述のように垂直搬送部152で上方へ搬送され、排出部153で排出シュータ141内に排出され、ベルトコンベヤ143,148によって外部に搬送される。
【0041】
この際、無端連接体10が第1遊動輪33及び第2遊動輪36の周りを略水平面内で周回するときには、第1ピン7を中心にして各リンク1,2は揺動する。また、スプロケット31、第3遊動輪37及び第4遊動輪32の周りを略垂直面内で周回するときには、第2ピン8を中心にして各リンク1,2は揺動する。
【0042】
次に、作業障害物を避けるために、掘削・搬送装置120の設置位置を車両本体に対して左側から右側へ変更する場合は、以下のように行う。
(1)一旦、駆動装置30の駆動を停止し、油圧シリンダ126を伸張させつつ、伸縮装置127を徐々に伸ばして、図11に示す元の姿勢P2に水平掻出搬送部151を戻す。
(2)そして、第2アーム123を上昇させて水平掻出搬送部151を軌道41よりも上方に上げ、この状態で再び水平掻出搬送部151を車両左右方向の姿勢P1に揺動させる。
(3)この後、旋回ロックピンを抜いて手動で掘削・搬送装置120を180度旋回させ、掘削・搬送装置120の支持フレーム131が車体右側になるようにし、その旋回位置をロックする。さらに、駆動装置30の第1のキャップ部材138と第2のキャップ部材139を入れ換えて、回転体31,32の機能をそれぞれ第4遊動輪31及びスプロケット32に入れ換える。これにより、車体側の回転体32がスプロケットとして機能する。
【0043】
(4)次に、前述した、掘削・搬送装置120が車体左側にある場合の(1)とほぼ同様にして、水平掻出搬送部151を枕木43よりも右方で、かつ下方位置に設置する。すなわち、他の掘削方法で、図13に示すように、軌道41の右側方で、枕木43の長手方向端部よりも外側に、枕木43の下面よりも深い穴44を掘る。次に、油圧シリンダ126を縮小して支持フレーム131を姿勢P3にすることにより、水平掻出搬送部151が車体前方へ向けて軌道41に沿うようにすると共に、水平掻出搬送部151が枕木43よりも右方に位置するように伸縮装置127を伸長させる。さらに、第2アーム123を下降して、水平掻出搬送部151を前記軌道側方の穴44内に入れ、略水平姿勢にする。このとき、下部走行体101は鉄輪105又はクローラ式走行装置103で走行可能な状態とする。
【0044】
(5)次に、図13に示すように、駆動装置30の油圧モータ133を逆転方向に駆動して無端連接体10を矢印C方向に動かしつつ、油圧シリンダ126を伸長して水平掻出搬送部151が車両左右方向を向くように徐々に矢印D方向へ揺動させ、さらに伸縮装置127を徐々に縮小して水平掻出搬送部151を左右軌道41,41の側方から中央に位置させる。これにより、水平掻出搬送部151の車体側の無端連接体10は駆動装置30のスプロケット32によって該スプロケット32の方へ引っ張られ、車体側の無端連接体10の掻出部20で枕木43よりも下方のバラスト42を掘削し、掻き出し、水平掻出搬送部151は図14に示す車両左右方向を向いた作業姿勢P1になる。
【0045】
(6)次に、下部走行体110を鉄輪105又はクローラ式走行装置103によって所定速度で後方へ移動させる。このとき、水平掻出搬送部151における無端連接体10の車体側の掻出部20によってバラスト42が掻出され、搬送され、垂直搬送部152で上方へ搬送され、排出部153で排出シュータ141内に排出され、ベルトコンベヤ143,148によって外部に搬送される。
【0046】
次に、上記構成による作用および効果を説明する。
バラストを掘削・搬送する水平掻出搬送部151の終了位置すなわち掘削・搬送後端部に、無端連接体10を回転駆動する駆動装置30を設けたため、この駆動装置30の駆動部(上記実施例では、スプロケットとして機能する回転体31,32)方向への引っ張り力で無端連接体10の掘削・搬送時の駆動トルクが得られる。しかも、駆動装置30のスプロケット及び遊動輪(同じく、回転体31,32)の位置が、無端連接体10の屈曲部となるので、従来のように無端連接体の屈曲部に生じる摩擦抵抗による駆動損失がない。このため、駆動力の大部分が水平掻出搬送部151の掘削力として使用されるので、駆動効率を大幅に向上でき、動力源(同じく、油圧モータ133)及び駆動部を小型化できる。また、上記のため、屈曲部での曲率半径を無端連接体の有する最小曲率半径まで小さくできるので、駆動装置30近傍での本掘削搬送装置120の車両左右方向の出っ張り量が少なく、左右方向の作業スペースの狭い軌道上でも作業が容易になる。
【0047】
駆動装置30はスプロケット、遊動輪となる回転体31,32を同一の駆動シャフト135上に備えているので、簡単な構成となり、しかもこのスプロケット及び遊動輪によって無端連接体10の屈曲部での摺動抵抗が小さくなるので、摺動抵抗を小さくする為に従来のように屈曲部の曲率半径を大きくする必要がなくなる。従って、駆動装置の構成をコンパクトにでき、小型化が図れる。
【0048】
また、駆動装置30の回転体31,32は、これを駆動シャフト135に第1キャップ部材138で固定するとスプロケットとして機能し、第2キャップ部材139で装着すると遊動輪として機能するため、第1、第2キャップ部材138,139を互いに入れ換えることによって、スプロケット(駆動輪)及び遊動輪としての機能を変更自在となっている。すなわち、スプロケット及び遊動輪としての機能を変更可能である。また、駆動シャフト135を駆動する油圧モータ133の回転方向を逆転させることにより、スプロケットの回転方向を変更可能である。従って、本掘削搬送装置120を旋回させて、水平掻出搬送部151の向きを水平面内で180度回転させた場合に、駆動装置30の回転体31,32のスプロケットと遊動輪の機能を互いに入れ換えて、かつ逆転駆動することにより、駆動装置30の車体側の回転体31,32をスプロケットとして機能させえることができると共に、水平掻出搬送部151の無端連接体10を前記スプロケット方向へ引っ張る駆動力が得られる。
【0049】
これにより、水平掻出搬送部151での掘削方向が左または右方向に変わっても、スプロケット駆動力を確実に水平掻出搬送部151の掘削力として使用できるので、効率的に掘削できる。この結果、掻出装置の左右方向端部に出っ張った駆動装置近傍の部位を左右いずれ側にも設置できるようになり、掻出装置と外部との干渉を避けることが容易にでき、掻出装置の適用範囲が広がる。特に、軌道の一方側部にプラットホーム、配電盤等の障害物がある場合はこれらの障害物を避けて、他方側部に前記駆動装置を配置して作業が可能になるので、本掻出装置の操作が容易で、作業効率が向上する。
【0050】
水平掻出搬送部151から排出部に向けて上下方向へ掘削物を搬送する他方面内搬送部、つまり駆動装置30と第2遊動輪36との間の途中に屈曲部を設け、この屈曲部に第3遊動輪37を設けたため、屈曲部での摺動抵抗が小さくなり、駆動効率を向上できる。また、屈折部の曲率半径を小さくできるので、小型化で無端連接体の長さが短くなり、摺動抵抗も小さくなる。さらに、掘削・搬送装置の経路形状を整えて、排出部が適切な位置になり、かつスムーズに搬送物が排出されるようにすることができる。
【0051】
次に、図15により第2実施形態を説明する。図15は、第2実施形態の他方面内搬送部の屈曲部の側面図であり、図2のW視図に相当する。尚、以下では、前出の図に示した構成要素と略同一の機能を有する構成要素には同じ符号を付して、説明を省く。
【0052】
垂直搬送部152と排出部153との中間の屈曲部には、2つの回転体37,39が回転自在に設けられている。一方の回転体は油圧モータ172が取り付けられ、無端連接体10に係合してスプロケットとして機能し、油圧モータ172の回転により無端連接体10を上方へ駆動するようになっている。また、他方の回転体は、下方へ向かう無端連接体10に係合しつつガイドする第3遊動輪として機能する。図15では、回転体39がスプロケット39として、回転体37が第3遊動輪37として機能しており、前記図2と同様に掘削・搬送装置120が車体左側に設置されている例を示している。油圧モータ172は、2つの回転体37,39のいずれか一方に取り付け可能となっており、掘削・搬送装置120の左右設置位置に応じて取付位置を切り換えるようにしている。この油圧モータ172とスプロケット37又は39とにより、第2駆動装置170を構成している。
【0053】
なお、上記第2駆動装置170においても、前記第1駆動装置30の構成と同様に、2つの回転体37,39のスプロケットまたは遊動輪としての機能を切り換え可能な機構で構成しても構わない。
【0054】
上記の構成によると、第1実施形態の効果に加えて、さらに以下の効果が得られる。垂直搬送部152の搬送後端部、すなわち垂直搬送部152と搬出部153との中間の屈曲部に、第2駆動装置170を設け、この第2駆動装置170で第1駆動装置30による上方への駆動力をアシストしているので、垂直搬送部152での無端連接体10の緩みが防止される。これにより、搬送物の詰まりが防止されるので、確実に搬送でき、また搬送部での摺動抵抗が低減されるので、搬送効率を向上できる。
【0055】
次に、図16により第3実施形態を説明する。図16は、第3実施形態の鉄道用バラスト掻出機の正面図である。
排出部153の先端部には、前記遊動輪36の代わりに、第2駆動装置170aが設けられている。第2駆動装置170aは、無端連接体10に係合するスプロケット38と、これを回転駆動する油圧モータ171とを備えており、油圧モータ171は図示しない切換弁で正逆回転切換可能となっている。第2駆動装置170aは、無端連接体10を上方に引張るように駆動しており、前記第1の駆動装置30の駆動力をアシストしている。
【0056】
第3実施形態の構成によると、第1実施形態の効果の他、さらに以下の効果が得られる。
第1の駆動装置30よりも上方の位置、本例では排出部153の上端部に、前記第2遊動輪36の代わりに第2の駆動装置170aを設け、この第2の駆動装置170aによって、水平掻出搬送部151の掘削搬送後端部に設けた第1の駆動装置30の駆動をアシストして無端連接体10を垂直方向(他方向)に回転駆動すると共に、無端連接体10の移動をガイドするようにしたため、垂直搬送部152および排出部153での途中での無端連接体10の緩みが確実に防止される。このため、バラスト(搬送物)の詰まりが防止されるので、確実に搬送でき、また搬送部での摺動抵抗が低減されるので、搬送効率を向上できる。
【0057】
次に、図17により第4実施形態を説明する。図17は、第4実施形態の鉄道用バラスト掻出機の正面図である。
本実施形態の掘削・搬送装置120は、正面視で略逆くの字形状をなし、その下部に水平掻出搬送部151を設け、上部には、この水平掻出搬送部151に連続的に接続され、無端連接体10が連続的にガイドされる排出部153を設けている。排出部153の先端部(上端部)には、スプロケット173と、このスプロケット173を駆動する油圧モータ174とを備えた第2駆動装置170bを設けている。油圧モータ174は図示しない切換弁で正逆回転切換可能となっている。
【0058】
第4実施形態の構成によると、第1実施形態と同様に、第1駆動装置30を水平掻出搬送部151の搬送部後端部に設けたことによる駆動効率の向上等の効果が得られると共に、上方へ無端連接体10を引っ張って駆動する第2駆動装置170bを排出部153の上端部に設け、この第2駆動装置170bで第1駆動装置30の駆動力をアシストしているため、垂直方向に搬送する排出部153の途中での無端連接体10の緩みが確実に防止される。このため、排出部153でのバラスト(搬送物)の詰りが無くなり、確実に搬送でき、また搬送部での摺動抵抗が低減されるので、搬送効率を向上できる。
【0059】
なお、第4実施形態において、第2駆動装置170bの代わりに第2遊動輪36を備えたものであっても、第1実施形態の効果と同じ、第1駆動装置30を水平掻出搬送部151の搬送部後端部に設けたことによる駆動効率の向上、駆動装置の左右方向の出っ張り量の抑制等の効果が得られることは言うまでもない。
【0060】
なお、以上の実施形態では、掘削・搬送装置120が、無端連接体10を水平面内で周回させて掘削、搬送する水平掻出搬送部151と、略垂直面内で周回させてバラストを上方へ搬送する垂直搬送部152と、排出部153と備えた例、または、水平掻出搬送部151と、排出部153とを備えた例を挙げて説明したが、本発明は各搬送部の周回面の方向を上記に限定するものではなく、少なくとも2つの異なる面内に周回させるようにしたものであればよい。
【0061】
以上説明したように、本発明によると以下の効果を奏する。
道床のバラスト等を掘削し搬送する一方面内掘削・搬送部の搬送後端部に、無端連接体の周回移動を駆動する駆動装置を設けたため、駆動装置の部分が一方面内掘削・搬送部から多方面内搬送部への屈曲部となって、従来のような屈曲部での摺動抵抗を無くすことができ、駆動装置の駆動トルクの大部分が一方面内掘削・搬送部での掘削トルクに使用される。従って、駆動効率を大幅に向上でき、駆動装置やその動力源(油圧ポンプ等)を小形化できる。また、上記屈曲部での曲率半径を無端連接体の有する最小曲率半径まで小さくできるので、駆動装置近傍での本装置の左右方向出っ張り量が少なくなり、左右方向の作業スペースの狭い軌道上の作業が容易になる。
【0062】
また、上記の駆動装置の駆動力をアシストする第2の駆動装置を他方面内の搬送部に設けることにより、他方面内の搬送部での無端連接体の緩みを確実に無くすことができるので、搬送物(バラスト等)の詰りが無く、確実に搬送できると共に、摩擦抵抗が更に小さくなり、駆動装置の駆動効率をさらに向上できる。
【0063】
また、駆動装置には駆動輪と遊動輪を同軸上に設けたので、無端連接体の屈曲部での摺動抵抗が小さくなり、摺動抵抗を小さくする為に従来のように屈曲部の曲率半径を大きくする必要がなくなるので、駆動装置の構成をコンパクトにでき、小型化が図れる。
さらに、駆動装置の駆動輪と遊動輪としての機能は互いに機能変換自在で、かつ駆動輪は逆転可能としたため、掻出装置の左右方向端部に出っ張った駆動装置を左右いずれ側にも設置できるようになり、掻出装置と外部との干渉を避けることが容易にでき、掻出装置の適用範囲が広がる。特に、軌道の一方の左右側部にプラットホームがある場合はプラットホームを避けて、他方側に駆動装置を配置して作業ができるので、作業が容易にでき、作業効率が向上する。
【0064】
他方面内搬送部の途中に屈曲部を設け、該屈曲部に遊動輪を設けることにより、掘削搬送装置を所望の形状にすることが可能となって掘削物排出部を適切な位置に配置することができる。しかも、屈曲部での摺動抵抗は小さいので、駆動効率を向上できる。さらに、屈折部の曲率半径を小さくできるので、小型化できるから無端連接体の長さが短くなり、摺動抵抗も小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る鉄道用バラスト掻出機の側面図である。
【図2】同正面図である。
【図3】図2のS矢視図である。
【図4】本発明の鉄道用バラスト掻出機の水平掻出搬送部の正面図である。
【図5】同底面図である。
【図6】図2のX視部分断面図である。
【図7】図6のY−Y矢視図である。
【図8】図7のZ−Z矢視図である。
【図9】図6のU−U矢視図である。
【図10】図9のV−V矢視図である。
【図11】作動の説明図である。
【図12】作動の説明図である。
【図13】作動の説明図である。
【図14】作動の説明図である。
【図15】第2実施形態の他方面内搬送部の屈曲部の側面図である。
【図16】第3実施形態の鉄道用バラスト掻出機の正面図である。
【図17】第4実施形態の鉄道用バラスト掻出機の正面図である。
【符号の説明】
1,2,…リンク、7,8…ピン、10…無端連接体、20…掻出部、21…運搬基板、22…運搬縦板、23…掘削歯、24…ラップ板、25…切欠部、30…駆動装置、31,32…回転体(スプロケット,遊動輪)、31a,32a…歯、31b,32b…係合部、33,36,37…遊動輪、38…スプロケット、37a,39…回転体(スプロケット,遊動輪)、41…軌道、42…バラスト、43…枕木、100…鉄道用バラスト掻出機、101…下部走行体、103…クローラ式走行装置、105…鉄輪、110…上部旋回体、111…旋回フレーム、112…運転室、113…エンジンルーム、115…第1アーム、116…先端アーム、118…ブラケット、119…ガイドローラ、120…掘削・搬送装置、121…平行リンク、122…油圧シリンダ、123…第2アーム、125…旋回装置、126…油圧シリンダ、127…伸縮装置、129…ピン、130…リンク機構、131…支持フレーム、132…ガイドフレーム、133…油圧モータ、134…チェーン、135…駆動シャフト、136,137…スプロケット、138,139…キャップ部材、138a…係合部、139a…平面部、141…排出シュータ、142…ブラケット、143,148…ベルトコンベヤ、151…水平掻出搬送部、152…垂直搬送部、153…排出部、161…プレート、162…ボルト、170,170a,170b…駆動装置、171,172…油圧モータ、173…スプロケット、174…油圧モータ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、掻出装置、およびそれを搭載した鉄道用バラスト掻出機に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1に記載された道床のバラスト除去機械においては、水平面内で回転駆動される無端リンクチェーンの各リンクに取り付けた掘削ビット、堆積プレート、搬送プレートで、道床下のバラストを掘削して線路の左右いずれかの側方に搬送して堆積させる第1掘削搬送機と、垂直面内で回転駆動される無端リンクチェーンの各リンクに取り付けたバケットで、前記第1掘削搬送機により堆積されたバラストを掘削して上方に搬送して放出する第2掘削搬送機と、この放出されたバラストをシュータを介して受けて外部に向けて搬送する、車体上部に載置されたベルトコンベヤとを備えている。しかしながら、上記バラスト除去機械によると、第1掘削搬送機で搬送され堆積させたバラストを再度第2掘削搬送機で掘削搬送するので、第1掘削搬送機と第2掘削搬送機とが断続的な繋がりとなり、調和させるのが困難で、前記堆積したバラストがスムーズに車体上部に載置されたベルトコンベヤに搬送されず、搬送効率が良くないという問題がある。
【0003】
この問題を解決するものとして、例えば特許文献2に記載されたバラスト掻出装置(掘削装置)がある。これは、互いに直交する2つの方向に屈曲可能な無端チェーンに掻出用のカッタを取り付け、この掻出用チェーンが道床下方の水平部と、鉄道軌道に対して略垂直方向の搬送部とを連続的に周回するようにガイドするカッタフレームを設け、掻出用チェーンを前記搬送部の最上部に設けた駆動油圧モータで駆動し、前記水平部で掘削し搬送したバラストを搬送部で上方に搬送して、搬送部の最上端で放出し、排出シュート等により外部に排出するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−64206号公報(第5−6頁、第14−19図)
【特許文献2】
特公平7−103521号公報(第3−4頁、第6図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の掘削・搬送装置には、次のような問題がある。
特許文献2に記載されたバラスト掻出装置では、掻出用チェーンの略垂直方向面内の搬送部と水平方向面内の水平部との境目の位置にチェーン屈曲部があり、しかも掻出用チェーンを搬送部の最上部に設けた駆動装置(油圧モータ)で駆動しているため、前記屈曲部のチェーンには、駆動装置による上方への駆動力と水平部での掘削反力とによって互いに反対方向への引張り力が作用している。このため、チェーンは屈曲部のカッタフレームに強い力で押圧されて摺動しながら駆動されていることになるため、この摺動抵抗が大きく、バラスト掻出装置の動力源、駆動装置が大容量になり、大型の装置となる。従って、狭い鉄道軌道上での作業時隣の軌道、電柱等の敷設物、プラットホーム等に注意し作業する必要があり、スムーズな作業ができない。また、軌道側部の埋設物を取り外さないと作業できない等作業効率が悪いという問題がある。
【0006】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、一方面内の掘削搬送部と他方面内の搬送部との間の屈曲部での摺動抵抗を小さくして駆動効率の向上が図れる掻出装置、およびそれを搭載した鉄道用バラスト掻出機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するため、第1発明は、掻出装置において、無端状に連接され、かつ2方向に屈曲可能な無端連接体に、掘削・掻出をする掻出部を取り付け、前記無端連接体が、一方の面内に周回して、掘削、搬送を行う一方面内掘削・搬送部と、他方の面内に周回して掘削物を搬送する他方面内搬送部とを連続的に備え、前記一方面内掘削・搬送部の先端部および前記他方面内搬送部の上端部にそれぞれ第1遊動輪及び第2遊動輪を設け、前記一方面内掘削・搬送部の掘削・搬送後端部に無端連接体を回転駆動する駆動装置を設けた構成としている。
【0008】
第1発明によると、一方面内掘削・搬送部の掘削・搬送後端部に無端連接体を回転駆動する駆動装置を設けたので、従来のような無端連接体の屈曲部に生じる摩擦抵抗による駆動損失が生じない。このため、駆動力の大部分が一方面内掘削・搬送部の掘削力として使用されるので、駆動効率を大幅に向上でき、動力源・駆動装置を小型化できる。さらに、屈曲部での曲率半径を無端連接体の有する最小曲率半径まで小さくできるので、駆動装置近傍での本装置の左右方向出っ張り量が少なく、左右方向の作業スペースの狭い軌道上の作業が容易になる。
【0009】
また、第2発明は、第1発明の掻出装置において、前記駆動装置は、前記無端連接体の一方を上方に回転駆動する駆動輪と、前記無端連接体の他方を回転自在にガイドする遊動輪とを同軸上に備えた構成としている。
【0010】
第2発明によると、無端連接体の屈曲部での摺動抵抗が小さくなり、摺動抵抗を小さくする為に従来のように屈曲部の曲率半径を大きくする必要がなくなるので駆動装置の構成をコンパクトにでき、小型化が図れる。
【0011】
また、第3発明は、第2発明の掻出装置において、前記駆動装置の駆動輪と遊動輪としての機能は互いに機能変換自在で、かつ駆動輪は逆転可能とされた機構を有する構成としている。
【0012】
第3発明によると、一方面内掘削・搬送部の向きを一方面内で180度回転した場合に、駆動装置の駆動輪と遊動輪とを互いに入れ換えて、かつ逆転駆動することにより、掘削方向を変えても駆動力を確実に一方面内掘削・搬送部の掘削力として使用できるので、効率的に掘削できる。これにより、掻出装置の左右方向端部に出っ張った駆動装置を左右いずれ側にも設置できるようになり、掻出装置と外部との干渉を避けることが容易にでき、掻出装置の適用範囲が広がる。特に、軌道一方側部にプラットホームがある場合はプラットホームを避けて、他方側に駆動装置を配置して作業が可能になるので、操作が容易で、作業効率が向上する。
【0013】
第4発明は、第1、第2又は第3発明に記載の掻出装置において、前記他方面内搬送部の第2遊動輪の代わりに、前記駆動装置の駆動をアシストして無端連接体を前記他方面内で回転駆動すると共に無端連接体の移動をガイドする第2の駆動装置を設けた構成としている。
【0014】
第4発明によると、前記駆動装置の駆動をアシストして無端連接体を他方向に回転駆動する第2駆動装置を他方面内搬送部の上端部に設けたので、他方面内搬送部の途中での無端連接体の緩みが防止される。このため、他方面内搬送部での搬送物の詰りが無くなり、搬送効率を向上でき、確実に搬送できる。
【0015】
第5発明は、第1〜第4発明のいずれか記載の掻出装置において、前記駆動装置と前記他方面内搬送部の先端部との間の屈曲部に、前記無端連接体をガイドする第3遊動輪を設けた構成としている。
【0016】
第5発明によると、他方面内搬送部の途中にバラスト排出部を適切な位置に配置するため屈曲部を設け、該屈曲部に遊動輪を設けることにより、屈曲部での摺動抵抗が小さくなり、駆動効率を向上できる。さらに、屈折部の曲率半径を小さくできるので、小型化で無端連接体の長さが短くなり、摺動抵抗も小さくなる。
【0017】
第6発明は、第1〜第3発明のいずれか記載の掻出装置において、前記駆動装置と前記第2遊動輪との間に、前記駆動装置の駆動をアシストして前記無端連接体の一方を回転駆動する第3の駆動輪と、前記無端連接体の他方をガイドする第3遊動輪とを設けた構成としている。
【0018】
第6発明によると、前記駆動装置の駆動をアシストして無端連接体の一方を回転駆動する駆動輪を他方面内搬送部の途中に設けたので、他方面内搬送部の途中での無端連接体の緩みが防止される。このため、他方面内搬送部での搬送物の詰り防止、摺動抵抗の減少が図られ、搬送効率を向上でき、確実に搬送できる。
【0019】
第7発明は、鉄道用バラスト掻出機において、
陸路を走行可能な走行体を備えた車体と、
前記車体の前後部にそれぞれ昇降自在に設けた、鉄道軌道上を走行可能な左右1対の鉄輪と、
鉄道軌道の道床のバラストを掘削、搬送する掘削・搬送装置と、
基端部が前記車体に上下方向揺動自在に取り付けられた第1アームと、
先端部に前記掘削・搬送装置が旋回可能に装着され、基端部が第1アームに昇降自在に取り付けられた第2アームと、
第1アームの先端下部に昇降自在に設けられ、軌道上を転動して前記掘削・搬送装置の高さ位置を設定する左右1対のガイドローラを有する高さ位置決め装置と、
前記掘削・搬送装置で搬送されたバラストを受けて外部に排出する排出装置と
を備え、
前記掘削・搬送装置は、第1〜第6発明のいずれかに記載の掻出装置を有する構成としている。
【0020】
第7発明によると、前記掻出装置を鉄道用バラスト掻出機に適用することにより、駆動効率の優れた、しかも左右幅の小さいコンパクトな鉄道用バラスト掻出機を構成できる。また、鉄道軌道に沿って左右側方にある障害物(プラットホーム、電柱、制御盤等)を避けてバラスト交換作業を行う場合に、掻出装置の一方面内掘削・搬送部の向きを水平面内で180度回転させて使用することが可能となり、適用範囲を広げることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
以下では、本発明に係る掻出装置を搭載した鉄道用バラスト掻出機を例に挙げて説明する。まず、図1〜図5により、この鉄道用バラスト掻出機の構成を説明する。図1は鉄道用バラスト掻出機の側面図であり、図2はその正面図であり、図3は図2のS矢視図であり、また、図4はその鉄道用バラスト掻出機の水平掻出搬送部の正面図であり、図5は同底面図である。
【0023】
図1及び図2において、鉄道用バラスト掻出機100は軌陸両用の下部走行体101を備え、該下部走行体101上に旋回自在に上部旋回体110を有している。下部走行体101は、走行フレーム102の左右に1対のクローラ式走行装置103,103を備えると共に、該クローラ式走行装置103,103の内側で、走行フレーム102の前後部左右には4個の鉄輪105を上下方向に揺動自在に備えている。4個の鉄輪105はそれぞれ油圧シリンダ106の伸縮によって上下揺動し、下方に揺動したときに軌道41上に押し付けられて下部走行体101のクローラ式走行装置103,103が地面(軌道41の側方のバラスト上面)から浮き上がり、4個の鉄輪105で軌道41上を走行可能となる。また、上部旋回体110の旋回フレーム111上には、車両前部左側に運転室112が設置され、車両後部にエンジンルーム113が設けられている。
【0024】
旋回フレーム111前部の左右略中央には第1アーム115が上下揺動自在に取り付けられており、第1アーム115の先端部には下方に向けて延設された先端アーム116を有し、さらに先端アーム116の下端部左右に上下揺動自在にブラケット118がそれぞれ設けられている。この左右一対のブラケット118,118にはそれぞれ軌道41上を転動可能なガイドローラ119が回転自在に設けられ、ブラケット118,118は、固定ピン117によって、図1に実線で図示の上端位置(クローラ接地作業姿勢)と、2点鎖線で図示の下端位置(鉄輪接地作業姿勢)とに固定自在となっている。作業時に、この左右のガイドローラ119,119を軌道41上を転動させることにより、本掻出機の掘削高さを安定させるようにしている。本ガイドローラ119により、クローラ接地、鉄輪接地のそれぞれの条件において、第1アーム115及び第2アーム123、伸縮装置127をレールに対して一定の角度を保つ。
【0025】
また第1アーム115の前部には平行リンク121,121を介して上下揺動自在に第2アーム123が設けられており、第1アーム115と平行リンク121との間に取り付けた油圧シリンダ122の伸縮によって、第2アーム123は上下揺動するようになっている。なお、第2アーム123は第1アーム115に軌道41に対して昇降自在に設ければよい。第2アーム123は側面視(図1参照)で逆L字形状を成し、第2アーム123の先端部123a上には旋回ベアリンクを有する旋回装置125を介して伸縮装置127が備えられている。伸縮装置127は内蔵の油圧シリンダの伸縮によって伸縮自在とされた伸縮アーム128を有しており、この伸縮アーム128の先端部に、掘削・搬送装置120の支持フレーム131が上下方向のピン129を中心に水平揺動自在に取り付けられている。
【0026】
図3に示すように、伸縮装置127の外装ケース部には油圧シリンダ126のチューブのロッド側端部が水平揺動自在に(すなわち、いわゆるトラニオン式に)連結されており、この油圧シリンダ126のロッド先端部はリンク機構130を介して前記支持フレーム131に水平揺動自在にピン連結されている。この油圧シリンダ126を伸縮することにより、支持フレーム131はピン129を中心に水平揺動し、車両左右方向姿勢(図3に示す姿勢P1)を中央位置として略車両前後方向を向く2つの姿勢P2,P3の間を所定角度θ(少なくとも180°)揺動するようになっている。なお、この姿勢を表す角度を検出する角度センサ(図示せず)が設けられており、位置決めの際にこの角度を確認できるようになっている。
【0027】
支持フレーム131に本バラスト掻出機のガイドフレーム132が取り付けてあり、ガイドフレーム132の外周部に、掻出部を有する無端連接体10が周回方向に移動自在に装着されている。ガイドフレーム132は正面視(図2参照)で略コの字形状を成しており、その下部は略水平方向に延設されていて水平掻出搬送部151を形成し、中間部は略垂直方向に延設されていて垂直搬送部152を形成し、また上部は車両中央へ向けてやや上方に傾斜させて延設されていて排出部153を形成している。ガイドフレーム132の上端部となる、該排出部153の終端部は、バラスト排出シュータ141の側面部に設けた開口孔内に貫通して設けられており、排出シュータ141はガイドフレーム132にブラケット142を介して支持されている。
【0028】
図4、図5に示すように、無端連接体10は略直交する2方向に屈曲可能に構成されており、本実施例では、2種類のリンク1,2が交互にピン7,8によって連結されている。第1のリンク1は平面視でコの字形状を成し、第2のリンク2は同じく平面視で逆コの字形状を成している。第1のリンク1の一端側と、第2のリンク2の他端側とを、一方向(図示の紙面に直交する方向)のピン7によって揺動自在に連結し、第1のリンク1の他端側で、前記コの字形状の上下一対の対向部と、第2のリンク2の一端側で、前記逆コの字形状の上下一対の対向部とを、ピン7に略直交する他方向(図示の上下方向)のピン8によって揺動自在に連結している。なお、ピン8の、第2のリンク2の上下一対対向部間部位の外周部には、回動自在に回動ブッシュ(図示せず)が装着されており、この回動ブッシュに後述の駆動装置30のスプロケット31の歯が係合するようになっている。第1のリンク1の前記上下一対の対向部のうち、一方の対向部側の外側面部には、掻出部20の運搬基板21が溶接等によって固着されている。
【0029】
前記掻出部20は、前記運搬基板21と、この運搬基板21の第1のリンク1と反対側の面に、外方に突出させて固着された運搬縦板22と、この運搬縦板22の先端部に取り付けた掘削歯23とを備えている。各リンク1,2が第2ピン8の回りに揺動したときに、隣接する2つの運搬基板21,21の端部どうしが干渉しないように、一方の運搬基板21の端部には切欠部25が形成されている。また、隣接する2つの運搬基板21,21の端部は、切欠部25の切欠量を少なくして運搬量を充分に確保するため、第2ピン8の軸線上近傍を通るように位置決めされている。本例では、無端連接体10の周回方向に対して左右一側にのみ揺動するようにしているので、上記切欠部25は第2ピン8の中心から一側(図4では上側)のみに形成している。さらに、この切欠部25と反対側には、隣接する2つの運搬基板21,21のいずれか一方の端部に、上記の揺動時に両端部間に生じる隙間を覆うラップ板24を取り付けている。
【0030】
また、図4,図5に詳細に示すように、水平掻出搬送部151と垂直搬送部152との間の、車両前部下部の左側には、無端連接体10の駆動装置30がその駆動軸を略車両前後方向に向けて配設されており、水平掻出搬送部151の先端部の、車両前部下部の右側には第1遊動輪33がその回動軸を略上下方向に向けて配設されている。また、図2に示すように、排出部153の終端部には第2遊動輪36が回動軸を略上下方向に向けて配設され、排出部153と垂直搬送部152との間には第3遊動輪37が回動軸を略前後方向に向けて配設されている。これらの駆動装置30と第1遊動輪33と第2遊動輪36と第3遊動輪37とに、前記掻出部20を取り付けた無端連接体10が巻装されている。
【0031】
また、上部旋回体110の左右略中央の上部には、搬送装置例のベルトコンベヤ143,148が配設されている。第1のベルトコンベヤ143の後部は、旋回フレーム111上に設けた支持フレーム146にピン144によって上下揺動自在に連結されており、その前部は、前記第2アーム123の上部に取り付けた支持フレーム147にボールローラ145を介して前後左右に摺動自在に支持されている。第1のベルトコンベヤ143の前部が、前記排出シュータ141の下方に位置するように設置される。また、第2のベルトコンベア148はその先端部を前記第1のベルトコンベヤ143後部の下方に重ねるように設けられ、旋回フレーム111上に設けた支持フレーム149に支持されている。
【0032】
ここで、駆動装置30の構造を図6〜図10により詳細に説明する。図6は、図2のX視部分断面図である。前記駆動装置30は、駆動源としての油圧モータ133を備え、油圧モータ133の出力軸にスプロケット136を装着している。油圧モータ133から所定距離離間して駆動シャフト135が回動自在に設けられており、駆動シャフト135の略中央部にはスプロケット137が装着され、前記2つのスプロケット136,137にはチェーン134が巻装されている。この駆動シャフト135には、前記スプロケット137の軸方向両側に、外周に前記無端連接体10と係合する歯31a,32aを有する回転体31,32が回動自在に装着されている。駆動シャフト135の軸方向両端部にはスプラインが形成されており、一側のスプラインに第1のキャップ部材138が、他側のスプラインに第2のキャップ部材139がそれぞれ軸方向摺動自在に、かつ前記回転体31,32の近傍位置まで挿入されている。第1のキャップ部材138及び第2のキャップ部材139は、駆動シャフト135の軸方向両端面にボルト162で締着されたプレート161,161によって軸方向に抜け止めされている。
【0033】
前記回転体31,32は同一形状の部材で構成されており、前記第1のキャップ部材138及び第2のキャップ部材139との関係によって、無端連接体10を駆動するためのスプロケット31、又はガイドするための第4遊動輪32としての機能を変換可能となっている。図7は図6のY−Y矢視図で、図8は図7のZ−Z矢視図であり、また図9は図6のU−U矢視図で、図10は図9のV−V矢視図である。図7〜図10に示すように、回転体31,32(スプロケット31、第4遊動輪32)の第1,第2のキャップ部材138,139と対向する端面の所定位置には、回転軸心を中心にして円周方向に所定間隔で凸状の係合部31b,32bが形成されており、一方、第1のキャップ部材138の、前記回転体31,32の凸状の係合部31b,32bに対応する位置には凹状の係合部138aが、第2のキャップ部材139の、前記回転体31,32の凸状の係合部31b,32bに対応する位置には平面部139aがそれぞれ形成されている。
【0034】
上記構成の回転体31,32は、次のようにして、スプロケット31又は第4遊動輪32として機能する。油圧モータ133の回転動力はチェーン134を介して駆動シャフト135に伝達され、駆動シャフト135の軸方向両端部に装着された第1のキャップ部材138及び第2のキャップ部材139を回転させる。第1のキャップ部材138の凹状の係合部138aと、回転体31の凸状の係合部31bとが係合しているので、第1のキャップ部材138によって回転体31は回転動力を受け、同回転体31の歯31aが無端連接体10の第2ピン8の回動ブッシュに係合して無端連接体10を駆動する。すなわち、スプロケット31として機能する。一方、第2のキャップ部材139の平面部139aは回転体32の凸状の係合部32bと係合していないため、回転体32には第2のキャップ部材139の回転動力が伝達されず、回転体32は回転自在となっている。回転体32は、その歯32aが無端連接体10の第2ピン8の回動ブッシュに係合しており、よって無端連接体10をガイドする第4遊動輪32として機能する。
【0035】
また、駆動シャフト135の軸方向両端面のボルト162,162を緩めてプレート161,161を取外し、第1のキャップ部材138と第2のキャップ部材139を左右で入れ換えることも可能である。この場合、回転体31,32のうち、第1のキャップ部材138が装着された側がスプロケットとして機能し、第2のキャップ部材139が装着された側が遊動輪として機能することになる。
【0036】
図4、図5に示すように、水平掻出搬送部151では、無端連接体10は略水平面内で周回しており、水平掻出搬送部151の車体側では、駆動装置30の駆動力により無端連接体10をスプロケット31の方に引張り、この引張り力により軌道41の下方のバラスト42を掻出部20の掘削歯23で掘削、掻出し、運搬基板21及び運搬縦板22で搬送するようにしている。垂直搬送部152では、無端連接体10を略垂直面内で周回させており、この垂直搬送部152及び排出部153の無端連接体10を覆う、図示しないフレームケース内に前記水平掻出搬送部151からのバラストを取り込み、前記掻出部20の運搬基板21及び運搬縦板22で排出部153の排出シュータ141まで搬送している。そして、排出シュータ141の側面に設けた開口から前記搬送したバラストを排出し、排出シュータ141を経由して前記ベルトコンベヤ143,148等の搬送装置に供給し、搬送装置によって外部に搬送している。
【0037】
次に、上記構成の鉄道用バラスト掻出機100の作動を説明する。
鉄道用バラスト掻出機100は、軌道41の左右側方の作業スペースの大きさや作業障害物(作業時隣の軌道、電柱等の敷設物、プラットホーム)等の作業環境に応じて、掘削・搬送装置120の設置位置を車両本体に対して左右いずれか一側に(図2では左側に)選択できるように、掘削・搬送装置120を旋回可能に配設している。すなわち、掘削・搬送装置120は手動で押すことにより旋回装置125を中心として旋回させることができ、図示しない旋回ロックピンを所定のロック穴に挿入することにより旋回位置が車両本体の左右いずれかに固定される。いま、図2に示すように車両本体の左側に旋回位置を固定して、作業を開始するものとする。これに伴って、駆動装置30の第1のキャップ部材138を、車体本体に近い側、つまり図6に示す回転体31側の駆動シャフト135に装着する。
【0038】
(1)まず、最初に、左右のブラケット118を、クローラを枕木43上に接し、車体を支持する時は上端位置に固定ピン117で固定し、鉄輪105をレール41の上面に接して車体を支持する時は下側に固定し、掘削・搬送装置120を地面と平行にセットする。そして、作業開始前に、他の掘削方法で、図11に示すように、軌道41の左側方で、枕木43の長手方向端部よりも外側に、枕木43の下面よりも深い穴44を掘る。次に、油圧シリンダ126を伸長して支持フレーム131を姿勢P2にすることにより、本掻出機の水平掻出搬送部151が車体前方へ向けて軌道41に沿うようにすると共に、水平掻出搬送部151が枕木43よりも左方に位置するように伸縮装置127を伸長させる。さらに、第2アーム123を下降して、水平掻出搬送部151を前記軌道側方の穴44内に入れ、略水平姿勢にする。このとき、下部走行体101は鉄輪105又はクローラ式走行装置103で走行可能な状態とする。
【0039】
(2)次に、図11に示すように、駆動装置30の油圧モータ133を正転方向に駆動して無端連接体10を矢印A方向に動かしつつ、油圧シリンダ126を縮小して水平掻出搬送部151が車両左右方向を向くように徐々に矢印B方向へ揺動させ、さらに伸縮装置127を徐々に縮小して水平掻出搬送部151を左右軌道41,41の側方から中央に位置させる。これにより、水平掻出搬送部151の車体側の無端連接体10は駆動装置30の回転体31(このときはスプロケット31として機能している)によって該回転体31の方へ引っ張られ、車体側の無端連接体10の掻出部20で枕木43よりも下方のバラスト42を掘削し、掻き出し、水平掻出搬送部151は図12に示す車両左右方向を向いた作業姿勢P1になる。
【0040】
(3)水平掻出搬送部151が車両左右方向を向いた作業姿勢になると、次に、下部走行体110を鉄輪105又はクローラ式走行装置103によって所定速度で後方へ移動させる。このとき、水平掻出搬送部151における無端連接体10の車体側の掻出部20によってバラスト42が掻出され、搬送され、前述のように垂直搬送部152で上方へ搬送され、排出部153で排出シュータ141内に排出され、ベルトコンベヤ143,148によって外部に搬送される。
【0041】
この際、無端連接体10が第1遊動輪33及び第2遊動輪36の周りを略水平面内で周回するときには、第1ピン7を中心にして各リンク1,2は揺動する。また、スプロケット31、第3遊動輪37及び第4遊動輪32の周りを略垂直面内で周回するときには、第2ピン8を中心にして各リンク1,2は揺動する。
【0042】
次に、作業障害物を避けるために、掘削・搬送装置120の設置位置を車両本体に対して左側から右側へ変更する場合は、以下のように行う。
(1)一旦、駆動装置30の駆動を停止し、油圧シリンダ126を伸張させつつ、伸縮装置127を徐々に伸ばして、図11に示す元の姿勢P2に水平掻出搬送部151を戻す。
(2)そして、第2アーム123を上昇させて水平掻出搬送部151を軌道41よりも上方に上げ、この状態で再び水平掻出搬送部151を車両左右方向の姿勢P1に揺動させる。
(3)この後、旋回ロックピンを抜いて手動で掘削・搬送装置120を180度旋回させ、掘削・搬送装置120の支持フレーム131が車体右側になるようにし、その旋回位置をロックする。さらに、駆動装置30の第1のキャップ部材138と第2のキャップ部材139を入れ換えて、回転体31,32の機能をそれぞれ第4遊動輪31及びスプロケット32に入れ換える。これにより、車体側の回転体32がスプロケットとして機能する。
【0043】
(4)次に、前述した、掘削・搬送装置120が車体左側にある場合の(1)とほぼ同様にして、水平掻出搬送部151を枕木43よりも右方で、かつ下方位置に設置する。すなわち、他の掘削方法で、図13に示すように、軌道41の右側方で、枕木43の長手方向端部よりも外側に、枕木43の下面よりも深い穴44を掘る。次に、油圧シリンダ126を縮小して支持フレーム131を姿勢P3にすることにより、水平掻出搬送部151が車体前方へ向けて軌道41に沿うようにすると共に、水平掻出搬送部151が枕木43よりも右方に位置するように伸縮装置127を伸長させる。さらに、第2アーム123を下降して、水平掻出搬送部151を前記軌道側方の穴44内に入れ、略水平姿勢にする。このとき、下部走行体101は鉄輪105又はクローラ式走行装置103で走行可能な状態とする。
【0044】
(5)次に、図13に示すように、駆動装置30の油圧モータ133を逆転方向に駆動して無端連接体10を矢印C方向に動かしつつ、油圧シリンダ126を伸長して水平掻出搬送部151が車両左右方向を向くように徐々に矢印D方向へ揺動させ、さらに伸縮装置127を徐々に縮小して水平掻出搬送部151を左右軌道41,41の側方から中央に位置させる。これにより、水平掻出搬送部151の車体側の無端連接体10は駆動装置30のスプロケット32によって該スプロケット32の方へ引っ張られ、車体側の無端連接体10の掻出部20で枕木43よりも下方のバラスト42を掘削し、掻き出し、水平掻出搬送部151は図14に示す車両左右方向を向いた作業姿勢P1になる。
【0045】
(6)次に、下部走行体110を鉄輪105又はクローラ式走行装置103によって所定速度で後方へ移動させる。このとき、水平掻出搬送部151における無端連接体10の車体側の掻出部20によってバラスト42が掻出され、搬送され、垂直搬送部152で上方へ搬送され、排出部153で排出シュータ141内に排出され、ベルトコンベヤ143,148によって外部に搬送される。
【0046】
次に、上記構成による作用および効果を説明する。
バラストを掘削・搬送する水平掻出搬送部151の終了位置すなわち掘削・搬送後端部に、無端連接体10を回転駆動する駆動装置30を設けたため、この駆動装置30の駆動部(上記実施例では、スプロケットとして機能する回転体31,32)方向への引っ張り力で無端連接体10の掘削・搬送時の駆動トルクが得られる。しかも、駆動装置30のスプロケット及び遊動輪(同じく、回転体31,32)の位置が、無端連接体10の屈曲部となるので、従来のように無端連接体の屈曲部に生じる摩擦抵抗による駆動損失がない。このため、駆動力の大部分が水平掻出搬送部151の掘削力として使用されるので、駆動効率を大幅に向上でき、動力源(同じく、油圧モータ133)及び駆動部を小型化できる。また、上記のため、屈曲部での曲率半径を無端連接体の有する最小曲率半径まで小さくできるので、駆動装置30近傍での本掘削搬送装置120の車両左右方向の出っ張り量が少なく、左右方向の作業スペースの狭い軌道上でも作業が容易になる。
【0047】
駆動装置30はスプロケット、遊動輪となる回転体31,32を同一の駆動シャフト135上に備えているので、簡単な構成となり、しかもこのスプロケット及び遊動輪によって無端連接体10の屈曲部での摺動抵抗が小さくなるので、摺動抵抗を小さくする為に従来のように屈曲部の曲率半径を大きくする必要がなくなる。従って、駆動装置の構成をコンパクトにでき、小型化が図れる。
【0048】
また、駆動装置30の回転体31,32は、これを駆動シャフト135に第1キャップ部材138で固定するとスプロケットとして機能し、第2キャップ部材139で装着すると遊動輪として機能するため、第1、第2キャップ部材138,139を互いに入れ換えることによって、スプロケット(駆動輪)及び遊動輪としての機能を変更自在となっている。すなわち、スプロケット及び遊動輪としての機能を変更可能である。また、駆動シャフト135を駆動する油圧モータ133の回転方向を逆転させることにより、スプロケットの回転方向を変更可能である。従って、本掘削搬送装置120を旋回させて、水平掻出搬送部151の向きを水平面内で180度回転させた場合に、駆動装置30の回転体31,32のスプロケットと遊動輪の機能を互いに入れ換えて、かつ逆転駆動することにより、駆動装置30の車体側の回転体31,32をスプロケットとして機能させえることができると共に、水平掻出搬送部151の無端連接体10を前記スプロケット方向へ引っ張る駆動力が得られる。
【0049】
これにより、水平掻出搬送部151での掘削方向が左または右方向に変わっても、スプロケット駆動力を確実に水平掻出搬送部151の掘削力として使用できるので、効率的に掘削できる。この結果、掻出装置の左右方向端部に出っ張った駆動装置近傍の部位を左右いずれ側にも設置できるようになり、掻出装置と外部との干渉を避けることが容易にでき、掻出装置の適用範囲が広がる。特に、軌道の一方側部にプラットホーム、配電盤等の障害物がある場合はこれらの障害物を避けて、他方側部に前記駆動装置を配置して作業が可能になるので、本掻出装置の操作が容易で、作業効率が向上する。
【0050】
水平掻出搬送部151から排出部に向けて上下方向へ掘削物を搬送する他方面内搬送部、つまり駆動装置30と第2遊動輪36との間の途中に屈曲部を設け、この屈曲部に第3遊動輪37を設けたため、屈曲部での摺動抵抗が小さくなり、駆動効率を向上できる。また、屈折部の曲率半径を小さくできるので、小型化で無端連接体の長さが短くなり、摺動抵抗も小さくなる。さらに、掘削・搬送装置の経路形状を整えて、排出部が適切な位置になり、かつスムーズに搬送物が排出されるようにすることができる。
【0051】
次に、図15により第2実施形態を説明する。図15は、第2実施形態の他方面内搬送部の屈曲部の側面図であり、図2のW視図に相当する。尚、以下では、前出の図に示した構成要素と略同一の機能を有する構成要素には同じ符号を付して、説明を省く。
【0052】
垂直搬送部152と排出部153との中間の屈曲部には、2つの回転体37,39が回転自在に設けられている。一方の回転体は油圧モータ172が取り付けられ、無端連接体10に係合してスプロケットとして機能し、油圧モータ172の回転により無端連接体10を上方へ駆動するようになっている。また、他方の回転体は、下方へ向かう無端連接体10に係合しつつガイドする第3遊動輪として機能する。図15では、回転体39がスプロケット39として、回転体37が第3遊動輪37として機能しており、前記図2と同様に掘削・搬送装置120が車体左側に設置されている例を示している。油圧モータ172は、2つの回転体37,39のいずれか一方に取り付け可能となっており、掘削・搬送装置120の左右設置位置に応じて取付位置を切り換えるようにしている。この油圧モータ172とスプロケット37又は39とにより、第2駆動装置170を構成している。
【0053】
なお、上記第2駆動装置170においても、前記第1駆動装置30の構成と同様に、2つの回転体37,39のスプロケットまたは遊動輪としての機能を切り換え可能な機構で構成しても構わない。
【0054】
上記の構成によると、第1実施形態の効果に加えて、さらに以下の効果が得られる。垂直搬送部152の搬送後端部、すなわち垂直搬送部152と搬出部153との中間の屈曲部に、第2駆動装置170を設け、この第2駆動装置170で第1駆動装置30による上方への駆動力をアシストしているので、垂直搬送部152での無端連接体10の緩みが防止される。これにより、搬送物の詰まりが防止されるので、確実に搬送でき、また搬送部での摺動抵抗が低減されるので、搬送効率を向上できる。
【0055】
次に、図16により第3実施形態を説明する。図16は、第3実施形態の鉄道用バラスト掻出機の正面図である。
排出部153の先端部には、前記遊動輪36の代わりに、第2駆動装置170aが設けられている。第2駆動装置170aは、無端連接体10に係合するスプロケット38と、これを回転駆動する油圧モータ171とを備えており、油圧モータ171は図示しない切換弁で正逆回転切換可能となっている。第2駆動装置170aは、無端連接体10を上方に引張るように駆動しており、前記第1の駆動装置30の駆動力をアシストしている。
【0056】
第3実施形態の構成によると、第1実施形態の効果の他、さらに以下の効果が得られる。
第1の駆動装置30よりも上方の位置、本例では排出部153の上端部に、前記第2遊動輪36の代わりに第2の駆動装置170aを設け、この第2の駆動装置170aによって、水平掻出搬送部151の掘削搬送後端部に設けた第1の駆動装置30の駆動をアシストして無端連接体10を垂直方向(他方向)に回転駆動すると共に、無端連接体10の移動をガイドするようにしたため、垂直搬送部152および排出部153での途中での無端連接体10の緩みが確実に防止される。このため、バラスト(搬送物)の詰まりが防止されるので、確実に搬送でき、また搬送部での摺動抵抗が低減されるので、搬送効率を向上できる。
【0057】
次に、図17により第4実施形態を説明する。図17は、第4実施形態の鉄道用バラスト掻出機の正面図である。
本実施形態の掘削・搬送装置120は、正面視で略逆くの字形状をなし、その下部に水平掻出搬送部151を設け、上部には、この水平掻出搬送部151に連続的に接続され、無端連接体10が連続的にガイドされる排出部153を設けている。排出部153の先端部(上端部)には、スプロケット173と、このスプロケット173を駆動する油圧モータ174とを備えた第2駆動装置170bを設けている。油圧モータ174は図示しない切換弁で正逆回転切換可能となっている。
【0058】
第4実施形態の構成によると、第1実施形態と同様に、第1駆動装置30を水平掻出搬送部151の搬送部後端部に設けたことによる駆動効率の向上等の効果が得られると共に、上方へ無端連接体10を引っ張って駆動する第2駆動装置170bを排出部153の上端部に設け、この第2駆動装置170bで第1駆動装置30の駆動力をアシストしているため、垂直方向に搬送する排出部153の途中での無端連接体10の緩みが確実に防止される。このため、排出部153でのバラスト(搬送物)の詰りが無くなり、確実に搬送でき、また搬送部での摺動抵抗が低減されるので、搬送効率を向上できる。
【0059】
なお、第4実施形態において、第2駆動装置170bの代わりに第2遊動輪36を備えたものであっても、第1実施形態の効果と同じ、第1駆動装置30を水平掻出搬送部151の搬送部後端部に設けたことによる駆動効率の向上、駆動装置の左右方向の出っ張り量の抑制等の効果が得られることは言うまでもない。
【0060】
なお、以上の実施形態では、掘削・搬送装置120が、無端連接体10を水平面内で周回させて掘削、搬送する水平掻出搬送部151と、略垂直面内で周回させてバラストを上方へ搬送する垂直搬送部152と、排出部153と備えた例、または、水平掻出搬送部151と、排出部153とを備えた例を挙げて説明したが、本発明は各搬送部の周回面の方向を上記に限定するものではなく、少なくとも2つの異なる面内に周回させるようにしたものであればよい。
【0061】
以上説明したように、本発明によると以下の効果を奏する。
道床のバラスト等を掘削し搬送する一方面内掘削・搬送部の搬送後端部に、無端連接体の周回移動を駆動する駆動装置を設けたため、駆動装置の部分が一方面内掘削・搬送部から多方面内搬送部への屈曲部となって、従来のような屈曲部での摺動抵抗を無くすことができ、駆動装置の駆動トルクの大部分が一方面内掘削・搬送部での掘削トルクに使用される。従って、駆動効率を大幅に向上でき、駆動装置やその動力源(油圧ポンプ等)を小形化できる。また、上記屈曲部での曲率半径を無端連接体の有する最小曲率半径まで小さくできるので、駆動装置近傍での本装置の左右方向出っ張り量が少なくなり、左右方向の作業スペースの狭い軌道上の作業が容易になる。
【0062】
また、上記の駆動装置の駆動力をアシストする第2の駆動装置を他方面内の搬送部に設けることにより、他方面内の搬送部での無端連接体の緩みを確実に無くすことができるので、搬送物(バラスト等)の詰りが無く、確実に搬送できると共に、摩擦抵抗が更に小さくなり、駆動装置の駆動効率をさらに向上できる。
【0063】
また、駆動装置には駆動輪と遊動輪を同軸上に設けたので、無端連接体の屈曲部での摺動抵抗が小さくなり、摺動抵抗を小さくする為に従来のように屈曲部の曲率半径を大きくする必要がなくなるので、駆動装置の構成をコンパクトにでき、小型化が図れる。
さらに、駆動装置の駆動輪と遊動輪としての機能は互いに機能変換自在で、かつ駆動輪は逆転可能としたため、掻出装置の左右方向端部に出っ張った駆動装置を左右いずれ側にも設置できるようになり、掻出装置と外部との干渉を避けることが容易にでき、掻出装置の適用範囲が広がる。特に、軌道の一方の左右側部にプラットホームがある場合はプラットホームを避けて、他方側に駆動装置を配置して作業ができるので、作業が容易にでき、作業効率が向上する。
【0064】
他方面内搬送部の途中に屈曲部を設け、該屈曲部に遊動輪を設けることにより、掘削搬送装置を所望の形状にすることが可能となって掘削物排出部を適切な位置に配置することができる。しかも、屈曲部での摺動抵抗は小さいので、駆動効率を向上できる。さらに、屈折部の曲率半径を小さくできるので、小型化できるから無端連接体の長さが短くなり、摺動抵抗も小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る鉄道用バラスト掻出機の側面図である。
【図2】同正面図である。
【図3】図2のS矢視図である。
【図4】本発明の鉄道用バラスト掻出機の水平掻出搬送部の正面図である。
【図5】同底面図である。
【図6】図2のX視部分断面図である。
【図7】図6のY−Y矢視図である。
【図8】図7のZ−Z矢視図である。
【図9】図6のU−U矢視図である。
【図10】図9のV−V矢視図である。
【図11】作動の説明図である。
【図12】作動の説明図である。
【図13】作動の説明図である。
【図14】作動の説明図である。
【図15】第2実施形態の他方面内搬送部の屈曲部の側面図である。
【図16】第3実施形態の鉄道用バラスト掻出機の正面図である。
【図17】第4実施形態の鉄道用バラスト掻出機の正面図である。
【符号の説明】
1,2,…リンク、7,8…ピン、10…無端連接体、20…掻出部、21…運搬基板、22…運搬縦板、23…掘削歯、24…ラップ板、25…切欠部、30…駆動装置、31,32…回転体(スプロケット,遊動輪)、31a,32a…歯、31b,32b…係合部、33,36,37…遊動輪、38…スプロケット、37a,39…回転体(スプロケット,遊動輪)、41…軌道、42…バラスト、43…枕木、100…鉄道用バラスト掻出機、101…下部走行体、103…クローラ式走行装置、105…鉄輪、110…上部旋回体、111…旋回フレーム、112…運転室、113…エンジンルーム、115…第1アーム、116…先端アーム、118…ブラケット、119…ガイドローラ、120…掘削・搬送装置、121…平行リンク、122…油圧シリンダ、123…第2アーム、125…旋回装置、126…油圧シリンダ、127…伸縮装置、129…ピン、130…リンク機構、131…支持フレーム、132…ガイドフレーム、133…油圧モータ、134…チェーン、135…駆動シャフト、136,137…スプロケット、138,139…キャップ部材、138a…係合部、139a…平面部、141…排出シュータ、142…ブラケット、143,148…ベルトコンベヤ、151…水平掻出搬送部、152…垂直搬送部、153…排出部、161…プレート、162…ボルト、170,170a,170b…駆動装置、171,172…油圧モータ、173…スプロケット、174…油圧モータ。
Claims (7)
- 掻出装置において、
無端状に連接され、かつ2方向に屈曲可能な無端連接体(10)に、掘削・掻出をする掻出部(20)を取り付け、
前記無端連接体(10)が、一方の面内に周回して、掘削、搬送を行う一方面内掘削・搬送部(151)と、他方の面内に周回して掘削物を搬送する他方面内搬送部(152,153)とを連続的に備え、
前記一方面内掘削・搬送部(151)の先端部および前記他方面内搬送部(153)の上端部にそれぞれ第1遊動輪(33)及び第2遊動輪(36)を設け、
前記一方面内掘削・搬送部(151)の掘削・搬送後端部に無端連接体(10)を回転駆動する駆動装置(30)を設けた
ことを特徴とする掻出装置。 - 請求項1記載の掻出装置において、
前記駆動装置(30)は、前記無端連接体(10)の一方を上方に回転駆動する駆動輪(31,32)と、前記無端連接体(10)の他方を回転自在にガイドする遊動輪(32,31)とを同軸上に備えた
ことを特徴とする掻出装置。 - 請求項2記載の掻出装置において、
前記駆動装置(30)の駆動輪と遊動輪としての機能は互いに機能変換自在で、かつ駆動輪は逆転可能とされた機構を有する
ことを特徴とする掻出装置。 - 請求項1,2又は3記載の掻出装置において、
前記他方面内搬送部(153)の第2遊動輪(36)の代わりに、前記駆動装置(30)の駆動をアシストして無端連接体(10)を前記他方面内で回転駆動すると共に無端連接体(10)の移動をガイドする第2の駆動装置(170b)を設けた
ことを特徴とする掻出装置。 - 請求項1,2,3又は4記載の掻出装置において、
前記駆動装置(30)と前記他方面内搬送部(153)の先端部との間の屈曲部に、前記無端連接体(10)をガイドする第3遊動輪(37)を設けた
ことを特徴とする掻出装置。 - 請求項1,2又は3記載の掻出装置において、
前記駆動装置(30)と前記他方面内搬送部(153)の先端部との間の屈曲部に、前記駆動装置(30)の駆動をアシストして前記無端連接体(10)の一方を回転駆動する第3の駆動輪(39)と、前記無端連接体(10)の他方をガイドする第3遊動輪(37a)とを設けた
ことを特徴とする掻出装置。 - 鉄道用バラスト掻出機において、
陸路を走行可能な走行体(101)を備えた車体(110)と、
前記車体(110)の前後部にそれぞれ昇降自在に設けた、鉄道軌道上を走行可能な左右1対の鉄輪(105)と、
鉄道軌道(41)の道床のバラストを掘削、搬送する掘削・搬送装置(120)と、
基端部が前記車体(110)に上下方向揺動自在に取り付けられた第1アーム(115)と、
先端部に前記掘削・搬送装置(120)が旋回可能に装着され、基端部が第1アーム(115)に昇降自在に取り付けられた第2アーム(123)と、
第1アーム(115)の先端下部に昇降自在に設けられ、軌道(41)上を転動して前記掘削・搬送装置(120)の高さ位置を設定する左右1対のガイドローラ(119)を有する高さ位置決め装置と、
前記掘削・搬送装置(120)で搬送されたバラストを受けて外部に排出する排出装置(141)と
を備え、
前記掘削・搬送装置(120)は、請求項1〜6のいずれかに記載の掻出装置を有する
ことを特徴とする鉄道用バラスト掻出機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003023007A JP2004232358A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 掻出装置、およびそれを搭載した鉄道用バラスト掻出機 |
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ID=32951932
Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010070741A1 (ja) * | 2008-12-17 | 2010-06-24 | 株式会社水谷組 | 無端チェーン及びこれを備えるバラスト除去装置 |
CN110725167A (zh) * | 2019-11-19 | 2020-01-24 | 常州市瑞泰工程机械有限公司 | 挖掘链单元、挖掘链和边坡清筛车 |
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JPH04366202A (ja) * | 1991-06-12 | 1992-12-18 | Toutetsu Kogyo Kk | 道床連続掘削機 |
JP2000064206A (ja) * | 1998-08-25 | 2000-02-29 | Komatsu Ltd | 道床のバラスト除去機械 |
-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003023007A patent/JP2004232358A/ja active Pending
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