JP4220093B2 - 受信アンテナ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は受信アンテナ装置に関し、特に、リーダ/ライタ装置がサービスエリアに交番磁界を供給するとともに、上記リーダ/ライタ装置から送信する交番磁界に変調をかけてコマンドやデータを送り、データキャリアはその内蔵するコイルに、上記リーダ/ライタ装置から供給される交番磁界を受けて誘導される起電力を整流して動作電源に利用するとともに、上記交番磁界にかけられてきた変調を復調してコマンドやデータを受けとって動作するデータキャリアシステムに用いて好適な受信アンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック製のカードにICチップを配設してなるデータキャリア(子機)と、上記データキャリアに無線で交番磁界を供給するリーダ/ライタ装置(親)とからなるデータキャリアシステムが普及してきている。
【0003】
このようなデータキャリアシステムにおいて、広いサービスエリア内に存在するデータキャリアとリーダ/ライタ装置とが通信を行う場合がある。例えば、或る製品にデータキャリアを個別に付設しておき、複数の製品をトレー等にまとめて載せた状態で各データキャリアのIDやデータをリーダ/ライタ装置により読み取ったり、或いは上記リーダ/ライタ装置から上記データキャリアにデータを書き込んだりしている。
【0004】
上述のように種々の分野で利用が広がっているデータキャリアであるが、非接触型のデータキャリアにおいては、自己の使用する電力を、リーダ/ライタ装置から供給される交番磁界から得ている。
【0005】
すなわち、非接触型のデータキャリアは送受信用アンテナを有しており、リーダ/ライタ装置から送信される交番磁界を上記送受信用アンテナで受信し、上記交番磁界の大きさに応じて誘導される電流を整流して動作電力としている。
【0006】
このようなデータキャリアの応用例では、一台のリーダ/ライタ装置がサービスエリア内に存在する多数のデータキャリアと通信を行う場合が多い。この通信時に、上記リーダ/ライタ装置がサービスエリアに交番磁界を供給するとともに、上記交番磁界に変調をかけてコマンドやデータを送るようにしている。
【0007】
上記複数のデータキャリアは、リーダ/ライタ装置から供給される交番磁界を内蔵するコイルに受けて、上記コイルに誘導する起電力を動作電源に利用するとともに、交番磁界にかけられてきた変調を検波してコマンドやデータを受けとって動作するようにしている。
【0008】
このようなデータキャリアの応用では、例えば、データキャリアを1個づつ商品につけておき、上記複数の商品を、整列されない状態でコンテナ等に入れたままでデータキャリアのIDやデータを上記コンテナの外部から読み取ったり、管理データを書き込むようにすることがある。
【0009】
このような場合に、上記商品を入れたコンテナサイズが大きい場合には、製品のサイズが大きかったり、製品の位置がずれたりする場合は、サービスエリアを広くするために大きな受信アンテナコイル用いる必要があった。
【0010】
上述の様な大きな受信アンテナコイルを用いると、受信アンテナコイル周囲の広い範囲のノイズ源から飛来する信号まで受信してしまうので、データキャリアからの受信信号が周囲からのノイズに埋もれてしまい、妨害を受け易い問題があった。特に、同様のデータキャリアシステムが近傍にあると、互いに動作を妨害しあうことにより、正常な通信を行うことが困難になってしまう問題があった。
【0011】
このため従来は、図4に示す様に、複数のセルコイル1,2を組み合わせた受信アンテナコイルLxと、同じく複数のセルコイル11,12を組み合わせた受信アンテナコイルLYとを用い、隣り合うセルコイルを逆相にすることで、周囲からの妨害信号からの影響を下げるようにする工夫が行われていた。
【0012】
上述のようにすることにより、サービスエリアからかなり離れた遠方より飛来してくる磁界は、受信アンテナコイルを構成する各セル(1,2,11,12)にほぼ均一に結合するので、隣り合うセルの信号出力は逆相に加算される。これにより、各セルに誘導された電流は互いに打ち消し合い、結果として出力されないか、十分に減衰させることができる。
【0013】
ここで、通信距離が遠いか近いかの判定は、受信アンテナコイルを構成するセルコイルのサイズ相当で判定される。さらに、セルコイルとセルコイルとの境界の領域にあるデータキャリアからの信号も打ち消し合って受信ができなくなる問題が生じる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような種々の問題点を解消するために、図4に示した受信アンテナ装置においては、上記第2の受信アンテナコイルLYの配設位置を、上記第1の受信アンテナコイルLxとはずらせて組み合わせて配置している。
【0015】
そして、各受信アンテナコイルLx、LYから出力される誘導電流を、選択回路30を介して交互に取り出し、これを受信回路10に出力することで、互いのサービスエリアを補完させるようしていた。このため、従来の受信アンテナ装置を用いると、複数の受信アンテナコイル毎に誘導される電流を順次取り出すこととなるので、リーダ/ライタ装置とデータキャリアとの通信時間が長くなってしまう問題があった。
【0016】
上記通信時間が長くなる問題に関しては、受信アンテナコイル毎に受信回路を備え、同時に動作させるようにすれば解決できる。しかしながら、このような構成にすると、受信回路の数が増える上に、受信結果を判定する回路も含めて全体の回路規模が大きくなってしまう問題があった。
【0017】
本発明は上述の問題点にかんがみ、リーダ/ライタ装置とデータキャリアとの通信時間を、受信回路の規模を増大させることなく短縮することが可能な受信アンテナ装置を提供できるようにすることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の受信アンテナ装置は、誘導される電流の位相が互いに逆相となるように配設された複数のセルコイルを直列に接続して出力を取り出すように構成された受信アンテナコイルの対よりなる電流誘導手段と、上記対をなす受信アンテナコイルによってそれぞれ誘導される誘導電流の位相を相対的に所定の角度ずらせる位相シフト手段と、
上記位相シフト手段によって位相シフトされた後の各誘導電流を加算する誘導電流加算手段とを具備し、上記位相シフト手段は、上記対をなす受信アンテナコイルから出力される誘導電流を相互に90度±30度以内の位相差をつけて位相シフトするように動作するとともに、上記対をなす受信アンテナコイルは、同じ平面上に配設されている第1の受信アンテナコイルと第2の受信アンテナコイルとからなり、上記第1の受信アンテナコイル及び上記第2の受信アンテナコイルは、互いのセルコイルとセルコイルとの境界領域がずれて重なるように位置をずらして配置されていることを特徴とする。
また、本発明の他の特徴とするところは、上記位相シフト手段は、上記第1の受信アンテナコイルから出力される誘導電流の位相をシフトする第1の位相シフト回路と、上記第2の受信アンテナコイルから出力される誘導電流の位相をシフトする第2の位相シフト回路とからなり、上記第2の位相シフト回路の位相シフト量は、上記第1の位相シフト回路の位相シフト量よりも90度大きく設定されていることを特徴とする。
また、本発明のその他の特徴とするところは、誘導される電流の位相が互いに逆相となるように配設された複数のセルコイルを直列に接続して出力を取り出すように構成された受信アンテナコイルの対よりなる電流誘導手段と、上記対をなす受信アンテナコイルによってそれぞれ誘導される誘導電流の位相を相対的に所定の角度ずらせる位相シフト手段と、
上記位相シフト手段によって位相シフトされた後の各誘導電流を加算する誘導電流加算手段とを具備し、上記位相シフト手段は、上記対をなす受信アンテナコイルから出力される誘導電流を相互に90度±30度以内の位相差をつけて位相シフトするように動作するとともに、上記対をなす受信アンテナコイルは、同じ平面上に配設されている第1の受信アンテナコイルと第2の受信アンテナコイルとからなり、上記第1の受信アンテナコイル及び上記第2の受信アンテナコイルは、互いのセルコイルとセルコイルとの境界領域がずれて重なるように位置をずらして配置されている受信アンテナ装置を複数個組み合わせたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照しながら本発明の受信アンテナ装置の実施形態を説明する。
図1に、本発明の第1の実施形態による受信アンテナ装置の一例を示す。図1に示したように、本実施形態の受信アンテナ装置は、第1の受信アンテナコイルLX、第2の受信アンテナコイルLYより成る。
【0020】
そして、上記第1の受信アンテナコイルLXは、第1のセルコイル1及び第2のセルコイル2で構成されている。また、第2の受信アンテナコイルLYは、第3のセルコイル11及び第4のセルコイル12で構成されている。
【0021】
これらの第1及び第2のセルコイル1,2、第3及び第4のセルコイル11,12は、位置が相互にずれて配置されており、リーダ/ライタ装置Zが通信を行うサービスエリアの全体をカバーしている。
【0022】
これらの点では、上述した図4に示した従来の受信アンテナ装置の例と同様であるが、本実施形態の受信アンテナ装置においては、各セルコイルLX,LYの出力を、位相シフト手段を構成する第1の位相シフト回路P1,第2の位相シフト回路P2に供給している。
【0023】
そして、上記第1の位相シフト回路P1,第2の位相シフト回路P2において、上記第1の受信アンテナコイルLXから出力される誘導電流の位相と、上記第2の受信アンテナコイルLYから出力される誘導電流の位相とを異ならせるようにしている。本実施形態においては、上記第2の位相シフト回路の位相シフト量は、上記第1の位相シフト回路の位相シフト量よりも90度大きく設定されている。
【0024】
上述のように、第1の位相シフト回路P1,第2の位相シフト回路P2において位相シフトされた各誘導電流は、誘導電流加算手段を構成する加算回路10において加算される。上記誘導電流の位相をシフトすること、及び位相シフトした各誘導電流を加算することが、図4に示した受信アンテナ装置の例とは異なっている。
【0025】
上述のように構成された本実施形態のアンテナ装置は、以下に説明するように動作する。
すなわち、リーダ/ライタ装置からの信号は、第1の受信アンテナコイルLXのセルコイル1,2に誘導され誘導電流が生成されるとともに、第2の受信アンテナコイルLYのセルコイル11,12に誘導されて誘導電流が生成される。
【0026】
いま、第1の受信アンテナコイルLXの第1のセルコイル1に誘導される信号の位相を基準にとると、第1の受信アンテナコイルLXのセルコイル2に誘導される信号は位相が反転している。
【0027】
また、第2の受信アンテナコイルLYを構成する第1のセルコイル11に誘導される信号は、上述した基準と同じ位相であり、第2の受信アンテナコイルLYのセルコイル12に誘導される信号は位相が反転している。
【0028】
第1の受信アンテナコイルLXと、第2の受信アンテナコイルLYの出力は、第1の位相シフト回路P1,第2の位相シフト回路P2を通して加算されている。本実施形態においては、第2の位相シフト回路P2での位相シフト量は、第1の位相シフト回路P1での位相シフト量よりも90度大きく設定されている。
【0029】
いま、第1の受信アンテナコイルLXに誘導された信号が、第1の位相シフト回路P1を通った信号成分の位相を基準とすると、第1の受信アンテナコイルLXの第2のセルコイル2に誘導された信号が位相シフト回路P1を通った信号成分の位相は、基準の位相に対して反転している。
【0030】
すなわち、上記第1の受信アンテナコイルLXに誘導された信号が第1の位相シフト回路P1を通った信号Ixは、
Ix=I0Sin(2πft) …(1式)
と表せる。ここで、
I0:振幅
f: 受信磁界の交番周波数
【0031】
また、第2の受信アンテナコイルLYに誘導された信号が、第2の位相シフト回路P2を通った信号は、基準の位相に対して90度遅れている。
【0032】
すなわち、上記第2の受信アンテナコイルLYに誘導された信号が第2の位相シフト回路P2を通った信号IYは、
IY=I1Cos(2πft) …(2式)
と表せる。ここで、
I1:振幅
f: 受信磁界の交番周波数
【0033】
そして、本実施形態においては、これらの信号Ix、IYを加算している。90度の位相差のあるこれらの正弦波信号は加算しても、打ち消し合ってなくなることはなく、互いの振幅比に応じて位相が変化するだけである。
【0034】
よって、以降の信号処理においては、加算後の信号だけを処理すればよいので、信号処理に要する回路規模を小さくすることができる利点がある。また、複数のアンテナ装置を配設しているが、誘導電流加算手段を構成する加算回路A1でもって各信号を加算しているので、各受信アンテナ装置に誘導された電流を順番に受信する必要がない。したがって、本実施形態の受信アンテナ装置によれば、複数の受信アンテナコイルを配設して構成しているにも係わらず、信号受信速度を高速化することができる。
【0035】
図2に、本発明の受信アンテナ装置の別の実施形態を示す。
図2の例は、図1の実施形態に対して、送信アンテナからの駆動磁界が受信アンテナに誘導されるときに、バランス良く打ち消されるようにした例である。これにより、周囲からのノイズのキャンセル特性を一層向上させることができる。
【0036】
すなわち、第1の受信アンテナコイルLXを、第1のセルコイル21、第2のセルコイル22で構成し、第2の受信アンテナコイルLYを第1のセルコイル31、第2のセルコイル32、第3のセルコイル33で構成している。
【0037】
上記セルコイル21,22で誘導された誘導電流を第1の位相シフト回路P1に供給して位相シフトするとともに、セルコイル31,32,33で誘導された誘導電流を第2の位相シフト回路P2に供給して位相シフトするようにしている。そして、位相シフトされた誘導電流を加算回路A2によって加算するようにしている。
【0038】
図4は、2組の受信アンテナコイル対を備えて2回に分けて受信するようにした例を示す図である。
図4に示したように、この受信アンテナ装置は、複数のセルコイルを組み合わせた受信アンテナコイルを用い、隣り合うセルコイルを逆相にすることで、周囲からの妨害信号からの影響を下げるようにしている。
【0039】
すなわち、第1の受信アンテナコイルL1、第2の受信アンテナコイルL2、第3の受信アンテナコイルL3、第4の受信アンテナコイルL4の4つの受信アンテナコイルにより電流誘導手段が構成されている。
【0040】
また、上記第1の受信アンテナコイルL1は、第1のセルコイル41、第2のセルコイル42、第3のセルコイル43、第4のセルコイル44の4つのセルコイルによって構成されている。
【0041】
上記第1のセルコイル41と第2のセルコイル42とは、図4中の左右方向に並んで設置されており、これらのセルコイル41,42によって誘導される電流は相互に逆相となるようになされている。
【0042】
また、上記第1のセルコイル41と第3のセルコイル43、及び第2のセルコイル42と第4のセルコイル44とが、図4中において上下方向に配設されており、上記第1のセルコイル41に誘導された電流と第3のセルコイル43に誘導された電流とが相互に逆相となって打ち消し合い、上記第2のセルコイル42に誘導された電流と第4のセルコイル44に誘導された電流とが打ち消し合うようになされている。
【0043】
そして、上述のように構成された第1の受信アンテナコイルL1によって誘導された電流が第1の位相シフト回路P1に入力される。上記第1の位相シフト回路P1は、上記第1の受信アンテナコイルL1によって誘導された電流の位相を所定の角度だけシフトして第1の加算回路A3に出力する。
【0044】
また、上記第2の受信アンテナコイルL2は、第1のセルコイル51、第2のセルコイル52、第3のセルコイル53、第4のセルコイル54の4つのセルコイルによって構成されている。
【0045】
上記第1のセルコイル51と第2のセルコイル52とは、図4中の左右方向に並んで設置されており、これらのセルコイル51,52によって誘導される電流は相互に逆相となるようになされている。
【0046】
また、上記第1のセルコイル51と第3のセルコイル53、及び第2のセルコイル52と第4のセルコイル54とが、図4中において上下方向に配設されており、上記第1のセルコイル51に誘導された電流と第3のセルコイル53に誘導された電流とが相互に逆相となって打ち消し合い、上記第2のセルコイル52に誘導された電流と第4のセルコイル54に誘導された電流とが打ち消し合うようになされている。
【0047】
そして、上述のように構成された第2の受信アンテナコイルL2によって誘導された電流が第2の位相シフト回路P2に入力される。上記第2の位相シフト回路P2は上記第1の位相シフト回路P1と同様に、上記第2の受信アンテナコイルL2によって誘導された電流の位相をシフトするものであるが、第1の位相シフト回路P1での位相シフト量よりも90度大きく位相シフトするように設定されている。そして、上記第1及び第2の位相シフト回路P1、P2によって位相シフトされた誘導電流が第3の加算回路A3によって加算される。
【0048】
また、上記第3の受信アンテナコイルL3は、第1のセルコイル61、第2のセルコイル62、第3のセルコイル63、第4のセルコイル64の4つのセルコイルによって構成されている。
【0049】
上記第1のセルコイル61と第2のセルコイル62とは、図4中の左右方向に並んで設置されており、これらのセルコイル61,62によって誘導される電流は相互に逆相となるようになされている。
【0050】
また、上記第1のセルコイル61と第3のセルコイル63、及び第2のセルコイル62と第4のセルコイル64とが、図4中において上下方向に配設されており、上記第1のセルコイル61に誘導された電流と第3のセルコイル63に誘導された電流とが相互に逆相となって打ち消し合い、上記第2のセルコイル62に誘導された電流と第4のセルコイル64に誘導された電流とが打ち消し合うようになされている。
【0051】
そして、上述のように構成された第3の受信アンテナコイルL3によって誘導された電流が第3の位相シフト回路P3に入力される。上記第3の位相シフト回路P3は上記第1の位相シフト回路P1と同様に、上記第3の受信アンテナコイルL3によって誘導された電流の位相を所定の角度だけシフトして第4の加算回路A4に出力する。
【0052】
また、上記第4の受信アンテナコイルL4は、第1のセルコイル71、第2のセルコイル72、第3のセルコイル73、第4のセルコイル74の4つのセルコイルによって構成されている。
【0053】
上記第1のセルコイル71と第2のセルコイル72とは、図4中の左右方向に並んで設置されており、これらのセルコイル71,72によって誘導される電流は相互に逆相となるようになされている。
【0054】
また、上記第1のセルコイル71と第3のセルコイル73、及び第2のセルコイル72と第4のセルコイル74とが、図4中において上下方向に配設されており、上記第1のセルコイル71に誘導された電流と第3のセルコイル73に誘導された電流とが相互に逆相となって打ち消し合い、上記第2のセルコイル72に誘導された電流と第4のセルコイル74に誘導された電流とが打ち消し合うようになされている。
【0055】
そして、上述のように構成された第4の受信アンテナコイルL4によって誘導された電流が第4の位相シフト回路P4に入力される。上記第4の位相シフト回路P4は、上記第4の受信アンテナコイルL4によって誘導された電流の位相を第3の位相シフト回路P3での位相シフト量よりも90度大きく位相シフトするように設定されている。
【0056】
第3の加算回路A3は、第1の位相シフト回路P1の出力及び第2の位相シフト回路P2の出力を加算して選択回路30の一方の固定端子30aに出力する。また、第4の加算回路A4は、第3の位相シフト回路P3の出力及び第4の位相シフト回路P4の出力を加算して選択回路30の他方の固定端子30bに出力する。
【0057】
選択回路30は、可動端子30cを一方の固定端子30a側及び他方の固定端子30b側に切り換えながら、第1の受信アンテナコイルL1〜第4の受信アンテナコイルL4で誘導した信号を受信回路10に導出する。
【0058】
本実施形態においては、上述したように、2組の受信アンテナ装置を組み合わせ、16個のセルコイルで誘導した電流を用いてリーダ/ライタ装置Zから放射された電波を受信している。そして、加算回路A3の出力と加算回路A4の出力のうち、大きな信号が得られる受信アンテナコイルの出力をを、選択回路30によって選択することができるので、近距離から飛来する有効な信号波を効率良く受信することができるとともに、遠方から飛来するノイズを確実に打ち消すことができ、高感度な受信アンテナ装置を構成することができる。
【0059】
上述した実施形態においては、各受信アンテナコイルによって誘導電流の位相を位相シフト手段によって相互に90度ずらせて加算する例を示したので、効率の良い加算を行うことができた。しかし、各受信アンテナコイルの出力を相互に位相シフトする角度は、必ずしも90度でなくとも良く、90度±30度以内の位相差をつけて位相シフトするようにすれば、もとの信号以上の振幅が得られる。
【0060】
また、各受信アンテナコイルの出力毎に位相シフト回路(P1、P2、P3、P4)を設けたが、各受信アンテナコイルの出力の位相を相互に90度ずらすことができれば、位相シフト回路は、上記対をなす受信アンテナコイルのどちらか一方にのみ設けるようにしても良い。
【0061】
【発明の効果】
本発明は上述したように、本発明によれば、複数の受信アンテナコイルを設け、上記複数の受信アンテナコイルによって誘導される電流を、位相シフト手段を通して加算するようにし、さらに、上記対をなす受信アンテナコイルから出力される誘導電流を相互に90度±30度以内の位相差をつけて位相シフトするように動作するとともに、上記対をなす受信アンテナコイルは、同じ平面上に配設されている第1の受信アンテナコイルと第2の受信アンテナコイルとからなり、上記第1の受信アンテナコイル及び上記第2の受信アンテナコイルは、互いのセルコイルとセルコイルとの境界領域がずれて重なるように位置をずらして配置したので、以降の信号処理においては、加算後の信号だけを処理すればよい。したがって、信号処理に要する回路規模を小さくすることができる利点を得ることができる。また、複数のアンテナ装置を配設したが、各受信アンテナ装置に誘導された電流を順番に受信する必要がないので、信号受信速度を高速化することができる。
さらに、各受信アンテナコイルから出力される誘導電流の位相差が90度±30度以内の位相差をつけて位相シフトするようにしたので、これらの正弦波信号は加算しても、打ち消し合ってなくなることはなく、互いの振幅比に応じて位相が変化するだけであるので、各受信アンテナコイルによって誘導した信号を効率良く取り出すことができる。これらにより、本発明によれば、 サービスエリアは比較的広いが、通信距離が短い応用に適したデータキャリアシステム用として用いるのに好適な受信アンテナ装置を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態による受信アンテナ装置の構成例を示す図である。
【図2】第2の実施形態による受信アンテナ装置の構成例を示す図である。
【図3】第3の実施形態による受信装置の構成例を示す図である。
【図4】従来の受信アンテナ装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1、2、11,12 セルコイル
LX 第1の受信アンテナコイル
LY 第2の受信アンテナコイル
P1 第1の位相シフト回路
P2 位相シフト回路
A1 第1の加算回路
A2 第2の加算回路
Claims (3)
- 誘導される電流の位相が互いに逆相となるように配設された複数のセルコイルを直列に接続して出力を取り出すように構成された受信アンテナコイルの対よりなる電流誘導手段と、
上記対をなす受信アンテナコイルによってそれぞれ誘導される誘導電流の位相を相対的に所定の角度ずらせる位相シフト手段と、
上記位相シフト手段によって位相シフトされた後の各誘導電流を加算する誘導電流加算手段とを具備し、
上記位相シフト手段は、上記対をなす受信アンテナコイルから出力される誘導電流を相互に90度±30度以内の位相差をつけて位相シフトするように動作するとともに、
上記対をなす受信アンテナコイルは、同じ平面上に配設されている第1の受信アンテナコイルと第2の受信アンテナコイルとからなり、上記第1の受信アンテナコイル及び上記第2の受信アンテナコイルは、互いのセルコイルとセルコイルとの境界領域がずれて重なるように位置をずらして配置されていることを特徴とする受信アンテナ装置。 - 上記位相シフト手段は、上記第1の受信アンテナコイルから出力される誘導電流の位相をシフトする第1の位相シフト回路と、上記第2の受信アンテナコイルから出力される誘導電流の位相をシフトする第2の位相シフト回路とからなり、上記第2の位相シフト回路の位相シフト量は、上記第1の位相シフト回路の位相シフト量よりも90度大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の受信アンテナ装置。
- 誘導される電流の位相が互いに逆相となるように配設された複数のセルコイルを直列に接続して出力を取り出すように構成された受信アンテナコイルの対よりなる電流誘導手段と、
上記対をなす受信アンテナコイルによってそれぞれ誘導される誘導電流の位相を相対的に所定の角度ずらせる位相シフト手段と、
上記位相シフト手段によって位相シフトされた後の各誘導電流を加算する誘導電流加算手段とを具備し、
上記位相シフト手段は、上記対をなす受信アンテナコイルから出力される誘導電流を相互に90度±30度以内の位相差をつけて位相シフトするように動作するとともに、
上記対をなす受信アンテナコイルは、同じ平面上に配設されている第1の受信アンテナコイルと第2の受信アンテナコイルとからなり、上記第1の受信アンテナコイル及び上記第2の受信アンテナコイルは、互いのセルコイルとセルコイルとの境界領域がずれて重なるように位置をずらして配置されている受信アンテナ装置を複数個組み合わせたことを特徴とする受信アンテナ装置。
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