JP2004213501A - 部品製造ロット管理装置及び部品製造ロット番号の追跡管理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】部品1,10の入庫処理時に部品製造ロット番号を含む部品情報を記録した無線ICチップラベル4を添付して入庫保管し、生産指示情報により無線ICチップラベル4に記録された部品情報を読取り機器で読み取るとともに、製品製造番号,部品コード,部品製造ロット番号で紐付けされた第1の対応テーブルを作成して記録し、製品製造番号,顧客名称,サイト名称で紐付けされた第2の対応テーブルを作成して記録して管理する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント板製品に実装されている各部品の製造ロット番号管理に好適な部品製造ロット管理装置及び部品製造ロット番号の追跡管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術は、
【特許文献1】に記載されているように、製品の出荷工程でICの表面に表示されているICロット番号を自動記録し、このICが実装されるプリント製品の製造番号をICロット番号に対応させたIC部品ロット管理システムがある。又、
【特許文献2】に記載のように、プリント配線板に実装された部品の表面に印字されている部品製造ロット番号を検査装置で読み取り、品質管理情報として記録する方法が開示されている。
【0003】
又、
【非特許文献1】に記載のように、一般的にプリント板製品の製造ラインでの品質情報管理システムは、工場内の品質管理、例えば工程内不良の管理・対策の迅速化,不良統計などが主体であり、プリント板製品の顧客サイト管理まで考慮にしていないものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−36997号公報
【特許文献2】
特開平7−175894号公報
【非特許文献1】
東芝レビューVol.57 No.4 2002年 第47頁〜第50頁
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
【特許文献1】に記載の従来の技術は、ICロット番号がIC表面に表示されている場合には適用可能であるが、表示されていない部品をプリント板製品に実装した場合については、配慮されていない。すなわち、バーコードラベルが貼れないような小さな部品,部品側面に部品製造ロット番号が表示されている縦型部品については管理できないという問題がある。又、組み立てた後の出荷工程でバーコードリーダにより読み取ることが必要であり、工程数が増えるという問題がある。
【0006】
【特許文献2】に記載の従来の技術は、部品表面に部品製造ロット番号が表示されていないチップ部品などの小部品、あるいは部品側面に部品製造ロット番号が表示されている縦型部品(ラジアル部品ともいう)などについては配慮されていない。
【0007】
このように、上記従来の技術は、プリント板製品を顧客あるいは顧客サイトに納入した後に、プリント板製品に使用されている部品の不良が発生した場合に、部品によっては製造ロット番号が不明であり、顧客あるいは顧客サイトに納入したプリント板製品情報を容易に抽出できないという欠点があった。このため、対象となる顧客サイトのプリント板製品情報を絞り込むために時間を要し、短期間でかつ効率的に部品交換を行うことができないという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、顧客に納入後にプリント板製品に使用されている部品不良が発生した場合に、その対策が効率的に行える部品製造ロット管理装置及び部品製造ロット番号の追跡管理方法を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、プリント板製品の製造番号とそのプリント板製品に実装されている部品の製造ロット番号の追跡を容易に行うことができる部品製造ロット管理装置及び部品製造ロット番号の追跡管理方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、部品製造ロット番号,部品番号,部品形式の部品情報を記録した無線ICチップラベルを添付して保管され、生産指示情報により出庫された各部品の前記無線ICチップラベルに記録された部品情報を読取り機器で読み取り、製品製造番号,部品コード,部品製造ロット番号で紐付けされた第1の対応テーブルと、製品製造番号,顧客名称,サイト名称で紐付けされた第2の対応テーブルとして記憶する記憶装置を備えることにより達成される。
【0011】
又、部品の入庫処理時に部品製造ロット番号に相当する番号を含む部品情報を記録した無線ICチップラベルを添付して入庫保管し、生産指示情報により前記無線ICチップラベルに記録された部品情報を読取り機器で読み取るとともに、製品製造番号,部品コード,部品製造ロット番号で紐付けされた第1の対応テーブルを作成して記録し、前記製品製造番号,顧客名称,サイト名称で紐付けされた第2の対応テーブルを作成して記録して管理することにより達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を図1から図6を用いて説明する。図1は、本実施例の部品の着荷から出庫までの工場内の流れを示す流れ図である。
【0013】
図1に示すように、部品1が工場に着荷すると、発注伝票との突合せにより、部品型式,員数確認他の検収業務が行われ、部品荷札2が発行されて部品1に添付される。部品荷札2が添付された部品1は入庫処理が行われる。この時、部品メーカで添付した部品ラベルから部品製造ロット番号を、機械を使って自動的に又は人が読み取り、パソコン3に登録する。部品製造ロット番号は、標準化されていないため、部品メーカで定めた規定のフォーマットで記載されている。又、部品を倉庫に保管する時点で、無線ICチップに部品番号,部品型式,部品の製造ロット番号を記録するようにしてもよい。
【0014】
パソコン3に登録した部品製造ロット番号を、無線ICチップをラベル化した無線ICチップラベル4の記憶素子に書き込み、この部品製造ロット番号が書き込まれた無線ICチップラベル4を部品1に添付して、部品倉庫内の所定の場所に入庫され保管する。ここで、同じ部品製造ロット番号の部品1は一括して入庫され保管管理される。このように、部品の製造ロット番号を記録した記録媒体からの読み取りは作業効率を向上するため、無線でデータの送受信が可能で電子的な読み取りも可能な無線ICチップを使用している。
【0015】
又、読み取りだけが可能で書込みができないタイプの無線ICチップを使用した場合は、無線ICチップに予め書き込まれている情報を専用の読取り機器で読み取り、部品製造ロット番号と合わせてパソコン3に登録する。パソコン3に登録された情報は、ネットワーク経由でサーバにデータとして保存される。
【0016】
図2は、上述したICチップとは異なり、読取り機器により部品メーカで添付する部品ラベルの読み取りができない部品、小さな部品についての着荷から出庫までの工場内の流れを示す流れ図である。
【0017】
図2に示すように、部品10が工場に着荷すると、発注伝票との突合せにより、部品型式,員数確認他の検収業務が行われ、部品荷札2が発行されて部品1に添付される。部品荷札2が添付された部品1は入庫処理が行われ、部品メーカで添付した部品ラベルから部品製造ロット番号を、人手により読み取り、パソコン3に登録する。パソコン3に登録した部品製造ロット番号を、無線ICチップをラベル化した無線ICチップラベル4の記憶素子に書き込み、この部品製造ロット番号が書き込まれた無線ICチップラベル4を部品1に添付して、部品倉庫内の所定の場所に入庫され保管する。
【0018】
このように、無線ICチップラベル4の記憶素子に部品製造ロット番号を書き込んで管理するので、部品表面に部品製造ロット番号が表示されていないチップ部品などの小部品、あるいは部品側面に部品製造ロット番号が表示されている縦型部品(ラジアル部品ともいう)などについても管理することができる。
【0019】
通常、使用されるプリント板製品は予め製造番号が特定されているわけでなく、プリント板製品の生産が指示された時点で製品の製造番号が特定される。その製品の製造番号に対して使用される部品型式,員数が決められ、製品製造番号で使用する部品番号,部品型式,出庫員数が記載された部品出庫伝票又は部品出庫一覧リストとして纏められる。
【0020】
部品出庫は、製品製造番号単位に発行される部品出庫伝票、または、部品出庫一覧リストにより行われる。部品の出庫時には、生産指示情報によりサーバにデータとして保存した情報を参照して、製品製造番号単位で複数の部品が出庫される。パソコン3により指示された製品製造番号単位の部品について、必要な員数を数えて部品箱に収納する。この出庫作業の際、部品に添付されている無線ICチップラベル4の記憶媒体に記録されている部品情報である部品番号,部品型式,部品製造ロット番号を読取り機器で自動的に読み取る。パソコン6は、読み取った部品番号,部品型式から出庫しようとしている部品が、出庫指示された部品であることを自動で判定する。判定した結果、出庫指示された部品と異なる場合には、アラームを出して作業者に知らせる。判定した結果、出庫指示された部品である場合は、出庫伝票が発行され、出庫伝票と対応づけられて部品倉庫内の部品収納箱8に収納される。
【0021】
出庫者による出庫作業は、図3に示すように行われる。部品出庫台車7には、出庫した複数の部品を収納する部品収納箱5,出庫する部品コード,部品型式,出庫員数を作業者に指示するパソコン6あるいは携帯端末、及び無線ICチップラベル4から書き込み情報を読み取る読取り機器9が備えられている。出庫者は、作業前に出庫作業者IDをパソコン6に設定する。次に、パソコン6の画面に表示されている出庫する部品を収集するため、出庫者は、部品出庫台車7を走行させて部品倉庫内を巡回する。
【0022】
部品収納箱8から部品と無線ICチップラベル4を取出して、読取り機器9により無線ICチップラベル4に書き込まれている部品情報を読み取って指定された部品であることを確認し、指示された部品員数を数えて、部品出庫台車7の部品収納箱5に収納する。この時、読取り機器9により読み取った無線ICチップラベル4に書き込まれている情報をパソコン6に保存する。
【0023】
図4は、図1及び図2に示す入出庫作業の結果及び図3に示す部品出庫の結果により作成された製品製造番号と部品製造ロット番号の対応テーブルを示す。図3に示す対応テーブルでは、製品製造番号,部品コード,部品製造ロット番号の各項目が設けられ、プリント板製品を識別するための製品製造番号について、部品を特定するために部品単位に付番されたユニークな部品番号である部品コード,部品コードに対応する部品製造ロット番号がそれぞれ紐付けされて一覧表になっている。
【0024】
又、図5に示すように、製品製造番号と納入される顧客名称,サイト名称の対応テーブルが記憶されており、この対応テーブルでは、製品製造番号,顧客名称,サイト名称の各項目が設けられ、製品製造番号と紐付けされた顧客名称,サイト名称を一覧表として管理している。この対応テーブルは、生産指示の際に、納入先が設定できた段階で作成することができる。
【0025】
図6に部品製造ロット番号から、その部品を使用した製品の納入先を抽出する処理フローを示す。ステップ21で、検索したい部品コード,部品製造ロット番号を入力し、ステップ22で、図3に示すテーブルから製品製造番号を抽出する。ステップ23で、抽出した製品製造番号を元に、図5に示すテーブルから納入先である顧客名称,サイト名称を抽出する。
【0026】
このように、プリント板製品を納入した後に部品不良が発生した場合、あるいは部品不良が判明した場合に、部品プリント板製品番号毎に使用されている各部品の製造ロット番号で追跡可能であるので、製品に搭載されている各部品の交換,保守作業が短時間で行える効果がある。
【0027】
又、逆に図5に示すテーブルにより納入先である顧客名称,サイト名称から製品製造番号を抽出することができ、製品製造番号から図5に示すテーブルにより小さな部品を含む部品名,部品製造ロット番号が分るため、サイトからの要求にも対応できる。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、製品に使用されている小さな部品を含めた各部品の製造ロット番号から製品の納入先を正確に短時間で抽出することができ、不良となった部品の交換が迅速に行え、保守サービスの質を向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である部品の着荷から出庫までの工場内の流れを示す流れ図である。
【図2】部品メーカで添付する部品ラベルの読取り機器による読み取りができない部品についての着荷から出庫までの工場内の流れを示す流れ図である。
【図3】本実施例の部品出庫作業を説明する斜視図である。
【図4】製品製造番号と部品製造ロット番号の対応テーブルを示す図である。
【図5】製品製造番号と顧客名称,サイト名称の対応テーブルを示す図である。
【図6】部品製造ロット番号から顧客名称,サイト名称を抽出する流れ図である。
【符号の説明】
1,10…部品、2…部品荷札、3,6…パソコン、4…無線ICチップラベル、5,8…部品収納箱、7…部品出庫台車、9…読取り機器。
Claims (6)
- 部品製造ロット番号,部品番号,部品形式の部品情報を記録した無線ICチップラベルを添付して保管され、生産指示情報により出庫された各部品の前記無線ICチップラベルに記録された部品情報を読取り機器で読み取り、製品製造番号,部品コード,部品製造ロット番号で紐付けされた第1の対応テーブルと、製品製造番号,顧客名称,サイト名称で紐付けされた第2の対応テーブルとして記憶する記憶装置を備えた部品製造ロット管理装置。
- 部品の入庫処理時に部品製造ロット番号に相当する番号を含む部品情報を記録した無線ICチップラベルを添付して入庫保管し、生産指示情報により前記無線ICチップラベルに記録された部品情報を読取り機器で読み取るとともに、製品製造番号,部品コード,部品製造ロット番号で紐付けされた第1の対応テーブルを作成して記録し、前記製品製造番号,顧客名称,サイト名称で紐付けされた第2の対応テーブルを作成して記録して管理するコンピュータを備えた部品製造ロット番号の追跡管理方法。
- 前記製品製造番号が複数個の部品とプリント配線板を具備したプリント板製品毎に付されるものであって、該プリント板製品に搭載した全部品について前記第1の対応テーブルが作成されている請求項2に記載の部品製造ロット番号の追跡管理方法。
- 前記無線ICチップラベルが読取りだけ可能な場合は、前記無線ICチップラベルに予め書き込まれている情報及び部品製造ロット番号を含む部品情報をコンピュータに登録し、前記無線ICチップラベルが書き込み可能な場合は、前記無線ICチップラベルに部品製造ロット番号を含む部品情報を記録する請求項2に記載の部品製造ロット番号の追跡管理方法。
- 前記コンピュータの検索により、前記製品製造番号からプリント板製品に実装されている全部品の製造ロット番号を抽出し、部品の部品製造ロット番号から前記部品を実装している全プリント板製品番号を抽出する請求項2に記載の部品製造ロット番号の追跡管理方法。
- 前記コンピュータの検索により、前記部品の部品製造ロット番号から前記部品が実装されているプリント板製品を使用している全顧客名,サイト名を抽出する請求項2に記載の部品製造ロット番号の追跡管理方法。
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JP2001142966A (ja) * | 1999-11-17 | 2001-05-25 | Matsushita Electronics Industry Corp | 生産管理方法及びシステム |
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