JP2004223729A - グラビア印刷機およびセラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

グラビア印刷機およびセラミック電子部品の製造方法 Download PDF

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和寛 田畑
Hiroyoshi Takashima
浩嘉 高島
Ken Hashimoto
憲 橋本
Yoshihiro Kanayama
吉広 金山
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Abstract

【課題】たとえば、積層セラミック電子部品の製造において、導電性ペースト膜をグラビア印刷によって形成するとき、グラビアロールに導電性ペーストを供給するため、多くの場合、タンクに収容された導電性ペーストにグラビアロールを浸漬させた状態とされるが、この場合には、導電性ペーストの表面が常に空気と接した状態となっているため、導電性ペーストに局部的な粘度上昇が生じたり、固化したりして、得られた積層型セラミック電子部品において、断線、ショートまたは構造欠陥等を招くことがあり、また、グラビア印刷終了後には、タンク内の導電性ペーストを廃棄しなければならない。
【解決手段】ドクターブレード31より上流側の位置において、幅方向に揺動するペースト供給部32を設け、このペースト供給部32からグラビアロール24の周面に向かって導電性ペースト30を供給する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、グラビア印刷機およびセラミック電子部品の製造方法に関するもので、特に、セラミック電子部品の製造にあたって作製されるセラミックグリーンシートまたは導電性ペースト膜の形成に適したグラビア印刷機、およびこのグラビア印刷機を用いて実施されるセラミック電子部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば積層セラミックコンデンサのようなセラミック電子部品を製造しようとするとき、導電性ペースト膜が形成された複数のセラミックグリーンシートを作製する工程と、複数のセラミックグリーンシートを積層する工程とが実施される。
【0003】
図4には、導電性ペースト膜1が形成されたセラミックグリーンシート2が示されている。図4に示すようなセラミックグリーンシート2を作製するため、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート等からなるキャリアフィルム3が用意され、キャリアフィルム3上でセラミックスラリーをシート状に成形することによってセラミックグリーンシート2が作製される。また、セラミックグリーンシート2上に、所定のパターンをもって導電性ペーストを付与することによって、導電性ペースト膜1が形成される。
【0004】
なお、図4に示した配置とは逆で、キャリアフィルム3上に、導電性ペースト膜1が形成され、この導電性ペースト膜1を覆うようにセラミックグリーンシート2がキャリアフィルム3上に形成されることもある。
【0005】
図5には、複数のセラミックグリーンシート2を積層して得られた積層体4が示されている。図4に示したように、導電性ペースト膜1が形成されたセラミックグリーンシート2を含む複数のセラミックグリーンシート2が積層されることによって、図5に示すような積層体4が得られる。
【0006】
この積層体4は、必要に応じてカットされ、次いで焼成されることによって、たとえば積層セラミックコンデンサのような積層セラミック電子部品の部品本体が得られ、この部品本体の外表面上に外部端子電極等が形成されることによって、所望の積層セラミック電子部品が得られる。
【0007】
上述したようなセラミック電子部品の製造方法において、導電性ペースト膜1の形成をグラビア印刷によって行なうことが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この特許文献1では、図6にその一部を示すグラビア印刷機11が用いられる。
【0008】
図6を参照して、グラビア印刷機11は、グラビアロール12と、グラビアロール12に対して、キャリアフィルム3を挟んで対向する圧胴13とを備えている。これらグラビアロール12および圧胴13は、それぞれ、矢印14および15方向に回転するとともに、キャリアフィルム3は矢印16方向へ搬送される。図4に示したように、セラミックグリーンシート2の外側に向く主面上に導電性ペースト膜1が形成される場合には、図6に示したキャリアフィルム3の、グラビアロール12側に向く主面上には、セラミックグリーンシート2が既に形成されている。
【0009】
グラビアロール12は、タンク17内に収容された導電性ペースト18内に浸漬され、それによって、グラビアロール12の周面上に形成された画線部(図示せず。)に導電性ペースト18が付与される。また、グラビアロール12の周面上の余分な導電性ペースト18は、ドクターブレード19によって掻き取られる。
【0010】
グラビアロール12の周面上に形成された画線部は、図4に示した導電性ペースト膜1のパターンに対応するパターンを有していて、したがって、グラビアロール12と圧胴13との間を通過したキャリアフィルム3上には、所定のパターンをもって導電性ペースト膜1が形成される。
【0011】
このようなグラビア印刷によれば、グラビアロール12が剛体から構成されるため、そこに形成された画線部と印刷された導電性ペースト膜1との間に寸法差が生じず、設計どおりの導電性ペースト膜1を形成することができ、得られた積層セラミック電子部品において、設計どおりの静電容量等の特性を実現することができる。また、剛体からなるグラビアロール12は、半永久的に、その印刷精度を維持したまま、導電性ペースト膜1の形成が可能である。
【0012】
【特許文献1】
特開平3−108307号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示したグラビア印刷機1を用いると、次のような問題に遭遇する。
【0014】
すなわち、グラビア印刷を実施している間、タンク17に収容されている導電性ペースト18は、その表面が常に空気と接した状態となっている。そのため、導電性ペースト18の粘度が局部的に上昇し、この粘度が上昇した部分において、導電性ペースト18が固化することがある。このとき、グラビアロール12の回転に従って、導電性ペースト18の乾固物が持ち上げられ、形成された導電性ペースト膜1中に混入することがある。このような導電性ペースト膜1中への乾固物の混入は、得られたセラミック電子部品における断線、ショートまたは構造欠陥の原因となる。
【0015】
また、タンク17内には、グラビアロール12と接するだけの必要最低限の導電性ペースト18を満たしておかなければならない。しかしながら、グラビア印刷を終えた後、タンク17に残っている導電性ペースト18には、異物や塊状物が混入していることがあるため、導電性ペースト18は、回収して再使用されることなく、廃棄されるのが通常である。そのため、導電性ペースト18の使用効率が悪く、このことがセラミック電子部品の製造コストの上昇の原因となっている。
【0016】
そこで、この発明の目的は、上述のような問題を解消することができる、グラビア印刷機、およびこのグラビア印刷機を用いて実施されるセラミック電子部品の製造方法を提供しようとすることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明は、まず、シート上にペーストをグラビア印刷によって付与するためのグラビア印刷機に向けられる。このグラビア印刷機は、上述のペーストが付与される画線部をその周面上に所定の幅方向寸法をもって形成しているグラビアロールと、グラビアロールに対して、シートを挟んで対向する圧胴と、グラビアロールの周面上の余分なペーストを掻き取るためのドクターブレードとを備えている。
【0018】
このような構成を有するグラビア印刷機において、この発明は、前述した技術的課題を解決するため、グラビアロールをペースト中に浸漬することを行なわず、その代わりに、ドクターブレードより上流側の位置において、グラビアロールの周面に向かって幅方向に揺動しながらペーストを供給するためのペースト供給部を備えることを特徴としている。
【0019】
この発明に係るグラビア印刷機において、グラビアロールの周面上の、ドクターブレードの上流側のペーストの量を検出するセンサをさらに備え、センサの検出結果によってペースト供給部からのペーストの供給量を制御するように構成されていることが好ましい。
【0020】
この発明では、次のような実施態様も可能である。すなわち、ドクターブレードより上流側の位置において、グラビアロールの周面に向かってペーストを供給するためのペースト供給部が設けられるが、この実施態様では、ペースト供給部は、幅方向に揺動されなくてもよい。そして、グラビアロールの周面上の、ドクターブレードの上流側のペーストの量を検出するセンサが設けられ、このセンサの検出結果によってペースト供給部からのペーストの供給量を制御するように構成される。
【0021】
この発明は、また、上述したようなこの発明に係るグラビア印刷機を用いて、シート上にペーストを供給する工程を備える、セラミック電子部品の製造方法にも向けられる。
【0022】
この発明に係るセラミック電子部品の製造方法において、特定的な実施態様では、ペーストは導電性ペーストであり、シート上にペーストを供給する工程は、シート上に導電性ペースト膜を形成する工程を備える。
【0023】
上述の実施態様において、シート上に導電性ペースト膜を形成する工程は、複数回繰り返されてもよい。
【0024】
この発明に係るセラミック電子部品の製造方法において、他の特定的な実施態様では、ペーストはセラミックスラリーであり、シート上にペーストを供給する工程は、シート上にセラミックグリーンシートを形成する工程を備える。
【0025】
上述の実施態様において、シート上にセラミックグリーンシートを形成する工程は、複数回繰り返されてもよい。
【0026】
さらに他の実施形態において、ペーストは導電性ペーストおよびセラミックスラリーであり、シート上にペーストを供給する工程は、シート上に導電性ペースト膜を形成する工程およびシート上にセラミックグリーンシートを形成する工程を備え、シート上に導電性ペースト膜を形成する工程およびシート上にセラミックグリーンシートを形成する工程は複数回繰り返されてもよい。
【0027】
また、この発明に係るセラミック電子部品の製造方法において、シートは、キャリアフィルム、セラミックグリーンシートおよびキャリアフィルムに裏打ちされたセラミックグリーンシートのいずれであってもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1には、この発明の一実施形態によるグラビア印刷機21が示されている。このグラビア印刷機21の説明を、これによって図4に示したセラミックグリーンシート2上に導電性ペースト膜1を形成する場合について行なう。
【0029】
グラビア印刷機21は、長尺状のキャリアフィルム3を、矢印22で示すように、巻出し部から巻取り部へと搬送する複数のガイドロール23を備えている。このようなキャリアフィルム3の搬送経路の途中に、グラビアロール24が配置される。また、グラビアロール24に対して、キャリアフィルム3を挟んで対向するように、圧胴25が配置される。また、グラビアロール24および圧胴25の下流側には、乾燥炉26が配置される。
【0030】
グラビアロール24および圧胴25が設けられた部分が拡大されて図2に示されている。また、図3には、図2の右方向からグラビアロール24を見た図が示されている。
【0031】
グラビアロール24および圧胴25は、それぞれ、図2に示す矢印27および28方向に回転される。また、グラビアロール24の周面上には、図3において概略的に示すように、画線部29が所定の幅方向寸法をもって形成されている。図3には、画線部29が形成される領域のみが明示されている。
【0032】
なお、図1および図2で図示しないが、このグラビア印刷機21が図4に示した導電性ペースト膜1を形成するために用いられる場合、キャリアフィルム3の、グラビアロール24側に向く主面上には、セラミックグリーンシート2が既に形成されている。
【0033】
グラビアロール24の画線部29には、上述した導電性ペースト膜1を形成するための導電性ペースト30が付与される。この導電性ペースト30の供給については後述する。
【0034】
グラビアロール24の周面に接するように、ドクターブレード31が配置される。ドクターブレード31は、グラビアロール24の周面上の余分な導電性ペースト30を掻き取るためのものである。
【0035】
ドクターブレード31より上流側の位置において、グラビアロール24の周面に向かって導電性ペースト30を供給するため、ペースト供給部32が設けられる。ペースト供給部32には、図1に示すように、ディスペンサ33から供給経路34を通って導電性ペースト30が供給され、この導電性ペースト30は、ペースト供給部32からグラビアロール24に向かってたとえば垂れ落とされたり、噴射されたりする。ペースト供給部32は、図3において両方向矢印35によって示すように、少なくとも画線部29の幅方向寸法をカバーするように、幅方向に揺動するように構成されることが好ましい。
【0036】
また、グラビアロール24の周面上の、ドクターブレード31の上流側の導電性ペースト30の量を検出するため、図1に示すように、たとえばイメージセンサ等によって構成されるセンサ36が設けられる。このセンサ36の検出結果を示す検出信号37は、ディスペンサ33にフィードバックされ、それによって、ディスペンサ33から導出される導電性ペースト30の量が調整され、ペースト供給部32からの導電性ペースト30の供給量が常に適正となるように制御される。
【0037】
センサ36は、ドクターブレード31の上流側の所定の位置に配置され、ドクターブレード31の近傍に溜まる導電性ペースト30が上流側へ垂れているかどうか、すなわち、所定の位置での導電性ペースト30の有無を検出している。
【0038】
また、他のセンサ(図示せず。)をドクターブレード31の下流側に配置して、画線部29に所望の導電性ペースト30が供給されているかどうかを検出してもよい。
【0039】
上述したセンサ36によって、ペースト供給部32からの導電性ペースト30の供給量を制御することは、グラビア印刷されるべき導電性ペースト膜1のパターンの違いによる導電性ペースト30の消費量の違いにも対応させることができる。
【0040】
また、使用されないまま廃棄される導電性ペースト30の量をできるだけ少なくするため、ペースト供給部32から供給される導電性ペースト30の供給量は、グラビア印刷を実施していない段階にあるときには、グラビアロール24の表面が乾燥しない程度に少なくするように制御されることが好ましい。
【0041】
また、導電性ペースト30の粘度は、1〜100Pa・sの範囲に選ばれることが好ましい。導電性ペースト30の粘度が、この範囲より低いと、グラビアロール24の回転中にグラビアロール24から垂れ落ちたり飛散したりし、逆に、粘度が、この範囲より高いと、印刷性が低下するためである。
【0042】
以上のような構成を有するグラビア印刷機21によれば、グラビアロール24に供給された導電性ペースト30は、直ちに、導電性ペースト膜1の形成のために用いられることになるので、導電性ペースト膜1を形成しようとする導電性ペースト30において、局部的な粘度上昇が生じにくく、また、導電性ペースト30の乾固化を抑制でき、そのため、印刷された導電性ペースト膜1中に塊状物が持ち込まれにくくすることができ、結果として、得られた積層セラミックコンデンサのような積層セラミック電子部品において、断線やショートや構造欠陥を生じさせにくくすることができる。
【0043】
特に、前述したように、センサ36によってドクターブレード31の上流側に留まる導電性ペースト30の量を検出し、この検出結果によってペースト供給部32からの導電性ペースト30の供給量を制御するようにすれば、グラビアロール24には、常に必要最低限の導電性ペースト30が供給されていることになるため、上述した効果を一層確実に達成することができる。
【0044】
以上のようにして、図4に示すようなキャリアフィルム3によって裏打ちされたセラミックグリーンシート2上に、導電性ペースト膜1が形成される。次いで、このように導電性ペースト膜1が形成されたセラミックグリーンシート2を含む複数のセラミックグリーンシート2が、周知のように、積層されることによって、図5に示すような積層体4が得られる。そして、この積層体4は、必要に応じてカットされ、次いで焼成されることによって、たとえば積層セラミックコンデンサのような積層セラミック電子部品の部品本体が得られ、この部品本体の外表面上に外部端子電極等が形成されることによって、所望の積層セラミック電子部品が得られる。
【0045】
前述のようにしてグラビア印刷を終えた時点において、廃棄されなければならない導電性ペースト30は、グラビアロール24およびドクターブレード31に付着しているものだけであり、そのため、廃棄されなければならない導電性ペースト30の量を大幅に少なくすることができ、したがって、積層セラミック電子部品の製造コストの低減を期待することができる。
【0046】
なお、ドクターブレード31によって掻き取られ、グラビアロール24から垂れ落ちた導電性ペースト30については、これを直ちにディスペンサ33に導入すれば、再使用することも可能である。
【0047】
特に導電性ペースト30の場合には、局部的な粘度上昇による乾固物の導電性ペースト膜1への混入が、得られた積層セラミック電子部品における断線やショートや構造欠陥等を招きやすい点でより深刻であるが、グラビア印刷機21は、たとえば図4に示したセラミックグリーンシート2の成形のために用いることもできる。この場合には、導電性ペースト30に代えて、セラミックスラリーが用いられる。
【0048】
また、導電性ペースト膜1およびセラミックグリーンシート2の双方について、グラビア印刷機21を用いて形成するようにしてもよい。この場合、グラビア印刷機として、キャリアフィルム3のための一連の搬送経路を与えながら、図1に示したグラビア印刷機21を直列に2つ配置し、セラミックグリーンシート2の形成と導電性ペースト膜1の形成とを連続的に実施するようにしてもよい。
【0049】
また、図4では、キャリアフィルム3上に、まず、セラミックグリーンシート2を形成し、次いで、導電性ペースト膜1を形成したが、逆に、キャリアフィルム3上に、まず、導電性ペースト膜1を形成し、次いで、セラミックグリーンシート2を形成するようにしてもよい。
【0050】
また、キャリアフィルム3上に、導電性ペースト膜1を形成する工程を複数回繰り返しても、セラミックグリーンシート2を形成する工程を複数回繰り返しても、さらには、導電性ペースト膜1を形成する工程およびセラミックグリーンシート2を形成する工程の双方を交互に複数回繰り返してもよい。
【0051】
また、図示したグラビア印刷機21では、ペースト供給部32は、グラビアロール24における、ドクターブレード31が配置された側とは逆の側に配置されたが、たとえば、ドクターブレード31の直ぐ下に配置されてもよい。
【0052】
また、ペースト供給部32は、複数箇所に設けられてもよい。
【0053】
さらに、この発明に係るグラビア印刷機は、セラミック電子部品の製造における導電性ペースト膜およびセラミックグリーンシートの少なくとも一方の形成のために用いられる場合に限らず、シート上にペーストをグラビア印刷によって付与する場面において、広く一般的に用いられる。
【0054】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係るグラビア印刷機によれば、ドクターブレードより上流側の位置において、グラビアロールの周面に向かってペーストを供給するためのペースト供給部を備えているので、グラビアロールに供給されたペーストは、直ちに、グラビア印刷によるペースト膜の形成のために消費されることになる。したがって、ペーストにおいて、局部的な粘度上昇や固化が生じにくくなり、形成されたペースト膜中にペーストの乾固物が混入する不都合を生じさせにくくすることができる。
【0055】
また、グラビア印刷を終えた後、廃棄されなければならないペーストは、グラビアロールおよびドクターブレードに付着しているものにすぎず、消費されずに廃棄されるペーストの量を少なくすることができる。
【0056】
このようなことから、上述のようなグラビア印刷機を用いて、セラミック電子部品の製造におけるセラミックグリーンシートまたは導電性ペースト膜の形成に適用すれば、得られたセラミック電子部品において、断線、ショートまたは構造欠陥等を生じにくくすることができる。特に、積層セラミック電子部品の製造に適用される場合であって、グラビア印刷によって付与されるペーストとして、導電性ペーストを用いる場合、前述した局部的な粘度上昇や固化が生じやすく、導電性ペースト膜中に乾固物が混入したとき、得られた積層セラミック電子部品において、断線、ショートまたは構造欠陥をもたらしやすいので、この発明による効果が一層顕著に発揮される。また、導電性ペーストは、一般的に、セラミックスラリーより高価であるため、その廃棄されなければならない量が低減されることによるコストの低減の効果が大きい。
【0057】
この発明に係るグラビア印刷機において、ペースト供給部に揺動を与えると、ペーストの、グラビアロールへの供給をより均一に行なうことができるとともに、この均一な供給の結果、無駄となるペーストを低減し得るという効果も期待できる。
【0058】
この発明に係るグラビア印刷機において、グラビアロールの周面上の、ドクターブレードの上流側に留まるペーストの量を検出するセンサをさらに備え、このセンサの検出結果によりペースト供給部からのペーストの供給量を制御するように構成されると、グラビアロールの周面上には、常に、必要最低限のペーストしか存在しないようにすることができるので、前述した効果をより確実に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態によるグラビア印刷機21を図解的に示す正面図である。
【図2】図1に示したグラビア印刷機21におけるグラビアロール24および圧胴25が配置された部分を拡大して示す正面図である。
【図3】図2に示したグラビアロール24を、図2における右方向から示した図である。
【図4】この発明にとって興味ある積層セラミック電子部品の製造のために作製されるキャリアフィルム3上に形成されたセラミックグリーンシート2および導電性ペースト膜1を示す断面図である。
【図5】図4に示した複数のセラミックグリーンシート2を積層して得られた積層体4を示す断面図である。
【図6】従来のグラビア印刷機11の主要部を一部断面で示す正面図である。
【符号の説明】
1 導電性ペースト膜
2 セラミックグリーンシート
3 キャリアフィルム
4 積層体
21 グラビア印刷機
24 グラビアロール
25 圧胴
29 画線部
30 導電性ペースト
31 ドクターブレード
32 ペースト供給部
35 ペースト供給部の揺動を示す両方向矢印
36 センサ

Claims (10)

  1. シート上にペーストをグラビア印刷によって付与するためのグラビア印刷機であって、
    前記ペーストが付与される画線部をその周面上に所定の幅方向寸法をもって形成しているグラビアロールと、
    前記グラビアロールに対して、前記シートを挟んで対向する圧胴と、
    前記グラビアロールの周面上の余分な前記ペーストを掻き取るためのドクターブレードと、
    前記ドクターブレードより上流側の位置において、前記グラビアロールの周面に向かって幅方向に揺動しながら前記ペーストを供給するためのペースト供給部と
    を備える、グラビア印刷機。
  2. 前記グラビアロールの周面上の、前記ドクターブレードの上流側の前記ペーストの量を検出するセンサをさらに備え、前記センサの検出結果によって前記ペースト供給部からのペーストの供給量を制御するように構成されている、請求項1に記載のグラビア印刷機。
  3. シート上にペーストをグラビア印刷によって付与するためのグラビア印刷機であって、
    前記ペーストが付与される画線部をその周面上に所定の幅方向寸法をもって形成しているグラビアロールと、
    前記グラビアロールに対して、前記シートを挟んで対向する圧胴と、
    前記グラビアロールの周面上の余分な前記ペーストを掻き取るためのドクターブレードと、
    前記ドクターブレードより上流側の位置において、前記グラビアロールの周面に向かって前記ペーストを供給するためのペースト供給部と、
    前記グラビアロールの周面上の、前記ドクターブレードの上流側の前記ペーストの量を検出するセンサとを備え、前記センサの検出結果によって前記ペースト供給部からのペーストの供給量を制御するように構成されている、
    グラビア印刷機。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のグラビア印刷機を用いて、前記シート上に前記ペーストを供給する工程を備える、セラミック電子部品の製造方法。
  5. 前記ペーストは導電性ペーストであり、前記シート上にペーストを供給する工程は、前記シート上に導電性ペースト膜を形成する工程を備える、請求項4に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  6. 前記シート上に導電性ペースト膜を形成する工程は、複数回繰り返される、請求項5に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  7. 前記ペーストはセラミックスラリーであり、前記シート上にペーストを供給する工程は、前記シート上にセラミックグリーンシートを形成する工程を備える、請求項4に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  8. 前記シート上にセラミックグリーンシートを形成する工程は、複数回繰り返される、請求項7に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  9. 前記ペーストは導電性ペーストおよびセラミックスラリーであり、前記シート上にペーストを供給する工程は、前記シート上に導電性ペースト膜を形成する工程および前記シート上にセラミックグリーンシートを形成する工程を備え、前記シート上に導電性ペースト膜を形成する工程および前記シート上にセラミックグリーンシートを形成する工程は複数回繰り返される、請求項4に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  10. 前記シートは、キャリアフィルム、セラミックグリーンシート、およびキャリアフィルムに裏打ちされたセラミックグリーンシートのいずれかである、請求項4ないし9のいずれかに記載のセラミック電子部品の製造方法。
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