JP2004212401A - 半導体力学量センサ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 半導体基板と所定の間隔を隔てて配置された梁部とマス部とを有する可動電極を備えた半導体力学量センサであって、生産性の向上が可能な半導体力学量センサ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 可動電極13は、格子状部材で構成されたマス131とそれを支えている4本の梁部132から構成されており、梁部132は絶縁膜12を介してP型半導体基板10上に固定されている。また、各格子の幅は梁部132と同じ幅(例えば約4μm)となるように形成されている。これにより、製造時において、マス131と梁部132との下部の犠牲層をエッチングすることで、梁部132を可動にするのと同一の時間でマス131を可動にできる。従って、必要最小限の時間でエッチングを完了することができるので生産性を向上させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 可動電極13は、格子状部材で構成されたマス131とそれを支えている4本の梁部132から構成されており、梁部132は絶縁膜12を介してP型半導体基板10上に固定されている。また、各格子の幅は梁部132と同じ幅(例えば約4μm)となるように形成されている。これにより、製造時において、マス131と梁部132との下部の犠牲層をエッチングすることで、梁部132を可動にするのと同一の時間でマス131を可動にできる。従って、必要最小限の時間でエッチングを完了することができるので生産性を向上させることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体力学量センサに係り、特に半導体基板と所定の間隔を隔てて配置された梁部とマス部とを有する可動電極を備え、この可動電極の変位に応じて力学量を検出可能な半導体力学量センサ及びその製造方法に関するものである。
従来自動車用の力学量(例えば、加速度)センサにおいて検出精度が良く、安価で大量生産に向いている方式として半導体力学量センサが有望視されている。
例えば、特許文献1には、基板上に所定の間隔を隔てて配置された梁部とマス部とを有する可動電極を備え、力学量(この場合、加速度)が可動電極に作用することにより可動電極の変位が変位し、この変位に応じて力学量を検出可能とした半導体力学量(加速度)センサが記載されている。同公報においては、基板上に犠牲層が形成され、この犠牲層上に導電層が形成され、その後犠牲層をエッチング除去することで導電層を梁部と複数の開口部を有するマス部とを有する可動電極としている。
特開平5−249138号公報
しかし、特許文献1に記載された半導体力学量(加速度)センサにおいては、梁部周辺やマス部の開口部を通してエッチングのエッチャントを犠牲層に到達させ、延いては梁部やマス部の下部の犠牲層を除去すると考えられるが、梁部幅や開口部相互間距離が大きく異なっているために、梁部やマス部の下部の犠牲層を除去し終える時間が基板内で大きく異なる。この場合、梁部幅や開口部相互間距離の大きい部分では犠牲層除去時間が長くかかるので、生産性が悪いという問題がある。
そこで本発明の目的は、半導体基板と所定の間隔を隔てて配置された梁部とマス部とを有する可動電極を備えた半導体力学量センサであって、生産性の向上が可能な半導体力学量センサ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために構成された第1発明の半導体力学量センサは、半導体基板と、前記半導体基板と所定の間隔を隔てて配置された可動電極とを備え、前記可動電極の変位に応じて力学量を検出可能であり、前記可動電極が自身と前記半導体基板との間に形成された犠牲層をエッチング除去することで可動とされた半導体力学量センサであって、前記可動電極は、力学量の作用によって変位するマス部と、該マス部に連結される梁部とを有し、前記マス部は、該梁部を構成する部材の幅と略同一の幅を有する格子の組み合わせにより形成されることを特徴としている。
また上記目的を達成するために構成された第2発明の半導体力学量センサは、半導体基板と、前記半導体基板と所定の間隔を隔てて配置された可動電極とを備え、前記可動電極の変位に応じて力学量を検出可能であり、前記可動電極が自身と前記半導体基板との間に形成された犠牲層をエッチング除去することで可動とされた半導体力学量センサであって、前記可動電極は、力学量の作用によって変位するマス部と、該マス部に連結される梁部とを有し、前記マス部は複数の開口部を備えるとともに隣接する開口部の相互間距離が該梁部を構成する部材の幅と略同一に設定されることを特徴としている。
また上記目的を達成するために構成された第3発明の半導体力学量センサの製造方法は、半導体基板と、前記半導体基板と所定の間隔を隔てて配置された可動電極とを備え、前記可動電極の変位に応じて力学量を検出可能な半導体力学量センサの製造方法であって、半導体基板上に犠牲層を形成する工程と、前記犠牲層上に、格子状に形成されたマス部、及び前記マス部の各格子の幅と略同一の幅を有する部材からなる梁部を形成する工程と、前記マス部及び前記梁部の下部の前記犠牲層を同時にエッチングすることで前記マス部及び前記梁部を前記半導体基板に対して可動にする工程とを備えることを特徴としている。
また上記目的を達成するために構成された第4発明の半導体力学量センサの製造方法は、半導体基板と、前記半導体基板と所定の間隔を隔てて配置された可動電極とを備え、前記可動電極の変位に応じて力学量を検出可能な半導体力学量センサの製造方法であって、半導体基板上に犠牲層を形成する工程と、前記犠牲層上に、梁部、及び該梁部に連結され複数の開口部を備えるとともに隣接する開口部の相互間距離が前記梁部を構成する部材の幅と略同一に設定されるマス部を形成する工程と、前記マス部及び前記梁部の下部の前記犠牲層を同時にエッチングすることで前記マス部及び前記梁部を前記半導体基板に対して可動にする工程とを備えることを特徴としている。
上記第1発明又は第2発明においては、梁部を可動にするのと略同一の時間でマス部を可動にできるので生産性を向上させることができる半導体力学量センサを得ることができる。
また、上記第3発明又は第4発明においては、梁部を可動にするのと略同一の時間でマス部を可動にできるので生産性を向上させることができる半導体力学量センサの製造方法を得ることができる。
(第1実施例)
以下に本発明の第1実施例を図面に基づき説明する。
以下に本発明の第1実施例を図面に基づき説明する。
図1は本発明の第1実施例に係るMISFET型の半導体加速度センサを示す図である。図1において可動電極13は、格子状に形成されたマス131(加重手段)とそれを支えている4本の梁部132(梁状部,ねじれ防止手段),ゲート電極133a,133b(ゲート電極部)から構成されており、また梁部132は絶縁膜12を介してP型シリコン基板10(半導体基板)上に固定されている。
図2は図1における2−2断面図、図3は図1における3−3断面図を示す図である。図2に示すように、P型シリコン基板10の主表面上にはゲート絶縁膜11が全面に形成され、その上には絶縁膜12が形成されている。ここでゲート絶縁膜11は基板表面のリーク電流を低減するとともにトランジスタ特性の経時変化を抑制する。ゲート絶縁膜11及び絶縁膜12はSiO2,Si3N4等よりなる。また、P型シリコン基板10上には絶縁膜12の無い領域、即ち空隙部14が形成されている。ゲート絶縁膜11の上方には、空隙部14を架設するように絶縁膜12を介して両持ち梁構造の可動電極13が配置される構造となっている。この可動電極13はポリシリコンより成り、MISFETのゲート電極として働く。ここで、梁部132は4本とも梁状部として扱っても良いし、図面に向かって左右の各一本づつの梁部132のみを梁状部とし、他の二本はねじれ防止手段として扱っても良い。
なお、可動電極13の下部における絶縁膜12の空隙部14は、犠牲層としてゲート絶縁膜11上一面に絶縁膜を形成し、その後絶縁膜12の一部を残すようにエッチングすることにより形成されるものである。この犠牲層エッチングの際には、可動電極13と基板表面を保護するゲート絶縁膜11はエッチングされず、犠牲層である部分の絶縁膜のみがエッチングされるエッチング液が使用される。例えば、ゲート絶縁膜としてSi3N4膜を用い、犠牲層としてSiO2膜を用い、HF系のエッチング液を用いれば良い。
また、図1に示すように可動電極13のマス131は格子状に形成されており、各格子の幅は梁部132と同じ幅(例えば約4μm)となるように形成されている。前述のように可動電極13を形成する場合、P型シリコン基板10上にゲート絶縁膜11を形成し、次にその上に犠牲層である絶縁膜を形成し、可動電極13を形成させてからエッチングにより空隙部14を形成するが、その際、本実施例のようにマス131を格子状にすることにより、梁部132を可動にするのと同一の時間で可動電極13を可動にできる。従って、必要最小限の時間でエッチングを完了することができるので生産性を向上させることができる。
また図3に示すように、ゲート電極133a(133b)の下方両側には不純物拡散層からなる固定電極15a,16a(15b,16b)(ソース・ドレイン部)が形成されている。この固定電極15a,16a(15b,16b)はP型シリコン基板10にイオン注入等によりN型不純物を導入することにより形成されたものであり、本実施例ではリン(P)や砒素(As)等を1019〜1020cm-3導入する。
このように本実施例では、MISFETのソース・ドレインである固定電極15a,16a(15b,16b)と可動電極133a(133b)及びゲート絶縁膜11,空隙部14とで、電界効果トランジスタ(MISFET)を構成している。従って、可動電極13及び固定電極15a,16a(15b,16b)間に電圧が印加されるとP型シリコン基板10における固定電極15a,16a(15b,16b)の間にはチャネル領域17が形成されるため、固定電極15a,16a(15b,16b)間にはドレイン電流が流れることとなる。
また、図1,図2に示すように可動電極13のゲート電極133a(133b)を除く領域(梁部とマス)に対向したP型シリコン基板10には、高濃度の不純物を添加して下部電極18が形成されている。この下部電極18は可動電極13と同じ電位に保たれており、P型シリコン基板10と可動電極13の間で発生する静電気力を抑えるものである。この領域は、前述の固定電極15a,16a(15b,16b)と同時に同じ濃度で形成することが望ましいが、別工程で同じ又は異なった濃度で形成しても良い。
なお、可動電極(両持ち梁)13の梁部132の幅およびマス131の格子幅は本実施例の値に限られたものではなく、検出すべき加速度の大小,可動電極13の所望強度の大小に応じてその値を増減させても良い。また材質もポリシリコンの他にタングステン等の高融点金属を用いても良い。次に上記のように構成されたMIS型の半導体加速度センサの作動を簡単に説明する。可動電極13とP型シリコン基板10との間、及び固定電極15a,16a(15b,16b)間に電圧をかけると、チャネル領域17が形成され、固定電極15a,16a(15b,16b)間に電流が流れる。ここで本加速度センサが加速度を受けて、図中に示すZ方向(基板に垂直方向)に可動電極13が変位した場合には電界強度の変化によってチャネル領域17のキャリア濃度が増大し、電流が増大する。また、本加速度センサが加速度を受けて図中のX方向(基板に水平方向)に変位した場合には、両固定電極間のチャネル領域17の面積(トランジスタでいうゲート幅)が変わることにより、固定電極15a,16aに流れる電流は増加し、逆に固定電極15b,16bに流れる電流は減少する。このように本加速度センサは、15a,16a間の電流変化と固定電極15b,16b間の電流変化の大きさ,位相により二次元の加速度を検出する。
ここで図1に示すように、本実施例の加速度センサは可動電極13を4本の梁部132で保持している。従って可動電極13に上下左右の加速度が加わった場合においても、常に可動電極13とP型シリコン基板10を平行に保つことができる。よって固定電極15a,16a(15b,16b)に流れる電流の変化を所望の値にでき、極めて正確な加速度検出を行うことができる。
なおゲート電極133a(133b)の幅は、梁部132の幅に制約されるものではないが、前述のエッチング進行速度の理由により梁部132の幅と同じ程度とすることが望ましい。その場合、固定電極15a,16a(15b,16b)間の幅も増減すれば良い。ここで、固定電極間の幅は小になる程電流が流れやすくなるので、回路の小型化が実現できる。
(第2実施例)
以下に本発明の第2実施例を図面に基づき説明する。図4は本発明の第2実施例に係るMISFET型の半導体加速度センサを示す図である。図4において可動電極13は、ゲート電極133a,133bとマス131及びそれを支えている6本の梁部132から構成されており、その他の構成は図1と同じである。従って本実施例における加速度センサも第1実施例の加速度センサ同様に、常に可動電極13とP型シリコン基板10を平行に保つことができる。よって固定電極15a,16a(15b,16b)に流れる電流の変化を所望の値にでき、極めて正確な加速度検出を行うことができる。
以下に本発明の第2実施例を図面に基づき説明する。図4は本発明の第2実施例に係るMISFET型の半導体加速度センサを示す図である。図4において可動電極13は、ゲート電極133a,133bとマス131及びそれを支えている6本の梁部132から構成されており、その他の構成は図1と同じである。従って本実施例における加速度センサも第1実施例の加速度センサ同様に、常に可動電極13とP型シリコン基板10を平行に保つことができる。よって固定電極15a,16a(15b,16b)に流れる電流の変化を所望の値にでき、極めて正確な加速度検出を行うことができる。
(第3実施例)
以下に本発明の第3実施例を図面に基づき説明する。図5は本発明の第3実施例に係るMISFET型の半導体加速度センサを示す図である。図5において可動電極13は、ゲート電極133a,133bとマス131及びそれを支えている3本の梁部132から構成されており、その他の構成は図1と同じである。従って本実施例における加速度センサも第1実施例の加速度センサ同様に、常に可動電極13とP型シリコン基板10を平行に保つことができる。よって固定電極15a,16a(15b,16b)に流れる電流の変化を所望の値にでき、極めて正確な加速度検出を行うことができる。
以下に本発明の第3実施例を図面に基づき説明する。図5は本発明の第3実施例に係るMISFET型の半導体加速度センサを示す図である。図5において可動電極13は、ゲート電極133a,133bとマス131及びそれを支えている3本の梁部132から構成されており、その他の構成は図1と同じである。従って本実施例における加速度センサも第1実施例の加速度センサ同様に、常に可動電極13とP型シリコン基板10を平行に保つことができる。よって固定電極15a,16a(15b,16b)に流れる電流の変化を所望の値にでき、極めて正確な加速度検出を行うことができる。
(第4実施例)
以下に参考例としての第4実施例を図面に基づき説明する。図6は第4実施例に係るMISFET型の半導体加速度センサを示す図であり、図7は図6における7−7断面図である。図6において可動電極13は、マス131とそれを支えている4本の梁部132,ゲート電極133a,133bから構成されており、梁部132は絶縁膜12を介してP型シリコン基板10上に固定されている。また、P型シリコン基板10上に可動電極13の梁部132と所定の間隔を隔ててサイドストッパ19(可動範囲制限手段)が取り付けられている。
以下に参考例としての第4実施例を図面に基づき説明する。図6は第4実施例に係るMISFET型の半導体加速度センサを示す図であり、図7は図6における7−7断面図である。図6において可動電極13は、マス131とそれを支えている4本の梁部132,ゲート電極133a,133bから構成されており、梁部132は絶縁膜12を介してP型シリコン基板10上に固定されている。また、P型シリコン基板10上に可動電極13の梁部132と所定の間隔を隔ててサイドストッパ19(可動範囲制限手段)が取り付けられている。
図7に示すようにサイドストッパ19は所定の間隔Lを隔てて絶縁膜12を介して形成されている。ここでサイドストッパ19は可動電極13を形成する際に所定位置にマスクを施してエッチングすることにより同時に形成されるものであるが、可動電極13と同時に形成せずに、他の角状部材を接着剤等で接着して構成させてもよい。
本実施例の加速度センサにおいては、サイドストッパ19を設けたことにより可動電極13の可動範囲を制限することができる。従って可動電極13に対して水平方向に突発的に大きな加速度が加わっても、梁部132が破損したり曲がってしまうことがない。よって耐久性に優れ、常に安定した正確な加速度検出を行うことができる。また前述のように、本実施例のサイドストッパ19は可動電極13を形成する過程で同時に形成されるため、サイドストッパ19を形成するために特別な工程を増加する必要はない。また間隔Lを調節することで、検出可能な加速度の範囲を簡単に設定することもできる。
なお図6において、サイドストッパ19は4本の梁部の外側近傍にそれぞれ一個づつ(計4個)形成されているが、形成する位置,数は任意に変更しても構わず、例えば図8のように4本の梁部の内側近傍にそれぞれ一個づつ(計4個)としたり、図9のように内側と外側にそれぞれ一個づつ(計8個)としたり、図10のように可動電極13の変位方向にそれぞれ一個(計2個)としても良い。
本実施例では可動範囲制限手段として、梁部132の近傍にサイドストッパ19を形成したが、この他に図11に示すようにマス131の内部にセンターストッパ191を形成させても同様な効果を得ることができる。なお、サイドストッパ19は図8〜図11のように絶縁膜上に形成されることに限られたものではなく、直接基板上に形成しても同様な効果が得られる。
(第5実施例)
以下に参考例としての第5実施例を図面に基づき説明する。図12は第5実施例に係るMISFET型の半導体加速度センサを示す図であり、図13は図12における3−3断面図である。図12において、4本の梁部のそれぞれに可動範囲制限手段であるブリッジ20が形成されている。このブリッジ20は可動電極13を形成した後、半導体プロセスを用いて形成される。ここでブリッジ20の材質はアルミニウム等の金属、シリコン等の半導体、酸化シリコン等の酸化膜、窒化シリコン等の窒化物等であり、水平方向と垂直方向に所定の間隔を有して形成されている。図13は垂直方向に間隔が存在することを示す図である。
以下に参考例としての第5実施例を図面に基づき説明する。図12は第5実施例に係るMISFET型の半導体加速度センサを示す図であり、図13は図12における3−3断面図である。図12において、4本の梁部のそれぞれに可動範囲制限手段であるブリッジ20が形成されている。このブリッジ20は可動電極13を形成した後、半導体プロセスを用いて形成される。ここでブリッジ20の材質はアルミニウム等の金属、シリコン等の半導体、酸化シリコン等の酸化膜、窒化シリコン等の窒化物等であり、水平方向と垂直方向に所定の間隔を有して形成されている。図13は垂直方向に間隔が存在することを示す図である。
本実施例の加速度センサにおいては、ブリッジ20を設けたことにより可動電極13の可動範囲を制限することができる。従って可動電極13に対して水平方向だけでなく垂直方向に突発的に大きな加速度が加わっても、梁部132が破損したり曲がってしまうことがない。よって耐久性に優れ、常に安定した正確な加速度検出を行うことができる。
なお、本実施例のブリッジ20の形状,構成位置,数等は任意に変更することができ、例えば図14のように二箇所のみとしても良いし、図15のようにマス131全体を覆う構造としても良い。さらに形状はコの字状に限定する必要はなく、たとえば逆U,逆V,逆J,逆L,T字状としても良い。また、ブリッジ20の形成方法は半導体プロセスに限らず、可動電極13を形成後、部材を接着材等で接着しても良い。
(第6実施例)
以下に本発明の第6実施例を図面に基づき説明する。図16は本発明の第6実施例に係るMISFET型の半導体加速度センサを示す図である。図6において可動電極13は、格子状に形成されたマス131とそれを支えている2本の梁部132(梁状部),ゲート電極133a,133bから構成されており、また梁部132は絶縁膜12を介してP型シリコン基板10上に固定されている。また可動電極13とP型シリコン基板10の間には、可動電極13のねじれを防止するねじれストッパ21(ねじれ防止手段)が形成されている。
以下に本発明の第6実施例を図面に基づき説明する。図16は本発明の第6実施例に係るMISFET型の半導体加速度センサを示す図である。図6において可動電極13は、格子状に形成されたマス131とそれを支えている2本の梁部132(梁状部),ゲート電極133a,133bから構成されており、また梁部132は絶縁膜12を介してP型シリコン基板10上に固定されている。また可動電極13とP型シリコン基板10の間には、可動電極13のねじれを防止するねじれストッパ21(ねじれ防止手段)が形成されている。
このような構成で、可動電極13はP型シリコン基板10に水平方向の加速度を検出する。その際、ねじれストッパ21があることで可動電極13の上下方向のねじれを防止することができる。従って本実施例における加速度センサも第1実施例の加速度センサ同様に、常に可動電極13とP型シリコン基板10を平行に保つことができる。よって固定電極15a,16a(15b,16b)に流れる電流の誤差が少なくなり、極めて正確な加速度検出を行うことができる。なお、本実施例において、図6に示したサイドストッパ19または図12に示したブリッジ20を取り付けることにより、さらに正確な加速度検出をすることができる。
上記第1から第5実施例では、梁部132をすべて梁状部として扱ってきたが、梁部132を可動電極13を支えるのに最低限必要な数(例えば1本)のみとし、残りの梁部132をねじれ防止手段として扱っても良い。またこれにより梁部132は3〜6本に限られた訳ではなく、本発明においては梁部は2本または7本以上でも良く、これにより1本の梁部で保持する場合に比べて可動電極とP型シリコン基板の間を平行に保つことができる。
さらに上記実施例ではP型シリコン基板を用いた半導体加速度センサを用いて本発明を説明したが、逆にN型シリコン基板を用いても良い。その場合、固定電極,下部電極としてドープされるドーパントは、ボロン(B)等とすれば良い。そして半導体基板自体も、シリコンに限られる物ではなく他の半導体基板を用いても良い。なお、本発明はゲート電極が変位することで加速度を検出する加速度センサに限られた訳ではなく、逆に半導体基板もしくはソース・ドレイン部側が変位する加速度センサにも適応できるものである。
10 P型シリコン基板(半導体基板)
11 ゲート絶縁膜
12 絶縁膜
13 可動電極
131 マス
132 梁部(梁状部)
133a,133b ゲート電極(ゲート電極部)
14 空隙部
15a,15b 固定電極(ソース・ドレイン部)
16a,16b 固定電極(ソース・ドレイン部)
17 チャネル領域
18 下部電極
19 サイドストッパ(可動範囲制限手段)
191 センターストッパ(可動範囲制限手段)
20 ブリッジ(可動範囲制限手段)
21 ねじれストッパ(ねじれ防止手段)
11 ゲート絶縁膜
12 絶縁膜
13 可動電極
131 マス
132 梁部(梁状部)
133a,133b ゲート電極(ゲート電極部)
14 空隙部
15a,15b 固定電極(ソース・ドレイン部)
16a,16b 固定電極(ソース・ドレイン部)
17 チャネル領域
18 下部電極
19 サイドストッパ(可動範囲制限手段)
191 センターストッパ(可動範囲制限手段)
20 ブリッジ(可動範囲制限手段)
21 ねじれストッパ(ねじれ防止手段)
Claims (7)
- 半導体基板と、前記半導体基板と所定の間隔を隔てて配置された可動電極とを備え、前記可動電極の変位に応じて力学量を検出可能であり、前記可動電極が自身と前記半導体基板との間に形成された犠牲層をエッチング除去することで可動とされた半導体力学量センサであって、
前記可動電極は、力学量の作用によって変位するマス部と、該マス部に連結される梁部とを有し、前記マス部は、該梁部を構成する部材の幅と略同一の幅を有する格子の組み合わせにより形成されることを特徴とする半導体力学量センサ。 - 半導体基板と、前記半導体基板と所定の間隔を隔てて配置された可動電極とを備え、前記可動電極の変位に応じて力学量を検出可能であり、前記可動電極が自身と前記半導体基板との間に形成された犠牲層をエッチング除去することで可動とされた半導体力学量センサであって、
前記可動電極は、力学量の作用によって変位するマス部と、該マス部に連結される梁部とを有し、前記マス部は複数の開口部を備えるとともに隣接する開口部の相互間距離が該梁部を構成する部材の幅と略同一に設定されることを特徴とする半導体力学量センサ。 - 前記マス部は格子状に形成されるとともに、各格子の幅が前記梁部を構成する部材の幅と略同一に設定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体力学量センサ。
- 前記マス部を構成する前記格子は、前記マス部が変位可能な第1方向に沿った複数の第1格子群と、前記半導体基板の表面に平行であって第1方向とは垂直方向の第2方向に沿うとともに前記第1格子群と交差する複数の第2格子群とから構成されており、前記第1格子群の相互間距離が前記第2格子群の相互間距離よりも小さく設定されることを特徴とする請求項3記載の半導体力学量センサ。
- 半導体基板と、前記半導体基板と所定の間隔を隔てて配置された可動電極とを備え、前記可動電極の変位に応じて力学量を検出可能な半導体力学量センサの製造方法であって、
半導体基板上に犠牲層を形成する工程と、
前記犠牲層上に、格子状に形成されたマス部、及び前記マス部の各格子の幅と略同一の幅を有する部材からなる梁部を形成する工程と、
前記マス部及び前記梁部の下部の前記犠牲層を同時にエッチングすることで前記マス部及び前記梁部を前記半導体基板に対して可動にする工程と
を備えることを特徴とする半導体力学量センサの製造方法。 - 半導体基板と、前記半導体基板と所定の間隔を隔てて配置された可動電極とを備え、前記可動電極の変位に応じて力学量を検出可能な半導体力学量センサの製造方法であって、
半導体基板上に犠牲層を形成する工程と、
前記犠牲層上に、梁部、及び該梁部に連結され複数の開口部を備えるとともに隣接する開口部の相互間距離が前記梁部を構成する部材の幅と略同一に設定されるマス部を形成する工程と、
前記マス部及び前記梁部の下部の前記犠牲層を同時にエッチングすることで前記マス部及び前記梁部を前記半導体基板に対して可動にする工程と
を備えることを特徴とする半導体力学量センサの製造方法。 - 前記マス部は格子状に形成されるとともに、各格子の幅が前記梁部を構成する部材の幅と略同一に設定されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の半導体力学量センサの製造方法。
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