JP2004055119A - 光ディスクスタンパ検査機、光ディスクスタンパ検査方法及び光ディスクスタンパ - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のスタンパ検査機では再生原理がディスクと異なることから、再生特性検査結果がディスクの検査結果と異なる。これではスタンパを用いてディスクを製造しないと、スタンパの厳密な良否判定が出来ないためスタンパが不良の場合は大きな損失となる。そこでディスクを製造せずに容易にスタンパ独自の検査を可能とする。
【解決手段】スタンパ100の信号面に紫外線硬化樹脂110を介してガラス基板107を貼り付けたものを、ディスク検査機と同等の光学定数をもつ光学的ピックアップで検査をすることにより、このスタンパを用いて製造したディスクと同等の再生特性検査結果を得ることが出来るので、容易にスタンパの良否判定が可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】スタンパ100の信号面に紫外線硬化樹脂110を介してガラス基板107を貼り付けたものを、ディスク検査機と同等の光学定数をもつ光学的ピックアップで検査をすることにより、このスタンパを用いて製造したディスクと同等の再生特性検査結果を得ることが出来るので、容易にスタンパの良否判定が可能となる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光ディスクスタンパを検査するための光ディスクスタンパ検査機と、光ディスクスタンパの検査方法及び光ディスクスタンパに関する。
【0002】
【従来の技術】通常の光ディスクの工程は、スタンパを造るマスタリングという工程と、このスタンパを用いて成形、成膜する事によってディスクを造る工程に大別される。マスタリング工程に何らかの不具合があった場合、このスタンパを用いてディスクを製造し完成品を検査することは、ディスクの工程が大規模なだけに大きな損失である。従って、ディスクを製造する前にスタンパ検査機でスタンパを検査し規格を満たすのを確認してディスク製造工程に回すことが望まれる。この意味からスタンパ検査は重要な役割を果たす。従来の光ディスクスタンパ検査機を用いて光ディスクスタンパに形成されたピットのHF信号やグルーブのトラッキングエラー信号等の再生特性を検査する方法を図6を用いて説明する。
【0003】
測定対象の光ディスクスタンパ600を回転テーブル601に取り付けておき、スピンドルモータ602で回転させながら、光学式ヘッド610で光ディスクスタンパ600にレーザを照射し、その反射光量を検出する。光学式ヘッド610では、半導体レーザ603から拡散光が放出され、コリメートレンズ604で平行光に変換され、ビームスプリッタ605を透過後、対物レンズ606で集光され平行平面板607を透過し光ディスクスタンパ600の信号面に至る。光ディスクスタンパ600信号面に照射されたレーザスポットは、ピットまたはグルーブの形状による変調を受けながら反射し、再び平行平面板607、対物レンズ606を透過後、ビームスプリッタ605で反射し、フォトダイオード608で光量の検出を行う。フォトダイオード608の入射面は2つの領域に分割されており、それぞれ独立に電流電圧変換及び増幅を行い2つのチャンネルを形成する。HF信号はぞれぞれのチャンネルの出力信号を高帯域を保存しながら加算することによって得られる。トラッキングエラー信号はこれらの2つのチャンネルの出力信号を減算することによって得られる。
【0004】
ここで用いられる対物レンズ606は、光ディスクドライブに搭載されるものと同等の設計仕様をもつ対物レンズが通常多く使われる。この光ディスクドライブ用の対物レンズは、光ディスク基板を透して反射層に回折限界の焦点を結ぶように設計されているため、光ディスク検査機においてもこの基板と同様に波面収差を補正する効果を持つ平行平面板607を対物レンズ606と光ディスクスタンパ600の間に設ける事が通例である。これによって、光ディスクスタンパ600信号面に、ディスク検査時と同サイズの回折限界の焦点を形成することが出来る。
【0005】
また、前述の例の様に平行平面板607の様に光学ヘッドに固定する方法以外に、平行平面板607の代わりにスタンパに透明な基板を単に重ね合わせ、スタンパと共に回転テーブルに固定し検査する方法が考案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の方法で光ディスクスタンパを検査した場合の再生特性は、実際にこの光ディスクスタンパから造られた光ディスクをディスク検査機で測定した再生特性とかなり異なる。この原理を再生専用光ディスクの検査項目の一つであるHF信号変調度を例にとり図4、5を用いて説明する。ここで述べる再生専用光ディスクは、長さの異なる凹形状または凸形状のマークがスパイラル状に連続的に刻みこまれている種類のものである。
【0007】
まず、光ディスクをディスク検査機で検査した場合について述べる。ディスク検査機の光学式ヘッドから放出されたレーザビームは光ディスクの基板表面405aに入射後基板内を透過し、ヘッダ部のマーク406aに至る。検査を行うに際には、入射したビームが反射層400aで焦点を結ぶようにフォーカスサーボをかけて測定するので、反射層400aにおいてビームウエストが形成され、この部分を微視的にみれば、模試的に平行ビームと考えることができる。ここでマーク406aに到達する前のビーム成分401aとその他の部分であるスペースに到達する前のビーム成分402aの位相は揃っている。その後それぞれのビーム成分は反射した際に、マーク406aの高さの往復分の光路差が生じ位相の変調を受ける。ビーム成分401a、402aは反射によって位相の異なるビーム成分403a、404aにそれぞれ変換される。
【0008】
実際に記録されたマークの再生する場合は、反射層400aにフォーカスサーボをかけた状態で連続したマークにトラッキングをかける。HF信号波形の一例を図5の501(a)に示す。マーク406aにビームが通過する瞬間は2つのビーム成分403a、404aの位相のずれにより、互いの成分が打ち消す様な作用が働きフォトダイオードに入射する光量が減少し波形501aにおいて極小部503aを形成する。それに対し、スぺース部では波形501aにおいて極大部を形成する。
【0009】
通常、マーク406aの高さは波形501aのHF信号変調度を大きくするため、なるべくビーム成分403a、404aの位相差がπに近くなるように設定されるが望ましい。ここでのHF信号変調度とは14T(Tはチャンネルビット周期)のマークの変調度とし、
I14/I14H
と定義する。この位相差は基板内でのビームの波長に依存するため、マーク406aの高さを設定する際には基板内での波長を考慮する必要がある。真空中でのビームの波長をλ0、基板の屈折率をnsとすると基板内での波長λsは、 λs=λ0/ns
と表される。例えば位相差がπとなるときのマーク406aの高さhは、
h=λ0/4ns
である。
【0010】
続いて、直接スタンパをスタンパ検査機で検査した場合について述べる。スタンパ検査機の光学式ヘッドから放出されたレーザビームは波面収差を補正するための平行平面板405bを透過後、スタンパ400bに到達する。検査を行うに際には、ビームをスタンパ400bの信号面にフォーカスサーボをかける。ここでマーク404bに到達する前のビーム成分401bとその他の部分であるスペースの到達する前のビームの成分402bの位相は揃っている。その後それぞれのビーム成分は反射した際に、マーク406bの高さの往復分の光路差が生じ、等価的に位相の変調を受ける。ビーム成分401b、402bは反射によって位相の異なるビーム成分403b、404bにそれぞれ変換されることになる。
【0011】
この時の再生信号波形を図5の501(b)に示す。ディスク検査と同様に、マーク406aにビームが通過する瞬間は2つのビーム成分403b、404bの位相のずれにより、ディテクタに入射する光量が減少し波形501bにおいて極小部503bを形成する。但し、この場合ビームは空気中を通ってスタンパに至るので波長はほとんど真空中の波長λ0に等しい。基板にはポリカーボネートまたはガラスが一般的に使用されため屈折率nsは1.5程度である。従ってスタンパ検査の場合はディスク検査と比較して1.5倍の波長のビームで再生させていることになり、再生特性に大きく影響を与えることになる。前述のディスクと同様にマーク高さがλ0/4nsの場合は、反射ビーム成分403b、404bの位相差はπとならなず、お互いの打ち消しの作用が中途半端に働く。これによりHF信号変調度は、波形501bのようにディスクの検査結果と比較して小さい値となり同値とはならない。
【0012】
この様にディスクとスタンパの検査機の再生原理の違いによってもたらされるHF信号変調度の測定値の違いは、ディスクとスタンパの測定値の完全な一対一の相関関係が見出せられればスタンパ検査の結果からディスクのHF信号変調度を推測でき何ら問題はない。しかし、実際はそうはならずマークの斜面部の角度、マークの先鋭さ等の形状的なパラメータによって相関関係は異なる。よってスタンパ検査機では厳密なディスクでの変調度を推測することは困難である。この問題はHF信号変調度に限らず、全ての再生信号の検査項目に当てはまる。
【0013】
本発明における課題は、スタンパ検査において簡易的にディスクと同等の検査結果を得、スタンパの良否判定を可能とすることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ディスクスタンパ検査機は、光ディスクスタンパに形成された透明な物質と、
前記透明な物質を透してレーザ光を前記光ディスクスタンパに照射し、その反射光を検出する光学式ヘッドと、を有することを特徴とする。
【0015】
本発明の光ディスクスタンパ検査機は、前記光ディスクスタンパ検査機において、前記透明な物質は、揮発性硬化樹脂であることを特徴とする。
【0016】
本発明の光ディスクスタンパは、前記光ディスクスタンパ検査機を用いて検査されたことを特徴とする。
【0017】
本発明の光ディスクスタンパ検査方法は、光ディスクスタンパに透明な物質を形成する過程と、前記透明な物質を透してレーザ光を前記光ディスクスタンパに照射し、その反射光を検出し、該光ディスクスタンパを検査する過程と、を有することを特徴とする。
【0018】
本発明の光ディスクスタンパ検査方法は、前記光ディスクスタンパの検査方法において、前記透明な物質が、揮発性硬化樹脂であることを特徴とする。
【0019】
本発明の光ディスクスタンパは、前記光ディスクスタンパ検査方法を用いて検査されたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
【実施例】
(実施例1)請求項3の光ディスクスタンパ検査機を、本発明の第一の実施例として図1を用いて説明する。
【0021】
本発明の光ディスクスタンパ検査機は主に光学ヘッド110と回転テーブル101が主軸に取り付けてあるスピンドルモータ102で構成される。ガラス基板107は、予め紫外線硬化樹脂110を介して測定対象である光ディスクスタンパ100に貼り付けておく。
光学式ヘッド110の機能を以下に述べる。半導体レーザ103から拡散光が放出され、コリメートレンズ104で平行光に変換され、ビームスプリッタ105を透過後、対物レンズ106で集光される。基板107を透過し光ディスクスタンパ100の信号面で反射したビームは基板107を透過後、対物レンズ106に入射する。対物レンズ106を透過後、ビームスプリッタ105で反射し、フォトダイオード108で光量の検出を行う。以下、従来の技術で述べたのと同様にHF信号やトラッキングエラー信号等の検出を行う。
【0022】
回転テーブル101は、中心をスピンドルモータ102の主軸に固定されている。また回転テーブル101には、エアー吸着または磁石等のスタンパを取り付けるための機能を有する。スピンドルモータ102は測定時に回転駆動力を発生する。
【0023】
この検査機でスタンパを再生させた場合、ガラス基板107の屈折率が約1.5であるのでこの値に近い屈折率を持つ紫外線硬化樹脂110を用いれば、波長λ0/nsでの再生が可能となりディスク検査の場合と光学的なパラメータが一致する。また、スタンパの材質はニッケルが一般的に用いられるので高い反射率が得られ、ディスクの反射層と同様の働きをする。
【0024】
この実施例ではスタンパ100とガラス基板107の間に挟み込む媒体を紫外線硬化樹脂110としたが、この限りではなくガラス基板107と同等の屈折率をもつ物質であれば材質は問わない。またガラス基板107もディスクと同等の屈折率が得られれば材質を問わない。
【0025】
また、測定対象となるスタンパは再生専用光ディスクスタンパに限らず、追記型、書換え型等の全ての光ディスクスタンパに有効である。
【0026】
この様に、本発明のスタンパ検査機でスタンパを検査することにより、実際に
ディスクを製造せずにディスク同様の検査結果を容易に得ることができる。
【0027】
(実施例2)請求項3の光ディスクスタンパ検査機を、本発明の第二の実施例として図2を用いて説明する。
【0028】
本発明の光ディスクスタンパ検査機は主に光学ヘッド210と、スピンドルモータ202、主軸212および受け部201からなる回転部で構成される。ガラス基板207は、予め紫外線硬化樹脂210を介して測定対象である光ディスクスタンパ200に貼り付けておく。
光学式ヘッド210の機能を以下に述べる。半導体レーザ203から拡散光が放出され、コリメートレンズ204で平行光に変換され、ビームスプリッタ205を透過後、対物レンズ206で集光される。ガラス基板207を透過し光ディスクスタンパ200の信号面で反射したビームはガラス基板207を透過後、対物レンズ206に入射する。対物レンズ206を透過後、ビームスプリッタ205で反射し、フォトダイオード208で光量の検出を行う。以下、従来の技術で述べたと同様にHF信号やトラッキングエラー信号の検出を行う。
【0029】
受け部201は、主軸212に固定されており、スタンパの中心部付近と接触し光ディスクスタンパ200の信号面をスピンドルモータの主軸と垂直になるように保つ。光ディスクスタンパ200及びガラス基板207は、中心孔を有し、これに主軸212を通し、取り外し可能な押え211によって固定される。スピンドルモータ202は測定時に回転駆動力を発生する。
【0030】
この検査機でスタンパを再生させた場合、ガラス基板207の屈折率が約1.5であるのでこの値に近い屈折率を持つ紫外線硬化樹脂210を用いれば、波長λ0/nsでの再生が可能となりディスク検査の場合と光学的なパラメータが一致する。また、スタンパの材質はニッケルが一般的に用いられるので高い反射率が得られ、ディスクの反射層と同様の働きをする。
【0031】
この実施例ではスタンパ200とガラス基板207の間に挟み込む媒体を紫外線硬化樹脂210としたが、この限りではなくガラス基板207と同等の屈折率をもつ物質であれば材質は問わない。またガラス基板207もディスクと同等の屈折率が得られれば材質を問わない。
【0032】
また、測定対象となるスタンパは再生専用光ディスクスタンパに限らず、追記型、書換え型等の全ての光ディスクスタンパに有効である。
【0033】
スタンパ自体では信号面を平坦に保つ強度が足りないため、従来のスタンパ検査機では、平坦でスタンパ径と同サイズのターンテーブルが必要であった。これにスタンパをエアー吸着または磁石等で貼り付けることによってスタンパの信号面を平坦化していた。しかし、本発明の光ディスクスタンパ検査機では、光ディスクスタンパ200を紫外線硬化樹脂210でガラス基板207に貼り付けるため、ガラス基板207の平坦さにより光ディスクスタンパ200信号面も平坦さが保たれる。従って、大きな回転テーブルやエアー吸着や磁石等のスタンパを取り付けるための複雑な機構が不要なため、検査機の構造を簡素化できる利点がある。
【0034】
(実施例3)本発明の第三の実施例として、請求項10の光ディスクスタンパの検査方法の各工程を図3を用いて順を追って説明する。但し図3は各工程におけるスタンパの中心を通る断面の図で示す。
【0035】
まず測定対象となる光ディスクスタンパ300を水平な回転テーブルの上に、信号面を上にして置く。もし光ディスクスタンパが歪むようであれば、外周または内周の押えを用意し平坦にする。
【0036】
その後図3(a)に示すように、回転テーブルを回しながら、ノズル302を中周付近に置き、紫外線硬化樹脂301を吐出させる。図3(b)に示すように光ディスクスタンパの信号面上に、環状に紫外線硬化樹脂301を盛る。この光ディスクスタンパ300を真空チャンバの中に入れ減圧しておく。
【0037】
図3(c)に示すように、ガラス基板302を水平を保ちながら真上から落とし、紫外線硬化樹脂301が光ディスクスタンパ300全体に馴染んだら真空チャンバから取り出し図3(d)に示す様に紫外線をガラス基板302側から照射する。
【0038】
これらの工程を経て、図3(e)に示す様に、紫外線硬化樹脂300を介してガラス基板302を密着した状態で貼り付いた光ディスクディスクスタンパ300が完成する。
【0039】
その後、光ディスク評価機により光ディスクと同様に検査を行い、この光ディスクスタンパ300から得られる光ディスクと同等の検査結果を得ることができる。
【0040】
本実施例の検査方法では、スタンパに紫外線硬化樹脂を盛り付け、その後ガラス基板を貼り付けたが、本発明の検査方法はその限りではなく、ガラス基板に紫外線硬化樹脂を盛り付け、その後スタンパを貼り付けることも有り得る。
【0041】
この様に光ディスクスタンパ300にガラス基板302を貼り付けることにより、光ディスクスタンパを取り扱いする時に発生する信号面の傷や汚れを防止することができる。またこの状態で保管すれば、長期的に信号面の腐食や劣化を抑えることができる。
【0042】
(実施例4)請求項16の光ディスクスタンパ検査機を、本発明の第4の実施例として図7を用いて説明する。
【0043】
本発明の光ディスクスタンパ検査機は主に光学ヘッド710と、スピンドルモータ702、回転テーブル701からなる回転部で構成される。光ディスクスタンパ700には、予め、溶剤が揮発することにより硬化する揮発性硬化樹脂711をスピンコートし、その後揮発させて置く。
光学式ヘッド710の機能を以下に述べる。半導体レーザ703から拡散光が放出され、コリメートレンズ704で平行光に変換され、ビームスプリッタ705を透過後、対物レンズ706で集光される。波面収差補正板707を透過し光ディスクスタンパ700のピットまたはグルーブが記録されている記録面上に形成された揮発性硬化樹脂711を透過後、光ディスクスタンパ700の記録面に焦点を結ぶ。この時、光ディスクスタンパ700は回転おり、表面にはピットまたはグルーブが形成されているのでここに入射したビームは光学的な変調を受けながら反射される。その後ビームは揮発性硬化樹脂711を透過後、波面収差補正板707を透過し対物レンズ706に入射する。対物レンズ706を透過後、ビームスプリッタ705で反射し、フォトダイオード708で光量の検出を行う。以下、従来の技術で述べたと同様にHF信号やトラッキングエラー信号の検出を行う。
【0044】
通常対物レンズ706は光ディスクの基板を透過して回折限界の焦点を結ぶ、いわゆる光ディスク用に設計されているため、この様な対物レンズを使用した場合は光ディスク基板と同等の役割を果たす波面収差補正板707が必要となる。回転テーブル701は、スピンドルモータ702の主軸に固定されており、スタンパの中心部付近と接触し光ディスクスタンパ700の記録面をスピンドルモータ702の主軸と垂直になるように保つ。スピンドルモータ702は測定時に回転駆動力を発生する。
【0045】
この検査機でスタンパを再生させた場合、硬化後の屈折率nsが約1.5である揮発性硬化樹脂711を用いれば、波長λ0/nsでの再生が可能となりディスク検査の場合と光学的なパラメータがほぼ一致する。また、スタンパの材質はニッケルが一般的に用いられるので高い反射率が得られ、ディスクの反射層と同様の働きをする。
【0046】
揮発性硬化樹脂を用いて光ディスクスタンパの溝再生信号特性の検査を行うことにより、このスタンパから造られたディスクと同等の検査結果が得られるだけではなく、揮発性硬化樹脂の膜が付いている状態ではスタンパが欠陥に侵されるのを防ぐ効果がある。
【0047】
また、この揮発性硬化樹脂711には、硬化後剥がすことにより光ディスクスタンパ表面の欠陥を除去する洗浄作用がある。
この実施例では光ディスクスタンパ700にコートする透明な物質を揮発性硬化樹脂710としたが、この限りではなく同等の屈折率をもつ物質であれば材質は問わない。
【0048】
また、測定対象となるスタンパは再生専用光ディスクスタンパに限らず、追記型、書換え型等の全ての光ディスクスタンパに有効である。
【0049】
(実施例5)本発明の第5の実施例として、請求項19の光ディスクスタンパの検査方法の各工程を図8を用いて順を追って説明する。但し図8は各工程におけるスタンパの中心を通る断面の図で示す。
【0050】
その後光ディスクスタンパの信号面上に揮発性硬化樹脂でスピンコートする。以下、スピンコートの手順の一例を説明する。図8(a)に示すように、回転テーブルを低回転で回しながら、ノズル802を外周より内周に移動させながら、揮発性硬化樹脂801を吐出させる。図8(b)に示すように光ディスクスタンパ800の信号面上の全面に渡って揮発性硬化樹脂801を盛る。その後、高回転で回転テーブルを回転させ、余分な揮発性硬化樹脂801を振り落とし、図8(c)に示すような均一な厚みの膜を形成する。
【0051】
次に、図8(d)に示す様に、放置することにより揮発性硬化樹脂801の溶剤が揮発し硬化させる。または時間短縮のため、乾燥炉等の中に入れて硬化させても構わない。溶剤が揮発した後硬化した揮発性硬化樹脂803の層が形成される。
【0052】
その後、図7に示すような光ディスク評価機の回転テーブル701の上に、信号面を上にして置く。もし光ディスクスタンパが歪むようであれば、光ディスクスタンパ800の裏面を真空吸着や磁石により回転テーブル701に貼り付ける機構を用意し平坦にする。その後、ディスク検査と同様に溝再生信号特性の検査をすることにより、この光ディスクスタンパ800から造られる光ディスクと同等の検査結果を得ることができる。
【0053】
揮発性硬化樹脂803の層の厚みは、光ディスクスタンパ800の記録面上に結ぶ焦点の波面収差の観点では、波面収差補正板707と比較して極力薄いことが望まれる。しかし、光ディスクスタンパ800の記録面と揮発性硬化樹脂803の上表面で反射する光線が干渉すると再生信号にも影響を与えるため、この干渉成分を軽減するには揮発性硬化樹脂803の層が厚い方が望まれる。これら相反する両者の影響を考慮し、この厚さは数十μm程度にするのが妥当である。
【0054】
この様に光ディスクスタンパの信号面に透明な樹脂で覆うことにより、光ディスクスタンパの取り扱い時に発生する信号面の傷や汚れを防止することができる。またこの状態で保管すれば、長期的に信号面の腐食や劣化を抑えることができる。
【0055】
本実施例の検査方法では、光ディスクスタンパに揮発性硬化樹脂をスピンコートしたが、本発明の検査方法はその限りではなく紫外線硬化樹脂を用いる場合も有り得る。
【0056】
【発明の効果】
本発明の光ディスクスタンパ検査機または検査方法で示す様に、光ディスクスタンパを紫外線硬化樹脂等でガラス基板を貼り付けることによって光ディスクと同様に光ディスク検査機で検査をすることができ、またディスクと同様の再生原理から、この光ディスクスタンパから造られた光ディスクと同等の再生特性検査結果を得ることができる。この事により、光ディスク製造工程において光ディスクマスタリング終了時にスタンパを検査することにより、光ディスクの推測ができ、良否判定が可能となる。
【0057】
またスタンパ信号面をガラス基板でカバーするので取り扱いを誤って傷を付けたり、汚したりすることを防止できる。更にはスタンパ信号面の腐食、劣化等を防止でき長期保管が可能となる。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の光ディスクスタンパ検査機を説明するための図。
【図2】実施例2の光ディスクスタンパ検査機を説明するための図。
【図3】実施例3の光ディスクスタンパの検査方法を説明するために各工程を示す図。
【図4】従来の光ディスクスタンパ検査機と光ディスク検査機の再生原理を説明するための図。
【図5】従来の光ディスクスタンパ検査機と光ディスク検査機のHF信号再生波形を示す図 。
【図6】従来の光ディスクスタンパ検査機を説明するための図。
【図7】実施例4の光ディスクスタンパ検査機を説明するための図。
【図8】実施例5の光ディスクスタンパの検査方法を説明するために各工程を示す図。
【符号の説明】
100、200、300、400b、600、700、800 光ディスクスタンパ
101、601、701 回転テーブル
102、202、602、702 スピンドルモータ
103、203、603、703 半導体レーザ
104、204、604、704 コリメータレンズ
105、205、605、705 ビームスプリッタ
106、206、606、706 対物レンズ
107、207、302、707 ガラス基板
108、208、608、708 フォトダイオード
109、209、609、709 矢印
110、210、610、710 光学式ヘッド
201 受け部
211 押え
212 主軸
301 紫外線硬化樹脂
302、802 ノズル
400a 反射層
401a、402a、403a、404a、401b、402b、403b、404b ビーム成分
405a 基板表面
406a、406b マーク
405b、607 波面収差補正板
501a、501b 波形
502a、502b グランドレベル
503a、503b 極小部
711、801、802、803 揮発性硬化樹脂
【発明の属する技術分野】この発明は光ディスクスタンパを検査するための光ディスクスタンパ検査機と、光ディスクスタンパの検査方法及び光ディスクスタンパに関する。
【0002】
【従来の技術】通常の光ディスクの工程は、スタンパを造るマスタリングという工程と、このスタンパを用いて成形、成膜する事によってディスクを造る工程に大別される。マスタリング工程に何らかの不具合があった場合、このスタンパを用いてディスクを製造し完成品を検査することは、ディスクの工程が大規模なだけに大きな損失である。従って、ディスクを製造する前にスタンパ検査機でスタンパを検査し規格を満たすのを確認してディスク製造工程に回すことが望まれる。この意味からスタンパ検査は重要な役割を果たす。従来の光ディスクスタンパ検査機を用いて光ディスクスタンパに形成されたピットのHF信号やグルーブのトラッキングエラー信号等の再生特性を検査する方法を図6を用いて説明する。
【0003】
測定対象の光ディスクスタンパ600を回転テーブル601に取り付けておき、スピンドルモータ602で回転させながら、光学式ヘッド610で光ディスクスタンパ600にレーザを照射し、その反射光量を検出する。光学式ヘッド610では、半導体レーザ603から拡散光が放出され、コリメートレンズ604で平行光に変換され、ビームスプリッタ605を透過後、対物レンズ606で集光され平行平面板607を透過し光ディスクスタンパ600の信号面に至る。光ディスクスタンパ600信号面に照射されたレーザスポットは、ピットまたはグルーブの形状による変調を受けながら反射し、再び平行平面板607、対物レンズ606を透過後、ビームスプリッタ605で反射し、フォトダイオード608で光量の検出を行う。フォトダイオード608の入射面は2つの領域に分割されており、それぞれ独立に電流電圧変換及び増幅を行い2つのチャンネルを形成する。HF信号はぞれぞれのチャンネルの出力信号を高帯域を保存しながら加算することによって得られる。トラッキングエラー信号はこれらの2つのチャンネルの出力信号を減算することによって得られる。
【0004】
ここで用いられる対物レンズ606は、光ディスクドライブに搭載されるものと同等の設計仕様をもつ対物レンズが通常多く使われる。この光ディスクドライブ用の対物レンズは、光ディスク基板を透して反射層に回折限界の焦点を結ぶように設計されているため、光ディスク検査機においてもこの基板と同様に波面収差を補正する効果を持つ平行平面板607を対物レンズ606と光ディスクスタンパ600の間に設ける事が通例である。これによって、光ディスクスタンパ600信号面に、ディスク検査時と同サイズの回折限界の焦点を形成することが出来る。
【0005】
また、前述の例の様に平行平面板607の様に光学ヘッドに固定する方法以外に、平行平面板607の代わりにスタンパに透明な基板を単に重ね合わせ、スタンパと共に回転テーブルに固定し検査する方法が考案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の方法で光ディスクスタンパを検査した場合の再生特性は、実際にこの光ディスクスタンパから造られた光ディスクをディスク検査機で測定した再生特性とかなり異なる。この原理を再生専用光ディスクの検査項目の一つであるHF信号変調度を例にとり図4、5を用いて説明する。ここで述べる再生専用光ディスクは、長さの異なる凹形状または凸形状のマークがスパイラル状に連続的に刻みこまれている種類のものである。
【0007】
まず、光ディスクをディスク検査機で検査した場合について述べる。ディスク検査機の光学式ヘッドから放出されたレーザビームは光ディスクの基板表面405aに入射後基板内を透過し、ヘッダ部のマーク406aに至る。検査を行うに際には、入射したビームが反射層400aで焦点を結ぶようにフォーカスサーボをかけて測定するので、反射層400aにおいてビームウエストが形成され、この部分を微視的にみれば、模試的に平行ビームと考えることができる。ここでマーク406aに到達する前のビーム成分401aとその他の部分であるスペースに到達する前のビーム成分402aの位相は揃っている。その後それぞれのビーム成分は反射した際に、マーク406aの高さの往復分の光路差が生じ位相の変調を受ける。ビーム成分401a、402aは反射によって位相の異なるビーム成分403a、404aにそれぞれ変換される。
【0008】
実際に記録されたマークの再生する場合は、反射層400aにフォーカスサーボをかけた状態で連続したマークにトラッキングをかける。HF信号波形の一例を図5の501(a)に示す。マーク406aにビームが通過する瞬間は2つのビーム成分403a、404aの位相のずれにより、互いの成分が打ち消す様な作用が働きフォトダイオードに入射する光量が減少し波形501aにおいて極小部503aを形成する。それに対し、スぺース部では波形501aにおいて極大部を形成する。
【0009】
通常、マーク406aの高さは波形501aのHF信号変調度を大きくするため、なるべくビーム成分403a、404aの位相差がπに近くなるように設定されるが望ましい。ここでのHF信号変調度とは14T(Tはチャンネルビット周期)のマークの変調度とし、
I14/I14H
と定義する。この位相差は基板内でのビームの波長に依存するため、マーク406aの高さを設定する際には基板内での波長を考慮する必要がある。真空中でのビームの波長をλ0、基板の屈折率をnsとすると基板内での波長λsは、 λs=λ0/ns
と表される。例えば位相差がπとなるときのマーク406aの高さhは、
h=λ0/4ns
である。
【0010】
続いて、直接スタンパをスタンパ検査機で検査した場合について述べる。スタンパ検査機の光学式ヘッドから放出されたレーザビームは波面収差を補正するための平行平面板405bを透過後、スタンパ400bに到達する。検査を行うに際には、ビームをスタンパ400bの信号面にフォーカスサーボをかける。ここでマーク404bに到達する前のビーム成分401bとその他の部分であるスペースの到達する前のビームの成分402bの位相は揃っている。その後それぞれのビーム成分は反射した際に、マーク406bの高さの往復分の光路差が生じ、等価的に位相の変調を受ける。ビーム成分401b、402bは反射によって位相の異なるビーム成分403b、404bにそれぞれ変換されることになる。
【0011】
この時の再生信号波形を図5の501(b)に示す。ディスク検査と同様に、マーク406aにビームが通過する瞬間は2つのビーム成分403b、404bの位相のずれにより、ディテクタに入射する光量が減少し波形501bにおいて極小部503bを形成する。但し、この場合ビームは空気中を通ってスタンパに至るので波長はほとんど真空中の波長λ0に等しい。基板にはポリカーボネートまたはガラスが一般的に使用されため屈折率nsは1.5程度である。従ってスタンパ検査の場合はディスク検査と比較して1.5倍の波長のビームで再生させていることになり、再生特性に大きく影響を与えることになる。前述のディスクと同様にマーク高さがλ0/4nsの場合は、反射ビーム成分403b、404bの位相差はπとならなず、お互いの打ち消しの作用が中途半端に働く。これによりHF信号変調度は、波形501bのようにディスクの検査結果と比較して小さい値となり同値とはならない。
【0012】
この様にディスクとスタンパの検査機の再生原理の違いによってもたらされるHF信号変調度の測定値の違いは、ディスクとスタンパの測定値の完全な一対一の相関関係が見出せられればスタンパ検査の結果からディスクのHF信号変調度を推測でき何ら問題はない。しかし、実際はそうはならずマークの斜面部の角度、マークの先鋭さ等の形状的なパラメータによって相関関係は異なる。よってスタンパ検査機では厳密なディスクでの変調度を推測することは困難である。この問題はHF信号変調度に限らず、全ての再生信号の検査項目に当てはまる。
【0013】
本発明における課題は、スタンパ検査において簡易的にディスクと同等の検査結果を得、スタンパの良否判定を可能とすることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ディスクスタンパ検査機は、光ディスクスタンパに形成された透明な物質と、
前記透明な物質を透してレーザ光を前記光ディスクスタンパに照射し、その反射光を検出する光学式ヘッドと、を有することを特徴とする。
【0015】
本発明の光ディスクスタンパ検査機は、前記光ディスクスタンパ検査機において、前記透明な物質は、揮発性硬化樹脂であることを特徴とする。
【0016】
本発明の光ディスクスタンパは、前記光ディスクスタンパ検査機を用いて検査されたことを特徴とする。
【0017】
本発明の光ディスクスタンパ検査方法は、光ディスクスタンパに透明な物質を形成する過程と、前記透明な物質を透してレーザ光を前記光ディスクスタンパに照射し、その反射光を検出し、該光ディスクスタンパを検査する過程と、を有することを特徴とする。
【0018】
本発明の光ディスクスタンパ検査方法は、前記光ディスクスタンパの検査方法において、前記透明な物質が、揮発性硬化樹脂であることを特徴とする。
【0019】
本発明の光ディスクスタンパは、前記光ディスクスタンパ検査方法を用いて検査されたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
【実施例】
(実施例1)請求項3の光ディスクスタンパ検査機を、本発明の第一の実施例として図1を用いて説明する。
【0021】
本発明の光ディスクスタンパ検査機は主に光学ヘッド110と回転テーブル101が主軸に取り付けてあるスピンドルモータ102で構成される。ガラス基板107は、予め紫外線硬化樹脂110を介して測定対象である光ディスクスタンパ100に貼り付けておく。
光学式ヘッド110の機能を以下に述べる。半導体レーザ103から拡散光が放出され、コリメートレンズ104で平行光に変換され、ビームスプリッタ105を透過後、対物レンズ106で集光される。基板107を透過し光ディスクスタンパ100の信号面で反射したビームは基板107を透過後、対物レンズ106に入射する。対物レンズ106を透過後、ビームスプリッタ105で反射し、フォトダイオード108で光量の検出を行う。以下、従来の技術で述べたのと同様にHF信号やトラッキングエラー信号等の検出を行う。
【0022】
回転テーブル101は、中心をスピンドルモータ102の主軸に固定されている。また回転テーブル101には、エアー吸着または磁石等のスタンパを取り付けるための機能を有する。スピンドルモータ102は測定時に回転駆動力を発生する。
【0023】
この検査機でスタンパを再生させた場合、ガラス基板107の屈折率が約1.5であるのでこの値に近い屈折率を持つ紫外線硬化樹脂110を用いれば、波長λ0/nsでの再生が可能となりディスク検査の場合と光学的なパラメータが一致する。また、スタンパの材質はニッケルが一般的に用いられるので高い反射率が得られ、ディスクの反射層と同様の働きをする。
【0024】
この実施例ではスタンパ100とガラス基板107の間に挟み込む媒体を紫外線硬化樹脂110としたが、この限りではなくガラス基板107と同等の屈折率をもつ物質であれば材質は問わない。またガラス基板107もディスクと同等の屈折率が得られれば材質を問わない。
【0025】
また、測定対象となるスタンパは再生専用光ディスクスタンパに限らず、追記型、書換え型等の全ての光ディスクスタンパに有効である。
【0026】
この様に、本発明のスタンパ検査機でスタンパを検査することにより、実際に
ディスクを製造せずにディスク同様の検査結果を容易に得ることができる。
【0027】
(実施例2)請求項3の光ディスクスタンパ検査機を、本発明の第二の実施例として図2を用いて説明する。
【0028】
本発明の光ディスクスタンパ検査機は主に光学ヘッド210と、スピンドルモータ202、主軸212および受け部201からなる回転部で構成される。ガラス基板207は、予め紫外線硬化樹脂210を介して測定対象である光ディスクスタンパ200に貼り付けておく。
光学式ヘッド210の機能を以下に述べる。半導体レーザ203から拡散光が放出され、コリメートレンズ204で平行光に変換され、ビームスプリッタ205を透過後、対物レンズ206で集光される。ガラス基板207を透過し光ディスクスタンパ200の信号面で反射したビームはガラス基板207を透過後、対物レンズ206に入射する。対物レンズ206を透過後、ビームスプリッタ205で反射し、フォトダイオード208で光量の検出を行う。以下、従来の技術で述べたと同様にHF信号やトラッキングエラー信号の検出を行う。
【0029】
受け部201は、主軸212に固定されており、スタンパの中心部付近と接触し光ディスクスタンパ200の信号面をスピンドルモータの主軸と垂直になるように保つ。光ディスクスタンパ200及びガラス基板207は、中心孔を有し、これに主軸212を通し、取り外し可能な押え211によって固定される。スピンドルモータ202は測定時に回転駆動力を発生する。
【0030】
この検査機でスタンパを再生させた場合、ガラス基板207の屈折率が約1.5であるのでこの値に近い屈折率を持つ紫外線硬化樹脂210を用いれば、波長λ0/nsでの再生が可能となりディスク検査の場合と光学的なパラメータが一致する。また、スタンパの材質はニッケルが一般的に用いられるので高い反射率が得られ、ディスクの反射層と同様の働きをする。
【0031】
この実施例ではスタンパ200とガラス基板207の間に挟み込む媒体を紫外線硬化樹脂210としたが、この限りではなくガラス基板207と同等の屈折率をもつ物質であれば材質は問わない。またガラス基板207もディスクと同等の屈折率が得られれば材質を問わない。
【0032】
また、測定対象となるスタンパは再生専用光ディスクスタンパに限らず、追記型、書換え型等の全ての光ディスクスタンパに有効である。
【0033】
スタンパ自体では信号面を平坦に保つ強度が足りないため、従来のスタンパ検査機では、平坦でスタンパ径と同サイズのターンテーブルが必要であった。これにスタンパをエアー吸着または磁石等で貼り付けることによってスタンパの信号面を平坦化していた。しかし、本発明の光ディスクスタンパ検査機では、光ディスクスタンパ200を紫外線硬化樹脂210でガラス基板207に貼り付けるため、ガラス基板207の平坦さにより光ディスクスタンパ200信号面も平坦さが保たれる。従って、大きな回転テーブルやエアー吸着や磁石等のスタンパを取り付けるための複雑な機構が不要なため、検査機の構造を簡素化できる利点がある。
【0034】
(実施例3)本発明の第三の実施例として、請求項10の光ディスクスタンパの検査方法の各工程を図3を用いて順を追って説明する。但し図3は各工程におけるスタンパの中心を通る断面の図で示す。
【0035】
まず測定対象となる光ディスクスタンパ300を水平な回転テーブルの上に、信号面を上にして置く。もし光ディスクスタンパが歪むようであれば、外周または内周の押えを用意し平坦にする。
【0036】
その後図3(a)に示すように、回転テーブルを回しながら、ノズル302を中周付近に置き、紫外線硬化樹脂301を吐出させる。図3(b)に示すように光ディスクスタンパの信号面上に、環状に紫外線硬化樹脂301を盛る。この光ディスクスタンパ300を真空チャンバの中に入れ減圧しておく。
【0037】
図3(c)に示すように、ガラス基板302を水平を保ちながら真上から落とし、紫外線硬化樹脂301が光ディスクスタンパ300全体に馴染んだら真空チャンバから取り出し図3(d)に示す様に紫外線をガラス基板302側から照射する。
【0038】
これらの工程を経て、図3(e)に示す様に、紫外線硬化樹脂300を介してガラス基板302を密着した状態で貼り付いた光ディスクディスクスタンパ300が完成する。
【0039】
その後、光ディスク評価機により光ディスクと同様に検査を行い、この光ディスクスタンパ300から得られる光ディスクと同等の検査結果を得ることができる。
【0040】
本実施例の検査方法では、スタンパに紫外線硬化樹脂を盛り付け、その後ガラス基板を貼り付けたが、本発明の検査方法はその限りではなく、ガラス基板に紫外線硬化樹脂を盛り付け、その後スタンパを貼り付けることも有り得る。
【0041】
この様に光ディスクスタンパ300にガラス基板302を貼り付けることにより、光ディスクスタンパを取り扱いする時に発生する信号面の傷や汚れを防止することができる。またこの状態で保管すれば、長期的に信号面の腐食や劣化を抑えることができる。
【0042】
(実施例4)請求項16の光ディスクスタンパ検査機を、本発明の第4の実施例として図7を用いて説明する。
【0043】
本発明の光ディスクスタンパ検査機は主に光学ヘッド710と、スピンドルモータ702、回転テーブル701からなる回転部で構成される。光ディスクスタンパ700には、予め、溶剤が揮発することにより硬化する揮発性硬化樹脂711をスピンコートし、その後揮発させて置く。
光学式ヘッド710の機能を以下に述べる。半導体レーザ703から拡散光が放出され、コリメートレンズ704で平行光に変換され、ビームスプリッタ705を透過後、対物レンズ706で集光される。波面収差補正板707を透過し光ディスクスタンパ700のピットまたはグルーブが記録されている記録面上に形成された揮発性硬化樹脂711を透過後、光ディスクスタンパ700の記録面に焦点を結ぶ。この時、光ディスクスタンパ700は回転おり、表面にはピットまたはグルーブが形成されているのでここに入射したビームは光学的な変調を受けながら反射される。その後ビームは揮発性硬化樹脂711を透過後、波面収差補正板707を透過し対物レンズ706に入射する。対物レンズ706を透過後、ビームスプリッタ705で反射し、フォトダイオード708で光量の検出を行う。以下、従来の技術で述べたと同様にHF信号やトラッキングエラー信号の検出を行う。
【0044】
通常対物レンズ706は光ディスクの基板を透過して回折限界の焦点を結ぶ、いわゆる光ディスク用に設計されているため、この様な対物レンズを使用した場合は光ディスク基板と同等の役割を果たす波面収差補正板707が必要となる。回転テーブル701は、スピンドルモータ702の主軸に固定されており、スタンパの中心部付近と接触し光ディスクスタンパ700の記録面をスピンドルモータ702の主軸と垂直になるように保つ。スピンドルモータ702は測定時に回転駆動力を発生する。
【0045】
この検査機でスタンパを再生させた場合、硬化後の屈折率nsが約1.5である揮発性硬化樹脂711を用いれば、波長λ0/nsでの再生が可能となりディスク検査の場合と光学的なパラメータがほぼ一致する。また、スタンパの材質はニッケルが一般的に用いられるので高い反射率が得られ、ディスクの反射層と同様の働きをする。
【0046】
揮発性硬化樹脂を用いて光ディスクスタンパの溝再生信号特性の検査を行うことにより、このスタンパから造られたディスクと同等の検査結果が得られるだけではなく、揮発性硬化樹脂の膜が付いている状態ではスタンパが欠陥に侵されるのを防ぐ効果がある。
【0047】
また、この揮発性硬化樹脂711には、硬化後剥がすことにより光ディスクスタンパ表面の欠陥を除去する洗浄作用がある。
この実施例では光ディスクスタンパ700にコートする透明な物質を揮発性硬化樹脂710としたが、この限りではなく同等の屈折率をもつ物質であれば材質は問わない。
【0048】
また、測定対象となるスタンパは再生専用光ディスクスタンパに限らず、追記型、書換え型等の全ての光ディスクスタンパに有効である。
【0049】
(実施例5)本発明の第5の実施例として、請求項19の光ディスクスタンパの検査方法の各工程を図8を用いて順を追って説明する。但し図8は各工程におけるスタンパの中心を通る断面の図で示す。
【0050】
その後光ディスクスタンパの信号面上に揮発性硬化樹脂でスピンコートする。以下、スピンコートの手順の一例を説明する。図8(a)に示すように、回転テーブルを低回転で回しながら、ノズル802を外周より内周に移動させながら、揮発性硬化樹脂801を吐出させる。図8(b)に示すように光ディスクスタンパ800の信号面上の全面に渡って揮発性硬化樹脂801を盛る。その後、高回転で回転テーブルを回転させ、余分な揮発性硬化樹脂801を振り落とし、図8(c)に示すような均一な厚みの膜を形成する。
【0051】
次に、図8(d)に示す様に、放置することにより揮発性硬化樹脂801の溶剤が揮発し硬化させる。または時間短縮のため、乾燥炉等の中に入れて硬化させても構わない。溶剤が揮発した後硬化した揮発性硬化樹脂803の層が形成される。
【0052】
その後、図7に示すような光ディスク評価機の回転テーブル701の上に、信号面を上にして置く。もし光ディスクスタンパが歪むようであれば、光ディスクスタンパ800の裏面を真空吸着や磁石により回転テーブル701に貼り付ける機構を用意し平坦にする。その後、ディスク検査と同様に溝再生信号特性の検査をすることにより、この光ディスクスタンパ800から造られる光ディスクと同等の検査結果を得ることができる。
【0053】
揮発性硬化樹脂803の層の厚みは、光ディスクスタンパ800の記録面上に結ぶ焦点の波面収差の観点では、波面収差補正板707と比較して極力薄いことが望まれる。しかし、光ディスクスタンパ800の記録面と揮発性硬化樹脂803の上表面で反射する光線が干渉すると再生信号にも影響を与えるため、この干渉成分を軽減するには揮発性硬化樹脂803の層が厚い方が望まれる。これら相反する両者の影響を考慮し、この厚さは数十μm程度にするのが妥当である。
【0054】
この様に光ディスクスタンパの信号面に透明な樹脂で覆うことにより、光ディスクスタンパの取り扱い時に発生する信号面の傷や汚れを防止することができる。またこの状態で保管すれば、長期的に信号面の腐食や劣化を抑えることができる。
【0055】
本実施例の検査方法では、光ディスクスタンパに揮発性硬化樹脂をスピンコートしたが、本発明の検査方法はその限りではなく紫外線硬化樹脂を用いる場合も有り得る。
【0056】
【発明の効果】
本発明の光ディスクスタンパ検査機または検査方法で示す様に、光ディスクスタンパを紫外線硬化樹脂等でガラス基板を貼り付けることによって光ディスクと同様に光ディスク検査機で検査をすることができ、またディスクと同様の再生原理から、この光ディスクスタンパから造られた光ディスクと同等の再生特性検査結果を得ることができる。この事により、光ディスク製造工程において光ディスクマスタリング終了時にスタンパを検査することにより、光ディスクの推測ができ、良否判定が可能となる。
【0057】
またスタンパ信号面をガラス基板でカバーするので取り扱いを誤って傷を付けたり、汚したりすることを防止できる。更にはスタンパ信号面の腐食、劣化等を防止でき長期保管が可能となる。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の光ディスクスタンパ検査機を説明するための図。
【図2】実施例2の光ディスクスタンパ検査機を説明するための図。
【図3】実施例3の光ディスクスタンパの検査方法を説明するために各工程を示す図。
【図4】従来の光ディスクスタンパ検査機と光ディスク検査機の再生原理を説明するための図。
【図5】従来の光ディスクスタンパ検査機と光ディスク検査機のHF信号再生波形を示す図 。
【図6】従来の光ディスクスタンパ検査機を説明するための図。
【図7】実施例4の光ディスクスタンパ検査機を説明するための図。
【図8】実施例5の光ディスクスタンパの検査方法を説明するために各工程を示す図。
【符号の説明】
100、200、300、400b、600、700、800 光ディスクスタンパ
101、601、701 回転テーブル
102、202、602、702 スピンドルモータ
103、203、603、703 半導体レーザ
104、204、604、704 コリメータレンズ
105、205、605、705 ビームスプリッタ
106、206、606、706 対物レンズ
107、207、302、707 ガラス基板
108、208、608、708 フォトダイオード
109、209、609、709 矢印
110、210、610、710 光学式ヘッド
201 受け部
211 押え
212 主軸
301 紫外線硬化樹脂
302、802 ノズル
400a 反射層
401a、402a、403a、404a、401b、402b、403b、404b ビーム成分
405a 基板表面
406a、406b マーク
405b、607 波面収差補正板
501a、501b 波形
502a、502b グランドレベル
503a、503b 極小部
711、801、802、803 揮発性硬化樹脂
Claims (6)
- 光ディスクスタンパに形成された透明な物質と、
前記透明な物質を透してレーザ光を前記光ディスクスタンパに照射し、その反射光を検出する光学式ヘッドと、を有することを特徴とする光ディスクスタンパ検査機。 - 請求項1の光ディスクスタンパ検査機において、
前記透明な物質は、揮発性硬化樹脂であることを特徴とする光ディスクスタンパ検査機。 - 請求項1及び2の光ディスクスタンパ検査機を用いて検査されたことを特徴とする光ディスクススタンパ。
- 光ディスクスタンパに透明な物質を形成する過程と、
前記透明な物質を透してレーザ光を前記光ディスクスタンパに照射し、その反射光を検出し、該光ディスクスタンパを検査する過程と、を有することを特徴とする光ディスクスタンパ検査方法。 - 請求項4の光ディスクスタンパの検査方法において、前記透明な物質が、揮発性硬化樹脂であることを特徴とする光ディスクスタンパ検査方法。
- 請求項4及び5の光ディスクスタンパ検査方法を用いて検査されたことを特徴とする光ディスクスタンパ。
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