JP2004220805A - 表示素子の欠陥修復方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、表示装置の電極の短絡による欠陥を修復する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の方法は、(1)電極上面へ保護膜を形成する工程と、(2)電極の短絡部の上面の保護膜を除去する工程と、(3)電極の短絡部をエッチングする工程と、(4)保護膜を除去する工程とを具備する電極の短絡部修復方法である。本発明はさらに、該方法を使用したカラー有機ELディスプレイおよび有機ELディスプレイの製造方法に関する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極の短絡に起因する欠陥を修復する方法に関する。特に本発明は、有機ELディスプレイなどの表示装置において、電極間の短絡による欠陥を修復する方法に関する。さらに本発明は、この電極の修復方法を含む有機ELディスプレイなどの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピューターやワードプロセッサなどに用いる表示装置として、消費電力が少なく薄型でしかも軽量である液晶表示装置(LCD:LiquidCrystal Display)が多く用いられている。また、自己発光型素子である有機発光素子は、視認性が高く、低電圧で駆動できるという特徴を持つことから、実用化に関する研究が積極的になされている。
【0003】
有機発光素子を例に挙げると、透明基板上に、陽極としての透明導電性膜と、有機物からなる正孔輸送層および発光層と、陰極としての金属膜とを形成した2層の有機層を有する構造や、有機層が正孔輸送層、発光層および電子輸送層の3層からなる構造を持つ有機発光素子が知られている。
【0004】
有機発光素子の発光機構は次のように考えられている。陰極から注入された電子と、陽極から注入された正孔とが、正孔輸送層と発光層との界面近傍で再結合することにより励起子が生じて、この励起子が放射失活する過程で光を放つ。この光が陽極である透明導電性膜および透明基板を通して外部に放出され、発光が生ずる。
【0005】
このように、有機発光素子は電流注入によりエレクトロルミネッセンス(以下、「EL」とも称する)を得るデバイスであり、液晶ディスプレイ等の電界デバイスに比して大きな電流を制御しうる駆動回路と、大きな電流を流し得る陽極および陰極を必要とする。
【0006】
有機発光素子を用いた表示装置の一つに、図1に示すような、パッシブマトリクス型(単純マトリクス型)有機ELディスプレイがある。かかるパッシブマトリクス型有機ELディスプレイは、透明基板1上の複数列の陽極4(第一の電極、データライン)と、陽極と交差する複数列の陰極6(第二の電極、アドレスライン)と、これらに挟持された、有機発光層を含む有機層2とから構成される。陽極4と陰極6との交差領域が一の画素8を形成し、この画素8が複数個配列することにより表示部分が形成されており、陽極および陰極を表示部から基板周囲へ延長して形成した接続部分を介して、外部駆動回路と表示部とを接続することにより、表示装置が構成される。
【0007】
最近では、有機発光素子の発光応答速度の速さを活かした高精細なパッシブマトリクス型カラーディスプレイの研究が進んでおり、フルカラー表示や動画表示といった情報機器用途で、低コストの高品位ディスプレイを実現することへの期待が高まってきている。
【0008】
パッシブマトリクス型有機ELディスプレイを製造する際には、隣接する電極間に、プロセス上の構造欠陥に起因する電気的短絡による画質不良が発生する問題がある。
【0009】
短絡した画素を修復する方法としては、例えば、レーザーを用いて短絡した電極部分を破壊する方法(特許文献1参照)などがある。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−133803号公報
【0011】
【特許文献2】
特開平5−134112号公報
【0012】
【特許文献3】
特開平7−218717号公報
【0013】
【特許文献4】
特開平7−306311号公報
【0014】
【特許文献5】
特開平5−119306号公報
【0015】
【特許文献6】
特開平7−104114号公報
【0016】
【特許文献7】
特開平7−48424号公報
【0017】
【特許文献8】
特開平6−300910号公報
【0018】
【特許文献9】
特開平7−128519号公報
【0019】
【特許文献10】
特開平8−279394号公報
【0020】
【特許文献11】
特開平9−330793号公報
【0021】
【特許文献12】
特開平8−27934号公報
【0022】
【特許文献13】
特開平5−36475号公報
【0023】
【特許文献14】
特開平9−330793号公報
【0024】
【非特許文献1】
月刊ディスプレイ1997年、3巻、7号
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ポリマーフィルムのような薄膜上に形成された短絡部分にレーザー光を照射して、短絡部分の修復を行おうとすると、薄膜層をも破壊することになり、電極の短絡を解消することはできても、他の欠陥を生じさせることになる。例えば、フィルムELや、色変換方式ELにおいては、電極に隣接して、素子内への水分の侵入を防止するガスバリア層が配設されるが、レーザー照射によってガスバリア層が破壊されると、破壊部から水分が侵入し、ダークスポットの発生の原因となる。
【0026】
このような電極の短絡による欠陥は、他の表示装置でも問題となる。
【0027】
そこで本発明は、表示装置の電極の短絡による欠陥を修復する方法を提供することを目的とする。
【0028】
さらに本発明は、本発明の電極の短絡を修復する方法を使用した有機ELディスプレイの製造方法を提供する。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一は電極の短絡部修復方法であり、この方法は電極上面へ保護膜を形成する工程と、電極の短絡部の上面の保護膜を除去する工程と、電極の短絡部をエッチングする工程と、保護膜を除去する工程とを具備する。本発明の一態様は、透明な支持基板と、該基板上に少なくとも透明電極と、有機EL層と、第二電極とを順次積層して形成される有機ELディスプレイの電極の短絡部修復方法である。具体的には、本発明は、前記第一電極の形成後に、電極上面へ保護膜を形成する工程と、電極の短絡部上の保護膜を除去する工程と、エッチング処理により電極の短絡部を除去する工程と、保護膜を除去する工程を含む電極の短絡部の修復工程を具備する。本発明では、透明基板は、有機薄膜であるか、または、支持基板と、カラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層とを少なくとも有するものであることが好ましい。さらに本発明では、保護膜はフォトレジストであることが好ましい。また、本発明では、短絡部の上の保護膜はレーザー光により除去されることが好ましい。
【0030】
本発明の第二は、有機ELディスプレイの製造方法に関する。本発明の製造方法の一態様は、透明な基板と、該基板上に形成された少なくとも第一電極と、有機EL層と、第二電極とを含む有機ELディスプレイの製造方法であって、第一の電極の形成後に上記修復工程をさらに含むことにより電極の短絡を修復する有機ELディスプレイの製造方法である。本発明の製造方法では、透明な基板が有機薄膜であるか、または、支持基板と、カラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層とを少なくとも有するものであることが好ましい。透明な基板が支持基板と、カラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層とを少なくとも有するものである場合、本発明の有機ELディスプレイの製造方法は、支持基板上にカラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層を形成する工程をさらに含む。
【0031】
本明細書において、ディスプレイまたは表示素子は、1の画素を有するものおよび複数の画素を有するものの両方を包含する。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明は、電極の短絡に起因する欠陥を修復する方法に関する。本発明の欠陥修復方法は、(1)電極上面へ保護膜を形成する工程、(2)電極の短絡部上の保護膜を除去する工程、(3)エッチング処理により電極の短絡部を除去する工程、および(4)保護膜を除去する工程とを具備する。
【0033】
以下に図2を参照して本発明の短絡部修復方法を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0034】
図2(a)は、支持基板30とその上に形成された電極32が示されている。基板30上には電極32を形成する際に、短絡を引き起こす導電性の残渣34が残される場合がある。本発明はこの導電性の残渣34を、支持基板30を損傷することなく除去することにより電極の短絡を修復する方法である。
【0035】
本発明の電極の短絡修復方法では、前記基板30、電極32などは特に限定されない。例えば、ガラス基板、ポリマー基板、または、透明な支持基板とカラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層を少なくとも有する基板(以下、フィルタ基板とも称する。)を例に挙げることができる。本発明は、ポリマー基板、フィルタ基板に対して特に好適である。本明細書において、フィルタ基板とは、上記の通り、透明な支持基板とカラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層を少なくとも有する基板を意味するが、透明な支持基板とカラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層を少なくとも有し、さらに平坦化層、ガスバリア層などを有する基板をも包含する。なお、色変換フィルタ層とは、発光体の光を吸収して可視光の蛍光を発するフィルタを意味する。本発明では、フィルタ基板として、例えば有機ELディスプレイ用では、以下のようなものを例示することができる。
【0036】
(1)透明な支持基板上に赤、緑および青の3色のカラーフィルタを設け、該カラーフィルタ上に平坦化層およびガスバリア層を形成したフィルタ基板。
【0037】
(2)赤、緑および青の少なくとも1つの色変換フィルタ層と、残りがカラーフィルタであり、これらの上に平坦化層およびガスバリア層を形成したフィルタ基板。例えば、カラーフィルタと色変換フィルタ層の組み合わせとして、緑が色変換フィルタ層であり、赤および青がカラーフィルタであるフィルタ基板、または、赤および緑が色変換フィルタ層であり、青がカットフィルタである場合を例に挙げることができる。また、この例には全てが色変換フィルタ層である場合も包含する。
【0038】
(3)上記(2)において、色変換フィルタ層上にカラーフィルタをさらに設けたものを有する基板。
【0039】
本発明において、ポリマー基板としては、ポリカーボネート、ポリエチレンなどを材料とする薄膜などを挙げることができる。なお、本発明ではこの基板は透明であっても、不透明であってもよい。
【0040】
好ましい電極としては、IZO、ITOのような透明電極、Mg/Agのような金属電極などを挙げることができる。
【0041】
本発明の第一の工程(工程(1))は、電極表面へ保護膜を形成する工程である。本発明では、保護膜を形成する前に、支持基板上に電極を形成した後、基板をX−Yステージなどに載せて従来の手順により精査することにより短絡部分を予め検出するか、保護膜を形成した後に検出する。
【0042】
図2(b)に示されるように、保護膜36を、電極を含む支持基板上の全面に塗布する。塗布はスピンコート法、浸漬法など従来の方法を用いることができる。保護膜の材料は、後の工程(2)で電極の短絡部分のみが容易に除去でき、工程(3)の導電性残渣のエッチング処理に耐性であり、且つ、支持基板および電極上から容易に除去できるものであれば特に限定されない。例えば公知のネガ型またはポジ型レジスト材料のようなフォトレジストを使用することができる。具体的には、OFPR800(商品名、東京応化製)ポジ型レジストなどを好適に使用することができる。
【0043】
保護膜36の塗布後、ベーキングなどにより保護膜を硬化する。ベーキングの条件は使用する保護膜および支持基板材料により適宜選択すればよい。
【0044】
本発明の第二の工程(工程(2))は、電極の短絡した部分の保護膜を除去する工程である。短絡部分が予め検出されている場合は、その部分の保護膜を除去し、短絡部分の検出が行われていない場合は、短絡部分の検出の後保護膜を除去する。保護膜は、例えばレーザーリペア装置などを用いてレーザーにより除去することが好ましい。レーザーリペア装置を用いれば、保護膜の形成の後、短絡部分の検出とレーザーによる保護膜の除去とを平行して行うことができる。本発明では、支持基板を損傷しないようにするため、保護膜のみを除去する。レーザー光により保護膜を除去する工程を図2(c)および(d)に示した。これらの図に示されるように、電極の短絡部34のみにレーザー光38を照射し、保護膜36を除去する。
【0045】
短絡部が複数存在する場合には、各短絡部に対してレーザー照射を繰り返し適用し、電極の短絡部分の保護膜を除去する。
【0046】
保護膜は、レーザーにより直接除去されてもよく、あるいは、支持基板などの材料を損傷しない限りにおいて光照射と現像処理を併用してもよい。これらの手順は、フォトレジスト技術として知られる通常の手順に従えばよい。
【0047】
レーザーリペア装置などのレーザー光を用いて保護膜を除去する場合、例えば上記ポジ型レジストでは、レーザー光源に、YAGレーザーの第二高調波(532nm)を好適に使用することができる。
【0048】
本発明の第三の工程(工程(3))は、電極の短絡部分をエッチング処理し、導電性残渣を除去する工程である。エッチング処理には、エッチング剤に基板を浸漬する浸漬方法、エッチング剤を噴霧するスプレー法などの方法を用いることができる。エッチング処理により、図2(e)に示されるように、導電性残渣34を除去する。エッチング剤は、除去される電極の短絡部の導電性残渣の材質、保護膜の材料などにより異なるので、目的に応じて適切に選択すればよい。導電性残渣は一般に電極の形成時に除去されないで残る電極の残留物であるので、電極のパターン形成に使用できるエッチング剤を使用することができる。例えば、IZO電極の短絡を修復する場合には、濃度3〜10%のシュウ酸溶液を使用してエッチング処理を行えばよい。
【0049】
エッチングの条件は、使用する方法、除去される導電性残渣等により異なるので適宜選択すればよい。
【0050】
本発明の第四の工程(工程(4))は、保護膜を除去する工程である。保護膜の除去には、保護膜を溶解する溶液に保護膜を含む基板を浸漬する浸漬方法、保護膜を溶解する溶液を噴霧するスプレー法などの方法を用いることができる。本工程により、図2(f)に示されるように、保護膜36を除去し、電極の短絡が修復された基板を得ることができる。保護膜を除去するための溶液は、保護膜の材料などにより異なるので、目的に応じて適切に選択すればよい。
【0051】
除去の条件は、除去される保護膜および除去の方法により異なるので適宜選択すればよい。
【0052】
以上のように本発明により、支持基板を損傷することなく、しかも簡便且つ正確に電極の短絡部を修復することができる。
【0053】
本発明は、電極がポリマー基板、フィルタ基板などの損傷を受けやすい層上に形成されている場合に好適に適用することができる。
【0054】
以下にボトムエミッション型のカラー有機ELディスプレイを例に取り、本発明の短絡部修復方法を具体的に説明する。この短絡部修復方法は、例えば、透明な支持基板と、カラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層とを少なくとも有する基板上に少なくとも透明電極と、有機EL層と、第二電極とを順次積層して形成されるカラー有機ELディスプレイに好適に適用できる。この方法には、前記第一の電極の形成後に、(1)電極上面へ保護膜を形成する工程、(2)電極の短絡部の上面の保護膜を除去する工程、(3)電極の短絡部をエッチングする工程、および(4)保護膜を除去する工程を含む電極の短絡部の修復工程が含まれる。
【0055】
図3を参照してこの短絡部修復方法を具体的に説明する。図3では、支持基板400上に青のカラーフィルタ402、並びに、赤および緑の色変換フィルタ層(404、406)、ブラックマトリックス412、平滑化層414、およびガスバリア層415を備えたフィルタ基板を例に取り説明する。
【0056】
まず、図3(a)に示される、支持基板400上に青のカラーフィルタ402、赤および緑の色変換フィルタ層404、406、ブラックマトリックス412、平滑化層414、並びに、ガスバリア層415を備えたフィルタ基板を準備する。このフィルタ基板上に透明電極408を形成する(フィルタ基板および電極の形成方法は後述する)。図3(a)には、短絡部410がある。電極の短絡部は、保護膜を形成する前または後に基板をX−Yステージなどに載せて従来の手順で精査することにより検出する。
【0057】
次に、スピンコート法、浸漬法など従来の方法を用いて図3(b)に示されるように、電極を含む基板上の全面に保護膜416を塗布する。保護膜の材料は、導電性残渣のエッチング処理に耐性であり、且つ、支持基板および電極上から容易に除去できるものであれば特に限定されない。例えば公知のネガ型またはポジ型レジスト材料のようなフォトレジストを使用することができる。例えば、OFPR800(商品名、東京応化製)ポジ型レジストなどを好適に使用することができる。
【0058】
保護膜416の塗布後、ベーキングなどにより保護膜を硬化する。
【0059】
次に、電極の短絡した部分の保護膜を除去する。短絡部分が予め検出されている場合は、その部分の保護膜を除去し、保護膜の形成の後に検出を行う場合には短絡部分の検出と平行して保護膜の除去を行えばよい。保護膜は、例えばレーザーリペア装置などを用いてレーザーにより除去することができる。なお、レーザーリペア装置を用いれば、保護膜の形成の後、短絡部分の検出とレーザーによる保護膜の除去とを平行して行うことができる。本発明では、基板を損傷しないようにするため、電極の短絡部410のみにレーザー光418を照射し、短絡部上の保護膜416のみを除去する(図3(c)、(d))。
【0060】
短絡部が複数存在する場合には、この工程を、各短絡部に対して繰り返し適用し、電極の短絡部分の保護膜を除去する。
【0061】
レーザーリペア装置などのレーザー光を用いて保護膜を除去する場合、例えば上記ポジ型レジストでは、レーザー光源に、YAGレーザーの第二高調波(532nm)を使用することができる。
【0062】
次に、電極の短絡部分をエッチング処理し、電極の短絡部410を除去する(図3(e))。エッチング処理は、エッチング剤に基板を浸漬する浸漬方法、エッチング剤を噴霧するスプレー法などの方法で行うことができる。エッチング剤は目的に応じて適切に選択すればよい。導電性残渣は一般に電極の形成時に除去されないで残る電極の残留物であるので、電極のパターン形成に使用できるエッチング剤を使用することができる。例えば、IZO電極の短絡を修復する場合には、濃度3〜10%のシュウ酸溶液を使用してエッチング処理を行えばよい。
【0063】
エッチングの条件は、使用する方法、除去される導電性残渣等により異なるので適宜選択すればよい。
【0064】
次に、保護膜416を除去する(図3(f))。保護膜の除去には、保護膜を溶解する溶液に保護膜を有する基板を浸漬する浸漬方法、保護膜を溶解する溶液を噴霧するスプレー法などの方法を用いることができる。これにより、図3(f)に示されるように、保護膜416が除去され、電極の短絡が修復された基板が得られる。保護膜を除去するための溶液は、保護膜の材料などにより異なるので、目的に応じて適切に選択すればよい。
【0065】
保護膜の除去の条件は、除去される保護膜により異なるので適宜選択すればよい。
【0066】
以上のように本発明により、基板を損傷することなく、しかも簡便且つ正確に電極の短絡部を修復することができる。
【0067】
本発明の短絡部修復方法は、フィルタ基板を有しない有機ELディスプレイにも適用することができる。即ち、本発明は、例えば、基板と、該基板上に少なくとも第一電極と、有機EL層と、第二電極とを順次積層して形成される有機ELディスプレイの電極の短絡部修復方法を包含する。この、有機ELディスプレイの電極の短絡部修復方法は、前記第一電極の形成後に、(1)電極上面へ保護膜を形成する工程、(2)電極の短絡部の上面の保護膜を除去する工程、(3)電極の短絡部をエッチングする工程、および(4)保護膜を除去する工程を含む電極の短絡部の修復工程を含む。この電極の短絡部の修復工程は、先に説明した修復工程と同じである。
【0068】
本発明の方法は、基板がポリマー基板やフィルタ基板のようなレーザーなどで損傷を受ける可能性のある表示装置の修復に特に有用である。ポリマー基板は、先に説明したものを挙げることができる。また、本発明の方法は、フィルム型のEL素子やELディスプレイの電極の短絡部の修復にも適用できる。さらに、本発明の方法は、コンタクトホールを有するTFT型有機ELディスプレイ、例えば白色光源とカラーフィルタを組み合わせたディスプレイの電極の短絡部の修復にも適用できる。
【0069】
本発明の短絡部修復方法は、有機ELディスプレイなどの製造方法に適用することができる。即ち、本発明の方法は、有機ELディスプレイの製造方法における電極の短絡の修復工程として適用可能である。例えば透明な支持基板上に、カラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層とを少なくとも有するフィルタ基板と、第一電極と、有機発光層と、第二の電極と、封止樹脂が設けられたボトムエミッション型有機ELディスプレイの製造方法に適用可能である。
【0070】
以下にボトムエミッション型有機ELディスプレイの製造方法に本発明の修復工程を適用した例を具体的に説明する。この製造方法は、例えば、透明な支持基板と、その上に設けられた青のカットフィルタと、赤および緑の色変換フィルタ層と、平坦化層と、ガスバリア層を有するフィルタ基板、並びに、該フィルタ基板上に形成された少なくとも透明電極と、有機EL層と、第二電極とを含む有機ELディスプレイの製造方法であって、該製造方法が、フィルタ基板を形成する工程と、該フィルタ基板上に透明電極を形成する工程と、該透明電極上に有機EL層を形成する工程と、該有機EL層上に第二電極を形成する工程とを含み、さらに前記第一電極を形成する工程の後に電極の短絡部の修復工程を含むものである。この電極の短絡部の修復工程は、(1)電極上面へ保護膜を形成する工程、(2)電極の短絡部の上面の保護膜を除去する工程、(3)電極の短絡部をエッチングする工程、および(4)保護膜を除去する工程を含む。
【0071】
以下に、このボトムエミッション型カラー有機ELディスプレイの製造方法を例に取り説明する。なお、以下の説明では、第一の電極が陽極であり、第二の電極が陰極である場合を例に取り説明する。この製造方法では、透明な支持基板上に、青のカットフィルタ、赤および緑の色変換フィルタ層をまず形成する。具体的には、染料または顔料を含有したマトリックス樹脂を、例えばコーニング社製のガラス(ノンアルカリガラスである、コーニング1737ガラス)のような透明基板上に、スピンコート法などを用いて塗布し、フォトリソグラフィー法などによりパターンニングを行うことによりカラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層を形成する。次いで平坦化層、ガスバリア層を形成する。
【0072】
以下にフィルタ基板の形成方法を具体的に説明する。
1)カラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層の作製
[青色フィルタ層の作製]
青色フィルタ層の材料を透明な支持基板上に、スピンコート法などを用いて塗布し、フォトリソグラフィー法などによりパターンニングを実施すことにより、青色フィルタ層のラインパターンを得ることができる。すなわち、青色フィルタ層の材料を塗布、乾燥した後、この上に、レジストをスピンコート法、噴霧法、ディップ法のような塗布手段で塗布し、青色フィルタ層の領域が形成されるようなマスクを通して露光(UV照射など)し、パターンニングを行う。次いで、この開口部に相当する部分のマトリックス樹脂及びレジストを現像により除去し、所望のパターンを有する青色フィルタ層を形成する。
【0073】
[緑色変換フィルタ層の作製]
緑色変換用の蛍光色素を溶剤へ溶解させ、これに光重合性樹脂を加えて、硬化性樹脂組成物の溶液を得る。この溶液を、青色フィルタのラインパターンをすでに形成した、透明な支持基板上に、スピンコート法などを用いて塗布し、フォトリソグラフィー法などによりパターンニングを実施すことにより、緑色変換フィルタ層のラインパターンを得ることができる。すなわち、緑色変換フィルタ層の材料を塗布、乾燥した後、この上に、レジストをスピンコート法、噴霧法、ディップ法のような塗布手段で塗布し、緑色の色変換フィルタ層の領域が形成されるようなマスクを通して露光(UV照射など)し、パターンニングを行う。次いで、この開口部に相当する部分のマトリックス樹脂及びレジストを現像により除去し、所望のパターンを有する緑色変換フィルタ層を形成する。
【0074】
[赤色変換フィルタ層の作製]
赤色変換用の蛍光色素を溶剤へ溶解させ、これに光重合性樹脂を加えて、硬化性樹脂組成物の溶液を得る。この溶液を、青色フィルタ層および緑色変換フィルタ層のラインパターンを形成した透明な支持基板上に、スピンコート法などを用いて塗布し、フォトリソグラフィー法などによりパターンニングを実施すことにより、赤色変換フィルタ層を得る。すなわち、赤色変換フィルタ層の材料を塗布、乾燥した後、この上に、レジストをスピンコート法、噴霧法、ディップ法のような塗布手段で塗布し、赤色変換フィルタ層の領域が形成されるようなマスクを通して露光(UV照射など)し、パターンニングを行う。次いで、この開口部に相当する部分のマトリックス樹脂及びレジストを現像により除去し、所望のパターンを有する赤色変換フィルタ層を形成する。
【0075】
なお、上記各フィルタ層の形成において、乾燥は、60℃から100℃、好ましくは80℃で行われる。そのほかの条件は、従来から知られている条件を用いることができ、あるいは、そのような条件から当業者により容易に導くことができる。
【0076】
さらに本発明では、色変換層に、カラーフィルタ層をさらに設けてもよい。すなわち、上記の緑色または赤色の変換フィルタ層のみでは十分な色純度が得られない場合は、カラーフィルタ層を設けることができる。カラーフィルタ層の厚さは1〜1.5μmが好ましい。また、このカラーフィルタ層は、上記青色フィルタ層と同様の方法で形成することができる。
【0077】
2)マトリックス樹脂
次に、本発明の色変換フィルタ層に用いられるマトリックス樹脂について説明する。マトリックス樹脂は、光硬化性樹脂または光熱併用型の硬化性樹脂からなる。これを、光および/または熱処理して、ラジカル種やイオン種を発生させて重合または架橋させ、樹脂を不溶不融化させて、色変換フィルタ層を形成する。
【0078】
光硬化性または光熱併用型の硬化性樹脂には、(1)アクロイル基やメタクロイル基を複数有するアクリル系多官能モノマーおよびオリゴマー、(2)ポリビニル桂皮酸エステル、(3)鎖状または環状オレフィン、(4)エポキシ基を有するモノマーなどが含まれる。また、光硬化性樹脂または光熱併用型の硬化性樹脂は、色変換フィルタ層として硬化されない状態では、有機溶媒またはアルカリ溶液に可溶であることが好ましい。
【0079】
これらの硬化性樹脂は、例えば以下のような組成物として使用され、基板上に塗布された後、パターンニングされる。例えば、(1)の硬化性樹脂は、光または熱重合開始剤と混合され、この組成物を塗布した後、光または熱処理して、光ラジカルや熱ラジカルを発生させて重合させる。また、(2)の硬化性樹脂は、増感剤と混合され、この組成物を塗布した後、光または熱処理により二量化させて架橋する。(3)の硬化性樹脂は、ビスアジドと混合され、この組成物を塗布した後、光または熱処理によりナイトレンを発生させ、オレフィンと架橋させる。(4)の硬化剤は、光酸発生剤と混合され、この組成物を塗布した後、光または熱処理により、酸(カチオン)を発生させて重合させる。本発明では、特に(1)の光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂からなる組成物が高精細でパターンニングが可能であり、耐溶剤性、耐熱性等の信頼性の面でも好ましい。
【0080】
3)ブラックマトリックス
ブラックマトリックスは、可視光をよく吸収し、発光部及び色変換フィルタ層へ悪影響を与えないものであれば特に限定されない。本発明では、黒色の無機層、黒色顔料または黒色染料を樹脂に分散した層等によりブラックマトリックスを形成することが好ましい。例えば、黒色の無機層としては、クロム膜(酸化クロム/クロム積層膜)などを挙げることができる。また、黒色顔料または黒色染料を樹脂に分散した層としては、例えば、カーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドン等の顔料または染料をポリイミドなどの樹脂に分散したもの、カラーレジストなどが挙げられる。これらのブラックマトリックスは、スパッタ法、CVD法、真空蒸着等のドライプロセス、スピンコート法のようなウエットプロセスにより形成することができ、フォトリソグラフィー法等によりパターンニングすることができる。
【0081】
本発明では、ブラックマトリックスの光反射率は、40以下、好ましくは30%以下、より好ましくは10%以下である。これ以上の反射率であると、外部からの入射光を反射し、コントラストを低下させる原因となる。本発明では、上記クロム膜(数十%)、及び顔料分散樹脂層(10%以下)が好ましい光反射率を有するが、クロム膜よりも顔料分散樹脂層の方が低い反射率を有するため好ましい。但し、無機層は、材料により電気伝導性を持たせることが可能であり、透明電極の補助電極としての機能を持たせることができる場合があるので、ブラックマトリックスの材料は、フィルタ基板の用途に応じて適宜選択すればよい。
【0082】
ブラックマトリックスは、好ましくは0.5〜2.0μmの厚さを有する。
【0083】
以上のようにして、本発明のカラーフィルタと色変換フィルタ層が形成される。
【0084】
有機ELディスプレイでは、平滑化層およびガスバリア層を形成する。以下にこれらの作製につて説明する。
【0085】
4)平滑化層
平滑化層は、上記のカラーフィルタおよび色変換フィルタ層上に、平滑化層を形成するための材料を、スピンコート法等で塗布し、オーブンのような加熱手段でベーキング(例えば100℃から180℃、好ましくは130℃)することにより形成することができる。
【0086】
平滑化層は、例えば、可視域における透明性が高く(400〜800nmの範囲で透過率50%以上)、Tgが100℃以上であり、表面硬度が鉛筆硬度で2H以上である層である。平滑化層に使用できる材料は、基板上に表面が平坦となるように塗膜を形成でき、カラーフィルタおよび色変換フィルタ層の機能を低下させない材料であればよい。例えば、イミド変性シリコーン樹脂(特開平5−134112号公報、特開平7−218717号公報、特開平7−306311号公報等(上記特許文献2から4)、無機金属化合物(TiO、AL、SiO等)をアクリル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂等の中に分散したもの(特開平5−119306号公報、特開平7−104114号公報等(上記特許文献5および6))、紫外線硬化型樹脂としてのエポキシ変性アクリレート樹脂(特開平7−48424号公報(上記特許文献7))、アクリレートモノマー/オリゴマー/ポリマーの反応性ビニル基を有する樹脂、レジスト樹脂(特開平6−300910号公報、特開平7−128519号公報、特開平8−279394号公報、特開平9−330793号公報等(上記特許文献8から11))、無機化合物のゾル−ゲル法を用いることができる材料(月刊ディスプレイ1997年、3巻、7号(上記非特許文献1)に記載、特開平8−27934号公報等(上記特許文献12))、フッ素系樹脂(特開平5−36475号公報、特開平9−330793号公報等(上記特許文献13および14))等の光硬化型樹脂および/または熱硬化型樹脂がある。
【0087】
この平滑化層を色変換方式のカラー有機ELディスプレイに適用する際には、考慮しなければならない重要な要素が有る。すなわち、その要素とは、平滑化層の膜厚が表示性能、特に視野角特性に及ぼす影響である。本発明の色変換方式のカラー有機ELディスプレイにおいて、特に重要な視野角特性とは、素子に対して見る角度を変えた際に生じる色の変化である。
【0088】
平滑化層を厚くしすぎると、有機EL層で発生した光が、平滑化層を介して色変換フィルタ層に届くまでの光路長が長くなる。その結果、カラー有機ELディスプレイを用いて構築されたディスプレイを斜め方向から見ると、隣接する別の色の画素への光の漏れ(光学的クロストーク)が発生する。ディスプレイの表示性能として考えると、この光学的クロストークによる隣接色の発光量の比率が、本来の色の発光量に対して、十分小さいことが要求される。
【0089】
5)ガスバリア層
ディスプレイのような発光素子に色変換フィルタ層を用いる場合、発光部が水分やアルカリ等に弱いことがある。そのような場合、フィルタ基板の各要素を密閉し、外部の有害なガスや水分などから、カラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層、ブラックマトリックスなどを保護するための層をガスバリア層として設ける。
【0090】
ガスバリア層には、電気絶縁性を有し、ガス、水分、アルカリ、有機溶剤等に対するバリア性を有し、可視域における透明性が高く(400〜800nmの範囲で透過率50%以上)、電極の成膜に耐えうる硬度として、好ましくは2H以上の膜硬度を有する材料を用いることができる。例えば、SiO、SiN、SiN、AlO、TiO、TaO、ZnO等の無機酸化物、無機窒化物等が使用できる。これらの材料は、平滑化層の表面の平坦性を損なうことなく、層を形成することができる。
【0091】
ガスバリア層は、スパッタ法などで成膜することができる。
【0092】
次にガスバリア層の上面にスパッタ法などにより透明電極(陽極)を全面成膜する。この透明電極上にレジスト剤を塗布した後、フォトリソグラフィー法などによりパターンニングを行い、それぞれの色の発光部に位置するストライプパターンからなる透明電極(陽極)を得ることができる。
【0093】
次に、電極の短絡修復工程を適用する。電極の短絡部修復工程は、図3を用いて説明したカラー有機ELディスプレイの電極の短絡部の修復方法と同じである。即ち、基板全面にポジ型レジストのような保護膜を形成し、YAGレーザーなどで短絡部の保護膜を除去し、エッチング処理により短絡部の導電性残渣を除去し、最後に保護膜を除去する。本発明では、電極の短絡修復工程を適用するに際し、保護膜はレーザーリペア装置により除去されることが好ましい。例えば、保護膜を形成した後に、レーザーリペア装置のX−Yステージ上で短絡部の検出を行うと共に、レーザーにより短絡部分の保護膜を除去すればよい。
【0094】
次に、図4を参照して、有機EL層、陰極などの形成を説明する。
【0095】
電極の短絡を除去した後、陽極上に有機EL層420を形成する。有機EL層は、抵抗加熱蒸着装置などを用いて、例えば正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を、真空を破らずに順次成膜すればよい(図4(a)参照)。なお、有機EL層420はこの構成に限らず、種々の形態をとりうる。それぞれの形態においても、各層は抵抗加熱蒸着装置などを用いて成膜すればよい。
【0096】
この後、陽極のラインと垂直なストライプパターンが得られるマスクを用いて第二電極(陰極)422を、真空を破らずに形成する(図4(b))。
【0097】
次いで、得られた素子をグローブボックス内で、乾燥窒素雰囲気下において、封止ガラス428とUV硬化接着剤などからなる外周封止層424を用いて封止する。必要に応じて、充填剤を注入し、充填剤層426を形成する。充填剤を封入する場合には、外周封止層424の一部に孔を設けて外周封止層424を硬化させ、この孔から充填剤を注入した後、この孔を塞げばよい(図4(c))。
【0098】
また、本発明では、封止用基板428、外周封止層424及び充填剤層426は、例えば紫外線硬化樹脂または熱光併用型硬化樹脂などの樹脂を、素子上に均一に塗布し、これを硬化することで一体に形成してもよい。
【0099】
このようにしてカラー有機ELディスプレイ40を製造することができる。
【0100】
本発明の短絡部修復方法は、フィルタ基板を有しない有機ELディスプレイにも適用することができる。即ち本発明は、基板と、該基板上に少なくとも透明電極と、有機EL層と、第二電極とを順次積層して形成される有機ELディスプレイの製造方法を包含する。この有機ELディスプレイの製造方法は、基板上に第一電極を形成する工程と、該第一電極上に有機EL層を形成する工程と、該有機EL層上に第二電極を形成する工程とを含み、さらに前記第一電極を形成する工程の後に、(1)電極上面へ保護膜を形成する工程、(2)電極の短絡部の上面の保護膜を除去する工程、(3)電極の短絡部をエッチングする工程、および(4)保護膜を除去する工程を含む。
【0101】
この有機ELディスプレイの製造方法は、上記のカラー有機ELディスプレイの説明において、フィルタ基板の製造工程を除いた工程と同じである。即ち、図5(a)に示すような、例えば透明な有機薄膜のような支持基板400上に短絡部410を有する第一電極408が設けられた基板に本発明の電極の短絡修復工程を適用し、次いで有機EL層および第二電極を形成し、得られた基板を封止して、有機ELディスプレイが得られる。
【0102】
本発明の有機ELディスプレイの製造方法の手順および条件は、上記カラー有機ELディスプレイの製造方法の対応する手順をそのまま適用することができる。本発明の有機ELディスプレイの製造方法により、例えば図5(b)に示すような、基板400上に第一電極408、有機EL層420、第二電極422、封止用基板428、外周封止層424および充填剤層426を有する有機ELディスプレイ60を製造することができる。
【0103】
【実施例】
以下に本発明を実施例により詳細に説明する。以下の実施例は、本発明の例示であり、本発明を制限することを意図しない。また、以下の実施例では、適宜図面を参照して説明する。
【0104】
(実施例1)
1)フィルタ基板の製造
フィルタ基板(図3(a)で電極408を除いた部分として示される。)を作成した。
【0105】
[ブラックマトリックス412の作製]
[青色フィルタ層402の作製]
透明な光重合製樹脂(新日鉄化学(株)製、259PAP5)の固形分100重量部に、青色染料として下記構造式(1)を有する色素を2重量部添加し、さらに第二の色素(Lambda Physik社製、HDITCI)を1重量部添加した。これを青色カラーフィルタ塗布液とした。
【0106】
【化1】
Figure 2004220805
【0107】
ガラス基板400上に、前記青色カラーフィルタ塗布液をスピンコート法により塗布し、80℃で加熱乾燥した後、フォトリソグラフィ法を用いて、青色カラーフィルタ層402を形成した。
【0108】
[緑色変換フィルタ層404の作製]
蛍光色素としてクマリン6(0.7重量部)を溶剤であるプロピレングリコールモノエチルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解した。これに、光重合性樹脂の「V259PA/P5](商品名、新日鐵化成工業株式会社)100重量部を加えて溶解し、緑色変換フィルタ塗布液を得た。この塗布液を、すでに青色変換フィルタ層を形成した透明基板400上にスピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフィ法により緑色変換フィルタ層404を形成した。
【0109】
[赤色変換フィルタ層406の作製]
蛍光色素としてクマリン6(0.7重量部)、ローダミン6G(0.3重量部)、およびベーシックバイオレット11(0.3重量部)を溶剤であるプロピレングリコールモノエチルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解した。これに、光重合性樹脂の「V259PA/P5](商品名、新日鐵化成工業株式会社)100重量部を加えて溶解し、赤色変換フィルタ塗布液を得た。この塗布液を、すでに青色変換フィルタ層および緑色変換フィルタ層を形成した透明基板400上にスピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフィ法により赤色変換フィルタ層406を形成した。
【0110】
[平滑化層の作製]
透明性光重合性樹脂(新日鉄化学(株)製、259PAP5)をスピンコート法により青、緑および赤の各色変換フィルタ層を形成した基板上に塗布し、この後、150℃のオーブン中でベーキングすることにより、平滑層414を得た。
【0111】
[ガスバリア層の作製]
SiOからなるガスバリア層をスパッタ法により平滑化層上に全面成膜した。
【0112】
以上のようにして本発明のフィルタ基板を形成できる。
【0113】
2)カラー有機ELディスプレイの製造
次に、図4(c)に示されるようなパッシブ駆動型のカラー有機ELディスプレイを製造した。
【0114】
[透明電極408の作製]
スパッタ法により透明電極(IZO)をフィルタ基板の平滑化層の上に全面成膜した。このIZO上にレジスト剤「OFPR800」(商品名、東京応化製)を塗布した後、フォトリソグラフィ法によりパターンニングを行い、各フィルタ層上部に透明電極408を形成した。
【0115】
[透明電極の短絡部の除去工程]
まず、スピンコート法を用いて図3(b)に示されるように、電極を含む基板上の全面に保護膜を塗布する。保護膜の材料は、OFPR800(商品名、東京応化製)ポジ型レジストを使用する。
【0116】
保護膜の塗布後、ベーキングなどにより保護膜を硬化する。
【0117】
次に、電極の短絡した部分の保護膜を除去する。保護膜の除去は、YAGレーザー、光学顕微鏡、X−Yステージを有するレーザーリペア装置を用いて行った。
【0118】
レーザーリペア装置を使用することにより、保護膜を形成した後に基板をX−Yステージなどに載せて短絡部分を検出すると共に、保護膜の除去を行うことができる。保護膜は、YAGレーザーの第二高調波(532nm)を用いて除去する。本発明では、基板を損傷しないようにするため、電極の短絡部のみにレーザー光を照射し、短絡部上の保護膜のみを除去する(図3(c)、(d)参照)。
【0119】
短絡部が複数存在する場合には、上記手順を、短絡部に関して繰り返し適用し、電極の短絡部分の保護膜を除去する。
【0120】
次に、シュウ酸溶液のようなエッチング剤に浸漬して電極の短絡部分を除去する(図3(e)参照)。
【0121】
次に、保護膜を、保護膜を溶解する溶液(104剥離液、東京化成)に浸漬することで除去する(図3(f)参照)。これにより、図3(f)に示されるように、保護膜が除去され、電極の短絡が修復された基板が得られる。
【0122】
[有機EL層420および金属電極422の作製」
上述のように透明電極を形成した基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層からなる有機EL層420を、真空を破らずに順次成膜した。成膜に際して、真空槽内の圧力は、1×10−4Paとした。正孔注入層は、銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層した。正孔輸送層は、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm積層した。有機発光層は4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電子注入層はアルミニウムキレート(Alq)を20nm積層した。
【0123】
この後、透明電極(IZO)のラインと垂直に幅30μm、330μmピッチのストライプパターンが得られるマスクを用いて、厚さ200nmのMg/Ag(10:1の重量比)層から成る電極422を、真空を破らずに形成した。
【0124】
[封止]
上記のようにして得られたカラー有機ELディスプレイをグローブボックス内において、乾燥窒素雰囲気下(酸素および水分濃度共に10ppm以下)で封止する。封止は、UV硬化接着剤を用いて外周封止層424および充填剤層426を形成し、さらに封止用ガラス428を接着することにより行った。
【0125】
(実施例2)
フィルタ基板に代えて、ポリマーフィルム(材料:ポリカーボネート)と、ガスバリア層として実施例1の無機膜を有する基板を用いた以外、実施例1と同様にして図5に示すような有機ELディスプレイを製造した。
【0126】
(比較例1)
上記透明電極の短絡部除去工程において直接電極の短絡部を除去したこと以外、実施例1と同様に有機ELディスプレイを製造した。
【0127】
(比較例2)
上記透明電極の短絡部除去工程において直接電極の短絡部を除去したこと以外、実施例2と同様に有機ELディスプレイを製造した。
【0128】
(評価)
実施例および比較例に開示した製法により、各条件共に10枚づつ作製した有機ELディスプレイを高温駆動試験(85℃、500h)にかけ、ディスプレイの画質を検査した。
【0129】
試験の結果、実施例1で電極の短絡部を修復したカラー有機ELディスプレイでは、修復箇所でのダークスポットは発生せず、画質欠陥は生じなかった。一方、比較例により製造されたカラー有機ELディスプレイおよび有機ELディスプレイは、修復箇所にダークスポットが発生し、画質欠陥が生じた。
【0130】
試験の結果を表1に示す。
【0131】
【表1】
Figure 2004220805
【0132】
【発明の効果】
本発明によれば、液晶表示素子、フィルムELを含む有機ELディスプレイなどの電極間の短絡を、基板(例えば有機薄膜、カラー変換膜などの有機層)へダメージを与えることなく修復することができる。特に本発明の方法は、高品質な有機ELディスプレイを歩留まり良く形成するために有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機発光素子を用いた、パッシブマトリクス型ディスプレイの概略図である。
【図2】本発明の方法により電極の短絡部を除去する場合の工程図である。
【図3】本発明の方法により電極の短絡部を除去する場合の工程図である。
【図4】本発明のカラー有機ELディスプレイを製造する際の工程図である。
【図5】本発明の方法により製造される有機ELディスプレイの構造を示す概略図である。
【符号の説明】
1 透明基板
2、420 有機層
4、408 陽極
6、422 陰極
8 画素
32 電極
34、410 導電性残渣
38、418 レーザー光
30 基板
36、416 保護膜
40 カラー有機ELディスプレイ
60 有機ELディスプレイ
400 支持基板
402、404、406 色変換フィルタ層
412 ブラックマトリックス
414 平滑化層
424 外周封止層
426 充填剤層
428 封止用基板

Claims (11)

  1. 電極の短絡部修復方法であって、
    (1)電極上へ保護膜を形成する工程と、
    (2)電極の短絡部上の保護膜を除去する工程と、
    (3)エッチング処理により電極の短絡部を除去する工程と、
    (4)保護膜を除去する工程
    とを具備することを特徴とする電極の短絡部修復方法。
  2. 基板と、該基板上に少なくとも第一電極と、有機EL層と、第二電極とを順次積層して形成される有機ELディスプレイの電極の短絡部修復方法であって、前記第一の電極の形成後に、
    (1)電極上へ保護膜を形成する工程、
    (2)電極の短絡部上の保護膜を除去する工程、
    (3)エッチング処理により電極の短絡部を除去する工程、および
    (4)保護膜を除去する工程
    を含む電極の短絡部の修復工程を具備することを特徴とする電極の短絡部修復方法。
  3. 前記基板が、透明な支持基板と、カラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層とを少なくとも有することを特徴とする請求項2に記載の電極の短絡部修復方法。
  4. 前記基板が有機薄膜であることを特徴とする請求項2に記載の電極の短絡部修復方法。
  5. 前記保護膜を除去する工程がレーザー光照射を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電極の短絡部修復方法。
  6. 前記保護膜がフォトレジストであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の電極の短絡部修複方法。
  7. 基板と、該基板上に形成された少なくとも第一電極と、有機EL層と、第二電極とを含む有機ELディスプレイの製造方法であって、該製造方法が、基板上に第一電極を形成する工程と、該第一電極上に有機EL層を形成する工程と、該有機EL層上に第二電極を形成する工程とを含み、さらに前記第一電極を形成する工程の後に、
    (1)電極上へ保護膜を形成する工程、
    (2)電極の短絡部上の保護膜を除去する工程、
    (3)エッチング処理により電極の短絡部を除去する工程、および
    (4)保護膜を除去する工程
    を含む電極の短絡部の修復工程を具備することを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
  8. 前記基板が、透明な支持基板と、カラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層とを少なくとも有し、該支持基板上に少なくともカラーフィルタ若しくは色変換フィルタ層を形成する工程をさらに具備することを特徴とする請求項7に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  9. 前記基板が有機薄膜であることを特徴とする請求項7に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  10. 前記保護膜を除去する工程がレーザー光照射を含むことを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  11. 前記保護膜がフォトレジストであることを特徴とする請求項7から10に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
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