JP2004221697A - Pll回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】発振停止検出回路により位相比較器入力信号が規定時間を越えてVDD付近またはVSS付近の電圧を維持した時に、電圧制御発振器の発振が停止したことを検出する機能を有するPLL回路を提供する。
【解決手段】奇数個のインバータをリング状に接続したリングオシレータを含む電圧制御発振器13の発振信号を分周した後の比較器入力信号より、電圧制御発振器13の発振が停止したことを検出する発振停止検出回路15と、発振停止検出回路15からの発振停止信号により電圧制御発振器13の入力電圧を調整し、リングオシレータが正常に発振するように制御する電圧制御発振器13のゲート電圧調整回路16とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】奇数個のインバータをリング状に接続したリングオシレータを含む電圧制御発振器13の発振信号を分周した後の比較器入力信号より、電圧制御発振器13の発振が停止したことを検出する発振停止検出回路15と、発振停止検出回路15からの発振停止信号により電圧制御発振器13の入力電圧を調整し、リングオシレータが正常に発振するように制御する電圧制御発振器13のゲート電圧調整回路16とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体チップ上に形成されたPLL回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、VCOの発振が停止した場合に自動復帰させ、発振停止検出回路としてシフトレジスタを用いないPLL回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、VCOの発振が停止した場合に自動復帰させ、発振停止時リセット回路によりVCO入力電圧を電源電圧付近に設定するPLL回路も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特許第2990171号
【特許文献2】特開平11−317663号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
画像及び音声処理装置の制御回路にPLL回路を搭載した半導体集積回路を用いることが多くなっている。このPLL回路が奇数個のインバータをリング状に接続したリングオシレータを含む電圧制御発振器の場合、電圧制御発振器のゲート電圧が電源電圧(以下VDD)または接地(以下VSS)に近付くと発振機能が停止することがある。
また、VCOのゲートに予想を越えた電圧が与えられた場合、電圧制御発振器の発振が高くなり分周器の周波数検出限界を超えることにより、電圧制御発振器が停止しているような信号を位相比較器の入力信号として送ることがある。
本発明では、発振停止検出回路により位相比較器入力信号が規定時間を越えてVDD付近またはVSS付近の電圧を維持した時に、電圧制御発振器の発振が停止したことを検出する機能を有するPLL回路を提供することを目的とする。
また本発明では、発振停止検出回路からの発振停止信号により電圧制御発振器のゲート電圧調整回路(以下VCO電圧調整回路)が電圧制御発振器のゲート電圧をVDDまたはVSSから開放し正常な発振状態に自動復帰させることができるPLL回路を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、奇数個のインバータをリング状に接続したリングオシレータを含む電圧制御発振器の発振信号を分周した後の比較器入力信号より、電圧制御発振器の発振が停止したことを検出する発振停止検出回路と、発振停止検出回路からの発振停止信号により電圧制御発振器の入力電圧を調整し、リングオシレータが正常に発振するように制御する電圧制御発振器のゲート電圧調整回路とを有するPLL回路を最も主要な特徴とする。
請求項2記載の発明では、発振停止検出回路は、位相比較器入力信号が規定時間を越えて電源電圧付近または接地付近の電圧を維持した時に、電圧制御発振器の発振が停止したことを検出する請求項1記載のPLL回路を主要な特徴とする。
請求項3記載の発明では、電圧制御発振器のゲート電圧調整回路は、発振停止検出回路からの発振停止信号により電圧制御発振器の入力電圧を調整する請求項1記載のPLL回路を主要な特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1はこの発明の実施の形態に係るPLL発振器の構成図である。図2は一般的なPLL発振器の構成図である。図3は発振停止検出回路15の構成図である。図4はVCO電圧調整回路16の構成図である。図5はVCOの構成図である。図6、図7はVCOの一部の構成図である。
図1において、位相比較器10(以下PFD)、電圧発生器11(以下CP)、ループフィルタ12(以下フィルタ)、電圧制御発振器13(以下VCO)、分周器14がループ状に接続され、かつ発振停止検出回路15、PFD10、CP11、フィルタ12、VCO電圧調整回路16がループ状に接続されている。
分周器14の出力信号101は、PFD10と発振停止検出回路15の入力信号として接続される。フィルタ12の出力102とVCO電圧調整回路16の出力信号102はVCO13の入力ゲート57(図5)の入力信号として接続される。
すなわち、PFD10はPFD10に入力される基準信号103と分周器14の出力信号101の位相を比較し、位相差に応じた位相差信号104UP、104DNを出力する。CP11はその位相差信号104UP、104DNに応じた電圧を発生しフィルタを通じてVCO13の入力ゲート57に電圧印加する。
フィルタ12はCP出力電圧105に含まれる雑音を取り除き平滑化しVCO13の入力ゲート57に電圧印加する。VCO13は入力ゲート57に印加された電圧に応じて出力信号107として発振周波数を変化させる。分周器14は所定の分周比により基準信号103と同等の周波数を出力する。
【0006】
図2に示すPLL回路が奇数個のインバータをリング状に接続したリングオシレータを含む場合、VCO23の入力ゲート電圧202がVDDまたはVSSに近付くとVCO23の発振機能が停止することがある。
また、VCO23の入力ゲート57に予想を越えた電圧が与えられた場合VCO23の発振が高くなり分周器24の周波数検出限界を超えることにより分周器24はVCO23が停止しているような信号をPFD20の入力信号201として送ることがある。符号20〜23は図1の符号10〜13に対応している。
本発明では、分周器14の出力信号101信号が規定時間を越えてVDD付近またはVSS付近の電圧を維持した時に、発振停止検出回路15によりVCO13の発振が停止したことを検出し、発振停止検出回路15からの発振停止信号106によりVCO電圧調整回路16は、VCO13の入力ゲート電圧102をVDD付近またはVSS付近から開放し正常な発振状態に自動復帰させる。
【0007】
図3の発振停止検出回路15の詳細な動作について説明する。
VCO13が正常に動作しており分周器14より一定の周波数信号101が出力されている場合は、分周器14の出力信号101が発振停止検出回路15の入力信号101としてHレベルとLレベルを繰り返すため、発振停止検出回路15の入力信号101がHレベルの時にN型トランジスタ30がONしXOR入力信号31がLになる。
プルアップ抵抗32はN型トランジスタ30に比べ充分大きな抵抗であるため、XOR入力信号31はLレベルを維持する。また、発振停止検出回路15の入力信号101がLレベルの時にP型トランジスタ34がONしXOR入力信号35がHになる。
プルダウン抵抗36はP型トランジスタ34に比べ充分大きな抵抗であるためXOR入力信号35はHレベルを維持する。XOR入力信号31がL、XOR入力信号35がHになることによりVCO13が発振していることを検出し、XOR38はVCO13動作信号106としてH信号を出力する。
例えば、発振停止検出回路15の入力信号101が規定時間を越えてVDD付近の電圧を維持した場合、N型トランジスタ30がONしXOR入力信号31はLレベルを維持する。しかし、P型トランジスタ34はOFFしXOR入力信号35はプルダウン抵抗36によりHレベルを維持できず徐々に電圧レベルが低下し、XOR入力信号35がLレベルになる。
【0008】
XOR入力信号31とXOR入力信号35が同時にLレベルになることによりVCO13が停止していることを検出し、VCO13の停止信号106としてL信号を出力する。発振停止検出までの時間はXOR入力信号35につながる容量37とプルダウン抵抗36で調整できる。
発振停止検出までの時間を長くする場合はXOR入力信号35につながる容量37とプルダウン抵抗36をどちらかまたはどちらも大きくすることで調整できる。発振停止検出までの時間を短くする場合はXOR入力信号35につながる容量37とプルダウン抵抗36をどちらかまたはどちらも小さくすることで調整できる。
同様に、発振停止検出回路15の入力信号101が規定時間を越えてVSS付近の電圧を維持した場合、P型トランジスタ34がONしXOR入力信号35はHレベルを維持する。しかし、N型トランジスタ30はOFFし、XOR入力信号31はプルアップ抵抗32によりLレベルを維持できず徐々に電圧レベルが上昇し、XOR入力信号31がHレベルになる。
XOR入力信号31とXOR入力信号35が同時にHレベルになることによりVCO13が停止していることを検出し、VCO13の停止信号106としてL信号を出力する。発振停止検出までの時間はXOR入力信号31につながる容量33とプルアップ抵抗32で調整できる。
発振停止検出までの時間を長くする場合は、XOR入力信号31につながる容量33とプルアップ抵抗32をどちらかまたはどちらも大きくすることで調整できる。発振停止検出までの時間を短くする場合は、XOR入力信号31につながる容量33とプルアップ抵抗32をどちらかまたはどちらも小さくすることで調整できる。
【0009】
次に図4のVCO電圧調整回路16の詳細な動作について説明する。VCO13が正常に動作しており分周器14より一定の周波数信号101が出力されている場合は、発振停止検出回路15がVCO13の動作信号106としてH信号を出力するため、N型トランジスタ40とP型トランジスタ41は共にOFFし、VCO13の入力ゲート57の印加電圧に影響を与えない。
しかし、VCO13が停止するかVCO13の入力ゲートに予想を越えた電圧が与えられた場合VCO13の発振が高くなり分周器14の周波数検出限界を超えることにより、VCO13が停止しているような信号をPFD10の入力信号101として送る場合、発振停止検出回路15がVCO13の停止信号106としてL信号を出力するためP型トランジスタ41がONする。
また、発振停止検出回路15から出力されるVCO13の停止信号106のL信号をインバータ42によりH信号に反転させるため、N型トランジスタ40もONする。N型トランジスタ40とP型トランジスタ41が共にONしVCO13の入力ゲート57の印加電圧102をVDD付近またはVSS付近から開放する。
この時、VCO電圧調整回路16の出力トランジスタ40、41の電流供給能力はCP11の電流供給能力に比べ充分大きいため、VCO13の入力ゲート57の印加電圧102はVCO電圧調整回路16の出力が支配的になる。VCO電圧調整回路16の出力電圧102はN型トランジスタ40とそれにつながる抵抗43とP型トランジスタ41とそれにつながる抵抗44により調節できる。
VCO13の入力ゲート57に1/2VDDに近い電圧を与え、VCO13の入力ゲート57の印加電圧102をVDD付近またはVSS付近から開放することによりVCO13を正常な発振状態に自動復帰させる。
ここで図8は本発明の動作を説明する波形図、図9〜図11は発振停止検出回路の動作を説明する波形図、図12はVCO電圧調整回路の動作を説明する波形図である。
【0010】
【発明の効果】
本発明では、発振停止検出回路により位相比較器入力信号が規定時間を越えてVDD付近またはVSS付近の電圧を維持した時に、電圧制御発振器の発振が停止したことを検出する。そして、発振停止検出回路からの発振停止信号によりVCO電圧調整回路は、VCOのゲート電圧をVDDまたはVSSから開放することにより、VCOを正常な発振状態に自動復帰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のPLL発振器の構成図である。
【図2】一般的なPLL発振器の構成図である。
【図3】発振停止検出回路の構成図である。
【図4】VCO電圧調整回路の構成図である。
【図5】リングオッシレータを含むVCOの構成図である。
【図6】VCOを構成する差動アンプの構成図である。
【図7】VCOを構成する出力バッファの構成図である。
【図8】本発明の動作を説明する波形図である。
【図9】発振停止検出回路の動作を説明する波形図である。
【図10】発振停止検出回路の動作を説明する波形図である。
【図11】発振停止検出回路の動作を説明する波形図である。
【図12】VCO電圧調整回路の動作を説明する波形図である。
【符号の説明】
10 位相比較器(PFD)、11 電圧発生器(CP)、12 ループフィルタ(フィルタ)、13 電圧制御発振器(VCO)、14 分周器、15 発振停止検出回路、16 VCO電圧調整回路、20 位相比較器(PFD)、21 電圧発生器 (CP)、22 ループフィルタ(フィルタ)、23 電圧制御発振器(VCO)、24 分周器、30 N型トランジスタ、31 XOR入力、32 プルアップ抵抗、33 容量、34 P型トランジスタ、35 XOR入力、36 プルダウン抵抗、37 容量、38 XORゲート、40 N型トランジスタ、41 P型トランジスタ、42 インバータ、43、44 抵抗、50〜52 リングオッシレータを構成するインバータ、53 VCO回路の出力バッファ、54〜56 P型トランジスタ、57〜60 N型トランジスタ、61、62 抵抗、65、66 P型トランジスタ、67〜68 N型トランジスタ、70、71 P型トランジスタ、72〜73 N型トランジスタ、101 分周器14の出力信号、102 ループフィルタ12及びVCO電圧調整回路16の出力信号、103 基準信号、104UP 位相比較器20の出力アップ信号、104DN 位相比較器20の出力ダウン信号、105 電圧発生器21の出力信号、106 発振停止検出回路15の出力信号、107 電圧制御発振器13の出力信号、201 分周器24の出力信号、202 ループフィルタ22の出力信号、203 基準信号、207 電圧制御発振器23の出力信号
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体チップ上に形成されたPLL回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、VCOの発振が停止した場合に自動復帰させ、発振停止検出回路としてシフトレジスタを用いないPLL回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、VCOの発振が停止した場合に自動復帰させ、発振停止時リセット回路によりVCO入力電圧を電源電圧付近に設定するPLL回路も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特許第2990171号
【特許文献2】特開平11−317663号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
画像及び音声処理装置の制御回路にPLL回路を搭載した半導体集積回路を用いることが多くなっている。このPLL回路が奇数個のインバータをリング状に接続したリングオシレータを含む電圧制御発振器の場合、電圧制御発振器のゲート電圧が電源電圧(以下VDD)または接地(以下VSS)に近付くと発振機能が停止することがある。
また、VCOのゲートに予想を越えた電圧が与えられた場合、電圧制御発振器の発振が高くなり分周器の周波数検出限界を超えることにより、電圧制御発振器が停止しているような信号を位相比較器の入力信号として送ることがある。
本発明では、発振停止検出回路により位相比較器入力信号が規定時間を越えてVDD付近またはVSS付近の電圧を維持した時に、電圧制御発振器の発振が停止したことを検出する機能を有するPLL回路を提供することを目的とする。
また本発明では、発振停止検出回路からの発振停止信号により電圧制御発振器のゲート電圧調整回路(以下VCO電圧調整回路)が電圧制御発振器のゲート電圧をVDDまたはVSSから開放し正常な発振状態に自動復帰させることができるPLL回路を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、奇数個のインバータをリング状に接続したリングオシレータを含む電圧制御発振器の発振信号を分周した後の比較器入力信号より、電圧制御発振器の発振が停止したことを検出する発振停止検出回路と、発振停止検出回路からの発振停止信号により電圧制御発振器の入力電圧を調整し、リングオシレータが正常に発振するように制御する電圧制御発振器のゲート電圧調整回路とを有するPLL回路を最も主要な特徴とする。
請求項2記載の発明では、発振停止検出回路は、位相比較器入力信号が規定時間を越えて電源電圧付近または接地付近の電圧を維持した時に、電圧制御発振器の発振が停止したことを検出する請求項1記載のPLL回路を主要な特徴とする。
請求項3記載の発明では、電圧制御発振器のゲート電圧調整回路は、発振停止検出回路からの発振停止信号により電圧制御発振器の入力電圧を調整する請求項1記載のPLL回路を主要な特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1はこの発明の実施の形態に係るPLL発振器の構成図である。図2は一般的なPLL発振器の構成図である。図3は発振停止検出回路15の構成図である。図4はVCO電圧調整回路16の構成図である。図5はVCOの構成図である。図6、図7はVCOの一部の構成図である。
図1において、位相比較器10(以下PFD)、電圧発生器11(以下CP)、ループフィルタ12(以下フィルタ)、電圧制御発振器13(以下VCO)、分周器14がループ状に接続され、かつ発振停止検出回路15、PFD10、CP11、フィルタ12、VCO電圧調整回路16がループ状に接続されている。
分周器14の出力信号101は、PFD10と発振停止検出回路15の入力信号として接続される。フィルタ12の出力102とVCO電圧調整回路16の出力信号102はVCO13の入力ゲート57(図5)の入力信号として接続される。
すなわち、PFD10はPFD10に入力される基準信号103と分周器14の出力信号101の位相を比較し、位相差に応じた位相差信号104UP、104DNを出力する。CP11はその位相差信号104UP、104DNに応じた電圧を発生しフィルタを通じてVCO13の入力ゲート57に電圧印加する。
フィルタ12はCP出力電圧105に含まれる雑音を取り除き平滑化しVCO13の入力ゲート57に電圧印加する。VCO13は入力ゲート57に印加された電圧に応じて出力信号107として発振周波数を変化させる。分周器14は所定の分周比により基準信号103と同等の周波数を出力する。
【0006】
図2に示すPLL回路が奇数個のインバータをリング状に接続したリングオシレータを含む場合、VCO23の入力ゲート電圧202がVDDまたはVSSに近付くとVCO23の発振機能が停止することがある。
また、VCO23の入力ゲート57に予想を越えた電圧が与えられた場合VCO23の発振が高くなり分周器24の周波数検出限界を超えることにより分周器24はVCO23が停止しているような信号をPFD20の入力信号201として送ることがある。符号20〜23は図1の符号10〜13に対応している。
本発明では、分周器14の出力信号101信号が規定時間を越えてVDD付近またはVSS付近の電圧を維持した時に、発振停止検出回路15によりVCO13の発振が停止したことを検出し、発振停止検出回路15からの発振停止信号106によりVCO電圧調整回路16は、VCO13の入力ゲート電圧102をVDD付近またはVSS付近から開放し正常な発振状態に自動復帰させる。
【0007】
図3の発振停止検出回路15の詳細な動作について説明する。
VCO13が正常に動作しており分周器14より一定の周波数信号101が出力されている場合は、分周器14の出力信号101が発振停止検出回路15の入力信号101としてHレベルとLレベルを繰り返すため、発振停止検出回路15の入力信号101がHレベルの時にN型トランジスタ30がONしXOR入力信号31がLになる。
プルアップ抵抗32はN型トランジスタ30に比べ充分大きな抵抗であるため、XOR入力信号31はLレベルを維持する。また、発振停止検出回路15の入力信号101がLレベルの時にP型トランジスタ34がONしXOR入力信号35がHになる。
プルダウン抵抗36はP型トランジスタ34に比べ充分大きな抵抗であるためXOR入力信号35はHレベルを維持する。XOR入力信号31がL、XOR入力信号35がHになることによりVCO13が発振していることを検出し、XOR38はVCO13動作信号106としてH信号を出力する。
例えば、発振停止検出回路15の入力信号101が規定時間を越えてVDD付近の電圧を維持した場合、N型トランジスタ30がONしXOR入力信号31はLレベルを維持する。しかし、P型トランジスタ34はOFFしXOR入力信号35はプルダウン抵抗36によりHレベルを維持できず徐々に電圧レベルが低下し、XOR入力信号35がLレベルになる。
【0008】
XOR入力信号31とXOR入力信号35が同時にLレベルになることによりVCO13が停止していることを検出し、VCO13の停止信号106としてL信号を出力する。発振停止検出までの時間はXOR入力信号35につながる容量37とプルダウン抵抗36で調整できる。
発振停止検出までの時間を長くする場合はXOR入力信号35につながる容量37とプルダウン抵抗36をどちらかまたはどちらも大きくすることで調整できる。発振停止検出までの時間を短くする場合はXOR入力信号35につながる容量37とプルダウン抵抗36をどちらかまたはどちらも小さくすることで調整できる。
同様に、発振停止検出回路15の入力信号101が規定時間を越えてVSS付近の電圧を維持した場合、P型トランジスタ34がONしXOR入力信号35はHレベルを維持する。しかし、N型トランジスタ30はOFFし、XOR入力信号31はプルアップ抵抗32によりLレベルを維持できず徐々に電圧レベルが上昇し、XOR入力信号31がHレベルになる。
XOR入力信号31とXOR入力信号35が同時にHレベルになることによりVCO13が停止していることを検出し、VCO13の停止信号106としてL信号を出力する。発振停止検出までの時間はXOR入力信号31につながる容量33とプルアップ抵抗32で調整できる。
発振停止検出までの時間を長くする場合は、XOR入力信号31につながる容量33とプルアップ抵抗32をどちらかまたはどちらも大きくすることで調整できる。発振停止検出までの時間を短くする場合は、XOR入力信号31につながる容量33とプルアップ抵抗32をどちらかまたはどちらも小さくすることで調整できる。
【0009】
次に図4のVCO電圧調整回路16の詳細な動作について説明する。VCO13が正常に動作しており分周器14より一定の周波数信号101が出力されている場合は、発振停止検出回路15がVCO13の動作信号106としてH信号を出力するため、N型トランジスタ40とP型トランジスタ41は共にOFFし、VCO13の入力ゲート57の印加電圧に影響を与えない。
しかし、VCO13が停止するかVCO13の入力ゲートに予想を越えた電圧が与えられた場合VCO13の発振が高くなり分周器14の周波数検出限界を超えることにより、VCO13が停止しているような信号をPFD10の入力信号101として送る場合、発振停止検出回路15がVCO13の停止信号106としてL信号を出力するためP型トランジスタ41がONする。
また、発振停止検出回路15から出力されるVCO13の停止信号106のL信号をインバータ42によりH信号に反転させるため、N型トランジスタ40もONする。N型トランジスタ40とP型トランジスタ41が共にONしVCO13の入力ゲート57の印加電圧102をVDD付近またはVSS付近から開放する。
この時、VCO電圧調整回路16の出力トランジスタ40、41の電流供給能力はCP11の電流供給能力に比べ充分大きいため、VCO13の入力ゲート57の印加電圧102はVCO電圧調整回路16の出力が支配的になる。VCO電圧調整回路16の出力電圧102はN型トランジスタ40とそれにつながる抵抗43とP型トランジスタ41とそれにつながる抵抗44により調節できる。
VCO13の入力ゲート57に1/2VDDに近い電圧を与え、VCO13の入力ゲート57の印加電圧102をVDD付近またはVSS付近から開放することによりVCO13を正常な発振状態に自動復帰させる。
ここで図8は本発明の動作を説明する波形図、図9〜図11は発振停止検出回路の動作を説明する波形図、図12はVCO電圧調整回路の動作を説明する波形図である。
【0010】
【発明の効果】
本発明では、発振停止検出回路により位相比較器入力信号が規定時間を越えてVDD付近またはVSS付近の電圧を維持した時に、電圧制御発振器の発振が停止したことを検出する。そして、発振停止検出回路からの発振停止信号によりVCO電圧調整回路は、VCOのゲート電圧をVDDまたはVSSから開放することにより、VCOを正常な発振状態に自動復帰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のPLL発振器の構成図である。
【図2】一般的なPLL発振器の構成図である。
【図3】発振停止検出回路の構成図である。
【図4】VCO電圧調整回路の構成図である。
【図5】リングオッシレータを含むVCOの構成図である。
【図6】VCOを構成する差動アンプの構成図である。
【図7】VCOを構成する出力バッファの構成図である。
【図8】本発明の動作を説明する波形図である。
【図9】発振停止検出回路の動作を説明する波形図である。
【図10】発振停止検出回路の動作を説明する波形図である。
【図11】発振停止検出回路の動作を説明する波形図である。
【図12】VCO電圧調整回路の動作を説明する波形図である。
【符号の説明】
10 位相比較器(PFD)、11 電圧発生器(CP)、12 ループフィルタ(フィルタ)、13 電圧制御発振器(VCO)、14 分周器、15 発振停止検出回路、16 VCO電圧調整回路、20 位相比較器(PFD)、21 電圧発生器 (CP)、22 ループフィルタ(フィルタ)、23 電圧制御発振器(VCO)、24 分周器、30 N型トランジスタ、31 XOR入力、32 プルアップ抵抗、33 容量、34 P型トランジスタ、35 XOR入力、36 プルダウン抵抗、37 容量、38 XORゲート、40 N型トランジスタ、41 P型トランジスタ、42 インバータ、43、44 抵抗、50〜52 リングオッシレータを構成するインバータ、53 VCO回路の出力バッファ、54〜56 P型トランジスタ、57〜60 N型トランジスタ、61、62 抵抗、65、66 P型トランジスタ、67〜68 N型トランジスタ、70、71 P型トランジスタ、72〜73 N型トランジスタ、101 分周器14の出力信号、102 ループフィルタ12及びVCO電圧調整回路16の出力信号、103 基準信号、104UP 位相比較器20の出力アップ信号、104DN 位相比較器20の出力ダウン信号、105 電圧発生器21の出力信号、106 発振停止検出回路15の出力信号、107 電圧制御発振器13の出力信号、201 分周器24の出力信号、202 ループフィルタ22の出力信号、203 基準信号、207 電圧制御発振器23の出力信号
Claims (3)
- 奇数個のインバータをリング状に接続したリングオシレータを含む電圧制御発振器の発振信号を分周した後の比較器入力信号より、電圧制御発振器の発振が停止したことを検出する発振停止検出回路と、該発振停止検出回路からの発振停止信号により前記電圧制御発振器の入力電圧を調整し、リングオシレータが正常に発振するように制御する電圧制御発振器のゲート電圧調整回路と、を有することを特徴とするPLL回路。
- 前記発振停止検出回路は、位相比較器入力信号が規定時間を越えて電源電圧付近または接地付近の電圧を維持した時に、前記電圧制御発振器の発振が停止したことを検出することを特徴とする請求項1記載のPLL回路。
- 前記電圧制御発振器のゲート電圧調整回路は、前記発振停止検出回路からの発振停止信号により前記電圧制御発振器の入力電圧を調整することを特徴とする請求項1記載のPLL回路。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010148005A (ja) * | 2008-12-22 | 2010-07-01 | Denso Corp | 偶数段パルス遅延装置 |
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-
2003
- 2003-01-09 JP JP2003003750A patent/JP2004221697A/ja active Pending
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