JP2004218739A - 多重構造を有するs字形断面金属ガスケット及びシール構造体 - Google Patents

多重構造を有するs字形断面金属ガスケット及びシール構造体 Download PDF

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憲一 高広
Hideaki Mori
英明 森
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Abstract

【課題】高い締め付け荷重であっても、弾性復元性を維持して安定した高いシール性を示すS字形断面金属ガスケット及びこれを装着したシール構造体を提供すること。
【解決手段】2つのS字形状の縦断面を有するリング状金属ガスケット10a、10bの重ね合わせ2重構造であって、外側リング状金属ガスケット10aと内側リング状金属ガスケット10bは上方縁部11d、21d及び下方縁部12d、22dでそれぞれ接合されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高い締め付け荷重であっても、弾性復元性を維持して安定した高いシール性を示す多重構造を有するS字形断面金属ガスケット及びこれを装着したシール構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、真空装置のシールや圧力流体配管等のシールにはOリングに代表されるゴム製ガスケット、樹脂製ガスケットあるいは金属製ガスケットなどが使用されている。このうち、高温雰囲気下で且つ弾性復元性の必要な箇所には、所謂S字形状の縦断面を有するリング状金属ガスケット(以下、「S字形金属ガスケット」とも言う)、バネ入りC字形金属ガスケット及びE字形金属ガスケットなどの金属製ガスケットが使用されている。このうち、S字形金属ガスケットは、他の金属製ガスケットに比べて構造が簡単で低価格で作製でき、更に圧縮量(圧縮変位)に対して締め付け荷重が小さくて済む利点がある。すなわち、S字形金属ガスケットは例えば振動などによって、圧縮量が変動したとしても、安定したシールを保持する高変位追従性を有している。このようなS字形金属ガスケットは例えば特許文献1の米国特許第3,285,632号明細書に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
米国特許第3,285,632号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、S字形断面金属ガスケットは金属フランジで挟まれ、金属と金属の接触であるため、高いシール性を付与することが困難である。また従来のS字形状のガスケットは、図3に示すように、その形状の弾性限界を超えて大きな圧縮荷重Pがかかる場合、C字断面形状部の背61、61に応力が集中してしまい塑性変形を生じる。この際、弾性反発力を発揮することができず、シール性を得ることができなくなるという問題がある。なお、図3中、符号62、63はシール対象部材である。また、弾性限界に近い圧縮荷重で繰り返し振動を受けると、ガスケットが金属疲労を起こし、疲労破壊して耐久性が低下するという問題がある。また、シールする流体側とその反対側の非流体側の圧力差が高い場合、通常S字形リングガスケットは締め付け荷重が小さいためシール部分に隙間が生じ、漏洩の原因となる。単純にS字形リングガスケットの肉厚を厚くしたり、硬い材質を使用すれば、締め付け荷重を高くすることもできるが、この場合、弾性復元性が小さくなり、使用可能範囲が著しく狭くなる。例えば熱膨張や振動によりシール面間隔が変化しても、その変化に追随できず、シール漏れを起こす。
【0005】
従って、本発明の目的は、高い締め付け荷重であっても、塑性変形をおこさず、弾性復元性を維持して安定した高いシール性を示すS字形断面金属ガスケット及びこれを装着したシール構造体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行なった結果、2つ又は3つのS字形断面金属ガスケットを重ね合わせて2重又は3重の多重構造のS字形金属ガスケットとすれば、高い締め付け荷重であっても、塑性変形せず弾性復元性を維持して安定した高いシール性を示すこと等を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明(1)は、2つのS字形状の縦断面を有するリング状金属ガスケットの重ね合わせ2重構造であって、外側リング状金属ガスケットと内側リング状金属ガスケットは上方縁部及び下方縁部でそれぞれ接合されているS字形断面金属ガスケットを提供するものである。かかる構成を採ることにより、シールする流体側とその反対側の非流体側の圧力差が高い場合であっても、あるいは高い締め付け荷重がかかっても、弾性復元性が低下することがなく、安定した高いシール性を示す。
【0008】
また、本発明(2)は、3つのS字形状の縦断面を有するリング状金属ガスケットの重ね合わせ3重構造であって、外側リング状金属ガスケット、中側リング状金属ガスケット及び内側リング状金属ガスケットは上方縁部及び下方縁部でそれぞれ接合されているS字形断面金属ガスケットを提供するものである。本発明は薄板から作製されるS字形金属ガスケットを使用する場合、特に好適であり、薄板から作製されるS字形金属ガスケットの高い弾性復元性を維持したまま、締め付け荷重を高くすることができる。
【0009】
また、本発明(3)は、前記S字形断面金属ガスケットをシール対象部材間に装着してなるシール構造体を提供するものである。本発明のシール構造体は、シールする流体側とその反対側の非流体側の圧力差が高い場合であっても、安定したシールができるため装置の安全運転が確保できる。また、圧縮変位が徐々に変動する環境下で使用しても、繰り返し耐久性に優れるため、交換頻度を少なくすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1の実施の形態におけるS字形金属ガスケットを図1〜図2を参照して説明する。図1は本例の2重構造のS字形金属ガスケットの非圧縮状態を示す部分断面図、図2は本例の2重構造のS字形金属ガスケットの装着時における圧縮状態を示す部分断面図である。
【0011】
本例の2重構造のS字形金属ガスケット10の外側部材であるS字形金属ガスケット10aはC字断面形状部11aと、逆C字断面形状部12aとが互いのC字形の縁端部となる連結点11cで連続する断面形状に形成されたリング状の金属製の一体物であって、シールする流体側(図中、右側)にあるC字形状に由来する谷部11bと、その反対側にある非流体側(図中、左側)にある逆C字形状に由来する谷部12bの2つの谷部を有する。また、内側部材であるS字形金属ガスケット10bはC字断面形状部21aと、逆C字断面形状部22aとが互いのC字形の縁端部となる連結点21cで連続する断面形状に形成されたリング状の金属製の一体物であって、C字断面形状部21aは外側部材のC字断面形状部11aの谷部11bに嵌合し、逆C字断面形状部22aの谷部で外側部材の逆C字断面形状部12aを嵌合している。S字形状は厳密な形状を言うのではなく、図1の形状以外に、例えばC字形状又は逆C字形状が文字通り「C」の如く、その先端の縁端部11d、21d、12d、22dが内側に屈曲するカール形状のものや、あるいはC字形状又は逆C字形状のシール対象部材と当接する上側部材や下側部材が、非圧縮時から図2に示すような平坦部を形成するような形状のものであってもよい。
【0012】
本例の2重構造のS字形金属ガスケット10において、外側リング状金属ガスケット10aと内側リング状金属ガスケット10bは上方縁部11d、21d及び下方縁部12d、22dでそれぞれ接合され接合部15a、15bを有している。従って、外側リング状金属ガスケット10aと内側リング状金属ガスケット10bのC字断面形状部同士11a、21aや逆C字断面形状部12a、22a同士は、隣接しているのみで接合されている訳ではなく、外側リング状金属ガスケット10aと内側リング状金属ガスケット10b間には厳密には僅かな隙間を有している。
【0013】
S字形金属ガスケット10a、10bの製造方法としては、特に制限されず、例えば特開平4−366072号公報記載の方法を適用することができる。すなわち断面が略C字形状の環状山部と環状谷部とを交互に有する2枚重ねの金属ベローズを成形し、該金属ベローズの周面において断面が2重S字形状となる箇所で切断し、その後2つのS字形状の上方縁部及び下方縁部をそれぞれ接合して2重構造のS字形金属ガスケットを製造する方法が例示できる。S字形状の上方縁部及び下方縁部を接合する方法としては、縁部の1周分を連続して溶接する方法が挙げられる。溶接方法としては、TIG溶接、MIG溶接及びレーザー溶接が例示できる。金属基材としては、例えばステンレス鋼、ニッケル、ニッケル基合金、アルミニウム及びアルミニウム基合金などが挙げられる。また、外側リング状金属ガスケット10aと内側リング状金属ガスケット10bの材質や機械的特性は同一であっても、異なっていてもよいが、略同一であることが、使用状態において大きな締め付け荷重がかかった場合、両者で同じ荷重を負担すると共に同様な弾性復元性を示すことができる点で好適である。
【0014】
次に、本例の2重構造のS字形金属ガスケット10の使用方法について説明する。使用箇所としては、例えば図1に示すような一方のシール対象部材14の凹部141に2重構造のS字形金属ガスケット10を嵌め込む。次いで、シール対象部材13、14をその間を狭めるようにして締め付ける。2重構造のS字形金属ガスケット10は所定の圧縮荷重において挟まれ、締め付けられた状態となり、シール構造体20を構成する(図2)。本例における2重構造のS字形金属ガスケット10は所定の圧縮荷重の締め付け状態において、外側S字形金属ガスケット10aとシール対象部材13との当接、及び内側S字形金属ガスケット10bとシール対象部材14との当接はそれぞれ平坦部11e、平坦部22eの面接触により行なわれているが、これに限定されず、例えば図3に示すように点64で線接触するものであってもよい。
【0015】
第1の実施の形態例の2重構造のS字形金属ガスケット10によれば、従来のS字形金属ガスケットより厚みの薄いS字形金属ガスケットを2つ重ね合わせで使用できるため、高い締め付け荷重で使用する場合であっても、あるいは使用途中で大きな圧縮荷重がかかる場合であっても、塑性変形せず、弾性復元性を維持して安定した高いシール性を示す。
【0016】
第1の実施の形態例のシール構造体20は、例えば真空装置のシール及び圧力流体配管等のシールなどに適用される。図2中、符号bで示される流体としては、気体及び液体のいずれであってもよく、使用温度も−200〜500℃の範囲において使用されるが、特に流体側の温度が200〜500℃の範囲にあるような高温条件下の場合、本例の2重構造のS字形金属ガスケット10はゴム部材を一切使用していないため、本発明の効果を確実に奏することができる点で好適である。
【0017】
次に、本発明の第2の実施の形態におけるS字形金属ガスケットを説明する。
第2の実施の形態におけるS字形金属ガスケットは、不図示の3つのS字形状の縦断面を有するリング状金属ガスケットの重ね合わせ3重構造であって、外側リング状金属ガスケット、中側リング状金属ガスケット及び内側リング状金属ガスケットは上方縁部及び下方縁部でそれぞれ接合されているものである。すなわち、本例のS字形金属ガスケットは図1の2重構造に対して3重構造を採るものであり、図1において、内側のS字形金属ガスケット10bの流体側(図中、右側)に更に該内側のS字形金属ガスケット10bに嵌合するS字形金属ガスケットを設けたものである。第2の実施の形態例の3重構造のS字形金属ガスケットによれば、従来のS字形金属ガスケットより厚みの薄いS字形金属ガスケットを3つ重ね合わせで使用できるため、高い締め付け荷重で使用する場合であっても、あるいは使用途中で大きな圧縮荷重がかかる場合であっても、塑性変形せず、弾性復元性を維持して安定した高いシール性を示す。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、高い締め付け荷重で使用する場合であっても、あるいは使用途中で大きな圧縮荷重がかかる場合であっても、塑性変形せず、弾性復元性を維持して安定した高いシール性を示す。また本発明のシール構造体は、シールする流体側とその反対側の非流体側の圧力差が高い場合であっても、安定したシールができるため装置の安全運転が確保できる。また、圧縮変位が徐々に変動する環境下で使用しても、繰り返し耐久性に優れるため、交換頻度を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態例の2重構造のS字形金属ガスケットの非圧縮状態を示す部分断面図である。
【図2】本実施の形態例の2重構造のS字形金属ガスケットの装着時における圧縮状態を示す部分断面図である。
【図3】従来のS字形断面金属ガスケットにおける締め付け荷重が大きい場合のシール状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10 2重構造のS字形金属ガスケット
10a 外側S字形金属ガスケット
10b 内側S字形金属ガスケット
11a、21a C字断面形状部
11b、12b 谷部
11c、21c 連結点
11d、21d 上方縁部
12a、22a 逆C字断面形状部
12d、22d 下方縁部
13、14 シール対象部材
15a、15b 接合部
20 シール構造部

Claims (3)

  1. 2つのS字形状の縦断面を有するリング状金属ガスケットの重ね合わせ2重構造であって、外側リング状金属ガスケットと内側リング状金属ガスケットは上方縁部及び下方縁部でそれぞれ接合されていることを特徴とするS字形断面金属ガスケット。
  2. 3つのS字形状の縦断面を有するリング状金属ガスケットの重ね合わせ3重構造であって、外側リング状金属ガスケット、中側リング状金属ガスケット及び内側リング状金属ガスケットは上方縁部及び下方縁部でそれぞれ接合されていることを特徴とするS字形断面金属ガスケット。
  3. 請求項1又は2記載のS字形断面金属ガスケットをシール対象部材間に装着してなることを特徴とするシール構造体。
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