JP2004227294A - 自動改札機 - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者が子供の場合に、その利用者が子供券で利用できる者であるか、又は無料乗車できる者であるかを正確に把握できるようにする。
【解決手段】改札通路を通過する全ての利用者の通過を検知する第1の人間検知手段と、改札通路を通過する利用者のうち、無料で列車に乗車できる利用者と定められている所定の身長の高さよりも高く、かつ、普通料金の普通乗車券で列車に乗車できると定められている所定の身長の高さ未満の利用者を検知する第2の人間検知手段と、自動改札機の本体において所定の割引乗車券が使用されることなく第1の人間検知手段で利用者が検知され、かつ、前記第2の人間検知手段とで利用者が検知されたときに、その利用者の入出場を拒否する入出場拒否手段とを有する。
【選択図】 図3
【解決手段】改札通路を通過する全ての利用者の通過を検知する第1の人間検知手段と、改札通路を通過する利用者のうち、無料で列車に乗車できる利用者と定められている所定の身長の高さよりも高く、かつ、普通料金の普通乗車券で列車に乗車できると定められている所定の身長の高さ未満の利用者を検知する第2の人間検知手段と、自動改札機の本体において所定の割引乗車券が使用されることなく第1の人間検知手段で利用者が検知され、かつ、前記第2の人間検知手段とで利用者が検知されたときに、その利用者の入出場を拒否する入出場拒否手段とを有する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動改札機に係り、特に、改札通路を通過する利用者をその利用者の背丈により、乗車料金が無料の利用者、割引された料金の利用者及び通常料金の利用者の3種類に分けて処理することができるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動改札機は、その自動改札機の本体に、改札通路内への利用者(旅客)の進入及びその改札通路からの利用者の進出を検知する人間検知器の他に、利用者のうち、大人の利用者を検知する人間検知器が設けられている(特許文献1参照。)。この大人の利用者を検知する人間検知器は、改札通路の床面から所定高さ、例えば1400mm以上の物体(利用者)を検出するセンサにより構成されている。したがって、改札通路内で利用者が検知されても大人の利用者を検知する人間検知器で利用者が検知されないとき、その利用者は、子供(小児)と判定される。
【0003】
図4を用いて従来の人間検知器についてさらに説明すると、この図4は、自動改札機の本体(以下、「改札機本体」という。)G′を改札通路P側から見た側面図である。この改札機本体G′は、改札通路Pの入口側(図4において右側)の筐体Hの端面上部に設けられている投入口1から投入された磁気券からなる乗車券(図示せず)を改札機本体G′内に取込んで入出場(入場又は出場を意味している。)の処理を行う投入式である。
【0004】
図4中、2は、筐体Hの改札通路Pの出口側(図4において左側)の上面に設けられた取出口であり、投入口1に投入された乗車券のうち、利用者に返却する必要のある乗車券がその取出口2に排出されるように構成されている。すなわち、投入口1及び取出口2間の改札機本体G′の筐体H内には、投入口1から投入された乗車券を取出口2又は図示しない集札箱まで搬送することのできるカードハンドラ(図示せず)が設けられている。そして、投入口1に投入された乗車券がカードハンドラで取出口2又は集札箱まで搬送される途中、乗車券に記録されているデータが読取られるとともに、新たなデータ(入出場データ)が書込まれ、必要に応じて所定の内容が印字され、あるいはパンチ孔があけられるように構成されている。
【0005】
図4中、D,Dは、ドアであり、筐体Hの側面の入口側及び出口側にそれぞれ設けられていて、改札通路Pを開閉できるように構成されている。なお、入口側のドアDは、改札機本体G′が稼動停止のとき、あるいは、改札機本体G′がノーマルオープン型で制御されているときに、利用者が改札通路Pを逆に進入したとき(図4の矢印と反対方向に進入したとき)に閉じられるように構成されている。
【0006】
図4中、S1 〜S6 、及びS20〜S22は、人間検知器を構成するセンサ群であって、このうちS1 〜S6 は、透過型センサであり、S20〜S22は反射型センサである。透過型センサS1 〜S6 は、筐体Hの側面(改札通路P側の面)の所定の高さに、改札通路Pの通過方向に沿って所定の間隔を保って設けられている。これら透過型センサS1 〜S6 は、図示される筐体Hと改札通路Pを挾んで配置される図示しない筐体との間に設けられる投光素子及び受光素子により構成されている。そして、これら透過型センサS1 〜S6 は、改札通路Pを通過する全ての利用者、すなわち、利用者の背丈の高低に関係なく検知できるように、改札通路Pの床面から所定の高さ、例えば700mm〜800mmの範囲で設けられている。
【0007】
反射型センサS20〜S22は、筐体Hの上面で、かつ、改札通路Pの通過方向に伸びたセンサ取付ボックスB0 内に所定の間隔を保って複数個(図4の例では、改札通路Pの入口側、中央部及び出口側の3個)設けられている。これら反射型センサS20〜S22は、光線を照射する照射素子と、その照射された光線が物体(利用者)で反射されたときの反射光を受光する受光素子とで構成されている。そして、これら反射型センサS20〜S22は、改札通路Pを通過する大人の利用者を検知できるように、改札通路Pの床面から所定の高さ、例えば1400mm以上の物体(利用者)を検知できるように調整されている。
【0008】
上記構成からなる改札機本体G′において、投入口1に大人の利用者の乗車料金(運賃)である普通料金から割引された料金の乗車券である有効な子供券(小人券又は小児券と呼ばれているときもある。)が投入されると、利用者が子供であることを係員に報知するセンサ取付ボックスB0 上に設けられたランプL1 が点灯される。したがって、係員は、利用者が子供でないと思われるとき、その利用者に対して確認をとることができる。なお、子供券であっても無効券の場合は、出口側のドアDが閉じられるとともに、異常状態を係員に報知するためのセンサ取付ボックスB0 上に設けられたランプL2 が点灯される。
【0009】
【特許文献1】特開2002−63608号公報(段落0011及び0012。図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動改札機は、利用者の種類を子供の利用者と大人の利用者の2種類に分けて、すなわち、利用者の背丈が1400mm未満か又は1400mm以上かの2種類に分けてのみ処理しているので、子供の利用者のうちでも、利用者の年齢が6才未満の就学前の利用者で無料で乗車できる利用者であるのか、あるいは、子供券で乗車できる利用者であるかを判別することができなかった。このため、本来、子供券で乗車しなければならない利用者であるにもかかわらず、無料乗車を許してしまうおそれがあった。
【0011】
そこで、本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、利用者をより細かく分別して無札者の通過を阻止できるようにした自動改札機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る自動改札機は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、列車の利用者をその利用者の身長により所定の普通料金の普通乗車券で乗車できる利用者、その所定の普通料金よりも割引された所定の割引乗車券で乗車できる利用者及び無料で乗車できる利用者に区分されているときに用いられる自動改札機において、改札機本体の改札通路を通過する全ての利用者の通過を検知する第1の人間検知手段と、前記改札通路を通過する利用者のうち、前記無料で列車に乗車できる利用者と定められている所定の身長の高さよりも高く、かつ、前記所定の普通料金の普通乗車券で列車に乗車できると定められている所定の身長の高さ未満の利用者を検知する第2の人間検知手段と、前記所定の普通料金の普通乗車券で列車に乗車できると定められている所定の身長の高さ以上の利用者を検知する第3の人間検知手段と、前記改札機本体において前記所定の割引乗車券が使用されることなく前記第1の人間検知手段で利用者が検知され、かつ、前記第2の人間検知手段で利用者が検知されたときに、その利用者の入出場を拒否する入出場拒否手段と、を有することを特徴としている。
本発明の請求項2に記載の自動改札機は、改札機本体において所定の割引乗車券が使用され、かつ、第3の人間検知手段で利用者が検知されたときに、その利用者の入出場を拒否するとともに、その所定の割引乗車券に所定の入出場データを書込んで返却する返却手段を設けたことを特徴としている。
本発明の請求項3に記載の自動改札機は、改札機本体において所定の割引乗車券が使用されたときに、その所定の割引乗車券の利用者がその改札機本体の改札通路から進出又は退出するまで、他の利用者の入出場処理を禁止する禁止手段を設けたことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る改札機本体Gを改札通路P側から見た側面図である。なお、上記図4の従来の改札機本体G′と同一構成要素には同一符号を用い、これら構成要素については、説明が重複するため新規な部分のみについて異なる符号を付して説明する。
【0014】
この図1に示される改札機本体Gは、ノーマルクローズ方式で稼動されるために、入口側のドアは省略されている。もちろん、この改札機本体Gにおいても、上記図4と同様に、改札通路Pの入口側及び出口側の両方にドアを設けてノーマルオープン方式で運用することもできる。この図1中、1aは図示しないソレノイドで駆動されるシャッタであり、投入口1を開閉できるように構成されている。また、B1 はセンサ取付ボックスB0 上にさらに設けられたセンサ取付ボックスであり、このセンサ取付ボックスB1 内には、センサ取付ボックスB0 と同じ配列(改札通路Pの入口側、中央部及び出口側)で反射型センサS30〜S32が設けられている。
【0015】
なお、この改札機本体Gにおける透過型センサS1 〜S10は、上記図4よりも改札通路P内の利用者位置を細かに検知できるようにその数が増加されている。もちろん、この改札機本体Gにおいても、上記図4と同数(6個)の透過型センサとすることができる。
【0016】
図1中に示されるセンサ群(S1 〜S10、S20〜S22、S30〜S32)は、改札通路Pの入口側から出口側にかけて所定の範囲で分割されたaゾーン〜eゾーン内に分けて配設されている。これらゾーンのうち、aゾーンには、センサS1 ,S2 ,S20,S30が、bゾーンには、センサS3 ,S4 が、cゾーンには、センサS5 ,S6 ,S21,S31が、dゾーンには、センサS7 ,S8 が、そして、eゾーンには、センサS9 ,S10,S22,S32がそれぞれ配置されている。
【0017】
上記各ゾーンのうち、例えば、aゾーンにおいて、センサS1 ,S2 ,S20又はS30のいずれかにおいて利用者が検知されたときに、後述する制御器において改札通路P内に利用者が進入したと判定され、また、センサS1 ,S2 の検出順序により、その検知された利用者が改札通路P内に入ろうとしているのか、又はその改札通路P内から入口側に向けて戻ろうとしているのかが判定される。なお、各ゾーンの利用者の検知判定については、必要の都度、後に説明する。
【0018】
上述の各センサ群(S1 〜S10、S20〜S22、S30〜S32)のうち、透過型のセンサS1 〜S10は、上記図4と同様に、改札通路P内に進入した全ての利用者を検知できる高さ(例えば、改札通路Pの床面から700mm〜800mm。)に設置され、また、反射型センサS20〜S22は、上記図4と同一高さに設置されているが、その検知高さは、改札通路Pの床面から所定の高さ(h1 )、例えば、図示の例ではh1 =1100mmに調整されている。このような検知高さの設定は、反射型センサS20〜S22の光線の照射角度及び入射角度を調整することにより、容易に設定することができる。ここで例示される検知高さは、後述するが、普通料金よりも割引された乗車料金の子供券を必要とする利用者を検知できるように設定されたものである。なぜならば、この発明では、利用者が子供であっても、背丈が1.1m以上であれば、子供券を必要とする利用者であるように運用されているからである。
【0019】
なお、これら反射型センサS20〜S22も、センサS1 〜S10と同様の透過型センサとすることができる。しかし、図示されるような反射型センサとしたときは、既設の反射型センサの検知角度を調整するだけで足りるという特長がある。また、透過型センサとしたときは、安価に設置できる特長がある。
【0020】
センサ取付ボックスB1 内に設けられる反射型センサS30〜S32は、上記図4の反射型センサS20〜S22と同様に大人の利用者を検知できる検知高さ(h2 )に設定されている。図示の例では、改札通路Pの床面からh2 =1400mm以上の物体(利用者)を検知できるように調整されている。なお、これら反射型センサS30〜S32も、透過型センサとすることもできる。透過型センサにするときは、筐体Hの上面から所定高さ突出して設けられるセンサ取付バーを介してセンサが取付けられる。
【0021】
図1中、Cは、改札機本体Gを統括的に制御する制御器であって、図2に示されるように、ROM10に格納されているシステムプログラムデータ及びRAM11に格納されているワーキングデータを用いて入出場用の所定の演算処理を行う中央処理部(以下、「CPU」という。)12を有している。このCPU12には、I/Oユニット13を介して図1では省略されているカードハンドラ14と、ドアDを駆動制御するドアドライバ15と、センサ群(S1 〜S10、S20〜S22、S30〜S32)からの検知信号を入力処理するセンサアンプ16と、投入口1に設けられているシャッタ1bの図示しないソレノイドを駆動制御するソレノイドドライバ17とが接続されている。なお、I/Oユニット13には、改札機本体Gに設けられている係員処理ユニット等も接続されているが、ここでは省略されている。
【0022】
以下、図3のフローチャートを用いて制御動作について説明する。ここでは、改札機本体Gの改札通路Pを通過する利用者を身長が1.1m未満で無料で列車に乗車できる利用者(以下、「無料乗客」という。)と、身長1.1m以上で、かつ、1.4m未満で大人の普通料金から所定金額割引された、例えば半額の料金で列車に乗車できる利用者、いわゆる子供券で列車に乗車できる利用者(以下、子供で説明する。)と、身長1.4m以上の普通の料金で列車に乗車できる利用者、いわゆる大人の利用者とに分けて運賃を収受して運用されているものとして説明する。
【0023】
さて、今、投入口1に乗車券が投入されることなく、人間検知器(S1 〜S10、S20〜S22、S30〜S32)で利用者が検知されたとする(ステップ100否定。以下、ステップを「S」とする。)。その検知された利用者の身長がaゾーンのセンサS30又はcゾーンのセンサS31で検知されることなくaゾーンのセンサS20又はcゾーンのセンサS21で利用者が検知されると、その利用者の身長は、1.1m以上,1.4m未満であり(S104肯定)、その利用者は、子供券を必要とする利用者と判定されて、ドアDが閉じられるとともに、ランプL2 が点灯されて入出場が拒否される(S106)。なお、図3のフローチャートでは省略されているが、検知された利用者の身長がセンサS30又はS31で検知されたときは、無札の大人の利用者であるので、当然に入出場は拒否される。また、検知された利用者がセンサS20又はセンサS21で検知されないときは(S140否定)、その利用者は子供の利用者で、かつ、無料で乗車できる利用者と判定されて改札通路Pの通過が許可される(S108)。
【0024】
さて、投入口1に乗車券が投入されたときは(S100肯定)、その投入された乗車券に記録されているデータが読取られ、その読取られたデータを基にしたCPU12における入出場用の演算処理が行われる(S110)。そして、その演算処理の結果、入出場を許可できると判定される場合において、その投入された乗車券が大人用の普通乗車券か、又はそれよりも割引された子供券かが判定される(S112肯定、S114)。なお、投入口1に投入された乗車券が無効券の場合は、ドアDが閉じられて入出場が拒否されるとともに、ランプL2 が点灯して異常状態が係員に報知される(S112否定、S116)。
【0025】
投入口1に投入された乗車券が有効券と判定され、かつ、その乗車券が普通券と判定されたときは(S114否定)、センサS20〜S22による利用者の種別判定を終えることなく、すなわち、利用者が大人であるか子供であるかにかかわりなく、ドアDが開かれるとともに(改札機本体Gがノーマルオープン型に運用されているときはそのまま)、乗車券に入出場データが書込まれ、また、利用者に乗車券を返却する必要がある場合、その乗車券は取出口2に返却される(S108)。
【0026】
投入口1に投入された乗車券が子供券の場合(S114肯定)、先ず、シャッタ1aが閉じられるとともに、利用者が子供券利用者であることを係員に報知するためのランプL1 が点灯される(S120)。シャッタ1aが閉じられることにより、後続の利用者の乗車券投入は阻止される。なお、この閉じられたシャッタ1aは、図3のフローチャートでは省略されているが、その子供券を投入した利用者の改札通路Pからの進出がeゾーンに設けられているセンサS9 ,S10,S22,S32を用いて検出されたとき、又は、aゾーンに設けられているセンサS1 ,S2 ,S20,S30を用いて改札通路Pから入口側に向けて退出したことが検出されたときに開となり、次客処理が再開される。すなわち、投入口1に子供券が投入されたとき、改札機本体Gは、他の利用者との混同を防止するために、改札通路P内には、その子供券を投入した利用者のみが存在できるように、他の利用者の入出場処理は禁止される。
【0027】
投入口1に子供券が投入された場合において、その投入した利用者がaゾーン又はcゾーンで子供券の利用者(身長が1.1m以上,1.4m未満)と判定されるまでは、カードハンドラ14(図2参照。図1では省略。)に設けられている図示しないプール部で一時保持される(図3のフローチャートでは省略)。利用者が投入口1に乗車券を投入しても改札通路P内に進入しないときは、その利用者が子供券の利用者であるか否かを判定することができないからである。
【0028】
投入口1に投入された乗車券が子供券で、かつ、aゾーンの反射型センサS30又はcゾーンの反射型センサS31で利用者が検知されないとき、その利用者は、正常な子供券の利用者と判定されて(S122否定)、ドアDが開かれて改札通路Pの通過が許可され、また、乗車券を利用者に返却する必要があるとき、その投入された乗車券は、取出口2に排出されて返却される(S124)。なお、子供券の乗車券が投入された際に、aゾーンの反射型センサS20又はcゾーンの反射型センサS21によっても利用者が検知されないときも、その利用者は、不正な利用者でないので、改札通路Pの通過が許可される(図3のフローチャートでは省略)。
【0029】
ところで、投入された乗車券が子供券であり、かつ、aゾーンの反射型センサS30又はcゾーンの反射型センサS31で利用者が検知されたときは(S122肯定)、その利用者は、大人の利用者であるにもかかわらず子供券で入出場しているものと判定されて、ドアDが閉じられて入出場が拒否されるとともに、改札機本体Gに異常状態が発生したことを係員に報知するためのランプL2 が点灯される。また、その投入された乗車券には、今回の入出場に伴う新たな入出場データが書込まれる。そして、その投入された乗車券は、取出口2に排出されて利用者へ返却される(S126、S128)。このように、改札通路Pの通過(入出場)が拒否されたときは、改札機本体Gに設けられている図示しない表示画面又はスピーカを介して係員処理が案内される。
【0030】
係員は、入出場を拒否された利用者が子供券の利用者として正しいことが確認できたとき、改札機本体Gに設けられている図示しないリセット釦等を操作してドアDを開いて、又は有人改札口を介してその利用者を通過させることができる。なお、普通料金の支払いで乗車できる大人の利用者であるにもかかわらず子供券で入出場しようとしていると認められるとき、係員は、所定の適切な措置を採ることができる。
【0031】
なお、上述の例では、改札機本体Gは投入口1に磁気券からなる乗車券を投入して処理する投入式の例を示したが、無線通信機能を有するICカードからなる非接触券を処理する非接触式とすることもでき、あるいは、磁気券及び非接触券の双方を処理することのできる兼用式とすることもできる。非接触券を処理する場合は、改札機本体Gの入口側の筐体Hの上面に非接触券と交信するためのアンテナが設けられ、また、制御器C内には、その非接触券を処理するリーダライタが設けられる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の自動改札機は、改札機本体の改札通路を通過する全ての利用者の通過を検知する第1の人間検知手段と、前記改札通路を通過する利用者のうち、無料で列車に乗車できる利用者と定められている所定の身長の高さよりも高く、かつ、所定の普通料金の普通乗車券で列車に乗車できると定められている所定の身長の高さ未満の利用者を検知する第2の人間検知手段と、前記所定の普通料金の普通乗車券で列車に乗車できると定められている所定の身長の高さ以上の利用者を検知する第3の人間検知手段と、前記改札機本体において所定の割引乗車券(子供券)が使用されることなく前記第1の人間検知手段で利用者が検知され、かつ、前記第2の人間検知手段で利用者が検知されたときに、その利用者の入出場を拒否する入出場拒否手段とを有するので、子供券を必要とする利用者が無札で入出場するのを効果的に防止することができる。
本発明の請求項2に記載の自動改札機は、改札機本体において所定の割引乗車券(子供券)が使用され、かつ、第3の人間検知手段で利用者が検知されたときに、その利用者の入出場を拒否するとともに、その所定の割引乗車券(子供券)に所定の入出場データを書込んで返却する返却手段を設けたので、不正な子供券の利用を防止できるとともに、身長の高い子供券の利用者の場合、有人改札口等を通過させることができる。
本発明の請求項3に記載の自動改札機は、改札機本体において所定の割引乗車券(子供券)が使用されたときに、その所定の割引乗車券(子供券)の利用者がその改札機本体の改札通路から進出又は退出するまで、他の利用者の入出場処理を禁止する禁止手段を設けたので、子供券の利用者を他の利用者と明確に区別して入出場の処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る改札機本体を改札通路側から見たときの側面図である。
【図2】制御器の概略構成を示すブロック図である。
【図3】制御動作を示すフローチャートである。
【図4】従来の改札機本体を改札通路側から見たときの側面図である。
【符号の説明】
G 自動改札機の本体(改札機本体)
H 筐体
B0 ,B1 センサ取付ボックス
C 制御器
D ドア
1 投入口
2 取出口
S1 〜S10 透過型センサ
S20〜S22,S30〜S32 反射型センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は自動改札機に係り、特に、改札通路を通過する利用者をその利用者の背丈により、乗車料金が無料の利用者、割引された料金の利用者及び通常料金の利用者の3種類に分けて処理することができるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動改札機は、その自動改札機の本体に、改札通路内への利用者(旅客)の進入及びその改札通路からの利用者の進出を検知する人間検知器の他に、利用者のうち、大人の利用者を検知する人間検知器が設けられている(特許文献1参照。)。この大人の利用者を検知する人間検知器は、改札通路の床面から所定高さ、例えば1400mm以上の物体(利用者)を検出するセンサにより構成されている。したがって、改札通路内で利用者が検知されても大人の利用者を検知する人間検知器で利用者が検知されないとき、その利用者は、子供(小児)と判定される。
【0003】
図4を用いて従来の人間検知器についてさらに説明すると、この図4は、自動改札機の本体(以下、「改札機本体」という。)G′を改札通路P側から見た側面図である。この改札機本体G′は、改札通路Pの入口側(図4において右側)の筐体Hの端面上部に設けられている投入口1から投入された磁気券からなる乗車券(図示せず)を改札機本体G′内に取込んで入出場(入場又は出場を意味している。)の処理を行う投入式である。
【0004】
図4中、2は、筐体Hの改札通路Pの出口側(図4において左側)の上面に設けられた取出口であり、投入口1に投入された乗車券のうち、利用者に返却する必要のある乗車券がその取出口2に排出されるように構成されている。すなわち、投入口1及び取出口2間の改札機本体G′の筐体H内には、投入口1から投入された乗車券を取出口2又は図示しない集札箱まで搬送することのできるカードハンドラ(図示せず)が設けられている。そして、投入口1に投入された乗車券がカードハンドラで取出口2又は集札箱まで搬送される途中、乗車券に記録されているデータが読取られるとともに、新たなデータ(入出場データ)が書込まれ、必要に応じて所定の内容が印字され、あるいはパンチ孔があけられるように構成されている。
【0005】
図4中、D,Dは、ドアであり、筐体Hの側面の入口側及び出口側にそれぞれ設けられていて、改札通路Pを開閉できるように構成されている。なお、入口側のドアDは、改札機本体G′が稼動停止のとき、あるいは、改札機本体G′がノーマルオープン型で制御されているときに、利用者が改札通路Pを逆に進入したとき(図4の矢印と反対方向に進入したとき)に閉じられるように構成されている。
【0006】
図4中、S1 〜S6 、及びS20〜S22は、人間検知器を構成するセンサ群であって、このうちS1 〜S6 は、透過型センサであり、S20〜S22は反射型センサである。透過型センサS1 〜S6 は、筐体Hの側面(改札通路P側の面)の所定の高さに、改札通路Pの通過方向に沿って所定の間隔を保って設けられている。これら透過型センサS1 〜S6 は、図示される筐体Hと改札通路Pを挾んで配置される図示しない筐体との間に設けられる投光素子及び受光素子により構成されている。そして、これら透過型センサS1 〜S6 は、改札通路Pを通過する全ての利用者、すなわち、利用者の背丈の高低に関係なく検知できるように、改札通路Pの床面から所定の高さ、例えば700mm〜800mmの範囲で設けられている。
【0007】
反射型センサS20〜S22は、筐体Hの上面で、かつ、改札通路Pの通過方向に伸びたセンサ取付ボックスB0 内に所定の間隔を保って複数個(図4の例では、改札通路Pの入口側、中央部及び出口側の3個)設けられている。これら反射型センサS20〜S22は、光線を照射する照射素子と、その照射された光線が物体(利用者)で反射されたときの反射光を受光する受光素子とで構成されている。そして、これら反射型センサS20〜S22は、改札通路Pを通過する大人の利用者を検知できるように、改札通路Pの床面から所定の高さ、例えば1400mm以上の物体(利用者)を検知できるように調整されている。
【0008】
上記構成からなる改札機本体G′において、投入口1に大人の利用者の乗車料金(運賃)である普通料金から割引された料金の乗車券である有効な子供券(小人券又は小児券と呼ばれているときもある。)が投入されると、利用者が子供であることを係員に報知するセンサ取付ボックスB0 上に設けられたランプL1 が点灯される。したがって、係員は、利用者が子供でないと思われるとき、その利用者に対して確認をとることができる。なお、子供券であっても無効券の場合は、出口側のドアDが閉じられるとともに、異常状態を係員に報知するためのセンサ取付ボックスB0 上に設けられたランプL2 が点灯される。
【0009】
【特許文献1】特開2002−63608号公報(段落0011及び0012。図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動改札機は、利用者の種類を子供の利用者と大人の利用者の2種類に分けて、すなわち、利用者の背丈が1400mm未満か又は1400mm以上かの2種類に分けてのみ処理しているので、子供の利用者のうちでも、利用者の年齢が6才未満の就学前の利用者で無料で乗車できる利用者であるのか、あるいは、子供券で乗車できる利用者であるかを判別することができなかった。このため、本来、子供券で乗車しなければならない利用者であるにもかかわらず、無料乗車を許してしまうおそれがあった。
【0011】
そこで、本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、利用者をより細かく分別して無札者の通過を阻止できるようにした自動改札機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る自動改札機は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、列車の利用者をその利用者の身長により所定の普通料金の普通乗車券で乗車できる利用者、その所定の普通料金よりも割引された所定の割引乗車券で乗車できる利用者及び無料で乗車できる利用者に区分されているときに用いられる自動改札機において、改札機本体の改札通路を通過する全ての利用者の通過を検知する第1の人間検知手段と、前記改札通路を通過する利用者のうち、前記無料で列車に乗車できる利用者と定められている所定の身長の高さよりも高く、かつ、前記所定の普通料金の普通乗車券で列車に乗車できると定められている所定の身長の高さ未満の利用者を検知する第2の人間検知手段と、前記所定の普通料金の普通乗車券で列車に乗車できると定められている所定の身長の高さ以上の利用者を検知する第3の人間検知手段と、前記改札機本体において前記所定の割引乗車券が使用されることなく前記第1の人間検知手段で利用者が検知され、かつ、前記第2の人間検知手段で利用者が検知されたときに、その利用者の入出場を拒否する入出場拒否手段と、を有することを特徴としている。
本発明の請求項2に記載の自動改札機は、改札機本体において所定の割引乗車券が使用され、かつ、第3の人間検知手段で利用者が検知されたときに、その利用者の入出場を拒否するとともに、その所定の割引乗車券に所定の入出場データを書込んで返却する返却手段を設けたことを特徴としている。
本発明の請求項3に記載の自動改札機は、改札機本体において所定の割引乗車券が使用されたときに、その所定の割引乗車券の利用者がその改札機本体の改札通路から進出又は退出するまで、他の利用者の入出場処理を禁止する禁止手段を設けたことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る改札機本体Gを改札通路P側から見た側面図である。なお、上記図4の従来の改札機本体G′と同一構成要素には同一符号を用い、これら構成要素については、説明が重複するため新規な部分のみについて異なる符号を付して説明する。
【0014】
この図1に示される改札機本体Gは、ノーマルクローズ方式で稼動されるために、入口側のドアは省略されている。もちろん、この改札機本体Gにおいても、上記図4と同様に、改札通路Pの入口側及び出口側の両方にドアを設けてノーマルオープン方式で運用することもできる。この図1中、1aは図示しないソレノイドで駆動されるシャッタであり、投入口1を開閉できるように構成されている。また、B1 はセンサ取付ボックスB0 上にさらに設けられたセンサ取付ボックスであり、このセンサ取付ボックスB1 内には、センサ取付ボックスB0 と同じ配列(改札通路Pの入口側、中央部及び出口側)で反射型センサS30〜S32が設けられている。
【0015】
なお、この改札機本体Gにおける透過型センサS1 〜S10は、上記図4よりも改札通路P内の利用者位置を細かに検知できるようにその数が増加されている。もちろん、この改札機本体Gにおいても、上記図4と同数(6個)の透過型センサとすることができる。
【0016】
図1中に示されるセンサ群(S1 〜S10、S20〜S22、S30〜S32)は、改札通路Pの入口側から出口側にかけて所定の範囲で分割されたaゾーン〜eゾーン内に分けて配設されている。これらゾーンのうち、aゾーンには、センサS1 ,S2 ,S20,S30が、bゾーンには、センサS3 ,S4 が、cゾーンには、センサS5 ,S6 ,S21,S31が、dゾーンには、センサS7 ,S8 が、そして、eゾーンには、センサS9 ,S10,S22,S32がそれぞれ配置されている。
【0017】
上記各ゾーンのうち、例えば、aゾーンにおいて、センサS1 ,S2 ,S20又はS30のいずれかにおいて利用者が検知されたときに、後述する制御器において改札通路P内に利用者が進入したと判定され、また、センサS1 ,S2 の検出順序により、その検知された利用者が改札通路P内に入ろうとしているのか、又はその改札通路P内から入口側に向けて戻ろうとしているのかが判定される。なお、各ゾーンの利用者の検知判定については、必要の都度、後に説明する。
【0018】
上述の各センサ群(S1 〜S10、S20〜S22、S30〜S32)のうち、透過型のセンサS1 〜S10は、上記図4と同様に、改札通路P内に進入した全ての利用者を検知できる高さ(例えば、改札通路Pの床面から700mm〜800mm。)に設置され、また、反射型センサS20〜S22は、上記図4と同一高さに設置されているが、その検知高さは、改札通路Pの床面から所定の高さ(h1 )、例えば、図示の例ではh1 =1100mmに調整されている。このような検知高さの設定は、反射型センサS20〜S22の光線の照射角度及び入射角度を調整することにより、容易に設定することができる。ここで例示される検知高さは、後述するが、普通料金よりも割引された乗車料金の子供券を必要とする利用者を検知できるように設定されたものである。なぜならば、この発明では、利用者が子供であっても、背丈が1.1m以上であれば、子供券を必要とする利用者であるように運用されているからである。
【0019】
なお、これら反射型センサS20〜S22も、センサS1 〜S10と同様の透過型センサとすることができる。しかし、図示されるような反射型センサとしたときは、既設の反射型センサの検知角度を調整するだけで足りるという特長がある。また、透過型センサとしたときは、安価に設置できる特長がある。
【0020】
センサ取付ボックスB1 内に設けられる反射型センサS30〜S32は、上記図4の反射型センサS20〜S22と同様に大人の利用者を検知できる検知高さ(h2 )に設定されている。図示の例では、改札通路Pの床面からh2 =1400mm以上の物体(利用者)を検知できるように調整されている。なお、これら反射型センサS30〜S32も、透過型センサとすることもできる。透過型センサにするときは、筐体Hの上面から所定高さ突出して設けられるセンサ取付バーを介してセンサが取付けられる。
【0021】
図1中、Cは、改札機本体Gを統括的に制御する制御器であって、図2に示されるように、ROM10に格納されているシステムプログラムデータ及びRAM11に格納されているワーキングデータを用いて入出場用の所定の演算処理を行う中央処理部(以下、「CPU」という。)12を有している。このCPU12には、I/Oユニット13を介して図1では省略されているカードハンドラ14と、ドアDを駆動制御するドアドライバ15と、センサ群(S1 〜S10、S20〜S22、S30〜S32)からの検知信号を入力処理するセンサアンプ16と、投入口1に設けられているシャッタ1bの図示しないソレノイドを駆動制御するソレノイドドライバ17とが接続されている。なお、I/Oユニット13には、改札機本体Gに設けられている係員処理ユニット等も接続されているが、ここでは省略されている。
【0022】
以下、図3のフローチャートを用いて制御動作について説明する。ここでは、改札機本体Gの改札通路Pを通過する利用者を身長が1.1m未満で無料で列車に乗車できる利用者(以下、「無料乗客」という。)と、身長1.1m以上で、かつ、1.4m未満で大人の普通料金から所定金額割引された、例えば半額の料金で列車に乗車できる利用者、いわゆる子供券で列車に乗車できる利用者(以下、子供で説明する。)と、身長1.4m以上の普通の料金で列車に乗車できる利用者、いわゆる大人の利用者とに分けて運賃を収受して運用されているものとして説明する。
【0023】
さて、今、投入口1に乗車券が投入されることなく、人間検知器(S1 〜S10、S20〜S22、S30〜S32)で利用者が検知されたとする(ステップ100否定。以下、ステップを「S」とする。)。その検知された利用者の身長がaゾーンのセンサS30又はcゾーンのセンサS31で検知されることなくaゾーンのセンサS20又はcゾーンのセンサS21で利用者が検知されると、その利用者の身長は、1.1m以上,1.4m未満であり(S104肯定)、その利用者は、子供券を必要とする利用者と判定されて、ドアDが閉じられるとともに、ランプL2 が点灯されて入出場が拒否される(S106)。なお、図3のフローチャートでは省略されているが、検知された利用者の身長がセンサS30又はS31で検知されたときは、無札の大人の利用者であるので、当然に入出場は拒否される。また、検知された利用者がセンサS20又はセンサS21で検知されないときは(S140否定)、その利用者は子供の利用者で、かつ、無料で乗車できる利用者と判定されて改札通路Pの通過が許可される(S108)。
【0024】
さて、投入口1に乗車券が投入されたときは(S100肯定)、その投入された乗車券に記録されているデータが読取られ、その読取られたデータを基にしたCPU12における入出場用の演算処理が行われる(S110)。そして、その演算処理の結果、入出場を許可できると判定される場合において、その投入された乗車券が大人用の普通乗車券か、又はそれよりも割引された子供券かが判定される(S112肯定、S114)。なお、投入口1に投入された乗車券が無効券の場合は、ドアDが閉じられて入出場が拒否されるとともに、ランプL2 が点灯して異常状態が係員に報知される(S112否定、S116)。
【0025】
投入口1に投入された乗車券が有効券と判定され、かつ、その乗車券が普通券と判定されたときは(S114否定)、センサS20〜S22による利用者の種別判定を終えることなく、すなわち、利用者が大人であるか子供であるかにかかわりなく、ドアDが開かれるとともに(改札機本体Gがノーマルオープン型に運用されているときはそのまま)、乗車券に入出場データが書込まれ、また、利用者に乗車券を返却する必要がある場合、その乗車券は取出口2に返却される(S108)。
【0026】
投入口1に投入された乗車券が子供券の場合(S114肯定)、先ず、シャッタ1aが閉じられるとともに、利用者が子供券利用者であることを係員に報知するためのランプL1 が点灯される(S120)。シャッタ1aが閉じられることにより、後続の利用者の乗車券投入は阻止される。なお、この閉じられたシャッタ1aは、図3のフローチャートでは省略されているが、その子供券を投入した利用者の改札通路Pからの進出がeゾーンに設けられているセンサS9 ,S10,S22,S32を用いて検出されたとき、又は、aゾーンに設けられているセンサS1 ,S2 ,S20,S30を用いて改札通路Pから入口側に向けて退出したことが検出されたときに開となり、次客処理が再開される。すなわち、投入口1に子供券が投入されたとき、改札機本体Gは、他の利用者との混同を防止するために、改札通路P内には、その子供券を投入した利用者のみが存在できるように、他の利用者の入出場処理は禁止される。
【0027】
投入口1に子供券が投入された場合において、その投入した利用者がaゾーン又はcゾーンで子供券の利用者(身長が1.1m以上,1.4m未満)と判定されるまでは、カードハンドラ14(図2参照。図1では省略。)に設けられている図示しないプール部で一時保持される(図3のフローチャートでは省略)。利用者が投入口1に乗車券を投入しても改札通路P内に進入しないときは、その利用者が子供券の利用者であるか否かを判定することができないからである。
【0028】
投入口1に投入された乗車券が子供券で、かつ、aゾーンの反射型センサS30又はcゾーンの反射型センサS31で利用者が検知されないとき、その利用者は、正常な子供券の利用者と判定されて(S122否定)、ドアDが開かれて改札通路Pの通過が許可され、また、乗車券を利用者に返却する必要があるとき、その投入された乗車券は、取出口2に排出されて返却される(S124)。なお、子供券の乗車券が投入された際に、aゾーンの反射型センサS20又はcゾーンの反射型センサS21によっても利用者が検知されないときも、その利用者は、不正な利用者でないので、改札通路Pの通過が許可される(図3のフローチャートでは省略)。
【0029】
ところで、投入された乗車券が子供券であり、かつ、aゾーンの反射型センサS30又はcゾーンの反射型センサS31で利用者が検知されたときは(S122肯定)、その利用者は、大人の利用者であるにもかかわらず子供券で入出場しているものと判定されて、ドアDが閉じられて入出場が拒否されるとともに、改札機本体Gに異常状態が発生したことを係員に報知するためのランプL2 が点灯される。また、その投入された乗車券には、今回の入出場に伴う新たな入出場データが書込まれる。そして、その投入された乗車券は、取出口2に排出されて利用者へ返却される(S126、S128)。このように、改札通路Pの通過(入出場)が拒否されたときは、改札機本体Gに設けられている図示しない表示画面又はスピーカを介して係員処理が案内される。
【0030】
係員は、入出場を拒否された利用者が子供券の利用者として正しいことが確認できたとき、改札機本体Gに設けられている図示しないリセット釦等を操作してドアDを開いて、又は有人改札口を介してその利用者を通過させることができる。なお、普通料金の支払いで乗車できる大人の利用者であるにもかかわらず子供券で入出場しようとしていると認められるとき、係員は、所定の適切な措置を採ることができる。
【0031】
なお、上述の例では、改札機本体Gは投入口1に磁気券からなる乗車券を投入して処理する投入式の例を示したが、無線通信機能を有するICカードからなる非接触券を処理する非接触式とすることもでき、あるいは、磁気券及び非接触券の双方を処理することのできる兼用式とすることもできる。非接触券を処理する場合は、改札機本体Gの入口側の筐体Hの上面に非接触券と交信するためのアンテナが設けられ、また、制御器C内には、その非接触券を処理するリーダライタが設けられる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の自動改札機は、改札機本体の改札通路を通過する全ての利用者の通過を検知する第1の人間検知手段と、前記改札通路を通過する利用者のうち、無料で列車に乗車できる利用者と定められている所定の身長の高さよりも高く、かつ、所定の普通料金の普通乗車券で列車に乗車できると定められている所定の身長の高さ未満の利用者を検知する第2の人間検知手段と、前記所定の普通料金の普通乗車券で列車に乗車できると定められている所定の身長の高さ以上の利用者を検知する第3の人間検知手段と、前記改札機本体において所定の割引乗車券(子供券)が使用されることなく前記第1の人間検知手段で利用者が検知され、かつ、前記第2の人間検知手段で利用者が検知されたときに、その利用者の入出場を拒否する入出場拒否手段とを有するので、子供券を必要とする利用者が無札で入出場するのを効果的に防止することができる。
本発明の請求項2に記載の自動改札機は、改札機本体において所定の割引乗車券(子供券)が使用され、かつ、第3の人間検知手段で利用者が検知されたときに、その利用者の入出場を拒否するとともに、その所定の割引乗車券(子供券)に所定の入出場データを書込んで返却する返却手段を設けたので、不正な子供券の利用を防止できるとともに、身長の高い子供券の利用者の場合、有人改札口等を通過させることができる。
本発明の請求項3に記載の自動改札機は、改札機本体において所定の割引乗車券(子供券)が使用されたときに、その所定の割引乗車券(子供券)の利用者がその改札機本体の改札通路から進出又は退出するまで、他の利用者の入出場処理を禁止する禁止手段を設けたので、子供券の利用者を他の利用者と明確に区別して入出場の処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る改札機本体を改札通路側から見たときの側面図である。
【図2】制御器の概略構成を示すブロック図である。
【図3】制御動作を示すフローチャートである。
【図4】従来の改札機本体を改札通路側から見たときの側面図である。
【符号の説明】
G 自動改札機の本体(改札機本体)
H 筐体
B0 ,B1 センサ取付ボックス
C 制御器
D ドア
1 投入口
2 取出口
S1 〜S10 透過型センサ
S20〜S22,S30〜S32 反射型センサ
Claims (3)
- 列車の利用者をその利用者の身長により所定の普通料金の普通乗車券で乗車できる利用者、その所定の普通料金よりも割引された所定の割引乗車券で乗車できる利用者及び無料で乗車できる利用者に区分されているときに用いられる自動改札機において、
前記自動改札機の本体の改札通路を通過する全ての利用者の通過を検知する第1の人間検知手段と、
前記改札通路を通過する利用者のうち、前記無料で列車に乗車できる利用者と定められている所定の身長の高さよりも高く、かつ、前記所定の普通料金の普通乗車券で列車に乗車できると定められている所定の身長の高さ未満の利用者を検知する第2の人間検知手段と、
前記所定の普通料金の普通乗車券で列車に乗車できると定められている所定の身長の高さ以上の利用者を検知する第3の人間検知手段と、
前記自動改札機の本体において前記所定の割引乗車券が使用されることなく前記第1の人間検知手段で利用者が検知され、かつ、前記第2の人間検知手段で利用者が検知されたときに、その利用者の入出場を拒否する入出場拒否手段と、
を有することを特徴とする自動改札機。 - 請求項1に記載の自動改札機において、自動改札機の本体において所定の割引乗車券が使用され、かつ、第3の人間検知手段で利用者が検知されたときに、その利用者の入出場を拒否するとともに、その所定の割引乗車券に所定の入出場データを書込んで返却する返却手段を設けたことを特徴とする自動改札機。
- 請求項1又は2に記載の自動改札機において、自動改札機の本体において所定の割引乗車券が使用されたときに、その所定の割引乗車券の利用者がその自動改札機の本体の改札通路から進出又は退出するまで、他の利用者の入出場処理を禁止する禁止手段を設けたことを特徴とする自動改札機。
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- 2003-01-23 JP JP2003014397A patent/JP2004227294A/ja active Pending
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