JP2004220525A - 自動改札装置 - Google Patents
自動改札装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004220525A JP2004220525A JP2003010134A JP2003010134A JP2004220525A JP 2004220525 A JP2004220525 A JP 2004220525A JP 2003010134 A JP2003010134 A JP 2003010134A JP 2003010134 A JP2003010134 A JP 2003010134A JP 2004220525 A JP2004220525 A JP 2004220525A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- passage
- pedestrian
- housing
- installation position
- passer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Devices For Checking Fares Or Tickets At Control Points (AREA)
Abstract
【課題】この発明は、2つの筐体で形成される通路を所定の高さ以上の通行者が通過したか否かを確実に判定できる。
【解決手段】この発明は、第1の筐体の設置位置から通路中央部で所定の高さとなるような斜上方方向の検知範囲を有する第1のセンサと、第2の筐体の設置位置から通路中央部で所定の高さとなるような斜上方方向の検知範囲を有する第2のセンサと、前記通路内の前記所定の高さよりも低い位置で床面と水平方向の検知範囲する第3のセンサとを設け、前記第1のセンサあるいは前記第2のセンサの何れか一方が当該通行者を検知し、かつ、前記第3のセンサが当該通行者を検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定するようにしたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】この発明は、第1の筐体の設置位置から通路中央部で所定の高さとなるような斜上方方向の検知範囲を有する第1のセンサと、第2の筐体の設置位置から通路中央部で所定の高さとなるような斜上方方向の検知範囲を有する第2のセンサと、前記通路内の前記所定の高さよりも低い位置で床面と水平方向の検知範囲する第3のセンサとを設け、前記第1のセンサあるいは前記第2のセンサの何れか一方が当該通行者を検知し、かつ、前記第3のセンサが当該通行者を検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定するようにしたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、鉄道などの交通機関における駅の改札口に設置され、利用者に対する改札業務を行う自動改札装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動改札機は、2台1組で形成される通路を通行する通行者の通行の可否を乗車券等により判定するとともに、複数のセンサにて通路内の通行者の通行状態を判定している。従来の自動改札機では、通行者の背の高さが大人かであるか否かを判別するためのセンサが設置されているボール部を有しているものがある。このようなポール部を有する自動改札機では、上記ポール部に設けたセンサがオンした場合に大人であると判断している。また、このようなポール部を有する自動改札装置では、上記ポール部に設けたセンサにより床面に対して設置位置と水平な方向における通行者の有無を検知して、通行者の背の高さを検知するようになっている。
【0003】
さらに、近年では、係員による通路内の通行者への対応を容易にしたり、ポール部による圧迫感を軽減したりする目的で、上記のようなポール部を有しない自動改札機が増えている。上記のようなポール部を有しない自動改札装置では、大人であるか否かを判断するため、2つの筐体に設けた1対の検知センサの検出光を斜め上方に飛ばして通行者の背の高さを検知している。しかしながら、筐体から斜め上方に飛ばしたセンサにより通行者の背の高さを検知すると、通行者が通路の筐体側を通行する場合と、通路の中央部を通行する場合とで誤差が大きくなってしまうという欠点がある。
【0004】
特に、大人であると判別された通行者に対しては、通路の出口近傍に設けられた上記のようなセンサの検知結果に基づいて当該通行者が通路を出場(通過)したか否かを判定するようになっている。例えば、通路の出場時に大人であると判別されている通行者が検知されなかった場合、当該通行者が未通過と判定されたままとなる。このような場合、従来の自動改札機では、次の通行者を前の通行者(未通過として処理された通行者)の判定結果にて通行判定してしまう。従って、通行の判定結果が1人分ずれてしまうため、正確な通行制御ができなくなってしまうという問題点がある。
【0005】
【特許文献1】
特願平10−264907号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、通行者の通路の通過が確実に判定できないと、以降の通行者に対する正確な通行の判定ができなくなる可能性があるという問題点を解決するものであり、通行者の通路の通過を確実に判定でき、通行者に対して正確な通行の判定を行うことができる自動改札機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の自動改札装置は、第1の筐体と第2の筐体とにより形成される通路を通行者が通過したか否かを判定するものにおいて、前記第1の筐体における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第1の検知手段と、前記第2の筐体における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第2の検知手段と、前記第1、第2の検知手段が検知する前記所定の高さよりも低い位置における前記通路内の通行者の有無を検知する第3の検知手段と、前記第1の検知手段あるいは前記第2の検知手段の何れか一方で当該通行者を検知し、かつ、前記第3の検知手段により当該通行者を検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する判定手段とを有する。
【0008】
この発明の自動改札装置は、第1の筐体と第2の筐体とにより形成される通路を通過する通行者の通行制御を行うものにおいて、前記通路に進入してきた通行者が所持している乗車券に記録されている乗車券情報を読み取る読取手段と、この読取手段により読み取った乗車券情報に基づいて当該通行者の通行の可否を判断する判断手段と、この判断手段により通行者が通行不可であると判断した場合、当該通行者の通行を阻止する阻止手段と、前記第1の筐体の端部における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第1の検知手段と、前記第2の筐体の端部における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第2の検知手段と、前記第1、第2の検知手段が検知する前記所定の高さよりも低い位置における前記通路内の通行者の有無を検知する第3の検知手段と、前記判断手段により通行可と判断された当該通行者を前記第1の検知手段及び前記第2の検知手段が共に検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する第1の判定手段と、前記判断手段により通行可と判断された当該通行者を前記第1の検知手段あるいは前記第2の検知手段の何れか一方が検知し、かつ、前記第3の検知手段が当該通行者を検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する第2の判定手段とを有する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1、図2は、この発明の実施の形態に係る自動改札機の外観構成を概略的に示すものである。この自動改札機は、例えば、鉄道関係の駅の改札口等に設置され、利用者に対する入場業務や出場業務を行うものである。自動改札機は、筐体1aと筐体1bとにより、2台1組で1つの改札用の通路を形成している。筐体1a及び筐体1bは、同様な構成で対向する位置に設置される。例えば、筐体1aが入場業務を行う場合、筐体1bが出場業務を行うようになっている。
【0010】
筐体1a(1b)の本体の上面の一端部には、例えば、有効期間や利用区間などの乗車券情報(改札情報)が磁気エンコード記録された磁気式の乗車券(定期券や普通乗車券など)Pが投入される投入口3が設けられ、他端部には、投入口3から受け入れた乗車券Pを排出する取出口4が設けられている。なお、上記投入口3には、乗車券Pの投入を阻止するためのシャッタ(図示しない)が設けられている。
【0011】
また、筐体1a(1b)内には、乗車券を上記投入口3から取出口4へ搬送する搬送部(図示しない)が設けられている。さらに、上記搬送部の搬送路上には、上記投入口3から投入された乗車券に記録されている乗車券情報を読み取る読取手段としての磁気ヘッドが設けられている。
【0012】
筐体1a(1b)の本体上の取出口4の前方には、通行者や駅員などに対して案内を行うための案内表示部5が設けられている。筐体1a(1b)本体の通路側の側面の両端部には、それぞれ通行者の通行の許可不許可を行う開閉動作可能なドア6、6が設けられている。上記ドア6は、後述する検知センサの検知結果、あるいは通行者が投入した券の通行可否の判定結果に基づいて開閉制御されるようになっている。また、筐体1a(1b)本体の上面には、小児券や無効券が投入された場合などの動作状態を表示する状態表示部7が設けられている。
【0013】
また、筐体1a(1b)本体内には、制御部8が設けられている。この制御部8は、装置全体の制御や種々の判断処理を行うCPU、運賃データなどが記憶されるメモリ、図示しない搬送部による乗車券の搬送制御を行う搬送制御部、上記案内表示部5及び上記状態表示部7の表示制御を行う表示制御部、及びドア6の開閉制御を行う開閉制御部などから構成されている。
【0014】
また、筐体1a(1b)本体の上面のセンサカバー内には、検知センサ11、12、21、22、31、32、33、41、42、51、52が設けられている。さらに、本体の通路側の側面には、検知センサ13、14、34、35、53、54が設けられている。
【0015】
上記検知センサ11(31、51)は、筐体1aのセンサカバー内に設置された検知センサ11a(31a、51a)と筐体1bの対応する位置に設置された検知センサ11b(31b、51b)とからなる。上記検知センサ11a(31a、51a、11b、31b、51b)は、それぞれ反射型の光学検知センサ(以下、反射型センサと称する)により構成される。
【0016】
上記反射型センサは、図示しない発光部と受光部とを有し、発光部から光(検知光)を発射して検知対象物により反射された光(検知光)を受光部にて受光することにより対象物を検知するものである。すなわち、上記反射型センサは、発光部から特定の方向に光を発射し、受光部にて反射光を検知するため、発光部から発射した光の位置(方向)に検知対象物が存在しているか否かを検知することができる。
【0017】
このため、上記検知センサ11、31、51は、通路側の検知すべき方向に向けて所定の角度でそれぞれ設置され、その設置箇所から特定の方向における通路内の通行者の有無を検知するようになっている。尚、上記検知センサ11、31、51は、光学的なセンサに限らず、例えば、音波等により検知対象物の有無を検知するものであっても良い。
【0018】
また、上記検知センサ12〜14、21、22、32〜35、41、42、52〜54は、透過型の光学検知センサ(以下、透過型センサと称する)により構成される。上記透過型センサは、異なる位置に設置される発光部と受光部との対で形成され、発光部から発射した光(検知光)が受光部にて受光されたか否かにより検知対象物の有無を検知するものである。すなわち、上記透過型センサは、発光部から受光部へ光を発射して受光部にて光を検知するため、発光部と受光部との間に検知対象物が存在しているか否かを検知することができる。
【0019】
このため、上記検知センサ12〜14、21、22、32〜35、41、42、52〜54は、筐体1aの通路側の側面と筐体1bの通路側の側面との対応する位置に発光部と受光部とがそれぞれ対向して設けられ、それらの設置位置における通路内の通行者の有無を検知するようになっている。
【0020】
なお、上記検知センサ12〜14、21、22、32〜35、41、42、52〜54の発光部と受光部とは、特定の高さにおける通行者の有無を検知するため、床面に対してほぼ水平方向を検知するように設置されるものとする。また、上記検知センサ12〜14、21、22、32〜35、41、42、52〜54は、同様な位置を検知するものであれば上記のような透過型センサに限定されるものではなく、例えば、反射型センサで構成するようにしても良い。
【0021】
また、上記検知センサ14、13、53、54は、通路内のドア6近傍における幼児の存在の有無を検知するものである。通行者が上記検知センサ53、54で検知され、かつ、上記検知センサ51、52にて検知されなかった場合、あるいは、通行者が上記検知センサ14、13で検知され、かつ、上記検知センサ11、12にて検知されなかった場合、上記制御部は、ドア6付近に幼児が存在すると判断し、ドア6を閉じることを禁止する。すなわち、本自動改札機では、ドア6付近に幼児を存在すると判断した場合、幼児保護の観点から券の有無あるいは券の判定結果等に係わらずドア6を開放しておくようになっている。これにより、自動改札機では、閉鎖するドア6に幼児が衝突してしまう事故などを防止している。
【0022】
次に、通路内の通行者に対する監視動作について説明する。
図2は、上記のように構成される筐体1a及び筐体1bが形成する通路内を複数のゾーンに分けた例を示す図である。
自動改札機は、各検知センサにより検知される図2に示すような複数のゾーンに基づいて、通路内の利用者の通行状況を判定するものとする。すなわち、図2に示す例では、自動改札機が形成する通路内の領域を、Aゾーン、Bゾーン、Cゾーン、Dゾーン、Eゾーンに分けている。
【0023】
上記Aゾーンは、上記検知センサ11、12により検知される領域である。上記Bゾーンは、上記検知センサ21、22により検知される領域である。上記Cゾーンは、上記検知センサ31〜35により検知される領域である。上記Dゾーンは、上記検知センサ41、42にて検知される領域である。上記Eゾーンは、上記検知センサ51、52にて検知される領域である。
【0024】
例えば、AゾーンからEゾーンへ利用者が通行する場合(構内側から構外側へ通行者が移動する場合)、各ゾーンでは、各検知センサの検知結果に基づいて、以下のような通行者の通過状況が判定される。
Aゾーンでは、通行者の通路内への進入を検知する。
Bゾーンでは、通行者のAゾーンからCゾーンへの移動を検知する。
Cゾーンでは、通行者が大人であるか否かなどを判定する。
Dゾーンでは、上記Cゾーンにて大人と判定された通行者のCゾーンからEゾーンへの移動を検知する。
Eゾーンでは、上記Cゾーンにて大人と判定された通行者の通過(出場)を検知する。
【0025】
すなわち、通行者がAゾーンに進入すると、Aゾーンの検知センサ11〜14にて当該通行者の通路内への進入を検知する。当該通行者がAゾーンからCゾーンへ移動する際、Bゾーンの検知センサ21、22は、当該通行者の移動を検知する。当該通行者がCゾーンに到達すると、Cゾーンの5つの検知センサ31〜35は、当該通行者の身長などに応じた検知結果を出力する。
【0026】
このようなCゾーンの5つの検知センサ31〜35の検知結果に基づいて、制御部8は、当該通行者が大人であるか否かを判定するようになっている。例えば、上記Cゾーンにて大人でないと判定した場合、制御部8は、後段のDゾーン及びEゾーンにおける検知結果に基づくドア6の開閉制御などを行わないようにする。これは、大人でないと判定された子供、幼児あるいは荷物等に対しては、Eゾーン側のドア6に対する開閉制御を行わずにドア6を開放したままとするようにするためである。これにより、子供、幼児あるいは荷物などが通行する際に、Eゾーン側のドア6が閉鎖されてしまうことを防止している。
【0027】
また、上記Cゾーンにて大人であると判定された通行者がCゾーンからEゾーンへ移動すると、上記Dゾーンの検知センサ41、42は、通行者の移動を検知する。上記Cゾーンにて大人であると判定された通行者がEゾーンに進入すると、Eゾーンの検知センサ51、52は、大人と判定した通行者が通路を通過したか否かを検知する。つまり、上記制御部8は、Eゾーンの検知センサ51、52の検知結果に基づいて大人と判定した通行者が通路の通行を完了したか否かを判定するようになっている。
【0028】
なお、上記通路を通行者がEゾーンからAゾーンへ移動する場合(構外側から構内側へ移動する場合)、上記とは逆に、通行者の通路内への進入をEゾーンで検知し、EゾーンからCゾーンへの通行者の移動をDゾーンで検知し、通行者が大人か否かをCゾーンで判別し、大人と判定された通行者のCゾーンからAゾーンへの移動をBゾーンで検知し、大人と判定された通行者の通路外への通過をAゾーンで検知する。
【0029】
次に、大人であると判定した通行者が通路を通過したか否かを判定する処理について説明する。
図3は、上記検知センサ11a及び11bからなる検知センサ11、上記検知センサ31a及び31bからなる検知センサ31、あるいは、上記検知センサ51a及び51bからなる検知センサ51の検知範囲を説明するための図である。尚、この自動改札機では、身長が1240mm以上の場合に大人であると判断するものとする。
【0030】
図3に示すように、筐体1aに設置される検知センサ11a、31a、51a及び筐体1bに設置される検知センサ11b、31b、51bは、センサカバー内の設置位置から通路の中央部付近において1240mmの高さ(大人と判定する高さ)を検知するような角度にそれぞれ設置されている。例えば、1240mm以上の人物が通路中央部を通過した場合、筐体1aの検知センサ11a(あるいは31a、51a)と筐体1bの検知センサ11b(あるいは31b、51b)とが共に、通行者を検知する。
【0031】
これにより、制御部8は、検知センサ11a(31a、51a)と検知センサ11b(31b、51b)とが共にオンとなった場合に、通行者の身長が少なくとも1240mm以上であると判定するようになっている。これに対して、筐体1aの検知センサ11a(あるいは31a、51a)、若しくは、筐体1bの検知センサ11b(あるいは31b、51b)の何れかのみが、通行者を検知した場合には、大人であると判定しないようになっている。これは、身長が1240mmよりも小さい人物が通路の端部(何れかの筐体側)を通行した場合には、何れか一方の検知センサのみが、人物を検知することがあるためである。
【0032】
すなわち、上記検知センサ11(31、51)では、検知センサ11a(31a、51a)及び検知センサ11b(31b、51b)が共に検知したか否かにより確実に1240mm以上の大人であるか否かを判定するようになっている。しかしながら、検知センサ11a(31a、51a)及び検知センサ11b(31b、51b)は、それぞれ通路の中央部付近にて1240mmの高さを検知できるように、検知光を斜め上方へ向けて発光している。
【0033】
このため、図3に示す斜線の領域においては、1240mm以上の人物であっても両方の検知センサが共に、人物を検知することができない場合がある。つまり、通行者が通路の端部を通行した場合、身長が1240mm以上であっても当該通行者から遠い方の筐体に設置された検知センサからの検知光を遮らないことがありえる。これは、通路の端部においては、遠い方の筐体に設置された検知センサからの検知光が1240mmよりも高い位置を検知するからである。
【0034】
例えば、筐体1a(又は1b)における検知センサ11a、31a、51a(又は、検知センサ11b、31b、51b)の設置位置が床面から950mmの高さである場合、通路の中央部では、各検知センサから発射された検知光の高さが床面から1240mmの高さとなり、他方の筐体1b(又は1a)に設置された検知センサ11b、31b、51b(又は検知センサ11a、31a、51a)の上方では、検知光の高さが床面から1530mmとなってしまうためである。従って、1240mm以上の身長であっても約1530mm以下の身長であれば、通路の端部では、何れか一方の検知センサに通行者が検知されない可能性がある。
【0035】
また、上述したように、本自動改札機では、Cゾーンにおいて、通行者が大人であるか否かを判定する。このため、Aゾーンから進入した通行者が、Cゾーンで通路の中央部を通過し、かつ、Eゾーンで通路の端部を通過した場合、Cゾーンで大人であると判定したにも係らず、Eゾーンで大人が通過したことを検知できない可能性がある。このような場合、当該通行者が通過済みであると判断できないため、当該通行者以降の通行者に対して正確な通行制御ができなくなることがある。
【0036】
すなわち、自動改札機では、Cゾーンで大人であると判定した通行者が通行可であると判定した場合には、当該通行者がEゾーンを通過したか否かを判定し、次の通行者に対する通行制御を行うようになっている。つまり、通行を許可した通行者が確実に通路を通過したか否かを判定しなければ、以降の通行者に対する正確な通行制御ができない。例えば、通行が許可と判定された通行者が通路を通過したと判断した場合、上記ドア6は、次の通行者に対する通行の可否判定に基づいて制御される。これに対して、通行が許可と判定された通行者が通路を通過していないと判断した場合、上記ドア6は、開放されたままとなる。
【0037】
従って、通行が許可と判定された通行者がEゾーンにて検知されずに、次の通行者がEゾーンに進入してくると、当該通行者以降の通行者に対する通行の可否判定が1人分ずれてしまう。例えば、通行が許可と判定された第1の通行者がEゾーンにて検知されずに次の第2の通行者がEゾーンに進入してくると、上記第2の通行者に対する通行可否判定結果に係らず、第2の通行者は、第1の通行者に対する通行可否判定結果(この場合は通行許可)に基づいて通行が可能となる。
【0038】
つまり、上記のような場合、第2の通行者が通行不可であったとしても、第2の通行者が通路を通行することが可能となる。さらに、通行不可であるにもかかわらず第2の通行者が通行してしまった場合、第2の通行者の次となる第3の通行者は、第2の通行者に対する通行可否判定結果(この場合は通行不可)に基づいて無条件で通行が不可となってしまう。
【0039】
従って、Cゾーンで大人であると判定した通行者がEゾーンを通過したか否かを確実に検知しなければ、正確な通行制御が行えないことがある。このため、Eゾーンでは、大人であると判定された通行者が通路を通過したか否かを確実に検知する必要がある。本実施の形態は、特に、Eゾーン(あるいはAゾーン)において、Cゾーンで大人であると判定した通行者が通路を通過したか否か確実に検知するものである。
【0040】
すなわち、本自動改札機では、Eゾーンにおける反射型センサとしての検知センサ51(あるいは検知センサ11)と共に、透過型センサとしての検知センサ52(あるいは検知センサ12)が設けられている。通常、検知センサ51a及び51bが共に通行者を検知した場合に大人が通過したことを検知するが、さらに、何れか一方の検知センサのみが通行者を検知した場合であっても、検知センサ52が通行者を検知していれば、大人が通行したものとして判定するものである。
【0041】
上記Cゾーンで大人であると判定された場合、当該通行者は、少なくとも1240mm以上の身長があるので、通路内のどこを通過しても、検知センサ51aあるいは51bの何れか一方と、上記検知センサ52とで共に検知されるはずである。なお、この場合、Eゾーンにて1240mm以下の通行者を大人として検知する可能性があるが、Cゾーンにて大人であると判定されなかった通行者に対しては、Eゾーンを大人が通過したか否かを判定する必要がないため問題とはならない。
【0042】
次に、上記のように構成された自動改札機による改札動作について説明する。
図4は、本自動改札機による改札動作を説明するためのフローチャートである。
まず、Aゾーンの検知センサ11、12が通行者を検知した場合、上記制御部8は、通行者が通路内に進入(入場)したことを判断し(ステップS11)、当該通行者が所持している乗車券に記録されている乗車券情報を図示しない読取手段により読み取る(ステップS12)。さらに、上記制御部8は、Cゾーンの検知センサ31〜35にて当該通行者が大人であるか否かを判別する(ステップS13)。つまり、上記検知センサ31a及び上記検知センサ31bがともに通行者を検知した場合(つまり、上記検知センサ31a及び31bが共にオンとなった場合)、上記制御部8は、通行者が大人であると判別する。
【0043】
また、少なくとも上記検知センサ31aあるいは上記検知センサ31bの何れかが通行者を検知しなかった場合、制御部8は、当該通行者が大人でないと判定する。つまり、上記検知センサ32〜34の何れかを通行者を検知し、かつ、上記検知センサ31a、31bの何れかが通行者を検知しなかった場合、制御部8は、身長が1240mmに満たない可能性があるため、当該通行者が大人でないと判定するものである。
【0044】
上記判定により大人であると判定した場合(ステップS15、YES)、上記制御部8は、当該利用者の乗車券から読み取った乗車券情報に基づいて通行の可否を判断する(ステップS14)。なお、ここでは、上記Cゾーンで大人でないと判定した通行者は、子供や荷物であると判定して通行の制御(通路の通過判定やドアの開閉制御など)を行わないものとする。
【0045】
また、上記判断により大人であると判定した通行者が通行不可であると判断した場合(ステップS16、NO)、上記制御部8は、上記案内表示部5により通行不可である旨を案内し、かつ、ドア6を閉鎖して当該通行者が通路を通過してしまうことを阻止する(ステップS17)。
【0046】
また、上記判断により大人であると判定した通行者の通行を許可すると判断した場合(ステップS16、YES)、上記制御部8は、上記案内表示部5により通行の許可を案内し、かつ、ドア6を開放して当該通行者が通行可能な状態とする(ステップS18)。この状態において、上記制御部8は、当該通行者が通路の通過を完了したか否かを監視する(ステップS19)。
【0047】
つまり、上記制御部8は、Dゾーン及びEゾーンの各検知センサにて当該通行者の通路内の移動状況を検出するとともに、Eゾーンの検知センサ51(51a、51b)及び52による検知結果に基づいて当該通行者が通路の通過を完了したか否かを判断する(ステップS19〜S24)。
【0048】
すなわち、当該通行者がEゾーンへ進入した際、上記制御部8は、まず、上記検知センサ51a及び上記検知センサ51bの検知状態を判断する(ステップS20)。この判断により上記検知センサ51a及び上記検知センサ51bがともに通行者を検知していると判断した場合(つまり、上記検知センサ51a及び51bが共にオンとなった場合)(ステップS20、YES)、上記制御部8は、大人であると判定される通行者がEゾーンに存在することを判定する。この場合、上記制御部8は、上記検知センサ51a及び上記検知センサ51bがオンからオフとなった時点で当該通行者が通路の通過を完了したことを判断する(ステップS21。
【0049】
また、上記検知センサ51a及び51bの何れも通行者を検知してないと判断した場合(つまり、上記検知センサ51aあるいは51bが共にオフのままである場合)(ステップS22、YES)、上記制御部8は、当該通行者がEゾーンに到達していないものと判断し、上記ステップS19へ戻る。
また、上記検知センサ51aあるいは51bの何れか一方のみが通行者を検知していると判断した場合(ステップS22、YES)、上記制御部8は、上記検知センサ52が当該通行者を検知したか否かを判断する(ステップS23)。
【0050】
この判断により上記検知センサ52が当該通行者を検知したと判断した場合(つまり、上記検知センサ51aあるいは51bの何れか一方と上記検知センサ52がオンとなった場合)(ステップS23、YES)、上記制御部8は、大人であると判定される通行者がEゾーンに存在することを判定する。この場合、上記制御部8は、上記検知センサ51aあるいは51bの何れか一方と上記検知センサ52とがオンからオフとなった時点で当該通行者が通路の通行を完了したものと判断する(ステップS21)。
【0051】
また、上記判断により検知センサ52が当該通行者を検知していないと判断した場合(ステップS23)、上記制御部8は、エラー処理を行う(ステップS24)。このエラー処理は、上記検知センサ51a、51bあるいは52の検知異常に伴う処理である。通常、上記検知センサ51a及び51bの何れか一方が通行者を検知した場合には上記検知センサ52も当該通行者を検知するはずである。
【0052】
このため、上記検知センサ51aあるいは上記検知センサ51bの何れか一方が通行者を検知した際に上記検知センサ52が当該通行者を検知しなかった場合には、上記検知センサ51a、51bあるいは52の検知異常であると判断できる。また、上記エラー処理としては、本自動改札機全体の動作を中止するようにしても良いし、当該通行者のみを通行可能としつつ、以降の通行者に対する改札処理を中止するようにしても良い。
【0053】
なお、上記検知センサ52の検知結果によらずに上記検知センサ51a及び51bの何れか一方のみで当該通行者を検知した場合に、大人であると判定される通行者の通路通過を判定するようにしても良いが、上記のように、さらに、上記検知センサ52にて当該通行者を検知したか否かを判断することにより確実に通行者の通過を検知することができるという効果がある。つまり、上記検知センサ51aあるいは上記検知センサ51bの何れか一方と上記検知センサ52とが当該通行者を検知した場合に当該通行者の通過を判断することにより、各検知センサの誤検知なども検出でき、確実に通行者の通過完了を判断できる。
【0054】
なお、上記した実施の形態では、乗車券としての磁気式の記憶媒体を処理する自動改札機について説明したが、無線カードを乗車券として用いる自動改札機も上述した自動改札機と同様な動作が実現できる。この場合、自動改札機には、投入口3の代わりに無線カードリーダライタが設けられ、利用者が所持している乗車券としての無線カードに記憶されている乗車券情報を読みって利用者の通行の可否を判断するものとなる。この場合も、通路内の通行者に対する制御は、上述した動作と同様である。
【0055】
上記のように、第1の筐体の設置位置から通路中央部で所定の高さとなるような斜上方方向の検知範囲を有する第1のセンサと、第2の筐体の設置位置から通路中央部で所定の高さとなるような斜上方方向の検知範囲を有する第2のセンサと、前記通路内の前記所定の高さよりも低い位置で床面と水平方向の検知範囲する第3のセンサとを設け、前記第1のセンサあるいは前記第2のセンサの何れか一方が当該通行者を検知し、かつ、前記第3のセンサが当該通行者を検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定するようにしたものである。
これにより、2つの筐体で形成される通路を所定の高さ以上の通行者が通過したか否かを確実に判定できる。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、通行者の通路の通過を確実に判定でき、通行者に対する正確な通行の判定を行うことができる自動改札機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を説明するための概略構成を示す図。
【図2】2つの筐体が形成する通路内を複数のゾーンに分けた例を示す図。
【図3】反射型センサの検知範囲を説明するための図。
【図4】自動改札機による改札動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1a…筐体(第1の筐体)、1b…筐体(第2の筐体)、3…投入口、5…案内表示部、6…ドア(阻止手段)、8…制御部(判別手段、判定手段、判断手段)、11a、11b、31a、31b、51a、51b…検知センサ(反射型センサ、第1、第2、第3、第4の検知手段)、12、52…検知センサ(透過型センサ、第3の検知手段、第5の検知手段)
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、鉄道などの交通機関における駅の改札口に設置され、利用者に対する改札業務を行う自動改札装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動改札機は、2台1組で形成される通路を通行する通行者の通行の可否を乗車券等により判定するとともに、複数のセンサにて通路内の通行者の通行状態を判定している。従来の自動改札機では、通行者の背の高さが大人かであるか否かを判別するためのセンサが設置されているボール部を有しているものがある。このようなポール部を有する自動改札機では、上記ポール部に設けたセンサがオンした場合に大人であると判断している。また、このようなポール部を有する自動改札装置では、上記ポール部に設けたセンサにより床面に対して設置位置と水平な方向における通行者の有無を検知して、通行者の背の高さを検知するようになっている。
【0003】
さらに、近年では、係員による通路内の通行者への対応を容易にしたり、ポール部による圧迫感を軽減したりする目的で、上記のようなポール部を有しない自動改札機が増えている。上記のようなポール部を有しない自動改札装置では、大人であるか否かを判断するため、2つの筐体に設けた1対の検知センサの検出光を斜め上方に飛ばして通行者の背の高さを検知している。しかしながら、筐体から斜め上方に飛ばしたセンサにより通行者の背の高さを検知すると、通行者が通路の筐体側を通行する場合と、通路の中央部を通行する場合とで誤差が大きくなってしまうという欠点がある。
【0004】
特に、大人であると判別された通行者に対しては、通路の出口近傍に設けられた上記のようなセンサの検知結果に基づいて当該通行者が通路を出場(通過)したか否かを判定するようになっている。例えば、通路の出場時に大人であると判別されている通行者が検知されなかった場合、当該通行者が未通過と判定されたままとなる。このような場合、従来の自動改札機では、次の通行者を前の通行者(未通過として処理された通行者)の判定結果にて通行判定してしまう。従って、通行の判定結果が1人分ずれてしまうため、正確な通行制御ができなくなってしまうという問題点がある。
【0005】
【特許文献1】
特願平10−264907号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、通行者の通路の通過が確実に判定できないと、以降の通行者に対する正確な通行の判定ができなくなる可能性があるという問題点を解決するものであり、通行者の通路の通過を確実に判定でき、通行者に対して正確な通行の判定を行うことができる自動改札機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の自動改札装置は、第1の筐体と第2の筐体とにより形成される通路を通行者が通過したか否かを判定するものにおいて、前記第1の筐体における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第1の検知手段と、前記第2の筐体における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第2の検知手段と、前記第1、第2の検知手段が検知する前記所定の高さよりも低い位置における前記通路内の通行者の有無を検知する第3の検知手段と、前記第1の検知手段あるいは前記第2の検知手段の何れか一方で当該通行者を検知し、かつ、前記第3の検知手段により当該通行者を検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する判定手段とを有する。
【0008】
この発明の自動改札装置は、第1の筐体と第2の筐体とにより形成される通路を通過する通行者の通行制御を行うものにおいて、前記通路に進入してきた通行者が所持している乗車券に記録されている乗車券情報を読み取る読取手段と、この読取手段により読み取った乗車券情報に基づいて当該通行者の通行の可否を判断する判断手段と、この判断手段により通行者が通行不可であると判断した場合、当該通行者の通行を阻止する阻止手段と、前記第1の筐体の端部における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第1の検知手段と、前記第2の筐体の端部における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第2の検知手段と、前記第1、第2の検知手段が検知する前記所定の高さよりも低い位置における前記通路内の通行者の有無を検知する第3の検知手段と、前記判断手段により通行可と判断された当該通行者を前記第1の検知手段及び前記第2の検知手段が共に検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する第1の判定手段と、前記判断手段により通行可と判断された当該通行者を前記第1の検知手段あるいは前記第2の検知手段の何れか一方が検知し、かつ、前記第3の検知手段が当該通行者を検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する第2の判定手段とを有する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1、図2は、この発明の実施の形態に係る自動改札機の外観構成を概略的に示すものである。この自動改札機は、例えば、鉄道関係の駅の改札口等に設置され、利用者に対する入場業務や出場業務を行うものである。自動改札機は、筐体1aと筐体1bとにより、2台1組で1つの改札用の通路を形成している。筐体1a及び筐体1bは、同様な構成で対向する位置に設置される。例えば、筐体1aが入場業務を行う場合、筐体1bが出場業務を行うようになっている。
【0010】
筐体1a(1b)の本体の上面の一端部には、例えば、有効期間や利用区間などの乗車券情報(改札情報)が磁気エンコード記録された磁気式の乗車券(定期券や普通乗車券など)Pが投入される投入口3が設けられ、他端部には、投入口3から受け入れた乗車券Pを排出する取出口4が設けられている。なお、上記投入口3には、乗車券Pの投入を阻止するためのシャッタ(図示しない)が設けられている。
【0011】
また、筐体1a(1b)内には、乗車券を上記投入口3から取出口4へ搬送する搬送部(図示しない)が設けられている。さらに、上記搬送部の搬送路上には、上記投入口3から投入された乗車券に記録されている乗車券情報を読み取る読取手段としての磁気ヘッドが設けられている。
【0012】
筐体1a(1b)の本体上の取出口4の前方には、通行者や駅員などに対して案内を行うための案内表示部5が設けられている。筐体1a(1b)本体の通路側の側面の両端部には、それぞれ通行者の通行の許可不許可を行う開閉動作可能なドア6、6が設けられている。上記ドア6は、後述する検知センサの検知結果、あるいは通行者が投入した券の通行可否の判定結果に基づいて開閉制御されるようになっている。また、筐体1a(1b)本体の上面には、小児券や無効券が投入された場合などの動作状態を表示する状態表示部7が設けられている。
【0013】
また、筐体1a(1b)本体内には、制御部8が設けられている。この制御部8は、装置全体の制御や種々の判断処理を行うCPU、運賃データなどが記憶されるメモリ、図示しない搬送部による乗車券の搬送制御を行う搬送制御部、上記案内表示部5及び上記状態表示部7の表示制御を行う表示制御部、及びドア6の開閉制御を行う開閉制御部などから構成されている。
【0014】
また、筐体1a(1b)本体の上面のセンサカバー内には、検知センサ11、12、21、22、31、32、33、41、42、51、52が設けられている。さらに、本体の通路側の側面には、検知センサ13、14、34、35、53、54が設けられている。
【0015】
上記検知センサ11(31、51)は、筐体1aのセンサカバー内に設置された検知センサ11a(31a、51a)と筐体1bの対応する位置に設置された検知センサ11b(31b、51b)とからなる。上記検知センサ11a(31a、51a、11b、31b、51b)は、それぞれ反射型の光学検知センサ(以下、反射型センサと称する)により構成される。
【0016】
上記反射型センサは、図示しない発光部と受光部とを有し、発光部から光(検知光)を発射して検知対象物により反射された光(検知光)を受光部にて受光することにより対象物を検知するものである。すなわち、上記反射型センサは、発光部から特定の方向に光を発射し、受光部にて反射光を検知するため、発光部から発射した光の位置(方向)に検知対象物が存在しているか否かを検知することができる。
【0017】
このため、上記検知センサ11、31、51は、通路側の検知すべき方向に向けて所定の角度でそれぞれ設置され、その設置箇所から特定の方向における通路内の通行者の有無を検知するようになっている。尚、上記検知センサ11、31、51は、光学的なセンサに限らず、例えば、音波等により検知対象物の有無を検知するものであっても良い。
【0018】
また、上記検知センサ12〜14、21、22、32〜35、41、42、52〜54は、透過型の光学検知センサ(以下、透過型センサと称する)により構成される。上記透過型センサは、異なる位置に設置される発光部と受光部との対で形成され、発光部から発射した光(検知光)が受光部にて受光されたか否かにより検知対象物の有無を検知するものである。すなわち、上記透過型センサは、発光部から受光部へ光を発射して受光部にて光を検知するため、発光部と受光部との間に検知対象物が存在しているか否かを検知することができる。
【0019】
このため、上記検知センサ12〜14、21、22、32〜35、41、42、52〜54は、筐体1aの通路側の側面と筐体1bの通路側の側面との対応する位置に発光部と受光部とがそれぞれ対向して設けられ、それらの設置位置における通路内の通行者の有無を検知するようになっている。
【0020】
なお、上記検知センサ12〜14、21、22、32〜35、41、42、52〜54の発光部と受光部とは、特定の高さにおける通行者の有無を検知するため、床面に対してほぼ水平方向を検知するように設置されるものとする。また、上記検知センサ12〜14、21、22、32〜35、41、42、52〜54は、同様な位置を検知するものであれば上記のような透過型センサに限定されるものではなく、例えば、反射型センサで構成するようにしても良い。
【0021】
また、上記検知センサ14、13、53、54は、通路内のドア6近傍における幼児の存在の有無を検知するものである。通行者が上記検知センサ53、54で検知され、かつ、上記検知センサ51、52にて検知されなかった場合、あるいは、通行者が上記検知センサ14、13で検知され、かつ、上記検知センサ11、12にて検知されなかった場合、上記制御部は、ドア6付近に幼児が存在すると判断し、ドア6を閉じることを禁止する。すなわち、本自動改札機では、ドア6付近に幼児を存在すると判断した場合、幼児保護の観点から券の有無あるいは券の判定結果等に係わらずドア6を開放しておくようになっている。これにより、自動改札機では、閉鎖するドア6に幼児が衝突してしまう事故などを防止している。
【0022】
次に、通路内の通行者に対する監視動作について説明する。
図2は、上記のように構成される筐体1a及び筐体1bが形成する通路内を複数のゾーンに分けた例を示す図である。
自動改札機は、各検知センサにより検知される図2に示すような複数のゾーンに基づいて、通路内の利用者の通行状況を判定するものとする。すなわち、図2に示す例では、自動改札機が形成する通路内の領域を、Aゾーン、Bゾーン、Cゾーン、Dゾーン、Eゾーンに分けている。
【0023】
上記Aゾーンは、上記検知センサ11、12により検知される領域である。上記Bゾーンは、上記検知センサ21、22により検知される領域である。上記Cゾーンは、上記検知センサ31〜35により検知される領域である。上記Dゾーンは、上記検知センサ41、42にて検知される領域である。上記Eゾーンは、上記検知センサ51、52にて検知される領域である。
【0024】
例えば、AゾーンからEゾーンへ利用者が通行する場合(構内側から構外側へ通行者が移動する場合)、各ゾーンでは、各検知センサの検知結果に基づいて、以下のような通行者の通過状況が判定される。
Aゾーンでは、通行者の通路内への進入を検知する。
Bゾーンでは、通行者のAゾーンからCゾーンへの移動を検知する。
Cゾーンでは、通行者が大人であるか否かなどを判定する。
Dゾーンでは、上記Cゾーンにて大人と判定された通行者のCゾーンからEゾーンへの移動を検知する。
Eゾーンでは、上記Cゾーンにて大人と判定された通行者の通過(出場)を検知する。
【0025】
すなわち、通行者がAゾーンに進入すると、Aゾーンの検知センサ11〜14にて当該通行者の通路内への進入を検知する。当該通行者がAゾーンからCゾーンへ移動する際、Bゾーンの検知センサ21、22は、当該通行者の移動を検知する。当該通行者がCゾーンに到達すると、Cゾーンの5つの検知センサ31〜35は、当該通行者の身長などに応じた検知結果を出力する。
【0026】
このようなCゾーンの5つの検知センサ31〜35の検知結果に基づいて、制御部8は、当該通行者が大人であるか否かを判定するようになっている。例えば、上記Cゾーンにて大人でないと判定した場合、制御部8は、後段のDゾーン及びEゾーンにおける検知結果に基づくドア6の開閉制御などを行わないようにする。これは、大人でないと判定された子供、幼児あるいは荷物等に対しては、Eゾーン側のドア6に対する開閉制御を行わずにドア6を開放したままとするようにするためである。これにより、子供、幼児あるいは荷物などが通行する際に、Eゾーン側のドア6が閉鎖されてしまうことを防止している。
【0027】
また、上記Cゾーンにて大人であると判定された通行者がCゾーンからEゾーンへ移動すると、上記Dゾーンの検知センサ41、42は、通行者の移動を検知する。上記Cゾーンにて大人であると判定された通行者がEゾーンに進入すると、Eゾーンの検知センサ51、52は、大人と判定した通行者が通路を通過したか否かを検知する。つまり、上記制御部8は、Eゾーンの検知センサ51、52の検知結果に基づいて大人と判定した通行者が通路の通行を完了したか否かを判定するようになっている。
【0028】
なお、上記通路を通行者がEゾーンからAゾーンへ移動する場合(構外側から構内側へ移動する場合)、上記とは逆に、通行者の通路内への進入をEゾーンで検知し、EゾーンからCゾーンへの通行者の移動をDゾーンで検知し、通行者が大人か否かをCゾーンで判別し、大人と判定された通行者のCゾーンからAゾーンへの移動をBゾーンで検知し、大人と判定された通行者の通路外への通過をAゾーンで検知する。
【0029】
次に、大人であると判定した通行者が通路を通過したか否かを判定する処理について説明する。
図3は、上記検知センサ11a及び11bからなる検知センサ11、上記検知センサ31a及び31bからなる検知センサ31、あるいは、上記検知センサ51a及び51bからなる検知センサ51の検知範囲を説明するための図である。尚、この自動改札機では、身長が1240mm以上の場合に大人であると判断するものとする。
【0030】
図3に示すように、筐体1aに設置される検知センサ11a、31a、51a及び筐体1bに設置される検知センサ11b、31b、51bは、センサカバー内の設置位置から通路の中央部付近において1240mmの高さ(大人と判定する高さ)を検知するような角度にそれぞれ設置されている。例えば、1240mm以上の人物が通路中央部を通過した場合、筐体1aの検知センサ11a(あるいは31a、51a)と筐体1bの検知センサ11b(あるいは31b、51b)とが共に、通行者を検知する。
【0031】
これにより、制御部8は、検知センサ11a(31a、51a)と検知センサ11b(31b、51b)とが共にオンとなった場合に、通行者の身長が少なくとも1240mm以上であると判定するようになっている。これに対して、筐体1aの検知センサ11a(あるいは31a、51a)、若しくは、筐体1bの検知センサ11b(あるいは31b、51b)の何れかのみが、通行者を検知した場合には、大人であると判定しないようになっている。これは、身長が1240mmよりも小さい人物が通路の端部(何れかの筐体側)を通行した場合には、何れか一方の検知センサのみが、人物を検知することがあるためである。
【0032】
すなわち、上記検知センサ11(31、51)では、検知センサ11a(31a、51a)及び検知センサ11b(31b、51b)が共に検知したか否かにより確実に1240mm以上の大人であるか否かを判定するようになっている。しかしながら、検知センサ11a(31a、51a)及び検知センサ11b(31b、51b)は、それぞれ通路の中央部付近にて1240mmの高さを検知できるように、検知光を斜め上方へ向けて発光している。
【0033】
このため、図3に示す斜線の領域においては、1240mm以上の人物であっても両方の検知センサが共に、人物を検知することができない場合がある。つまり、通行者が通路の端部を通行した場合、身長が1240mm以上であっても当該通行者から遠い方の筐体に設置された検知センサからの検知光を遮らないことがありえる。これは、通路の端部においては、遠い方の筐体に設置された検知センサからの検知光が1240mmよりも高い位置を検知するからである。
【0034】
例えば、筐体1a(又は1b)における検知センサ11a、31a、51a(又は、検知センサ11b、31b、51b)の設置位置が床面から950mmの高さである場合、通路の中央部では、各検知センサから発射された検知光の高さが床面から1240mmの高さとなり、他方の筐体1b(又は1a)に設置された検知センサ11b、31b、51b(又は検知センサ11a、31a、51a)の上方では、検知光の高さが床面から1530mmとなってしまうためである。従って、1240mm以上の身長であっても約1530mm以下の身長であれば、通路の端部では、何れか一方の検知センサに通行者が検知されない可能性がある。
【0035】
また、上述したように、本自動改札機では、Cゾーンにおいて、通行者が大人であるか否かを判定する。このため、Aゾーンから進入した通行者が、Cゾーンで通路の中央部を通過し、かつ、Eゾーンで通路の端部を通過した場合、Cゾーンで大人であると判定したにも係らず、Eゾーンで大人が通過したことを検知できない可能性がある。このような場合、当該通行者が通過済みであると判断できないため、当該通行者以降の通行者に対して正確な通行制御ができなくなることがある。
【0036】
すなわち、自動改札機では、Cゾーンで大人であると判定した通行者が通行可であると判定した場合には、当該通行者がEゾーンを通過したか否かを判定し、次の通行者に対する通行制御を行うようになっている。つまり、通行を許可した通行者が確実に通路を通過したか否かを判定しなければ、以降の通行者に対する正確な通行制御ができない。例えば、通行が許可と判定された通行者が通路を通過したと判断した場合、上記ドア6は、次の通行者に対する通行の可否判定に基づいて制御される。これに対して、通行が許可と判定された通行者が通路を通過していないと判断した場合、上記ドア6は、開放されたままとなる。
【0037】
従って、通行が許可と判定された通行者がEゾーンにて検知されずに、次の通行者がEゾーンに進入してくると、当該通行者以降の通行者に対する通行の可否判定が1人分ずれてしまう。例えば、通行が許可と判定された第1の通行者がEゾーンにて検知されずに次の第2の通行者がEゾーンに進入してくると、上記第2の通行者に対する通行可否判定結果に係らず、第2の通行者は、第1の通行者に対する通行可否判定結果(この場合は通行許可)に基づいて通行が可能となる。
【0038】
つまり、上記のような場合、第2の通行者が通行不可であったとしても、第2の通行者が通路を通行することが可能となる。さらに、通行不可であるにもかかわらず第2の通行者が通行してしまった場合、第2の通行者の次となる第3の通行者は、第2の通行者に対する通行可否判定結果(この場合は通行不可)に基づいて無条件で通行が不可となってしまう。
【0039】
従って、Cゾーンで大人であると判定した通行者がEゾーンを通過したか否かを確実に検知しなければ、正確な通行制御が行えないことがある。このため、Eゾーンでは、大人であると判定された通行者が通路を通過したか否かを確実に検知する必要がある。本実施の形態は、特に、Eゾーン(あるいはAゾーン)において、Cゾーンで大人であると判定した通行者が通路を通過したか否か確実に検知するものである。
【0040】
すなわち、本自動改札機では、Eゾーンにおける反射型センサとしての検知センサ51(あるいは検知センサ11)と共に、透過型センサとしての検知センサ52(あるいは検知センサ12)が設けられている。通常、検知センサ51a及び51bが共に通行者を検知した場合に大人が通過したことを検知するが、さらに、何れか一方の検知センサのみが通行者を検知した場合であっても、検知センサ52が通行者を検知していれば、大人が通行したものとして判定するものである。
【0041】
上記Cゾーンで大人であると判定された場合、当該通行者は、少なくとも1240mm以上の身長があるので、通路内のどこを通過しても、検知センサ51aあるいは51bの何れか一方と、上記検知センサ52とで共に検知されるはずである。なお、この場合、Eゾーンにて1240mm以下の通行者を大人として検知する可能性があるが、Cゾーンにて大人であると判定されなかった通行者に対しては、Eゾーンを大人が通過したか否かを判定する必要がないため問題とはならない。
【0042】
次に、上記のように構成された自動改札機による改札動作について説明する。
図4は、本自動改札機による改札動作を説明するためのフローチャートである。
まず、Aゾーンの検知センサ11、12が通行者を検知した場合、上記制御部8は、通行者が通路内に進入(入場)したことを判断し(ステップS11)、当該通行者が所持している乗車券に記録されている乗車券情報を図示しない読取手段により読み取る(ステップS12)。さらに、上記制御部8は、Cゾーンの検知センサ31〜35にて当該通行者が大人であるか否かを判別する(ステップS13)。つまり、上記検知センサ31a及び上記検知センサ31bがともに通行者を検知した場合(つまり、上記検知センサ31a及び31bが共にオンとなった場合)、上記制御部8は、通行者が大人であると判別する。
【0043】
また、少なくとも上記検知センサ31aあるいは上記検知センサ31bの何れかが通行者を検知しなかった場合、制御部8は、当該通行者が大人でないと判定する。つまり、上記検知センサ32〜34の何れかを通行者を検知し、かつ、上記検知センサ31a、31bの何れかが通行者を検知しなかった場合、制御部8は、身長が1240mmに満たない可能性があるため、当該通行者が大人でないと判定するものである。
【0044】
上記判定により大人であると判定した場合(ステップS15、YES)、上記制御部8は、当該利用者の乗車券から読み取った乗車券情報に基づいて通行の可否を判断する(ステップS14)。なお、ここでは、上記Cゾーンで大人でないと判定した通行者は、子供や荷物であると判定して通行の制御(通路の通過判定やドアの開閉制御など)を行わないものとする。
【0045】
また、上記判断により大人であると判定した通行者が通行不可であると判断した場合(ステップS16、NO)、上記制御部8は、上記案内表示部5により通行不可である旨を案内し、かつ、ドア6を閉鎖して当該通行者が通路を通過してしまうことを阻止する(ステップS17)。
【0046】
また、上記判断により大人であると判定した通行者の通行を許可すると判断した場合(ステップS16、YES)、上記制御部8は、上記案内表示部5により通行の許可を案内し、かつ、ドア6を開放して当該通行者が通行可能な状態とする(ステップS18)。この状態において、上記制御部8は、当該通行者が通路の通過を完了したか否かを監視する(ステップS19)。
【0047】
つまり、上記制御部8は、Dゾーン及びEゾーンの各検知センサにて当該通行者の通路内の移動状況を検出するとともに、Eゾーンの検知センサ51(51a、51b)及び52による検知結果に基づいて当該通行者が通路の通過を完了したか否かを判断する(ステップS19〜S24)。
【0048】
すなわち、当該通行者がEゾーンへ進入した際、上記制御部8は、まず、上記検知センサ51a及び上記検知センサ51bの検知状態を判断する(ステップS20)。この判断により上記検知センサ51a及び上記検知センサ51bがともに通行者を検知していると判断した場合(つまり、上記検知センサ51a及び51bが共にオンとなった場合)(ステップS20、YES)、上記制御部8は、大人であると判定される通行者がEゾーンに存在することを判定する。この場合、上記制御部8は、上記検知センサ51a及び上記検知センサ51bがオンからオフとなった時点で当該通行者が通路の通過を完了したことを判断する(ステップS21。
【0049】
また、上記検知センサ51a及び51bの何れも通行者を検知してないと判断した場合(つまり、上記検知センサ51aあるいは51bが共にオフのままである場合)(ステップS22、YES)、上記制御部8は、当該通行者がEゾーンに到達していないものと判断し、上記ステップS19へ戻る。
また、上記検知センサ51aあるいは51bの何れか一方のみが通行者を検知していると判断した場合(ステップS22、YES)、上記制御部8は、上記検知センサ52が当該通行者を検知したか否かを判断する(ステップS23)。
【0050】
この判断により上記検知センサ52が当該通行者を検知したと判断した場合(つまり、上記検知センサ51aあるいは51bの何れか一方と上記検知センサ52がオンとなった場合)(ステップS23、YES)、上記制御部8は、大人であると判定される通行者がEゾーンに存在することを判定する。この場合、上記制御部8は、上記検知センサ51aあるいは51bの何れか一方と上記検知センサ52とがオンからオフとなった時点で当該通行者が通路の通行を完了したものと判断する(ステップS21)。
【0051】
また、上記判断により検知センサ52が当該通行者を検知していないと判断した場合(ステップS23)、上記制御部8は、エラー処理を行う(ステップS24)。このエラー処理は、上記検知センサ51a、51bあるいは52の検知異常に伴う処理である。通常、上記検知センサ51a及び51bの何れか一方が通行者を検知した場合には上記検知センサ52も当該通行者を検知するはずである。
【0052】
このため、上記検知センサ51aあるいは上記検知センサ51bの何れか一方が通行者を検知した際に上記検知センサ52が当該通行者を検知しなかった場合には、上記検知センサ51a、51bあるいは52の検知異常であると判断できる。また、上記エラー処理としては、本自動改札機全体の動作を中止するようにしても良いし、当該通行者のみを通行可能としつつ、以降の通行者に対する改札処理を中止するようにしても良い。
【0053】
なお、上記検知センサ52の検知結果によらずに上記検知センサ51a及び51bの何れか一方のみで当該通行者を検知した場合に、大人であると判定される通行者の通路通過を判定するようにしても良いが、上記のように、さらに、上記検知センサ52にて当該通行者を検知したか否かを判断することにより確実に通行者の通過を検知することができるという効果がある。つまり、上記検知センサ51aあるいは上記検知センサ51bの何れか一方と上記検知センサ52とが当該通行者を検知した場合に当該通行者の通過を判断することにより、各検知センサの誤検知なども検出でき、確実に通行者の通過完了を判断できる。
【0054】
なお、上記した実施の形態では、乗車券としての磁気式の記憶媒体を処理する自動改札機について説明したが、無線カードを乗車券として用いる自動改札機も上述した自動改札機と同様な動作が実現できる。この場合、自動改札機には、投入口3の代わりに無線カードリーダライタが設けられ、利用者が所持している乗車券としての無線カードに記憶されている乗車券情報を読みって利用者の通行の可否を判断するものとなる。この場合も、通路内の通行者に対する制御は、上述した動作と同様である。
【0055】
上記のように、第1の筐体の設置位置から通路中央部で所定の高さとなるような斜上方方向の検知範囲を有する第1のセンサと、第2の筐体の設置位置から通路中央部で所定の高さとなるような斜上方方向の検知範囲を有する第2のセンサと、前記通路内の前記所定の高さよりも低い位置で床面と水平方向の検知範囲する第3のセンサとを設け、前記第1のセンサあるいは前記第2のセンサの何れか一方が当該通行者を検知し、かつ、前記第3のセンサが当該通行者を検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定するようにしたものである。
これにより、2つの筐体で形成される通路を所定の高さ以上の通行者が通過したか否かを確実に判定できる。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、通行者の通路の通過を確実に判定でき、通行者に対する正確な通行の判定を行うことができる自動改札機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を説明するための概略構成を示す図。
【図2】2つの筐体が形成する通路内を複数のゾーンに分けた例を示す図。
【図3】反射型センサの検知範囲を説明するための図。
【図4】自動改札機による改札動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1a…筐体(第1の筐体)、1b…筐体(第2の筐体)、3…投入口、5…案内表示部、6…ドア(阻止手段)、8…制御部(判別手段、判定手段、判断手段)、11a、11b、31a、31b、51a、51b…検知センサ(反射型センサ、第1、第2、第3、第4の検知手段)、12、52…検知センサ(透過型センサ、第3の検知手段、第5の検知手段)
Claims (5)
- 第1の筐体と第2の筐体とにより形成される通路を通行者が通過したか否かを判定する自動改札装置において、
前記第1の筐体における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第1の検知手段と、
前記第2の筐体における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第2の検知手段と、
前記第1、第2の検知手段が検知する前記所定の高さよりも低い位置における前記通路内の通行者の有無を検知する第3の検知手段と、
前記第1の検知手段あるいは前記第2の検知手段の何れか一方で当該通行者を検知し、かつ、前記第3の検知手段により当該通行者を検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する判定手段と、
を具備することを特徴とする自動改札装置。 - 前記第1の検知手段は、前記第1の筐体の所定の設置位置から通路中央部で所定の高さとなる角度で光を照射し、その光の反射の有無を検知する反射型のセンサであり、
前記第2の検知手段は、前記第2の筐体の所定の設置位置から通路中央部で前記所定の高さとなる角度で光を照射し、その光の反射の有無を検知する反射型のセンサであり、
前記第3の検知手段は、前記第1の筐体及び前記第2の筐体にそれぞれ設置される発光部と受光部とからなる透過型のセンサである、ことを特徴とする前記請求項1に記載の自動改札装置。 - 第1の筐体と第2の筐体とにより形成される通路を通過する通行者の通行制御を行う自動改札装置において、
前記通路に進入してきた通行者が所持している乗車券に記録されている乗車券情報を読み取る読取手段と、
この読取手段により読み取った乗車券情報に基づいて当該通行者の通行の可否を判断する判断手段と、
この判断手段により通行者が通行不可であると判断した場合、当該通行者の通行を阻止する阻止手段と、
前記第1の筐体の端部における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第1の検知手段と、
前記第2の筐体の端部における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第2の検知手段と、
前記第1、第2の検知手段が検知する前記所定の高さよりも低い位置における前記通路内の通行者の有無を検知する第3の検知手段と、
前記判断手段により通行可と判断された当該通行者を前記第1の検知手段及び前記第2の検知手段が共に検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する第1の判定手段と、
前記判断手段により通行可と判断された当該通行者を前記第1の検知手段あるいは前記第2の検知手段の何れか一方が検知し、かつ、前記第3の検知手段が当該通行者を検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する第2の判定手段と、
を具備することを特徴とする自動改札装置。 - 第1の筐体と第2の筐体とにより形成される通路を通過する通行者の通行制御を行う自動改札装置において、
前記通路に進入してきた通行者が所持している乗車券に記録されている乗車券情報を読み取る読取手段と、
当該通行者が所定の高さ以上の大人であるか否かを判別する判別手段と、
この判別手段により当該通行者が大人であると判別した場合、前記読取手段により読み取った乗車券情報に基づいて当該通行者の通行の可否を判断する判断手段と、
前記判断手段により当該通行者の通行不可を判断した場合、当該通行者の通路の通過を阻止する阻止手段と、
前記第1の筐体の端部における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第1の検知手段と、
前記第2の筐体の端部における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第2の検知手段と、
前記第1の筐体あるいは前記第2の筐体の端部に設置され、前記第1、第2の検知手段が検知する前記所定の高さよりも低い位置における前記通路内の通行者の有無を検知する第3の検知手段と、
前記判断手段により通行可と判断された当該通行者を前記第1の検知手段及び前記第2の検知手段が共に検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する第1の判定手段と、
前記判断手段により通行可と判断された当該通行者を前記第1の検知手段あるいは前記第2の検知手段の何れか一方が検知し、かつ、前記第3の検知手段が当該通行者を検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する第2の判定手段と、
を具備することを特徴とする自動改札装置。 - 第1の筐体と第2の筐体とにより形成される通路を通過する通行者の通行制御を行う自動改札装置において、
前記通路に進入してきた通行者が所持している乗車券に記録されている乗車券情報を読み取る読取手段と、
前記第1の筐体の中央部における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第1の検知手段と、
前記第1の筐体の中央部における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第2の検知手段と、
前記第1の検知手段及び前記第2の検知手段による検知結果に基づいて当該通行者が所定の高さ以上の大人であるか否かを判別する判別手段と、
この判別手段により当該通行者が大人であると判別した場合、前記読取手段により読み取った乗車券情報に基づいて当該通行者の通行の可否を判断する判断手段と、
この判断手段により当該通行者の通行不可を判断した場合、当該通行者の通路の通過を阻止する阻止手段と、
前記第1の筐体の端部における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第3の検知手段と、
前記第2の筐体の端部における所定の設置位置に設置され、前記設置位置から通路中央部の所定の高さを含む線上において通路内の通行者の有無を検知する第4の検知手段と、
前記第1の筐体あるいは前記第2の筐体の端部に設置され、前記第1、第2の検知手段が検知する前記所定の高さよりも低い位置における前記通路内の通行者の有無を検知する第5の検知手段と、
前記判断手段により通行可と判断された当該通行者を前記第3の検知手段及び前記第4の検知手段が共に検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する第1の判定手段と、
前記判断手段により通行可と判断された当該通行者を前記第3の検知手段あるいは前記第4の検知手段の何れか一方が検知し、かつ、前記第5の検知手段が当該通行者を検知した場合、当該通行者が前記通路を通過したことを判定する第2の判定手段と、
を具備することを特徴とする自動改札装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003010134A JP2004220525A (ja) | 2003-01-17 | 2003-01-17 | 自動改札装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003010134A JP2004220525A (ja) | 2003-01-17 | 2003-01-17 | 自動改札装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004220525A true JP2004220525A (ja) | 2004-08-05 |
Family
ID=32899432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003010134A Pending JP2004220525A (ja) | 2003-01-17 | 2003-01-17 | 自動改札装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004220525A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007087014A (ja) * | 2005-09-21 | 2007-04-05 | Toshiba Corp | 自動改札装置 |
JP2015014950A (ja) * | 2013-07-05 | 2015-01-22 | 株式会社東芝 | 自動改札機および自動改札機のセンサ故障検知方法 |
JP2015176297A (ja) * | 2014-03-14 | 2015-10-05 | 株式会社東芝 | ゲート装置 |
JP7553295B2 (ja) | 2020-09-15 | 2024-09-18 | 株式会社東芝 | ゲートシステム |
-
2003
- 2003-01-17 JP JP2003010134A patent/JP2004220525A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007087014A (ja) * | 2005-09-21 | 2007-04-05 | Toshiba Corp | 自動改札装置 |
JP2015014950A (ja) * | 2013-07-05 | 2015-01-22 | 株式会社東芝 | 自動改札機および自動改札機のセンサ故障検知方法 |
JP2015176297A (ja) * | 2014-03-14 | 2015-10-05 | 株式会社東芝 | ゲート装置 |
JP7553295B2 (ja) | 2020-09-15 | 2024-09-18 | 株式会社東芝 | ゲートシステム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4029403B2 (ja) | 自動改札装置 | |
JP4951977B2 (ja) | 自動改札機 | |
JP2004220525A (ja) | 自動改札装置 | |
JP2004227294A (ja) | 自動改札機 | |
JP3952999B2 (ja) | 自動改札装置 | |
JP2000099776A (ja) | 自動改札装置 | |
JP4600009B2 (ja) | ゲート装置 | |
JP5154239B2 (ja) | 自動改札機 | |
JP4941377B2 (ja) | ゲート装置 | |
JP3627430B2 (ja) | 自動改札機 | |
JP5322372B2 (ja) | 自動改札装置 | |
JP3728863B2 (ja) | 自動改札機 | |
JP5374241B2 (ja) | 自動改札機 | |
JP2005301944A (ja) | 自動改札機 | |
JP5752541B2 (ja) | 自動改札装置および改札システム | |
JPH10261117A (ja) | 自動改札装置 | |
JP3637093B2 (ja) | 自動改札装置 | |
JP5459687B2 (ja) | 自動改札装置 | |
JP2001266188A (ja) | 自動改札機 | |
JP4697238B2 (ja) | 自動改札装置 | |
JP2005339196A (ja) | 通行管理装置 | |
JP4703160B2 (ja) | 非接触式自動改札機 | |
JP2007087014A (ja) | 自動改札装置 | |
JP5931525B2 (ja) | 自動改札装置 | |
JP2002366982A (ja) | 自動改札機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051130 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081006 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081014 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090224 |