JP2004214225A - 半導体レーザ装置及び映像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、その寿命を極力損なうことのない形態で半導体レーザ素子を使用することを可能にした半導体レーザ装置と、この半導体レーザ装置を用いた映像表示装置を提供することを目的としている。
【解決手段】複数の半導体レーザ素子11a〜11eから出射される光を合成して単一のレーザ出力を得るようにし、複数の半導体レーザ素子11a〜11eのレーザ出力を定格以下に制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の半導体レーザ素子11a〜11eから出射される光を合成して単一のレーザ出力を得るようにし、複数の半導体レーザ素子11a〜11eのレーザ出力を定格以下に制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の半導体レーザ素子から出射される各レーザ光を合成して所定の光出力を得る半導体レーザ装置に関する。また、この発明は、上記の半導体レーザ装置を光源として使用した投射型の映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば液晶プロジェクタ等のような投射型の映像表示装置における光源として、半導体レーザ素子を使用するための開発が行なわれている。
【0003】
この種の映像表示装置にあっては、数W〜10Wもの強い光出力を発生する半導体レーザ素子からの出射光を、ファイバレーザを構成する光ファイバに入射させることにより、高い光密度の可視光を生成して映像表示に利用している。
【0004】
ところで、投射型映像表示装置の光源として半導体レーザ素子を使用する技術は、まだまだ開発途上にある段階であって、十分に実用に適し得るようになるためには、種々の点で開発すべき余地が多く残されている。
【0005】
例えば、上記のような強い光出力を発生する半導体レーザ素子は、数mW程度の低い光出力を発生する半導体レーザ素子に比べて寿命が短いので、その寿命を可能な限り損なわないように対策を施すことが必要となる。
【0006】
特許文献1には、直列接続された複数のレーザダイオードの1つに異常が発生しても、残りの正常なレーザダイオードを発光させ続ける構成が開示されている。
【0007】
しかしながら、特許文献1は、光源に問題が生じた場合の対策を示しており、光源となる半導体レーザ素子自体の寿命を損なわないようにすることについては、何らの記載もなされていないものである。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−284789号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は上記事情を考慮してなされたもので、その寿命を極力損なうことのない形態で半導体レーザ素子を使用することを可能にした半導体レーザ装置を提供することを目的とする。また、この発明は、上記した半導体レーザ装置を用いた映像表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体レーザ装置は、複数の半導体レーザ素子と、この複数の半導体レーザ素子から出射される光を合成して単一のレーザ出力を得る合成手段と、複数の半導体レーザ素子のレーザ出力を定格以下に制御する制御手段とを備えるようにしたものである。
【0011】
また、この発明に係る映像表示装置は、
複数の半導体レーザ素子と、この複数の半導体レーザ素子から出射される光を合成して単一のレーザ出力を得る合成手段と、複数の半導体レーザ素子のレーザ出力を定格以下に制御する制御手段とを有する半導体レーザ装置と、
この半導体レーザ装置から出射される光を、映像信号に基づいて空間変調する変調手段と、
この変調手段から得られる光出力をスクリーンに投射して表示させる表示手段とを備えるようにしたものである。
【0012】
上記のような構成によれば、複数個の半導体レーザ素子を定格出力以下で使用し、レーザ出力の低下分を各半導体レーザ素子のレーザ出力を合成して補うようにしたので、半導体レーザ装置全体のレーザ出力は定格で、しかも、複数の半導体レーザ素子の寿命は損なわないようにすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施の形態で説明する半導体レーザ装置を示している。すなわち、この半導体レーザ装置は、半導体レーザ素子として複数(図示の場合は5つ)のLD(Laser Diode)11a〜11eを備えている。
【0014】
これらLD11a〜11eから出射された各レーザ光は、それぞれ、対応する光学部品12a〜12eを透過し、光ファイバケーブル13a〜13eを通過した後、光学部品14によって単一のレーザ出力に合成され、1本の光ファイバケーブル15を介して外部に出力される。
【0015】
ここで、各LD11a〜11eから出射されたレーザ光は、それぞれ、対応するフォトセンサ16a〜16eによって、その光量が測定されている。このフォトセンサ16a〜16eとしては、例えばフォトダイオード及びCCD(Charge
Coupled Device)等が使用される。
【0016】
そして、各フォトセンサ16a〜16eで測定された光量は、データとしてマイクロコンピュータ17に供給される。このマイクロコンピュータ17は、入力されたデータに基づいて制御信号を生成し、レーザ制御部18を介して各LD11a〜11eのレーザ出力、つまり発光量を制御している。
【0017】
図2(a)は、通常の動作状態における、各LD11a〜11eのレーザ出力を示している。すなわち、全てのLD11a〜11eは、そのレーザ出力が、図2(a)に実線で示すように、同図に点線で示す定格出力にまで達しない程度に制御されている。
【0018】
一般に、LD11a〜11eは、高いレーザ出力状態で使用するほど寿命が短くなる。このため、複数個のLD11a〜11eを定格出力以下で使用し、レーザ出力の低下分をLD11a〜11eの個数で補うようにする。これにより、半導体レーザ装置全体のレーザ出力は定格で、しかも、LD11a〜11eの寿命を損なわないようにすることができる。
【0019】
なお、図2(b)に示すように、例えばLD11dが故障して、そのレーザ出力が低下または停止したとする。この場合には、図2(c)に示すように、LD11dのレーザ出力を停止し、他のLD11a〜11c,11eのレーザ出力をそれぞれ定格まで高める。これにより、半導体レーザ装置全体のレーザ出力を、LD11dの故障前と同じ定格に維持することができる。
【0020】
図3及び図4は、それぞれ、図1に示した半導体レーザ装置にファイバレーザを組み込んだ状態を示している。まず、図3では、図1に示した光ファイバケーブル13a〜13eに代えて、そのコア内にレーザ活性物質が添加された光ファイバケーブル19a〜19eを使用している。
【0021】
そして、この光ファイバケーブル19a〜19eには、その光学部品12a〜12eと対向する端部に、それぞれ反射素子20a〜20eが設けられている。この反射素子20a〜20eは、それぞれ、LD11a〜11eから出射されたレーザ光を透過し、コア内で発生した光を反射するように作用する。
【0022】
また、この光ファイバケーブル19a〜19eには、その光学部品14と対向する端部に、反射素子21が設けられている。この反射素子21は、それぞれ、光ファイバケーブル19a〜19eのコア内で発生した光の一部を反射し、一部を透過するように作用する。
【0023】
ここで、各LD11a〜11eから出射されたレーザ光は、それぞれ、対応する光学部品12a〜12e及び反射素子20a〜20eを透過し、励起光として光ファイバケーブル19a〜19eに入射される。そして、各光ファイバケーブル19a〜19eに入射された光は、それぞれ、反射素子20a〜20eと反射素子21との間で共振されてレーザ光となった後、反射素子21を介して光学部品14に出力され合成される。
【0024】
また、図4では、図1に示した光ファイバケーブル15に代えて、そのコア内にレーザ活性物質が添加された光ファイバケーブル22を使用している。この光ファイバケーブル22には、その光学部品14と対向する一端部及び他端部に反射素子23,24が設けられている。
【0025】
このうち、反射素子23は、LD11a〜11eから出射されたレーザ光を透過し、コア内で発生した光を反射するように作用する。また、反射素子24は、光ファイバケーブル22のコア内で発生した光の一部を反射し、一部を透過するように作用する。
【0026】
ここで、各LD11a〜11eから出射されたレーザ光は、それぞれ、対応する光学部品12a〜12e及び光ファイバケーブル13a〜13eを通過し、光学部品14で合成された後、反射素子23を介して、励起光として光ファイバケーブル22に入射される。そして、この光ファイバケーブル22に入射された光は、反射素子23,24間で共振されることによりレーザ光となり、反射素子24を介して外部に出力される。
【0027】
次に、図5は、図1、図3または図4に示した半導体レーザ装置を光源として用いた投射型の映像表示装置の一例を示している。この映像表示装置は、光源となる半導体レーザ装置を3つ備えている。ここでは、各半導体レーザ装置を光モジュール25,26,27と称する。
【0028】
これらの光モジュール25〜27は、図1、図3または図4に示した半導体レーザ装置から、マイクロコンピュータ17及びレーザ制御部18を除いた構成となっている。
【0029】
そして、光モジュール25〜27は、図1に示す構成の場合、各LD11a〜11eの発振波長が赤(R)、緑(G)、青(B)となるように設定されている。また、光モジュール25〜27は、図3または図4に示す構成の場合、ファイバレーザによってR,G,Bのレーザ光が得られるように、光ファイバケーブル19a〜19eまたは22に添加するレーザ活性物質が設定されている。
【0030】
各光モジュール25〜27から出射されたR,G,B光は、それぞれ対応する光ファイバケーブル28,29,30を介してレンズ31に供給され、平行光となって液晶パネル32に入射される。この液晶パネル32は、映像入力端子33に入力された映像信号が供給される液晶駆動部34によって駆動される。
【0031】
このため、液晶パネル32に入射されたR,G,B光は、映像信号に沿った空間変調を受け、投射レンズ35を介してスクリーン36に拡大投射されることにより、映像が表示されることになる。
【0032】
また、各光モジュール25〜27を構成するフォトセンサ16a〜16eの出力は、マイクロコンピュータ37に供給される。このマイクロコンピュータ37は、液晶駆動部34を制御するとともに、フォトセンサ16a〜16eの出力に基づいて、レーザ駆動部38を介して各光モジュール25〜27を構成するLD11a〜11eの発光量を制御している。
【0033】
図6(a)は、通常の動作状態における、各光モジュール25〜27を構成するLD11a〜11eのレーザ出力を示している。すなわち、全てのLD11a〜11eは、そのレーザ出力が、図6(a)に実線で示すように、同図に点線で示す定格出力にまで達しない程度に制御されている。
【0034】
ここで、図6(b)に示すように、例えば光モジュール26のLD11dが故障して、そのレーザ出力が低下または停止したとする。この場合には、図6(c)に示すように、光モジュール26のLD11dのレーザ出力を停止し、他のLD11a〜11c,11eのレーザ出力をそれぞれ定格まで高める。
【0035】
これにより、光モジュール26のレーザ出力を、LD11dの故障前と同じ定格に維持することができる。このため、各光モジュール25〜27の出射光量が等しくなるようにすることができる。
【0036】
なお、この発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、その寿命を極力損なうことのない形態で半導体レーザ素子を使用することを可能にした半導体レーザ装置を提供することができる。また、この発明によれば、上記した半導体レーザ装置を用いた映像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、半導体レーザ装置の構成を説明するために示す図。
【図2】同実施の形態における複数のLDのレーザ出力を制御する動作を説明するために示す図。
【図3】同実施の形態における半導体レーザ装置にファイバレーザを組み込んだ状態の一例を説明するために示す図。
【図4】同実施の形態における半導体レーザ装置にファイバレーザを組み込んだ状態の他の例を説明するために示す図。
【図5】同実施の形態における半導体レーザ装置を用いた投射型の映像表示装置の一例を説明するために示す図。
【図6】同実施の形態における映像表示装置のLDのレーザ出力を制御する動作を説明するために示す図。
【符号の説明】
11a〜11e…LD、12a〜12e…光学部品、13a〜13e…光ファイバケーブル、14…光学部品、15…光ファイバケーブル、16a〜16e…フォトセンサ、17…マイクロコンピュータ、18…レーザ制御部、19a〜19e…光ファイバケーブル、20a〜20e,21…反射素子、22…光ファイバケーブル、23,24…反射素子、25〜27…光モジュール、28〜30…光ファイバケーブル、31…レンズ、32…液晶パネル、33…映像入力端子、34…液晶駆動部、35…投射レンズ、36…スクリーン、37…マイクロコンピュータ、38…レーザ駆動部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の半導体レーザ素子から出射される各レーザ光を合成して所定の光出力を得る半導体レーザ装置に関する。また、この発明は、上記の半導体レーザ装置を光源として使用した投射型の映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば液晶プロジェクタ等のような投射型の映像表示装置における光源として、半導体レーザ素子を使用するための開発が行なわれている。
【0003】
この種の映像表示装置にあっては、数W〜10Wもの強い光出力を発生する半導体レーザ素子からの出射光を、ファイバレーザを構成する光ファイバに入射させることにより、高い光密度の可視光を生成して映像表示に利用している。
【0004】
ところで、投射型映像表示装置の光源として半導体レーザ素子を使用する技術は、まだまだ開発途上にある段階であって、十分に実用に適し得るようになるためには、種々の点で開発すべき余地が多く残されている。
【0005】
例えば、上記のような強い光出力を発生する半導体レーザ素子は、数mW程度の低い光出力を発生する半導体レーザ素子に比べて寿命が短いので、その寿命を可能な限り損なわないように対策を施すことが必要となる。
【0006】
特許文献1には、直列接続された複数のレーザダイオードの1つに異常が発生しても、残りの正常なレーザダイオードを発光させ続ける構成が開示されている。
【0007】
しかしながら、特許文献1は、光源に問題が生じた場合の対策を示しており、光源となる半導体レーザ素子自体の寿命を損なわないようにすることについては、何らの記載もなされていないものである。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−284789号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は上記事情を考慮してなされたもので、その寿命を極力損なうことのない形態で半導体レーザ素子を使用することを可能にした半導体レーザ装置を提供することを目的とする。また、この発明は、上記した半導体レーザ装置を用いた映像表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体レーザ装置は、複数の半導体レーザ素子と、この複数の半導体レーザ素子から出射される光を合成して単一のレーザ出力を得る合成手段と、複数の半導体レーザ素子のレーザ出力を定格以下に制御する制御手段とを備えるようにしたものである。
【0011】
また、この発明に係る映像表示装置は、
複数の半導体レーザ素子と、この複数の半導体レーザ素子から出射される光を合成して単一のレーザ出力を得る合成手段と、複数の半導体レーザ素子のレーザ出力を定格以下に制御する制御手段とを有する半導体レーザ装置と、
この半導体レーザ装置から出射される光を、映像信号に基づいて空間変調する変調手段と、
この変調手段から得られる光出力をスクリーンに投射して表示させる表示手段とを備えるようにしたものである。
【0012】
上記のような構成によれば、複数個の半導体レーザ素子を定格出力以下で使用し、レーザ出力の低下分を各半導体レーザ素子のレーザ出力を合成して補うようにしたので、半導体レーザ装置全体のレーザ出力は定格で、しかも、複数の半導体レーザ素子の寿命は損なわないようにすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施の形態で説明する半導体レーザ装置を示している。すなわち、この半導体レーザ装置は、半導体レーザ素子として複数(図示の場合は5つ)のLD(Laser Diode)11a〜11eを備えている。
【0014】
これらLD11a〜11eから出射された各レーザ光は、それぞれ、対応する光学部品12a〜12eを透過し、光ファイバケーブル13a〜13eを通過した後、光学部品14によって単一のレーザ出力に合成され、1本の光ファイバケーブル15を介して外部に出力される。
【0015】
ここで、各LD11a〜11eから出射されたレーザ光は、それぞれ、対応するフォトセンサ16a〜16eによって、その光量が測定されている。このフォトセンサ16a〜16eとしては、例えばフォトダイオード及びCCD(Charge
Coupled Device)等が使用される。
【0016】
そして、各フォトセンサ16a〜16eで測定された光量は、データとしてマイクロコンピュータ17に供給される。このマイクロコンピュータ17は、入力されたデータに基づいて制御信号を生成し、レーザ制御部18を介して各LD11a〜11eのレーザ出力、つまり発光量を制御している。
【0017】
図2(a)は、通常の動作状態における、各LD11a〜11eのレーザ出力を示している。すなわち、全てのLD11a〜11eは、そのレーザ出力が、図2(a)に実線で示すように、同図に点線で示す定格出力にまで達しない程度に制御されている。
【0018】
一般に、LD11a〜11eは、高いレーザ出力状態で使用するほど寿命が短くなる。このため、複数個のLD11a〜11eを定格出力以下で使用し、レーザ出力の低下分をLD11a〜11eの個数で補うようにする。これにより、半導体レーザ装置全体のレーザ出力は定格で、しかも、LD11a〜11eの寿命を損なわないようにすることができる。
【0019】
なお、図2(b)に示すように、例えばLD11dが故障して、そのレーザ出力が低下または停止したとする。この場合には、図2(c)に示すように、LD11dのレーザ出力を停止し、他のLD11a〜11c,11eのレーザ出力をそれぞれ定格まで高める。これにより、半導体レーザ装置全体のレーザ出力を、LD11dの故障前と同じ定格に維持することができる。
【0020】
図3及び図4は、それぞれ、図1に示した半導体レーザ装置にファイバレーザを組み込んだ状態を示している。まず、図3では、図1に示した光ファイバケーブル13a〜13eに代えて、そのコア内にレーザ活性物質が添加された光ファイバケーブル19a〜19eを使用している。
【0021】
そして、この光ファイバケーブル19a〜19eには、その光学部品12a〜12eと対向する端部に、それぞれ反射素子20a〜20eが設けられている。この反射素子20a〜20eは、それぞれ、LD11a〜11eから出射されたレーザ光を透過し、コア内で発生した光を反射するように作用する。
【0022】
また、この光ファイバケーブル19a〜19eには、その光学部品14と対向する端部に、反射素子21が設けられている。この反射素子21は、それぞれ、光ファイバケーブル19a〜19eのコア内で発生した光の一部を反射し、一部を透過するように作用する。
【0023】
ここで、各LD11a〜11eから出射されたレーザ光は、それぞれ、対応する光学部品12a〜12e及び反射素子20a〜20eを透過し、励起光として光ファイバケーブル19a〜19eに入射される。そして、各光ファイバケーブル19a〜19eに入射された光は、それぞれ、反射素子20a〜20eと反射素子21との間で共振されてレーザ光となった後、反射素子21を介して光学部品14に出力され合成される。
【0024】
また、図4では、図1に示した光ファイバケーブル15に代えて、そのコア内にレーザ活性物質が添加された光ファイバケーブル22を使用している。この光ファイバケーブル22には、その光学部品14と対向する一端部及び他端部に反射素子23,24が設けられている。
【0025】
このうち、反射素子23は、LD11a〜11eから出射されたレーザ光を透過し、コア内で発生した光を反射するように作用する。また、反射素子24は、光ファイバケーブル22のコア内で発生した光の一部を反射し、一部を透過するように作用する。
【0026】
ここで、各LD11a〜11eから出射されたレーザ光は、それぞれ、対応する光学部品12a〜12e及び光ファイバケーブル13a〜13eを通過し、光学部品14で合成された後、反射素子23を介して、励起光として光ファイバケーブル22に入射される。そして、この光ファイバケーブル22に入射された光は、反射素子23,24間で共振されることによりレーザ光となり、反射素子24を介して外部に出力される。
【0027】
次に、図5は、図1、図3または図4に示した半導体レーザ装置を光源として用いた投射型の映像表示装置の一例を示している。この映像表示装置は、光源となる半導体レーザ装置を3つ備えている。ここでは、各半導体レーザ装置を光モジュール25,26,27と称する。
【0028】
これらの光モジュール25〜27は、図1、図3または図4に示した半導体レーザ装置から、マイクロコンピュータ17及びレーザ制御部18を除いた構成となっている。
【0029】
そして、光モジュール25〜27は、図1に示す構成の場合、各LD11a〜11eの発振波長が赤(R)、緑(G)、青(B)となるように設定されている。また、光モジュール25〜27は、図3または図4に示す構成の場合、ファイバレーザによってR,G,Bのレーザ光が得られるように、光ファイバケーブル19a〜19eまたは22に添加するレーザ活性物質が設定されている。
【0030】
各光モジュール25〜27から出射されたR,G,B光は、それぞれ対応する光ファイバケーブル28,29,30を介してレンズ31に供給され、平行光となって液晶パネル32に入射される。この液晶パネル32は、映像入力端子33に入力された映像信号が供給される液晶駆動部34によって駆動される。
【0031】
このため、液晶パネル32に入射されたR,G,B光は、映像信号に沿った空間変調を受け、投射レンズ35を介してスクリーン36に拡大投射されることにより、映像が表示されることになる。
【0032】
また、各光モジュール25〜27を構成するフォトセンサ16a〜16eの出力は、マイクロコンピュータ37に供給される。このマイクロコンピュータ37は、液晶駆動部34を制御するとともに、フォトセンサ16a〜16eの出力に基づいて、レーザ駆動部38を介して各光モジュール25〜27を構成するLD11a〜11eの発光量を制御している。
【0033】
図6(a)は、通常の動作状態における、各光モジュール25〜27を構成するLD11a〜11eのレーザ出力を示している。すなわち、全てのLD11a〜11eは、そのレーザ出力が、図6(a)に実線で示すように、同図に点線で示す定格出力にまで達しない程度に制御されている。
【0034】
ここで、図6(b)に示すように、例えば光モジュール26のLD11dが故障して、そのレーザ出力が低下または停止したとする。この場合には、図6(c)に示すように、光モジュール26のLD11dのレーザ出力を停止し、他のLD11a〜11c,11eのレーザ出力をそれぞれ定格まで高める。
【0035】
これにより、光モジュール26のレーザ出力を、LD11dの故障前と同じ定格に維持することができる。このため、各光モジュール25〜27の出射光量が等しくなるようにすることができる。
【0036】
なお、この発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、その寿命を極力損なうことのない形態で半導体レーザ素子を使用することを可能にした半導体レーザ装置を提供することができる。また、この発明によれば、上記した半導体レーザ装置を用いた映像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、半導体レーザ装置の構成を説明するために示す図。
【図2】同実施の形態における複数のLDのレーザ出力を制御する動作を説明するために示す図。
【図3】同実施の形態における半導体レーザ装置にファイバレーザを組み込んだ状態の一例を説明するために示す図。
【図4】同実施の形態における半導体レーザ装置にファイバレーザを組み込んだ状態の他の例を説明するために示す図。
【図5】同実施の形態における半導体レーザ装置を用いた投射型の映像表示装置の一例を説明するために示す図。
【図6】同実施の形態における映像表示装置のLDのレーザ出力を制御する動作を説明するために示す図。
【符号の説明】
11a〜11e…LD、12a〜12e…光学部品、13a〜13e…光ファイバケーブル、14…光学部品、15…光ファイバケーブル、16a〜16e…フォトセンサ、17…マイクロコンピュータ、18…レーザ制御部、19a〜19e…光ファイバケーブル、20a〜20e,21…反射素子、22…光ファイバケーブル、23,24…反射素子、25〜27…光モジュール、28〜30…光ファイバケーブル、31…レンズ、32…液晶パネル、33…映像入力端子、34…液晶駆動部、35…投射レンズ、36…スクリーン、37…マイクロコンピュータ、38…レーザ駆動部。
Claims (7)
- 複数の半導体レーザ素子と、
この複数の半導体レーザ素子から出射される光を合成して単一のレーザ出力を得る合成手段と、
前記複数の半導体レーザ素子のレーザ出力を定格以下に制御する制御手段とを具備してなることを特徴とする半導体レーザ装置。 - 前記制御手段は、前記合成手段のレーザ出力が定格となるように、前記複数の半導体レーザ素子のレーザ出力を定格以下に制御することを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
- 前記制御手段は、前記複数の半導体レーザ素子のいずれかのレーザ出力が低下または停止した状態で、残りの半導体レーザ素子のレーザ出力を定格に制御することを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
- 前記制御手段は、
前記複数の半導体レーザ素子のレーザ出力を検出する検出手段と、
この検出手段の検出出力に基づいて前記複数の半導体レーザ素子のレーザ出力を制御するレーザ制御手段とを具備してなることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。 - 前記複数の半導体レーザ素子の出射光を、両端部に反射素子を有し、コア内部にレーザ活性物質の添加された光ファイバを介して、前記合成手段に与えることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
- 前記合成手段の出射光を、両端部に反射素子を有し、コア内部にレーザ活性物質の添加された光ファイバを介して外部に出力することを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
- 複数の半導体レーザ素子と、この複数の半導体レーザ素子から出射される光を合成して単一のレーザ出力を得る合成手段と、前記複数の半導体レーザ素子のレーザ出力を定格以下に制御する制御手段とを有する半導体レーザ装置と、
この半導体レーザ装置から出射される光を、映像信号に基づいて空間変調する変調手段と、
この変調手段から得られる光出力をスクリーンに投射して表示させる表示手段とを具備してなることを特徴とする映像表示装置。
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