JP2004214449A - 液処理装置及び液処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のスプレー式の現像装置1は、半導体基板2上への溶剤7の供給量分布を把握することはできなかった。
【解決手段】本発明の現像装置101は、半導体基板2を保持して高速回転するチャック部3と、回転軸5と、溶剤7を噴射する噴射ノズル8と、半導体基板2上の噴射位置を変化させるように噴射ノズル8を駆動する噴射ノズル駆動部9と、ポンプ10と、液槽11と、液槽11に配設して溶剤7の液温度を制御する液温度調節部102と、周囲を覆うカップ12と、半導体基板2の表面温度分布を非接触で測定するサーモグラフィ103と、サーモグラフィ103の測定結果に基づいて、噴射ノズル8の首振り動作速度を制御する動作制御部104とで構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の現像装置101は、半導体基板2を保持して高速回転するチャック部3と、回転軸5と、溶剤7を噴射する噴射ノズル8と、半導体基板2上の噴射位置を変化させるように噴射ノズル8を駆動する噴射ノズル駆動部9と、ポンプ10と、液槽11と、液槽11に配設して溶剤7の液温度を制御する液温度調節部102と、周囲を覆うカップ12と、半導体基板2の表面温度分布を非接触で測定するサーモグラフィ103と、サーモグラフィ103の測定結果に基づいて、噴射ノズル8の首振り動作速度を制御する動作制御部104とで構成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理基板上の噴射位置を変化させながら、被処理基板に処理液を噴射して液処理する液処理装置及び液処理方法に関し、特に、半導体基板やガラス基板などの被処理基板に、現像液,洗浄液,エッチング液,剥離液などの処理液を吹付けて、それぞれ、現像処理,洗浄処理,エッチング処理,剥離処理などを施す液処理装置及び液処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液処理装置及び液処理方法として、ディップ式とスプレー式の2つがある。
【0003】
ディップ式は、被処理基板を処理液中に浸漬して、処理液に循環流を発生させたり、被処理基板を揺動したりして液処理する方式である。この方式は、恒に処理液が被処理基板全面に充分、均等に供給されているため、面内均一性はよいが、処理スピードは遅いと言う特徴がある。
【0004】
これに対して、スプレー式は、被処理基板を高速回転させ、その回転する被処理基板に向けて、噴射ノズルから被処理基板上の噴射位置を変化させながら、勢いよく処理液を噴射して液処理する方式であり、噴射圧による大きな機械的エネルギーを利用できると共に、回転による遠心力で処理液を被処理基板全面に行き渡らせて液処理するため処理スピードは速い。しかし、処理液を被処理基板に対して局部的に噴射する方式であるため、処理液が被処理基板全面に極力、均一に供給されるように配慮して、噴射ノズルの動作速度や、チャック部の回転数や、処理液の噴射量など多くの条件を決定してやるが、どうしても、ディップ式に比べて面内均一性が劣ると言う短所があった。
【0005】
このように、ディップ式とスプレー式の2つの方式には一長一短があり、従来より、それぞれの短所を補完する改善が望まれている。ここでは、スプレー式の面内均一性を向上させる改善案を提案する。
【0006】
従来のスプレー式の液処理装置及び液処理方法の一例として、レジストの現像装置の縦断面図を図3(a)に示す。
【0007】
現像装置1は、半導体基板2を保持して高速回転するチャック部3と、チャック部3から伸び末端を回転モータ4に連結した回転軸5と、半導体基板2上の露光済みのレジスト6に溶解用の溶剤7を噴射する噴射ノズル8と、半導体基板2上の噴射位置を変化させるように噴射ノズル8を駆動する噴射ノズル駆動部9と、噴射ノズル8に溶剤7を圧送するポンプ10と、溶剤7を貯めた液槽11と、半導体基板2の周囲を覆って溶剤7の飛沫を回収するカップ12とで構成され、噴射ノズル8,ポンプ10,液槽11は、この順に配管13で接続されている。
【0008】
ここで、噴射ノズル8は所定位置に固定され、半導体基板2に対する噴射方向を変える首振り動作可能となっている。この首振り動作による噴射位置の軌跡は、図3(b)に示すように、半導体基板2上に、極力、均一に処理液を供給できるように、半導体基板2の中心を通り半径方向に走査する軌跡である。図3(b)では、噴射ノズル8の位置が半導体基板2の中心から若干、ずれて配置されているため、弧状の軌跡となっている。尚、ここでは、噴射ノズル8は所定位置に固定する構成で説明したが、噴射ノズル8が、半導体基板2上方を平行移動する構成であってもよい。
【0009】
この現像装置1を使用した現像方法は、チャック部3で半導体基板2を保持し、回転モータ4を作動し、高速回転させるとともに、ポンプ10を作動し、回転する半導体基板2に向けて、噴射ノズル8から勢いよく溶剤7を噴射する。このとき、噴射ノズル8は、噴射ノズル駆動部9により、噴射位置が半導体基板2の中心を通り半径方向に走査する軌跡を描くように首振り動作する。そして、半導体基板2上に噴射された溶剤7と、溶解したレジスト6とは、回転による遠心力で、半導体基板2の外に飛散しカップ12に付着し回収される。(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
このようにして、噴射圧の大きな機械的エネルギーを利用し、かつ、半導体基板2全面に極力、処理液7が均一に供給されるように配慮した処理スピードの速い現像処理ができる。
【0011】
【特許文献1】
特開平2−318号公報 (第3頁、図1)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スプレー式においては、このように、半導体基板2全面に、極力、均一に溶剤7が噴射されるように配慮しても、実際には、半導体基板2の回転速度と噴射ノズル8の動作速度との相互関係に依存する動作状態での噴射位置の軌跡は複雑なものになることに加えて、半導体基板2上の溶剤7の流れの状態も、噴射ノズル8の噴射方向の変化や、半導体基板2の半径位置による周速度の違いなどのばらつき要因が複雑に絡み合うため、恒に、安定しているとは限らず、半導体基板2上への溶剤7の供給量トータルは、把握出来ても、供給量分布の把握は困難であった。
【0013】
このため、半導体基板2上に噴射供給される溶剤7の供給量分布の目安となる代用特性及び、その観察手段が求められていた。
【0014】
本発明の目的は、スプレー式の液処理装置及び液処理方法において、被処理基板上への処理液の供給量分布の目安となる代用特性及び、その観察手段を備え、より均一な液処理を可能とする液処理装置及び、液処理方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の液処理装置は、被処理基板を保持して回転するチャック部と、被処理基板に向けて処理液を噴射する噴射ノズルと、被処理基板上の噴射位置を変化させるように噴射ノズルを駆動する噴射ノズル駆動部とを備えた液処理装置において、噴射ノズルに供給する処理液の液温度を被処理基板の温度と異なる温度に制御する液温度調節部と、被処理基板の表面温度分布を測定するサーモグラフィとを配備したことを特徴とする液処理装置である。
【0016】
本発明の液処理方法は、チャック部に保持されて回転する被処理基板に向けて、噴射ノズルから、被処理基板上の噴射位置を変化させながら、処理液を噴射して液処理する液処理方法において、処理液の液温度を被処理基板の温度と異なる温度に制御し、サーモグラフィで被処理基板の表面温度分布を測定することを特徴とする液処理方法である。
【0017】
上記の構成とすると、処理液の液温度を被処理基板の温度と意図的に異ならせて噴射供給するため、処理液が被処理基板上を流れる際に、その温度差で生じる熱伝導で、被処理基板表面の温度を上昇(あるいは、低下)させ、処理液の供給量に対応した表面温度分布を形成する。このため、この表面温度分布を、処理液の供給量分布の代用特性として、サーモグラフィで観察できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の液処理装置及び液処理方法の一例として、レジストの現像装置の縦断面図を図1(a)に示す。尚、図3(a)と同一部分には同一符号を付す。
【0019】
現像装置101は、半導体基板2を保持して高速回転するチャック部3と、チャック部3から伸び末端を回転モータ4に連結した回転軸5と、半導体基板2上の露光済みのレジスト6に溶解用の溶剤7を噴射する噴射ノズル8と、半導体基板2上の噴射位置を変化させるように噴射ノズル8を駆動する噴射ノズル駆動部9と、噴射ノズル8に溶剤7を圧送するポンプ10と、溶剤7を貯めた液槽11と、液槽11に配設して溶剤7の液温度を制御する液温度調節部102と、半導体基板2の周囲を覆って溶剤7の飛沫を回収するカップ12と、半導体基板2の表面温度分布を非接触で測定するサーモグラフィ103と、一方をサーモグラフィ103に、他方を噴射ノズル駆動部9に接続し、サーモグラフィ103の測定結果に基づいて、噴射ノズル8の首振り動作速度を制御する動作制御部104とで構成されている。また、噴射ノズル8,ポンプ10,液槽11は、この順に配管13で接続されている。
【0020】
ここで、噴射ノズル8は所定位置に固定され、半導体基板2に対する噴射方向を変える首振り動作可能となっている。この首振り動作による噴射位置の軌跡は、図1(b)に示すように、半導体基板2上に、極力、均一に処理液を供給できるように、半導体基板2の中心を通り半径方向に走査する軌跡である。図1(b)では、噴射ノズル8の位置が半導体基板2の中心から若干、ずれて配置されているため、弧状の軌跡となっている。尚、ここでは、噴射ノズル8を所定位置に固定する構成で説明したが、噴射ノズル8が、半導体基板2上方を平行移動する構成であってもよい。
【0021】
また、図1(c)に示すように、サーモグラフィ103は、測定した表面温度分布をカラー分布(図中では、カラーの違いを斜線模様の違いとして示す。)として表示するカラーモニタ103aと接続しており、半導体基板2の表面温度分布をリアルタイムに観察可能となっている。
【0022】
この現像装置101を使用した現像方法を、図1,図2を用いて説明する。尚、図2は、サーモグラフィ103で測定した半導体基板2面内の表面温度分布をカラーモニタ103aに表示したカラー分布(図中では、カラーの違いを斜線模様の違いとして示す。)の説明図である。
【0023】
先ず、チャック部3で半導体基板2を保持する。そして、半導体基板2の表面温度をサーモグラフィ103で測定する。半導体基板2の表面温度分布の状態は、カラー分布として、カラーモニタ103aに表示される。例えば、測定した半導体基板2の表面温度を20℃とする。尚、この段階では、図2(a)に示すように、半導体基板2面内の表面温度は、ほぼ均一である。
【0024】
次に、この測定した表面温度を基準にして、液温度調節部102により、液槽11内の溶剤7の液温度を、半導体基板2の表面温度と異なる温度に制御する。例えば、半導体基板2の表面温度20℃よりも高い40℃に制御する。
【0025】
次に、半導体基板2の表面温度をサーモグラフィ103で測定しながら、回転モータ4を作動し、チャック部3を高速回転させるとともに、ポンプ10を作動し、回転する半導体基板2に向けて、噴射ノズル8から勢いよく溶剤7を噴射する。このとき、噴射ノズル8は、噴射位置が半導体基板2の中心を通り半径方向に走査する軌跡を描くように首振り動作する。そして、半導体基板2上に噴射された溶剤7と、溶解したレジスト6とは、回転による遠心力で、半導体基板2の外に飛散しカップ12に付着し回収される。
【0026】
このようにして、実際には、把握することができない半導体基板2上の溶剤7の供給量分布を、半導体基板2上を流れる溶剤7の量に応じた熱伝導量で生じる表面温度分布として把握する。
【0027】
即ち、溶剤7の供給量が比較的多い部分は、溶剤7からの熱伝導量が多く、周囲に比べて高い温度となり、反対に、溶剤7の供給量が比較的少ない部分は、溶剤7からの熱伝導量が少なく、周囲に比べて低い温度となることを利用して、表面温度分布を供給量分布の代用特性として観察する。
【0028】
そして、この表面温度分布の測定結果に基づき、動作制御部104により、噴射ノズル8の動作速度を制御する。例えば、図2(b)に示すように、半導体基板2面内の温度分布が、中央部(図中40℃)に比較して外周部(図中25℃)が低くばらついている場合には、外周部に、より多量の溶剤7を供給するため、噴射ノズル駆動部9の動作速度を、外周部付近で低速となるように制御し、その結果、例えば、図2(c)のように、中央部(図中40℃)と外周部(図中30℃)との温度差の少ない表面温度分布状態を形成するようにする。このようにして、より面内均一性のよい現像処理を施す。
【0029】
また、表面温度分布の測定結果の他の活用方法としては、チャック部3の回転数や、溶剤7の噴射量などの諸条件を決定する際に、従来は、現像の出来映えの良否で判定していたが、表面温度分布を良否の指標として考慮することで、さらなる諸条件の最適化が可能となり、溶剤7の使用量節約などにも活用できる。
【0030】
尚、ここでは、液温度を半導体基板2の表面温度より一定の温度差だけ高い温度としたが、低い温度であっても構わない。また、表面温度分布の測定結果に基いて、噴射ノズル8の動作速度を制御することで説明したが、回転モータ4の回転数や、ポンプ10の圧送圧力を制御して噴射量を局部的に変化させる構成としてもよく、あるいは、これらを組合せた構成としてもよい。但し、噴射ノズル8の動作速度を制御するのが、機構的に簡便でよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明の液処理装置及び液処理方法によれば、被処理基板上に噴射供給される処理液の供給量分布を、その代用特性として、被処理基板の表面温度分布として観察することができるため、より面内均一性のよい液処理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液処理装置及び液処理方法の一例としての現像装置の縦断面図
【図2】カラーモニタに表示した半導体基板の表面温度分布の説明図
【図3】従来の液処理装置及び液処理方法の一例としての現像装置の縦断面図
【符号の説明】
1 従来の現像装置
2 半導体基板
3 チャック部
4 回転モータ
5 回転軸
6 レジスト
7 溶解溶剤
8 噴射ノズル
9 噴射ノズル駆動部
10 ポンプ
11 液槽
12 カップ
13 配管
101 本発明の現像装置
102 液温度調節部
103 サーモグラフィ
103a カラーモニタ
104 動作制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理基板上の噴射位置を変化させながら、被処理基板に処理液を噴射して液処理する液処理装置及び液処理方法に関し、特に、半導体基板やガラス基板などの被処理基板に、現像液,洗浄液,エッチング液,剥離液などの処理液を吹付けて、それぞれ、現像処理,洗浄処理,エッチング処理,剥離処理などを施す液処理装置及び液処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液処理装置及び液処理方法として、ディップ式とスプレー式の2つがある。
【0003】
ディップ式は、被処理基板を処理液中に浸漬して、処理液に循環流を発生させたり、被処理基板を揺動したりして液処理する方式である。この方式は、恒に処理液が被処理基板全面に充分、均等に供給されているため、面内均一性はよいが、処理スピードは遅いと言う特徴がある。
【0004】
これに対して、スプレー式は、被処理基板を高速回転させ、その回転する被処理基板に向けて、噴射ノズルから被処理基板上の噴射位置を変化させながら、勢いよく処理液を噴射して液処理する方式であり、噴射圧による大きな機械的エネルギーを利用できると共に、回転による遠心力で処理液を被処理基板全面に行き渡らせて液処理するため処理スピードは速い。しかし、処理液を被処理基板に対して局部的に噴射する方式であるため、処理液が被処理基板全面に極力、均一に供給されるように配慮して、噴射ノズルの動作速度や、チャック部の回転数や、処理液の噴射量など多くの条件を決定してやるが、どうしても、ディップ式に比べて面内均一性が劣ると言う短所があった。
【0005】
このように、ディップ式とスプレー式の2つの方式には一長一短があり、従来より、それぞれの短所を補完する改善が望まれている。ここでは、スプレー式の面内均一性を向上させる改善案を提案する。
【0006】
従来のスプレー式の液処理装置及び液処理方法の一例として、レジストの現像装置の縦断面図を図3(a)に示す。
【0007】
現像装置1は、半導体基板2を保持して高速回転するチャック部3と、チャック部3から伸び末端を回転モータ4に連結した回転軸5と、半導体基板2上の露光済みのレジスト6に溶解用の溶剤7を噴射する噴射ノズル8と、半導体基板2上の噴射位置を変化させるように噴射ノズル8を駆動する噴射ノズル駆動部9と、噴射ノズル8に溶剤7を圧送するポンプ10と、溶剤7を貯めた液槽11と、半導体基板2の周囲を覆って溶剤7の飛沫を回収するカップ12とで構成され、噴射ノズル8,ポンプ10,液槽11は、この順に配管13で接続されている。
【0008】
ここで、噴射ノズル8は所定位置に固定され、半導体基板2に対する噴射方向を変える首振り動作可能となっている。この首振り動作による噴射位置の軌跡は、図3(b)に示すように、半導体基板2上に、極力、均一に処理液を供給できるように、半導体基板2の中心を通り半径方向に走査する軌跡である。図3(b)では、噴射ノズル8の位置が半導体基板2の中心から若干、ずれて配置されているため、弧状の軌跡となっている。尚、ここでは、噴射ノズル8は所定位置に固定する構成で説明したが、噴射ノズル8が、半導体基板2上方を平行移動する構成であってもよい。
【0009】
この現像装置1を使用した現像方法は、チャック部3で半導体基板2を保持し、回転モータ4を作動し、高速回転させるとともに、ポンプ10を作動し、回転する半導体基板2に向けて、噴射ノズル8から勢いよく溶剤7を噴射する。このとき、噴射ノズル8は、噴射ノズル駆動部9により、噴射位置が半導体基板2の中心を通り半径方向に走査する軌跡を描くように首振り動作する。そして、半導体基板2上に噴射された溶剤7と、溶解したレジスト6とは、回転による遠心力で、半導体基板2の外に飛散しカップ12に付着し回収される。(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
このようにして、噴射圧の大きな機械的エネルギーを利用し、かつ、半導体基板2全面に極力、処理液7が均一に供給されるように配慮した処理スピードの速い現像処理ができる。
【0011】
【特許文献1】
特開平2−318号公報 (第3頁、図1)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スプレー式においては、このように、半導体基板2全面に、極力、均一に溶剤7が噴射されるように配慮しても、実際には、半導体基板2の回転速度と噴射ノズル8の動作速度との相互関係に依存する動作状態での噴射位置の軌跡は複雑なものになることに加えて、半導体基板2上の溶剤7の流れの状態も、噴射ノズル8の噴射方向の変化や、半導体基板2の半径位置による周速度の違いなどのばらつき要因が複雑に絡み合うため、恒に、安定しているとは限らず、半導体基板2上への溶剤7の供給量トータルは、把握出来ても、供給量分布の把握は困難であった。
【0013】
このため、半導体基板2上に噴射供給される溶剤7の供給量分布の目安となる代用特性及び、その観察手段が求められていた。
【0014】
本発明の目的は、スプレー式の液処理装置及び液処理方法において、被処理基板上への処理液の供給量分布の目安となる代用特性及び、その観察手段を備え、より均一な液処理を可能とする液処理装置及び、液処理方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の液処理装置は、被処理基板を保持して回転するチャック部と、被処理基板に向けて処理液を噴射する噴射ノズルと、被処理基板上の噴射位置を変化させるように噴射ノズルを駆動する噴射ノズル駆動部とを備えた液処理装置において、噴射ノズルに供給する処理液の液温度を被処理基板の温度と異なる温度に制御する液温度調節部と、被処理基板の表面温度分布を測定するサーモグラフィとを配備したことを特徴とする液処理装置である。
【0016】
本発明の液処理方法は、チャック部に保持されて回転する被処理基板に向けて、噴射ノズルから、被処理基板上の噴射位置を変化させながら、処理液を噴射して液処理する液処理方法において、処理液の液温度を被処理基板の温度と異なる温度に制御し、サーモグラフィで被処理基板の表面温度分布を測定することを特徴とする液処理方法である。
【0017】
上記の構成とすると、処理液の液温度を被処理基板の温度と意図的に異ならせて噴射供給するため、処理液が被処理基板上を流れる際に、その温度差で生じる熱伝導で、被処理基板表面の温度を上昇(あるいは、低下)させ、処理液の供給量に対応した表面温度分布を形成する。このため、この表面温度分布を、処理液の供給量分布の代用特性として、サーモグラフィで観察できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の液処理装置及び液処理方法の一例として、レジストの現像装置の縦断面図を図1(a)に示す。尚、図3(a)と同一部分には同一符号を付す。
【0019】
現像装置101は、半導体基板2を保持して高速回転するチャック部3と、チャック部3から伸び末端を回転モータ4に連結した回転軸5と、半導体基板2上の露光済みのレジスト6に溶解用の溶剤7を噴射する噴射ノズル8と、半導体基板2上の噴射位置を変化させるように噴射ノズル8を駆動する噴射ノズル駆動部9と、噴射ノズル8に溶剤7を圧送するポンプ10と、溶剤7を貯めた液槽11と、液槽11に配設して溶剤7の液温度を制御する液温度調節部102と、半導体基板2の周囲を覆って溶剤7の飛沫を回収するカップ12と、半導体基板2の表面温度分布を非接触で測定するサーモグラフィ103と、一方をサーモグラフィ103に、他方を噴射ノズル駆動部9に接続し、サーモグラフィ103の測定結果に基づいて、噴射ノズル8の首振り動作速度を制御する動作制御部104とで構成されている。また、噴射ノズル8,ポンプ10,液槽11は、この順に配管13で接続されている。
【0020】
ここで、噴射ノズル8は所定位置に固定され、半導体基板2に対する噴射方向を変える首振り動作可能となっている。この首振り動作による噴射位置の軌跡は、図1(b)に示すように、半導体基板2上に、極力、均一に処理液を供給できるように、半導体基板2の中心を通り半径方向に走査する軌跡である。図1(b)では、噴射ノズル8の位置が半導体基板2の中心から若干、ずれて配置されているため、弧状の軌跡となっている。尚、ここでは、噴射ノズル8を所定位置に固定する構成で説明したが、噴射ノズル8が、半導体基板2上方を平行移動する構成であってもよい。
【0021】
また、図1(c)に示すように、サーモグラフィ103は、測定した表面温度分布をカラー分布(図中では、カラーの違いを斜線模様の違いとして示す。)として表示するカラーモニタ103aと接続しており、半導体基板2の表面温度分布をリアルタイムに観察可能となっている。
【0022】
この現像装置101を使用した現像方法を、図1,図2を用いて説明する。尚、図2は、サーモグラフィ103で測定した半導体基板2面内の表面温度分布をカラーモニタ103aに表示したカラー分布(図中では、カラーの違いを斜線模様の違いとして示す。)の説明図である。
【0023】
先ず、チャック部3で半導体基板2を保持する。そして、半導体基板2の表面温度をサーモグラフィ103で測定する。半導体基板2の表面温度分布の状態は、カラー分布として、カラーモニタ103aに表示される。例えば、測定した半導体基板2の表面温度を20℃とする。尚、この段階では、図2(a)に示すように、半導体基板2面内の表面温度は、ほぼ均一である。
【0024】
次に、この測定した表面温度を基準にして、液温度調節部102により、液槽11内の溶剤7の液温度を、半導体基板2の表面温度と異なる温度に制御する。例えば、半導体基板2の表面温度20℃よりも高い40℃に制御する。
【0025】
次に、半導体基板2の表面温度をサーモグラフィ103で測定しながら、回転モータ4を作動し、チャック部3を高速回転させるとともに、ポンプ10を作動し、回転する半導体基板2に向けて、噴射ノズル8から勢いよく溶剤7を噴射する。このとき、噴射ノズル8は、噴射位置が半導体基板2の中心を通り半径方向に走査する軌跡を描くように首振り動作する。そして、半導体基板2上に噴射された溶剤7と、溶解したレジスト6とは、回転による遠心力で、半導体基板2の外に飛散しカップ12に付着し回収される。
【0026】
このようにして、実際には、把握することができない半導体基板2上の溶剤7の供給量分布を、半導体基板2上を流れる溶剤7の量に応じた熱伝導量で生じる表面温度分布として把握する。
【0027】
即ち、溶剤7の供給量が比較的多い部分は、溶剤7からの熱伝導量が多く、周囲に比べて高い温度となり、反対に、溶剤7の供給量が比較的少ない部分は、溶剤7からの熱伝導量が少なく、周囲に比べて低い温度となることを利用して、表面温度分布を供給量分布の代用特性として観察する。
【0028】
そして、この表面温度分布の測定結果に基づき、動作制御部104により、噴射ノズル8の動作速度を制御する。例えば、図2(b)に示すように、半導体基板2面内の温度分布が、中央部(図中40℃)に比較して外周部(図中25℃)が低くばらついている場合には、外周部に、より多量の溶剤7を供給するため、噴射ノズル駆動部9の動作速度を、外周部付近で低速となるように制御し、その結果、例えば、図2(c)のように、中央部(図中40℃)と外周部(図中30℃)との温度差の少ない表面温度分布状態を形成するようにする。このようにして、より面内均一性のよい現像処理を施す。
【0029】
また、表面温度分布の測定結果の他の活用方法としては、チャック部3の回転数や、溶剤7の噴射量などの諸条件を決定する際に、従来は、現像の出来映えの良否で判定していたが、表面温度分布を良否の指標として考慮することで、さらなる諸条件の最適化が可能となり、溶剤7の使用量節約などにも活用できる。
【0030】
尚、ここでは、液温度を半導体基板2の表面温度より一定の温度差だけ高い温度としたが、低い温度であっても構わない。また、表面温度分布の測定結果に基いて、噴射ノズル8の動作速度を制御することで説明したが、回転モータ4の回転数や、ポンプ10の圧送圧力を制御して噴射量を局部的に変化させる構成としてもよく、あるいは、これらを組合せた構成としてもよい。但し、噴射ノズル8の動作速度を制御するのが、機構的に簡便でよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明の液処理装置及び液処理方法によれば、被処理基板上に噴射供給される処理液の供給量分布を、その代用特性として、被処理基板の表面温度分布として観察することができるため、より面内均一性のよい液処理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液処理装置及び液処理方法の一例としての現像装置の縦断面図
【図2】カラーモニタに表示した半導体基板の表面温度分布の説明図
【図3】従来の液処理装置及び液処理方法の一例としての現像装置の縦断面図
【符号の説明】
1 従来の現像装置
2 半導体基板
3 チャック部
4 回転モータ
5 回転軸
6 レジスト
7 溶解溶剤
8 噴射ノズル
9 噴射ノズル駆動部
10 ポンプ
11 液槽
12 カップ
13 配管
101 本発明の現像装置
102 液温度調節部
103 サーモグラフィ
103a カラーモニタ
104 動作制御部
Claims (4)
- 被処理基板を保持して回転するチャック部と、前記被処理基板に向けて処理液を噴射する噴射ノズルと、前記被処理基板上の噴射位置を変化させるように前記噴射ノズルを駆動する噴射ノズル駆動部とを備えた液処理装置において、前記噴射ノズルに供給する前記処理液の液温度を前記被処理基板の温度と異なる温度に制御する液温度調節部と、前記被処理基板の表面温度分布を測定するサーモグラフィとを配備したことを特徴とする液処理装置。
- 前記サーモグラフィで測定した表面温度分布の測定結果に基づいて、前記噴射ノズル駆動部の動作速度を制御する動作制御部を配備したことを特徴とする請求項1に記載の液処理装置。
- チャック部に保持されて回転する被処理基板に向けて、噴射ノズルから、前記被処理基板上の噴射位置を変化させながら、前記処理液を噴射して液処理する液処理方法において、前記処理液の液温度を前記被処理基板の温度と異なる温度に制御し、サーモグラフィで前記被処理基板の表面温度分布を測定することを特徴とする液処理方法。
- 前記サーモグラフィで測定した表面温度分布の測定結果に基づいて、前記噴射ノズルの噴射位置を変化させる動作速度を制御することを特徴とする請求項3に記載の液処理方法。
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