JP2004216035A - 生体組織補填体の製造方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】細胞の健全性を害することなく、ブロック状の生体組織補填材に細胞を効率的に播種する。
【解決手段】多面体状の生体組織補填材2を、略水平な軸線C回りに回転させながら、該生体組織補填材2の上方から細胞3を滴下させる生体組織補填体の製造方法を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】多面体状の生体組織補填材2を、略水平な軸線C回りに回転させながら、該生体組織補填材2の上方から細胞3を滴下させる生体組織補填体の製造方法を提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、骨等の生体組織の欠損部を再生する際に使用する生体組織補填材と該生体組織補填材への生体組織補填体の製造方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、骨腫瘍摘出や外傷等により生じた骨の欠損部に、骨補填材を補填することにより、骨を再生させて欠損部を修復することが可能になってきている。骨補填材としては、ハイドロキシアパタイト(HAP)やリン酸三カルシウム(TCP)が知られているが、体内に異物を残さないとする考え方から、例えば、β−TCPのようなリン酸カルシウム多孔体からなる足場材が使用される。β−TCPを骨欠損部の骨細胞に接触させておくと、破骨細胞がβ−TCPを食べ、骨芽細胞が新しい骨を形成する、いわゆるリモデリングが行われる。すなわち、骨欠損部に補填された骨補填材は、経時的に自家骨に置換されていくことになる。
【0003】
一方、術後の骨欠損部の修復速度を高めるために、患者から採取した骨髄間葉系細胞を骨補填材とともに培養することにより製造される培養骨を使用することが提案されている。培養されることにより骨補填材を足場にして増殖した多くの骨髄間葉系細胞を含む培養骨を骨欠損部に補填するので、手術後に体内で細胞を増殖させる方法と比較すると、自家骨に置換されるまでの日数を大幅に短縮することができる(例えば、非特許文献1参照。)。
【0004】
【非特許文献1】
植村他2名,「生分解性β−TCP多孔材料を用いた骨におけるティッシュエンジニアリング−生体内で強度を増す新しい材料オスフェリオン−」,メディカル朝日,朝日新聞社,2001年10月1日,第30巻,第10号,p.46−49
【0005】
このような培養骨は、一般に、患者から採取した骨髄細胞をフラスコ内で一次培養して必要細胞数まで増加させた後に、トリプシンのような蛋白質分解酵素を用いて細胞をフラスコから剥離する。そして、これを骨補填材に付着させて骨形成培地内に留置して二次培養を行うことにより製造される(例えば、非特許文献2参照。)。
【0006】
【非特許文献2】
吉川,「骨髄間葉系細胞による培養真皮、培養骨−骨髄間葉系細胞による再生医療−」,バイオインダストリー,株式会社シーエムシー出版,2001年,第18巻,第7号,p.46−53
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、骨補填材のような生体組織補填材は、一般に、立方体のブロック状に形成されているので、水平な培養皿上に配置された骨補填材の全ての表面に細胞を付着させる作業、すなわち細胞の播種作業は、骨補填材の天地面を培養皿上で変更しながら一面ずつ行わなければならず、煩わしいものであった。また、細胞が播種された骨補填材をピンセット等の取り扱い器具によって何度も把持する必要があり、細胞の健全性が害される不都合が考えられる。
さらに、細胞を効率的に付着させるためにも、生体組織補填材への多面播種と同時に生体組織補填材から流れ出た細胞を回収し、何度も生体組織補填材に播種する方法や装置がなかった。
【0008】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、細胞の健全性を害することなく、ブロック状の生体組織補填材に細胞を効率的に播種することができる生体組織補填体の製造方法および装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、多面体状の生体組織補填材を、略水平な軸線回りに回転させながら、該生体組織補填材の上方から細胞を滴下させる生体組織補填体の製造方法を提供する。
この発明によれば、多面体状の生体組織補填材を略水平な軸線回りに回転させることにより、生体組織補填材の天地面を順次入れ替えることが可能となる。そして、その生体組織補填材の上方から細胞を滴下させることにより、天面側配される生体組織補填材の表面に細胞を順次付着させることができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の生体組織補填体の製造方法において、前記生体組織補填材を、その対角線回りに回転させる播種方法を提供する。
この発明によれば、対角線回りに回転させることにより、より多くの表面を上下方向に向けて配することができ、上方から滴下される細胞を多くの表面に付着させることが可能となる。
【0011】
請求項3に係る発明は、直方体状の生体組織補填材を、その最長の対角線を略水平に配した状態で該対角線回りに回転させながら、該生体組織補填材の上方から細胞を滴下させる生体組織補填体の製造方法を提供する。
この発明によれば、略水平に配した最長の対角線回りに直方体状の生体組織補填材を回転させることにより、全ての表面を上下方向に向けて配することができる。その結果、上方から細胞を滴下するだけで、全ての表面に細胞を付着させることが可能となる。
【0012】
請求項4に係る発明は、細胞を浮遊させた液体内において、多面体状の生体組織補填材を、該生体組織補填材を通過する軸線回りに回転させる生体組織補填体の製造方法を提供する。
この発明によれば、液体内において生体組織補填材を回転させることにより、液体内に浮遊する細胞と生体組織補填材の表面とが接触する機会を増加させ、効率的に細胞を生体組織補填材の表面に付着させることが可能となる。
【0013】
請求項5に係る発明は、生体組織補填材を水平方向両側から挟持する挟持部と、該挟持部を略水平軸線回りに回転させる回転駆動手段と、生体組織補填材の上方から細胞を滴下させる細胞滴下手段とを備える生体組織補填体の製造装置を提供する。
この発明によれば、生体組織補填材を挟持部により水平方向両側から挟持した状態で、回転駆動手段を作動させることにより、生体組織補填材が略水平軸線回りに回転させられる。これにより、生体組織補填材の天地面が順次入れ替わるので、細胞滴下手段を作動させて上方から細胞を滴下させることにより、多くの表面に細胞を付着させることが可能となる。
【0014】
請求項6に係る発明は、生体組織補填材に設けられた複数の孔に挿入される複数の平行なロッドと、これら複数のロッドを一体的に支持するブラケットと、該ブラケットを前記ロッドに平行な略水平軸線回りに回転させる回転駆動手段と、生体組織補填材の上方から細胞を滴下させる細胞滴下手段とを備える生体組織補填体の製造装置を提供する。
【0015】
この発明によれば、複数の平行なロッドを生体組織補填材に設けられた複数の孔内に挿入した状態で、回転駆動手段を作動させてロッドを一体に支持するブラケットをロッドに平行な略水平軸線回りに回転させつつ、細胞滴下手段を作動させることにより、天地面を順次入れ替えながら多くの表面に細胞を付着させることが可能となる。また、生体組織補填材に形成した孔は、骨補填材内部への細胞の浸透、生体内に補填した状態での血管の成長等に役立てることができる。
【0016】
請求項7に係る発明は、細胞を浮遊させた液体を貯留する容器と、該容器内に配置され、生体組織補填材に設けられた複数の孔に挿入される複数の平行なロッドと、これら複数のロッドを一体的に支持するブラケットと、該ブラケットを前記ロッドに平行な軸線回りに回転させる回転駆動手段とを備える生体組織補填体の製造装置を提供する。
この発明によれば、容器内に貯留した液体中に細胞を浮遊させておき、ロッドを孔内に挿入させた状態で回転駆動手段を作動させ、ブラケットをロッドに平行な軸線回りに回転させることにより、液体内で生体組織補填材を回転させることが可能となる。その結果、生体組織補填材の表面に細胞が捕獲され、効率的に播種されることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態に係る生体組織補填体の製造装置および播種方法について、図面を参照して以下に説明する。
本実施液体に係る生体組織補填体の製造装置1は、図1に示されるように、ブロック状の生体組織補填材2、例えば、β−TCPの多孔質体からなる生体組織補填材2に、間葉系幹細胞のような細胞3を播種する装置である。
【0018】
本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置1は、外部構造物4に固定されるベース5と、ベース5に水平軸線C回りに回転可能に取り付けられる第1回転軸6と、該第1回転軸6に取り付けられるモータ7と、前記ベース5上をスライド可能に設けられるスライダ8と、該スライダ8に前記第1回転軸6と共通の軸線C回りに回転自在に取り付けられる第2の回転軸9と、これら第1、第2回転軸6,9の先端に設けられた一対の挟持板10,11と、上方から細胞3を滴下させるチップ(細胞滴下手段)12とを備えている。
【0019】
前記スライダ8には、図示しないピストン等の直線駆動源が設けられている。前記一対の挟持板10,11には、相互に対向する面に突出する複数の突起13を備えている。
図中、符号14は、滴下された細胞を受ける受け皿部材である。
【0020】
このように構成された本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置1によれば、一対の挟持板10,11の間にブロック状、例えば、立方体状の生体組織補填材2を配置した状態で、スライダ8を矢印Aの方向に作動させることにより、挟持板10,11どうしを近接させて、該挟持板10,11間に生体組織補填材2を挟む。挟持板10,11の対向面には突起13が設けられているので、挟持板10,11間に挟まれた生体組織補填材2の表面に突起13が食い込むことになる。これにより、挟持板10,11間に生体組織補填材2が挟持された状態に保持される。
【0021】
次いで、モータ7を作動させることにより、第1回転軸6を水平軸線C回りに回転させる。第2回転軸9が第1回転軸6と同一の軸線C回りに回転可能に設けられ、両回転軸6,9に設けられた挟持板10,11間に生体組織補填材2が挟持状態に保持されているので、第1回転軸6を回転させることにより、第2回転軸9、挟持板10,11およびこれらの間に挟まれる生体組織補填材2が、水平軸線C回りに回転させられることになる。すなわち、モータ7の回転により生体組織補填材2が水平軸線C回りに回転させられると、生体組織補填材2の表面の内、上向きに配されている表面が順次入れ替わることになる。
【0022】
そして、チップ12を作動させて、生体組織補填材2の上方から細胞3を滴下させることにより、該チップ12の下方に配されている生体組織補填材2の上向きの表面に細胞3が滴下、付着させられる。
この場合において、生体組織補填材2は、水平軸線C回りに回転させられることにより、その上向きの表面を順次入れ替えられているので、細胞3は、順次上向きとなった表面上に滴下されて付着させられる。したがって、作業者がピンセット等によって細胞3の付着した生体組織補填材2を把持して、その天地面を逐一入れ替えるような煩わしい作業を必要とせず、また、細胞3の健全性が害されるおそれがない。
なお、モータ7の回転に同期させて、チップ12を矢印Bの方向に移動させることにより、細胞3をより効率的に付着させることができる。
【0023】
なお、上記実施形態に係る生体組織補填体の製造装置1では、生体組織補填材2として、立方体状の生体組織補填材2を例に挙げて説明したが、これに代えて、例えば、4面体、8面体等、他の任意の多面体状の生体組織補填材2にも適用することができる。
【0024】
また、上記実施形態においては、立方体状の生体組織補填材2の2側面を挟持板10,11によって挟むこととしたが、これに代えて、例えば、図2に示されるように、挟持板10,11に凹部15を設け、これらの凹部15に生体組織補填材2の角部を配置して、生体組織補填材2を対角線C回りに回転させることにしてもよい。特に、長さの異なる複数の対角線を有するブロック状の生体組織補填材2の場合には、最長の対角線回りに回転させることにすれば効果的である。このようにすることで、生体組織補填材2のほぼ全面にわたって細胞3を付着させることができる。
【0025】
なお、図1に示したように、受け皿部材14とチップ12とを、ポンプ17を介して流出入管16によって接続し、生体組織補填材2から流れ落ちた細胞3を受け皿部材14から回収して、チップ12から再度播種することにしてもよい。その結果、効率的に細胞3を生体組織補填材2に付着させることができる。
【0026】
次に、この発明の第2の実施形態に係る生体組織補填体の製造装置20について、図3を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置20は、図3に示されるように、容器21と、該容器21内に鉛直上向きに配される2本の平行なロッド22と、これらロッド22を一体にれ血するブラケット23と、該ブラケット23を前記ロッド22に平行な鉛直軸線C回りに回転させるモータ24とを備えている。
【0027】
前記容器21は上方に開放され、内部に、細胞を含む液体25を貯留することができるようになっている。液体25は、例えば、生理食塩水からなり、細胞を浮遊させることができるようになっている。
前記ロッド22は、生体組織補填材26に形成された2つの貫通孔27と同一ピッチを有するとともに、これらの貫通孔27にそれぞれ挿入できるような径寸法を有している。
【0028】
このように構成された本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置20の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置20により生体組織補填材26に細胞を付着させるには、まず、生体組織補填材26の2個の貫通孔27に、ロッド22をそれぞれ挿入させた状態で、ブラケット23上に載置する。この状態で容器21内に細胞を含む液体25を貯留し、生体組織補填材26を液体25内部に沈める。
【0029】
次に、モータ24を作動させてブラケット23およびロッド22を鉛直軸線C回りに回転させる。これによりロッド22を貫通孔27に挿入されている生体組織補填材26も、液体25内において鉛直軸線C回りに回転させられる。液体25内には細胞が含まれているので、生体組織補填材26が回転させられると、その各表面が液体25内の細胞と接触する機会が増加し、細胞が各表面に捕らえられることになる。その結果、生体組織補填材26の各表面に細胞が効率的に付着させられることになる。
【0030】
このように、本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置20によれば、生体組織補填材26に形成した2個の貫通孔27に2本のロッド22を挿入して回転させるという簡易な操作によって、細胞を効率的に生体組織補填材26の多くの表面に付着させることができる。また、ロッド22を挿入させるために設けられた貫通孔27は、生体組織補填材26の内部にまで細胞を浸透させるために役立つので、生体組織補填材26の内部からも生体組織の形成作用を生じさせることが可能となる。また、生体組織の欠損部に補填された後においても、その貫通孔27内への血管の成長を許容し、生体組織補填材26の内部に配される細胞にも血流を生じさせて、健全な成長を促すことができるという効果がある。
【0031】
なお、上記各実施形態においては生体組織補填材26にあけた2つの貫通孔27に挿入させる2本のロッド22を有する製造装置20について説明したが、これに代えて、生体組織補填材26にあけた3個以上の貫通孔27に挿入する3本以上のロッド22を有することにしてもよい。このようにすることで、生体組織補填材26内部への細胞の浸透性を高めることができる。
【0032】
また、生体組織補填材26に貫通孔27をあけることとしたが、これに限定されるものではなく、ロッド22を挿入させ得る盲孔をあけることにしてもよい。また、ロッド22の長さより浅い盲孔であってもよい。
また、液体25内における回転軸線Cの方向は、鉛直方向に限られず、略水平方向でも斜め方向でもよい。
【0033】
また、細胞の浮遊する液体25内において生体組織補填材26を回転させる場合について説明したが、これに代えて、図4に示されるように、貫通孔27にロッド22を挿通させて回転させた生体組織補填材26の上方から細胞28を滴下させることにしてもよい。この場合には、ロッド22および回転軸線Cを略水平に配した状態で生体組織補填材26を回転させることにより、生体組織補填材26の天地面を順次変更して多くの表面に細胞28を効率的に付着させることが可能となる。
なお、図4に示したように、第1の実施形態と同様に、受け皿部材14とチップとをポンプ17を介して流出入管16により接続することによって、受け皿部材14から細胞3を回収し、チップ12から再度播種することにしてもよい。
【0034】
また、上記各実施形態において、生体組織補填材2,26として、β−TCPの多孔質体からなるブロックを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、生体組織に親和性のある材料であれば任意のものでよく、生体吸収性の材料であればさらに好ましい。特に、生体適合性を有する多孔性のセラミックスや、コラーゲン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ヒアルロン酸、またはこれらの組合せを用いてもよい。また、チタン、タンタルの様な金属またはサンゴ由来のスポンジ状材料等であってもよい。
【0035】
なお、スポンジ状の生体組織補填材2への播種方法として、図1および図2において、挟持板10,11の間で生体組織補填材2を押し縮めて、ゆっくりと挟持板10,11の間隔を広げていく方法を採用してもよい。これにより、挟持板10,11の間隔が広がるときに、スポンジ状の生体組織補填材2内部が負圧になるので、播種の際に細胞3が入りやすくなるという利点がある。
【0036】
また、上記各実施形態においては、生体組織補填材2,26に滴下する細胞3,28としては、ES細胞、体性幹細胞、間葉系幹細胞、骨細胞や軟骨細胞等の体細胞でよい。また、自家細胞でも、他家細胞でもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る細胞の播種方法および生体組織補填材によれば、簡易な操作によって、多数の表面に細胞を効率的に付着させることができる。その結果、播種作業に要する工数を削減し、作業者の負担を軽減できる。また、播種作業に際して、細胞の健全性を維持することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る生体組織補填体の製造装置を示す正面図である。
【図2】図1の製造装置の変形例を示す正面図である。
【図3】この発明の第2の実施形態に係る生体組織補填体の製造装置を示す一部を破断した正面図である。
【図4】図3の変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
C 回転軸線(軸線)
1,20 製造装置
2,26 生体組織補填材
3,28 細胞
7,24 モータ(回転駆動手段)
10,11 挟持板(挟持部)
12 チップ(細胞滴下手段)
21 容器
22 ロッド
23 ブラケット
25 液体
27 貫通孔(孔)
【発明の属する技術分野】
この発明は、骨等の生体組織の欠損部を再生する際に使用する生体組織補填材と該生体組織補填材への生体組織補填体の製造方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、骨腫瘍摘出や外傷等により生じた骨の欠損部に、骨補填材を補填することにより、骨を再生させて欠損部を修復することが可能になってきている。骨補填材としては、ハイドロキシアパタイト(HAP)やリン酸三カルシウム(TCP)が知られているが、体内に異物を残さないとする考え方から、例えば、β−TCPのようなリン酸カルシウム多孔体からなる足場材が使用される。β−TCPを骨欠損部の骨細胞に接触させておくと、破骨細胞がβ−TCPを食べ、骨芽細胞が新しい骨を形成する、いわゆるリモデリングが行われる。すなわち、骨欠損部に補填された骨補填材は、経時的に自家骨に置換されていくことになる。
【0003】
一方、術後の骨欠損部の修復速度を高めるために、患者から採取した骨髄間葉系細胞を骨補填材とともに培養することにより製造される培養骨を使用することが提案されている。培養されることにより骨補填材を足場にして増殖した多くの骨髄間葉系細胞を含む培養骨を骨欠損部に補填するので、手術後に体内で細胞を増殖させる方法と比較すると、自家骨に置換されるまでの日数を大幅に短縮することができる(例えば、非特許文献1参照。)。
【0004】
【非特許文献1】
植村他2名,「生分解性β−TCP多孔材料を用いた骨におけるティッシュエンジニアリング−生体内で強度を増す新しい材料オスフェリオン−」,メディカル朝日,朝日新聞社,2001年10月1日,第30巻,第10号,p.46−49
【0005】
このような培養骨は、一般に、患者から採取した骨髄細胞をフラスコ内で一次培養して必要細胞数まで増加させた後に、トリプシンのような蛋白質分解酵素を用いて細胞をフラスコから剥離する。そして、これを骨補填材に付着させて骨形成培地内に留置して二次培養を行うことにより製造される(例えば、非特許文献2参照。)。
【0006】
【非特許文献2】
吉川,「骨髄間葉系細胞による培養真皮、培養骨−骨髄間葉系細胞による再生医療−」,バイオインダストリー,株式会社シーエムシー出版,2001年,第18巻,第7号,p.46−53
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、骨補填材のような生体組織補填材は、一般に、立方体のブロック状に形成されているので、水平な培養皿上に配置された骨補填材の全ての表面に細胞を付着させる作業、すなわち細胞の播種作業は、骨補填材の天地面を培養皿上で変更しながら一面ずつ行わなければならず、煩わしいものであった。また、細胞が播種された骨補填材をピンセット等の取り扱い器具によって何度も把持する必要があり、細胞の健全性が害される不都合が考えられる。
さらに、細胞を効率的に付着させるためにも、生体組織補填材への多面播種と同時に生体組織補填材から流れ出た細胞を回収し、何度も生体組織補填材に播種する方法や装置がなかった。
【0008】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、細胞の健全性を害することなく、ブロック状の生体組織補填材に細胞を効率的に播種することができる生体組織補填体の製造方法および装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、多面体状の生体組織補填材を、略水平な軸線回りに回転させながら、該生体組織補填材の上方から細胞を滴下させる生体組織補填体の製造方法を提供する。
この発明によれば、多面体状の生体組織補填材を略水平な軸線回りに回転させることにより、生体組織補填材の天地面を順次入れ替えることが可能となる。そして、その生体組織補填材の上方から細胞を滴下させることにより、天面側配される生体組織補填材の表面に細胞を順次付着させることができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の生体組織補填体の製造方法において、前記生体組織補填材を、その対角線回りに回転させる播種方法を提供する。
この発明によれば、対角線回りに回転させることにより、より多くの表面を上下方向に向けて配することができ、上方から滴下される細胞を多くの表面に付着させることが可能となる。
【0011】
請求項3に係る発明は、直方体状の生体組織補填材を、その最長の対角線を略水平に配した状態で該対角線回りに回転させながら、該生体組織補填材の上方から細胞を滴下させる生体組織補填体の製造方法を提供する。
この発明によれば、略水平に配した最長の対角線回りに直方体状の生体組織補填材を回転させることにより、全ての表面を上下方向に向けて配することができる。その結果、上方から細胞を滴下するだけで、全ての表面に細胞を付着させることが可能となる。
【0012】
請求項4に係る発明は、細胞を浮遊させた液体内において、多面体状の生体組織補填材を、該生体組織補填材を通過する軸線回りに回転させる生体組織補填体の製造方法を提供する。
この発明によれば、液体内において生体組織補填材を回転させることにより、液体内に浮遊する細胞と生体組織補填材の表面とが接触する機会を増加させ、効率的に細胞を生体組織補填材の表面に付着させることが可能となる。
【0013】
請求項5に係る発明は、生体組織補填材を水平方向両側から挟持する挟持部と、該挟持部を略水平軸線回りに回転させる回転駆動手段と、生体組織補填材の上方から細胞を滴下させる細胞滴下手段とを備える生体組織補填体の製造装置を提供する。
この発明によれば、生体組織補填材を挟持部により水平方向両側から挟持した状態で、回転駆動手段を作動させることにより、生体組織補填材が略水平軸線回りに回転させられる。これにより、生体組織補填材の天地面が順次入れ替わるので、細胞滴下手段を作動させて上方から細胞を滴下させることにより、多くの表面に細胞を付着させることが可能となる。
【0014】
請求項6に係る発明は、生体組織補填材に設けられた複数の孔に挿入される複数の平行なロッドと、これら複数のロッドを一体的に支持するブラケットと、該ブラケットを前記ロッドに平行な略水平軸線回りに回転させる回転駆動手段と、生体組織補填材の上方から細胞を滴下させる細胞滴下手段とを備える生体組織補填体の製造装置を提供する。
【0015】
この発明によれば、複数の平行なロッドを生体組織補填材に設けられた複数の孔内に挿入した状態で、回転駆動手段を作動させてロッドを一体に支持するブラケットをロッドに平行な略水平軸線回りに回転させつつ、細胞滴下手段を作動させることにより、天地面を順次入れ替えながら多くの表面に細胞を付着させることが可能となる。また、生体組織補填材に形成した孔は、骨補填材内部への細胞の浸透、生体内に補填した状態での血管の成長等に役立てることができる。
【0016】
請求項7に係る発明は、細胞を浮遊させた液体を貯留する容器と、該容器内に配置され、生体組織補填材に設けられた複数の孔に挿入される複数の平行なロッドと、これら複数のロッドを一体的に支持するブラケットと、該ブラケットを前記ロッドに平行な軸線回りに回転させる回転駆動手段とを備える生体組織補填体の製造装置を提供する。
この発明によれば、容器内に貯留した液体中に細胞を浮遊させておき、ロッドを孔内に挿入させた状態で回転駆動手段を作動させ、ブラケットをロッドに平行な軸線回りに回転させることにより、液体内で生体組織補填材を回転させることが可能となる。その結果、生体組織補填材の表面に細胞が捕獲され、効率的に播種されることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態に係る生体組織補填体の製造装置および播種方法について、図面を参照して以下に説明する。
本実施液体に係る生体組織補填体の製造装置1は、図1に示されるように、ブロック状の生体組織補填材2、例えば、β−TCPの多孔質体からなる生体組織補填材2に、間葉系幹細胞のような細胞3を播種する装置である。
【0018】
本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置1は、外部構造物4に固定されるベース5と、ベース5に水平軸線C回りに回転可能に取り付けられる第1回転軸6と、該第1回転軸6に取り付けられるモータ7と、前記ベース5上をスライド可能に設けられるスライダ8と、該スライダ8に前記第1回転軸6と共通の軸線C回りに回転自在に取り付けられる第2の回転軸9と、これら第1、第2回転軸6,9の先端に設けられた一対の挟持板10,11と、上方から細胞3を滴下させるチップ(細胞滴下手段)12とを備えている。
【0019】
前記スライダ8には、図示しないピストン等の直線駆動源が設けられている。前記一対の挟持板10,11には、相互に対向する面に突出する複数の突起13を備えている。
図中、符号14は、滴下された細胞を受ける受け皿部材である。
【0020】
このように構成された本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置1によれば、一対の挟持板10,11の間にブロック状、例えば、立方体状の生体組織補填材2を配置した状態で、スライダ8を矢印Aの方向に作動させることにより、挟持板10,11どうしを近接させて、該挟持板10,11間に生体組織補填材2を挟む。挟持板10,11の対向面には突起13が設けられているので、挟持板10,11間に挟まれた生体組織補填材2の表面に突起13が食い込むことになる。これにより、挟持板10,11間に生体組織補填材2が挟持された状態に保持される。
【0021】
次いで、モータ7を作動させることにより、第1回転軸6を水平軸線C回りに回転させる。第2回転軸9が第1回転軸6と同一の軸線C回りに回転可能に設けられ、両回転軸6,9に設けられた挟持板10,11間に生体組織補填材2が挟持状態に保持されているので、第1回転軸6を回転させることにより、第2回転軸9、挟持板10,11およびこれらの間に挟まれる生体組織補填材2が、水平軸線C回りに回転させられることになる。すなわち、モータ7の回転により生体組織補填材2が水平軸線C回りに回転させられると、生体組織補填材2の表面の内、上向きに配されている表面が順次入れ替わることになる。
【0022】
そして、チップ12を作動させて、生体組織補填材2の上方から細胞3を滴下させることにより、該チップ12の下方に配されている生体組織補填材2の上向きの表面に細胞3が滴下、付着させられる。
この場合において、生体組織補填材2は、水平軸線C回りに回転させられることにより、その上向きの表面を順次入れ替えられているので、細胞3は、順次上向きとなった表面上に滴下されて付着させられる。したがって、作業者がピンセット等によって細胞3の付着した生体組織補填材2を把持して、その天地面を逐一入れ替えるような煩わしい作業を必要とせず、また、細胞3の健全性が害されるおそれがない。
なお、モータ7の回転に同期させて、チップ12を矢印Bの方向に移動させることにより、細胞3をより効率的に付着させることができる。
【0023】
なお、上記実施形態に係る生体組織補填体の製造装置1では、生体組織補填材2として、立方体状の生体組織補填材2を例に挙げて説明したが、これに代えて、例えば、4面体、8面体等、他の任意の多面体状の生体組織補填材2にも適用することができる。
【0024】
また、上記実施形態においては、立方体状の生体組織補填材2の2側面を挟持板10,11によって挟むこととしたが、これに代えて、例えば、図2に示されるように、挟持板10,11に凹部15を設け、これらの凹部15に生体組織補填材2の角部を配置して、生体組織補填材2を対角線C回りに回転させることにしてもよい。特に、長さの異なる複数の対角線を有するブロック状の生体組織補填材2の場合には、最長の対角線回りに回転させることにすれば効果的である。このようにすることで、生体組織補填材2のほぼ全面にわたって細胞3を付着させることができる。
【0025】
なお、図1に示したように、受け皿部材14とチップ12とを、ポンプ17を介して流出入管16によって接続し、生体組織補填材2から流れ落ちた細胞3を受け皿部材14から回収して、チップ12から再度播種することにしてもよい。その結果、効率的に細胞3を生体組織補填材2に付着させることができる。
【0026】
次に、この発明の第2の実施形態に係る生体組織補填体の製造装置20について、図3を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置20は、図3に示されるように、容器21と、該容器21内に鉛直上向きに配される2本の平行なロッド22と、これらロッド22を一体にれ血するブラケット23と、該ブラケット23を前記ロッド22に平行な鉛直軸線C回りに回転させるモータ24とを備えている。
【0027】
前記容器21は上方に開放され、内部に、細胞を含む液体25を貯留することができるようになっている。液体25は、例えば、生理食塩水からなり、細胞を浮遊させることができるようになっている。
前記ロッド22は、生体組織補填材26に形成された2つの貫通孔27と同一ピッチを有するとともに、これらの貫通孔27にそれぞれ挿入できるような径寸法を有している。
【0028】
このように構成された本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置20の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置20により生体組織補填材26に細胞を付着させるには、まず、生体組織補填材26の2個の貫通孔27に、ロッド22をそれぞれ挿入させた状態で、ブラケット23上に載置する。この状態で容器21内に細胞を含む液体25を貯留し、生体組織補填材26を液体25内部に沈める。
【0029】
次に、モータ24を作動させてブラケット23およびロッド22を鉛直軸線C回りに回転させる。これによりロッド22を貫通孔27に挿入されている生体組織補填材26も、液体25内において鉛直軸線C回りに回転させられる。液体25内には細胞が含まれているので、生体組織補填材26が回転させられると、その各表面が液体25内の細胞と接触する機会が増加し、細胞が各表面に捕らえられることになる。その結果、生体組織補填材26の各表面に細胞が効率的に付着させられることになる。
【0030】
このように、本実施形態に係る生体組織補填体の製造装置20によれば、生体組織補填材26に形成した2個の貫通孔27に2本のロッド22を挿入して回転させるという簡易な操作によって、細胞を効率的に生体組織補填材26の多くの表面に付着させることができる。また、ロッド22を挿入させるために設けられた貫通孔27は、生体組織補填材26の内部にまで細胞を浸透させるために役立つので、生体組織補填材26の内部からも生体組織の形成作用を生じさせることが可能となる。また、生体組織の欠損部に補填された後においても、その貫通孔27内への血管の成長を許容し、生体組織補填材26の内部に配される細胞にも血流を生じさせて、健全な成長を促すことができるという効果がある。
【0031】
なお、上記各実施形態においては生体組織補填材26にあけた2つの貫通孔27に挿入させる2本のロッド22を有する製造装置20について説明したが、これに代えて、生体組織補填材26にあけた3個以上の貫通孔27に挿入する3本以上のロッド22を有することにしてもよい。このようにすることで、生体組織補填材26内部への細胞の浸透性を高めることができる。
【0032】
また、生体組織補填材26に貫通孔27をあけることとしたが、これに限定されるものではなく、ロッド22を挿入させ得る盲孔をあけることにしてもよい。また、ロッド22の長さより浅い盲孔であってもよい。
また、液体25内における回転軸線Cの方向は、鉛直方向に限られず、略水平方向でも斜め方向でもよい。
【0033】
また、細胞の浮遊する液体25内において生体組織補填材26を回転させる場合について説明したが、これに代えて、図4に示されるように、貫通孔27にロッド22を挿通させて回転させた生体組織補填材26の上方から細胞28を滴下させることにしてもよい。この場合には、ロッド22および回転軸線Cを略水平に配した状態で生体組織補填材26を回転させることにより、生体組織補填材26の天地面を順次変更して多くの表面に細胞28を効率的に付着させることが可能となる。
なお、図4に示したように、第1の実施形態と同様に、受け皿部材14とチップとをポンプ17を介して流出入管16により接続することによって、受け皿部材14から細胞3を回収し、チップ12から再度播種することにしてもよい。
【0034】
また、上記各実施形態において、生体組織補填材2,26として、β−TCPの多孔質体からなるブロックを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、生体組織に親和性のある材料であれば任意のものでよく、生体吸収性の材料であればさらに好ましい。特に、生体適合性を有する多孔性のセラミックスや、コラーゲン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ヒアルロン酸、またはこれらの組合せを用いてもよい。また、チタン、タンタルの様な金属またはサンゴ由来のスポンジ状材料等であってもよい。
【0035】
なお、スポンジ状の生体組織補填材2への播種方法として、図1および図2において、挟持板10,11の間で生体組織補填材2を押し縮めて、ゆっくりと挟持板10,11の間隔を広げていく方法を採用してもよい。これにより、挟持板10,11の間隔が広がるときに、スポンジ状の生体組織補填材2内部が負圧になるので、播種の際に細胞3が入りやすくなるという利点がある。
【0036】
また、上記各実施形態においては、生体組織補填材2,26に滴下する細胞3,28としては、ES細胞、体性幹細胞、間葉系幹細胞、骨細胞や軟骨細胞等の体細胞でよい。また、自家細胞でも、他家細胞でもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る細胞の播種方法および生体組織補填材によれば、簡易な操作によって、多数の表面に細胞を効率的に付着させることができる。その結果、播種作業に要する工数を削減し、作業者の負担を軽減できる。また、播種作業に際して、細胞の健全性を維持することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る生体組織補填体の製造装置を示す正面図である。
【図2】図1の製造装置の変形例を示す正面図である。
【図3】この発明の第2の実施形態に係る生体組織補填体の製造装置を示す一部を破断した正面図である。
【図4】図3の変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
C 回転軸線(軸線)
1,20 製造装置
2,26 生体組織補填材
3,28 細胞
7,24 モータ(回転駆動手段)
10,11 挟持板(挟持部)
12 チップ(細胞滴下手段)
21 容器
22 ロッド
23 ブラケット
25 液体
27 貫通孔(孔)
Claims (7)
- 多面体状の生体組織補填材を、略水平な軸線回りに回転させながら、該生体組織補填材の上方から細胞を滴下させる生体組織補填体の製造方法。
- 前記生体組織補填材を、その対角線回りに回転させる請求項1に記載の生体組織補填体の製造方法。
- 直方体状の生体組織補填材を、その最長の対角線を略水平に配した状態で該対角線回りに回転させながら、該生体組織補填材の上方から細胞を滴下させる生体組織補填体の製造方法。
- 細胞を浮遊させた液体内において、多面体状の生体組織補填材を、該生体組織補填材を通過する軸線回りに回転させる生体組織補填体の製造方法。
- 生体組織補填材を水平方向両側から挟持する挟持部と、該挟持部を略水平軸線回りに回転させる回転駆動手段と、生体組織補填材の上方から細胞を滴下させる細胞滴下手段とを備える生体組織補填体の製造装置。
- 生体組織補填材に設けられた複数の孔に挿入される複数の平行なロッドと、これら複数のロッドを一体的に支持するブラケットと、該ブラケットを前記ロッドに平行な略水平軸線回りに回転させる回転駆動手段と、生体組織補填材の上方から細胞を滴下させる細胞滴下手段とを備える生体組織補填体の製造装置。
- 細胞を浮遊させた液体を貯留する容器と、該容器内に配置され、生体組織補填材に設けられた複数の孔に挿入される複数の平行なロッドと、これら複数のロッドを一体的に支持するブラケットと、該ブラケットを前記ロッドに平行な軸線回りに回転させる回転駆動手段とを備える生体組織補填体の製造装置。
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