JP2004217219A - バッグインボックスの液体充填方法及び充填機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バッグ内に液体を注入する充填動作と、充填済みバッグ1を搬出ハンガ18に受渡す受渡動作とを含み、当該充填動作は、バッグ1内に液体を注入しつつその注入量に関連づけて上記テーブルを下降させる動作と、その下降途中で形成されるバッグ側部の上辺直下の凹部9に搬出ハンガ18を挿入する動作とを含み、前記受渡動作が、下降端に達した上記テーブル12を更に下動する動作とを含む。
【選択図】 図1
Description
【発明が属する技術分野】
この発明は、硬質の口部を備え、所定量の液体を充填したときに立方体形状となる軟質フィルム製のバッグへの、液体の充填方法及び充填機に関するもので、液体を充填したバッグを更にカートン(一般的には段ボール箱)に収納するバッグインボックスと呼ばれる種類のバッグへの飲料その他の液体の充填に特に有効な、上記方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体容器としての可撓性のバッグは、大容量のものを比較的安価に製造でき、充填前及び充填した液体を使用した後の容器の貯蔵や回収が便利であり、かつ硬質の口部を設けることによって、バッグ内への液体の充填及び口部の封止を容易に行うことができる。この種のバッグは、所定量の液体を充填したときに直方体状になるけれども、正確な形状を保持できないため、積み重ねることができないなど、取扱いが不便である。そこで、液体を充填したバッグを段ボール箱などのカートンに収容するバッグインボックスと呼ばれる方法が好んで使用されている。
【0003】
従来、バッグインボックスのバッグの充填や搬送を行うものとして、特許文献1及び特許文献2に記載のものがあり、液体の注入量を制御するものとして、特許文献3がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−135406号公報
【特許文献2】
特開平6−135405号公報
【特許文献3】
特開2001−240003号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
バッグインボックスによる液体の包装においては、バッグへの液体の充填と、充填されたバッグのキャッピングと、カートンへのバッグの収容作業とが必要である。軟質のバッグは形状が定まらないので、液体の充填及びキャッピングを口部を固定して行う必要があり、キャッピングしたあとバッグを箱詰め位置に搬送して、カートンーの収納作業を行わなければならない。
【0006】
この発明は、バッグインボックスにおけるバッグへの液体の充填及び充填機からのバッグの搬出に必要なサイクル時間を短縮して、能率良く液体の包装を行うことができる充填方法及び装置を得ることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決したこの発明のバッグインボックスの充填方法は、偏平に折畳まれたバッグ1をテーブル12上に搬入する搬入動作と、搬入されたバッグの口部8を定位置で固定する固定動作と、固定された口部を通してバッグ内に液体を注入する充填動作と、充填終了後口部8を封鎖する口封動作と、充填済みバッグ1を搬出ハンガ18で懸吊す懸吊動作と、搬出ハンガ18を搬出方向に移動する搬出動作とを繰り返す、バッグインボックスの充填方法において、前記充填動作が、バッグ1内に液体を注入しつつその注入量に関連づけて上記テーブルを下降させる動作と、その下降途中で形成されるバッグ側部の上辺直下の凹部9に搬出ハンガ18を挿入する動作とを含み、前記懸吊動作が、下降端に達した上記テーブル12を更に下動する動作であることを特徴とするものである。
【0008】
また上記方法を使用するこの発明のバッグインボックスの充填機は、テーブル12上へ折畳まれたバッグ1を案内する搬入ガイド11と、定位置でバッグの口部8を保持するバッグ固定装置14と、バッグの充填途中における注入量に関連して下降速度を制御されるテーブル昇降手段40及びその所定の下降端から前記下降速度より速い速度でテーブルを下動させるテーブル下動手段17と、上記バッグ固定装置の下方で待機して、前記テーブルが下降を開始してから所定の下降端に達する間のタイミングにおいて、両側から互いに接近する方向に進出する搬出ハンガ18と、当該搬出ハンガを搬入ガイド11から離隔する方向に移送する搬出装置20とを備えている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態を説明する。図5は、バッグインボックスにおけるバッグの形状を模式的に示したもので、(a)は折畳まれた状態、(b)は所定量の液体が充填された状態である。折畳まれた状態においては、容器の前後面2、3となるフィルムの間に側面4、5となるフィルムが中央を内折りした状態で畳み込まれており、それら相互の上下辺が溶着6、7されている。容器前面となるフィルムの上辺近くには、硬質の口部8が設けられており、この口部の根元部分には、充填時に口部を案内及び固定するための周溝8aが設けられいる。
【0010】
充填前のバッグは、下辺と次のバッグの上辺を連結した状態で細長く繋がれたものが箱に収容されており、一端を引出して充填機に挿入し、連結部を切断した後、切離された先頭のバッグへの液体の充填作業が行われる。
【0011】
バッグに所定量の液体が充填されると、同図(b)に示すように、バッグの前後面の上部と下部とが内側へ折れ曲がって、容器の上面と下面が形成され、側面の上部と下部とが形成された上面と下面との下に折り込まれて、懐状の凹部9が形成される。口部8は容器の上面手前側に位置する。液体を充填した後のバッグは、凹部9に両側から棒状のハンガないしピンを挿し込んで吊り下げることにより搬送される。
【0012】
図1ないし3は、この発明に係る充填機とケーサの一例を示した図である。充填機10は、主要な要素として折畳まれたバッグの搬入ガイド11と、搬入されたバッグを支えるテーブル12と、当該テーブルとの間でバッグを案内するガイドプレート13と、バッグの口部及び上辺部を固定するバッグ固定装置14と、充填ノズル15及びキャッパ(図示せず)と、テーブル昇降装置16と、所定の下降端からテーブルを下方へ揺動するテーブル下動装置17と、搬出ハンガ18と、この搬出ハンガの移送装置20と、搬出補助テーブル47とを備えている。
【0013】
また、ケーサ21は、昇降フレーム22及びその昇降装置23と、昇降フレーム上で水平移動する移動台24と、この移動台から懸吊されたケーサハンガ25と、移動台の走向駆動装置26とを備えている。ケーサハンガ25は、充填済みバッグの前記凹部9に挿入される棒状のハンガピン25aを備えている。
【0014】
ガイドプレート13は、対向する両縁27でバッグ口部の周溝8aを案内する帯状のガイド開口28を備えており、このガイド開口から突出する口部8を図示しないプッシャで押して、折畳まれたバッグを収納箱29から搬入ガイド11を経てテーブル12上へと移送する。この移送途中において、カッタ30により先頭のバッグが切離される。切離されたバッグは、前記プッシャにより、バッグ固定装置14に向けて押動されてテーブル12上に搬入され、その押動力によってバッグ口部の周溝8aが前記ガイド開口28の前端部に位置する口部クランパ14aに挿入される。
【0015】
バッグ固定装置14は、口部クランパ14aと、その両側に位置する一対の上辺クランパ14bとを備えている。口部クランパ14aは、ガイド開口28の先端に位置しており、対向する円弧切欠を設けた鋏状に開閉する一対のクランププレート31と、その開閉用エアシリンダ32と、クランププレートを閉方向に付勢する図示しないばねとを備えている。クランププレート31の前端には、バッグ口部8がプッシャで押込まれたときに前記ばねの付勢力に抗してクランププレート31を開くための、斜めの案内縁31aが設けられている。バッグ口部8は、プッシャでガイドプレート31の円弧切欠に押込まれ、エアシリンダ32でクランプされる。同時に上下方向に開閉される上辺クランパ14bがエアシリンダ33で閉じて、バッグの溶着された上辺1aの両端を挟持して固定する。
【0016】
テーブル12は、上下方向のガイド34で案内されたテーブルフレーム35で支持されており、バッグの供給方向と直交する方向の支点ピン36と、テーブルフレーム35から下方に延びるブラケット35aで斜めに揺動可能に支持された下動シリンダ(テーブル下動手段)17のロッド先端の揺動ピン37とで、基端側と揺動側とを支持されている。テーブルフレーム35は、そのガイド34と平行に設けたボールねじ38に螺合しており、このボールねじはタイミングベルト39を介してサーボモータ40で回転駆動される。サーボモータ40は、充填ノズル15から供給される液量に略比例する速度でテーブルフレーム35を下降する方向に回転し、所定量が充填された状態で停止する。そして、下動シリンダ17が縮退して、テーブル12を図4(d)に示すように下方に揺動し、バッグが搬出されたあと水平に復帰し、サーボモータ40の逆回転により上昇位置に復帰する。
【0017】
搬出ハンガ18は、バッグ固定装置14の両側梢下方の位置に配置されている。搬出ハンガ18は、水平ガイド付きエアシリンダ43によって両側のものが互いに近接離隔する方向に同期進退する。離隔したとき搬出ハンガ18の先端は、バッグの側面より外側に退避し、進出したときにバッグの前記凹部9に挿入される。搬出ハンガ18の挿入は、バッグに液体の充填が開始され、それに応じてテーブル12が下降して、バッグに凹部9が開かれた状態で行われる。即ち、搬出ハンガ18の待機位置は、充填が開始される時のバッグ上辺から若干下方、かつ下辺寄りの位置である。
【0018】
搬出ハンガ18は、下端をテーブルの支点ピン36と平行な支持ピン41で揺動可能に支持された支持腕42の上端に水平ガイド付きシリンダ43を固定することによって支持されている。支持腕42は、テーブル12の両側の位置に配置されており、支持腕42を伸縮させるための上下ガイド付シリンダ44及び搬出側へ支持腕42を揺動させるための揺動シリンダ45と共に、搬出ハンガの移送装置20を形成している。
【0019】
前述したように、搬出ハンガ18は、液体の充填途中において、バッグの凹部9に挿入される。所定量の液体が充填されると、テーブル12の下降が停止し、口部8から充填ノズル15が退避すると共に、図示しないキャッパが移動してきてキャッピングを行う。その後、口部クランパ14aと上辺クランパ14bとが開いて、下動シリンダ17の縮退でテーブル12が下方へ揺動し、バッグ1がテーブル12から滑り落ちて搬出ハンガ18に懸吊される。次に上下ガイド付きシリンダ44が縮退してバッグ1が下降し、次に揺動シリンダ45が伸長して、支持腕42がケーサ21側へ揺動する。この揺動に伴う搬出ハンガ18の下降により、バッグ1の底部が搬出補助テーブル47で支持され、搬出ハンガ18に作用するバッグ荷重が低減する。またこの時、ケーサハンガ25は、搬出ハンガ18の揺動終端位置で待機している。
【0020】
搬出ハンガ18の断面は、ケーサ21側を向いたC形をしている。搬出ハンガ18がケーサハンガ25側へ移動したとき、ケーサハンガのハンガピン25aは、搬出ハンガ18のC形断面の中空部に入り込み、その状態でケーサハンガのハンガピン25aがバッグの凹部9へと挿入された後、搬出ハンガ18が両外側へ退避する。この動作により、充填済みバッグ1は搬出ハンガ18からケーサハンガ25へと受け渡される。搬出補助テーブル47は、この受渡し時にバッグ1の荷重を受けとめて、受渡し動作が円滑に行われるようにするために設けられてものである。
【0021】
受渡しを終わった搬出ハンガ18は、揺動シリンダ45の縮退と上下ガイド付きシリンダ44の伸長により、元の待機位置に復帰する。
【0022】
バッグ1を受取ったケーサハンガ25は、移動台24の第1の水平移動により、図1のA位置に移動し、次いで昇降フレーム22の上動により、図1のB位置に上昇する。そして、更に移動台24の第2の水平移動により待機しているカートン46の上方に移動し、次いで昇降フレーム22の下降動作により、バッグをカートン46内に収める。ケーサハンガ25は、カートン46の上辺直上部で両側に退避してバッグをカートン46内に落し込み、前記と逆の動作で搬出ハンガ18との受渡し位置に復帰する。
【0023】
次に図4の(a)ないし(e)を参照して、上記充填機で行われるバッグへの液体の充填及び搬出動作を説明する。まず、テーブル12上に搬入された折畳まれたバッグの口部8及び上辺1aの両側が口部クランパ14a及び上辺クランパ14bで挟持して固定される(図4(a))。この状態で充填ノズル15が下降して口部8に押し付けられ、液体の充填が開始される。バッグ1内に液体が充填されるに従って、バッグ1は上下のガイドプレート13とテーブル12との間で膨らみ、テーブル12はこのバッグの膨らみ量に応じて下動する。このテーブルの下動は、サーボモータ40を液体の充填量に関連付けて駆動することによって行われる。バッグの口部8及び上辺1aがクランパ14a、14bで固定され、その状態でバッグ内に液体が充填されてテーブル12が下降するので、バッグの口部8から上辺1aにかけての下部に懐状の凹部9が開口してくる(同図(b))。凹部9が開口した所で搬出ハンガ18がバッグ1に向けて進出して、搬出ハンガ18を凹部9に挿入する。その後、バッグ1に規定量の液体が充填されると、充填ノズル15からの液体の流出が停止し、テーブル12の下降動作も停止する。そして、充填ノズル15が上昇して図の紙面直角方向に退避移動し、これに連動して図示しないキャッパが口部8の上方に移動してくる(同図(c))。次に口部クランパ14a及び上辺クランパ14bが開いた後、テーブル12が下方に揺動してバッグ1がテーブル12から滑り落ち(同図(d))、バッグ1が搬出ハンガ18で支持された状態となる(同図(e)の点線)。そして、上下ガイド付きシリンダ44の縮退及び揺動シリンダ45の伸長により、搬出ハンガ18がケーサハンガ25の待機位置に移動し、ケーサハンガのハンガピン25aが搬出ハンガ18のC形の中空部に挿入された状態となる(同図(e)の実線)。そして、ハンガピン25aがバッグ1側へ進出した後、搬出ハンガ18が両外側へ退避して、バッグ1の搬出ハンガ18からケーサハンガ25への受渡しが行われる。この搬出ハンガ18によるバッグの搬出動作の間にテーブル12は上昇位置への復帰動作を開始し、更にバッグ1をケーサハンガ25に受け渡した後、搬出ハンガ18が元の待機位置へ復帰する。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、この発明の充填方法及び装置では、バッグへの液体の充填途中で搬出ハンガ18がバッグを支持する位置に挿入されるので、バッグを所定量の液体が充填されてキャッピングされた後、直ちに充填済みバッグの搬出動作に移ることができ、速やかな充填及び搬出動作を実現できる。また、充填及びキャッピング時に口部8が定位置に固定された状態になるので、充填及びキャッピングが円滑に行われる。更に、充填済みバッグをテーブル12の下動によってテーブルから落下させて搬出ハンガ18に懸吊するので、充填済みバッグの搬出を短時間で行うことができる。また、搬出ハンガとしてC形断面のハンガを用いることにより、ケーサとの間でのバッグの受渡しを簡単な構造で速やかに行うことが可能になり、搬出ハンガ18が速いタイミングで待機位置に復帰できるので、次のバッグへの充填動作に待ち時間が生ずることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の模式的な全体側面図
【図2】図1の要部拡大平面図
【図3】図2の側面図
【図4】本発明の動作説明図
【図5】模式的に表したバッグ形状
【符号の説明】
1 容器
8 口部
9 懐
11 搬入ガイド
12 テーブル
14 バッグ固定装置
17 テーブル下動装置
18 搬出ハンガ
20 移送装置
40 サーボモータ
Claims (2)
- 偏平に折畳まれたバッグ1をテーブル(12)上に搬入する搬入動作と、搬入されたバッグの口部(8)を定位置で固定する固定動作と、固定された口部を通してバッグ内に液体を注入する充填動作と、充填済みバッグ(1)を搬出ハンガ(18)で懸吊する懸吊動作と、搬出ハンガ(18)を搬出方向に移動する搬出動作とを繰り返す、バッグインボックスの充填方法において、
前記充填動作が、バッグ(1)内に液体を注入しつつその注入量に関連づけて上記テーブルを下降させる動作と、その下降途中で形成されるバッグ側部の上辺直下の凹部(9)に搬出ハンガ(18)を挿入する動作とを含み、前記懸吊動作が、下降端に達した上記テーブル(12)を更に下動する動作であることを特徴とする、バッグインボックスの充填方法。 - テーブル(12)上へ折畳まれたバッグ(1)を案内する搬入ガイド(11)と、定位置でバッグの口部(8)を保持するバッグ固定装置(14)と、バッグの充填途中における注入量に関連して下降速度を制御されるテーブル昇降手段(40)及びその所定の下降端から前記下降速度より速い速度でテーブルを下動させるテーブル下動手段(17)と、上記バッグ固定装置の下方で待機して、前記テーブルが下降を開始してから所定の下降端に達する間のタイミングにおいて、両側から互いに接近する方向に進出する搬出ハンガ(18)と、当該搬出ハンガを搬入ガイド(11)から離隔する方向に移送する搬出装置(20)とを備えている、バッグインボックスの充填機。
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JP4488904B2 (ja) * | 2005-01-05 | 2010-06-23 | 株式会社古川製作所 | 粉状物の充填装置 |
JP2008018962A (ja) * | 2006-07-12 | 2008-01-31 | Hatayama Seikosho:Kk | 樹脂袋用液体充填機 |
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