JP2004222683A - 抗アレルギー効果増強製造法及び本法を用いて製造された機能性飲食品 - Google Patents

抗アレルギー効果増強製造法及び本法を用いて製造された機能性飲食品 Download PDF

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Mari Yamamoto
万里 山本
Hiroshi Nagai
寛 永井
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National Agriculture and Bio Oriented Research Organization NARO
Asahi Soft Drinks Co Ltd
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Bio Oriented Technology Research Advancement Institution
National Agriculture and Bio Oriented Research Organization NARO
Asahi Soft Drinks Co Ltd
Sasaki Co Ltd
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Abstract

【課題】メチルカテキン及びそれらの異性化体といったような抗アレルギー性成分を、製品の製造工程において効率良く抽出することを実現し、それによって、抗アレルギー成分を多く含む食品素材の安定的かつ効率的な製造を可能にする。
【解決手段】抗アレルギー成分を多く含む「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、等の茶葉を高温にて抽出することによって、有効成分を効率良く抽出すると共に、各種有効成分の熱異性化を促進させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」等のアッサム雑種/中国種/台湾系統/のいずれかの茶葉に含まれる抗アレルギー成分である、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体を多く含む抗アレルギー性食品素材に関する。
【0002】
【発明の背景】
現代社会では、食生活やライフスタイルの多様化が進行すると同時に、アレルギー症状も多様化し、年々増加している。現在ではアレルギー患者は潜在的な患者を含めて3000万人と言われている。また、ステロイド等の薬剤の副作用が懸念され、アレルギー症状を自覚しているにもかかわらず薬剤の副作用を恐れ、積極的に治療に望むことが出来ずに症状に悩む人々もいる。したがって、抗アレルギー作用を有する成分を手軽にかつ安心して摂取し得る飲食品開発への消費者の期待や関心は高い。
【0003】
緑茶には、抗アレルギー成分が含まれているということが知られていた。中でもエピガロカテキンガレートは、優れた生物活性を示すことが知られている(特開2001−253879(P2001−253879A)号公報)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−253879(P2001−253879A)号公報
【0005】
【従来の技術と問題点】
緑茶の製造工程中には加熱工程が含まれている。しかし、この工程によって、緑茶に含まれているエピガロカテキンガレートが熱異性化してしまう。かつて、エピガロカテキンガレートは加熱すると活性が落ちると思われていたため、これを防止するために、抽出や調合工程中でアスコルビン酸Naやアスコルビン酸を加えることによりpHを低く制御し、酸化を防止することによって防止する方法が知られていた。(日本食品工業学会誌,39,44−48,1992)
【0006】
一方で、抗アレルギー性飲食品を製造するには、高い抗アレルギー活性を持つ有効成分を製品中に多く含む必要があるが、製品中に如何にして安定に残存させるかという観点からの研究がなされていたに過ぎない。初期の有効成分濃度を上げることも有効な方法ではあったが、コストの上昇だけではなく、カテキンなどの苦渋味の強い素材では嗜好的に問題があった。
【0007】
これらの問題を解決すべく、本発明者が研究を重ねた結果、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」等アッサム雑種/中国種/台湾系統/のいずれかの茶葉に含まれる抗アレルギー成分である、メチルカテキン(EGCG3”Me、EGCG4”Me)、ストリクチニンの熟期における各種有効成分の変動及び、摘採葉位による成分の変動を検討した結果、前記有効成分含有率をコントロールし、抗アレルギー活性の高い茶葉を得る方法を発明した。しかし、有効成分によって摘採時期と摘採葉位が決定されてしまうため、生産効率が低くコストが高くなってしまうという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような中で、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」等アッサム雑種/中国種/台湾系統/のいずれかの生葉に含まれる抗アレルギー成分に対し、「効率良く有効成分を抽出する」「製造工程において有効成分の抗アレルギー活性を向上させる」という観点から飲食品製造工程の検討を行った。それによって、抗アレルギー成分を多く含む食品素材の安定的かつ効率的な製造を可能にすることを目的とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、EGCG3”Me、EGCG4”Meの熱異性化体が抗アレルギー活性を有すること、製造工程を工夫することによって有効成分抽出効率が向上したことをつきとめ、以下のような本発明を完成するに至った。
【0010】
具体的には、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」等アッサム雑種/中国種/台湾系統/のいずれかの生葉に含まれる抗アレルギー成分である、EGCG3”Me、EGCG4”Me、はアスコルビン酸等を用いてpHを下げるなどの処理を行わないほうが効率良く抽出されることが分かった。
【0011】
更に、これらの抽出を高温域で行った結果、高い抗アレルギー活性が確認された。これはEGCG3”Me、EGCG4”Meの熱異性化体も抗アレルギー活性を有していることが示唆された。
【0012】
この事実に基づいて、さらに熱異性化を促進すべく製品の製造工程における殺菌方法を検討した結果、レトルト殺菌を行うことによって抗アレルギー活性が更に上昇することが確認された。
【0013】
より具体的には本発明は、以下のようなものを提供する。
【0014】
(1) 抗アレルギー成分を含有している茶葉であって、当該茶葉において製造工程中に抗アレルギー効果を増強させた機能性飲食品。
【0015】
(2) 抗アレルギー成分を含有している茶葉であって、当該茶葉において製造工程中に抗アレルギー効果を増強させる方法。
【0016】
(3) 抗アレルギー性食品素材製造用の茶葉である(1)または(2)記載の茶葉。
【0017】
(4) 前記抗アレルギー成分を含有している茶葉が、アッサム雑種の茶の茶葉、中国種の茶の茶葉、台湾系統の茶の茶葉、もしくはこれらの混合物の茶葉であることを特徴とする(1)から(3)いずれかに記載の茶葉。
【0018】
(5) 前記抗アレルギー成分を含有している茶葉が、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、もしくはこれらの混合物の茶葉であることを特徴とする(1)から(4)いずれかに記載の茶葉。
【0019】
(6) (1)から(5)いずれかに記載の茶葉を原料に使用した、抗アレルギー作用を有するエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体を多く含む抗アレルギー性食品素材。
【0020】
(7) 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を50℃から100℃の高温域で抽出することにより、前記茶葉の抗アレルギー成分であるカテキン類の抽出効率を上げる方法。抽出温度は、より高温域であればより良好であり、好ましくは60℃から100℃、より好ましくは70℃から100℃、更に好ましくは80℃から100℃である。
【0021】
(8) 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を100℃付近の高温域で抽出することにより、前記茶葉の抗アレルギー成分であるカテキン類の抽出効率を上げる方法。抽出温度は、より高温域であればより良好であり、好ましくは60℃から100℃、より好ましくは70℃から100℃、更に好ましくは80℃から100℃である。
【0022】
(9) 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を50℃から100℃の高温域で抽出することにより、前記茶葉の抗アレルギー成分であるカテキン類の異性化を促進させる方法。抽出温度は、より高温域であればより良好であり、好ましくは60℃から100℃、より好ましくは70℃から100℃、更に好ましくは80℃から100℃である。
【0023】
(10) 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を100℃付近の高温域で抽出することにより、前記茶葉の抗アレルギー成分であるカテキン類の異性化を促進させる方法。抽出温度は、より高温域であればより良好であり、好ましくは60℃から100℃、より好ましくは70℃から100℃、更に好ましくは80℃から100℃である。
【0024】
(11) (7)から(10)いずれかに記載の方法を用いて、抗アレルギー成分を含有している茶葉における抗アレルギー活性を向上させる方法。
【0025】
(12) 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を50℃から100℃の高温域で抽出することにより、前記茶葉におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体の抽出効率を上げる方法。
【0026】
(13) 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を100℃付近の高温域で抽出することにより、前記茶葉におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体の抽出効率を上げる方法。
【0027】
(14) 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を50℃から100℃の高温域で抽出することにより、前記茶葉におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の異性化を促進させる方法。
【0028】
(15) 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を100℃付近の高温域で抽出することにより、前記茶葉におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の異性化を促進させる方法。
【0029】
(16) 前記抗アレルギー成分を含有している茶葉が、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、もしくはこれらの混合物の茶葉であることを特徴とする(12)から(15)いずれかに記載の方法。
【0030】
(17) 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、前記茶葉を50℃から100℃の高温域で抽出することにより、当該機能性食品におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体の抽出効率が高められた機能性食品。
【0031】
(18) 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、前記茶葉を100℃付近の高温域で抽出することにより、当該機能性食品におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体の抽出効率が高められた機能性食品。
【0032】
(19) 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、前記茶葉を50℃から100℃の高温域で抽出することにより、当該機能性食品におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の異性化が促進された機能性食品。
【0033】
(20) 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、前記茶葉を100℃付近の高温域で抽出することにより、当該機能性食品におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の異性化が促進された機能性食品。
【0034】
(21) 前記抗アレルギー成分を含有している茶葉が、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、もしくはこれらの混合物の茶葉であることを特徴とする(17)から(20)いずれかに記載の機能性食品。
【0035】
(22) 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉の抽出時にpHを下げる処理行わないことによって、カテキン類の抽出効率を上げる方法。
【0036】
(23) 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉の抽出時にpHを下げる処理行わないことによって、前記茶葉におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体の抽出効率を高める方法。
【0037】
(24) 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、前記茶葉の抽出時にpHを下げる処理行わないことによって、前記茶葉におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体の抽出効率が高められた機能性食品。
【0038】
(25) 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を、pHを下げる処理を行わずに、50℃から100℃付近の高温域で抽出することによって、カテキン類の抽出効率を上げると同時に異性化を促進させ、抗アレルギー活性を向上させる方法。
【0039】
(26) (25)記載の方法によって、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の抽出効率と異性化を促進する方法。
【0040】
(27) 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含有する機能性食品において、前記茶葉を、pHを下げる処理を行わずに、50℃から100℃付近の高温域で抽出することによって、カテキン類の抽出効率を上げると同時に異性化を促進させ、抗アレルギー活性を向上させた機能性食品。
【0041】
(28) (27)記載の方法によって、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の抽出効率と異性化を促進させた機能性食品。
【0042】
(29) 前記抗アレルギー成分を含有している茶葉が、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、もしくはこれらの混合物の茶葉であることを特徴とする(25)または(26)いずれかに記載の機能性食品及び方法。
【0043】
(30) 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、製造工程に加熱殺菌を行うことによって、当該抗アレルギー成分の熱異性化を促進させる方法。
【0044】
(31) 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、製造工程にレトルト殺菌を行うことによって、当該抗アレルギー成分の熱異性化を促進させる方法。
【0045】
(32) (30)または(31)のいずれかに記載の方法によって、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の熱異性化を促進させる方法。
【0046】
(33) 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、当該機能性食品の製造工程において、pHを下げる処理を行わず、50℃から100℃付近の高温域抽出を行い、さらに高温で加熱殺菌を行うことによって、前記茶葉中の抗アレルギー成分の抽出効率を向上させると同時に、熱異性化を促進させ、抗アレルギー活性を増強させる方法。
【0047】
(34) (33)記載の方法によって、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の抽出効率を向上させると同時に、熱異性化を促進させ、当該カテキン類の抗アレルギー活性を増強させる方法。
【0048】
(35)抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、当該機能性食品の製造工程において、pHを下げる処理を行わず、50℃から100℃付近の高温域抽出を行い、さらに高温で加熱殺菌を行うことによって、前記茶葉中の抗アレルギー成分の抽出効率を向上させると同時に、熱異性化を促進させ、抗アレルギー活性を増強させた機能性食品。
【0049】
(36) (35)記載の方法によって、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の抽出効率を向上させると同時に、熱異性化を促進させ、当該カテキン類の抗アレルギー活性を増強させた機能性食品。
【0050】
(37) 前記抗アレルギー成分を含有している茶葉が、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、もしくはこれらの混合物の茶葉であることを特徴とする(33)から(36)いずれかに記載の機能性食品及び方法。
【0051】
[定義等]
上記の(1)〜(37)において、「茶葉」というのは、茶葉の一枚一枚を意味するのではなく、茶や食品の原料となる茶葉の集合体を意味する。
【0052】
「食品」というのは、本発明に係る「茶葉の集合体」が混合されるものを指し、人の食用に供されるものである。従って、「食品」というのは、所謂固形の食品に限定されない。
【0053】
「混合物」には、2種類以上の多種類の混合物を指す。
【0054】
「異性化・異性体」とは、同一分子式で示される物質で、その物理的性質、化学的性質が異なる化合物のことを異性体という。異性体には大きく分けて構造異性体、立体異性体に分けられ、立体異性体の中で更に幾何異性体、光学異性体に分けられる。異性化は熱や光など何らかの物理的刺激によって、物質の一部もしくは全てが異性体に変化することである。本発明では熱により異性体が生じるため、熱異性化と表記している。したがって本発明ではEGCG3”MeとEGCG4”MeおよびGCG3”Meは構造異性体である。同様に、EGCGとGCGも異性体である。
【0055】
「抗アレルギー性」とは、アレルギー症状及びそれらの誘発物質の発生を抑制する効果のことを示す。アレルギーというのは、生体内に侵入した異物を攻撃する抗体が過剰に生産され、正常細胞を巻き込んで起こる過剰な免疫反応である。アレルギーにはいくつかのタイプがあるがIgE抗体による過剰反応ではある特定のアレルゲン(たんぱく質、ハウスダストなど)に反応するIgE抗体が過剰に生産され、マスト細胞の表面に付着し、そこへ再びアレルゲンが到達し抗体に架橋すると、マスト細胞は活性化され、ヒスタミン、ロイコトリエンなどの炎症物質を出して花粉症や喘息などを引き起こす。
【0056】
ここで、メチルカテキンは、マスト細胞の活性化を阻害して、ヒスタミンなどの炎症物質の放出を止める。
【0057】
【発明の実施の形態】
「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、のいずれかの抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、当該機能性食品の製造工程において、pHを下げる処理を行わず、50℃から100℃付近の高温域抽出を行い、さらに高温で加熱殺菌を行うことによって、前記茶葉中の抗アレルギー成分の抽出効率を向上させると同時に、熱異性化を促進させ、抗アレルギー活性を増強させる。
【0058】
EGCG3”Me、EGCG4”Me及び、これらの異性化体は上記の荒茶もしくは荒茶を再製した仕上げ茶から水又はアルコールで抽出される。
【0059】
EGCG3”Me、EGCG4”Me及び、これらの異性化体は以下の化学構造式で表される。
【0060】
【化1】
Figure 2004222683
【0061】
【実施例】
以下本発明の実施例について説明する。
【0062】
「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、のいずれかの生茶を乾燥させた試料を供給材料とした。
【0063】
試料を、アスコルビン酸抽出と通常抽出を用いて抽出液を得た。この抽出液に含有されているカテキン含量は、高速液体クロマトグラフ法を用いて分析を行った。また、これらの抽出液の抗アレルギー活性は、ヒスタミン遊離抑制効果から評価した。一つの試料につき、3回繰り返し行い、成分値は平均値±SDで示した。
【0064】
図1に示すように、カテキン類含量はいずれもアスコルビン酸抽出を行わないほうが多いことが確認された。これらの抽出液の有効成分含量増加に伴い、ヒスタミン遊離抑制効果が増加したことが示唆される。
【0065】
また、通常抽出を行った場合、抽出温度を50℃、70℃、90℃に設定し、各々の温度における抽出液中のカテキン含有量、及び抗アレルギー活性を検討した。
【0066】
抗アレルギー活性(I型アレルギー)の判定法として、マウスマスト細胞からのヒスタミン遊離抑制作用を指標とした。すなわち、マウスマスト細胞はBMMC(マウス骨髄誘導マスト細胞)を用い、10%非働化FBS(牛胎児血清)、10%D11培養上清(IL−3の給源として)、5mMグルタミン酸Na、50マイクロM2−メルカプトエタノール添加RPMI1640培地で培養した。細胞(1x10cells/mL)は、抗DNP−マウスIgE抗体で一晩感作した後、翌日Tyrode液に浮遊させて被検試料とともに10分インキュベート後、DNP−HSA(抗原)を添加して脱顆粒を誘発し(20分)、上清中のヒスタミン量を液体クロマトグラフ法で測定した。抗アレルギー性はコントロールである蒸留水との相対値の低いものほど高いと判断した。
【0067】
その結果、図2に示されるように有効成分であるEGCG3”Me、及びその異性化体のGCG3”Me等は温度の上昇に伴い高い比率を示した。各種温度におけるヒスタミン遊離抑制効果も先程と同様、高温側で高い効果が確認された。特に90℃での抽出は、50℃での抽出の約1.5倍以上の効果を示した。
【0068】
これより、EGCG3”Meの熱異性化体は、抗アレルギー有効成分として働くことが示唆された。
【0069】
上記の結果を基に、殺菌方法についての検討を行った。殺菌方法にはホットパック、超高温殺菌(UHT)、レトルト殺菌を用いた。ホットパックは殺菌した調合液を85℃〜90℃に保温しながら詰める方法である。UHTは、調合した抽出液を135℃、30秒のもとで加熱殺菌を行った。レトルト殺菌は、調合した抽出液を118℃、20分のもとで加熱殺菌を行った。
【0070】
その結果、図3に示されるように、各種カテキン含有量は殺菌法によって大きく異なったがヒスタミン遊離抑制効果は、いずれも55%を大きく上回った。中でもレトルト殺菌を用いる方法が最も有効であることが示された。
【0071】
以上の結果より、EGCG3”Me、EGCG4”Meの熱異性化体は抗アレルギー活性を有し、これらを効率良く抽出するためには製造工程においてアスコルビン酸等によるpHを低下させる処理をせず、高温抽出や加熱殺菌等の熱異性化工程を入れることにより抗アレルギー活性が増強されることが可能であることがわかった。
【0072】
【発明の効果】
この様な食品素材を用いて製造された機能性飲食品は、消費者が常飲食することによりアレルギーの一次予防に、アレルギー疾患に悩む患者には二次予防に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】アスコルビン酸抽出と通常抽出を用いて抽出液を得た結果を示す図である。
【図2】抽出温度を50℃、70℃、90℃に設定し、各々の温度における抽出液中のカテキン含有量、及び抗アレルギー活性を検討した結果を示す図である。
【図3】殺菌方法についての検討を行った結果を示す図である。

Claims (37)

  1. 抗アレルギー成分を含有している茶葉であって、当該茶葉において製造工程中に抗アレルギー効果を増強させた機能性飲食品。
  2. 抗アレルギー成分を含有している茶葉であって、当該茶葉において製造工程中に抗アレルギー効果を増強させる方法。
  3. 抗アレルギー性食品素材製造用の茶葉である請求項1または2記載の茶葉。
  4. 前記抗アレルギー成分を含有している茶葉が、アッサム雑種の茶の茶葉、中国種の茶の茶葉、台湾系統の茶の茶葉、もしくはこれらの混合物の茶葉であることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の茶葉。
  5. 前記抗アレルギー成分を含有している茶葉が、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、もしくはこれらの混合物の茶葉であることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の茶葉。
  6. 請求項1から5いずれかに記載の茶葉を原料に使用した、抗アレルギー作用を有するエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体を多く含む抗アレルギー性食品素材。
  7. 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を50℃から100℃の高温域で抽出することにより、前記茶葉の抗アレルギー成分であるカテキン類の抽出効率を上げる方法。
  8. 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を100℃付近の高温域で抽出することにより、前記茶葉の抗アレルギー成分であるカテキン類の抽出効率を上げる方法。
  9. 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を50℃から100℃の高温域で抽出することにより、前記茶葉の抗アレルギー成分であるカテキン類の異性化を促進させる方法。
  10. 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を100℃付近の高温域で抽出することにより、前記茶葉の抗アレルギー成分であるカテキン類の異性化を促進させる方法。
  11. 請求項7から10いずれかに記載の方法を用いて、抗アレルギー成分を含有している茶葉における抗アレルギー活性を向上させる方法。
  12. 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を50℃から100℃の高温域で抽出することにより、前記茶葉におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体の生成及び抽出効率を上げる方法。
  13. 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を100℃付近の高温域で抽出することにより、前記茶葉におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体の生成及び抽出効率を上げる方法。
  14. 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を50℃から100℃の高温域で抽出することにより、前記茶葉におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の異性化を促進させる方法。
  15. 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を100℃付近の高温域で抽出することにより、前記茶葉におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の異性化を促進させる方法。
  16. 前記抗アレルギー成分を含有している茶葉が、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、もしくはこれらの混合物の茶葉であることを特徴とする請求項12から15いずれかに記載の方法。
  17. 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、前記茶葉を50℃から100℃の高温域で抽出することにより、当該機能性食品におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体の抽出効率が高められた機能性食品。
  18. 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、前記茶葉を100℃付近の高温域で抽出することにより、当該機能性食品におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体の抽出効率が高められた機能性食品。
  19. 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、前記茶葉を50℃から100℃の高温域で抽出することにより、当該機能性食品におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の異性化が促進された機能性食品。
  20. 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、前記茶葉を100℃付近の高温域で抽出することにより、当該機能性食品におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の異性化が促進された機能性食品。
  21. 前記抗アレルギー成分を含有している茶葉が、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、もしくはこれらの混合物の茶葉であることを特徴とする請求項17から20いずれかに記載の機能性食品。
  22. 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉の抽出時にpHを下げる処理行わないことによって、カテキン類の抽出効率を上げる方法。
  23. 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉の抽出時にpHを下げる処理行わないことによって、前記茶葉におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体の抽出効率を高める方法。
  24. 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、前記茶葉の抽出時にpHを下げる処理行わないことによって、前記茶葉におけるエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)及びそれらの異性化体の抽出効率が高められた機能性食品。
  25. 抗アレルギー成分を含有している茶葉において、当該茶葉を、pHを下げる処理を行わずに、50℃から100℃付近の高温域で抽出することによって、カテキン類の抽出効率を上げると同時に異性化を促進させ、抗アレルギー活性を向上させる方法。
  26. 請求項25記載の方法によって、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の抽出効率と異性化を促進する方法。
  27. 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含有する機能性食品において、前記茶葉を、pHを下げる処理を行わずに、50℃から100℃付近の高温域で抽出することによって、カテキン類の抽出効率を上げると同時に異性化を促進させ、抗アレルギー活性を向上させた機能性食品。
  28. 請求項27記載の方法によって、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の抽出効率と異性化を促進させた機能性食品。
  29. 前記抗アレルギー成分を含有している茶葉が、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、もしくはこれらの混合物の茶葉であることを特徴とする請求項25または26いずれかに記載の機能性食品及び方法。
  30. 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、製造工程に加熱殺菌を行うことによって、当該抗アレルギー成分の熱異性化を促進させる方法。
  31. 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、製造工程にレトルト殺菌を行うことによって、当該抗アレルギー成分の熱異性化を促進させる方法。
  32. 請求項30または31のいずれかに記載の方法によって、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の熱異性化を促進させる方法。
  33. 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、当該機能性食品の製造工程において、pHを下げる処理を行わず、50℃から100℃付近の高温域抽出を行い、さらに高温で加熱殺菌を行うことによって、前記茶葉中の抗アレルギー成分の抽出効率を向上させると同時に、熱異性化を促進させ、抗アレルギー活性を増強させる方法。
  34. 請求項33記載の方法によって、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の抽出効率を向上させると同時に、熱異性化を促進させ、当該カテキン類の抗アレルギー活性を増強させる方法。
  35. 抗アレルギー成分を含有している茶葉を含む機能性食品において、当該機能性食品の製造工程において、pHを下げる処理を行わず、50℃から100℃付近の高温域抽出を行い、さらに高温で加熱殺菌を行うことによって、前記茶葉中の抗アレルギー成分の抽出効率を向上させると同時に、熱異性化を促進させ、抗アレルギー活性を増強させた機能性食品。
  36. 請求項35記載の方法によって、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、EGCG3”Meとする)及びエピガロカテキン−3−O−(4−O−メチル)ガレート(以下、EGCG4”Meとする)の抽出効率を向上させると同時に、熱異性化を促進させ、当該カテキン類の抗アレルギー活性を増強させた機能性食品。
  37. 前記抗アレルギー成分を含有している茶葉が、「べにふうき」、「べにふじ」、「べにほまれ」、「やえほ」、「するがわせ」、「ゆたかみどり」、「かなやみどり」、「青心大パン」、「青心烏龍」、「大葉烏龍」、「べにひかり」、「やまかい」、「やまとみどり」、「おくみどり」、もしくはこれらの混合物の茶葉であることを特徴とする請求項33から36いずれかに記載の機能性食品及び方法。
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