JP2004224692A - 結晶成長方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フッ化物の結晶における屈折率不均質性および複屈折を最小にする。
【解決手段】 溶融室12およびアニール室14を有する成長炉10の溶融室12内にあるフッ化物の出発材料をその溶融温度以上の温度まで加熱して、溶融物を形成する。溶融室12からアニール室14に降下させ、これら2つの室の間の温度差が結晶形成中に最小となるように2つの室の温度を調節することによって、溶融物を溶融温度からこの溶融温度より低い第1の温度まで冷却することにより、フッ化物の溶融物からフッ化物結晶を成長させる。結晶を第1の温度から最終温度まで実質的に一定の冷却速度で冷却することにより、アニール室中で結晶をアニーリングする。フッ化物の出発材料は、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ化マグネシウムおよびフッ化ストロンチウム、並びにそれらの混合物からなる群より選択される。
【選択図】 図1
【解決手段】 溶融室12およびアニール室14を有する成長炉10の溶融室12内にあるフッ化物の出発材料をその溶融温度以上の温度まで加熱して、溶融物を形成する。溶融室12からアニール室14に降下させ、これら2つの室の間の温度差が結晶形成中に最小となるように2つの室の温度を調節することによって、溶融物を溶融温度からこの溶融温度より低い第1の温度まで冷却することにより、フッ化物の溶融物からフッ化物結晶を成長させる。結晶を第1の温度から最終温度まで実質的に一定の冷却速度で冷却することにより、アニール室中で結晶をアニーリングする。フッ化物の出発材料は、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ化マグネシウムおよびフッ化ストロンチウム、並びにそれらの混合物からなる群より選択される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、結晶成長およびアニーリングに関し、より詳しくは、残留応力が最小となり、フッ化カルシウム結晶の製造に適した結晶成長およびアニーリングのための方法に関する。
金属フッ化物結晶は、様々な用途に用いられており、例えば、半導体加工に用いられるリソグラフィー装置の光学素子として使用されている。193nmで動作する半導体リソグラフィー装置では、一般に、溶融石英光学素子が用いられているが、溶融石英には、193nmでの高フルエンスにより損傷を受けるという点で制限がある。次世代の半導体リソグラフィーでは、波長が157nmの照明を使用すると予測されており、溶融石英は、波長が157nmの照明に対しては全くの不透明である。
フッ化カルシウムは、193nmおよび157nmのリソグラフィー装置の光学素子に使用するための候補材料である。しかしながら、現在の結晶成長およびアニーリングの過程により、大きなフッ化カルシウム結晶に高い残留応力が生じ、したがって、光リソグラフィーに適したフッ化カルシウム結晶を製造する能力が制限される。結晶に高い残留応力があると、空間的に異なる屈折率が示されることがあり、この現象は、ここでは均質性または不均質性(文脈により使い分けられる)と称される。同様に応力によって、屈折率が偏光で変動することもあり、この効果は、応力誘発複屈折として知られている。結晶を光学系に使用する場合、これらの応力誘発効果によって、波面誤差、像劣化および複屈折が生じることがある。これらの効果の全ては、フッ化カルシウム光学素子を用いた光学系の有効性にとって有害である。
フッ化カルシウム結晶の成長は、一般に、ブリッジマン法またはブリッジマン・ストックバーガー法を用いて行われる。その過程は、原料を収容している坩堝を炉の高温区域に配置することにより開始される。原料はその高温区域で溶融される。次いで、坩堝はゆっくりと高温区域から、温度勾配区域を通して並進移動せしめられ、ここで、溶融した原料が融点未満に冷めるにつれ、結晶成長が行われる。結晶成長は等温過程ではないので、成長している結晶に熱応力が生じる。成長過程の性質のために、結晶において良好な均質性および低応力複屈折を達成することが非常に難しくなる。
結晶成長中に生じる応力の結果として、CaF2結晶中の不均質性および複屈折を低減するために、一般に、「ポストアニーリング」または「二次アニーリング」が用いられる。しかしながら、別々のポストアニーリング過程は2つの重大な欠点をもたらす。第一に、ポストアニーリングには、余計な炉および過程が必要である。これにより、CaF2の総製造時間が長くなり、費用が増す。第二に、ポストアニーリングにより、汚染かまたは任意の過程の失敗のいずれかのために、結晶を損傷させる別の機会が加わる。このため、均質性および複屈折の改善された高品質の結晶が1つの炉内で1つの過程により得られるように、成長の直後の「その場」でのアニーリング/冷却方法を開発する努力が行われてきた。しかしながら、これらの努力にもかかわらず、フッ化カルシウムおよび他の金属フッ化物の結晶における屈折率不均質性および複屈折を最小にする、結晶の製造方法の改良がさらに必要とされている。
米国特許第6332922号明細書
本発明は、直径の大きな結晶、例えば、約200mm、250mmまたは300mmより大きい直径を持つ結晶にとって特に有用である。結晶は、アニーリング過程中に実質的に一定の速度で冷却される。この過程により、約2nm/cm未満の平均複屈折および2ppm未満の平均均質性を持つフッ化カルシウム結晶が得られる。特に好ましい実施の形態において、本発明は、約200mm、250mmまたは300mmを超える直径を持ち、かつ約1ppm未満の平均均質性、約0.5nm/cm未満の複屈折および低い値の対称および非対称収差を示す波面を有するフッ化カルシウム結晶を提供する。本発明により、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ化マグネシウムおよびフッ化ストロンチウム、並びにそれらの混合物などの一般化学式MF2の金属フッ化物の単結晶を製造することができる。
本発明の追加の利点は、以下の詳細な説明から明らかとなる。上述した一般的な説明および以下の詳細な説明は、例示であり、請求項に記載された本発明をさらに説明することを意図したものであるのが理解されよう。
本発明のいくつかの例示としての実施の形態を説明する前に、本発明は、以下の説明に述べられた構成や方法の工程の詳細に制限されるものではないことを理解すべきである。本発明は、他の実施の形態を実施することも可能であり、様々な様式で実施し、実行することができる。
本発明は、残留応力およびそれに関連する複屈折と不均質性を最小にする、結晶の成長およびアニーリングのための方法を提供する。そのような方法は、フッ化カルシウム結晶を製造するために適している。ある実施の形態によれば、本発明の方法では、アニーリング中に冷却速度が実質的に一定に維持される。本出願人は、アニーリング中に冷却速度を実質的に一定に維持することにより、残留応力およびそれに関連する複屈折が減少し、また、フッ化カルシウム結晶中の不均質性も減少することを発見した。
結晶は、結晶成長が行われるように溶融物を溶融区域から冷却区域にゆっくりと移動させることにより、フッ化物材料の溶融物から成長させることができる。溶融物が移動されるときの、成長中の区域間の温度差は、約2℃/cmから約8℃/cmの範囲、好ましくは、約3℃/cmから約6℃/cmの範囲にあるべきである。アニーリング中、結晶は、成長温度から、最終的には室温まで冷却される。一般に、アニーリング過程では、時間効率のよいアニーリング周期を達成するために異なる温度範囲で複数の冷却速度が用いられる。この複数冷却速度の手法は、結晶は、異なる温度範囲における温度変化に異なって反応し、したがって、冷却速度は、最良のアニーリング結果を達成するためにそれにしたがって調節すべきであるという考えに基づいている。例えば、ポストアニーリング炉における一般的なアニーリング周期が、特許文献1に開示されている。この周期は、周期の初期における遅い冷却速度(約1080℃から約750℃まで1.2℃/時)、周期の中期における上昇した冷却速度(約750℃から約500℃まで2℃/時)、および周期の後期におけるさらに速い冷却速度(約500℃から約20℃まで5℃/時)からなる。この特許文献には、このアニーリング周期により、200mmより大きい直径を持つ部材について、2nm/cm未満の複屈折および2ppm未満の不均質性が得られると報告されている。
しかしながら、この従来の複数冷却速度のアニーリング手法を、CaF2結晶をアニーリングするための成長炉において用いた場合、ポストアニーリング炉において実施したときほど効果的ではない。成長炉における複数冷却速度の過程は、不安定であり、任意の乱れに対して敏感であり、同じ過程条件下で処理された結晶の均質性および複屈折は、大きい標準偏差で大幅に変動する。複数冷却速度を使用するための望ましいアニーリングプロファイルを同定できた場合でさえ、結晶にどのような乱れも生じさせずに、複数の冷却速度周期を一緒に滑らかに移行させることは難題であろう。さらに、特定の温度区分について最適な冷却プロファイル/速度は、運転毎の変動および炉毎の変動のために、異なることがあり、全ての装置の構成にとって万能の過程を開発することは非常に難しい。
本出願人は、CaF2結晶のための従来の複数冷却速度のアニーリング方法によってもたらされている上述した問題を克服するための改善されたアニーリング手法を発見した。本発明のある態様は、非常に均一な屈折率および低い応力複屈折が得られるように、結晶、特に、<111>−および<100>−成長フッ化カルシウム結晶のための成長炉におけるその場のアニーリング方法を提供する。本発明の別の態様によれば、装置が変更されたり操作が変動したりした場合でさえも、常に許容できるアニーリング結果を得ることのできる安定なアニーリング/冷却方法が提供される。本発明のさらに別の態様において、応力誘発複屈折および成長中に生じた欠陥を最小または除去できるように、成長炉において後成長した(post-grown)結晶のために特に適した冷却条件が提供される。
従来の複数冷却速度手法とは大きく異なり、ここに提案している方法では、線形または実質的に一定の冷却速度手法を行う。ただ1つの冷却速度には、結晶に悪影響を与え得ることのあった速度変化点がない。さらに、線形または一定の速度の冷却プロファイルが単純であるために、炉の性能がより安定したものとなり、運転毎の結果がより一貫したものとなる。実質的に一定の冷却速度の手法は全ての温度体系を等しく取り扱うので、装置および操作のばらつきによる結晶中の温度シフトまたは変動により、結晶に複数冷却速度手法ほどは大きな影響が生じない。それゆえ、実質的に一定の冷却速度の方法は、装置および操作のノイズ/ばらつきの影響を受けにくく、それゆえ、より一貫して結果を達成することができる。
本発明によれば、CaF2結晶成長過程を、結晶が第1の温度まで冷却された後の一定速度の冷却周期を含むように変更する。この第1の温度は、好ましくは、約1300℃から約1100℃の範囲、より好ましくは、約1250℃から約1150℃の範囲に設定されている。ある実施の形態によれば、前処理したCaF2材料をグラファイト坩堝中に装填する。坩堝の底部にある、種結晶ホルダ内に<111>または<100>種結晶が配置されている。2つの別々に制御された、高温区域用の第1のヒータおよび冷却区域用の第2のヒータを備えたブリッジマン・ストックバーガー炉内にこの坩堝を配置する。
図1は、本発明のある実施の形態による炉10の一例を示している。炉10は、溶融室12およびアニール室14を備えている。溶融室12の内部には坩堝の積重体16がある。具体的には、溶融室12およびアニール室14は、垂直に積み重ねられた1つ以上の坩堝または結晶成長室を収容できるように構成されている。図1に戻ると、溶融室12およびアニール室14は、内部に10までの坩堝を垂直に積み重ねられるように構成されている。一般に、溶融室12およびアニール室14は、1から20までの範囲で坩堝を収容するように構成できる。
昇降機構17が、坩堝の積重体16を溶融室12からアニール室14中へ降下させるために、坩堝の積重体16に結合されている。例えば、昇降機構17は、油圧、空気圧または機械式のアクチュエータ20に結合されたロッド18であっても差し支えない。アクチュエータ20は、炉10の内部で坩堝の積重体16を並進移動させるために必要に応じて制御してよい。溶融室12およびアニール室14は、それらの内部の適切な処理温度を維持するための対応した加熱要素22(高温の区域を提供するため),24(相対的に「低温の区域」を提供するため)を有する。炉10内に熱を封じ込めるために、加熱要素22,24の周りに断熱材25が設けられている。溶融室12およびアニール室14の間の温度勾配は、溶融室12をアニール室14からある程度隔離する仕切板26により得られる。アニール室14内の加熱要素24は随意的であることに留意すべきである。さらに、加熱要素24は、アニール室14の全長に亘って延在する必要はない。すなわち、アニール室14内でちょうど仕切板26の下に、より短いヒータを用いても差し支えない。
結晶成長は、坩堝を高温区域から低温区域に引き寄せることにより始まる。ある実施の形態によれば、成長坩堝が低温区域内部に完全に入った後、冷却(その場のアニーリング)過程が、高温区域と低温区域の温度を低下させることにより始まる。本発明のある実施の形態によれば、結晶を冷却するために、2つの温度体系が用いられる。第1の温度体系は、溶融温度(約1420℃)から約1200℃である。図2に示すようなこの温度体系において、結晶化に必要な高温区域と低温区域との間の温度差を減少/縮小するために、高温区域と低温区域に、それぞれ、次第に遅くなる冷却プロファイルおよび次第に速くなる冷却プロファイルが適用される。この温度差は、第1の温度では、好ましくは、50℃未満であり、より好ましくは、30℃未満である。この工程は、できるだけ早く(高い温度で)低温(アニーリング)区域の温度勾配を最小にするように設計されている。両方の冷却曲線は、どのような望ましくない熱の乱れも避けるようにできるだけ滑らかであるべきである。この第1の冷却段階後、第1の温度(約1300℃から約1100℃、好ましくは、約1250℃から約1150℃の範囲)から、約300℃から20℃のほぼ最終的な温度、より好ましくは、ほぼ室温まで、実質的に一定の冷却速度が両方の区域に施される。この実質的に一定の冷却速度は、結晶の直径および均質性と複屈折並びに炉の特徴および/または性能のための仕様要件に依存して、異なる値に設定して差し支えない。一般に、より大きい直径の結晶および/またはより厳しい仕様には、より遅い冷却速度が必要とされる。このような遅い速度では、アニーリング周期が長くなる。
250mmより大きい直径の結晶に関して、約3℃/時未満の冷却速度を用いることにより、<111>単結晶について、望ましい均質性(平均で約1.5ppm未満)および複屈折(平均で約0.6nm/cm未満)が達成できることが実証されている。より大きな<111>または<100>結晶について、さらに改善された均質性および複屈折を得るためには、約2℃/時未満の冷却速度が特に好ましい。
特に好ましい実施の形態において、本発明は、約200mm、250mmまたは300mmを超える直径を持ち、かつ約1ppm未満の平均均質性、約0.3nm/cm未満の平均複屈折および対称と非対称の収差の減少した値を示す波面を有するフッ化カルシウム結晶を提供する。収差は、そのために完全な像が形成されない、光学系、例えば、鏡筒における誤差である。一般に低次の収差としては、球面収差、およびコマ収差が挙げられる。高次の収差も存在し、その例としては、以下に制限されるものではないが、三次収差およびザイデル収差が挙げられる。レンズ系に収差が存在する場合、像点に収束する波は理想的な形状から変形されている。CaF2結晶における屈折率変動は、収差の1つの原因である。一般的に対称(焦点)または低次の収差は、レンズの表面形状を変えることにより、補正することができる。しかしながら、非対称収差は、容易に補正できない。
以下、実施例を参照して、本発明をより詳しく説明する。
二種類の異なるアニーリング手法を用いて、<111>または<100>配向を持つ結晶を成長させる実験を、ブリッジマン・ストックバーガー炉内で行った。一方のアニーリング手法は従来の複数冷却速度手法であり、他方は本発明による実質的に一定の冷却速度手法である。これらの実験では、等しい加熱プロファイルおよび成長条件を用いた。2つの実験の唯一の違いは、過程の冷却部分にあった。本発明の線形アニーリングプロファイルに関する実験は、約2℃/時の冷却速度で行った。
従来の過程は、周期の初期における急な冷却速度(約1500℃から約1100℃まで約6℃/時)、周期の中期における遅い冷却速度(約1100℃から約750℃まで1.5℃/時)、約750℃から約450℃までの約5℃/時の上昇した冷却速度、および周期の後期におけるさらに速い冷却速度(約450℃から約20℃まで約10℃/時)からなっていた。両方の冷却スケジュールは、高温区域では約1500℃、および低温区域では約1250℃の等しい温度で開始した。従来のアニーリング方法から得た100より多い<111>配向結晶および本発明による実質的に一定の冷却過程から得た10より多い<111>配向結晶について測定した均質性および複屈折の結果が表1に列記されている。試験した結晶の平均値に基づいて、新たなプロファイルは、均質性および複屈折の両方において、著しい改善を示した。実質的に一定のアニーリング過程により、均質性および複屈折の測定両方において、ずっと小さな標準偏差が得られた。このことは、本発明は、ずっと安定な方法を提供し、より一貫した結果を達成できることを明白に示している。均質性は、約632.8nmの波長で、Zygo XP位相シフト干渉計を用いて測定した。複屈折は、632.8nmの波長で、HINDS Exicor 450AT光弾性変調器を用いて測定した。
従来の複数冷却速度アニーリング法および本発明の実質的に一定の冷却速度アニーリング法により処理した<100>成長結晶について、比較を行った。表2に列記したデータは、従来の方法より優れた本発明の改善を示している。従来のアニーリング法と比較して、実質的に一定の速度のアニーリング法では、複屈折および不均質性が著しく減少している。均質性および複屈折の測定は、表1に報告したデータと同じ様式で行った。
この実施例は、本発明のアニーリング法が、均質性および複屈折を改善できるだけでなく、改善された結晶を一貫して製造できるより安定な方法も可能にする。本発明のアニーリング法は、<111>、<100>および<110>などの異なる結晶配向を持つCaF2結晶の品質を効果的に改善することが実証されている。<100>結晶について、本発明の方法は、約1.5ppm未満の均質性および約2ppm未満の複屈折を有する結晶を製造することができる。本発明の方法は、異なる結晶サイズ、および要件に合わせて、単純かつ容易に調節される。
結晶が室温まで完全に冷却された後、その結晶からブランクを製造する。次いで、そのブランクを研削し、研磨して、レンズ、管、または板などの光学素子を製造しても差し支えない。
10 炉
12 溶融室
14 アニール室
16 坩堝の積重体
20 アクチュエータ
22,24 加熱要素
26 仕切板
12 溶融室
14 アニール室
16 坩堝の積重体
20 アクチュエータ
22,24 加熱要素
26 仕切板
Claims (12)
- フッ化物結晶を製造する方法であって、
溶融区域および冷却区域を有する成長炉の溶融区域内にあるフッ化物の出発材料をその溶融温度以上の温度まで加熱して、溶融物を形成し、
前記溶融区域から前記冷却区域中に降下させ、該2つの区域の間の温度差が結晶形成中に最小となるように該2つの区域の温度を調節することによって、前記溶融物を溶融温度から該溶融温度より低い第1の温度まで冷却することにより、フッ化物の溶融物からフッ化物結晶を成長させ、
前記結晶を前記第1の温度から最終温度まで実質的に一定の冷却速度で冷却することにより、前記冷却区域中で前記結晶をアニーリングする、
各工程を有してなり、
前記フッ化物の出発材料が、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ化マグネシウムおよびフッ化ストロンチウム、並びにそれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする方法。 - 前記出発材料がフッ化カルシウムであることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記第1の温度が1300℃から1100℃の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記結晶成長および第1の温度への冷却中に、前記2つの区域の温度差が50℃未満であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記第1の温度が300℃からほぼ室温までの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記実質的に一定の冷却速度が3℃/時以下であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記溶融温度から前記第1の温度までの冷却中に、前記2つの区域の温度差を縮小するように、次第に遅くなる冷却プロファイルを前記溶融区域に適用し、次第に速くなる冷却速度プロファイルを前記冷却区域に適用することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記方法により、250mm以上の直径を持ち、約1.5ppm未満の平均均質性および約0.4nm/cm未満の平均複屈折を有する<111>フッ化カルシウム単結晶を製造することを特徴とする請求項6または記載の方法。
- 前記方法により、250mm以上の直径を持ち、約0.9ppm未満の平均均質性および約0.32nm/cm未満の平均複屈折を有する<111>フッ化カルシウム単結晶を製造することを特徴とする請求項6または記載の方法。
- 250mm以上の直径を持ち、約1.5ppm未満の平均均質性および約0.4nm/cm未満の平均複屈折を有する<111>フッ化カルシウム単結晶。
- 前記平均均質性が0.9ppm未満であり、前記平均複屈折が0.32nm/cm未満であることを特徴とする請求項10記載の結晶。
- 250mm以上の直径を持ち、約1.5ppm未満の平均均質性および約2nm/cm未満の平均複屈折を有する<100>フッ化カルシウム単結晶。
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