JP2004214324A - ファイバレーザ装置並びに映像表示装置及びアップコンバージョンファイバレーザ装置における励起方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アップコンバージョンファイバレーザ装置において、励起レーザ光の利用効率を高め、励起レーザ光が発光源に戻ることによる影響を低減する。
【解決手段】この発明は、励起レーザ光121を出射する励起用レーザ120と希土類添加ファイバ125との間に、偏光子131とアップコンバージョンレーザ出力127を取り出すための高反射ミラー132とを設け、希土類添加ファイバの出力側から出力される励起レーザ光のうち希土類添加ファイバへの入射時の偏波と直交する偏波の励起レーザ光129を再び希土類添加ファイバ内に戻し、もう一方の偏波を持つ励起レーザ光130を励起用レーザとは異なる方向に出力するファイバレーザ装置である。
【選択図】 図2
【解決手段】この発明は、励起レーザ光121を出射する励起用レーザ120と希土類添加ファイバ125との間に、偏光子131とアップコンバージョンレーザ出力127を取り出すための高反射ミラー132とを設け、希土類添加ファイバの出力側から出力される励起レーザ光のうち希土類添加ファイバへの入射時の偏波と直交する偏波の励起レーザ光129を再び希土類添加ファイバ内に戻し、もう一方の偏波を持つ励起レーザ光130を励起用レーザとは異なる方向に出力するファイバレーザ装置である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、希土類が添加されている光ファイバを励起レーザ光により励起して所望のレーザ光を得るアップコンバージョンファイバレーザ装置並びにファイバレーザ装置を光源に用いる映像表示装置及びアップコンバージョンファイバレーザ装置における励起方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、半導体レーザを励起用レーザに用いたアップコンバージョンファイバレーザ装置においては、希土類を添加したアップコンバージョンファイバ内にて励起レーザ光が吸収されるが、一部の励起レーザ光は、吸収されないままファイバから出力されることが知られている。
【0003】
このため、励起レーザ光の利用効率を上げる目的で、ファイバの出力側に励起レーザ光を高効率で反射するミラーを取り付け、利用されずにファイバの出力側に到達した励起レーザ光を反射させて再度利用している。
【0004】
励起レーザ光の利用効率を高めるため、アップコンバージョンファイバの両端に反射手段を設けて光共振構造を与え、特に光源側に設けられる反射手段の反射率を高めることが既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、アップコンバージョンファイバの波長を時分割で切り換えて光源とする画像表示装置が既に提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
しかしながら、励起レーザ光をアップコンバージョンファイバ内に戻すことにより励起レーザ光の利用効率は向上されるが、出力側にて反射された戻り光すなわち反射された励起レーザ光のすべてが吸収されることはなく、一部の戻り光は利用されずに半導体レーザへと戻ることになる。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−339735号公報(図1、段落[0030]〜[0032]、要約)
【0008】
【特許文献2】
特開2002−94156号公報(要約、図2、段落[0022]〜[0023])
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
アップコンバージョンファイバレーザ装置をディスプレイ用途の光源に用いる場合に、アップコンバージョンファイバすなわち希土類が添加された希土類添加ファイバの出力側ミラーに、励起レーザ光を高効率で反射する特性を持たせることで励起レーザ光の利用効率を向上できるが、希土類添加ファイバからの戻り光が励起レーザ光の光源である半導体レーザに戻ると、半導体レーザの発振効率が変動する等の影響が生じることから、半導体レーザとファイバとの間に光アイソレータが用いられることもある。
【0010】
しかしながら、光アイソレータは、非常に高価であるうえ、高密度の動作には向かない問題がある。
【0011】
この発明の目的は、アップコンバージョンファイバレーザ装置において、励起用に用いる励起レーザ光の利用効率を高め、励起レーザ光が発光源に戻ることによる影響を低減可能なファイバレーザ装置並びにファイバレーザ装置を光源に用いる映像表示装置及びアップコンバージョンファイバレーザ装置における励起方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、レーザ光により希土類添加ファイバを励起するアップコンバージョンファイバレーザ装置において、励起用レーザ光を出射する励起用レーザと前記希土類添加ファイバとの間に、偏光子とアップコンバージョンレーザ出力を取り出すための高反射ミラーとを設け、前記希土類添加ファイバの出力側から出力される励起レーザ光のうち前記希土類添加ファイバへの入射時の偏波と直交する偏波の励起レーザ光を再び前記希土類添加ファイバ内に戻し、もう一方の偏波を持つ励起レーザ光を前記励起用レーザとは異なる方向に出力することを特徴とするファイバレーザ装置である。
【0013】
また本発明は、励起用レーザ光を出射する励起レーザと、励起用レーザ光により励起されることで、予め添加されている希土類に応じて規定される所定の波長の出力レーザ光を出力可能なアップコンバージョンファイバと、前記励起レーザと前記アップコンバージョンファイバとの間に設けられ、上記励起用レーザ光に固有の偏波成分の光を透過するとともに、直交する偏波成分の光を反射する偏光子と、前記アップコンバージョンファイバの出力側に設けられ、前記アップコンバージョンファイバから出力された出力レーザ光と上記励起用レーザ光のうちの前記アップコンバージョンファイバにおける励起に寄与しない励起用レーザ光を前記励起レーザとは異なる所定の方向に案内可能な出力ミラーと、を有することを特徴とするファイバレーザ装置である。
【0014】
さらに本発明は、偏光子を用いて励起用レーザからの励起レーザ光の特定の偏波を分離し、分離された偏波の励起レーザ光をアップコンバージョン用の希土類添加ファイバに供給して共振させてレーザ出力を得、希土類添加ファイバからレーザ出力とともに出射される励起レーザ光の一部を偏波の方向に関連づけて再び希土類添加ファイバに戻し、希土類添加ファイバからレーザ出力とともに出射される励起レーザ光であって、偏波の方向に起因してレーザ出力と同じ方向に出射される励起レーザ光を、レーザ出力とは異なる方向に向かわせる、ことを特徴とする、レーザ光を用いて希土類添加ファイバを励起するアップコンバージョンファイバレーザ装置における励起方法である。
【0015】
またさらに本発明は、R光、G光およびB光を出力する複数のファイバレーザ装置と、前記複数のファイバレーザ装置からの各出力光を空間変調する複数の空間変調素子と、前記複数の空間変調素子によりそれぞれ空間変調されたR光、G光およびB光を合成する合成手段と、前記合成手段の出力光を所定の位置に結像させる光学素子と、を具備した映像表示装置において、前記複数のファイバレーザ装置の少なくとも1つは、励起用レーザ光を出射する励起用レーザと前記希土類添加ファイバとの間に、偏光子とアップコンバージョンレーザを取り出すための高反射ミラーとを設け、前記希土類添加ファイバの出力側から出力される励起レーザ光のうち前記希土類添加ファイバへの入射時の偏波と直交する偏波の励起レーザ光を再び前記希土類添加ファイバ内に戻し、もう一方の偏波を持つ励起レーザ光を前記励起用レーザとは異なる方向に出力することを特徴とするファイバレーザ装置であることを特徴とする映像表示装置である。
【0016】
さらにまた本発明は、R光、G光およびB光を出力する複数のファイバレーザ装置と、前記複数のファイバレーザ装置の各出力光を実質的に白色光となるようにまとめる白色光生成機構と、前記白色光生成機構の出力光を、表示すべき画像情報により空間変調する空間変調素子と、前記空間変調素子により空間変調された光を所定の位置に結像させる光学素子と、を具備した映像表示装置において、前記複数のファイバレーザ装置の少なくとも1つは、励起用レーザ光を出射する励起用レーザと前記希土類添加ファイバとの間に、偏光子とアップコンバージョンレーザを取り出すための高反射ミラーとを設け、前記希土類添加ファイバの出力側から出力される励起レーザ光のうち前記希土類添加ファイバへの入射時の偏波と直交する偏波の励起レーザ光を再び前記希土類添加ファイバ内に戻し、もう一方の偏波を持つ励起レーザ光を前記励起用レーザとは異なる方向に出力することを特徴とするファイバレーザ装置であることを特徴とする映像表示装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態が適用されるファイバレーザ装置の一例を説明する。
【0018】
図1に、励起用レーザと偏光子と高反射ミラーを用いたファイバレーザ装置の一例を示す。
【0019】
アップコンバージョンファイバレーザ装置101は、励起レーザ光を出射する励起用レーザ120、励起用レーザからの励起レーザ光をアップコンバージョンファイバ(以下、単に希土類添加ファイバと呼称する)125に導く入出力光学系122、希土類添加ファイバ125の入力側と出力側に設けられる入力側ミラー124および出力側ミラー126からなる。なお、励起レーザ光121は、例えば赤外域のレーザ光である。
【0020】
入出力光学系122は、励起用レーザ120からの励起レーザ光121が持つ偏光のみを透過する偏光子で構成されている。
【0021】
希土類添加ファイバ125は、例えばPrあるいはYbあるいはTmもしくはHoまたはErあるいはそれらの合金が少なくとも1つの希土類が添加されたファイバであって、入力側ミラー124と出力側ミラー126との間で励起レーザ光121のエネルギーを吸収し、入力側ミラー124と出力側ミラー126のそれぞれの低反射と高反射の組み合わせにより、所望波長のレーザ光を出力する。例えば、R用のミラーは入力側が高反射で出力側が低反射であり、低反射側からR光が出力される。なお、添加される希土類の種類により、任意の波長のレーザ光を得ることができ、例えばPr/Ybを添加した場合には、635(他に、490,534,604,695)nmの波長のレーザ光がえら得る。また、Tmを添加した場合には、青(B)表示に利用される460nmないし470nmに利用可能な450nmと480nmのレーザ光が得られる。また、HoまたはErを添加することで、緑(G)表示に利用可能な545nmのレーザ光を得ることができる。
【0022】
上述したアップコンバージョンファイバレーザ装置101においては、励起用レーザ120からの励起レーザ光121が、入出力光学系122に入射される。入出力光学系122に入射した励起レーザ光は、励起レーザ光123として共振器すなわち入力側ミラー124と出力側ミラー126に挟まれた希土類添加ファイバ125に入射される。その結果、共振された所望波長のレーザ光127が出力される。
【0023】
出力側ミラー126からは、レーザ光127に加えて励起に使用されなかった残りの励起レーザ光が未吸収の励起レーザ光128として出力される。未吸収の励起レーザ光128は、まちまちの偏波を持った状態で再び入出力光学系122へと入射される。なお、入射時の励起レーザ光と直交する偏波の光(再利用可能な励起レーザ光(P偏波とする))129は、図2を用いて以下に説明するが、入出力光学系122内の偏光ビームスプリッタで反射され、再び希土類添加ファイバ125へと入射される。
【0024】
一方、入射時と同一の偏波を持った光130は、入出力光学系122内の偏光ビームスプリッタを透過して、励起用レーザ120に戻ることなく、所定の場所へと出力される。
【0025】
図2は、図1に示した入出力光学系の第一の実施例を説明する概略図である。なお、図1に示した構成と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0026】
入出力光学系122は、偏光の方向が所定の方向に向いている偏波のみを透過可能な偏光ビームスプリッタ131と出射用ミラー(高反射ミラー)132からなる。なお、偏光ビームスプリッタ131は、透過可能なレーザ光の偏波がS偏波となるように、配置されているものとする。
【0027】
例えば垂直方向(S偏波とする)に偏波を持つ励起レーザ光121は、偏光ビームスプリッタ131を透過し、ミラー124を通過して、希土類添加ファイバ125に入力される。
【0028】
希土類添加ファイバ125に入力されたS偏波の励起レーザ光123は、入力側ミラー124と出力側ミラー126との間で共振され、所望のレーザ光127となる。
【0029】
出力側ミラー126から出力されたレーザ光127は、高反射ミラー132により、目的の方向に反射される。
【0030】
出力側ミラー126を通過してレーザ光127と同じ方向に出力された残りの励起レーザ光128すなわち励起光として使用されなかった励起レーザ光123の残りのうち、S偏波の成分は、偏光ビームスプリッタ131を透過し、不要光130として、励起用レーザ120の方向とは異なる所定の方向に出力される。
【0031】
残りの励起レーザ光128のうち、P偏波の成分は、今度は、偏光ビームスプリッタ131で反射され、前に説明したS偏波の励起レーザ光123と同様に、に再び入力される。
【0032】
これにより、未吸収で出力された励起レーザ光が再利用可能となり、励起光の利用効率が向上できるとともに、励起レーザ光が半導体レーザへ戻される戻り光をなくす事ができる。
【0033】
図3は、図1に示した入出力光学系の別の実施例を説明する概略図である。なお、図1および図2に示した構成と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0034】
図3においては、入出力光学系122は、偏光の方向が所定方向に向いている偏波のみを透過可能な偏光ビームスプリッタ143と出射用ミラー(高反射ミラー)144とが一体に形成されたビームスプリッタユニット141を含む。なお、ビームスプリッタユニット141の偏光ビームスプリッタ143は、S偏波である励起レーザ光121を反射可能に配置されるものとする。
【0035】
詳細には、励起用レーザ120からの励起レーザ光121は、入出力光学系122の偏光ビームスプリッタ143で反射され、ミラー124を通って希土類添加ファイバ125に入力される。
【0036】
希土類添加ファイバ125に入力されたS偏波の励起レーザ光123は、入力側ミラー124と出力側ミラー126との間で共振され、所望のレーザ光127となる。
【0037】
出力側ミラー126から出力されたレーザ光127は、高反射ミラー144により、目的の方向に反射される。
【0038】
レーザ光127と同時にミラー126から出力された励起光として使用されなかった励起レーザ光123の残りのうち、P偏波は、偏光ビームスプリッタ143を透過し、前に説明したS偏波の励起レーザ光123と同様に、希土類添加ファイバ125に再び入力される。
【0039】
これに対して、励起光として使用されなかった励起レーザ光123の残りのうち、S偏波は、不要光130としてレーザ光127と同じ方向に出力される。なお、不要光130は、例えば赤外光を反射するミラー145により、レーザ光127とは異なる方向に反射される。
【0040】
なお、図2または図3を用いて説明した示した不要光130の分離は、偏光子131(143)を用いて励起用レーザ120からの励起レーザ光121の特定の偏波を分離し、分離された偏波の励起レーザ光をアップコンバージョン用の希土類添加ファイバ125に供給して共振させてレーザ出力127を得、希土類添加ファイバからレーザ出力とともに出射される励起レーザ光128の一部129を偏波の方向に関連づけて再び希土類添加ファイバ125に戻し、希土類添加ファイバからレーザ出力とともに出射される励起レーザ光128であって、偏波の方向に起因してレーザ出力127と同じ方向に出射される励起レーザ光130を、レーザ出力127とは異なる方向に向かわせることにより達成される。
【0041】
これにより、未吸収のまま出力された励起レーザ光を再利用でき、励起レーザ光の利用効率が向上されるのみならず、励起用レーザへの戻り光をなくすことができる。
【0042】
図4は、図1ないし図3に示したファイバレーザ装置を用いた映像表示装置の一例を説明する概略図である。
【0043】
図4に示されるように、映像表示装置201は、加法混色法によりカラー映像を表示させるための第1ないし第3の光源211R,211Gおよび211Bを有する。なお、それぞれの光源のうち少なくとも1つ、例えば赤用の光源である211Rには、図1ないし図3を用いて前に説明したファイバレーザ装置(図1に101で示されている)において、希土類添加ファイバ125として、Pr/Ybが添加されたアップコンバージョンファイバレーザが用いられる。また、例えば緑用の光源である211Gにおいても、図1ないし図3を用いて前に説明したファイバレーザ装置において、希土類添加ファイバ125としてPr/YbまたはHoまたはErが添加されたアップコンバージョンファイバレーザを用いることもできる。例えば青用の光源である211Bには、図1ないし図3を用いて前に説明したファイバレーザ装置(図1に101で示されている)において、希土類添加ファイバ125として、Tmが添加されたアップコンバージョンファイバレーザが用いられる。
【0044】
それぞれのファイバレーザ装置211R,211Gおよび211Bからは、R,GおよびBの所定の強度の光が出射される。
【0045】
各レーザ装置211R,211Gおよび211Bから出射された光は、R,GおよびBの画像を表示する液晶パネル212R,212Gおよび212Bに入射され、空間変調される。
【0046】
空間変調されたR,GおよびB光は、ダイクロイックプリズムなどの合成手段213によって合成され、投射レンズ202に入力される。
【0047】
投射レンズ202から出射された光は、スクリーン205にカラー映像として表示される。
【0048】
図5は、図4に示した映像表示装置の別の例を説明する概略図である。なお、図4に示した構成と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0049】
図5に示されるように、映像表示装置301は、加法混色法によりカラー映像を表示させるための第1ないし第3の光源211R,211Gおよび211B、各光源からの光により投射されるべき映像が表示されるカラー表示が可能な液晶パネル302を有する。なお、それぞれ光源のうち少なくとも1つ、例えば赤用の光源である211Gには、図1ないし図3を用いて前に説明したファイバレーザ装置(101)が用いられる。
【0050】
それぞれのファイバレーザ装置211R,211Gおよび211Bから出力された3光は、巨視的には、すなわち図示しない白色光生成機構により合成した状態で、または3つのレーザ装置からの光を案内する導光体を近接して配置した状態で所定の距離だけ離れた位置から見た状態では、実質的に白色光と見なすことができるから、例えばカラーフィルタ付の液晶パネル302に表示された映像をスクリーン203に投影するために利用可能である。
【0051】
このように、図4または図5に示した映像表示装置では、ディスプレイ用途のファイバレーザ装置として、未吸収のまま出力された励起レーザ光を再利用することのできる偏光子と高反射ミラーからなる入出力光学系を用いることで、励起レーザ光の利用効率を高める事ができ、そのうえ励起用レーザに戻る戻りレーザ光を無くすこともできる。
【0052】
なお、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本提案によれば、ディスプレイ用途の光源として、アップコンバージョンファイバレーザ装置を用いる場合に、励起レーザ光の利用効率を向上できる。
【0054】
また、アップコンバージョンファイバからの戻り光、すなわち励起レーザ光のうちの励起に利用されなかったレーザ光が半導体レーザに戻されることがないので、励起レーザ光出力が安定化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用可能なファイバレーザ装置の一例を説明する概略図。
【図2】図1に示したファイバレーザ装置に組み込み可能な入出力光学系の第1の例を説明する概略図。
【図3】図1に示したファイバレーザ装置に組み込み可能な入出力光学系の別の一例を説明する概略図。
【図4】図1ないし図3に示したファイバレーザ装置を用いた映像表示装置の例を説明する概略図。
【図5】図1ないし図3に示したファイバレーザ装置を用いた映像表示装置の別の例を説明する概略図。
【符号の説明】
101…アップコンバージョンファイバレーザ装置(ファイバレーザ装置)、120…励起用レーザ、 121…励起レーザ光、 122…入出力光学系、123…励起レーザ光(S偏波)、 124…入力側ミラー、 125…アップコンバージョンファイバ(ファイバ)、 126…出力側ミラー(高反射ミラー)、 127…レーザ光(出力レーザ光)、 128…残りの励起レーザ光、129…再利用可能な励起レーザ光、 130…不要光、 131,143…偏光ビームスプリッタ、 132,144…高反射ミラー、 141…ビームスプリッタユニット、 145…赤外反射ミラー。
【発明の属する技術分野】
本発明は、希土類が添加されている光ファイバを励起レーザ光により励起して所望のレーザ光を得るアップコンバージョンファイバレーザ装置並びにファイバレーザ装置を光源に用いる映像表示装置及びアップコンバージョンファイバレーザ装置における励起方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、半導体レーザを励起用レーザに用いたアップコンバージョンファイバレーザ装置においては、希土類を添加したアップコンバージョンファイバ内にて励起レーザ光が吸収されるが、一部の励起レーザ光は、吸収されないままファイバから出力されることが知られている。
【0003】
このため、励起レーザ光の利用効率を上げる目的で、ファイバの出力側に励起レーザ光を高効率で反射するミラーを取り付け、利用されずにファイバの出力側に到達した励起レーザ光を反射させて再度利用している。
【0004】
励起レーザ光の利用効率を高めるため、アップコンバージョンファイバの両端に反射手段を設けて光共振構造を与え、特に光源側に設けられる反射手段の反射率を高めることが既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、アップコンバージョンファイバの波長を時分割で切り換えて光源とする画像表示装置が既に提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
しかしながら、励起レーザ光をアップコンバージョンファイバ内に戻すことにより励起レーザ光の利用効率は向上されるが、出力側にて反射された戻り光すなわち反射された励起レーザ光のすべてが吸収されることはなく、一部の戻り光は利用されずに半導体レーザへと戻ることになる。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−339735号公報(図1、段落[0030]〜[0032]、要約)
【0008】
【特許文献2】
特開2002−94156号公報(要約、図2、段落[0022]〜[0023])
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
アップコンバージョンファイバレーザ装置をディスプレイ用途の光源に用いる場合に、アップコンバージョンファイバすなわち希土類が添加された希土類添加ファイバの出力側ミラーに、励起レーザ光を高効率で反射する特性を持たせることで励起レーザ光の利用効率を向上できるが、希土類添加ファイバからの戻り光が励起レーザ光の光源である半導体レーザに戻ると、半導体レーザの発振効率が変動する等の影響が生じることから、半導体レーザとファイバとの間に光アイソレータが用いられることもある。
【0010】
しかしながら、光アイソレータは、非常に高価であるうえ、高密度の動作には向かない問題がある。
【0011】
この発明の目的は、アップコンバージョンファイバレーザ装置において、励起用に用いる励起レーザ光の利用効率を高め、励起レーザ光が発光源に戻ることによる影響を低減可能なファイバレーザ装置並びにファイバレーザ装置を光源に用いる映像表示装置及びアップコンバージョンファイバレーザ装置における励起方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、レーザ光により希土類添加ファイバを励起するアップコンバージョンファイバレーザ装置において、励起用レーザ光を出射する励起用レーザと前記希土類添加ファイバとの間に、偏光子とアップコンバージョンレーザ出力を取り出すための高反射ミラーとを設け、前記希土類添加ファイバの出力側から出力される励起レーザ光のうち前記希土類添加ファイバへの入射時の偏波と直交する偏波の励起レーザ光を再び前記希土類添加ファイバ内に戻し、もう一方の偏波を持つ励起レーザ光を前記励起用レーザとは異なる方向に出力することを特徴とするファイバレーザ装置である。
【0013】
また本発明は、励起用レーザ光を出射する励起レーザと、励起用レーザ光により励起されることで、予め添加されている希土類に応じて規定される所定の波長の出力レーザ光を出力可能なアップコンバージョンファイバと、前記励起レーザと前記アップコンバージョンファイバとの間に設けられ、上記励起用レーザ光に固有の偏波成分の光を透過するとともに、直交する偏波成分の光を反射する偏光子と、前記アップコンバージョンファイバの出力側に設けられ、前記アップコンバージョンファイバから出力された出力レーザ光と上記励起用レーザ光のうちの前記アップコンバージョンファイバにおける励起に寄与しない励起用レーザ光を前記励起レーザとは異なる所定の方向に案内可能な出力ミラーと、を有することを特徴とするファイバレーザ装置である。
【0014】
さらに本発明は、偏光子を用いて励起用レーザからの励起レーザ光の特定の偏波を分離し、分離された偏波の励起レーザ光をアップコンバージョン用の希土類添加ファイバに供給して共振させてレーザ出力を得、希土類添加ファイバからレーザ出力とともに出射される励起レーザ光の一部を偏波の方向に関連づけて再び希土類添加ファイバに戻し、希土類添加ファイバからレーザ出力とともに出射される励起レーザ光であって、偏波の方向に起因してレーザ出力と同じ方向に出射される励起レーザ光を、レーザ出力とは異なる方向に向かわせる、ことを特徴とする、レーザ光を用いて希土類添加ファイバを励起するアップコンバージョンファイバレーザ装置における励起方法である。
【0015】
またさらに本発明は、R光、G光およびB光を出力する複数のファイバレーザ装置と、前記複数のファイバレーザ装置からの各出力光を空間変調する複数の空間変調素子と、前記複数の空間変調素子によりそれぞれ空間変調されたR光、G光およびB光を合成する合成手段と、前記合成手段の出力光を所定の位置に結像させる光学素子と、を具備した映像表示装置において、前記複数のファイバレーザ装置の少なくとも1つは、励起用レーザ光を出射する励起用レーザと前記希土類添加ファイバとの間に、偏光子とアップコンバージョンレーザを取り出すための高反射ミラーとを設け、前記希土類添加ファイバの出力側から出力される励起レーザ光のうち前記希土類添加ファイバへの入射時の偏波と直交する偏波の励起レーザ光を再び前記希土類添加ファイバ内に戻し、もう一方の偏波を持つ励起レーザ光を前記励起用レーザとは異なる方向に出力することを特徴とするファイバレーザ装置であることを特徴とする映像表示装置である。
【0016】
さらにまた本発明は、R光、G光およびB光を出力する複数のファイバレーザ装置と、前記複数のファイバレーザ装置の各出力光を実質的に白色光となるようにまとめる白色光生成機構と、前記白色光生成機構の出力光を、表示すべき画像情報により空間変調する空間変調素子と、前記空間変調素子により空間変調された光を所定の位置に結像させる光学素子と、を具備した映像表示装置において、前記複数のファイバレーザ装置の少なくとも1つは、励起用レーザ光を出射する励起用レーザと前記希土類添加ファイバとの間に、偏光子とアップコンバージョンレーザを取り出すための高反射ミラーとを設け、前記希土類添加ファイバの出力側から出力される励起レーザ光のうち前記希土類添加ファイバへの入射時の偏波と直交する偏波の励起レーザ光を再び前記希土類添加ファイバ内に戻し、もう一方の偏波を持つ励起レーザ光を前記励起用レーザとは異なる方向に出力することを特徴とするファイバレーザ装置であることを特徴とする映像表示装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態が適用されるファイバレーザ装置の一例を説明する。
【0018】
図1に、励起用レーザと偏光子と高反射ミラーを用いたファイバレーザ装置の一例を示す。
【0019】
アップコンバージョンファイバレーザ装置101は、励起レーザ光を出射する励起用レーザ120、励起用レーザからの励起レーザ光をアップコンバージョンファイバ(以下、単に希土類添加ファイバと呼称する)125に導く入出力光学系122、希土類添加ファイバ125の入力側と出力側に設けられる入力側ミラー124および出力側ミラー126からなる。なお、励起レーザ光121は、例えば赤外域のレーザ光である。
【0020】
入出力光学系122は、励起用レーザ120からの励起レーザ光121が持つ偏光のみを透過する偏光子で構成されている。
【0021】
希土類添加ファイバ125は、例えばPrあるいはYbあるいはTmもしくはHoまたはErあるいはそれらの合金が少なくとも1つの希土類が添加されたファイバであって、入力側ミラー124と出力側ミラー126との間で励起レーザ光121のエネルギーを吸収し、入力側ミラー124と出力側ミラー126のそれぞれの低反射と高反射の組み合わせにより、所望波長のレーザ光を出力する。例えば、R用のミラーは入力側が高反射で出力側が低反射であり、低反射側からR光が出力される。なお、添加される希土類の種類により、任意の波長のレーザ光を得ることができ、例えばPr/Ybを添加した場合には、635(他に、490,534,604,695)nmの波長のレーザ光がえら得る。また、Tmを添加した場合には、青(B)表示に利用される460nmないし470nmに利用可能な450nmと480nmのレーザ光が得られる。また、HoまたはErを添加することで、緑(G)表示に利用可能な545nmのレーザ光を得ることができる。
【0022】
上述したアップコンバージョンファイバレーザ装置101においては、励起用レーザ120からの励起レーザ光121が、入出力光学系122に入射される。入出力光学系122に入射した励起レーザ光は、励起レーザ光123として共振器すなわち入力側ミラー124と出力側ミラー126に挟まれた希土類添加ファイバ125に入射される。その結果、共振された所望波長のレーザ光127が出力される。
【0023】
出力側ミラー126からは、レーザ光127に加えて励起に使用されなかった残りの励起レーザ光が未吸収の励起レーザ光128として出力される。未吸収の励起レーザ光128は、まちまちの偏波を持った状態で再び入出力光学系122へと入射される。なお、入射時の励起レーザ光と直交する偏波の光(再利用可能な励起レーザ光(P偏波とする))129は、図2を用いて以下に説明するが、入出力光学系122内の偏光ビームスプリッタで反射され、再び希土類添加ファイバ125へと入射される。
【0024】
一方、入射時と同一の偏波を持った光130は、入出力光学系122内の偏光ビームスプリッタを透過して、励起用レーザ120に戻ることなく、所定の場所へと出力される。
【0025】
図2は、図1に示した入出力光学系の第一の実施例を説明する概略図である。なお、図1に示した構成と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0026】
入出力光学系122は、偏光の方向が所定の方向に向いている偏波のみを透過可能な偏光ビームスプリッタ131と出射用ミラー(高反射ミラー)132からなる。なお、偏光ビームスプリッタ131は、透過可能なレーザ光の偏波がS偏波となるように、配置されているものとする。
【0027】
例えば垂直方向(S偏波とする)に偏波を持つ励起レーザ光121は、偏光ビームスプリッタ131を透過し、ミラー124を通過して、希土類添加ファイバ125に入力される。
【0028】
希土類添加ファイバ125に入力されたS偏波の励起レーザ光123は、入力側ミラー124と出力側ミラー126との間で共振され、所望のレーザ光127となる。
【0029】
出力側ミラー126から出力されたレーザ光127は、高反射ミラー132により、目的の方向に反射される。
【0030】
出力側ミラー126を通過してレーザ光127と同じ方向に出力された残りの励起レーザ光128すなわち励起光として使用されなかった励起レーザ光123の残りのうち、S偏波の成分は、偏光ビームスプリッタ131を透過し、不要光130として、励起用レーザ120の方向とは異なる所定の方向に出力される。
【0031】
残りの励起レーザ光128のうち、P偏波の成分は、今度は、偏光ビームスプリッタ131で反射され、前に説明したS偏波の励起レーザ光123と同様に、に再び入力される。
【0032】
これにより、未吸収で出力された励起レーザ光が再利用可能となり、励起光の利用効率が向上できるとともに、励起レーザ光が半導体レーザへ戻される戻り光をなくす事ができる。
【0033】
図3は、図1に示した入出力光学系の別の実施例を説明する概略図である。なお、図1および図2に示した構成と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0034】
図3においては、入出力光学系122は、偏光の方向が所定方向に向いている偏波のみを透過可能な偏光ビームスプリッタ143と出射用ミラー(高反射ミラー)144とが一体に形成されたビームスプリッタユニット141を含む。なお、ビームスプリッタユニット141の偏光ビームスプリッタ143は、S偏波である励起レーザ光121を反射可能に配置されるものとする。
【0035】
詳細には、励起用レーザ120からの励起レーザ光121は、入出力光学系122の偏光ビームスプリッタ143で反射され、ミラー124を通って希土類添加ファイバ125に入力される。
【0036】
希土類添加ファイバ125に入力されたS偏波の励起レーザ光123は、入力側ミラー124と出力側ミラー126との間で共振され、所望のレーザ光127となる。
【0037】
出力側ミラー126から出力されたレーザ光127は、高反射ミラー144により、目的の方向に反射される。
【0038】
レーザ光127と同時にミラー126から出力された励起光として使用されなかった励起レーザ光123の残りのうち、P偏波は、偏光ビームスプリッタ143を透過し、前に説明したS偏波の励起レーザ光123と同様に、希土類添加ファイバ125に再び入力される。
【0039】
これに対して、励起光として使用されなかった励起レーザ光123の残りのうち、S偏波は、不要光130としてレーザ光127と同じ方向に出力される。なお、不要光130は、例えば赤外光を反射するミラー145により、レーザ光127とは異なる方向に反射される。
【0040】
なお、図2または図3を用いて説明した示した不要光130の分離は、偏光子131(143)を用いて励起用レーザ120からの励起レーザ光121の特定の偏波を分離し、分離された偏波の励起レーザ光をアップコンバージョン用の希土類添加ファイバ125に供給して共振させてレーザ出力127を得、希土類添加ファイバからレーザ出力とともに出射される励起レーザ光128の一部129を偏波の方向に関連づけて再び希土類添加ファイバ125に戻し、希土類添加ファイバからレーザ出力とともに出射される励起レーザ光128であって、偏波の方向に起因してレーザ出力127と同じ方向に出射される励起レーザ光130を、レーザ出力127とは異なる方向に向かわせることにより達成される。
【0041】
これにより、未吸収のまま出力された励起レーザ光を再利用でき、励起レーザ光の利用効率が向上されるのみならず、励起用レーザへの戻り光をなくすことができる。
【0042】
図4は、図1ないし図3に示したファイバレーザ装置を用いた映像表示装置の一例を説明する概略図である。
【0043】
図4に示されるように、映像表示装置201は、加法混色法によりカラー映像を表示させるための第1ないし第3の光源211R,211Gおよび211Bを有する。なお、それぞれの光源のうち少なくとも1つ、例えば赤用の光源である211Rには、図1ないし図3を用いて前に説明したファイバレーザ装置(図1に101で示されている)において、希土類添加ファイバ125として、Pr/Ybが添加されたアップコンバージョンファイバレーザが用いられる。また、例えば緑用の光源である211Gにおいても、図1ないし図3を用いて前に説明したファイバレーザ装置において、希土類添加ファイバ125としてPr/YbまたはHoまたはErが添加されたアップコンバージョンファイバレーザを用いることもできる。例えば青用の光源である211Bには、図1ないし図3を用いて前に説明したファイバレーザ装置(図1に101で示されている)において、希土類添加ファイバ125として、Tmが添加されたアップコンバージョンファイバレーザが用いられる。
【0044】
それぞれのファイバレーザ装置211R,211Gおよび211Bからは、R,GおよびBの所定の強度の光が出射される。
【0045】
各レーザ装置211R,211Gおよび211Bから出射された光は、R,GおよびBの画像を表示する液晶パネル212R,212Gおよび212Bに入射され、空間変調される。
【0046】
空間変調されたR,GおよびB光は、ダイクロイックプリズムなどの合成手段213によって合成され、投射レンズ202に入力される。
【0047】
投射レンズ202から出射された光は、スクリーン205にカラー映像として表示される。
【0048】
図5は、図4に示した映像表示装置の別の例を説明する概略図である。なお、図4に示した構成と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0049】
図5に示されるように、映像表示装置301は、加法混色法によりカラー映像を表示させるための第1ないし第3の光源211R,211Gおよび211B、各光源からの光により投射されるべき映像が表示されるカラー表示が可能な液晶パネル302を有する。なお、それぞれ光源のうち少なくとも1つ、例えば赤用の光源である211Gには、図1ないし図3を用いて前に説明したファイバレーザ装置(101)が用いられる。
【0050】
それぞれのファイバレーザ装置211R,211Gおよび211Bから出力された3光は、巨視的には、すなわち図示しない白色光生成機構により合成した状態で、または3つのレーザ装置からの光を案内する導光体を近接して配置した状態で所定の距離だけ離れた位置から見た状態では、実質的に白色光と見なすことができるから、例えばカラーフィルタ付の液晶パネル302に表示された映像をスクリーン203に投影するために利用可能である。
【0051】
このように、図4または図5に示した映像表示装置では、ディスプレイ用途のファイバレーザ装置として、未吸収のまま出力された励起レーザ光を再利用することのできる偏光子と高反射ミラーからなる入出力光学系を用いることで、励起レーザ光の利用効率を高める事ができ、そのうえ励起用レーザに戻る戻りレーザ光を無くすこともできる。
【0052】
なお、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本提案によれば、ディスプレイ用途の光源として、アップコンバージョンファイバレーザ装置を用いる場合に、励起レーザ光の利用効率を向上できる。
【0054】
また、アップコンバージョンファイバからの戻り光、すなわち励起レーザ光のうちの励起に利用されなかったレーザ光が半導体レーザに戻されることがないので、励起レーザ光出力が安定化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用可能なファイバレーザ装置の一例を説明する概略図。
【図2】図1に示したファイバレーザ装置に組み込み可能な入出力光学系の第1の例を説明する概略図。
【図3】図1に示したファイバレーザ装置に組み込み可能な入出力光学系の別の一例を説明する概略図。
【図4】図1ないし図3に示したファイバレーザ装置を用いた映像表示装置の例を説明する概略図。
【図5】図1ないし図3に示したファイバレーザ装置を用いた映像表示装置の別の例を説明する概略図。
【符号の説明】
101…アップコンバージョンファイバレーザ装置(ファイバレーザ装置)、120…励起用レーザ、 121…励起レーザ光、 122…入出力光学系、123…励起レーザ光(S偏波)、 124…入力側ミラー、 125…アップコンバージョンファイバ(ファイバ)、 126…出力側ミラー(高反射ミラー)、 127…レーザ光(出力レーザ光)、 128…残りの励起レーザ光、129…再利用可能な励起レーザ光、 130…不要光、 131,143…偏光ビームスプリッタ、 132,144…高反射ミラー、 141…ビームスプリッタユニット、 145…赤外反射ミラー。
Claims (15)
- レーザ光により希土類添加ファイバを励起するアップコンバージョンファイバレーザ装置において、
励起用レーザ光を出射する励起用レーザと前記希土類添加ファイバとの間に、偏光子とアップコンバージョンレーザ出力を取り出すための高反射ミラーとを設け、前記希土類添加ファイバの出力側から出力される励起レーザ光のうち前記希土類添加ファイバへの入射時の偏波と直交する偏波の励起レーザ光を再び前記希土類添加ファイバ内に戻し、もう一方の偏波を持つ励起レーザ光を前記励起用レーザとは異なる方向に出力することを特徴とするファイバレーザ装置。 - 前記偏光子と前記高反射ミラーは、一体的に形成されていることを特徴とする請求項1記載のファイバレーザ装置。
- 前記高反射ミラーと前記希土類添加ファイバの出力側との間に、前記希土類添加ファイバから出力される前記アップコンバージョンレーザ出力と前記もう一方の偏波を持つ励起レーザ光とを分離する分離装置を設けたことを特徴とする請求項2記載のファイバレーザ装置。
- 前記希土類添加ファイバには、PrあるいはYbあるいはTmもしくはHoまたはErあるいはそれらの合金が少なくとも1つ添加されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のファイバレーザ装置。
- 励起用レーザ光を出射する励起レーザと、
励起用レーザ光により励起されることで、予め添加されている希土類に応じて規定される所定の波長の出力レーザ光を出力可能なアップコンバージョンファイバと、
前記励起レーザと前記アップコンバージョンファイバとの間に設けられ、上記励起用レーザ光に固有の偏波成分の光を透過するとともに、直交する偏波成分の光を反射する偏光子と、
前記アップコンバージョンファイバの出力側に設けられ、前記アップコンバージョンファイバから出力された出力レーザ光と上記励起用レーザ光のうちの前記アップコンバージョンファイバにおける励起に寄与しない励起用レーザ光を前記励起レーザとは異なる所定の方向に案内可能な出力ミラーと、
を有することを特徴とするファイバレーザ装置。 - 前記偏光子は、前記出力ミラーを透過した上記励起用レーザ光のうちの前記アップコンバージョンファイバにおける励起に寄与しない励起用レーザ光のうちの前記励起レーザから前記偏光子に入射される際の偏波成分と直交する偏波成分の光を前記アップコンバージョンファイバに入力可能に位置されていることを特徴とする請求項5記載のファイバレーザ装置。
- 前記出力ミラーの下流側には、前記アップコンバージョンファイバから出力される上記出力レーザ光と上記励起用レーザ光のうちの前記アップコンバージョンファイバにおける励起に寄与しない励起用レーザ光のうちの前記偏光子を透過する偏波成分の光とを分離する分離装置が設けられていることを特徴とする請求項6記載のファイバレーザ装置。
- 前記アップコンバージョンファイバには、PrあるいはYbあるいはTmもしくはHoまたはErあるいはそれらの合金が少なくとも1つが添加されていることを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載のファイバレーザ装置。
- 偏光子を用いて励起用レーザからの励起レーザ光の特定の偏波を分離し、
分離された偏波の励起レーザ光をアップコンバージョン用の希土類添加ファイバに供給して共振させてレーザ出力を得、
希土類添加ファイバからレーザ出力とともに出射される励起レーザ光の一部を偏波の方向に関連づけて再び希土類添加ファイバに戻し、
希土類添加ファイバからレーザ出力とともに出射される励起レーザ光であって、偏波の方向に起因してレーザ出力と同じ方向に出射される励起レーザ光を、レーザ出力とは異なる方向に向かわせる、
ことを特徴とする、
レーザ光を用いて希土類添加ファイバを励起するアップコンバージョンファイバレーザ装置における励起方法。 - 再び希土類添加ファイバに戻される励起レーザ光の偏波と希土類添加ファイバから偏光子によりレーザ出力と同じ方向に出射される励起レーザ光の偏波は、その方向が互いに直交する方向であることを特徴とする請求項9記載のレーザ光を用いて希土類添加ファイバを励起するアップコンバージョンファイバレーザ装置における励起方法。
- 希土類添加ファイバからレーザ出力と同じ方向に出射される励起レーザ光を、レーザ出力とは異なる方向に向かわせるために、赤外光を反射可能なミラーを用いることを特徴とする請求項9記載のレーザ光を用いて希土類添加ファイバを励起するアップコンバージョンファイバレーザ装置における励起方法。
- R光、G光およびB光を出力する複数のファイバレーザ装置と、
前記複数のファイバレーザ装置からの各出力光を空間変調する複数の空間変調素子と、
前記複数の空間変調素子によりそれぞれ空間変調されたR光、G光およびB光を合成する合成手段と、
前記合成手段の出力光を所定の位置に結像させる光学素子と、
を具備した映像表示装置において、
前記複数のファイバレーザ装置の少なくとも1つは、励起用レーザ光を出射する励起用レーザと前記希土類添加ファイバとの間に、偏光子とアップコンバージョンレーザを取り出すための高反射ミラーとを設け、前記希土類添加ファイバの出力側から出力される励起レーザ光のうち前記希土類添加ファイバへの入射時の偏波と直交する偏波の励起レーザ光を再び前記希土類添加ファイバ内に戻し、もう一方の偏波を持つ励起レーザ光を前記励起用レーザとは異なる方向に出力することを特徴とするファイバレーザ装置であることを特徴とする映像表示装置。 - 前記希土類添加ファイバには、PrあるいはYbあるいはTmもしくはHoまたはErあるいはそれらの合金が少なくとも1つが添加されていることを特徴とする請求項12記載の映像表示装置。
- R光、G光およびB光を出力する複数のファイバレーザ装置と、
前記複数のファイバレーザ装置の各出力光を実質的に白色光となるようにまとめる白色光生成機構と、
前記白色光生成機構の出力光を、表示すべき画像情報により空間変調する空間変調素子と、
前記空間変調素子により空間変調された光を所定の位置に結像させる光学素子と、
を具備した映像表示装置において、
前記複数のファイバレーザ装置の少なくとも1つは、励起用レーザ光を出射する励起用レーザと前記希土類添加ファイバとの間に、偏光子とアップコンバージョンレーザを取り出すための高反射ミラーとを設け、前記希土類添加ファイバの出力側から出力される励起レーザ光のうち前記希土類添加ファイバへの入射時の偏波と直交する偏波の励起レーザ光を再び前記希土類添加ファイバ内に戻し、もう一方の偏波を持つ励起レーザ光を前記励起用レーザとは異なる方向に出力することを特徴とするファイバレーザ装置であることを特徴とする映像表示装置。 - 前記希土類添加ファイバには、PrあるいはYbあるいはTmもしくはHoまたはErあるいはそれらの合金が少なくとも1つが添加されていることを特徴とする請求項14記載の映像表示装置。
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