JP2004223586A - 透明材料内部の処理方法 - Google Patents

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チェン・ヤ
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和彦 四方山
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Abstract

【課題】透明材料の内部に容積の大きな内部空間や、内部空間に可動部材を配置した可動構造を簡単な製造工程により短時間で製造する。
【解決手段】フェムト秒レーザー光を集光された集光位置たる集光点のみに多光子吸収を生じさせて透明材料内部における集光点の改質や加工などの処理を行うことができるという現象を利用して、レジストレスプロセスならびにマスクレスプロセスを可能とし、製造工程の簡素化ならびに製造時間の短縮化を図るとともに、透明材料に対するフェムト秒レーザー光の照射方法を改善して、より一層の製造時間の短縮化を図る。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明材料内部の処理方法に関し、さらに詳細には、マイクロ化学分析システム(μ−TAS:Micro Total Analysis System)などの作成に用いて好適な透明材料内部の処理方法に関し、特に、10−13秒オーダーのパルス幅を有するフェムト秒レーザーのレーザー光に対して透明な材料の内部に可動構造や容積の大きな空間を形成する透明材料内部の処理方法、10−13秒オーダーのパルス幅を有するフェムト秒レーザーのレーザー光に対して透明な材料の内部に形成された可動構造や固定構造の表面を平坦化する透明材料内部の処理方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
従来より、サブピコ秒以下のレーザー光源として、10−13秒オーダーのパルス幅を有するフェムト秒レーザーが知られている。
【0003】
こうしたフェムト秒レーザー、例えば、パルス幅が100〜150フェムト秒ほどのフェムト秒レーザーから出射されたレーザー光たるフェムト秒レーザー光(本明細書においては、「フェムト秒レーザーから出射されたレーザー光」を「フェムト秒レーザー光」と適宜に称することとする。)を、レンズを用いて当該フェムト秒レーザー光に対して透明な材料(本明細書においては、所定のレーザー光に対して透明な材料を称するにあたって、単に「透明材料」と適宜に称することとする。)の内部に集光すると、当該フェムト秒レーザー光を集光された集光位置たる集光点のみに多光子吸収を生じさせ、透明材料内部における集光点の改質や加工などの処理を行うことができるという現象が知られている。
【0004】
近年においては、こうした現象を利用して、フェムト秒レーザー光に対して透明なガラス材料内部において屈折率を変化させたり、結晶析出を行ったり、マイクロボイドを生成したりすることが可能であることが報告されており、さらには、光導波路や3次元メモリーあるいはフォトニック結晶などの作成が報告されている。
【0005】
また、本願発明者らは、上記した現象を利用して、透明材料としての感光性ガラスの内部にフェムト秒レーザー光を集光させてチャネル状に走査(スキャン)しながら照射し、その後に当該感光性ガラスを熱処理し、当該熱処理の後にフッ酸により当該感光性ガラスをエッチングすることにより、チャネル状にフェムト秒レーザー光を照射した領域のみを除去して、マイクロチャネル(マイクロ流路)などの固定構造を作成することに成功している(非特許文献1ならびに非特許文献2参照)。
【0006】
【非特許文献1】
Applied Physics A (2002) Materials Science & Processing, 4 December 2002, MASUDA et al., “3−D microstructuring inside photosensitive glass by femtosecond laser excitation”
【0007】
【非特許文献2】
OPTICS LETTERS, Vol.28, No.1, January 1, 2003, CHENG et al., “Control of the cross−sectional shape of a hollow microchannel embedded in photostructurable glass by use of a femtosecond laser”, p.55−57
ところで、上記した現象を利用して透明材料としての感光性ガラスの内部に作成されたマイクロチャネルなどの固定構造の表面は、数ミクロン程度の粗さがあり、当該表面をより平坦化することが望まれている。
【0008】
一方、高感度、高精度、高効率かつ高速な化学分析を行うマイクロ化学分析システムの開発研究が、近年急速に進展している。
【0009】
ここで、マイクロ化学分析システムとは、フラスコやビーカーを用いる代わりに、手のひらにのるほどのマイクロチップ上で試薬の導入、混合、反応、生成物の分析および検出を一貫して行うデバイスのことであり、試薬の開発、医用検査、環境測定、細胞の培養やヒトゲノム・タンパク質の解析などの広範な分野への応用が期待されている。
【0010】
マイクロ化学分析システムにおいては、マイクロ混合器、マイクロバルブあるいはマイクロポンプなどの微小流体制御素子(マイクロ流体制御素子)を集積化して、センサの手軽さと安定した分析性能を併せ持つことが必要とされている。特に、化学・生化学分析システムを構成する上では、サンプル液の流れを切り替えるためのマイクロバルブの実現が重要となっている。
【0011】
こうしたマイクロ化学分析システムの利点としては、微量のサンプルで測定が可能であること(その結果、分析終了後の廃棄物も極めて少なくなる。)、反応解析時間を短縮化できること、装置を小型化できること、装置の低コスト化を図ることができること、人手を削減できることなどが挙げられる。
【0012】
上記したようなマイクロ化学分析システムを実現するためには、シリコンやガラスなどのマイクロチップに数十μm幅の溝(マイクロチャネル)や数百μm径の孔(マイクロセル)を作成することはもとより、例えば、マイクロ化学分析システムにおけるマイクロバルブやマイクロポンプなどを形成するためには、シリコンやガラスなどのマイクロチップに容積の大きなセルなどの内部空間を形成したり、内部空間において可動可能な部品(マイクロ部品)を可動部材として埋め込んだ構造(可動構造)を作成する必要がある。
【0013】
一般に、こうした容積の大きな内部空間や可動構造を作成するためには、例えば、従来の半導体製造プロセスを基にしたプレーナー加工技術を利用することが考えられる。
【0014】
しかしながら、プレーナー加工技術により容積の大きな内部空間を作成したり、内部空間に可動部材を埋め込んだ可動構造を作成するには、リソグラフィー、エッチングあるいは基板の張り合わせなどの多種多様なプロセスを多数回組み合わせた複雑なプロセスが必要となり、製造工程が煩雑になるとともに製造時間に長時間を要するという問題点があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような従来の技術の有する問題点を含む発明の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、透明材料の内部に容積の大きな内部空間や、内部空間に可動部材を配置した可動構造を簡単な製造工程により短時間で製造することができるようにした透明材料内部の処理方法を提供しようとするものである。
【0016】
また、本発明の目的とするところは、透明材料の内部に形成された固定構造や可動構造の表面を平坦化することができるようにした透明材料内部の処理方法を提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による透明材料内部の処理方法は、フェムト秒レーザー光を集光された集光位置たる集光点のみに多光子吸収を生じさせて透明材料内部における集光点の改質や加工などの処理を行うことができるという現象を利用して、レジストレスプロセスならびにマスクレスプロセスを可能とし、製造工程の簡素化ならびに製造時間の短縮化を図るとともに、透明材料に対するフェムト秒レーザー光の照射方法を改善して、より一層の製造時間の短縮化を図るようにしたものである。
【0018】
また、本発明による透明材料内部の処理方法は、透明材料の内部に固定構造や可動構造を形成した後に熱処理を行い、透明材料の内部に形成された固定構造や可動構造の表面を平坦化するものである。
【0019】
即ち、本発明のうち請求項1に記載の発明は、透明材料内部の空間内に内部構造を形成する透明材料内部の処理方法において、透明材料に対してフェムト秒レーザー光の集光点を直交座標系のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動しながら照射する第1のステップと、上記第1のステップにおいてフェムト秒レーザー光を照射された上記透明材料を所定の溶液で溶液処理して、フェムト秒レーザー光を照射された領域をエッチングして除去する第2のステップとを有し、上記第1のステップにおいて上記透明材料にフェムト秒レーザー光を照射する際に、上記第2のステップにおいて上記透明材料から除去する領域のX−Y平面上における一つ以上の箇所において、フェムト秒レーザー光の集光点をZ軸方向に移動させながら照射する処理と、上記第2のステップにおいて上記透明材料から除去する領域をX−Y平面に沿ってZ軸方向に所定間隔を開けて層状に照射する処理とを行うようにしたものである。
【0020】
また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、本発明のうち請求項1に記載の発明において、上記第1のステップと上記第2のステップとの間に、上記第1のステップにおいてフェムト秒レーザー光を照射された上記透明材料を熱処理するようにしたものである。
【0021】
また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、本発明のうち請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の発明において、上記第2のステップにおいて上記透明材料から除去する領域のX−Y平面上における一つ以上の箇所を、上記除去する領域と存置する領域との境界に隣接する箇所としたものである。
【0022】
また、本発明のうち請求項4に記載の発明は、本発明のうち請求項3に記載の発明において、上記第2のステップにおいて上記透明材料から除去する領域のX−Y平面上における一つ以上の箇所を、上記X−Y平面における隅部の箇所としたものである。
【0023】
また、本発明のうち請求項5に記載の発明は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3または請求項4のいずれか1項に記載の発明において、さらに、上記第2のステップにおいてエッチングされた上記透明材料を熱処理する第3のステップとを有するようにしたものである。
【0024】
また、本発明のうち請求項6に記載の発明は、本発明のうち請求項5に記載の発明において、上記第3のステップにおける熱処理を、上記透明材料の軟化点の温度よりも低く、かつ、結晶化温度よりも高い温度に昇温してアニールする処理としたものである。
【0025】
また、本発明のうち請求項7に記載の発明は、透明材料内部の空間内に内部構造を形成する透明材料内部の処理方法において、透明材料に対してフェムト秒レーザー光の集光点を直交座標系のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動しながら照射する第1のステップと、上記第1のステップにおいてフェムト秒レーザー光を照射された上記透明材料を所定の溶液で溶液処理して、フェムト秒レーザー光を照射された領域をエッチングして除去する第2のステップと、上記第2のステップにおいてエッチングされた上記透明材料を熱処理する第3のステップとを有するようにしたものである。
【0026】
また、本発明のうち請求項8に記載の発明は、本発明のうち請求項7に記載の発明において、上記第1のステップと上記第2のステップとの間に、上記第1のステップにおいてフェムト秒レーザー光を照射された上記透明材料を熱処理するようにしたものである。
【0027】
また、本発明のうち請求項9に記載の発明は、本発明のうち請求項7または請求項8のいずれか1項に記載の発明において、上記第3のステップにおける熱処理を、上記透明材料の軟化点の温度よりも低く、かつ、結晶化温度よりも高い温度に昇温してアニールする処理としたものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面に基づいて、本発明による透明材料内部の処理方法の実施の形態の一例について詳細に説明するものとする。
【0029】
なお、以下の各図ならびにその説明において、それぞれ同一あるいは相当する構成については同一の符号をもって示し、その詳細な説明は省略する。
【0030】
図1には、本発明による透明材料内部の処理方法を実施するための装置構成の一例の概念構成説明図が示されている。
【0031】
ここで、本発明の理解を容易にするために、以下の説明においては、図1に示す装置を用いて図2に示す可動構造、即ち、透明材料よりなる長方体状の試料100の内部に、内部空間として容積の大きな長方体状の空間100aが形成されるとともに空間100a内には空間100a内を移動自在な長方体状の可動部材100bが埋め込まれ、試料100の上面100cに開口するとともに空間100aまで貫通する第1連通孔100dと試料100の底面100eに開口するとともに空間100aまで貫通する第2連通孔100fとが形成された可動構造を形成するものとする。
【0032】
なお、可動部材100bは、実際は重力により空間100aの底面側の壁面と当接して位置するものであるが、図2においては本発明の理解を容易にするために、可動部材100bが空間100a内に浮いている状態を示している。
【0033】
また、試料100を構成する透明材料としては、感光性ガラスを用いるものとする。
【0034】
ここで、一般に、感光性ガラスとは、Au、Ag、Cuなどの金属イオンと増感材とを含んでおり、紫外線露光により金属コロイドを生じ、さらにこれが核となって微細な結晶が成長する。この結晶は、元のガラスと比較すると酸に対する溶解度が20倍〜50倍にも達するほど高くなるので、薄いフッ酸水溶液によって、露光された部分を非常に高い選択比でエッチング加工することができる。
【0035】
こうした感光性ガラスとしては、例えば、リチウムアルミノ珪酸塩ガラスにCeイオン、Agイオン、Sbイオンがドープされた感光性ガラスであるフォーチュランガラス(Forturan Glass)(商標)を用いることができ、以下に説明する本願発明者による実験においては、感光性ガラスとしてフォーチュランガラス(Forturan Glass)(商標)を用いた。
【0036】
このフォーチュランガラス(Forturan Glass)(商標)に紫外レーザー光などのレーザー光を照射した場合の加工工程は、次の3段階に分けられる。
【0037】
まず、始めに、第1段階は、レーザー光を露光することにより、露光部分のCe3+が電子を放出してCe4+になる。そして、放出された自由電子との還元反応により、AgはAgに変化する。
【0038】
次に、第2段階は、熱処理することにより、銀原子が拡散してクラスターを形成し、このクラスターが80Å(オングストローム)を越えると、アモルファス相の中に結晶核が生成され結晶相が形成される。この結晶は、主にメタ珪酸リチウムからなる。
【0039】
最後に、第3段階は、フッ酸水溶液により露光部分のエッチングを行う。メタ珪酸リチウムはフッ酸水溶液に非常に溶けやすいので、露光部分の高選択比エッチング加工が可能となる。
【0040】
図1に示す装置は、10−13秒オーダーのパルス幅を有するフェムト秒レーザー光として、例えば、パルス幅が100〜150フェムト秒ほどのフェムト秒レーザー光を照射するフェムト秒レーザー10と、フェムト秒レーザー10から出射されたフェムト秒レーザー光を試料100の内部に集光するレンズとしての対物レンズ12とを有して構成されている。
【0041】
また、この装置は、対物レンズ12により試料100の内部に集光されるフェムト秒レーザー光の集光位置を、試料100に対して相対的に移動する移動手段としての移動テーブル200を備えており、この移動テーブル200上に試料100が載置されている。なお、移動テーブル200は、図1において直交座標系のX軸方向、Y軸方向ならびにZ軸方向に任意に移動可能なようになされており、この移動はモータなどの駆動手段(図示せず)により制御されるものとする。
【0042】
即ち、この装置においては、フェムト秒レーザー光の照射方向は位置決めされて固定されているが、試料100を移動テーブル200上に載置してX軸方向、Y軸方向ならびにZ軸方向に任意に移動することにより、試料100の内部に集光されるフェムト秒レーザー光の集光位置を試料100に対して相対的にX軸方向、Y軸方向ならびにZ軸方向に任意に移動し、試料100の内部でフェムト秒レーザー光をX軸方向、Y軸方向ならびにZ軸方向に任意にスキャンすることができるように構成されている。
【0043】
また、この装置においては、対物レンズ12として、例えば、開口数(NA)が0.46(倍率20倍)のものを用いることができる。
【0044】
以上の構成において、フェムト秒レーザー10から出射されたフェムト秒レーザー光は対物レンズ12に入射され、対物レンズ12に入射されたフェムト秒レーザー光は対物レンズ12により集光されて、試料100の内部に位置する集光位置たる集光点に集光される。
【0045】
ここで、本発明の理解を容易にするために、まず、図3に示すような固定構造のマイクロチャネル、即ち、試料100の内部に直線状に形成された第1流路300aと、第1流路300aの一方の端部と上面100cとを連通して上面100cで開口する第2流路300bと、第1流路300aの他方の端部と上面100cとを連通して上面100cで開口する第3流路300cとを備えたマイクロチャネル300を形成する手法について説明する。
【0046】
即ち、試料100にマイクロチャネル300を形成するには、形成すべきマイクロチャネル300に沿ってフェムト秒レーザー光の集光点が移動するように、フェムト秒レーザー光を一度スキャンすればよい。
【0047】
詳細には、移動テーブル200をX軸方向、Y軸方向ならびにZ軸方向に適宜に移動することにより、フェムト秒レーザー光の集光点が、図4(a)(b)において矢印で示す「経路400→経路402→経路404」の順で移動されるようにすればよい。
【0048】
なお、マイクロチャネル300の寸法は、例えば、図4(a)(b)に示すように、「L1=20μm」、「L2=200μm」、「L3=1mm」である。
【0049】
上記のようにしてフェムト秒レーザー光を照射した試料100のマイクロチャネル300を形成すべき領域は、その後に熱処理を行うことによって改質される。それから、熱処理をした試料100を希釈したフッ酸溶液によりエッチングすることにより、フェムト秒レーザー光を照射したマイクロチャネル300を形成すべき領域は、フェムト秒レーザー光の未照射領域に比べて数十倍のエッチング速度でエッチングされる。
【0050】
従って、エッチング時間を制御することにより、フェムト秒レーザー光を照射したマイクロチャネル300を形成すべき領域のみを選択的にエッチングして除去することができ、このエッチングの選択性を利用して試料100内に固定構造としてマイクロチャネル300を形成することができる。
【0051】
ところで、図2に示す可動構造を形成する場合には、可動部材100bのみを存置するようにして、容積の大きな内部空間たる空間100a、第1連通孔100dならびに第2連通孔100fの領域を除去する必要があるので、フッ酸溶液によりエッチングして除去すべき試料100の体積が多くなる。このため、試料100に対して、フェムト秒レーザー光をX−Y平面などに沿って層状にスキャンする必要がある。
【0052】
例えば、可動部材100bを存置するようにして、空間100a、第1連通孔100dならびに第2連通孔100fを形成すべき領域に対して、X−Y平面に沿ってフェムト秒レーザー光の集光点をスキャンする。その後に、フェムト秒レーザー光の集光点の位置をZ軸方向に僅かに移動してから、上記と同様に、可動部材100bを存置するようにして、空間100a、第1連通孔100dならびに第2連通孔100fを形成すべき領域に対して、X−Y平面に沿ってフェムト秒レーザー光の集光点をスキャンする。即ち、フェムト秒レーザー光の集光点の位置をZ軸方向に僅かづつ移動しながら、X−Y平面に沿ってフェムト秒レーザー光の集光点をスキャンするという動作を多数回繰り返す必要がある。
【0053】
ここで、フェムト秒レーザー光の1回のX−Y平面に沿ったスキャンにより改質されるZ軸方向の深さは、高々20μm〜30μmであるので、例えば、Z軸方向に1mmの深さの空間100aを形成する場合には、Z軸方向へ50回程度の移動を繰り返し行う必要があり、製造時間が長くなることが懸念される。
【0054】
そこで、本発明による透明材料内部の処理方法は、フェムト秒レーザー光の集光点をZ軸方向に移動しながらX−Y平面に沿ってスキャンするという手法に加え、透明材料100から空間100aを形成するために除去すべき領域のX−Y平面上における一つ以上の箇所、例えば、空間100aを形成するために除去すべき領域と存置すべき領域との境界に隣接する一つ以上の箇所において、フェムト秒レーザー光の集光点をZ軸方向にスキャンするようにしたものである。
【0055】
具体的には、一例として図5(a)(b)に示すように、試料100に対するフェムト秒レーザー光の集光点をZ軸方向へ移動しながらのX−Y平面に沿ったスキャン(図5(a)(b)において矢印で示す経路500のスキャン)に加えて、長方体状の空間100aにおけるX−Y平面における四隅の箇所102a、102b、102c、102dなどを、フェムト秒レーザー光の集光点がZ軸方向にスキャン(図5(a)(b)において矢印で示す経路502のスキャン)するようにしたものである。
【0056】
なお、空間100a、可動部材100b、第1連通孔100dならびに第2連通孔100fの寸法は、例えば、図5(a)(b)に示すように、「L4=3mm」、「L5=1mm」、「L6=300μm」、「L7=1mm」、「L8=0.6mm」、「L9=1.5mm」、「L10=1mm」、「L11=300μm」である。
【0057】
上記のようにしてフェムト秒レーザー光を照射した試料100の熱処理を行うと、フェムト秒レーザー光が照射された空間100a、第1連通孔100dならびに第2連通孔100fを形成すべき領域が改質される。
【0058】
こうした熱処理の後に、フッ酸溶液により試料100の上部からエッチングした際には、フェムト秒レーザー光が照射された第1連通孔100dの領域の除去が完了し、空間100aの最上層100auの領域にフッ酸溶液が到達すると、最上層100auに端部が位置するフェムト秒レーザー光が照射された四隅の箇所102a、102b、102c、102dの照射領域にもフッ酸溶液が到達することになり、空間100aの内部の領域に比較するとその四隅の箇所102a、102b、102c、102dがまず選択的にエッチングされ、四隅の箇所102a、102b、102c、102dに空洞が形成される。
【0059】
その結果、空間100aの最下層100abまでフッ酸溶液が比較的早い時間で到達し、フッ酸水溶液が到達した順に最上層100auと最下層100abとの間の中間層や最下層100abのエッチングが開始される。これによって、エッチング時間を大幅に短縮しながら、空間100a内において移動可能な可動部材100bの埋め込みをすることができる。
【0060】
即ち、透明材料たる試料100の内部に容積の大きな内部空間たる空間100aや、内部空間たる空間100aに可動部材100bを埋め込んだ可動構造を、簡単な製造工程により短時間で製造することができる。
【0061】
ここで、エッチング時間が長くなると、試料100におけるフェムト秒レーザー光の未照射領域も僅かにエッチングされるため、加工解像度が低下し、所望の構造を得ることが難しくなるので、エッチング時間を短縮することにより、加工解像度も向上することができる。
【0062】
また、本発明による手法によれば、試料100に対するフェムト秒レーザー光の集光点をZ軸方向へ移動しながらのX−Y平面に沿ったスキャンの際に、Z軸方向への移動量を大きくとることができるという大きな利点がある。本願発明者の実験によれば、試料100に対するフェムト秒レーザー光の集光点をX−Y平面に沿ってスキャンさせた後に、当該集光点をZ軸方向に100μm移動させることが可能であった。これによって、例えば、Z軸方向に1mmの深さの空間を形成する場合に、Z軸方向への10回の移動で構造を作成することができた。
【0063】
なお、試料100に対するフェムト秒レーザー光のスキャン後の熱処理の後に、フッ酸溶液により試料100の上部ならびに下部からエッチングした際には、第1連通孔100dや第2連通孔100fの領域の除去が完了し、空間100aの最上層100auや最下層100abの領域にフッ酸溶液が到達すると、最上層100auや最下層100abに端部が位置する四隅の箇所102a、102b、102c、102dの照射領域にもフッ酸溶液が到達することになり、四隅の箇所102a、102b、102c、102dに空洞が形成される。
【0064】
その結果、空間100aの中間層までフッ酸溶液が比較的早い時間で到達し、フッ酸水溶液が到達した順に最上層100auと最下層100abとの中間層のエッチングが開始される。これによって、エッチング時間を大幅に短縮しながら、空間100a内において移動可能な可動部材100bの埋め込みをすることができる。
【0065】
次に、本発明による手法を用いて行われた、本願発明者による実験結果について説明する。
【0066】
なお、この実験においては、フェムト秒レーザー10としては、赤外フェムト秒レーザー(Clark−MXR CPA2000: 波長775nm、パルス幅150fs、繰り返し周波数1kHz)を用いた。
【0067】
図6には実験装置の概略構成が示されており、実験装置は、フェムト秒レーザー10と、波長板602と、偏光板604と、減光フィルター606と、対物レンズ12と、移動ステージ200と、移動ステージ200を駆動する駆動源608と、駆動源608を制御するコンピュータ610と、試料100を撮像するCCDカメラ612と、CCDカメラ612により撮像された画像を表示するモニター614とを有して構成されている。
【0068】
従って、この実験装置においては、CCDカメラ612を用いて、フェムト秒レーザー光が照射されている試料100をその場で観察することができる。
【0069】
また、試料100は、コンピュータ610で制御された移動ステージ200によりX軸方向、Y軸方向ならびにZ軸方向に適宜に移動される。
【0070】
以上の実験装置において、フェムト秒レーザー10から出射されたフェムト秒レーザー光のビームを直径3mmのアパチャーによって切り出し、対物レンズ12へ入射する。フェムト秒レーザー光のパルスエネルギーは、減光フィルター606を用いて調節した。
【0071】
フェムト秒レーザー光を20倍の対物レンズ12(開口数 NA:0.46)によって試料100に集光し、レーザー照射後の試料100をアニールによる熱処理をした。アニールでは、温度は5℃/minの速さで500℃まで上昇させ、500℃で1時間一定に保つ。この温度においては、フェムト秒レーザー光により露光された部分に銀クラスターが形成される。再び3℃/minの速さで605℃まで温度を上昇させ、605℃で一定に1時間保つ。高い温度においては、結晶相が形成される。その後に、室温に自然冷却する。
【0072】
試料100が室温に冷却された後に、10%のフッ酸水溶液で溶液処理を施した。
【0073】
図7には、アニールを行った試料100のフェムト秒レーザー光の照射領域と未照射領域とのフッ酸によるエッチング深さの時間依存性が示されている。照射レーザーフルエンスは、0.12J/cm、0.18J/cmである。
【0074】
図7から理解されるように、エッチング深さはフルエンスにはほとんど依存せず、フェムト秒レーザー光の照射領域は、フェムト秒レーザー光の未照射領域より35倍のエッチング速度で優先的にエッチングされる。この選択比を利用して、試料100の内部の固定構造や可動構造の形成をおこなった。
【0075】
ところで、感光性ガラスには、結晶を析出するのに必要なレーザー光の臨界ドーズ(D)が存在する。即ち、臨界ドーズを上回ればガラスに結晶が析出されるが、臨界ドーズを下回った場合にはガラスに結晶は析出されない。臨界ドーズを越えた場合、形成される核密度は、ドーズに比例して増加することが予測される。核形成密度は、フルエンスの累乗に比例することが分かっており、式(1)で示される。
【0076】
ρ=KFN ・・・ 式(1)
ここで、ρはレーザー光の光化学反応によって形成される核の密度であり、Fは1パルス当たりのフルエンス、mは乗数、Nはパルス数、Kは定数を示している。
【0077】
ここで、核密度ρは、ドースDに比例して増加すると考えられるため、
D=ρ/K
と定義すると、
D=FN ・・・ 式(2)
となる。
【0078】
任意のパルス数における臨界フルエンスをFとすると、臨界ドーズDは、
=F N ・・・ 式(3)
と表される。
【0079】
臨界ドーズを求めるために、図8に臨界フルエンスのパルス数依存性を示すこととする。ここでは同一のパルス数においてフルエンスを変化させて照射し、フッ酸処理後にエッチングの選択性が確認された最小のフルエンスを臨界フルエンスとした。
【0080】
このグラフよりパルス数を増加させることによって、臨界フルエンスが小さくなることが分かる。
【0081】
グラフの傾きの負の逆数により、式(3)における乗数mを求めることができ、
m=6
となる。
【0082】
即ち、パルス幅150fs、波長775nmのフェムト秒レーザーを用いた場合には、6光子過程によって反応が生じていると考えられる。この値は、ナノ秒紫外レーザー光(波長266nm、波長355nm)を用いた場合に比べてはるかに大きい。紫外レーザーの場合は、吸収は1光子で生じる。しかしながら、最終的な反応が起こるためには、連続する2つの過程が必要であると考えられている。即ち、Helvajian等は、まず1光子吸収によって寿命の長い中間準位状態が形成され、さらにその準位でもう一つの光子が吸収されて反応が生じる2光子過程ではないかと考察している(2光子吸収ではない。)。
【0083】
Helvajian等の考察が正しいとするならば、フェムト秒レーザーの場合には、第一の過程および第二の過程がそれぞれ多光子吸収によって生じ、その結果その和として6光子過程になったものと考えられる。反応が6光子で生じることは、高空間解像度を得られるという点で有利である。また、このときの臨界ドーズDは、
1.3×10−5/cm12
と見積もられる。
【0084】
次に、図9乃至図11を参照しながら、上記した実験条件において作成したマイクロバルブ機能をもつマイクロリアクター構造を備えたデバイスについて説明する。
【0085】
このデバイス900は3つのパーツ、即ち、上層パーツ902、中層パーツ904、下層パーツ906から構成されており、中層パーツ904に形成された空間100a内に埋め込まれた可動部材100bとしてのマイクロプレート908を移動させるため、空気圧縮機の代用としてシリンジポンプを使用する。
【0086】
上層パーツ902には、シリンジポンプが繋がれたシリコンチューブ910、912を取り付けるためのインレットを左右に1つづつインレット914、916として作成し、中央に液体注入用のインレット918を1つ作成する。
【0087】
上記したように、中層パーツ904の空間100a内には移動可能なマイクロプレート908が埋め込まれており、マイクロプレート908は基板とは切り離されているため、上層パーツ902の左右のインレット914、916に繋がれたシリコンチューブ910、912を介してシリンジポンプで交互に圧力をかけることによって、マイクロプレート908を左右に移動させることができる。
【0088】
下層パーツ906には、アウトレットセルとして2つのアウトレットセル920、922を作成する。
【0089】
上層パーツ902の中央のインレット918から注入した液体の流れる方向は、中層パーツ904のマイクロプレート908を移動させることによって制御することができる。
【0090】
図12(a)(b)には、上記した実験条件により実際に作成されたデバイス900の写真が示されている。左右のシリンジポンプで交互に圧力をかけ、中層904のマイクロプレート908が空間100a内を左右に移動している様子が確認できる。シリンジポンプの圧力のみでマイクロプレート908の移動が可能であるため、他の電気的制御素子の取り付けが不要である。
【0091】
以上の実験結果に示されているように、感光性ガラス内部にフェムト秒レーザー光を照射することによって、非線形反応を誘起させることが可能である。レーザー改質領域は超音波浴槽内で10%のフッ酸に対して35倍の選択比でエッチングされる。また、臨界フルエンスの測定により、感光させるのに必要な臨界ドーズを求めることができるとともに、本反応が6光子過程によって生じることを示した。また、臨界ドーズを基に照射パルス数と照射フルエンスを決定し、感光性ガラスに3次元的に移動可能なマイクロプレートを埋め込んだ構造を作成することができた。この構造はシリンジポンプの圧力のみで可動であり、製造工程も非常に単純である。
【0092】
ところで、試料100の透明材料として、例えば、感光性ガラスなどのガラスを用いた場合には、形成されたマイクロチャネルの壁面や空間の壁面あるいは可動部材の壁面などの固定構造や可動構造の表面が、数ミクロン程度の粗さをもっている。
【0093】
即ち、試料100の内部においてフェムト秒レーザー光の集光点を移動させながら照射した後に熱処理を行い、さらにエッチングして試料100の内部に作成した内部構造の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)や原子間力顕微鏡(AFM)で観察した結果、図13のSEM写真や図14のAFM写真に示すように大きい粗さが観察された。また、図15には、He−Neレーザー光を内部構造表面に照射したときのビームの広がり評価のグラフが示されており、広がり角は16.3°であった。
【0094】
ところで、マイクロ化学分析システムやマイクロリアクター中のマイクロチャネル壁面の平滑度は、その機能上非常に重要である。
【0095】
一般に、感光性ガラスのフッ酸処理後の表面平坦化には機械的な研磨が用いられるが、ガラス内部に形成されたマイクロチャネルのような固定構造やマイクロバルブ(図12(a)(b)参照)のような可動構造などの内部構造を研磨することは不可能である。
【0096】
こうした従来の技術では不可能なガラス内部に形成された固定構造や可動構造などの内部構造の表面平坦化を行うために、本願発明者は、ガラス内部に形成された固定構造や可動構造などの内部構造を熱処理することにより、表面を平坦化するようにしたものである。
【0097】
即ち、こうした粗さは、ガラス内部に形成された固定構造や可動構造などの内部構造に熱処理を施すことによって、表面を平坦化することができた。
【0098】
このように、試料100の内部においてフェムト秒レーザー光の集光点を移動させながら照射した後に熱処理を行い、さらにエッチングして試料100の内部に内部構造を作成し、さらに熱処理を行った場合には、内部構造の表面の平坦性は大幅に改善された。
【0099】
こうした表面の平坦化のための熱処理としてはアニールを行うことが好ましく、アニールする際の条件は、例えば、まず5℃/minで室温から570℃まで昇温し、5時間保持する。その後に、1℃/minで570℃から370℃まで冷却し、さらに室温に自然冷却する。
【0100】
こうしたアニールを行うと、図16のSEM写真や図17のAFM写真に示されているように、内部構造の表面の平坦性は大幅に改善される。また、図18には、He−Neレーザー光を照射したときのビームの広がり評価のグラフが示されており、広がり角は4.7°に改善された。
【0101】
さらに、平坦性を示す指標であるRMS値は、上記したアニールによって、アニールを行う前の100nmから2nmに改善された。
【0102】
ここで、アニールする際に昇温する温度は、感光性ガラスなどのガラスの場合には、軟化点の温度よりも低く、かつ、結晶化温度よりも高い温度であることが好ましい。
【0103】
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(13)に示すように変形してもよい。
【0104】
(1)上記した実施の形態においては、本発明により可動構造を作成する場合を中心に説明したが、本発明により固定構造を作成するようにしてもよく、特に、容積の大きな空間を形成する際に本発明を用いると、短時間で効率よく当該空間を形成できる。
【0105】
(2)上記した実施の形態においては、透明材料(試料100)の内部空間(空間100a)ならびに当該内部空間内に埋め込まれる可動部材(可動部材100b)の形状を長方体状としてが、これに限られるものではないことは勿論であり、透明材料の内部空間や可動部材の形状は長方体以外の多面体や球体あるいは半球体であってもよい。
【0106】
(3)上記した実施の形態においては、透明材料に内部空間を形成するために除去すべき領域と存置すべき領域との境界に隣接する箇所を、フェムト秒レーザー光の集光点がZ軸方向にスキャンするようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、境界に隣接していない境界から離隔した箇所、即ち、除去すべき領域のX−Y平面における中心側の箇所を、フェムト秒レーザー光の集光点がZ軸方向にスキャンするようにしてもよい。また、当該箇所は、単数であってもよいし、複数であってもよい。
【0107】
(4)上記した実施の形態においては、透明材料に内部空間を形成するために除去すべき領域と存置すべき領域との境界に隣接する複数の箇所を、フェムト秒レーザー光の集光点がZ軸方向にスキャンするようにしたが、このZ軸方向へのスキャンの際には、経路502に示すように直線状にスキャンしてもよいし、経路502’に示すように曲線状にスキャンしてもよいし、経路502’’に示すように階段状にスキャンしてもよく、除去すべき領域と存置すべき領域との形状に応じて適宜な経路でスキャンすればよい。
【0108】
(5)上記した実施の形態においては、透明材料に内部空間を形成するために除去すべき領域と存置すべき領域との境界に隣接する複数の箇所を、フェムト秒レーザー光の集光点がZ軸方向にスキャンするようにしたが、複数の箇所は離散していても連続していてもよく、連続している場合には、当該境界の全周にわたって隣接する領域をフェムト秒レーザー光の集光点がZ軸方向にスキャンするようにしてもよい。
【0109】
(6)上記した実施の形態においては、フェムト秒レーザー光を照射する透明材料に内部空間を形成するために除去すべき領域と存置すべき領域との境界に隣接する箇所として、固定系部材と空間100aとの境界に隣接する複数の箇所にフェムト秒レーザー光を照射するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、可動部材100bと空間100aとの境界に隣接する1つ以上の箇所にフェムト秒レーザー光を照射するようにしてもよいし、固定系部材と空間100aとの境界に隣接する1つ以上の箇所と可動部材100bと空間100aとの境界に隣接する1つ以上の箇所との双方にフェムト秒レーザー光を照射するようにしてもよい。
【0110】
(7)上記した実施の形態においては、詳細な説明を省略したが、透明部材(試料100)の内部空間(空間100a)は、最終的には当該内部空間にエッチング液が到達することができるように、エッチング完了後は当該内部空間の少なくとも一部の領域が透明材料の外部と連通するチャネルが形成されることになる。
【0111】
(8)上記した実施の形態においては、透明材料としては、感光性ガラスを用いたが、これに限られるものではないことは勿論であり、例えば、石英ガラスや金属ドープガラスあるいはサファイアなどを用いることができる。
【0112】
(9)上記した実施の形態においては、エッチング溶液としてフッ酸溶液を用いたが、これに限られるものではないことは勿論であり、例えば、塩酸やリン酸あるいは王水などを用いることができる。また、例えば、透明材料として金ドープ石英ガラスを用いた場合にはエッチング溶液として王水を用い、透明材料としてサファイアを用いた場合にはエッチング溶液としてリン酸を用いることが好ましい。
【0113】
(10)上記した実施の形態においては、実験条件としてフェムト秒レーザーのパラメータ(波長、パルス幅、繰り返し周波数、フルエンスなど)の具体的な数値を示したが、これらの数値は一例に過ぎないものであり、フェムト秒レーザーのパラメータは、透明材料の種類や作成すべき内部空間などの大きさに応じて適宜に選択すればよい。
【0114】
(11)上記した実施の形態においては、移動テーブル200により試料100を移動することにより、試料100に対して相対的にフェムト秒レーザー光の集光点を移動したが、これに限られるものではないことは勿論である。
【0115】
即ち、上記した実施の形態とは逆に、試料100に対して透明材料内部の処理装置を移動するように構成し、透明材料内部の処理装置が移動することにより試料100内部におけるフェムト秒レーザー光の集光点を走査するように構成してもよい。
【0116】
(12)上記した実施の形態においては、透明材料としてフォーチュランガラス(Forturan Glass)(商標)を用いたために、フッ酸でエッチングする前に熱処理を行ったが、透明材料として石英ガラスやサファイアなどを用いた場合には、透明材料のエッチングを行う前に熱処理を行う必要はない。
【0117】
(13)上記した実施の形態ならびに上記した(1)乃至(12)に示す変形例は、適宜に組み合わせて用いるようにしてもよい。
【0118】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、透明材料の内部に容積の大きな内部空間や、内部空間に可動部材を配置した可動構造を簡単な製造工程により短時間で製造することができるようになるという優れた効果を奏する。
【0119】
また、本発明は、以上説明したように構成されているので、透明材料の内部に形成された固定構造や可動構造の表面を平坦化することができるようになるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透明材料内部の処理方法を実施するための装置構成の一例の概念構成説明図である。
【図2】本発明による透明材料内部の処理方法により作成される透明材料内部の可動構造を示す概略斜視図である。なお、可動部材は、実際は重力により空間の底面側の壁面と当接して位置するものであるが、図2においては本発明の理解を容易にするために、可動部材が空間内に浮いている状態を示している。
【図3】透明材料内部に形成された固定構造たるマイクロチャネルを示す概略斜視図である。
【図4】(a)および(b)はフェムト秒レーザー光をスキャンする経路を示す説明図であり、(a)は図3のA矢視図に相当し、(b)は図3のB矢視図に相当する。
【図5】(a)および(b)はフェムト秒レーザー光をスキャンする経路を示す説明図であり、(a)は図2のA矢視図に相当し、(b)は図2のB矢視図に相当する。
【図6】本願発明者が実験に用いた実験装置の概略構成説明図である。
【図7】アニールを行った試料のフェムト秒レーザー光の照射領域と未照射領域とのフッ酸によるエッチング深さの時間依存性を示すグラフである。照射レーザーフルエンスは、0.12J/cm、0.18J/cmである。
【図8】臨界フルエンスのパルス数依存性を示すグラフである。
【図9】本願発明者が実験により実際に作成したマイクロバルブ機能をもつマイクロリアクター構造を備えたデバイスの構成説明図であり、図2のA矢視図に相当する方向から見た場合の構成説明図である。
【図10】本願発明者が実験により実際に作成したマイクロバルブ機能をもつマイクロリアクター構造を備えたデバイスの構成説明図であり、図2のA矢視図に相当する方向から見た場合の構成説明図である。
【図11】本願発明者が実験により実際に作成したマイクロバルブ機能をもつマイクロリアクター構造を備えたデバイスの構成説明図であり、図2のA矢視図に相当する方向から見た場合の構成説明図である。
【図12】(a)(b)は本願発明者が実験により実際に作成したマイクロバルブ機能をもつマイクロリアクター構造を備えたデバイスの写真であり、(a)は図10に相当し、(b)は図11に相当する。
【図13】試料の内部においてフェムト秒レーザー光の集光点を移動させながら照射した後に熱処理を行い、さらにエッチングして試料の内部に作成した内部構造の表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図14】試料の内部においてフェムト秒レーザー光の集光点を移動させながら照射した後に熱処理を行い、さらにエッチングして試料の内部に作成した内部構造の表面の原子間力顕微鏡(AFM)写真である。
【図15】試料の内部においてフェムト秒レーザー光の集光点を移動させながら照射した後に熱処理を行い、さらにエッチングして試料の内部に作成した内部構造の表面にHe−Neレーザー光を照射したときのビームの広がり評価のグラフである。
【図16】表面の平坦化のための熱処理としてのアニールを行った後における、試料の内部に作成した内部構造の表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図17】表面の平坦化のための熱処理としてのアニールを行った後における、試料の内部に作成した内部構造の表面の原子間力顕微鏡(AFM)写真である。
【図18】表面の平坦化のための熱処理としてのアニールを行った後における、試料の内部に作成した内部構造の表面にHe−Neレーザー光を照射したときのビームの広がり評価のグラフである。
【符号の説明】
10 フェムト秒レーザー
12 対物レンズ
100 試料
100a 空間
100au 最上層
100ab 最下層
100b 可動部材
100c 上面
100d 第1連通孔
100e 底面
100f 第2連通孔
200 移動テーブル
900 デバイス

Claims (9)

  1. 透明材料内部の空間内に内部構造を形成する透明材料内部の処理方法において、
    透明材料に対してフェムト秒レーザー光の集光点を直交座標系のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動しながら照射する第1のステップと、
    前記第1のステップにおいてフェムト秒レーザー光を照射された前記透明材料を所定の溶液で溶液処理して、フェムト秒レーザー光を照射された領域をエッチングして除去する第2のステップと
    を有し、
    前記第1のステップにおいて前記透明材料にフェムト秒レーザー光を照射する際に、前記第2のステップにおいて前記透明材料から除去する領域のX−Y平面上における一つ以上の箇所において、フェムト秒レーザー光の集光点をZ軸方向に移動させながら照射する処理と、前記第2のステップにおいて前記透明材料から除去する領域をX−Y平面に沿ってZ軸方向に所定間隔を開けて層状に照射する処理と
    を行う透明材料内部の処理方法。
  2. 請求項1に記載の透明材料内部の処理方法において、
    前記第1のステップと前記第2のステップとの間に、前記第1のステップにおいてフェムト秒レーザー光を照射された前記透明材料を熱処理する
    透明材料内部の処理方法。
  3. 請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の透明材料内部の処理方法において、
    前記第2のステップにおいて前記透明材料から除去する領域のX−Y平面上における一つ以上の箇所は、前記除去する領域と存置する領域との境界に隣接する箇所である
    透明材料内部の処理方法。
  4. 請求項3に記載の透明材料内部の処理方法において、
    前記第2のステップにおいて前記透明材料から除去する領域のX−Y平面上における一つ以上の箇所は、前記X−Y平面における隅部にある
    透明材料内部の処理方法。
  5. 請求項1、請求項2、請求項3または請求項4のいずれか1項に記載の透明材料内部の処理方法において、さらに、
    前記第2のステップにおいてエッチングされた前記透明材料を熱処理する第3のステップと
    を有する透明材料内部の処理方法。
  6. 請求項5に記載の透明材料内部の処理方法において、
    前記第3のステップにおける熱処理は、
    前記透明材料の軟化点の温度よりも低く、かつ、結晶化温度よりも高い温度に昇温してアニールする
    透明材料内部の処理方法。
  7. 透明材料内部の空間内に内部構造を形成する透明材料内部の処理方法において、
    透明材料に対してフェムト秒レーザー光の集光点を直交座標系のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動しながら照射する第1のステップと、
    前記第1のステップにおいてフェムト秒レーザー光を照射された前記透明材料を所定の溶液で溶液処理して、フェムト秒レーザー光を照射された領域をエッチングして除去する第2のステップと、
    前記第2のステップにおいてエッチングされた前記透明材料を熱処理する第3のステップと
    を有する透明材料内部の処理方法。
  8. 請求項7に記載の透明材料内部の処理方法において、
    前記第1のステップと前記第2のステップとの間に、前記第1のステップにおいてフェムト秒レーザー光を照射された前記透明材料を熱処理する
    透明材料内部の処理方法。
  9. 請求項7または請求項8のいずれか1項に記載の透明材料内部の処理方法において、
    前記第3のステップにおける熱処理は、
    前記透明材料の軟化点の温度よりも低く、かつ、結晶化温度よりも高い温度に昇温してアニールする
    透明材料内部の処理方法。
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