JP2004229532A - 食品用抗菌剤、及び抗菌性食品包材 - Google Patents

食品用抗菌剤、及び抗菌性食品包材 Download PDF

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Abstract

【課題】天然起源で安全性の高い貝殻焼成カルシウムを強固に付着して、有効な抗菌性を付与できる食品包材を開発する。
【解決手段】貝殻焼成カルシウムと結合成分であるゼインを含有し、貝殻焼成カルシウムとゼインの配合比率が、固形分換算でゼイン/貝殻焼成カルシウム=0.2以上である食品用抗菌剤とフィルム材とからなり、抗菌剤中の貝殻焼成カルシウムの付着量を0.01g/m以上の条件で抗菌剤をフィルム材に積層した抗菌性食品包材である。ゼインと焼成カルシウムの配合比、フィルム材への焼成カルシウムの付着量を特定化することにより、フィルム材に焼成カルシウムを強固に付着して、有効な抗菌性を具備した食品用包材を円滑に製造できる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は食品用抗菌剤、及び抗菌性食品包材に関して、天然起源の抗菌成分である貝殻焼成カルシウムをベースのフィルム材に強固に付着できるものを提供する。
【0002】
【従来の技術】
貝殻焼成カルシウムには抗菌作用があり、これを使用した技術としては、特許文献1〜3がある。
上記特許文献1には、貝殻を焼成してなる酸化カルシウム型焼成物を含有する抗菌紙、及び当該抗菌紙を使用してなる包装材が開示されている。この焼成物を紙に含有させる方法としては、パルプスラリーに添加する内添方式、或は、この焼成物を表面サイズ剤に使用するか、抄造紙に含浸する表面添加方式が挙げられている。
また、上記特許文献2には、炊飯米の日持ちと食味の改善を目的として、かき貝殻焼成物の水溶液からなる炊飯用添加剤が開示され、特許文献3には、かき殻焼成物からなる安全性の高い洗口剤が開示されている。
【0003】
一方、貝殻焼成カルシウムとは異なるカルシウム成分で抗菌性を具備させる技術として、特許文献4には、リン酸亜鉛カルシウムを一成分として含有する抗菌性グラビアインキ及びラップカートンが開示され、特許文献5には、金属イオンを担体としたリン酸カルシウムを一成分として含有する抗菌防虫性包装用粘着テープが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−222796号公報
【特許文献2】
特開平7−274860号公報
【特許文献3】
特開平8−92049号公報
【特許文献4】
特開平9−263725号公報
【特許文献5】
特開平11−310760号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
貝殻焼成カルシウムは天然起源の抗菌成分であるため、安全性の点で食品用途に好適であり、食品添加物としても認められている。
しかしながら、この抗菌成分を利用した食品包材を製造しようとすると、上記特許文献1のように、抗菌成分をパルプスラリーに内添して抄紙する方法があるが、抗菌成分がパルプ繊維の中に分散して抗菌成分の含有密度が低下するため、得られた抗菌紙の抗菌性は充分でない恐れがある外、増粘多糖類などの結合剤を用いても貝殻焼成カルシウムをベースのフィルム材に安定良く付着することは容易でなく、特に、合成樹脂フィルムなどでは強固な付着は困難であって、実用性のある包材が強く要望されていた。
本発明は、貝殻焼成カルシウムを強固に付着して、有効な抗菌性を付与できる食品包材を開発することを技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記特許文献1〜3を出発点として、抗菌成分である貝殻焼成カルシウムを結合剤により包材に一体化させることを鋭意研究した結果、一般的な結合剤であるキサンタンガム、グアーガムなどの増粘多糖類ではなく、水に難溶でアルコール可溶のゼインを結合剤に選択して、このゼインと貝殻焼成カルシウムの配合比率を特定化すると、フィルム材に強固に付着できること、また、ゼインに替えて大豆蛋白質を所定の比率で貝殻焼成カルシウムと配合しても同様に安定良く付着できることを見い出し、さらには、この貝殻焼成カルシウムを食品包材に利用するに際して、ベースのフィルム材に対する抗菌性を発揮するための適正な付着量を見い出して、本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明1は、抗菌成分としての貝殻焼成カルシウムと結合成分としてのゼインを含有し、
貝殻焼成カルシウムとゼインの配合比率が、固形分換算でゼイン/貝殻焼成カルシウム=0.2以上であることを特徴とする食品用抗菌剤である。
【0008】
本発明2は、抗菌成分としての貝殻焼成カルシウムと結合成分としての大豆蛋白質を含有し、
貝殻焼成カルシウムと大豆蛋白質の配合比率が、固形分換算で大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウム=0.2以上であることを特徴とする食品用抗菌剤である。
【0009】
本発明3は、フィルム材と上記本発明1又は2の抗菌剤から成り、抗菌剤中の貝殻焼成カルシウムの付着量が0.01g/m以上の条件で抗菌剤をフィルム材に積層したことを特徴とする抗菌性食品包材である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、第一に、貝殻焼成カルシウムと結合成分としてのゼインとを所定の配合比率で含有する食品用抗菌剤であり、第二に、結合成分をゼインから大豆蛋白質に代替した同抗菌剤であり、第三に、これらの抗菌剤をベースのフィルム材に固形分換算にて所定の含有率で積層した抗菌性食品包材である。
【0011】
上記貝殻焼成カルシウムは、かき、ホタテ貝、アサリ、ハマグリ、アワビ、ムール貝などの貝殻を高温焼成したものである。貝殻焼成の条件は特に制限はされないが、例えば、貝殻は600℃以上、好ましくは900〜1200℃の温度域で焼成し、焼成条件としては、空気存在下で焼成しても良いが、窒素、アルゴンなどの不活性ガスの雰囲気下で焼成しても良い。焼成時間は、通常、10〜90分、好ましくは15〜60分程度である。
貝殻を焼成すると、貝殻中の有機物は熱分解されて除去され、得られた焼成物を粉砕することにより、平均粒径100μm以下、好ましくは50μm以下の粉体とする。
貝殻焼成物は酸化カルシウムが主成分であり、その外、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、鉄、リンなどが微量含まれる。この際、貝殻焼成物に水を吸収させて、少なくとも一部を水和物にした水酸化カルシウム型の焼成物にしても良い。酸化カルシウム型焼成物だけではアルカリ性が強く、吸湿性も大きいことから、水酸化カルシウム型焼成物を併用すると、取り扱いを容易化できる。
【0012】
上記ゼインはトウモロコシ蛋白質であり、貝殻焼成カルシウムをベースのフィルム材に結合する作用をする。
本発明1の食品用抗菌剤は、抗菌成分である貝殻焼成カルシウムと結合成分であるゼインからなるが、ゼインは水に難溶で、エタノールに可溶であるため、貝殻焼成カルシウムの粉体をゼインと共に含水エタノール中に溶解又は分散させて、含有液として使用するのが基本である。
この食品用抗菌剤において、貝殻焼成カルシウムとゼインの配合比率は、固形分換算でゼイン/貝殻焼成カルシウム=0.2以上であり、好ましくは0.5以上、より好ましくは1.0以上である。ゼイン/貝殻焼成カルシウムの比率が0.2より小さくなると、貝殻焼成カルシウムの粉体同士の結着力が低下するとともに、ベースのフィルム材に積層して抗菌性食品包材を製造する際のフィルム材への抗菌剤の付着力が低下する。逆に、この配合比率が過剰に大きくなる(即ち、ゼインが多くなり過ぎる)と、抗菌剤の粘度が増して、フィルム材に塗布する際の機械適性が低下する恐れがある。
また、ゼインと貝殻焼成カルシウムの配合比率が適正でも、抗菌剤全体に対して、ゼインと貝殻焼成カルシウムの固形分の合計量が多くなると、粘度が上昇しフィルム材への付着力が低下する傾向がある。
【0013】
上記本発明2は、結合成分をゼインから大豆蛋白質に替えて、貝殻焼成カルシウムを結着した抗菌剤であり、ゼインの場合と同様に、含有液として使用するのを基本とする。貝殻焼成カルシウムと大豆蛋白質の配合比率は、固形分換算で大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウム=0.2以上であり、好ましくは0.5以上、より好ましくは1.0以上である。大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウムの比率が0.2より小さくなると、貝殻焼成カルシウムに対する結着力が低下し、ベースのフィルム材への抗菌剤の付着力が低下する点は上記ゼインの場合と同様である。逆に、この配合比率が過剰に大きくなると、やはり機械適性が低下する恐れがある。
また、ゼインと貝殻焼成カルシウムの組み合わせと同様に、大豆蛋白質と貝殻焼成カルシウムの配合比率が適正でも、抗菌剤全体に対して、大豆蛋白質と貝殻焼成カルシウムの固形分の合計量が多くなると、粘度が上昇しフィルム材への付着力が低下する恐れがある。
尚、本発明においては、貝殻焼成カルシウムの結合成分としてのゼインと大豆蛋白質は、溶解の性質から夫々を単用することが基本であるが、ゼインと大豆蛋白質を併用することを排除するものではない。
【0014】
本発明3は上記本発明1又は2の抗菌剤をベースのフィルム材に積層した抗菌性食品包材である。
上記フィルム材は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、EVA、EVOHなどの合成樹脂フィルム、セルロース、ファイブラスなどの天然高分子フィルム、或は、紙、不織布などの各種材質のフィルムをいう。紙、不織布は天然繊維を材質とするものに限らず、合成繊維単独、或は、天然繊維と合成繊維の混抄き物を材質とするものでも良い。この場合、フィルム材は単層材、複層材を問わない。また、本発明のフィルム材はその厚みを問わず、若干厚めのシート材なども包含する概念である。
抗菌剤をフィルム材に積層する方法としては、抗菌剤の含有液をフィルム材に塗布することを基本とするが、フィルム材に抗菌剤の含浸液を噴霧しても良いし、例えば、フィルム材が紙などの場合、抗菌剤の含有液に含浸しても良い。
抗菌剤をフィルム材に積層して食品包材を製造する場合、抗菌剤中の貝殻焼成カルシウムの付着量は0.01g/m以上であることが必要であり、好ましくは0.1g/m以上、より好ましくは0.3g/m以上である。0.01g/mより少ないと、食品包材の抗菌性が低下してしまう。逆に、過剰に多く付着しても効果にあまり差異はなく、機械などの塗布作業の効率や経済性が低下する。
尚、食品包材を製造する際に、本発明の抗菌剤と共に、カラシ抽出物、わさびエキス、ヒノキチオールなどの天然系、或は合成系の他種の抗菌剤を必要に応じて含有しても良いし、或は、くん液、香料、風味材などを必要に応じて含有しても差し支えない。
ちなみに、本発明の抗菌性包材は、ハム、ソーセージ等の畜肉加工品、水産練り製品、チーズ等の乳製品、カット野菜等の農産加工品などの各種加工食料品の包装に好適である。
【0015】
【発明の効果】
(1)ゼイン、大豆蛋白質を結合成分に用いて、これらの結合成分と貝殻焼成カルシウムとの配合比、並びにフィルム材への焼成カルシウムの付着量を特定化することにより、フィルム材に貝殻焼成カルシウムを強固に結着して、有効な抗菌性を具備した実用的な食品用包材を円滑に製造できる。
特に、ゼイン/貝殻焼成カルシウムの比率を0.5以上にすると、抗菌剤中のカルシウム成分の分散安定性が高まり、ベースのフィルム材への付着力が増す。また、結合成分を大豆蛋白質に代替しても同様の付着安定性を示すが、ゼインを結合成分とする方がフィルム材への付着適性を増すことができる。
(2)本発明の抗菌剤はフィルム材への付着量の下限を0.01g/mの低濃度にしても有効な抗菌性を発揮するとともに、0.1g/m以上であれば各種の細菌、カビ類などに対して抗菌作用を広く発揮できる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の抗菌剤を使用した抗菌性食品包材の製造実施例、当該食品包材の抗菌剤層の付着力評価を行うストレス試験例、当該食品包材の抗菌性評価試験例を順次説明する。下記の実施例、試験例中の「部」、「%」は基本的に重量基準である。
尚、本発明は下記の実施例、試験例などに拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ること勿論である。
【0017】
《結合成分にゼインを使用した抗菌性食品包材の製造実施例》
実施例1〜5はゼイン/貝殻焼成カルシウム=0.2以上の配合比率でフィルム材に付着した例、比較例1〜2は同配合比率が0.2より少ない例である。
一方、結合成分であるゼインを使用せずに、貝殻焼成カルシウムをフィルム材に塗布しようとしたところ、付着力がないことからフィルム材に塗布できず、包材自体が作成できなかった。また、結合成分にシェラックを使用して、シェラックと貝殻焼成カルシウムの混合溶液を作成したところ、凝集が発生して粘度低下が著しいため、フィルム材への塗布ができず、或は、増粘多糖類であるキサンタンガム、グアーガムなどを結合成分に使用した場合も同様であり、包材自体が作成できなかった。
【0018】
(1)実施例1
先ず、ゼイン5部、80%エタノール90部に、貝殻焼成カルシウム(ハイセアーS、(有)エービーシーテクノ製)5部を添加し、撹拌して均一分散させ、食品用抗菌剤を得た。この場合、ゼインと貝殻焼成カルシウムの配合比率はゼイン/貝殻焼成カルシウム=1.00である。
次いで、セロファンPT#300(15cm×23cm;二村化学工業(株)製)のフィルムに上記食品用抗菌剤2gを、グラビア印刷機(Labo用、KURABO GP−2)を用いて印刷速度20m/分で塗布した後、ドライヤーで乾燥して抗菌性食品包材を製造した。
【0019】
(2)実施例2
上記実施例1を基本として、ゼインと貝殻焼成カルシウムと80%エタノールの配合量を、貝殻焼成カルシウム:ゼイン:80%エタノール=10部:10部:80部に変更し、それ以外の条件を実施例1と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。ゼイン/貝殻焼成カルシウムの配合比率は1.00である。
【0020】
(3)実施例3
上記実施例1を基本として、ゼインと貝殻焼成カルシウムと80%エタノールの配合量を、貝殻焼成カルシウム:ゼイン:80%エタノール=10部:6部:84部に変更し、それ以外の条件を実施例1と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。ゼイン/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.60である。
【0021】
(4)実施例4
上記実施例1を基本として、ゼインと貝殻焼成カルシウムと80%エタノールの配合量を、貝殻焼成カルシウム:ゼイン:80%エタノール=20部:5部:75部に変更し、それ以外の条件を実施例1と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。ゼイン/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.25である。
【0022】
(5)実施例5
上記実施例1を基本として、ゼインと貝殻焼成カルシウムと80%エタノールの配合量を、貝殻焼成カルシウム:ゼイン:80%エタノール=25部:5部:70部に変更し、それ以外の条件を実施例1と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。ゼイン/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.20である。
【0023】
(6)比較例1
上記実施例1を基本として、ゼインと貝殻焼成カルシウムと80%エタノールの配合量を、貝殻焼成カルシウム:ゼイン:80%エタノール=30部:5部:65部に変更し、それ以外の条件を実施例1と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。ゼイン/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.17である。
【0024】
(7)比較例2
上記実施例1を基本として、ゼインと貝殻焼成カルシウムと80%エタノールの配合量を、貝殻焼成カルシウム:ゼイン:80%エタノール=30部:3部:67部に変更し、それ以外の条件を実施例1と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。ゼイン/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.10である。
【0025】
《ゼインを使用した抗菌性食品包材のストレス評価試験例》
そこで、上記実施例1〜5及び比較例1〜2で得られた各抗菌性食品包材を手揉み5回のストレス試験にかけて食品用抗菌剤のシート上での付着安定性を評価するとともに、抗菌剤自体の性状を併せて観察した。
その結果、実施例1〜5は抗菌層の付着安定性に優れ、包材としての良好な実用性を具備していることが判った。特に、実施例1〜2の付着安定性が優れていた。この実施例1〜2では、ゼイン/貝殻焼成カルシウムの配合比率は共に1.00であるが、実施例2の方が調製した抗菌剤中のカルシウム成分が沈降し易い反面、粘度が若干あり、フィルム材への塗布に有利に作用することが認められた。また、実施例1〜2のように、ゼインと貝殻焼成カルシウムの固形分の合計量が少ない方が、付着安定性が高い傾向を示した。
一方、比較例2では抗菌剤の塗布層が容易に剥離し、比較例1も部分的に剥離したことから実用レベルを満していないことが判明した。
以上を総合すると、先ず、貝殻焼成カルシウムをフィルム材に付着させる場合、結合成分としてシェラック、或は、キサンタンガムやグアーガムなどを使用すると、前述したように付着が困難であり、結合成分にはゼインを選択する必要があることが確認できた。
次いで、ゼインを結合成分とする場合でも、ゼイン/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.20以上であることが重要であり、この適正範囲内であれば、例えば、実施例1〜2のように、上記配合比率が1.00である場合に限らず、実施例5のように、貝殻焼成カルシウムに対して結合成分であるゼインの配合量が少ない場合(ゼイン/貝殻焼成カルシウム=0.20)でも、付着安定性を実用レベルに保持できることが確認された。
【0026】
《結合成分に大豆蛋白質を使用した抗菌性食品包材の製造実施例》
実施例6〜10は大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウム=0.2以上の配合比率でフィルム材に付着した例、比較例3〜5は同配合比率が0.2より少ない例である。
【0027】
(1)実施例6
先ず、水80部、95%エタノール10部に大豆蛋白質(フジプロ1700;不二製油(株)製)5部を分散させた後、貝殻焼成カルシウム(ハイセアーS、(有)エービーシーテクノ製)5部を添加し、撹拌して均一分散させ、食品用抗菌剤を得た。この場合、大豆蛋白質と貝殻焼成カルシウムの配合比率は大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウム=2.00である。
次いで、セロファンPT#300(15cm×23cm;二村化学工業(株)製)のフィルムに上記食品用抗菌剤2gを、グラビア印刷機(Labo用、KURABO GP−2)を用いて印刷速度20m/分で塗布した後、ドライヤーで乾燥して抗菌性食品包材を製造した。
【0028】
(2)実施例7
上記実施例6を基本として、大豆蛋白質と貝殻焼成カルシウムの配合量を、貝殻焼成カルシウム:大豆蛋白質=5部:5部に変更し(エタノールの配合量は10部で変更なし;以下の実施例及び比較例も同様)、それ以外の条件を実施例6と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウムの配合比率は1.00である。
【0029】
(3)実施例8
上記実施例6を基本として、大豆蛋白質と貝殻焼成カルシウムの配合量を、貝殻焼成カルシウム:大豆蛋白質=10部:5部に変更し、それ以外の条件を実施例6と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.50である。
【0030】
(4)実施例9
上記実施例6を基本として、大豆蛋白質と貝殻焼成カルシウムの配合量を、貝殻焼成カルシウム:大豆蛋白質=15部:5部に変更し、それ以外の条件を実施例6と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.33である。
【0031】
(5)実施例10
上記実施例6を基本として、大豆蛋白質と貝殻焼成カルシウムの配合量を、貝殻焼成カルシウム:大豆蛋白質=25部:5部に変更し、それ以外の条件を実施例6と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.20である。
【0032】
(6)比較例3
上記実施例6を基本として、大豆蛋白質と貝殻焼成カルシウムの配合量を、貝殻焼成カルシウム:大豆蛋白質=30部:5部に変更し、それ以外の条件を実施例6と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.17である。
【0033】
(7)比較例4
上記実施例6を基本として、大豆蛋白質と貝殻焼成カルシウムの配合量を、貝殻焼成カルシウム:大豆蛋白質=20部:2部に変更し、それ以外の条件を実施例6と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.10である。
【0034】
(8)比較例5
上記実施例6を基本として、大豆蛋白質と貝殻焼成カルシウムの配合量を、貝殻焼成カルシウム:大豆蛋白質=50部:5部に変更し、それ以外の条件を実施例6と同様に処理して、抗菌性食品包材を製造した。大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.10である。
【0035】
《大豆蛋白質を使用した抗菌性食品包材のストレス評価試験例》
そこで、上記実施例5〜10及び比較例3〜5で得られた各抗菌性食品包材を手揉み5回のストレス試験にかけて食品用抗菌剤のシート上での付着安定性を評価するとともに、抗菌剤自体の性状を併せて観察した。
その結果、実施例5〜10は抗菌層の付着安定性に優れ、包材としての良好な実用性を具備することが判った。実施例6では大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウムの配合比率が2.00と多く、塗布すべき抗菌剤の粘度が若干高くなった。また、実施例10では上記配合比率は0.20と低いが、大豆蛋白質と貝殻焼成カルシウムの固形分の合計量が多いため、やはり抗菌剤の粘度が若干高い傾向を示した。
一方、比較例4では抗菌剤の塗布層が容易に剥離し、比較例3も部分的に剥離したことから実用レベルを満していないことが判明した。また、比較例5は抗菌剤自体が調製後に固化し、フィルム材への塗布は困難であった。
以上のことから、大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウムの配合比率は0.20以上であることが重要であり、この適正範囲内であれば、例えば、実施例6〜7のように、上記配合比率が2.00〜1.00である場合に限らず、実施例10のように、貝殻焼成カルシウムに対して結合成分である大豆蛋白質の配合量が少ない場合(大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウム=0.20)でも、付着安定性を実用レベルに保持できることが確認された。
【0036】
そこで、結合成分にゼインを使用した抗菌性食品包材を別途製造し、この食品包材について、抗菌性試験を行った。
《食品包材の抗菌性試験1》
5cm×5cmの正方形のポリエチレンフィルム(TKポリエチレン;東和加工(株)製)に、前記実施例1で使用した抗菌剤を0.4g/mの付着量で塗布して食品用包材を製造し、実施例11とした。また、抗菌剤を塗布しないブランク例を比較例6とした。
そして、実施例11及び比較例6について、フィルム密着法により下記の抗菌性試験を行った。尚、試験は18時間培養後の菌数を夫々3回測定し、その平均値をとった。
[フィルム密着法の条件]
(1)使用菌
黄色ブドウ球菌(Stapylococcus aureus IFO12732)
大腸菌(E.coli IFO3301)
(2)菌液調製
使用菌の30℃、24時間、nutrient broth培養菌を遠心分離した後、菌体を滅菌生理食塩水で洗浄し、0.05%Tween80/滅菌生理食塩水に再懸濁したものを使用菌液とした(菌数濃度は約10cfu/ml)。
(3)培養液
通常の1/100濃度のnutrient brothを使用した。
(4)操作
実施例11又は比較例6の包材に菌液0.05ml(10cfu)を添加し、滅菌したポリエチレン(4.5cm×4.5cm)で表面を覆い、35℃、18時間培養した後、各包材をトリプトソーヤブイヨンで希釈し、標準寒天培地法(35℃、48時間培養)で菌数を測定した。
【0037】
試験結果は次の通りである(菌数の単位はcfu/25cm)。
Figure 2004229532
上記フィルム密着法での試験結果によると、比較例6との対比において、実施例11の包材は黄色ブドウ球菌、大腸菌に対して明らかな抗菌力が認められた。
【0038】
一方、包材をフィルム形態から不織布に変えて、抗菌性試験を行った。
《食品包材の抗菌性試験2》
5cm×5cmの正方形の不織布(KP9340;三昭紙業(株)製)に前記実施例1の抗菌剤を0.4g/mの付着量で塗布して食品用包材を製造し、実施例12とした。また、抗菌剤を塗布しないブランク例を比較例7とした。
そして、実施例12及び比較例7について、滴下法により抗菌性試験を行った。この滴下法では、滅菌したポリエチレンを使用せず、それ以外の条件は上記フィルム密着法と同様に処理した。尚、試験は18時間培養後の菌数を夫々3回測定し、その平均値をとった。
【0039】
試験結果は次の通りである(菌数の単位はcfu/25cm)。
Figure 2004229532
上記滴下法での試験結果によると、比較例7との対比において、実施例12の包材は大腸菌に対して明らかな抗菌力が認められた。黄色ブドウ球菌に対しては実施例12は比較例7より明らかな抗菌性を示したが、実用性のある抗菌力を具備させる点では課題が残った。
【0040】
そこで、ポリエチレンフィルムに抗菌剤を塗布した形態の上記実施例11を代表包材として抽出し、フィルム材への抗菌剤の付着量を変化させて、包材の有する抗菌性を調べた。
《食品包材の抗菌性試験3》
上記実施例11(及びそのブランク例である比較例6)を基本として、ポリエチレンフィルムに対する前記実施例1で使用した抗菌剤の付着量を次のように変化させ、それ以外の条件を実施例11と同様に処理して、実施例13と比較例8を得た。
Figure 2004229532
そして、この実施例11、実施例13、比較例8及び比較例6について、前記試験1のフィルム密着法に基づいて大腸菌に対する抗菌性試験を行った。
【0041】
Figure 2004229532
上記試験結果を見ると、付着量0.06g/mの実施例13には、大腸菌に対する抗菌力がある程度確認されたが、付着量0.004g/mの比較例8では、ブランクの比較例6と菌数があまり変わらないレベルであり、抗菌力が認められなかった。このため、包材に抗菌性を付与する見地から、本発明の抗菌剤の付着量は少なくとも0.01g/cm以上が必要であることが判断できる。

Claims (3)

  1. 抗菌成分としての貝殻焼成カルシウムと結合成分としてのゼインを含有し、
    貝殻焼成カルシウムとゼインの配合比率が、固形分換算でゼイン/貝殻焼成カルシウム=0.2以上であることを特徴とする食品用抗菌剤。
  2. 抗菌成分としての貝殻焼成カルシウムと結合成分としての大豆蛋白質を含有し、
    貝殻焼成カルシウムと大豆蛋白質の配合比率が、固形分換算で大豆蛋白質/貝殻焼成カルシウム=0.2以上であることを特徴とする食品用抗菌剤。
  3. フィルム材と請求項1又は2の抗菌剤から成り、抗菌剤中の貝殻焼成カルシウムの付着量が0.01g/m以上の条件で抗菌剤をフィルム材に積層したことを特徴とする抗菌性食品包材。
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