JP2004226204A - プローブカード及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プローブ針への酸化膜の付着を防ぐことにより接触抵抗を小さくすることが可能なプローブカードを提供する。
【解決手段】このプローブカードは、第1の導電性材料の表面を、第1の導電性材料の融点よりも低い融点を有する第2の導電性材料で被覆することにより製造された複数のプローブ針であって、半導体ウェハに設けられた複数のボンディングパッドにそれぞれ接触して半導体ウェハとテスタとを電気的に接続する複数のプローブ針と、導電パターンが形成され、複数のプローブ針を支持する絶縁基板とを具備する。
【選択図】 図3
【解決手段】このプローブカードは、第1の導電性材料の表面を、第1の導電性材料の融点よりも低い融点を有する第2の導電性材料で被覆することにより製造された複数のプローブ針であって、半導体ウェハに設けられた複数のボンディングパッドにそれぞれ接触して半導体ウェハとテスタとを電気的に接続する複数のプローブ針と、導電パターンが形成され、複数のプローブ針を支持する絶縁基板とを具備する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置をウェハの状態で評価する際に用いるプローブカードに関し、特に、ウェハのボンディングパッドに接触するプローブ針の先端形状に特徴を有するプローブカードに関する。さらに、本発明は、そのようなプローブカードの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体装置の製造過程において半導体ウェハに形成される回路の特性等を測定(ウェハソート)するために、LSIテスタが用いられる。LSIテスタには、プローブカードが接続され、プローブカードに備えられているプローブ針を半導体ウェハ上に形成されたボンディングパッド(電極)に接触させることにより、半導体装置とLSIテスタとの電気的接続が確保される。プローブカードは、複数のプローブ針と、これらのプローブ針を支持する絶縁基板とによって構成される。
【0003】
通常、ボンディングパッドはアルミニウムで形成されるため、アルミニウム表面が酸化してアルミナとなることにより、ボンディングパッドとプローブ針との間の接触抵抗が増加する。この接触抵抗は100Ω程度になることもあり、出力端子における数Ω程度の出力インピーダンスの測定には適さない。また、入力端子に電圧を印加する場合には、電圧降下が起こり、正確な測定ができない場合もある。そこで、接触抵抗を小さくするために、プローブ針の先端形状及びその使用方法が検討されている。
【0004】
下記の特許文献1には、プローブ針の先端が、プローブ針の先端とボンディングパッド表面との接触時に平行になる第1の平面と、プローブ針の先端とボンディングパッド表面とが接触した位置よりもさらに半導体装置をプローブガードに近づけるオーバードライブ動作時に平行になる第2の平面との形状を有し、第1の平面によりボンディングパッド表面の酸化膜を除去し、第2の平面をボンディングパッドに接触させて電気的接続を行うことが述べられている。
【0005】
また、下記の特許文献2には、プローブ針の先端が、鋭角な三角状の断面形状をした格子状の複数の突部、あるいは、鋭角な三角状の断面形状をした錘型の複数の突部を有し、複数の突部がそれぞれパッド表面の酸化膜を突き破ることにより電気的接触を行うことが述べられている。
【0006】
しかしながら、従来のプローブ針にはクレーターのような窪みがあり、プローブ針の先端によって削られたアルミニウム又はアルミナが窪みに付着して、先端に酸化膜が形成されることにより、接触抵抗が増加するという問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−152436号公報 (第3−4頁、図1)
【特許文献2】
特開平11−51970号公報 (第2−3頁、図3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、プローブ針への酸化膜の付着を防ぐことにより接触抵抗を小さくすることが可能なプローブカードを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明に係るプローブカードは、第1の導電性材料の表面を、第1の導電性材料の融点よりも低い融点を有する第2の導電性材料で被覆することにより製造された複数のプローブ針であって、半導体ウェハに設けられた複数のボンディングパッドにそれぞれ接触して半導体ウェハとテスタとを電気的に接続する複数のプローブ針と、導電パターンが形成され、複数のプローブ針を支持する絶縁基板とを具備する。
【0010】
ここで、第2の導電性材料が、第1の導電性材料を含む合金であっても良いし、第2の導電性材料が、中間層としてσ相を有していても良い。
【0011】
また、本発明に係るプローブカードの製造方法は、半導体ウェハに設けられた複数のボンディングパッドにそれぞれ接触して半導体ウェハとテスタとを電気的に接続する複数のプローブ針を有するプローブカードの製造方法であって、第1の導電性材料により形成されたプローブ針本体と、第1の導電性材料の融点よりも低い融点を有する合金である第2の導電性材料とを、第1の導電性材料の融点よりも低く第2の導電性材料の融点よりも高い温度に加熱するステップ(a)と、プローブ針本体の表面に、熔融した第2の導電性材料を付着させることにより、プローブ針を作成するステップ(b)と、作成された複数のプローブ針を、導電パターンが形成された絶縁基板に固定するステップ(c)とを具備する。
【0012】
本発明によれば、第2の導電性材料を用いてプローブ針本体を被覆することにより、プローブ針本体の窪みを滑らかにできる。その結果、プローブ針への酸化膜の付着を防ぐことにより接触抵抗を小さくすることが可能なプローブカードを提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1に、本発明の一実施形態に係るプローブカードを含むプロービング装置の主要部の構成を示す。図1に示すように、このプロービング装置は、テストされる半導体ウェハ1を載置するステージ2と、ステージ2を上下左右に移動させる駆動機構3と、プローブカード5を支持する支持ボード4とを有している。
【0014】
また、プローブカード5においては、絶縁基板6に開口部6aが設けられ、その表面には複数の配線パターン7が形成されており、これらの配線パターン7は、LSIテスタ(図示せず)に電気的に接続されている。さらに、開口部6a内には、多数のプローブ針8が配設されており、各プローブ針8は、その基端部8aが配線パターン7に接続及び固定され、その先端部8bが開口部6aを通して下方に向けて突出されている。
【0015】
ステージ2を上昇させることにより、半導体ウェハ1の各チップに設けられているボンディングパッド1aにプローブ針8の先端部8bを接触させ、このプローブ針8及び配線パターン7を介して半導体ウェハ1とLSIテスタとを電気的に接続することにより、所望のテストが実行される。
【0016】
次に、本発明の一実施形態に係るプローブカードの製造方法について説明する。プローブカードに取り付けられるプローブ針本体の材料としては、導電性及び加工性が良く、しかも硬度が高くて弾力性を有する導電性材料、例えば、タングステン(W)、タングステンレニウム(W−Re)、ベリリウム銅(Be−Cu)等の金属を用いる。これらのインゴットから引き伸ばし法によって細い線材の金属体を形成し、細い線材に形成した金属体を徐々に研磨することにより、プローブ針の先端部をテーパー状に形成している。さらに、電解エッチングにより、テーパー状の先端部に丸みを付け、プローブ針の先端部とボンディングパッドとの間の電気的接触状態を良くしている。
【0017】
しかしながら、図2の顕微鏡写真に示すように、一般的なプローブ針の先端部の表面にはクレーターのような多数の窪みがあるため、アルミナ等の酸化膜が窪みに詰まり、接触抵抗が増加してしまう。そこで、本実施形態においては、プローブ針の先端部における窪みを滑らかにすることにより、酸化膜等の付着を低下させている。
【0018】
次に、図3を参照しながら、プローブ針の窪みを滑らかにする方法について説明する。一般的なプローブ針の表面には、図3の(a)に示すように、平坦部31と、大きく窪んでいる窪み部32とが存在する。そこで、図3の(b)に示すように、プローブ針本体の材料よりも融点の低い導電性材料を用いて、プローブ針本体の表面をプローブ針の形状を変えない程度の厚みで被うことにより、窪み部33を滑らかにしている。図3の(b)において、破線は、被覆前のプローブ針本体の表面を表しており、破線は、被覆後のプローブ針の表面を表している。
【0019】
本実施形態においては、プローブ針本体の材料としてタングステン(W、融点:3380K)を用い、タングステンにレニウムを混合した合金であるタングステンレニウム(W−25wt%Re、融点:3021K)を用いてプローブ針本体を被っている。ここで、プローブ針本体を被う材料(被覆材)としては、プローブ針本体の材料よりも融点が低く、プローブ針本体の形状を変えない温度においてプローブ針に接合できる導電性材料を用いることが望ましい。
【0020】
プローブ針本体の表面に被膜を形成する工程においては、まず、プローブ針本体の材料であるタングステンの融点よりも低く、かつ、被覆材であるタングステンレニウムの融点よりも高い温度に、プローブ針本体及び被覆材を加熱して、被覆材を熔融させる。
【0021】
次に、熔融している被覆材にプローブ針本体を浸漬させるか、あるいは、蒸着又はスパッタリング等により、被覆材をプローブ針本体に付着させる。これにより、プローブ針本体と被覆材との接触部は、これらの中間層のタングステンレニウム(W−Xwt%Re、0<X<25)となる。その後、組織の連続性が確立されたら、ゆっくりと凝固させる。その際、タングステンレニウムは、プローブ針の窪みに集結してから凝固するため、図3の(b)に示すように、窪みが滑らかになる。
【0022】
ここで、被覆材が窪みに集結して凝固する理由について説明する。平坦部31に比べて窪み部32においては、熔融金属の中に発生し得る固体金属の核の大きさが小さくなるので、核生成を起こすために必要な過冷度が小さくてすむ。従って、下地中の穴や割れ目(プローブ針本体の窪み部32)の形状が、非常に小さな体積のエムブリオ(臨界の大きさよりも小さい結晶)を形成するようなものである場合には、固液界面が通常の平衡温度以上においても安定となり、核生成がほとんど過冷しないで起こる。その結果、窪み部32においては、固体金属の核が平坦部31におけるよりも早く成長するので、窪みが滑らかになる。
【0023】
このような現象が起こるのは、平坦部31よりも窪み部32の方が最隣接原子数が多いために原子間結合力が強く、表面エネルギーが高いことによるものと考えられる。これにより、窪み部32においては、固液界面から原子が脱出するために要するエネルギーが平坦部31におけるよりも高くなり、液体よりも固体で存在する方が安定となる。
【0024】
本実施形態においては、被覆材としてタングステンレニウムを用いているが、電子化合物と原子半径効果化合物との中間の性格を有する金属間化合物であるσ相と呼ばれる中間層を析出するタングステン合金を被覆材として用い、σ相を窪み部32に析出させることにより、窪みを滑らかにしても良い。σ相を析出するタングステン合金としては、W−Fe、W−Co、W−Ru、W−Re、W−Ir、W−Os等が該当する。
【0025】
次に、このプローブカードの使用方法について、図1、図4、及び、図5を参照しながら説明する。まず、上下駆動機構3によって半導体ウェハ1を上方に移動させ、図4に示すように、プローブ針の先端部8bをボンディングパッド1aの表面に形成されている酸化膜1bに接触させる。
【0026】
次に、半導体ウェハ1を、さらに数10μm程度静かに上昇させる(オーバードライブ動作)。これにより、プローブ針の先端部8bは、プローブ針自体の弾力によって、酸化膜1bの表面をX軸方向に沿って滑動する。このとき、図5に示すように、ボンディングパッド1aの表面に形成されている酸化膜1bが、プローブ針の先端部8bによって塑性変形して側方に押し上げられ、あるいは、酸化膜1bが剥離する。その結果、ボンディングパッド1aの表面が露出し、接触抵抗を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるプロービング装置の構成を示す図。
【図2】一般的なプローブ針の先端部の表面を示す顕微鏡写真。
【図3】プローブ針の窪みを滑らかにする方法を説明するための図。
【図4】プローブカードの使用方法について説明するための図。
【図5】プローブカードの使用方法について説明するための図。
【符号の説明】
1 半導体ウェハ、 1a ボンディングパッド、 1b 酸化膜、 2 ステージ、 3 駆動機構、 4 支持ボード、 5 プローブカード、 6 絶縁基板、 6a 開口部、 7 配線パターン、 8 プローブ針、 8a 基端部、 8b 先端部、 31 平坦部、 32、33 窪み部
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置をウェハの状態で評価する際に用いるプローブカードに関し、特に、ウェハのボンディングパッドに接触するプローブ針の先端形状に特徴を有するプローブカードに関する。さらに、本発明は、そのようなプローブカードの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体装置の製造過程において半導体ウェハに形成される回路の特性等を測定(ウェハソート)するために、LSIテスタが用いられる。LSIテスタには、プローブカードが接続され、プローブカードに備えられているプローブ針を半導体ウェハ上に形成されたボンディングパッド(電極)に接触させることにより、半導体装置とLSIテスタとの電気的接続が確保される。プローブカードは、複数のプローブ針と、これらのプローブ針を支持する絶縁基板とによって構成される。
【0003】
通常、ボンディングパッドはアルミニウムで形成されるため、アルミニウム表面が酸化してアルミナとなることにより、ボンディングパッドとプローブ針との間の接触抵抗が増加する。この接触抵抗は100Ω程度になることもあり、出力端子における数Ω程度の出力インピーダンスの測定には適さない。また、入力端子に電圧を印加する場合には、電圧降下が起こり、正確な測定ができない場合もある。そこで、接触抵抗を小さくするために、プローブ針の先端形状及びその使用方法が検討されている。
【0004】
下記の特許文献1には、プローブ針の先端が、プローブ針の先端とボンディングパッド表面との接触時に平行になる第1の平面と、プローブ針の先端とボンディングパッド表面とが接触した位置よりもさらに半導体装置をプローブガードに近づけるオーバードライブ動作時に平行になる第2の平面との形状を有し、第1の平面によりボンディングパッド表面の酸化膜を除去し、第2の平面をボンディングパッドに接触させて電気的接続を行うことが述べられている。
【0005】
また、下記の特許文献2には、プローブ針の先端が、鋭角な三角状の断面形状をした格子状の複数の突部、あるいは、鋭角な三角状の断面形状をした錘型の複数の突部を有し、複数の突部がそれぞれパッド表面の酸化膜を突き破ることにより電気的接触を行うことが述べられている。
【0006】
しかしながら、従来のプローブ針にはクレーターのような窪みがあり、プローブ針の先端によって削られたアルミニウム又はアルミナが窪みに付着して、先端に酸化膜が形成されることにより、接触抵抗が増加するという問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−152436号公報 (第3−4頁、図1)
【特許文献2】
特開平11−51970号公報 (第2−3頁、図3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、プローブ針への酸化膜の付着を防ぐことにより接触抵抗を小さくすることが可能なプローブカードを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明に係るプローブカードは、第1の導電性材料の表面を、第1の導電性材料の融点よりも低い融点を有する第2の導電性材料で被覆することにより製造された複数のプローブ針であって、半導体ウェハに設けられた複数のボンディングパッドにそれぞれ接触して半導体ウェハとテスタとを電気的に接続する複数のプローブ針と、導電パターンが形成され、複数のプローブ針を支持する絶縁基板とを具備する。
【0010】
ここで、第2の導電性材料が、第1の導電性材料を含む合金であっても良いし、第2の導電性材料が、中間層としてσ相を有していても良い。
【0011】
また、本発明に係るプローブカードの製造方法は、半導体ウェハに設けられた複数のボンディングパッドにそれぞれ接触して半導体ウェハとテスタとを電気的に接続する複数のプローブ針を有するプローブカードの製造方法であって、第1の導電性材料により形成されたプローブ針本体と、第1の導電性材料の融点よりも低い融点を有する合金である第2の導電性材料とを、第1の導電性材料の融点よりも低く第2の導電性材料の融点よりも高い温度に加熱するステップ(a)と、プローブ針本体の表面に、熔融した第2の導電性材料を付着させることにより、プローブ針を作成するステップ(b)と、作成された複数のプローブ針を、導電パターンが形成された絶縁基板に固定するステップ(c)とを具備する。
【0012】
本発明によれば、第2の導電性材料を用いてプローブ針本体を被覆することにより、プローブ針本体の窪みを滑らかにできる。その結果、プローブ針への酸化膜の付着を防ぐことにより接触抵抗を小さくすることが可能なプローブカードを提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1に、本発明の一実施形態に係るプローブカードを含むプロービング装置の主要部の構成を示す。図1に示すように、このプロービング装置は、テストされる半導体ウェハ1を載置するステージ2と、ステージ2を上下左右に移動させる駆動機構3と、プローブカード5を支持する支持ボード4とを有している。
【0014】
また、プローブカード5においては、絶縁基板6に開口部6aが設けられ、その表面には複数の配線パターン7が形成されており、これらの配線パターン7は、LSIテスタ(図示せず)に電気的に接続されている。さらに、開口部6a内には、多数のプローブ針8が配設されており、各プローブ針8は、その基端部8aが配線パターン7に接続及び固定され、その先端部8bが開口部6aを通して下方に向けて突出されている。
【0015】
ステージ2を上昇させることにより、半導体ウェハ1の各チップに設けられているボンディングパッド1aにプローブ針8の先端部8bを接触させ、このプローブ針8及び配線パターン7を介して半導体ウェハ1とLSIテスタとを電気的に接続することにより、所望のテストが実行される。
【0016】
次に、本発明の一実施形態に係るプローブカードの製造方法について説明する。プローブカードに取り付けられるプローブ針本体の材料としては、導電性及び加工性が良く、しかも硬度が高くて弾力性を有する導電性材料、例えば、タングステン(W)、タングステンレニウム(W−Re)、ベリリウム銅(Be−Cu)等の金属を用いる。これらのインゴットから引き伸ばし法によって細い線材の金属体を形成し、細い線材に形成した金属体を徐々に研磨することにより、プローブ針の先端部をテーパー状に形成している。さらに、電解エッチングにより、テーパー状の先端部に丸みを付け、プローブ針の先端部とボンディングパッドとの間の電気的接触状態を良くしている。
【0017】
しかしながら、図2の顕微鏡写真に示すように、一般的なプローブ針の先端部の表面にはクレーターのような多数の窪みがあるため、アルミナ等の酸化膜が窪みに詰まり、接触抵抗が増加してしまう。そこで、本実施形態においては、プローブ針の先端部における窪みを滑らかにすることにより、酸化膜等の付着を低下させている。
【0018】
次に、図3を参照しながら、プローブ針の窪みを滑らかにする方法について説明する。一般的なプローブ針の表面には、図3の(a)に示すように、平坦部31と、大きく窪んでいる窪み部32とが存在する。そこで、図3の(b)に示すように、プローブ針本体の材料よりも融点の低い導電性材料を用いて、プローブ針本体の表面をプローブ針の形状を変えない程度の厚みで被うことにより、窪み部33を滑らかにしている。図3の(b)において、破線は、被覆前のプローブ針本体の表面を表しており、破線は、被覆後のプローブ針の表面を表している。
【0019】
本実施形態においては、プローブ針本体の材料としてタングステン(W、融点:3380K)を用い、タングステンにレニウムを混合した合金であるタングステンレニウム(W−25wt%Re、融点:3021K)を用いてプローブ針本体を被っている。ここで、プローブ針本体を被う材料(被覆材)としては、プローブ針本体の材料よりも融点が低く、プローブ針本体の形状を変えない温度においてプローブ針に接合できる導電性材料を用いることが望ましい。
【0020】
プローブ針本体の表面に被膜を形成する工程においては、まず、プローブ針本体の材料であるタングステンの融点よりも低く、かつ、被覆材であるタングステンレニウムの融点よりも高い温度に、プローブ針本体及び被覆材を加熱して、被覆材を熔融させる。
【0021】
次に、熔融している被覆材にプローブ針本体を浸漬させるか、あるいは、蒸着又はスパッタリング等により、被覆材をプローブ針本体に付着させる。これにより、プローブ針本体と被覆材との接触部は、これらの中間層のタングステンレニウム(W−Xwt%Re、0<X<25)となる。その後、組織の連続性が確立されたら、ゆっくりと凝固させる。その際、タングステンレニウムは、プローブ針の窪みに集結してから凝固するため、図3の(b)に示すように、窪みが滑らかになる。
【0022】
ここで、被覆材が窪みに集結して凝固する理由について説明する。平坦部31に比べて窪み部32においては、熔融金属の中に発生し得る固体金属の核の大きさが小さくなるので、核生成を起こすために必要な過冷度が小さくてすむ。従って、下地中の穴や割れ目(プローブ針本体の窪み部32)の形状が、非常に小さな体積のエムブリオ(臨界の大きさよりも小さい結晶)を形成するようなものである場合には、固液界面が通常の平衡温度以上においても安定となり、核生成がほとんど過冷しないで起こる。その結果、窪み部32においては、固体金属の核が平坦部31におけるよりも早く成長するので、窪みが滑らかになる。
【0023】
このような現象が起こるのは、平坦部31よりも窪み部32の方が最隣接原子数が多いために原子間結合力が強く、表面エネルギーが高いことによるものと考えられる。これにより、窪み部32においては、固液界面から原子が脱出するために要するエネルギーが平坦部31におけるよりも高くなり、液体よりも固体で存在する方が安定となる。
【0024】
本実施形態においては、被覆材としてタングステンレニウムを用いているが、電子化合物と原子半径効果化合物との中間の性格を有する金属間化合物であるσ相と呼ばれる中間層を析出するタングステン合金を被覆材として用い、σ相を窪み部32に析出させることにより、窪みを滑らかにしても良い。σ相を析出するタングステン合金としては、W−Fe、W−Co、W−Ru、W−Re、W−Ir、W−Os等が該当する。
【0025】
次に、このプローブカードの使用方法について、図1、図4、及び、図5を参照しながら説明する。まず、上下駆動機構3によって半導体ウェハ1を上方に移動させ、図4に示すように、プローブ針の先端部8bをボンディングパッド1aの表面に形成されている酸化膜1bに接触させる。
【0026】
次に、半導体ウェハ1を、さらに数10μm程度静かに上昇させる(オーバードライブ動作)。これにより、プローブ針の先端部8bは、プローブ針自体の弾力によって、酸化膜1bの表面をX軸方向に沿って滑動する。このとき、図5に示すように、ボンディングパッド1aの表面に形成されている酸化膜1bが、プローブ針の先端部8bによって塑性変形して側方に押し上げられ、あるいは、酸化膜1bが剥離する。その結果、ボンディングパッド1aの表面が露出し、接触抵抗を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるプロービング装置の構成を示す図。
【図2】一般的なプローブ針の先端部の表面を示す顕微鏡写真。
【図3】プローブ針の窪みを滑らかにする方法を説明するための図。
【図4】プローブカードの使用方法について説明するための図。
【図5】プローブカードの使用方法について説明するための図。
【符号の説明】
1 半導体ウェハ、 1a ボンディングパッド、 1b 酸化膜、 2 ステージ、 3 駆動機構、 4 支持ボード、 5 プローブカード、 6 絶縁基板、 6a 開口部、 7 配線パターン、 8 プローブ針、 8a 基端部、 8b 先端部、 31 平坦部、 32、33 窪み部
Claims (4)
- プローブカードであって、
第1の導電性材料の表面を、前記第1の導電性材料の融点よりも低い融点を有する第2の導電性材料で被覆することにより製造された複数のプローブ針であって、半導体ウェハに設けられた複数のボンディングパッドにそれぞれ接触して前記半導体ウェハとテスタとを電気的に接続する前記複数のプローブ針と、
導電パターンが形成され、前記複数のプローブ針を支持する絶縁基板と、
を具備するプローブカード。 - 前記第2の導電性材料が、前記第1の導電性材料を含む合金である、請求項1記載のプローブカード。
- 前記第2の導電性材料が、中間層としてσ相を有する、請求項1又は2記載のプローブカード。
- 半導体ウェハに設けられた複数のボンディングパッドにそれぞれ接触して前記半導体ウェハとテスタとを電気的に接続する複数のプローブ針を有するプローブカードの製造方法であって、
第1の導電性材料により形成されたプローブ針本体と、前記第1の導電性材料の融点よりも低い融点を有する合金である第2の導電性材料とを、前記第1の導電性材料の融点よりも低く前記第2の導電性材料の融点よりも高い温度に加熱するステップ(a)と、
前記プローブ針本体の表面に、熔融した前記第2の導電性材料を付着させることにより、プローブ針を作成するステップ(b)と、
作成された複数のプローブ針を、導電パターンが形成された絶縁基板に固定するステップ(c)と、
を具備するプローブカードの製造方法。
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