JP2004216711A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリアル記録方式のインクジェット記録装置において、記録媒体の搬送が完了してから記録が開始されるまでの時間を短縮する。
【解決手段】インクを吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録装置において、走査の方向と交差する方向へ記録媒体を搬送する搬送機構の速度及び位置の少なくとも一方の情報12を求め、該情報から、該搬送機構が停止するまでに要する時間と基準時間との差分を整定時間予測判定器13で算出し、算出した差分に基づいて、CR駆動制御系100の駆動パターン発生器1が、キャリッジが記録領域に達するまでの時間を調整すべく、キャリッジの駆動パラメータを変更する。
【選択図】 図1
【解決手段】インクを吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録装置において、走査の方向と交差する方向へ記録媒体を搬送する搬送機構の速度及び位置の少なくとも一方の情報12を求め、該情報から、該搬送機構が停止するまでに要する時間と基準時間との差分を整定時間予測判定器13で算出し、算出した差分に基づいて、CR駆動制御系100の駆動パターン発生器1が、キャリッジが記録領域に達するまでの時間を調整すべく、キャリッジの駆動パラメータを変更する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に関し、特に、シリアル記録方式に従って記録を行うインクジェット記録装置における搬送機構と走査機構との駆動制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行うプリンタが広く使用されている。
【0003】
近年のレーザプリンタ、デジタル複写機、及びインクジェットプリンタといった画像出力装置においては、写真画質での記録を実現しうる高画質、高精細な記録が求められ、それと同時に記録時間のさらなる短縮を実現することが重要となっている。このためには高速、高精度の駆動機構系の構築が必要不可欠となり、ステッピングモータによるオープンループ制御から、サーボモータを用いたクローズドループ制御による機構駆動系の制御が主流となってきている。
【0004】
プリンタの記録方式としては様々な方式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理由でインクジェット方式が近年特に注目されており、又その構成としては所望される記録情報に応じてインクを吐出する記録ヘッドを装着すると共に用紙等の記録媒体の送り方向と交差する方向に往復走査しながら記録を行なうシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から一般的に広く用いられている。
【0005】
一般的なシリアル記録方式のインクジェット記録装置における機構駆動系のサーボ制御は、記録ヘッドを搭載したキャリッジが往復運動をするキャリッジ駆動系(以降CR)と、記録媒体を搬送するための紙搬送系(以降LF)とに用いられる。記録媒体への記録時には。CR駆動とLF駆動が交互に行われることにより記録が行われることになる。
【0006】
サーボモータを用いた機構駆動系の制御では、制御対象の速度あるいは位置の検出値と指令値とを比較して、比例項P、積分項I、微分項Dに対する演算を行うPID(proportional integral and differential)演算等を行い制御対象の操作量を出力する補償器を用いるのが一般的である。PID制御における出力と入力との関係は高周波成分を無視すると次の式、
Y=P(Kp+SKd+Ki/S)×(T−X)
によって与えられる。
【0007】
ここで、Kpは比例項ゲイン、Kdは微分項ゲイン、Kiは積分項ゲイン、Sは複素変数であり、Tは目標値、Xは目標値と同じ単位に変換された制御対象の現在値、Pは演算最終値からみたモータ駆動量への変換係数となり、Yはモータの操作量となる。
【0008】
シリアル記録方式の記録装置における、記録中におけるCRとLFの速度変化は図2のグラフに示したようになる。図2において(a)がLF、(b)がCRの速度変化を示しており、両者を同じ時間軸上で表している。
【0009】
基本的にはCRが定速運動を行う定速域で記録を行うことになるので、LFの駆動が停止した後にCRが定速となるようにCRの駆動を開始することになる。図中のt1がCRの駆動開始時刻であり、LFが停止する時刻t2以降でCRが定速運動を行うようになる(t3)。CRが記録領域後端を通過する時刻t4以降にLFが再度駆動を開始して記録媒体を送り、LFの停止後、次の走査による記録が行われることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
CRが定速域に入り記録を開始する際に、LFが完全に停止していないと、記録品質の劣化を引き起こすことになる。そのため、一般的には、LFの駆動を停止した時刻t2に対して整定時間の誤差分だけ遅れた時刻t3でCRが定速域に入るように、CRの駆動開始のタイミングを遅らせることになる。このような整定時間(t3−t2)は、記録の高速化にあたっては取り除くべき弊害となるものである。
【0011】
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、シリアル記録方式のインクジェット記録装置において、記録媒体の搬送が完了してから記録が開始されるまでの時間を短縮することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の一態様としてのインクジェット記録装置は、インクを吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録装置であって、
前記走査における前記キャリッジの駆動を制御する走査制御手段と、
前記走査の方向と交差する方向への前記記録媒体の搬送を制御する搬送制御手段と、を備えており、
前記搬送制御手段が、前記記録媒体を搬送する搬送機構の速度及び位置の少なくとも一方の情報から、該搬送機構が停止するまでに要する時間と基準時間との差分を算出し、
前記走査制御手段が、前記差分に基づいて、前記キャリッジが記録領域に達するまでの時間を調整すべく、前記キャリッジの駆動パラメータを変更する、ことを特徴とする。
【0013】
すなわち、本発明では、インクを吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録装置において、走査の方向と交差する方向への記録媒体の搬送を制御する差異に、記録媒体を搬送する搬送機構の速度及び位置の少なくとも一方の情報から、該搬送機構が停止するまでに要する時間と基準時間との差分を算出し、算出された差分に基づいて、キャリッジが記録領域に達するまでの時間を調整すべく、キャリッジの駆動パラメータを変更する。
【0014】
このようにすると、搬送機構が停止するまでの時間を精度良く予測でき、該予測に基づいて、搬送機構が停止した直後からキャリッジが定速領域に入って実際の記録が行われるように、キャリッジの駆動パラメータを変更することができる。
【0015】
従って、シリアル記録方式のインクジェット記録装置において、記録媒体の搬送が完了してから記録が開始されるまでの時間が短縮され、記録速度を向上することができる。
【0016】
なお、本発明は上記のインクジェット記録装置のみならず、対応するインクジェット記録装置の制御方法、該制御方法を記憶するコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを格納する記憶媒体の態様としても実現できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0018】
なお、以下に説明する実施形態では、インクジェット記録方式を用いた記録装置としてプリンタを例に挙げ説明する。
【0019】
本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
【0020】
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0021】
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
【0022】
なお、上述のように本発明は、インクを吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録装置であって、走査における前記キャリッジの駆動を制御する走査制御手段と、走査の方向と交差する方向への前記記録媒体の搬送を制御する搬送制御手段と、を備えており、搬送制御手段が、記録媒体を搬送する搬送機構の速度及び位置の少なくとも一方の情報から、該搬送機構が停止するまでに要する時間と基準時間との差分を算出し、走査制御手段が、差分に基づいて、キャリッジが記録領域に達するまでの時間を調整すべく、キャリッジの駆動パラメータを変更する、インクジェット記録装置であるが、以下の実施形態は次のような特徴をも有している。
【0023】
搬送制御手段は、搬送機構の駆動パターンに従った指令値を出力する駆動パターン発生器と、搬送機構の速度及び位置の少なくとも一方の情報に基づいて、前記指令値に対する補償値を算出する補償器と、指令値及び情報から、差分を算出する整定時間予測判定器と、を含む。
【0024】
整定時間予測判定器は、搬送機構の減速プロファイルが予め設定された複数の減速プロファイルのいずれと類似しているかを判定し、類似していると判定された減速プロファイルにおいて停止するまでに要する時間に基づいて、差分を算出する。
【0025】
実際に搬送機構が各減速プロファイルに従って駆動されたときに停止するまでに要する時間との差を補正値として格納する記憶手段を更に備え、整定時間予測判定器は、類似していると判定された減速プロファイルにおいて停止するまでに要する時間と記憶手段に格納された対応する補正値とから、差分を算出する。
【0026】
<装置本体の概略説明>
図5は、本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。図5において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。
【0027】
5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。
【0028】
5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。
【0029】
又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
【0030】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
【0031】
<制御構成の説明>
次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。
【0032】
図6はインクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、1700は記録信号を入力するインターフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するROM、1703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インターフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。1710は記録ヘッドIJHを搬送するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッドを駆動するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動するためのモータドライバである。
【0033】
上記制御構成の動作を説明すると、インターフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆動され、記録が行われる。
【0034】
ここでは、MPU1701が実行する制御プログラムをROM1702に格納するものとしたが、EEPROM等の消去/書き込みが可能な記憶媒体を更に追加して、インクジェットプリンタIJRAと接続されたホストコンピュータから制御プログラムを変更できるように構成することもできる。
【0035】
なお、上述のように、インクタンクITと記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なインクカートリッジIJCを構成しても良いが、これらインクタンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成して、インクがなくなったときにインクタンクITだけを交換できるようにしても良い。
【0036】
<機構制御系>
図1は、本実施形態のインクジェット記録装置における機構制御系の構成を示すブロック図となる。
【0037】
CR駆動制御系100においては、駆動パターン発生器1は、指定された位置、速度、加速度およびそれらの変化率から指令値4を出力する。補償器2は指令値4と、制御対象3の位置や速度の情報6との差分に対してPID演算を行うことにより制御対象3の操作量5を出力する。
【0038】
LF駆動制御系200においては、駆動パターン発生器7は、指定された位置、速度、加速度およびそれらの変化率から指令値10を出力する。補償器8は指令値10と、制御対象9の位置や速度の情報12との差分に対してPID演算を行うことにより制御対象9の操作量11を出力する。
【0039】
また、整定時間予測判定器13においては、指令値10と位置や速度の情報12との偏差情報、およびROM14に格納された予測推定誤差値15から最終的な整定時間を予測して、予測遅延量16をCR駆動制御系100の駆動パターン発生器1に出力する。
【0040】
整定時間予測判定器13は、LF駆動系が停止直前の微動作領域、特に摩擦等の非線形要因の大きい領域に突入するいくらか前の時間から判定を行うようにする。起こりえるLF駆動系の現象を、位置、速度、加速度情報と、指令値との偏差情報などから推定を行い、事前に計測しておいた各現象における変動整定時間に基づいて予測遅延量を算出する。
【0041】
なお、駆動パターン発生器1、補償器2、駆動パターン発生器7、補償器8、及び整定時間判定器13は、それぞれハードウェアによって実現されても良いが、図6に示した記録装置全体の制御構成におけるMPU1701あるいはG.A.1704によって実行されるソフトウェアによって実現されてもよい。また、ROM14はROM1702に対応する。
【0042】
<LF駆動の制御>
次に、本実施形態のLF駆動制御系200の整定時間予測判定器13において、どのようにして予測遅延量を算出するのかについて説明する。
【0043】
図3は、LF駆動系が停止するまでの速度プロファイルの代表的な3つのパターンを示すグラフである。図中V0は、摩擦力によりLFが駆動できなくなる境界速度である。
【0044】
301は、実際の駆動が指令値に略等しい理想的な状態で行われる場合の速度プロファイルであり、s1までの時間が基準整定時間となる。すなわち、301で示す動作は指令値そのものと考えてよい。この場合、速度低下の勾配がそれほど急でないので、摩擦力によってLFが移動できなくなる直前に目標位置の極めて近くまで移動しており、速度がV0となった時点で駆動を終了した後、時刻s1でLFは目標位置に達する。
【0045】
302は、時間軸原点のt0においては駆動速度が速く、目標位置に近い位置まで移動している場合の速度プロファイルを示している。しかしながら、この場合、指令値との誤差量に関して言えば、位置基準では進みすぎであり、速度基準では早すぎる状態となっている。すなわち、このままの速度で駆動すると、目標位置を通過してしまい、揺り返し動作が必要となってしまうので、t0から急速に減速するような制御が行われる。
【0046】
このように急速な減速を行うと、短時間で摩擦力によって移動できなくなる領域に入ってしまい目標位置に到達せずに停止してしまう。このため、再度LFを目標位置まで駆動するが、静止摩擦力に打ち勝つまでに時間がかかり、最終的には時刻s2で整定する。結果的には目標位置に到達するまでの時間が一番長くかかってしまう。
【0047】
303は、時間軸原点のt0においては、速度指令値に比べて若干速度が速いが、揺り返しが必要となるほどではない場合の速度プロファイルを示している。この場合、位置基準では301に比べていくらか進んだ状態で駆動され、時刻s3で目標位置に到達して駆動が終了する。
【0048】
本実施形態の整定時間予測判定器13では、指令値10と現在の位置や速度の情報12とを比較して、位置、速度、加速度変化、およびそれぞれの指令値との偏差の推移などから、上記3つの速度プロファイルの内、類似しているプロファイルを判定し、最終的な整定時間を予測して理想的整定時間に対する遅延時間を予測遅延量16として算出する。
【0049】
すなわち、減速領域における速度プロファイルから、301〜303のどのプロファイルに類似しているかを判定し、類似していると判定されたプロファイルに基づいて、最終的な整定時間を予測して理想的整定時間(s1)に対する遅延時間を予測遅延量16として算出する。
【0050】
具体的な例を説明すると、301のプロファイルに類似していると判定された場合、予測遅延量は0であり、301のプロファイルに類似していると判定された場合、予測遅延量は(s2−s1)であり、303のプロファイルに類似していると判定された場合、予測遅延量は(s3−s1)である。
【0051】
このようにして求められる予測遅延量の精度を向上させるため、駆動パターン発生器7から発生される各パターンに対して、上記の各プロファイルに対応した整定時間s1〜s3を求めると共に、各整定時間s1〜s3を多数のサンプルに基づいた統計値から求めるのが良い。
【0052】
しかしながら、実際には製造工程における各部品の個体差や、経年劣化などによる摩擦の変化等の影響で、各プロファイルの整定時間が変動することも考えられる。そのため、例えば、装置に整定時間を計測するモードを設けたり、起動後のウォームアップ動作時に整定時間を計測するようにして、各駆動パターンに毎に設定された3つのプロファイルに対する整定時間と、実際の整定時間との差分を求め、複数回の差分の平均値を個々の装置毎の補正情報としてROMに記憶させ、各装置の個体差に対応させるのが好ましい。
【0053】
このように、予め設定された整定時間値に対する補正値を設けることにより、装置の個体差や経年変化に影響されず、常に予測遅延量を高い精度で求めることが可能となる。
【0054】
また、図3には3つのパターンの速度プロファイルのみを示したが、速度プロファイルのパターンを、より細かく分類しても良い。更に、どの速度プロファイルに類似しているかを判定する際に使用する、偏差情報、位置、速度、加速度等の閾値をより細かく設定するのも予測遅延量の精度を向上させるのに効果がある。
【0055】
一方、これとは逆に、判定に使用する閾値を少なくして、判定の負荷や制御を簡素化することも、安価な装置や駆動系の構成が単純な場合には好ましい。
【0056】
<CR駆動の制御>
図2に示したように、CRはLFが停止する前に駆動開始されるが、そのタイミングは、CRが定速領域に入るタイミング(t3)が、LF整定時間における最大遅延時間に対して時間的余裕があるように設定される。つまり、図3において整定時間が最もかかるプロファイル302の整定時間s2に対して時間的余裕を持たせたタイミングでCRの駆動が開始される。
【0057】
これは従来の記録装置におけるCRの駆動開始タイミングと同じであり、LFが停止してからCRが定速領域に入り実際の記録が開始されるように十分な時間的余裕が設けられている。図4は、CRの速度プロファイルを示す図であり、実線で示す401は、CRの標準的な駆動パターンによる速度プロファイルを表している。
【0058】
本実施形態では、CR駆動系100の駆動パターン発生器1に対して、整定時間予測判定器13から予測遅延量16が入力され、駆動パターン発生器1は、予測遅延量16に基づいて、駆動パラメータを変更する。上述のようにCRが定速領域に入るタイミング(t3)は、LF整定時間における最大遅延時間に対して時間的余裕があるように設定されているので、多くの場合においてCRの加速プロファイルは、図4に402で示すように、より速いタイミングで定速領域の速度Vcに達するような立ち上がりが急峻なパラメータに変更される。
【0059】
図4においてt3’で示す時刻が更新されたパラメータに従って駆動された場合に、定速領域の速度Vcに達する時刻であり、この差分時間(t3−t3’)だけ、CRの定速領域に入る時間、すなわち、実際に記録が開始される時間が早くなり、1回の走査もこの差分時間だけ早く終了する。
【0060】
<処理フロー>
ここで、図7を参照して、本実施形態による1枚の記録媒体に対する記録動作におけるCR及びLFの駆動制御の処理手順を説明する。
【0061】
記録動作が開始されると、記録媒体を所定の記録位置まで搬送すべく、LFの駆動を開始する(ステップS701)。そして、駆動パターン発生器7から出力された指令値に従って駆動対象7が駆動され、LFが減速領域に入ったか否かを判定する(ステップS702)。
【0062】
LFが減速領域に入ったと判定されたら、CR制御系100の駆動パターン発生器1は、標準的な駆動パターンでCRの駆動を開始する(ステップS703)。整定時間予測判定器13は、エンコーダ等のセンサからの位置や速度の情報12から、LFの減速プロファイルがどのパターンに類似しているのかを判定する(ステップS704)。次に、整定時間予測判定器13は、類似していると判定された速度プロファイルから整定時間を予測し、予測遅延量16を算出する(ステップS705)。
【0063】
そして、CR駆動系100の駆動パターン発生器1は、予測遅延量16に基づいて、CRの加速プロファイルを変更すべく、駆動パラメータを変更する(ステップS706)。
【0064】
CRが定速領域に入ったら、記録ヘッドを駆動して実際の記録を開始する(ステップS707)。CRが定速領域から出て1回の記録走査が終了したら、1枚の記録媒体に対する記録が終了したか否かを判定する(ステップS708)。記録が終了していなければ、ステップS701へ戻り、以降の処理を繰り返す。
【0065】
以上説明したように、本実施形態によれば、LFが停止するまでの時間(整定時間)を予測して、該予測された時間に応じて、CRの加速領域における駆動パラメータを変更することにより、LFが停止してからCRが定速領域に入り、実際の記録動作が開始されるまでの時間(t3−t2)を短縮することができる。
【0066】
[その他の実施形態]
以上の実施形態は、シリアル記録方式に従って記録を行うインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0067】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0068】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0069】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0070】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0071】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0072】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0073】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図7に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、搬送機構が停止するまでの時間を精度良く予測でき、該予測に基づいて、搬送機構が停止した直後からキャリッジが定速領域に入って実際の記録が行われるように、キャリッジの駆動パラメータを変更することができる。
【0075】
従って、シリアル記録方式のインクジェット記録装置において、記録媒体の搬送が完了してから記録が開始されるまでの時間が短縮され、記録速度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のインクジェット記録装置の機構制御部分の構成を示すブロック図である。
【図2】記録中におけるCRとLFの速度変化を示すグラフである。
【図3】LF駆動系が停止するまでの速度プロファイルの代表的な3つのパターンを示すグラフである。
【図4】キャリッジのの速度プロファイルの例を示すグラフである。
【図5】本発明の好適な実施形態であるプリンタの外観を示す図である。
【図6】図5のプリンタの制御構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施形態の記録動作における処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 駆動パターン発生器
2 補償器
3 制御対象
4 指令値
5 操作量
6 位置、速度情報
7 駆動パターン発生器
8 補償器
9 制御対象
10 指令値
11 操作量
12 速度情報
13 整定時間予測判定器
14 ROM
15 予測推定誤差値
16 予測遅延量
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に関し、特に、シリアル記録方式に従って記録を行うインクジェット記録装置における搬送機構と走査機構との駆動制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行うプリンタが広く使用されている。
【0003】
近年のレーザプリンタ、デジタル複写機、及びインクジェットプリンタといった画像出力装置においては、写真画質での記録を実現しうる高画質、高精細な記録が求められ、それと同時に記録時間のさらなる短縮を実現することが重要となっている。このためには高速、高精度の駆動機構系の構築が必要不可欠となり、ステッピングモータによるオープンループ制御から、サーボモータを用いたクローズドループ制御による機構駆動系の制御が主流となってきている。
【0004】
プリンタの記録方式としては様々な方式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理由でインクジェット方式が近年特に注目されており、又その構成としては所望される記録情報に応じてインクを吐出する記録ヘッドを装着すると共に用紙等の記録媒体の送り方向と交差する方向に往復走査しながら記録を行なうシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から一般的に広く用いられている。
【0005】
一般的なシリアル記録方式のインクジェット記録装置における機構駆動系のサーボ制御は、記録ヘッドを搭載したキャリッジが往復運動をするキャリッジ駆動系(以降CR)と、記録媒体を搬送するための紙搬送系(以降LF)とに用いられる。記録媒体への記録時には。CR駆動とLF駆動が交互に行われることにより記録が行われることになる。
【0006】
サーボモータを用いた機構駆動系の制御では、制御対象の速度あるいは位置の検出値と指令値とを比較して、比例項P、積分項I、微分項Dに対する演算を行うPID(proportional integral and differential)演算等を行い制御対象の操作量を出力する補償器を用いるのが一般的である。PID制御における出力と入力との関係は高周波成分を無視すると次の式、
Y=P(Kp+SKd+Ki/S)×(T−X)
によって与えられる。
【0007】
ここで、Kpは比例項ゲイン、Kdは微分項ゲイン、Kiは積分項ゲイン、Sは複素変数であり、Tは目標値、Xは目標値と同じ単位に変換された制御対象の現在値、Pは演算最終値からみたモータ駆動量への変換係数となり、Yはモータの操作量となる。
【0008】
シリアル記録方式の記録装置における、記録中におけるCRとLFの速度変化は図2のグラフに示したようになる。図2において(a)がLF、(b)がCRの速度変化を示しており、両者を同じ時間軸上で表している。
【0009】
基本的にはCRが定速運動を行う定速域で記録を行うことになるので、LFの駆動が停止した後にCRが定速となるようにCRの駆動を開始することになる。図中のt1がCRの駆動開始時刻であり、LFが停止する時刻t2以降でCRが定速運動を行うようになる(t3)。CRが記録領域後端を通過する時刻t4以降にLFが再度駆動を開始して記録媒体を送り、LFの停止後、次の走査による記録が行われることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
CRが定速域に入り記録を開始する際に、LFが完全に停止していないと、記録品質の劣化を引き起こすことになる。そのため、一般的には、LFの駆動を停止した時刻t2に対して整定時間の誤差分だけ遅れた時刻t3でCRが定速域に入るように、CRの駆動開始のタイミングを遅らせることになる。このような整定時間(t3−t2)は、記録の高速化にあたっては取り除くべき弊害となるものである。
【0011】
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、シリアル記録方式のインクジェット記録装置において、記録媒体の搬送が完了してから記録が開始されるまでの時間を短縮することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の一態様としてのインクジェット記録装置は、インクを吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録装置であって、
前記走査における前記キャリッジの駆動を制御する走査制御手段と、
前記走査の方向と交差する方向への前記記録媒体の搬送を制御する搬送制御手段と、を備えており、
前記搬送制御手段が、前記記録媒体を搬送する搬送機構の速度及び位置の少なくとも一方の情報から、該搬送機構が停止するまでに要する時間と基準時間との差分を算出し、
前記走査制御手段が、前記差分に基づいて、前記キャリッジが記録領域に達するまでの時間を調整すべく、前記キャリッジの駆動パラメータを変更する、ことを特徴とする。
【0013】
すなわち、本発明では、インクを吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録装置において、走査の方向と交差する方向への記録媒体の搬送を制御する差異に、記録媒体を搬送する搬送機構の速度及び位置の少なくとも一方の情報から、該搬送機構が停止するまでに要する時間と基準時間との差分を算出し、算出された差分に基づいて、キャリッジが記録領域に達するまでの時間を調整すべく、キャリッジの駆動パラメータを変更する。
【0014】
このようにすると、搬送機構が停止するまでの時間を精度良く予測でき、該予測に基づいて、搬送機構が停止した直後からキャリッジが定速領域に入って実際の記録が行われるように、キャリッジの駆動パラメータを変更することができる。
【0015】
従って、シリアル記録方式のインクジェット記録装置において、記録媒体の搬送が完了してから記録が開始されるまでの時間が短縮され、記録速度を向上することができる。
【0016】
なお、本発明は上記のインクジェット記録装置のみならず、対応するインクジェット記録装置の制御方法、該制御方法を記憶するコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを格納する記憶媒体の態様としても実現できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0018】
なお、以下に説明する実施形態では、インクジェット記録方式を用いた記録装置としてプリンタを例に挙げ説明する。
【0019】
本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
【0020】
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0021】
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
【0022】
なお、上述のように本発明は、インクを吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録装置であって、走査における前記キャリッジの駆動を制御する走査制御手段と、走査の方向と交差する方向への前記記録媒体の搬送を制御する搬送制御手段と、を備えており、搬送制御手段が、記録媒体を搬送する搬送機構の速度及び位置の少なくとも一方の情報から、該搬送機構が停止するまでに要する時間と基準時間との差分を算出し、走査制御手段が、差分に基づいて、キャリッジが記録領域に達するまでの時間を調整すべく、キャリッジの駆動パラメータを変更する、インクジェット記録装置であるが、以下の実施形態は次のような特徴をも有している。
【0023】
搬送制御手段は、搬送機構の駆動パターンに従った指令値を出力する駆動パターン発生器と、搬送機構の速度及び位置の少なくとも一方の情報に基づいて、前記指令値に対する補償値を算出する補償器と、指令値及び情報から、差分を算出する整定時間予測判定器と、を含む。
【0024】
整定時間予測判定器は、搬送機構の減速プロファイルが予め設定された複数の減速プロファイルのいずれと類似しているかを判定し、類似していると判定された減速プロファイルにおいて停止するまでに要する時間に基づいて、差分を算出する。
【0025】
実際に搬送機構が各減速プロファイルに従って駆動されたときに停止するまでに要する時間との差を補正値として格納する記憶手段を更に備え、整定時間予測判定器は、類似していると判定された減速プロファイルにおいて停止するまでに要する時間と記憶手段に格納された対応する補正値とから、差分を算出する。
【0026】
<装置本体の概略説明>
図5は、本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。図5において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。
【0027】
5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。
【0028】
5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。
【0029】
又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
【0030】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
【0031】
<制御構成の説明>
次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。
【0032】
図6はインクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、1700は記録信号を入力するインターフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するROM、1703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インターフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。1710は記録ヘッドIJHを搬送するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッドを駆動するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動するためのモータドライバである。
【0033】
上記制御構成の動作を説明すると、インターフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆動され、記録が行われる。
【0034】
ここでは、MPU1701が実行する制御プログラムをROM1702に格納するものとしたが、EEPROM等の消去/書き込みが可能な記憶媒体を更に追加して、インクジェットプリンタIJRAと接続されたホストコンピュータから制御プログラムを変更できるように構成することもできる。
【0035】
なお、上述のように、インクタンクITと記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なインクカートリッジIJCを構成しても良いが、これらインクタンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成して、インクがなくなったときにインクタンクITだけを交換できるようにしても良い。
【0036】
<機構制御系>
図1は、本実施形態のインクジェット記録装置における機構制御系の構成を示すブロック図となる。
【0037】
CR駆動制御系100においては、駆動パターン発生器1は、指定された位置、速度、加速度およびそれらの変化率から指令値4を出力する。補償器2は指令値4と、制御対象3の位置や速度の情報6との差分に対してPID演算を行うことにより制御対象3の操作量5を出力する。
【0038】
LF駆動制御系200においては、駆動パターン発生器7は、指定された位置、速度、加速度およびそれらの変化率から指令値10を出力する。補償器8は指令値10と、制御対象9の位置や速度の情報12との差分に対してPID演算を行うことにより制御対象9の操作量11を出力する。
【0039】
また、整定時間予測判定器13においては、指令値10と位置や速度の情報12との偏差情報、およびROM14に格納された予測推定誤差値15から最終的な整定時間を予測して、予測遅延量16をCR駆動制御系100の駆動パターン発生器1に出力する。
【0040】
整定時間予測判定器13は、LF駆動系が停止直前の微動作領域、特に摩擦等の非線形要因の大きい領域に突入するいくらか前の時間から判定を行うようにする。起こりえるLF駆動系の現象を、位置、速度、加速度情報と、指令値との偏差情報などから推定を行い、事前に計測しておいた各現象における変動整定時間に基づいて予測遅延量を算出する。
【0041】
なお、駆動パターン発生器1、補償器2、駆動パターン発生器7、補償器8、及び整定時間判定器13は、それぞれハードウェアによって実現されても良いが、図6に示した記録装置全体の制御構成におけるMPU1701あるいはG.A.1704によって実行されるソフトウェアによって実現されてもよい。また、ROM14はROM1702に対応する。
【0042】
<LF駆動の制御>
次に、本実施形態のLF駆動制御系200の整定時間予測判定器13において、どのようにして予測遅延量を算出するのかについて説明する。
【0043】
図3は、LF駆動系が停止するまでの速度プロファイルの代表的な3つのパターンを示すグラフである。図中V0は、摩擦力によりLFが駆動できなくなる境界速度である。
【0044】
301は、実際の駆動が指令値に略等しい理想的な状態で行われる場合の速度プロファイルであり、s1までの時間が基準整定時間となる。すなわち、301で示す動作は指令値そのものと考えてよい。この場合、速度低下の勾配がそれほど急でないので、摩擦力によってLFが移動できなくなる直前に目標位置の極めて近くまで移動しており、速度がV0となった時点で駆動を終了した後、時刻s1でLFは目標位置に達する。
【0045】
302は、時間軸原点のt0においては駆動速度が速く、目標位置に近い位置まで移動している場合の速度プロファイルを示している。しかしながら、この場合、指令値との誤差量に関して言えば、位置基準では進みすぎであり、速度基準では早すぎる状態となっている。すなわち、このままの速度で駆動すると、目標位置を通過してしまい、揺り返し動作が必要となってしまうので、t0から急速に減速するような制御が行われる。
【0046】
このように急速な減速を行うと、短時間で摩擦力によって移動できなくなる領域に入ってしまい目標位置に到達せずに停止してしまう。このため、再度LFを目標位置まで駆動するが、静止摩擦力に打ち勝つまでに時間がかかり、最終的には時刻s2で整定する。結果的には目標位置に到達するまでの時間が一番長くかかってしまう。
【0047】
303は、時間軸原点のt0においては、速度指令値に比べて若干速度が速いが、揺り返しが必要となるほどではない場合の速度プロファイルを示している。この場合、位置基準では301に比べていくらか進んだ状態で駆動され、時刻s3で目標位置に到達して駆動が終了する。
【0048】
本実施形態の整定時間予測判定器13では、指令値10と現在の位置や速度の情報12とを比較して、位置、速度、加速度変化、およびそれぞれの指令値との偏差の推移などから、上記3つの速度プロファイルの内、類似しているプロファイルを判定し、最終的な整定時間を予測して理想的整定時間に対する遅延時間を予測遅延量16として算出する。
【0049】
すなわち、減速領域における速度プロファイルから、301〜303のどのプロファイルに類似しているかを判定し、類似していると判定されたプロファイルに基づいて、最終的な整定時間を予測して理想的整定時間(s1)に対する遅延時間を予測遅延量16として算出する。
【0050】
具体的な例を説明すると、301のプロファイルに類似していると判定された場合、予測遅延量は0であり、301のプロファイルに類似していると判定された場合、予測遅延量は(s2−s1)であり、303のプロファイルに類似していると判定された場合、予測遅延量は(s3−s1)である。
【0051】
このようにして求められる予測遅延量の精度を向上させるため、駆動パターン発生器7から発生される各パターンに対して、上記の各プロファイルに対応した整定時間s1〜s3を求めると共に、各整定時間s1〜s3を多数のサンプルに基づいた統計値から求めるのが良い。
【0052】
しかしながら、実際には製造工程における各部品の個体差や、経年劣化などによる摩擦の変化等の影響で、各プロファイルの整定時間が変動することも考えられる。そのため、例えば、装置に整定時間を計測するモードを設けたり、起動後のウォームアップ動作時に整定時間を計測するようにして、各駆動パターンに毎に設定された3つのプロファイルに対する整定時間と、実際の整定時間との差分を求め、複数回の差分の平均値を個々の装置毎の補正情報としてROMに記憶させ、各装置の個体差に対応させるのが好ましい。
【0053】
このように、予め設定された整定時間値に対する補正値を設けることにより、装置の個体差や経年変化に影響されず、常に予測遅延量を高い精度で求めることが可能となる。
【0054】
また、図3には3つのパターンの速度プロファイルのみを示したが、速度プロファイルのパターンを、より細かく分類しても良い。更に、どの速度プロファイルに類似しているかを判定する際に使用する、偏差情報、位置、速度、加速度等の閾値をより細かく設定するのも予測遅延量の精度を向上させるのに効果がある。
【0055】
一方、これとは逆に、判定に使用する閾値を少なくして、判定の負荷や制御を簡素化することも、安価な装置や駆動系の構成が単純な場合には好ましい。
【0056】
<CR駆動の制御>
図2に示したように、CRはLFが停止する前に駆動開始されるが、そのタイミングは、CRが定速領域に入るタイミング(t3)が、LF整定時間における最大遅延時間に対して時間的余裕があるように設定される。つまり、図3において整定時間が最もかかるプロファイル302の整定時間s2に対して時間的余裕を持たせたタイミングでCRの駆動が開始される。
【0057】
これは従来の記録装置におけるCRの駆動開始タイミングと同じであり、LFが停止してからCRが定速領域に入り実際の記録が開始されるように十分な時間的余裕が設けられている。図4は、CRの速度プロファイルを示す図であり、実線で示す401は、CRの標準的な駆動パターンによる速度プロファイルを表している。
【0058】
本実施形態では、CR駆動系100の駆動パターン発生器1に対して、整定時間予測判定器13から予測遅延量16が入力され、駆動パターン発生器1は、予測遅延量16に基づいて、駆動パラメータを変更する。上述のようにCRが定速領域に入るタイミング(t3)は、LF整定時間における最大遅延時間に対して時間的余裕があるように設定されているので、多くの場合においてCRの加速プロファイルは、図4に402で示すように、より速いタイミングで定速領域の速度Vcに達するような立ち上がりが急峻なパラメータに変更される。
【0059】
図4においてt3’で示す時刻が更新されたパラメータに従って駆動された場合に、定速領域の速度Vcに達する時刻であり、この差分時間(t3−t3’)だけ、CRの定速領域に入る時間、すなわち、実際に記録が開始される時間が早くなり、1回の走査もこの差分時間だけ早く終了する。
【0060】
<処理フロー>
ここで、図7を参照して、本実施形態による1枚の記録媒体に対する記録動作におけるCR及びLFの駆動制御の処理手順を説明する。
【0061】
記録動作が開始されると、記録媒体を所定の記録位置まで搬送すべく、LFの駆動を開始する(ステップS701)。そして、駆動パターン発生器7から出力された指令値に従って駆動対象7が駆動され、LFが減速領域に入ったか否かを判定する(ステップS702)。
【0062】
LFが減速領域に入ったと判定されたら、CR制御系100の駆動パターン発生器1は、標準的な駆動パターンでCRの駆動を開始する(ステップS703)。整定時間予測判定器13は、エンコーダ等のセンサからの位置や速度の情報12から、LFの減速プロファイルがどのパターンに類似しているのかを判定する(ステップS704)。次に、整定時間予測判定器13は、類似していると判定された速度プロファイルから整定時間を予測し、予測遅延量16を算出する(ステップS705)。
【0063】
そして、CR駆動系100の駆動パターン発生器1は、予測遅延量16に基づいて、CRの加速プロファイルを変更すべく、駆動パラメータを変更する(ステップS706)。
【0064】
CRが定速領域に入ったら、記録ヘッドを駆動して実際の記録を開始する(ステップS707)。CRが定速領域から出て1回の記録走査が終了したら、1枚の記録媒体に対する記録が終了したか否かを判定する(ステップS708)。記録が終了していなければ、ステップS701へ戻り、以降の処理を繰り返す。
【0065】
以上説明したように、本実施形態によれば、LFが停止するまでの時間(整定時間)を予測して、該予測された時間に応じて、CRの加速領域における駆動パラメータを変更することにより、LFが停止してからCRが定速領域に入り、実際の記録動作が開始されるまでの時間(t3−t2)を短縮することができる。
【0066】
[その他の実施形態]
以上の実施形態は、シリアル記録方式に従って記録を行うインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0067】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0068】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0069】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0070】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0071】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0072】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0073】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図7に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、搬送機構が停止するまでの時間を精度良く予測でき、該予測に基づいて、搬送機構が停止した直後からキャリッジが定速領域に入って実際の記録が行われるように、キャリッジの駆動パラメータを変更することができる。
【0075】
従って、シリアル記録方式のインクジェット記録装置において、記録媒体の搬送が完了してから記録が開始されるまでの時間が短縮され、記録速度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のインクジェット記録装置の機構制御部分の構成を示すブロック図である。
【図2】記録中におけるCRとLFの速度変化を示すグラフである。
【図3】LF駆動系が停止するまでの速度プロファイルの代表的な3つのパターンを示すグラフである。
【図4】キャリッジのの速度プロファイルの例を示すグラフである。
【図5】本発明の好適な実施形態であるプリンタの外観を示す図である。
【図6】図5のプリンタの制御構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施形態の記録動作における処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 駆動パターン発生器
2 補償器
3 制御対象
4 指令値
5 操作量
6 位置、速度情報
7 駆動パターン発生器
8 補償器
9 制御対象
10 指令値
11 操作量
12 速度情報
13 整定時間予測判定器
14 ROM
15 予測推定誤差値
16 予測遅延量
Claims (1)
- インクを吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体上で走査させて記録を行うインクジェット記録装置であって、
前記走査における前記キャリッジの駆動を制御する走査制御手段と、
前記走査の方向と交差する方向への前記記録媒体の搬送を制御する搬送制御手段と、を備えており、
前記搬送制御手段が、前記記録媒体を搬送する搬送機構の速度及び位置の少なくとも一方の情報から、該搬送機構が停止するまでに要する時間と基準時間との差分を算出し、
前記走査制御手段が、前記差分に基づいて、前記キャリッジが記録領域に達するまでの時間を調整すべく、前記キャリッジの駆動パラメータを変更する、ことを特徴とするインクジェット記録装置。
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Cited By (1)
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2003
- 2003-01-14 JP JP2003006368A patent/JP2004216711A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060404 |