JP2004220423A - 交差点内交通事故状況把握システムおよび電子ナンバープレート - Google Patents
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Abstract
【課題】交差点内で発生した交通事故の、事故発生時およびその直前の車両の状況を把握し、自動記録しておくシステムを提供する。
【解決手段】各車線の交差点入口付近に路側通信装置を設置し各車線から交差点に進入する車両の電子ナンバープレートの内容を読み取り記録制御装置に通報する。各車線の交差点出口の上部に速度/距離検出装置を設置し、各車線から交差点に進入してくる車両および進入後の車両までの距離とその速度を検出して記録制御装置に通報する。信号機制御装置は信号切り換えタイミングを記録制御装置に通報する。記録制御装置は各装置から通報された各種情報を時刻と共に記憶する。記録制御装置は、更に事故発生状態を検出し、また衝撃センサからの衝撃発生通報を受信し、時刻と共に記録する。
【選択図】 図1
【解決手段】各車線の交差点入口付近に路側通信装置を設置し各車線から交差点に進入する車両の電子ナンバープレートの内容を読み取り記録制御装置に通報する。各車線の交差点出口の上部に速度/距離検出装置を設置し、各車線から交差点に進入してくる車両および進入後の車両までの距離とその速度を検出して記録制御装置に通報する。信号機制御装置は信号切り換えタイミングを記録制御装置に通報する。記録制御装置は各装置から通報された各種情報を時刻と共に記憶する。記録制御装置は、更に事故発生状態を検出し、また衝撃センサからの衝撃発生通報を受信し、時刻と共に記録する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交差点内での事故発生時およびその直前の交差点内車両の車番や速度、位置情報等を把握して時刻と共に記憶しておく交差点内交通事故状況把握技術、およびそれに使用する電子ナンバープレートに関する。
【0002】
【従来の技術】
交差点内では、毎年多くの交通事故が発生している。このような交差点内交通事故が発生した場合、発生時の状況把握は当事者の証言が頼りであり、事故発生時の車両の速度、位置、交差点進入時の車両速度、進入時刻、進入時信号状況等を特定することは極めて困難な作業である。事故発生時およびその直前におけるこうした情報、状況が正確に記録として残されていれば、それを解析することで事故原因の究明が容易になる。こうしたことから、従前よりこうした事故発生状況を正確に把握し自動記録しておくシステムの開発が要望されてきた。
【0003】
こうした課題を解決する従来技術としては、例えば、交差点に設置しておいたカメラの捉えた画像を過去の事故画像と比較することにより、事故発生を判別するものがある(特許文献1参照)。しかし、この方法ではリアルタイムで事故を判別することは難しく、また事故判別の画像解析自体にも非常な困難が伴う。他の方法として、交差点内の音響信号を取り込み、その音響信号から事故音を検出して事故発生を検知するものもある(特許文献2参照)。しかし、この方法も、事故の発生やその時刻の検出はできても、事故時の状況把握はできない点で問題がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−8184号報
【0005】
【特許文献2】
特開2001−41816号報
【0006】
【特許文献3】
特開昭52−1113958号報
【0007】
【非特許文献1】
Robert J.Mayahn et al., ”A two−frequencyradar for vehicle automatic lateralcontrol”, IEEE trans. Veh.Technol.,vol.VT−31,No3,pp32−39.
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術のこうした問題点を解決するためになされたもので、その目的は、交差点内で発生した交通事故の、事故発生時およびその直前の車両の状況を把握し、自動記録しておくシステムを提供することであり、それにより事故原因の究明に役立てんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、各車線の交差点入口付近に設置され各車線から交差点に進入する車両の電子ナンバープレートの内容を読み取る路側通信装置と、各車線の交差点出口の上部に設置され、対向して交差点に進入してくる車両までの距離とその速度を検出する速度/距離検出装置と、交差点の信号機点滅を制御する信号機制御装置と、記録制御装置と、を備えたことを特徴とする交差点内交通事故状況把握システムである。ここで、記録制御装置は、路側通信装置が読み取った車両の電子ナンバープレートの内容と、速度/距離検出装置が検出した車両までの距離と速度と、信号機制御装置が制御する信号機の色とを、それらの事象の発生時刻と共に記憶するように構成された装置である。
【0010】
このような構成のシステムによれば、各車線から交差点に進入してくる全車両の車番、交差点進入時刻、交差点進入時速度、交差点進入後の位置と速度、信号の切り換わりタイミングが全て時刻と共に記憶される。従って、後でそれらの記憶された情報を読み出して解析することにより、交差点内交通事故の原因究明に役立てることができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、記録制御装置は、前記速度/距離検出装置が検出した車両までの距離に基づいて、該車両が交差点内に進入した瞬間を判定し、その時刻とその時の該車両の速度とを記憶することを特徴とするものである。
【0012】
このような構成によれば、各車線を通って交差点内に進入する車両の、交差点進入時刻とその時の速度を把握することが可能となるため、交通事故原因の究明に役立てることができる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、記録制御装置は、必要な時に路側通信装置に指示して該路側通信装置の前を通過中の車両の電子ナンバープレートの内容を読み取らせ、その内容を取得できるように構成されていることを特徴とするものである。
【0014】
記録制御装置をこのように構成しておけば、記録制御装置が交通事故発生あるいは速度違反車両を認知した場合に、その瞬間に各路側通信装置前を通過中の車両の車番を把握し記録に残すことができるため、事故発生時の状況把握や速度違反車両の把握に役立てることができる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3の何れかに記載の発明において、各路側通信装置は、記録制御装置から指示を受けた時以外は、絶えず自己の前を通過する車両の電子ナンバープレートの内容を読み取り、その内容が直前に読み取った内容と異なる場合に前記記録制御装置に読み取った内容を通報することを特徴とするものである。
【0016】
このような路側通信装置の構成によれば、各車線毎に交差点に進入する全ての車両の車番が読み取られ、記録制御装置に時刻と共に記憶されるため、交差点内で事故が発生した場合に、その原因究明に役立てることができる。
【0017】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4の何れかに記載の発明において、速度/距離検出装置は、車両が交差点内に進入した後も、所定の時間間隔で該車両までの距離とその速度の検出を続け、検出結果を記録制御装置に通報し、時刻と共に記憶させることを特徴とするものである。
【0018】
このような構成とすれば、交差点に進入した後の車両の位置、速度が時刻と共に記憶されるため、事故が発生した場合に、その原因究明が容易になる効果がある。
【0019】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、記録制御装置が、速度/距離検出装置からの距離、速度情報に基づき、短い移動距離内に急激な速度変化を生じた車両を検出し、その事実を時刻と共に記憶することを特徴とするものである。
【0020】
短い移動距離内に急激な速度変化が生じたことは、事故発生を予想させるので、その事実を時刻と共に記憶することで、交通事故原因の究明に役立てることができる。
【0021】
また、請求項7に記載の発明は、路側通信装置に自車の情報を送信する電子ナンバープレートであって、自車内に取り付けた衝撃センサからの衝撃発生信号を受けて、直ちに衝撃発生を路側通信装置に通報することを特徴とする電子ナンバープレートである。
【0022】
このような電子ナンバープレートによれば、事故発生により生じた衝撃発生信号が直ちに路側通信装置に伝えられるため、交通事故の発生時刻の把握や、発生原因の究明に役立てることができる。
【0023】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1ないし6の何れかに記載の発明において、記録制御装置は、前記衝撃発生の通報を受けた場合には、時刻と共にその旨を記憶することを特徴とするものである。
【0024】
このような構成によれば、交通事故の発生時刻の把握や、発生原因の究明に役立てることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1〜図10を参照して本発明の一実施形態を説明する。本実施形態は、それぞれ東西、南北方向に走る片側一車線の道路の交差点に適用した場合を例示するものである。図1は、交差点内交通事故状況把握システム1の全体の電気的な装置構成を示すブロック図、図2は該システムに使用する各種端末装置の前記交差点周辺における配置を示したものである。
【0026】
本システムは、図1に示すように4式の車両用信号機2a〜d、8式の歩行者用信号機3a〜h、それらの信号機の点滅を制御する信号機制御装置4、通過する車両の電子ナンバープレート8(図3参照)の内容を読み取る4式の路側通信装置5a〜d、車両までの距離とその速度を検出する4式の速度/距離検出装置6a〜d、およびそれらの各装置が検出した情報(事象)を発生時刻と共に記憶する記録制御装置7とを備えて構成されている。
【0027】
4式の車両用信号機2a〜dは、計4車線を走行する車両の交通整理のためのもので、信号機制御装置4によりその信号機の色の切り換えが制御される。同時に、各信号機の色が切り換えられる度に信号機制御装置4からそのタイミングが記録制御装置7に通報され、各信号機ごとにその切り換わり時刻が正確に記憶される。同様に8式の歩行者用信号機3a〜hについても、信号機の色の切り換わりタイミングが信号機制御装置4から記録制御装置7に送られ記憶される。
【0028】
4式の路側通信装置5a〜dは、その前を通過する各車両の電子ナンバープレート8の内容を読み取り、読み取った内容を記録制御装置7に通報するためのものである。電子ナンバープレート8は、図3に示すようにアンテナ8a、通信回路8b、メモリ(RAMおよびROM)8c、CPU8dから構成され、これらがICチップ化されて各車両の前後のナンバープレート8に組み込まれたものである。通信回路8bはアンテナ8aを介して、路側に設置された路側通信装置5a〜dとの間で、DSRC(Dedicated Short Range Communication)通信により双方向の情報通信を行なえるようになっている。メモリ8c内には、車両の車番、車種、重量、持主、車検情報、排気量等の外部インフラが必要とする車両情報が予め記憶されている。
【0029】
路側通信装置5a〜dが電子ナンバープレート8に向けてポーリング信号、問い合わせ信号を送信すると、それを検知した電子ナンバープレート8が、問い合わせに対応した情報をメモリ8cから読み出して路側通信装置5a〜dに返信する。これにより路側通信装置5a〜dは、その通信エリア内に入った車両の情報を取得することができる。本実施形態における路側通信装置5a〜dの主目的は、各車線を通って交差点に進入する車両の車番を検出することにある。従って、設置場所は図2に示すように、各車線の交差点進入口付近、すなわち、各車線の交差点前の停止線近くの路側で、各装置前の車線を通過する車両のみの電子ナンバープレート8の内容を読み込めるような位置に配置されている。その電波出力は、通信可能エリアが数m×数m程度の狭い範囲に限定されるような微弱な出力にしてある。また、各車両前面の電子ナンバープレート8との間で交信しやすくするため路側より、進行してくる車両に対抗する向きに少し傾けた設置方法(サイドファイア設置)とすることが好ましい。但し、交差点の状況によっては、各車線中央の交差点入口上方から斜め下方に向け、進行してくる車両に対抗して電波が発信されるように設置してもよい。特に、片側が2車線以上の道路の交差点の場合には、そのような設置方法とせざるを得ない場合が生ずる。この場合には、当然に路側通信装置の数も車線の数に応じて増やす必要がある。
【0030】
次に、速度/距離検出装置6a〜dは、その装置から車両までの距離および車両速度の双方を検出するためのレーダ装置である。本実施形態に使用できるレーダ装置としては、レーザー光を用いる装置とマイクロ波を使用する装置の2種類がある。レーザー光を用いるレーザーレーダ装置は、レーザー光源からパルス状のレーザー光を周期的に発し、車両に反射して戻ってくるまでの時間を測定して車両までの距離を検出するものである。車両速度は、微小時間をおいて2回の距離測定を行い、その測定時間間隔とその間の距離変化(移動距離)とから算出する。
【0031】
マイクロ波を使用するレーダ装置には2種類がある。第一は周波数変調連続波方式(Frequency Modulated Continuous Wave;FMCW)レーダと呼ばれるものである。このレーダ装置は、三角波状の変調信号により周波数が漸次増減するマイクロ波を送信し、障害物に反射して戻ってくるマイクロ波を受信して、送信マイクロ波とミキシングを行ないビート信号を生成させる。そして、周波数漸増時の周波数および漸減時の周波数、三角波による周波数変位幅と三角波の周期、搬送波周波数、電磁波伝播速度とから、レーダ装置と障害物との距離および相対速度を算出するものである(詳しくは、例えば特許文献3参照)。
【0032】
第二は、2周波CW(Two−Frequency Continuous Wave)方式レーダと呼ばれるものである。これは、異なる周波数の2つのマイクロ波を時分割で交互に送信し、障害物で反射して戻った反射波を受信する。そして、2つの受信波の位相差および受信波のドップラーシフトを検出することによって、障害物までの距離と相対速度を求めるものである(詳しくは、例えば非特許文献1参照)。
【0033】
速度/距離検出装置6a〜dとしては、上記のいずれのレーダ装置も採用することができるが、測定精度、天候による影響等を考慮すると2周波CW方式レーダ装置が最も適している。この速度/距離検出装置6a〜dは、図2に示すように、各車線の交差点出口の上部に設置される。そして、対向して交差点に進入してくる車両までの距離と速度を周期的に検出し、直ちに記録制御装置7に通報して時刻と共に車線別に記憶させる。この速度/距離検出装置6a〜dの最も重要な役割は、各車両が交差点に進入した瞬間(時刻)の検出と、その進入時点における車両の速度を検出することにある。従って、速度/距離検出装置6a〜dから送信される指向性の強いマイクロ波またはレーザー光は、交差点への車両の進入位置に向けて照射される。
【0034】
記録制御装置7は、CPU7a、メモリ7b、入力装置7c、表示装置7d、出力装置7eとから構成される。前記各装置が検出した情報(事象)は、時刻と共にメモリ7bに記憶される。記憶された情報は、入力装置7cからの指示に従い、表示装置7dに表示され、あるいは出力装置7eであるプリンタ、フロッピー(登録商標)ディスク等に出力される。また、不要になった記憶情報は、定期的に、あるいは入力装置7cからの指示によりメモリ7bから消去される。
【0035】
次にこのような装置構成の下で、各装置が車両の速度や車番等を検出し、記録制御装置7に記憶させる処理フローについて説明する。まず、車両用信号機2a〜dおよび歩行者用信号機3a〜hの色の切り換えタイミングは、先に説明したように信号機制御装置4からその都度、記録制御装置7に伝えられ、記録制御装置7が図4に示すような形式で信号機別に時刻と色とを対応させて記憶する。
【0036】
次に、路側通信装置5a〜dは、図5のフローに従った動作をする。図5のステップS1からステップS4までのフローは、各路側信号機5a〜dが記録制御装置7より、通過車両の車番読み込み指示を受けた際に行なう処理である。記録制御装置7より読み込み指示があった場合には(ステップS1:YES)、指示を受けた路側通信装置はポーリング信号を発信し、通過車両に対して車番の問い合わせを行なう(ステップS2)。通過車両が存在して電子ナンバープレート8から応答信号があった場合には(ステップS3:YES)、受信した車番を直ちに記録制御装置7に通報する(ステップS4)。記録制御装置7は、図6(1)に示すような形式で、受信した車番と受信時刻を記憶する。応答信号がなかった場合には(ステップS3:NO)、通過車両なしと記録制御装置7に通報する(ステップS5)。記録制御装置7は、図6(2)に示すように、その時刻に通過車両が検出されなかった旨を記憶する。
【0037】
記録制御装置7よりの車番読み込み指示がなかった場合(ステップS1:NO)、及びステップS4、S5の後にはステップS6に移行する。ステップS6よりステップS10までは、各路側通信装置5a〜dが、それぞれの装置前を通過する車両の車番を絶えずチェックして、異なる車番の車両を検出する度に、その車番を記録制御装置7に通報するフローである。まずポーリング信号と、車番問い合わせの信号を発信する(ステップS6)。応答信号がなければ(ステップS7:NO)、通過車両が存在しないことなのでステップS1に戻る。応答信号があった場合には(ステップS7:YES)、受信した車番を自己のメモリ内に一次記憶し(ステップS8)、前回検出した車両の車番と同じか否かをチェックする(ステップS9)。同じでなければ(ステップS9:NO)、検出した車番を直ちに記録制御装置7に通報して(ステップS10)ステップS1に戻る。記録制御装置7は、図6(3)あるいは図6(4)に示すように、受信した車番と受信時刻とを記憶する。車番が同じの場合には(ステップS9:YES)、その車番は既に通知済みであるので再度通知することなくステップS1に戻る。
【0038】
このように各路側通信装置5a〜dが動作することにより、記録制御装置7には、各路側通信装置5a〜dの前を通過して交差点に進入した全ての車両の車番が時刻と共に記憶される。また、記録制御装置7が指示した瞬間に各路側通信装置5a〜dの前を通過中の車両の車番も記憶される。
【0039】
次に、各速度/距離検出装置6a〜dの動作を図7のフローを参照して説明する。このフローは、速度/距離検出装置6a〜dとして、前述したようなマイクロ波を使用する2周波CW方式レーダ装置または周波数変調連続波方式レーダ装置を使用した場合の動作フローである。まず速度/距離検出装置6a〜dは、対抗して進んでくる車両までの距離と、その車両速度を測定するためのマイクロ波を発信する(ステップS21)。そして車両からの反射マイクロ波の有無をチェックする(ステップS22)。
【0040】
反射マイクロ波があった場合には(ステップS22:YES)、前に概要を説明したそれぞれのレーダ方式に従った演算により、車両までの距離と速度を算出する。これにより求まる距離と速度は、各装置から車両までの直線距離と相対速度である。各速度/距離検出装置6a〜dは、通常、車両よりも高い位置に設置されるので、検出した距離と速度を車両までの水平距離と車両の地上速度に換算する(ステップS23)。
【0041】
このようにして求められた距離と速度は、直ちに記録制御装置7に通報され(ステップS24)、記録制御装置7によって図8に示すような形式で、時刻に対応させて記憶される。ステップS22で反射マイクロ波が検出されなかった場合には(ステップS22:NO)、検出車両なしが記録制御装置7に通知され(ステップS25)、記録制御装置7により、図8の(7)に示すように、検出車両が無かったことが記憶される。
【0042】
ステップS24、S25が終了すると、ステップS26に移ってΔt時間だけ待機し、再びステップS21に戻って検出を再開する。このようにΔt時間だけ待機させるのは、ステップS22からステップS25までのフローの処理時間が非常に短いため、記録制御装置7に通報される情報量が多くなりすぎるのを防ぐためである。Δt時間としては、その間における車両の移動距離のことを考慮して0.1〜0.2秒程度の時間とすることが好ましい。
【0043】
次に、交差点内で事故発生または事故発生寸前の状態が発生(以下、この両者を含めて事故発生状態という。)したことを記録制御装置7が検出し、その時の状況を記録に残す処理フローについて説明する。この事故発生状態の検出は、車両までの距離と速度情報が記録制御装置7に通報される度に、その値と前回通報された距離、速度情報との値の比較を行い、車両の移動距離が少ないにもかかわらずその間の速度変化が急激であった場合に事故発生状態と判断することで行なう。
【0044】
記録制御装置7における上記事故発生状態の検出フローを、前に触れた交差点進入時点判定フローをも含め、図9のフロー図に示す。なお、図9のフローは、特定の車線について、対応する速度/距離検出装置との間の交信に基づく処理フローを示したものであり、実際には全ての車線について同じ処理フローが時分割で平行処理される。
【0045】
まず、記録制御装置7は、速度/距離検出装置6a〜dからの距離、速度情報の通報を待つ(ステップS31)。通報を受けた場合には(ステップS31:YES)、図8に示すような形式で時刻と共に通報を受けた距離、速度を記憶する(ステップS32)。次に、通報を受けた距離が、その車線における交差点進入距離か否かを判定する(ステップS33)。進入距離と判定した場合には(ステップS33:YES)、図8の(2)、(9)に示したように交差点進入と追加記憶する(ステップS34)。それと同時に、対応する路側通信装置に、通過中の車両の車番読み込みを指示する(ステップS35)。指示を受けた路側通信装置は、前述した図5のステップS1以下の処理により車番を読み込み、その情報を記録制御装置7に通報する。通報された車番は、通報された時刻と共に前述した図6のような形で記憶される。
【0046】
記録制御装置7は、引き続きステップS36に移り、前回の通報から今回の通報までの間における車両の移動距離を算出し、その移動距離が所定値以内であるか否かを判定する(ステップS36)。所定値以内と判定した場合には(ステップS36:YES)、更に前回速度と今回速度とから速度の変化量を算出し、その値が所定値以上であるか否かの判定を行なう(ステップS37)。算出した速度変化量が所定値以上である場合には(ステップS37:YES)、事故状態発生と判断して、図8の(10)、(11)に示すように急激変化と追加記憶する(ステップS38)。移動距離の条件が満たされない場合(ステップS36:NO)、あるいは速度変化量の条件が満たされない場合(ステップS37:NO)の場合には、急激変化の記憶をしないで最初のステップS31に戻る。
【0047】
ここに説明した事故状態発生の判断は、車両速度の急激な変化検出に基づく判定方法であった。この判定方法に代わって、あるいはこの判定方法と併用して、車両が衝撃を受けたことの通報を記録制御装置7が受信して、図8(10)に示すように、該当する時刻に衝撃発生信号受信と追加記憶するようにしてもよい。
【0048】
衝撃検出とその通報は、例えば図10に示したように、各車両に衝撃検出センサ(例えば、加速度センサ)9を取り付けておき、検出した信号を電子ナンバープレート8が受け取り記録制御装置7に通報することで行なうことができる。また、衝撃検出センサ9から直接に電子ナンバープレート8に入力する代わりに、一旦、図示しないナビゲーション装置やテレマティクス装置に入力し、それらの装置から電子ナンバープレート8を経由して通報する方法で行なってもよい。
【0049】
以上、説明してきた本実施形態の交差点内交通事故状況把握システムによれば、図4、図6、図8に示したような各種情報が記録制御装置7内に時刻と共に記憶される。即ち、交差点内の全ての信号機の色の切り換わりは時刻に対応させて図4に示す形で記憶される。各車線を通って交差点内に入った全ての車両の車番と進入時刻は図6に示す形で記憶される。更に、図8に示すように、交差点内に進入した車両までの距離と速度も時刻に対応させて記憶される。また、交差点内進入時刻も検出されて記憶される。更には、交差点内での車両速度の急激な変化が発生した場合にはその時刻が、また車両から衝撃発生の通報を受けた場合にはその時刻も記憶される。
【0050】
これらの各種情報が正確に記録されて残っていれば、信号違反、速度違反、それらの車両番号、交差点内での各時刻におけるそれら車両の位置と速度等を、後で容易に解析することができる。従って、交差点内で事故が発生した場合には、記録制御装置7の入力装置7cを操作して、事故発生時刻付近の図4、図6、図8に示した情報を表示装置7dに表示させ、あるいは出力装置7eにプリントアウトさせたりしてその情報入手し、解析することにより事故原因を容易に究明することができる。このように利用することにより、本交差点内交通事故状況把握システムは、事故発生原因の究明に大いに貢献する効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の交差点内交通事故状況把握システムの全体の電気的な装置構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の交差点内交通事故状況把握システムの各種端末装置の交差点周辺における配置を示す図である。
【図3】電子ナンバープレートの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】信号機の色の切り換わりタイミング記録の例である。
【図5】路側通信装置の処理フロー図である。
【図6】路側通信装置前を通過した車両の車番記録の例である。
【図7】速度/距離検出装置の処理フロー図である。
【図8】記録制御装置による車両までの距離、速度等の記録例である。
【図9】記録制御装置の処理フロー図である。
【図10】衝撃センサからの入力信号を受けることができる電子ナンバープレートの電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
図面中、1は交差点内交通事故状況把握システム、2a〜dは車両用信号機、3a〜hは歩行者用信号機、4は信号機制御装置、5a〜dは路側通信装置、6a〜dは速度/距離検出装置、7は記録制御装置、8は電子ナンバープレート、9は衝撃検出センサを示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は、交差点内での事故発生時およびその直前の交差点内車両の車番や速度、位置情報等を把握して時刻と共に記憶しておく交差点内交通事故状況把握技術、およびそれに使用する電子ナンバープレートに関する。
【0002】
【従来の技術】
交差点内では、毎年多くの交通事故が発生している。このような交差点内交通事故が発生した場合、発生時の状況把握は当事者の証言が頼りであり、事故発生時の車両の速度、位置、交差点進入時の車両速度、進入時刻、進入時信号状況等を特定することは極めて困難な作業である。事故発生時およびその直前におけるこうした情報、状況が正確に記録として残されていれば、それを解析することで事故原因の究明が容易になる。こうしたことから、従前よりこうした事故発生状況を正確に把握し自動記録しておくシステムの開発が要望されてきた。
【0003】
こうした課題を解決する従来技術としては、例えば、交差点に設置しておいたカメラの捉えた画像を過去の事故画像と比較することにより、事故発生を判別するものがある(特許文献1参照)。しかし、この方法ではリアルタイムで事故を判別することは難しく、また事故判別の画像解析自体にも非常な困難が伴う。他の方法として、交差点内の音響信号を取り込み、その音響信号から事故音を検出して事故発生を検知するものもある(特許文献2参照)。しかし、この方法も、事故の発生やその時刻の検出はできても、事故時の状況把握はできない点で問題がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−8184号報
【0005】
【特許文献2】
特開2001−41816号報
【0006】
【特許文献3】
特開昭52−1113958号報
【0007】
【非特許文献1】
Robert J.Mayahn et al., ”A two−frequencyradar for vehicle automatic lateralcontrol”, IEEE trans. Veh.Technol.,vol.VT−31,No3,pp32−39.
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術のこうした問題点を解決するためになされたもので、その目的は、交差点内で発生した交通事故の、事故発生時およびその直前の車両の状況を把握し、自動記録しておくシステムを提供することであり、それにより事故原因の究明に役立てんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、各車線の交差点入口付近に設置され各車線から交差点に進入する車両の電子ナンバープレートの内容を読み取る路側通信装置と、各車線の交差点出口の上部に設置され、対向して交差点に進入してくる車両までの距離とその速度を検出する速度/距離検出装置と、交差点の信号機点滅を制御する信号機制御装置と、記録制御装置と、を備えたことを特徴とする交差点内交通事故状況把握システムである。ここで、記録制御装置は、路側通信装置が読み取った車両の電子ナンバープレートの内容と、速度/距離検出装置が検出した車両までの距離と速度と、信号機制御装置が制御する信号機の色とを、それらの事象の発生時刻と共に記憶するように構成された装置である。
【0010】
このような構成のシステムによれば、各車線から交差点に進入してくる全車両の車番、交差点進入時刻、交差点進入時速度、交差点進入後の位置と速度、信号の切り換わりタイミングが全て時刻と共に記憶される。従って、後でそれらの記憶された情報を読み出して解析することにより、交差点内交通事故の原因究明に役立てることができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、記録制御装置は、前記速度/距離検出装置が検出した車両までの距離に基づいて、該車両が交差点内に進入した瞬間を判定し、その時刻とその時の該車両の速度とを記憶することを特徴とするものである。
【0012】
このような構成によれば、各車線を通って交差点内に進入する車両の、交差点進入時刻とその時の速度を把握することが可能となるため、交通事故原因の究明に役立てることができる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、記録制御装置は、必要な時に路側通信装置に指示して該路側通信装置の前を通過中の車両の電子ナンバープレートの内容を読み取らせ、その内容を取得できるように構成されていることを特徴とするものである。
【0014】
記録制御装置をこのように構成しておけば、記録制御装置が交通事故発生あるいは速度違反車両を認知した場合に、その瞬間に各路側通信装置前を通過中の車両の車番を把握し記録に残すことができるため、事故発生時の状況把握や速度違反車両の把握に役立てることができる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3の何れかに記載の発明において、各路側通信装置は、記録制御装置から指示を受けた時以外は、絶えず自己の前を通過する車両の電子ナンバープレートの内容を読み取り、その内容が直前に読み取った内容と異なる場合に前記記録制御装置に読み取った内容を通報することを特徴とするものである。
【0016】
このような路側通信装置の構成によれば、各車線毎に交差点に進入する全ての車両の車番が読み取られ、記録制御装置に時刻と共に記憶されるため、交差点内で事故が発生した場合に、その原因究明に役立てることができる。
【0017】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4の何れかに記載の発明において、速度/距離検出装置は、車両が交差点内に進入した後も、所定の時間間隔で該車両までの距離とその速度の検出を続け、検出結果を記録制御装置に通報し、時刻と共に記憶させることを特徴とするものである。
【0018】
このような構成とすれば、交差点に進入した後の車両の位置、速度が時刻と共に記憶されるため、事故が発生した場合に、その原因究明が容易になる効果がある。
【0019】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、記録制御装置が、速度/距離検出装置からの距離、速度情報に基づき、短い移動距離内に急激な速度変化を生じた車両を検出し、その事実を時刻と共に記憶することを特徴とするものである。
【0020】
短い移動距離内に急激な速度変化が生じたことは、事故発生を予想させるので、その事実を時刻と共に記憶することで、交通事故原因の究明に役立てることができる。
【0021】
また、請求項7に記載の発明は、路側通信装置に自車の情報を送信する電子ナンバープレートであって、自車内に取り付けた衝撃センサからの衝撃発生信号を受けて、直ちに衝撃発生を路側通信装置に通報することを特徴とする電子ナンバープレートである。
【0022】
このような電子ナンバープレートによれば、事故発生により生じた衝撃発生信号が直ちに路側通信装置に伝えられるため、交通事故の発生時刻の把握や、発生原因の究明に役立てることができる。
【0023】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1ないし6の何れかに記載の発明において、記録制御装置は、前記衝撃発生の通報を受けた場合には、時刻と共にその旨を記憶することを特徴とするものである。
【0024】
このような構成によれば、交通事故の発生時刻の把握や、発生原因の究明に役立てることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1〜図10を参照して本発明の一実施形態を説明する。本実施形態は、それぞれ東西、南北方向に走る片側一車線の道路の交差点に適用した場合を例示するものである。図1は、交差点内交通事故状況把握システム1の全体の電気的な装置構成を示すブロック図、図2は該システムに使用する各種端末装置の前記交差点周辺における配置を示したものである。
【0026】
本システムは、図1に示すように4式の車両用信号機2a〜d、8式の歩行者用信号機3a〜h、それらの信号機の点滅を制御する信号機制御装置4、通過する車両の電子ナンバープレート8(図3参照)の内容を読み取る4式の路側通信装置5a〜d、車両までの距離とその速度を検出する4式の速度/距離検出装置6a〜d、およびそれらの各装置が検出した情報(事象)を発生時刻と共に記憶する記録制御装置7とを備えて構成されている。
【0027】
4式の車両用信号機2a〜dは、計4車線を走行する車両の交通整理のためのもので、信号機制御装置4によりその信号機の色の切り換えが制御される。同時に、各信号機の色が切り換えられる度に信号機制御装置4からそのタイミングが記録制御装置7に通報され、各信号機ごとにその切り換わり時刻が正確に記憶される。同様に8式の歩行者用信号機3a〜hについても、信号機の色の切り換わりタイミングが信号機制御装置4から記録制御装置7に送られ記憶される。
【0028】
4式の路側通信装置5a〜dは、その前を通過する各車両の電子ナンバープレート8の内容を読み取り、読み取った内容を記録制御装置7に通報するためのものである。電子ナンバープレート8は、図3に示すようにアンテナ8a、通信回路8b、メモリ(RAMおよびROM)8c、CPU8dから構成され、これらがICチップ化されて各車両の前後のナンバープレート8に組み込まれたものである。通信回路8bはアンテナ8aを介して、路側に設置された路側通信装置5a〜dとの間で、DSRC(Dedicated Short Range Communication)通信により双方向の情報通信を行なえるようになっている。メモリ8c内には、車両の車番、車種、重量、持主、車検情報、排気量等の外部インフラが必要とする車両情報が予め記憶されている。
【0029】
路側通信装置5a〜dが電子ナンバープレート8に向けてポーリング信号、問い合わせ信号を送信すると、それを検知した電子ナンバープレート8が、問い合わせに対応した情報をメモリ8cから読み出して路側通信装置5a〜dに返信する。これにより路側通信装置5a〜dは、その通信エリア内に入った車両の情報を取得することができる。本実施形態における路側通信装置5a〜dの主目的は、各車線を通って交差点に進入する車両の車番を検出することにある。従って、設置場所は図2に示すように、各車線の交差点進入口付近、すなわち、各車線の交差点前の停止線近くの路側で、各装置前の車線を通過する車両のみの電子ナンバープレート8の内容を読み込めるような位置に配置されている。その電波出力は、通信可能エリアが数m×数m程度の狭い範囲に限定されるような微弱な出力にしてある。また、各車両前面の電子ナンバープレート8との間で交信しやすくするため路側より、進行してくる車両に対抗する向きに少し傾けた設置方法(サイドファイア設置)とすることが好ましい。但し、交差点の状況によっては、各車線中央の交差点入口上方から斜め下方に向け、進行してくる車両に対抗して電波が発信されるように設置してもよい。特に、片側が2車線以上の道路の交差点の場合には、そのような設置方法とせざるを得ない場合が生ずる。この場合には、当然に路側通信装置の数も車線の数に応じて増やす必要がある。
【0030】
次に、速度/距離検出装置6a〜dは、その装置から車両までの距離および車両速度の双方を検出するためのレーダ装置である。本実施形態に使用できるレーダ装置としては、レーザー光を用いる装置とマイクロ波を使用する装置の2種類がある。レーザー光を用いるレーザーレーダ装置は、レーザー光源からパルス状のレーザー光を周期的に発し、車両に反射して戻ってくるまでの時間を測定して車両までの距離を検出するものである。車両速度は、微小時間をおいて2回の距離測定を行い、その測定時間間隔とその間の距離変化(移動距離)とから算出する。
【0031】
マイクロ波を使用するレーダ装置には2種類がある。第一は周波数変調連続波方式(Frequency Modulated Continuous Wave;FMCW)レーダと呼ばれるものである。このレーダ装置は、三角波状の変調信号により周波数が漸次増減するマイクロ波を送信し、障害物に反射して戻ってくるマイクロ波を受信して、送信マイクロ波とミキシングを行ないビート信号を生成させる。そして、周波数漸増時の周波数および漸減時の周波数、三角波による周波数変位幅と三角波の周期、搬送波周波数、電磁波伝播速度とから、レーダ装置と障害物との距離および相対速度を算出するものである(詳しくは、例えば特許文献3参照)。
【0032】
第二は、2周波CW(Two−Frequency Continuous Wave)方式レーダと呼ばれるものである。これは、異なる周波数の2つのマイクロ波を時分割で交互に送信し、障害物で反射して戻った反射波を受信する。そして、2つの受信波の位相差および受信波のドップラーシフトを検出することによって、障害物までの距離と相対速度を求めるものである(詳しくは、例えば非特許文献1参照)。
【0033】
速度/距離検出装置6a〜dとしては、上記のいずれのレーダ装置も採用することができるが、測定精度、天候による影響等を考慮すると2周波CW方式レーダ装置が最も適している。この速度/距離検出装置6a〜dは、図2に示すように、各車線の交差点出口の上部に設置される。そして、対向して交差点に進入してくる車両までの距離と速度を周期的に検出し、直ちに記録制御装置7に通報して時刻と共に車線別に記憶させる。この速度/距離検出装置6a〜dの最も重要な役割は、各車両が交差点に進入した瞬間(時刻)の検出と、その進入時点における車両の速度を検出することにある。従って、速度/距離検出装置6a〜dから送信される指向性の強いマイクロ波またはレーザー光は、交差点への車両の進入位置に向けて照射される。
【0034】
記録制御装置7は、CPU7a、メモリ7b、入力装置7c、表示装置7d、出力装置7eとから構成される。前記各装置が検出した情報(事象)は、時刻と共にメモリ7bに記憶される。記憶された情報は、入力装置7cからの指示に従い、表示装置7dに表示され、あるいは出力装置7eであるプリンタ、フロッピー(登録商標)ディスク等に出力される。また、不要になった記憶情報は、定期的に、あるいは入力装置7cからの指示によりメモリ7bから消去される。
【0035】
次にこのような装置構成の下で、各装置が車両の速度や車番等を検出し、記録制御装置7に記憶させる処理フローについて説明する。まず、車両用信号機2a〜dおよび歩行者用信号機3a〜hの色の切り換えタイミングは、先に説明したように信号機制御装置4からその都度、記録制御装置7に伝えられ、記録制御装置7が図4に示すような形式で信号機別に時刻と色とを対応させて記憶する。
【0036】
次に、路側通信装置5a〜dは、図5のフローに従った動作をする。図5のステップS1からステップS4までのフローは、各路側信号機5a〜dが記録制御装置7より、通過車両の車番読み込み指示を受けた際に行なう処理である。記録制御装置7より読み込み指示があった場合には(ステップS1:YES)、指示を受けた路側通信装置はポーリング信号を発信し、通過車両に対して車番の問い合わせを行なう(ステップS2)。通過車両が存在して電子ナンバープレート8から応答信号があった場合には(ステップS3:YES)、受信した車番を直ちに記録制御装置7に通報する(ステップS4)。記録制御装置7は、図6(1)に示すような形式で、受信した車番と受信時刻を記憶する。応答信号がなかった場合には(ステップS3:NO)、通過車両なしと記録制御装置7に通報する(ステップS5)。記録制御装置7は、図6(2)に示すように、その時刻に通過車両が検出されなかった旨を記憶する。
【0037】
記録制御装置7よりの車番読み込み指示がなかった場合(ステップS1:NO)、及びステップS4、S5の後にはステップS6に移行する。ステップS6よりステップS10までは、各路側通信装置5a〜dが、それぞれの装置前を通過する車両の車番を絶えずチェックして、異なる車番の車両を検出する度に、その車番を記録制御装置7に通報するフローである。まずポーリング信号と、車番問い合わせの信号を発信する(ステップS6)。応答信号がなければ(ステップS7:NO)、通過車両が存在しないことなのでステップS1に戻る。応答信号があった場合には(ステップS7:YES)、受信した車番を自己のメモリ内に一次記憶し(ステップS8)、前回検出した車両の車番と同じか否かをチェックする(ステップS9)。同じでなければ(ステップS9:NO)、検出した車番を直ちに記録制御装置7に通報して(ステップS10)ステップS1に戻る。記録制御装置7は、図6(3)あるいは図6(4)に示すように、受信した車番と受信時刻とを記憶する。車番が同じの場合には(ステップS9:YES)、その車番は既に通知済みであるので再度通知することなくステップS1に戻る。
【0038】
このように各路側通信装置5a〜dが動作することにより、記録制御装置7には、各路側通信装置5a〜dの前を通過して交差点に進入した全ての車両の車番が時刻と共に記憶される。また、記録制御装置7が指示した瞬間に各路側通信装置5a〜dの前を通過中の車両の車番も記憶される。
【0039】
次に、各速度/距離検出装置6a〜dの動作を図7のフローを参照して説明する。このフローは、速度/距離検出装置6a〜dとして、前述したようなマイクロ波を使用する2周波CW方式レーダ装置または周波数変調連続波方式レーダ装置を使用した場合の動作フローである。まず速度/距離検出装置6a〜dは、対抗して進んでくる車両までの距離と、その車両速度を測定するためのマイクロ波を発信する(ステップS21)。そして車両からの反射マイクロ波の有無をチェックする(ステップS22)。
【0040】
反射マイクロ波があった場合には(ステップS22:YES)、前に概要を説明したそれぞれのレーダ方式に従った演算により、車両までの距離と速度を算出する。これにより求まる距離と速度は、各装置から車両までの直線距離と相対速度である。各速度/距離検出装置6a〜dは、通常、車両よりも高い位置に設置されるので、検出した距離と速度を車両までの水平距離と車両の地上速度に換算する(ステップS23)。
【0041】
このようにして求められた距離と速度は、直ちに記録制御装置7に通報され(ステップS24)、記録制御装置7によって図8に示すような形式で、時刻に対応させて記憶される。ステップS22で反射マイクロ波が検出されなかった場合には(ステップS22:NO)、検出車両なしが記録制御装置7に通知され(ステップS25)、記録制御装置7により、図8の(7)に示すように、検出車両が無かったことが記憶される。
【0042】
ステップS24、S25が終了すると、ステップS26に移ってΔt時間だけ待機し、再びステップS21に戻って検出を再開する。このようにΔt時間だけ待機させるのは、ステップS22からステップS25までのフローの処理時間が非常に短いため、記録制御装置7に通報される情報量が多くなりすぎるのを防ぐためである。Δt時間としては、その間における車両の移動距離のことを考慮して0.1〜0.2秒程度の時間とすることが好ましい。
【0043】
次に、交差点内で事故発生または事故発生寸前の状態が発生(以下、この両者を含めて事故発生状態という。)したことを記録制御装置7が検出し、その時の状況を記録に残す処理フローについて説明する。この事故発生状態の検出は、車両までの距離と速度情報が記録制御装置7に通報される度に、その値と前回通報された距離、速度情報との値の比較を行い、車両の移動距離が少ないにもかかわらずその間の速度変化が急激であった場合に事故発生状態と判断することで行なう。
【0044】
記録制御装置7における上記事故発生状態の検出フローを、前に触れた交差点進入時点判定フローをも含め、図9のフロー図に示す。なお、図9のフローは、特定の車線について、対応する速度/距離検出装置との間の交信に基づく処理フローを示したものであり、実際には全ての車線について同じ処理フローが時分割で平行処理される。
【0045】
まず、記録制御装置7は、速度/距離検出装置6a〜dからの距離、速度情報の通報を待つ(ステップS31)。通報を受けた場合には(ステップS31:YES)、図8に示すような形式で時刻と共に通報を受けた距離、速度を記憶する(ステップS32)。次に、通報を受けた距離が、その車線における交差点進入距離か否かを判定する(ステップS33)。進入距離と判定した場合には(ステップS33:YES)、図8の(2)、(9)に示したように交差点進入と追加記憶する(ステップS34)。それと同時に、対応する路側通信装置に、通過中の車両の車番読み込みを指示する(ステップS35)。指示を受けた路側通信装置は、前述した図5のステップS1以下の処理により車番を読み込み、その情報を記録制御装置7に通報する。通報された車番は、通報された時刻と共に前述した図6のような形で記憶される。
【0046】
記録制御装置7は、引き続きステップS36に移り、前回の通報から今回の通報までの間における車両の移動距離を算出し、その移動距離が所定値以内であるか否かを判定する(ステップS36)。所定値以内と判定した場合には(ステップS36:YES)、更に前回速度と今回速度とから速度の変化量を算出し、その値が所定値以上であるか否かの判定を行なう(ステップS37)。算出した速度変化量が所定値以上である場合には(ステップS37:YES)、事故状態発生と判断して、図8の(10)、(11)に示すように急激変化と追加記憶する(ステップS38)。移動距離の条件が満たされない場合(ステップS36:NO)、あるいは速度変化量の条件が満たされない場合(ステップS37:NO)の場合には、急激変化の記憶をしないで最初のステップS31に戻る。
【0047】
ここに説明した事故状態発生の判断は、車両速度の急激な変化検出に基づく判定方法であった。この判定方法に代わって、あるいはこの判定方法と併用して、車両が衝撃を受けたことの通報を記録制御装置7が受信して、図8(10)に示すように、該当する時刻に衝撃発生信号受信と追加記憶するようにしてもよい。
【0048】
衝撃検出とその通報は、例えば図10に示したように、各車両に衝撃検出センサ(例えば、加速度センサ)9を取り付けておき、検出した信号を電子ナンバープレート8が受け取り記録制御装置7に通報することで行なうことができる。また、衝撃検出センサ9から直接に電子ナンバープレート8に入力する代わりに、一旦、図示しないナビゲーション装置やテレマティクス装置に入力し、それらの装置から電子ナンバープレート8を経由して通報する方法で行なってもよい。
【0049】
以上、説明してきた本実施形態の交差点内交通事故状況把握システムによれば、図4、図6、図8に示したような各種情報が記録制御装置7内に時刻と共に記憶される。即ち、交差点内の全ての信号機の色の切り換わりは時刻に対応させて図4に示す形で記憶される。各車線を通って交差点内に入った全ての車両の車番と進入時刻は図6に示す形で記憶される。更に、図8に示すように、交差点内に進入した車両までの距離と速度も時刻に対応させて記憶される。また、交差点内進入時刻も検出されて記憶される。更には、交差点内での車両速度の急激な変化が発生した場合にはその時刻が、また車両から衝撃発生の通報を受けた場合にはその時刻も記憶される。
【0050】
これらの各種情報が正確に記録されて残っていれば、信号違反、速度違反、それらの車両番号、交差点内での各時刻におけるそれら車両の位置と速度等を、後で容易に解析することができる。従って、交差点内で事故が発生した場合には、記録制御装置7の入力装置7cを操作して、事故発生時刻付近の図4、図6、図8に示した情報を表示装置7dに表示させ、あるいは出力装置7eにプリントアウトさせたりしてその情報入手し、解析することにより事故原因を容易に究明することができる。このように利用することにより、本交差点内交通事故状況把握システムは、事故発生原因の究明に大いに貢献する効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の交差点内交通事故状況把握システムの全体の電気的な装置構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の交差点内交通事故状況把握システムの各種端末装置の交差点周辺における配置を示す図である。
【図3】電子ナンバープレートの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】信号機の色の切り換わりタイミング記録の例である。
【図5】路側通信装置の処理フロー図である。
【図6】路側通信装置前を通過した車両の車番記録の例である。
【図7】速度/距離検出装置の処理フロー図である。
【図8】記録制御装置による車両までの距離、速度等の記録例である。
【図9】記録制御装置の処理フロー図である。
【図10】衝撃センサからの入力信号を受けることができる電子ナンバープレートの電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
図面中、1は交差点内交通事故状況把握システム、2a〜dは車両用信号機、3a〜hは歩行者用信号機、4は信号機制御装置、5a〜dは路側通信装置、6a〜dは速度/距離検出装置、7は記録制御装置、8は電子ナンバープレート、9は衝撃検出センサを示す。
Claims (8)
- 各車線の交差点入口付近に設置され各車線から交差点に進入する車両の電子ナンバープレートの内容を読み取る路側通信装置と、
各車線の交差点出口の上部に設置され、対向して交差点に進入してくる車両までの距離とその速度を検出する速度/距離検出装置と、
交差点の信号機点滅を制御する信号機制御装置と、
前記路側通信装置が読み取った車両の電子ナンバープレートの内容と、前記速度/距離検出装置が検出した車両までの距離と速度と、前記信号機制御装置が制御する信号機の色とをそれらの事象の発生時刻と共に記憶する記録制御装置と、を備えたことを特徴とする交差点内交通事故状況把握システム。 - 前記記録制御装置は、前記速度/距離検出装置が検出した車両までの距離に基づいて、該車両が交差点内に進入した瞬間を判定し、その時刻とその時の該車両の速度とを記憶することを特徴とする請求項1に記載の交差点内交通事故状況把握システム。
- 前記記録制御装置は、必要な時に前記路側通信装置に指示して該路側通信装置の前を通過中の車両の電子ナンバープレートの内容を読み取らせ、その内容を取得できるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の交差点内交通事故状況把握システム。
- 前記路側通信装置は、前記記録制御装置から指示を受けた時以外は、絶えず自己の前を通過する車両の電子ナンバープレートの内容を読み取り、その内容が直前に読み取った内容と異なる場合に前記記録制御装置に読み取った内容を通報することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の交差点内交通事故状況把握システム。
- 前記速度/距離検出装置は、車両が交差点内に進入した後も、所定の時間間隔で該車両までの距離とその速度の検出を続け、検出結果を前記記録制御装置に通報し、時刻と共に記憶させることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の交差点内交通事故状況把握システム。
- 前記記録制御装置は、前記速度/距離検出装置からの距離、速度情報に基づき、短い移動距離内に急激な速度変化を生じた車両を検出し、その事実を時刻と共に記憶することを特徴とする請求項5に記載の交差点内交通事故状況把握システム。
- 前記路側通信装置に自車の情報を送信する電子ナンバープレートであって、自車内に取り付けた衝撃センサからの衝撃発生信号を受けて、直ちに衝撃発生を前記路側通信装置に通報することを特徴とする電子ナンバープレート。
- 前記記録制御装置は、前記衝撃発生の通報を受けた場合には、時刻と共にその旨を記憶することを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の交差点内交通事故状況把握システム。
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