JP2004221115A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリサイド層が良好に形成された半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の半導体装置100は、第1半導体層16の上に形成されたゲート絶縁層20およびゲート電極30と、少なくとも前記第1半導体層16に形成された不純物層50,60と、前記ゲート絶縁層20および前記ゲート電極30の少なくとも側面を覆うように形成されたサイドウォール絶縁層40と、少なくとも前記不純物層50,60の上面に形成されたシリサイド層70と、を含み、前記不純物層50,60の少なくとも表面は、シリコンと、ゲルマニウムとを含む層であり、前記シリサイド層70は、ニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含む化合物である。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の半導体装置100は、第1半導体層16の上に形成されたゲート絶縁層20およびゲート電極30と、少なくとも前記第1半導体層16に形成された不純物層50,60と、前記ゲート絶縁層20および前記ゲート電極30の少なくとも側面を覆うように形成されたサイドウォール絶縁層40と、少なくとも前記不純物層50,60の上面に形成されたシリサイド層70と、を含み、前記不純物層50,60の少なくとも表面は、シリコンと、ゲルマニウムとを含む層であり、前記シリサイド層70は、ニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含む化合物である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、シリサイド層およびその形成方法に特徴を有するMOSトランジスタを含む半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
MOS電界効果型トランジスタ(以下「MOSトランジスタ」という)を有する半導体装置において、微細かつ高速な素子を実現するために、ソース領域またはドレイン領域(以下「ソース/ドレイン領域」という)上にCoシリサイド膜やTiシリサイド膜などのシリサイド層を自己整合的に形成するサリサイド(SALICIDE:SelfAligned Silicide)技術がある。そして、ソース/ドレイン領域の低抵抗化を図るため、これまで以上にソース/ドレイン領域を基板表面から浅く形成する必要も生じている。ところが、上記のようなサリサイド技術を微細化された素子に適用することを考えると、高融点金属膜とシリコン基板とのシリサイド化反応は、高融点金属膜がシリコン基板のシリコンを消費しながら進むため、ウエルとソース領域、又はドレイン領域との接合を基板表面からの浅い領域に形成することは困難なものとなる。
【0003】
このような問題を解決するために、シリコン基板表面のソース/ドレイン領域上にエピタキシャルシリコン層を形成することによって、ソース/ドレイン領域の表面を元々のシリコン基板の表面よりもせり上げることが行われている。ついで、せり上げられて形成されたエピタキシャル層を介して基板表面に不純物イオンを注入し、次に高融点金属膜を堆積してシリサイド化反応を行うことで、低抵抗のソース領域およびドレイン領域を形成すると同時に、元々の基板表面からの浅い領域に接合を形成することが提案されている。
【0004】
このようにソース/ドレイン領域上にシリコンをエピタキシャル成長させ、ソース/ドレイン領域の表面を元々のシリコン基板の表面よりもせり上げる技術は、エレベーテッドソース/ドレイン技術と呼ばれている。
【0005】
上述の技術において、エレベーテッドソース/ドレイン構造を形成するせり上げプロセスにおいては、700℃以上の高温プロセスが必須であり、耐熱性に劣る金属で形成されたゲート電極(メタルゲート電極)に対応させることが難しい。そのため、基板表面からせり上げられて形成されるせり上げ層には、シリコンーゲルマニウム層を形成することがしばしば行なわれる。この後、さらに低抵抗化を図るためには、前記シリコンーゲルマニウム層上にシリサイドを形成しなければならない。また、半導体装置の微細化によりゲート電極の空乏化低減も求められている。そのため、ポリシリコン層からなるゲート電極の代わりに、シリコンとゲルマニウムとからなる多結晶層のゲート電極を形成する技術が開発されている。
【0006】
ここで、シリサイド層をシリコンとゲルマニウムとを含む層の上に形成する場合、次のような現象がおこることがある。
【0007】
コバルトやチタンなどのシリサイドを形成するための金属を全面に堆積し、シリサイド化のための熱処理を行なう。この熱処理は、650℃〜900℃ほどの温度により行なわれる。しかし、ゲルマニウムは耐熱温度が低いため、良好なシリサイド層を形成することができず凝集してしまうことがある。これにより、リーク電流が増え、半導体装置の信頼性が損なわれることがある。このような問題を回避するために、シリコンーゲルマニウム層からなるゲート電極の上にさらにシリコン層を形成し、そのシリコン層の上面にシリサイドを形成する技術が開示されている(特許文献1参照)。しかし、この方法では製造工程が増加することとなってしまう。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−150669号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、微細化されたデバイスにおいて、シリサイド層が良好に形成された半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置は、第1半導体層の上に形成されたゲート絶縁層およびゲート電極と、
少なくとも前記第1半導体層に形成された不純物層と、
前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極の少なくとも側面を覆うように形成されたサイドウォール絶縁層と、
少なくとも前記不純物層の上面に形成されたシリサイド層と、を含み、
前記不純物層の少なくとも表面は、シリコンと、ゲルマニウムとを含む層であり、
前記シリサイド層は、ニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含む化合物である。
【0011】
本発明の半導体装置は、不純物層の上にニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含む化合物からなるシリサイド層が形成されている。そのため、不純物層の低抵抗化を図ることができ、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0012】
本発明の半導体装置において、前記不純物層は、前記第1半導体層と、前記第1半導体層の表面よりせり上げられて形成された第2半導体層とに形成されていることができる。この態様によれば、第1不純物層の上に、第2不純物層が積層されてなるエレベーテッド構造をとることができ、不純物層のより一層の低抵抗化を図ることができる。
【0013】
本発明の半導体装置は、半導体層の上に形成されたゲート絶縁層およびゲート電極と、
前記ゲート絶縁層の両側方の前記半導体層に形成された不純物層と、
前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極の少なくとも側面を覆うように形成されたサイドウォール絶縁層と、
前記ゲート電極の上に形成されたシリサイド層と、を含み、
前記ゲート電極は、シリコンとゲルマニウムとを含む層からなり、
前記シリサイド層は、ニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含む化合物である。
【0014】
本発明の半導体装置は、ゲート電極の上にニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含む化合物からなるシリサイド層が形成されている。そのため、ゲート電極の低抵抗化を図ることができ、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0015】
本発明の半導体装置において、前記化合物は、NiSixGe1−x(0<x<1)であることができる。
【0016】
本発明の半導体装置の製造方法は、第1半導体層の上にゲート絶縁層およびゲート電極を形成する工程と、
前記第1半導体層に不純物層を形成する工程と、
前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極の少なくとも側面を覆うようにサイドウォール絶縁層を形成する工程と、
少なくとも前記不純物層の表面にシリサイド層を形成すること、を含み、
前記不純物層の少なくとも表面は、シリコンと、ゲルマニウムとを含む層で形成され、
前記シリサイド層は、前記不純物層の上にニッケルを堆積した後、熱処理行なうことにより形成される。
【0017】
本発明の半導体装置の製造方法によれば、シリコンとゲルマニウムとを含む不純物領域の上にニッケルを堆積しシリサイド層が形成される。ニッケルは、450℃〜500℃の熱処理でシリサイド化反応を起すことができるため、ゲルマニウムが凝集することを防ぎ良好なシリサイド層を形成することができる。
【0018】
本発明の半導体装置の製造方法において、前記サイドウォール絶縁層を形成した後に、前記サイドウォール絶縁層に覆われていない前記第1不純物層の上方に、前記第1半導体層の表面よりもせり上げられた第2半導体層を形成する工程と、前記第2半導体層に不純物を導入する工程と、を含むことができる。この態様によれば、第1不純物層の上に第2不純物層が積層されてなるエレベーテッドソース/ドレイン構造をとることができる。
【0019】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体層の上に、ゲート絶縁層およびゲート電極とを形成する工程と、
前記半導体層に不純物層を形成する工程と、
前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極の少なくとも側面を覆うようにサイドウォール絶縁層を形成する工程と、
少なくとも前記ゲート電極の表面にシリサイド層を形成する工程と、を含み、
前記ゲート電極は、シリコンとゲルマニウムとを含む層で形成され、
前記シリサイド層は、前記ゲート電極の上にニッケルを堆積した後、熱処理を行なうことにより形成される。
【0020】
本発明の半導体装置の製造方法によれば、上述の発明と同様の効果を有し、シリコンとゲルマニウムを含むゲート電極の上面に良好なシリサイド層を形成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
1.半導体装置の構造
以下、第1の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、第1の実施の形態に係る半導体装置を模式的に示す断面図である。
【0022】
まず、図1に示される半導体装置100について説明する。SOI基板10は、支持基板12上に、絶縁層(酸化シリコン層)14および第1半導体層16が積層されて構成されている。本実施の形態では、第1半導体層16は、シリコン‐ゲルマニウム層16を用いる。シリコン‐ゲルマニウム層16には、STI(Shallow Trench Isolation)法により形成された素子分離領域18が設けられ、素子領域が画定されている。なお、素子分離領域18は、フィールド絶縁膜(LOCOS:Local Oxidation of Silicon)で形成してもよい。
【0023】
シリコン‐ゲルマニウム層16上に、ゲート絶縁層20を介して、積層型のゲート電極30が形成されている。この積層型のゲート電極30は、窒化タンタル層32、体心立方格子相のタンタル層34、および窒化タンタル層36が順次積層されて構成されている。窒化タンタル層32は、少なくともゲート絶縁層20に接する領域に形成される。また、窒化タンタル層32は、導電性およびしきい値特性などの点を考慮すると、TaNxで表され、窒素とタンタルの組成比(x)が0.25〜1.0であることが望ましい。特に、ゲート電極30が積層構造の場合には、タンタル層34の結晶成長を考慮すると、窒化タンタル層32は、素とタンタルの組成比(x)が約0.5であることが望ましい。
【0024】
そして、最上層に窒化タンタル層36を有することにより、後の配線工程でタンタル層34が酸化によってダメージを受けることを防止できる。さらに、最上層の窒化タンタル層36の上には、キャップ層である窒化シリコン層38が形成されている。窒化シリコン層38が形成されていることで、後の配線工程での酸化によるダメージの軽減をさらに図ることができる。
【0025】
本実施の形態では、このように、ゲート電極30は3層の金属層が積層されて形成されているため、ゲート空乏化の問題を防ぐことができる。
【0026】
ゲート絶縁層20とゲート電極30との側面には、サイドウォール絶縁層40が形成されている。サイドウォール絶縁層40は、少なくともゲート絶縁層20およびゲート電極30の側面を覆っていればよく、たとえば、図1に示すようにゲート電極30の全面を覆うように形成されてもよい。サイドウォール絶縁層40の材質は、キャップ層38と同じ材質である窒化シリコン膜で形成されることが好ましい。これは、後の配線工程での酸化によるダメージの軽減をさらに図ることができるためである。
【0027】
ゲート絶縁層20の両側方のシリコン‐ゲルマニウム層16には、不純物層からなるソース/ドレイン領域50、60が設けられている。なお、ゲート絶縁層20の直下のシリコン‐ゲルマニウム層16にはチャネル領域が形成される。
【0028】
そして、ソース/ドレイン領域上50、60の上には、シリサイド層70が形成されている。シリサイド層70は、シリコンと、ニッケルと、ゲルマニウムとを含む化合物で構成されている。たとえば、シリサイド層70は、NiSixGe1−xで表される化合物である。化学式中のxの値は、0<x<1である。好ましくは、0.35≦x<1であり、xが0.35より小さい場合、シリコンと、ゲルマニウムとが混合した状態で良好な結晶状態を保つことができず、良好なシリサイド層を形成することができないことがある。
【0029】
本発明の半導体装置によれば、ソース/ドレイン領域50、60の上面にシリサイド層が良好に形成されているため、ソース/ドレイン領域50,60の低抵抗化を図ることができ、素子特性のより一層の向上を図ることができる。
【0030】
2.半導体装置の製造方法
次に、図1に示す半導体装置の製造方法について、図2〜図5を参照して説明する。図2〜図5は、図1にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図である。
【0031】
(1)SOI基板10は、支持基板12の上に、膜厚が100nmの絶縁層(酸化シリコン層)14と、膜厚が30nmのシリコン‐ゲルマニウム層16を有するものを用いる。まず、図2に示すように、シリコン‐ゲルマニウム層16に公知の方法、たとえばSTI法により素子分離領域18を形成する。
【0032】
次に、図2に示すように、たとえば、熱酸化法により、ゲート絶縁層20となる酸化シリコン層20aを形成する。ゲート絶縁層20の膜厚は、たとえば、2nmとすることができる。なお、詳細な説明は省略するが、ゲート絶縁層20aの形成前に閾値電圧を調節するためのドーパントをチャネル形成領域にドーピングしておくことができる。
【0033】
ついで、ゲート電極となる金属層を積層する。まず、窒化タンタル層32aを、たとえば、30nmの膜厚になるように形成する。さらに、窒化タンタル層32aの上に、体心立方格子相のタンタル層34aを100nmの膜厚になるように、窒化タンタル層36aを30nmの膜厚となるように形成する。
【0034】
窒化タンタル層32a、36aおよび体心立方格子相のタンタル層34aは、キセノンガスを用いたスパッタリング、たとえば反応性スパッタリングで形成される。このスパッタリングにおいては、通常用いられるアルゴンの代わりに、より質量の大きいキセノンを用いることにより、下地のゲート絶縁層20ならびにシリコン‐ゲルマニウム層16に欠陥あるいはダメージを与えることなく、成膜中の層の表面にのみエネルギーを与えることが可能となる。また、キセノンガスの他にクリプトンガスを用いてもよい。本実施の形態においては、上述した成膜方法を採用することで、低抵抗な体心立方格子相のタンタル層34aが、窒化タンタル層32a上に格子整合によってヘテロエピタキシー成長で形成される。さらに、これらの窒化タンタル層32a、体心立方格子相のタンタル層34aおよび窒化タンタル層36aは、大気にさらされることなく、連続的に形成されることが好ましい。
【0035】
ついで、図2に示すように、最上層の窒化タンタル層36aの上に、キャップ層を形成する。キャップ層としては、たとえば、HDP(High Density Plasma)‐CVD法により、膜厚50nmの窒化シリコン膜38aを形成する。
【0036】
(2)次に、リソグラフィーおよびドライエッチングによりゲート電極のパターニングを行なう。具体的には、たとえば、窒化シリコン膜38aの上に所定のパターンを有するレジスト層(図示せず)を形成する。その後、このレジスト層をマスクとして、窒化シリコン膜38aと、窒化タンタル層36aと、体心立方格子相のタンタル層34aと、窒化タンタル層32aとを一括してエッチングする。このようにして、図3に示すように、ゲート絶縁層20およびゲート電極30が形成される。
【0037】
(3)次に、図4に示すように、ゲート電極30をマスクとして、不純物をイオン注入し、不純物拡散層からなるソース/ドレイン領域50、60を形成する。その後、イオン注入に伴うシリコン‐ゲルマニウム層16の表面のダメージの回復や不純物の活性化を目的として熱処理行なってもよい。熱処理としては、RTA法や、固相エピタキシー法(Solid Phase Epitaxy:SPE)により行なうことができる。固相エピタキシー法により行なう場合、450〜550℃の低温で処理をすることができ、金属により形成されたゲート電極30との界面反応の抑制に有効である。また、より微細化に対応するため、半導体装置の製造工程の低温化を図る場合などに有効である。
【0038】
(4)次に、図5に示すように、ゲート絶縁層20およびゲート電極30の少なくとも側面にサイドウォール絶縁層40を形成する。具体的には、たとえば、HDP‐CVD法により窒化シリコン層(図示せず)を、ゲート電極30が形成されたシリコン‐ゲルマニウム層16の上に全面的に堆積した後、異方性ドライエッチングを行なうことにより形成される。サイドウォール絶縁層40は、キャップ層38と同じ材質である窒化シリコン膜で形成されることが好ましい。また、サイドウォール絶縁層40は、少なくともゲート電極30の側面を覆っていればよく、図5に示すように、ゲート電極30の全体を覆うように形成してもよい。
【0039】
(5)次に、ソース/ドレイン領域50、60上にシリサイド層70(図1参照)を形成する。具体的には、シリサイド形成用の金属としてニッケル層(図示せず)をスパッタ法にて成膜し、約450℃の温度でアニールすることによりシリサイド化反応を起させる。その後、未反応のニッケル層を除去することにより、ソース/ドレイン領域50、60上にシリサイド層70が形成される。このようにして形成されたシリサイド層70は、ニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含んで構成されている。具体的には、たとえば、NiSixGe1−x(0<x<1)で表される化合物である。以上の工程により本実施の形態の半導体装置100を形成することができる。
【0040】
本実施の形態の製造方法による利点は、以下の通りである。
【0041】
(A)本実施の形態の製造方法では、シリサイド層70形成用の金属としてニッケルを堆積している。ニッケルは、コバルトや、チタンなどの金属と比して、比較的低温で良好なシリサイド層を形成することができる。具体的には、コバルトやチタンなどは、良好なシリサイド層を形成するのに650℃〜900℃の熱処理をすることが必要である。しかし、ニッケルは、約450℃の熱処理で、低抵抗なシリサイド層を形成することができる。そのため、ニッケルをシリサイド形成用の金属として用いることにより、金属で形成されたゲート電極の界面反応を抑制し、また、半導体装置の製造工程の全体を低温で行なうことができる。
【0042】
(B)本実施の形態の製造方法では、ソース/ドレイン領域50、60の上面は、シリコン‐ゲルマニウム層で形成されているが、シリサイド層形成用金属としてニッケルを用いているため、シリサイド化反応のための熱処理を約450℃で行なうことができる。その結果、ニッケルとゲルマニウムが凝集することなく良好なシリサイド層を形成することができる。たとえば、シリサイド層形成用の金属としてコバルトやチタンなどを用いた場合、650℃〜900℃の高温で熱処理が行なわれる。650℃〜900℃で熱処理を行なうと、TiGe2や、CoGe2は、凝集を起してしまい良好なシリサイド層を形成できない。しかし、本実施の形態によれば、550℃以下の低温でシリサイド化させることができるため、そのような問題を防ぐことができる。
【0043】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。
【0044】
1.半導体装置の構造
図6は、第2の実施の形態にかかる半導体装置200を模式的に示す断面図である。半導体装置200は、SOI基板10を有する。SOI基板10は、支持基板12上に、絶縁層(酸化シリコン層)14および第1半導体層16が積層されて構成されている。本実施の形態では、第1半導体層16は、単結晶シリコン層16を用いる。単結晶シリコン層16には、素子分離領域18が設けられている。
【0045】
シリコン層16上に、ゲート絶縁層20を介して、積層型のゲート電極30が形成されている。ゲート電極30の構成については、上述の半導体装置100と同様にすることができる。
【0046】
ゲート絶縁層20とゲート電極30との側面には、サイドウォール絶縁層40が形成されている。ゲート絶縁層20の両側方の単結晶シリコン層16には、ソース/ドレイン領域の一部を構成する第1不純物拡散層50a、60aが設けられている。そして、サイドウォール絶縁層40に覆われていない領域の第1不純物拡散層50a、60aの上には、第2半導体層が形成される。そして、第2半導体層には、第2不純物拡散層50b、60bが形成されている。第2不純物拡散層50b、60bは、550℃以下の低温で形成されているため、シリコンとゲルマニウムを含む層で構成される。すなわち、ソース/ドレイン領域は、第1不純物拡散層50a、60aと、第2不純物拡散層50b、60bとが積層されて形成される、いわゆる、エレベーテッドソース/ドレイン構造になっている。
【0047】
そして、第2不純物拡散層50b、60bの上部には、シリサイド層70が形成されている。シリサイド層70については、上述の半導体装置100と同様にすることができる。
【0048】
本発明の半導体装置によれば、ソース/ドレイン領域50,60の上面にシリサイド層70が良好に形成されているため、ソース/ドレイン領域50,60の低抵抗化を図ることができ、素子特性のより一層の向上を図ることができる。
【0049】
2.半導体装置の製造方法
次に、第2の実施の形態にかかる半導体装置200の製造方法について説明する。なお、第1の実施の形態と同様に行なうことができる工程については、その詳細な説明を省略し、同じ図面を用いて説明する。
【0050】
(1)SOI基板(半導体層)10は、支持基板12の上に、膜厚が100nmの絶縁層(酸化シリコン層)14と、膜厚が30nmの単結晶シリコン層16を有するものを用いる。まず、図2に示すように、単結晶シリコン層16に公知の方法、たとえばSTI法により素子分離領域18を形成する。
【0051】
次に、第1の実施の形態における(2)〜(4)を行ない、ゲート絶縁層20およびゲート電極30を形成し、ゲート絶縁層20の両側方の半導体層16に第1不純物拡散層50a、60aを形成する。そして、サイドウォール絶縁層40を形成する(図5参照)。
【0052】
(2)次に、図7に示すように、サイドウォール絶縁層40に覆われていない領域の第1不純物拡散層50a、60aの上に選択的に単結晶シリコン層16の表面よりせり上げられた第2不純物拡散層50b、60bを形成する。まず、シリコンの供給源と、ゲルマニウムの供給源とが混合したガスを原料ガスとして用いて、エピタキシャル成長をさせることにより第2半導体層であるエピタキシャルシリコン‐ゲルマニウム層(図示せず)を形成する。本実施の形態では、流量が50sccmのSi2H6と、流量が20sccmのGeH4とを混合させて原料ガスとして供給する。ゲルマンは、熱分解温度が低いため、より低温で第2半導体層を形成することができる。これにより、サイドウォール絶縁層40に覆われていない領域の第1不純物拡散層50a、60aの上にシリコンとゲルマニウムとが約9:1の割合で混合されたエピタキシャルシリコン‐ゲルマニウム層を形成することができる。
【0053】
ついで、エピタキシャルシリコン‐ゲルマニウム層に、公知の技術により、不純物をイオン注入を行ない、第2不純物拡散層50b、60bを形成する。このイオン注入では、第1不純物拡散層50a、60aに注入した不純物と同じ導電型の不純物をイオン注入する。その後、必要に応じて熱処理を行なってもよい。このようにして、第1不純物拡散層50a、60aと、第2不純物拡散層50b、60bからなるいわゆるエレベーテッドソース/ドレイン構造を有するソース/ドレイン領域50、60が形成される。このようなエレベーテッドソース/ドレイン構造をとることにより、ソース/ドレイン領域の寄生抵抗を下げることができる。また、本実施の形態において、エレベーテッドソース/ドレイン構造のために形成したエピタキシャルシリコン‐ゲルマニウム層は、約550℃の低温で形成できるという利点があり、金属で形成されたゲート電極30の界面反応を抑制し、また、半導体装置の製造工程の低温化を図ることができる。
【0054】
(3)ついで、第1の実施の形態における(5)と同様に行ない、シリサイド層70を形成する。
【0055】
本実施の形態の製造方法は、第1の実施の形態と同様の利点を有し、良好なシリサイド層70を低温で形成することができる。また、シリコン‐ゲルマニウム層の上にシリサイド層を形成する場合、凝集などの問題が起きることがあるが、そのような問題を回避することができる。
【0056】
[第3の実施の形態]
次に第3の実施の形態について説明する。
【0057】
1.半導体装置の構造
図8は、第3の実施の形態にかかる半導体装置300を模式的に示す断面図である。 半導体装置300は、SOI基板10を有する。SOI基板10は、支持基板12の上に、絶縁層(酸化シリコン層)14および半導体層16が積層されて構成されている。本実施の形態では、半導体層16は、シリコン層16を用いる。シリコン層16には、STI法により形成された素子分離領域18が設けられ、素子領域が画定されている。なお、素子分離領域18は、フィールド絶縁膜(LOCOS)で形成してもよい。半導体装置300は、シリコン層16上に、ゲート絶縁層20を介して、ゲート電極30が形成されている。ゲート絶縁層20としては、酸化シリコン膜、窒化膜およびオキシナイトライド膜等を使用することができる。ゲート電極30は、種類が異なる少なくとも2種類の四族元素で形成されている。本実施の形態において、ゲート電極30は、四族元素であるSiと、このSiとは異なる四族元素であるGeとを有するシリコン‐ゲルマニウム層で形成されている。
【0058】
ゲート絶縁層20およびゲート電極30の側面には、サイドウォール絶縁層40が形成されている。サイドウォール絶縁層40の形状は、特に制限されず、少なくともゲート絶縁層20およびゲート電極30の側面を覆っていればよい。
【0059】
ゲート絶縁層20の両側方のシリコン層16には、不純物拡散層からなるソース/ドレイン領域50、60が設けられている。なお、図示しないが、ゲート絶縁層20の直下には、チャネル領域が形成される。
【0060】
ゲート電極30の上面と、ソース/ドレイン領域50、60の上面には、低抵抗化を図るために、それぞれシリサイド層72、74が形成されている。シリサイド層72は、シリコンと、ゲルマニウムと、ニッケルとを含有する化合物からなる層である。たとえば、シリサイド層72は、NiSixGe1−xで表される化合物である。化学式中のxの値は、0<x<1である。好ましくは、0.35≦x<1であり、xが0.35より小さい場合、シリコンと、ゲルマニウムとが混合した状態で、良好な結晶状態を保つことができないことがある。シリサイド層74には、NiSiからなるニッケルシリサイドが形成されている。
【0061】
本発明の半導体装置によれば、ソース/ドレイン領域の上面にシリサイド層が550℃以下の低温で良好に形成されているため、ソース/ドレイン領域の低抵抗化を図ることができ、素子特性のより一層の向上を図ることができる。
【0062】
2.半導体装置の製造方法
次に、第3の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法について図9,10を参照しながら説明する。図9,10は、本実施の形態の製造工程を模式的に示す断面図である。なお、第1の実施の形態と同様に行なうことができる工程については、その詳細な説明を省略し、同じ図面を用いて説明する。
【0063】
(1)まず、第1の実施の形態と同様に行ない、SOI基板10のシリコン層16に素子分離領域18を形成する。
【0064】
次に、図9に示すように、シリコン層16の上にゲート絶縁層のためのゲート絶縁層20aを形成する。ゲート絶縁層20としては、たとえば、熱酸化法により酸化シリコン膜を形成することができる。なお、詳細な説明は省略するが、ゲート絶縁層20aの形成前に閾値電圧を調節するためのドーパントをチャネル形成領域にドーピングすることができる。
【0065】
ついで、図9に示すように、ゲート絶縁層20aの上に、ゲート電極のためのゲート電極層30aを形成する。本実施の形態において、ゲート電極層30aはシラン(Si2H6)ガスとゲルマン(GeH4)がスとの混合ガスを原料ガスとするCVD法で成膜される。このとき、Si2H6ガスとGeH4ガスのそれぞれのガス分圧および成膜温度などを適宜調整することにより、シリコンとゲルマニウムとが所望の割合で混合しているシリコン‐ゲルマニウム層からなるゲート電極層30aを形成することができる。
【0066】
(2)ついで、リソグラフィおよびエッチングにより図10に示すように、ゲート絶縁層20およびゲート電極30を形成する。ついで、ゲート電極30をマスクとして、不純物をイオン注入し、不純物拡散層からなるソース/ドレイン領域50、60を形成する。その後、イオン注入に伴うシリコン層16の表面のダメージの回復や不純物の活性化を目的として熱処理行なってもよい。熱処理としては、RTA法や、固相エピタキシー法により行なうことができる。固相エピタキシー法により行なう場合、450〜550℃の低温で処理をすることができ、半導体装置の製造工程の低温化を図る場合に有効である。
【0067】
(3)次に、ゲート絶縁層20およびゲート電極30の少なくとも側面にサイドウォール絶縁層40(図8参照)を形成する。具体的には、たとえば、HDP‐CVD法により窒化シリコン層(図示せず)を、ゲート電極30が形成されたシリコン層16の上に全面的に堆積した後、異方性ドライエッチングを行なうことにより形成される。サイドウォール絶縁層40は、酸化シリコン層の他に、窒化シリコン膜などを用いてもよい。
【0068】
次に、ゲート電極30の上面にシリサイド層72を、ソース/ドレイン領域50、60のとの上面にシリサイド層74を形成する。具体的には、シリサイド形成用の金属としてニッケル層(図示せず)をスパッタ法にて成膜し、約450℃の温度でアニールすることによりシリサイド化反応を起させる。その後、未反応のニッケル層を除去することにより、シリサイド層72、74が形成される。シリサイド層72は、シリコン‐ゲルマニウム層からなるゲート電極30の上に形成されるため、ニッケルとシリコンとゲルマニウムとを含む層からなる。以上の工程により本実施の形態の半導体装置300を形成することができる。
【0069】
本実施の形態の製造方法の利点は、以下の通りである。
【0070】
(A)本実施の形態の製造方法によれば、シリサイド層72形成用の金属としてニッケルを堆積している。ニッケルは、コバルトや、チタンなどの金属と比して、比較的低温で良好なシリサイド層を形成することができる。具体的には、コバルトやチタンなどは、良好なシリサイド層を形成するのに650℃〜900℃の熱処理をすることが必要である。しかし、ニッケルは、450℃の熱処理で、低抵抗なシリサイド層を形成することができる。そのため、本実施の形態の製造方法によれば、半導体装置の製造工程の全体を低温で行なうことができる。
【0071】
(B)本実施の形態の製造方法では、ゲート電極30は、シリコン‐ゲルマニウム層で形成されているが、シリサイド層形成用金属としてニッケルを用いているため、シリサイド化反応のための熱処理を約450℃で行なうことができる。その結果、ニッケルとゲルマニウムが凝集することなく良好なシリサイド層を形成することができる。たとえば、シリサイド層形成用の金属としてコバルトやチタンなどを用いた場合、650℃〜900℃の高温で熱処理が行なわれる。650℃〜900℃で熱処理を行なうと、TiGe2や、CoGe2は、高温に弱いため凝集してしまい良好なシリサイド層を形成できない。しかし、本実施の形態によれば、550℃以下の低温でシリサイド化させることができるため、そのような問題を防ぐことができる。
【0072】
なお、第3の実施の形態においても、第2の実施の形態で述べたエレベーテッドソース/ドレイン構造をとることができる。
【0073】
以上、本発明の実施の形態について述べたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で変更することが可能である。たとえば、上述の実施の形態では、半導体層としてSOI基板を用いた例について説明したが、バルク状の半導体基板を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。
【図2】図1にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【図3】図1にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【図4】図1にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【図5】図1にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【図6】第2の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。
【図7】図6にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【図8】第3の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。
【図9】図8にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【図10】図8にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
10 SOI基板、 12 支持基板、 14 酸化シリコン層、 16 第1半導体層、 20 ゲート絶縁層、 30 ゲート電極、 32 第1窒化タンタル層、 34 タンタル層、 36 第2窒化タンタル層、 38 窒化シリコン膜、 40 サイドウォール絶縁層、 50、60 ソース/ドレイン領域、 70、72、74 シリサイド層、 100、200、300 半導体装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、シリサイド層およびその形成方法に特徴を有するMOSトランジスタを含む半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
MOS電界効果型トランジスタ(以下「MOSトランジスタ」という)を有する半導体装置において、微細かつ高速な素子を実現するために、ソース領域またはドレイン領域(以下「ソース/ドレイン領域」という)上にCoシリサイド膜やTiシリサイド膜などのシリサイド層を自己整合的に形成するサリサイド(SALICIDE:SelfAligned Silicide)技術がある。そして、ソース/ドレイン領域の低抵抗化を図るため、これまで以上にソース/ドレイン領域を基板表面から浅く形成する必要も生じている。ところが、上記のようなサリサイド技術を微細化された素子に適用することを考えると、高融点金属膜とシリコン基板とのシリサイド化反応は、高融点金属膜がシリコン基板のシリコンを消費しながら進むため、ウエルとソース領域、又はドレイン領域との接合を基板表面からの浅い領域に形成することは困難なものとなる。
【0003】
このような問題を解決するために、シリコン基板表面のソース/ドレイン領域上にエピタキシャルシリコン層を形成することによって、ソース/ドレイン領域の表面を元々のシリコン基板の表面よりもせり上げることが行われている。ついで、せり上げられて形成されたエピタキシャル層を介して基板表面に不純物イオンを注入し、次に高融点金属膜を堆積してシリサイド化反応を行うことで、低抵抗のソース領域およびドレイン領域を形成すると同時に、元々の基板表面からの浅い領域に接合を形成することが提案されている。
【0004】
このようにソース/ドレイン領域上にシリコンをエピタキシャル成長させ、ソース/ドレイン領域の表面を元々のシリコン基板の表面よりもせり上げる技術は、エレベーテッドソース/ドレイン技術と呼ばれている。
【0005】
上述の技術において、エレベーテッドソース/ドレイン構造を形成するせり上げプロセスにおいては、700℃以上の高温プロセスが必須であり、耐熱性に劣る金属で形成されたゲート電極(メタルゲート電極)に対応させることが難しい。そのため、基板表面からせり上げられて形成されるせり上げ層には、シリコンーゲルマニウム層を形成することがしばしば行なわれる。この後、さらに低抵抗化を図るためには、前記シリコンーゲルマニウム層上にシリサイドを形成しなければならない。また、半導体装置の微細化によりゲート電極の空乏化低減も求められている。そのため、ポリシリコン層からなるゲート電極の代わりに、シリコンとゲルマニウムとからなる多結晶層のゲート電極を形成する技術が開発されている。
【0006】
ここで、シリサイド層をシリコンとゲルマニウムとを含む層の上に形成する場合、次のような現象がおこることがある。
【0007】
コバルトやチタンなどのシリサイドを形成するための金属を全面に堆積し、シリサイド化のための熱処理を行なう。この熱処理は、650℃〜900℃ほどの温度により行なわれる。しかし、ゲルマニウムは耐熱温度が低いため、良好なシリサイド層を形成することができず凝集してしまうことがある。これにより、リーク電流が増え、半導体装置の信頼性が損なわれることがある。このような問題を回避するために、シリコンーゲルマニウム層からなるゲート電極の上にさらにシリコン層を形成し、そのシリコン層の上面にシリサイドを形成する技術が開示されている(特許文献1参照)。しかし、この方法では製造工程が増加することとなってしまう。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−150669号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、微細化されたデバイスにおいて、シリサイド層が良好に形成された半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置は、第1半導体層の上に形成されたゲート絶縁層およびゲート電極と、
少なくとも前記第1半導体層に形成された不純物層と、
前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極の少なくとも側面を覆うように形成されたサイドウォール絶縁層と、
少なくとも前記不純物層の上面に形成されたシリサイド層と、を含み、
前記不純物層の少なくとも表面は、シリコンと、ゲルマニウムとを含む層であり、
前記シリサイド層は、ニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含む化合物である。
【0011】
本発明の半導体装置は、不純物層の上にニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含む化合物からなるシリサイド層が形成されている。そのため、不純物層の低抵抗化を図ることができ、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0012】
本発明の半導体装置において、前記不純物層は、前記第1半導体層と、前記第1半導体層の表面よりせり上げられて形成された第2半導体層とに形成されていることができる。この態様によれば、第1不純物層の上に、第2不純物層が積層されてなるエレベーテッド構造をとることができ、不純物層のより一層の低抵抗化を図ることができる。
【0013】
本発明の半導体装置は、半導体層の上に形成されたゲート絶縁層およびゲート電極と、
前記ゲート絶縁層の両側方の前記半導体層に形成された不純物層と、
前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極の少なくとも側面を覆うように形成されたサイドウォール絶縁層と、
前記ゲート電極の上に形成されたシリサイド層と、を含み、
前記ゲート電極は、シリコンとゲルマニウムとを含む層からなり、
前記シリサイド層は、ニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含む化合物である。
【0014】
本発明の半導体装置は、ゲート電極の上にニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含む化合物からなるシリサイド層が形成されている。そのため、ゲート電極の低抵抗化を図ることができ、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0015】
本発明の半導体装置において、前記化合物は、NiSixGe1−x(0<x<1)であることができる。
【0016】
本発明の半導体装置の製造方法は、第1半導体層の上にゲート絶縁層およびゲート電極を形成する工程と、
前記第1半導体層に不純物層を形成する工程と、
前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極の少なくとも側面を覆うようにサイドウォール絶縁層を形成する工程と、
少なくとも前記不純物層の表面にシリサイド層を形成すること、を含み、
前記不純物層の少なくとも表面は、シリコンと、ゲルマニウムとを含む層で形成され、
前記シリサイド層は、前記不純物層の上にニッケルを堆積した後、熱処理行なうことにより形成される。
【0017】
本発明の半導体装置の製造方法によれば、シリコンとゲルマニウムとを含む不純物領域の上にニッケルを堆積しシリサイド層が形成される。ニッケルは、450℃〜500℃の熱処理でシリサイド化反応を起すことができるため、ゲルマニウムが凝集することを防ぎ良好なシリサイド層を形成することができる。
【0018】
本発明の半導体装置の製造方法において、前記サイドウォール絶縁層を形成した後に、前記サイドウォール絶縁層に覆われていない前記第1不純物層の上方に、前記第1半導体層の表面よりもせり上げられた第2半導体層を形成する工程と、前記第2半導体層に不純物を導入する工程と、を含むことができる。この態様によれば、第1不純物層の上に第2不純物層が積層されてなるエレベーテッドソース/ドレイン構造をとることができる。
【0019】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体層の上に、ゲート絶縁層およびゲート電極とを形成する工程と、
前記半導体層に不純物層を形成する工程と、
前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極の少なくとも側面を覆うようにサイドウォール絶縁層を形成する工程と、
少なくとも前記ゲート電極の表面にシリサイド層を形成する工程と、を含み、
前記ゲート電極は、シリコンとゲルマニウムとを含む層で形成され、
前記シリサイド層は、前記ゲート電極の上にニッケルを堆積した後、熱処理を行なうことにより形成される。
【0020】
本発明の半導体装置の製造方法によれば、上述の発明と同様の効果を有し、シリコンとゲルマニウムを含むゲート電極の上面に良好なシリサイド層を形成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
1.半導体装置の構造
以下、第1の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、第1の実施の形態に係る半導体装置を模式的に示す断面図である。
【0022】
まず、図1に示される半導体装置100について説明する。SOI基板10は、支持基板12上に、絶縁層(酸化シリコン層)14および第1半導体層16が積層されて構成されている。本実施の形態では、第1半導体層16は、シリコン‐ゲルマニウム層16を用いる。シリコン‐ゲルマニウム層16には、STI(Shallow Trench Isolation)法により形成された素子分離領域18が設けられ、素子領域が画定されている。なお、素子分離領域18は、フィールド絶縁膜(LOCOS:Local Oxidation of Silicon)で形成してもよい。
【0023】
シリコン‐ゲルマニウム層16上に、ゲート絶縁層20を介して、積層型のゲート電極30が形成されている。この積層型のゲート電極30は、窒化タンタル層32、体心立方格子相のタンタル層34、および窒化タンタル層36が順次積層されて構成されている。窒化タンタル層32は、少なくともゲート絶縁層20に接する領域に形成される。また、窒化タンタル層32は、導電性およびしきい値特性などの点を考慮すると、TaNxで表され、窒素とタンタルの組成比(x)が0.25〜1.0であることが望ましい。特に、ゲート電極30が積層構造の場合には、タンタル層34の結晶成長を考慮すると、窒化タンタル層32は、素とタンタルの組成比(x)が約0.5であることが望ましい。
【0024】
そして、最上層に窒化タンタル層36を有することにより、後の配線工程でタンタル層34が酸化によってダメージを受けることを防止できる。さらに、最上層の窒化タンタル層36の上には、キャップ層である窒化シリコン層38が形成されている。窒化シリコン層38が形成されていることで、後の配線工程での酸化によるダメージの軽減をさらに図ることができる。
【0025】
本実施の形態では、このように、ゲート電極30は3層の金属層が積層されて形成されているため、ゲート空乏化の問題を防ぐことができる。
【0026】
ゲート絶縁層20とゲート電極30との側面には、サイドウォール絶縁層40が形成されている。サイドウォール絶縁層40は、少なくともゲート絶縁層20およびゲート電極30の側面を覆っていればよく、たとえば、図1に示すようにゲート電極30の全面を覆うように形成されてもよい。サイドウォール絶縁層40の材質は、キャップ層38と同じ材質である窒化シリコン膜で形成されることが好ましい。これは、後の配線工程での酸化によるダメージの軽減をさらに図ることができるためである。
【0027】
ゲート絶縁層20の両側方のシリコン‐ゲルマニウム層16には、不純物層からなるソース/ドレイン領域50、60が設けられている。なお、ゲート絶縁層20の直下のシリコン‐ゲルマニウム層16にはチャネル領域が形成される。
【0028】
そして、ソース/ドレイン領域上50、60の上には、シリサイド層70が形成されている。シリサイド層70は、シリコンと、ニッケルと、ゲルマニウムとを含む化合物で構成されている。たとえば、シリサイド層70は、NiSixGe1−xで表される化合物である。化学式中のxの値は、0<x<1である。好ましくは、0.35≦x<1であり、xが0.35より小さい場合、シリコンと、ゲルマニウムとが混合した状態で良好な結晶状態を保つことができず、良好なシリサイド層を形成することができないことがある。
【0029】
本発明の半導体装置によれば、ソース/ドレイン領域50、60の上面にシリサイド層が良好に形成されているため、ソース/ドレイン領域50,60の低抵抗化を図ることができ、素子特性のより一層の向上を図ることができる。
【0030】
2.半導体装置の製造方法
次に、図1に示す半導体装置の製造方法について、図2〜図5を参照して説明する。図2〜図5は、図1にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図である。
【0031】
(1)SOI基板10は、支持基板12の上に、膜厚が100nmの絶縁層(酸化シリコン層)14と、膜厚が30nmのシリコン‐ゲルマニウム層16を有するものを用いる。まず、図2に示すように、シリコン‐ゲルマニウム層16に公知の方法、たとえばSTI法により素子分離領域18を形成する。
【0032】
次に、図2に示すように、たとえば、熱酸化法により、ゲート絶縁層20となる酸化シリコン層20aを形成する。ゲート絶縁層20の膜厚は、たとえば、2nmとすることができる。なお、詳細な説明は省略するが、ゲート絶縁層20aの形成前に閾値電圧を調節するためのドーパントをチャネル形成領域にドーピングしておくことができる。
【0033】
ついで、ゲート電極となる金属層を積層する。まず、窒化タンタル層32aを、たとえば、30nmの膜厚になるように形成する。さらに、窒化タンタル層32aの上に、体心立方格子相のタンタル層34aを100nmの膜厚になるように、窒化タンタル層36aを30nmの膜厚となるように形成する。
【0034】
窒化タンタル層32a、36aおよび体心立方格子相のタンタル層34aは、キセノンガスを用いたスパッタリング、たとえば反応性スパッタリングで形成される。このスパッタリングにおいては、通常用いられるアルゴンの代わりに、より質量の大きいキセノンを用いることにより、下地のゲート絶縁層20ならびにシリコン‐ゲルマニウム層16に欠陥あるいはダメージを与えることなく、成膜中の層の表面にのみエネルギーを与えることが可能となる。また、キセノンガスの他にクリプトンガスを用いてもよい。本実施の形態においては、上述した成膜方法を採用することで、低抵抗な体心立方格子相のタンタル層34aが、窒化タンタル層32a上に格子整合によってヘテロエピタキシー成長で形成される。さらに、これらの窒化タンタル層32a、体心立方格子相のタンタル層34aおよび窒化タンタル層36aは、大気にさらされることなく、連続的に形成されることが好ましい。
【0035】
ついで、図2に示すように、最上層の窒化タンタル層36aの上に、キャップ層を形成する。キャップ層としては、たとえば、HDP(High Density Plasma)‐CVD法により、膜厚50nmの窒化シリコン膜38aを形成する。
【0036】
(2)次に、リソグラフィーおよびドライエッチングによりゲート電極のパターニングを行なう。具体的には、たとえば、窒化シリコン膜38aの上に所定のパターンを有するレジスト層(図示せず)を形成する。その後、このレジスト層をマスクとして、窒化シリコン膜38aと、窒化タンタル層36aと、体心立方格子相のタンタル層34aと、窒化タンタル層32aとを一括してエッチングする。このようにして、図3に示すように、ゲート絶縁層20およびゲート電極30が形成される。
【0037】
(3)次に、図4に示すように、ゲート電極30をマスクとして、不純物をイオン注入し、不純物拡散層からなるソース/ドレイン領域50、60を形成する。その後、イオン注入に伴うシリコン‐ゲルマニウム層16の表面のダメージの回復や不純物の活性化を目的として熱処理行なってもよい。熱処理としては、RTA法や、固相エピタキシー法(Solid Phase Epitaxy:SPE)により行なうことができる。固相エピタキシー法により行なう場合、450〜550℃の低温で処理をすることができ、金属により形成されたゲート電極30との界面反応の抑制に有効である。また、より微細化に対応するため、半導体装置の製造工程の低温化を図る場合などに有効である。
【0038】
(4)次に、図5に示すように、ゲート絶縁層20およびゲート電極30の少なくとも側面にサイドウォール絶縁層40を形成する。具体的には、たとえば、HDP‐CVD法により窒化シリコン層(図示せず)を、ゲート電極30が形成されたシリコン‐ゲルマニウム層16の上に全面的に堆積した後、異方性ドライエッチングを行なうことにより形成される。サイドウォール絶縁層40は、キャップ層38と同じ材質である窒化シリコン膜で形成されることが好ましい。また、サイドウォール絶縁層40は、少なくともゲート電極30の側面を覆っていればよく、図5に示すように、ゲート電極30の全体を覆うように形成してもよい。
【0039】
(5)次に、ソース/ドレイン領域50、60上にシリサイド層70(図1参照)を形成する。具体的には、シリサイド形成用の金属としてニッケル層(図示せず)をスパッタ法にて成膜し、約450℃の温度でアニールすることによりシリサイド化反応を起させる。その後、未反応のニッケル層を除去することにより、ソース/ドレイン領域50、60上にシリサイド層70が形成される。このようにして形成されたシリサイド層70は、ニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含んで構成されている。具体的には、たとえば、NiSixGe1−x(0<x<1)で表される化合物である。以上の工程により本実施の形態の半導体装置100を形成することができる。
【0040】
本実施の形態の製造方法による利点は、以下の通りである。
【0041】
(A)本実施の形態の製造方法では、シリサイド層70形成用の金属としてニッケルを堆積している。ニッケルは、コバルトや、チタンなどの金属と比して、比較的低温で良好なシリサイド層を形成することができる。具体的には、コバルトやチタンなどは、良好なシリサイド層を形成するのに650℃〜900℃の熱処理をすることが必要である。しかし、ニッケルは、約450℃の熱処理で、低抵抗なシリサイド層を形成することができる。そのため、ニッケルをシリサイド形成用の金属として用いることにより、金属で形成されたゲート電極の界面反応を抑制し、また、半導体装置の製造工程の全体を低温で行なうことができる。
【0042】
(B)本実施の形態の製造方法では、ソース/ドレイン領域50、60の上面は、シリコン‐ゲルマニウム層で形成されているが、シリサイド層形成用金属としてニッケルを用いているため、シリサイド化反応のための熱処理を約450℃で行なうことができる。その結果、ニッケルとゲルマニウムが凝集することなく良好なシリサイド層を形成することができる。たとえば、シリサイド層形成用の金属としてコバルトやチタンなどを用いた場合、650℃〜900℃の高温で熱処理が行なわれる。650℃〜900℃で熱処理を行なうと、TiGe2や、CoGe2は、凝集を起してしまい良好なシリサイド層を形成できない。しかし、本実施の形態によれば、550℃以下の低温でシリサイド化させることができるため、そのような問題を防ぐことができる。
【0043】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。
【0044】
1.半導体装置の構造
図6は、第2の実施の形態にかかる半導体装置200を模式的に示す断面図である。半導体装置200は、SOI基板10を有する。SOI基板10は、支持基板12上に、絶縁層(酸化シリコン層)14および第1半導体層16が積層されて構成されている。本実施の形態では、第1半導体層16は、単結晶シリコン層16を用いる。単結晶シリコン層16には、素子分離領域18が設けられている。
【0045】
シリコン層16上に、ゲート絶縁層20を介して、積層型のゲート電極30が形成されている。ゲート電極30の構成については、上述の半導体装置100と同様にすることができる。
【0046】
ゲート絶縁層20とゲート電極30との側面には、サイドウォール絶縁層40が形成されている。ゲート絶縁層20の両側方の単結晶シリコン層16には、ソース/ドレイン領域の一部を構成する第1不純物拡散層50a、60aが設けられている。そして、サイドウォール絶縁層40に覆われていない領域の第1不純物拡散層50a、60aの上には、第2半導体層が形成される。そして、第2半導体層には、第2不純物拡散層50b、60bが形成されている。第2不純物拡散層50b、60bは、550℃以下の低温で形成されているため、シリコンとゲルマニウムを含む層で構成される。すなわち、ソース/ドレイン領域は、第1不純物拡散層50a、60aと、第2不純物拡散層50b、60bとが積層されて形成される、いわゆる、エレベーテッドソース/ドレイン構造になっている。
【0047】
そして、第2不純物拡散層50b、60bの上部には、シリサイド層70が形成されている。シリサイド層70については、上述の半導体装置100と同様にすることができる。
【0048】
本発明の半導体装置によれば、ソース/ドレイン領域50,60の上面にシリサイド層70が良好に形成されているため、ソース/ドレイン領域50,60の低抵抗化を図ることができ、素子特性のより一層の向上を図ることができる。
【0049】
2.半導体装置の製造方法
次に、第2の実施の形態にかかる半導体装置200の製造方法について説明する。なお、第1の実施の形態と同様に行なうことができる工程については、その詳細な説明を省略し、同じ図面を用いて説明する。
【0050】
(1)SOI基板(半導体層)10は、支持基板12の上に、膜厚が100nmの絶縁層(酸化シリコン層)14と、膜厚が30nmの単結晶シリコン層16を有するものを用いる。まず、図2に示すように、単結晶シリコン層16に公知の方法、たとえばSTI法により素子分離領域18を形成する。
【0051】
次に、第1の実施の形態における(2)〜(4)を行ない、ゲート絶縁層20およびゲート電極30を形成し、ゲート絶縁層20の両側方の半導体層16に第1不純物拡散層50a、60aを形成する。そして、サイドウォール絶縁層40を形成する(図5参照)。
【0052】
(2)次に、図7に示すように、サイドウォール絶縁層40に覆われていない領域の第1不純物拡散層50a、60aの上に選択的に単結晶シリコン層16の表面よりせり上げられた第2不純物拡散層50b、60bを形成する。まず、シリコンの供給源と、ゲルマニウムの供給源とが混合したガスを原料ガスとして用いて、エピタキシャル成長をさせることにより第2半導体層であるエピタキシャルシリコン‐ゲルマニウム層(図示せず)を形成する。本実施の形態では、流量が50sccmのSi2H6と、流量が20sccmのGeH4とを混合させて原料ガスとして供給する。ゲルマンは、熱分解温度が低いため、より低温で第2半導体層を形成することができる。これにより、サイドウォール絶縁層40に覆われていない領域の第1不純物拡散層50a、60aの上にシリコンとゲルマニウムとが約9:1の割合で混合されたエピタキシャルシリコン‐ゲルマニウム層を形成することができる。
【0053】
ついで、エピタキシャルシリコン‐ゲルマニウム層に、公知の技術により、不純物をイオン注入を行ない、第2不純物拡散層50b、60bを形成する。このイオン注入では、第1不純物拡散層50a、60aに注入した不純物と同じ導電型の不純物をイオン注入する。その後、必要に応じて熱処理を行なってもよい。このようにして、第1不純物拡散層50a、60aと、第2不純物拡散層50b、60bからなるいわゆるエレベーテッドソース/ドレイン構造を有するソース/ドレイン領域50、60が形成される。このようなエレベーテッドソース/ドレイン構造をとることにより、ソース/ドレイン領域の寄生抵抗を下げることができる。また、本実施の形態において、エレベーテッドソース/ドレイン構造のために形成したエピタキシャルシリコン‐ゲルマニウム層は、約550℃の低温で形成できるという利点があり、金属で形成されたゲート電極30の界面反応を抑制し、また、半導体装置の製造工程の低温化を図ることができる。
【0054】
(3)ついで、第1の実施の形態における(5)と同様に行ない、シリサイド層70を形成する。
【0055】
本実施の形態の製造方法は、第1の実施の形態と同様の利点を有し、良好なシリサイド層70を低温で形成することができる。また、シリコン‐ゲルマニウム層の上にシリサイド層を形成する場合、凝集などの問題が起きることがあるが、そのような問題を回避することができる。
【0056】
[第3の実施の形態]
次に第3の実施の形態について説明する。
【0057】
1.半導体装置の構造
図8は、第3の実施の形態にかかる半導体装置300を模式的に示す断面図である。 半導体装置300は、SOI基板10を有する。SOI基板10は、支持基板12の上に、絶縁層(酸化シリコン層)14および半導体層16が積層されて構成されている。本実施の形態では、半導体層16は、シリコン層16を用いる。シリコン層16には、STI法により形成された素子分離領域18が設けられ、素子領域が画定されている。なお、素子分離領域18は、フィールド絶縁膜(LOCOS)で形成してもよい。半導体装置300は、シリコン層16上に、ゲート絶縁層20を介して、ゲート電極30が形成されている。ゲート絶縁層20としては、酸化シリコン膜、窒化膜およびオキシナイトライド膜等を使用することができる。ゲート電極30は、種類が異なる少なくとも2種類の四族元素で形成されている。本実施の形態において、ゲート電極30は、四族元素であるSiと、このSiとは異なる四族元素であるGeとを有するシリコン‐ゲルマニウム層で形成されている。
【0058】
ゲート絶縁層20およびゲート電極30の側面には、サイドウォール絶縁層40が形成されている。サイドウォール絶縁層40の形状は、特に制限されず、少なくともゲート絶縁層20およびゲート電極30の側面を覆っていればよい。
【0059】
ゲート絶縁層20の両側方のシリコン層16には、不純物拡散層からなるソース/ドレイン領域50、60が設けられている。なお、図示しないが、ゲート絶縁層20の直下には、チャネル領域が形成される。
【0060】
ゲート電極30の上面と、ソース/ドレイン領域50、60の上面には、低抵抗化を図るために、それぞれシリサイド層72、74が形成されている。シリサイド層72は、シリコンと、ゲルマニウムと、ニッケルとを含有する化合物からなる層である。たとえば、シリサイド層72は、NiSixGe1−xで表される化合物である。化学式中のxの値は、0<x<1である。好ましくは、0.35≦x<1であり、xが0.35より小さい場合、シリコンと、ゲルマニウムとが混合した状態で、良好な結晶状態を保つことができないことがある。シリサイド層74には、NiSiからなるニッケルシリサイドが形成されている。
【0061】
本発明の半導体装置によれば、ソース/ドレイン領域の上面にシリサイド層が550℃以下の低温で良好に形成されているため、ソース/ドレイン領域の低抵抗化を図ることができ、素子特性のより一層の向上を図ることができる。
【0062】
2.半導体装置の製造方法
次に、第3の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法について図9,10を参照しながら説明する。図9,10は、本実施の形態の製造工程を模式的に示す断面図である。なお、第1の実施の形態と同様に行なうことができる工程については、その詳細な説明を省略し、同じ図面を用いて説明する。
【0063】
(1)まず、第1の実施の形態と同様に行ない、SOI基板10のシリコン層16に素子分離領域18を形成する。
【0064】
次に、図9に示すように、シリコン層16の上にゲート絶縁層のためのゲート絶縁層20aを形成する。ゲート絶縁層20としては、たとえば、熱酸化法により酸化シリコン膜を形成することができる。なお、詳細な説明は省略するが、ゲート絶縁層20aの形成前に閾値電圧を調節するためのドーパントをチャネル形成領域にドーピングすることができる。
【0065】
ついで、図9に示すように、ゲート絶縁層20aの上に、ゲート電極のためのゲート電極層30aを形成する。本実施の形態において、ゲート電極層30aはシラン(Si2H6)ガスとゲルマン(GeH4)がスとの混合ガスを原料ガスとするCVD法で成膜される。このとき、Si2H6ガスとGeH4ガスのそれぞれのガス分圧および成膜温度などを適宜調整することにより、シリコンとゲルマニウムとが所望の割合で混合しているシリコン‐ゲルマニウム層からなるゲート電極層30aを形成することができる。
【0066】
(2)ついで、リソグラフィおよびエッチングにより図10に示すように、ゲート絶縁層20およびゲート電極30を形成する。ついで、ゲート電極30をマスクとして、不純物をイオン注入し、不純物拡散層からなるソース/ドレイン領域50、60を形成する。その後、イオン注入に伴うシリコン層16の表面のダメージの回復や不純物の活性化を目的として熱処理行なってもよい。熱処理としては、RTA法や、固相エピタキシー法により行なうことができる。固相エピタキシー法により行なう場合、450〜550℃の低温で処理をすることができ、半導体装置の製造工程の低温化を図る場合に有効である。
【0067】
(3)次に、ゲート絶縁層20およびゲート電極30の少なくとも側面にサイドウォール絶縁層40(図8参照)を形成する。具体的には、たとえば、HDP‐CVD法により窒化シリコン層(図示せず)を、ゲート電極30が形成されたシリコン層16の上に全面的に堆積した後、異方性ドライエッチングを行なうことにより形成される。サイドウォール絶縁層40は、酸化シリコン層の他に、窒化シリコン膜などを用いてもよい。
【0068】
次に、ゲート電極30の上面にシリサイド層72を、ソース/ドレイン領域50、60のとの上面にシリサイド層74を形成する。具体的には、シリサイド形成用の金属としてニッケル層(図示せず)をスパッタ法にて成膜し、約450℃の温度でアニールすることによりシリサイド化反応を起させる。その後、未反応のニッケル層を除去することにより、シリサイド層72、74が形成される。シリサイド層72は、シリコン‐ゲルマニウム層からなるゲート電極30の上に形成されるため、ニッケルとシリコンとゲルマニウムとを含む層からなる。以上の工程により本実施の形態の半導体装置300を形成することができる。
【0069】
本実施の形態の製造方法の利点は、以下の通りである。
【0070】
(A)本実施の形態の製造方法によれば、シリサイド層72形成用の金属としてニッケルを堆積している。ニッケルは、コバルトや、チタンなどの金属と比して、比較的低温で良好なシリサイド層を形成することができる。具体的には、コバルトやチタンなどは、良好なシリサイド層を形成するのに650℃〜900℃の熱処理をすることが必要である。しかし、ニッケルは、450℃の熱処理で、低抵抗なシリサイド層を形成することができる。そのため、本実施の形態の製造方法によれば、半導体装置の製造工程の全体を低温で行なうことができる。
【0071】
(B)本実施の形態の製造方法では、ゲート電極30は、シリコン‐ゲルマニウム層で形成されているが、シリサイド層形成用金属としてニッケルを用いているため、シリサイド化反応のための熱処理を約450℃で行なうことができる。その結果、ニッケルとゲルマニウムが凝集することなく良好なシリサイド層を形成することができる。たとえば、シリサイド層形成用の金属としてコバルトやチタンなどを用いた場合、650℃〜900℃の高温で熱処理が行なわれる。650℃〜900℃で熱処理を行なうと、TiGe2や、CoGe2は、高温に弱いため凝集してしまい良好なシリサイド層を形成できない。しかし、本実施の形態によれば、550℃以下の低温でシリサイド化させることができるため、そのような問題を防ぐことができる。
【0072】
なお、第3の実施の形態においても、第2の実施の形態で述べたエレベーテッドソース/ドレイン構造をとることができる。
【0073】
以上、本発明の実施の形態について述べたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で変更することが可能である。たとえば、上述の実施の形態では、半導体層としてSOI基板を用いた例について説明したが、バルク状の半導体基板を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。
【図2】図1にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【図3】図1にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【図4】図1にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【図5】図1にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【図6】第2の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。
【図7】図6にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【図8】第3の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。
【図9】図8にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【図10】図8にかかる半導体装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
10 SOI基板、 12 支持基板、 14 酸化シリコン層、 16 第1半導体層、 20 ゲート絶縁層、 30 ゲート電極、 32 第1窒化タンタル層、 34 タンタル層、 36 第2窒化タンタル層、 38 窒化シリコン膜、 40 サイドウォール絶縁層、 50、60 ソース/ドレイン領域、 70、72、74 シリサイド層、 100、200、300 半導体装置
Claims (14)
- 第1半導体層の上に形成されたゲート絶縁層およびゲート電極と、
少なくとも前記第1半導体層に形成された不純物層と、
前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極の少なくとも側面を覆うように形成されたサイドウォール絶縁層と、
少なくとも前記不純物層の上面に形成されたシリサイド層と、を含み、
前記不純物層の少なくとも表面は、シリコンと、ゲルマニウムとを含む層であり、
前記シリサイド層は、ニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含む化合物である、半導体装置。 - 請求項1において、
前記不純物層は、前記第1半導体層と、前記第1半導体層の表面よりせり上げられて形成された第2半導体層とに形成されている、半導体装置。 - 請求項1または2において、
前記ゲート電極は、少なくとも前記ゲート絶縁層に接する領域に形成された窒化タンタル層と、該窒化タンタル層上に形成されたタンタル層とを含む、半導体装置。 - 請求項1または2において、
前記ゲート電極は、少なくとも前記ゲート絶縁層に接する領域に形成された窒化チタン層と、該窒化チタン層上に形成されたタングステン層とを含む、半導体装置。 - 請求項1または2において、
前記ゲート電極は、前記ゲート絶縁層の上に、第1窒化タンタル層と、タンタル層と、第2窒化タンタル層とが積層されている、半導体装置。 - 半導体層の上に形成されたゲート絶縁層およびゲート電極と、
前記半導体層に形成された不純物層と、
前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極の少なくとも側面を覆うように形成されたサイドウォール絶縁層と、
少なくとも、前記ゲート電極の上に形成されたシリサイド層と、を含み、
前記ゲート電極は、シリコンとゲルマニウムとを含む層からなり、
前記シリサイド層は、ニッケルと、シリコンと、ゲルマニウムとを含む化合物である、半導体装置。 - 請求項1〜6のいずれかにおいて、
前記化合物は、NiSixGe1−x(0<x<1)である、半導体装置。 - 第1半導体層の上にゲート絶縁層およびゲート電極を形成する工程と、
前記第1半導体層に不純物層を形成する工程と、
前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極の少なくとも側面を覆うようにサイドウォール絶縁層を形成する工程と、
少なくとも前記不純物層の表面にシリサイド層を形成すること、を含み、
前記不純物層の少なくとも表面は、シリコンと、ゲルマニウムとを含む層で形成され、
前記シリサイド層は、前記不純物層の上にニッケルを堆積した後、熱処理行なうことにより形成される、半導体装置の製造方法。 - 請求項8において、
前記サイドウォール絶縁層を形成した後に、
前記サイドウォール絶縁層に覆われていない前記第1不純物層の上方に、前記第1半導体層の表面よりもせり上げられた第2半導体層を形成する工程と、
前記第2半導体層に不純物を導入する工程と、を含む、半導体装置の製造方法。 - 請求項8または9において、
前記ゲート電極は、少なくとも前記ゲート絶縁層に接する領域に窒化タンタル層を形成し、該窒化タンタル層上にタンタル層が積層されて形成される、半導体装置の製造方法。 - 請求項8または9において、
前記ゲート電極は、少なくとも前記ゲート絶縁層に接する領域に窒化チタン層を形成し、該窒化チタン層上にタングステン層が積層されて形成される、半導体装置の製造方法。 - 請求項8または9において、
前記ゲート電極は、前記ゲート絶縁層の上に、第1窒化タンタル層と、タンタル層と、第2窒化タンタル層とが積層されて形成される、半導体装置の製造方法。 - 半導体層の上に、ゲート絶縁層およびゲート電極を形成する工程と、
前記半導体層に不純物層を形成する工程と、
前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極の少なくとも側面を覆うようにサイドウォール絶縁層を形成する工程と、
少なくとも前記ゲート電極の表面にシリサイド層を形成する工程と、を含み、
前記ゲート電極は、シリコンとゲルマニウムとを含む層で形成され、
前記シリサイド層は、前記ゲート電極の上にニッケルを堆積した後、熱処理を行なうことにより形成される、半導体装置の製造方法。 - 請求項8〜13のいずれかにおいて、
前記熱処理は、550℃よりも低い温度で行なう、半導体装置の製造方法。
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