JP2004228513A - 電子部品の搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子部品の位置を認識補正後、粘着シート吸着時に電子部品の固定されている粘着シート部分を安定化させる。
【解決手段】粘着シート9を吸着する先端部にニードル突出し穴4を設けた中空のニードルホルダ1と、先端部がニードル突出し穴4に挿通可能であり、ニードルホルダ1の中空になった内部に配置されたニードル3とを備え、ニードル突出し穴4を除く部分で粘着シート9が真空吸着されるように、ニードルホルダ1の先端部にシート吸着溝5を形成した。このように、ニードル突出し穴4部分の真空吸着を排除することにより、粘着シート9の上下方向外力の負荷を減少させ、ニードル突出し穴4に近接したシート吸着溝5にて吸着することで粘着シート9のニードル突出し穴4部分のシートテンション均一化を図ることができる。このため、ニードル突き上げ時の電子部品11の姿勢安定化を図る。
【選択図】 図1
【解決手段】粘着シート9を吸着する先端部にニードル突出し穴4を設けた中空のニードルホルダ1と、先端部がニードル突出し穴4に挿通可能であり、ニードルホルダ1の中空になった内部に配置されたニードル3とを備え、ニードル突出し穴4を除く部分で粘着シート9が真空吸着されるように、ニードルホルダ1の先端部にシート吸着溝5を形成した。このように、ニードル突出し穴4部分の真空吸着を排除することにより、粘着シート9の上下方向外力の負荷を減少させ、ニードル突出し穴4に近接したシート吸着溝5にて吸着することで粘着シート9のニードル突出し穴4部分のシートテンション均一化を図ることができる。このため、ニードル突き上げ時の電子部品11の姿勢安定化を図る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、粘着シート上に並べられた微小半導体素子(□0.2mm以下)等を1素子づつ吸着取り出しする電子部品の搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
粘着シートから微小半導体素子を適正に取り出すためには、図10および図11のように取り出す対象となる微小半導体素子11の中心軸と、粘着シートの下方から微小半導体素子11を突き上げる先端丸半径0.05〜0.15mmの先端部を有するニードルホルダ19に内蔵されたニードル3先端の中心軸と、微小半導体素子11を吸着取り出しする真空吸着コレット10の吸着穴直径(R1=φ0.15mm以下)の中心軸とをφ0.05mmの円筒内に収める水平方向の位置決めが必要である。また、垂直方向に関しては、粘着シート9をニードルホルダ上端面が寸法h1=0.1〜0.2mm押し上げている状態にて固定されており、ニードルホルダ上端面の中心位置にはニードル直径(R3=φ0.7mm)のニードル突出し穴(R2=φ0.8mm)4が空いている構造となっている。ニードル直径のφ0.7mmの根拠は、ニードル摩耗交換時のメンテ性及び他設備との共用化・加工性を考慮したサイズが適用されている。また、ニードルホルダ19のニードル突出し穴4のまわりには同心円上に深さ0.5mm幅1mmのシート吸着溝5が任意の半径で1本以上任意の本数設けられており、図11(a)のようにシート吸着溝5部分及びニードル突出し穴4は同時真空吸着可能なように接続されており、シート吸着時には、ニードル突出し穴4および溝5部分にて粘着シート9をニードルホルダ上面に吸着密着可能な構造となっている。また、全体を吸着する構造であるため、ニードルホルダ内部のニードルシャフト2とニードルホルダ19は駆動時にも真空がもれないようにOリング20でシーリングされている構造となっている。
【0003】
上記のような構成において、粘着シートから微小半導体素子取り出す方法について説明する。まず、図10及び図11に示すような位置関係において、CCDカメラにより画像エリア内にある任意の微小半導体素子11を認識させ、XYステージによりニードル(固定)位置中心に微小半導体素子11を±0.005mm以内に位置決めする。この位置決めによりニードル先端の中心軸と微小半導体素子の中心軸のあわせこみが完了する。この時点では、ニードルホルダ上端面の突出し穴4及び溝5による粘着シート9の吸着は行わない。
【0004】
次に、粘着シート9からの吸着動作を行う。粘着シート9から微小半導体素子11を剥離するためには、図12に示すようにニードルホルダ上端面の突出し穴4及び真空吸着溝5により粘着シート9の吸着を行った上で図14、図15、図16(a)、図16(b)、図17に示すように、吸着コレット16と同期させたニードル3の突き上げが必要である。剥離メカニズムは、粘着シート9に固定されている微小半導体素子11の裏面を厚さ0.1mm程度のPVC製粘着シート9を介してニードル1本でシート9が0.05〜0.1mm程度山状に隆起するように突き上げることにより微小半導体素子下面の粘着シート9をニードル先端中心付近で伸縮させ、微小半導体素子11を固定している粘着面を面粘着から点粘着に移行させることで微小半導体素子11の固定部面積の減少を促し、微小半導体素子粘着力<真空コレット吸着力(φ0.1mm、500mmHgの際0.05gf)とすることで微小半導体素子11を真空吸着コレット16で吸着するものである。尚、粘着シート9をニードルホルダ上端面に設けられた真空吸着溝5に真空密着させることで突上げ時のシート9の伸縮による微小半導体素子11の粘着シート固定部面積の減少を早く安定して行うことが可能である。動作としては、図2に示すように、微小半導体素子11とニードル3中心との認識位置決め後、図12に示すように粘着シート9をニードルホルダ上端面の吸着溝・穴にて吸着する。
【0005】
その後、図13に示すようにニードル3を粘着シート下面まで上昇させる。この際のニードル高さ設定は粘着シート9に0〜0.02mm程度食い込ませるような高さに位置決めしておく。この状態で、図14に示すように微小半導体素子11の上方から荷重10〜40gfの真空吸着コレット16を真空ON状態のまま1〜5mm/sで下降させて図15のように微小半導体素子上面に接触させ、ニードル3と吸着コレット16で粘着シート9と微小半導体素子11をサンドイッチする状態まで下降させる。
【0006】
次に、図16(a)に示すようにニードル3と吸着コレット16を同期させながらサンドイッチ状態のまま上方に0.05〜0.1mm上昇させる。但し、ニードル上昇時には微小半導体素子11に衝撃を加えないように常に粘着シート9を介すようにして、図16(b)のように粘着シート9が破れてニードル3が微小半導体素子11に接触しないように突上げる。その上昇動作の過程中に微小半導体素子11の粘着シート9の粘着力低下を進行させ、微小導体素子粘着力<真空コレット吸着力とすることで、吸着コレット16側に微小半導体素子11を吸着させることができる。また、剥離をより確実にするために最大突上げ位置にて0.2〜0.5sec待機し、剥離時間ばらつきを吸収することも行われる。
【0007】
以上のような動作により微小半導体素子11は吸着コレット16で吸着することが出来る。上記動作は時間で規定されており設定時間経過後、ニードル3と吸着コレット16の同期動作は終了し、図17のようにニードル3は、ニードルホルダ19内に下降、吸着コレット16は、そのまま上昇し、次の移載場所(微小半導体素子認識位置)に搬送する。また、その際粘着シート9を吸着しているニードルホルダ19の粘着シート吸着も同時に解除する。上述の繰り返しにより、粘着シート9に配列された微小半導体素子11を順次取り出ししていく。従来はこのような構造及び方法で微小半導体素子11を粘着シート9から取り出していた。あるいは、特許文献1のような構造及び方法もとられていた。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−121525号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術ではニードルホルダによる粘着シート吸着時のニードル突出し穴径を微小半導体素子寸法(□0.2mm)以下にすることが事実上不可能(ニードル直径φ0.7mmの為)な上、微小半導体素子剥離時には、ニードルホルダ上端面に設けられた吸着溝とニードル突出し穴の両方にて粘着シート吸着を行っており、突上げ対象となる微小半導体素子は、ニードルホルダ上面に接触していない位置(ニードル突出し穴上)にあり、真空吸着で伸縮する不安定な粘着シート部分にあった。それゆえ、ニードル基準として見た場合に、ニードルホルダで粘着シートを吸着しない認識補正時の微小半導体素子の姿勢と、ニードルホルダ上端面で粘着シートを吸着した状態における剥離時の微小半導体素子の姿勢が異なっており、微小半導体素子とニードルの位置関係が常に不安定な状態となっている。
【0010】
つまり、剥離時には、ニードルと吸着コレットに対する認識位置決めした微小半導体素子の姿勢変化する場合があるため剥離が微小半導体素子に対して均等に進行せず、粘着シート上の微小半導体素子の粘着力低下が偏った状態で発生し、吸着コレットの真空吸着で微小半導体素子が更にバランスを崩し回転や反転状態を引き起こしたまま吸着することがあり、次動作での微小半導体素子の認識に合格せず、NGとなり廃棄することがあった。これにより、微小半導体素子の利用率の歩留低下があった。
【0011】
また、同様に、微小半導体素子の位置決め認識時にニードルホルダ上端面の真空吸着を行なった場合でも微小半導体素子が認識可能なレンズは高倍率で被写界深度が0.1mm程度と浅い為、粘着シート吸着時の変動が大きい場合には、認識位置決めの精度が低下する事が有り、同じく突き上げ時の姿勢と異なることがあった。
【0012】
したがって、この発明の目的は、電子部品の位置を認識補正後、ニードルホルダ上端面による粘着シート吸着時に電子部品の固定されている粘着シート部分を安定化させることができる電子部品の搬送方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明の請求項1記載の電子部品の搬送装置は、粘着シート上に配列された電子部品を吸着して搬送する電子部品の搬送装置であって、前記粘着シートを吸着する先端部にニードル突出し穴を設けた中空のニードルホルダと、先端部が前記ニードル突出し穴に挿通可能であり、前記ニードルホルダの中空の内部に配置されたニードルとを備え、前記ニードル突出し穴を除く部分で前記粘着シートが真空吸着されるように、前記ニードルホルダの先端部にシート吸着溝を形成した。
【0014】
このように、ニードル突出し穴を除く部分で粘着シートが真空吸着されるように、ニードルホルダの先端部にシート吸着溝を形成したので、ニードル突出し穴部分の真空吸着を排除することにより、粘着シートの上下方向外力の負荷を減少させ、ニードル突出し穴に近接したシート吸着溝にて吸着することで粘着シートのニードル突出し穴部分のシートテンションの均一化を図ることができる。これにより、ニードル突き上げ時の電子部品の姿勢安定化を図る。
【0015】
請求項2記載の電子部品の搬送装置は、請求項1記載の電子部品の搬送装置において、シート吸着溝は、ニードルホルダの先端部に同心円状に形成され、少なくとも前記シート吸着溝が真空状態となるときにニードル突出し穴が大気圧となるように、前記ニードルホルダのニードル突出し穴に連通する大気開放用の穴が前記ニードルホルダに設けられている。
【0016】
このように、シート吸着溝は、ニードルホルダの先端部に同心円状に形成され、少なくともシート吸着溝が真空状態となるときにニードル突出し穴が大気圧となるように、ニードルホルダのニードル突出し穴に連通する大気開放用の穴がニードルホルダに設けられているので、粘着シートはニードル突出し穴の周囲に設けられたシート吸着溝のみで吸着し、取り出し対象となる電子部品下面のニードル突出し穴上部に位置する粘着シート部分の吸着は行わず大気開放とすることで、シート吸着による粘着シートの上下伸縮を取り除き、水平方向の伸縮のみとすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1(a)はこの発明の実施の形態におけるニードルホルダの構成を示した断面図、(b)は平面図である。
【0018】
図1に示すように、粘着シート9上に配列された微小半導体素子11等の電子部品を吸着して搬送する構成において、粘着シート9を吸着する先端部にニードル突出し穴4を設けた中空のニードルホルダ1と、先端部がニードル突出し穴4に挿通可能であり、ニードルホルダ1の中空の内部に配置されたニードル3とを備えている。
【0019】
この場合、ニードルホルダ1の上端面にニードルシャフト2に固定されたニードル3のニードル突出し穴4を有している。ニードル突出し穴4はニードルホルダ1内を通り大気開放穴6で外部に通じており、常時大気開放状態となっている。ニードルシャフト2は、ニードルホルダ1の内部に昇降自在に嵌合されている。また、ニードル突出し穴4を除く部分で粘着シート9が真空吸着されるように、ニードルホルダ1の先端部にシート吸着溝5を形成している。
【0020】
シート吸着溝5はニードル突出し穴4と同心円上に2本設置されており、ニードル突出し穴4とこれに近接するシート吸着溝5との間の壁寸法t1は0.5mm程度とニードル突出し穴4に極力近い形で配置される。2本のシート吸着溝5は、同様の断面形状の接続溝7にて接続されている。なお、シート吸着溝5は、ニードルホルダ上端面のスペースの許す限り1本以上配置することが可能である。また、溝寸法としては、幅1mm程度、深さ0.5mm程度がリーズナブルな寸法である。また、シート吸着溝5は、ニードルホルダ1の周壁に形成された真空供給穴8に接続されており真空吸着ON/OFFが可能な構成となっている。
【0021】
上記のようなニードルホルダ上端面に、表面に粘着材を塗布された粘着シート9を配置する。配置の高さ関係としては、粘着シート9の基準高さ10からニードルホルダ上端面高さが0.1〜0.2mm程度高くなるように設置する。これによりニードルホルダ直径範囲での粘着シートテンションを確保している。また、粘着シートの上面には、微小半導体素子11が0.1〜0.2mmピッチで粘着搭載されている。
【0022】
図2はこの発明の実施の形態の全体構成を示す概念図である。全体構成としては、図2に示すように微小半導体素子の位置決め吸着を行なう為に、微小半導体素子の搭載された粘着シート9を搭載したウエハステージ12がXYステージ13上に搭載されており、認識カメラ14の認識データを元にニードル中心に対して位置決めする構成となっている。この場合、ニードルホルダ1が固定され、微小半導体素子の位置を補正位置17に示すようにニードル中心位置18に移動させる。15は突上げユニットであり、ニードルホルダ1を備えている。
【0023】
また、図3に示すように微小半導体素子側のウエハステージ12が固定され、突上げユニット15がXYステージ13によりXYに移動する構成もある。また、微小半導体素子剥離後の取出しは、ニードル中心に移動位置決めされた吸着コレット16により取出しされる構成となっている。
【0024】
以上のように構成された突上げユニットについて、以下にその動作について説明する。図2に示すように粘着シート9上に搭載された任意の微小半導体素子を粘着シート9上方に配置された認識カメラ14で認識させ、予め登録している補正位置17つまりニードル中心位置18に微小半導体素子をXYステージ13で位置決めする。
【0025】
その後、図4に示すように、真空供給穴8を真空吸着オン状態とし、粘着シート9をシート吸着溝5のみにて吸着してニードル突出し穴4部分の粘着シート9に水平方向のテンションのみ与え、ニードル突出し穴4部分の吸着を行なわない状態にする。すなわち、少なくともシート吸着溝5が真空状態となるときにニードル突出し穴4が大気圧となるように、ニードル突出し穴4と大気開放用の穴6が連通している。その後、図5のようにニードル3を粘着シート9下面まで上昇させる。この際のニードル高さ設定は粘着シート9に0〜0.02mm程度食い込ませるような高さに位置決めしておく。
【0026】
この状態で、図6(a)に示すように、微小半導体素子11の上方から荷重10〜40gfの真空吸着コレット16を真空ON状態のまま1〜5mm/sで下降させて微小半導体素子11上面に接触させる。このとき、図6(b)に示すように、ニードル3と吸着コレット16で粘着シート9と微小半導体素子11をサンドイッチする状態まで下降させる。
【0027】
次に、図7に示すように、ニードル3と吸着コレット16を同期させながらサンドイッチ状態のまま上方に0.05〜0.1mm上昇させる。但し、ニードル上昇時には微小半導体素子11に衝撃を加えないように常に粘着シート9を介すようにして、図8のように粘着シート9が破れてニードル3が微小半導体素子11に接触しないように突き上げる。図7のような上昇動作の過程中に微小半導体素子11の粘着シート9の粘着力低下を進行させ、微小導体素子粘着力<真空コレット吸着力とすることで、吸着コレット16側に微小半導体素子11を吸着させることができる。また、剥離をより確実にするために最大突上げ位置にて0.2〜0.5sec待機し、剥離時間ばらつきを吸収することも行われる。
【0028】
以上のような動作により微小半導体素子11は吸着コレット16で吸着取出しすることが出来る。上記動作は時間で規定されており設定時間経過後、ニードル3と吸着コレット16の同期動作は終了する。その後、図9に示すように、ニードル3は、ニードルホルダ1内に下降、吸着コレット16は、そのまま上昇し、次の移載場所(微小半導体素子認識位置)に搬送する。また、その際粘着シート9を吸着しているニードルホルダ1の粘着シート吸着も同時に解除する。上述の動作(図4、図5、図6(a)、図6(b)、図7、図9)の繰り返しにより、粘着シート9に配列された微小半導体素子11を順次取り出ししていく。
【0029】
以上のようにこの実施の形態によれば、ニードル突出し穴4部分の真空吸着を排除しニードル突出し穴4を大気開放とすることにより、粘着シート9の上下方向外力の負荷を減少させ、ニードル突出し穴4にほど近いシート吸着溝5にて吸着することで粘着シート9のニードル突出し穴4部分(φ0.8mm)のシートテンション均一化を図ることができる。
【0030】
【発明の効果】
この発明の請求項1記載の電子部品の搬送装置によれば、ニードル突出し穴を除く部分で粘着シートが真空吸着されるように、ニードルホルダの先端部にシート吸着溝を形成したので、ニードル突出し穴部分の真空吸着を排除することにより、粘着シートの上下方向外力の負荷を減少させ、ニードル突出し穴に近接したシート吸着溝にて吸着することで粘着シートのニードル突出し穴部分のシートテンション均一化を図ることができる。このため、ニードル突き上げ時の電子部品の姿勢安定化を図り、粘着シートからの電子部品の取り出し利用率向上が可能となる。
【0031】
請求項2では、シート吸着溝は、ニードルホルダの先端部に同心円状に形成され、少なくともシート吸着溝が真空状態となるときにニードル突出し穴が大気圧となるように、ニードルホルダのニードル突出し穴に連通する大気開放用の穴がニードルホルダに設けられているので、粘着シートはニードル突出し穴の周囲に設けられたシート吸着溝のみで吸着し、取り出し対象となる電子部品下面のニードル突出し穴上部に位置する粘着シート部分の吸着は行わず大気開放とすることで、シート吸着による粘着シートの上下伸縮を取り除き、水平方向の伸縮のみとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明の実施の形態におけるニードルホルダの構成を示した断面図、(b)は平面図である。
【図2】この発明の実施の形態の全体構成を示す概念図である。
【図3】この発明の実施の形態において微小半導体素子とニードルを位置決めする別の例の概念図である。
【図4】この発明の実施の形態における粘着シート吸着状態の断面図である。
【図5】この発明の実施の形態におけるニードル突上げ状態の断面図である。
【図6】(a)はこの発明の実施の形態における吸着コレット下降状態の断面図、(b)は吸着コレットと微小半導体素子接触状態の断面図である。
【図7】この発明の実施の形態における微小半導体素子とニードル同期上昇状態の断面図である。
【図8】微小半導体素子突き上げNG状態の断面図である。
【図9】この発明の実施の形態における剥離完了状態の断面図である。
【図10】水平方向の位置決めに関する説明図である。
【図11】(a)は従来のニードルホルダの断面図、(b)は平面図である。
【図12】従来の粘着シート吸着状態の断面図である。
【図13】従来のニードル突上げ状態の断面図である。
【図14】従来の吸着コレット下降状態の断面図である。
【図15】従来の吸着コレットと微小半導体素子接触状態の断面図である。
【図16】(a)は従来の微小半導体素子とニードル同期上昇状態の断面図、(b)は従来の微小半導体素子突き上げNG状態の断面図である。
【図17】従来の剥離完了状態の断面図である。
【符号の説明】
1 ニードルホルダ
2 ニードルシャフト
3 ニードル
4 ニードル突出し穴
5 シート吸着溝
6 大気開放穴
7 接続溝
8 真空供給穴
9 粘着シート
10 シート基準高さ
11 微小半導体素子
12 ウエハステージ
13 XYステージ
14 認識カメラ
15 突上げユニット
16 吸着コレット
17 補正位置
18 ニードル中心位置
19 ニードルホルダ
20 Oリング
【発明の属する技術分野】
この発明は、粘着シート上に並べられた微小半導体素子(□0.2mm以下)等を1素子づつ吸着取り出しする電子部品の搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
粘着シートから微小半導体素子を適正に取り出すためには、図10および図11のように取り出す対象となる微小半導体素子11の中心軸と、粘着シートの下方から微小半導体素子11を突き上げる先端丸半径0.05〜0.15mmの先端部を有するニードルホルダ19に内蔵されたニードル3先端の中心軸と、微小半導体素子11を吸着取り出しする真空吸着コレット10の吸着穴直径(R1=φ0.15mm以下)の中心軸とをφ0.05mmの円筒内に収める水平方向の位置決めが必要である。また、垂直方向に関しては、粘着シート9をニードルホルダ上端面が寸法h1=0.1〜0.2mm押し上げている状態にて固定されており、ニードルホルダ上端面の中心位置にはニードル直径(R3=φ0.7mm)のニードル突出し穴(R2=φ0.8mm)4が空いている構造となっている。ニードル直径のφ0.7mmの根拠は、ニードル摩耗交換時のメンテ性及び他設備との共用化・加工性を考慮したサイズが適用されている。また、ニードルホルダ19のニードル突出し穴4のまわりには同心円上に深さ0.5mm幅1mmのシート吸着溝5が任意の半径で1本以上任意の本数設けられており、図11(a)のようにシート吸着溝5部分及びニードル突出し穴4は同時真空吸着可能なように接続されており、シート吸着時には、ニードル突出し穴4および溝5部分にて粘着シート9をニードルホルダ上面に吸着密着可能な構造となっている。また、全体を吸着する構造であるため、ニードルホルダ内部のニードルシャフト2とニードルホルダ19は駆動時にも真空がもれないようにOリング20でシーリングされている構造となっている。
【0003】
上記のような構成において、粘着シートから微小半導体素子取り出す方法について説明する。まず、図10及び図11に示すような位置関係において、CCDカメラにより画像エリア内にある任意の微小半導体素子11を認識させ、XYステージによりニードル(固定)位置中心に微小半導体素子11を±0.005mm以内に位置決めする。この位置決めによりニードル先端の中心軸と微小半導体素子の中心軸のあわせこみが完了する。この時点では、ニードルホルダ上端面の突出し穴4及び溝5による粘着シート9の吸着は行わない。
【0004】
次に、粘着シート9からの吸着動作を行う。粘着シート9から微小半導体素子11を剥離するためには、図12に示すようにニードルホルダ上端面の突出し穴4及び真空吸着溝5により粘着シート9の吸着を行った上で図14、図15、図16(a)、図16(b)、図17に示すように、吸着コレット16と同期させたニードル3の突き上げが必要である。剥離メカニズムは、粘着シート9に固定されている微小半導体素子11の裏面を厚さ0.1mm程度のPVC製粘着シート9を介してニードル1本でシート9が0.05〜0.1mm程度山状に隆起するように突き上げることにより微小半導体素子下面の粘着シート9をニードル先端中心付近で伸縮させ、微小半導体素子11を固定している粘着面を面粘着から点粘着に移行させることで微小半導体素子11の固定部面積の減少を促し、微小半導体素子粘着力<真空コレット吸着力(φ0.1mm、500mmHgの際0.05gf)とすることで微小半導体素子11を真空吸着コレット16で吸着するものである。尚、粘着シート9をニードルホルダ上端面に設けられた真空吸着溝5に真空密着させることで突上げ時のシート9の伸縮による微小半導体素子11の粘着シート固定部面積の減少を早く安定して行うことが可能である。動作としては、図2に示すように、微小半導体素子11とニードル3中心との認識位置決め後、図12に示すように粘着シート9をニードルホルダ上端面の吸着溝・穴にて吸着する。
【0005】
その後、図13に示すようにニードル3を粘着シート下面まで上昇させる。この際のニードル高さ設定は粘着シート9に0〜0.02mm程度食い込ませるような高さに位置決めしておく。この状態で、図14に示すように微小半導体素子11の上方から荷重10〜40gfの真空吸着コレット16を真空ON状態のまま1〜5mm/sで下降させて図15のように微小半導体素子上面に接触させ、ニードル3と吸着コレット16で粘着シート9と微小半導体素子11をサンドイッチする状態まで下降させる。
【0006】
次に、図16(a)に示すようにニードル3と吸着コレット16を同期させながらサンドイッチ状態のまま上方に0.05〜0.1mm上昇させる。但し、ニードル上昇時には微小半導体素子11に衝撃を加えないように常に粘着シート9を介すようにして、図16(b)のように粘着シート9が破れてニードル3が微小半導体素子11に接触しないように突上げる。その上昇動作の過程中に微小半導体素子11の粘着シート9の粘着力低下を進行させ、微小導体素子粘着力<真空コレット吸着力とすることで、吸着コレット16側に微小半導体素子11を吸着させることができる。また、剥離をより確実にするために最大突上げ位置にて0.2〜0.5sec待機し、剥離時間ばらつきを吸収することも行われる。
【0007】
以上のような動作により微小半導体素子11は吸着コレット16で吸着することが出来る。上記動作は時間で規定されており設定時間経過後、ニードル3と吸着コレット16の同期動作は終了し、図17のようにニードル3は、ニードルホルダ19内に下降、吸着コレット16は、そのまま上昇し、次の移載場所(微小半導体素子認識位置)に搬送する。また、その際粘着シート9を吸着しているニードルホルダ19の粘着シート吸着も同時に解除する。上述の繰り返しにより、粘着シート9に配列された微小半導体素子11を順次取り出ししていく。従来はこのような構造及び方法で微小半導体素子11を粘着シート9から取り出していた。あるいは、特許文献1のような構造及び方法もとられていた。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−121525号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術ではニードルホルダによる粘着シート吸着時のニードル突出し穴径を微小半導体素子寸法(□0.2mm)以下にすることが事実上不可能(ニードル直径φ0.7mmの為)な上、微小半導体素子剥離時には、ニードルホルダ上端面に設けられた吸着溝とニードル突出し穴の両方にて粘着シート吸着を行っており、突上げ対象となる微小半導体素子は、ニードルホルダ上面に接触していない位置(ニードル突出し穴上)にあり、真空吸着で伸縮する不安定な粘着シート部分にあった。それゆえ、ニードル基準として見た場合に、ニードルホルダで粘着シートを吸着しない認識補正時の微小半導体素子の姿勢と、ニードルホルダ上端面で粘着シートを吸着した状態における剥離時の微小半導体素子の姿勢が異なっており、微小半導体素子とニードルの位置関係が常に不安定な状態となっている。
【0010】
つまり、剥離時には、ニードルと吸着コレットに対する認識位置決めした微小半導体素子の姿勢変化する場合があるため剥離が微小半導体素子に対して均等に進行せず、粘着シート上の微小半導体素子の粘着力低下が偏った状態で発生し、吸着コレットの真空吸着で微小半導体素子が更にバランスを崩し回転や反転状態を引き起こしたまま吸着することがあり、次動作での微小半導体素子の認識に合格せず、NGとなり廃棄することがあった。これにより、微小半導体素子の利用率の歩留低下があった。
【0011】
また、同様に、微小半導体素子の位置決め認識時にニードルホルダ上端面の真空吸着を行なった場合でも微小半導体素子が認識可能なレンズは高倍率で被写界深度が0.1mm程度と浅い為、粘着シート吸着時の変動が大きい場合には、認識位置決めの精度が低下する事が有り、同じく突き上げ時の姿勢と異なることがあった。
【0012】
したがって、この発明の目的は、電子部品の位置を認識補正後、ニードルホルダ上端面による粘着シート吸着時に電子部品の固定されている粘着シート部分を安定化させることができる電子部品の搬送方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明の請求項1記載の電子部品の搬送装置は、粘着シート上に配列された電子部品を吸着して搬送する電子部品の搬送装置であって、前記粘着シートを吸着する先端部にニードル突出し穴を設けた中空のニードルホルダと、先端部が前記ニードル突出し穴に挿通可能であり、前記ニードルホルダの中空の内部に配置されたニードルとを備え、前記ニードル突出し穴を除く部分で前記粘着シートが真空吸着されるように、前記ニードルホルダの先端部にシート吸着溝を形成した。
【0014】
このように、ニードル突出し穴を除く部分で粘着シートが真空吸着されるように、ニードルホルダの先端部にシート吸着溝を形成したので、ニードル突出し穴部分の真空吸着を排除することにより、粘着シートの上下方向外力の負荷を減少させ、ニードル突出し穴に近接したシート吸着溝にて吸着することで粘着シートのニードル突出し穴部分のシートテンションの均一化を図ることができる。これにより、ニードル突き上げ時の電子部品の姿勢安定化を図る。
【0015】
請求項2記載の電子部品の搬送装置は、請求項1記載の電子部品の搬送装置において、シート吸着溝は、ニードルホルダの先端部に同心円状に形成され、少なくとも前記シート吸着溝が真空状態となるときにニードル突出し穴が大気圧となるように、前記ニードルホルダのニードル突出し穴に連通する大気開放用の穴が前記ニードルホルダに設けられている。
【0016】
このように、シート吸着溝は、ニードルホルダの先端部に同心円状に形成され、少なくともシート吸着溝が真空状態となるときにニードル突出し穴が大気圧となるように、ニードルホルダのニードル突出し穴に連通する大気開放用の穴がニードルホルダに設けられているので、粘着シートはニードル突出し穴の周囲に設けられたシート吸着溝のみで吸着し、取り出し対象となる電子部品下面のニードル突出し穴上部に位置する粘着シート部分の吸着は行わず大気開放とすることで、シート吸着による粘着シートの上下伸縮を取り除き、水平方向の伸縮のみとすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1(a)はこの発明の実施の形態におけるニードルホルダの構成を示した断面図、(b)は平面図である。
【0018】
図1に示すように、粘着シート9上に配列された微小半導体素子11等の電子部品を吸着して搬送する構成において、粘着シート9を吸着する先端部にニードル突出し穴4を設けた中空のニードルホルダ1と、先端部がニードル突出し穴4に挿通可能であり、ニードルホルダ1の中空の内部に配置されたニードル3とを備えている。
【0019】
この場合、ニードルホルダ1の上端面にニードルシャフト2に固定されたニードル3のニードル突出し穴4を有している。ニードル突出し穴4はニードルホルダ1内を通り大気開放穴6で外部に通じており、常時大気開放状態となっている。ニードルシャフト2は、ニードルホルダ1の内部に昇降自在に嵌合されている。また、ニードル突出し穴4を除く部分で粘着シート9が真空吸着されるように、ニードルホルダ1の先端部にシート吸着溝5を形成している。
【0020】
シート吸着溝5はニードル突出し穴4と同心円上に2本設置されており、ニードル突出し穴4とこれに近接するシート吸着溝5との間の壁寸法t1は0.5mm程度とニードル突出し穴4に極力近い形で配置される。2本のシート吸着溝5は、同様の断面形状の接続溝7にて接続されている。なお、シート吸着溝5は、ニードルホルダ上端面のスペースの許す限り1本以上配置することが可能である。また、溝寸法としては、幅1mm程度、深さ0.5mm程度がリーズナブルな寸法である。また、シート吸着溝5は、ニードルホルダ1の周壁に形成された真空供給穴8に接続されており真空吸着ON/OFFが可能な構成となっている。
【0021】
上記のようなニードルホルダ上端面に、表面に粘着材を塗布された粘着シート9を配置する。配置の高さ関係としては、粘着シート9の基準高さ10からニードルホルダ上端面高さが0.1〜0.2mm程度高くなるように設置する。これによりニードルホルダ直径範囲での粘着シートテンションを確保している。また、粘着シートの上面には、微小半導体素子11が0.1〜0.2mmピッチで粘着搭載されている。
【0022】
図2はこの発明の実施の形態の全体構成を示す概念図である。全体構成としては、図2に示すように微小半導体素子の位置決め吸着を行なう為に、微小半導体素子の搭載された粘着シート9を搭載したウエハステージ12がXYステージ13上に搭載されており、認識カメラ14の認識データを元にニードル中心に対して位置決めする構成となっている。この場合、ニードルホルダ1が固定され、微小半導体素子の位置を補正位置17に示すようにニードル中心位置18に移動させる。15は突上げユニットであり、ニードルホルダ1を備えている。
【0023】
また、図3に示すように微小半導体素子側のウエハステージ12が固定され、突上げユニット15がXYステージ13によりXYに移動する構成もある。また、微小半導体素子剥離後の取出しは、ニードル中心に移動位置決めされた吸着コレット16により取出しされる構成となっている。
【0024】
以上のように構成された突上げユニットについて、以下にその動作について説明する。図2に示すように粘着シート9上に搭載された任意の微小半導体素子を粘着シート9上方に配置された認識カメラ14で認識させ、予め登録している補正位置17つまりニードル中心位置18に微小半導体素子をXYステージ13で位置決めする。
【0025】
その後、図4に示すように、真空供給穴8を真空吸着オン状態とし、粘着シート9をシート吸着溝5のみにて吸着してニードル突出し穴4部分の粘着シート9に水平方向のテンションのみ与え、ニードル突出し穴4部分の吸着を行なわない状態にする。すなわち、少なくともシート吸着溝5が真空状態となるときにニードル突出し穴4が大気圧となるように、ニードル突出し穴4と大気開放用の穴6が連通している。その後、図5のようにニードル3を粘着シート9下面まで上昇させる。この際のニードル高さ設定は粘着シート9に0〜0.02mm程度食い込ませるような高さに位置決めしておく。
【0026】
この状態で、図6(a)に示すように、微小半導体素子11の上方から荷重10〜40gfの真空吸着コレット16を真空ON状態のまま1〜5mm/sで下降させて微小半導体素子11上面に接触させる。このとき、図6(b)に示すように、ニードル3と吸着コレット16で粘着シート9と微小半導体素子11をサンドイッチする状態まで下降させる。
【0027】
次に、図7に示すように、ニードル3と吸着コレット16を同期させながらサンドイッチ状態のまま上方に0.05〜0.1mm上昇させる。但し、ニードル上昇時には微小半導体素子11に衝撃を加えないように常に粘着シート9を介すようにして、図8のように粘着シート9が破れてニードル3が微小半導体素子11に接触しないように突き上げる。図7のような上昇動作の過程中に微小半導体素子11の粘着シート9の粘着力低下を進行させ、微小導体素子粘着力<真空コレット吸着力とすることで、吸着コレット16側に微小半導体素子11を吸着させることができる。また、剥離をより確実にするために最大突上げ位置にて0.2〜0.5sec待機し、剥離時間ばらつきを吸収することも行われる。
【0028】
以上のような動作により微小半導体素子11は吸着コレット16で吸着取出しすることが出来る。上記動作は時間で規定されており設定時間経過後、ニードル3と吸着コレット16の同期動作は終了する。その後、図9に示すように、ニードル3は、ニードルホルダ1内に下降、吸着コレット16は、そのまま上昇し、次の移載場所(微小半導体素子認識位置)に搬送する。また、その際粘着シート9を吸着しているニードルホルダ1の粘着シート吸着も同時に解除する。上述の動作(図4、図5、図6(a)、図6(b)、図7、図9)の繰り返しにより、粘着シート9に配列された微小半導体素子11を順次取り出ししていく。
【0029】
以上のようにこの実施の形態によれば、ニードル突出し穴4部分の真空吸着を排除しニードル突出し穴4を大気開放とすることにより、粘着シート9の上下方向外力の負荷を減少させ、ニードル突出し穴4にほど近いシート吸着溝5にて吸着することで粘着シート9のニードル突出し穴4部分(φ0.8mm)のシートテンション均一化を図ることができる。
【0030】
【発明の効果】
この発明の請求項1記載の電子部品の搬送装置によれば、ニードル突出し穴を除く部分で粘着シートが真空吸着されるように、ニードルホルダの先端部にシート吸着溝を形成したので、ニードル突出し穴部分の真空吸着を排除することにより、粘着シートの上下方向外力の負荷を減少させ、ニードル突出し穴に近接したシート吸着溝にて吸着することで粘着シートのニードル突出し穴部分のシートテンション均一化を図ることができる。このため、ニードル突き上げ時の電子部品の姿勢安定化を図り、粘着シートからの電子部品の取り出し利用率向上が可能となる。
【0031】
請求項2では、シート吸着溝は、ニードルホルダの先端部に同心円状に形成され、少なくともシート吸着溝が真空状態となるときにニードル突出し穴が大気圧となるように、ニードルホルダのニードル突出し穴に連通する大気開放用の穴がニードルホルダに設けられているので、粘着シートはニードル突出し穴の周囲に設けられたシート吸着溝のみで吸着し、取り出し対象となる電子部品下面のニードル突出し穴上部に位置する粘着シート部分の吸着は行わず大気開放とすることで、シート吸着による粘着シートの上下伸縮を取り除き、水平方向の伸縮のみとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明の実施の形態におけるニードルホルダの構成を示した断面図、(b)は平面図である。
【図2】この発明の実施の形態の全体構成を示す概念図である。
【図3】この発明の実施の形態において微小半導体素子とニードルを位置決めする別の例の概念図である。
【図4】この発明の実施の形態における粘着シート吸着状態の断面図である。
【図5】この発明の実施の形態におけるニードル突上げ状態の断面図である。
【図6】(a)はこの発明の実施の形態における吸着コレット下降状態の断面図、(b)は吸着コレットと微小半導体素子接触状態の断面図である。
【図7】この発明の実施の形態における微小半導体素子とニードル同期上昇状態の断面図である。
【図8】微小半導体素子突き上げNG状態の断面図である。
【図9】この発明の実施の形態における剥離完了状態の断面図である。
【図10】水平方向の位置決めに関する説明図である。
【図11】(a)は従来のニードルホルダの断面図、(b)は平面図である。
【図12】従来の粘着シート吸着状態の断面図である。
【図13】従来のニードル突上げ状態の断面図である。
【図14】従来の吸着コレット下降状態の断面図である。
【図15】従来の吸着コレットと微小半導体素子接触状態の断面図である。
【図16】(a)は従来の微小半導体素子とニードル同期上昇状態の断面図、(b)は従来の微小半導体素子突き上げNG状態の断面図である。
【図17】従来の剥離完了状態の断面図である。
【符号の説明】
1 ニードルホルダ
2 ニードルシャフト
3 ニードル
4 ニードル突出し穴
5 シート吸着溝
6 大気開放穴
7 接続溝
8 真空供給穴
9 粘着シート
10 シート基準高さ
11 微小半導体素子
12 ウエハステージ
13 XYステージ
14 認識カメラ
15 突上げユニット
16 吸着コレット
17 補正位置
18 ニードル中心位置
19 ニードルホルダ
20 Oリング
Claims (2)
- 粘着シート上に配列された電子部品を吸着して搬送する電子部品の搬送装置であって、前記粘着シートを吸着する先端部にニードル突出し穴を設けた中空のニードルホルダと、先端部が前記ニードル突出し穴に挿通可能であり、前記ニードルホルダの中空の内部に配置されたニードルとを備え、前記ニードル突出し穴を除く部分で前記粘着シートが真空吸着されるように、前記ニードルホルダの先端部にシート吸着溝を形成したことを特徴とする電子部品の搬送装置。
- シート吸着溝は、ニードルホルダの先端部に同心円状に形成され、少なくとも前記シート吸着溝が真空状態となるときにニードル突出し穴が大気圧となるように、前記ニードルホルダのニードル突出し穴に連通する大気開放用の穴が前記ニードルホルダに設けられている請求項1記載の電子部品の搬送装置。
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Cited By (4)
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---|---|---|---|---|
JP2008192736A (ja) * | 2007-02-02 | 2008-08-21 | Shibaura Mechatronics Corp | チップ実装装置、半導体ウエハ加工用粘着シート、およびチップ実装方法 |
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WO2017126258A1 (ja) * | 2016-01-19 | 2017-07-27 | 東レエンジニアリング株式会社 | チップ部品ピックアップ装置およびこれを用いたニードルとコレットの位置合わせ方法 |
-
2003
- 2003-01-27 JP JP2003017761A patent/JP2004228513A/ja active Pending
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