JP2001049603A - 道床掻出機と道床掻出方法 - Google Patents

道床掻出機と道床掻出方法

Info

Publication number
JP2001049603A
JP2001049603A JP11221856A JP22185699A JP2001049603A JP 2001049603 A JP2001049603 A JP 2001049603A JP 11221856 A JP11221856 A JP 11221856A JP 22185699 A JP22185699 A JP 22185699A JP 2001049603 A JP2001049603 A JP 2001049603A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scraping
roadbed
crushed stone
main frame
scraping device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11221856A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Sekino
昭一 関野
Akira Nishimura
章 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Tone KK
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Tone KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd, Tone KK filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP11221856A priority Critical patent/JP2001049603A/ja
Publication of JP2001049603A publication Critical patent/JP2001049603A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Machines For Laying And Maintaining Railways (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の通過による荷重で締固められている道床
の中に、人力による掘削を要することなく掘削具を容易
に挿入しえ、かつ、連続的に作業が行えて作業効率の向
上が達成できると共に、小型に構成しえて狭い場所での
作業が可能となる道床掻出機と道床掻出方法を提供す
る。 【解決手段】自走台車4における旋回体4cにメインフ
レーム5を取付ける。メインフレーム5に横移動により
道床の掘削が可能な道床の砕石の掻出装置6を水平に、
かつ片持ち式に取付けると共に、その駆動装置7を取付
ける。掻出装置6を作動させながら、旋回装置4bを作
動させて旋回体4cと共に掻出装置6を旋回させること
により、掻出装置6を道床1の部分に挿入する。その
後、掻出装置6を作動させながら自走台車4を後進させ
て、道床1の部分の砕石を軌道2の外側に掻き出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道の軌道下の道
床となる砕石を新しい砕石に交換するに当たり、古い砕
石を取り除くための道床掻出機と道床掻出方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】鉄道の道床となる砕石は、経年変化によ
り砕石の弾性が低下したり、細分化により雨水により流
れ去り易くなるので、所定の年数が経過すると新しい砕
石に交換する必要がある。この砕石交換のために古い砕
石を取り除く場合、従来は適当な作業機がなく、人力に
依存しているのが一般的である。このような人力による
作業を軽減することを目的として種々の道床掻出機が提
案されている。
【0003】その一例として、特公昭57−61841
号公報には、掻出装置として、断面形状が半円弧状のガ
イドの両端に軸受を設け、各軸受に掘削用スクリューの
軸の両端を回転自在に支持させかつ前記ガイドを沿わせ
て設けたものが開示されている。この掻出装置は、人力
により軌道の下の道床を掘削してこの掻出装置を挿入
し、前記スクリューを回転させながら、何らかの牽引装
置により牽引して掘削を行うものである。
【0004】また、軌道上を走行する自走台車を用いた
従来の道床掻出機として、特開平7−3703号公報に
は、自走台車の両側より筒状アームを垂下して取付け、
その筒状アームの下端に取付けた軸受にスクリューオー
ガの軸の両端を支持させ、スクリューオーガの掘削側の
反対側の面にバキューム吸込み口を設け、前記スクリュ
ーオーガで掘削した砕石をバキューム吸込み口から吸込
み、吸い込んだ砕石をバキューム配管を通して自走台車
を経て自走台車に牽引される砕石運搬車に積み込むよう
に構成されたものが提案されている。
【0005】また、自走台車を用いた従来の別の道床掻
出機として、特開平7−34403号公報には、道床の
両側に、互いに連結された走行装置を位置させ、その前
部にシリンダにより前進後退可能にチェーンカッター
を、道床を横断する方向に取付け、前記走行装置には、
枕木に固定するためのエアーバッグを取付け、掘削の際
には、エアーバッグを膨張させて走行装置を軌道に固定
し、チェーンカッターを作動させ、前記シリンダを伸長
させながら砕石を道床の外側に排出するようにしたもの
が提案されている。
【0006】さらに自走台車を用いた従来の別の道床掻
出機として、特開平7−224401号公報には、自走
台車の両側に、弓状のガイドレールを縦向きに取付け、
そのガイドレールに沿ってそれぞれチェーンカッターの
取付架台をモータ駆動により移動自在に取付け、該取付
架台にシリンダにより角度調整自在にスクリューオーガ
を取付けてなり、掘削開始時には、スクリューオーガを
前記ガイドレールに沿って降ろしながら回転させ、最初
はスクリューオーガを傾斜した姿勢から道床の両脇部よ
り掘削を始め、次第にスクリューオーガを水平姿勢に近
づけながら掘削を行い、道床の砕石を道床の外側に排出
し、その後スクリューオーガを前記挿入時と同じ軌跡に
沿って引き抜き、次に自走台車を掘削の1ピッチ分走行
させて再度前記同様に掘削を行うものが提案されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】(1)前記特公昭57
−61841号公報に記載のように、自走台車を用い
ず、枕木の下側を掘削して掻出装置を挿入する構成のも
のは、第1に、掻出装置を道床に挿入するため、手掘り
作業が必要となり、第2に、掻出装置を移動するための
装置を枕木等に取付けるための人力による作業が必要で
あり、第3に、掻出装置の移動距離は、移動装置により
限定されるため、移動装置により掻出装置を軌道に沿っ
て移動させながら掻出を行う場合、移動範囲の終端まで
掻出装置を移動させた後は、移動装置の分解作業が必要
になる等、人力による作業が多く、省力化の面で十分な
ものではないという問題点がある。
【0008】また掻出装置全体を挿入、搬出するための
スペースが必要となり、駅構内等狭い場所での作業がで
きないという問題点がある。
【0009】また、搬入装置を枕木の下に挿入するため
のクレーン等の作業機が必要となる上、掻出装置が前記
終端位置にあるときには、掻出装置の前後の砕石によ
り、掻出装置を構成するスクリューに咬み込んでいる砕
石により、スクリューの進行方向の分力に相当する力を
受けているため、掻出装置を取り出すためには、他の大
がかりな引出装置が必要になり、施工単価が高くなると
いう問題点がある。
【0010】また、前記人力による依存度が高く、かつ
連続的な作業が行えないため、施工能率が劣るという問
題点がある。
【0011】(2)特開平7−3703号公報に記載の
ように、自走台車の両側より筒状アームを取付け、その
筒状アームの下端に取付けた軸受にスクリューオーガの
軸の両端を支持させ、スクリューオーガの掘削側の反対
側にバキューム吸込み口を設けたものは、作業前にスク
リューオーガおよび吸込み装置を道床に挿入するための
道床の手掘り作業が必要となり、前記と同様に省力化の
面で不満が残るとう問題点がある。
【0012】また、砕石と砕石との間の空間にある空気
を吸い込んでしまうため、効率よく砕石を吸い上げるこ
とが出来ないという問題点がある。また、大きい砕石で
バキューム吸込み口の吸い込めないという問題点があ
る。
【0013】(3)前記特開平7−34403号公報に
記載のように、道床の両側に、互いに連結された走行装
置を位置させ、その前部にシリンダにより前進後退可能
にチェーンカッターを、道床を横断する方向に取付け、
前記走行装置には、枕木に固定するためのエアーバッグ
を取付けたものは、前記同様に、作業前に、道床を手掘
りで掘り、さらに掻出装置を枕木の下に挿入する必要が
あり、省力化が困難であるという問題点がある。
【0014】また、走行装置を固定するためのエアーバ
ッグは、砕石の設置状況により、エアーバッグの食い込
み度合が相違するため、走行装置を固定するための締め
付け力が一定にならず、砕石が多い場合は、食い込みが
不足するので、人力により砕石を掘って食い込み量を一
定にする必要があり、作業に手間がかかるという問題点
がある。
【0015】また、枕木の外側に走行装置やシリンダ等
の伸縮装置を設ける必要があるので、掻出装置の全幅が
大きくなり、複線部や駅構内等の狭い場所での作業が困
難であるという問題点がある。
【0016】(4)特開平7−224401号公報に記
載のように、自走台車の両側に、弓状のガイドレールを
外側に膨出するように縦向きに取付け、そのガイドレー
ルに沿ってそれぞれチェーンカッターの取付架台をモー
タ駆動により移動自在に取付け、該取付架台にシリンダ
により角度調整自在にチェーンカッターを取付けてなる
ものは、自走台車の両側からチェーンカッターを斜めに
した姿勢で道床に挿入する構造上、チェーンカッターは
その上下面に位置する往き戻りチェーン部からそれぞれ
上下面に突出するようにカッターを配置した姿勢で道床
上に挿入する構造となり、自走台車の走行方向には掘削
ができず、掘削の際は自走台車を停止し、掘削後はチェ
ーンカッターを自走台車の両側の上方に引き上げ、続い
て自走台車を走行させ、再度停止させて前記の掘削を行
うというふうに、走行と掘削を交互に行う必要があり、
連続掘削ができないので、作業効率が悪いという問題点
がある。
【0017】また、チェーンカッターをその往き戻りチ
ェーン部が上下面に位置するように配置したものは、チ
ェーンカッターはチェーンを巻きつける駆動輪および従
動輪が必要で、道床の高さがカッター全幅以上である必
要があり、作業できる道床に制限ができてしまう。そし
て、カッターの全幅を道床の高さに合わせると、カッタ
ー、駆動輪および従動輪の大きさを小さく構成しなけれ
ばならず、砕石を掘削するカッターの高さが小さいた
め、掘削効率が低下してしまうという問題点がある。
【0018】また、カッターを自走台車の両側からガイ
ドレールに沿って、枕木等に衝突しないように姿勢制御
しながら挿入したり、引き出したりする必要があるの
で、操作が煩雑になってしまう上、姿勢制御を誤ると、
枕木やレールを損傷するおそれもあるという問題点があ
る。
【0019】また、自走台車の両側の弧状のガイドレー
ルに沿って上方からチェーンカッターを姿勢制御しなが
ら道床に挿入する構造であるから、装置が大がかりとな
り、作業に要する左右のスペースが大となるので、駅構
内等の狭い場所での作業ができなくなるという問題点が
ある。
【0020】本発明は、上記問題点に鑑み、車両の通過
による荷重で締固められている道床の中に、人力による
掘削を要することなく掘削具を容易に挿入しえ、かつ、
連続的に作業が行えて作業効率の向上が達成できると共
に、小型に構成しえて狭い場所での作業が可能となる道
床掻出機と道床掻出方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1の道床掻出機
は、走行体上に旋回装置を介して旋回体を設置した自走
台車と、前記旋回体に取付けられたメインフレームと、
該メインフレームに、水平に、かつ片持ち式に取付けら
れた掻出装置およびその駆動装置とを備え、前記掻出装
置は、道床に側部を対面させてその対面方向に移動させ
ることにより道床の掘削が可能であり、かつ作業状態に
おいて、前記掻出装置は道床と同高に設定されるかある
いは同高に設定可能に構成されることを特徴とする。
【0022】この道床掻出機においては、掘削を始める
前は、掻出装置を軌道の方向に向けておき、掘削開始の
際には、掻出装置を作動させながら、旋回体を旋回させ
ることにより、掻出装置も同時に旋回させる。これによ
り、自走台車の旋回装置による強力な旋回力を利用し
て、掻出装置はその先端から道床の側面より掘削を始
め、掘削した砕石を掻き出しながら、道床に食い込ま
せ、挿入することができる。また、このような旋回、掘
削作業により、掻出装置が軌道に対してほぼ垂直になっ
たところで自走台車を走行させながら掻出装置を作動さ
せることにより、連続的に掘削が行われる。
【0023】請求項2の道床掻出機は、請求項1におい
て、前記掻出装置は往き戻りチェーンが前後に位置する
ように配置されたチェーンカッターからなることを特徴
とする。
【0024】このように、掻出装置としてチェーンカッ
ターを用い、しかも往き戻りチェーン部が水平に対向す
るようにチェーンカッターを配置することにより、旋回
体の旋回によるチェーンカッターの道床への挿入や、自
走式車両の走行による道床の砕石の掻出を連続して行う
ことができる。
【0025】請求項3の道床掻出機は、請求項1におい
て、前記掻出装置は砕石案内用ガイド板と該ガイド板に
沿って取付けられたスクリューオーガとからなることを
特徴とする。
【0026】このように、掻出装置としてスクリューオ
ーガを用いれば、旋回体の旋回によるスクリューオーガ
の道床への挿入や、自走式車両の走行による道床の砕石
の掻出を連続して行うことができる。また、スクリュー
オーガは、チェーンカッターに比較して強い掘削力を持
ち、掻出装置の道床への挿入や、自走式車両の走行によ
る掘削を滞りなく、能率良く行うことができる。
【0027】請求項4の道床掻出機は、請求項3におい
て、前記スクリューオーガのスクリュー羽根の外周に複
数のカッターを配置したことを特徴とする。
【0028】このように、スクリューオーガのスクリュ
ー羽根の外周に複数のカッターを配設することにより、
砕石をカッターによって掻き落とせるので、効率よく掻
き出し作業を行うことができる。
【0029】請求項5の道床掻出機は、請求項3または
4において、前記掻出装置は、対をなすスクリューオー
ガを、その間にガイド板を介在させて前後に平行に並べ
て配置した構成を有することを特徴とする。
【0030】このように、対をなすスクリューオーガを
並設すれば、掻出装置を水平に回動させて、取り残され
た砕石を除く時、自走台車の反対側のスクリューオーガ
により、砕石を効率良く掻き出すことができる。
【0031】請求項6の道床掻出機は、請求項1から5
までのいずれかにおいて、前記メインフレームに前記掻
出装置およびその駆動装置を昇降装置により昇降される
ように取付けたことを特徴とする。
【0032】このように、掻出装置と駆動装置を昇降可
能とすれば、掻出装置の厚みより道床の厚みが大きい場
合、昇降装置により掻出装置を高さ方向の位置を調整し
ながら掻き出し作業を行うことにより、砕石を取りこぼ
しなく掻き出すことができる。また、掻出装置、駆動装
置の昇降量を大きく設定すれば、掻出装置を軌道上に引
き上げ、軌道やその周囲の障害物に掻出装置が衝突する
ことなく走行させることができる。
【0033】請求項7の道床掻出機は、請求項1から6
までのいずれかにおいて、前記メインフレームまたは前
記駆動装置に対し、前記掻出装置を、回動装置により水
平回動自在に取付けたことを特徴とする。
【0034】このように、掻出装置を水平回動できるよ
うに設ければ、ガイド板の背後に残された砕石を、掻出
装置を元の軌道に平行な位置にまで水平回動によって戻
すことによって除くことができる。
【0035】請求項8の道床掻出機は、請求項1から7
までのいずれかにおいて、前記メインフレームは、前記
旋回体の左右いずれにも突出可能となるように旋回体に
対する取付位置変更な取付構造を有すると共に、前記駆
動装置および掻出装置のメインフレームに対する取付位
置を左右いずれかに変更可能とする取付構造を有するこ
とを特徴とする。
【0036】このような駆動装置および掻出装置の取付
構造とすることにより、駅のプラットホーム等の障害物
が存在しても、障害物に干渉されない位置にメインフレ
ームを取付けて作業を行うことができる。
【0037】請求項9の道床掻出機は、請求項1から8
までのいずれかにおいて、前記走行体はクローラ式走行
体であり、左右のサイドフレーム間の間隔が調整可能で
あることを特徴とする。
【0038】このように、クローラ式走行体を用い、軌
道上を走行させるようにすれば、自走台車の姿勢が安定
し、掻出装置の位置を安定させることができ、目標とす
る箇所の掘削を正確に行うことができる。また、軌道の
幅に応じて走行体の幅を調整することができ、各種の軌
道に対応できる。
【0039】請求項10の道床掻出機は、請求項1から
9までのいずれかにおいて、前記メインフレームに、道
床の砕石をほぐすブレーカを、昇降装置および横行装置
により上下、左右に移動されるように取付けたことを特
徴とする。
【0040】このように、砕石をほぐすブレーカを備
え、掻き出し前にブレーカで道床をほぐすことにより、
砕石の掻き出しが容易に行える。
【0041】請求項11の道床掻出機は、請求項1から
10までのいずれかにおいて、前記掻出装置の砕石の掻
出口に砕石の導入口が位置するように、砕石を移送する
砕石移送装置を設け、該砕石移送装置の砕石の排出口
に、砕石運搬車に砕石を移送するコンベヤを設けたこと
を特徴とする。
【0042】このように、自走台車上に砕石を移送する
コンベヤを搭載することにより、掻き出された砕石を砕
石運搬車に自動的に積み込むことができる。
【0043】請求項12の道床掻出機は、請求項11に
おいて、前記掻出装置の駆動装置と前記砕石移送装置と
の間に、前記駆動装置の動力を前記砕石移送装置に伝達
して該砕石移送装置を駆動する動力伝達装置を設けたこ
とを特徴とする。
【0044】このように、掻出装置の駆動装置を砕石移
送装置の駆動源として兼用することにより、駆動装置の
台数を少なくすることができる。
【0045】請求項13の道床掻出方法は、走行体上に
旋回装置を介して旋回体を設置した自走台車における前
記旋回体にメインフレームを取付け、該メインフレーム
に横移動により道床の掘削が可能な道床の砕石の掻出装
置を水平に、かつ片持ち式に取付けると共に、その駆動
装置を取付け、前記掻出装置を作動させながら、前記旋
回装置を作動させて前記旋回体と共に前記掻出装置を旋
回させることにより、前記掻出装置を道床部分に挿入
し、その後、前記掻出装置を作動させながら前記自走台
車を後進させて、道床部分の砕石を軌道の外側に掻き出
すことを特徴とする。
【0046】このように、掻出装置を作動させながら、
前記旋回装置を作動させて前記旋回体と共に前記掻出装
置を旋回させることにより、旋回装置の強力な旋回力を
利用し前記掻出装置を道床部分に挿入するため、自動的
に能率良く掻出装置を道床に挿入することができる。ま
た、前記掻出装置を作動させながら前記自走台車を後進
させて、道床部分の砕石を軌道の外側に掻き出すことに
より、連続的な砕石の掻出が可能となる。また、自走台
車の後進により砕石の掻き出しを行うので、自走台車が
走行する箇所には常に道床が存在するするので、砕石を
掻き出した軌道を支持する作業を要することなく、能率
よく砕石を掻き出すことができる。
【0047】
【発明の実施の形態】図1(A)、(B)は本発明によ
る道床掻出機の一実施の形態をそれぞれ作業状態で示す
平面図、側面図、図2(A)、(B)はそれぞれ該道床
掻出機の正面図および掘削開始状態を示す平面図、図2
(C)は該道床掻出機のスクリューオーガの先端構造を
示す平面図である。
【0048】図1および図2において、1は地盤10上
に積まれた道床、2は該道床1上に枕木3を介して敷か
れた軌道である。4は軌道2上を走行するクローラ式走
行体4aを有する自走台車であり、該走行体4a上に旋
回装置4bを介して旋回体4cを設置し、旋回体4c上
に運転室4dを設置してなる。
【0049】5は掻出装置6とその駆動装置7を取付け
たメインフレームである。該メインフレーム5は、旋回
体4cに対し、ピン8およびリンク9により取付けられ
る。前記掻出装置6は、図1、図2と、図3(A)の側
面図に示すように、半円弧状をなすガイド板6aと、該
ガイド板の両端に設けた軸受6b、6cと、これらの軸
受6b、6cに両端を支持させて回転軸6dおよびその
周囲に取付けたスクリュー羽根6fからなるスクリュー
オーガ6eとにより構成される。前記ガイド板6aは、
図3(B)の一部断面正面図にも示すように、前記駆動
装置7のフレームに対して、取付板11により片持ち式
に支持されて取付けられる。
【0050】前記駆動装置7は電動モータまたは油圧モ
ータからなるもので、図2(A)と図3(B)の一部断
面正面図に示すように、該駆動装置7の出力回転軸7a
は取付板11に取付けた軸受12により支持されると共
に、該出力回転軸7aと、前記掻出装置6の回転軸6d
の一端とは、それぞれの軸7a、6dにそれぞれ同軸に
取付けられて互いに噛合される傘歯車13、14からな
る動力伝達装置15により回転力が伝達される。
【0051】この道床掻出機による道床の砕石16の掻
き出しを行う場合は、図2(B)に示すように、掻出装
置6が道床1の側方に位置するように旋回体4cの旋回
位置を設定しておき、スクリューオーガ6eを駆動装置
7によって回転させながら、旋回装置4bを作動させて
旋回体4cを図面上反時計回りに回動させる。これによ
り、旋回装置4bによる強力な旋回力を利用し、スクリ
ューオーガ6eの先端のカッター6gにより砕石16を
崩しながら、道床1にスクリューオーガ6eを挿入する
ので、人力を必要とすることなく、スクリューオーガ6
eを効率よく挿入することができる。そして、挿入した
スクリューオーガ6eは、その特性から、その回転軸6
dの側部との当接で道床の砕石を道床外へ移送(掻き出
し)させることが可能であり、回転軸6dの側部と道床
1とを対面させた状態で、軌道2に沿って移動すること
により、移動による掘削力を利用して道床1の砕石を道
床外へ掻き出していくことができる。
【0052】また、本実施の形態においては、図2
(B)の矢印Rに示すように、スクリューオーガ6eを
旋回体4cの旋回に伴って挿入する際に、ガイド板6a
の先端は、先端カッター6gの軌跡17よりΔLだけ軌
跡17の内側に位置しているので、スクリューオーガ6
eが突き進む際の抵抗にはならない。
【0053】このようなスクリューオーガ6eの道床1
への挿入を、図1(A)、(B)および図2(A)に示
すように、軌道2にほぼ直角をなす方向まで掘削する。
掘削により砕石16(図3(A)参照)はスクリュー羽
根6fにより駆動装置7側に掻き出される。その後、図
1(B)において矢印18で示すように、走行体4a作
動による後進を低速で行う。これにより、連続的に行う
ことができるので、作業効率が良い。
【0054】なお、スクリューオーガ6eの回転方向を
逆にして砕石16をスクリューオーガ6eの先端側から
道床1の外部に排出することにより、砕石が一方の側に
のみ溜らないようにすることもできる。掻き出された砕
石は、油圧ショベル等ですくいあげてトラック等に積載
し搬送する。
【0055】前記掻出作業において、図3(A)に示す
ように、スクリューオーガ6eの前方(自走台車4側)
には未掘削砕石16が存在し、後方にはガイド板6aが
存在するので、これらの間で砕石の移送経路を形成し、
砕石16を効率よく掻き出させる。図4(A)に示すよ
うに、スクリュ羽根6fの厚さtは、道床1の砕石16
間に入り込み易く設定されており、また、砕石16を回
転力による軸方向の力Fxで下方に落とし、かつ円周力
Fyで図面上右方向に移送するので、効率良く掻き出せ
る。また、自走台車4の後進により砕石16の掻き出し
を行うので、自走台車4の走行箇所には常に道床が存在
する。したがって、砕石を掻き出した軌道を支持する作
業を要することなく、能率よく砕石を掻き出すことがで
きる。
【0056】この道床掻出機は、掻出装置6が片持ち式
であり、非作業時には、掻出装置6の向きが軌道2の向
きに等しいかあるいは軌道2の向きに近い向きとなるの
で、狭いスペースでの作業が可能となる。
【0057】図4(B)はスクリューオーガ6eの別の
例であり、スクリュー羽根6fの周囲に複数のカッター
6hを設けたものである。このようなカッター6hを設
ければ、カッター6hで砕石16を掻き落とせるので、
さらに効率良く砕石16を掻き出すことができる。
【0058】図5(A)は本発明による道床掻出機の他
の実施の形態を示す正面図、図5(B)はその部分平面
図、図6(A)、(B)はそれぞれこの道床掻出機を走
行状態、掘削状態で示す側面図である。本実施の形態に
おいては、メインフレーム5に縦向きにガイド19を設
け、駆動装置7には該ガイド19に沿って摺動自在なサ
ポート20を取付け、メインフレーム5と駆動装置7と
の間に、駆動装置7に取付板11を介して取付けられる
掻出装置6と共に昇降させる昇降装置として油圧シリン
ダ21を設けたものである。
【0059】この道床掻出機においては、走行時には、
図5(A)および図6(A)に示すように、油圧シリン
ダ21を伸長させて掻出装置6が軌道2より上になるよ
うに引きあげておくことにより、掻出装置6があまり軌
道の側方に突出せず、かつ掻出装置6を引き上げている
ために、軌道近傍の障害物に衝突するおそれなく走行さ
せることができる。
【0060】また、図6(B)に示すように、スクリュ
ーオーガ6eの直径h1が道床1の厚さh2より小さい
場合には、油圧シリンダ21により、掻出装置6の高さ
を調整しながら砕石を掻き出せるので、道床1の全厚み
について砕石を取りこぼさずに掻き出すことができる。
【0061】図7(A)、(B)は本発明の他の実施の
形態を示す平面図、図8は図7(A)の一部拡大正面断
面図である。本実施の形態は、図8に示すように、駆動
装置7の下部に軸受22を介して回動体23を取付け、
該回動体23とメインフレーム5との間にピン24、2
5により回動装置として油圧シリンダ26を取付け、回
動体23に前記取付板11を介して前記ガイド板6aを
取付け、かつ前記同様の構造で掻出装置6を取付けたも
のである。
【0062】本実施の形態においては、図7(A)に示
すような掘削状態から、図7(B)に示すように、油圧
シリンダ26を収縮させることにより、掻出装置6が軌
道2の下から外になるまで回動させることにより、ガイ
ド板6aの外に取り残された砕石を、道床の外に押し出
すことができる。また、旋回体4cの旋回によって取り
残された砕石を除去することが考えられるが、旋回体4
cの旋回によるスクリューオーガ6eの先端の軌跡は図
7(B)の線28のようになり、一方、掻出装置6をメ
インフレーム5に対して水平回動自在とすれば、スクリ
ューオーガ6eの先端の軌跡は線29のようになり、旋
回体4cの旋回よりはるかに広い範囲について残った砕
石の除去を行うことができる。
【0063】図9(A)、(B)は本発明の他の実施の
形態を示す平面図であり、掻出装置6Aは、対をなすス
クリューオーガ6e、6eを、その間にガイド板6a、
6aを介在させて前後に平行に並べて配置した構成を有
するものである。このような構成とすることにより、油
圧シリンダ26により図9(A)の状態から図9(B)
の状態になるまで掻出装置6Aを水平回動させて残った
砕石を軌道2の下から外部に排出する場合、自走台車4
と反対側のスクリューオーガ6eを駆動しながら水平回
動させることにより、砕石を掻き出しながら効率よく外
部に排出することができる。なお、このような対をなす
スクリューオーガ6eを有する構成は、図1、図2に示
した実施の形態の道床掻出機にも適用することができ、
その場合は、旋回体4cの旋回動作で残留砕石を排出す
ることができる。また、自走台車4の前進によっても、
自走台車4の反対側のスクリューオーガ6eにより砕石
の掻出を行うことができる。
【0064】図10(A)は、前記掻出装置6を昇降自
在にかつ水平回動自在に取付ける構造例を示す本発明の
他の実施の形態の側面図である。図10(A)におい
て、27はメインフレーム5に縦に設けたガイド19に
摺動自在に係合させたサポート20を有する昇降フレー
ムであり、21は該昇降フレーム27を昇降させるため
にメインフレーム5と昇降フレーム27との間に昇降装
置として取付けた油圧シリンダである。23は駆動装置
7の下面に軸受22を介して回動自在に取付けた回動体
である。26は回動体23と前記昇降フレーム27との
間に取付けられ、伸縮により回動体23を水平回動させ
る回動装置として設けた油圧シリンダである。11は該
回動体23に取付けられ、前記ガイド板6aを下端に取
付けた取付板である。
【0065】図10(A)に示す実施の形態によれば、
駆動装置7を昇降させることが可能であり、また、掻出
装置6を水平回動させることができるので、これに伴う
前記効果を奏することが可能である。
【0066】図10(B)は本発明の他の実施の形態を
示す正面図、図10(C)はそのメインフレーム5Aの
平面図、図11(A)、(B)はその平面図である。本
実施の形態においては、メインフレーム5Aの背面に、
旋回体4cにメインフレーム5Aを取付けるために、左
側ブラケット30、31と、右側ブラケット32、33
を設けたものである。ここで、30、32は前記ピン8
を介して旋回体4cに直付けするためのブラケット、3
1、33はリンク9を介して取付けるためのブラケット
である。また、メインフレーム5Aの全面には前記駆動
装置7を取付けるための取付部34、35が、それぞれ
左右に設けられている。
【0067】本実施の形態によれば、図10(B)に示
すように、駅構内のプラットホーム36が自走台車4の
右側にある場合には、図10(B)、図11(B)に示
すように、メインフレーム5Aの右側のブラケット3
2、33を利用してメインフレーム5Aを、旋回体4c
の左側に突出させて取付けると共に、左側の取付部34
を利用して駆動装置7および掻出装置6をメインフレー
ム5Aの左側に片持ちさせて取付けることにより、プラ
ットホーム36に干渉されずに砕石の掻出作業を行うこ
とができる。一方、プラットホーム36が自走台車4の
左側にある場合には、図11(A)に示すように、ブラ
ケット30、31を利用してメインフレーム5Aを自走
台車4の右側に突出させて取付け、駆動装置7や掻出装
置6は右側の取付部35に取付けて作業を行う。
【0068】このように、メインフレーム5Aを前記旋
回体4cの左右いずれにも突出可能となるように旋回体
に対する取付位置変更な取付構造を有し、かつメインフ
レーム5Aに対し、駆動装置7や掻出装置6の取付位置
を左右いずれかに変更可能とすることにより、駅のプラ
ットホーム36等の障害物が存在しても、障害物に干渉
されない位置にメインフレーム5Aを取付けて作業を行
うことができる。
【0069】図12(A)、(B)は本発明による自走
台車4の走行体4aの構成例を示す正面断面図である。
この走行体4aは、クローラ式走行体であり、走行体4
aのフレームを、旋回装置4bを搭載するトラックフレ
ーム39と、履帯41を有するサイドフレーム40とに
分離し、左右のサイドフレーム40、40間に両者の間
隔調整装置として油圧シリンダ42を設けたものであ
る。
【0070】このように、左右のサイドフレーム40、
40間の間隔を調整可能とすれば、履帯41を軌道2上
に載せて作業を行う場合、図12(A)のように幅がL
1で示すように狭幅軌道の場合には油圧シリンダ42を
収縮させて履帯41、41間の幅を狭くし、図12
(B)のように幅がL2で示すように広幅軌道の場合に
は油圧シリンダ42を伸長させて履帯41、41間の幅
を広くすることにより、いずれの場合にも軌道2上に履
帯41を載せて自走台車4の姿勢を水平に保った状態で
作業を行うことができる。なお、本例では油圧シリンダ
42で履帯41、41間の幅を調整するように構成した
が、油圧シリンダ42が無くても、トラックフレーム3
9に対し、センターフレーム40を摺動可能に構成すれ
ば、ユーザー側において、クレーン等を使用してサイド
フレーム40をトラックフレーム39に対して移動させ
れば、簡単に履帯41、41間の幅を変えることができ
る。
【0071】図13(A)は本発明による道床掻出機の
他の実施の形態を示す側面図、図13(B)はその正面
図、図13(C)はその横行、昇降装置の構成例を示す
側面図である。この道床掻出機は、メインフレーム5に
横行装置44、昇降装置45を介して道床1をほぐすた
めのブレーカ46を取付けたものである。
【0072】図13(C)に示すように、横行装置44
は、メインフレーム5に設けたガイドレール47に沿っ
て摺動自在に係合させたサポート49を有する横行フレ
ーム50と、メインフレーム5と横行フレーム50との
間に設けられた横行用の油圧シリンダ52とからなり、
油圧シリンダ52の作動により横行フレーム50が左右
に移動する。昇降装置45は、横行フレーム50の前面
に取付けたガイドレール54と、該ガイドレール54に
昇降自在に係合されるサポート55を有し、かつブレー
カ46を前面に取付けた昇降フレーム56と、該昇降フ
レーム56と前記横行フレーム50との間に取付けた昇
降用油圧シリンダ57とからなり、横行用油圧シリンダ
52の伸縮によりブレーカ46の左右の位置決めを行
い、また、油圧シリンダ57の伸縮により、ブレーカ5
7を、その先端を道床1に食い込ませ、かつ軌道2より
上に退避させることができる。なお、横行装置44、昇
降装置45としては勿論他の構造のものを用いることが
できる。
【0073】このような横行装置44や昇降装置45を
介してブレーカ46を取付けており、掻出装置6で砕石
の掻出を行う前にブレーカ46により道床1を予めほぐ
しておくことにより、作業効率を上げることができる。
また、ブレーカ46が自走台車4に予め備えられている
ので、他のブレーカが不要になると共に、ブレーカを運
転する他の作業員が不要になるという利点がある。
【0074】図14(A)、(B)はそれぞれ本発明の
道床掻出機の他の実施の形態を示す正面図および側面
図、図15(A)はその平面図である。本実施の形態に
おいては、前記掻出装置6の砕石の掻出口に砕石の導入
口60aが位置するように、ガイド筒60を設け、その
ガイド筒60内にスクリュー61を設け、スクリュー6
1を駆動装置7の駆動力をスクリュー61に伝達する動
力伝達装置62を介して回転させるように構成した砕石
移送装置63を設けたものである。65は砕石運搬車、
66は旋回体4c上に取付けたコンベヤ、67は前記砕
石運搬車65に取付けたコンベヤである。旋回体4c上
のコンベヤ66は、その導入側が、前記砕石移送装置6
3の砕石の排出口64に位置するように取付ける。前記
コンベヤ67は前記コンベヤ66から移送された砕石を
砕石運搬車65に移送するためのものである。
【0075】このように、道床1から掻き出された砕石
を移送する砕石移送装置63と、移送された砕石を移送
するコンベヤ66を設けることにより、掻き出された砕
石を砕石運搬車65に自動的に積み込むことができ、作
業効率がさらに向上する。
【0076】また、砕石移送装置63の駆動装置と、掻
出装置6の駆動装置7とは別々に設けてもよいが、本実
施の形態のように、前記掻出装置6の駆動装置7と前記
砕石移送装置63との間に、前記駆動装置7の動力を前
記砕石移送装置63に伝達して該砕石移送装置63を駆
動する動力伝達装置62を設けることにより、駆動装置
の台数を少なくすることができる。
【0077】上記砕石移送装置63とコンベヤ66、6
7を有するものにおいて、図15(B)に示すように砕
石運搬車65側のコンベヤ67の導入側と、旋回体4c
側のコンベヤ66の排出側とが常に同じ位置になるよう
に連動可能に構成することにより、掻出装置6を旋回体
4cの旋回操作で道床1に挿入する際、掻き出される砕
石も砕石運搬車63に移送することができる。
【0078】図16は本発明の道床掻出機の他の実施の
形態を示す側面図であり、自走台車4のトラックフレー
ム39に軌道2上を走行させる車輪68を取付けたもの
である。この車輪68は、軌道2上を走行させる際にの
み下方へ突出されるように構成することが好ましい。
【0079】図17(A)、(B)は本発明の他の実施
の形態を示す平面図である。本実施の形態は、掻出装置
6Bとしてチェーンカッターを備えたものである。該チ
ェーンカッターは、メインフレーム5に取付板11によ
りチェーンカッターのフレーム70の一端を取付け、そ
の一端側に駆動軸を縦にして設けた駆動スプロケット7
1を取付け、フレーム70の他端側に従動スプロケット
72を取付け、これらのスプロケット71、72にカッ
ター73付のチェーン74を、そのチェーン74の往き
部分74aと戻り部分74bとが水平に対向するように
掛け回したものである。
【0080】この実施の形態においては、チェーンカッ
ターが横移動により掘削可能な姿勢で片持ち式に取付け
られることから、図17(B)に示すように、掻出装置
6Bが道床1の側部にある状態から、図17(A)に示
すように、チェーン74を矢印75で示すように旋回さ
せ、同時に旋回体4cの旋回により、道床1内にチェー
ン74のカッター73を道床1に食い込ませることがで
きる。そして、矢印76で示すように、自走台車4を後
退させながら、連続的に砕石の掻き出しを行うことがで
きる。
【0081】このように、チェーン74の往き部分74
aと戻り部分74bとが水平に対向するように構成すれ
ば、旋回体4c道床1の幅に合わせてチェーン74やス
プロケット71、72の厚みを設定され、スプロケット
71、72の径には制約を受けないため、必要な駆動力
を容易に得ることができ、かつ旋回装置4bの強力な旋
回力を利用して、掻出装置6Bを道床1内に食い込ませ
ることができる。また、前述のように、自走台車4の自
走により、連続的に能率よく砕石の掻き出しを行うこと
ができる。
【0082】なお、チェーンカッターを有する掻出装置
6Bは、図1ないし図16の実施の形態において、スク
リューオーガ6eを有する掻出装置6の代わりに用いる
ことができる。
【0083】
【発明の効果】請求項1、2によれば、道床掻出機が、
走行体上に旋回装置を介して旋回体を設置した自走台車
と、前記旋回体に取付けられたメインフレームと、該メ
インフレームに、水平に、かつ片持ち式に取付けられ、
横移動により道床の掘削が可能な掻出装置およびその駆
動装置とを備え、前記掻出装置は、作業状態において、
道床と同高に設定されるかあるいは同高に設定可能に構
成されるため、自走台車の旋回装置による強力な旋回力
を利用して、掻出装置はその先端から道床の側面より掘
削を始め、掘削した砕石を掻き出しながら、道床に食い
込ませ、挿入することができる。また、このような旋
回、掘削作業により、掻出装置が軌道に対してほぼ垂直
になったところで自走台車を走行させながら掻出装置を
作動させることにより、連続的に掘削が行われる。した
がって、人手による労力を大幅に軽減し、能率よく砕石
の掻出を行うことができる。また、道床の側方から掻出
装置を水平旋回により道床に食い込ませる構造であるた
め、コンパクトな構造で実現することができ、狭い場所
での作業が可能となる。
【0084】特に請求項3によれば、前記掻出装置が砕
石案内用ガイド板と該ガイド板に沿って取付けられたス
クリューオーガとからなり、スクリューオーガは、チェ
ーンカッターに比較して強い掘削力を持ち、掻出装置の
道床への挿入や、自走車両の走行による掘削を滞りな
く、能率良く行うことができる。
【0085】さらに、請求項4によれば、請求項3にお
いて、前記スクリューオーガのスクリュー羽根の外周に
複数のカッターを配置したので、砕石をカッターによっ
て掻き落とせるので、効率よく掻き出し作業を行うこと
ができる。
【0086】請求項5によれば、請求項3または4にお
いて、前記掻出装置は、対をなすスクリューオーガを、
その間にガイド板を介在させて前後に平行に並べて配置
した構成を有するので、掻出装置を水平に回動させて、
取り残された砕石を除く時、自走台車の反対側のスクリ
ューオーガにより、砕石を効率良く掻き出すことができ
る。
【0087】請求項6によれば、請求項1から5までの
いずれかにおいて、前記メインフレームに昇降装置によ
り昇降されるように前記掻出装置およびその駆動装置を
取付けたので、掻出装置の厚みより道床の厚みが大きい
場合、昇降装置により掻出装置を高さ方向の位置を調整
しながら掻き出し作業を行うことにより、砕石の取りこ
ぼしなく掻き出しを行うことができる。また、掻出装置
および駆動装置の昇降量を大きく設定すれば、掻出装置
を軌道上に引き上げ、軌道やその周囲の障害物に掻出装
置が衝突することなく走行させることができる。
【0088】請求項7によれば、請求項1から6までの
いずれかにおいて、前記メインフレームまたは前記駆動
装置に対し、前記掻出装置を、回動装置により水平回動
自在に取付けたので、掻出装置を元の軌道に平行な位置
にまで水平回動によって戻すことによって残された砕石
を除くことができる。
【0089】請求項8によれば、請求項1から7までの
いずれかにおいて、前記メインフレームは、前記旋回体
の左右いずれにも突出可能となるように旋回体に対する
取付位置変更な取付構造を有すると共に、前記駆動装置
および掻出装置のメインフレームに対する取付位置を左
右いずれかに変更可能とする取付構造を有するので、駅
のプラットホーム等の障害物が存在しても、障害物に干
渉されない位置にメインフレームを取付けて作業を行う
ことができる。
【0090】請求項9によれば、請求項1から8までの
いずれかにおいて、前記走行体はクローラ式走行体であ
り、左右のサイドフレーム間の間隔が調整可能であるの
で、自走台車の姿勢が安定し、掻出装置の位置を安定さ
せることができ、目標とする箇所の掘削を正確に行うこ
とができる。また、軌道の幅に応じて走行体の幅を調整
することができ、各種の軌道に対応できる。
【0091】請求項10によれば、請求項1から9まで
のいずれかにおいて、前記メインフレームに、道床の砕
石をほぐすブレーカを、昇降装置および横行装置により
上下、左右に移動されるように取付けたので、掻き出し
前にブレーカで道床をほぐすことにより、砕石の掻き出
しが容易に行える。
【0092】請求項11によれば、請求項1から10ま
でのいずれかにおいて、前記掻出装置の砕石の掻出口に
砕石の導入口が位置するように、砕石を移送する砕石移
送装置を設け、該砕石移送装置の砕石の排出口に、砕石
運搬車に砕石を移送するコンベヤを設けたので、掻き出
された砕石を砕石運搬車に自動的に積み込むことがで
き、積み込みに至る作業まで能率よく行うことができ
る。
【0093】請求項12によれば、請求項11におい
て、前記掻出装置の駆動装置と前記砕石移送装置との間
に、前記駆動装置の動力を前記砕石移送装置に伝達して
該砕石移送装置を駆動する動力伝達装置を設けたので、
搬送、移送経路における駆動装置の台数を少なくするこ
とができる。
【0094】請求項13の道床掻出方法は、走行体上に
旋回装置を介して旋回体を設置した自走台車における前
記旋回体にメインフレームを取付け、該メインフレーム
に横移動により道床の掘削が可能な道床の砕石の掻出装
置を水平に、かつ片持ち式に取付けると共に、その駆動
装置を取付け、前記掻出装置を作動させながら、前記旋
回装置を作動させて前記旋回体と共に前記掻出装置を旋
回させることにより、前記掻出装置を道床部分に挿入
し、その後、前記掻出装置を作動させながら前記自走台
車を走行させて、道床部分の砕石を軌道の外側に掻き出
すため、旋回装置の強力な旋回力を利用し前記掻出装置
を道床部分に挿入するため、自動的に能率良く掻出装置
を道床に挿入することができる。また、前記掻出装置を
作動させながら前記自走台車を走行させて、道床部分の
砕石を軌道の外側に掻き出すことにより、連続的な砕石
の掻出が可能となり、能率のよい砕石の掻出を行うこと
ができる。また、自走台車の後進により砕石の掻き出し
を行うので自走台車の走行箇所には常に道床が存在する
ので、砕石を掻き出した軌道を支持する作業を要するこ
となく、能率よく砕石を掻き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)はそれぞれ本発明による道床掻
出機の一実施の形態を作業状態で示す平面図、側面図で
ある。
【図2】(A)、(B)はそれぞれ図1の道床掻出機を
示す正面図と、掻出開始状態を示す平面図、(C)はそ
の掻出装置の先端を示す平面図である。
【図3】(A)は図1、図2の実施の形態の掻出装置を
示す側面図、(B)はその掻出装置への動力伝達部を示
す断面図である。
【図4】(A)は本実施の形態のスクリューオーガの作
用説明図、(B)は本発明に用いる掻出装置の他の例を
示す側面図である。
【図5】(A)は本発明による道床掻出機の他の実施の
形態を示す正面図、(B)はその部分平面図である。
【図6】(A)、(B)はそれぞれ図5の道床掻出機を
走行状態、掘削状態で示す側面図である。
【図7】(A)、(B)は本発明の道床掻出機の他の実
施の形態を、異なる作業姿勢で示す示す平面図である。
【図8】図7(A)の一部拡大正面断面図である。
【図9】(A)、(B)は本発明の道床掻出機の他の実
施の形態を、異なる作業姿勢で示す示す平面図である。
【図10】(A)は本発明の道床掻出機の他の実施の形
態を示す駆動装置取付部の側面図、(B)は本発明の道
床掻出機の他の実施の形態を示す正面図、(C)は
(B)のメインフレームの平面図である。
【図11】(A)、(B)は図10(B)、(C)に示
した他の実施の形態の道床掻出機を、異なる作業姿勢で
示す示す平面図である。
【図12】(A)、(B)は本発明の道床掻出機に用い
る自走台車の他の例を、それぞれ縮幅状態と拡幅状態で
示す正面図である。
【図13】(A)は本発明による道床掻出機の他の実施
の形態を作業状態で示す側面図、(B)はその正面図、
(C)はその横行、昇降装置の構成例を示す側面図であ
る。
【図14】(A)、(B)はそれぞれ本発明による道床
掻出機の他の実施の形態を作業状態で示す正面図および
側面図である。
【図15】(A)は図15の道床掻出機の平面図、
(B)はその変形例を示す平面図である。
【図16】本発明による道床掻出機の他の実施の形態を
作業状態で示す側面図である。
【図17】(A)、(B)は本発明の他の実施の形態の
道床掻出機を、異なる作業姿勢で示す示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1:道床、2:軌道、3:枕木、4:自走台車、4a:
走行体、4b:旋回装置、4c:旋回体、4d:運転
室、5、5A:メインフレーム、6、6A、6B:掻出
装置、6a:ガイド板、6b、6c:軸受、6d:回転
軸、6e:スクリューオーガ、6f:スクリュー羽根、
6h:カッター、7:駆動装置、7a:出力回転軸、
8:リンク、9:ピン、10:地盤、11:取付板、1
2:軸受、13、14:傘歯車、15:動力伝達装置、
16:砕石、17:軌跡、19:ガイド、20:サポー
ト、21:油圧シリンダ、22:軸受、23:回動体、
26:油圧シリンダ、30〜33:ブラケット、34、
35:取付部、36:プラットホーム、39:トラック
フレーム、40:サイドフレーム、41:履帯、42:
油圧シリンダ、44:横行装置、45:昇降装置、4
6:ブレーカ、47:ガイドレール、49:サポート、
50:横行フレーム、52:油圧シリンダ、54:ガイ
ドレール、55:サポート、56:昇降フレーム、5
7:油圧シリンダ、60:ガイド筒、61:スクリュ
ー、62:動力伝達装置、63:砕石移送装置、65:
砕石運搬車、66、67:コンベヤ、68:車輪、7
0:フレーム、71:駆動スプロケット、72:従動ス
プロケット、73:カッター、74:チェーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 章 東京都目黒区目黒一丁目6番17号 株式会 社利根内 Fターム(参考) 2D057 CB08

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行体上に旋回装置を介して旋回体を設置
    した自走台車と、 前記旋回体に取付けられたメインフレームと、 該メインフレームに、水平に、かつ片持ち式に取付けら
    れた掻出装置およびその駆動装置とを備え、 前記掻出装置は、道床に側部を対面させてその対面方向
    に移動させることにより道床の掘削が可能であり、かつ
    作業状態において、前記掻出装置は道床と同高に設定さ
    れるかあるいは同高に設定可能に構成されることを特徴
    とする道床掻出機。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記掻出装置は往き戻り部分が水平に対向するように配
    置されたチェーンカッターからなることを特徴とする道
    床掻出機。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記掻出装置は砕石案内用ガイド板と該ガイド板に沿っ
    て取付けられたスクリューオーガとからなることを特徴
    とする道床掻出機。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記スクリューオーガのスクリュー羽根の外周に複数の
    カッターを配置してなることを特徴とする道床掻出機。
  5. 【請求項5】請求項3または4において、 前記掻出装置は、対をなすスクリューオーガを、その間
    にガイド板を介在させて前後に平行に並べて配置した構
    成を有することを特徴とする道床掻出機。
  6. 【請求項6】請求項1から5までのいずれかにおいて、 前記メインフレームに前記掻出装置およびその駆動装置
    を昇降装置により昇降されるように取付けたことを特徴
    とする道床掻出機。
  7. 【請求項7】請求項1から6までのいずれかにおいて、 前記メインフレームまたは前記駆動装置に対し、前記掻
    出装置を、回動装置により水平回動自在に取付けたこと
    を特徴とする道床掻出機。
  8. 【請求項8】請求項1から7までのいずれかにおいて、 前記メインフレームは、前記旋回体の左右いずれにも突
    出可能となるように旋回体に対する取付位置変更可能な
    取付構造を有すると共に、 前記駆動装置および掻出装置のメインフレームに対する
    取付位置を左右いずれかに変更可能とする取付構造を有
    することを特徴とする道床掻出機。
  9. 【請求項9】請求項1から8までのいずれかにおいて、 前記走行体はクローラ式走行体であり、左右のサイドフ
    レーム間の間隔が調整可能であることを特徴とする道床
    掻出機。
  10. 【請求項10】請求項1から9までのいずれかにおい
    て、 前記メインフレームに、道床の砕石をほぐすブレーカ
    を、昇降装置および横行装置により上下、左右に移動さ
    れるように取付けたことを特徴とする道床掻出機。
  11. 【請求項11】請求項1から10までのいずれかにおい
    て、 前記掻出装置の砕石の掻出口に砕石の導入口が位置する
    ように、砕石を移送する砕石移送装置を設け、 該砕石移送装置の砕石の排出口に、砕石運搬車に砕石を
    移送するコンベヤを設けたことを特徴とする道床掻出
    機。
  12. 【請求項12】請求項11において、 前記掻出装置の駆動装置と前記砕石移送装置との間に、
    前記駆動装置の動力を前記砕石移送装置に伝達して該砕
    石移送装置を駆動する動力伝達装置を設けたことを特徴
    とする道床掻出機。
  13. 【請求項13】走行体上に旋回装置を介して旋回体を設
    置した自走台車における前記旋回体にメインフレームを
    取付け、 該メインフレームに横移動により道床の掘削が可能な道
    床の砕石の掻出装置を水平に、かつ片持ち式に取付ける
    と共に、その駆動装置を取付け、 前記掻出装置を作動させながら、前記旋回装置を作動さ
    せて前記旋回体と共に前記掻出装置を旋回させることに
    より、前記掻出装置を道床部分に挿入し、 その後、前記掻出装置を作動させながら前記自走台車を
    後進させて、道床部分の砕石を軌道の外側に掻き出すこ
    とを特徴とする道床掻出方法。
JP11221856A 1999-08-05 1999-08-05 道床掻出機と道床掻出方法 Pending JP2001049603A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11221856A JP2001049603A (ja) 1999-08-05 1999-08-05 道床掻出機と道床掻出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11221856A JP2001049603A (ja) 1999-08-05 1999-08-05 道床掻出機と道床掻出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001049603A true JP2001049603A (ja) 2001-02-20

Family

ID=16773270

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11221856A Pending JP2001049603A (ja) 1999-08-05 1999-08-05 道床掻出機と道床掻出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001049603A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104179082A (zh) * 2014-09-04 2014-12-03 昆明学院 一种横移振动旋挖排石装置
JP2020148052A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 保線機器整備株式会社 アンダーカッター用アダプタおよび道床堀削機

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104179082A (zh) * 2014-09-04 2014-12-03 昆明学院 一种横移振动旋挖排石装置
CN104179082B (zh) * 2014-09-04 2015-11-18 昆明学院 一种横移振动旋挖排石装置
JP2020148052A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 保線機器整備株式会社 アンダーカッター用アダプタおよび道床堀削機
JP7186439B2 (ja) 2019-03-15 2022-12-09 保線機器整備株式会社 道床堀削機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5074063A (en) Undercut trenching machine
US4563826A (en) Apparatus for removing ballast from beneath a railroad track
JP4713016B2 (ja) 旧軌道を除去し、新軌道を敷設する機械およびその方法
EP0649973A2 (de) Hydraulischer Abbaubagger für Tunnelschildmaschine
US6185847B1 (en) Continuous shovel
CN218405306U (zh) 渠道衬砌装置
JP2001049603A (ja) 道床掻出機と道床掻出方法
US5553674A (en) Ballast cleaning machine
CN114810113A (zh) 一种掘进机截割机构整体伸缩结构及伸缩方法
AU605411B2 (en) Improved continuous excavating apparatus and method
CN2880893Y (zh) 一种铁路道碴清筛机
JP3543633B2 (ja) トンネル掘削装置
JP2767231B2 (ja) トンネル掘削工法
JP2829834B2 (ja) 道床バラスト回収装置
JP2941608B2 (ja) 道床更換機
WO2002052105A1 (en) Ballast removal method and apparatus
CN215979391U (zh) 一种tbm清渣系统及其清渣机构
CN116281238B (zh) 跟随综掘机对浮煤进行输送的输送装置及输送方法
JP2787271B2 (ja) 道床バラスト回収装置
CN216428393U (zh) 一种具有两用行进机构的挖掘机
JP4397545B2 (ja) 除礫機
JPH0355322A (ja) 掘削装置
CA2139541C (en) Ballast cleaning machine
JP2004232358A (ja) 掻出装置、およびそれを搭載した鉄道用バラスト掻出機
CN117947836A (en) U-shaped shield machine for continuous excavation, slag tapping and backfilling and construction method thereof