JP2004222652A - 有用微生物の生残性改善剤 - Google Patents

有用微生物の生残性改善剤 Download PDF

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卓也 増田
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友治 加藤
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Abstract

【課題】従来、食品には様々な種類の微生物が分布しているが、その中には食品の品質を高め、安全性と保存性に寄与し、私達の健康に役立つものが多数ある。そのような人体にとって有用な微生物は飲料、健康食品、医薬品分野で幅広く利用されており、整腸作用、免疫賦活作用、コレステロールの低下作用等の生理活性を有する。本発明は、飲食品または飼料の流通、保存、販売時における有用微生物の生残性を顕著に向上し、さらに飲食品または飼料の外観、風味を損ねることなく、食品中での分散、乳化安定性に優れた生残性改良剤および、生残性が改善された飲食品または飼料の開発を目的としたものである。
【解決手段】トコフェロールとフェルラ酸を含有し、HLBが9以上の乳化剤を用い水および/または多価アルコール中油型の乳化物を含有させることにより、上記課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有用微生物の生残性改善剤、及びこれを含有する飲食品または飼料に関する。詳しくは、トコフェロールとフェルラ酸を含有し、HLBが9以上の乳化剤を用い水および/または多価アルコール中油型の微細な乳化物とすることを特徴とする有用微生物の生残性改善剤に関し、さらには該乳化物と茶抽出物を併用することを特徴とする有用微生物の生残性改善剤に関し、またさらには該生残性改善剤を供した飲食品または飼料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品には様々な種類の微生物が分布しているが、その中には食品の品質を高め、安全性と保存性に寄与し、私達の健康に役立つものが多数ある。そのような人体にとって有用な微生物は飲料、健康食品、医薬品分野で幅広く利用されており、整腸作用、免疫賦活作用、コレステロールの低下作用等の生理活性を有する。このような生理作用は、微生物の生菌数に依存するため、いかに多くの有用微生物を生きた状態で消費者に提供できるかが重要となってくる。そのために、乳酸菌等の培養時の増殖性や保存時の生残性を向上させる為にビタミン類や金属塩等を利用する等の試みがなされている。特に偏性嫌気性菌であるビフィドバクテリウム菌は、酸素の存在や酸度の上昇に非常に弱く、生菌数を保持することが困難であるため、ドロマイト等のマグネシウム化合物を含有する方法(例えば、特許文献1参照。)、穀物類の胚芽含有物の発酵体から得られた抽出成分を使用する方法(例えば、特許文献2参照。)等、多くの提案がなされている。
しかしながら、これらの方法においても、流通、保管、販売等における各段階での酸素の存在や光の照射等、微生物の生育にとって劣悪な条件においては、生菌数の減少を抑制しきれない場合がある。このような場合には、製品の保証期間内においても、その生理効果を期待される生菌数を保持していないのが実情である。例えば、光透過性を有する容器に充填・包装された発酵乳製品が、流通段階の太陽光や、コンビニエンスストア等のショーケースにおいて光にさらされたり、酸素透過性の高い容器による販売を行ったりすることによって、生菌数が急激に減少、または数日の保管で全て死滅してしまうことが明らかになっている。
このような光、酸素等による過酷な条件での菌の死滅を抑制する為に、ビタミンCおよび/またはビタミンEに、ヤマモモ抽出物、クロロゲン酸およびルチンを併用し、耐光性のある乳製品を製造する方法(例えば、特許文献3参照。)等が検討されている。しかしながら、これら生残性改善法においても、生菌の死滅を抑制することは難しく、効果を得るために多量に使用する必要があり、生残性改善剤そのものの風味が飲食品の風味を変化させたり、最終製品の安定性、色調に悪影響をあたえたりするという欠点がある。特に、ルチンは水にも油にもほとんど溶けない結晶性の粉末であり、その溶液は黄〜橙色を呈することから、水系食品へ安定的に用いることは難しく、また乳製品等の白色製品に用いるには着色の問題も生じる。
この他に酸素透過性、光透過性の低い容器が用いられる方法があるが、このような容器は、通常使用されているポリスチレンや紙等の容器と比べて、コストが高くなる、またはデザイン性を損ねる等の問題がある。
【0003】
また、生残性改善剤として用いられるビタミン類として、dl−α−トコフェロールや抽出トコフェロールがある。一般にトコフェロール等の油溶性物質は、水系食品に使用する場合には水または多価アルコール中油型エマルジョンにする必要があるが、水または多価アルコール中では乳化が不安定であり、カテキン類、フラボノイド類等の影響を受け、トコフェロールが分離し、食品の外観を損ねるなどの問題もある。実際、単独では生残性効果が弱いのが実情である。
また、本願にて、光の照射に対する生残性の向上が認められたフェルラ酸は、起源に由来する発酵臭、米糠臭や渋みといった好ましくない風味を有しており、食品用途への利用については大きな制限がある。また、フェルラ酸についてはその結晶性もまた利用上の障害となる。飲料や食品中に添加されたフェルラ酸が保存中に結晶を形成し、添加された製品の商品価値を消失させてしまうことや、分散が悪い為に十分な効果を発揮できていない等、実用に至っていないのが現状である。
このように、生残性改善剤としては様々な方法が取られているが、いまだ十分な効果を有するものは殆ど無く、より実用性の高い生残性改善剤の供給が求められている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−197468号公報(第3−4頁)
【特許文献2】
特開2001−178403号公報(第3−4頁)
【特許文献3】
特開2001−157547号公報(第2−4頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術に鑑みて成されたものであり、飲食品または飼料の流通、保存、販売時における有用微生物の生残性を顕著に向上し、さらに飲食品または飼料の外観、風味を損ねることなく、食品中での分散、乳化安定性に優れた生残性改良剤および、生残性が改善された飲食品または飼料の開発を目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、トコフェロールとフェルラ酸を含有し、さらに乳化剤、特にHLBが9以上の乳化剤を用い微細かつ安定な水および/または多価アルコール中油型の乳化物とすることによって得られた有用微生物の生残性改善剤が、飲食品または飼料の流通、保管、販売等の各段階においても酸素、光等の影響による有用微生物の死滅、失活を顕著に抑制し、かつ飲食品または飼料に添加した場合に風味的にも優れることを見出した。また、該乳化物にさらに茶抽出物を併用することにより、上記生残性改善効果をさらに高めることができることを見出した。
【0007】
本発明は、これらの知見に基づき完成されたものであり、トコフェロールとフェルラ酸を含有し、さらにHLBが9以上の乳化剤を用い微細かつ安定な、水および/または多価アルコール中油型の乳化物とした生残性改善剤を提供するものである。
【0008】
また本発明は、トコフェロールとフェルラ酸を含有し、HLBが9以上の乳化剤を用い微細かつ安定な乳化物としたものに茶抽出物を併用することにより、さらに顕著に有用微生物の死滅を抑制し、長期間の保存に対しても効果を持続することができる生残性改善剤を提供するものである。
【0009】
さらに本発明は、上記生残性改善剤を含有する飲食品または飼料に関する。以下に本発明を詳しく説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の生残性改善剤とは、有用微生物にとって過酷な条件である、酸素、光の照射等においても生菌体の死滅を抑制する、つまり生菌体の生残性を向上させる機能を有する製剤をいう。
【0011】
本発明が効果を有する有用微生物としては特に限定されず、ラクトコッカス アシドフィラス(Lactococcus acidophilus)、ラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)、ラクトコッカス プランタラム(Lactococcus plantarum)等のラクトコッカス属細菌、ストレプトコッカス サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)、ストレプトコッカス フェーカリス(Streptococcus faecalis)、ストレプトコッカス フェシウム(Streptococcus faecium)、ストレプトコッカス ラクチス(Streptococcus lactis)等のストレプトコッカス属細菌、エンテロコッカス フェシウム(Enterococcus faecium)等のエンテロコッカス属細菌、ペディオコッカス セレビシェ(Pediococcus cerevisiae)等のペディオコッカス属細菌、ロイコノストック クレモリス(Leuconostoc cremoris)、ロイコノストック メゼントロイデス(Leuconostoc mesenteroides)、ロイコノストック ラクチス(Leuconostoc lactis)等のロイコノストック属細菌、ラクトバチルス ブルガリカス(Lactobacillus bulgaricus)、ラクトバチルス ラクチス(Lactobacillus lactis)、ラクトバチルス ヘルベティクス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス ガッセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス デルブルッキィ(Lactobacillus delbrueckii)、ラクトバチルス ブレビス(Lactobacillus brevis)等のラクトバチルス属細菌のような乳酸菌や、ビフィドバクテリウム ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリム アドッセンティス(Bifidobacterium adolescentis)、ビフィドバクテリウム ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム インファンチス(Bifidobacterium infantis)、ビフィドバクテリウム アニマーリス(Bifidobacterium animalis)のようなビフィドバクテリウム属細菌、各種アルコール、食酢、醤油、味噌、納豆、パン類等の発酵に利用されている、カビ類、酵母類、キノコ類、バクテリオファージのような一般工業用微生物等が挙げられ、それらから選ばれる1種または2種以上の混合物である。
【0012】
一般にトコフェロールは、植物原料由来の脂質から抽出、精製したもの、および合成したものを指す。抽出される植物原料の種類は、特に限定されるものではないが、代表例として大豆油、小麦胚芽油、パーム油等が挙げられる。中でも、大豆油由来の抽出トコフェロールは、他の植物に比べてd−δ−トコフェロールを多く含有し、また、工業的な供給面からも好適である。また、抽出トコフェロールは、d−α,β,γ,δが混在するが、その成分比率は、植物の種類や品種、産地等にも影響される。また、工業的に分子蒸留等の工程により特定の同族体組成の成分比率を上げた製品も市販されている。
【0013】
本発明におけるトコフェロールは、特に限定するものではなく、これら一般的なものに加え、一般的なトコフェロールを誘導体化したものも含まれる。
また、本発明におけるトコフェロールの精製方法は特に限定はしないが、総トコフェロール中、d−δ−トコフェロールを45%以上含有するものが好ましく、さらに好ましくは、d−δ−トコフェロールを70%以上含有するものが望ましく、さらに好ましくは、d−δ−トコフェロールを85%以上含有するものが望ましい。トコフェロールの各同族体の内、d−δ−トコフェロールが特に微生物の生残性改善効果があり、総トコフェロール中、d−δ−トコフェロールの比率が高いほど有効である。総トコフェロール中、d−δ−トコフェロールが45%未満であると、生残性改善効果はあるものの、d−α−トコフェロール等の劣化に起因すると思われる異味、異臭の発生を起こすようになる。
なお、本発明におけるトコフェロールは、トコフェロールだけでなくその誘導体も含まれる。例えば、トコフェロールを酢酸とエステル化したトコフェロールの酢酸エステルは、安定性が向上し持続的な生残性改善効果が期待できるためより好適である。
【0014】
トコフェロールの各同族体の含量を測定するには、食品添加物公定書に記載の測定方法(高速液体クロマトグラフ法)により可能である。
本発明の生残性改善剤におけるトコフェロールの含量は特に限定するものではないが、0.001%から50%が好ましい。さらに好ましくは、0.01%から10%が望ましい。0.001%未満では期待される効果は得られにくく、50%を超える濃度の添加では水または多価アルコール中油型の乳化物とした場合、安定な乳化系とすることが困難となる。
【0015】
本発明に使用されるフェルラ酸は下記の構造式で示され、ほとんどの植物のさまざまな器官に広く分布しているものである。
【0016】
【化1】
Figure 2004222652
【0017】
その起源は特に限定されるものではなく、チョウジノキ、トウモロコシ、コーヒー豆、大麦、小麦、米、ゴム樹脂等、天然由来のものの他、化学的に合成されたものでもよい。フェルラ酸はフトモモ科チョウジノキのつぼみ及び葉より水蒸気蒸留で得られた丁子油、または丁子油から精製して得られたオイゲノールを含む培養液で細菌(Pseudomonas)を培養し、その培養液を分離、精製して得られたもの、または米糠油を、室温時弱アルカリ性下で含水エタノールおよびヘキサンで分配した後、含水エタノール画分に得られたγ―オリザノールを、加圧下熱時硫酸で加水分解し、精製して得られたものなどが挙げられる。フェルラ酸またはその誘導体は精製品でも未精製品でもよいが、生残性改善能力はその純度に依存するため、フェルラ酸含量80%以上、好ましくは95%以上の精製品を用いることが望ましい。
このフェルラ酸は、反応性の官能基すなわち水酸基とカルボキシル基を有するので、これらの反応性を活かして誘導体として利用してもよい。例えばフェルラ酸の塩、エステル、アミド化合物等が挙げられる。
【0018】
本発明の生残性改善剤におけるフェルラ酸の添加量は特に限定するものではないが、0.005%から10%が好ましい。さらに好ましくは、0.01%から5%が望ましい。0.005%未満では期待される効果は得られにくく、10%を超える濃度の添加ではフェルラ酸の結晶化が起こり生残性改善剤の安定性に影響する。
【0019】
本発明で用いる茶抽出物の原料は、特に限定するものではなく、植物学的にはツバキ科の植物であるCamellia Sinensisの葉より製造される不発酵茶である緑茶、半発酵茶である烏龍茶、発酵茶である紅茶が挙げられる。それらの中で、好ましくは不発酵茶である緑茶を用いるのが良い。抽出物は、茶葉または茶葉を粉砕したものを、水または熱水もしくはグリセリンやエタノール等のアルコールにより抽出した画分、または酢酸エチル可溶画分、アセトン可溶画分より得たもの等が挙げられ、さらに好ましくは、(+)−カテキン、(−)−エピカテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−エピガロカテキン、(−)カテキンガレート、(−)−エピカテキンガレート、(−)−ガロカテキンガレートおよび(−)−エピガロカテキンガレートからなる群より選ばれるカテキン類の1種または2種以上が挙げられる。上記カテキン類の含量は特に限定するものではないが、使用する茶抽出物中に60%以上含有されていることが好ましく、さらに好ましくは70%以上含有されていることがよい。
【0020】
これらカテキン類の総含量は、酒石酸鉄を用いた比色定量法により測定可能であるが、各カテキン類の組成を詳細に測定するためには、高速液体クロマトグラフィーで測定することが好適である。
本発明の生残性改善剤中における茶抽出物の含量は特に限定するものではないが、0.005%から20%が好ましい。さらに好ましくは、0.1%から10%が望ましい。0.005%未満では期待される効果は得られにくく、20%を超える濃度の添加では安定な乳化系とすることが困難となる。
【0021】
本発明の乳化剤は、同一分子内に親水基と親油基を有する化合物の総称であり、親水性のものであることが望まれる。乳化剤の親水性、親油性の度合いはHLB(Hydrophilic Lipophilic Balance)で表されるが、本発明の目的を達成するためにはHLB9以上、好ましくは12以上、さらに好ましくは14以上であることが望ましい。HLBが9より小さいと、酸化防止剤成分を水に微細に分散させることができず生残性改善効果が劣るものとなる。HLBの求め方は特に限定するものではなく、既存の種々の手法が利用できる。例えばエステル型の乳化剤の場合、けん化価と構成脂肪酸の酸価から次式によって算出できる。
【0022】
HLB=20×(1−S/A)
S:けん化価、A:構成脂肪酸の酸価
また、親水基としてポリオキシエチレン鎖だけを持つものは次式で算出できる。
HLB=E/5
E:ポリオキシエチレン基の重量分率
これらの算術的な方法の他、実験的にHLBを求めることもできる。すなわちHLB既知の乳化剤と未知の乳化剤を組み合わせて、HLB既知の油脂と水を乳化し、もっとも乳化状態が良い混合比のものを選定して、次式より算定できる。
【0023】
{(Wu×HLBu)+(Wa×HLBa)}/{Wu+Wa}=HLBo
Wu:HLB未知の乳化剤の重量分率
Wa:HLB既知の乳化剤の重量分率
HLBu:HLB未知の乳化剤のHLB(求める乳化剤のHLB)
HLBa:HLB既知の乳化剤のHLB
HLBo:油脂の所要HLB
【0024】
HLBが9以上の一般的な乳化剤としてはポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸ナトリウム、ステアロイル乳酸カルシウム、ポリオキシエチレン誘導体、脂肪酸塩といった合成乳化剤の他、酵素分解レシチン、水素添加酵素分解レシチン、ヒドロキシレシチン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、アセチル化レシチンといった天然由来のレシチン類を化学的あるいは酵素処理することで得られたレシチンの誘導体、ダイズサポニンやキラヤサポニン等の天然由来のサポニン類等が挙げられる。なお、レシチンの起源としてはダイズ、コメ、ナタネ、サフラワーといった植物由来のものや、卵黄、脳といった動物由来のものが利用できる。
また、これらHLBが9以上の乳化剤の中でも、グリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリンの縮合度、脂肪酸の種類、ポリグリセリンと脂肪酸の反応比率を自由に変ることにより、生残性改善剤に最適である乳化剤が調製できるため特に好ましい。
【0025】
また、油相にトコフェロールなど油性物質を含有し、さらに水相中にフラボノイド類やカテキン類等を含有するような乳化物は、一般に乳化安定性が悪く、熱、pH、塩等の影響を受け油相が分離するような問題を生じるが、このような場合においてもポリグリセリン脂肪酸エステルが有効である。ポリグリセリン組成中、グリセリンの縮合度がトリ以上の1種の含量が35%以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルは、特に乳化安定性に優れ、さらに可溶化も可能となるので、その応用範囲を拡大することができる。さらに好ましくは、ポリグリセリン組成中、グリセリンの縮合度がペンタ以上の1種の含量が35%以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルが良い。
【0026】
本発明に使用されるポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸は、炭素数8〜22の直鎖の飽和ないし不飽和脂肪酸であり、単品または混合したものでも良い。好ましくは飲食品への風味の影響を考慮すると、炭素数14〜22の脂肪酸が望ましい。
エステル化度については特に限定するものではないが、HLBが9以上となるようなモノエステル含量の高い、低エステル化度のものが好ましい。また、該生残性改善剤の乳化に使用される乳化剤は、ポリグリセリン脂肪酸エステルのみに限らず、他の乳化剤の1種または2種以上を併用してもよい。そのような乳化剤としてモノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、モノグリセリド誘導体、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸ナトリウム、ステアロイル乳酸カルシウム、ポリオキシエチレン誘導体、脂肪酸塩といった合成乳化剤の他、酵素分解レシチン、水素添加酵素分解レシチン、ヒドロキシレシチン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、アセチル化レシチンといった天然由来のレシチン類を化学的あるいは酵素処理することで得られたレシチンの誘導体、ダイズサポニンやキラヤサポニン等の天然由来のサポニン類等が挙げられる。なお、レシチンの起源としてはダイズ、コメ、ナタネ、サフラワーといった植物由来のものや、卵黄、脳といった動物由来のものが利用できる。
【0027】
本発明に使用される多価アルコールとは1つの分子内に2個以上の水酸機を有する化合物の総称であり、特にその種類を限定するものではない。例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトール、ソルビタン、キシロース、アラビノース、マンノース、パラチノース、トレハロース、乳糖、砂糖、カップリングシュガー、ブドウ糖、酵素水飴、酸糖化水飴、麦芽糖水飴、麦芽糖、異性化糖、果糖、還元麦芽糖、還元澱粉水飴、蜂蜜等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができ、また水溶液としてもよい。また、生残性改善剤の粘度を低下させ、より利用しやすくする目的で、乳化に影響を及ぼさない範囲において、水やエタノール等を混合しても良い。
【0028】
本発明の水および/または多価アルコール中油型の生残性改善剤は、水および/または多価アルコール中にHLBが9以上の乳化剤を必須とする1種または2種以上の乳化剤を溶解させた後、トコフェロールを含む油相を添加し、乳化装置を用い乳化することにより得られる。乳化装置は、特に限定されるものではないが、具体的には、ホモミキサー、コロイドミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等が挙げられる。フェルラ酸の添加方法は特に限定されるものではなく、乳化の前後の何れでも良いが、好ましくは乳化前に添加し、水および/または多価アルコール中によく溶解させておくのが望ましい。茶抽出物の添加方法は特に限定されるものではなく、乳化の前後の何れでも良いが、好ましくは製造時における簡便性の面からもフェルラ酸と同時に添加し、水および/または多価アルコール中によく溶解させておくのが望ましい。なお、素材の劣化を防ぎ、製剤の安定性を向上させる目的で、全ての工程を通じて、窒素、ヘリウムといった不活性ガス気流下、または真空状態での調製が望ましい。
【0029】
本発明における水および/または多価アルコール中油型の生残性改善剤は、HLBが9以上の乳化剤を用いて平均粒子径1.0μm以下の微細な乳化粒子とすることによって、油性物質であるトコフェロールの分離がなく、水に難溶であるフェルラ酸の結晶化が抑えられ分散性が向上するため、飲食品の外観を損ねることがなく効果的に有用微生物の生残性を改善することが出来る。粒子径が1.0μmを超えると油溶性であるトコフェロールの分離や浮上が認められ、有用微生物の生残性の効果を十分発揮しないばかりでなく、飲食品の外観を損ねるおそれがある。好ましくは、0.6μm以下であることが望ましく、さらに好ましくは0.4μm以下、さらに好ましくは0.2μm以下が望ましい。0.4μm以下の微細な乳化にすることよって、さらに乳化安定性に優れ、0.2μm以下においては可溶化も可能となるので透明感のある飲食品等へも使用できるものとなる。また、平均粒子径が小さくなればなるほど、生残性改善剤が飲食品の隅々まで行き渡り作用し易くなることから、生残性の改善効果も増大し、少量の添加で効果を十分に発揮することができる。
【0030】
本発明における生残性改善剤を水に分散させた時の平均粒子径はベックマンコールター社製(L−230)等の粒度分布測定器を用いて容易に測定することができる。
本発明の生残性改善剤において、トコフェロールとフェルラ酸を含有し、さらにHLBが9以上の乳化剤を用い微細かつ安定な乳化物とすることで、有用微生物の生残性を顕著に改善することは勿論であるが、フェルラ酸を本発明の生残性改善剤とすることでフェルラ酸の起源に由来する発酵臭、米糠臭や渋みといった好ましくない風味が抑えられまろやかになり、水溶液中の結晶化も防ぐことができるため、フェルラ酸単独では使用することが困難であった飲食品への利用範囲を広げることができる。
また、トコフェロールとフェルラ酸を含有し、HLB9以上の乳化剤を用いた乳化物に、さらに茶抽出物を併用することにより、フェルラ酸に対する上記効果を高めることができ、酸素、光、長期保存等よるによる有用微生物の生残性改善効果を顕著に向上することができる。
【0031】
本発明の生残性改善剤は、トコフェロールとフェルラ酸を含有し、HLBが9以上の乳化剤を用い水および/または多価アルコール中油型の乳化物とし、またはさらに茶抽出物を併用することによって、所望の効果が得られるが、必要に応じてその他の食品素材および/または公知の食品添加物を併用してもよい。例としてビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンB類、ビタミンP等の各種ビタミン類とその誘導体、グルコン酸、コウジ酸、フィチン酸、ポリリン酸、キチン、キトサン等の金属封鎖剤、ウコン色素、オレンジ色素、クチナシ色素、トウガラシ色素、β−カロチン等の色素、マグネシウム、マンガン、カルシウム、鉄、亜鉛等のミネラル類、カンゾウ油抽出物、ゴマ油不けん化物、γ−オリザノール、ナタネ油抽出物等の油溶性酸化防止剤、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸、クロロゲン酸、ブドウ種子抽出物、ローズマリー抽出物、ヒマワリ抽出物、クエルセチン、ヤマモモ抽出物、食用カンナ抽出物、ブルーベリー葉抽出物、酵素処理ルチン等の水溶性酸化防止剤、ドクダミ抽出物、アオイ花抽出物、ピメンタ抽出物等の水、油に難溶である酸化防止剤、アミノ酸類、クエン酸等の有機酸類又その塩類等が挙げられ、これらの1種または2種以上を併用配合してもよい。
本発明の生残性改善剤とこれら食品素材および/または食品添加物の混合方法は、特に限定するものではないが、安定に分散させ効果的に使用する為に、油溶性物質は、乳化前に予めトコフェロールと混合する方がよく、水溶性物質は、乳化後に混合する方がよい。
【0032】
本発明において、飲食品とは特に限定されるものではなく、製造工程中および/または製品中に有用微生物を含む飲食品すべてに効果を発揮するが、発酵乳、乳製品乳酸菌飲料、乳酸菌飲料、乳飲料、チーズ、発酵バター等の乳製品、清酒、ビール、ワイン、ウイスキー、味噌、醤油等の醸造食品、発酵ソーセージ、発酵ハム等の食肉加工品、漬物、納豆、発酵茶、発酵豆乳および、その他発酵食品、栄養補給食品、栄養補給飲料等を挙げることができる。
また、本発明における飼料とは特に限定されるものではなく、ウシ、鶏、ブタ等の家畜動物、愛玩動物を対象とした飼料および、飼料添加物を挙げるができる。
本発明の生残性改善剤のこれら飲食品または飼料に対する添加量は、特に限定されるものではなく、使用する生残性改善剤中の成分の純度、配合割合や、添加する飲食品または飼料の種類等により変動するが、一般的には飲食品または飼料の0.005〜0.5%の範囲で添加するのが好ましい。0.005%未満では期待される効果は得られにくく、0.5%を超える濃度の添加では生残性改善剤の香味が飲食品または飼料の風味に影響する。
【0033】
本発明品の生残性改善剤のこれら飲食品または飼料に対する添加方法は、特に限定されるものではなく、生菌体を含有する製品中に存在さえすれば、添加時期は培養前あるいは培養後のどちらであっても良いが、培養後に添加する場合はなるべく早い段階で加えることが望ましい。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみ限定されるものではない。
【0034】
【実施例】
実施例1
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)95gにポリグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート(太陽化学(株)製、HLB値14、ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン45%)2gとフェルラ酸(フェルラ酸含量98%以上 築野食品工業(株)製)2gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、d−δ−トコフェロール含量86%)1gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、本発明品1の生残性改善剤100gを得た。
【0035】
実施例2
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)95gにポリグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート(太陽化学(株)製、HLB値14、ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン45%)2gとフェルラ酸(フェルラ酸含量98%以上 築野食品工業(株)製)1gと緑茶抽出物(商品名:サンフェノンBG、カテキン類含量70%、太陽化学(株)製)1gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、δ−トコフェロール含量86%)1gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、本発明品2の生残性改善剤100gを得た。
【0036】
実施例3
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)95gにショ糖脂肪酸エステルであるショ糖パルミチン酸エステル(第一工業製薬(株)製、HLB値19、モノエステル含量95%)2gとフェルラ酸(フェルラ酸含量98%以上 築野食品工業(株)製)1gと緑茶抽出物(商品名:サンフェノンBG、カテキン類含量70%、太陽化学(株)製)1gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、δ−トコフェロール含量86%)1gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、本発明品3の生残性改善剤100gを得た。
【0037】
実施例4
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)95gに、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンであるポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン(花王(株)、HLB17、エチレンオキサイド20モル付加物)2gとフェルラ酸(フェルラ酸含量98%以上 築野食品工業(株)製)1gと緑茶抽出物(商品名:サンフェノンBG、カテキン類含量70%、太陽化学(株)製)1gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、δ−トコフェロール含量86%)1gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、本発明品4の生残性改善剤100gを得た。
【0038】
実施例5
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)80gに、ポリグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノオレート(太陽化学(株)製、HLB値14、ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン45%)5gとフェルラ酸(フェルラ酸含量98%以上 築野食品工業(株)製)2gと緑茶抽出物(商品名:サンフェノンBG、カテキン類含量70%、太陽化学(株)製)3gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、δ−トコフェロール含量86%)10gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、本発明品5の生残性改善剤100gを得た。
【0039】
比較例1
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)95gに、大豆レシチン(太陽化学(株)製、HLB値7)2gとフェルラ酸(フェルラ酸含量98%以上 築野食品工業(株)製)1gと緑茶抽出物(商品名:サンフェノンBG、カテキン類含量70%、太陽化学(株)製)1gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、δ−トコフェロール含量86%)1gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、比較品1の生残性改善剤100gを得た。
【0040】
比較例2
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)95gに、有機酸モノグリセリドであるクエン酸モノステアリン酸グリセリン(太陽化学(株)製、HLB値8.0)2gとフェルラ酸(フェルラ酸含量98%以上 築野食品工業(株)製)1gと緑茶抽出物(商品名:サンフェノンBG、カテキン類含量70%、太陽化学(株)製)1gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、δ−トコフェロール含量86%)1gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、比較品2の生残性改善剤100gを得た。
【0041】
比較例3
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)95gに、アラビアガム(三協食品工業(株)製)2gとフェルラ酸(フェルラ酸含量98%以上 築野食品工業(株)製)1gと緑茶抽出物(商品名:サンフェノンBG、カテキン類含量70%、太陽化学(株)製)1gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、δ−トコフェロール含量86%)1gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、比較品3の生残性改善剤100gを得た。
【0042】
実施例6
果糖ブドウ糖液糖10%、クエン酸0.25%およびクエン酸ナトリウム0.05%を水90%に溶解してBx.7.5、pH:2.8の酸糖液を調製した。この酸糖液に実施例1〜5で得られた本発明品1〜5をそれぞれ0.1%添加し、93℃達温にて加熱殺菌後、無色透明のガラス瓶にホットパック充填し、冷却して本発明品6〜10の酸糖液を得た。また本発明品1〜5を0.1%添加の代わりに比較例1〜3にて得られた比較品1〜3をそれぞれ0.1%添加した比較品4〜6の酸糖液を得た。
【0043】
試験例1
実施例6で得られたそれぞれの生残性改良剤入り酸糖液の濁度を、分光光度計を用いて波長650nmにおける吸収光度として測定し、状態を目視にて確認した。また、その平均粒子径を粒度分布測定器(ベックマンコールター社製:L−230)にて測定した。さらに、その酸糖液を55℃にて2週間保存し、保存後の濁度、平均粒子径を同様にして測定し、状態を目視にて確認した。その結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 2004222652
【0045】
表1より明らかなように、本発明品は、比較品に比べ、乳化粒子径が1μm以下となり、55℃、2週間の保存後も分離等が認められず安定であった。
また、比較品1〜3の生残性改善剤は保存中に不均一になり、トコフェロール由来と思われる油浮きや、フェルラ酸由来と思われる針状結晶が認められたが、本発明品1〜5の生残性改善剤は分離、結晶等が認められず安定であった。
【0046】
実施例7
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)86gにポリグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノオレート(太陽化学(株)製、HLB値14、ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン45%)4gとフェルラ酸(フェルラ酸含量98%以上 築野食品工業(株)製)4gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、d−δ−トコフェロール含量86%)6gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、本発明品11の生残性改善剤100gを得た。
【0047】
実施例8
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)86gにポリグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノオレート(太陽化学(株)製、HLB値14、ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン45%)4gとフェルラ酸(フェルラ酸含量98%以上 築野食品工業(株)製)2gと緑茶抽出物(商品名:サンフェノンBG、カテキン類含量70%、太陽化学(株)製)2gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、δ−トコフェロール含量86%)6gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、本発明品12の生残性改善剤100gを得た。
【0048】
比較例4
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)86gにポリグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノオレート(太陽化学(株)製、HLB値14、ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン45%)4gとフェルラ酸(フェルラ酸含量98%以上 築野食品工業(株)製)10gを添加し、65℃に加温溶解した。これをホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、比較品7の生残性改善剤100gを得た。
【0049】
比較例5
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)86gにポリグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノオレート(太陽化学(株)製、HLB値14、ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン45%)4gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、δ−トコフェロール含量86%)10gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、比較品8の生残性改善剤100gを得た。
【0050】
比較例6
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製))86gにポリグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート(太陽化学(株)製、HLB値14、ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン45%)2gと緑茶抽出物(商品名:サンフェノンBG、カテキン類含量70%、太陽化学(株)製)10gを添加し、65℃に加温溶解した。これをホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、比較品9の生残性改善剤100gを得た。
【0051】
実施例9
還元脱脂乳培地(無脂乳固形分18%)を95℃、30分殺菌し、37℃まで冷却した後、ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)のスターターを各3%接種した。これを37℃、18時間静置培養し、発酵乳ベースを得た。
別にショ糖8%、および実施例7、8で得られた本発明品11、12の各生残性改善剤を、最終製品での添加量が0.1%となるように水に溶解し、殺菌(95℃、5分)を行い、これをシロップ液とした。上記発酵乳ベースとシロップ液を1:1にて混合し、均質化したものを、ポリスチレン性光透過性容器に充填して本発明品13、14のヨーグルト様食品を得た。また、同様に本発明品7、8を0.1%添加の代わりに比較例4〜6にて得られた比較品7〜9をそれぞれ0.1%添加した比較品10〜12のヨーグルト様食品を得た。また、同様にして、本発明品11、12を含まない比較品13のヨーグルト様食品を得た。
【0052】
試験例2
実施例9で得られたそれぞれのヨーグルト様食品を、蛍光灯2000ルクス照射下にて保存(10℃)し、3日後、7日間後および14日後の生菌数を測定した。その結果を表2に示す。
尚、生菌数は、乳酸菌用培地にて好気培養を行い、出現したコロニー数を計測し、試料1mlあたりの値とした。
【0053】
【表2】
Figure 2004222652
【0054】
表2より明らかなように、本発明品は、比較品にくらべ蛍光灯照射による菌の死滅を効果的に防止しており、高い生残性改善効果が認められた。
【0055】
試験例3
実施例9で得られたそれぞれのヨーグルト様食品を、アルミ箔で覆い、遮光したものを保存(10℃)し、7日間後および14日後の生菌数を測定した。その結果を表3に示す。
【0056】
【表3】
Figure 2004222652
【0057】
表3の結果から明らかなように、本発明品は比較品にくらべ、保存による菌の死滅を効果的に防止した。
【0058】
試験例4
実施例9で得られたヨーグルト様食品について、生残性改善剤の風味が食品に影響を与えないことを確認するため、無添加品である比較品13のヨーグルト様食品に対する風味の違いを、よく訓練された10名のパネラーにより官能評価を行った。その結果を表4に示す。
尚、表4中の評価は、下記の基準で採点した各パネラーの平均を示している。
無添加品と比べて、生残性改善剤由来の風味がしない:◎
無添加品と比べて、わずかに生残性改善剤由来の風味がある:○
無添加品と比べて、生残性改善剤由来の風味がある:△
無添加品と比べて、かなり生残性改善剤由来の風味がある:×
【0059】
【表4】
Figure 2004222652
【0060】
表4より明らかなように、本発明品は、比較品に比べ期待される生残性改善効果を得られる添加量においても、食品の風味を損ねることがないことがわかる。
【0061】
比較例7
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)86gにポリグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノオレート(太陽化学(株)製、HLB値14、ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン45%)4gとアスコルビン酸(田辺製薬(株)製)4gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、δ−トコフェロール含量86%)6gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、比較品14の生残性改善剤100gを得た。
【0062】
比較例8
多価アルコールとして、グリセリン(日本油脂(株)製)86gにポリグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノオレート(太陽化学(株)製、HLB値14、ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン45%)4gと生コーヒー豆抽出物(長谷川香料(株)製、クロロゲン酸含有30%)4gを添加し、65℃に加温溶解した。抽出トコフェロール(タマ生化学(株)製、δ−トコフェロール含量86%)6gを油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数7000rpmで乳化させて、比較品15の生残性改善剤100gを得た。
【0063】
実施例10
還元脱脂乳培地(無脂乳固形分18%:酵母エキス0.5%入り)を95℃、30分殺菌菌した。その後37℃まで冷却し、ビフィドバクテリウム・ブレ−べ(Bifidobacterium breve)のスターターを各1%接種し、37℃、20時間静置培養し、発酵乳ベースを得た。
別にショ糖8%、および実施例8で得られた本発明品12の生残性改善剤を、最終製品での添加量が0.1%、0.2%、および0.5%となるように水に溶解し、殺菌(95℃、5分)を行い、これをシロップ液とした。上記発酵乳ベースとシロップ液を1:1にて混合し、150kg/cmで均質化したものを、ポリスチレン性光透過性容器に充填して本発明品15〜17のヨーグルト飲料を得た。また、同様に本発明品12を0.2%添加の代わりに比較例7、8にて得られた比較品14、15をそれぞれ0.2%添加した比較品16、17のヨーグルト飲料を得た。また、同様にして、本発明品12を含まない比較品18のヨーグルト飲料を得た。
【0064】
試験例5
実施例10で得られたそれぞれのヨーグルト飲料を、蛍光灯2000ルクス照射下にて保存(10℃)し、3日後、および7日間後の生菌数を測定した。その結果を表5に示す。
尚、生菌数は、乳酸菌用培地にて嫌気培養を行い、出現したコロニー数を計測し、試料1mlあたりの値とした。
【0065】
【表5】
Figure 2004222652
【0066】
表5より明らかなように、本発明品は、比較品にくらべ蛍光灯照射による菌の死滅を効果的に防止しており、高い生残性改善効果が認められた。
【0067】
試験例6
実施例10で得られたそれぞれのヨーグルト飲料を、アルミ箔で覆い、遮光したものを保存(10℃)し、7日間後および14日後の生菌数を測定した。その結果を表6に示す。
【0068】
【表6】
Figure 2004222652
【0069】
表6の結果から明らかなように、本発明品は比較品にくらべ、保存による菌の死滅を効果的に防止した。
【0070】
試験例7
実施例10で得られたそれぞれのヨーグルト飲料を、試験例4と同様にして官能評価を行った。その結果を表7に示す。
【0071】
【表7】
Figure 2004222652
【0072】
表7より明らかなように、本発明品は、比較品に比べ期待される生残性改善効果を得られる添加量においても、食品の風味を損ねることがないことがわかる。
【0073】
本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙げれば以下のとおりである。
(1)トコフェロールとフェルラ酸を含有し、HLBが9以上の乳化剤を用い水および/または多価アルコール中油型の乳化物を含有することを特徴とする生残性改善剤。
(2)前記(1)記載の乳化物に茶抽出物を併用することを特徴とする生残性改善剤。
(3)茶抽出物が(+)−カテキン、(−)−エピカテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−エピガロカテキン、(−)−カテキンガレート、(−)−エピカテキンガレート、(−)−エピガロカテキンガレートおよび(−)−ガロカテキンガレートからなる群より選ばれる1種または2種以上である前記(2)記載の生残性改善剤。
(4)茶抽出物が緑茶抽出物である前記(2)記載の生残性改善剤。
(5)トコフェロール中、45重量%以上がd−δ−トコフェロールである前記(1)〜(4)のいずれか記載の生残性改善剤。
(6)抽出トコフェロール中のd−δ―トコフェロール含量が80%以上である(1)〜(4)いずれか記載の生残性改善剤。
(7)乳化剤がポリグリセリン脂肪酸エステルである前記(1)〜(6)のいずれか記載の生残性改善剤。
(8)ポリグリセリン脂肪酸エステルのポリグリセリン組成中、グリセリンの縮合度がトリ,テトラ,ペンタ,ヘキサ,ヘプタ,オクタ,ノナ,デカから選ばれる1種のポリグリセリンの含量が35重量%以上である前記(7)記載の有用微生物の生残性改善剤。
(9)乳化剤がショ糖脂肪酸エステルである(1)〜(6)いずれか記載の生残性改善剤。
(10)乳化剤がモノエステル含量85%以上であるショ糖脂肪酸エステルである(1)〜(6)いずれか記載の生残性改善剤。
(11)乳化剤がポリオキシエチレン誘導体である(1)〜(6)いずれか記載の生残性改善剤。
(12)乳化剤が脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンである(1)〜(6)いずれか記載の生残性改善剤。
(13)乳化剤がポリソルベート65である(1)〜(6)いずれか記載の生残性改善剤。
(14)乳化剤がポリソルベート80である(1)〜(6)いずれか記載の生残性改善剤。
(15)乳化剤がポリソルベート60である(1)〜(6)いずれか記載の生残性改善剤。
(16)乳化剤がポリソルベート40である(1)〜(6)いずれか記載の生残性改善剤。
(17)乳化剤がポリソルベート20である(1)〜(6)いずれか記載の生残性改善剤。
(18)フェルラ酸の純度が80%以上である前記(1)〜(17)いずれか記載の生残性改善剤。
(19)フェルラ酸の純度が95%以上である前記(1)〜(17)いずれか記載の生残性改善剤。
(20)多価アルコールがグリセリンである(1)〜(19)いずれか記載の生残性改善剤。
(21)多価アルコールがプロピレングリコールである(1)〜(19)いずれか記載の生残性改善剤。
(22)多価アルコールが糖である(1)〜(19)いずれか記載の生残性改善剤。
(23)多価アルコールが糖の水溶液である(1)〜(19)いずれか記載の生残性改善剤。
(24)多価アルコールが糖アルコールである(1)〜(19)いずれか記載の生残性改善剤。
(25)多価アルコールが糖アルコールの水溶液である(1)〜(19)いずれか記載の生残性改善剤。
(26)多価アルコールがソルビトールである(1)〜(19)いずれか記載の生残性改善剤。
(27)水および/または多価アルコール中油型の乳化物を水に分散させた時の粒子径が1.0μm以下である前記(1)〜(26)いずれか記載の生残性改善剤。
(28)水および/または多価アルコール中油型の乳化物を水に分散させた時の粒子径が0.6μm以下である前記(1)〜(26)いずれか記載の生残性改善剤。
(29)水および/または多価アルコール中油型の乳化物を水に分散させた時の粒子径が0.4μm以下である前記(1)〜(26)いずれか記載の生残性改善剤。
(300)水および/または多価アルコール中油型の乳化物を水に分散させた時の粒子径が0.2μm以下である前記(1)〜(26)のいずれか記載の生残性改善剤。
(31)水および/または多価アルコール中油型の乳化物を水に分散させた時の粒子径が0.1μm以下である前記(1)〜(26)のいずれか記載の生残性改善剤。
(32)前記(1)〜(31)いずれか記載の生残性改善剤を含有する飲食品。
(33)前記(1)〜(31)いずれか記載の生残性改善剤を含有する飼料。
【0074】
【発明の効果】
本発明により得られる生残性改善剤は、トコフェロールとフェルラ酸、さらにHLB9以上の乳化剤を用い微細かつ安定な、水および/または多価アルコール中油型の乳化物とすることによって、飲食品または飼料の流通、保存、販売時における人体に有用な菌の生残性を顕著に向上させる効果があり、さらに飲食品または飼料の外観、風味を損ねることなく、食品または飼料中での分散、乳化安定性に優れた生残性改良剤である。また、該乳化物にさらに茶抽出物を併用することによって目的とする効果が顕著に向上し、長期間の保存に対しても効果を持続することができる。

Claims (9)

  1. トコフェロールとフェルラ酸を含有し、HLBが9以上の乳化剤を用い水および/または多価アルコール中油型の乳化物を含有することを特徴とする有用微生物の生残性改善剤。
  2. 請求項1の乳化物に茶抽出物を併用することを特徴とする有用微生物の生残性改善剤。
  3. トコフェロール中、45重量%以上がd−δ−トコフェロールである請求項1または2記載の有用微生物の生残性改善剤。
  4. 乳化剤がポリグリセリン脂肪酸エステルである請求項1〜3いずれか記載の有用微生物の生残性改善剤。
  5. ポリグリセリン脂肪酸エステルのポリグリセリン組成中、グリセリンの縮合度がトリ,テトラ,ペンタ,ヘキサ,ヘプタ,オクタ,ノナ,デカから選ばれる1種のポリグリセリンの含量が35重量%以上である請求項4記載の有用微生物の生残性改善剤。
  6. 茶抽出物が(+)−カテキン、(−)−エピカテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−エピガロカテキン、(−)−カテキンガレート、(−)−エピカテキンガレート、(−)−エピガロカテキンガレートおよび(−)−ガロカテキンガレートからなる群より選ばれる1種または2種以上である請求項2〜5いずれか記載の有用微生物の生残性改善剤。
  7. 水および/または多価アルコール中油型の乳化物を水に分散させた時の粒子径が1.0μm以下である請求項1〜6いずれか記載の有用微生物の生残性改善剤。
  8. 請求項1〜7いずれか記載の有用微生物の生残性改善剤を含有する飲食品。
  9. 請求項1〜7いずれか記載の有用微生物の生残性改善剤を含有する飼料。
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