JP2004216925A - 車載装置、及び、制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者の注意が散漫になるのを防止しつつ、従来より自由にモニタの表示面に各種画像を表示できるようにする。
【解決手段】本実施例の車載装置は、表示面の向きを車両左右方向に調節可能なモニタを備える。車載装置が備える制御部は、車両速度に基づいて車両が走行中であるか否かを判定し(S135)、車両が走行中ではないと判定すると、電動シート装置から得られる座席位置情報に基づいて表示面の画像を運転者が視認可能な位置にモニタを移動させる(S155)。一方、車両が走行中であると判定すると、電動シート装置から得られる座席位置情報に基づいて表示面の画像を運転者が視認不可能な位置にモニタを移動させる(S185)。
【選択図】 図3
【解決手段】本実施例の車載装置は、表示面の向きを車両左右方向に調節可能なモニタを備える。車載装置が備える制御部は、車両速度に基づいて車両が走行中であるか否かを判定し(S135)、車両が走行中ではないと判定すると、電動シート装置から得られる座席位置情報に基づいて表示面の画像を運転者が視認可能な位置にモニタを移動させる(S155)。一方、車両が走行中であると判定すると、電動シート装置から得られる座席位置情報に基づいて表示面の画像を運転者が視認不可能な位置にモニタを移動させる(S185)。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両内に設けられたモニタの向きを調節する車載装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カーナビゲーション装置や、車両後方を確認するための車両後方撮影用カメラ等の普及に伴い、表示装置(液晶モニタ等)が車室内に設けられる例が多くなってきている。このような表示装置には、車両乗員が車室内で気軽にTV(テレビジョン)番組や映画等を視聴することができるように、TV受信機やDVDプレイヤ等のAV機器が接続される場合も多い。
【0003】
一方、表示装置としては、リアビューミラー(所謂ルームミラー)にモニタを内蔵させたものが知られている(特許文献1,2)。このようなモニタ内蔵型のリアビューミラーでは、運転者から見てモニタに明るいリヤウインドウが映り込んで幻惑され、モニタに表示される映像が見えづらくなるといった問題があるため、例えば特許文献1記載の発明では、モニタがONにされるとミラーの向きを幻惑回避角度に調節するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−120649号公報
【特許文献2】
特開2002−96685号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、リアビューミラー内部や周囲にモニタを設けるのは、少ない視線の移動で、表示面に表示された画像を運転者が確認できるようにするためである。
しかしながら、運転者にとって見やすい位置にモニタを配置すると、その表示面に表示された画像に気をとられることが原因で、運転者が注意散漫になり事故を起こしかねない。したがって、車室内に表示装置を設ける場合には、その表示方法について、充分に配慮する必要がある。
【0006】
従来では、このような観点から、例えばAV機器を表示装置に接続する場合に、TV番組や映画等が車両の走行時には表示面に映らないようにしていた。しかしながら、このような方法を採用すると、運転者のみならず、運転者以外の車両乗員も車両の走行時にTV番組や映画等を視聴することができなくなるといった欠点があった。勿論、予め表示装置を、運転者が見ることのできない位置に配置することも考えられるが、このようにすると、表示装置にカーナビゲーション装置や車両後方撮影用カメラ等を接続して、その表示装置の表示面を通じ、運転の際に必要な情報を運転者に提供することができなくなるといった欠点があった。
【0007】
本発明はこうした問題に鑑みなされたものであり、運転時に運転者の注意が散漫になるのを防止しつつ、従来より自由に、各種画像をモニタの表示面に表示できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の車載装置は、表示面の向きを車両左右方向に調節可能な構造を有するモニタを備えており、車両状態情報取得手段が取得した車両状態情報に基づき、方向調節手段にて、モニタを制御し、表示面の向きを調節する。
【0009】
このように構成された請求項1に記載の車載装置によれば、モニタが備える表示面を、車両の状態に応じて、運転席方向に向けたり、運転席とは反対方向(助手席側)に向けることができるので、従来のように車両状態に応じて表示面に表示する情報の種類を制限しなくても、車両の運転時に運転者が注意散漫になるのを防止することができる。つまり、本発明によれば、車両の状態にかかわらず、様々な種類の情報を自由に表示面上に表示することができ、運転席とは反対方向に表示面を向ければ、運転席以外の座席(例えば助手席)に座る車両乗員に対し、表示面に表示した各種情報を、その表示面を通じて提供することができる。
【0010】
したがって、本発明によれば、運転時に運転者が注意散漫になるのを防止しつつ、上記モニタを通じて車両の走行時にTV番組や映画等を再生することができ、運転者以外の車両乗員にTV番組や映画等を視聴させることができる。
また、本発明によれば、上述のように表示面の向きを調節することができるので、モニタを運転者が見ることのできない後方等に配置する必要がなく、従来より自由にモニタを車両内に配置することができる。また、必要時には、表示面を運転席側に向けて、表示面に車両後方撮影用カメラが撮影した車両後方の画像を表示したり、交通情報(例えば渋滞情報)等を表示することができる。
【0011】
ところで、上記モニタは、請求項2記載のように、車両左右方向及び車両上下方向に表示面の向きを調節可能な構成にされていると好ましい。
請求項2記載の車載装置によれば、詳細に表示面の向きを調節することができるから、表示面の向きを、運転者が注意散漫になるのを防止できる方向に、適切に調節することができるし、その条件を満足しつつ、運転者以外の車両乗員には見やすい位置に表示面の向きを調節することができる。
【0012】
また、運転者が注意散漫になるのを効果的に防止するためには、請求項1又は請求項2記載の車載装置を、請求項3記載のように構成するのが好ましい。請求項3記載の車載装置における方向調節手段は、車両状態情報取得手段が取得した車両状態情報に基づき、走行状態判定手段にて、車両が走行中であるか否かを判定し、走行状態判定手段によって車両が走行中であると判定されると、モニタを制御して、表示面の向きを、予め定められた走行時の向きに調節する。
【0013】
このように構成された請求項3記載の車載装置によれば、車両が走行中である場合に、表示面の向きを、運転者が注意散漫になるのを防止することが可能であるとして予め定められた走行時の向きに調節することができる。
尚、走行状態判定手段は、パーキングブレーキが作動していない場合に走行中であると判定する構成にされていてもよいし、車両速度が所定速度以上である場合に、車両が走行中であると判定する構成にされていてもよい。またその他の手法で走行中であるか否かを判定する構成にされていても構わない。
【0014】
その他、本発明(請求項3)においては、試験等により上記効果が得られる向き(例えば、車両の運転者が表示面に表示された画像を視認することが不可能な表示面の向き)を導き出し、その向きを予めメモリ等の記憶手段に記憶させておき、方向調節手段に、モニタを制御させて、その記憶手段に記憶された向きに、表示面の向きを調節させるようにすればよい。また、調節可能な向きを機械的に制限して走行時の向きが定まるように車載装置を構成してもよい。具体的には、調節可能な向きの限界を、走行時の向きとすることが考えられる。
【0015】
また、請求項3に記載の車載装置においては、請求項4に記載のように、不可視方向推定手段によって上記走行時の向きを定めるようにしても良い。
請求項4に記載の車載装置においては、不可視方向推定手段が、車両の運転者の目の位置を検出する目検出手段から目の位置情報を取得し、その目の位置情報に基づいて、車両の運転者が表示面に表示された画像を視認することが不可能な表示面の向きを推定する。また、方向調節手段は、走行状態判定手段によって車両が走行中であると判定されると、モニタを制御し、表示面の向きを、目の位置情報に基づき不可視方向推定手段が推定した向きに調節する。
【0016】
請求項4記載の車載装置によれば、運転者の目の位置情報を用いることで、車両の走行時に、表示面の向きを、運転者が表示面に表示された画像を視認することが不可能な向きに正確に調節することができる。したがって本発明(請求項4)によれば、車両の走行時に運転者がモニタに表示される画像に気をとられてしまうのを一層確実に防止することができる。尚、上記目検出手段は、運転者の顔を撮影する顔画像撮像装置(例えば、居眠り検出用として車両内に取り付けられた周知の顔画像撮像装置)から運転者の顔画像に関する情報を取得し、その情報に基づいて目の位置を検出する構成にされていればよい。
【0017】
また、不可視方向推定手段は、請求項5記載のように構成することも可能である。請求項5記載の車載装置は、運転者の着座位置に関する着座位置情報を取得する着座位置情報取得手段を備えており、不可視方向推定手段は、この着座位置情報取得手段が取得した着座位置情報に基づいて、車両の運転者が表示面に表示された画像を視認することが不可能な表示面の向きを推定する構成にされている。また、方向調節手段は、走行状態判定手段によって車両が走行中であると判定されると、モニタを制御し、表示面の向きを、着座位置情報に基づいて不可視方向推定手段が推定した向きに調節する。
【0018】
請求項5に記載の車載装置によれば、着座位置情報に基づいて概ね運転者の目の位置を特定することができるので、車両の走行時に、表示面の向きを、車両の運転者が表示面に表示された画像を視認することが不可能な向きに正確に調節することができ、その結果として、走行時に運転者がモニタに表示される画像に気をとられてしまうのを確実に防止することができる。尚、着座位置情報としては、背もたれの傾き等を含む座席(運転席)の位置情報などが挙げられる。
【0019】
その他、請求項3〜請求項5のいずれかに記載の車載装置においては、請求項6記載のように方向調節手段を構成すると良い。
請求項6記載の車載装置における方向調節手段は、走行状態判定手段により車両が走行中ではないと判定されると、モニタを制御して、表示面の向きを、予め定められた非走行時の向きに調節する。このような構成にされた請求項6記載の車載装置によれば、上記走行時の向きに調節された表示面の向きを、停車・駐車の際に車両乗員に手動で調節させなくて済む。
【0020】
尚、本発明(請求項6)では、走行時の向きに変更される前の表示面の向きを、非走行時の向きにすることが考えられる。また、予めメモリ等の記憶手段に非走行時の向きを記憶させておき、方向調節手段に、モニタを制御させて、その記憶手段に記憶された非走行時の向きに、表示面の向きを調節させるようにしてもよい。また、調節可能な向きを機械的に制限して非走行時の向きが定まるように車載装置を構成してもよい。
【0021】
また、請求項4記載の車載装置には、請求項7記載の可視方向推定手段を設けても良い。請求項7記載の車載装置における可視方向推定手段は、目検出手段が出力した目の位置情報に基づいて、車両の運転者が表示面に表示された画像を視認することが可能な表示面の向きを推定する構成にされており、方向調節手段は、走行状態判定手段により車両が走行中ではないと判定されると、モニタを制御して、表示面の向きを、目の位置情報に基づき可視方向推定手段が推定した表示面の向きに調節する。
【0022】
このように構成された請求項7記載の車載装置によれば、走行中の車両が駐車等で停止した際に、運転者に手動で表示面の向きを調節させなくても、運転者が見える位置に表示面の向きを適切に調節することができる。
その他、請求項5記載の車載装置においては、請求項8記載の可視方向推定手段を設けても良い。請求項8に記載の車載装置における可視方向推定手段は、着座位置情報取得手段が取得した着座位置情報に基づいて、車両の運転者が表示面に表示された画像を視認することが可能な表示面の向きを推定する構成にされており、方向調節手段は、走行状態判定手段により車両が走行中ではないと判定されると、モニタを制御して、表示面の向きを、着座位置情報に基づき可視方向推定手段が推定した表示面の向きに調節する。
【0023】
このように構成された請求項8記載の車載装置によれば、走行中の車両が駐車等で停止した際に、運転者に手動で表示面の向きを調節させなくても、運転者が見える位置に表示面の向きを適切に調節することができる。
尚、請求項7,8記載の車載装置における可視方向推定手段は、車両の運転者と共にその他の車両乗員が表示面に表示された画像を視認することが可能な表示面の向きを推定する構成にされているのが一層好ましい。このように可視方向推定手段を構成すれば、車両の非走行時において、車両乗員の皆が、表示面等を通じてTV番組や映画等を楽しむことができる。
【0024】
また、上述した請求項1〜請求項8記載の車載装置が備えるモニタは、請求項9記載のように、車両後方を映し出すミラーに固定されると良い。このように車両後方を映し出すミラー(リヤビューミラー)にモニタを固定すると、少ない視線の移動で、表示面に表示された画像を運転者が確認できるようになる。また、請求項9記載の車載装置によれば、運転者とは反対側に表示面を向けることができるので、運転者が注意散漫になるのを防止することができる。
【0025】
その他、請求項1〜請求項9記載の車載装置は、請求項10記載のように構成されると良い。請求項10記載の車載装置は、車両状態情報取得手段が取得する車両状態情報に基づき、切替手段にて、AV(オーディオビジュアル)機器及び車両後方を撮影するカメラのいずれか一方から出力される映像信号を、モニタに入力する構成にされており、モニタは、切替手段から入力される映像信号に基づく画像を表示面に表示する構成にされている。
【0026】
このように構成された請求項10に記載の車載装置によれば、運転者が注意散漫になるのを防止しつつ、車両の走行時に上記モニタを通じてTV番組や映画等を再生し、運転者以外の車両乗員にTV番組や映画等を視聴させることができるし、停止中や後退中などの非走行時には、表示面を運転席側に向けて、車両後方撮影用カメラが撮影した内容等を、表示面を通じ運転者に提供することができる。
【0027】
尚、切替手段による入力信号の切替は、車両の走行時に運転者が注意散漫になるのを防止できるように実行されればよく、その切替方法としては、様々な方法が考えられる。例えば、切替手段は、車両状態情報に基づいて、車両が走行中であるか否か判定し、走行中であると判定すると、上記カメラから出力される映像信号をモニタに入力し、走行中ではないと判定すると、上記AV機器から出力される映像信号をモニタに入力する構成にされていればよい。
【0028】
その他、請求項1に記載の車載装置は、各種画像を表示する表示面の向きを車両左右方向に調節可能な構造を有する上記モニタと、それを制御する請求項11に記載の制御装置と、から構成することができる。請求項11記載の制御装置は、車両状態情報取得手段と、方向調節手段と、を備えており、車両状態情報取得手段が取得した車両状態情報に基づき、モニタを制御して、表示面の向きを調節する。このような制御装置をモニタに接続すれば、請求項1記載の車載装置を構成することができ、請求項1記載の車載装置と同様の発明の効果を得ることができる。尚、同様に、請求項2〜請求項10に記載の車載装置は、上記モニタと、該モニタを除く各手段を備える制御装置と、から構成することが可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例について、図面とともに説明する。尚、図1は、本発明が適用された車載装置1の電気的構成を表すブロック図であり、図2は、車両後方を映し出すリアビューミラー3(所謂ルームミラー)に回動可能に接続されたモニタ10の構成を表す説明図である。具体的に、図2(a)は、モニタ10が固定されたリアビューミラー3の上面の構成を表す説明図、図2(b)は、そのリアビューミラー3の正面の構成を表す説明図、図2(c)は、リアビューミラー3の左側面の構成を表す説明図である。
【0030】
図1に示すように、本実施例の車載装置1は、車両後方を撮影する車両後方撮影用カメラ21から出力される映像信号や、AV機器(例えば、TV受信機、DVDプレイヤ、ビデオデッキなど)23から出力される映像信号を取得して、その映像信号に基づく画像を表示するモニタ10を備えており、制御部30にて、モニタ10に備えられた駆動部11を制御し、モニタ10における表示面15aの向きを車両左右方向及び車両上下方向に調節する。
【0031】
図2に示すように、本実施例のモニタ10は、リアビューミラー3左側縁を中心として回動可能な状態で、自身をそのリアビューミラー3の左側縁に接続する接続部13と、その接続部13のリアビューミラー3とは反対側の側縁に接続されたモニタ本体15とを、備える。モニタ本体15は、各種画像表示用の表示面15aを正面に備えており、接続部13は、このモニタ本体15を自身の側面に垂直な軸線を中心として回動可能な状態で、自身に接続している。尚具体的に、この接続部13にはモータ等を含む上記駆動部11が内蔵されており、本実施例における接続部13は、上記モータ等を用いて、モニタ本体15の向きを、車両左右方向及び車両上下方向に変更する。
【0032】
一方、上記構成のモニタ10に接続されたリアビューミラー3は、ステー3aを介して車室内に固定されており、モニタ10を収納するための収納部3bを備えている。本実施例のモニタ10は、電源がオフにされると、制御部30に制御されて回動し、収納部3bに収納される。
【0033】
その他、モニタ10に備えられた駆動部11を制御する制御部30は、当該車載装置1を統括制御する構成にされており、CPU31と、CPU31に各種処理を実行させるためのプログラム等を記憶するメモリ(ROM,RAM等)33と、を備えている。この制御部30は、ACCスイッチ41、車速センサ43、パーキングブレーキ装置45、及び、電動シート装置47と接続されており、各部41〜47の出力信号を取得可能な構成にされている。
【0034】
尚、ACCスイッチ41は、オンにされると、車両内のバッテリ(図示せず)から車両後方撮影用カメラ21、AV機器23等に電力を供給可能にするものであり、スイッチのオン/オフを表す状態信号を制御部30に入力する構成にされている。
【0035】
また、車速センサ43は、当該車載装置1が搭載された車両の速度を検出し、その車両速度に関する情報を制御部30に入力する構成にされたものである。一方、パーキングブレーキ装置45は、パーキングブレーキが作動しているか否かを表す状態信号を制御部30に入力する構成にされている。
【0036】
その他、電動シート装置47は、周知のように、車両乗員の操作によって操作部(図示せず)から座席位置の変更指令が入力されると、その変更指令に従って、座席(シート)の位置を調節する構成にされたものである。周知の電動シート装置47としては、背もたれとして機能するシートバックの位置をシート下部のシートクッションに対して回動させるリクライニング手段、シートクッションを前後に移動させるスライド手段、シートクッションを車両上下に移動させるリフト手段などを備えたものが知られている。
【0037】
本実施例の電動シート装置47は、シートクッションの位置xと、シートクッションに対するシートバックの傾きΦとを座席位置情報として出力可能な構成にされており、この電動シート装置47から出力される上記座席位置情報は、制御部30に入力される。
【0038】
次に、本実施例の制御部30がCPU31にて実行するモニタ制御処理について説明する。尚、図3は、制御部30が、当該車載装置1の電源ON時に、CPU31にて繰り返し実行するモニタ制御処理を表すフローチャートである。
モニタ制御処理を実行すると、制御部30は、まずACCスイッチ41がオンにされているか否かを判断し(S110)、ACCスイッチ41がオフにされていると判断すると(S110でNo)、当該モニタ制御処理を終了する。一方、ACCスイッチ41がオンにされていると判断すると(S110でYes)、続くS120にて、パーキングブレーキが作動しているか否かを、パーキングブレーキ装置45から得られる状態信号に基づいて判断する。
【0039】
そして、パーキングブレーキが作動していると判断すると(S120でYes)、切替スイッチ49を操作し、AV機器23とモニタ10とを接続することで、切替スイッチ49の出力を、AV機器23の映像信号に切り替える(S125)。
【0040】
本実施例の車載装置1は、図2に示すように、AV機器23及び車両後方撮影用カメラ21に接続された切替スイッチ49を備えており、切替スイッチ49は、制御部30に操作されて、AV機器23及び車両後方撮影用カメラ21のいずれか一方とモニタ10とを接続し、接続された側の機器(AV機器23又は車両後方撮影用カメラ21)が出力する映像信号をモニタ10に入力する。即ち、S125にて切替スイッチ49の出力がAV機器23の映像信号に切り替えられると、モニタ10は、AV機器23から出力される映像信号に基づく画像を表示面15aに表示する。このS125の処理を終えると、制御部30は、当該モニタ制御処理を終了する。
【0041】
一方、S120で、パーキングブレーキが作動していないと判断すると(S120でNo)、制御部30は、続くS130にて、車速センサ43から車両速度を表す情報を取得し、その情報に基づいて、車両が走行中であるか否かを判定する(S135)。具体的に、制御部30は、車両速度が所定速度(例えば、時速30km)以上であると判断すると、車両が走行中であると判定し(S135でYes)、車両速度が所定速度未満であると判断すると、車両が走行中ではないと判定する(S135でNo)。
【0042】
S135で車両が走行中ではないと判定すると、制御部30は、続くS140にて、図4(a)に示す可視角度推定処理を実行する。尚、図4(a)は、制御部30がCPU31にて実行する可視角度推定処理を表すフローチャートである。
【0043】
可視角度推定処理を実行すると、制御部30は、S141にて、電動シート装置47から、運転席の座席位置情報を取得する。また、S143にて、メモリ33に記憶された図4(c)に示すテーブルを参照し、上記取得した座席位置情報に基づいて、運転席の座席位置に対応する可視角度情報を読み出し、その後、当該可視角度推定処理を終了する。
【0044】
図4(c)は、制御部30が、上記可視角度推定処理及び後述の規制角度推定処理で用いるテーブルの構成を表す説明図である。図4(c)に示すように、制御部30が備えるメモリ33には、電動シート装置47が操作可能な座席位置毎に、可視角度情報と、規制角度情報と、が記憶されている。
【0045】
ここでいう可視角度は、モニタ10の表示面15aに表示される画像を運転者が視認可能な表示面15aの向きを表すものである。この可視角度は、予め製造者側で試験等により統計的に求められ、リアビューミラー3を車両に固定するステー3aを基準とした車両左右方向の表示面15aの向きを表す角度Θ1(図2(a)参照)と、モニタ10が備える接続部13を基準とした車両上下方向の表示面15aの向きを表す角度Θ2(図2(c)参照)と、により表されてテーブルに記憶されている。一方、規制角度は、モニタ10の表示面15aに表示される画像を運転者が視認不可能な表示面15aの向きを表すものである。この規制角度は、予め製造者側で試験等により統計的に求められ、上述の角度Θ1及びΘ2により表されて、テーブルに記憶されている。
【0046】
この可視角度推定処理が終了すると、制御部30は、続く150にて、モニタ10が既に可視角度に設定されているか否か判断し、モニタ10が可視角度に設定されていないと判断すると(S150でNo)、駆動部11に制御信号を入力することでモニタ10を制御し、モニタ10を、可視角度推定処理にて読み出した可視角度まで移動させた後(S155)、処理をS160に移行する。
【0047】
一方、制御部30は、S150にてモニタ10が可視角度に設定されていると判断すると(S150でYes)、S155の処理を実行せずに、S160に処理を移し、切替スイッチ49を操作して、車両後方撮影用カメラ21とモニタ10を接続し、切替スイッチ49から車両後方撮影用カメラ21の映像信号が出力されるようにする(S160)。
【0048】
この処理によりモニタ10には、車両後方撮影用カメラ21の映像信号が入力され、モニタ10の表示面15aには、車両後方撮影用カメラ21の映像信号に基づく画像が表示される。このS160での処理が完了すると、制御部30は、当該モニタ制御処理を終了する。
【0049】
一方、S135で車両が走行中であると判定すると(S135でYes)、制御部30は、続くS170にて図4(b)に示す規制角度推定処理を実行する。尚、図4(b)は、制御部30がCPU31にて実行する規制角度推定処理を表すフローチャートである。
【0050】
規制角度推定処理を実行すると、制御部30は、S171にて、電動シート装置47から運転席の座席位置情報を取得する。その後、上記取得した座席位置情報に基づいて、運転席の座席位置に対応する上記規制角度を図4(c)に示すテーブルから読み出し(S173)、その後に当該規制角度推定処理を終了する。
【0051】
また、規制角度推定処理が終了すると、制御部30は、続く180にてモニタ10が規制角度に設定されているか否か判断し、規制角度に設定されていないと判断すると(S180でNo)、駆動部11に制御信号を入力してモニタ10を制御し、モニタ10を規制角度推定処理にて読み出した規制角度まで移動させた後(S185)、処理をS190に移行する。
【0052】
一方、S180にてモニタ10が規制角度に設定されていると判断すると(S180でYes)、S185の処理を実行せずに、処理をS190に移し、そのS190にて、切替スイッチ49を操作し、AV機器23とモニタ10を接続して、切替スイッチ49の出力をAV機器23の映像信号に切り替える。
【0053】
この処理によりモニタ10には、AV機器23から出力される映像信号が入力され、モニタ10の表示面15aには、AV機器23からの映像信号に基づく画像が表示される。このS190での処理を終えると、制御部30は、当該モニタ制御処理を終了する。
【0054】
以上、本実施例の車載装置1について説明したが、上述のモニタ制御処理により、モニタ10は、パーキングブレーキが非作動であって車両が走行中ではない場合に、図5(a)に示すように運転席側に向けられて、車両後方撮影用カメラ21が撮影した画像を、運転者側に向けられた表示面15aに表示する。一方、パーキングブレーキが非作動であって車両が走行中である場合、モニタ10は、図5(b)に示すように、運転席とは反対側(即ち助手席側)に向けられて、AV機器23から出力された映像信号に基づく画像(TV番組や映画など)を、運転者の反対側に向けられた表示面15aに表示する。
【0055】
本実施例の車載装置1によれば、モニタ10が備える表示面15aを、車両状態に応じて、運転席側に向けたり、運転席とは反対側に向けることができるので、車両の走行時にAV機器23から出力される映像信号の再生を禁止するなどしなくても、運転者が運転操作に関して注意散漫になるのを防止することができる。
【0056】
即ち、本実施例の車載装置1は、表示面15aに表示された画像を車両の運転者が視認不可能な表示面15aの向きを、座席位置情報及び上記テーブルを用いて推定し、車両の走行時にはその方向に表示面15aを向けるように構成されているので、車両の走行時に、運転者がモニタ10に表示される画像に気をとられてしまうのを防止することができる。また、本実施例の車載装置1によれば、車両の走行時に運転席とは反対方向に表示面15aを向けることができるので、車両の走行中に、助手席に座る車両乗員に対しAV機器23から提供される映像を視聴させることができる。
【0057】
その他、本実施例の車載装置1では、上述のように表示面15aの向きを調節することができるので、モニタ10を運転者が見ることのできない後方等に配置する必要がないし、リアビューミラー3の横にモニタ10を固定することで、必要時には、少ない視線の移動で、モニタ10を通じて各種情報を運転者に提供することができる。また、本実施例においては、車両が走行中ではない場合に、表示面15aを運転席側に向け、表示面15aに車両後方撮影用カメラ21が撮影した車両後方の画像を表示することができるので、用途に応じて車両内に複数のモニタ10を設ける必要がなく、便利である。
【0058】
また特に、本実施例においては、モニタ10が車両上下方向に向きを変更可能な構成にされているので、シートバックの傾きに応じて、表示面15aの向きを適切に調節することができる。したがって、本実施例の車載装置1によれば、上記可視角度、規制角度を適切に設定することができて、車両が走行中である場合などには運転者が注意散漫になるのを防止することができるし、駐車中などの場合には、運転者の見やすい方向に表示面15aの向きを適切に調節することができる。
【0059】
尚、上記実施例においては、メモリ33に記憶された規制角度(又は可視角度)を読み出すことで、表示面15aに表示された画像を車両の運転者が視認不可能(又は可能)な表示面15aの向きを推定するようにしたが、予め試験等により得られた結果に基づき座席位置を変数とする規制角度(又は可視角度)の算出式を導き出しておくことで制御部30に規制角度(又は可視角度)を推定させるようにしてもよい。
【0060】
その他、本実施例の車載装置1においては、車両が停止する際に(厳密には車両速度が所定速度未満となったときに)、表示面15aの向きが予め定められた非走行時の向きに調節されるので、走行時に運転者とは反対側に向けられたモニタ10の向きを、停車時などに運転者に手動で調節させなくて済み便利である。
【0061】
尚、上記実施例では、制御部30による表示面15aの自動調節動作に関して説明したが、勿論、運転者等の車両乗員の指示に従ってモニタ10の向きを手動若しくは半自動で調節できるように、車載装置1を構成しても構わない。その際には、S180にてモニタ10が規制角度以下であるかどうか判断させ、規制角度よりモニタ10の角度が大きい場合には、規制角度までモニタ10を移動させるように制御部30を構成すればよい。同様に、S140においては、モニタ10が可視角度以上であるかどうか判断させ、可視角度未満である場合には、可視角度までモニタ10を移動させるように制御部30を構成すればよい。
【0062】
このように制御部30を構成すれば、パーキングブレーキが非作動である場合には、車両の走行状態に応じて、モニタ10の角度を規制角度以下、若しくは可視角度以上に保持することができるし、パーキングブレーキが作動している場合には、車両乗員の指示に従う角度にモニタ10を保持することができる。
【0063】
次に、変形例の車載装置1’について説明することにする。尚、図6は、変形例の車載装置1’の電気的構成を表す説明図であり、図7は、顔撮影用カメラ51及びモニタ10の配置に関する説明図である。
図6に示すように、変形例の車載装置1’では、上記実施例の座席位置情報に代えて、制御部30’に顔撮影用カメラ51が撮影した運転者の顔画像情報が入力される。変形例の車載装置1’は、顔撮影用カメラ51が制御部30’に接続されていることと、制御部30’で実行される規制角度推定処理及び可視角度推定処理の構成が異なることを除けば、上記実施例の車載装置1と概ね同一の構成にされているため、以下では、上記実施例の車載装置1と同一構成の各部の説明を省略することにする。
【0064】
図7に示すように、顔撮影用カメラ51は、運転席の前方に配置されており運転者の顔が撮影可能な構成にされている。変形例の車載装置1’における制御部30’は、CPU31にて図3に示すモニタ制御処理を繰り返し実行し、S135にて車両が走行中ではないと判定すると、S140にて図8(a)に示す可視角度推定処理を実行し、顔撮影用カメラ51から得た運転者の顔画像情報に基づき可視角度を算出する。尚、図8(a)は、変形例の車載装置1’における制御部30’がCPU31にて実行する可視角度推定処理を表すフローチャートである。
【0065】
具体的に、この可視角度推定処理を実行すると、制御部30’は、S211にて、顔撮影用カメラ51から運転者の顔画像情報を取得し、その顔画像情報を解析して周知の技法で運転者の目の位置を検出し(S213)、その目の位置座標Dを導出する(S215)。その後、目の位置座標Dに基づいて、可視角度を算出する(S217)。
【0066】
尚、この可視角度(Θ1,Θ2)は、目の位置座標Dを変数とする関数F1(D),F2(D)を用いて求めることが可能である(Θ1=F1(D),Θ2=F2(D))。関数F1,F2は、目の位置と可視角度との関係を試験により得てその試験データをDの多項式でフィッティングするなどして求めることが可能である。また、自然法則を考察した理論的な手法で関数F1,F2を求めることも可能である。
【0067】
この可視角度の算出後、制御部30’は当該可視角度推定処理を終了して、続くS150及びS155の処理を実行することで、モニタ10を制御し、表示面15aの向きを目の位置座標Dに基づいて算出した可視角度に調節し、その後にS160の処理を実行して、モニタ制御処理を終了する。
【0068】
一方、変形例の車載装置1’における制御部30’は、S135にて車両が走行中であると判定すると、S170にて図8(b)に示す規制角度推定処理を実行し、顔撮影用カメラ51から得た運転者の顔画像情報に基づき規制角度を算出する。尚、図8(b)は、変形例の車載装置1’における制御部30’がCPU31にて実行する規制角度推定処理を表すフローチャートである。
【0069】
具体的に、この規制角度推定処理を実行すると制御部30’は、S221にて、顔撮影用カメラ51から運転者の顔画像情報を取得し、その顔画像情報を解析して周知の技法で運転者の目の位置を検出し(S223)、目の位置座標Dを導出する(S225)。その後、顔画像情報に基づき導出した運転者の目の位置座標Dに基づいて、規制角度を算出する(S227)。この規制角度(Θ1,Θ2)は、可視角度推定処理と同様に、目の位置座標Dを変数とする関数F3(D),F4(D)を用いて求められる(Θ1=F3(D),Θ2=F4(D))。尚、関数F3,F4は、関数F1、F2と同様、試験結果に基づいて求めてもよいし、理論的に求めてもよい。
【0070】
この規制角度推定処理が終了すると、制御部30’は、続くS180及びS185の処理を実行して、モニタ10を制御し、表示面15aの向きを目の位置座標Dに基づいて算出した規制角度に調節し、その後にS190の処理を実行して、モニタ制御処理を終了する。
【0071】
以上、変形例の車載装置1’について説明したが、この車載装置1’によれば、制御部30’が、顔撮影用カメラ51から得られた運転者の顔画像情報に基づき、運転者の目の位置を検出して目の位置座標Dを算出し、その目の位置座標Dに基づいて、車両の運転者が表示面15aに表示された画像を視認することが不可能(又は可能)な表示面15aの向きを推定する構成にされているので、上記実施例の車載装置1と比較して、一層正確に、表示面15aの向きを、表示面15aに表示された画像を車両の運転者が視認不可能(又は可能)な向きに調節することができる。したがって、車両の走行時に、運転者がモニタ10に表示される画像に気をとられてしまうのを一層確実に防止することができる。
【0072】
尚、本発明の制御装置は車載装置1,1’が備える制御部30,30’に相当する。また、本発明の車両状態取得手段は、車両状態情報として、パーキングブレーキ装置45から上記状態信号を取得したり(S120)、車速センサ43から車両速度に関する情報を取得(S130)する制御部30,30’の動作にて実現されている。また、走行状態判定手段は、制御部30,30’が実行するS135での判断処理により実現されている。その他、方向調節手段は、車両状態に基づいたS135での判断結果に従い、モニタ10を制御して、S155で表示面15aの角度を可視角度に調節したり、S185にて規制角度に調節する制御部30,30’の動作にて実現されている。
【0073】
また、目検出手段は、制御部30が実行するS211〜S215、又は、S221〜S225での処理にて実現されており、着座位置情報取得手段は、電動シート装置47から着座位置情報としての座席位置情報を取得する制御部30,30’の動作(S141,S171)にて実現されている。
【0074】
その他、不可視方向推定手段は、制御部30,30’が実行する規制角度推定処理にて実現されており、可視方向推定手段は、制御部30,30’が実行する可視角度推定処理にて実現されている。また切替手段は、切替スイッチ49と、それを操作する制御部30の動作にて実現されている。
【0075】
また、本発明の車載装置及び制御装置は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、ACCスイッチ41の状態信号に基づいて、S110での判断を制御部30,30’に行わせるようにしたが、ACCスイッチ41に代えて、イグニッションスイッチを制御部30,30’に接続し、イグニッションスイッチがオンである場合に、S110でYesと判断するように制御部30,30’を構成しても構わない。
【0076】
その他、上記実施例では、規制角度及び可視角度を、ステーを基準とした角度Θ1で評価するようにしたが、リアビューミラー3の鏡面を基準として、規制角度及び可視角度を評価し、モニタ10の向きを調節するように制御部30,30’を構成しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された車載装置1の電気的構成を表すブロック図である。
【図2】車室内のリアビューミラー3に回動自在に設けられたモニタ10の構成を表す説明図である。
【図3】車載装置1内蔵の制御部30が実行するモニタ制御処理を表すフローチャートである。
【図4】制御部30が実行する可視角度推定処理を表すフローチャート(a)及び規制角度推定処理を表すフローチャート(b)、並びに、それらの処理で用いるテーブルの構成を表す説明図(c)である。
【図5】非走行時のモニタ10の向きを表す説明図(a)及び走行時のモニタ10の向きを表す説明図(b)である。
【図6】変形例の車載装置1’の電気的構成を表す説明図である。
【図7】顔撮影用カメラ51及びモニタ10の配置に関する説明図である。
【図8】変形例の車載装置1’の制御部30’が実行する可視角度推定処理を表すフローチャート(a)及び規制角度推定処理を表すフローチャート(b)である。
【符号の説明】
1,1’…車載装置、3…リアビューミラー、3a…ステー、3b…収納部、10…モニタ、11…駆動部、13…接続部、15…モニタ本体、15a…表示面、21…車両後方撮影用カメラ、23…AV機器、30,30’…制御部、31…CPU、33…メモリ、41…ACCスイッチ、43…車速センサ、45…パーキングブレーキ装置、47…電動シート装置、49…切替スイッチ、51…顔撮影用カメラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両内に設けられたモニタの向きを調節する車載装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カーナビゲーション装置や、車両後方を確認するための車両後方撮影用カメラ等の普及に伴い、表示装置(液晶モニタ等)が車室内に設けられる例が多くなってきている。このような表示装置には、車両乗員が車室内で気軽にTV(テレビジョン)番組や映画等を視聴することができるように、TV受信機やDVDプレイヤ等のAV機器が接続される場合も多い。
【0003】
一方、表示装置としては、リアビューミラー(所謂ルームミラー)にモニタを内蔵させたものが知られている(特許文献1,2)。このようなモニタ内蔵型のリアビューミラーでは、運転者から見てモニタに明るいリヤウインドウが映り込んで幻惑され、モニタに表示される映像が見えづらくなるといった問題があるため、例えば特許文献1記載の発明では、モニタがONにされるとミラーの向きを幻惑回避角度に調節するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−120649号公報
【特許文献2】
特開2002−96685号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、リアビューミラー内部や周囲にモニタを設けるのは、少ない視線の移動で、表示面に表示された画像を運転者が確認できるようにするためである。
しかしながら、運転者にとって見やすい位置にモニタを配置すると、その表示面に表示された画像に気をとられることが原因で、運転者が注意散漫になり事故を起こしかねない。したがって、車室内に表示装置を設ける場合には、その表示方法について、充分に配慮する必要がある。
【0006】
従来では、このような観点から、例えばAV機器を表示装置に接続する場合に、TV番組や映画等が車両の走行時には表示面に映らないようにしていた。しかしながら、このような方法を採用すると、運転者のみならず、運転者以外の車両乗員も車両の走行時にTV番組や映画等を視聴することができなくなるといった欠点があった。勿論、予め表示装置を、運転者が見ることのできない位置に配置することも考えられるが、このようにすると、表示装置にカーナビゲーション装置や車両後方撮影用カメラ等を接続して、その表示装置の表示面を通じ、運転の際に必要な情報を運転者に提供することができなくなるといった欠点があった。
【0007】
本発明はこうした問題に鑑みなされたものであり、運転時に運転者の注意が散漫になるのを防止しつつ、従来より自由に、各種画像をモニタの表示面に表示できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の車載装置は、表示面の向きを車両左右方向に調節可能な構造を有するモニタを備えており、車両状態情報取得手段が取得した車両状態情報に基づき、方向調節手段にて、モニタを制御し、表示面の向きを調節する。
【0009】
このように構成された請求項1に記載の車載装置によれば、モニタが備える表示面を、車両の状態に応じて、運転席方向に向けたり、運転席とは反対方向(助手席側)に向けることができるので、従来のように車両状態に応じて表示面に表示する情報の種類を制限しなくても、車両の運転時に運転者が注意散漫になるのを防止することができる。つまり、本発明によれば、車両の状態にかかわらず、様々な種類の情報を自由に表示面上に表示することができ、運転席とは反対方向に表示面を向ければ、運転席以外の座席(例えば助手席)に座る車両乗員に対し、表示面に表示した各種情報を、その表示面を通じて提供することができる。
【0010】
したがって、本発明によれば、運転時に運転者が注意散漫になるのを防止しつつ、上記モニタを通じて車両の走行時にTV番組や映画等を再生することができ、運転者以外の車両乗員にTV番組や映画等を視聴させることができる。
また、本発明によれば、上述のように表示面の向きを調節することができるので、モニタを運転者が見ることのできない後方等に配置する必要がなく、従来より自由にモニタを車両内に配置することができる。また、必要時には、表示面を運転席側に向けて、表示面に車両後方撮影用カメラが撮影した車両後方の画像を表示したり、交通情報(例えば渋滞情報)等を表示することができる。
【0011】
ところで、上記モニタは、請求項2記載のように、車両左右方向及び車両上下方向に表示面の向きを調節可能な構成にされていると好ましい。
請求項2記載の車載装置によれば、詳細に表示面の向きを調節することができるから、表示面の向きを、運転者が注意散漫になるのを防止できる方向に、適切に調節することができるし、その条件を満足しつつ、運転者以外の車両乗員には見やすい位置に表示面の向きを調節することができる。
【0012】
また、運転者が注意散漫になるのを効果的に防止するためには、請求項1又は請求項2記載の車載装置を、請求項3記載のように構成するのが好ましい。請求項3記載の車載装置における方向調節手段は、車両状態情報取得手段が取得した車両状態情報に基づき、走行状態判定手段にて、車両が走行中であるか否かを判定し、走行状態判定手段によって車両が走行中であると判定されると、モニタを制御して、表示面の向きを、予め定められた走行時の向きに調節する。
【0013】
このように構成された請求項3記載の車載装置によれば、車両が走行中である場合に、表示面の向きを、運転者が注意散漫になるのを防止することが可能であるとして予め定められた走行時の向きに調節することができる。
尚、走行状態判定手段は、パーキングブレーキが作動していない場合に走行中であると判定する構成にされていてもよいし、車両速度が所定速度以上である場合に、車両が走行中であると判定する構成にされていてもよい。またその他の手法で走行中であるか否かを判定する構成にされていても構わない。
【0014】
その他、本発明(請求項3)においては、試験等により上記効果が得られる向き(例えば、車両の運転者が表示面に表示された画像を視認することが不可能な表示面の向き)を導き出し、その向きを予めメモリ等の記憶手段に記憶させておき、方向調節手段に、モニタを制御させて、その記憶手段に記憶された向きに、表示面の向きを調節させるようにすればよい。また、調節可能な向きを機械的に制限して走行時の向きが定まるように車載装置を構成してもよい。具体的には、調節可能な向きの限界を、走行時の向きとすることが考えられる。
【0015】
また、請求項3に記載の車載装置においては、請求項4に記載のように、不可視方向推定手段によって上記走行時の向きを定めるようにしても良い。
請求項4に記載の車載装置においては、不可視方向推定手段が、車両の運転者の目の位置を検出する目検出手段から目の位置情報を取得し、その目の位置情報に基づいて、車両の運転者が表示面に表示された画像を視認することが不可能な表示面の向きを推定する。また、方向調節手段は、走行状態判定手段によって車両が走行中であると判定されると、モニタを制御し、表示面の向きを、目の位置情報に基づき不可視方向推定手段が推定した向きに調節する。
【0016】
請求項4記載の車載装置によれば、運転者の目の位置情報を用いることで、車両の走行時に、表示面の向きを、運転者が表示面に表示された画像を視認することが不可能な向きに正確に調節することができる。したがって本発明(請求項4)によれば、車両の走行時に運転者がモニタに表示される画像に気をとられてしまうのを一層確実に防止することができる。尚、上記目検出手段は、運転者の顔を撮影する顔画像撮像装置(例えば、居眠り検出用として車両内に取り付けられた周知の顔画像撮像装置)から運転者の顔画像に関する情報を取得し、その情報に基づいて目の位置を検出する構成にされていればよい。
【0017】
また、不可視方向推定手段は、請求項5記載のように構成することも可能である。請求項5記載の車載装置は、運転者の着座位置に関する着座位置情報を取得する着座位置情報取得手段を備えており、不可視方向推定手段は、この着座位置情報取得手段が取得した着座位置情報に基づいて、車両の運転者が表示面に表示された画像を視認することが不可能な表示面の向きを推定する構成にされている。また、方向調節手段は、走行状態判定手段によって車両が走行中であると判定されると、モニタを制御し、表示面の向きを、着座位置情報に基づいて不可視方向推定手段が推定した向きに調節する。
【0018】
請求項5に記載の車載装置によれば、着座位置情報に基づいて概ね運転者の目の位置を特定することができるので、車両の走行時に、表示面の向きを、車両の運転者が表示面に表示された画像を視認することが不可能な向きに正確に調節することができ、その結果として、走行時に運転者がモニタに表示される画像に気をとられてしまうのを確実に防止することができる。尚、着座位置情報としては、背もたれの傾き等を含む座席(運転席)の位置情報などが挙げられる。
【0019】
その他、請求項3〜請求項5のいずれかに記載の車載装置においては、請求項6記載のように方向調節手段を構成すると良い。
請求項6記載の車載装置における方向調節手段は、走行状態判定手段により車両が走行中ではないと判定されると、モニタを制御して、表示面の向きを、予め定められた非走行時の向きに調節する。このような構成にされた請求項6記載の車載装置によれば、上記走行時の向きに調節された表示面の向きを、停車・駐車の際に車両乗員に手動で調節させなくて済む。
【0020】
尚、本発明(請求項6)では、走行時の向きに変更される前の表示面の向きを、非走行時の向きにすることが考えられる。また、予めメモリ等の記憶手段に非走行時の向きを記憶させておき、方向調節手段に、モニタを制御させて、その記憶手段に記憶された非走行時の向きに、表示面の向きを調節させるようにしてもよい。また、調節可能な向きを機械的に制限して非走行時の向きが定まるように車載装置を構成してもよい。
【0021】
また、請求項4記載の車載装置には、請求項7記載の可視方向推定手段を設けても良い。請求項7記載の車載装置における可視方向推定手段は、目検出手段が出力した目の位置情報に基づいて、車両の運転者が表示面に表示された画像を視認することが可能な表示面の向きを推定する構成にされており、方向調節手段は、走行状態判定手段により車両が走行中ではないと判定されると、モニタを制御して、表示面の向きを、目の位置情報に基づき可視方向推定手段が推定した表示面の向きに調節する。
【0022】
このように構成された請求項7記載の車載装置によれば、走行中の車両が駐車等で停止した際に、運転者に手動で表示面の向きを調節させなくても、運転者が見える位置に表示面の向きを適切に調節することができる。
その他、請求項5記載の車載装置においては、請求項8記載の可視方向推定手段を設けても良い。請求項8に記載の車載装置における可視方向推定手段は、着座位置情報取得手段が取得した着座位置情報に基づいて、車両の運転者が表示面に表示された画像を視認することが可能な表示面の向きを推定する構成にされており、方向調節手段は、走行状態判定手段により車両が走行中ではないと判定されると、モニタを制御して、表示面の向きを、着座位置情報に基づき可視方向推定手段が推定した表示面の向きに調節する。
【0023】
このように構成された請求項8記載の車載装置によれば、走行中の車両が駐車等で停止した際に、運転者に手動で表示面の向きを調節させなくても、運転者が見える位置に表示面の向きを適切に調節することができる。
尚、請求項7,8記載の車載装置における可視方向推定手段は、車両の運転者と共にその他の車両乗員が表示面に表示された画像を視認することが可能な表示面の向きを推定する構成にされているのが一層好ましい。このように可視方向推定手段を構成すれば、車両の非走行時において、車両乗員の皆が、表示面等を通じてTV番組や映画等を楽しむことができる。
【0024】
また、上述した請求項1〜請求項8記載の車載装置が備えるモニタは、請求項9記載のように、車両後方を映し出すミラーに固定されると良い。このように車両後方を映し出すミラー(リヤビューミラー)にモニタを固定すると、少ない視線の移動で、表示面に表示された画像を運転者が確認できるようになる。また、請求項9記載の車載装置によれば、運転者とは反対側に表示面を向けることができるので、運転者が注意散漫になるのを防止することができる。
【0025】
その他、請求項1〜請求項9記載の車載装置は、請求項10記載のように構成されると良い。請求項10記載の車載装置は、車両状態情報取得手段が取得する車両状態情報に基づき、切替手段にて、AV(オーディオビジュアル)機器及び車両後方を撮影するカメラのいずれか一方から出力される映像信号を、モニタに入力する構成にされており、モニタは、切替手段から入力される映像信号に基づく画像を表示面に表示する構成にされている。
【0026】
このように構成された請求項10に記載の車載装置によれば、運転者が注意散漫になるのを防止しつつ、車両の走行時に上記モニタを通じてTV番組や映画等を再生し、運転者以外の車両乗員にTV番組や映画等を視聴させることができるし、停止中や後退中などの非走行時には、表示面を運転席側に向けて、車両後方撮影用カメラが撮影した内容等を、表示面を通じ運転者に提供することができる。
【0027】
尚、切替手段による入力信号の切替は、車両の走行時に運転者が注意散漫になるのを防止できるように実行されればよく、その切替方法としては、様々な方法が考えられる。例えば、切替手段は、車両状態情報に基づいて、車両が走行中であるか否か判定し、走行中であると判定すると、上記カメラから出力される映像信号をモニタに入力し、走行中ではないと判定すると、上記AV機器から出力される映像信号をモニタに入力する構成にされていればよい。
【0028】
その他、請求項1に記載の車載装置は、各種画像を表示する表示面の向きを車両左右方向に調節可能な構造を有する上記モニタと、それを制御する請求項11に記載の制御装置と、から構成することができる。請求項11記載の制御装置は、車両状態情報取得手段と、方向調節手段と、を備えており、車両状態情報取得手段が取得した車両状態情報に基づき、モニタを制御して、表示面の向きを調節する。このような制御装置をモニタに接続すれば、請求項1記載の車載装置を構成することができ、請求項1記載の車載装置と同様の発明の効果を得ることができる。尚、同様に、請求項2〜請求項10に記載の車載装置は、上記モニタと、該モニタを除く各手段を備える制御装置と、から構成することが可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例について、図面とともに説明する。尚、図1は、本発明が適用された車載装置1の電気的構成を表すブロック図であり、図2は、車両後方を映し出すリアビューミラー3(所謂ルームミラー)に回動可能に接続されたモニタ10の構成を表す説明図である。具体的に、図2(a)は、モニタ10が固定されたリアビューミラー3の上面の構成を表す説明図、図2(b)は、そのリアビューミラー3の正面の構成を表す説明図、図2(c)は、リアビューミラー3の左側面の構成を表す説明図である。
【0030】
図1に示すように、本実施例の車載装置1は、車両後方を撮影する車両後方撮影用カメラ21から出力される映像信号や、AV機器(例えば、TV受信機、DVDプレイヤ、ビデオデッキなど)23から出力される映像信号を取得して、その映像信号に基づく画像を表示するモニタ10を備えており、制御部30にて、モニタ10に備えられた駆動部11を制御し、モニタ10における表示面15aの向きを車両左右方向及び車両上下方向に調節する。
【0031】
図2に示すように、本実施例のモニタ10は、リアビューミラー3左側縁を中心として回動可能な状態で、自身をそのリアビューミラー3の左側縁に接続する接続部13と、その接続部13のリアビューミラー3とは反対側の側縁に接続されたモニタ本体15とを、備える。モニタ本体15は、各種画像表示用の表示面15aを正面に備えており、接続部13は、このモニタ本体15を自身の側面に垂直な軸線を中心として回動可能な状態で、自身に接続している。尚具体的に、この接続部13にはモータ等を含む上記駆動部11が内蔵されており、本実施例における接続部13は、上記モータ等を用いて、モニタ本体15の向きを、車両左右方向及び車両上下方向に変更する。
【0032】
一方、上記構成のモニタ10に接続されたリアビューミラー3は、ステー3aを介して車室内に固定されており、モニタ10を収納するための収納部3bを備えている。本実施例のモニタ10は、電源がオフにされると、制御部30に制御されて回動し、収納部3bに収納される。
【0033】
その他、モニタ10に備えられた駆動部11を制御する制御部30は、当該車載装置1を統括制御する構成にされており、CPU31と、CPU31に各種処理を実行させるためのプログラム等を記憶するメモリ(ROM,RAM等)33と、を備えている。この制御部30は、ACCスイッチ41、車速センサ43、パーキングブレーキ装置45、及び、電動シート装置47と接続されており、各部41〜47の出力信号を取得可能な構成にされている。
【0034】
尚、ACCスイッチ41は、オンにされると、車両内のバッテリ(図示せず)から車両後方撮影用カメラ21、AV機器23等に電力を供給可能にするものであり、スイッチのオン/オフを表す状態信号を制御部30に入力する構成にされている。
【0035】
また、車速センサ43は、当該車載装置1が搭載された車両の速度を検出し、その車両速度に関する情報を制御部30に入力する構成にされたものである。一方、パーキングブレーキ装置45は、パーキングブレーキが作動しているか否かを表す状態信号を制御部30に入力する構成にされている。
【0036】
その他、電動シート装置47は、周知のように、車両乗員の操作によって操作部(図示せず)から座席位置の変更指令が入力されると、その変更指令に従って、座席(シート)の位置を調節する構成にされたものである。周知の電動シート装置47としては、背もたれとして機能するシートバックの位置をシート下部のシートクッションに対して回動させるリクライニング手段、シートクッションを前後に移動させるスライド手段、シートクッションを車両上下に移動させるリフト手段などを備えたものが知られている。
【0037】
本実施例の電動シート装置47は、シートクッションの位置xと、シートクッションに対するシートバックの傾きΦとを座席位置情報として出力可能な構成にされており、この電動シート装置47から出力される上記座席位置情報は、制御部30に入力される。
【0038】
次に、本実施例の制御部30がCPU31にて実行するモニタ制御処理について説明する。尚、図3は、制御部30が、当該車載装置1の電源ON時に、CPU31にて繰り返し実行するモニタ制御処理を表すフローチャートである。
モニタ制御処理を実行すると、制御部30は、まずACCスイッチ41がオンにされているか否かを判断し(S110)、ACCスイッチ41がオフにされていると判断すると(S110でNo)、当該モニタ制御処理を終了する。一方、ACCスイッチ41がオンにされていると判断すると(S110でYes)、続くS120にて、パーキングブレーキが作動しているか否かを、パーキングブレーキ装置45から得られる状態信号に基づいて判断する。
【0039】
そして、パーキングブレーキが作動していると判断すると(S120でYes)、切替スイッチ49を操作し、AV機器23とモニタ10とを接続することで、切替スイッチ49の出力を、AV機器23の映像信号に切り替える(S125)。
【0040】
本実施例の車載装置1は、図2に示すように、AV機器23及び車両後方撮影用カメラ21に接続された切替スイッチ49を備えており、切替スイッチ49は、制御部30に操作されて、AV機器23及び車両後方撮影用カメラ21のいずれか一方とモニタ10とを接続し、接続された側の機器(AV機器23又は車両後方撮影用カメラ21)が出力する映像信号をモニタ10に入力する。即ち、S125にて切替スイッチ49の出力がAV機器23の映像信号に切り替えられると、モニタ10は、AV機器23から出力される映像信号に基づく画像を表示面15aに表示する。このS125の処理を終えると、制御部30は、当該モニタ制御処理を終了する。
【0041】
一方、S120で、パーキングブレーキが作動していないと判断すると(S120でNo)、制御部30は、続くS130にて、車速センサ43から車両速度を表す情報を取得し、その情報に基づいて、車両が走行中であるか否かを判定する(S135)。具体的に、制御部30は、車両速度が所定速度(例えば、時速30km)以上であると判断すると、車両が走行中であると判定し(S135でYes)、車両速度が所定速度未満であると判断すると、車両が走行中ではないと判定する(S135でNo)。
【0042】
S135で車両が走行中ではないと判定すると、制御部30は、続くS140にて、図4(a)に示す可視角度推定処理を実行する。尚、図4(a)は、制御部30がCPU31にて実行する可視角度推定処理を表すフローチャートである。
【0043】
可視角度推定処理を実行すると、制御部30は、S141にて、電動シート装置47から、運転席の座席位置情報を取得する。また、S143にて、メモリ33に記憶された図4(c)に示すテーブルを参照し、上記取得した座席位置情報に基づいて、運転席の座席位置に対応する可視角度情報を読み出し、その後、当該可視角度推定処理を終了する。
【0044】
図4(c)は、制御部30が、上記可視角度推定処理及び後述の規制角度推定処理で用いるテーブルの構成を表す説明図である。図4(c)に示すように、制御部30が備えるメモリ33には、電動シート装置47が操作可能な座席位置毎に、可視角度情報と、規制角度情報と、が記憶されている。
【0045】
ここでいう可視角度は、モニタ10の表示面15aに表示される画像を運転者が視認可能な表示面15aの向きを表すものである。この可視角度は、予め製造者側で試験等により統計的に求められ、リアビューミラー3を車両に固定するステー3aを基準とした車両左右方向の表示面15aの向きを表す角度Θ1(図2(a)参照)と、モニタ10が備える接続部13を基準とした車両上下方向の表示面15aの向きを表す角度Θ2(図2(c)参照)と、により表されてテーブルに記憶されている。一方、規制角度は、モニタ10の表示面15aに表示される画像を運転者が視認不可能な表示面15aの向きを表すものである。この規制角度は、予め製造者側で試験等により統計的に求められ、上述の角度Θ1及びΘ2により表されて、テーブルに記憶されている。
【0046】
この可視角度推定処理が終了すると、制御部30は、続く150にて、モニタ10が既に可視角度に設定されているか否か判断し、モニタ10が可視角度に設定されていないと判断すると(S150でNo)、駆動部11に制御信号を入力することでモニタ10を制御し、モニタ10を、可視角度推定処理にて読み出した可視角度まで移動させた後(S155)、処理をS160に移行する。
【0047】
一方、制御部30は、S150にてモニタ10が可視角度に設定されていると判断すると(S150でYes)、S155の処理を実行せずに、S160に処理を移し、切替スイッチ49を操作して、車両後方撮影用カメラ21とモニタ10を接続し、切替スイッチ49から車両後方撮影用カメラ21の映像信号が出力されるようにする(S160)。
【0048】
この処理によりモニタ10には、車両後方撮影用カメラ21の映像信号が入力され、モニタ10の表示面15aには、車両後方撮影用カメラ21の映像信号に基づく画像が表示される。このS160での処理が完了すると、制御部30は、当該モニタ制御処理を終了する。
【0049】
一方、S135で車両が走行中であると判定すると(S135でYes)、制御部30は、続くS170にて図4(b)に示す規制角度推定処理を実行する。尚、図4(b)は、制御部30がCPU31にて実行する規制角度推定処理を表すフローチャートである。
【0050】
規制角度推定処理を実行すると、制御部30は、S171にて、電動シート装置47から運転席の座席位置情報を取得する。その後、上記取得した座席位置情報に基づいて、運転席の座席位置に対応する上記規制角度を図4(c)に示すテーブルから読み出し(S173)、その後に当該規制角度推定処理を終了する。
【0051】
また、規制角度推定処理が終了すると、制御部30は、続く180にてモニタ10が規制角度に設定されているか否か判断し、規制角度に設定されていないと判断すると(S180でNo)、駆動部11に制御信号を入力してモニタ10を制御し、モニタ10を規制角度推定処理にて読み出した規制角度まで移動させた後(S185)、処理をS190に移行する。
【0052】
一方、S180にてモニタ10が規制角度に設定されていると判断すると(S180でYes)、S185の処理を実行せずに、処理をS190に移し、そのS190にて、切替スイッチ49を操作し、AV機器23とモニタ10を接続して、切替スイッチ49の出力をAV機器23の映像信号に切り替える。
【0053】
この処理によりモニタ10には、AV機器23から出力される映像信号が入力され、モニタ10の表示面15aには、AV機器23からの映像信号に基づく画像が表示される。このS190での処理を終えると、制御部30は、当該モニタ制御処理を終了する。
【0054】
以上、本実施例の車載装置1について説明したが、上述のモニタ制御処理により、モニタ10は、パーキングブレーキが非作動であって車両が走行中ではない場合に、図5(a)に示すように運転席側に向けられて、車両後方撮影用カメラ21が撮影した画像を、運転者側に向けられた表示面15aに表示する。一方、パーキングブレーキが非作動であって車両が走行中である場合、モニタ10は、図5(b)に示すように、運転席とは反対側(即ち助手席側)に向けられて、AV機器23から出力された映像信号に基づく画像(TV番組や映画など)を、運転者の反対側に向けられた表示面15aに表示する。
【0055】
本実施例の車載装置1によれば、モニタ10が備える表示面15aを、車両状態に応じて、運転席側に向けたり、運転席とは反対側に向けることができるので、車両の走行時にAV機器23から出力される映像信号の再生を禁止するなどしなくても、運転者が運転操作に関して注意散漫になるのを防止することができる。
【0056】
即ち、本実施例の車載装置1は、表示面15aに表示された画像を車両の運転者が視認不可能な表示面15aの向きを、座席位置情報及び上記テーブルを用いて推定し、車両の走行時にはその方向に表示面15aを向けるように構成されているので、車両の走行時に、運転者がモニタ10に表示される画像に気をとられてしまうのを防止することができる。また、本実施例の車載装置1によれば、車両の走行時に運転席とは反対方向に表示面15aを向けることができるので、車両の走行中に、助手席に座る車両乗員に対しAV機器23から提供される映像を視聴させることができる。
【0057】
その他、本実施例の車載装置1では、上述のように表示面15aの向きを調節することができるので、モニタ10を運転者が見ることのできない後方等に配置する必要がないし、リアビューミラー3の横にモニタ10を固定することで、必要時には、少ない視線の移動で、モニタ10を通じて各種情報を運転者に提供することができる。また、本実施例においては、車両が走行中ではない場合に、表示面15aを運転席側に向け、表示面15aに車両後方撮影用カメラ21が撮影した車両後方の画像を表示することができるので、用途に応じて車両内に複数のモニタ10を設ける必要がなく、便利である。
【0058】
また特に、本実施例においては、モニタ10が車両上下方向に向きを変更可能な構成にされているので、シートバックの傾きに応じて、表示面15aの向きを適切に調節することができる。したがって、本実施例の車載装置1によれば、上記可視角度、規制角度を適切に設定することができて、車両が走行中である場合などには運転者が注意散漫になるのを防止することができるし、駐車中などの場合には、運転者の見やすい方向に表示面15aの向きを適切に調節することができる。
【0059】
尚、上記実施例においては、メモリ33に記憶された規制角度(又は可視角度)を読み出すことで、表示面15aに表示された画像を車両の運転者が視認不可能(又は可能)な表示面15aの向きを推定するようにしたが、予め試験等により得られた結果に基づき座席位置を変数とする規制角度(又は可視角度)の算出式を導き出しておくことで制御部30に規制角度(又は可視角度)を推定させるようにしてもよい。
【0060】
その他、本実施例の車載装置1においては、車両が停止する際に(厳密には車両速度が所定速度未満となったときに)、表示面15aの向きが予め定められた非走行時の向きに調節されるので、走行時に運転者とは反対側に向けられたモニタ10の向きを、停車時などに運転者に手動で調節させなくて済み便利である。
【0061】
尚、上記実施例では、制御部30による表示面15aの自動調節動作に関して説明したが、勿論、運転者等の車両乗員の指示に従ってモニタ10の向きを手動若しくは半自動で調節できるように、車載装置1を構成しても構わない。その際には、S180にてモニタ10が規制角度以下であるかどうか判断させ、規制角度よりモニタ10の角度が大きい場合には、規制角度までモニタ10を移動させるように制御部30を構成すればよい。同様に、S140においては、モニタ10が可視角度以上であるかどうか判断させ、可視角度未満である場合には、可視角度までモニタ10を移動させるように制御部30を構成すればよい。
【0062】
このように制御部30を構成すれば、パーキングブレーキが非作動である場合には、車両の走行状態に応じて、モニタ10の角度を規制角度以下、若しくは可視角度以上に保持することができるし、パーキングブレーキが作動している場合には、車両乗員の指示に従う角度にモニタ10を保持することができる。
【0063】
次に、変形例の車載装置1’について説明することにする。尚、図6は、変形例の車載装置1’の電気的構成を表す説明図であり、図7は、顔撮影用カメラ51及びモニタ10の配置に関する説明図である。
図6に示すように、変形例の車載装置1’では、上記実施例の座席位置情報に代えて、制御部30’に顔撮影用カメラ51が撮影した運転者の顔画像情報が入力される。変形例の車載装置1’は、顔撮影用カメラ51が制御部30’に接続されていることと、制御部30’で実行される規制角度推定処理及び可視角度推定処理の構成が異なることを除けば、上記実施例の車載装置1と概ね同一の構成にされているため、以下では、上記実施例の車載装置1と同一構成の各部の説明を省略することにする。
【0064】
図7に示すように、顔撮影用カメラ51は、運転席の前方に配置されており運転者の顔が撮影可能な構成にされている。変形例の車載装置1’における制御部30’は、CPU31にて図3に示すモニタ制御処理を繰り返し実行し、S135にて車両が走行中ではないと判定すると、S140にて図8(a)に示す可視角度推定処理を実行し、顔撮影用カメラ51から得た運転者の顔画像情報に基づき可視角度を算出する。尚、図8(a)は、変形例の車載装置1’における制御部30’がCPU31にて実行する可視角度推定処理を表すフローチャートである。
【0065】
具体的に、この可視角度推定処理を実行すると、制御部30’は、S211にて、顔撮影用カメラ51から運転者の顔画像情報を取得し、その顔画像情報を解析して周知の技法で運転者の目の位置を検出し(S213)、その目の位置座標Dを導出する(S215)。その後、目の位置座標Dに基づいて、可視角度を算出する(S217)。
【0066】
尚、この可視角度(Θ1,Θ2)は、目の位置座標Dを変数とする関数F1(D),F2(D)を用いて求めることが可能である(Θ1=F1(D),Θ2=F2(D))。関数F1,F2は、目の位置と可視角度との関係を試験により得てその試験データをDの多項式でフィッティングするなどして求めることが可能である。また、自然法則を考察した理論的な手法で関数F1,F2を求めることも可能である。
【0067】
この可視角度の算出後、制御部30’は当該可視角度推定処理を終了して、続くS150及びS155の処理を実行することで、モニタ10を制御し、表示面15aの向きを目の位置座標Dに基づいて算出した可視角度に調節し、その後にS160の処理を実行して、モニタ制御処理を終了する。
【0068】
一方、変形例の車載装置1’における制御部30’は、S135にて車両が走行中であると判定すると、S170にて図8(b)に示す規制角度推定処理を実行し、顔撮影用カメラ51から得た運転者の顔画像情報に基づき規制角度を算出する。尚、図8(b)は、変形例の車載装置1’における制御部30’がCPU31にて実行する規制角度推定処理を表すフローチャートである。
【0069】
具体的に、この規制角度推定処理を実行すると制御部30’は、S221にて、顔撮影用カメラ51から運転者の顔画像情報を取得し、その顔画像情報を解析して周知の技法で運転者の目の位置を検出し(S223)、目の位置座標Dを導出する(S225)。その後、顔画像情報に基づき導出した運転者の目の位置座標Dに基づいて、規制角度を算出する(S227)。この規制角度(Θ1,Θ2)は、可視角度推定処理と同様に、目の位置座標Dを変数とする関数F3(D),F4(D)を用いて求められる(Θ1=F3(D),Θ2=F4(D))。尚、関数F3,F4は、関数F1、F2と同様、試験結果に基づいて求めてもよいし、理論的に求めてもよい。
【0070】
この規制角度推定処理が終了すると、制御部30’は、続くS180及びS185の処理を実行して、モニタ10を制御し、表示面15aの向きを目の位置座標Dに基づいて算出した規制角度に調節し、その後にS190の処理を実行して、モニタ制御処理を終了する。
【0071】
以上、変形例の車載装置1’について説明したが、この車載装置1’によれば、制御部30’が、顔撮影用カメラ51から得られた運転者の顔画像情報に基づき、運転者の目の位置を検出して目の位置座標Dを算出し、その目の位置座標Dに基づいて、車両の運転者が表示面15aに表示された画像を視認することが不可能(又は可能)な表示面15aの向きを推定する構成にされているので、上記実施例の車載装置1と比較して、一層正確に、表示面15aの向きを、表示面15aに表示された画像を車両の運転者が視認不可能(又は可能)な向きに調節することができる。したがって、車両の走行時に、運転者がモニタ10に表示される画像に気をとられてしまうのを一層確実に防止することができる。
【0072】
尚、本発明の制御装置は車載装置1,1’が備える制御部30,30’に相当する。また、本発明の車両状態取得手段は、車両状態情報として、パーキングブレーキ装置45から上記状態信号を取得したり(S120)、車速センサ43から車両速度に関する情報を取得(S130)する制御部30,30’の動作にて実現されている。また、走行状態判定手段は、制御部30,30’が実行するS135での判断処理により実現されている。その他、方向調節手段は、車両状態に基づいたS135での判断結果に従い、モニタ10を制御して、S155で表示面15aの角度を可視角度に調節したり、S185にて規制角度に調節する制御部30,30’の動作にて実現されている。
【0073】
また、目検出手段は、制御部30が実行するS211〜S215、又は、S221〜S225での処理にて実現されており、着座位置情報取得手段は、電動シート装置47から着座位置情報としての座席位置情報を取得する制御部30,30’の動作(S141,S171)にて実現されている。
【0074】
その他、不可視方向推定手段は、制御部30,30’が実行する規制角度推定処理にて実現されており、可視方向推定手段は、制御部30,30’が実行する可視角度推定処理にて実現されている。また切替手段は、切替スイッチ49と、それを操作する制御部30の動作にて実現されている。
【0075】
また、本発明の車載装置及び制御装置は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、ACCスイッチ41の状態信号に基づいて、S110での判断を制御部30,30’に行わせるようにしたが、ACCスイッチ41に代えて、イグニッションスイッチを制御部30,30’に接続し、イグニッションスイッチがオンである場合に、S110でYesと判断するように制御部30,30’を構成しても構わない。
【0076】
その他、上記実施例では、規制角度及び可視角度を、ステーを基準とした角度Θ1で評価するようにしたが、リアビューミラー3の鏡面を基準として、規制角度及び可視角度を評価し、モニタ10の向きを調節するように制御部30,30’を構成しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された車載装置1の電気的構成を表すブロック図である。
【図2】車室内のリアビューミラー3に回動自在に設けられたモニタ10の構成を表す説明図である。
【図3】車載装置1内蔵の制御部30が実行するモニタ制御処理を表すフローチャートである。
【図4】制御部30が実行する可視角度推定処理を表すフローチャート(a)及び規制角度推定処理を表すフローチャート(b)、並びに、それらの処理で用いるテーブルの構成を表す説明図(c)である。
【図5】非走行時のモニタ10の向きを表す説明図(a)及び走行時のモニタ10の向きを表す説明図(b)である。
【図6】変形例の車載装置1’の電気的構成を表す説明図である。
【図7】顔撮影用カメラ51及びモニタ10の配置に関する説明図である。
【図8】変形例の車載装置1’の制御部30’が実行する可視角度推定処理を表すフローチャート(a)及び規制角度推定処理を表すフローチャート(b)である。
【符号の説明】
1,1’…車載装置、3…リアビューミラー、3a…ステー、3b…収納部、10…モニタ、11…駆動部、13…接続部、15…モニタ本体、15a…表示面、21…車両後方撮影用カメラ、23…AV機器、30,30’…制御部、31…CPU、33…メモリ、41…ACCスイッチ、43…車速センサ、45…パーキングブレーキ装置、47…電動シート装置、49…切替スイッチ、51…顔撮影用カメラ
Claims (11)
- 車両に固定され、各種画像を表示する表示面の向きを車両左右方向に調節可能な構造を有するモニタと、
前記車両の状態を表す車両状態情報を取得する車両状態情報取得手段と、
該車両状態情報取得手段が取得した車両状態情報に基づき、前記モニタを制御して、前記表示面の向きを調節する方向調節手段と、を備えることを特徴とする車載装置。 - 前記モニタは、前記表示面の向きを車両左右方向及び車両上下方向に調節可能な構造を有していることを特徴とする請求項1に記載の車載装置。
- 前記方向調節手段は、
前記車両状態情報取得手段が取得した前記車両状態情報に基づき、前記車両が走行中であるか否かを判定する走行状態判定手段、を備え、該走行状態判定手段によって車両が走行中であると判定されると、前記モニタを制御して、前記表示面の向きを、予め定められた走行時の向きに調節する構成にされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載装置。 - 前記車両の運転者の目の位置を検出し、検出した目の位置情報を出力する目検出手段と、
該目検出手段が出力した前記目の位置情報に基づいて、前記車両の運転者が前記表示面に表示された画像を視認することが不可能な前記表示面の向きを推定する不可視方向推定手段と、を備え、
前記方向調節手段は、前記走行状態判定手段によって車両が走行中であると判定されると、前記モニタを制御し、前記表示面の向きを、前記予め定められた走行時の向きとして、前記不可視方向推定手段が推定した前記表示面の向きに調節する構成にされていることを特徴とする請求項3に記載の車載装置。 - 前記車両の運転者の着座位置に関する着座位置情報を取得する着座位置情報取得手段と、
該着座位置情報取得手段が取得した前記着座位置情報に基づいて、前記車両の運転者が前記表示面に表示された画像を視認することが不可能な前記表示面の向きを推定する不可視方向推定手段と、を備え、
前記方向調節手段は、前記走行状態判定手段によって車両が走行中であると判定されると、前記モニタを制御し、前記表示面の向きを、前記予め定められた走行時の向きとして、前記不可視方向推定手段が推定した前記表示面の向きに調節する構成にされていることを特徴とする請求項3に記載の車載装置。 - 前記方向調節手段は、前記走行状態判定手段により車両が走行中ではないと判定されると、前記モニタを制御して、前記表示面の向きを、予め定められた非走行時の向きに調節することを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれかに記載の車載装置。
- 前記目検出手段が出力した目の位置情報に基づいて、前記車両の運転者が前記表示面に表示された画像を視認することが可能な前記表示面の向きを推定する可視方向推定手段、を備え、
前記方向調節手段は、前記走行状態判定手段により車両が走行中ではないと判定されると、前記モニタを制御して、前記表示面の向きを、前記可視方向推定手段が推定した前記表示面の向きに調節する構成にされていることを特徴とする請求項4に記載の車載装置。 - 前記着座位置情報取得手段が取得した前記着座位置情報に基づいて、前記車両の運転者が前記表示面に表示された画像を視認することが可能な前記表示面の向きを推定する可視方向推定手段、を備え、
前記方向調節手段は、前記走行状態判定手段により車両が走行中ではないと判定されると、前記モニタを制御して、前記表示面の向きを、前記可視方向推定手段が推定した前記表示面の向きに調節する構成にされていることを特徴とする請求項5に記載の車載装置。 - 車両後方を映し出すミラーが固定された車両に搭載される請求項1〜請求項8のいずれかに記載の車載装置であって、
前記モニタは、前記ミラーに固定されていることを特徴とする車載装置。 - 前記車両状態情報取得手段が取得する前記車両状態情報に基づいて、AV機器及び車両後方を撮影するカメラのいずれか一方から出力される映像信号を、前記モニタに入力する切替手段、を備え、
前記モニタは、前記切替手段から入力される映像信号に基づく画像を前記表示面に表示する構成にされていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の車載装置。 - 車両に固定され、各種画像を表示する表示面の向きを車両左右方向に調節可能な構造を有するモニタ、を制御する制御装置であって、
前記車両の状態を表す車両状態情報を取得する車両状態情報取得手段と、
該車両状態情報取得手段が取得した前記車両状態情報に基づき、前記モニタを制御して、前記表示面の向きを調節する方向調節手段と、を備えることを特徴とする制御装置。
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