JP2004213253A - Ic card, ic card manufacturing method, ic card manufacturing device and ic card determination system - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、偽造、変造防止等の安全性が要求される個人情報等を記憶する非接触式の電子カード、あるいはシステムに適用して好適なICカード、ICカード製造方法及びICカード製造装置並びにICカード判定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
身分証明書カード(IDカード)やクレジットカードなどには、従来磁気記録方式によりデータを記録する磁気カードが広く利用されてきた。しかしながら、磁気カードはデータの書き換えが比較的容易にできるため、データの改ざん防止が十分でないこと、磁気のため外的な影響を受けやすく、データの保護が十分でないこと、さらに記録できる容量が少ないなどの問題点があった。そこで、近年ICチップを内蔵したICカードが普及し始めている。
【0003】
ICカードは、表面に設けられた電気接点やカード内部のループアンテナを介して外部の機器とデータの読み書きをする。ICカードは磁気カードに比べて記憶容量が大きく、安全性も大きく向上している。特に、カード内部にICチップと外部との情報のやりとりをするためのアンテナを内蔵し、カード外部に電気接点を持たない非接触式ICカードは、電気接点をカード表面にもつ接触式ICカードに比べて安全性が優れ、IDカードのようにデータの機密性と偽変造防止性を高く要求する用途に使用されつつある。
【0004】
このようなICカードとして、例えば第1の支持体と第2の支持体が接着剤を介して貼り合わされ、その接着剤層中にICチップおよびアンテナを有するICモジュールを封入するものがある(例えば、特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−182019号公報(第1〜第6頁、図1〜図8)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この特許文献1等に記載されるICカードは安全性が高いために耐久性が偽造変造の観点からも重要になっている。特に、ICカード内部にICチップと外部との情報のやりとりをするためのアンテナなどの電気部品が内蔵されているため、その耐久性を確保するためさまざまな試みが行われている。しかしながら、さまざまな用途に使用され普及しつつある中、さらに高い耐久性が必要とされてきた。ICカードという特性上、常に携帯しズボンのポケット等での繰返し曲げ、落下、コイン等の圧力に対して強い耐久性が要求される。これに対しICチップに強固な補強構造物を設ける等の改良が提案されている。
【0007】
しかしながら、一定の耐久性の向上は見られるが、さまざまな状況に対して十分な耐久性が得られてなく、ICチップが割れたり、ICカードが破損し引いては電気動作が不可能になりカード識別情報や個人識別情報を確認できない等問題が発生していた。
【0008】
また、故意に悪意ある第三者がICチップ内データを改竄したり、破壊した場合、ICカードやICチップが真正なものであったのかどうかの判定が難しくなったり、製造の過程で故障したものかどうか、の判定が難しかった。従来より、ICチップ内にカード識別のための固有情報を設けたり、個人識別情報を設け簡単に読みとることのできないようにし、表面にレーザー等でシリアル番号を可視で刻印しているものが用いられているが、可視であるためシリアル番号等を残したまま、改竄をするなど悪意のある第三者に対して十分な偽造防止効果があるわけではなかった。また、表面に可視で刻印することでカード表面のデザインが規制されたり、悪意のある第三者に悪用されやすかった。
【0009】
また、カード製造の過程においても、ICチップ内の情報が読み取られなくなった場合、原因追及や再作製を行うための調査に時間を要し再発行や製造収率、効率が低下する問題点があった。
【0010】
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、安全性を改善し、尚且つ製造効率やトレーサビリティを高い次元で改善することが可能なICカード、ICカード製造方法及びICカード製造装置並びにICカード判定システムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0012】
請求項1に記載の発明は、対向する2つの支持体間に、接着層を介在してICチップ、アンテナを有するICモジュールが配置されてなるICカードにおいて、
カード製造段階またはカード発行段階で固有情報を前記ICチップに記録し、隠し固有情報をカード表面及び/またはカード断面に可視光領域で実質的に不可視な赤外線吸収材料で記録したことを特徴とするICカードである。
【0013】
この請求項1に記載の発明によれば、ICチップの情報が改竄、破壊された場合等でも、固有情報と隠し固有情報を読出して照合することで、ICカードの偽変造を判定することができ、安全性を改善することが可能である。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記隠し固有情報をバーコードで記録したことを特徴とする請求項1に記載のICカードである。
【0015】
この請求項2に記載の発明によれば、隠し固有情報をバーコードで簡単かつ確実に記録することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、前記隠し固有情報がカード固有番号を含む情報、または個人識別情報を含む情報であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のICカードである。
【0017】
この請求項3に記載の発明によれば、隠し固有情報がカード固有番号を含む情報、または個人識別情報を含む情報であり、ICチップの情報が改竄、破壊された場合等でも固有情報、個人識別情報、製造情報等を取得でき再発行や製造収率向上を図ることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、前記一方の支持体に氏名、顔画像を含む個人識別情報が記録される受像層を設け、他方の支持体に筆記可能な筆記層を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のICカードである。
【0019】
この請求項4に記載の発明によれば、一方の支持体に氏名、顔画像を含む個人識別情報が記録される受像層を設け、他方の支持体に筆記可能な筆記層を設ることで、身分証明書カードやクレジットカードなどに広く適用でき、可視情報である個人識別情報と隠し固有情報の照合で真偽判定をすることができる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、ICチップ、アンテナを有するICモジュールのICチップにカード製造段階またはカード発行段階で固有情報を記録し、対向する2つの支持体間に接着剤を塗工により設け、前記支持体間の所定の位置に前記ICモジュールを載置し、前記対向する2つの支持体を貼り合わせてカード基材を作り、前記カード基材をカード形状に打ち抜きICカードにし、打ち抜いたICカードのカード表面またはカード断面に可視光領域で不可視の赤外線吸収材料からなる隠し固有情報を設け、個人識別情報をカード表面及びICチップ内に設けることを特徴とするICカード製造方法である。
【0021】
この請求項5に記載の発明によれば、安全性を改善し、尚且つ製造効率やトレーサビリティを高い次元で改善することが可能なICカードを製造することができる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、ICチップ、アンテナを有するICモジュールのICチップにカード製造段階またはカード発行段階で固有情報を記録する固有情報記録工程と、対向する2つの支持体間に接着剤を塗工により設ける塗工工程と、前記支持体間の所定の位置に前記ICモジュールを載置する載置工程と、前記対向する2つの支持体を貼り合わせてカード基材を作る圧着工程と、前記カード基材をカード形状に打ち抜きICカードにする打ち抜き工程と、打ち抜いたICカードのカード表面またはカード断面に可視光領域で不可視の赤外線吸収材料からなる隠し固有情報を設ける隠し固有情報記録工程と、個人識別情報をカード表面及びICチップ内に設ける個人識別情報記録工程とを有することを特徴とするICカード製造装置である。
【0023】
この請求項6に記載の発明によれば、安全性を改善し、尚且つ製造効率やトレーサビリティを高い次元で改善することが可能なICカードを製造することができる。
【0024】
請求項7に記載の発明は、前記個人識別情報を保護する保護層を設ける保護層形成工程を有すること特徴とする請求項6に記載のICカード製造装置である。
【0025】
この請求項7に記載の発明によれば、個人識別情報を保護する保護層を設けることで、摩耗や薬品などから、また、落下、コイン等の圧力に対して耐久性が向上する。
【0026】
請求項8に記載の発明は、カード製造及び/またはカード発行情報データを保存するデータサーバーに、少なくとも前記固有情報と前記隠し固有情報、及び/または前記隠し情報と前記個人識別情報を対応させて保存する情報保存工程を有すること特徴とする請求項6または請求項7に記載のICカード製造装置である。
【0027】
この請求項8に記載の発明によれば、データサーバーに、少なくとも固有情報と隠し固有情報、及び/または隠し情報と個人識別情報を対応させて保存することで、ICチップのデータが改竄、故意に破壊または、カード表面記載事項の改竄、偽造が行われても、真正証明ができるとともに、製造上の検査等で容易にデータサーバより固有情報、個人識別情報、製造情報等を取得でき再発行や製造収率向上を図ることができる。
【0028】
請求項9に記載の発明は、前記固有情報記録工程は、前記隠し固有情報を熱転写により設けることを特徴とする請求項6に記載のICカード製造装置である。
【0029】
この請求項9に記載の発明によれば、隠し固有情報を熱転写により簡単かつ確実に設けることができる。
【0030】
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載されたICカードの固有情報と隠し固有情報を読み取る情報読取手段と、前記情報読取手段からの固有情報と隠し固有情報を照合し、真偽の判定を行う判定手段を有することを特徴とするICカード判定システムである。
【0031】
この請求項10に記載の発明によれば、ICチップのデータが改竄、故意に破壊または、カード表面記載事項の改竄、偽造が行われても、ICカードの固有情報と隠し固有情報を読み取り照合することで、簡単かつ確実に真正と偽変造とを判定することができる。
【0032】
請求項11に記載の発明は、請求項1及至請求項4のいずれか1項に記載された隠し固有情報とカード表面に記載された個人識別情報を読み取る情報読取手段と、前記情報読取手段からの隠し固有情報と個人識別情報を照合し、真偽の判定を行う判定手段を有することを特徴とするICカード判定システムである。
【0033】
この請求項11に記載の発明によれば、隠し固有情報とカード表面に記載された個人識別情報を読み取り、隠し固有情報と個人識別情報を照合し、真偽の判定を行うことで、簡単かつ確実に真正と偽変造とを判定することができる。
【0034】
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載されたICカードの固有情報と隠し固有情報を対応させて保存したデータサーバーと、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載されたICカードの固有情報と隠し固有情報を読み取る情報読取手段と、前記情報読取手段からの固有情報と隠し固有情報のいずれか1つの情報と前記データサーバに保存した固有情報と隠し固有情報のいずれか1つの情報を照合し、真偽の判定または情報の取得を行う判定手段を有することを特徴とするICカード判定システムである。
【0035】
この請求項12に記載の発明によれば、データサーバーに、少なくとも固有情報と隠し固有情報を対応させて保存することで、ICチップのデータが改竄、故意に破壊または、カード表面記載事項の改竄、偽造が行われても、ICカードの固有情報と隠し固有情報のいずれか1つの情報を読み取り照合することで、簡単かつ確実に真正と偽変造とを判定することができるとともに、製造上や発行後の検査等で容易にデータサーバより情報を取得でき再発行や製造収率向上を図ることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のICカード、ICカード製造方法及びICカード製造装置並びにICカード偽変造判定システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明するが、この発明は、この実施の形態に限定されない。
【0037】
まず、この発明のICカードについて説明する。図1はICカードを一部破断した平面図、図2はICカードの層構成を示す図である。ICカード1は、身分証明書カードやクレジットカードなどに広く適用することができ、対向する2つの第1の支持体10と第2の支持体20との間に、接着層31,32を介在してICチップC1、アンテナC2を有するICモジュールCが配置されてなる。ICチップC1に隣接して補強構造物を設けてもよく、この場合ICカード1を常に携帯しズボンのポケット等での繰返し曲げ、落下、コイン等の圧力に対しても耐久性が向上する。
【0038】
一方の第1の支持体10には受像層33が設けられ、この受像層33に氏名C3、顔画像C4を含む個人識別情報が記録される。また、他方の第2の支持体20には筆記可能な筆記層34が設けられる。
【0039】
受像層33には、個人識別情報を保護する保護層35を設け、この保護層35を設けることで、摩耗や薬品などから、また、落下、コイン等の圧力に対して耐久性が向上する。
【0040】
このICカード1は、カード製造段階またはカード発行段階で固有情報をICチップC1に記録し、隠し固有情報をカード表面及び/またはカード断面に可視光領域で実質的に不可視な赤外線吸収材料で記録する。
【0041】
図1では、隠し固有情報をカード表面に可視光領域で実質的に不可視な赤外線吸収材料で記録しているが、図3に示すように、カード断面に可視光領域で実質的に不可視な赤外線吸収材料で記録してもよい。この図3の実施の形態では、隠し固有情報をバーコードC6でカード断面1aに記録しているが、カード表面にバーコードで記録してもよく、隠し固有情報をバーコードC6で簡単かつ確実に記録することができる。
【0042】
このICカード1では、ICチップC1の情報が改竄、破壊された場合等でも、固有情報と隠し固有情報を読出して照合することで、ICカード1の偽変造を判定することができ、安全性を改善することが可能である。
【0043】
また、隠し固有情報は、カード固有番号を含む情報、または個人識別情報を含む情報であり、ICチップの情報が改竄、破壊された場合等でも固有情報、個人識別情報、製造情報等を取得でき再発行や製造収率向上を図ることができる。
【0044】
次に、ICカード製造方法及びICカード製造装置について説明する。図4はICカード製造装置の概略構成図、図5は打抜金型装置の全体概略斜視図、図6は打抜金型装置の主要部の正面端面図、図7及び図8は隠し固有情報記録装置の斜視図である。
【0045】
この実施の形態のICカード製造装置100は、固有情報記録工程110、塗工工程120、載置工程130、圧着工程140、打ち抜き工程150、隠し固有情報記録工程160、個人識別情報記録工程170、保護層形成工程180及び情報保存工程190を有する。
【0046】
固有情報記録工程110では、ICモジュールCのICチップC1にカード製造段階またはカード発行段階で固有情報を記録する。この実施の形態では、リーダーライター111によりICチップC1に、固有情報としてICチップの製造番号や製造ロット、検査情報、製造者、個人識別情報として氏名、住所、年齢などを記憶する。固有情報は暗号化されていてもいなくても良いが、暗号化されていることが安全面上好ましい。また、ハッシュ関数や暗号鍵等の公知の照合方法を組み込んでおくことが好ましい。
【0047】
塗工工程120では、対向する2つの支持体間に接着剤を塗工により設ける。この実施の形態では、第1の支持体10を送り出す送出軸121が設けられ、この送出軸121から送り出される第1の支持体10はガイドローラ122、駆動ローラ123に掛け渡されて供給される。送出軸120とガイドローラ122間には、アプリケーターコーター124が配置されている。アプリケーターコーター124は接着層31を所定の厚さで第1の支持体10に塗工する。
【0048】
また、第2の支持体20を送り出す送出軸125が設けられ、この送出軸125から送り出される第2の支持体20はガイドローラ126、駆動ローラ127に掛け渡されて供給される。送出軸125とガイドローラ126間には、アプリケーターコーター128が配置されている。アプリケーターコーター128は接着層32を所定の厚さで第2の支持体20に塗工する。
【0049】
載置工程130では、支持体間の所定の位置にICモジュールを載置する。この実施の形態では、接着層31が塗工された第1の支持体10と、接着層32が塗工された第2の支持体20とは離間して対向する状態から接触して搬送路18に沿って搬送される。第1の支持体10と、第2の支持体20の離間して対向する位置には、ICモジュールCが挿入載置される。ICモジュールCは単体あるいはシートやロール状で複数で供給される。
【0050】
圧着工程140では、対向する2つの支持体を貼り合わせてカード基材を作る。この実施の形態では、第1の支持体10と、第2の支持体20の搬送方向に沿って、加熱ラミネート部141が配置される。加熱ラミネートは真空加熱ラミネートであることが好ましい。また、加熱ラミネート部141の前には保護フィルム供給部を設けても良く、搬送路の上下に対向して配置されるのが好ましい。加熱ラミネート部141は、搬送路の上下に対向して配置される平型の加熱ラミネート上型142と加熱ラミネート下型143とからなる。加熱ラミネート上型142と下型143は互いに接離する方向に移動可能に設けられている。
【0051】
打ち抜き工程150では、カード基材をカード形状に打ち抜きICカードにする。この実施の形態では、図5及び図6に示すように、打抜金型装置151が上刃152及び下刃153を有する打抜金型を備える。そして、上刃152は、外延の内側に逃げ154が設けられた打抜用ポンチ155を含み、下刃153は、打抜用ダイス156を有する。打抜用ポンチ155を、打抜用ダイス156の中央に設けられたダイス孔157に、下降させることにより、ダイス孔157と同じサイズのICカードを打ち抜く。また、このために、打抜用ポンチ155のサイズは、ダイス孔157のサイズより若干小さくなっている。
【0052】
隠し固有情報記録工程160では、打ち抜いたICカードのカード表面またはカード断面に可視光領域で不可視の赤外線吸収材料からなる隠し固有情報を設ける。この実施の形態では、図7及び図8に示すように、赤外線吸収材料リボン161とサーマルヘッド162を用い、ICカード1のカード断面1aやカード表面1bに熱転写により隠し固有情報をバーコードC6で簡単かつ確実に設けることができる。隠し固有情報は、カード固有番号を含む情報、または個人識別情報を含む情報であり、隠し固有情報としては、ICチップに記録する固有情報と同一でも異なっていてもよいが、この発明では相互の情報が照合可能であることで達成できる。
【0053】
個人識別情報記録工程170では、個人識別情報をカード表面及びICチップ内に設ける。この実施の形態では、記録ヘッド171により個人識別情報をカード表面に記録し、リーダーライター172によりICチップに書込む。
【0054】
保護層形成工程180では、個人識別情報を保護する保護層を設ける。この実施の形態では、転写箔カセット181に設けた転写箔182を加熱ローラ183を用いてICカード1上に保護層を転写して個人識別情報を保護する。
【0055】
情報保存工程190では、カード製造及び/またはカード発行情報データを保存するデータサーバー191に、少なくとも固有情報と隠し固有情報を対応させて保存する。この実施の形態では、コンピュータ192を用いてデータサーバー191に少なくとも固有情報と隠し固有情報を対応させて保存する。また、このコンピュータ192は固有情報をリーダーライター111に送りICチップC1に記録する。また、コンピュータ192は隠し固有情報をサーマルヘッド162に送りICカード1のカード表面またはカード断面に記録する。
【0056】
データサーバー191に、少なくとも固有情報と隠し固有情報を対応させて保存することで、ICチップC1のデータが改竄、故意に破壊または、カード表面記載事項の改竄、偽造が行われても、真正証明ができるとともに、製造上の検査等で容易にデータサーバ191より固有情報、個人識別情報、製造情報等を取得でき再発行や製造収率向上を図ることができる。
【0057】
図9はICカード判定システムの概略構成図である。この実施の形態のICカード判定システム200は、データサーバー191、情報読取手段210、判定手段220を有する。
【0058】
データサーバー191には、ICカード1の固有情報と隠し固有情報を対応させて保存している。データの対応方法は特に制限ないが、相互のデータをあらかじめ対応させた上でICカード1に記録させる方法、相互の情報の一部に同一の固有な記号や番号有している方法、などの方法を取ることができる。
【0059】
情報読取手段210は、例えば非接触リーダライター、赤外線カメラ5等で構成され、ICカード1の固有情報を非接触リーダライターで読み取り、隠し固有情報を赤外線カメラで読み取り、判定手段220へ送る。
【0060】
判定手段220は、例えばコンピュータで構成され、情報読取手段210からの固有情報と隠し固有情報を照合する(ステップa1)。照合方法としては特に制限がなく、公知の照合方法を用いることができる。
【0061】
固有情報と隠し固有情報が一致すると、真正と判断され(ステップa2)、不一致であると真正ではなく偽変造と判断される(ステップa3)。
【0062】
このように、ICチップC1のデータが改竄、故意に破壊または、カード表面記載事項の改竄、偽造が行われても、ICカード1の固有情報と隠し固有情報を読み取り照合することで、簡単かつ確実に真正と偽変造とを判定することができる。隠し固有情報としては、ICチップC1に記録する固有情報と同一でも異なっていてもよいが、この発明では相互の情報が照合可能であることで達成できる。
【0063】
また、判定手段220は、情報読取手段210からの固有情報と隠し固有情報のいずれか1つの情報の読み取りが不可の場合、いずれか1つの読み取り情報とデータサーバ191に保存した固有情報と隠し固有情報のいずれか1つの情報を照合し(ステップb1)、一致すると、真正と判断され、製造発行情報を取得し(ステップb2)、不一致であると偽変造と判断される(ステップb3)。
【0064】
ICカード1に記録されている固有情報と隠し固有情報のどちらか一方が読み取りできない場合、読み取り可能などちらかの情報と、データサーバ191に記録されている製造発行情報を照合することで、真正証明を行ない、製造と発行情報を取得する。
【0065】
このように、データサーバー191に、少なくとも固有情報と隠し固有情報を対応させて保存することで、ICチップC1のデータが改竄、故意に破壊または、カード表面記載事項の改竄、偽造が行われても、ICカード1の固有情報と隠し固有情報のいずれか1つの情報を読み取り照合することで、簡単かつ確実に真正と偽変造とを判定することができるとともに、製造上や発行後の検査等で容易にデータサーバ191より製造発行情報を取得でき再発行や製造収率向上を図ることができる。
【0066】
以下、この発明のICカードについて詳細に説明する。
[固有情報及び隠し固有情報]
この発明のICカードに記録する固有情報としては、ICカードを識別する識別番号、製造管理ロット番号、検査情報や暗号鍵等、また、個人識別情報(氏名、住所、従業員番号、顔画像など)、製造者、発行機番号等、個別に識別可能な情報であれば特に制限がない。情報は、暗号化されていてもよく、安全性の観点からは公知の暗号、照合する方法を用いることが好ましく、暗号、照合する情報を含んでよい。隠し固有情報の形態は読み取り識別が可能であれば、数字、記号、文字、画像、バーコードまたは組み合わせ等、特に制限はないが、バーコードであることが好ましい。
【0067】
この固有情報、隠し固有情報は、製造発行情報を含む。
[赤外線吸収材料]
この発明においては、隠し固有情報は赤外線吸収材料によって形成されるのが特徴で、カード表面に赤外線吸収材料による、印刷、転写箔、刻印、熱転写により情報を形成するのが好ましい。中でも熱転写、溶融熱転写法や昇華熱転写法により、赤外線吸収材料をカード表面やカード断面に形成するのが特に好ましい。
【0068】
赤外吸収性物質の代表例は赤外領域(800nm〜1100nm)に吸収を有する有機染料であり、好ましくは可視領域、赤外領域を通し、主吸収が赤外領域にある有機染料が好ましく、中でも実質的に可視部における吸収がなく、赤外領域(800nm〜1100nm)に吸収を有するものであれば如何なるものでもよい。赤外吸収染料については多くの化合物が知られており、例えばシアニン染料、オキソノール染料があげられる。
【0069】
この発明に用いられる赤外吸収性物質は実質的に可視部における吸収がなく、赤外領域に吸収を有するものであれば如何なるものでもよく、チオピリリウムスクアリリウム染料、チオピリリウムクロコニウム染料、ピリリウムスクアリリウム染料又はピリリウムクロコニウム染料のなかから選ばれる染料が好ましいものとして挙げられる。
【0070】
赤外吸収性物質の例としては例えば三井化学社製IR−820Bが挙げられる。
[支持体]
この発明の支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、等のポリフッ化エチレン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6.6等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロン等のビニル重合体、生分解性脂肪族ポリエステル、生分解性ポリカーボネート、生分解性ポリ乳酸 、生分解性ポリビニルアルコール、生分解性セルロースアセテート、生分解性ポリカプロラクトン等の生分解性樹脂、三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等の合成樹脂シート、又は上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙等の紙、金属箔等の単層体或いはこれら2層以上の積層体が挙げられる。この発明の支持体の厚みは30〜300μm望ましくは50〜200μmである。50μm以下であると第1の支持体と第2の支持体の貼り合わせ時に熱収縮等を起こし問題である。
【0071】
この発明においては、支持体は150℃/30minにおける熱収縮率が縦(MD)で1.2%以下、横(TD)で0.5%以下が好ましい。第1の支持体と第2の支持体の両方の面側から、接着剤を塗工又は貼り合わせ生産した場合、温度により支持体が熱収縮を起こしてしまいその後の断裁工程、印刷工程での位置あわせが困難であった。しかし、この発明のように低温で接着する接着剤と150℃/30minにおける熱収縮率が縦(MD)で1.2%以下、横(TD)で0.5%以下の支持体を用いることにより支持体の収縮が起きずに従来の問題点を改善することができた。
【0072】
この発明においては隠蔽性を向上させるために白色の顔料を混入させたり、熱収縮率を低減させるためにアニール処理を行ったりして得られた150℃/30minにおける熱収縮率が縦(MD)で1.2%以下、横(TD)で0.5%以下の支持体を用いることが好ましい。縦(MD)で1.2%以上、横(TD)で0.5%以上であると支持体の収縮により上記した後加工が困難になることが確認された。又上記支持体上に後加工上密着性向上のため易接処理を行っていても良く、チップ保護のために帯電防止処理を行っていても良い。
【0073】
具体的には、帝人デュポンフィルム株式会社製のU2シリーズ、U4シリーズ、ULシリーズ、東洋紡績株式会社製クリスパーGシリーズ、東レ株式会社製のE00シリーズ、E20シリーズ、E22シリーズ、X20シリーズ、E40シリーズ、E60シリーズQEシリーズを好適に用いることができる。
【0074】
第2の支持体は場合により、当該カード利用者の顔画像を形成するため受像層、クッション層を設けてもよい。個人認証カード基体表面には画像要素が設けられ、顔画像等の認証識別画像、属性情報画像、フォーマット印刷から選ばれる少なくとも一つが設けられたものが好ましい。
【0075】
受像層用としては公知の樹脂を用いることができ、例えばポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモノマー(例えばイソブチルエーテル、プロピオン酸ビニル等)との共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、三酢酸セルロース、ポリスチレン、スチレンと他のモノマー(例えばアクリル酸エステル、アクリロニトリル、塩化エチレン等)との共重合体、ビニルトルエンアクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、およびそれらの変性物などを挙げることができるが、好ましいのは、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモノマーとの共重合体、ポリエステル樹脂、ポリビニルアセタ−ル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、スチレンと他のモノマーとの共重合体、エポキシ樹脂である。
【0076】
この発明のクッション層を形成する材料としては、特願2001−1693記載の光硬化型樹脂、ポリオレフィンが好ましい。例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−水素添加イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブタジエンの様な柔軟性を有し、熱伝導性の低いものが適する。
<筆記層>
筆記層は、ICカードの裏面に筆記をすることができるようにした層である。このような筆記層としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、ケイソウ土、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機微細粉末を熱可塑性樹脂(ポリエチレン等のポリオレフィン類や、各種共重合体等)のフィルムに含有せしめて形成することができる。特開平1−205155号公報に記載の「書き込み層」をもって形成することができる。前記筆記層は支持体における、複数の層が積層されていない方の面に形成される
<接着層>
この発明の接着層は、ICカードに用いられるホットメルト接着剤が用いられるが、特に限定されず、一般に使用されているものを用いることができる。ホットメルト接着剤の主成分としては、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系、ポリエステル系、ポリアミド系、熱可塑性エラストマー系、ポリオレフィン系などが挙げられる。但し、この発明においては、カード基体がそりやすいとか、カード表面に感熱転写による画像形成のための受像層など高温加工に弱い層が設けられている場合に層がダメージを受ける。或いは高温で貼り合わせるためにカード基材が熱収縮等を起こし寸法及び貼り合わせ時の位置精度が劣化する等の問題点から接着剤を介して貼り合わせる場合に80℃以下で貼り合わせることが好ましくさらには10〜80℃、さらに好ましくは20〜80であることが好ましい。低温接着剤の中でも具体的には反応型ホットメルト接着剤が好ましい。
【0077】
反応型ホットメルト接着剤として湿気硬化型の材料で特開2000−036026、特開2000−219855、特開平2000−211278、特開平2000−219855、特願平2000−369855で開示されている。光硬化型接着剤として特開平10−316959、特開平11−5964等が開示されている。
【0078】
これら接着剤のいずれも使用してもよくこの発明には制限はない材料を用いることが好ましい。
【0079】
接着剤の膜厚は、この発明の範囲であれば電子部品であるICモジュールを含めた厚さで10〜600μmが好ましく、より好ましくは10〜500μm、更に好ましくは10μ〜450μmである。
[電子部品(ICモジュール)]
電子部品(ICモジュール)とは、情報記録部材のことを示し、具体的には当該ICカードの利用者の情報を電気的に記憶するICチップ及びICチップに接続されたコイル状のアンテナからなるICモジュールである。ICチップはメモリのみやそれに加えてマイクロコンピューターなどである。場合により電子部品にコンデンサーを含んでもよい。この発明はこれに限定はされず情報記録部材に必要な電子部品であれば特に限定はない。
【0080】
ICモジュールはアンテナコイルを有するものであるが、アンテナパターンを有する場合、導電性ペースト印刷加工、或いは銅箔エッチング加工、巻線溶着加工等のいずれかの方法を用いてもよい。プリント基板としては、ポリエステル等の熱可塑性のフィルムが用いられ、更に耐熱性が要求される場合はポリイミドが有利である。ICチップとアンテナパターンとの接合は銀ペースト、銅ペースト、カーボンペースト等の導電性接着剤(日立化成工業のEN−4000シリーズ、東芝ケミカルのXAPシリーズ等)や、異方性導電フィルム(日立化成工業製アニソルム等)を用いる方法、或いは半田接合を行う方が知られているがいずれの方法を用いてもよい。
【0081】
予めICチップを含む部品を所定の位置に載置してから樹脂を充填するために、樹脂の流動による剪断力で接合部が外れたり、樹脂の流動や冷却に起因して表面の平滑性を損なったりと安定性に欠けることを解消するため、予め基板シートに樹脂層を形成しておいて該樹脂層内に部品を封入するために該電子部品を多孔質の樹脂フィルム、多孔質の発泡性樹脂フィルム、可撓性の樹脂シート、多孔性の樹脂シート又は不織布シート状にし使用されることが好ましい。例えば特願平11−105476号等の記載されている方法等を用いることができる。
【0082】
例えば、不織支持体として、不織布などのメッシュ状織物や、平織、綾織、繻子織の織物などがある。また、モケット、プラッシュベロア、シール、ベルベット、スウェードと呼ばれるパイルを有する織物などを用いることができる。材質としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン8等のポリアミド系、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系、ポリエチレン等のポリオレフィン系、ポリビニルアルコール系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアクリル系、ポリシアン化ビニリデン系、ポリフルオロエチレン系、ポリウレタン系等の合成樹脂、絹、綿、羊毛、セルロース系、セルロースエステル系等の天然繊維、再生繊維(レーヨン、アセテート)、アラミド繊維の中から選ばれる1種又は2種以上を組み合わせた繊維が上げられる。これらの繊維材料において好ましくは、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系、ポリアクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアイド等のアクリル系、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系、再生繊維としてのセルロース系、セルロースエステル系であるレーヨン及びアセテート、アラミド繊維があげられる。
【0083】
また、ICチップは点圧強度が弱いためにICチップ近傍に補強構造物である金属補強板を有することが好ましい。電子部品の全厚さは10〜300μmが好ましく、より好ましくは30〜300μm、更に好ましくは30〜250μmが好ましい。
[第1の支持体と、第2の支持体との間に所定の厚みの電子部品とを備える方法]
この発明の第1の支持体と第2の支持体との間に所定の電子部品とを備えるために製造方式としては、熱貼合法、接着剤貼合法及び射出成形法が知られているが、いずれの方法で貼り合わしてもよい。又、第1の支持体と第2の支持体は貼り合わせる前後いずれかにフォーマット印刷又は、情報記録を行ってもよく、オフセット印刷、グラビア印刷、シルク印刷、スクリーン印刷、凹版印刷、凸版印刷、インクジェット方式、昇華転写方式、電子写真方式、熱溶融方式等のいずれの方式によって形成することができる。
【0084】
この発明のICカードの製造方法は、少なくとも、常温状態では固形物又は粘調体であり、加熱状態では軟化する接着部材をカード用の支持体に設ける工程と、電子部品をこの支持体上に配置する工程と、この支持体上の電子部品を覆うように接着部材を設けた表面用の支持体を配置する工程と、所定の加圧加温条件の下で支持体、電子部品及び表面用の支持体とを貼り合わせる工程とを有することが好ましい。
該固形物又は粘調体の加熱状態で軟化する接着部材とは、接着剤自身をシート状に形成し具備する方法と接着剤自身を加熱又は常温で溶融し射出成型によって貼り合わせることが好ましい。
【0085】
第1の支持体と第2の支持体との間に所定の電子部品の接着可能な温度は、80℃以下であることが好ましく、より好ましくは0〜80℃、更に好ましくは20℃〜70℃である。貼り合わせ後に支持体のそり等を低減させるために冷却工程を設けることが好ましい。冷却温度は70℃以下であることが好ましく、より好ましくは−10〜70℃、更に好ましくは10〜60℃である。
【0086】
貼り合わせ時には、基材の表面平滑性、第1の支持体と第2の支持体との間に所定の電子部品の密着性をあげるために加熱及び加圧を行うことが好ましく、上下プレス方式、ラミネート方式等で製造することが好ましい、更にはIC部品の割れを考慮して、線接触に近く、僅かなズレでも無理な曲げ力が加わるローラを避けて平面プレス型とするのが好ましい。加熱は、10〜120℃が好ましく、より好ましくは30〜100である。加圧は、0.1〜300kgf/cm2が好ましく、より好ましくは0.1〜100kgf/cm2である。これより圧が高いICチップが破損する。加熱及び加圧時間は好ましくは、0.1〜180secより好ましくは0.1〜120secである。
【0087】
前記接着剤貼合法や樹脂射出法で連続シートとして形成された貼り合わせた枚葉シート又は連続塗工ラミロールは、接着剤の所定硬化時間に合わせた時間内放置後、認証識別画像や書誌事項を記録をしても良く、その後所定のカードサイズに成形しても良い。所定のカードサイズに形成する方法としては打ち抜く方法、断裁する方法等が主に選択される。
<ICカードの画像形成方法の一般記載>
この発明のICカードには画像要素が設けられ、顔画像等の認証識別画像、属性情報画像、フォーマット印刷から選ばれる少なくとも一つが設けられた基体上の該画像又は印刷面側に形成したものである。
【0088】
顔画像は通常の場合、階調を有するフルカラー画像で、例えば昇華型感熱転写記録方式、ハロゲン化銀カラー写真方式等により作製される。又、文字情報画像は二値画像よりなり、例えば溶融型感熱転写記録方式、昇華型感熱転写記録方式、ハロゲン化銀カラー写真方式、電子写真方式、インクジェット方式等により作製されている。この発明においては、昇華型感熱転写記録方式により顔画像等の認証識別画像、属性情報画像を記録することが好ましい。
【0089】
属性情報は氏名、住所、生年月日、資格等であり、属性情報は通常文字情報として記録され溶融型感熱転写記録方法が一般的である。フォーマット印刷又は、情報記録を行ってもよく、オフセット印刷、グラビア印刷、シルク印刷、スクリーン印刷、凹版印刷、凸版印刷、インクジェット方式、昇華転写方式、電子写真方式、熱溶融方式等のいずれの方式によって形成することができる。
【0090】
さらに、偽変造防止の目的では透かし印刷、ホログラム、細紋等が採用されてもよい。偽造変造防止層としては印刷物、ホログラム、バーコード、マット調柄、細紋、地紋、凹凸パターンなどで適時選択さ、可視光吸収色材、紫外線吸収材、赤外線吸収材、蛍光増白材、金属蒸着層、ガラス蒸着層、ビーズ層、光学変化素子層、パールインキ層、隣片顔料層などから成る。
[昇華画像形成方法]
昇華型感熱転写記録用インクシートは、支持体とその上に形成された昇華性色素含有インク層とで構成することができる。
−支持体−
支持体としては、寸法安定性がよく、感熱ヘッドでの記録の際の熱に耐える限り特に制限がなく、従来から公知のものを使用することができる。
−昇華性色素含有インク層−
上記昇華性色素含有インク層は、基本的に昇華性色素とバインダーとを含有する。
【0091】
前記昇華性色素としてはシアン色素、マゼンタ色素およびイエロー色素を挙げることができる。
【0092】
前記シアン色素としては、特開昭59−78896号公報、同59−227948号公報、同60−24966号公報、同60−53563号公報、同60−130735号公報、同60−131292号公報、同60−239289号公報、同61−19396号公報、同61−22993号公報、同61−31292号公報、同61−31467号公報、同61−35994号公報、同61−49893号公報、同61−148269号公報、同62−191191号公報、同63−91288号公報、同63−91287号公報、同63−290793号公報などに記載されているナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、アゾメチン系色素等が挙げられる。
【0093】
前記マゼンタ色素としては、特開昭59−78896号公報、同60−30392号公報、同60−30394号公報、同60−253595号公報、同61−262190号公報、同63−5992号公報、同63−205288号公報、同64−159号、同64−63194号公報等の各公報に記載されているアントラキノン系色素、アゾ色素、アゾメチン系色素等が挙げられる。
【0094】
イエロー色素としては、特開昭59−78896号公報、同60−27594号公報、同60−31560号公報、同60−53565号公報、同61−12394号公報、同63−122594号公報等の各公報に記載されているメチン系色素、アゾ系色素、キノフタロン系色素およびアントライソチアゾール系色素が挙げられる。
【0095】
また、昇華性色素として特に好ましいのは、開鎖型または閉鎖型の活性メチレン基を有する化合物をp−フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp−アミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応により得られるアゾメチン色素およびフェノールまたはナフトール誘導体またはp−フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp−アミノフェノール誘導体の酸化体のとのカップリング反応により得られるインドアニリン色素である。
【0096】
また、受像層中に金属イオン含有化合物が配合されているときには、この金属イオン含有化合物と反応してキレートを形成する昇華性色素を、昇華性色素含有インク層中に含めておくのが良い。このようなキレート形成可能な昇華性色素としては、例えば特開昭59−78893号、同59−109349号、同特願平2−213303号、同2−214719号、同2−203742号に記載されている、少なくとも2座のキレートを形成することができるシアン色素、マゼンタ色素およびイエロー色素を挙げることができる。
【0097】
キレートの形成可能な好ましい昇華性色素は、下記一般式で表わすことができる。
【0098】
X1−N=N−X2−G
ただし、式中X1は、少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成される芳香族の炭素環、または複素環を完成するのに必要な原子の集まりを表わし、アゾ結合に結合する炭素原子の隣接位の少なくとも一つが、窒素原子またはキレート化基で置換された炭素原子である。X2は、少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成される芳香族複素環または、芳香族炭素環を表わす。Gはキレート化基を表わす。
【0099】
いずれの昇華性色素に関しても前記昇華性色素含有インク層に含有される昇華性色素は、形成しようとする画像が単色であるならば、イエロー色素、マゼンタ色素、およびシアン色素の何れであっても良く、形成しようとする画像の色調によっては、前記三種の色素のいずれか二種以上もしくは他の昇華性色素を含んでいても良い。前記昇華性色素の使用量は、通常、支持体1m2当たり0.1〜20g、好ましくは0.2〜5gである。
【0100】
インク層のバインダーとしては特に制限がなく従来から公知のものを使用することができる。さらに前記インク層には、従来から公知の各種添加剤を適宜に添加することができる。
【0101】
昇華型感熱転写記録用インクシートは、インク層を形成する前記各種の成分を溶媒に分散ないし溶解してなるインク層形成用塗工液を調製し、これを支持体の表面に塗工し、乾燥することにより製造することができる。かくして形成されたインク層の膜厚は、通常、0.2〜10μmであり、好ましくは、0.3〜3μmである。
【0102】
以下、実施例を挙げて、この発明を詳細に説明するが、この発明の態様はこれに限定されない。尚、以下において「部」は「重量部」を示す。
[実施例1]
以下に、この発明の実施例を具体的に説明する。実施例1を図1及び図2に示す。
(接着剤)
硬化型ホットメルト接着材;
Henkel社製Macroplast QR3460(湿気硬化型接着剤)を使用した。
(ICモジュール);
エッチングによりアンテナパターンの形成された厚み38μの支持体に、厚み65μm、3×3mm角のICチップを導電性接着剤厚み20μm接合し、SUS301からなる厚み120μmの4×4mm角板状の補強板を回路面と反対側にエポキシ系樹脂を10μの厚さで接着させICモジュールを作製した。
(表面の第1の支持体)
<支持体1>
188μmにコロナ放電処理した面に下記組成の第1受像層形成用塗工液、第2受像層形成用塗工液及び第3受像層形成用塗工液をこの順に塗布乾燥して、それぞれの厚みが0.2μm、2.5μm、0.5μmになる様に積層することにより受像層を形成した。
〈第1受像層形成用塗工液〉
ポリビニルブチラール樹脂 9部
〔積水化学工業(株)製:エスレックBL−1〕
イソシアネート 1部
〔日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートHX〕
メチルエチルケトン 80部
酢酸ブチル 10部
〈第2受像層形成用塗工液〉
ポリビニルブチラール樹脂 6部
〔積水化学工業(株)製:エスレックBX−1〕
金属イオン含有化合物(化合物MS) 4部
メチルエチルケトン 80部
酢酸ブチル 10部
〈第3受像層形成用塗工液〉
ポリエチレンワックス 2部
〔東邦化学工業(株)製:ハイテックE1000〕
ウレタン変性エチレンアクリル酸共重合体 8部
〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254〕
メチルセルロース〔信越化学工業(株)製:SM15〕 0.1部
水 90部
(フォーマット印刷)
樹脂凸版印刷法により、ロゴとOPニスを順次印刷した。
(裏面の第2の支持体)
(筆記層の作成)
前記支持体2に188μmにコロナ放電処理した面に下記組成の第1筆記層形成用塗工液、第2筆記層形成用塗工液及び第3筆記層形成用塗工液をこの順に塗布乾燥して、それぞれの厚みが5μm、15μm、0.2μmになる様に積層することにより筆記層を形成した。
〈第1筆記層形成用塗工液〉
ポリエステル樹脂〔東洋紡績(株)製:バイロン200〕 8部
イソシアネート 1部
〔日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートHX〕
カーボンブラック 微量
二酸化チタン粒子〔石原産業(株)製:CR80〕 1部
メチルエチルケトン 80部
酢酸ブチル 10部
〈第2筆記層形成用塗工液〉
ポリエステル樹脂 4部
〔東洋紡績(株)製:バイロナールMD1200〕
シリカ 5部
二酸化チタン粒子〔石原産業(株)製:CR80〕 1部
水 90部
〈第3筆記層形成用塗工液〉
ポリアミド樹脂〔三和化学工業(株)製:サンマイド55〕 5部
メタノール 95部
得られた筆記層の中心線平均粗さは1.34μmであった。
(ICカード用のシートの作成)
図4のICカード製造装置を使用し、第1の支持体及び第2の支持体として<支持体1>を用いて作成した前記裏面支持体及び受像層を有する表面支持体を使用した。
【0103】
受像層を有する表面支持体に接着剤1をTダイを使用して厚みが40μmになるように塗工し、裏面支持体に接着剤1をTダイを使用して厚みが300μmになるように塗工し該接着剤付き表面支持体に図1に示す構成のICモジュール1を回路面が裏面支持体側になるように載置し上下のシートで挟み込み70℃で1分間ラミネートして作製した。このように作成されたICカード用シートの厚みは760μmであった。作製後は25℃50%RHの環境化で7日間保存した。
【0104】
このように作成された、ICカード用のシートを、図5及び図6のICカードを打ち抜き金型装置によって、打ち抜き加工を施した。
(固有情報及び隠し固有情報の記録)
ICチップを特定できる固有番号、製造ロット、検査記録および個人情報(氏名、従業員番号、顔画像)を、製造・発行情報データサーバーに1対1に対応させ記録し、非接触でリーダライターにより、打ち抜き加工を施したICカードのICチップにチップを特定できる固有番号、個人情報(氏名、従業員番号、顔画像)を記録した。
【0105】
ついで、図1のようにカード表面に、データサーバーからチップを特定できる固有番号を、最大吸収波長850nmの赤外線吸収色素を含有する裏面に融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートシート昇華リボンにサーマルヘッドを用い、熱転写し記録した。記録した情報は可視領域で不可視であった。
(個人認証用カードへの個人情報記載方法及び表面保護方法)
前記固有情報及び隠し固有情報の記録加工を施したICカードに下記により製造・発行データサーバの顔画像と属性情報を設けフォーマット印刷を設けた個人認証カードの作成を行った。
(昇華型感熱転写記録用のインクシートの作成)
裏面に融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートシートに下記組成のイエローインク層形成用塗工液、マゼンタインク層形成用塗工液、シアンインク層形成用塗工液を各々の厚みが1μmになる様に設け、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクシートを得た。
〈イエローインク層形成用塗工液〉
イエロー染料(化合物Y−1) 3部
ポリビニルアセタール 5.5部
〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕
ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 1部
〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕
ウレタン変性シリコンオイル 0.5部
〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕
メチルエチルケトン 70部
トルエン 20部
〈マゼンタインク層形成用塗工液〉
マゼンタ染料(化合物M−1) 2部
ポリビニルアセタール 5.5部
〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕
ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 2部
〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕
ウレタン変性シリコンオイル 0.5部
〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕
メチルエチルケトン 70部
トルエン 20部
〈シアンインク層形成用塗工液〉
シアン染料(化合物C−1) 1.5部
シアン染料(化合物C−2) 1.5部
ポリビニルアセタール 5.6部
〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕
ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 1部
〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕
ウレタン変性シリコンオイル 0.5部
〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕
メチルエチルケトン 70部
トルエン 20部
(溶融型感熱転写記録用のインクシートの作成)
裏面に融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートシートに下記組成のインク層形成用塗工液を厚みが2μmになる様に塗布乾燥してインクシートを得た。
〈インク層形成用塗工液〉
カルナバワックス 1部
エチレン酢酸ビニル共重合体 1部
〔三井デュポンケミカル社製:EV40Y〕
カーボンブラック 3部
フェノール樹脂〔荒川化学工業(株)製:タマノル521〕 5部
メチルエチルケトン 90部
(顔画像の形成)
受像層と昇華型感熱転写記録用のインクシートのインク側を重ね合わせインクシート側からサーマルヘッドを用いて出力0.23W/ドット、パルス幅0.3〜4.5m秒、ドット密度16ドット/mmの条件で加熱することにより画像に階調性のある人物画像を受像層に形成した。この画像においては上記色素と受像層のニッケルが錯体を形成している。
(文字情報の形成)
OPニス部と溶融型感熱転写記録用のインクシートのインク側を重ね合わせインクシート側からサーマルヘッドを用いて出力0.5W/ドット、パルス幅1.0m秒、ドット密度16ドット/mmの条件で加熱することにより文字情報をOPニス上に形成した。
(表面保護方法)
(表面保護層形成方法)
[活性光線硬化型転写箔1の作成]
0.1μmのフッ素樹脂層の離型層を設けた厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムー2の離型層上に下記組成物を積層し活性光線硬化型転写箔1の作成を行った。
(活性光線硬化性化合物)
新中村化学社製 A−9300/新中村化学社製 EA−1020=35/11.75部
反応開始剤
イルガキュア184日本チバガイギー社製 5部
添加剤不飽和基含有樹脂 48部
その他の添加剤
大日本インキ界面活性剤F−179 0.25部
〈中間層形成塗工液〉 膜厚1.0μm
ポリビニルブチラール樹脂
〔積水化学(株)製:エスレックBX−1〕 3.5部
タフテックスM−1913(旭化成) 5部
硬化剤
ポリイソシアネート
[コロネートHX 日本ポリウレタン製] 1.5部
メチルエチルケトン 90部
塗布後硬化剤の硬化は、50℃、24時間で行った。
〈接着層形成塗工液〉 膜厚0.5μm
ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体
〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254B〕 8部
ポリアクリル酸エステル共重合体
〔日本純薬(株)製:ジュリマーAT510〕 2部
水 45部
エタノール
さらに画像、文字が記録された前記受像体上に前記構成からなる活性光線硬化型転写箔1を用いて表面温度200℃に加熱した、直径5cmゴム硬度85のヒートローラーを用いて圧力150kg/cm2で1.2秒間熱をかけて転写を行なった。
[真正証明及び製造発行情報の取得]
真正証明及び製造発行情報の取得は、図9のICカード判定システムで行なった。
【0106】
作製したカードのチップに記録した固有情報(チップを特定できる固有番号、個人情報(氏名、従業員番号、顔画像))を非接触リーダライターにより読み出し、同時にカード表面に記録した隠し固有情報(チップを特定できる固有番号)を、赤外線カメラで読み出し、チップを特定できる固有番号を抽出照合したところ、同一であり真正であると判断できた。
【0107】
また、チップを故意に破壊し、非接触リーダライターにより読み出したところ読み出しできず、同時にカード表面に記録した隠し固有情報(チップを特定できる固有番号)を、赤外線カメラで読み出し、製造発行情報のデータサーバで照合したところ、同一固有番号を確認し、ICチップを特定できる固有番号、製造ロット、検査記録および個人情報(氏名、従業員番号、顔画像)を、取得することができた。
【0108】
また、真正証明及び製造発行情報の取得は、図10のICカード判定システムで行なった。
【0109】
作製したカードのチップに記録した表面記載個人識別情報(氏名、従業員番号、顔画像)を非接触リーダライターにより読み出し、同時にカード表面に記録した隠し固有情報(チップを特定できる固有番号)を、赤外線カメラで読み出し、チップを特定できる固有番号を抽出照合したところ、同一であり真正であると判断できた。
【0110】
また、チップを故意に破壊し、非接触リーダライターにより読み出したところ読み出しできず、同時にカード表面に記録した隠し固有情報(チップを特定できる固有番号)を、赤外線カメラで読み出し、製造発行情報のデータサーバで照合したところ、同一固有番号を確認し、ICチップを特定できる固有番号、製造ロット、検査記録および個人情報(氏名、従業員番号、顔画像)を、取得することができた。
[実施例2]
ICカードへ記録する隠し固有情報を、図2に示すように、カード断面に記録し、バーコード方式で記録した以外は、実施例1と同様とした。
【0111】
実施例1と同様に、真正証明及び製造発行情報の取得が可能であった。
【0112】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明では、ICチップの情報が改竄、破壊された場合等でも、固有情報と隠し固有情報を読出して照合することで、ICカードの偽変造を判定することができ、安全性を改善することが可能である。
【0113】
請求項2に記載の発明では、隠し固有情報をバーコードで簡単かつ確実に記録することができる。
【0114】
請求項3に記載の発明では、隠し固有情報がカード固有番号を含む情報、または個人識別情報を含む情報であり、ICチップの情報が改竄、破壊された場合等でも固有情報、個人識別情報、製造情報等を取得でき再発行や製造収率向上を図ることができる。
【0115】
請求項4に記載の発明では、一方の支持体に氏名、顔画像を含む個人識別情報が記録される受像層を設け、他方の支持体に筆記可能な筆記層を設ることで、身分証明書カードやクレジットカードなどに広く適用でき、可視情報である個人識別情報と隠し固有情報の照合で真偽判定をすることができる。
【0116】
請求項5に記載の発明では、安全性を改善し、尚且つ製造効率やトレーサビリティを高い次元で改善することが可能なICカードを製造することができる。
【0117】
請求項6に記載の発明では、安全性を改善し、尚且つ製造効率やトレーサビリティを高い次元で改善することが可能なICカードを製造することができる。
【0118】
請求項7に記載の発明では、個人識別情報を保護する保護層を設けることで、摩耗や薬品などから、また、落下、コイン等の圧力に対して耐久性が向上する。
【0119】
請求項8に記載の発明では、データサーバーに、少なくとも固有情報と隠し固有情報、及び/または隠し情報と個人識別情報を対応させて保存することで、ICチップのデータが改竄、故意に破壊または、カード表面記載事項の改竄、偽造が行われても、真正証明ができるとともに、製造上の検査等で容易にデータサーバより固有情報、個人識別情報、製造情報等を取得でき再発行や製造収率向上を図ることができる。
【0120】
請求項9に記載の発明では、隠し固有情報を熱転写により簡単かつ確実に設けることができる。
【0121】
請求項10に記載の発明では、ICチップのデータが改竄、故意に破壊または、カード表面記載事項の改竄、偽造が行われても、ICカードの固有情報と隠し固有情報を読み取り照合することで、簡単かつ確実に真正と偽変造とを判定することができる。
【0122】
請求項11に記載の発明では、隠し固有情報とカード表面に記載された個人識別情報を読み取り、隠し固有情報と個人識別情報を照合し、真偽の判定を行うことで、簡単かつ確実に真正と偽変造とを判定することができる。
【0123】
請求項12に記載の発明では、データサーバーに、少なくとも固有情報と隠し固有情報を対応させて保存することで、ICチップのデータが改竄、故意に破壊または、カード表面記載事項の改竄、偽造が行われても、ICカードの固有情報と隠し固有情報のいずれか1つの情報を読み取り照合することで、簡単かつ確実に真正と偽変造とを判定することができるとともに、製造上や発行後の検査等で容易にデータサーバより情報を取得でき再発行や製造収率向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ICカードを一部破断した平面図である。
【図2】ICカードの層構成を示す図である。
【図3】ICカードの斜視図である。
【図4】ICカード製造装置の概略構成図である。
【図5】打抜金型装置の全体概略斜視図である。
【図6】打抜金型装置の主要部の正面端面図である。
【図7】隠し固有情報記録装置の斜視図である。
【図8】隠し固有情報記録装置の斜視図である。
【図9】ICカード判定システムの概略構成図である。
【図10】ICカード判定システムの概略構成図である。
【符号の説明】
1 ICカード
10 第1の支持体
20 第2の支持体
31,32 接着層
33 受像層
34 筆記層
35 保護層
100 ICカード製造装置
110 固有情報記録工程
120 塗工工程
130 載置工程
140 圧着工程
150 打ち抜き工程
160 隠し固有情報記録工程
170 個人識別情報記録工程
180 保護層形成工程
190 情報保存工程
191 データサーバー
200 ICカード判定システム
210 情報読取手段
220 判定手段
C ICモジュール
C1 ICチップ
C2 アンテナ
C3 氏名
C4 顔画像
C6 バーコード[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a non-contact type electronic card storing personal information or the like requiring security such as forgery and alteration prevention, or an IC card suitable for application to a system, an IC card manufacturing method and an IC card manufacturing apparatus, and The present invention relates to an IC card determination system.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, magnetic cards that record data by a magnetic recording method have been widely used as identification cards (ID cards) and credit cards. However, since magnetic cards can rewrite data relatively easily, data is not sufficiently protected from tampering, they are easily affected by external influences due to magnetism, data protection is not sufficient, and recording capacity is small. There were problems such as. Therefore, in recent years, IC cards incorporating an IC chip have begun to spread.
[0003]
The IC card reads and writes data from and to an external device via an electric contact provided on the surface or a loop antenna inside the card. The IC card has a larger storage capacity than the magnetic card and has greatly improved security. In particular, a non-contact type IC card which has an internal antenna for exchanging information between the IC chip and the outside inside the card and has no electric contact outside the card is a contact type IC card having electric contact on the card surface. Compared to ID cards, they are used for applications requiring high data confidentiality and forgery / falsification prevention, such as ID cards.
[0004]
As such an IC card, for example, there is a card in which a first support and a second support are bonded via an adhesive, and an IC module having an IC chip and an antenna is sealed in the adhesive layer (for example, , Patent Document 1).
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-2000-182019 (
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Since the IC card described in
[0007]
However, although the durability has been improved to some extent, sufficient durability has not been obtained in various situations, and if the IC chip is broken or the IC card is damaged and pulled, electrical operation becomes impossible. Problems such as the inability to confirm card identification information and personal identification information have occurred.
[0008]
Also, if a malicious third party intentionally falsifies or destroys the data in the IC chip, it becomes difficult to determine whether the IC card or IC chip is genuine or the IC card or IC chip breaks down during the manufacturing process. It was difficult to judge whether it was a thing. Conventionally, an IC chip is provided with unique information for card identification or personal identification information so that it cannot be easily read and a serial number is engraved on the surface with a laser or the like so as to be visible. However, since it is visible, tampering with the serial number or the like left is not enough to prevent a forgery against malicious third parties. In addition, by imprinting a visible mark on the surface, the design of the card surface was regulated, or the card was easily misused by a malicious third party.
[0009]
Also, in the process of manufacturing a card, if the information in the IC chip cannot be read, it takes time to investigate the cause and conduct a re-production, and the re-issuance, production yield, and efficiency are reduced. there were.
[0010]
The present invention has been made in view of the above points, and is an IC card, an IC card manufacturing method, an IC card manufacturing apparatus, and an IC capable of improving safety and improving manufacturing efficiency and traceability at a high level. It is intended to provide a card judgment system.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems and achieve the object, the present invention is configured as follows.
[0012]
The invention according to
Specific information is recorded on the IC chip in a card manufacturing step or a card issuing step, and hidden specific information is recorded on a card surface and / or a cross section of the card with an infrared absorbing material which is substantially invisible in a visible light region. It is an IC card.
[0013]
According to the first aspect of the present invention, even if the information of the IC chip is falsified or destroyed, it is possible to determine the forgery or falsification of the IC card by reading and collating the unique information and the hidden unique information. It is possible to improve safety.
[0014]
The invention according to claim 2 is the IC card according to
[0015]
According to the second aspect of the present invention, the hidden unique information can be simply and reliably recorded by the barcode.
[0016]
The invention according to claim 3 is the IC card according to
[0017]
According to the third aspect of the present invention, the hidden unique information is information including a card unique number or information including personal identification information. Identification information, manufacturing information, and the like can be acquired, and re-issuance and manufacturing yield can be improved.
[0018]
The invention according to claim 4 is characterized in that an image receiving layer on which personal identification information including a name and a face image is recorded is provided on the one support, and a writable writing layer is provided on the other support. An IC card according to any one of
[0019]
According to the invention described in claim 4, an image receiving layer on which personal identification information including a name and a face image is recorded is provided on one support, and a writable writing layer is provided on the other support. The present invention can be widely applied to an identification card, a credit card, and the like, and can determine the authenticity by collating personal identification information, which is visible information, with hidden unique information.
[0020]
According to a fifth aspect of the present invention, unique information is recorded on an IC chip of an IC module having an IC chip and an antenna at a card manufacturing stage or a card issuing stage, and an adhesive is provided between two opposing supports by coating. The IC module was placed at a predetermined position between the supports, and the two opposing supports were bonded together to form a card base, and the card base was punched into a card shape to form an IC card, which was then punched. An IC card manufacturing method characterized by providing hidden unique information made of an infrared absorbing material invisible in a visible light region on a card surface or a cross section of the IC card, and providing personal identification information on the card surface and in the IC chip.
[0021]
According to the fifth aspect of the present invention, it is possible to manufacture an IC card capable of improving safety and improving manufacturing efficiency and traceability at a high level.
[0022]
According to a sixth aspect of the present invention, there is provided a unique information recording step of recording unique information on an IC chip of an IC module having an IC chip and an antenna at a card manufacturing stage or a card issuing stage, and an adhesive between two opposing supports. A coating step of providing the IC module at a predetermined position between the supports, and a pressure bonding step of bonding the two opposite supports to form a card base material. A punching step of punching the card base material into a card shape to form an IC card, and a hidden unique information recording step of providing hidden unique information made of an infrared absorbing material that is invisible in a visible light region on a card surface or a cross section of the punched IC card. And a personal identification information recording step of providing personal identification information on the card surface and in the IC chip. .
[0023]
According to the sixth aspect of the present invention, it is possible to manufacture an IC card capable of improving safety and improving manufacturing efficiency and traceability at a high level.
[0024]
The invention according to claim 7 is the IC card manufacturing apparatus according to claim 6, further comprising a protective layer forming step of providing a protective layer for protecting the personal identification information.
[0025]
According to the seventh aspect of the present invention, by providing the protective layer for protecting the personal identification information, the durability against abrasion, chemicals and the like, and against the pressure of falling, coins, etc. is improved.
[0026]
According to the invention described in claim 8, a data server that stores card manufacturing and / or card issuing information data associates at least the unique information with the hidden unique information and / or the hidden information with the personal identification information. 8. The IC card manufacturing apparatus according to claim 6, further comprising an information storing step of storing.
[0027]
According to the eighth aspect of the present invention, at least the unique information and the hidden unique information and / or the hidden information and the personal identification information are stored in the data server in association with each other, so that the data of the IC chip is falsified or intentionally. Can be authenticated even if the card surface is tampered with or falsified or forged, and the unique information, personal identification information, manufacturing information, etc. can be easily obtained from the data server during manufacturing inspections and reissued And the production yield can be improved.
[0028]
The invention according to claim 9 is the IC card manufacturing apparatus according to claim 6, wherein in the unique information recording step, the hidden unique information is provided by thermal transfer.
[0029]
According to the ninth aspect, the hidden unique information can be easily and reliably provided by thermal transfer.
[0030]
According to a tenth aspect of the present invention, there is provided an information reading means for reading the unique information and the hidden unique information of the IC card according to any one of the first to fourth aspects, and the unique information from the information reading means. An IC card determination system including a determination unit that checks hidden unique information and determines whether the information is true or false.
[0031]
According to the tenth aspect of the present invention, even if the data of the IC chip is falsified or intentionally destroyed, or the falsification or forgery of the information on the card surface is performed, the unique information of the IC card and the hidden unique information are read and compared. By doing so, the authenticity and the forgery can be easily and reliably determined.
[0032]
According to an eleventh aspect of the present invention, there is provided an information reading means for reading the hidden unique information according to any one of the first to fourth aspects and personal identification information written on a card surface, and the information reading means. An IC card determination system comprising a determination unit for verifying the hidden unique information and the personal identification information to determine the authenticity.
[0033]
According to this invention, the hidden unique information and the personal identification information written on the card surface are read, the hidden unique information is compared with the personal identification information, and the authenticity is determined. The authenticity and the forgery can be reliably determined.
[0034]
According to a twelfth aspect of the present invention, there is provided a data server in which the unique information and the hidden unique information of the IC card according to any one of the first to fourth aspects are stored in association with each other. 4. An information reading means for reading the unique information and the hidden unique information of the IC card described in any one of the items 4, and any one of the unique information and the hidden unique information from the information reading means and stored in the data server. An IC card determination system characterized in that it has a determination unit that verifies one of the unique information and the hidden unique information and determines whether the information is true or false or obtains information.
[0035]
According to the twelfth aspect of the present invention, by storing at least the unique information and the hidden unique information in the data server in association with each other, the data of the IC chip is falsified, intentionally destroyed, or falsified on the card surface. Even if forgery is performed, by reading and collating any one of the unique information of the IC card and the hidden unique information, it is possible to easily and reliably determine authenticity and forgery, Information can be easily obtained from the data server by inspection after issuance or the like, and re-issuance and improvement in manufacturing yield can be achieved.
[0036]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of an IC card, an IC card manufacturing method, an IC card manufacturing apparatus, and an IC card forgery / falsification determination system of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. However, the present invention is not limited to this embodiment. .
[0037]
First, the IC card of the present invention will be described. FIG. 1 is a plan view of the IC card partially cut away, and FIG. 2 is a diagram showing a layer configuration of the IC card. The
[0038]
An image receiving layer 33 is provided on one of the first supports 10, and personal identification information including a name C3 and a face image C4 is recorded on the image receiving layer 33. The other
[0039]
The image receiving layer 33 is provided with a protective layer 35 for protecting personal identification information. By providing the protective layer 35, the durability against abrasion, chemicals and the like, and against the pressure of falling, coins and the like is improved.
[0040]
The
[0041]
In FIG. 1, the hidden unique information is recorded on the card surface with an infrared absorbing material that is substantially invisible in the visible light region, but as shown in FIG. It may be recorded with an absorbent material. In the embodiment of FIG. 3, the hidden unique information is recorded on the card cross section 1a by the barcode C6, but may be recorded on the surface of the card by a barcode, and the hidden unique information is easily and reliably recorded by the barcode C6. Can be recorded.
[0042]
In this
[0043]
The hidden unique information is information including a card unique number or information including personal identification information. Even if the information of the IC chip is falsified or destroyed, the unique information, personal identification information, manufacturing information, etc. can be obtained. Reissue and improvement of the production yield can be achieved.
[0044]
Next, an IC card manufacturing method and an IC card manufacturing apparatus will be described. 4 is a schematic configuration diagram of an IC card manufacturing apparatus, FIG. 5 is an overall schematic perspective view of a punching die apparatus, FIG. 6 is a front end view of a main part of the punching die apparatus, and FIGS. It is a perspective view of an information recording device.
[0045]
The IC card manufacturing apparatus 100 of this embodiment includes a unique information recording step 110, a coating step 120, a placing step 130, a pressure bonding step 140, a punching step 150, a hidden unique
[0046]
In the unique information recording step 110, unique information is recorded on the IC chip C1 of the IC module C at the card manufacturing stage or the card issuing stage. In this embodiment, the serial number, manufacturing lot, inspection information, manufacturer, and personal identification information of the IC chip C1 are stored in the IC chip C1 by the reader /
[0047]
In the coating step 120, an adhesive is provided between two opposing supports by coating. In this embodiment, a
[0048]
Further, a
[0049]
In the mounting step 130, the IC module is mounted at a predetermined position between the supports. In this embodiment, the
[0050]
In the crimping step 140, a card substrate is formed by bonding two opposing supports. In this embodiment, the
[0051]
In the punching step 150, the card base material is punched into a card shape to form an IC card. In this embodiment, as shown in FIGS. 5 and 6, the punching die
[0052]
In the hidden unique
[0053]
In the personal identification information recording step 170, personal identification information is provided on the card surface and in the IC chip. In this embodiment, the personal identification information is recorded on the card surface by the recording head 171, and is written on the IC chip by the reader /
[0054]
In the protection layer forming step 180, a protection layer for protecting personal identification information is provided. In this embodiment, the transfer foil 182 provided on the
[0055]
In the information storage step 190, at least the unique information and the hidden unique information are stored in the
[0056]
By storing at least the unique information and the hidden unique information in the
[0057]
FIG. 9 is a schematic configuration diagram of the IC card determination system. The IC card determination system 200 according to this embodiment includes a
[0058]
The
[0059]
The information reading unit 210 includes, for example, a non-contact reader / writer, an infrared camera 5, and the like. The information reading unit 210 reads the unique information of the
[0060]
The determining means 220 is composed of, for example, a computer, and checks the unique information from the information reading means 210 against the hidden unique information (step a1). The collation method is not particularly limited, and a known collation method can be used.
[0061]
If the unique information and the hidden unique information match, it is determined that the information is authentic (step a2), and if they do not match, it is determined that the information is not authentic but forgery (step a3).
[0062]
In this way, even if the data of the IC chip C1 is tampered with, intentionally destroyed, or tampered with, or forged, the information on the card surface, the unique information of the
[0063]
When it is impossible to read any one of the unique information and the hidden unique information from the information reading means 210, the determination unit 220 determines whether any one of the read information, the unique information stored in the
[0064]
If either one of the unique information or the hidden unique information recorded on the
[0065]
In this way, by storing at least the unique information and the hidden unique information in the
[0066]
Hereinafter, the IC card of the present invention will be described in detail.
[Unique information and hidden unique information]
The unique information recorded on the IC card of the present invention includes an identification number for identifying the IC card, a production management lot number, inspection information and an encryption key, and personal identification information (name, address, employee number, face image, etc.). ), Manufacturer, issuer number, etc., as long as they are individually identifiable information. The information may be encrypted, and it is preferable to use a known encryption and collation method from the viewpoint of security, and may include the information to be encrypted and collated. The form of the hidden unique information is not particularly limited, such as a number, a symbol, a character, an image, a barcode, or a combination as long as it can be read and identified, but is preferably a barcode.
[0067]
The unique information and the hidden unique information include production issue information.
[Infrared absorbing material]
In the present invention, the hidden unique information is characterized by being formed by an infrared absorbing material, and it is preferable to form information on the card surface by printing, transfer foil, engraving, and thermal transfer by the infrared absorbing material. Among them, it is particularly preferable to form the infrared absorbing material on the card surface or the cross section of the card by thermal transfer, melt thermal transfer or sublimation thermal transfer.
[0068]
A typical example of the infrared absorbing substance is an organic dye having an absorption in an infrared region (800 nm to 1100 nm), preferably an organic dye which passes through a visible region and an infrared region and has a main absorption in an infrared region. Above all, any material may be used as long as it has substantially no absorption in the visible region and has absorption in the infrared region (800 nm to 1100 nm). Many compounds are known as infrared absorbing dyes, for example, cyanine dyes and oxonol dyes.
[0069]
The infrared-absorbing substance used in the present invention has substantially no absorption in the visible region, and any substance having absorption in the infrared region may be used.A thiopyrylium squarylium dye, a thiopyrylium croconium dye, Dyes selected from pyrylium squarylium dyes and pyrylium croconium dyes are preferred.
[0070]
An example of the infrared absorbing material is IR-820B manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.
[Support]
As the support of the present invention, for example, polyester resins such as polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polyethylene terephthalate / isophthalate copolymer, polyethylene, polypropylene, polyolefin resins such as polymethylpentene, polyvinyl fluoride, polyvinylidene fluoride, Polyfluoroethylene-based resins such as polytetrafluoroethylene and ethylene-tetrafluoroethylene copolymer; polyamides such as nylon 6 and nylon 6.6; polyvinyl chloride; vinyl chloride / vinyl acetate copolymer; Vinyl acetate copolymer, ethylene / vinyl alcohol copolymer, polyvinyl alcohol, vinyl polymer such as vinylon, biodegradable aliphatic polyester, biodegradable polycarbonate, biodegradable polylactic acid, biodegradable polyvinyl alcohol Biodegradable resins such as biodegradable cellulose acetate and biodegradable polycaprolactone; cellulose resins such as cellulose triacetate and cellophane; polymethyl methacrylate, polyethyl methacrylate, polyethyl acrylate, polyacrylic acid Acrylic resin such as butyl, etc., synthetic resin sheet such as polystyrene, polycarbonate, polyarylate, polyimide, etc., or paper such as woodfree paper, thin paper, glassine paper, parchment paper, etc., single-layered body such as metal foil, or two or more layers of these A laminate. The thickness of the support of the present invention is 30 to 300 μm, preferably 50 to 200 μm. When the thickness is 50 μm or less, heat shrinkage or the like is caused at the time of bonding the first support and the second support, which is a problem.
[0071]
In the present invention, the support preferably has a thermal shrinkage at 150 ° C./30 min of not more than 1.2% in longitudinal (MD) and not more than 0.5% in transverse (TD). When an adhesive is applied or laminated from both surfaces of the first support and the second support, the support undergoes thermal shrinkage due to temperature, and the subsequent cutting process and printing process are performed. Positioning was difficult. However, as in the present invention, it is necessary to use an adhesive that adheres at a low temperature and a support having a heat shrinkage of not more than 1.2% in the longitudinal (MD) and not more than 0.5% in the transverse (TD) at 150 ° C./30 min. As a result, the conventional problem could be solved without shrinkage of the support.
[0072]
In the present invention, the heat shrinkage at 150 ° C./30 min obtained by mixing a white pigment in order to improve the concealing property or performing an annealing treatment in order to reduce the heat shrinkage is vertical (MD). It is preferable to use a support having a thickness of 1.2% or less and a lateral (TD) of 0.5% or less. It was confirmed that if the height (MD) is 1.2% or more and the width (TD) is 0.5% or more, the above-mentioned post-processing becomes difficult due to shrinkage of the support. In addition, the support may be subjected to an easy-contact treatment for improving post-processing adhesion, or may be subjected to an antistatic treatment for chip protection.
[0073]
Specifically, U2 series, U4 series, UL series manufactured by Teijin Dupont Film Co., Ltd., Crisper G series manufactured by Toyobo Co., Ltd., E00 series, E20 series, E22 series, X20 series, E40 series manufactured by Toray Industries, Inc. E60 series QE series can be used preferably.
[0074]
The second support may optionally be provided with an image receiving layer and a cushion layer for forming a face image of the card user. Preferably, an image element is provided on the surface of the personal authentication card base, and at least one selected from an authentication identification image such as a face image, an attribute information image, and format printing is provided.
[0075]
Known resins can be used for the image receiving layer, and examples thereof include polyvinyl chloride resins, copolymer resins of vinyl chloride and other monomers (eg, isobutyl ether, vinyl propionate, etc.), polyester resins, poly (meth) resins. Copolymers of acrylic acid esters, polyvinylpyrrolidone, polyvinyl acetal resin, polyvinyl butyral resin, polyvinyl alcohol, polycarbonate, cellulose triacetate, polystyrene, styrene and other monomers (for example, acrylate, acrylonitrile, ethylene chloride, etc.) , Vinyl toluene acrylate resin, polyurethane resin, polyamide resin, urea resin, epoxy resin, phenoxy resin, polycaprolactone resin, polyacrylonitrile resin, and modified products thereof, and the like. Preferred are polyvinyl chloride resins, copolymers of vinyl chloride and other monomers, polyester resins, polyvinyl acetal resins, polyvinyl butyral resins, copolymers of styrene and other monomers, epoxy Resin.
[0076]
As a material for forming the cushion layer of the present invention, a photocurable resin and polyolefin described in Japanese Patent Application No. 2001-1693 are preferable. For example, polyethylene, polypropylene, ethylene-vinyl acetate copolymer, ethylene-ethyl acrylate copolymer, styrene-butadiene-styrene block copolymer, styrene-isoprene-styrene block copolymer, styrene-ethylene-butadiene-styrene block Those having flexibility and low heat conductivity, such as a copolymer, a styrene-hydrogenated isoprene-styrene block copolymer, and polybutadiene, are suitable.
<Writing layer>
The writing layer is a layer that allows writing on the back surface of the IC card. As such a writing layer, for example, inorganic fine powders such as calcium carbonate, talc, diatomaceous earth, titanium oxide, and barium sulfate are contained in a film of a thermoplastic resin (polyolefins such as polyethylene, various copolymers, etc.). Can be formed. It can be formed with the "writing layer" described in JP-A-1-205155. The writing layer is formed on the surface of the support on which the plurality of layers are not stacked.
<Adhesive layer>
As the adhesive layer of the present invention, a hot melt adhesive used for an IC card is used, but is not particularly limited, and a commonly used adhesive can be used. The main components of the hot melt adhesive include, for example, ethylene / vinyl acetate copolymer (EVA), polyester, polyamide, thermoplastic elastomer, and polyolefin. However, in the present invention, the layer is damaged when the card base is easily warped or when a layer weak to high-temperature processing such as an image receiving layer for image formation by thermal transfer is provided on the card surface. Alternatively, it is preferable that the bonding is performed at a temperature of 80 ° C. or less when bonding via an adhesive because of problems such as heat shrinkage of the card base material and deterioration of dimensions and positional accuracy at the time of bonding for bonding at a high temperature. Furthermore, it is preferable that it is 10-80 degreeC, More preferably, it is 20-80. Among the low-temperature adhesives, specifically, a reactive hot-melt adhesive is preferable.
[0077]
Moisture-curable materials as reactive hot-melt adhesives are disclosed in JP-A-2000-036026, JP-A-2000-219855, JP-A-2000-212278, JP-A-2000-219855, and Japanese Patent Application No. 2000-369855. JP-A-10-316959, JP-A-11-5964 and the like are disclosed as photocurable adhesives.
[0078]
Any of these adhesives may be used, and it is preferable to use a material which is not limited in the present invention.
[0079]
The thickness of the adhesive is preferably from 10 to 600 μm, more preferably from 10 to 500 μm, and still more preferably from 10 to 450 μm, including the IC module as an electronic component within the scope of the present invention.
[Electronic components (IC modules)]
The electronic component (IC module) indicates an information recording member, and specifically includes an IC chip for electrically storing information of a user of the IC card and a coil-shaped antenna connected to the IC chip. It is an IC module. The IC chip is a memory only or a microcomputer in addition to the memory. In some cases, the electronic component may include a capacitor. The present invention is not limited to this, and is not particularly limited as long as it is an electronic component necessary for the information recording member.
[0080]
The IC module has an antenna coil. When the IC module has an antenna pattern, any method such as conductive paste printing, copper foil etching, and winding welding may be used. As the printed circuit board, a thermoplastic film such as polyester is used, and when heat resistance is required, polyimide is advantageous. The bonding between the IC chip and the antenna pattern is performed by using a conductive adhesive such as a silver paste, a copper paste, or a carbon paste (EN-4000 series of Hitachi Chemical Co., Ltd., XAP series of Toshiba Chemical Co., Ltd.), or an anisotropic conductive film (Hitachi Chemical). It is known that a method using an industrial anisorm or the like or a method of performing solder bonding is used, but any method may be used.
[0081]
In order to fill the resin after placing the parts including the IC chip in a predetermined position in advance, the joint may come off due to the shearing force due to the flow of the resin, or the smoothness of the surface may be reduced due to the flow or cooling of the resin. In order to eliminate damage or lack of stability, a resin layer is formed on a substrate sheet in advance, and the electronic component is sealed with a porous resin film or a porous foam in order to enclose the component in the resin layer. It is preferably used in the form of a porous resin film, a flexible resin sheet, a porous resin sheet or a nonwoven fabric sheet. For example, a method described in Japanese Patent Application No. 11-105476 or the like can be used.
[0082]
For example, non-woven supports include mesh-like fabrics such as non-woven fabrics, and plain-, twill-, and satin-woven fabrics. Further, a woven fabric having a pile called moquette, plush velor, seal, velvet, or suede can be used. Examples of the material include polyamides such as nylon 6, nylon 66, and nylon 8, polyesters such as polyethylene terephthalate, polyolefins such as polyethylene, polyvinyl alcohol, polyvinylidene chloride, polyvinyl chloride, polyacrylonitrile, acrylamide, and methacryl. Acrylic resin such as amide, synthetic resin such as polyvinylidene cyanide, polyfluoroethylene, polyurethane, etc., natural fiber such as silk, cotton, wool, cellulose, cellulose ester, regenerated fiber (rayon, acetate), aramid fiber And fibers obtained by combining one or two or more selected from the group consisting of: Among these fiber materials, polyamide-based nylon such as nylon 6, nylon 66, etc., acrylic-based such as polyacrylonitrile, acrylamide, methacrylide, polyester-based such as polyethylene terephthalate, cellulose-based recycled fiber, and rayon-based cellulose ester are preferred. And acetate and aramid fibers.
[0083]
Further, since the IC chip has a low point pressure strength, it is preferable to have a metal reinforcing plate as a reinforcing structure near the IC chip. The total thickness of the electronic component is preferably from 10 to 300 μm, more preferably from 30 to 300 μm, and still more preferably from 30 to 250 μm.
[Method of providing an electronic component having a predetermined thickness between a first support and a second support]
As a manufacturing method for providing a predetermined electronic component between the first support and the second support of the present invention, a heat bonding method, an adhesive bonding method, and an injection molding method are known. It may be bonded by any method. In addition, the first support and the second support may be subjected to format printing or information recording before or after lamination, offset printing, gravure printing, silk printing, screen printing, intaglio printing, letterpress printing, It can be formed by any method such as an ink jet method, a sublimation transfer method, an electrophotographic method, and a heat melting method.
[0084]
The method for manufacturing an IC card according to the present invention includes a step of providing an adhesive member which is a solid or a viscous body in a normal temperature state and which is softened in a heated state on a card support, and disposing an electronic component on the support. Arranging a surface support provided with an adhesive member so as to cover the electronic component on the support; and arranging the support, the electronic component and the surface under a predetermined pressure and heating condition. And a step of bonding the support to the support.
It is preferable that the solid material or the adhesive member which is softened in the heated state of the viscous body is bonded to the adhesive member by forming the adhesive itself in a sheet shape and melting the adhesive itself at room temperature or by injection molding.
[0085]
The temperature at which the predetermined electronic component can be bonded between the first support and the second support is preferably 80 ° C. or lower, more preferably 0 ° C. to 80 ° C., and even more preferably 20 ° C. to 70 ° C. ° C. After the bonding, it is preferable to provide a cooling step to reduce the warpage of the support. The cooling temperature is preferably 70C or lower, more preferably -10C to 70C, and even more preferably 10C to 60C.
[0086]
At the time of bonding, it is preferable to perform heating and pressurization in order to improve the surface smoothness of the base material and the adhesion of a predetermined electronic component between the first support and the second support. It is preferable to manufacture by a lamination method or the like. Further, in consideration of cracking of IC parts, it is preferable to use a flat press type in which a roller which is close to line contact and to which an excessive bending force is applied even with a slight displacement is avoided. Heating is preferably at 10 to 120 ° C, more preferably at 30 to 100 ° C. Pressurization is 0.1-300kgf / cm 2 Is more preferable, and more preferably 0.1 to 100 kgf / cm 2 It is. An IC chip with a higher pressure will break. The heating and pressurizing time is preferably 0.1 to 180 sec, more preferably 0.1 to 120 sec.
[0087]
The laminated single sheet or continuous coated lami roll formed as a continuous sheet by the adhesive laminating method or the resin injection method is allowed to stand for a predetermined time corresponding to a predetermined curing time of the adhesive, and then the authentication identification image and the bibliographic information are changed. The recording may be performed, and then the recording medium may be formed into a predetermined card size. As a method of forming a predetermined card size, a punching method, a cutting method, and the like are mainly selected.
<General description of IC card image forming method>
The IC card of the present invention is provided with an image element, and is formed on the image or print surface side on a substrate provided with at least one selected from an authentication identification image such as a face image, an attribute information image, and format printing. is there.
[0088]
The face image is usually a full-color image having a gradation, and is produced by, for example, a sublimation-type thermal transfer recording method, a silver halide color photographic method, or the like. The character information image is composed of a binary image and is produced by, for example, a fusion type thermal transfer recording system, a sublimation type thermal transfer recording system, a silver halide color photographic system, an electrophotographic system, an ink jet system, or the like. In the present invention, it is preferable to record an authentication identification image such as a face image and an attribute information image by a sublimation type thermal transfer recording method.
[0089]
The attribute information is a name, an address, a date of birth, a qualification, and the like. The attribute information is usually recorded as character information, and a fusion-type thermal transfer recording method is generally used. Format printing or information recording may be performed, by any method such as offset printing, gravure printing, silk printing, screen printing, intaglio printing, letterpress printing, inkjet method, sublimation transfer method, electrophotographic method, heat melting method, etc. Can be formed.
[0090]
Further, for the purpose of preventing forgery and falsification, watermark printing, hologram, fine print, and the like may be adopted. The forgery and alteration prevention layer is selected as appropriate from printed matter, hologram, bar code, matte pattern, fine pattern, ground pattern, uneven pattern, etc., visible light absorbing color material, ultraviolet absorbing material, infrared absorbing material, fluorescent brightening material, metal It consists of a vapor deposition layer, a glass vapor deposition layer, a bead layer, an optical change element layer, a pearl ink layer, an adjacent pigment layer, and the like.
[Sublimation image forming method]
The sublimation type thermal transfer recording ink sheet can be composed of a support and a sublimable dye-containing ink layer formed thereon.
-Support-
The support is not particularly limited as long as it has good dimensional stability and can withstand heat at the time of recording with the thermal head, and a conventionally known support can be used.
-Sublimable dye-containing ink layer-
The sublimable dye-containing ink layer basically contains a sublimable dye and a binder.
[0091]
Examples of the sublimable dye include a cyan dye, a magenta dye and a yellow dye.
[0092]
As the cyan dye, JP-A-59-78896, JP-A-59-227948, JP-A-60-24966, JP-A-60-53563, JP-A-60-130735, JP-A-60-131292, JP-A-60-239289, JP-A-61-19396, JP-A-61-22993, JP-A-61-31292, JP-A-61-31467, JP-A-61-35994, JP-A-61-49893, and JP-A-61-49893. Nos. 61-148269, 62-191191, 63-91288, 63-91287, 63-290793, naphthoquinone-based dyes, anthraquinone-based dyes, and azomethine-based dyes And the like.
[0093]
As the magenta dye, JP-A-59-78896, JP-A-60-30392, JP-A-60-30394, JP-A-60-253595, JP-A-61-262190, JP-A-63-5992, Examples thereof include anthraquinone dyes, azo dyes, and azomethine dyes described in JP-A-63-205288, JP-A-64-159, and JP-A-64-63194.
[0094]
Examples of yellow dyes include JP-A-59-78896, JP-A-60-27594, JP-A-60-31560, JP-A-60-53565, JP-A-61-12394, and JP-A-63-122594. Examples thereof include methine dyes, azo dyes, quinophthalone dyes and anthrisothiazole dyes described in each publication.
[0095]
A particularly preferred sublimable dye is azomethine obtained by coupling a compound having an open-chain or closed-type active methylene group with an oxidized form of a p-phenylenediamine derivative or an oxidized form of a p-aminophenol derivative. An indoaniline dye obtained by a coupling reaction with a dye and an oxidized form of a phenol or naphthol derivative or a p-phenylenediamine derivative or an oxidized form of a p-aminophenol derivative.
[0096]
When a metal ion-containing compound is compounded in the image receiving layer, a sublimable dye that reacts with the metal ion-containing compound to form a chelate is preferably included in the sublimable dye-containing ink layer. Such chelate-forming sublimable dyes are described in, for example, JP-A-59-78893, JP-A-59-109349, JP-A-2-213303, JP-A-2-214719, and JP-A-2-203742. And cyan dyes, magenta dyes and yellow dyes capable of forming at least bidentate chelates.
[0097]
A preferred sublimable dye capable of forming a chelate can be represented by the following general formula.
[0098]
X1-N = N-X2-G
However, in the formula, X1 represents an aromatic carbon ring in which at least one ring is composed of 5 to 7 atoms, or a group of atoms necessary for completing a heterocyclic ring, and represents a carbon atom bonded to an azo bond. At least one of the adjacent atoms is a nitrogen atom or a carbon atom substituted with a chelating group. X2 represents an aromatic heterocyclic ring or an aromatic carbocyclic ring in which at least one ring is composed of 5 to 7 atoms. G represents a chelating group.
[0099]
For any sublimable dye, the sublimable dye contained in the sublimable dye-containing ink layer may be any of a yellow dye, a magenta dye, and a cyan dye as long as the image to be formed is a single color. Depending on the color tone of the image to be formed, two or more of the three dyes or other sublimable dyes may be contained. The amount of the sublimable dye used is usually 1 m 2 0.1 to 20 g, preferably 0.2 to 5 g.
[0100]
The binder for the ink layer is not particularly limited, and a conventionally known binder can be used. Further, conventionally known various additives can be appropriately added to the ink layer.
[0101]
Sublimation type thermal transfer recording ink sheet is prepared by dispersing or dissolving the various components forming the ink layer in a solvent to prepare an ink layer forming coating liquid, coating this on the surface of the support, It can be manufactured by drying. The thickness of the ink layer thus formed is usually from 0.2 to 10 μm, preferably from 0.3 to 3 μm.
[0102]
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to Examples, but embodiments of the present invention are not limited thereto. In the following, “parts” indicates “parts by weight”.
[Example 1]
Hereinafter, embodiments of the present invention will be specifically described. Example 1 is shown in FIGS.
(adhesive)
Curable hot melt adhesive;
Macroplast QR3460 (a moisture-curable adhesive) manufactured by Henkel was used.
(IC module);
An IC chip having a thickness of 65 μm and a size of 3 × 3 mm square is bonded to a support having a thickness of 38 μm on which an antenna pattern is formed by etching and a conductive adhesive having a thickness of 20 μm, and a 120 μm thick 4 × 4 mm plate-shaped reinforcing plate made of SUS301 is formed. Was bonded to the side opposite to the circuit surface with an epoxy resin having a thickness of 10 μm to produce an IC module.
(First support on the surface)
<
A coating liquid for forming a first image receiving layer, a coating liquid for forming a second image receiving layer, and a coating liquid for forming a third image receiving layer having the following compositions are applied and dried in this order on the surface that has been subjected to corona discharge treatment to 188 μm. The image receiving layer was formed by laminating so as to have a thickness of 0.2 μm, 2.5 μm, and 0.5 μm.
<Coating liquid for forming first image receiving layer>
9 parts of polyvinyl butyral resin
[Sekisui Chemical Co., Ltd .: S-REC BL-1]
1 part of isocyanate
[Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd .: Coronate HX]
80 parts of methyl ethyl ketone
<Coating liquid for forming second image receiving layer>
6 parts of polyvinyl butyral resin
[Sekisui Chemical Co., Ltd .: S-REC BX-1]
Metal ion containing compound (Compound MS) 4 parts
80 parts of methyl ethyl ketone
<Coating liquid for forming third image receiving layer>
2 parts polyethylene wax
[Toho Chemical Industry Co., Ltd .: Hitec E1000]
Urethane-modified ethylene acrylic acid copolymer 8 parts
[Toho Chemical Industry Co., Ltd .: Hitec S6254]
0.1 part of methylcellulose [Shin-Etsu Chemical Co., Ltd .: SM15]
90 parts of water
(Format printing)
A logo and an OP varnish were sequentially printed by a resin letterpress printing method.
(Second support on back)
(Create writing layer)
A coating liquid for forming a first writing layer, a coating liquid for forming a second writing layer, and a coating liquid for forming a third writing layer having the following compositions are applied in this order to the surface of the support 2 which has been subjected to corona discharge treatment to 188 μm and dried. Then, a writing layer was formed by laminating the layers so that their thicknesses became 5 μm, 15 μm, and 0.2 μm.
<Coating liquid for forming first writing layer>
Polyester resin [Toyobo Co., Ltd .: Byron 200] 8 parts
1 part of isocyanate
[Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd .: Coronate HX]
Carbon black trace
1 part of titanium dioxide particles [Ishihara Sangyo Co., Ltd .: CR80]
80 parts of methyl ethyl ketone
<Coating liquid for forming second writing layer>
4 parts polyester resin
[Toyobo Co., Ltd .: Vylonal MD1200]
Silica 5 parts
1 part of titanium dioxide particles [Ishihara Sangyo Co., Ltd .: CR80]
90 parts of water
<Coating liquid for forming third writing layer>
5 parts of polyamide resin (manufactured by Sanwa Chemical Industry Co., Ltd .: Sunmide 55)
95 parts of methanol
The center line average roughness of the obtained writing layer was 1.34 μm.
(Creating sheets for IC cards)
The IC card manufacturing apparatus shown in FIG. 4 was used, and the back support and the front support having the image receiving layer, which were prepared using <
[0103]
The adhesive 1 is applied to a surface support having an image receiving layer using a T-die so as to have a thickness of 40 μm, and the adhesive 1 is applied to the back support using a T-die so as to have a thickness of 300 μm. The
[0104]
The IC card sheet thus produced was subjected to a punching process using a die apparatus for punching the IC card shown in FIGS.
(Record of unique information and hidden unique information)
The unique number, production lot, inspection record, and personal information (name, employee number, face image) that can identify the IC chip are recorded in a one-to-one correspondence with the production / issuance information data server, and are contactlessly read by a reader / writer. The unique number and personal information (name, employee number, face image) for identifying the chip were recorded on the IC chip of the punched IC card.
[0105]
Then, as shown in FIG. 1, a unique number for identifying a chip from a data server is provided on the card surface on a 6 μm-thick polyethylene terephthalate sheet sublimation ribbon which has been processed to prevent fusion on the back surface containing an infrared absorbing dye having a maximum absorption wavelength of 850 nm. Using a thermal head, thermal transfer was performed for recording. The recorded information was invisible in the visible range.
(How to write personal information on the personal authentication card and how to protect the surface)
A personal authentication card in which a format image was provided by providing a face image and attribute information of a manufacturing / issuing data server on the IC card on which the recording of the unique information and the hidden unique information was performed as described below was performed.
(Preparation of ink sheet for sublimation type thermal transfer recording)
A coating liquid for forming a yellow ink layer, a coating liquid for forming a magenta ink layer, and a coating liquid for forming a cyan ink layer each having the following composition is applied to a 6 μm-thick polyethylene terephthalate sheet that has been subjected to an anti-fusing process on the back surface. To obtain three color ink sheets of yellow, magenta and cyan.
<Coating liquid for forming yellow ink layer>
3 parts of yellow dye (compound Y-1)
5.5 parts of polyvinyl acetal
[Denka Butyral KY-24 manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd.]
1 part of polymethyl methacrylate-modified polystyrene
[Toa Gosei Chemical Industry Co., Ltd .: Rededa GP-200]
Urethane modified silicone oil 0.5 parts
[Dainichika Chemical Co., Ltd .: Dialomer SP-2105]
70 parts of methyl ethyl ketone
20 parts of toluene
<Coating liquid for magenta ink layer formation>
2 parts of magenta dye (compound M-1)
5.5 parts of polyvinyl acetal
[Denka Butyral KY-24 manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd.]
2 parts of polymethyl methacrylate-modified polystyrene
[Toa Gosei Chemical Industry Co., Ltd .: Rededa GP-200]
Urethane modified silicone oil 0.5 parts
[Dainichika Chemical Co., Ltd .: Dialomer SP-2105]
70 parts of methyl ethyl ketone
20 parts of toluene
<Coating liquid for forming cyan ink layer>
1.5 parts of cyan dye (compound C-1)
1.5 parts of cyan dye (compound C-2)
5.6 parts of polyvinyl acetal
[Denka Butyral KY-24 manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd.]
1 part of polymethyl methacrylate-modified polystyrene
[Toa Gosei Chemical Industry Co., Ltd .: Rededa GP-200]
Urethane modified silicone oil 0.5 parts
[Dainichika Chemical Co., Ltd .: Dialomer SP-2105]
70 parts of methyl ethyl ketone
20 parts of toluene
(Preparation of ink sheet for melt-type thermal transfer recording)
An ink layer-forming coating liquid having the following composition was applied to a 6 μm-thick polyethylene terephthalate sheet, which had been subjected to a fusion preventing treatment on the back surface, and dried so as to have a thickness of 2 μm to obtain an ink sheet.
<Coating liquid for forming ink layer>
1 copy of carnauba wax
1 part of ethylene vinyl acetate copolymer
[Mitsui DuPont Chemical: EV40Y]
3 parts carbon black
5 parts of phenolic resin [Tamanor 521, manufactured by Arakawa Chemical Industry Co., Ltd.]
90 parts of methyl ethyl ketone
(Formation of face image)
The image receiving layer and the ink side of the ink sheet for sublimation type thermal transfer recording are overlapped, and the output from the ink sheet side is 0.23 W / dot, pulse width 0.3 to 4.5 msec, dot density 16 dot / By heating under the condition of mm, a human image with gradation was formed on the image receiving layer. In this image, the dye and nickel in the image receiving layer form a complex.
(Formation of character information)
The OP varnish portion and the ink side of the ink sheet for melt-type thermal transfer recording are overlapped with each other, and the output is 0.5 W / dot, the pulse width is 1.0 ms, and the dot density is 16 dots / mm from the ink sheet side using a thermal head. The character information was formed on the OP varnish by heating with.
(Surface protection method)
(Method of forming surface protective layer)
[Preparation of actinic ray-curable transfer foil 1]
An actinic ray-
(Actinic ray curable compound)
A-9300 manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd./EA-1020 manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd. = 35 / 11.75 parts
Reaction initiator
Irgacure 184 Japan Ciba Geigy Co. 5 parts
Additive unsaturated group-containing resin 48 parts
Other additives
0.25 parts of Dainippon Ink Surfactant F-179
<Intermediate layer forming coating liquid> Film thickness 1.0 μm
Polyvinyl butyral resin
[Sekisui Chemical Co., Ltd .: Esrec BX-1] 3.5 parts
Tuftex M-1913 (Asahi Kasei) 5 copies
Curing agent
Polyisocyanate
[Coronate HX Nippon Polyurethane] 1.5 parts
90 parts of methyl ethyl ketone
After application, the curing agent was cured at 50 ° C. for 24 hours.
<Adhesive layer forming coating liquid> Film thickness 0.5 μm
Urethane-modified ethylene ethyl acrylate copolymer
[Toho Chemical Industry Co., Ltd .: Hitec S6254B] 8 parts
Polyacrylate copolymer
[Nippon Junyaku Co., Ltd .: Jurimar AT510] 2 parts
45 parts of water
ethanol
Further, a pressure of 150 kg / cm was applied to the image receiving member on which images and characters were recorded by using a heat roller having a diameter of 5 cm and a rubber hardness of 85, which was heated to a surface temperature of 200 ° C. using the actinic ray-
[Acquisition of genuine proof and production issue information]
The authentication of the authenticity and the acquisition of the production issue information were performed by the IC card determination system in FIG.
[0106]
The unique information recorded on the chip of the manufactured card (a unique number that can identify the chip, personal information (name, employee number, face image)) is read out by a non-contact reader / writer, and the hidden unique information (chip Was read out with an infrared camera, and a unique number capable of identifying the chip was extracted and collated. As a result, it was determined that they were the same and genuine.
[0107]
In addition, the chip is intentionally destroyed and cannot be read when read by a non-contact reader / writer. At the same time, the hidden unique information (a unique number that can identify the chip) recorded on the card surface is read by an infrared camera, and the data of the manufacturing and issuing information is read. As a result of collation by the server, the same unique number was confirmed, and the unique number, manufacturing lot, inspection record, and personal information (name, employee number, face image) for identifying the IC chip could be obtained.
[0108]
In addition, the authentication of the authenticity and the acquisition of the manufacturing and issuing information were performed by the IC card determination system shown in FIG.
[0109]
The surface-specific personal identification information (name, employee number, face image) recorded on the chip of the manufactured card is read out by a non-contact reader / writer, and at the same time, hidden unique information (a unique number that can identify the chip) recorded on the card surface is When read out with an infrared camera and a unique number that can identify the chip was extracted and collated, it was determined that they were identical and genuine.
[0110]
In addition, the chip is intentionally destroyed and cannot be read when read by a non-contact reader / writer. At the same time, the hidden unique information (a unique number that can identify the chip) recorded on the card surface is read by an infrared camera, and the data of the manufacturing and issuing information is read. As a result of collation by the server, the same unique number was confirmed, and the unique number, manufacturing lot, inspection record, and personal information (name, employee number, face image) for identifying the IC chip could be obtained.
[Example 2]
Example 2 was the same as Example 1 except that the hidden unique information to be recorded on the IC card was recorded on the cross section of the card as shown in FIG.
[0111]
As in the case of the first embodiment, it was possible to obtain the authenticity certificate and the manufacturing and issuing information.
[0112]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, even if the information of the IC chip is tampered or destroyed, forgery and falsification of the IC card can be determined by reading and collating the unique information and the hidden unique information. It is possible to improve the performance.
[0113]
According to the second aspect of the present invention, the hidden unique information can be easily and reliably recorded by the barcode.
[0114]
According to the third aspect of the present invention, the hidden unique information is information including a card unique number or information including personal identification information. Even when the information of the IC chip is falsified or destroyed, the unique information, the personal identification information, Manufacturing information and the like can be obtained, and reissue and improvement in manufacturing yield can be achieved.
[0115]
In the invention according to claim 4, identification is provided by providing an image receiving layer in which personal identification information including a name and a face image is recorded on one of the supports and a writable writing layer on the other of the supports. It can be widely applied to book cards, credit cards, and the like, and can determine authenticity by collating personal identification information, which is visible information, with hidden unique information.
[0116]
According to the fifth aspect of the present invention, it is possible to manufacture an IC card capable of improving safety and improving manufacturing efficiency and traceability at a high level.
[0117]
According to the sixth aspect of the present invention, it is possible to manufacture an IC card capable of improving safety and improving manufacturing efficiency and traceability at a high level.
[0118]
According to the seventh aspect of the present invention, by providing a protective layer for protecting personal identification information, the durability against abrasion, chemicals, and the like, and against the pressure of falling, coins and the like is improved.
[0119]
According to the invention described in claim 8, by storing at least the unique information and the hidden unique information and / or the hidden information and the personal identification information in the data server in association with each other, the data of the IC chip is falsified, intentionally destroyed or destroyed. Even if the card surface is tampered with or forged, authenticity can be verified, and unique information, personal identification information, manufacturing information, etc. can be easily obtained from the data server during manufacturing inspections, etc. The rate can be improved.
[0120]
According to the ninth aspect, the hidden unique information can be easily and reliably provided by thermal transfer.
[0121]
According to the tenth aspect of the invention, even if the data of the IC chip is tampered with, intentionally destroyed, or the tampering or forgery of the information on the card surface is performed, the unique information of the IC card and the hidden unique information are read and collated. It is possible to easily and reliably determine authenticity and falsification.
[0122]
According to the eleventh aspect, the hidden unique information and the personal identification information written on the surface of the card are read, the hidden unique information is compared with the personal identification information, and the authenticity is determined, so that the authenticity can be easily and reliably determined. And falsification can be determined.
[0123]
According to the twelfth aspect of the present invention, by storing at least the unique information and the hidden unique information in the data server in association with each other, the data of the IC chip can be falsified or intentionally destroyed, or the tampering or forgery of the card surface information can be prevented. Even if it is performed, by reading and collating any one of the unique information of the IC card and the hidden unique information, it is possible to easily and surely determine the authenticity and the forgery, and to make it easy to manufacture and after the issuance. Information can be easily obtained from the data server by inspection or the like, and re-issuance and production yield can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially cutaway plan view of an IC card.
FIG. 2 is a diagram showing a layer configuration of an IC card.
FIG. 3 is a perspective view of an IC card.
FIG. 4 is a schematic configuration diagram of an IC card manufacturing apparatus.
FIG. 5 is an overall schematic perspective view of a punching die apparatus.
FIG. 6 is a front end view of a main part of the punching die apparatus.
FIG. 7 is a perspective view of a hidden unique information recording device.
FIG. 8 is a perspective view of a hidden unique information recording device.
FIG. 9 is a schematic configuration diagram of an IC card determination system.
FIG. 10 is a schematic configuration diagram of an IC card determination system.
[Explanation of symbols]
1 IC card
10 First support
20 Second support
31, 32 adhesive layer
33 Image receiving layer
34 Writing Layer
35 Protective layer
100 IC card manufacturing equipment
110 Unique information recording process
120 Coating process
130 Mounting process
140 crimping process
150 punching process
160 Hidden unique information recording process
170 Personal identification information recording process
180 Protective layer forming process
190 Information storage process
191 Data Server
200 IC card judgment system
210 Information reading means
220 judgment means
C IC module
C1 IC chip
C2 antenna
C3 Name
C4 face image
C6 barcode
Claims (12)
カード製造段階またはカード発行段階で固有情報を前記ICチップに記録し、隠し固有情報をカード表面及び/またはカード断面に可視光領域で実質的に不可視な赤外線吸収材料で記録したことを特徴とするICカード。An IC card in which an IC module having an IC chip and an antenna is disposed between two opposing supports with an adhesive layer interposed therebetween,
In the card manufacturing stage or the card issuing stage, unique information is recorded on the IC chip, and the hidden unique information is recorded on the card surface and / or the cross section of the card with an infrared absorbing material which is substantially invisible in a visible light region. IC card.
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