JP2004217377A - 給紙機構と、これを搭載した画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】給紙カセットに積載して収容された印刷前の用紙の上層部を十分に除湿可能な給紙機構と、これを搭載した画像形成装置を提供する。
【解決手段】給紙機構1の本体2内には、給紙カセット10と、用紙Pを給紙カセット10から搬出するための給紙部20と、給紙カセット10内に収容された用紙P周辺を除湿するための除湿部30とが設けられている。除湿部30は、除湿ヒータ31と、放熱板32とで構成される。除湿部30は、給紙機構1の本体2内の、用紙Pの上方に配置される。また、放熱板32は、給紙機構1の本体2の係合溝3と係止ピン4によって取り付けられる。
【選択図】 図1
【解決手段】給紙機構1の本体2内には、給紙カセット10と、用紙Pを給紙カセット10から搬出するための給紙部20と、給紙カセット10内に収容された用紙P周辺を除湿するための除湿部30とが設けられている。除湿部30は、除湿ヒータ31と、放熱板32とで構成される。除湿部30は、給紙機構1の本体2内の、用紙Pの上方に配置される。また、放熱板32は、給紙機構1の本体2の係合溝3と係止ピン4によって取り付けられる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給紙機構と、これを搭載した複写機やプリンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、複写機やプリンタ等の画像形成装置の給紙機構においては、印刷前の用紙を積載して収容するとともに、着脱が可能な給紙カセットを使用するようになっている。この給紙カセット内の用紙は、その周辺の湿気を吸収し易い。用紙が吸湿することにより物性が変化し、トナーによる画像形成や用紙の搬送性能に悪影響を及ぼす。これにより、転写不良や用紙ジャム等の問題が発生する。
【0003】
上記の問題の対策のために、給紙カセットの用紙のすぐ下方や、画像形成装置の底部に除湿ヒータを内蔵した給紙機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、これらの給紙機構においては、積載して収容された用紙の上層部に、前記除湿ヒータによって暖められた空気が届かないため、給紙間近である上層部の用紙周辺の除湿が不十分である。
【0004】
これを改善するために、給紙カセットの底板に開口部を設けることで、給紙カセットの下方に設けられた除湿ヒータによって暖められた空気を上方に送ることが可能な給紙機構が提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−67023号公報
【特許文献2】
特開2002−167065号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2記載の給紙機構においては、給紙カセットの底板に設けられた開口部によって、空気の流通性は良くなってはいるものの、積載して収容された用紙の上層部周辺の空気を暖めて除湿するためには、その効果は十分であるとは言えない。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、印刷前の用紙を積載して収容するとともに、着脱が可能な給紙カセットを設けた給紙機構において、印刷前の用紙の上層部を十分に除湿可能な給紙機構と、これを搭載した画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、印刷前の用紙を積載して収容するとともに、着脱が可能な給紙カセットを設けた給紙機構において、前記用紙の上方に除湿ヒータを設けることとした。
【0009】
この構成によれば、積載された用紙の上層部周辺の空気を暖めることができる。その結果、積載された用紙の上層部を十分に除湿することが可能である。これにより、給紙間近である用紙の物性は印刷に適するレベルに維持され、転写不良や用紙ジャム等の問題を回避することが可能である。
【0010】
また、前記除湿ヒータが、前記用紙を給紙機構から搬出するための給紙部の近傍に配置されることとした。
【0011】
ここで、例えば、給紙部を構成する給紙ローラ等の表面がゴムで構成されている場合、このゴムが冷えると、硬くなって表面が滑り易くなり、用紙の搬送性能に悪影響を及ぼす。上記の構成によれば、除湿ヒータで給紙ローラを暖めることができるので、前述のようなゴムの滑りが発生することがない。これにより、用紙の上層部を除湿すると同時に、用紙を確実に給紙することが可能である。
【0012】
また、前記除湿ヒータが、放熱板に取り付けられることとした。
【0013】
この構成によれば、除湿ヒータによる放熱面積を大きくすることができるので、広い範囲で空気を暖めることができる。その結果、用紙の上層部の除湿効率を高めることが可能である。
【0014】
また、前記放熱板が、前記除湿ヒータの下方に配置されることとした。
【0015】
この構成によれば、積載された用紙が給紙のために移動する時に、用紙の上面側に露出した除湿ヒータに用紙が引っ掛かることがない。その結果、用紙ジャムを起こすことなく搬送することが可能となる。また、広い範囲を暖めることが可能な放熱板が除湿ヒータの下方に設けられるので、局部加熱を防止することが可能である。
【0016】
また、前記放熱板が、前記用紙の全面をカバーする大きさであることとした。
【0017】
この構成によれば、用紙の面全体において、ムラなく除湿することができる。その結果、トナーの転写不良がなくなるので、転写性能をより向上させることが可能である。
【0018】
また、前記放熱板が、係止部及び係合孔を備え、これらが給紙機構に設けられた係合溝及び係止ピンと係合することにより、放熱板の取り付けが行われることとした。
【0019】
この構成によれば、工具やネジ等を使用することなく、放熱板を給紙機構に着脱することができる。その結果、放熱板及び除湿ヒータのメンテナンスを容易に行うことが可能である。また、放熱板及び除湿ヒータを、給紙機構に対して後付けする場合、その取り付けを容易に行うことが可能である。
【0020】
また、前記放熱板が、前記給紙カセットを着脱するための前記給紙機構の開口部から、着脱可能であることとした。
【0021】
この構成によれば、放熱板を着脱する時に、必要以上に給紙機構を分解する必要がない。その結果、放熱板及び除湿ヒータのメンテナンスや後付けをさらに容易に行うことが可能である。
【0022】
また、本発明は、前記給紙機構を搭載した画像形成装置であることとした。
【0023】
この構成によれば、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、積載された用紙の上層部周辺の空気を暖めることができる。その結果、積載された用紙の上層部を十分に除湿することが可能である。これにより、給紙間近である用紙の物性は印刷に適するレベルに維持され、転写不良や用紙ジャム等の問題を回避することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。
【0025】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る給紙機構を示す底面斜視図である。図2は、図1に示す給紙機構本体の底面斜視図であって、給紙カセットを取り外した状態を示す図である。図3は、図1に示す給紙機構の模型的断面図である。
【0026】
給紙機構1の本体2内には、給紙カセット10と、用紙Pを給紙カセット10から搬出するための給紙部20と、給紙カセット10内に収容された用紙P周辺を除湿するための除湿部30とが設けられている。
【0027】
給紙カセット10は、上面が開口した平たい箱で構成され、その上面方向から印刷前の用紙Pを積載して収容する。給紙カセット10内の底面には、用紙プレート11が設けられ、この用紙プレート11の上に用紙Pが積載される。用紙プレート11は、給紙部20が設けられた側の反対側の端をもって、給紙カセット10に回転自由に取り付けられている。そして、給紙カセット10と用紙プレート11の間に設けられたバネ12の力により、用紙プレート11の給紙部20側の一端が持ち上げられる(図3)。これにより、用紙Pの最上層の1枚が、後述する給紙部20の前送りローラ21に接触する。給紙部20が駆動されると、用紙Pは1枚ずつ給紙機構1の外部へと搬出される。
【0028】
給紙カセット10は、引き出しレール13を介して給紙機構1の本体2内に支持されている。引き出しレール13により、給紙カセット10は前後にスライドすることができる。給紙カセット10を前面方向に引き出し、引き出しレール13の係合を外すことにより、給紙カセット10を本体2から取り外すことが可能である。
【0029】
給紙部20は、前送りローラ21と、給紙ローラ22と、分離ローラ23とで構成される。給紙カセット10内に収容された用紙Pは、前述のように、最上層の1枚が前送りローラ21に接触している。そして、前送りローラ21が回転することにより、用紙Pは給紙ローラ22へと送られて、給紙機構1の外部へ搬出される。
【0030】
分離ローラ23は、用紙Pを給紙カセット10に戻す方向に回転するモータ(図示せず)に、トルクリミッタを介して取り付けられている。分離ローラ23が給紙ローラ22と当接して形成されるニップに用紙Pが存在しない時や用紙Pが1枚だけ進入した時には、前記トルクリミッタが作用して、分離ローラ23は給紙ローラ22に従って用紙Pを搬出する方向に回転する。しかしながら、前記ニップに用紙Pが重なって複数枚進入した時には、トルクリミッタが作用せず、重なった下側の用紙Pを給紙カセット10に戻す方向に回転する。これにより、用紙Pが重なって送られてしまう重送という問題が起こるのを防止する。
【0031】
図4は、図1に示す給紙機構の除湿部を示す上面斜視図である。図5は、図4に示す除湿部の模型的断面図である。除湿部30は、除湿ヒータ31と、放熱板32とで構成される。
【0032】
除湿ヒータ31は、シーズヒータ等で構成される。放熱板32は、合成樹脂や金属等の熱伝導性が良い材料で構成され、その周縁部を上方に折り曲げ、トレイのような形状にする。その底面に除湿ヒータ31を取り付ける。除湿ヒータ31は、放熱板32の底面の下側に取り付けても構わないが、図4のように、底面の上側に取り付けることとすれば、積載された用紙Pが給紙のために移動する時に、用紙Pの上面側に露出した除湿ヒータ31に用紙Pが引っ掛かることがない。その結果、用紙ジャムを起こすことなく搬送することが可能となる。また、広い範囲を暖めることが可能な放熱板32が除湿ヒータ31の下方に配置されるので、局部加熱を防止することができる。
【0033】
放熱板32には、給紙機構1の本体2に取り付けるための係止部33と、係合孔34とが設けられている。係止部33は、本体2に設けられた係合溝3と係合する。係合孔34は、本体2の係止ピン4と係合する(図5及び図2参照)。また、放熱板32には、本体2に対する位置決めを行うための位置決め孔35が設けられ、この位置決め孔35に本体2に設けられた位置決めピン5が挿入されてその位置が固定される(図5及び図2参照)。
【0034】
このようにして、除湿部30は、給紙機構1の本体2内の、用紙Pの上方に設けられる(図1〜図3参照)。これにより、積載された用紙Pの上層部周辺の空気を暖めることができる。その結果、用紙Pの上層部を十分に除湿することが可能である。これにより、給紙間近である用紙Pの物性は印刷に適するレベルに維持され、転写不良や用紙ジャム等の問題を回避することが可能である。
【0035】
また、放熱板32が、上記のように、給紙機構1の本体2の係合溝3と係止ピン4によって取り付けられるので、工具やネジ等を使用することなく着脱することができる。その結果、放熱板32及び除湿ヒータ31のメンテナンスを容易に行うことが可能である。また、放熱板32及び除湿ヒータ31を、給紙機構1に対して後付けする場合、その取り付けを容易に行うことが可能である。
【0036】
さらに、給紙カセット10を取り外した開口部から、放熱板32が本体2に対して着脱可能であるので、必要以上に給紙機構1を分解する必要がない。
【0037】
図6は、本発明の第2の実施形態に係る給紙機構を示す模型的断面図である。第2の実施形態においては、除湿部30が給紙部20の近傍に配置されている。これにより、除湿ヒータ31によって給紙部20の各ローラを暖めることができるので、ローラの表面がゴムで構成されている場合、用紙Pの滑りが発生することがない。したがって、用紙Pの上層部周辺を除湿すると同時に、用紙Pを確実に給紙することが可能である。
【0038】
図7は、本発明の第3の実施形態に係る給紙機構を示す模型的断面図である。第3の実施形態においては、除湿部30の放熱板32は、用紙Pの全面をカバーする大きさである。これにより、用紙Pの面全体において、ムラなく除湿することができる。その結果、トナーの転写不良がなくなるので、転写性能をより向上させることが可能である。
【0039】
図8は、図7に示す給紙機構を搭載した画像形成装置の模型的断面図である。画像形成装置100には、給紙装置101と、光学装置102と、転写装置103と、定着装置104とが設けられている。Pは用紙、一点鎖線PLは用紙搬送経路である。給紙装置101は、前記第3の実施形態に係る給紙機構で構成されている。これにより、上記のような構成の複写機やプリンタ等の画像形成装置100においても、積載された用紙Pの上層部周辺の空気を暖めることができる。その結果、用紙Pの上層部を十分に除湿することが可能である。したがって、給紙間近である用紙Pの物性は印刷に適するレベルに維持され、転写不良や用紙ジャム等の問題を回避することが可能な画像形成装置100を提供することができる。
【0040】
なお、図8においては、本発明の給紙機構を搭載した画像形成装置として、本発明の第3の実施形態に係る給紙機構を搭載した画像形成装置を示したが、本発明の第1又は第2の実施形態に係る給紙機構を搭載した画像形成装置であっても構わない。
【0041】
上記のように本発明の実施形態を示したが、この他、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【0042】
【発明の効果】
この構成によれば、積載された用紙の上層部周辺の空気を暖めることができる。その結果、用紙の上層部を十分に除湿することが可能である。これにより、給紙間近である用紙の物性は印刷に適するレベルに維持され、転写不良や用紙ジャム等の問題を回避することが可能である。また、除湿ヒータを給紙部の近傍に設けることによって、給紙部の各ローラを暖めることができるので、ローラの表面がゴムで構成されている場合、用紙の滑りが発生することがない。したがって、用紙の上層部周辺を除湿すると同時に、用紙を確実に給紙することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る給紙機構を示す底面斜視図
【図2】図1に示す給紙機構本体の底面斜視図であって、給紙カセットを取り外した状態を示す図
【図3】図1に示す給紙機構の模型的断面図
【図4】図1に示す給紙機構の除湿部を示す上面斜視図
【図5】図4に示す除湿部の模型的断面図
【図6】本発明の第2の実施形態に係る給紙機構を示す模型的断面図
【図7】本発明の第3の実施形態に係る給紙機構を示す模型的断面図
【図8】図7に示す給紙機構を搭載した画像形成装置の模型的断面図
【符号の説明】
1 給紙機構
2 本体
3 係合溝
4 係止ピン
10 給紙カセット
20 給紙部
30 除湿部
31 除湿ヒータ
32 放熱板
33 係止部
34 係合孔
100 画像形成装置
101 給紙装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、給紙機構と、これを搭載した複写機やプリンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、複写機やプリンタ等の画像形成装置の給紙機構においては、印刷前の用紙を積載して収容するとともに、着脱が可能な給紙カセットを使用するようになっている。この給紙カセット内の用紙は、その周辺の湿気を吸収し易い。用紙が吸湿することにより物性が変化し、トナーによる画像形成や用紙の搬送性能に悪影響を及ぼす。これにより、転写不良や用紙ジャム等の問題が発生する。
【0003】
上記の問題の対策のために、給紙カセットの用紙のすぐ下方や、画像形成装置の底部に除湿ヒータを内蔵した給紙機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、これらの給紙機構においては、積載して収容された用紙の上層部に、前記除湿ヒータによって暖められた空気が届かないため、給紙間近である上層部の用紙周辺の除湿が不十分である。
【0004】
これを改善するために、給紙カセットの底板に開口部を設けることで、給紙カセットの下方に設けられた除湿ヒータによって暖められた空気を上方に送ることが可能な給紙機構が提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−67023号公報
【特許文献2】
特開2002−167065号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2記載の給紙機構においては、給紙カセットの底板に設けられた開口部によって、空気の流通性は良くなってはいるものの、積載して収容された用紙の上層部周辺の空気を暖めて除湿するためには、その効果は十分であるとは言えない。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、印刷前の用紙を積載して収容するとともに、着脱が可能な給紙カセットを設けた給紙機構において、印刷前の用紙の上層部を十分に除湿可能な給紙機構と、これを搭載した画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、印刷前の用紙を積載して収容するとともに、着脱が可能な給紙カセットを設けた給紙機構において、前記用紙の上方に除湿ヒータを設けることとした。
【0009】
この構成によれば、積載された用紙の上層部周辺の空気を暖めることができる。その結果、積載された用紙の上層部を十分に除湿することが可能である。これにより、給紙間近である用紙の物性は印刷に適するレベルに維持され、転写不良や用紙ジャム等の問題を回避することが可能である。
【0010】
また、前記除湿ヒータが、前記用紙を給紙機構から搬出するための給紙部の近傍に配置されることとした。
【0011】
ここで、例えば、給紙部を構成する給紙ローラ等の表面がゴムで構成されている場合、このゴムが冷えると、硬くなって表面が滑り易くなり、用紙の搬送性能に悪影響を及ぼす。上記の構成によれば、除湿ヒータで給紙ローラを暖めることができるので、前述のようなゴムの滑りが発生することがない。これにより、用紙の上層部を除湿すると同時に、用紙を確実に給紙することが可能である。
【0012】
また、前記除湿ヒータが、放熱板に取り付けられることとした。
【0013】
この構成によれば、除湿ヒータによる放熱面積を大きくすることができるので、広い範囲で空気を暖めることができる。その結果、用紙の上層部の除湿効率を高めることが可能である。
【0014】
また、前記放熱板が、前記除湿ヒータの下方に配置されることとした。
【0015】
この構成によれば、積載された用紙が給紙のために移動する時に、用紙の上面側に露出した除湿ヒータに用紙が引っ掛かることがない。その結果、用紙ジャムを起こすことなく搬送することが可能となる。また、広い範囲を暖めることが可能な放熱板が除湿ヒータの下方に設けられるので、局部加熱を防止することが可能である。
【0016】
また、前記放熱板が、前記用紙の全面をカバーする大きさであることとした。
【0017】
この構成によれば、用紙の面全体において、ムラなく除湿することができる。その結果、トナーの転写不良がなくなるので、転写性能をより向上させることが可能である。
【0018】
また、前記放熱板が、係止部及び係合孔を備え、これらが給紙機構に設けられた係合溝及び係止ピンと係合することにより、放熱板の取り付けが行われることとした。
【0019】
この構成によれば、工具やネジ等を使用することなく、放熱板を給紙機構に着脱することができる。その結果、放熱板及び除湿ヒータのメンテナンスを容易に行うことが可能である。また、放熱板及び除湿ヒータを、給紙機構に対して後付けする場合、その取り付けを容易に行うことが可能である。
【0020】
また、前記放熱板が、前記給紙カセットを着脱するための前記給紙機構の開口部から、着脱可能であることとした。
【0021】
この構成によれば、放熱板を着脱する時に、必要以上に給紙機構を分解する必要がない。その結果、放熱板及び除湿ヒータのメンテナンスや後付けをさらに容易に行うことが可能である。
【0022】
また、本発明は、前記給紙機構を搭載した画像形成装置であることとした。
【0023】
この構成によれば、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、積載された用紙の上層部周辺の空気を暖めることができる。その結果、積載された用紙の上層部を十分に除湿することが可能である。これにより、給紙間近である用紙の物性は印刷に適するレベルに維持され、転写不良や用紙ジャム等の問題を回避することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。
【0025】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る給紙機構を示す底面斜視図である。図2は、図1に示す給紙機構本体の底面斜視図であって、給紙カセットを取り外した状態を示す図である。図3は、図1に示す給紙機構の模型的断面図である。
【0026】
給紙機構1の本体2内には、給紙カセット10と、用紙Pを給紙カセット10から搬出するための給紙部20と、給紙カセット10内に収容された用紙P周辺を除湿するための除湿部30とが設けられている。
【0027】
給紙カセット10は、上面が開口した平たい箱で構成され、その上面方向から印刷前の用紙Pを積載して収容する。給紙カセット10内の底面には、用紙プレート11が設けられ、この用紙プレート11の上に用紙Pが積載される。用紙プレート11は、給紙部20が設けられた側の反対側の端をもって、給紙カセット10に回転自由に取り付けられている。そして、給紙カセット10と用紙プレート11の間に設けられたバネ12の力により、用紙プレート11の給紙部20側の一端が持ち上げられる(図3)。これにより、用紙Pの最上層の1枚が、後述する給紙部20の前送りローラ21に接触する。給紙部20が駆動されると、用紙Pは1枚ずつ給紙機構1の外部へと搬出される。
【0028】
給紙カセット10は、引き出しレール13を介して給紙機構1の本体2内に支持されている。引き出しレール13により、給紙カセット10は前後にスライドすることができる。給紙カセット10を前面方向に引き出し、引き出しレール13の係合を外すことにより、給紙カセット10を本体2から取り外すことが可能である。
【0029】
給紙部20は、前送りローラ21と、給紙ローラ22と、分離ローラ23とで構成される。給紙カセット10内に収容された用紙Pは、前述のように、最上層の1枚が前送りローラ21に接触している。そして、前送りローラ21が回転することにより、用紙Pは給紙ローラ22へと送られて、給紙機構1の外部へ搬出される。
【0030】
分離ローラ23は、用紙Pを給紙カセット10に戻す方向に回転するモータ(図示せず)に、トルクリミッタを介して取り付けられている。分離ローラ23が給紙ローラ22と当接して形成されるニップに用紙Pが存在しない時や用紙Pが1枚だけ進入した時には、前記トルクリミッタが作用して、分離ローラ23は給紙ローラ22に従って用紙Pを搬出する方向に回転する。しかしながら、前記ニップに用紙Pが重なって複数枚進入した時には、トルクリミッタが作用せず、重なった下側の用紙Pを給紙カセット10に戻す方向に回転する。これにより、用紙Pが重なって送られてしまう重送という問題が起こるのを防止する。
【0031】
図4は、図1に示す給紙機構の除湿部を示す上面斜視図である。図5は、図4に示す除湿部の模型的断面図である。除湿部30は、除湿ヒータ31と、放熱板32とで構成される。
【0032】
除湿ヒータ31は、シーズヒータ等で構成される。放熱板32は、合成樹脂や金属等の熱伝導性が良い材料で構成され、その周縁部を上方に折り曲げ、トレイのような形状にする。その底面に除湿ヒータ31を取り付ける。除湿ヒータ31は、放熱板32の底面の下側に取り付けても構わないが、図4のように、底面の上側に取り付けることとすれば、積載された用紙Pが給紙のために移動する時に、用紙Pの上面側に露出した除湿ヒータ31に用紙Pが引っ掛かることがない。その結果、用紙ジャムを起こすことなく搬送することが可能となる。また、広い範囲を暖めることが可能な放熱板32が除湿ヒータ31の下方に配置されるので、局部加熱を防止することができる。
【0033】
放熱板32には、給紙機構1の本体2に取り付けるための係止部33と、係合孔34とが設けられている。係止部33は、本体2に設けられた係合溝3と係合する。係合孔34は、本体2の係止ピン4と係合する(図5及び図2参照)。また、放熱板32には、本体2に対する位置決めを行うための位置決め孔35が設けられ、この位置決め孔35に本体2に設けられた位置決めピン5が挿入されてその位置が固定される(図5及び図2参照)。
【0034】
このようにして、除湿部30は、給紙機構1の本体2内の、用紙Pの上方に設けられる(図1〜図3参照)。これにより、積載された用紙Pの上層部周辺の空気を暖めることができる。その結果、用紙Pの上層部を十分に除湿することが可能である。これにより、給紙間近である用紙Pの物性は印刷に適するレベルに維持され、転写不良や用紙ジャム等の問題を回避することが可能である。
【0035】
また、放熱板32が、上記のように、給紙機構1の本体2の係合溝3と係止ピン4によって取り付けられるので、工具やネジ等を使用することなく着脱することができる。その結果、放熱板32及び除湿ヒータ31のメンテナンスを容易に行うことが可能である。また、放熱板32及び除湿ヒータ31を、給紙機構1に対して後付けする場合、その取り付けを容易に行うことが可能である。
【0036】
さらに、給紙カセット10を取り外した開口部から、放熱板32が本体2に対して着脱可能であるので、必要以上に給紙機構1を分解する必要がない。
【0037】
図6は、本発明の第2の実施形態に係る給紙機構を示す模型的断面図である。第2の実施形態においては、除湿部30が給紙部20の近傍に配置されている。これにより、除湿ヒータ31によって給紙部20の各ローラを暖めることができるので、ローラの表面がゴムで構成されている場合、用紙Pの滑りが発生することがない。したがって、用紙Pの上層部周辺を除湿すると同時に、用紙Pを確実に給紙することが可能である。
【0038】
図7は、本発明の第3の実施形態に係る給紙機構を示す模型的断面図である。第3の実施形態においては、除湿部30の放熱板32は、用紙Pの全面をカバーする大きさである。これにより、用紙Pの面全体において、ムラなく除湿することができる。その結果、トナーの転写不良がなくなるので、転写性能をより向上させることが可能である。
【0039】
図8は、図7に示す給紙機構を搭載した画像形成装置の模型的断面図である。画像形成装置100には、給紙装置101と、光学装置102と、転写装置103と、定着装置104とが設けられている。Pは用紙、一点鎖線PLは用紙搬送経路である。給紙装置101は、前記第3の実施形態に係る給紙機構で構成されている。これにより、上記のような構成の複写機やプリンタ等の画像形成装置100においても、積載された用紙Pの上層部周辺の空気を暖めることができる。その結果、用紙Pの上層部を十分に除湿することが可能である。したがって、給紙間近である用紙Pの物性は印刷に適するレベルに維持され、転写不良や用紙ジャム等の問題を回避することが可能な画像形成装置100を提供することができる。
【0040】
なお、図8においては、本発明の給紙機構を搭載した画像形成装置として、本発明の第3の実施形態に係る給紙機構を搭載した画像形成装置を示したが、本発明の第1又は第2の実施形態に係る給紙機構を搭載した画像形成装置であっても構わない。
【0041】
上記のように本発明の実施形態を示したが、この他、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【0042】
【発明の効果】
この構成によれば、積載された用紙の上層部周辺の空気を暖めることができる。その結果、用紙の上層部を十分に除湿することが可能である。これにより、給紙間近である用紙の物性は印刷に適するレベルに維持され、転写不良や用紙ジャム等の問題を回避することが可能である。また、除湿ヒータを給紙部の近傍に設けることによって、給紙部の各ローラを暖めることができるので、ローラの表面がゴムで構成されている場合、用紙の滑りが発生することがない。したがって、用紙の上層部周辺を除湿すると同時に、用紙を確実に給紙することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る給紙機構を示す底面斜視図
【図2】図1に示す給紙機構本体の底面斜視図であって、給紙カセットを取り外した状態を示す図
【図3】図1に示す給紙機構の模型的断面図
【図4】図1に示す給紙機構の除湿部を示す上面斜視図
【図5】図4に示す除湿部の模型的断面図
【図6】本発明の第2の実施形態に係る給紙機構を示す模型的断面図
【図7】本発明の第3の実施形態に係る給紙機構を示す模型的断面図
【図8】図7に示す給紙機構を搭載した画像形成装置の模型的断面図
【符号の説明】
1 給紙機構
2 本体
3 係合溝
4 係止ピン
10 給紙カセット
20 給紙部
30 除湿部
31 除湿ヒータ
32 放熱板
33 係止部
34 係合孔
100 画像形成装置
101 給紙装置
Claims (8)
- 印刷前の用紙を積載して収容するとともに、着脱が可能な給紙カセットを設けた給紙機構において、
前記用紙の上方に除湿ヒータを設けることを特徴とする給紙機構。 - 前記除湿ヒータが、前記用紙を給紙機構から搬出するための給紙部の近傍に配置されることを特徴とする請求項1に記載の給紙機構。
- 前記除湿ヒータが、放熱板に取り付けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給紙機構。
- 前記放熱板が、前記除湿ヒータの下方に配置されることを特徴とする請求項3に記載の給紙機構。
- 前記放熱板が、前記用紙の全面をカバーする大きさであることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の給紙機構。
- 前記放熱板が、係止部及び係合孔を備え、これらが給紙機構に設けられた係合溝及び係止ピンと係合することにより、放熱板の取り付けが行われることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の給紙機構。
- 前記放熱板が、前記給紙カセットを着脱するための前記給紙機構の開口部から、着脱可能であることを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれかに記載の給紙機構。
- 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載された給紙機構を搭載した画像形成装置。
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---|---|---|---|
JP2003007759A JP2004217377A (ja) | 2003-01-16 | 2003-01-16 | 給紙機構と、これを搭載した画像形成装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006109992A (ja) * | 2004-10-13 | 2006-04-27 | Tomy Co Ltd | 走行玩具 |
JP2013147348A (ja) * | 2012-01-23 | 2013-08-01 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置用の給紙装置、及びこれを用いた画像形成装置 |
-
2003
- 2003-01-16 JP JP2003007759A patent/JP2004217377A/ja active Pending
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