JP2004227316A - 交通情報提示方法及び装置 - Google Patents

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晋哉 足立
Michiaki Ikeda
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Abstract

【課題】対象道路のレーン毎の交通状況を表すことができる交通情報の提示方法を提供する。
【解決手段】道路の各車線(車線1、車線2、車線3、車線4)における交通状況の状態量を道路に沿って等間隔にサンプリングし、得られたサンプリングデータ、または、その加工値を、統計予測値との差分値で表して可変長符号化し、あるいは、直交変換して周波数成分の係数に変換し、この係数の符号化データに変換して提示する。この交通情報を受け取ったユーザは、自分が進む方向のレーンの混雑状況を的確に把握することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、渋滞などの状況を知らせる交通情報の提示方法とそれを実施する装置に関し、特に、対象道路の交通状況を詳細に提示できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、カーナビなどに道路交通情報の提供サービスを実施しているVICS(道路交通情報通信システム)は、道路に設置された車両感知器や画像センサ、あるいは、走行する車両(プローブカー)から道路交通情報を収集し、これを編集して、FM多重放送やビーコンを通じて、渋滞情報や、所要時間を表す旅行時間情報などの交通混雑情報を提供している。下記特許文献1には、道路交通情報での渋滞度表示のためのデータ処理方法が記載されている。
【0003】
現行のVICS情報では、交通の現在情報を次のように表現している。
交通の混雑状況は、渋滞(一般道:≦10km/h・高速道:≦20km/h)、混雑(一般道:10〜20km/h・高速道:20〜40km/h)、閑散(一般道:≧20km/h・高速道:≧40km/h)の3段階に区分し、また、車両感知機の故障などで情報収集ができない場合には「不明」と表示している。
渋滞状況を表す渋滞情報は、VICSリンク(VICSで用いられている位置情報識別子)全体が同一混雑状況の場合、
「VICSリンク番号+状態(渋滞/混雑/閑散/不明)」
と表示され、また、リンク内の一部だけが渋滞しているときは、
「VICSリンク番号+渋滞先頭距離(リンク始端からの距離)+渋滞末尾距離(リンク始端からの距離)+状態(渋滞)」
と表示される。この場合、渋滞がリンク始端から始まるときは、渋滞先頭距離が0xffと表示される。また、リンク内に異なる混雑状態が共存する場合は、各混雑状況がこの方法でそれぞれ記述される。
また、各リンクの旅行時間を表すリンク旅行時間情報は、
「VICSリンク番号+旅行時間」
と表示される。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−194170号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、交通状況を観測する画像センサの導入が進んでいる。画像センサは、通常、交差点入り口付近に取り付けられており、この画像センサの画像を解析して、画像センサの設置地点から数百mに渡り、道路のレーン毎の交通状況を計測することができる。
しかし、現在のVICS交通情報では、該当路線の代表的な交通状況が表示されるだけで、レーン毎に区別した交通状況は提示されていない。そのため、例えば、右折レーンが混み、直進レーンが空いている場合に、交通情報では、それらの交通流を総合した混雑状況が提示されるので、ユーザは、自分が進む方向のレーンの混雑状況を的確に把握することができないと言う問題点がある。
【0006】
本発明は、こうした従来の問題点を解決するものであり、対象道路のレーン毎の交通状況を表すことができる交通情報の提示方法と、その方法を実施する装置とを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の交通情報提示方法では、道路の各車線における交通状況の状態量を道路に沿って等間隔にサンプリングし、得られたサンプリングデータを、各車線のサンプリングデータが復元できる符号化データに変換して提示するようにしている。
そのため、この交通情報を受け取ったユーザは、自分が進む方向のレーンの混雑状況を的確に把握することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態における交通情報提示方法では、車両速度や旅行時間、渋滞度などを表す道路交通情報を、道路に沿って変化する交通状況の状態量(車両速度、旅行時間、渋滞度)を表す関数として捉える。そして、道路交通情報を提供する提供側は、交通状況を道路に沿って等間隔にサンプリングし、得られた状態量のサンプリングデータを用いて、受信側で道路交通情報の関数が再現できる情報を生成する。また、各レーン(車線)の道路交通情報は、各車線を独立した道路と見なして、それぞれの車線における道路交通情報の関数が再現できる情報を生成し、全体のデータ量が少なくなるようなデータ処理を施して受信側に提供する。
【0009】
図4は、対象道路の一つのレーンに関する道路交通情報を生成する順序について示している。
まず、図4(a)に示すように、距離Xmの形状ベクトル(道路)を基準ノードから単位区画長の長さ(例:50〜500m)で等間隔に区切って標本化し、図4(b)に示すように、各標本化点の状態量として、例えば、各標本化点を通過する車両の平均速度を求める。図4(b)では、標本化によって設定した量子化単位(距離量子化単位)を表すコマの中に、求めた速度の値を示している。なお、この場合、状態量として、平均速度の代わりに、標本化点間隔を通過する車両の平均旅行時間や渋滞ランクを求めても良い。
【0010】
次に、この速度の値を、図5の交通情報量子化テーブルを用いて量子化量に変換する。この交通情報量子化テーブルでは、ユーザが渋滞時の詳しい情報を求めていることから、速度が10km/h未満の場合、1km/hの刻みで量子化量が増加し、速度が10〜19km/hの範囲では2km/hの刻みで量子化量が増加し、速度が20〜49km/hの範囲では5km/hの刻みで量子化量が増加し、速度が50km/h以上の範囲では10km/hの刻みで量子化量が増加するように設定している。この交通情報量子化テーブルを用いて量子化した値を図4(c)に示している。
【0011】
次に、量子化した値を、発生頻度が偏りを持つ値に変換するため、統計予測値からの差分で表現する。ここでは、着目する距離量子化単位の量子化した速度Vに対し、上流側の距離量子化単位の量子化した速度Vn−1を統計予測値Sとして用いて、(V−Vn−1)により差分を算出する。算出結果を図4(d)に示している。
このように、量子化した速度を統計予測値からの差分で表現した場合には、隣り合う量子化単位の交通状況は似通っているため、±0周辺の値の発生頻度が高くなる。
【0012】
こうした処理を施したデータに対して可変長符号化を実施する。即ち、過去の交通情報を分析して、図6に示すような、交通情報の統計予測値差分を符号化するための符号表を作成し、この符号表を用いて図4(d)の値を符号化する。例えば、+2は“1111000”と符号化され、−2は“1111001”と符号化される。また、00000のように0が連続する場合は“100”と符号化される。
このように、交通情報を量子化し、統計予測差分値に変換して±0周辺の値の発生頻度を高めることにより、可変長符号化(ハフマン/算術符号/シャノン・ファノ等)や連長圧縮(ランレングス符号化)によるデータ圧縮の効果が向上する。特に、渋滞情報を、従来のように4段階のランクで表示する場合には、多くの距離量子化単位における統計予測値差分が0になるため、連長圧縮による効果が極めて高くなる。
【0013】
こうして符号化された道路交通情報は、対象道路を特定する道路区間参照データと共に提供される。図7には、道路区間参照データである、道路形状を表す形状ベクトルデータ列情報を示している。道路区間参照データと共に提供される道路交通情報のデータ構造については後述する。また、これらの情報の他に、形状ベクトルの符号表や、交通情報量子化テーブル(図5)、交通情報の統計予測差分値の符号表(図6)などが同時に(あるいは別ルートで)提供される。
【0014】
一方、これらの情報を受信した受信側では、各交通情報提供区間の形状ベクトルを復号化した後、自己のデジタル地図データに対するマップマッチングを行って対象道路区間を自己の地図上で特定し、この対象道路区間の道路交通情報を、符号表を参照して復号化する。
こうすることで、受信側は、道路に沿って変化する道路交通情報(基準ノードからの距離の関数で表された道路交通情報)を再生することができる。
【0015】
また、関数としての道路交通情報は、直交変換によって、その関数を周波数成分の異なる幾つかの波形に分解し、各周波数の係数値を提供することによっても、受信側では、道路交通情報を再生することができる。この直交変換には、DFT(離散フーリエ変換)、DCT(離散コサイン変換)、DHT(離散アダマール変換)、DWT(離散ウェーブレット変換)等を用いることができる。
例えば、DFTでは、複素関数fで表した有限個の離散値(状態量)から、(数20)(フーリエ変換)によりフーリエ係数C(k)を得ることができる。
Figure 2004227316
逆に、C(k)が与えられれば、(数21)(逆フーリエ変換)により離散値(状態量)を得ることができる。
Figure 2004227316
交通情報の提供側は、交通情報の状態量(図4(b))を、(数20)を用いてn(=2)個の係数に変換し、この係数を量子化する。この量子化による値は、低周波の係数は1で除算し、高周波の係数ほど、大きい値で除算した後、小数点以下を四捨五入して求める。量子化後の値は可変長符号化で圧縮して送信する。
この道路交通情報を受信した受信側は、係数を復号化・逆量子化した後、(数21)を用いて交通状況の状態量を再生する。
【0016】
また、直交変換にDWT(離散ウェーブレット変換)を用いる場合は、次のようになる。
ウェーブレット変換の一般式を図8に示している。ウェーブレットとは、基本ウェーブレットと呼ばれる時間的にも周波数的にも限定した範囲だけに存在する関数Ψ(t)に対して、時間軸上でa倍する操作(スケール変換)や、時間的にbだけ横にずらす操作(シフト変換)を行い、こうしてできる(数3)のような関数の集合のことを言う。この関数を用いて、パラメータa、bに対応する信号の周波数や時間成分を抽出することができ、この操作をウェーブレット変換という。
ウェーブレット変換には、連続ウェーブレット変換と離散ウェーブレット変換(DWT)とが存在する。連続ウェーブレット変換の順変換を(数1)に、逆変換を(数2)に示している。この実数a、bをa=2j、b=2jk(j>0)と置いて、離散ウェーブレット変換(DWT)の順変換は(数5)のように、また、逆変換(IDWT)は(数6)のように表される。
【0017】
このDWTは再帰的に低域を分割するフィルタ回路によって実現でき、また、IDWTは、分割時と逆の合成を繰り返すフィルタ回路によって実現できる。図9(a)はDWTのフィルタ回路を示している。このDWT回路は、低域通過フィルタ181と、高域通過フィルタ182と、信号を1/2に間引く間引き回路183とを備えた複数の回路191、192,193のカスケード接続により構成され、回路191に入力した信号の高域成分は、高域通過フィルタ182を通過した後、間引き回路183で1/2に間引かれて出力され、低域成分は、低域通過フィルタ181を通過した後、間引き回路183で1/2に間引かれて次の回路192に入力する。回路192でも同様に、高域成分は間引かれて出力され、低域成分は、間引かれた後、次の回路193に入力し、そこで同様に高域成分と低域成分とに分けられる。
【0018】
図10(a)は、DWT回路の各回路191、192、193によって分解される信号を示しており、入力信号f(t)(≡Sk(0);なお、上付き文字は次数を表す)は、回路191で、高域通過フィルタ182を通過した信号Wk(1)と低域通過フィルタ181を通過した信号Sk(1)とに分割され、信号Sk(1)は、次の回路92で、高域通過フィルタ182を通過した信号Wk(2)と低域通過フィルタ181を通過した信号Sk(2)とに分割され、信号Sk(2)は、次の回路193で、高域通過フィルタ82を通過した信号Wk(3)と低域通過フィルタ181を通過した信号Sk(3)とに分割される。このS(t)をスケーリング係数(またはローパスフィルタ)と言い、W(t)をウェーブレット係数(またはハイパスフィルタ)と言う。
【0019】
次の(数8)(数9)は、本発明の実施形態で用いるDWTの変換式を示している。
ステップ1:w(t) = f(2t+1) − [{f(2t)+f(2t+2)}/2] (数8)
ステップ2:s(t) = f(2t) + [{w(t)+w(t−1)+2}/4] (数9)
第n次の順変換は、第(n−1)次のスケーリング係数を(数8)及び(数9)のステップにより変換する。また、この変換を実現するDWT回路の各回路191、192、193の構成を図11(a)に示している。図中の「Round」は、丸め処理を示している。交通状況の状態量を示す離散値f(t)は、(数8)及び(数9)によってスケーリング係数とウェーブレット係数とに変換されて提供される。
【0020】
また、図9(b)はIDWTのフィルタ回路を示している。IDWT回路は、信号を2倍に補間する補間回路186と、低域通過フィルタ184と、高域通過フィルタ185と、低域通過フィルタ184及び高域通過フィルタ185の出力を加算する加算器187とを備えた複数の回路194、195、196のカスケード接続により構成され、回路194に入力した低域成分及び高域成分の信号は、2倍に補間され、加算されて次の回路195に入力し、この回路195で高域成分と加算され、さらに、次の回路195で高域成分と加算されて出力される。
【0021】
図10(b)は、IDWT回路の各回路194、195、196によって再構成される信号を示しており、回路194で、スケーリング係数Sk(3)とウェーブレット係数Wk(3)とが加算されてスケーリング係数Sk(2)が生成され、次の回路195で、このスケーリング係数Sk(2)とウェーブレット係数Wk(2)とが加算されてスケーリング係数Sk(1)が生成され、次の回路196で、スケーリング係数Sk(1)とウェーブレット係数Wk(1)とが加算されてSk(0)(≡f(t))が生成される。
【0022】
次の(数10)(数11)は、本発明の実施形態で用いるIDWTの変換式を示している。
ステップ1:f(2t) = s(t) + [{w(t)+w(t−1)+2}/4] (数10)
ステップ2:f(2t+1) = w(t) − [{f(2t)+f(2t+2)}/2] (数11)
第n次の逆変換は、第(n+1)次のIDWTにより変換された信号をスケーリング係数として、(数10)及び(数11)のステップによる変換を行う。また、この変換を実現するIDWT回路の各回路194、195、196の構成を図11(b)に示している。提供されたスケーリング係数及びウェーブレット係数を用いて、(数10)及び(数11)により、交通状況の状態量を示す離散値f(t)が復元される。
【0023】
このように、道路交通情報を周波数成分の係数に変換して送信する場合には、受信側は、送られた係数の全てを用いて、道路交通情報を元通りに復元することもできれば、送られた係数の一部だけを用いて、大まかな道路交通情報を再現することもできる。DFTの場合は、低周波の係数だけを用いて大まかな交通情報を再現することができ、また、DWTの場合は、スケーリング係数と高次のウェーブレット係数とを用いて、平滑化した交通情報を再現することができる。
【0024】
本発明の実施形態における交通情報表示方法では、対象道路の各レーンの交通状況を、こうした圧縮符号化方法でデータ化し、受信側に提供する。
しかし、図3に示すように、画像センサ81の画像から各レーンの交通状況が観測できる道路区間A(画像センサ81の設置地点〜数百m)については、レーン毎の交通情報を提供できるが、プローブカー82や超音波車両感知器などのセンサ83によってのみ交通状況の状態量の収集が可能な道路区間Bについては、レーン毎の交通情報を提供することができない。そのため、提供する道路交通情報では、レーン毎の情報を含む区間と、道路単位の情報しか含まない区間とが受信側で分かるようにしなければならない。
【0025】
本発明の実施形態における交通情報表示方法では、レーン毎の情報を含む区間と、道路単位の情報しか含まない区間とを識別するために、マスクビット情報を用いる。
マスクビット情報は、図12に示すように、形状ベクトル(道路)を等間隔に区切って設定した距離量子化単位での交通状況の状態量が有効か無効かを表す情報であり、0または1で表現され、0は「交通情報が無効」、1は「有効」を表す。
このマスクビット情報を交通状況の状態量とともに提供する場合には、計測データが無くて交通状況が「不明」であるときに、その状態量としてどのような値を設定しても、受信側では、マスクビット情報を用いて「不明」区間を明確に識別することができる。
【0026】
図12は、楕円で囲んだ「不明」区間の状態量を、送信側が0に設定した場合を示している。図12(a)は、送信側から圧縮符号化して送られる道路交通情報とマスクビット情報とを模式的に示しており、図12(b)は、受信側が受信して復号化した交通状況とマスクビット情報とを模式的に示している。受信側は、最終的に、道路交通情報とマスクビット情報とのアンドを取ることによって、図12(c)に示す道路交通情報を再生する。この場合、復号化した交通状況(図12(b))における「不明」区間の状態量が不可逆圧縮によって0から変化しても、マスクビット情報とのアンドを取ることによって、「不明」区間は明確になる。
【0027】
図1は、車線1(直進・左折)、車線2(直進)、車線3(直進)及び車線4(右折)の各レーンの道路交通情報が提供される道路を模式的に示し、図2(a)は、この各車線における距離量子化単位の状態量を示している。それぞれの車線における距離量子化単位の状態量は、図4(b)と同様に、道路を基準位置から単位区画長の長さ(例:50m)で等間隔に区切った各標本化点での状態量であり、ここでは、状態量として、渋滞度(渋滞=1、混雑=2、閑散=3、不明=−)を示している。
【0028】
この道路交通情報の全体のデータ量を減らすために、特定の車線を基準レーンに定め、各車線の状態量を基準レーンの状態量との差分で表現する。図2(b)には、車線2を基準レーンとし、車線1、車線3及び車線4の状態量を車線2の状態量との差分で表した場合を示している。この処理により、基準レーン以外は、状態量の値が0周辺に集中し、その結果、圧縮効果が高まる。
【0029】
図2(b)のように変形した各車線の状態量は、図4(c)、(d)と同様に、必要に応じて量子化し、統計予測値からの差分で表現し、さらに、符号表を用いて可変長符号化した後、受信側に送信する。なお、ここで使用する符号表は、道路の過去の交通状況を解析して生成した道路単位のものであっても良いし、車線別の交通状況を解析して生成した車線単位のものであっても良い。
あるいは、図2(b)のように変形した各車線の状態量に対し、前述するように、直交変換を施して係数に変換し、この係数を、符号表を用いて可変長符号化した後、受信側に送信する。
【0030】
図13は、道路区間参照データ(図7)と共に提供される道路交通情報のデータ構造を示している。「交通情報提供区間数」には、この道路交通情報に含まれる交通情報提供区間の数が表示され、交通情報提供区間シリアル番号1からVで表された各交通情報提供区間について、道路区間参照データ(図7)の対応する形状ベクトルデータ識別番号を示す「参照形状ベクトル列番号」、順方向の交通情報か逆方向の交通情報かを区別する方向識別フラグ、対象道路区間の始端側基準ノード番号及び終端側基準ノード番号、距離量子化単位の単位区間長を示す識別コード、符号化方式を示す識別コード、符号表の識別コード、距離量子化単位の数、車線の総数を示す総トラック数、基準レーンのトラック番号、各車線の属性(直進または右左折、レーン番号)、可変長符号化した各車線のマスクビット情報、及び、可変長符号化した各車線の交通情報のデータが表示される。
【0031】
符号化方式として、統計予測値との差分値を符号化する方式が用いられた場合は、交通情報のデータとして、この方式で符号化された交通情報のデータが記述され、また、DFTによる直交変換が用いられた場合は、交通情報のデータとして、フーリエ係数を、実数部・虚数部の順に、低周波成分の係数から高周波成分の係数の順に可変長符号化したデータ列が記述され、また、DWTによる直交変換が用いられた場合は、交通情報のデータとして、スケーリング係数、次数の高いウェーブレット係数、次数の低いウェーブレット係数の順に可変長符号化したデータ列が記述される。
【0032】
なお、ここでは、複数の車線の一つを基準レーンに設定して、他の車線の状態量を基準レーンの状態量との差分で表現したが、例えば、各車線の状態量の平均値を取るなどして、対象道路の代表交通情報を設定し、各車線の状態量を代表交通情報との差分で表現するようにしてもよい。図14には、この場合の道路交通情報のデータ構造を示している。このデータには、該当道路の代表交通情報と、そのマスクビット情報とが含まれている。複数の車線の一つを基準レーンに設定する場合には、基準レーンの状態量が「不明」となる区間で、他の車線の状態量も「不明」となってしまうが、代表交通情報を設定すると、そうした不便が解消できる。また、車線毎の詳しい交通情報を必要としないユーザは、代表交通情報だけを利用することができる。
また、可逆的な圧縮・符号化(ロスレス圧縮)が行われる場合には、「不明」に対して特定の値(例えば0)を付与することにより、受信側は、「不明」区間を識別することが可能となる。そのため、この場合は、マスクビット情報が無くてもよい。
【0033】
図15には、この交通情報表示方法を実施する交通情報提供システムの一例を示している。このシステムは、センサA(超音波車両センサ)21、センサB(AVIセンサ)22及びセンサC(プローブカー)23を用いて交通情報を計測する交通情報計測装置10と、過去の交通情報を用いて交通情報の符号化に使用する符号表を作成する符号表作成部50と、交通情報及びその対象区間の情報を符号化して送信する交通情報送信部30と、送信された交通情報を受信して活用するカーナビ等の受信側装置60とから成る。ここでは、符号化方式としてDWTを用いる場合を示している。
交通情報計測装置10は、各センサ21、22、23からデータを収集するセンサ処理部A(11)、センサ処理部B(12)及びセンサ処理部C(13)と、各センサ処理部11、12、13から送られたデータを処理して、対象区間を示すデータとその交通情報データとを出力する交通情報算出部14とを備えている。
【0034】
符号表作成部50は、DWT変換で生成されたスケーリング係数及びウェーブレット係数の量子化に用いる複数種類の交通情報量子化テーブル53と、複数種類の標本化点間隔(単位区画長)を規定する距離量子化単位パラメータテーブル54と、スケーリング係数及びウェーブレット係数を可変長符号化するための各種の符号表52を作成する符号表算出部51とを備えている。
交通情報送信部30は、交通情報計測装置10から交通情報を受信する交通情報収集部31と、交通情報から交通状況を判定し、標本化点間の単位区画長(距離量子化単位)や使用すべき量子化テーブル及び符号表を決定する量子化単位決定部32と、対象区間の形状ベクトルデータを統計予測差分値に変換し、また、交通情報の生成に用いるサンプリングデータを決定する交通情報変換部33と、交通情報のDWT処理や対象区間の形状ベクトルの符号化処理を行うDWT符号化処理部34と、符号化された交通情報データ及び形状ベクトルデータを送信する情報送信部35と、デジタル地図データベース36とを備えている。
【0035】
受信側装置60は、交通情報送信部30から提供された情報を受信する情報受信部61と、受信情報を復号化して交通情報及び形状ベクトルを復元する復号化処理部62と、デジタル地図データベース65のデータを用いて形状ベクトルのマップマッチングを行い、交通情報の対象区間を決定するマップマッチング及び区間確定部63と、受信した交通情報をリンクコストテーブル66の対象区間のデータに反映させる交通情報反映部64と、GPSアンテナ69やジャイロ70を用いて自車位置を判定する自車位置判定部68と、自車位置から目的地までのルート探索等にリンクコストテーブル66を活用する情報活用部67と、ルート探索結果に基づいて音声での案内を行うガイダンス装置71とを備えている。
【0036】
交通情報計測装置10のセンサ処理部C13は、プローブカー23が時間単位で計測した車両の位置座標・走行距離・速度などの情報を収集し、センサ処理部A11は、道路上の各所に設置された超音波車両センサの情報を収集し、また、センサ−処理部B12は、道路上に設置された画像センサ等の情報を収集する。交通情報算出部14は、収集した交通情報を解析し、基準点からの距離の関数で表した対象道路の代表交通情報を生成し、また、車線毎の交通状況のデータが得られた区間については、基準点からの距離の関数で表した車線毎の交通情報を生成する。交通情報算出部14は、生成した交通情報と対象道路区間を表す情報とを交通情報送信部30及び符号表作成部50に出力する。
【0037】
図16のフロー図は、このシステムの符号表作成部50、交通情報送信部30及び受信側装置60の動作を示している。
符号表作成部50の符号表算出部51は、交通情報計測装置10から送られて来る交通情報の交通状況パターンを解析し、パターン別に交通情報を整理する。
符号表を作成するときは、過去の交通状況パターンLの交通情報を集計し(ステップ11)、距離量子化単位パラメータテーブル54に記載されている距離方向の量子化単位(距離量子化単位)の中から、使用する距離量子化単位Mを設定し(ステップ12)、交通情報量子化テーブル53の中から、スケーリング係数及びウェーブレット係数の量子化に用いる交通情報量子化テーブルNを設定する(ステップ13)。次に、交通状況パターンLの交通情報(代表交通情報及び代表交通情報との差分で表した車線毎の交通情報(以下、「車線交通情報」と言う))から間隔Mごとの各標本化点における値を算出し、これにDWTを施してスケーリング係数及びウェーブレット係数を求める(ステップ14)。この詳細は、交通情報送信部30の手順のところで詳しく説明する。
【0038】
次に、交通情報量子化テーブルNに規定された値を用いて、スケーリング係数及びウェーブレット係数を量子化し、スケーリング係数及びウェーブレット係数の量子化係数を算出する(ステップ15)。次に、この量子化係数の分布を計算し(ステップ16)、量子化係数やランレングスの分布(同一値の連続分布)を基に、スケーリング係数及びウェーブレット係数の量子化係数を可変長符号化するための代表交通情報用及び車線交通情報用の符号表52を作成する(ステップ17)、(ステップ18)。
この手順を、全てのL、M、Nの組み合わせに対応する符号表52が作成されるまで繰り返す(ステップ19)。
こうして、各種の交通状況パターン及び情報表現の分解能に対応する多数の符号表52があらかじめ作成され、保持される。
【0039】
一方、交通情報送信部30は、交通情報を収集し、交通情報提供区間を決定する(ステップ21)。1つの交通情報提供区間Vを対象として(ステップ22)、その交通情報提供区間Vの周辺の形状ベクトルを生成し、基準ノードを設定する(ステップ23)。次いで、形状ベクトルの可逆符号化圧縮を行う(ステップ24)。
量子化単位決定部32は、交通状況を判定し、位置分解能を規定する標本化点間の単位区画長やデータ数、また、交通情報の分解能を規定する交通情報量子化テーブル53や符号表52などを決定する(ステップ25)。
交通情報変換部33は、この距離量子化単位の単位区画長に基づいて代表交通情報及び車線交通情報のサンプリングデータを決定する。また、必要に応じて、代表交通情報及び車線交通情報のマスクビット情報を生成する(ステップ26)。
【0040】
図17は、交通情報のサンプリングデータの詳しい設定手順を示している。
交通情報は、交通情報算出部14で距離の関数に表現され(ステップ261)、距離量子化単位の単位区画長(位置の分解能)またはデータ数が、量子化単位決定部32により定義される(ステップ262)。交通情報変換部33は、距離の関数で表現された代表交通情報及び各車線の交通情報を、定義された分解能により、等間隔にサンプリングし、代表交通情報のサンプリングデータと、この代表交通情報のサンプリングデータとの差分で表した車線交通情報のサンプリングデータとを得る(ステップ263)。
【0041】
量子化単位決定部32は、交通状況等から、交通情報の表現の粗さを決める交通情報の分解能を定義する(ステップ264)。交通情報変換部33は、ステップ263でサンプリングしたデータに着目し(ステップ265)、計測精度が情報の分解能と一致しているか否かを識別し(ステップ266)、計測精度が詳し過ぎる場合には、交通情報の分解能に合わせて計測情報の丸め処理を行う(ステップ267)。
次に、交通情報変換部33は、サンプリングデータ数がk×2個か否かを識別し(ステップ269)、k×2個でない場合には、0値または最後の数値を追加して、サンプリングデータ数をk×2個に設定する(ここでは、k=1の場合について説明する)(ステップ269)。交通情報変換部33は、こうして生成したサンプリングデータをDWT符号化処理部34に送る(ステップ270)。
【0042】
図16に戻り、DWT符号化処理部34は、このサンプリングデータに対してDWTを行う。
図18は、DWTの詳しい手順を示している。まず、データの絶対値を小さくするため、距離でサンプリングしたデータの中間値分だけデータのレベルをシフトする(ステップ271)。
次に、DWTの次数Nを決定する。サンプリングデータの個数が2個の場合、次数Nはm以下の値に設定することができる(ステップ272)。次いで、まず0次(n=0)の場合から順に(ステップ273)、データ数/2により入力データ数を決定し(ステップ274)、サンプリングデータに対し、前述する(数8)及び(数9)によるDWTを適用して、入力データをスケーリング係数とウェーブレット係数とに分解する(ステップ275)。このとき、スケーリング係数及びウェーブレット係数のデータ数は、各々、入力データ数の1/2となる。
得られたスケーリング係数をデータの前方に、ウェーブレット係数をデータの後方に格納する(ステップ276)。n<Nである場合は(ステップ277)、ステップ274に戻り、次数を1つ上げて、データ数/2により入力データ数を決定する。このとき、ステップ276で前方に格納されたスケーリング係数だけが次の入力データとなる。
ステップ274〜ステップ276の処理をn=Nに達するまで繰り返す(ステップ277)。N=mの場合、m次までDWTを繰り返すと、スケーリング係数は唯1つとなる。
【0043】
1次のスケーリング係数の距離量子化単位は、原データの距離量子化単位の2倍であり、このスケーリング係数の値は、その距離量子化単位に含まれる原データの値を平均化したものとなっている。また、2次のスケーリング係数の距離量子化単位は、1次のスケーリング係数の距離量子化単位の2倍であり、2次のスケーリング係数の値は、その距離量子化単位に含まれる1次のスケーリング係数の値を平均化したものとなっている。つまり、n次のスケーリング係数の距離量子化単位は、(n−1)次のスケーリング係数の距離量子化単位の2倍であり、n次のスケーリング係数の値は、その距離量子化単位に含まれる(n−1)次のスケーリング係数の値を平均化したものとなっている。唯一となるm次のスケーリング係数の値は、全ての原データの平均値となる。このスケーリング係数により、後述するように、原データ(交通情報)の大まかな、平滑化した状態を示すことができる。
【0044】
次いで、DWT符号化処理部34は、スケーリング係数及びウェーブレット係数を、量子化決定部32が決定した交通情報量子化テーブル53を用いて量子化する(ステップ278)。交通情報量子化テーブル53には、スケーリング係数を除する値p及びウェーブレット係数を除する値q(≧p)が規定されており、量子化処理では、スケーリング係数をpで、ウェーブレット係数をqで割り算し、四捨五入してデータを丸める(ステップ279)。なお、この量子化を省略し(p=q=1とした場合に相当する)、丸め処理だけを行うようにしても良い。また、量子化の代わりに、スケーリング係数及びウェーブレット係数に所定の整数を乗算する逆量子化を行っても良い。
【0045】
DWT符号化処理部34は、さらに、量子化(または逆量子化)したデータを、量子化決定部32が決定した符号表52を用いて可変調符号化する。なお、この可変長符号化も、省略することができる。また、DWT符号化処理部34は、マスクビット情報の可変長符号化を行う(ステップ29)。
DWT符号化処理部34は、これらの処理を交通情報提供区間の全てについて実行する(ステップ30、ステップ31)。
情報送信部35は、符号化されたデータを送信データに変換し(ステップ32)、符号表とともにデータ送信する(ステップ33)。
【0046】
一方、受信側装置60は、図16に示すように、情報受信部61がデータを受信すると(ステップ41)、各交通情報提供区間Vについて(ステップ42)、復号化処理部62が、形状ベクトルを復号化し、マップマッチング及び区間確定部63が、自己のデジタル地図データベース65に対するマップマッチングを行い、対象道路区間を特定する(ステップ43)。また、復号化処理部62は、マスクビット情報を復号化し、また、符号表を参照して、交通情報データの可変長復号化(ステップ44)や逆量子化(送信側で逆量子化を行っている場合には量子化)を行い(ステップ45)、その後、IDWTを実施する(ステップ46)。
【0047】
図19は、IDWTの詳しい手順を示している。受信した交通情報のデータからDWTの次数Nを読み取り(ステップ461)、nをN−1に設定し(ステップ462)、データ数/2により入力データ数を決定する(ステップ463)。次いで、入力データの前方をスケーリング係数とし、入力データの後方をウェーブレット係数として、(数10)及び(数11)によってデータを再構成する(ステップ464)。
n>0である場合、または制限時間内である場合は、ステップ463に戻り、nを1減算して、ステップ463、ステップ464の手順を繰り返す(ステップ465)。また、n=0となり、IDWTが終了したときは、送信側がレベルシフトした分だけデータを逆シフトする(ステップ468)。
【0048】
また、制限時間が過ぎたときは、n>0であってもIDWTを終了し、得られた交通情報データを用いて解像度を落とした交通情報を表示するため、距離量子化単位の単位長(距離分解能)を2倍に設定し(ステップ467)、さらに、送信側がレベルシフトした分だけデータを逆シフトする(ステップ468)。
こうして代表交通情報及び車線交通情報を再生し、代表交通情報の値と車線交通情報の値とを加算して、各車線の交通情報を再生する。また、再生した各交通情報の状態量とマスクビット情報とを乗算して、有効な状態量を求める(ステップ47)。
【0049】
送信側が2個のサンプリングデータ(原データ)を用いて6次のDWTを行ったとすると、送信データには、1個の6次スケーリング係数、1個の6次ウエーブレット係数、2個の5次ウエーブレット係数、4個の4次ウエーブレット係数、8個の3次ウエーブレット係数、16個の2次ウエーブレット係数、及び、32個の1次ウエーブレット係数が含まれる。
受信側が、6次スケーリング係数しか受信できなかった場合には、原データの距離解像度の1/2=1/64のデータが復元できる。また、6次ウエーブレット係数まで受信できたときは、受信済みデータと組み合わせてIDWTを行うことにより、5次スケーリング係数が復号化できるため、原データの距離解像度の1/2=1/32のデータが復元できる。また、5次ウエーブレット係数まで受信できたときは、受信済みデータと組み合わせてIDWTを行うことにより、4次スケーリング係数が復号化できるため、原データの距離解像度の1/2=1/16のデータが復元できる。また、4次ウエーブレット係数まで受信できたときは、受信済みデータと組み合わせてIDWTを行うことにより、3次スケーリング係数が復号化できるため、原データの距離解像度の1/2=1/8のデータが復元できる。また、3次ウエーブレット係数まで受信できたときは、受信済みデータと組み合わせてIDWTを行うことにより、2次スケーリング係数が復号化できるため、原データの距離解像度の1/2=1/4のデータが復元できる。また、2次ウエーブレット係数まで受信できたときは、受信済みデータと組み合わせてIDWTを行うことにより、1次スケーリング係数が復号化できるため、原データの距離解像度の1/2のデータが復元できる。また、1次ウエーブレット係数まで受信できたときは、受信済みデータと組み合わせてIDWTを行うことにより、原データの距離解像度のデータが復元できる。
【0050】
交通情報反映部64は、復号化された代表交通情報及び各車線の交通情報を自システムのリンクコスト等に反映させる(ステップ48)。こうした処理が全ての交通情報提供区間について実行される(ステップ49、50)。情報活用部67は、提供された代表交通情報及び各車線の交通情報を活用して所要時間表示やルートガイダンスを実行する(ステップ51)。
このように、受信側装置60は、交通情報送信部30から提供された各車線の交通情報を経路探索などの処理に活用することができる。
【0051】
なお、これまで、道路区間参照データとして、形状ベクトルデータ列を受信側に伝え、受信側が、この形状ベクトルデータ列を参照して交通情報の対象道路区間を識別する場合について説明したが、形状ベクトルデータ列以外のものを道路区間参照データとして使用することも可能である。例えば、図20(a)に示すように、統一的に定めた道路区間識別子(リンク番号)や交差点識別子(ノード番号)を用いても良い。
また、提供側及び受信側の双方が同一地図を参照する場合には、提供側が緯度・経度データを受信側に伝え、受信側が、このデータによって道路区間を特定することができる。
【0052】
また、図20(b)に示すように、交差点部やリンク途中の道路から抜き出した間欠的なノードP1・P2・P3・P4の位置参照用の緯度・経度データ(名称、道路種別等の属性情報も保有するもの)を受信側に送信して対象道路を伝えるようにしてもよい。ここで、P1=リンク中点、P2=交差点部、P3=リンク中点、P4=リンク中点である。この場合、受信側は、図20(c)に示すように、まず、P1、P2、P3、P4の各々の位置を特定し、次に各々の区間を経路探索で繋いで、対象道路区間を特定する。
また、対象道路を特定する道路区間参照データとして、前述する形状ベクトルデータ列や道路区間識別子、交差点識別子だけでなく、道路地図をタイル状に区分してその各々に付した識別子や、道路に設けたキロポスト、道路名、住所、郵便番号等を用い、これらの道路区間参照データによって、交通情報の対象道路区間を特定してもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の交通情報提示方法では、道路の各車線における交通状況を示すことができるので、この交通情報を受け取ったユーザは、自分が進む方向のレーンの混雑状況を的確に知ることができ、また、右左折レーンの実際の混雑状況をリンクコストに加えて経路探索などを行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態において交通情報を表示する車線について示す図
【図2】本発明の実施形態における交通情報提示方法での車線毎の状態量の処理について示す図
【図3】本発明の実施形態における交通情報提示方法で車線毎の交通情報を示す区間と示さない区間とを説明する図
【図4】道路の関数としての交通情報を説明する図
【図5】交通情報の量子化に用いる速度量子化テーブルを示す図
【図6】交通情報の符号化に用いる符号表を示す図
【図7】交通情報と共に送る形状ベクトルデータ列情報を示す図
【図8】ウェーブレット変換の一般式を示す図
【図9】DWT及びIDWTを実現するフィルタ回路を示す図
【図10】DWTでの信号の分離(a)と、IDWTでの信号の再構成(b)とを示す図
【図11】本発明の実施形態においてDWT及びIDWTを実行するフィルタ回路を示す図
【図12】本発明の実施形態における交通情報提示方法で用いるマスクビット情報を説明する図
【図13】本発明の実施形態における交通情報提示方法で送信する交通情報のデータ構成を示す図
【図14】本発明の実施形態における交通情報提示方法で送信する交通情報のデータ構成の他の例を示す図
【図15】本発明の実施形態における交通情報提示方法を実施するシステムの構成を示すブロック図
【図16】本発明の実施形態における交通情報提供システムの動作を示すフロー図
【図17】本発明の実施形態における交通情報のサンプリング手順を示すフロー図
【図18】本発明の実施形態における交通情報のDWT手順を示すフロー図
【図19】本発明の実施形態における交通情報のIDWT手順を示すフロー図
【図20】道路区間参照データの説明図
【符号の説明】
10 交通情報計測装置
11 センサ処理部A
12 センサ処理部B
13 センサ処理部C
14 交通情報算出部
21 センサA(超音波車両センサ)
22 センサB(AVIセンサ)
23 センサC(プローブカー)
30 交通情報送信部
31 交通情報収集部
32 量子化単位決定部
33 交通情報変換部
34 DWT符号化処理部
35 情報送信部
36 デジタル地図データベース
50 符号表作成部
51 符号表算出部
52 符号表
53 交通情報量子化テーブル
54 距離量子化単位パラメータテーブル
60 受信側装置
61 情報受信部
62 復号化処理部
63 マップマッチング及び区間確定部
64 交通情報反映部
66 リンクコストテーブル
67 情報活用部
68 自車位置判定部
69 GPSアンテナ
70 ジャイロ
71 ガイダンス装置
81 画像センサ
82 プローブカー
83 路上センサ
181 低域通過フィルタ
182 高域通過フィルタ
183 間引き回路
184 低域通過フィルタ
185 高域通過フィルタ
186 間引き回路
187 加算回路
191 フィルタ回路
192 フィルタ回路
193 フィルタ回路
194 フィルタ回路
195 フィルタ回路
196 フィルタ回路

Claims (9)

  1. 道路の各車線における交通状況の状態量を道路に沿って等間隔にサンプリングし、得られたサンプリングデータを、前記各車線のサンプリングデータが復元できる符号化データに変換して提示することを特徴とする交通情報提示方法。
  2. 前記サンプリングで得られたサンプリングデータ、または、その加工値を、統計予測値との差分値で表し、前記差分値を可変長符号化し、得られた符号化データを提示することを特徴とする請求項1に記載の交通情報提示方法。
  3. 前記サンプリングで得られたサンプリングデータ、または、その加工値を、直交変換して周波数成分の係数に変換し、前記係数の符号化データを提示することを特徴とする請求項1に記載の交通情報提示方法。
  4. 前記直交変換として、離散ウェーブレット変換を行うことを特徴とする請求項3に記載の交通情報提示方法。
  5. 前記車線の一つを基準レーンに設定し、その他の車線における前記サンプリングデータと前記基準レーンの前記サンプリングデータとの差分を取ることにより、前記加工値を算出することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の交通情報提示方法。
  6. 前記各車線の前記サンプリングデータから代表交通情報のサンプリングデータを生成し、前記各車線の前記サンプリングデータと前記代表交通情報の前記サンプリングデータとの差分を取ることにより、前記加工値を算出することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の交通情報提示方法。
  7. 前記各車線の前記サンプリングデータが有効か無効かを表すマスクビット情報を合わせて提示することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の交通情報提示方法。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の交通情報提示方法を実施する交通情報送出装置。
  9. 請求項1から7のいずれかに記載の交通情報提示方法で提示された交通情報を入手し、各車線の交通情報を復元する車載装置。
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