JP2004221213A - 太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】太陽電池モジュールに入射した光を再び外部に逃がすことなく最大限に利用する。
【解決手段】透光性基板1と裏面材5との間に太陽電池素子6を配置して充填材13で封入した太陽電池モジュールであって、上記太陽電池素子6として両面光入射型太陽電池素子を用いるとともに、この太陽電池素子6と上記裏面材5との間に導光板7を配設した。
【選択図】 図3
【解決手段】透光性基板1と裏面材5との間に太陽電池素子6を配置して充填材13で封入した太陽電池モジュールであって、上記太陽電池素子6として両面光入射型太陽電池素子を用いるとともに、この太陽電池素子6と上記裏面材5との間に導光板7を配設した。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は太陽電池モジュールに関し、特に両面光入射型太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池素子は単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板を用いて作製することが多い。このため太陽電池素子は物理的衝撃に弱く、また野外に太陽電池を取り付けた場合、雨などからこれを保護する必要がある。また、太陽電池素子1枚では発生する電気出力が小さいため、複数の太陽電池素子を直並列に接続して実用的な電気出力が取り出せるようにする必要がある。このため複数の太陽電池素子を接続して透光性基板と裏面材との間に配置してエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などを主成分とする充填材で封入することによって太陽電池モジュールを作成することが通常行われている。
【0003】
図4は従来の太陽電池モジュールの構造を示す図である。図4において、1は透光性基板、2は上側充填材、3は太陽電池素子、4は下側充填材、5は裏面材を示す。
【0004】
透光性基板1は、必要な強度や耐候性などから厚さ3〜6mm程度の白板強化ガラスを使用することが多い。上側と下側の充填材2、4は透光性のエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などを主成分とするものなどがある。太陽電池素子3は、大きさ約150mm角の多結晶シリコンを基板とする太陽電池素子を所定の電気出力が取り出せるよう直並列に銅箔などの配線材で組み合わせたものである。裏面材5は防水性を高めるために用いられるものであり、アルミ箔を挟持した耐候性を有するフッ素系樹脂シートなどが用いられ、その表面は白色のものが多い。これらをラミネーターと呼ばれる装置で減圧下で加熱押圧して一体化する。
【0005】
その後、アルミニウムなどで作られたモジュール枠(不図示)をはめ込んで接着材で固定する。完成した太陽電池モジュールの大きさはその出力によって異なるが、多結晶太陽電池を使用した電力用太陽電池アレイに使用される太陽電池モジュールの例では出力約160Wで1300×1100mm程度である。
【0006】
このような太陽電池モジュールにおいて、太陽電池素子と太陽電池素子の間隔は3〜5mm程度あるが、この素子と素子の間に入射した光は通常の場合ほとんど発電に寄与することはないが、太陽電池モジュールの発電効率を向上させるため、裏面材6の太陽電池モジュールの内側表面を三角波型形状、ピラミッド形状、あるいは逆ピラミッド形状のような凹凸にしたり、つや消しの表面加工を施した金属製材料や白色系顔料を混入させた樹脂製材料で構成し、素子と素子との間に入射した光を反射して太陽電池素子の裏面に当てることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−148500号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の方法では裏面材に反射した光は散乱光となるため再び太陽電池素子の間から太陽電池モジュールの外へ出ていく量も多く、入射した光の有効利用という点では不十分であった。
【0009】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、太陽電池モジュールに入射した光を再び外部に逃がすことなく最大限に利用する太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る太陽電池モジュールは、透光性基板と裏面材との間に太陽電池素子を配置して充填材で封入した太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池素子として両面光入射型太陽電池素子を用いるとともに、この太陽電池素子と前記裏面材との間に導光板を配設したことを特徴とする。
【0011】
上記太陽電池モジュールでは、前記導光板がアクリル樹脂材からなることが望ましい。
【0012】
また、上記太陽電池モジュールでは、前記導光板の垂直断面形状が略逆台形状となるようにその端面が傾斜していることが望ましい。
【0013】
また、上記太陽電池モジュールでは、前記導光板の端面の傾斜角度が20〜70度であることが望ましい。
【0014】
また、上記太陽電池モジュールでは、前記裏面材の内側表面が白色であることが望ましい。
【0015】
また、上記太陽電池モジュールでは、前記導光板と裏面材との間にエチレンビニルアセテート共重合体を配置することが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を用いて説明する。
図1は本発明に係る太陽電池モジュールの構造の一例を示す図である。図1において、1は透光性基板、2は上側充填材、4は下側充填材、5は裏面材、6は両面光入射型太陽電池素子、7は導光板を示す。
【0017】
本発明に係る太陽電池モジュールでも基本的な構成は従来の太陽電池モジュールと同じである。すなわち、白板ガラスなどから成る透光性基板1とアルミ箔およびフッ素系樹脂シートを積層した裏面材5との間に、複数の太陽電池素子6を電気的に接続して配設し、エチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などを主成分とする充填材2、4で封入する。
【0018】
本発明では太陽電池素子6として両面光入射型太陽電池素子を用いるとともに、この太陽電池素子6と裏面材5との間に導光板7を配設する。
【0019】
両面光入射型太陽電池素子6の構造の一例を図2に示す。図2において、8は結晶系シリコンのP型基板、9はN型不純物拡散層、10は高濃度P型不純物拡散層、11は表面(上面)側バスバー電極、12は裏面(非受光面)側電極を示す。
【0020】
両面光入射型太陽電池素子6は次のような構造になっている。厚み0.3mm程度、大きさ150mm角程度の単結晶シリコンや多結晶シリコンのP型基板8の一主面にリンなどのN型不純物を熱拡散させることによってN型不純物拡散層9を形成し、さらに他の主面にボロンなどのP型不純物を熱拡散することより高濃度P型不純物拡散層を形成する。両主面上に光の反射を抑えるため、窒化シリコンなどで反射防止膜(不図示)を形成し、その後受光面側と裏面側に銀ペーストをスクリーン印刷することで電極11、12を形成する。
【0021】
電極11、12は受光面側、裏面側ともバスバー電極とフィンガ電極がある。例えばフィンガ電極(不図示)は幅0.2mm程度で、太陽電池素子の辺に平行に、光生成キャリヤを収集するため多数本形成される。また、バスバー電極は収集されたキャリヤを集電し、接続タブを取り付けるために幅2mm程度で、フィンガ電極と垂直に交わるように2〜3本形成される。最後に電極11、12の保護と接続タブを接続しやすくするために、電極11、12の表面にハンダコートする。このようにして作られた太陽電池素子は受光面側がマイナス側で裏面側がプラス側となる。
【0022】
図1に示す導光板7は、大型液晶ディスプレイなどの内部で液晶パネル背面に多く配置されているもので、冷陰極管などの光源からの光を均一に液晶に導く働きをするものである。これらの一般的構造は、導光板の端面に照明装置を配置し、さらに光放出面の反対側の面に光反射板を備えている。また、導光板の光放出面と反対側の面には、印刷やレーザー加工で溝や微細ドットが刻まれている。これによって光源からの光を導光板7に入射させ、その入射光を反射板7aと光放出面との間で反射を繰り返しながら、導光板7の反射板7a側に設けられた溝などで乱反射させ、その乱反射光を光放出面から放出して、導光板7の光放出面を面発光させることができる。
【0023】
この導光板7を太陽電池モジュールに用いる場合、その導光板7の厚みは3〜10mm程度で、材質はアクリルやポリカーボネイト等が使用可能である。さらに、太陽電池モジュールにおいては、その光透過性に加えて大面積なものが必要となるため安価なものであること、さらにラミネート時の温度に耐える必要があるためその耐熱性が要求され、これらを考慮するとアクリル樹脂材が最適である。
【0024】
また、導光板7の端面は、太陽電池モジュールの枠と太陽電池素子6の間の端部に入射した光を無駄なく太陽電池素子6に当てるため、略逆台形状となるように傾斜させるのが好ましい。この場合、導光板7の表面と端面とが成す角度である傾斜角は導光板の厚みが3〜10mm程度とガラス端面からセルまでの距離の関係から20〜70度程度とするのが望ましい。
【0025】
また、導光板7の裏面部には通常白色の反射板7aが配置されるが、太陽電池モジュールの場合、上述の裏面材5が白色であるために、これを反射板として用いることも可能となる。
【0026】
さらに、導光板7と裏面材5の接着において、ラミネート後でも接着強度が弱い場合があるので、この両者の間にEVAのような接着材を入れてラミネートしてもよい。
【0027】
図1のように重畳した透光性基板1、充填材2、4、両面光入射型太陽電池素子6、導光板7、裏面材5をラミネーター内部にセットして減圧し、これらの部材を加熱しながら押圧して一体化する。
【0028】
図3はラミネートした後の太陽電池モジュールを示す図である。図3において、1は透光性基板、5は裏面材、6は両面光入射型太陽電池素子、7は導光板、13はラミネートによって一体化した充填材、14は太陽電池素子間や枠と太陽電池素子との間に入射した太陽光を示す。
【0029】
図3に示すように、複数の太陽電池素子6の間や太陽電池素子の外側から入射した太陽光14は裏面材5と導光板7の光放出面との間で反射を繰り返しながら、導光板7の反射板側に設けられた溝(不図示)などで乱反射して光放出面から放出して、導光板7の光放出面を面発光させて両面光入射型太陽電池素子6の裏面に確実に当たるようにする。もって、複数の太陽電池素子6の間や外側から入射する光も発電に寄与することになる。
【0030】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加えることができる。例えば太陽電池素子は単結晶や多結晶シリコンなどの結晶系太陽電池に限定されるものではなく、薄膜系などにも応用できる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る太陽電池モジュールでは、太陽電池素子として両面光入射型太陽電池素子を用いるとともに、この太陽電池素子と前記裏面材との間に導光板を配設したことから、素子と素子の間や素子の外側から入射した太陽光を導光板の働きによってほとんど太陽電池モジュールの外部に逃がすことなく太陽電池素子の裏面に当てることが可能となり、太陽電池素子の発電効率を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る太陽電池モジュールを分解して示す図である。
【図2】本発明に係る太陽電池モジュールに用いる太陽電池素子を示す図である。
【図3】本発明に係る太陽電池モジュールを示す図である。
【図4】従来の太陽電池モジュールを示す図である。
【符号の説明】
1:透光性基板、3:太陽電池素子、5:裏面材、6:太陽電池素子、7:導光板、13:充填材
【発明の属する技術分野】
本発明は太陽電池モジュールに関し、特に両面光入射型太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池素子は単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板を用いて作製することが多い。このため太陽電池素子は物理的衝撃に弱く、また野外に太陽電池を取り付けた場合、雨などからこれを保護する必要がある。また、太陽電池素子1枚では発生する電気出力が小さいため、複数の太陽電池素子を直並列に接続して実用的な電気出力が取り出せるようにする必要がある。このため複数の太陽電池素子を接続して透光性基板と裏面材との間に配置してエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などを主成分とする充填材で封入することによって太陽電池モジュールを作成することが通常行われている。
【0003】
図4は従来の太陽電池モジュールの構造を示す図である。図4において、1は透光性基板、2は上側充填材、3は太陽電池素子、4は下側充填材、5は裏面材を示す。
【0004】
透光性基板1は、必要な強度や耐候性などから厚さ3〜6mm程度の白板強化ガラスを使用することが多い。上側と下側の充填材2、4は透光性のエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などを主成分とするものなどがある。太陽電池素子3は、大きさ約150mm角の多結晶シリコンを基板とする太陽電池素子を所定の電気出力が取り出せるよう直並列に銅箔などの配線材で組み合わせたものである。裏面材5は防水性を高めるために用いられるものであり、アルミ箔を挟持した耐候性を有するフッ素系樹脂シートなどが用いられ、その表面は白色のものが多い。これらをラミネーターと呼ばれる装置で減圧下で加熱押圧して一体化する。
【0005】
その後、アルミニウムなどで作られたモジュール枠(不図示)をはめ込んで接着材で固定する。完成した太陽電池モジュールの大きさはその出力によって異なるが、多結晶太陽電池を使用した電力用太陽電池アレイに使用される太陽電池モジュールの例では出力約160Wで1300×1100mm程度である。
【0006】
このような太陽電池モジュールにおいて、太陽電池素子と太陽電池素子の間隔は3〜5mm程度あるが、この素子と素子の間に入射した光は通常の場合ほとんど発電に寄与することはないが、太陽電池モジュールの発電効率を向上させるため、裏面材6の太陽電池モジュールの内側表面を三角波型形状、ピラミッド形状、あるいは逆ピラミッド形状のような凹凸にしたり、つや消しの表面加工を施した金属製材料や白色系顔料を混入させた樹脂製材料で構成し、素子と素子との間に入射した光を反射して太陽電池素子の裏面に当てることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−148500号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の方法では裏面材に反射した光は散乱光となるため再び太陽電池素子の間から太陽電池モジュールの外へ出ていく量も多く、入射した光の有効利用という点では不十分であった。
【0009】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、太陽電池モジュールに入射した光を再び外部に逃がすことなく最大限に利用する太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る太陽電池モジュールは、透光性基板と裏面材との間に太陽電池素子を配置して充填材で封入した太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池素子として両面光入射型太陽電池素子を用いるとともに、この太陽電池素子と前記裏面材との間に導光板を配設したことを特徴とする。
【0011】
上記太陽電池モジュールでは、前記導光板がアクリル樹脂材からなることが望ましい。
【0012】
また、上記太陽電池モジュールでは、前記導光板の垂直断面形状が略逆台形状となるようにその端面が傾斜していることが望ましい。
【0013】
また、上記太陽電池モジュールでは、前記導光板の端面の傾斜角度が20〜70度であることが望ましい。
【0014】
また、上記太陽電池モジュールでは、前記裏面材の内側表面が白色であることが望ましい。
【0015】
また、上記太陽電池モジュールでは、前記導光板と裏面材との間にエチレンビニルアセテート共重合体を配置することが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を用いて説明する。
図1は本発明に係る太陽電池モジュールの構造の一例を示す図である。図1において、1は透光性基板、2は上側充填材、4は下側充填材、5は裏面材、6は両面光入射型太陽電池素子、7は導光板を示す。
【0017】
本発明に係る太陽電池モジュールでも基本的な構成は従来の太陽電池モジュールと同じである。すなわち、白板ガラスなどから成る透光性基板1とアルミ箔およびフッ素系樹脂シートを積層した裏面材5との間に、複数の太陽電池素子6を電気的に接続して配設し、エチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などを主成分とする充填材2、4で封入する。
【0018】
本発明では太陽電池素子6として両面光入射型太陽電池素子を用いるとともに、この太陽電池素子6と裏面材5との間に導光板7を配設する。
【0019】
両面光入射型太陽電池素子6の構造の一例を図2に示す。図2において、8は結晶系シリコンのP型基板、9はN型不純物拡散層、10は高濃度P型不純物拡散層、11は表面(上面)側バスバー電極、12は裏面(非受光面)側電極を示す。
【0020】
両面光入射型太陽電池素子6は次のような構造になっている。厚み0.3mm程度、大きさ150mm角程度の単結晶シリコンや多結晶シリコンのP型基板8の一主面にリンなどのN型不純物を熱拡散させることによってN型不純物拡散層9を形成し、さらに他の主面にボロンなどのP型不純物を熱拡散することより高濃度P型不純物拡散層を形成する。両主面上に光の反射を抑えるため、窒化シリコンなどで反射防止膜(不図示)を形成し、その後受光面側と裏面側に銀ペーストをスクリーン印刷することで電極11、12を形成する。
【0021】
電極11、12は受光面側、裏面側ともバスバー電極とフィンガ電極がある。例えばフィンガ電極(不図示)は幅0.2mm程度で、太陽電池素子の辺に平行に、光生成キャリヤを収集するため多数本形成される。また、バスバー電極は収集されたキャリヤを集電し、接続タブを取り付けるために幅2mm程度で、フィンガ電極と垂直に交わるように2〜3本形成される。最後に電極11、12の保護と接続タブを接続しやすくするために、電極11、12の表面にハンダコートする。このようにして作られた太陽電池素子は受光面側がマイナス側で裏面側がプラス側となる。
【0022】
図1に示す導光板7は、大型液晶ディスプレイなどの内部で液晶パネル背面に多く配置されているもので、冷陰極管などの光源からの光を均一に液晶に導く働きをするものである。これらの一般的構造は、導光板の端面に照明装置を配置し、さらに光放出面の反対側の面に光反射板を備えている。また、導光板の光放出面と反対側の面には、印刷やレーザー加工で溝や微細ドットが刻まれている。これによって光源からの光を導光板7に入射させ、その入射光を反射板7aと光放出面との間で反射を繰り返しながら、導光板7の反射板7a側に設けられた溝などで乱反射させ、その乱反射光を光放出面から放出して、導光板7の光放出面を面発光させることができる。
【0023】
この導光板7を太陽電池モジュールに用いる場合、その導光板7の厚みは3〜10mm程度で、材質はアクリルやポリカーボネイト等が使用可能である。さらに、太陽電池モジュールにおいては、その光透過性に加えて大面積なものが必要となるため安価なものであること、さらにラミネート時の温度に耐える必要があるためその耐熱性が要求され、これらを考慮するとアクリル樹脂材が最適である。
【0024】
また、導光板7の端面は、太陽電池モジュールの枠と太陽電池素子6の間の端部に入射した光を無駄なく太陽電池素子6に当てるため、略逆台形状となるように傾斜させるのが好ましい。この場合、導光板7の表面と端面とが成す角度である傾斜角は導光板の厚みが3〜10mm程度とガラス端面からセルまでの距離の関係から20〜70度程度とするのが望ましい。
【0025】
また、導光板7の裏面部には通常白色の反射板7aが配置されるが、太陽電池モジュールの場合、上述の裏面材5が白色であるために、これを反射板として用いることも可能となる。
【0026】
さらに、導光板7と裏面材5の接着において、ラミネート後でも接着強度が弱い場合があるので、この両者の間にEVAのような接着材を入れてラミネートしてもよい。
【0027】
図1のように重畳した透光性基板1、充填材2、4、両面光入射型太陽電池素子6、導光板7、裏面材5をラミネーター内部にセットして減圧し、これらの部材を加熱しながら押圧して一体化する。
【0028】
図3はラミネートした後の太陽電池モジュールを示す図である。図3において、1は透光性基板、5は裏面材、6は両面光入射型太陽電池素子、7は導光板、13はラミネートによって一体化した充填材、14は太陽電池素子間や枠と太陽電池素子との間に入射した太陽光を示す。
【0029】
図3に示すように、複数の太陽電池素子6の間や太陽電池素子の外側から入射した太陽光14は裏面材5と導光板7の光放出面との間で反射を繰り返しながら、導光板7の反射板側に設けられた溝(不図示)などで乱反射して光放出面から放出して、導光板7の光放出面を面発光させて両面光入射型太陽電池素子6の裏面に確実に当たるようにする。もって、複数の太陽電池素子6の間や外側から入射する光も発電に寄与することになる。
【0030】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加えることができる。例えば太陽電池素子は単結晶や多結晶シリコンなどの結晶系太陽電池に限定されるものではなく、薄膜系などにも応用できる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る太陽電池モジュールでは、太陽電池素子として両面光入射型太陽電池素子を用いるとともに、この太陽電池素子と前記裏面材との間に導光板を配設したことから、素子と素子の間や素子の外側から入射した太陽光を導光板の働きによってほとんど太陽電池モジュールの外部に逃がすことなく太陽電池素子の裏面に当てることが可能となり、太陽電池素子の発電効率を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る太陽電池モジュールを分解して示す図である。
【図2】本発明に係る太陽電池モジュールに用いる太陽電池素子を示す図である。
【図3】本発明に係る太陽電池モジュールを示す図である。
【図4】従来の太陽電池モジュールを示す図である。
【符号の説明】
1:透光性基板、3:太陽電池素子、5:裏面材、6:太陽電池素子、7:導光板、13:充填材
Claims (6)
- 透光性基板と裏面材との間に太陽電池素子を配置して充填材で封入した太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池素子として両面光入射型太陽電池素子を用いるとともに、この太陽電池素子と前記裏面材との間に導光板を配設したことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 前記導光板がアクリル樹脂材からなることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
- 前記導光板の垂直断面形状が略逆台形状となるようにその端面が傾斜していることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
- 前記導光板の端面の傾斜角度が20〜70度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
- 前記裏面材の内側表面が白色であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
- 前記導光板と裏面材との間にエチレンビニルアセテート共重合体を配置したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003005223A JP2004221213A (ja) | 2003-01-14 | 2003-01-14 | 太陽電池モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003005223A JP2004221213A (ja) | 2003-01-14 | 2003-01-14 | 太陽電池モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004221213A true JP2004221213A (ja) | 2004-08-05 |
Family
ID=32895938
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003005223A Pending JP2004221213A (ja) | 2003-01-14 | 2003-01-14 | 太陽電池モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004221213A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006100439A (ja) * | 2004-09-28 | 2006-04-13 | Kyocera Corp | 太陽電池モジュール |
DE202007002897U1 (de) * | 2007-02-28 | 2008-07-10 | SCHÜCO International KG | Photovoltaisches Solarmodul |
KR100945164B1 (ko) * | 2009-02-20 | 2010-03-08 | 주식회사 태평양기술 | 태양광 집광용 다층 태양전지 어레이 구조 |
JP2010182851A (ja) * | 2009-02-05 | 2010-08-19 | Sanyo Electric Co Ltd | 太陽電池モジュール |
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