JP2004229406A - 分離トランス装置 - Google Patents
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- H01F2019/085—Transformer for galvanic isolation
Abstract
【課題】1次側装置の結合面を任意に大きくして2次側装置との結合可能領域を拡大する。
【解決手段】分離トランスの1次側装置は、複数の磁路を形成するコイル群によって構成され、各コイルに時間や位相の異なるパルス電流や交流電流を流すことにより、結合面上に回転磁界や帯状の移動磁界などを発生する。この結合面上に2次側装置を配置することにより、エネルギや情報の伝達を行なう分離トランスを構成する。1次側装置の結合面を任意に大きくして2次側装置との結合可能領域を拡大することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】分離トランスの1次側装置は、複数の磁路を形成するコイル群によって構成され、各コイルに時間や位相の異なるパルス電流や交流電流を流すことにより、結合面上に回転磁界や帯状の移動磁界などを発生する。この結合面上に2次側装置を配置することにより、エネルギや情報の伝達を行なう分離トランスを構成する。1次側装置の結合面を任意に大きくして2次側装置との結合可能領域を拡大することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1次コイルと2次コイルの間で電磁誘導作用を利用して伝送を行なう分離トランス装置に係り、特に、電力と情報を同じく電磁誘導作用により伝送する分離トランス装置に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、1次側装置と2次側装置が結合する領域や位置関係に自由度がある分離トランス装置に係り、特に、1次側装置の結合面を任意に大きくすることができる分離トランス装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
局所でのみ適用可能な無線通信手段の一例として、非接触ICカードを挙げることができる。
【0004】
この種の無線通信には、一般に、電磁誘導の原理に基づいて実現される。すなわち、メモリ機能を有するICカードと、ICカードのメモリに対して読み書きアクセスをするカード・リーダ/ライタで構成され、一次コイルとしてのICカード側のループ・コイルと2次コイルとしてのカード・リーダ/ライタ側のアンテナが系として1個のトランスを形成している。そして、カード・リーダ/ライタ側からICカードに対して、電力と情報を同じく電磁誘導作用により伝送し、ICカード側では供給された電力によって駆動してカード・リーダ/ライタ側からの質問信号に対して応答することができる。
【0005】
カード・リーダ/ライタ側では、アンテナに流す電流を変調することで、ICカード上のループ・コイルの誘起電圧が変調を受けるという作用により、カード・リーダ/ライタからICカードへのデータ送信を行なうことができる。また、ICカードは、ループ・コイルの端子間の負荷変動により、ICカード・リーダ/ライタ側のアンテナ端子間のインピーダンスが変化してアンテナの通過電流や電圧が変動するという作用により、カード・リーダ/ライタへの返信を行なう。
【0006】
ICカードに代表される非接触・近接通信システムは、操作上の手軽さから、広範に普及している。例えば、暗証コードやその他の個人認証情報、電子チケットなどの価値情報などをICカードに格納しておくことにより、キャッシュ・ディスペンサやコンサート会場の出入口、駅の改札口などに設置されたカード・リーダ/ライタは、利用者がかざしたICカードに非接触でアクセスして、認証処理を行なうことができる。
【0007】
図17には、非接触通信を用いて実現される改札システム1の構成を模式的に描いている。ユーザは移動期間中も非接触ICカード2を携行している。また、改札機4は、駅の改札口などに設けられて、通過扉8の開閉操作を用いて、課金処理の有無やその他の権限の有無に応じてユーザの通過の是非を制御する。カード読み書き装置6は、改札機4に設置して用いられ、改札を通過しようとすると、ユーザが所持するICカード2にアクセスしてデータを読み書きする。
【0008】
カード読み書き装置6は常にICカードをポーリングしている。そして、ユーザがICカード2を所持したまま改札機4に接近すると、改札機4上に設置されたカード読み書き装置6はICカード2が近づいてきたことを検知して、携帯端末2との間で通信を行なう。そして、ユーザに対する課金処理や相互認証処理を経て、その通過が許可されたときには通過扉8を開成して、ユーザの改札口の通過を認める。
【0009】
最近では、微細化技術の向上とも相俟って、比較的大容量のメモリ空間を持つICカードが出現している。大容量メモリ付きのICカードによれば、複数のアプリケーション(又はサービス)を同時に格納しておくことができるので、1枚のICカードを複数の用途に利用することができる。例えば、1枚のICカード上に、電子決済を行なうための電子マネーや、特定のコンサート会場に入場するための電子チケットなど、多数のサービスを格納しておくことにより、1枚のICカードをさまざまな用途に適用させることができる。
【0010】
また、各デバイスにICカード及びカード・リーダ/ライタ双方の機能を装備することにより、ICカード技術を汎用性のある双方向の近接通信インターフェースとして利用することができる。例えば、コンピュータや情報家電機器のような機器どうしで近接通信システムが構成される場合には、通信は一対一で行われる。また、ある機器が非接触ICカードのような機器以外の相手デバイス(カードと呼ぶ)と通信することも可能であり、この場合においては、1つの機器と複数のカードにおける一対多の通信を行なうアプリケーションも考えられる。
【0011】
非接触通信システムは、ユーザが物理的に近接通信を行なうデバイスどうしを近づけ、少なくとも一方の機器は相手のデバイスを発見して自動的に動作を開始することができる、簡易な無線インターフェースである。しかしながら、このように電力と情報を同じく電磁誘導作用により伝送するシステムの場合、伝送路を確立するためには1次側と2次側のコイルの位置決めが問題となる。
【0012】
図18には、平板上コイルを複数対向させて分離トランスを形成した非接触ICカードインターフェースの2面図(従来例)を示している。
【0013】
同図に示す分離トランスは、ICカード読みとり・書き込み装置に組み込まれている1次側装置30とそれに埋め込まれた1次側コイル31と、ICカード40とそれに埋め込まれた1次側コイル41から成り立っている。図示するように、ICカードを1次側装置にかざすことにより、両者の間で電磁誘導による電力や情報の伝達を行なうことができる。
【0014】
自動改札機などに用いられるこのような分離トランス装置においては、2次側装置のコイルは小さいほど良く携帯性が高いメリットがあり、その一方で1次側装置のコイルは結合可能範囲を用途に応じて任意に大きくできる方が実用上便利である。
【0015】
図19には、分離トランスの結合可能領域を広げようとして1次側装置50のコイル51を相対的に大きくした例を示している。このような方法では、1次側装置50のちょうど中央に2次側装置40を置いた場合に、1次側コイル51と二次側コイル41との間の結合が弱くなってしまう。このような傾向は、1次側コイルが大きくなればなるほど顕著である。ユーザは一般に1次側装置50のちょうど中央を目標にしてICカードをかざそうとするが、むしろ検知ミスとなり易い。このため、固定機側の結合面の大きさを、携帯機側装置の面積に比較して著しく大きくすることは困難である。
【0016】
例えば、シェーバ本体下部にトランス2次側巻線を、充電器上部にトランス1次側まき線をそれぞれ配設して、トランス1次側とトランス2次側の間で電磁用動作用により電力と信号をともに伝達する装置がある(非特許文献1)。この場合、シェーバ本体を充電器に装着することによりトランス1次側とトランス2次側の間で所定の位置関係が形成されることから特に問題とはならない。
【0017】
また、電力供給用の配線を必要とすることなく、駆動する電子機器の定格電力内で確実に電力供給を行なうことができる無線式電力供給装置が幾つか提供されているが(例えば特許文献1)、トランス1次側とトランス2次側の位置関係の問題について言及するものはない。
【0018】
【特許文献】
特開平6−133476号
【非特許文献】
桂嘉志記外著「小型高効率共振トランスを用いた非接触充電器」(松下電工技報(Dec.2001))
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、1次コイルと2次コイルの間で電磁誘導作用を利用して、電力と情報を同じく電磁誘導作用により好適に伝送する、優れた分離トランス装置を提供することにある。
【0020】
本発明のさらなる目的は、1次側装置と2次側装置が結合する領域や位置関係に自由度がある、優れた分離トランス装置を提供することにある。
【0021】
本発明のさらなる目的は、1次側装置の結合面を任意に大きくして2次側装置との結合可能領域を拡大することができる、優れた分離トランス装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、2次側装置と電磁誘導作用により結合する結合面と、
前記結合面下に配設された複数のコイルと、
前記の各コイルに所定の位相差を以って交流電流又はパルス電流を流して前記結合面上で磁路が移動又は回転する磁界を形成せしめる駆動部と、
を具備することを特徴とする分離トランスの1次側装置である。
【0023】
ここで、前記駆動部は、所定の位相差を持った各コイルへの交流電流を発生し、前記結合面を介して電磁誘導により接続される前記2次側装置のコイルに駆動電力となるべき交流電流が生じるようにすることができる。
【0024】
あるいは、前記駆動部は、所定の位相差を持った各コイルへの交流信号を伝送信号で変調する変調器と、該変調出力を電流に変換するドライバ回路を備え、前記結合面を介して電磁誘導により接続される前記2次側装置のコイルに伝送信号となるべき交流電流が生じるようにすることができる。
【0025】
また、前記結合面下には、複数のコイルを、それぞれの開口が重ならないように位置をずらして配設するようにしてもよい。このような場合、前記駆動部は、隣接コイル間で発生する磁界がずれるようにコイル電流を生成し、前記結合面上で磁路が移動する移動磁界を形成することができる。
【0026】
あるいは、前記結合面下に径の異なる複数のコイルを同心円状に配設してもよい。このような場合、前記駆動部は、隣接コイル間で発生する磁界がずれるようにコイル電流を生成し、前記結合面上で磁路が放射状に移動する移動磁界することができる。
【0027】
あるいは、前記結合面下に複数のコイルを多角形状に配設してもよい。このような場合、前記駆動部は、隣接コイル間で発生する磁界がずれるようにコイル電流を生成し、前記結合面上でコイルの配列に沿って磁路が移動する回転磁界を形成することができる。
【0028】
あるいは、前記結合面下に複数のコイルを多角形格子状に配設し手もよい。このような場合、前記駆動部は、隣接コイル間で発生する磁界がずれるようにコイル電流を生成し、前記結合面上でコイルの配列に沿って磁路が移動しながら回転する回転磁界を形成することができる。
【0029】
また、前記結合面下ではコイル間に強磁性体を充填することにより、2次側装置のコイルとの電磁誘導による結合を強めることができる。
【0030】
一方、分離トランスの2次側装置は、1個以上のコイルを備え、1次側装置の結合面上に配置された際に、前記1次側装置が発生する回転又は移動磁界の交差により電力を受信することができる。
【0031】
また、分離トランスの2次側装置は、信号により変調された磁界から元の信号を復調する復調手段をさらに備えてもよい。
【0032】
また、分離トランスの2次側装置においても、前記結合面下ではコイル間に強磁性体を充填することにより、1次側装置のコイルとの電磁誘導による結合を強めることができる。
【0033】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明では分離トランスの一次側装置において結合面の大きさを任意に大きくできるようにするため、複数の磁束の発生源を、連続してまたは重なり合わせて配置している。そして、それぞれの発生源から位相などが異なる磁束を発生させることにより実現している。以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
【0035】
第1の実施形態:
図1には、本発明の第1の実施形態に係る分離トランス装置の結合面の構成を示している。同図に示すように、複数のコイルをずらして重ねた1次側装置から移動磁界を発生させるようになっている。
【0036】
1次側装置10には複数個のコイル11〜14がそれぞれ一辺の半分ずつずらして結合面下に埋め込まれ、2次側装置としてのICカード40の2次側コイル41を結合面上に重ねてこれと電磁誘導させる。
【0037】
図2には、1次側装置10において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示している。
【0038】
信号発生器61から得られた交流信号が、ドライバ67に直接供給されるとともに、ドライバ68には移相回路62を通って位相がずらされて加えられる。ここでは、例えば位相が90度だけずれるものとする。
【0039】
各コイル11〜14の巻き始め記号●は、巻き始め記号から流し込んだ電流が、結合面から見てそれぞれ時計回りに流れることを示す。つまり、図示の駆動回路においては、隣接するコイル11と13はそれぞれ逆周りに、隣接するコイル12と14もそれぞれ逆周りに電流が流れるように接続されている。
【0040】
図3には、図2に示す駆動回路によって発生する移動磁界の様子を示している。各コイルにはそれぞれ90度ずつ位相の異なる交流電流が流れるので、図示のように結合面上には絶えず移動する磁界が発生する。同図に示す例では、反時計回りの磁界と時計回りの磁界が交互に発生して、紙面左方に向かって移動する。したがって、移動磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、電磁誘導作用により駆動電力となるべき交流電圧が生じる。
【0041】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した磁界を受ける。合成磁界による電磁誘導で2次側コイル41に発生した交流電圧は図示しない整流回路を通して直流電圧に変換され、携帯機器などの電源として供給される。
【0042】
なお、本実施形態では、2次側装置は1個の長方形状コイルとしたが、コイルの大きさや形状は任意に決定することができる。但し、2次側コイルの大きさは、1次側コイル短辺の半分から1倍までが効率の点から適切である。また、大型の2次側装置が必要な場合は、コイルの数を増やして任意に配置することができる。
【0043】
また、本実施形態では、駆動回路毎に1次側コイルを2個ずつ配置したが、隣接するコイルの電流の方向が逆回りになる条件を保ったままコイルの個数を任意に増やすことができる。また、コイルの幅も任意に広げることが可能である。同様に、移相器やドライバの数も任意に増やすことが可能である。
【0044】
第2の実施形態:
第2の実施形態では、図1に示した構造の分離トランスを使用するが、駆動回路に変調器を使用して、電力ではなく信号を伝送するように構成される。
【0045】
図4には、第2の実施形態に係る信号伝送用1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示している。
【0046】
搬送波信号発生器61が発生した搬送波信号は、移相回路62により異なる位相の搬送波信号を発生し各々変調器64並びに65に入力される。また、伝送信号源60からは、変調器64並びに65に信号が入力され、位相がずれた伝送信号によって搬送波信号が変調される。そして、位相がずれた信号を変調した信号をドライバ回路67並びに68を経由して各コイル11,12,13,14を駆動する。ここでは、例えば位相が90度だけずれるものとする。
【0047】
ここで、変調器64,65は、例えば振幅変調、位相変調、周波数変調、又はこれらの組み合わせからなる変調方式を採用することができる。
【0048】
各コイル11〜14の巻き始め記号●は、巻き始め記号から流し込んだ電流が、結合面から見てそれぞれ時計回りに流れることを示す。つまり、図示の駆動回路においては、隣接するコイル11と13はそれぞれ逆周りに、隣接するコイル12と14もそれぞれ逆周りに電流が流れるように接続されている。
【0049】
図4に示す駆動回路によって発生する移動磁界は、例えば図3に示した通りとなる。各コイルにはそれぞれ90度ずつ位相の異なる交流電流が流れるので、図示のように結合面上には絶えず移動する磁界が発生する。同図に示す例では、反時計回りの磁界と時計回りの磁界が交互に発生して、紙面左方に向かって移動する。したがって、移動磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、電磁誘導作用により伝送信号を表す交流電圧が生じる。
【0050】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した磁界を受ける。合成磁界による電磁誘導で発生した起電力を図示していない復調器に入力することにより、元の伝送信号を復調することができる。
【0051】
移相器62は、遅延回路で置き換えることができる。また、搬送波信号発生器61は、正弦波交流に限らず、矩形波や乱数信号などに置き換えることも可能である。さらに変調器64,65は、ここでは振幅変調器を用いたが、周波数変調器や位相変調器、振幅位相直交変調器などの任意の変調器を用いることができ、2次側では変調器に対応した適切な復調器を選択することにより元の信号を復調することができる。
【0052】
なお、1次側コイル駆動回路を、時分割、周波数分割、又は符号分割を利用して、電力伝送、信号伝送、位置検出用移動磁界伝送、クロック伝送のうち2以上の伝送を同時に行なうように構成してもよい。
【0053】
第3の実施形態:
上述した第1の実施形態では、1次側装置では、結合面下に略長方形状の複数個のコイル11〜14をそれぞれ一辺の半分ずつずらして埋設され、各コイルに所定の位相差を以って交流信号を印加することにより、磁界が直線的に移動磁界を得るように構成されている。
【0054】
これに対し、第3の実施形態では、図5に示すように、1次側装置80の結合面下において、径の異なる複数の円形コイル81〜85が同心円状に配設されている。各コイル81〜85はおよそ一定間隔で配置されている。そして、2次側装置としてのICカード42の2次側コイル43を結合面上に重ねてこれと電磁誘導させる。
【0055】
図6には、1次側装置80において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示している。
【0056】
信号発生器61から得られた交流信号が、ドライバ67に直接供給されるとともに、ドライバ68には移相回路62を通って位相がずらされて加えられる。ここでは、例えば位相が90度だけずれるものとする。
【0057】
各コイル81〜85の巻き始め記号●は、巻き始め記号から流し込んだ電流が、結合面から見てそれぞれ時計回りに流れることを示す。つまり、図示の駆動回路においては、隣接するコイルはそれぞれ逆周りに電流が流れるように接続されている。
【0058】
各コイル81〜85には位相のずれた交流が流れるので、同心円の内側から外側へ放射状に移動する磁界を発生する。したがって、移動磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、電磁誘導作用により駆動電力となるべき交流電圧が生じる。
【0059】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した磁界を受ける。合成磁界による電磁誘導で2次側コイル41に発生した交流電圧は図示しない整流回路を通して直流電圧に変換され、携帯機器などの電源として供給される。
【0060】
また、1次側駆動回路として図7に示したものを採用してもよい。この場合、搬送波信号発生器61が発生した搬送波信号は、移相回路62により異なる位相の搬送波信号を発生し各々変調器64並びに65に入力される。また、伝送信号源60からは、変調器64並びに65に伝送信号が入力され、位相がずれた搬送か信号が伝送信号によって位相がずれた信号を変調した信号がドライバ回路67,68を経由して各コイル81,83,85、並びに各コイル82,84を駆動する。
【0061】
ここで、変調器64,65は、例えば振幅変調、位相変調、周波数変調、又はこれらの組み合わせからなる変調方式を採用することができる。
【0062】
各コイル81〜85には位相のずれた交流が流れるので、同心円の内側から外側へ放射状に移動する磁界を絶えず発生する。したがって、移動磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、電磁誘導作用により伝送信号を表す交流電圧が生じる。
【0063】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した磁界を受ける。合成磁界による電磁誘導で発生した起電力を図示していない復調器に入力することにより、元の伝送信号を復調することができる。
【0064】
なお、1次側コイル駆動回路を、時分割、周波数分割、又は符号分割を利用して、電力伝送、信号伝送、位置検出用移動磁界伝送、クロック伝送のうち2以上の伝送を同時に行なうように構成してもよい。
【0065】
また、図5に示した例では、1次側装置の同心円上のコイルは5本に描いたが、2本以上任意の個数のコイルによって実現可能である。また、本実施形態の2次側装置におけるコイルは任意の場所に配置し且つ任意の個数でよい。
【0066】
第4の実施形態:
本発明の第4の実施形態では、図8に示すように、1次側装置70の結合面下において、複数のコイル71a/b〜73a/bが多角形状(図示の例では6角形)に配設されている。そして、2次側装置としてのICカード40の2次側コイル41を結合面上に重ねてこれと電磁誘導させる。
【0067】
図9には、1次側装置70において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示している。
【0068】
図示の駆動回路は、搬送波発振器61の出力がドライバ67に直接供給されるとともに、移相回路62aを通って位相がずらされてからドライバ68に供給され、さらに移相回路63aを通って位相がさらにずらされてからドライバ69に供給される。この結果、位相がずれた3種類の信号を生成することができ、これに基づいて3組のドライバ回路67〜69により3群に分かれたコイル71a/b,72a/b,73a/bを駆動する。各コイル71〜73の巻き始め記号●は、巻き始め記号から流し込んだ電流が、結合面から見てそれぞれ時計回りに流れることを示している。
【0069】
ここで、例えば搬送波信号を正弦波として、各移相回路62a,63aをそれぞれ120度正弦波の位相をずらす回路とすることにより、結合面上でコイルの配列に沿って磁界が移動する回転磁界が生じる。図10には、結合面上で回転磁界が発生している様子を示している。
【0070】
したがって、この回転磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、電磁誘導作用により駆動電力となるべき交流電圧が生じる。
【0071】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した回転磁界を受ける。回転磁界による電磁誘導で2次側コイル41に発生した交流電圧は図示しない整流回路を通して直流電圧に変換され、携帯機器などの電源として供給される。
【0072】
また、1次側駆動回路として図11に示したものを採用してもよい。この場合、搬送波信号発生器61が発生した搬送波信号は、変調器64及びドライバ67に直接供給されるとともに、移相回路62aを通って位相がずらされてから変調器65及びドライバ68に供給され、さらに位相回路63aを通って位相がさらにずらされてから変調器66及びドライバ69に供給される。また、伝送信号源60からは、変調器64、65並びに66に伝送信号が入力される。この結果、位相差を持つ各搬送波信号がそれぞれ伝送信号によって変調され、位相がずれた3種類の信号を生成することができ、これに基づいて3組のドライバ回路67〜69により3群に分かれたコイル71a/b,72a/b,73a/bを駆動する。
【0073】
変調器64,65,66は、例えば振幅変調、位相変調、周波数変調、又はこれらの組み合わせからなる変調方式を採用することができる。
【0074】
ここで、例えば搬送波信号を正弦波として、各移相回路62a,63aをそれぞれ120度正弦波の位相をずらす回路とすることにより、結合面上でコイルの配列に沿って磁界が移動する回転磁界が生じる(図10を参照のこと)。
【0075】
したがって、この回転磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、伝送信号となるべき交流電圧が生じる。
【0076】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した回転磁界を受ける。回転磁界による電磁誘導で発生した起電力を図示していない復調器に入力することにより、元の伝送信号を復調することができる。
【0077】
なお、1次側コイル駆動回路を、時分割、周波数分割、又は符号分割を利用して、電力伝送、信号伝送、位置検出用移動磁界伝送、クロック伝送のうち2以上の伝送を同時に行なうように構成してもよい。
【0078】
第5の実施形態:
本発明の第5の実施形態では、図12に示すように、1次側装置70の結合面下において、略同径の複数の円形コイルが3角格子状に配設されている。そして、2次側装置としてのICカード40の2次側コイル41を結合面上に重ねてこれと電磁誘導させる。
【0079】
図13には、1次側装置70において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示している。
【0080】
図示の駆動回路は、搬送波発振器61の出力がドライバ67に直接供給されるとともに、移相回路62aを通って位相がずらされてからドライバ68に供給され、さらに位相回路63aを通って位相がさらにずらされてからドライバ69に供給される。この結果、位相がずれた3種類の信号を生成することができ、これに基づいて3組のドライバ回路67〜68により3群に分かれたコイル71a,b…、72a,b…、73a,b…を駆動する。各コイル群71〜73の巻き始め記号●は、巻き始め記号から流し込んだ電流が、結合面から見てそれぞれ時計回りに流れることを示している。
【0081】
ここで、例えば搬送波信号を正弦波として、各移相回路62a,63aをそれぞれ120度正弦波の位相をずらす回路とすることにより、結合面上で6角形上に組み合わされるコイルによって形成される回転磁界が時々刻々と移動していく。図14には、結合面上で移動しながら回転する回転磁界が発生している様子を示している。
【0082】
したがって、この回転磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、電磁誘導作用により駆動電力となるべき交流電圧が生じる。
【0083】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した回転磁界を受ける。回転磁界による電磁誘導で2次側コイル41に発生した交流電圧は図示しない整流回路を通して直流電圧に変換され、携帯機器などの電源として供給される。
【0084】
また、1次側駆動回路として図15に示したものを採用してもよい。この場合、搬送波信号発生器61が発生した搬送波信号は、変調器64及びドライバ67に直接供給されるとともに、移相回路62aを通って位相がずらされてから変調器65及びドライバ68に供給され、さらに位相回路63aを通って位相がさらにずらされてから変調器66及びドライバ69に供給される。また、伝送信号源60からは、変調器64、65並びに66に伝送信号が入力される。この結果、位相差を持つ各搬送波信号がそれぞれ伝送信号によって変調され、位相がずれた3種類の信号を生成することができ、これに基づいて3組のドライバ回路67〜69により3群に分かれたコイル71a,b…、72a,b…、73a,b…を駆動する。
【0085】
変調器64,65,66は、例えば振幅変調、位相変調、周波数変調、又はこれらの組み合わせからなる変調方式を採用することができる。
【0086】
ここで、例えば搬送波信号を正弦波として、各移相回路62a,63aをそれぞれ120度正弦波の位相をずらす回路とすることにより、結合面上で6角形上に組み合わされるコイルによって形成される回転磁界が時々刻々と移動していく(図14を参照のこと)。
【0087】
したがって、この回転磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、伝送信号となるべき交流電圧が生じる。
【0088】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した回転磁界を受ける。回転磁界による電磁誘導で発生した起電力を図示していない復調器に入力することにより、元の伝送信号を復調することができる。
【0089】
なお、1次側コイル駆動回路を、時分割、周波数分割、又は符号分割を利用して、電力伝送、信号伝送、位置検出用移動磁界伝送、クロック伝送のうち2以上の伝送を同時に行なうように構成してもよい。
【0090】
第6の実施形態:
上述した本発明の各実施形態において、1次側又は2次側の装置のうち少なくとも一方の結合面下に、電磁誘導作用による結合を妨げない範囲で、フェライトなどの強磁性体をコイル間に充填することにより、さらに本発明の効果を向上させることができる。
【0091】
図16には、図5に示した第3の実施形態に係る分離トランス装置の1次側又は2次側の装置の双方の結合面下に強磁性体をコイル間に充填した様子を示している。
【0092】
このような構成においても、作用は上述した各実施形態と同じであるが、磁性体の埋め込みによってむしろ結合を強めることができる。
【0093】
強磁性体を使う方法は、図16に示すコイルの配置に限らず、任意のコイルの配置に対して適用することができる。
【0094】
[追補]
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0095】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明によれば、1次側装置と2次側装置が結合する領域や位置関係に自由度がある、優れた分離トランス装置を提供することができる。
【0096】
また、本発明によれば、1次側装置の結合面を任意に大きくして2次側装置との結合可能領域を拡大することができる、優れた分離トランス装置を提供することができる。
【0097】
また、本発明によれば、一次側装置の結合面上に複数の二次側装置を同時に配置することができる。このことにより、複数の二次側装置との間でエネルギーや情報を同時に伝送できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る分離トランス装置において結合面下に埋設されたコイルの構成を示した図である。
【図2】1次側装置10において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図3】図2に示す駆動回路によって発生する移動磁界の様子を示した図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る信号伝送用1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る分離トランス装置において結合面下に埋設されたコイルの構成を示した図である。
【図6】1次側装置80において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図7】1次側装置80において信号伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図8】本発明の第4の実施形態に係る分離トランス装置において結合面下に埋設されたコイルの構成を示した図である。
【図9】1次側装置70において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図10】結合面上で回転磁界が発生している様子を示した図である。
【図11】1次側装置70において信号伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図12】本発明の第5の実施形態に係る分離トランス装置において結合面下に埋設されたコイルの構成を示した図である。
【図13】1次側装置70において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図14】結合面上で移動しながら回転する回転磁界が発生している様子を示した図である。
【図15】1次側装置70において信号伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図16】図5に示した第3の実施形態に係る分離トランス装置の1次側又は2次側の装置の双方の結合面下に強磁性体をコイル間に充填した様子を示した図である。
【図17】非接触通信を用いて実現される改札システム1の構成を模式的に示した図である。
【図18】平板上コイルを複数対向させて分離トランスを形成した非接触ICカードインターフェースの2面図(従来例)を示した図である。
【図19】分離トランスの結合可能領域を広げようとして1次側装置50のコイル51を相対的に大きくした例を示した図である。
【符号の説明】
10,70,80…1次側装置
11〜14…1次側コイル
40…ICカード
41,43…2次側コイル
61…信号発生器
62,63…移相器
64,65,66…変調器
67,68,69…ドライバ
71〜73…コイル
81〜85…円形コイル
【発明の属する技術分野】
本発明は、1次コイルと2次コイルの間で電磁誘導作用を利用して伝送を行なう分離トランス装置に係り、特に、電力と情報を同じく電磁誘導作用により伝送する分離トランス装置に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、1次側装置と2次側装置が結合する領域や位置関係に自由度がある分離トランス装置に係り、特に、1次側装置の結合面を任意に大きくすることができる分離トランス装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
局所でのみ適用可能な無線通信手段の一例として、非接触ICカードを挙げることができる。
【0004】
この種の無線通信には、一般に、電磁誘導の原理に基づいて実現される。すなわち、メモリ機能を有するICカードと、ICカードのメモリに対して読み書きアクセスをするカード・リーダ/ライタで構成され、一次コイルとしてのICカード側のループ・コイルと2次コイルとしてのカード・リーダ/ライタ側のアンテナが系として1個のトランスを形成している。そして、カード・リーダ/ライタ側からICカードに対して、電力と情報を同じく電磁誘導作用により伝送し、ICカード側では供給された電力によって駆動してカード・リーダ/ライタ側からの質問信号に対して応答することができる。
【0005】
カード・リーダ/ライタ側では、アンテナに流す電流を変調することで、ICカード上のループ・コイルの誘起電圧が変調を受けるという作用により、カード・リーダ/ライタからICカードへのデータ送信を行なうことができる。また、ICカードは、ループ・コイルの端子間の負荷変動により、ICカード・リーダ/ライタ側のアンテナ端子間のインピーダンスが変化してアンテナの通過電流や電圧が変動するという作用により、カード・リーダ/ライタへの返信を行なう。
【0006】
ICカードに代表される非接触・近接通信システムは、操作上の手軽さから、広範に普及している。例えば、暗証コードやその他の個人認証情報、電子チケットなどの価値情報などをICカードに格納しておくことにより、キャッシュ・ディスペンサやコンサート会場の出入口、駅の改札口などに設置されたカード・リーダ/ライタは、利用者がかざしたICカードに非接触でアクセスして、認証処理を行なうことができる。
【0007】
図17には、非接触通信を用いて実現される改札システム1の構成を模式的に描いている。ユーザは移動期間中も非接触ICカード2を携行している。また、改札機4は、駅の改札口などに設けられて、通過扉8の開閉操作を用いて、課金処理の有無やその他の権限の有無に応じてユーザの通過の是非を制御する。カード読み書き装置6は、改札機4に設置して用いられ、改札を通過しようとすると、ユーザが所持するICカード2にアクセスしてデータを読み書きする。
【0008】
カード読み書き装置6は常にICカードをポーリングしている。そして、ユーザがICカード2を所持したまま改札機4に接近すると、改札機4上に設置されたカード読み書き装置6はICカード2が近づいてきたことを検知して、携帯端末2との間で通信を行なう。そして、ユーザに対する課金処理や相互認証処理を経て、その通過が許可されたときには通過扉8を開成して、ユーザの改札口の通過を認める。
【0009】
最近では、微細化技術の向上とも相俟って、比較的大容量のメモリ空間を持つICカードが出現している。大容量メモリ付きのICカードによれば、複数のアプリケーション(又はサービス)を同時に格納しておくことができるので、1枚のICカードを複数の用途に利用することができる。例えば、1枚のICカード上に、電子決済を行なうための電子マネーや、特定のコンサート会場に入場するための電子チケットなど、多数のサービスを格納しておくことにより、1枚のICカードをさまざまな用途に適用させることができる。
【0010】
また、各デバイスにICカード及びカード・リーダ/ライタ双方の機能を装備することにより、ICカード技術を汎用性のある双方向の近接通信インターフェースとして利用することができる。例えば、コンピュータや情報家電機器のような機器どうしで近接通信システムが構成される場合には、通信は一対一で行われる。また、ある機器が非接触ICカードのような機器以外の相手デバイス(カードと呼ぶ)と通信することも可能であり、この場合においては、1つの機器と複数のカードにおける一対多の通信を行なうアプリケーションも考えられる。
【0011】
非接触通信システムは、ユーザが物理的に近接通信を行なうデバイスどうしを近づけ、少なくとも一方の機器は相手のデバイスを発見して自動的に動作を開始することができる、簡易な無線インターフェースである。しかしながら、このように電力と情報を同じく電磁誘導作用により伝送するシステムの場合、伝送路を確立するためには1次側と2次側のコイルの位置決めが問題となる。
【0012】
図18には、平板上コイルを複数対向させて分離トランスを形成した非接触ICカードインターフェースの2面図(従来例)を示している。
【0013】
同図に示す分離トランスは、ICカード読みとり・書き込み装置に組み込まれている1次側装置30とそれに埋め込まれた1次側コイル31と、ICカード40とそれに埋め込まれた1次側コイル41から成り立っている。図示するように、ICカードを1次側装置にかざすことにより、両者の間で電磁誘導による電力や情報の伝達を行なうことができる。
【0014】
自動改札機などに用いられるこのような分離トランス装置においては、2次側装置のコイルは小さいほど良く携帯性が高いメリットがあり、その一方で1次側装置のコイルは結合可能範囲を用途に応じて任意に大きくできる方が実用上便利である。
【0015】
図19には、分離トランスの結合可能領域を広げようとして1次側装置50のコイル51を相対的に大きくした例を示している。このような方法では、1次側装置50のちょうど中央に2次側装置40を置いた場合に、1次側コイル51と二次側コイル41との間の結合が弱くなってしまう。このような傾向は、1次側コイルが大きくなればなるほど顕著である。ユーザは一般に1次側装置50のちょうど中央を目標にしてICカードをかざそうとするが、むしろ検知ミスとなり易い。このため、固定機側の結合面の大きさを、携帯機側装置の面積に比較して著しく大きくすることは困難である。
【0016】
例えば、シェーバ本体下部にトランス2次側巻線を、充電器上部にトランス1次側まき線をそれぞれ配設して、トランス1次側とトランス2次側の間で電磁用動作用により電力と信号をともに伝達する装置がある(非特許文献1)。この場合、シェーバ本体を充電器に装着することによりトランス1次側とトランス2次側の間で所定の位置関係が形成されることから特に問題とはならない。
【0017】
また、電力供給用の配線を必要とすることなく、駆動する電子機器の定格電力内で確実に電力供給を行なうことができる無線式電力供給装置が幾つか提供されているが(例えば特許文献1)、トランス1次側とトランス2次側の位置関係の問題について言及するものはない。
【0018】
【特許文献】
特開平6−133476号
【非特許文献】
桂嘉志記外著「小型高効率共振トランスを用いた非接触充電器」(松下電工技報(Dec.2001))
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、1次コイルと2次コイルの間で電磁誘導作用を利用して、電力と情報を同じく電磁誘導作用により好適に伝送する、優れた分離トランス装置を提供することにある。
【0020】
本発明のさらなる目的は、1次側装置と2次側装置が結合する領域や位置関係に自由度がある、優れた分離トランス装置を提供することにある。
【0021】
本発明のさらなる目的は、1次側装置の結合面を任意に大きくして2次側装置との結合可能領域を拡大することができる、優れた分離トランス装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、2次側装置と電磁誘導作用により結合する結合面と、
前記結合面下に配設された複数のコイルと、
前記の各コイルに所定の位相差を以って交流電流又はパルス電流を流して前記結合面上で磁路が移動又は回転する磁界を形成せしめる駆動部と、
を具備することを特徴とする分離トランスの1次側装置である。
【0023】
ここで、前記駆動部は、所定の位相差を持った各コイルへの交流電流を発生し、前記結合面を介して電磁誘導により接続される前記2次側装置のコイルに駆動電力となるべき交流電流が生じるようにすることができる。
【0024】
あるいは、前記駆動部は、所定の位相差を持った各コイルへの交流信号を伝送信号で変調する変調器と、該変調出力を電流に変換するドライバ回路を備え、前記結合面を介して電磁誘導により接続される前記2次側装置のコイルに伝送信号となるべき交流電流が生じるようにすることができる。
【0025】
また、前記結合面下には、複数のコイルを、それぞれの開口が重ならないように位置をずらして配設するようにしてもよい。このような場合、前記駆動部は、隣接コイル間で発生する磁界がずれるようにコイル電流を生成し、前記結合面上で磁路が移動する移動磁界を形成することができる。
【0026】
あるいは、前記結合面下に径の異なる複数のコイルを同心円状に配設してもよい。このような場合、前記駆動部は、隣接コイル間で発生する磁界がずれるようにコイル電流を生成し、前記結合面上で磁路が放射状に移動する移動磁界することができる。
【0027】
あるいは、前記結合面下に複数のコイルを多角形状に配設してもよい。このような場合、前記駆動部は、隣接コイル間で発生する磁界がずれるようにコイル電流を生成し、前記結合面上でコイルの配列に沿って磁路が移動する回転磁界を形成することができる。
【0028】
あるいは、前記結合面下に複数のコイルを多角形格子状に配設し手もよい。このような場合、前記駆動部は、隣接コイル間で発生する磁界がずれるようにコイル電流を生成し、前記結合面上でコイルの配列に沿って磁路が移動しながら回転する回転磁界を形成することができる。
【0029】
また、前記結合面下ではコイル間に強磁性体を充填することにより、2次側装置のコイルとの電磁誘導による結合を強めることができる。
【0030】
一方、分離トランスの2次側装置は、1個以上のコイルを備え、1次側装置の結合面上に配置された際に、前記1次側装置が発生する回転又は移動磁界の交差により電力を受信することができる。
【0031】
また、分離トランスの2次側装置は、信号により変調された磁界から元の信号を復調する復調手段をさらに備えてもよい。
【0032】
また、分離トランスの2次側装置においても、前記結合面下ではコイル間に強磁性体を充填することにより、1次側装置のコイルとの電磁誘導による結合を強めることができる。
【0033】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明では分離トランスの一次側装置において結合面の大きさを任意に大きくできるようにするため、複数の磁束の発生源を、連続してまたは重なり合わせて配置している。そして、それぞれの発生源から位相などが異なる磁束を発生させることにより実現している。以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
【0035】
第1の実施形態:
図1には、本発明の第1の実施形態に係る分離トランス装置の結合面の構成を示している。同図に示すように、複数のコイルをずらして重ねた1次側装置から移動磁界を発生させるようになっている。
【0036】
1次側装置10には複数個のコイル11〜14がそれぞれ一辺の半分ずつずらして結合面下に埋め込まれ、2次側装置としてのICカード40の2次側コイル41を結合面上に重ねてこれと電磁誘導させる。
【0037】
図2には、1次側装置10において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示している。
【0038】
信号発生器61から得られた交流信号が、ドライバ67に直接供給されるとともに、ドライバ68には移相回路62を通って位相がずらされて加えられる。ここでは、例えば位相が90度だけずれるものとする。
【0039】
各コイル11〜14の巻き始め記号●は、巻き始め記号から流し込んだ電流が、結合面から見てそれぞれ時計回りに流れることを示す。つまり、図示の駆動回路においては、隣接するコイル11と13はそれぞれ逆周りに、隣接するコイル12と14もそれぞれ逆周りに電流が流れるように接続されている。
【0040】
図3には、図2に示す駆動回路によって発生する移動磁界の様子を示している。各コイルにはそれぞれ90度ずつ位相の異なる交流電流が流れるので、図示のように結合面上には絶えず移動する磁界が発生する。同図に示す例では、反時計回りの磁界と時計回りの磁界が交互に発生して、紙面左方に向かって移動する。したがって、移動磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、電磁誘導作用により駆動電力となるべき交流電圧が生じる。
【0041】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した磁界を受ける。合成磁界による電磁誘導で2次側コイル41に発生した交流電圧は図示しない整流回路を通して直流電圧に変換され、携帯機器などの電源として供給される。
【0042】
なお、本実施形態では、2次側装置は1個の長方形状コイルとしたが、コイルの大きさや形状は任意に決定することができる。但し、2次側コイルの大きさは、1次側コイル短辺の半分から1倍までが効率の点から適切である。また、大型の2次側装置が必要な場合は、コイルの数を増やして任意に配置することができる。
【0043】
また、本実施形態では、駆動回路毎に1次側コイルを2個ずつ配置したが、隣接するコイルの電流の方向が逆回りになる条件を保ったままコイルの個数を任意に増やすことができる。また、コイルの幅も任意に広げることが可能である。同様に、移相器やドライバの数も任意に増やすことが可能である。
【0044】
第2の実施形態:
第2の実施形態では、図1に示した構造の分離トランスを使用するが、駆動回路に変調器を使用して、電力ではなく信号を伝送するように構成される。
【0045】
図4には、第2の実施形態に係る信号伝送用1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示している。
【0046】
搬送波信号発生器61が発生した搬送波信号は、移相回路62により異なる位相の搬送波信号を発生し各々変調器64並びに65に入力される。また、伝送信号源60からは、変調器64並びに65に信号が入力され、位相がずれた伝送信号によって搬送波信号が変調される。そして、位相がずれた信号を変調した信号をドライバ回路67並びに68を経由して各コイル11,12,13,14を駆動する。ここでは、例えば位相が90度だけずれるものとする。
【0047】
ここで、変調器64,65は、例えば振幅変調、位相変調、周波数変調、又はこれらの組み合わせからなる変調方式を採用することができる。
【0048】
各コイル11〜14の巻き始め記号●は、巻き始め記号から流し込んだ電流が、結合面から見てそれぞれ時計回りに流れることを示す。つまり、図示の駆動回路においては、隣接するコイル11と13はそれぞれ逆周りに、隣接するコイル12と14もそれぞれ逆周りに電流が流れるように接続されている。
【0049】
図4に示す駆動回路によって発生する移動磁界は、例えば図3に示した通りとなる。各コイルにはそれぞれ90度ずつ位相の異なる交流電流が流れるので、図示のように結合面上には絶えず移動する磁界が発生する。同図に示す例では、反時計回りの磁界と時計回りの磁界が交互に発生して、紙面左方に向かって移動する。したがって、移動磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、電磁誘導作用により伝送信号を表す交流電圧が生じる。
【0050】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した磁界を受ける。合成磁界による電磁誘導で発生した起電力を図示していない復調器に入力することにより、元の伝送信号を復調することができる。
【0051】
移相器62は、遅延回路で置き換えることができる。また、搬送波信号発生器61は、正弦波交流に限らず、矩形波や乱数信号などに置き換えることも可能である。さらに変調器64,65は、ここでは振幅変調器を用いたが、周波数変調器や位相変調器、振幅位相直交変調器などの任意の変調器を用いることができ、2次側では変調器に対応した適切な復調器を選択することにより元の信号を復調することができる。
【0052】
なお、1次側コイル駆動回路を、時分割、周波数分割、又は符号分割を利用して、電力伝送、信号伝送、位置検出用移動磁界伝送、クロック伝送のうち2以上の伝送を同時に行なうように構成してもよい。
【0053】
第3の実施形態:
上述した第1の実施形態では、1次側装置では、結合面下に略長方形状の複数個のコイル11〜14をそれぞれ一辺の半分ずつずらして埋設され、各コイルに所定の位相差を以って交流信号を印加することにより、磁界が直線的に移動磁界を得るように構成されている。
【0054】
これに対し、第3の実施形態では、図5に示すように、1次側装置80の結合面下において、径の異なる複数の円形コイル81〜85が同心円状に配設されている。各コイル81〜85はおよそ一定間隔で配置されている。そして、2次側装置としてのICカード42の2次側コイル43を結合面上に重ねてこれと電磁誘導させる。
【0055】
図6には、1次側装置80において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示している。
【0056】
信号発生器61から得られた交流信号が、ドライバ67に直接供給されるとともに、ドライバ68には移相回路62を通って位相がずらされて加えられる。ここでは、例えば位相が90度だけずれるものとする。
【0057】
各コイル81〜85の巻き始め記号●は、巻き始め記号から流し込んだ電流が、結合面から見てそれぞれ時計回りに流れることを示す。つまり、図示の駆動回路においては、隣接するコイルはそれぞれ逆周りに電流が流れるように接続されている。
【0058】
各コイル81〜85には位相のずれた交流が流れるので、同心円の内側から外側へ放射状に移動する磁界を発生する。したがって、移動磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、電磁誘導作用により駆動電力となるべき交流電圧が生じる。
【0059】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した磁界を受ける。合成磁界による電磁誘導で2次側コイル41に発生した交流電圧は図示しない整流回路を通して直流電圧に変換され、携帯機器などの電源として供給される。
【0060】
また、1次側駆動回路として図7に示したものを採用してもよい。この場合、搬送波信号発生器61が発生した搬送波信号は、移相回路62により異なる位相の搬送波信号を発生し各々変調器64並びに65に入力される。また、伝送信号源60からは、変調器64並びに65に伝送信号が入力され、位相がずれた搬送か信号が伝送信号によって位相がずれた信号を変調した信号がドライバ回路67,68を経由して各コイル81,83,85、並びに各コイル82,84を駆動する。
【0061】
ここで、変調器64,65は、例えば振幅変調、位相変調、周波数変調、又はこれらの組み合わせからなる変調方式を採用することができる。
【0062】
各コイル81〜85には位相のずれた交流が流れるので、同心円の内側から外側へ放射状に移動する磁界を絶えず発生する。したがって、移動磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、電磁誘導作用により伝送信号を表す交流電圧が生じる。
【0063】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した磁界を受ける。合成磁界による電磁誘導で発生した起電力を図示していない復調器に入力することにより、元の伝送信号を復調することができる。
【0064】
なお、1次側コイル駆動回路を、時分割、周波数分割、又は符号分割を利用して、電力伝送、信号伝送、位置検出用移動磁界伝送、クロック伝送のうち2以上の伝送を同時に行なうように構成してもよい。
【0065】
また、図5に示した例では、1次側装置の同心円上のコイルは5本に描いたが、2本以上任意の個数のコイルによって実現可能である。また、本実施形態の2次側装置におけるコイルは任意の場所に配置し且つ任意の個数でよい。
【0066】
第4の実施形態:
本発明の第4の実施形態では、図8に示すように、1次側装置70の結合面下において、複数のコイル71a/b〜73a/bが多角形状(図示の例では6角形)に配設されている。そして、2次側装置としてのICカード40の2次側コイル41を結合面上に重ねてこれと電磁誘導させる。
【0067】
図9には、1次側装置70において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示している。
【0068】
図示の駆動回路は、搬送波発振器61の出力がドライバ67に直接供給されるとともに、移相回路62aを通って位相がずらされてからドライバ68に供給され、さらに移相回路63aを通って位相がさらにずらされてからドライバ69に供給される。この結果、位相がずれた3種類の信号を生成することができ、これに基づいて3組のドライバ回路67〜69により3群に分かれたコイル71a/b,72a/b,73a/bを駆動する。各コイル71〜73の巻き始め記号●は、巻き始め記号から流し込んだ電流が、結合面から見てそれぞれ時計回りに流れることを示している。
【0069】
ここで、例えば搬送波信号を正弦波として、各移相回路62a,63aをそれぞれ120度正弦波の位相をずらす回路とすることにより、結合面上でコイルの配列に沿って磁界が移動する回転磁界が生じる。図10には、結合面上で回転磁界が発生している様子を示している。
【0070】
したがって、この回転磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、電磁誘導作用により駆動電力となるべき交流電圧が生じる。
【0071】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した回転磁界を受ける。回転磁界による電磁誘導で2次側コイル41に発生した交流電圧は図示しない整流回路を通して直流電圧に変換され、携帯機器などの電源として供給される。
【0072】
また、1次側駆動回路として図11に示したものを採用してもよい。この場合、搬送波信号発生器61が発生した搬送波信号は、変調器64及びドライバ67に直接供給されるとともに、移相回路62aを通って位相がずらされてから変調器65及びドライバ68に供給され、さらに位相回路63aを通って位相がさらにずらされてから変調器66及びドライバ69に供給される。また、伝送信号源60からは、変調器64、65並びに66に伝送信号が入力される。この結果、位相差を持つ各搬送波信号がそれぞれ伝送信号によって変調され、位相がずれた3種類の信号を生成することができ、これに基づいて3組のドライバ回路67〜69により3群に分かれたコイル71a/b,72a/b,73a/bを駆動する。
【0073】
変調器64,65,66は、例えば振幅変調、位相変調、周波数変調、又はこれらの組み合わせからなる変調方式を採用することができる。
【0074】
ここで、例えば搬送波信号を正弦波として、各移相回路62a,63aをそれぞれ120度正弦波の位相をずらす回路とすることにより、結合面上でコイルの配列に沿って磁界が移動する回転磁界が生じる(図10を参照のこと)。
【0075】
したがって、この回転磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、伝送信号となるべき交流電圧が生じる。
【0076】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した回転磁界を受ける。回転磁界による電磁誘導で発生した起電力を図示していない復調器に入力することにより、元の伝送信号を復調することができる。
【0077】
なお、1次側コイル駆動回路を、時分割、周波数分割、又は符号分割を利用して、電力伝送、信号伝送、位置検出用移動磁界伝送、クロック伝送のうち2以上の伝送を同時に行なうように構成してもよい。
【0078】
第5の実施形態:
本発明の第5の実施形態では、図12に示すように、1次側装置70の結合面下において、略同径の複数の円形コイルが3角格子状に配設されている。そして、2次側装置としてのICカード40の2次側コイル41を結合面上に重ねてこれと電磁誘導させる。
【0079】
図13には、1次側装置70において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示している。
【0080】
図示の駆動回路は、搬送波発振器61の出力がドライバ67に直接供給されるとともに、移相回路62aを通って位相がずらされてからドライバ68に供給され、さらに位相回路63aを通って位相がさらにずらされてからドライバ69に供給される。この結果、位相がずれた3種類の信号を生成することができ、これに基づいて3組のドライバ回路67〜68により3群に分かれたコイル71a,b…、72a,b…、73a,b…を駆動する。各コイル群71〜73の巻き始め記号●は、巻き始め記号から流し込んだ電流が、結合面から見てそれぞれ時計回りに流れることを示している。
【0081】
ここで、例えば搬送波信号を正弦波として、各移相回路62a,63aをそれぞれ120度正弦波の位相をずらす回路とすることにより、結合面上で6角形上に組み合わされるコイルによって形成される回転磁界が時々刻々と移動していく。図14には、結合面上で移動しながら回転する回転磁界が発生している様子を示している。
【0082】
したがって、この回転磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、電磁誘導作用により駆動電力となるべき交流電圧が生じる。
【0083】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した回転磁界を受ける。回転磁界による電磁誘導で2次側コイル41に発生した交流電圧は図示しない整流回路を通して直流電圧に変換され、携帯機器などの電源として供給される。
【0084】
また、1次側駆動回路として図15に示したものを採用してもよい。この場合、搬送波信号発生器61が発生した搬送波信号は、変調器64及びドライバ67に直接供給されるとともに、移相回路62aを通って位相がずらされてから変調器65及びドライバ68に供給され、さらに位相回路63aを通って位相がさらにずらされてから変調器66及びドライバ69に供給される。また、伝送信号源60からは、変調器64、65並びに66に伝送信号が入力される。この結果、位相差を持つ各搬送波信号がそれぞれ伝送信号によって変調され、位相がずれた3種類の信号を生成することができ、これに基づいて3組のドライバ回路67〜69により3群に分かれたコイル71a,b…、72a,b…、73a,b…を駆動する。
【0085】
変調器64,65,66は、例えば振幅変調、位相変調、周波数変調、又はこれらの組み合わせからなる変調方式を採用することができる。
【0086】
ここで、例えば搬送波信号を正弦波として、各移相回路62a,63aをそれぞれ120度正弦波の位相をずらす回路とすることにより、結合面上で6角形上に組み合わされるコイルによって形成される回転磁界が時々刻々と移動していく(図14を参照のこと)。
【0087】
したがって、この回転磁界上の任意の位置に置いた2次側コイルはその場所にかかわらず1次側コイルと好適に結合し、伝送信号となるべき交流電圧が生じる。
【0088】
2次側装置は、これを配置した位置により、複数のドライバによって駆動された異なるコイルによって発生した磁界を合成した回転磁界を受ける。回転磁界による電磁誘導で発生した起電力を図示していない復調器に入力することにより、元の伝送信号を復調することができる。
【0089】
なお、1次側コイル駆動回路を、時分割、周波数分割、又は符号分割を利用して、電力伝送、信号伝送、位置検出用移動磁界伝送、クロック伝送のうち2以上の伝送を同時に行なうように構成してもよい。
【0090】
第6の実施形態:
上述した本発明の各実施形態において、1次側又は2次側の装置のうち少なくとも一方の結合面下に、電磁誘導作用による結合を妨げない範囲で、フェライトなどの強磁性体をコイル間に充填することにより、さらに本発明の効果を向上させることができる。
【0091】
図16には、図5に示した第3の実施形態に係る分離トランス装置の1次側又は2次側の装置の双方の結合面下に強磁性体をコイル間に充填した様子を示している。
【0092】
このような構成においても、作用は上述した各実施形態と同じであるが、磁性体の埋め込みによってむしろ結合を強めることができる。
【0093】
強磁性体を使う方法は、図16に示すコイルの配置に限らず、任意のコイルの配置に対して適用することができる。
【0094】
[追補]
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0095】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明によれば、1次側装置と2次側装置が結合する領域や位置関係に自由度がある、優れた分離トランス装置を提供することができる。
【0096】
また、本発明によれば、1次側装置の結合面を任意に大きくして2次側装置との結合可能領域を拡大することができる、優れた分離トランス装置を提供することができる。
【0097】
また、本発明によれば、一次側装置の結合面上に複数の二次側装置を同時に配置することができる。このことにより、複数の二次側装置との間でエネルギーや情報を同時に伝送できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る分離トランス装置において結合面下に埋設されたコイルの構成を示した図である。
【図2】1次側装置10において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図3】図2に示す駆動回路によって発生する移動磁界の様子を示した図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る信号伝送用1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る分離トランス装置において結合面下に埋設されたコイルの構成を示した図である。
【図6】1次側装置80において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図7】1次側装置80において信号伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図8】本発明の第4の実施形態に係る分離トランス装置において結合面下に埋設されたコイルの構成を示した図である。
【図9】1次側装置70において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図10】結合面上で回転磁界が発生している様子を示した図である。
【図11】1次側装置70において信号伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図12】本発明の第5の実施形態に係る分離トランス装置において結合面下に埋設されたコイルの構成を示した図である。
【図13】1次側装置70において電力伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図14】結合面上で移動しながら回転する回転磁界が発生している様子を示した図である。
【図15】1次側装置70において信号伝送を行なうための1次側コイル駆動回路の構成を模式的に示した図である。
【図16】図5に示した第3の実施形態に係る分離トランス装置の1次側又は2次側の装置の双方の結合面下に強磁性体をコイル間に充填した様子を示した図である。
【図17】非接触通信を用いて実現される改札システム1の構成を模式的に示した図である。
【図18】平板上コイルを複数対向させて分離トランスを形成した非接触ICカードインターフェースの2面図(従来例)を示した図である。
【図19】分離トランスの結合可能領域を広げようとして1次側装置50のコイル51を相対的に大きくした例を示した図である。
【符号の説明】
10,70,80…1次側装置
11〜14…1次側コイル
40…ICカード
41,43…2次側コイル
61…信号発生器
62,63…移相器
64,65,66…変調器
67,68,69…ドライバ
71〜73…コイル
81〜85…円形コイル
Claims (11)
- 2次側装置と電磁誘導作用により結合する結合面と、
前記結合面下に配設された複数のコイルと、
前記の各コイルに所定の位相差を以って交流電流又はパルス電流を流して前記結合面上で磁路が移動又は回転する磁界を形成せしめる駆動部と、
を具備することを特徴とする分離トランスの1次側装置。 - 前記駆動部は、所定の位相差を持った各コイルへの交流電流を発生し、前記結合面を介して電磁誘導により接続される前記2次側装置のコイルに駆動電力となるべき交流電流が生じるようにする、
ことを特徴とする請求項1に記載の分離トランスの1次側装置。 - 前記駆動部は、所定の位相差を持った各コイルへの交流信号を伝送信号で変調する変調器と、該変調出力を電流に変換するドライバ回路を備え、前記結合面を介して電磁誘導により接続される前記2次側装置のコイルに伝送信号となるべき交流電流が生じるようにする、
ことを特徴とする請求項1に記載の分離トランスの1次側装置。 - 前記結合面下の複数のコイルは、開口が重ならないように位置をずらして配設され、
前記駆動部は、隣接コイル間で発生する磁界がずれるようにコイル電流を生成し、
前記結合面上で磁路が移動する移動磁界が形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の分離トランスの1次側装置。 - 前記結合面下に径の異なる複数のコイルを同心円状に配設し、
前記駆動部は、隣接コイル間で発生する磁界がずれるようにコイル電流を生成し、
前記結合面上で磁路が放射状に移動する移動磁界が形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の分離トランスの1次側装置。 - 前記結合面下に複数のコイルを多角形状に配設し、
前記駆動部は、隣接コイル間で発生する磁界がずれるようにコイル電流を生成し、
前記結合面上でコイルの配列に沿って磁路が移動する回転磁界が形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の分離トランスの1次側装置。 - 前記結合面下に複数のコイルを多角形格子状に配設し、
前記駆動部は、隣接コイル間で発生する磁界がずれるようにコイル電流を生成し、
前記結合面上でコイルの配列に沿って磁路が移動しながら回転する回転磁界が形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の分離トランスの1次側装置。 - 前記結合面下ではコイル間に強磁性体が充填されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の分離トランスの1次側装置。 - 1個以上のコイルを備え、1次側装置の結合面上に配置された際に、前記1次側装置が発生する回転又は移動磁界の交差により電力を受信する、
ことを特徴とする分離トランスの2次側装置。 - 信号により変調された磁界から元の信号を復調する復調手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項9に記載の分離トランスの2次側装置。
- コイル間に強磁性体が充填されている、
ことを特徴とする請求項9に記載の分離トランスの2次側装置。
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