JP2004218244A - 油圧機械の駆動制御装置および油圧機械の駆動制御装置の制御方法 - Google Patents
油圧機械の駆動制御装置および油圧機械の駆動制御装置の制御方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】油圧機械の長期間休車明けにエンジンを始動した後に運転操作を開始した際、油圧アクチュエー用操作レバーが中立位置にありながらごみ、水、埃等の付着によりポテンショメータが異常である状態にある場合にも、油圧機械が誤動作を起こさないようにする。
【解決手段】油圧機械の始動時に、前回の運転終了時からの休止時間を計算する休車時間測定手段と、操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されたときに前記操作信号を有効にし、前記操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されない間は前記操作信号を無効にする操作信号有効・無効切換手段とを備える
【効果】ポテンションメータが正常に動作する状態になった後に油圧機械の各油圧アクチュエータを作動することとなり、長期休車明けの運転操作開始時の誤動作防止と安全性および信頼性を確保することができる。
【選択図】 図4
【解決手段】油圧機械の始動時に、前回の運転終了時からの休止時間を計算する休車時間測定手段と、操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されたときに前記操作信号を有効にし、前記操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されない間は前記操作信号を無効にする操作信号有効・無効切換手段とを備える
【効果】ポテンションメータが正常に動作する状態になった後に油圧機械の各油圧アクチュエータを作動することとなり、長期休車明けの運転操作開始時の誤動作防止と安全性および信頼性を確保することができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベルの等の油圧機械に備えられ、電気レバー装置の操作レバーを操作することにより油圧アクチュエータを駆動する油圧機械の駆動制御装置および油圧機械の駆動制御装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気レバー装置を備えた油圧ショベル等の油圧機械の駆動制御装置では、電気レバー装置から出力された電気的な操作信号を制御ユニットを介して電磁比例減圧弁などの電気油圧変換機を作動することで油圧信号に変換し、この油圧信号により流量制御弁を切り換え操作し、油圧アクチュエータの動作を制御している。
【0003】
電気レバー装置の操作レバーが中立位置にあるとき、あるいは操作信号が中立位置を示す状態のときにエンジンが始動されれば問題は無い。しかし、オペレータが着座したとき、衣類に操作レバーが引っかかり操作レバーが中立位置以外にある場合、あるいは操作レバーが中立位置にあっても、電気レバー装置の操作量変位検出器(以下「ポテンショメータ」と言う)のスティックなどで操作信号が操作している状態を表す量を出したままでエンジンを始動した場合には、いきなり機械が動作してしまう。これはオペレータが意図した動作ではないので、周辺物や作業員に作業機がぶっつかる可能性があり、危険である。
【0004】
これらの問題を解決する従来技術に1つして特許文献1には、電源ON後、エンジン始動までの間に操作レバーの操作信号を読み込み、操作レバーが中立域と判別したときには制御弁を作動可動とし、制御弁を介して油圧ポンプの作動油を油圧シリンダに供給可能とし、中立域外と判別したときには制御弁を作動不可として警報を発する操作レバー中立位置自己診断装置が提案されている。
【0005】
また、特許文献2には、エンジン始動時、操作レバーが中立かどうかを判断し、操作レバーが中立時のみエンジンを始動して通常操作を可能にし、操作レバーが非中立時にはエンジン始動を不可とし、また、エンジン始動時、初めの操作レバーの状態が中立でないとき、アクチュエータの作動を不可とし、その後、操作レバーを中立にした後に再度、操作レバーを中立でない状態としたとき、アクチュエータの作動を可とする発明が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平03−077112号公報
【特許文献2】
特開平08−175219号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には次のような問題点がある。
【0008】
油圧機械を長期間休車させた場合、この間に電気レバー装置内にごみ、水、埃等の進入しポテンショメータに付着する場合がある。このような場合、長期休車明けでエンジンを始動すると、電気レバー装置の操作レバーが中立位置にあっても、わずかな操作レバーの操作でポテンショメータに急激に大きな電圧が出て機械が予期しない動作をしたり、操作レバーを操作してもポテンショメータの電圧が変化せず機械が動作しなかったりする可能性がある。上記従来技術では、長期間休車後で操作レバーが中立位置にありながらポテンショメータが異常である状態の検出をすることはできず、長期休車明けのエンジン始動後におけるレバー操作開始時の安全性および信頼性の確保が十分でなかった。
【0009】
本発明の目的は、上記の問題点を考慮して、長期休車明けでエンジンを始動した後に操作レバーを操作しても、油圧機械が上記のような誤動作を起こさずに安全性および信頼性を確保することができる油圧機械の駆動制御装置およびを油圧機械の駆動制御装置の制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の目的を達成するために、請求項1に係わる発明は、操作レバーの操作方向と操作量に応じた電気的な操作信号を出力する複数のポテンショメータを有する電気レバー装置と、油圧アクチュエータに供給する圧油の流量を制御する流量制御弁と、前記操作信号に基づき前記流量制御弁へ切り換え信号を出力する制御手段とを備えた油圧機械の駆動制御装置において、前記油圧機械の始動時に、前回の運転終了時からの休止時間を計算する休車時間測定手段と、前記休車時間が所定時間より長い場合には、前記操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されたときに前記操作信号を有効にし、前記操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されない間は前記操作信号を無効にする操作信号有効・無効切換手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
このように構成した請求項1に係わる発明では、予め設定した長期休車時間を経過後にエンジンを始動すると、操作レバー信号を無効にし、まず機械運転前の予備動作として、操作レバーを全操作方向に少なくとも1回以上操作することによって、操作レバーが中立位置にありながら、ポテンションメータのスティックやごみ、水等の付着等でポテンションメータが異常な状態にあった場合にも、この間の動作によって、上記の異常状態が解消されてすべてのポテンションメータを正常に動作する状態にした後に操作レバー信号が有効となる。
【0012】
また、本発明の目的を達成するために、請求項5に係わる発明は、操作レバーの操作方向と操作量に応じた電気的な操作信号を出力する複数のポテンショメータを有する電気レバー装置と、油圧アクチュエータに供給する圧油の流量を制御する流量制御弁と、前記操作信号に基づき前記流量制御弁へ切り換え信号を出力する制御手段とを備えた油圧機械の駆動制御装置において、前記油圧機械の始動時に前回の運転終了時からの休車時間を計算し、この休車時間が所定時間より長い場合には、運転者に操作レバーの全方向操作の要求を行い、運転者が前記全方向操作を少なくとも1回以上行った場合に電気レバー信号を有効にし、全方向操作を少なくと1回以上行わない間は電気レバー信号を無効にすることを特徴とする。
【0013】
このように構成した請求項5に係わる発明では、上記請求項1の効果を奏するとともに休車時間が所定時間より長い場合には、運転者に操作レバーの全方向操作の要求を行う(警報ランプ等による)ことによって、運転操作開始前にポテンショメータの異常解消のための予備動作を確実に行はしめることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜10図に基づき説明する。
【0015】
図10に本発明が適用される油圧機械の一例として示すバックホウ油圧ショベルは、走行モータ38によって走行可能な走行体40と、運転室42および機械室43を有し走行体40に対して旋回モータ39によって旋回可能な旋回体41と、作業機としてのフロント47とを有している。フロント47は上部旋回体41の前部にブームシリンダ9の伸縮によって俯仰動可能に支持されたブーム44、ブーム44の先端部にアームシリンダ14によって回動可能に支持されたアーム45、アーム45の先端部にバケットシリンダ15によって回動可能に支持されたバケット46より構成され、また、機械室43には原動機3および主油圧ポンプ1、パイロット油圧ポンプ2の油圧ポンプ等が設置されている。
【0016】
図1は本発明の実施の形態を示す油圧回路と制御装置を示すもので、主油圧ポンプ1とパイロット油圧ポンプ2は、デーゼルエンジン等の動力源3によって駆動される。主油圧ポンプ1は可変容量型のポンプであり、その吐出量を変える斜板1aを備え、この斜板1aには斜板位置調節器4が連結されている。また、斜板1aの傾転位置を検出する斜板位置検出器5および主油圧ポンプ1の吐出圧力を検出する圧力検出器6が設けられ、制御ユニット7は、圧力検出器6によって検出された主油圧ポンプ1の吐出圧力と、斜板位置検出器4によって検出された斜板1aの傾転位置とに基づいて所定の演算を行い、主油圧ポンプ1の斜板位置調節器5に制御信号を出力し、斜板1aの位置を調整し、主油圧ポンプ1の押しのけ容積即ち吐出流量を制御する。
【0017】
電気レバー装置13は例えばブームシリンダ9およびバケットシリンダ15用の操作装置であり、また電気レバー装置13′は例えばアームシリンダ14および旋回モータ39用の操作装置であって、電気レバー装置13は操作レバー13aと2つの回転式の変位検出器(以下「ポテンショメータ」と言う)13A、13Bを有し、電気レバー装置13′は操作レバー13a′と2つの回転式ポテンショメータ13A′、13B′を有している。尚、他の油圧アクチュエータ(走行モータ等)操作用の電気レバー装置は省略している。
【0018】
電気レバー装置13は図2に示すように操作レバー13aを前後、左右に操作可能で、操作レバー13aの操作量を回転式ポテンショメータ13A、13Bの回転量に変換する操作量変換機構13C、13D(例えば、操作レバー13aの操作に連動して下方に動くデイスクと、デイスクの移動によって押し下げられるロッド、ロッドの移動量を回転量に変えてポテンショメータ13A、13Bを回転させるアーム等、いずれも図示せず)を備えている。
【0019】
操作レバー13aを前後に操作すると、伝達機構13Cを介してポテンショメータ13Aが前後方向に対応した方向と操作量に対応した角度まで回転し、この回転量は電気的な操作信号Xとして制御ユニット12に入力される。
【0020】
操作レバー13を左右に操作すると、伝達機構13Dを介してポテンショメータ13Bが左右方向に対応した方向と操作量に対応した角度まで回転し、この回転量は電気的な操作信号Yとして制御ユニット12に入力される。
【0021】
また、操作レバー13aを前後、左右に対して斜め方向に操作すると、伝達機構13Cおよび13Dを介してポテンショメータ13Aおよび13Bが前後および左右方向の操作に対応した方向と操作量に対応した角度まで回転し、この回転量は電気的な操作信号X、Yとして同時に制御ユニット12に入力される。
【0022】
主油圧ポンプ1とブームシリンダ4との間には主油圧ポンプ1からブームシリンダ9に供給される圧油の量と方向を制御するパイロット操作式の流量制御弁8が設けられ、パイロット操作式の流量制御弁8のパイロット切換ポート8L、8Rには電磁比例減圧弁10、11を介してパイロットポンプ2が接続されている。
【0023】
操作レバー13aを前,後に操作するとポテンショメータ13Aからの操作方向と操作量に応じて操作信号Xが制御ユニット12に入力され、制御ユニット12からは操作レバー13aの前方向操作時には駆動信号x1が、操作レバー13aの後向操作時には駆動信号x2が出力される。
【0024】
駆動信号x1が出力されると電磁比例減圧弁11が切り換えられ、駆動信号x1の大きさに応じてパイロット油圧ポンプ2の圧油が減圧されてパイロット切換ポート8Rに伝達される。流量制御弁8は右方向に動かされ、主油圧ポンプ1の圧油が流量制御弁8を介してブームシリンダ9のボトム室側に供給されてブームシリンダ9のロッドが伸張し、ブーム44が操作レバー13aの操作量に応じた速度で上昇する。
【0025】
また、駆動信号x2が出力されると電磁比例減圧弁10切り換えられ、駆動信号x2の大きさに応じてパイロット油圧ポンプ2の圧油が減圧されてパイロット切換ポート8Lに伝達される。流量制御弁8は左方向に動かされ、主油圧ポンプ1の圧油が流量制御弁8を介してブームシリンダ9のロッド室側に供給されてブームシリンダ9のロッドが縮小し、ブーム44が操作レバー13aの操作量に応じた速度で下降する。
【0026】
操作レバー13aを左右方向に操作しポテンショメータ13Bからの操作方向と操作量に応じて操作信号Yが制御ユニット12に入力されると、制御ユニット12からは操作レバー13aの左方向操作時には駆動信号y1(図示せず)が、操作レバー13aの右方向操作時には駆動信号y2(図示せず)が出力され、これらの駆動信号y1またはy2はそれぞれの電磁比例減圧弁(図示せず)を切り換えてパイロット油圧ポンプ2の圧油を減圧し、主油圧ポンプ1からバケットシリンダ15に供給される圧油の量と方向を制御するパイロット操作式の流量制御弁(図示せず)の左または右切換ポート(図示せず)に伝達され流量制御弁(図示せず)を切り換える。これによって、バケットシリンダ15は伸張また縮小され、バケット46が操作レバー13aの左右の操作方向と操作量に応じた速度でクラウドまたはダンプする。
【0027】
操作レバー13aを斜め方向に操作し、操作信号X、Yが同時に制御ユニット12に入力されると、制御ユニット12から駆動信号x1,x2のいずれか一方および駆動信号y1,y2のいずれか一方が出力され、出力された駆動信号に対応した2つの電磁比例減圧弁が切り換えられて、ブームシリンダ9用の流量制御弁8とバケットシリンダ15の流量制御弁(図示せず)が共に左右のどちらか一方向に動かされ、ブームシリンダ9およびバケットシリンダ15のロッドは伸びまたは縮みの一方向動作を行い、操作レバー13aの斜め操作による前後、左右の操作方向および前後、左右の操作量に応じた速度でブームの上昇または下降とバケットのクラウドまたはダンプが同時に行われる。
【0028】
電気レバー装置13と同様に、電気レバー装置13′は操作レバー13a′の前後方向操作に対応した回転式ポテンショメータ13A′と左右方向操作に対応した回転式ポテンショメータ13B′で操作レバー13a′の操作方向と操作量を検出し、それぞれ操作信号(図示せず)として制御ユニット12に入力する。そして、操作レバー13a′の前後方向操作信号に基づく制御ユニット12からの駆動信号によって電磁比例減圧弁(図示せず)を介してアームシリンダ14用のパイロット式の流量制御弁(図示せず)が左右に切り換えられて、主油圧ポンプ1からの圧油をアームシリンダ14に供給しアーム45をクラウドまたはダンプする。また、操作レバー13a′の左右方向操作信号に基づく制御ユニット12からの駆動信号によって電磁比例減圧弁を介して旋回モータ39用のパイロット式の流量制御弁(図示せず)を左右に切り換えて、主油圧ポンプ1からの圧油を旋回モータ39に供給し旋回モータ39を左右に回転させる。
【0029】
また図示しないが、油圧ショベルの他のアクチュエータ(走行モータ等)に関しても、上記と同様の電気レバー装置として前後または左右に操作可能な操作レバーと前後または左右の操作方向に対してそれぞれの操作量を検出し制御ユニット12に入力する各回転式ポテンションメータ、制御ユニット12からの駆動信号によって切り換えられる電磁比例減圧弁、電磁比例減圧弁を介して減圧されたパイロットポンプ2の圧油によって左右に切り換えられて介して主油圧ポンプ1からアクチュエータに供給される圧油の方向と量を制御するパイロット操作式の流量制御弁を備えている。
【0030】
また、制御ユニット12には原動機3のキースイッチのON・OFFを検出するセンサ17およびパソコン18が接続されている。
【0031】
図3は図1に示される実施の形態に備えられる制御ユニット12の構成図である。制御ユニット12は、制御あるいは操作信号の無効・有効切り換え処理等のプログラムおよびこれに必要な休車時間のしきい値(設定時間)や定数を格納するリードオンリーメモリー(ROM)21、時間管理を行うタイマ22、中央演算処理装置(CPU)23、電気レバー装置13,13′等のポテンショメータ13A,13B,13A′13B′等の操作信号X、Y・・等を入力しディジタル信号に変換するA/D変換器24、処理結果または処理中の値を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)25、ディジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器26を含むマイクロコンピュータ20を有し,またD/A変換器からの信号を電磁比例減圧弁10,11等に出力するための増幅器30,31(入力された操作信号Xについてのみ例示してある)、現在時刻を出力するリアルタイムクロック(RTC)28、前回機械停止時刻を記憶する不揮発性メモリであるEEPROM27、警告ランプ19を制御するためのI/F29、パソコン18からの通信によってROM21のしきい値(設定時間)を変更するシリアルインターフェース(SCI)32を有している。
【0032】
図4を用いて制御ユニット12のマイクロコンピュータ20で実行される操作レバー操作信号有効・無効切り換えプログラムの処理フローチャートを示す。
【0033】
油圧機械の長期の休車後にエンジン(原動機)3のキースイッチ17をONすると、まず電源が入り操作信号有効・無効切換のプログラムの実行が開始される。キースイッチ17ONによってエンジン3の始動が確認(Yes)されると、このプログラムと並行して実行されている操作レバーの操作信号通常処理のプログラム(後に図6により説明する)で通常処理が無効となるフラグ(1)を立てる(Step410)。この状態では、制御ユニット12から電磁比例減圧弁10、11等に出力される電流値は0となる。
【0034】
次いで、EEPRROM27に記憶されている前回停止時の時刻と予め設定された休車時間(例えば一ヶ月)を読み込む(Step411)。RTC28から、現在の時刻を読む(Step412)。前回停止時刻と現在時刻の差が設定された休車時間(例えば一ヶ月)以上か?(Step413)、で以上判断された(Yes)場合、警告ランプを点灯し(Step414)全方向の操作されたかどうかの判断を行う(Step415)。また、前回停止時刻と現在時刻の差が設定された休車時間より短い(例えば一ヶ月未満)と判断された場合はStep417の通常処理のフラグを0とし通常処理を有効とする。
【0035】
Step415の処理フローチャートを図5を参照して説明する。
まず、操作レバーの1つの操作方向(例えば、操作レバー13の前方向)の操作を行い、レバー操作信号Xを取り込んでその操作方向(ブーム上げ方向)の操作量が90%以上かどうかを確認する。図7は操作レバー13の操作量とポテンショメータ13Aの出力電圧(V)との関係を示したもので、操作レバー13の前方向のレバーストロークが90%の出力電圧で操作レバー13が前方向にフルに動かされたと判断(Yes)し、図8に示すテーブルで操作レバー13の操作方向が前方向のフラグをON(1)とする。
【0036】
次に、すべての操作方向(油圧ショベルではブーム、バケット用の操作レバー13、アーム、旋回用の操作レバー13′および他のアクチュエータ用操作レバーのすべての前後,左右の操作方向、以下「全操作方向」と言う)についてフラグがON(1)になったかどうかを判断し、NOの場合には次の操作方向(例えば、操作レバー13の後方向)の操作が行われるので、レバー操作信号Xを取り込んでその操作方向(ブーム下げ方向)の操作量が90%以上かどうかを確認する。Yesの場合に図8のテーブルで操作レバー13の後方向のフラグをON(1)とする。
【0037】
次いで、操作レバー13の左操作方向(バケットクラウド方向)に関して同様の手順でフラグをON(1)し、操作レバー13の右操作方向(バケットダンプ方向)、アーム、旋回用の操作レバー13′の前、後、左、右操作方向、他のアクチュエータ用操作レバーのすべての操作方向に順次フル操作を行い、全操作方向についてフラグをON(1)にする。図8は全操作方向の内、操作レバー13および操作レバー13′のすべての操作方向についてフラグが1(ON)となった表を示しており、他のアクチュエータ用操作レバーの操作方向についてはこれを省略している。
【0038】
全操作方向についてフラグがON(1)になったことが確認される(Yes)と警告ランプが消灯(Step416)し、次いで、操作レバー信号の通常処理のプログラムが有効となるようフラグを(0)とする(Step417)。
【0039】
操作レバー信号の通常処理のプログラムについて図6のフローチャートを参照して説明する。
操作レバー信号の通常処理は一定周期(一定時間間隔)で行われており、まず操作信号有効・無効のプログラムが現時点で通常処理が有効(フラグが0)となっているか無効(フラグが1)なっているかを判断する。通常処理が有効となっていると判断された場合には、操作された操作レバーの操作方向(前,後,左,右)に応じて入力された操作信号(例えば、X,Y・・等)に応じた出力電流を演算し、電磁比例減圧弁(例えば、電磁比例減圧弁10,11等)に出力する。また、通常処理が無効となっていると判断された場合には、上記の電磁比例減圧弁への出力電流は0となる。
【0040】
図9は車体停止時に、停止時刻を記憶する処理のフローチャートである。
エンジン3のキースイッチ17が0FFされたことを検出し、全操作方向のフラグをOFF(0)にする。次いでRTC28から現在の時刻を読みとり、EEPROM27へ記憶する。
【0041】
なお、休車時間の設定を変更する場合は、パソコン18からの通信によりシリアルインターフェース(SCI)32を介してROM21に記憶されたしきい値(設定時間)を変更することができる。
【0042】
以上述べた本発明の実施の形態によれば、油圧機械、例えば、油圧ショベルが長期間の休車明けでエンジンを始動した後、ブーム、アーム、バケット、旋回体、走行体等を動作させる各油圧アクチュエータを作動させようとした場合、各油圧アクチュエータ用の操作レバーを操作し電気的な操作信号を出力しても操作信号が無効となり、操作レバーが中立位置にありながら電気レバー装置のポテンショメータがごみや水の付着等によって異常な状態にあった場合に、各油圧アクチュエータは作動せず、各油圧アクチュエータ用の操作レバーを全操作方向に1回操作した後に初めて操作レバーからの操作信号が有効となって、この操作の間にごみや水の付着等が解消されポテンションメータが正常に動作する状態になった後に各油圧アクチュエータを作動することが可能となる。
【0043】
したがって、油圧ショベルの長期間休車後にエンジンを始動し、各油圧アクチュエータ用の操作レバーを操作しても、各油圧アクチュエータが動作せずブーム、アーム、バケット、旋回体、走行体等が異常動作することが事前に防止され、長期休車明けの運転操作開始時の誤動作防止と安全性および信頼性を確保することができる。
【0044】
また、休車時間のしきい値を任意に設定できるので、休車時間が長い機械ではしきい値を長い時間(一ヶ月より長期の期間)に、寒冷地での稼動等でポテンショメータに氷や水分が付きやす状態での使用に際しては数日あるいは毎日休車の場合にしきい値を数日あるいは24時間以内にも設定することが可能となり、機械の環境や使われ方、機械を使用する人の希望に応じて機械の安全性、保守性の向上に奇与する。
【0045】
さらに、休車時間が所定時間より長い場合には、警報ランプ等によって運転者に操作レバーの全方向操作の要求を行うことにより、運転操作開始前にポテンショメータの異常解消のための予備動作を確実に行はしめることができる。
【0046】
上記本発明の実施の形態では、ポテンショメータからの操作信号に基づき制御ユニット12から出力される駆動信号によって電磁比例減圧弁を切り換えてパイロット油圧ポンプの圧油を減圧し、パイロット圧により各油圧アクチュエータの流量制御弁を切り換えたが、本発明は流量制御弁を比例電磁式のものとして制御ユニット12から出力される駆動信号によって直接流量制御弁を切り換えるようにしても同様の効果を奏する。
【0047】
また、本発明の実施の形態では、電気レバー装置のポテンショメータを回転式ポテンショメータとし、1つの電気レバー装置に操作レバーの上下,左右の操作の対して各1個(計2個)のポテンショメータを備えた例で説明したが、1つの電気レバー装置に上,下の操作で各1個、左,右の操作で各1個(計4個)の直線移動形式のポテンショメータを用いるようにしてもよい。
【0048】
さらに、本発明の実施の形態では、油圧機械の例として油圧ショベルを挙げ、全方向操作の意味は、油圧ショベルの全ての油圧アクチュエータ用電気レバー装置の操作レバーが上,下,左,右に操作(油圧シリンダは伸縮両方向の操作、油圧モータは左,右回転方向の操作)されることとして説明したが、油圧ショベルの場合に、例えば、フロント(ブーム、アーム、バケット)および旋回体駆動用の油圧アクチュエータが誤動作によって特に危険を招くとして、これらの操作レバー(操作レバー13,13′)の上,下,左,右方向の操作を全操作方向として、この全操作方向に操作した後に操作レバーの通常処理(操作信号)を有効としてもよく、全操作方向を必要に応じて選択することができる。
【0049】
また、油圧機械が1つの油圧アクチュエータを有する場合に、このアクチュエータを操作する操作レバーの1往復方向(上下または左右)を全操作方向として、この全操作方向に操作した後に操作レバーの通常処理(操作信号)を有効としてもよい。
【0050】
本発明の実施の形態では、全方向操作を1回行うことによって操作レバーの通常処理(操作信号)を有効となるようフラグを(0)としたが、ポテンショメータのゴミや水の付着等をより完全に解消するために全方向操作を2回あるいは3回と複数回行った後に操作レバーの通常処理(操作信号)を有効となるようフラグ(0)を立てるようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、油圧機械の長期休車明けにエンジンを始動し電気レバー装置の操作レバーを操作しても、電気レバー装置からの操作信号を無効とし、前記操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されに後に前記電気レバー装置が有効となるようにしたので、ポテンショメータがごみや水の付着等によって異常な状態にあった場合にも、ポテンションメータが正常に動作する状態になった後に油圧機械の各油圧アクチュエータを作動することとなり、長期休車明けの運転操作開始時の誤動作防止と安全性および信頼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による油圧回路と制御装置を示す図である。
【図2】本発明の実施形態による電気レバー装置の概略を示す図である。
【図3】図1の制御ユニットの構成図である。
【図4】本発明の実施形態による操作レバー操作信号有効・無効切り換えプログラムの処理フローチャートを示す図である。
【図5】図4のStep415の処理フローチャートを示す図である。
【図6】本発明の実施形態による操作レバー信号の通常処理フローチャートを示す図である。
【図7】本発明の実施形態による操作レバー操作量とポテンショメータの出力電圧(V)との関係を示す図である。
【図8】本発明の実施形態による操作レバーの操作方向とレバーを全てフル操作したか(フラグ1がたつたか)を判断するためのテーブル構成図。
【図9】本発明の実施形態による車体停止時刻を記憶する処理フローチャートを示図である。
【図10】本発明の適用される1例となる油圧ショベルの外観図である。
【符号の説明】
1 可変容量型油圧ポンプ
2 パイロット油圧ポンプ
3 エンジン(原動機)
8 流量制御弁
9 ブームシリンダ(油圧アクチュエータ)
10,11 電磁比例減圧弁
12 制御ユニット
13,13′ 電気レバー装置
13a,13a′ 操作レバー
13A,13B,12A′,13B′ 回転式ポテンショメータ(変位検出器)
14 アームシリンダ
15 バケットシリンダ
17 エンジン(原動機)のキースイッチ
18 、パソコン
19 警告ランプ
20 マイクロコンピュータ
27 不揮発性メモリ(EEPROM)
28 リアルタイムクロック(RTC)
29 警告ランプ19を制御するためのI/F
30,31 増幅器
32 シリアルインターフェース(SCI)
38 走行モータ
39 旋回モータ
X,Y 操作信号
x1,x2 駆動信号
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベルの等の油圧機械に備えられ、電気レバー装置の操作レバーを操作することにより油圧アクチュエータを駆動する油圧機械の駆動制御装置および油圧機械の駆動制御装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気レバー装置を備えた油圧ショベル等の油圧機械の駆動制御装置では、電気レバー装置から出力された電気的な操作信号を制御ユニットを介して電磁比例減圧弁などの電気油圧変換機を作動することで油圧信号に変換し、この油圧信号により流量制御弁を切り換え操作し、油圧アクチュエータの動作を制御している。
【0003】
電気レバー装置の操作レバーが中立位置にあるとき、あるいは操作信号が中立位置を示す状態のときにエンジンが始動されれば問題は無い。しかし、オペレータが着座したとき、衣類に操作レバーが引っかかり操作レバーが中立位置以外にある場合、あるいは操作レバーが中立位置にあっても、電気レバー装置の操作量変位検出器(以下「ポテンショメータ」と言う)のスティックなどで操作信号が操作している状態を表す量を出したままでエンジンを始動した場合には、いきなり機械が動作してしまう。これはオペレータが意図した動作ではないので、周辺物や作業員に作業機がぶっつかる可能性があり、危険である。
【0004】
これらの問題を解決する従来技術に1つして特許文献1には、電源ON後、エンジン始動までの間に操作レバーの操作信号を読み込み、操作レバーが中立域と判別したときには制御弁を作動可動とし、制御弁を介して油圧ポンプの作動油を油圧シリンダに供給可能とし、中立域外と判別したときには制御弁を作動不可として警報を発する操作レバー中立位置自己診断装置が提案されている。
【0005】
また、特許文献2には、エンジン始動時、操作レバーが中立かどうかを判断し、操作レバーが中立時のみエンジンを始動して通常操作を可能にし、操作レバーが非中立時にはエンジン始動を不可とし、また、エンジン始動時、初めの操作レバーの状態が中立でないとき、アクチュエータの作動を不可とし、その後、操作レバーを中立にした後に再度、操作レバーを中立でない状態としたとき、アクチュエータの作動を可とする発明が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平03−077112号公報
【特許文献2】
特開平08−175219号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には次のような問題点がある。
【0008】
油圧機械を長期間休車させた場合、この間に電気レバー装置内にごみ、水、埃等の進入しポテンショメータに付着する場合がある。このような場合、長期休車明けでエンジンを始動すると、電気レバー装置の操作レバーが中立位置にあっても、わずかな操作レバーの操作でポテンショメータに急激に大きな電圧が出て機械が予期しない動作をしたり、操作レバーを操作してもポテンショメータの電圧が変化せず機械が動作しなかったりする可能性がある。上記従来技術では、長期間休車後で操作レバーが中立位置にありながらポテンショメータが異常である状態の検出をすることはできず、長期休車明けのエンジン始動後におけるレバー操作開始時の安全性および信頼性の確保が十分でなかった。
【0009】
本発明の目的は、上記の問題点を考慮して、長期休車明けでエンジンを始動した後に操作レバーを操作しても、油圧機械が上記のような誤動作を起こさずに安全性および信頼性を確保することができる油圧機械の駆動制御装置およびを油圧機械の駆動制御装置の制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の目的を達成するために、請求項1に係わる発明は、操作レバーの操作方向と操作量に応じた電気的な操作信号を出力する複数のポテンショメータを有する電気レバー装置と、油圧アクチュエータに供給する圧油の流量を制御する流量制御弁と、前記操作信号に基づき前記流量制御弁へ切り換え信号を出力する制御手段とを備えた油圧機械の駆動制御装置において、前記油圧機械の始動時に、前回の運転終了時からの休止時間を計算する休車時間測定手段と、前記休車時間が所定時間より長い場合には、前記操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されたときに前記操作信号を有効にし、前記操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されない間は前記操作信号を無効にする操作信号有効・無効切換手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
このように構成した請求項1に係わる発明では、予め設定した長期休車時間を経過後にエンジンを始動すると、操作レバー信号を無効にし、まず機械運転前の予備動作として、操作レバーを全操作方向に少なくとも1回以上操作することによって、操作レバーが中立位置にありながら、ポテンションメータのスティックやごみ、水等の付着等でポテンションメータが異常な状態にあった場合にも、この間の動作によって、上記の異常状態が解消されてすべてのポテンションメータを正常に動作する状態にした後に操作レバー信号が有効となる。
【0012】
また、本発明の目的を達成するために、請求項5に係わる発明は、操作レバーの操作方向と操作量に応じた電気的な操作信号を出力する複数のポテンショメータを有する電気レバー装置と、油圧アクチュエータに供給する圧油の流量を制御する流量制御弁と、前記操作信号に基づき前記流量制御弁へ切り換え信号を出力する制御手段とを備えた油圧機械の駆動制御装置において、前記油圧機械の始動時に前回の運転終了時からの休車時間を計算し、この休車時間が所定時間より長い場合には、運転者に操作レバーの全方向操作の要求を行い、運転者が前記全方向操作を少なくとも1回以上行った場合に電気レバー信号を有効にし、全方向操作を少なくと1回以上行わない間は電気レバー信号を無効にすることを特徴とする。
【0013】
このように構成した請求項5に係わる発明では、上記請求項1の効果を奏するとともに休車時間が所定時間より長い場合には、運転者に操作レバーの全方向操作の要求を行う(警報ランプ等による)ことによって、運転操作開始前にポテンショメータの異常解消のための予備動作を確実に行はしめることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜10図に基づき説明する。
【0015】
図10に本発明が適用される油圧機械の一例として示すバックホウ油圧ショベルは、走行モータ38によって走行可能な走行体40と、運転室42および機械室43を有し走行体40に対して旋回モータ39によって旋回可能な旋回体41と、作業機としてのフロント47とを有している。フロント47は上部旋回体41の前部にブームシリンダ9の伸縮によって俯仰動可能に支持されたブーム44、ブーム44の先端部にアームシリンダ14によって回動可能に支持されたアーム45、アーム45の先端部にバケットシリンダ15によって回動可能に支持されたバケット46より構成され、また、機械室43には原動機3および主油圧ポンプ1、パイロット油圧ポンプ2の油圧ポンプ等が設置されている。
【0016】
図1は本発明の実施の形態を示す油圧回路と制御装置を示すもので、主油圧ポンプ1とパイロット油圧ポンプ2は、デーゼルエンジン等の動力源3によって駆動される。主油圧ポンプ1は可変容量型のポンプであり、その吐出量を変える斜板1aを備え、この斜板1aには斜板位置調節器4が連結されている。また、斜板1aの傾転位置を検出する斜板位置検出器5および主油圧ポンプ1の吐出圧力を検出する圧力検出器6が設けられ、制御ユニット7は、圧力検出器6によって検出された主油圧ポンプ1の吐出圧力と、斜板位置検出器4によって検出された斜板1aの傾転位置とに基づいて所定の演算を行い、主油圧ポンプ1の斜板位置調節器5に制御信号を出力し、斜板1aの位置を調整し、主油圧ポンプ1の押しのけ容積即ち吐出流量を制御する。
【0017】
電気レバー装置13は例えばブームシリンダ9およびバケットシリンダ15用の操作装置であり、また電気レバー装置13′は例えばアームシリンダ14および旋回モータ39用の操作装置であって、電気レバー装置13は操作レバー13aと2つの回転式の変位検出器(以下「ポテンショメータ」と言う)13A、13Bを有し、電気レバー装置13′は操作レバー13a′と2つの回転式ポテンショメータ13A′、13B′を有している。尚、他の油圧アクチュエータ(走行モータ等)操作用の電気レバー装置は省略している。
【0018】
電気レバー装置13は図2に示すように操作レバー13aを前後、左右に操作可能で、操作レバー13aの操作量を回転式ポテンショメータ13A、13Bの回転量に変換する操作量変換機構13C、13D(例えば、操作レバー13aの操作に連動して下方に動くデイスクと、デイスクの移動によって押し下げられるロッド、ロッドの移動量を回転量に変えてポテンショメータ13A、13Bを回転させるアーム等、いずれも図示せず)を備えている。
【0019】
操作レバー13aを前後に操作すると、伝達機構13Cを介してポテンショメータ13Aが前後方向に対応した方向と操作量に対応した角度まで回転し、この回転量は電気的な操作信号Xとして制御ユニット12に入力される。
【0020】
操作レバー13を左右に操作すると、伝達機構13Dを介してポテンショメータ13Bが左右方向に対応した方向と操作量に対応した角度まで回転し、この回転量は電気的な操作信号Yとして制御ユニット12に入力される。
【0021】
また、操作レバー13aを前後、左右に対して斜め方向に操作すると、伝達機構13Cおよび13Dを介してポテンショメータ13Aおよび13Bが前後および左右方向の操作に対応した方向と操作量に対応した角度まで回転し、この回転量は電気的な操作信号X、Yとして同時に制御ユニット12に入力される。
【0022】
主油圧ポンプ1とブームシリンダ4との間には主油圧ポンプ1からブームシリンダ9に供給される圧油の量と方向を制御するパイロット操作式の流量制御弁8が設けられ、パイロット操作式の流量制御弁8のパイロット切換ポート8L、8Rには電磁比例減圧弁10、11を介してパイロットポンプ2が接続されている。
【0023】
操作レバー13aを前,後に操作するとポテンショメータ13Aからの操作方向と操作量に応じて操作信号Xが制御ユニット12に入力され、制御ユニット12からは操作レバー13aの前方向操作時には駆動信号x1が、操作レバー13aの後向操作時には駆動信号x2が出力される。
【0024】
駆動信号x1が出力されると電磁比例減圧弁11が切り換えられ、駆動信号x1の大きさに応じてパイロット油圧ポンプ2の圧油が減圧されてパイロット切換ポート8Rに伝達される。流量制御弁8は右方向に動かされ、主油圧ポンプ1の圧油が流量制御弁8を介してブームシリンダ9のボトム室側に供給されてブームシリンダ9のロッドが伸張し、ブーム44が操作レバー13aの操作量に応じた速度で上昇する。
【0025】
また、駆動信号x2が出力されると電磁比例減圧弁10切り換えられ、駆動信号x2の大きさに応じてパイロット油圧ポンプ2の圧油が減圧されてパイロット切換ポート8Lに伝達される。流量制御弁8は左方向に動かされ、主油圧ポンプ1の圧油が流量制御弁8を介してブームシリンダ9のロッド室側に供給されてブームシリンダ9のロッドが縮小し、ブーム44が操作レバー13aの操作量に応じた速度で下降する。
【0026】
操作レバー13aを左右方向に操作しポテンショメータ13Bからの操作方向と操作量に応じて操作信号Yが制御ユニット12に入力されると、制御ユニット12からは操作レバー13aの左方向操作時には駆動信号y1(図示せず)が、操作レバー13aの右方向操作時には駆動信号y2(図示せず)が出力され、これらの駆動信号y1またはy2はそれぞれの電磁比例減圧弁(図示せず)を切り換えてパイロット油圧ポンプ2の圧油を減圧し、主油圧ポンプ1からバケットシリンダ15に供給される圧油の量と方向を制御するパイロット操作式の流量制御弁(図示せず)の左または右切換ポート(図示せず)に伝達され流量制御弁(図示せず)を切り換える。これによって、バケットシリンダ15は伸張また縮小され、バケット46が操作レバー13aの左右の操作方向と操作量に応じた速度でクラウドまたはダンプする。
【0027】
操作レバー13aを斜め方向に操作し、操作信号X、Yが同時に制御ユニット12に入力されると、制御ユニット12から駆動信号x1,x2のいずれか一方および駆動信号y1,y2のいずれか一方が出力され、出力された駆動信号に対応した2つの電磁比例減圧弁が切り換えられて、ブームシリンダ9用の流量制御弁8とバケットシリンダ15の流量制御弁(図示せず)が共に左右のどちらか一方向に動かされ、ブームシリンダ9およびバケットシリンダ15のロッドは伸びまたは縮みの一方向動作を行い、操作レバー13aの斜め操作による前後、左右の操作方向および前後、左右の操作量に応じた速度でブームの上昇または下降とバケットのクラウドまたはダンプが同時に行われる。
【0028】
電気レバー装置13と同様に、電気レバー装置13′は操作レバー13a′の前後方向操作に対応した回転式ポテンショメータ13A′と左右方向操作に対応した回転式ポテンショメータ13B′で操作レバー13a′の操作方向と操作量を検出し、それぞれ操作信号(図示せず)として制御ユニット12に入力する。そして、操作レバー13a′の前後方向操作信号に基づく制御ユニット12からの駆動信号によって電磁比例減圧弁(図示せず)を介してアームシリンダ14用のパイロット式の流量制御弁(図示せず)が左右に切り換えられて、主油圧ポンプ1からの圧油をアームシリンダ14に供給しアーム45をクラウドまたはダンプする。また、操作レバー13a′の左右方向操作信号に基づく制御ユニット12からの駆動信号によって電磁比例減圧弁を介して旋回モータ39用のパイロット式の流量制御弁(図示せず)を左右に切り換えて、主油圧ポンプ1からの圧油を旋回モータ39に供給し旋回モータ39を左右に回転させる。
【0029】
また図示しないが、油圧ショベルの他のアクチュエータ(走行モータ等)に関しても、上記と同様の電気レバー装置として前後または左右に操作可能な操作レバーと前後または左右の操作方向に対してそれぞれの操作量を検出し制御ユニット12に入力する各回転式ポテンションメータ、制御ユニット12からの駆動信号によって切り換えられる電磁比例減圧弁、電磁比例減圧弁を介して減圧されたパイロットポンプ2の圧油によって左右に切り換えられて介して主油圧ポンプ1からアクチュエータに供給される圧油の方向と量を制御するパイロット操作式の流量制御弁を備えている。
【0030】
また、制御ユニット12には原動機3のキースイッチのON・OFFを検出するセンサ17およびパソコン18が接続されている。
【0031】
図3は図1に示される実施の形態に備えられる制御ユニット12の構成図である。制御ユニット12は、制御あるいは操作信号の無効・有効切り換え処理等のプログラムおよびこれに必要な休車時間のしきい値(設定時間)や定数を格納するリードオンリーメモリー(ROM)21、時間管理を行うタイマ22、中央演算処理装置(CPU)23、電気レバー装置13,13′等のポテンショメータ13A,13B,13A′13B′等の操作信号X、Y・・等を入力しディジタル信号に変換するA/D変換器24、処理結果または処理中の値を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)25、ディジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器26を含むマイクロコンピュータ20を有し,またD/A変換器からの信号を電磁比例減圧弁10,11等に出力するための増幅器30,31(入力された操作信号Xについてのみ例示してある)、現在時刻を出力するリアルタイムクロック(RTC)28、前回機械停止時刻を記憶する不揮発性メモリであるEEPROM27、警告ランプ19を制御するためのI/F29、パソコン18からの通信によってROM21のしきい値(設定時間)を変更するシリアルインターフェース(SCI)32を有している。
【0032】
図4を用いて制御ユニット12のマイクロコンピュータ20で実行される操作レバー操作信号有効・無効切り換えプログラムの処理フローチャートを示す。
【0033】
油圧機械の長期の休車後にエンジン(原動機)3のキースイッチ17をONすると、まず電源が入り操作信号有効・無効切換のプログラムの実行が開始される。キースイッチ17ONによってエンジン3の始動が確認(Yes)されると、このプログラムと並行して実行されている操作レバーの操作信号通常処理のプログラム(後に図6により説明する)で通常処理が無効となるフラグ(1)を立てる(Step410)。この状態では、制御ユニット12から電磁比例減圧弁10、11等に出力される電流値は0となる。
【0034】
次いで、EEPRROM27に記憶されている前回停止時の時刻と予め設定された休車時間(例えば一ヶ月)を読み込む(Step411)。RTC28から、現在の時刻を読む(Step412)。前回停止時刻と現在時刻の差が設定された休車時間(例えば一ヶ月)以上か?(Step413)、で以上判断された(Yes)場合、警告ランプを点灯し(Step414)全方向の操作されたかどうかの判断を行う(Step415)。また、前回停止時刻と現在時刻の差が設定された休車時間より短い(例えば一ヶ月未満)と判断された場合はStep417の通常処理のフラグを0とし通常処理を有効とする。
【0035】
Step415の処理フローチャートを図5を参照して説明する。
まず、操作レバーの1つの操作方向(例えば、操作レバー13の前方向)の操作を行い、レバー操作信号Xを取り込んでその操作方向(ブーム上げ方向)の操作量が90%以上かどうかを確認する。図7は操作レバー13の操作量とポテンショメータ13Aの出力電圧(V)との関係を示したもので、操作レバー13の前方向のレバーストロークが90%の出力電圧で操作レバー13が前方向にフルに動かされたと判断(Yes)し、図8に示すテーブルで操作レバー13の操作方向が前方向のフラグをON(1)とする。
【0036】
次に、すべての操作方向(油圧ショベルではブーム、バケット用の操作レバー13、アーム、旋回用の操作レバー13′および他のアクチュエータ用操作レバーのすべての前後,左右の操作方向、以下「全操作方向」と言う)についてフラグがON(1)になったかどうかを判断し、NOの場合には次の操作方向(例えば、操作レバー13の後方向)の操作が行われるので、レバー操作信号Xを取り込んでその操作方向(ブーム下げ方向)の操作量が90%以上かどうかを確認する。Yesの場合に図8のテーブルで操作レバー13の後方向のフラグをON(1)とする。
【0037】
次いで、操作レバー13の左操作方向(バケットクラウド方向)に関して同様の手順でフラグをON(1)し、操作レバー13の右操作方向(バケットダンプ方向)、アーム、旋回用の操作レバー13′の前、後、左、右操作方向、他のアクチュエータ用操作レバーのすべての操作方向に順次フル操作を行い、全操作方向についてフラグをON(1)にする。図8は全操作方向の内、操作レバー13および操作レバー13′のすべての操作方向についてフラグが1(ON)となった表を示しており、他のアクチュエータ用操作レバーの操作方向についてはこれを省略している。
【0038】
全操作方向についてフラグがON(1)になったことが確認される(Yes)と警告ランプが消灯(Step416)し、次いで、操作レバー信号の通常処理のプログラムが有効となるようフラグを(0)とする(Step417)。
【0039】
操作レバー信号の通常処理のプログラムについて図6のフローチャートを参照して説明する。
操作レバー信号の通常処理は一定周期(一定時間間隔)で行われており、まず操作信号有効・無効のプログラムが現時点で通常処理が有効(フラグが0)となっているか無効(フラグが1)なっているかを判断する。通常処理が有効となっていると判断された場合には、操作された操作レバーの操作方向(前,後,左,右)に応じて入力された操作信号(例えば、X,Y・・等)に応じた出力電流を演算し、電磁比例減圧弁(例えば、電磁比例減圧弁10,11等)に出力する。また、通常処理が無効となっていると判断された場合には、上記の電磁比例減圧弁への出力電流は0となる。
【0040】
図9は車体停止時に、停止時刻を記憶する処理のフローチャートである。
エンジン3のキースイッチ17が0FFされたことを検出し、全操作方向のフラグをOFF(0)にする。次いでRTC28から現在の時刻を読みとり、EEPROM27へ記憶する。
【0041】
なお、休車時間の設定を変更する場合は、パソコン18からの通信によりシリアルインターフェース(SCI)32を介してROM21に記憶されたしきい値(設定時間)を変更することができる。
【0042】
以上述べた本発明の実施の形態によれば、油圧機械、例えば、油圧ショベルが長期間の休車明けでエンジンを始動した後、ブーム、アーム、バケット、旋回体、走行体等を動作させる各油圧アクチュエータを作動させようとした場合、各油圧アクチュエータ用の操作レバーを操作し電気的な操作信号を出力しても操作信号が無効となり、操作レバーが中立位置にありながら電気レバー装置のポテンショメータがごみや水の付着等によって異常な状態にあった場合に、各油圧アクチュエータは作動せず、各油圧アクチュエータ用の操作レバーを全操作方向に1回操作した後に初めて操作レバーからの操作信号が有効となって、この操作の間にごみや水の付着等が解消されポテンションメータが正常に動作する状態になった後に各油圧アクチュエータを作動することが可能となる。
【0043】
したがって、油圧ショベルの長期間休車後にエンジンを始動し、各油圧アクチュエータ用の操作レバーを操作しても、各油圧アクチュエータが動作せずブーム、アーム、バケット、旋回体、走行体等が異常動作することが事前に防止され、長期休車明けの運転操作開始時の誤動作防止と安全性および信頼性を確保することができる。
【0044】
また、休車時間のしきい値を任意に設定できるので、休車時間が長い機械ではしきい値を長い時間(一ヶ月より長期の期間)に、寒冷地での稼動等でポテンショメータに氷や水分が付きやす状態での使用に際しては数日あるいは毎日休車の場合にしきい値を数日あるいは24時間以内にも設定することが可能となり、機械の環境や使われ方、機械を使用する人の希望に応じて機械の安全性、保守性の向上に奇与する。
【0045】
さらに、休車時間が所定時間より長い場合には、警報ランプ等によって運転者に操作レバーの全方向操作の要求を行うことにより、運転操作開始前にポテンショメータの異常解消のための予備動作を確実に行はしめることができる。
【0046】
上記本発明の実施の形態では、ポテンショメータからの操作信号に基づき制御ユニット12から出力される駆動信号によって電磁比例減圧弁を切り換えてパイロット油圧ポンプの圧油を減圧し、パイロット圧により各油圧アクチュエータの流量制御弁を切り換えたが、本発明は流量制御弁を比例電磁式のものとして制御ユニット12から出力される駆動信号によって直接流量制御弁を切り換えるようにしても同様の効果を奏する。
【0047】
また、本発明の実施の形態では、電気レバー装置のポテンショメータを回転式ポテンショメータとし、1つの電気レバー装置に操作レバーの上下,左右の操作の対して各1個(計2個)のポテンショメータを備えた例で説明したが、1つの電気レバー装置に上,下の操作で各1個、左,右の操作で各1個(計4個)の直線移動形式のポテンショメータを用いるようにしてもよい。
【0048】
さらに、本発明の実施の形態では、油圧機械の例として油圧ショベルを挙げ、全方向操作の意味は、油圧ショベルの全ての油圧アクチュエータ用電気レバー装置の操作レバーが上,下,左,右に操作(油圧シリンダは伸縮両方向の操作、油圧モータは左,右回転方向の操作)されることとして説明したが、油圧ショベルの場合に、例えば、フロント(ブーム、アーム、バケット)および旋回体駆動用の油圧アクチュエータが誤動作によって特に危険を招くとして、これらの操作レバー(操作レバー13,13′)の上,下,左,右方向の操作を全操作方向として、この全操作方向に操作した後に操作レバーの通常処理(操作信号)を有効としてもよく、全操作方向を必要に応じて選択することができる。
【0049】
また、油圧機械が1つの油圧アクチュエータを有する場合に、このアクチュエータを操作する操作レバーの1往復方向(上下または左右)を全操作方向として、この全操作方向に操作した後に操作レバーの通常処理(操作信号)を有効としてもよい。
【0050】
本発明の実施の形態では、全方向操作を1回行うことによって操作レバーの通常処理(操作信号)を有効となるようフラグを(0)としたが、ポテンショメータのゴミや水の付着等をより完全に解消するために全方向操作を2回あるいは3回と複数回行った後に操作レバーの通常処理(操作信号)を有効となるようフラグ(0)を立てるようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、油圧機械の長期休車明けにエンジンを始動し電気レバー装置の操作レバーを操作しても、電気レバー装置からの操作信号を無効とし、前記操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されに後に前記電気レバー装置が有効となるようにしたので、ポテンショメータがごみや水の付着等によって異常な状態にあった場合にも、ポテンションメータが正常に動作する状態になった後に油圧機械の各油圧アクチュエータを作動することとなり、長期休車明けの運転操作開始時の誤動作防止と安全性および信頼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による油圧回路と制御装置を示す図である。
【図2】本発明の実施形態による電気レバー装置の概略を示す図である。
【図3】図1の制御ユニットの構成図である。
【図4】本発明の実施形態による操作レバー操作信号有効・無効切り換えプログラムの処理フローチャートを示す図である。
【図5】図4のStep415の処理フローチャートを示す図である。
【図6】本発明の実施形態による操作レバー信号の通常処理フローチャートを示す図である。
【図7】本発明の実施形態による操作レバー操作量とポテンショメータの出力電圧(V)との関係を示す図である。
【図8】本発明の実施形態による操作レバーの操作方向とレバーを全てフル操作したか(フラグ1がたつたか)を判断するためのテーブル構成図。
【図9】本発明の実施形態による車体停止時刻を記憶する処理フローチャートを示図である。
【図10】本発明の適用される1例となる油圧ショベルの外観図である。
【符号の説明】
1 可変容量型油圧ポンプ
2 パイロット油圧ポンプ
3 エンジン(原動機)
8 流量制御弁
9 ブームシリンダ(油圧アクチュエータ)
10,11 電磁比例減圧弁
12 制御ユニット
13,13′ 電気レバー装置
13a,13a′ 操作レバー
13A,13B,12A′,13B′ 回転式ポテンショメータ(変位検出器)
14 アームシリンダ
15 バケットシリンダ
17 エンジン(原動機)のキースイッチ
18 、パソコン
19 警告ランプ
20 マイクロコンピュータ
27 不揮発性メモリ(EEPROM)
28 リアルタイムクロック(RTC)
29 警告ランプ19を制御するためのI/F
30,31 増幅器
32 シリアルインターフェース(SCI)
38 走行モータ
39 旋回モータ
X,Y 操作信号
x1,x2 駆動信号
Claims (5)
- 操作レバーの操作方向と操作量に応じた電気的な操作信号を出力する複数のポテンショメータを有する電気レバー装置と、油圧アクチュエータに供給する圧油の流量を制御する流量制御弁と、前記操作信号に基づき前記流量制御弁へ切り換え信号を出力する制御手段とを備えた油圧機械の駆動制御装置において、
前記油圧機械の始動時に、前回の運転終了時からの休止時間を計算する休車時間測定手段と、
前記休車時間が予め設定された所定時間より長い場合には、前記操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されたときに前記操作信号を有効にし、前記操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されない間は前記操作信号を無効にする操作信号有効・無効切換手段とを備えることを特徴とする油圧機械の駆動制御装置。 - 請求項1記載の油圧機械の駆動制御装置において、
前記操作信号に基づき前記流量制御弁へ切り換え信号を出力する制御手段が、前記操作信号に基づき駆動信号を出力する駆動手段と、前記駆動信号によって作動しパイロットポンプの圧油を減圧してパイロット圧を出力する電磁比例減圧弁を備え、
前記前記流量制御弁が前記電磁比例減圧弁から出力されるパイロット圧によって切り換えられるパイロット操作式流量制御弁であることを特徴とする油圧機械の駆動制御装置。 - 請求項1または2記載の油圧機械の駆動制御装置において、
前記油圧機械のエンジン始動時に休車時間が所定時間より長い場合に作動し、前記操作レバーが全操作方向に少なくとも1回以上操作されたときに停止する警報手段を更に備えることを特徴とする油圧機械の駆動制御装置。 - 請求項1または2記載の油圧機械の駆動制御装置において、
前記所定時間を変更する操作手段をさらに備えることを特徴とする油圧機械の駆動制御装置。 - 操作レバーの操作方向と操作量に応じた電気的な操作信号を出力する複数のポテンショメータを有する電気レバー装置と、油圧アクチュエータに供給する圧油の流量を制御する流量制御弁と、前記操作信号に基づき前記流量制御弁へ切り換え信号を出力する制御手段とを備えた油圧機械の駆動制御装置において、
前記油圧機械の始動時に前回の運転終了時からの休車時間を計算し、この休車時間が所定時間より長い場合には、運転者に操作レバーの全方向操作の要求を行い、運転者が前記全方向操作を少なくとも1回以上行った場合に電気レバー信号を有効にし、全方向操作を少なくとも1回以上行わない間は電気レバー信号を無効にすることを特徴とする油圧機械の駆動制御装置の制御方法。
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JP2003005493A JP2004218244A (ja) | 2003-01-14 | 2003-01-14 | 油圧機械の駆動制御装置および油圧機械の駆動制御装置の制御方法 |
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