JP2004224988A - ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリプロピレン系樹脂100重量部に対し、特定のポリオキシエチレンアミンモノエステル化合物(A)、ポリオキシエチレンアミンジエステル化合物(B)、ポリオキシエチレンアルキルジエタノールアミン化合物(C)、エチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアルケニルジエタノールアミン化合物(D)、ポリグリセリン脂肪酸エステル化合物(E)を特定量含有してなることを特徴とするニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は長期間に亘って優れた帯電防止性を持続し、高温に晒されても初期の透明性の低下およびべた付きを防止したニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりポリプロピレン系樹脂には帯電防止性を付与するために一般的な帯電防止剤であるアニオン系やカチオン系または両性界面活性剤等を練りこみ、これらが表面に移行することで帯電防止性を発現させることが一般に行われている。
【0003】
特に近年高規則性ポリプロピレン樹脂が得られる触媒の開発やプロセスの開発により剛性や透明性に優れるポリプロピレンフイルムが効率よく得られる様になってきたが、アミン系あるいはアミド系といった従来より上記練りこみ方法で使用してきた一般的な帯電防止剤を一般的な量を添加しても帯電防止効果の発現が見られないあるいは発現する時期が遅いため帯電防止剤の添加量を増加し、更にエージング時間を長くすることが行われている。
【0004】
しかし、帯電防止剤の添加量を増やすと製膜加工及び延伸加工時の帯電防止剤による発煙のため作業環境の悪化、フイルムのブロッキングが増大し滑り性が低下する結果、製袋等の二次加工時の作業性の低下、更に経時により帯電防止剤が過剰にブリードし白化する結果、上記ニ軸延伸ポリプロピレンフイルムの優れた特性の1つである透明性が損なわれる等の問題がある。
また、例えば50℃という高温に晒すと帯電防止剤の過剰ブリードにより白化し、初期の透明性の低下が大きく、しかもべた付きを生じる問題もある。このため、上記ポリプロピレン系樹脂よりなるフイルムを夏季に倉庫内に保管したり、あるいは加熱殺菌したりすると、フイルム初期の透明性が大きく低下し、商品価値が無くなるといった問題も生じている。
【0005】
従来のニ軸延伸ポリプロピレンフィルムは、帯電防止剤を含有するポリプロピレン系樹脂に多価アルコール縮合重合ヒドロキシ脂肪酸エステルを配合する方法をとっている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、多価アルコール縮合重合ヒドロキシ脂肪酸エステルは融点が高いことで、製膜加工及び延伸加工時の帯電防止剤による発煙は低減され、フイルムのブロッキングが防止できるが、初期の帯電防止性が悪い上にその持続性も劣り、フイルム表面にブリードしたブリード物が結晶化し白化が生じて透明性が低下するといった問題がある。
【0006】
また、ポリプロピレン系樹脂に帯電防止剤としてポリオキシエチレンアルキルアミド化合物とグリセリンモノ脂肪酸エステルを含有させ、更に造核剤を配合させる方法もある(例えば、特許文献2参照)。しかし、造核剤は高価でありフイルムへの配合時のコストがアップして経済性が低下する。さらには有機系造核剤ではフイルムのブロッキングが充分でなく無機系造核剤ではフイルムの製膜直後の透明性が充分でないという問題がある。
【0007】
更に、帯電防止剤を含有するポリプロピレン系樹脂に塩基性炭酸マグネシウムまたはアルカリ土類金属を添加し、帯電防止剤のブリードアウトを抑制する方法もある(例えば、特許文献3参照)。しかし、帯電防止性は長期に亘って持続する効果はあるものの、フィッシュアイが発生することによりフイルムとしての品質を損なうことと、その上フイルムの製膜直後の透明性も充分でないという問題があった。
【0008】
【特許文献1】
特許第3319634号公報
【特許文献2】
特開平10−219050号公報
【特許文献3】
特開平10−251457号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記事情に鑑み、その目的は初期の帯電防止性が充分であると共に、優れた帯電防止性能を長期に亘って有し、しかも高温に晒されても初期の透明性の低下が殆どなく、べた付きのない帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン樹脂フイルムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題を解決すべく検討した結果、ポリオレフイン系樹脂フイルムに特定のアミンエステル化合物と特定のアミン化合物と特定のポリグリセリン脂肪酸エステル化合物を特定割合で併用することにより、初期の帯電防止性が充分であると共に、優れた帯電防止性が長期にわたり持続し、しかも高温に晒されても初期の透明性の低下が殆どなく、べた付きのない帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムが得られることを見出し本発明に達した。
つまり、本願発明のニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムは、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対し、
一般式(1)で表されるアミン1モルに対しエチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアミンモノエステル化合物(A)を0.05〜1.2重量部、
【化6】
一般式(2)で表されるアミン1モルに対しエチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアミンジエステル化合物(B)を0.05〜1.2重量部、
【化7】
一般式(3)で表されるアミン1モルに対しエチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアルキルジエタノールアミン化合物(C)を0.05〜1.2重量部、
【化8】
一般式(4)で表されるアミン1モルに対しエチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアルケニルジエタノールアミン化合物(D)を0.03〜1.2重量部、
【化9】
一般式(5)で表されるポリグリセリン脂肪酸エステル化合物(E)0.05〜1.2重量部、
【化10】
を含有してなることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムは、式1で表されるエチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアミンモノエステル化合物(A)を0.05〜1.2重量部と式2で表されるエチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアミンジエステル化合物(B)を0.05〜1.2重量部と式3で表されるエチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアルキルジエタノールアミン化合物(C)を0.05〜1.2重量部と式4で表されるエチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアルケニルジエタノールアミン化合物(D)を0.03〜1.2重量部と式5で表されるポリグリセリン脂肪酸エステル化合物(E)0.03〜1.2重量部とを含有してなることが必要であり、本発明のニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムに用いられるポリプロピレン系樹脂としては、例えばポリプロピレンホモポリマー(プロピレン単独重合体)、ポリプロピレンを主成分としてエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン等から選ばれる1種または2種以上のプロピレン以外のα―オレフインとのランダム共重合体やブロック共重合体等、更にはこれらの重合体を2種以上混合した混合樹脂等が挙げられ、これら原料、混合比率は特に限定されない。
【0012】
本発明における帯電防止性二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムの膜厚は、機械強度,透明性等、所望の目的に応じて任意の膜厚とすることができ、特に限定されないが、通常は10〜250μmであることが推奨され、包装材料として用いる場合は15〜60μmであることが望ましい。
【0013】
本発明における帯電防止性二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムは、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂単層フイルムであってもよく、或いは二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを含む複数の樹脂フイルムが積層された積層型フイルムであってもよく、積層型フイルムとする場合の積層体の種類,積層数,積層方法等は特に限定されず、目的に応じて公知の方法から任意に選択することができる。
【0014】
本発明において、フイルムの組成、製膜方法、延伸条件等を適宜選択することによって得ることができる。
【0015】
本発明の帯電防止性二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムおいて、物性改質を目的とした酸化防止剤や可塑剤や紫外線吸収剤や塩酸吸収剤や着色剤や分散剤または滑剤等、公知の添加剤が添加されていてもよい。その種類、添加量または併用については本発明の目的を損なわない範囲で特に限定されない。
【0016】
本発明に用いられる帯電防止性二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムには、目的に応じて例えばコロナ放電処理,プラズマ処理,オゾン処理,薬品処理等の従来公知の方法による表面処理や、公知のアンカー処理剤を用いたアンカー処理等が施されていてもよい。
【0017】
本発明で用いられるアミン1モルに対しエチレンオキサトを2モル付加させたポリオキシエチレンアミンモノエステル化合物(A)は、式1で表される非イオン系の帯電防止剤であり、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して0.05〜1.2重量部、好ましくは0.1〜1.0重量部、特に好ましくは0.2〜0.8重量部の割合で用いられる。化合物(A)の配合量が0.05重量部未満では長期に亘っての帯電防止効果が得られず、1.2重量部を超えた配合量ではブリード量が多く、白化により透明性が著しく低下する。
【0018】
本発明で用いられるアミン1モルに対しエチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアミンジエステル化合物(B)は式2で表される非イオン系の帯電防止剤であり、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して0.05〜1.2重量部、好ましくは0.07〜1.0重量部、特に好ましくは0.1〜0.5重量部の割合で用いられる。化合物(B)の配合量が0.05重量部未満では長期に亘っての帯電防止効果が得られず、1.2重量部を超えた配合量ではブリード量が多く、白化により透明性が著しく低下する。
【0019】
本発明で用いられるアミン1モルに対しエチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアルキルジエタノールアミン化合物(C)は式3で表される非イオン系の帯電防止剤であり、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して0.05〜1.2重量部、好ましくは0.07〜1.0重量部、特に好ましくは0.1〜0.7重量部の割合で用いられる。化合物(C)の配合量が0.05重量部未満では帯電防止性の発現が極めて遅く帯電防止効果が得られず、1.2重量部を超えた配合量ではブリード量が多く、白化により透明性が著しく低下する。
【0020】
本発明で用いられるアミン1モルに対しエチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアルケニルジエタノールアミン化合物(D)は式4で表される非イオン系の帯電防止剤であり、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して0.03〜1.2重量部、好ましくは0.05〜1.0重量部、特に好ましくは0.08〜0.5重量部の割合で用いられる。化合物(D)の配合量が0.03重量部未満では帯電防止性の発現が極めて遅く帯電防止効果が得られず、更には白化し透明性を低下させる。1.2重量部を超えた配合量ではブリード量が多く、フイルム表面に粘着性が生じべた付く。
【0021】
式1〜式3におけるX及びYはそれぞれ1〜29の整数であり、X+Yは2〜30の整数、好ましくは2〜4の整数である。R1は直鎖状または分岐状のアルキル基、特に好ましくは炭素原子数13〜25のアルキル基、特に好ましくは炭素原子数13〜18のアルキル基である。
【0022】
式1〜式3におけるR1のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリラウリル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、パルミチル基、ヘプタデシル基、ステアリル基、ノナデシル基、エイコシル基などが挙げられる。
【0023】
式4におけるR2のアルケニル基は不飽和脂肪酸であり、炭素原子数12〜25よりなる高級不飽和脂肪酸の中から選ばれた少なくとも1種である。
【0024】
本発明で用いられるポリグリセリン脂肪酸エステル化合物(E)は式5で表される非イオン系の帯電防止剤であり、平均重合度が2〜10のポリグリセリンと炭素数8〜22の脂肪酸2種類以上とを混合して得られるエステル化度15〜60%の部分エステルはポリグリセリンと脂肪酸とを常法によりエステル化反応して得られるもので、ポリグリセリンの有する水酸基の一部が脂肪酸とエステル結合している化合物を主成分とする。エステル化度が15%より低い場合は、帯電防止持続性が悪くなり、60%より高くなると帯電防止性能が悪化する。
【0025】
ポリグリセリンとしては、ジグリセリン、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリン等が使用できるが、帯電防止性と経済性等面からジグリセリン、テトラグリセリンが好ましい。炭素原子数8〜22の脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ベヘニン酸等が挙げられる。前記脂肪酸のうち炭素原子数14〜22の飽和脂肪酸を50重量%以上を含み、かつ不飽和脂肪酸を10〜35重量%含む2種類以上の脂肪酸を混合して使用するが、炭素原子数14〜22の飽和脂肪酸としては炭素原子数14〜22の飽和脂肪酸を単独で使用しても混合して使用してもどちらでも良い。その中でもパルミチン酸、ステアリン酸が好ましい。また、不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、ステアロール酸、エルカ酸等が使用できるが、中でもオレイン酸が好まく、化合物(E)は、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して0.05〜1.2重量部、好ましくは0.08〜1.0重量部、特に好ましくは0.1〜0.8重量部の割合で用いられる。化合物(E)の配合量が0.05重量部未満では帯電防止性の発現が極めて遅く帯電防止効果が得られず、1.2重量部を超えた配合量ではブリード量が多く、フイルム表面に粘着性が生じべた付くとともに白化により透明性が低下する。
【0026】
このアルキル基の具体例は式1〜式3におけるR1の具体例と同じアルキル基が挙げられ、1種または2種以上組合せて用いることができる。
【0027】
本願発明の製造方法について述べるが、これに限定されるものではない。
本発明の帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムは、請求項1記載の化合物(A)〜(E)を含有するポリプロピレン系樹脂を押出し機にて溶融混練し、溶融混練したものをTダイに供給し、Tダイ内部より樹脂温度200〜290℃、好ましくは260℃にて押出す。
樹脂温度が200℃より低いと押出し機スクリュウ−への負荷が大きく、また290℃より高いと樹脂の劣化が進行し樹脂の変色あるいは炭化物等が発生する。
樹脂温度は目的を損なわない範囲で特に限定はされない。
更に、温度20℃〜80℃、好ましくは30℃でキャスティングロールにてキャスティングする。
キャスティングロール温度は20℃より低いと該フイルムとの密着性が悪化し、製膜性が悪化する。また、80℃より高いと透明性が著しく悪化し、商品価値を損なうといった問題を生じる。
キャスティングした後、該フイルムを一方向(縦延伸)に2〜10倍に延伸、好ましくは4倍に延伸して一軸延伸フイルムを得る。
次いで、該フイルムを前記縦延伸方向に対して直角方向(横延伸)に2〜20倍延伸、好ましくは9倍に延伸して目的とする所定厚みのフイルムを得る。
したがって、縦方向と横方向にニ軸延伸されていることが必要であり、その延伸倍率は本発明の目的を損なわない範囲で特に限定されない。
更に、該フイルムの表面に必要であれば目的に応じた従来公知である表面処理(コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、薬品処理等)を実施し、本発明の帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得る。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
【0029】
以下に試験方法を示す。
(ヘイズ測定試験)
試験片を50℃のオーブンに10日間放置し、オーブン試験にかける前とかけた後のヘイズ値を測定した。ヘイズ値はJIS K 6714に準拠して測定した。オーブン試験前のヘイズ値を初期の透明性の指標とし、オーブン試験前後のヘイズ値の差を透明性の低下の指標とした。
【0030】
(表面固有抵抗試験)
ASTM D257に準拠して、得られたフイルム表面の表面固有抵抗(Ω/□)を測定した。なお、測定温度及び湿度は、23℃×65%RHであった。また、測定値は、○:≦1011、△:1012、×:≧1013の3段階で評価し、帯電防止効果の指標とした。
【0031】
(べた付き性試験)
ヘイズ測定試験時のオーブン試験前後のヘイズ測定サンプルの表面べた付き感を指による触感で判定し、べた付きがないものを○、べた付きがあるものを×とした。
【0032】
(実施例1)
ポリプロピレン重合体(三井住友ポリオレフイン社製:FS2011DG3)100重量部に対し、化合物(A)としてステアリルアミンモノステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA321)を0.32重量部と化合物(B)としてステアリルアミンジステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックスSA300F)を0.24重量部と化合物(C)としてステアリルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステック SA20)を0.24重量部と化合物(D)としてオレイルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA35)を0.2重量部と化合物(E)としてジグリセリンステアリン酸エステル(松本油脂製薬(株)製)を0.1重量部配合し混合後、ペレタイザー付き押出し機を用いて溶融混練、造粒してポリプロピレン組成物のペレットを得た。
【0033】
次いで得られたポリプロピレン組成物を押出し機にて溶融混練し、溶融混錬したものをTダイに供給し、Tダイ内部より樹脂温度260℃になるように押出し、更に温度30℃のキャスティングロールにてキャスティングし後、該フイルムを一方向(縦方向)に4倍延伸して一軸延伸ポリプロピレンフイルムを得た。次いで、該フイルムを前記延伸方向に対して直角方向(横方向)に9倍延伸し、厚さ30μmとなるフイルムを得た。更に該フイルムの表面にコロナ放電処理を施し、帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得た。
【0034】
(実施例2)
ポリプロピレン重合体(三井住友ポリオレフイン社製:FS2011DG3)100重量部に対し、化合物(A)としてステアリルアミンモノステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA321)を0.24重量部と化合物(B)としてステアリルアミンジステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックスSA300F)を0.18重量部と化合物(C)としてステアリルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステック SA20)を0.18重量部と化合物(D)としてオレイルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA35)を0.15重量部と化合物(E)としてジグリセリンステアリン酸エステル(松本油脂製薬(株)製)を0.08重量部配合したこと以外は実施例1と同様にして帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得た。
【0035】
(比較例1)
ポリプロピレン重合体(三井住友ポリオレフイン社製:FS2011DG3)100重量部に対し、化合物(B)としてステアリルアミンジステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA300F)を0.24重量部と化合物(C)としてステアリルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステック SA20)を0.24重量部と化合物(D)としてオレイルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA35)を0.2重量部と化合物(E)としてジグリセリンステアリン酸エステル(松本油脂製薬(株)製)を0.1重量部配合したこと以外は実施例1と同様にして帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得た。
【0036】
(比較例2)
ポリプロピレン重合体(三井住友ポリオレフイン社製:FS2011DG3)100重量部に対し、化合物(A)としてステアリルアミンモノステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA321)を1.4重量部と化合物(B)としてステアリルアミンジステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA300F)を0.24重量部と化合物(C)としてステアリルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステック SA20)を0.24重量部と化合物(D)としてオレイルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA35)を0.2重量部と化合物(E)としてジグリセリンステアリン酸エステル(松本油脂製薬(株)製)を0.1重量部配合したこと以外は実施例1と同様にして帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得た。
【0037】
(比較例3)
ポリプロピレン重合体(三井住友ポリオレフイン社製:FS2011DG3)100重量部に対し、化合物(A)としてステアリルアミンモノステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA321)を0.32重量部と化合物(C)としてステアリルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステック SA20)を0.24重量部と化合物(D)としてオレイルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA35)を0.2重量部と化合物(E)としてジグリセリンステアリン酸エステル(松本油脂製薬(株)製)を0.1重量部配合したこと以外は実施例1と同様にして帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得た。
【0038】
(比較例4)
ポリプロピレン重合体(三井住友ポリオレフイン社製:FS2011DG3)100重量部に対し、化合物(A)としてステアリルアミンモノステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA321)を0.32重量部と化合物(B)としてステアリルアミンジステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックスSA300F)を1.5重量部と化合物(C)としてステアリルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステック SA20)を0.24重量部と化合物(D)としてオレイルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA35)を0.2重量部と化合物(E)としてジグリセリンステアリン酸エステル(松本油脂製薬(株)製)を0.1重量部配合したこと以外は実施例1と同様にして帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得た。
【0039】
(比較例5)
ポリプロピレン重合体(三井住友ポリオレフイン社製:FS2011DG3)100重量部に対し、化合物(A)としてステアリルアミンモノステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA321)を0.32重量部と化合物(B)としてステアリルアミンジステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックスSA300F)を0.24重量部と化合物(D)としてオレイルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA35)を0.2重量部と化合物(E)としてジグリセリンステアリン酸エステル(松本油脂製薬(株)製)を0.1重量部配合したこと以外は実施例1と同様にして帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得た。
【0040】
(比較例6)
ポリプロピレン重合体(三井住友ポリオレフイン社製:FS2011DG3)100重量部に対し、化合物(A)としてステアリルアミンモノステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA321)を0.32重量部と化合物(B)としてステアリルアミンジステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックスSA300F)を0.24重量部と化合物(C)としてステアリルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステック SA20)を1.4重量部と化合物(D)としてオレイルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA35)を0.2重量部と化合物(E)としてジグリセリンステアリン酸エステル(松本油脂製薬(株)製)を0.1重量部配合したこと以外は実施例1と同様にして帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得た。
【0041】
(比較例7)
ポリプロピレン重合体(三井住友ポリオレフイン社製:FS2011DG3)100重量部に対し、化合物(A)としてステアリルアミンモノステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA321)を0.32重量部と化合物(B)としてステアリルアミンジステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックスSA300F)を0.24重量部と化合物(C)としてステアリルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステック SA20)を0.24重量部と化合物(E)としてジグリセリンステアリン酸エステル(松本油脂製薬(株)製)を0.1重量部配合したこと以外は実施例1と同様にして帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得た。
【0042】
(比較例8)
ポリプロピレン重合体(三井住友ポリオレフイン社製:FS2011DG3)100重量部に対し、化合物(A)としてステアリルアミンモノステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA321)を0.32重量部と化合物(B)としてステアリルアミンジステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックスSA300F)を0.24重量部と化合物(C)としてステアリルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステック SA20)を0.24重量部と化合物(D)としてオレイルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA35)を1.4重量部と化合物(E)としてジグリセリンステアリン酸エステル(松本油脂製薬(株)製)を0.1重量部配合したこと以外は実施例1と同様にして帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得た。
【0043】
(比較例9)
ポリプロピレン重合体(三井住友ポリオレフイン社製:FS2011DG3)100重量部に対し、化合物(A)としてステアリルアミンモノステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA321)を0.32重量部と化合物(B)としてステアリルアミンジステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックスSA300F)を0.24重量部と化合物(C)としてステアリルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステック SA20)を0.24重量部と化合物(D)としてオレイルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA35)を0.2重量部配合したこと以外は実施例1と同様にして帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得た。
【0044】
(比較例10)
ポリプロピレン重合体(三井住友ポリオレフイン社製:FS2011DG3)100重量部に対し、化合物(A)としてステアリルアミンモノステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA321)を0.32重量部と化合物(B)としてステアリルアミンジステアリン酸エステル(東邦化学工業(株)製:アンステックスSA300F)を0.24重量部と化合物(C)としてステアリルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステック SA20)を0.24重量部と化合物(D)としてオレイルジエタノールアミン(東邦化学工業(株)製:アンステックス SA35)を0.2重量部と化合物(E)としてジグリセリンステアリン酸エステル(松本油脂製薬(株)製)を1.6重量部配合したこと以外は実施例1と同様にして帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを得た。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、透明性および帯電防止性に優れ、さらには帯電防止性が長期に亘り持続し、しかも高温に晒されても初期の透明性の低下が殆どなく、べた付きのない帯電防止性ニ軸延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムを提供することができる。
Claims (1)
- ポリプロピレン系樹脂100重量部に対し、
一般式(1)で表されるアミン1モルに対しエチレンオキサトを2モル以上付加させたポリオキシエチレンアミンモノエステル化合物(A)を0.05〜1.2重量部、
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