JP2004216312A - 結晶水を含む複合金属水酸化物及びそれを用いたリン含有排水処理方法 - Google Patents

結晶水を含む複合金属水酸化物及びそれを用いたリン含有排水処理方法 Download PDF

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Yasuya Mikami
八州家 三上
Takao Abe
孝雄 阿部
Motohiko Ishino
元彦 石野
Kojitsu Hiroki
功実 廣木
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Asahi Tec Corp
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Abstract

【課題】生活排水や各種工場排水等のリン含有排水を高度処理する。
【解決手段】リン含有排水中のリン分をリン酸イオンに解離処理した後、又はリン含有排水中の解離しているリン酸イオンを結晶水を含む複合金属水酸化物からなる処理剤を用いてリンを除去する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、結晶水を含む複合金属水酸化物及びそれを用いてリン含有排水中からリンを除去処理するリン含有排水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、湖沼の水質汚染や近海の赤潮発生を防止するために、生活排水や各種工場から排出される排水中のリンを除去する方法として生物学的処理法及び凝集剤を用いた物理化学的処理法が知られている(非特許文献1参照。)。
【0003】
上記生物学的処理法では安定した処理を得ることが困難であり、また、凝集剤を用いた物理化学的処理法(凝集沈殿法)では、発生する汚泥処理等の問題があるので、これら問題点を改善した処理方法としてリン吸着剤を用いた処理方法が提案されている(特許文献1,2参照。)。また、本出願人らの一部の者によっても、特願2001−339198号において、排水中のリン酸イオン及びハロゲンイオンを効果的に吸着交換可能なマグネシウムアルミネート複合金属水酸化物からなる処理剤が提案されている。この提案に係る処理剤は、排水中からリンを効果的に除去することができる。
【0004】
【非特許文献1】用水排水便覧編集委員会編「用水排水便覧」P568〜573 平成2年4月25日 第7刷発行
【特許文献1】特許第3227517号公報
【特許文献2】特許第3240442号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記提案に係るマグネシウムアルミネート複合水酸化物からなる処理剤は、排水中から効率よくリンを除去することができるが、排水中に含まれるリンの形態によってはインターカーレションを利用したイオン吸着交換が進行しないことがあり、特に、排水が活性汚泥法により生物学的処理を受けている場合は、リンの形態がポリリン酸化されているため、上記処理剤によるリンの除去効率が低下する欠点があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、リンを効果的に吸着できる結晶水を含む複合金属水酸化物を提供するとともに、それを用いて排水中からリンを効率よく除去することのできるリン含有排水処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る結晶水を含む複合金属水酸化物は、上記目的を達成するために、化学組成式M 2+ 3+(OH・Xn−・mHO(式中、M2+は2価の金属イオン、N3+は3価の金属イオン、Xn−はn価のアニオン及びmは正の整数を示す。)で表わされることを特徴としている。
本発明に係るリン含有排水処理方法は、上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、リン含有排水中のリン分をリン酸イオンに解離処理した後、又はリン含有排水中の解離しているリン酸イオンを結晶水を含む複合金属水酸化物からなる処理剤を用いてリンを除去することを特徴としている。
本発明の請求項3に記載のリン含有排水処理方法は、結晶水を含む複合金属水酸化物は、マグネシウムアルミネート複合金属水酸化物であることを特徴としている。
本発明の請求項4に記載のリン含有排水処理方法は、リン含有排水中のリン分のリン酸イオンへの解離処理は、PH調整処理により行われることを特徴としている。
本発明の請求項5に記載のリン含有排水処理方法は、結晶水を含む複合金属水酸化物からなる処理剤による処理に先立って解離したリン酸イオンをカルシウム反応によりリン酸カルシウムとして除去することを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で処理対象となる被処理排水は、リンを含む生活排水又はリンを含む各種工場排水であり、リンを含む排水であれば排出源に関係なく対象とされる。特に、その排水中にリン酸イオンに解離していないリン分を多く含むものが対象とされる。リン酸イオンに解離していないリン分を多く含む排水としては、例えば、活性汚泥法等の生物学的処理を受けた排水、又はその生物学的処理により発生した汚泥を脱水処理したときの脱水ろ液があり、これら排水中のリンの形態は、ポリリン酸化されたリンが多く含まれている。
【0009】
リン含有排水中のリン分をリン酸イオンに解離する手段としては、後述するようにPH調整により行ってもよく、あるいは、電気分解等の他の方法によって行うこともできる。
【0010】
結晶水を含む複合金属水酸化物としては、マグネシウムアルミネート複合金属水酸化物があげられる。このマグネシウムアルミネート複合金属水酸化物は、MgAl(OH)・X・nHO(Xは陰イオン根)の一般式で示され、粉末状を呈し、必要に応じて所定のバインダを用いて粒状物とすることができる。バインダとしては、上述の結晶水を含む複合金属水酸化物(例えば、MgAl(OH)・X・nHO、あるいはMgAl(OH)・X・nHO等)又はこれと同種のもの(例えば、CaAl(OH)・X・nHO、あるいはBaAl(OH)・X・nHO等)を用いることができる。
【0011】
上記マグネシウムアルミネート複合水酸化物からなる処理剤と排水との接触は、排水中に所定量の処理剤を添加混合した後、その処理剤を分離(ろ別)して処理水を得るようにしてもよく、その処理剤が粒状物であれば、その粒状物をろ材として下向流又は上向流式のろ過形成により接触させることができる。リンを吸着した処理剤は、周知のリン吸着剤と同様に所定温度で仮焼処理により、あるいは所定のアルカリ金属塩等のリン脱着液で再生して再利用することができる。
【0012】
排水中のリンをリン酸イオンへ解離処理するときのPH処理は、排水に所定の酸を添加して排水を酸性側に調整してもよく、また、排水に所定のアルカリ剤を添加して排水をアルカリ側に調整してもよい。排水を酸性側に調整するときは、例えば、排水に希硫酸溶液を添加してPH=3付近に調整され、排水をアルカリ側に調整するときは、例えば、排水に消石灰を添加してPH=11付近に調整される。排水が上述のような酸性側又はアルカリ側に調整されると、排水中に含まれているリンはイオン化される。
【0013】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の結晶水を含む複合金属水酸化物は、化学組成式M 2+ 3+(OH・Xn−・mHO(式中、M2+は2価の金属イオン、N3+は3価の金属イオン、Xn−はn価のアニオン及びmは正の整数を示す。)で表わされるので、これを用いることにより排水中のリンを効果的に除去することができる。特に、バインダとして結晶水を含む複合金属水酸化物又はこれと同種のものを用いたときは、バインダ自身が有機性でないため、水質に悪影響を与えることがない。
本発明の請求項2に記載のリン含有排水処理方法は、リン含有排水中のリン分をリン酸イオンに解離処理した後、又はリン含有排水中の解離しているリン酸イオンを結晶水を含む複合金属水酸化物からなる処理剤を用いてリンを除去するので、排水中に含まれるリンを効率よく除去することができる。
本発明の請求項3に記載のリン含有排水処理方法は、結晶水を含む複合金属水酸化物をマグネシウムアルミネート複合金属水酸化物としたので、排水中に含まれるリンを効率よく除去することができる。
本発明の請求項4に記載のリン含有排水処理方法は、リン含有排水中のリン分のリン酸イオンへの解離処理は、PH調整処理により行われるので、リンをPH調整により簡単にリン酸イオンへ解離することができる。
本発明の請求項5に記載のリン含有排水処理方法は、結晶水を含む複合金属水酸化物からなる処理剤による処理に先立って解離したリン酸イオンをカルシウム反応によりリン酸カルシウムとして除去するので、排水中に含まれるリンをより効率よく除去することができる。
【0014】
【実施例】
本実施例で用いる原水(本発明のリン含有排水に相当している。)は、下水処理場で発生した余剰汚泥と生汚泥との混合汚泥を脱水処理したときのろ液で、その原水のPHは5.9でPO3−は97.0mg/lで、全リン(以下、T−Pで示す。)は31.62mg/lである。
また、リン除去剤として用いられるマグネシウムアルミネート複合金属水酸化物からなる処理剤は、本出願人らに係る粉末状のハロゲンキラー(登録商標)(以下、処理剤を「ハロゲンキラー」として示す。)で、その化学式は、MgAl(OH)16CO・4HOであり、その含有量は重量で95%以上である。
【0015】
原水に希硫酸を添加混合してPH=2.5に調整後、さらに塩化カルシウム400ppmを加えて撹拌混合しながら苛性ソーダを加えてPH=7.0に調整し、これをろ過してろ液▲1▼を生成する。この生成されたろ液▲1▼のPO 3−は62.0mg/lで、T−Pは20.21mg/lであった。
【0016】
原水に消石灰を1200ppmを添加し、PH=11.3に撹拌反応させながら希硫酸を加えてPH=7.0に調整し、これをろ過してろ液▲2▼を生成する。この生成されたろ液▲2▼のPO 3−は31.0mg/lで、T−Pは10.10mg/lであった。
【0017】
原水に希硫酸を添加してPH=2.5に調整し、さらに、塩化カルシウムを1200ppmを加えて撹拌反応しながら苛性ソーダを加えてPH=7.0に調整し、これをろ過してろ液▲3▼を生成する。この生成されたろ液▲3▼のPO 3−は34.0mg/lで、T−Pは11.08mg/lであった。
【0018】
上記ろ液▲1▼にハロゲンキラーを0.5%添加しながらPH=6.0に調整し、これをろ過して得られたろ液(処理水)のPO 3−は0.89mg/lで、T−Pは0.29mg/lであった。
【0019】
上記ろ液▲2▼にハロゲンキラーを0.5%添加しながらPH=6.0に調整し、これをろ過して得られたろ液(処理水)のPO 3−は0.38mg/lで、T−Pは0.12mg/lであった。
【0020】
上記ろ液▲3▼にハロゲンキラーを0.5%添加しながらPH=6.0に調整し、これをろ過して得られたろ液(処理水)のPO 3−は0.47mg/lで、T−Pは0.15mg/lであった。
【0021】
【比較例】
原水にハロゲンキラーを0.5%添加しながらPH=6.0に調整し、これをろ過して得られたろ液(処理水)のPO 3−は63.4mg/lで、T−Pは20.7mg/lであった。

Claims (5)

  1. 化学組成式M 2+ 3+(OH・Xn−・mHO(式中、M2+は2価の金属イオン、N3+は3価の金属イオン、Xn−はn価のアニオン及びmは正の整数を示す。)で表わされることを特徴とする結晶水を含む複合金属水酸化物。
  2. リン含有排水中のリン分をリン酸イオンに解離処理した後、又はリン含有排水中の解離しているリン酸イオンを結晶水を含む複合金属水酸化物からなる処理剤を用いてリンを除去することを特徴とするリン含有排水処理方法。
  3. 請求項2に記載のリン含有排水処理方法において、結晶水を含む複合金属水酸化物は、マグネシウムアルミネート複合金属水酸化物であることを特徴とするリン含有排水処理方法。
  4. 請求項2又は3に記載の排水処理方法において、リン含有排水中のリン分のリン酸イオンへの解離処理は、PH調整処理により行われることを特徴とするリン含有排水処理方法。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載の排水処理方法において、結晶水を含む複合金属水酸化物からなる処理剤による処理に先立って解離したリン酸イオンをカルシウム反応によりリン酸カルシウムとして除去することを特徴とするリン含有排水処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013147420A (ja) * 2013-02-21 2013-08-01 Kanazawa Inst Of Technology 複合体および複合体の製造方法

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