JP2004231352A - 線材引出装置及び光ファイバー担持用スロットの製造方法 - Google Patents

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JP2004231352A JP2003021343A JP2003021343A JP2004231352A JP 2004231352 A JP2004231352 A JP 2004231352A JP 2003021343 A JP2003021343 A JP 2003021343A JP 2003021343 A JP2003021343 A JP 2003021343A JP 2004231352 A JP2004231352 A JP 2004231352A
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Eiichi Ogawa
栄一 小川
Junichi Okuzono
純一 奥園
Kenichiro Yasumuro
健一郎 安室
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

【課題】フィールドロールの外周面が線材によって削られてしまうことを防止する。
【解決手段】供給ドラム1に巻かれた長尺な線材(例えば、抗張力線T)を一対のフィードロール2で引出す作業又は工程を行う場合において、線材引出装置Mに回転駆動可能に設けられた前記フィールドロール2の外周壁面部材21a,21bのゴム硬度を91〜97度の範囲に設定することによって、フィールドロールの外周壁面が線材によって削られてしまうことを防止する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、線材引出工程に係わる技術に関する。より詳しくは、フィードロールの外周の硬さを工夫した線材引出装置並びに該装置を用いる光ファイバ担持用スロットの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、供給ドラムに巻かれた線材を引き出す場合は、一般に、供給ドラムに巻かれた線材を一対のフィードロールで挟み、該フィードロールを駆動することにより線材を引き出すことによって行う(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、前記フィードロールの表面における硬度は、摩耗との関係上、ゴム硬度20〜90度で設定されている(例えば、特許文献2、3参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−286567号公報
【特許文献2】
特開平4−354764号公報
【特許文献3】
特開2001−315987号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかるフィードロールの外周は、引き出される硬い抗張力線等の線材によって局所的に徐々に削られていくため、フィードロールの回転制御だけではテンション制御が不安定になるとともに、次第に均一な線材の供給ができなくなるという課題があった。
【0006】
また、抗張力線のように、後続の工程においてその外周に合成樹脂が被覆される線材の場合では、均一な形状の線材(抗張力線)の供給ができないと、前記合成樹脂の外形寸法制御が均一でなくなるという課題もあった。
【0007】
この課題を解決するために、従来、頻繁にフィードロールを交換することで対処してきたが、この交換作業は、製造ラインの停止を余儀なくされる。
【0008】
そこで、本発明は、線材引出装置並びに該装置を用いる製造方法において、線材の引出制御を長期的に安定化し、フィードロールの交換頻度を減少させることを主な目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するために、まず、本願では、供給ドラムに巻かれた長尺な線材を一対のフィードロールで引き出す装置において、該フィードロールの外周をゴム硬度91〜97度にした線材引出装置を提供する。
【0010】
また、本願では、供給ドラムに巻かれた長尺な抗張力線を一対のフィードロールで引き出す引出工程と、該引出工程によって引き出された抗張力線の外周に合成樹脂を被覆して光ファイバ担持用スロットを形成する被覆工程と、該被覆工程後の光ファイバ担持用スロットを巻き取る巻取工程と、を備える光ファイバ担持用スロット製造方法であって、前記引出工程において上記構成の線材引出装置を用いることを特徴とする光ファイバ担持用スロット製造方法を提供する。
【0011】
本発明において、一対のフィードロールにおける外周のゴム硬度を91〜97度に設定した理由は、外周壁面が対向するように配置されたフィードロール間に通された抗張力線を摩擦力で引き出す際において、従来のようにゴム硬度が低過ぎるとフィードロールが局所的に削られ、フィードロールの回転制御だけではテンション制御が不安定になり、均一な抗張力線の供給ができなくなるからであり、一方、該ゴム硬度が高過ぎると、引き出される抗張力線へのグリップが弱くなり、スリップが生じてしまうからである。
【0012】
即ち、フィードロールの外周のゴム硬度を上記範囲に設定すると、長期に使用してもフィードロール表面形状の経時的変化が少ないため、これによりグリップ力の減少を抑え、テンション制御を長期にわたって安定的に維持できる。これにより、フィードロールの交換頻度を減少させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
まず、本発明に係る線材引出装置並びに光ファイバ担持用スロット製造方法において採用する線材引出し用のフィードロールは、その外周がゴム硬度(JISK6253加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法、デュロメータ タイプA(ショアA))91〜97度を有するものであれば適宜選択できる。
【0014】
このフィードロールは、合成樹脂あるいは金属や合金等の金属材料と合成樹脂の複合材料によって形成できる。合成樹脂としては、ゴム硬度を調整したポリウレタン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ四フッ化エチレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル等を採用できる。
【0015】
本発明で用いる線材引出装置の引出し対象とされる線材は、金属、繊維補強合成樹脂、合成樹脂、または、これらの複合体、積層体等からなる線材を挙げることができ、例えば、電線、抗張力線、鋼線等を挙げることができる。
【0016】
以下、線材である抗張力線の引出工程を含む光ファイバ担持用スロットの製造工程を代表例として、本発明に係る装置及び製造方法の好適な実施形態を、添付した図1に基づいて具体的に説明する。
【0017】
図1(A)は、光ファイバ担持用スロットの製造方法において、本発明に係る線材引出装置が採用された装置群の上方視平面図、同図(B)は、同装置群の一部側方視図である。
【0018】
まず、図1の供給ドラム1に巻かれた線材である抗張力線Tは、クラッチ11、11の制動作用によって張力が付与されながら、図1中符号Mで示された線材引出装置に設けられたフィードロール2の回転駆動によって引き出される(抗張力線引出工程P、図1参照)。なお、線材引出装置Mは、一対のフィードロール2と、該フィードロール2を回転させる駆動部(図示せず)と、を少なくとも備える。
【0019】
フィードロール2は、互いの外周壁面が接近して対向する一対の駆動ロール21,22からなる。各駆動ロール21,22はそれぞれ、鉄製パイプ等から形成された回転軸21a,22aと、各回転軸21a,22aの周囲を被覆する外周壁面部材21b,22bと、から構成されている。
【0020】
ここで、供給ロール1に巻かれている線材である抗張力線Tは、駆動ロール21、22の間隙23に入り込むように設置され、駆動ロール21,22を回転駆動させることによって後続のバックテンション3側へ送り込まれる。そして、さらに後続の被覆工程P(抗張力線Tに保護部材を被覆する工程)側に送り出されて光ファイバ担持用スロットSが形成され、該スロットSは、図示しない回転ドラムに巻き取られる(図1の巻取工程P)。
【0021】
ここで、本発明においては、駆動ロール21,22の各外周壁面部材21b、22bを、ゴム硬度91〜97度の範囲内の合成樹脂、例えば、ゴム硬度93度の合成樹脂から形成する。なお、合成樹脂としては、ポリウレタン樹脂を好適に採用することができる。
【0022】
このゴム硬度範囲では、フィードロール2(駆動ロール21,22)の外周壁面が、硬い抗張力線Tによって削られにくくなる。この結果、フィードロール2のグリップ力の低下を防止することができ、抗張力線Tの張力を長期にわたり安定させることが可能となる。その結果、光ファイバ担持用スロットSの外形不良発生を有効に防止することができる。
【0023】
なお、本発明に係る製造方法においては、前記被覆工程Pは、特に限定するものでなく、例えば、フィードロール2によって引き出されてきた抗張力線Tの外周に対して、押出し機で熱可塑性樹脂を溶融状態で押し出しながら、保護部材に回転ダイスで螺旋溝を成形等して被覆する工程等を適宜採用できる。
【0024】
被覆工程P後に、図示しない冷却槽等によって冷却固化されて得られる光ファイバ担持用スロットSは、例えば、図2に示すような形態のものとなる。なお、図2において、符号Rは、抗張力線Tの外周に形成された保護部材、符号rは、該保護部材Rの外周に、回転ダイスにより形成された光ファイバ担持用の螺旋溝である。
【0025】
【実施例】
本願発明者らは、本発明に係る装置並びに製造方法の有効性を検証するため、以下の検証試験を行った。
【0026】
検証試験では、抗張力線には、φ1.8mm単鋼線を使用し、フィードロールは、外層がポリウレタン樹脂であるものを使用した。ラインスピードは、10m/分に設定した。
【0027】
実施例1のゴム硬度は93度、比較例1のゴム硬度は90度、比較例2のゴム硬度は98度とし、上記ラインスピードにて48時間の継続運転を行い、運転終了後にフィードロールの表面状態を調べた。その結果を以下の表1に示す。
【0028】
なお、表1の「フィードロールの状態」において、○は、フィードロールの削れ量が、抗張力線の外径の20%、即ち0.36mm未満であった場合、×は、フィードロールの削れ量が0.36mm以上であった場合を示している。また、表1の「抗張力線の状態」において、○は、抗張力線のスリップが観察されなかった場合、×は、同スリップが観察された場合を示している。
【0029】
【表1】
Figure 2004231352
【0030】
前掲した「表1」に示されているように、ゴム硬度93度の実施例1では、フィードロール外周壁面の削れ量が少なく、かつ抗張力線のスリップも観察されなかった。一方、ゴム硬度90度の比較例1では、フィードロールの外周壁面の削れ量が多く、ゴム硬度98度の比較例2では抗張力線のスリップが観察されることがあった。
【0031】
この検証試験の結果から理解できるように、ゴム硬度90度以下やゴム硬度98度以上は、好ましい結果が得られない。フィードロールの外周壁面をゴム硬度91〜97度の範囲にすると、フィールドロールの外周壁面が抗張力線によって削られてしまうことを防止できるとともに、抗張力線のスリップの発生を防止することができる。即ち、フィードロール2のグリップ力の低下を抑えることができ、抗張力線Tの張力を長期にわたり安定させることが可能となり、光ファイバ担持用スロットの外形不良発生も有効に防止することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明に係る線材引出装置並びに光ファイバ担持用スロットの製造方法によれば、フィ−ドロールの間に線材(例えば、抗張力線)を挟みながら、該線材を供給ドラムから引き出していく作業を行う場合において、フィールドロールの外周壁面が線材によって削られてしまうことを防止できる。この結果、光ファイバ担持用スロットの外形不良発生を有効に防止することができる。
【0033】
本発明によれば、線材を引き出すためのフィードロールの損傷(削れ)を防止できるので、製造現場の作業者は、該フィードロールの頻繁な交換作業から開放される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)光ファイバ担持用スロットの製造方法において、本発明に係る線材引出装置が採用された装置群の上方視平面図
(B)同装置群の一部側方視図である。
【図2】同製造方法により形成された光ファイバー担持用スロット(S)の一実施例の外観斜視図
【符号の説明】
1 供給ドラム
2 フィードロール
21b,22b 外周壁部材
M 線材引出装置
抗張力線引出工程
被覆工程
巻取工程
R 保護部材
S 光ファイバー担持用スロット
T (線材である)抗張力線

Claims (2)

  1. 供給ドラムに巻かれた長尺な線材を一対のフィードロールで引き出す装置において、前記フィードロールの外周をゴム硬度91〜97度にしたことを特徴とする線材引出装置。
  2. 供給ドラムに巻かれた長尺な抗張力線を一対のフィードロールで引き出す引出工程と、該引出工程によって引き出された抗張力線の外周に合成樹脂を被覆して光ファイバ担持用スロットを形成する被覆工程と、該被覆工程後の光ファイバ担持用スロットを巻き取る巻取工程と、を備える光ファイバ担持用スロット製造方法であって、前記引出工程において請求項1記載の線材引出装置を用いることを特徴とする光ファイバ担持用スロットの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007064716A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Hitachi Cable Ltd 衝突検知センサ

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