JP2004227664A - 光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体製造装置 - Google Patents

光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004227664A
JP2004227664A JP2003014128A JP2003014128A JP2004227664A JP 2004227664 A JP2004227664 A JP 2004227664A JP 2003014128 A JP2003014128 A JP 2003014128A JP 2003014128 A JP2003014128 A JP 2003014128A JP 2004227664 A JP2004227664 A JP 2004227664A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hard coat
coat layer
light
optical recording
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003014128A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoki Ushita
智樹 丑田
Naoki Hayashida
直樹 林田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2003014128A priority Critical patent/JP2004227664A/ja
Publication of JP2004227664A publication Critical patent/JP2004227664A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

【課題】ハードコート層の厚さを所望の範囲に制御する。
【解決手段】データの記録及び/又は再生時に照射されるレーザビームL2の光路となる光透過性基板25上に着色されたハードコート層26を形成する第1の工程と、ハードコート層26にレーザビームL1とは波長の異なる検査光L0を照射し、その透過光L0’又はハードコート層26を透過した後の反射光L0”に基づいてハードコート層26の膜厚を検査する第2の工程とを備える。このように、本発明では、第1の工程において着色されたハードコート層26を形成していることから、第2の工程においてハードコート層26の膜厚を非破壊検査することが可能となる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体製造装置に関し、特に、表面にハードコート層が設けられた光記録媒体及びその製造方法並びにこのような光記録媒体の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デジタルデータを記録するための記録媒体として、CDやDVDに代表される光記録媒体が広く利用されている。これら光記録媒体では、一方の表面である光入射面から内部に設けられる情報記録面に対し、所定の波長を有するレーザビームを照射することによってデータの記録及び/又は再生が行われる。このため光入射面は十分に平滑である必要があり、光入射面に傷があると正しく記録及び/又は再生ができないおそれが生じる。
【0003】
光入射面の傷が記録及び/又は再生に与える影響は、一般に光入射面から情報記録面までの距離が短いほど大きくなる。このため、光入射面から情報記録面までの距離が約1.2mmであるCDよりも、その距離が約0.6mmであるDVDの方が光入射面の傷が記録及び/又は再生に大きな影響を与える。
【0004】
一方、近年における情報化社会の高度化に伴い、DVDを越えるデータの記録容量を有し、且つ、DVDを越えるデータ転送レートを実現可能な光記録媒体の実用化が求められ、その開発が行われている。このような次世代型の光記録媒体においては、大容量・高データ転送レートを実現するため、必然的にデータの記録及び/又は再生に用いるレーザビームのビームスポット径をさらに小さく絞らなければならず、そのためにはレーザビームを集束するための対物レンズの開口数(NA)をさらに大きくするとともに、レーザビームの波長をさらに短くする必要がある。
【0005】
しかしながら、レーザビームを集束するための対物レンズを高NA化すると、光記録媒体の反りや傾きの許容度、すなわちチルトマージンが非常に小さくなるという問題が生じる。チルトマージンTは、記録及び/又は再生に用いるレーザビームの波長をλ、光入射面から情報記録面までの距離をdとすると、次式によって表すことができる。
【0006】
【数1】
Figure 2004227664
式(1)から明らかなように、チルトマージンは対物レンズのNAが大きいほど小さくなってしまう。また、波面収差(コマ収差)が発生する光透過層の屈折率をn、傾き角をθとすると、波面収差係数Wは、次式によって表すことができる。
【0007】
【数2】
Figure 2004227664
式(1)及び式(2)から明らかなように、チルトマージンを大きくし、且つ、コマ収差の発生を抑えるためには、光入射面から情報記録面までの距離dを小さくすることが非常に有効である。CD(NA=約0.45)に使用される光透過性基板の厚みが約1.2mmであるのに対し、DVD(NA=約0.6)に使用される光透過性基板の厚みが約0.6mmに設定されているのはこのためである。
【0008】
上述した理由から、次世代型の光記録媒体においては、十分なチルトマージンを確保しつつ、コマ収差の発生を抑えるために、光入射面と情報記録面との間に存在する光透過層の厚さを200μm以下、特に100μm程度まで薄くする必要があるものと考えられる。
【0009】
このように、次世代型の光記録媒体においては光入射面から情報記録面までの距離が非常に短く設定されることから、CDやDVDに比べて光入射面の傷が記録及び/又は再生に与える影響が極めて大きくなる。しかも、次世代型の光記録媒体に対し記録及び/又は再生を行う場合、光学設計上、ピックアップと光入射面との距離を100μm程度まで近づける必要が生じるため、記録時や再生時にピックアップが光入射面に衝突する可能性もある。したがって、次世代型の光記録媒体においては光入射面への傷を防止する必要性は極めて高い。
【0010】
光入射面への傷を防止するためには、レーザビームの光路となる光透過性基板又は光透過層の表面に硬度高いハードコート層を設け、その表面を光入射面とすることが効果的である。このようなハードコート層を設ければ、光入射面に物理的なダメージが加えられた場合であっても傷がつきにくくなることから、光記録媒体の信頼性を高めることが可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常ハードコート層は、その下地となる光透過性基板又は光透過層と熱膨張係数が異なることから、その厚さが厚すぎると温度変化によってハードコート層が割れるおそれがある。一方、ハードコート層は、一般に所定の厚さ未満の領域では硬度が膜厚に依存することから、所定の厚さ以上に設定しなければ所望の硬度を確保することができない。このため、ハードコート層の厚さとしては、上記を考慮して所定の範囲内に設定する必要があり、ハードコート層の厚さがこの範囲外である光記録媒体については検査工程において排除する必要がある。
【0012】
ところが、一般にハードコート層と下地となる光透過性基板又は光透過層とは、屈折率が等しいか或いはその差が非常に小さいことから、ハードコート層を形成した後にその膜厚を光学的に非破壊検査するのは極めて困難である。
【0013】
したがって、本発明の目的は、ハードコート層の厚さを容易に非破壊検査可能な光記録媒体を提供することである。
【0014】
また、本発明の他の目的は、ハードコート層の厚さを所望の範囲に制御することが可能な光記録媒体の製造方法及び光記録媒体製造装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明による光記録媒体は、データの記録及び/又は再生時にレーザビームが照射される機能層と、前記レーザビームの光路となる光透過部と、前記光透過部上に設けられ前記レーザビームの入射面を構成するハードコート層とを備え、前記ハードコート層は色素により着色されていることを特徴とする。本発明によれば、ハードコート層が色素により着色されていることから、その膜厚によってハードコート層の透過率が変化する。このため、検査光をハードコート層に照射し、その透過光又はハードコート層を透過した後の反射光を測定することにより、ハードコート層の膜厚を非破壊検査することが可能となる。
【0016】
また、本発明による光記録媒体の製造方法は、データの記録及び/又は再生時に照射されるレーザビームの光路となる光透過部上に、前記レーザビームの入射面を構成する着色されたハードコート層を形成する第1の工程と、前記ハードコート層に前記レーザビームとは波長の異なる検査光を照射し、その透過光又は前記ハードコート層を透過した後の反射光に基づいて前記ハードコート層の膜厚を検査する第2の工程とを備えることを特徴とする。本発明によれば、第1の工程において着色されたハードコート層を形成していることから、第2の工程においてハードコート層の膜厚を非破壊検査することが可能となる。しかも、検査光の波長がデータの記録及び/又は再生時に用いるレーザビームの波長とは異なっているので、ハードコート層を着色する色素として、記録及び/又は再生に用いるレーザビームの波長領域においてハードコート層の膜厚と光透過率との相関が小さい色素を選択することにより、良品範囲内でのハードコート層の膜厚変動が記録及び/又は再生に与える影響を抑制することが可能となる。
【0017】
この場合、前記第1の工程は色素を含むハードコート液を前記光透過部上に回転塗布することにより行うことが好ましく、前記第2の工程における検査結果に基づいて前記第1の工程における回転塗布条件を調整することがより好ましい。このようなフィードバックを行えば、ハードコート層の膜厚を所望の範囲に安定させることができ、不良品の発生を未然に防止することが可能となる。
【0018】
また、本発明による光記録媒体製造装置は、着色されたハードコート層に、データの記録及び/又は再生時に照射されるレーザビームとは波長の異なる検査光を照射する発光素子と、前記ハードコート層を少なくとも1回透過した前記検査光を受光する受光素子と、少なくとも前記発光素子の発光量及び前記受光素子の受光量に基づいて、前記ハードコート層の膜厚の良否を判定する演算部とを備えることを特徴とする。本発明による光記録媒体製造装置を用いれば、ハードコート層の膜厚を非破壊検査することが可能となる。しかも、発光素子が発する検査光の波長がデータの記録及び/又は再生時に用いるレーザビームの波長とは異なっているので、上述のとおり、良品範囲内でのハードコート層の膜厚変動が記録及び/又は再生に与える影響を抑制することが可能となる。
【0019】
この場合、色素を含むハードコート液を前記レーザビームの光路となる光透過部上に回転塗布することによって前記ハードコート層を形成する回転塗布部をさらに備えることが好ましく、前記演算部は少なくとも判定の結果に基づいて前記回転塗布部における回転塗布条件を調整することがより好ましい。このようなフィードバックを行えば、上述の通り、不良品の発生を未然に防止することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明による光記録媒体は、光入射面を構成するハードコート層に色素が添加され、これによって着色が施されている。本発明の適用が可能な光記録媒体の種類としては特に限定されず、図1に示すCD型の光記録媒体や、図2に示すDVD型の光記録媒体、さらには、図3に示す次世代型の光記録媒体のいずれについても本発明の適用が可能である。以下、本発明が適用されたCD型の光記録媒体、DVD型の光記録媒体及び次世代型の光記録媒体の概要について、ぞれぞれ図1乃至図3を参照しながら説明する。
【0021】
図1に示すCD型の光記録媒体10は、記録及び/又は再生に用いられるレーザビームL1の光路となる光透過性基板13と、光透過性基板13の一方の面に設けられ光入射面14aを構成するハードコート層14と、光透過性基板13の他方の面に設けられた機能層12と、機能層12を覆って設けられ光入射面14aとは反対側の面を構成する保護層11とを備えて構成されている。図1に示す光記録媒体10は、波長が例えば780nm程度であるレーザビームL1をハードコート層14の表面である光入射面14aより照射することによって、データの記録及び/又は再生を行うことができる。
【0022】
光透過性基板13は、レーザビームL1の光路となるとともに光記録媒体10の機械的強度を確保する役割を果たし、その厚さは約1.2mmに設定される。光透過性基板13の機能層12側の表面には、光記録媒体10がROM型(CD−ROM等)である場合には保持データを示すピット列が螺旋状に形成されており、光記録媒体10が書き込み可能型(CD−R、CD−RW等)である場合にはレーザビームL1のガイドトラックとなる螺旋状のグルーブが形成されている(いずれも図示せず)。光透過性基板13の材料としては種々の材料を用いることが可能であるが、レーザビームL1の波長領域において光透過率が十分に高い材料が用いられる。一般的には、光学特性や成形性等に優れるポリカーボネート樹脂が用いられることが多い。
【0023】
機能層12は、データの保持やレーザビームL1の反射等を行うための層であり、光記録媒体10がROM型(CD−ROM等)である場合には反射膜が含まれ、光記録媒体10が追記型(CD−R等)である場合には色素等からなる記録膜及び反射膜が含まれ、光記録媒体10が書き換え型(CD−RW等)である場合には相変化材料等からなる記録膜及び反射膜が含まれる。機能層12は保護膜11によってその全面が覆われており、これによって機械的及び化学的ダメージから保護されている。
【0024】
ハードコート層14は、その表面である光入射面14aに傷が生じるのを防止すべく硬度の高い材料によって構成される。ハードコート層14の厚さは所定の範囲内(例えば、2.0nm〜3.0nm)に設定され、これよりも厚い場合及びこれよりも薄い場合には不良品として取り扱われる。これは、ハードコート層14の厚さが所定の範囲よりも厚いと、光透過性基板13との熱膨張係数の差によってハードコート層14に割れが生じるおそれがあるためであり、ハードコート層14の厚さが所定の範囲よりも薄いと、所望の硬度を確保できないためである。
【0025】
また、ハードコート層14は色素によって着色が施されている。これにより、ハードコート層14の光透過率はその膜厚によって変化することから、ハードコート層14を光透過性基板13上に形成した後、その膜厚を光学的に非破壊検査することができる。但し、このような検査を可能とするためには、検査に用いる光(検査光)の波長領域においてハードコート層14の膜厚と光透過率との相関がある程度十分である必要があり、かかる相関は直線的であることが好ましい。
【0026】
一方で、良品と判定されるハードコート層14の膜厚にはある程度の幅が許容されるため、実際の記録及び/又は再生に用いられるレーザビームL1の波長領域においてハードコート層14の膜厚と光透過率との相関が大きいと、ハードコート層14が良品と判定される膜厚の上限である場合と下限である場合との間でレーザビームL1に対する透過率に大きな差が生じ、記録及び/又は再生に影響を与える可能性がある。これらの点を考慮すれば、ハードコート層14に添加する色素としては、レーザビームL1の波長よりも検査光の波長の方が、当該色素により着色されたハードコート層14の膜厚と光透過率との相関が大きいものを選択することが好ましい。
【0027】
尚、添加する色素にレーザビームL1の波長領域における吸収が存在すると、ハードコート層14への着色によって反射率が低下するので、光記録媒体10の反射率の設定としてはこれを考慮する必要がある。
【0028】
実際にハードコート層14の膜厚を検査する方法については後述するが、光透過性基板13とハードコート層14の積層体に検査光を照射し、その透過光に基づいてハードコート層14の膜厚を判断しても良いし、完成した光記録媒体10の光入射面14aから検査光を照射し、機能層12に含まれる反射膜によって反射した戻り光に基づいてハードコート層14の膜厚を判断しても良い。前者の方法によれば、検査光が機能層12等による影響を受けないことから、より正確にハードコート層14の膜厚を判断することができる。また、ハードコート層14の膜厚と透過率との相関が確認できる限り、完成した光記録媒体10の光入射面14aから検査光を照射し、ハードコート層14、光透過性基板13、機能層12及び保護層11を透過した検査光に基づいてハードコート層14の膜厚を判断することも可能である。
【0029】
次に、図2に示すDVD型の光記録媒体20について説明する。
【0030】
図2に示すDVD型の光記録媒体20は、ダミー基板21と、記録及び/又は再生に用いられるレーザビームL2の光路となる光透過性基板25と、光透過性基板25の一方の面に設けられ光入射面26aを構成するハードコート層26と、光透過性基板25の他方の面に設けられた機能層24及び保護層23と、ダミー基板21と保護層23とを接着する接着層22とを備えて構成されている。図2に示す光記録媒体20は、波長が例えば650nm程度であるレーザビームL2をハードコート層26の表面である光入射面26aより照射することによって、データの記録及び/又は再生を行うことができる。
【0031】
光透過性基板25は、図1に示す光記録媒体10の光透過性基板13に相当する要素であり、レーザビームL2の光路となるとともに光記録媒体20の機械的強度を確保する役割を果たし、その厚さは約0.6mmに設定される。光透過性基板25の機能層24側の表面には、光記録媒体20がROM型(DVD−ROM等)である場合には保持データを示すピット列が螺旋状に形成されており、光記録媒体20が書き込み可能型(DVD−R、DVD−RW等)である場合にはレーザビームL2のガイドトラックとなる螺旋状のグルーブが形成されている(いずれも図示せず)。光透過性基板25の材料としては、レーザビームL2の波長領域において光透過率が十分に高い材料が選択され、一般的にはポリカーボネート樹脂が用いられる。
【0032】
ダミー基板21は、光記録媒体20に求められる厚み(約1.2mm)を確保するために用いられる厚さ約0.6mmの基板である。ダミー基板21は、レーザビームL2の光路とはならないため高い光透過率を有している必要はないが、成形の容易性等を考慮してポリカーボネート樹脂が用いられることが多い。光透過性基板25、機能層24及び保護層23からなる積層体(既にハードコート層26が形成されている場合にはこれを含む)とダミー基板21とは、接着層22によって接着され、一体化される。
【0033】
機能層24は、データの保持やレーザビームL2の反射等を行うための層であり、光記録媒体10の機能層12に相当する要素である。したがって、光記録媒体20がROM型(DVD−ROM等)である場合には反射膜が含まれ、光記録媒体20が追記型(DVD−R等)である場合には色素等からなる記録膜及び反射膜が含まれ、光記録媒体20が書き換え型(DVD−RW等)である場合には相変化材料等からなる記録膜及び反射膜が含まれる。機能層24は保護膜23によってその全面が覆われており、これによって機械的及び化学的ダメージから保護されている。
【0034】
ハードコート層26は、図1に示す光記録媒体10のハードコート層14と同様、その表面である光入射面26aに傷が生じるのを防止すべく硬度の高い材料によって構成される。データの記録及び/又は再生時において光入射面26aに形成されるレーザビームL2のビームスポットは、光記録媒体10の光入射面14aに形成されるレーザビームL1のビームスポットよりも小さいことから(レーザビームL1のビームスポット径=約1.6μmに対し、レーザビームL2のビームスポット径=約0.93μm)、光入射面に生じた傷が記録及び/又は再生に与える影響は光記録媒体20の方が顕著であり、このため、このようなハードコート層26を設ける必要性はより高いと言える。
【0035】
光記録媒体20においても、ハードコート層26の厚さは所定の範囲内(例えば、2.0nm〜3.0nm)に設定されるとともに、色素によって着色が施されている。ハードコート層26に添加する色素としては、上記と同様、レーザビームL2の波長よりも検査光の波長の方が、当該色素により着色されたハードコート層26の膜厚と光透過率との相関が大きいものを選択することが好ましい。これにより、実際の記録及び/又は再生に与える影響を抑制しつつ、ハードコート層26の膜厚を光学的に非破壊検査することができる。
【0036】
ハードコート層26の膜厚を検査する方法についても、光透過性基板25とハードコート層26の積層体に検査光を照射し、その透過率に基づいてハードコート層26の膜厚を判断しても良いし、完成した光記録媒体20の光入射面26aから検査光を照射し、機能層24に含まれる反射膜によって反射した戻り光に基づいてハードコート層26の膜厚を判断しても良い。光記録媒体20においても、前者の方法によれば検査光が機能層24等による影響を受けないことから、より正確にハードコート層26の膜厚を判断することができる。また、ハードコート層26の膜厚と透過率との相関が確認できる限り、完成した光記録媒体20の光入射面26aから検査光を照射し、ハードコート層26、光透過性基板25、機能層24、保護層23、接着層22及びダミー基板21を透過した検査光に基づいてハードコート層26の膜厚を判断することも可能である。
【0037】
次に、図3に示す次世代型の光記録媒体30について説明する。
【0038】
図3に示す次世代型の光記録媒体30は、支持基板31と、支持基板31上に設けられた機能層32と、機能層32上に設けられ記録及び/又は再生に用いられるレーザビームL3の光路となる光透過層33と、光透過層33の表面に設けられ光入射面34aを構成するハードコート層34とを備えて構成されている。図3に示す光記録媒体30は、波長が例えば405nm程度であるレーザビームL3をハードコート層34の表面である光入射面34aより照射することによって、データの記録及び/又は再生を行うことができる。
【0039】
支持基板31は、光記録媒体30に求められる厚み(約1.2mm)を確保するために用いられる厚さ約1.1mmの基板であり、図2に示す光記録媒体20のダミー基板21に相当する要素である。支持基板31は、レーザビームL3の光路とはならないため高い光透過率を有している必要はないが、成形の容易性等を考慮してポリカーボネート樹脂やポリオレフィン樹脂を用いることが好ましい。
【0040】
機能層32は、データの保持やレーザビームL2の反射等を行うための層であり、光記録媒体10の機能層12及び光記録媒体20の機能層24に相当する要素である。したがって、光記録媒体30がROM型である場合には反射膜が含まれ、光記録媒体30が追記型である場合には色素等からなる記録膜及び反射膜が含まれ、光記録媒体30が書き換え型である場合には相変化材料等からなる記録膜及び反射膜が含まれる。
【0041】
光透過層33は、レーザビームL3の光路となる層であり、その厚さとしては光記録媒体10の光透過性基板13や光記録媒体20の光透過性基板25に比べて非常に薄く設定される。具体的には、10〜300μm程度に設定することが好ましく、50〜150μmに設定することが特に好ましい。このような薄さのため、これを基板としてその上に機能層32を形成するのは困難であり、支持基板31側から成膜が行われる。つまり、光記録媒体10、20とは逆に光入射面とは反対側から順次成膜が行われることになる。光透過層33の材料としては、使用されるレーザビームLの波長領域において光透過率が十分に高い材料である限り特に限定されないが、アクリル系又はエポキシ系の紫外線硬化性樹脂を用いることが好ましい。また、紫外線硬化性樹脂を硬化させてなる膜のかわりに、光透過性樹脂からなる光透過性シートと各種接着剤や粘着剤を用いて光透過層33を形成してもよい。
【0042】
ハードコート層34は、光記録媒体10,20のハードコート層14,26と同様、その表面である光入射面34aに傷が生じるのを防止すべく硬度の高い材料によって構成される。データの記録及び/又は再生時において光入射面34aに形成されるレーザビームL3のビームスポットは、光記録媒体20の光入射面26aに形成されるレーザビームL2のビームスポットよりもさらに小さいことから(レーザビームL2のビームスポット径=約0.93μmに対し、レーザビームL3のビームスポット径=約0.13μm)、光記録媒体30においては光入射面34aに生じた傷が記録及び/又は再生に与える影響は非常に顕著であり、このため、このようなハードコート層34を設ける必要性は極めて高いと言える。
【0043】
光記録媒体30においても、ハードコート層34の厚さは所定の範囲内(例えば、1.5nm〜2.5nm)に設定されるとともに、色素によって着色が施されている。ハードコート層34に添加する色素としては、上記と同様、レーザビームL3の波長よりも検査光の波長の方が当該色素により着色されたハードコート層34の膜厚と光透過率との相関が大きいものを選択することが好ましい。これにより、実際の記録及び/又は再生に与える影響を抑制しつつ、ハードコート層34の膜厚を光学的に非破壊検査することができる。
【0044】
実際にハードコート層34の膜厚を検査する方法については後述するが、光記録媒体30では光入射面とは反対側から順次成膜が行われることから、この場合、光透過層33とハードコート層34のみからなる積層体に検査光を照射し、その透過率に基づいてハードコート層34の膜厚を判断することはできない。このため、光記録媒体30については、完成した光記録媒体30の光入射面34aから検査光を照射し、機能層32に含まれる反射膜によって反射した戻り光に基づいてハードコート層34の膜厚を判断することが好ましい。また、ハードコート層34の膜厚と透過率との相関が確認できる限り、完成した光記録媒体30の光入射面34aから検査光を照射し、ハードコート層34、光透過層33、機能層32及び支持基板31を透過した光に基づいてハードコート層34の膜厚を判断することも可能である。
【0045】
次に、上述した光記録媒体10,20,30を製造するとともに、これらに含まれるハードコート層の膜厚を検査する光記録媒体製造装置について説明する。
【0046】
図4は、本発明の好ましい実施の形態による光記録媒体製造装置100の構成を示す概略図である。本実施形態による光記録媒体製造装置100は、図1に示すCD型の光記録媒体10や図2に示すDVD型の光記録媒体20のように、レーザビームの光路となる光透過性基板上に機能層を形成するタイプの光記録媒体の製造に好適である。但し、本実施形態による光記録媒体製造装置100は、図3に示す次世代型の光記録媒体30のように、レーザビームの光路とならない支持基板上に機能層を形成し、その上に光透過層を形成するタイプの光記録媒体の製造に用いることも可能である。
【0047】
図4に示すように、本実施形態による光記録媒体製造装置100は、回転塗布部110と膜厚測定部120とを備えている。回転塗布部110は、光透過性基板(又は光透過層)の表面にハードコート層をスピンコートするための部分であり、紫外線硬化性樹脂を主成分とするハードコート液111aを滴下する滴下ノズル111と、光透過性基板又は支持基板を保持するチャック112と、チャック112を回転させるための回転軸113と、回転軸113が軸着されたスピンドルモータ114と、スピンドルモータ114の回転数を制御する制御部115と、塗布されたハードコート液111aに紫外線を照射する紫外線ランプ116とを備えている。一方、膜厚測定部120は、回転塗布部110によって形成されたハードコート層の膜厚を測定するための部分であり、検査光であるレーザビームL0を照射する発光素子121と、被検査体を透過したレーザビームL0’を受光する受光素子122と、受光素子122の受光量に基づきハードコート層の膜厚を算出する演算部123と、演算部123によって算出された膜厚などを表示する表示部124とを備えている。
【0048】
図4では、図2に示す光記録媒体20の作製において、機能層24等に先立ち回転塗布部110によって光透過性基板25上にハードコート層26を形成し、次いで、膜厚測定部120によってハードコート層26の膜厚を測定する場合を例示している。したがって、この場合「被検査体」とは、光透過性基板25とハードコート層26との積層体を指す。以下、回転塗布部110及び膜厚測定部120の動作について、光透過性基板25の表面にハードコート層26を形成し、その膜厚を測定する場合を例に説明する。
【0049】
まず、回転塗布部110によって光透過性基板25の表面にハードコート層26を形成する方法について、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0050】
光透過性基板25の表面にハードコート層26を形成する場合、まず、対象となる光透過性基板25をチャック112上に載置し、固定する(ステップS1)。かかる作業は、作業者自らが手動で行っても良いし、図示しないハンドリング装置を用いて自動的に行っても構わない。この場合、光入射面側、すなわちピット列(ROM型の場合)やプリグルーブ(書き込み可能型の場合)形成されている側が上方となるように載置する必要がある。
【0051】
次に、スピンドルモータ114を駆動することにより、回転軸113を介して光透過性基板25を回転させる(ステップS2)。このとき、光透過性基板25の回転数は、制御部115による制御のもと例えば10〜100rpm程度の低速に設定される。
【0052】
次に、滴下ノズル111よりハードコート液111aを光透過性基板25に滴下する(ステップS3)。ハードコート層26の膜厚をより均一とするためには、ハードコート液111aの滴下位置をできるだけ光透過性基板25の中心に近づける必要があり、これにより光透過性基板25の中心部近傍にはハードコート液111aが滞留した状態となる。
【0053】
本実施形態において滴下ノズル111より供給されるハードコート液111aは、透明な紫外線硬化性樹脂を主成分としこれに色素が添加されている。添加する色素としては、上述の通り、記録及び/又は再生に用いるレーザビームL2の波長よりも検査光であるレーザビームL0の波長の方が、当該色素により着色されたハードコート層26の膜厚と光透過率との相関が大きいものを選択することが好ましい。
【0054】
次に、スピンドルモータ114の回転数を高め、遠心力によって光透過性基板25上に滞留しているハードコート液111aを光透過性基板25の全面に塗り広げた後(ステップS4)、一定時間高速回転を維持し、これにより光透過性基板25の全面に塗り広げられたハードコート液111aを振り切る(ステップS5)。振り切りの回転数としては、制御部115による制御のもとハードコート層26が所望の厚さとなるように設定される。すなわち、形成されるハードコート層26の厚さは、ステップS5における振り切り回転数に依存し、この回転数が高いほどハードコート層26は薄くなる。
【0055】
そして、スピンドルモータ114の回転数を中速回転に落とした後(ステップS6)、紫外線ランプ116を用いて光透過性基板25上のハードコート液111aに紫外線を照射する(ステップS7)。これにより、光透過性基板25上のハードコート液111aが硬化し、ハードコート層26となる。以上により、回転塗布部110によるハードコート層26の形成が完了する。
【0056】
上述の通り、本実施形態においては、滴下ノズル111より供給されるハードコート液111aには色素が含まれていることから、形成されたハードコート層26は色素により着色された状態となっている。
【0057】
このようにしてハードコート層26を形成した後は、膜厚測定部120によってハードコート層26の膜厚を測定する。これについて、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0058】
まず、ハードコート層26が形成された光透過性基板25を発光素子121と受光素子122との間に保持し、この状態において発光素子121から受光素子122に向けて検査光であるレーザビームL0を照射する(ステップS11)。これにより、発光素子121より出射するレーザビームL0は、ハードコート層26及び光透過性基板25を介して受光素子122へ入射する。したがって、受光素子122が受光するレーザビームL0’の光量は、着色されたハードコート層26の膜厚に依存することになる。
【0059】
次に、演算部123は、受光素子122の受光量を参照することによって、ハードコート層26の膜厚を算出する(ステップS12)。つまり、演算部123には、ハードコート層26の膜厚と透過率との関係を示すテーブル又は計算式が格納されており、発光素子121の発光量と受光素子122の受光量から透過率を計算した後、上記テーブル又は計算式に基づいて透過率からハードコート層26の膜厚を算出する。
【0060】
そして演算部123は、得られたハードコート層26の膜厚が所定の範囲内に収まっているか否かを判断し(ステップS13)、その結果、ハードコート層26の膜厚が所定の範囲内に収まっていれば「良品」であると判定し(ステップS14)、所定の範囲外であれば「不良品」であると判定して(ステップS15)、その旨を表示部124に表示する。
【0061】
これにより、屈折率が光透過性基板25と等しいか或いはその差が非常に小さいハードコート層26の膜厚を光学的に非破壊検査することが可能となる。
【0062】
さらに、演算部123により得られた情報は回転塗布部110にフィードバックされ、これにより次の光透過性基板25に形成するハードコート層26の膜厚が上記所定の範囲内に収まるよう制御される。すなわち、ハードコート層26の膜厚が所定の範囲よりも厚かったため不良品と判定された場合には、回転塗布部110の制御部115に対し、ステップS5における振り切り回転数を高めるよう指示し、逆に、所定の範囲よりも薄かったため不良品と判定された場合には、回転塗布部110の制御部115に対し、ステップS5における振り切り回転数を低くするよう指示することにより、次の光透過性基板25に対してはハードコート層26の膜厚が所定の範囲内に収まるように制御する。このようなフィードバック制御は不良品と判定された場合のみならず、良品と判定された場合であっても、最適値(典型的には、上限値と下限値との中間の値)からの差を考慮して行うことが好ましい。これによれば、不良品の発生を未然に防止することが可能となる。
【0063】
そして、良品と判定された仕掛品については、機能層24や保護膜23の形成等、これ以降の工程が施され、最終的に光記録媒体20が完成する。
【0064】
このように、本実施形態にかかる光記録媒体製造装置100を用いれば、回転塗布部110により形成されたハードコート層の膜厚を膜厚測定部120により光学的に非破壊検査することができるので、ハードコート層の厚さが所定の範囲外である仕掛品乃至は光記録媒体を簡単に排除することが可能となる。しかも、膜厚測定部120から回転塗布部110へのフィードバック制御を行えば、ハードコート層の厚さが所定の範囲外となる仕掛品乃至は光記録媒体の発生を飛躍的に低減させることが可能となる。
【0065】
上述した光記録媒体製造装置100は、膜厚測定部120において透過光であるレーザビームL0’に基づきハードコート層の膜厚を判断していることから、光透過性基板に機能層を形成する前にハードコート層を形成可能なタイプの光記録媒体、すなわち、図1に示すCD型の光記録媒体10や図2に示すDVD型の光記録媒体20の製造に好適である。一方、図3に示す次世代型の光記録媒体30のように、レーザビームの光路とならない支持基板31上に機能層32を形成し、その上に光透過層33を形成するタイプの光記録媒体においては、光透過層33とハードコート層34のみからなる積層体に検査光を照射し、その透過率に基づいてハードコート層34の膜厚を判断することはできないので、上述した光記録媒体製造装置100を用いる場合、完成した光記録媒体30全体の透過率からハードコート層26の膜厚を判断せざるを得ない。
【0066】
次に、図3に示す次世代型の光記録媒体30の製造に好適な光記録媒体製造装置について説明する。
【0067】
図7は、本発明の好ましい他の実施の形態による光記録媒体製造装置200の構成を示す概略図である。本実施形態による光記録媒体製造装置200は、図1に示すCD型の光記録媒体10や図2に示すDVD型の光記録媒体20のように、レーザビームの光路となる光透過性基板上に機能層を形成するタイプの光記録媒体のみならず、図3に示す次世代型の光記録媒体30のように、レーザビームの光路とならない支持基板上に機能層を形成し、その上に光透過層を形成するタイプの光記録媒体の製造にも好適である。
【0068】
図7に示すように、本実施形態による光記録媒体製造装置200は、上述した光記録媒体製造装置100に含まれる膜厚測定部120が膜厚測定部220に置き換えられた構成を有している。その他の構成は上述した光記録媒体製造装置100と同様であるので、同じ要素には同じ番号を付し、重複する説明は省略する。
【0069】
膜厚測定部220は、回転塗布部110によって形成されたハードコート層の膜厚を測定するための部分であり、検査光であるレーザビームL0を照射する発光素子221と、被検査体より反射したレーザビームL0”を受光する受光素子222と、少なくとも受光素子222の受光量に基づきハードコート層の膜厚を算出する演算部123と、演算部123によって算出された膜厚などを表示する表示部124とを備えている。図7には、回転塗布部110によって図3に示す光記録媒体30の光透過層33上にハードコート層34を形成し、膜厚測定部220によってその膜厚を測定する場合を例示している。したがって、この場合「被検査体」とは、光記録媒体30そのものを指す。
【0070】
膜厚測定部220によるハードコート層の膜厚測定方法は図6に示した通りである。すなわち、本実施形態では、被検査体へ照射されたレーザビームL0はハードコート層を通過した後、機能層に含まれる反射膜により反射し、再びハードコート層より出射することから、受光素子222が受光するレーザビームL0”の光量は、着色されたハードコート層の膜厚に依存することになる。したがって、ハードコート層の膜厚と反射率との関係を示すテーブル又は計算式を演算部123に格納しておけば、発光素子221の発光量と受光素子222の受光量から反射率を計算した後、上記テーブル又は計算式に基づいて反射率からハードコート層の膜厚を算出することができる。但し、本実施形態においては、検査光であるレーザビームL0はハードコート層を2回通過すること、並びに、機能層の反射率が大きく影響することを考慮して上記テーブル又は計算式を作成する必要がある。
【0071】
このように、本実施形態にかかる光記録媒体製造装置200を用いた場合においても、回転塗布部110により形成されたハードコート層の膜厚を膜厚測定部220により光学的に非破壊検査することができるので、ハードコート層の厚さが所定の範囲外である光記録媒体を簡単に排除することが可能となる。また、上述した光記録媒体製造装置100と同様、膜厚測定部220から回転塗布部110へのフィードバック制御を行えば、ハードコート層の厚さが所定の範囲外となる光記録媒体の発生を飛躍的に低減させることが可能となる。
【0072】
しかも、本実施形態にかかる光記録媒体製造装置200においては、検査光を被検査体に照射し、その反射光に基づいてハードコート層の膜厚を検査していることから、図3に示す次世代型の光記録媒体30のように、レーザビームの光路とならない支持基板31上に機能層32を形成し、その上に光透過層33を形成するタイプの光記録媒体についても、精度良く検査を行うことが可能となる。
【0073】
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0074】
例えば、上記実施形態では、ステップS12においてハードコート層の膜厚を算出し、ステップS13においてハードコート層の膜厚が所定の範囲内に収まっているか否かを判断しているが、ハードコート層の膜厚自体を実際に算出することは必須でなく、ステップS13における判断を検査光の透過率又は反射率等、他のパラメータで代用して行う場合には、ステップS12では当該パラメータを算出すれば足りる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ハードコート層の膜厚を光学的に非破壊検査することができる。これにより、ハードコート層の膜厚が所定の範囲外である仕掛品乃至は光記録媒体を簡単に排除することが可能となるので、低コストで高品質な光記録媒体を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CD型の光記録媒体10の部分断面図である。
【図2】DVD型の光記録媒体20の部分断面図である。
【図3】次世代型の光記録媒体20の部分断面図である。
【図4】本発明の好ましい実施の形態による光記録媒体製造装置100の構成を示す概略図である。
【図5】回転塗布部110によって光透過性基板又は光透過層の表面にハードコート層を形成する方法を示すフローチャートである。
【図6】膜厚測定部120によってハードコート層の膜厚を測定する方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明の好ましい他の実施の形態による光記録媒体製造装置200の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
10,20,30 光記録媒体
11,23 保護層
12,24,32 機能層
13,25 光透過性基板
14,26,34 ハードコート層
14a,26a,34a 光入射面
21 ダミー基板
22 接着層
31 支持基板
33 光透過層
100,200 光記録媒体製造装置
110 回転塗布部
111 滴下ノズル
111a ハードコート液
112 チャック
113 回転軸
114 スピンドルモータ
115 制御部
116 紫外線ランプ
120,220 膜厚測定部
121,221 発光素子
122,222 受光素子
123 演算部
124 表示部

Claims (7)

  1. データの記録及び/又は再生時にレーザビームが照射される機能層と、前記レーザビームの光路となる光透過部と、前記光透過部上に設けられ前記レーザビームの入射面を構成するハードコート層とを備え、前記ハードコート層は色素により着色されていることを特徴とする光記録媒体。
  2. データの記録及び/又は再生時に照射されるレーザビームの光路となる光透過部上に、前記レーザビームの入射面を構成する着色されたハードコート層を形成する第1の工程と、前記ハードコート層に前記レーザビームとは波長の異なる検査光を照射し、その透過光又は前記ハードコート層を透過した後の反射光に基づいて前記ハードコート層の膜厚を検査する第2の工程とを備えることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  3. 前記第1の工程は、色素を含むハードコート液を前記光透過部上に回転塗布することにより行うことを特徴とする請求項2に記載の光記録媒体の製造方法。
  4. 前記第2の工程における検査結果に基づいて、前記第1の工程における回転塗布条件を調整することを特徴とする請求項3に記載の光記録媒体の製造方法。
  5. 着色されたハードコート層に、データの記録及び/又は再生時に照射されるレーザビームとは波長の異なる検査光を照射する発光素子と、前記ハードコート層を少なくとも1回透過した前記検査光を受光する受光素子と、少なくとも前記発光素子の発光量及び前記受光素子の受光量に基づいて、前記ハードコート層の膜厚の良否を判定する演算部とを備えることを特徴とする光記録媒体製造装置。
  6. 色素を含むハードコート液を前記レーザビームの光路となる光透過部上に回転塗布することによって前記ハードコート層を形成する回転塗布部をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の光記録媒体製造装置。
  7. 前記演算部は、少なくとも判定の結果に基づいて前記回転塗布部における回転塗布条件を調整することを特徴とする請求項6に記載の光記録媒体製造装置。
JP2003014128A 2003-01-23 2003-01-23 光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体製造装置 Withdrawn JP2004227664A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003014128A JP2004227664A (ja) 2003-01-23 2003-01-23 光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003014128A JP2004227664A (ja) 2003-01-23 2003-01-23 光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004227664A true JP2004227664A (ja) 2004-08-12

Family

ID=32902257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003014128A Withdrawn JP2004227664A (ja) 2003-01-23 2003-01-23 光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004227664A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7489620B2 (en) Optical information recording and reproducing medium
US8472020B2 (en) Process for enhancing dye polymer recording yields by pre-scanning coated substrate for defects
US7345976B2 (en) Method for recording data in optical recording medium, apparatus for recording data in optical recording medium and optical recording medium
EP1484752B1 (en) Method for recording information on optical recording medium and information recorder
US7764592B2 (en) Optical recording medium, method for manufacturing the same, recording/playback method, and recording/playback apparatus
JP2008500674A (ja) 光学的データ担体用の品質検査方法
US7408860B2 (en) Method of recording information in optical recording medium, information recording apparatus and optical recording medium
CN100377237C (zh) 光信息记录介质
US20080151730A1 (en) Optical recording and reading method, optical recording and reading apparatus, and optical recording medium
EP1475787A1 (en) Method for reproducing information from optical recording medium, information reproducer, and optical record medium
JP2004227664A (ja) 光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体製造装置
US8437243B2 (en) Optical information recording medium
JP2008243305A (ja) 情報記録方法、情報記録装置
WO2010032348A1 (ja) 情報記録媒体及びその製造方法
US20050153094A1 (en) Optical storage medium
JP5024077B2 (ja) 多層光記録媒体の特性評価方法
JP2003157573A (ja) 可撓性を有する光ディスク及び光ディスク装置
JPH11195249A (ja) 光ディスクスタンパ検査機、光ディスクスタンパの検査方法及び光ディスクスタンパ
JP3402026B2 (ja) 光学情報記録媒体の製造方法及び評価方法
TW200527410A (en) Optical recording medium
JP2004055119A (ja) 光ディスクスタンパ検査機、光ディスクスタンパ検査方法及び光ディスクスタンパ
JP4525604B2 (ja) 情報記録方法、多層光記録用制御装置、情報記録装置
JP2004039107A (ja) 光記録媒体、光記録媒体製造装置および光記録再生装置
JP2003272239A (ja) 光記録媒体および検査装置
JP2001074669A (ja) 光ディスク欠陥検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060404