JP2004212162A - ジャイロ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軸線X軸に平行な基台10と、該基台10に回転可能に配置され、回転軸線がX軸に対して垂直なZ軸と平行をなす回転台20C,20Dと、Xジャイロ11G、X加速度計11A及び方位発信器13Yを含むセンサ部1と、前記回転台20C、20Dを回転させるための駆動装置22と、前記センサ部1から出力された信号より前記基台10の方位、Xジャイロ11Gのドリフト及びX加速度計11Aのバイアスを演算する演算部3と、を備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、子午線に対する静止した物体の方位角を計測するための測量用のジャイロ装置、例えば地下掘削機のような移動体の進行方位検出に好適なジャイロ装置に関し、さらに、ジャイロ装置を用いて推進工法における地下掘削機のような移動体の距離掘削毎に計測された進行方位と、移動距離とから移動体の位置を算出する位置検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、子午線に対する静止した物体の方位角を計測するための測量用のジャイロ装置として、鉛直軸線周りに回転可能に基台に支持された回転台と、回転台に装着され回転台の回転軸線に直交する入力軸線を有するジャイロと、回転台に装着され、回転台の回転軸線とジャイロの入力軸線の双方に直交する入力軸線を有する加速度計と、を有し、加速度計によってジャイロの入力軸線周りの基台の回転角を測定し、該回転角の微分値を用いてジャイロの入力軸線周りの基台の回転角変化率に起因する方位角の誤差を補正するようにしたものが知られている(特許文献1参照。)。この特許文献1のジャイロ装置は、トランシットの上端に装着されるものとなっており、1つの回転台にジャイロ及び加速度計からなるセンサ部が装着される。
【0003】
以上のような子午線に対する静止した物体の方位角を計測することができる測量用のジャイロ装置では、移動体の進行方位を検出し、及びその進行方位と移動距離により移動体の位置を算出することができるが、その精度は、ジャイロ装置の仕様に記載されている方位計測精度、例えば±1度といった誤差量ΔΦをそのまま計測誤差とせざるを得ず、推進工法のようにある距離掘削毎に計測された進行方位Φと移動距離lとにより移動体の位置を算出する場合においても、総移動距離をL(L=l1+l2+…ln:nは自然数)とすると、その位置誤差εはΔΦに依存し、
【0004】
【数1】
となる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−11348号公報(第1欄第2行ないし第12行、第1欄第30行ないし第32行、第5欄第47行ないし第49行、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ジャイロ装置には、センサ部に機械式、光学式等の様々な形式のものが使用されるが、1つの回転台にジャイロと加速度計からなるセンサ部が装着されているために、回転台の半径が大きくなり、構造的に小口径化が困難であるという問題があった。また、計測精度を高くしようとすると、センサ部が大型化し、方位計測するための時間が長くなるという欠点があった。特に、地下掘削機のような移動体の進行方位検出及び計測された進行方位と移動量より移動体の位置を算出するためのジャイロ装置においては、小型且つ小口径で、短時間で計測することが要求されていたが、方位精度の確保が小型化を妨げる共に、短時間で計測することができず、価格の低減を困難にしていた。
【0007】
また、一般的に、精度が良い計測をするために、計測担当者は、複数回の計測を行い、平均値を採用することが多い。しかしながら、果たしてその平均値がどの程度の計測精度なのかは不明であるため、必要以上に計測を行って計測時間が長くなったり、または、必要な計測回数に達していないために、所望の計測精度が保証されていない計測を行う可能性もあった。
【0008】
また、測量用のジャイロ装置は、地球自転角速度、重力加速度という微小物理量から方位検出するという計測方式であるため、計測中は静止状態に維持される必要があり、方位計測中にわずかな振動等の外乱が加わると、方位計測誤差が発生する。しかしながら、計測された方位計測結果からでは、静止中であったかどうか判定できず、その計測状態の把握には、専門的な知識を必要とした。
【0009】
本発明の第1の目的は、子午線に対する静止した移動体の方位角を計測するための測量を行うものであって、小型で小口径で低価格なジャイロ装置を提供することである。
【0010】
また、本発明の第2の目的は、ジャイロ装置によって、必要な計測精度を達成するために、適切な回数の計測を行うことができ、高い計測精度を得ることができるジャイロ装置、その方位角検出方法、及び位置算出方法を提供することである。
【0011】
さらに、本発明の第3の目的は、計測が静止状態で行われたかどうかを自動的に判定することができるジャイロ装置及び計測精度判定方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、軸線X軸に平行な基台と、該基台に回転可能に配置され、回転軸線がX軸に対して垂直なZ軸と平行をなす複数の回転台と、Xジャイロ及びX加速度計を含むセンサ部と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記回転台を回転させるための駆動装置と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位、Xジャイロのドリフト及びX加速度計のバイアスを演算する演算部と、を備え、
前記センサ部のX軸は、その入力軸線または測定軸線がZ軸に直交する平面内にて回転するように、回転台に装着されており、
前記演算部は、前記駆動装置を制御する回転制御部と、回転台の回転角をパラメータとしてXジャイロ及びX加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、データ計測記憶部からの出力によりXジャイロのドリフト及びX加速度計のバイアスを演算するドリフト・バイアス演算部と、データ計測記憶部からの出力並びに前記演算されたドリフト及びバイアスにより前記基台の方位を演算する方位演算部と、を有することを特徴とする。
【0013】
センサ部がXジャイロ及びX加速度計で構成され、複数の回転台に個々に装備されるために、ジャイロ装置を小型、小口径且つ低価格で構成することができる。
【0014】
また、請求項2記載の発明は、軸線X軸に平行な基台と、該基台に回転可能に配置され、回転軸線がX軸に対して垂直なZ軸と平行をなす回転台と、該回転台に装着され回転台の回転軸線に直交する入力軸線を有する1つ以上のジャイロ及び1つ以上の加速度計を含むセンサ部と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記回転台を回転させるための駆動装置と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位を演算する演算部と、を備え、
前記演算部は、前記駆動装置を制御する回転制御部と、回転台の回転角をパラメータとして前記ジャイロ及び前記加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、データ計測記憶部からの出力により基台の方位を演算する方位演算部とを有するジャイロ装置において、
予め、ジャイロ装置の複数回の方位角計測結果から標準偏差が定義されており、
前記定義された標準偏差から、計測位置における方位角計測結果の平均値の計測誤差と最小の計測回数との関係を統計的手法により求め、所望の計測誤差以内となる該最小の計測回数を特定するか、または、計測回数から計測誤差を特定することができるようになったことを特徴とする。
【0015】
この構成により、所望の計測精度を得るために必要な計測回数を求めることができ、または計測回数から計測精度を求めることができるために、適正な計測時間で適正な方位角計測を行うことができる。ジャイロ装置のセンサ部を大型化して計測精度を確保しなくても、所望の計測精度を得ることができる。
【0016】
また、請求項3記載の発明は、軸線X軸に平行な基台と、該基台に回転可能に配置され、回転軸線がX軸に対して垂直なZ軸と平行をなす回転台と、該回転台に装着され回転台の回転軸線に直交する入力軸線を有する1つ以上のジャイロ及び1つ以上の加速度計を含むセンサ部と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記回転台を回転させるための駆動装置と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位を演算する演算部と、を備え、
前記演算部は、前記駆動装置を制御する回転制御部と、回転台の回転角をパラメータとして前記ジャイロ及び前記加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、データ計測記憶部からの出力により基台の方位を演算する方位演算部とを有するジャイロ装置を用いて、子午線に対する基台の方位角を求める方位角検出方法であって、
予めジャイロ装置の複数回の方位角計測結果から標準偏差を定義し、
前記定義された標準偏差から、計測位置における方位角計測結果の平均値の計測誤差と最小の計測回数との関係を統計的手法により求め、所望の計測誤差以内となる該最小の計測回数を特定するか、または、計測回数から計測誤差を特定することを特徴とする。
【0017】
この構成により、所望の計測精度を得るために必要な計測回数を求めることができ、または計測回数から計測精度を求めることができるために、適正な計測時間で適正な方位角計測を行うことができる。ジャイロ装置のセンサ部を大型化して計測精度を確保しなくても、所望の計測精度を得ることができる。
【0018】
また、請求項4記載の発明は、軸線X軸に平行な基台と、該基台に装着された1つ以上のジャイロ及び1つ以上の加速度計を含むセンサ部と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位を演算する演算部と、を備え、前記演算部は、前記ジャイロ及び前記加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、データ計測記憶部からの出力により基台の方位を演算する方位演算部とを有しており、移動体に基台が装着されるジャイロ装置を用いて、移動体の移動距離毎に計測した進行方位角と、移動距離から移動体の位置を求める位置算出方法であって、
予めジャイロ装置の複数回の方位角計測結果から標準偏差を定義し、
前記定義された標準偏差から、求めた移動体の位置誤差と最小の計測回数との関係を統計的手法により求め、所望の位置誤差以内となる該最小の計測回数を特定するか、または、計測回数から位置誤差を特定することを特徴とする。
【0019】
この構成により、所望の位置精度を得るために必要な計測回数を求めることができ、または計測回数から位置精度を求めることができるために、適正な計測回数で適正な位置検出を行うことができる。ジャイロ装置のセンサ部の計測精度を高くしなくとも、所望の計測精度を得ることができる。
【0020】
請求項5記載の発明は、軸線X軸に平行な基台と、該基台に回転可能に配置され、回転軸線がX軸に対して垂直なZ軸と平行をなす回転台と、該回転台に装着され回転台の回転軸線に直交する入力軸線を有する1つ以上のジャイロ及び1つ以上の加速度計を含むセンサ部と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記回転台を回転させるための駆動装置と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位を演算する演算部と、を備え、
前記演算部は、前記駆動装置を制御する回転制御部と、回転台の回転角をパラメータとして前記ジャイロ及び前記加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、データ計測記憶部からの出力によりジャイロのドリフト又は加速度計のバイアスを演算するドリフト・バイアス演算部と、前記基台の方位を演算する方位演算部と、を有しており、子午線に対する基台の方位角を求めるジャイロ装置において、
前記演算部は、回転台の複数の回転角において演算された前記バイアスまたはドリフトの標準偏差または最大差を求め、設定された閾値とバイアスまたはドリフトの標準偏差または最大差との大小関係を判定する計測精度判定部を備え、計測精度判定部にて、標準偏差または最大差が設定された閾値よりも大きいと判定された場合に計測中に振動、動きが存在したと判断して、計測された計測値の精度判定を行うことを特徴とする。
【0021】
計測が静止状態で行われなかった場合には、複数の回転角において演算されたバイアスまたはドリフトの標準偏差、または最大値が閾値よりも大きくなるはずである。計測精度判定部により、設定された閾値とバイアスまたはドリフトの標準偏差または最大値との大小関係を判定することにより、計測が静止状態で行われたかどうかを自動的に判定することができる。
【0022】
請求項6記載の発明は、軸線X軸に平行な基台と、該基台に回転可能に配置され、回転軸線がX軸に対して垂直なZ軸と平行をなす回転台と、該回転台に装着され回転台の回転軸線に直交する入力軸線を有する1つ以上のジャイロ及び1つ以上の加速度計を含むセンサ部と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記回転台を回転させるための駆動装置と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位を演算する演算部と、を備え、
前記演算部は、前記駆動装置を制御する回転制御部と、回転台の回転角をパラメータとして前記ジャイロ及び前記加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、データ計測記憶部からの出力によりジャイロのドリフト又は加速度計のバイアスを演算するドリフト・バイアス演算部と、前記基台の方位を演算する方位演算部と、を有するジャイロ装置における計測精度の判定を行う方法であって、
回転台の複数の回転角において演算された前記バイアスまたはドリフトの標準偏差または最大差を求め、設定された閾値とバイアスまたはドリフトの標準偏差または最大差との大小関係を判定し、標準偏差または最大差が設定された閾値よりも大きいと判定された場合に計測中に振動、動きが存在したと判断して、計測された計測値の精度を判定することを特徴とする。
【0023】
計測が静止状態で行われなかった場合には、複数の回転角において演算されたバイアスまたはドリフトの標準偏差、または最大値が閾値よりも大きくなるはずである。設定された閾値とバイアスまたはドリフトの標準偏差または最大値との大小関係を判定することにより、計測が静止状態で行われたかどうかを自動的に判定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1に示すように、本実施形態によるジャイロ装置100は、移動体に装着されるケーシング50と、ケーシング50内に収容されケーシング50に対して直接または防振座を介して固定された基台10とを有する。ケーシング50は円筒部51と両端の円板部52を含み、全体として中心軸線を有する円筒状をなしている。円筒部51の外径は少なくとも80mm以下、好ましくは60mm以下である。
【0025】
ここで、ケーシング50又は基台10に座標系を設定する。ケーシング50の円筒部51の中心軸線に沿ってX軸、基台10に垂直にZ軸、X軸とZ軸に直交し且つ基台10に平行にY軸をとる。このように設定した座標系は、ジャイロ装置を装着した移動体に設定した座標系とみなすことができるから、これを以下に移動体座標系と称する。基台10の基準方位、即ち、移動体の方位はX軸の正の方向である。一方、地球表面に設けた座標系をローカル座標系又は局地座標系と称する。ローカル座標系とは、地球表面上の点を原点とし、水平面に沿って子午線方向にXL軸、東西方向にYL軸、鉛直上方にZL軸とする座標系である。
【0026】
ジャイロ装置100は、基台10に装着されたX加速度計11A、Z加速度計13Aと、Xジャイロ11G及び方位発信器13Yの複数のセンサから構成されるセンサ部1を有する。図において各センサに付された矢印は入力軸線又は測定軸線の方向を示す。
【0027】
ジャイロとしては、機械式、光学式いずれのジャイロをも使用することができる。
【0028】
基台10には複数の回転台が設けられている。図1の例では2つの回転台20C、20Dが設けられ、Xジャイロ11Gは第1の回転台20C上に装着され、X加速度計11Aは、第2の回転台20D上に装着されている。方位発信器13Yは複数の回転台20C、20Dの少なくとも1つの上に装着されている。
【0029】
基台10には、複数の回転台20C、20Dを回転させるために方位サーボモ―タ22が設けられ、方位サーボモータ22の回転を複数の回転台に伝達するために、適当な伝動装置、例えばバックラッシュレス歯車伝動装置23や歯付ベルト24が設けられる。方位サーボモータ22及び伝動装置は、駆動装置を構成し、全ての回転台20C、20Dを同期的に回転駆動する。従って、回転台20C、20Dの回転角を検出する方位発信器13Yは、ただ1つの回転台に配置すればよく、全ての回転台に装着する必要はない。
【0030】
回転台20C、20Dは一定の回転速度、例えば、10°/秒にて、±180°の回転角の範囲で回転する。回転台20C、20Dの回転角が±180°に限定されているため、回転台20C、20Dに装着されたXジャイロ11G、X加速度計11A及び方位発信器13Yからのケーブル又はワイヤは縺れることがない。また、図1に示すように基台10には演算部3を構成する回路基板が装着されている。
【0031】
本実施形態では、センサ部1を構成するXジャイロ11G、X及びZ加速度計11A、13A並びに方位発信器13Yは、ケーシング50の中心軸線即ちX軸上、またはX軸に整合して配置されている。回転台20C、20Dの回転軸線は、Z軸と平行をなし、X軸上に配置されている。
【0032】
図2は、本実施形態のジャイロ装置の構成ブロック図である。ジャイロ装置100は、図1を参照して説明したセンサ部1と演算部3とを有する。ここで、センサ部1の各センサの入力軸線又は測定軸線(矢印)について説明すると、回転台20C、20Dの回転角が0である状態で、X加速度計11A及びXジャイロ11Gは、その入力軸線又は測定軸線が移動体座標系のX軸の正の方向に整合するように配置される。Z加速度計13A及び方位発信器13Yは、その入力軸線が移動体座標系のZ軸の負の方向に整合するように配置される。
【0033】
X加速度計11Aは回転台20C、20Dの回転角が0である状態で移動体座標系のX軸方向の加速度を検出し、Xジャイロ11Gは移動体座標系のX軸回りの角速度ωXを検出する。Z加速度計13Aは移動体座標系のZ軸方向の加速度を検出する。Z加速度計13Aは基台10の上下(天地)判別に使用される。方位発信器13YはX軸に対する回転台20C、20Dの回転角φを検出する。
【0034】
本実施形態のジャイロ装置100は、移動体が移動しているときには、計測を休止しているが、移動体が静止している場合には、地球自転から北を探す測量ジャイロ装置として機能する。そして、この測量ジャイロ装置から得られた方位は、移動体の位置を求めるために供される。そのために、ジャイロ装置100のセンサ部1は、位置を測定するべき移動体に直接装着される。移動体は、例えば、地下掘削機の先導体とすることができる。ジャイロ装置100のセンサ部1は、移動体と共に運動し、移動体の方位及び姿勢と同一の方位及び姿勢をとる。
移動体のX軸周りの回転(ロール回転)により、ロール角が10°以上の場合、移動体のロール角を±10°以内、望ましくは±5°以内に調整することにより、高精度に計測することができる。
移動体がX軸周りに回転することなく、上下判別を必要としない場合、Z加速度計を使用しない構成とすることができる。
【0035】
そして、ジャイロ装置100は、回転台20に短い時間で、±180度のローテーションをかけ、演算部3にて、ジャイロのドリフト及び加速度計のバイアスを計測し、ジャイロ及び加速度計の誤差成分が除去された方位角及び姿勢角を得るものであり、こうして、センサ部1の温度及び経年変化による計測誤差を低減させることができる。
【0036】
このために、演算部3は、図3に示すように、回転制御部71と、シークエンサ部72と、データ計測記憶部73と、方位演算部74と、ドリフト・バイアス演算部75とを有する。
【0037】
次に、図5〜図7を参照して、本実施形態のジャイロ装置100の方位計測の原理について説明する。図5に示すように、地球の北半球における緯度λの地点Pを考える。地球の中心をOとし、地点Pを通る子午線が赤道面と交わる点をPOとし、地球の自転軸線をOPNとする。地点Pの緯度λは∠POPOである。地点Pにおける水平面Hは地球面に対する接平面である。尚、移動体が掘削に伴って地中の地点にあっても、便宜的に接平面の概念を用いる。
【0038】
地球の自転角速度べクトルΩEは図示のように自転軸線OPN方向を向いている。地球の自転角速度べクトルΩEは、水平面H上で真北方向(矢印N)の水平成分HER(Horizonta1 Earth Rate)、即ち、ΩEcosλと、垂直成分VER(Vertica1 Earth Rate)、即ち、ΩEsinλとに分解することができる。
【0039】
図6に示すように、地点Pの水平面H上にジャイロ装置100、即ち、移動体が配置されていると仮定する。移動体の方位は上述のようにX軸に整合している。移動体の掘削部の方位角∠NPPxをΦとし、Xジャイロ11Gの入力軸線をXGSとする。
【0040】
移動体の方位Pxに対するXジャイロ11Gの入力軸線の回転角をφとする。回転台20Cの回転角は、Xジャイロ11Gの入力軸線の回転角φに等しいとすると、Xジャイロ11Gの入力軸線の方位角∠NPPXGSはΦ+φである。
【0041】
Xジャイロ11Gは、地球の自転角速度べクトルΩEの入力軸線XGS方向の成分を検出する。従って、Xジャイロ11Gの出力ωXは次のように表わされる。
【0042】
【数2】
ここに、ΩEは地球の自転角速度、λは緯度である。Φは移動体の掘削部の方位、即ち、X軸の子午線に対する角度、φは移動体の方位に対するXジャイロ11Gの回転角、UXはXジャイロ11Gのドリフト、ΔFはXジャイロ11Gのスケールファクタ誤差である。尚、本実施形態では、ジャイロ装置100が静止している時に方位計測を行うため、Y軸回りの回転角速度及びX軸回りの回転角速度はゼロである。
【0043】
理想状態以外では、実際の計測においてXジャイロ11Gの入力軸線は、水平面に対して傾斜角AXだけ傾斜しており、Xジャイロの出力ωXは次のように表される(図7参照)。
【0044】
【数3】
しかし、緯度λは既知であり、傾斜角AXもX加速度計11Aにより既知であるため、演算部3にて座標変換を行うことにより、(1)式を基に方位角Φを求めることができる。以下にその方位角Φを算出する原理を説明する。
【0045】
回転台20C、20DをZ軸回りに回転させて、一定の回転角度φ(=2π/2n(rad):nは自然数)毎に停止させ、XY平面内の地球自転角速度(15°/h)の水平成分と垂直成分及び傾斜角を計測する。回転台20を1回転させることによって2n個の測定値ωXi(i=1〜2n)が得られる。
【0046】
【数4】
緯度λが既知であり、傾斜角AXiもX加速度計11Aより既知であり、後述のように、演算部3において、Xジャイロ11GのドリフトUXとX加速度計11Aの出力に含まれるバイアスΔAXが求まるので、(2)式のうち、第2項及び第3項並びに第1項のcosAXiが求まる。ここで、
【0047】
【数5】
とおくと、ω’Xiは、
【0048】
【数6】
と表され、水平面に変換した形になる。このとき、ΔFΩEcosλcos(Φ+φi)を誤差変動ΔEiとみて、これに関する最小二乗近似法を用いて、基台10の方位角Φを求めると、
【0049】
【数7】
となる。上式は、Xジャイロ11GのドリフトUX及びスケールファクタ誤差ΔFを含んでおらず、これらの誤差の影響を受けることなく方位を演算することができる。
【0050】
次に、Xジャイロ11Gに含まれるドリフトUXを求める原理を説明する。移動体がXジャイロ11Gの入力軸線XGSに直交するYGSの回りに回転角AXだけ回転偏倚した場合を考察する。図7を参照して説明すると、図7は、Z軸及びXジャイロ11Gの入力軸線XGSによって形成される面を示す。Xジャイロの出力ωXは前述のように、次のように表わされる。
【0051】
【数8】
ここで、AXは水平面Hに対するXジャイロ11Gの入力軸線XGSの傾斜角である。傾斜角AXはX加速度計11Aによって検出される。
【0052】
回転台20C、20DをZ軸回りに回転させて、一定の回転角度φ(=2π/2n(rad):nは自然数)毎に停止させ、XY平面内の地球自転角速度(15°/h)の水平成分と垂直成分及び傾斜角を計測する。回転台を1回転させることによって2n個の測定値ωXi(i=1〜2n)が得られると同時に、2n個の測定値AXi(i=1〜2n)が得られる。これらの測定値の中で、回転角φが互いにπ(=180°)異なるデータに注目する。
【0053】
例えば、回転角φの場合のXジャイロ11Gの出力信号をωXi(i=1〜2n)、回転角φ+πの場合のXジャイロ11Gの出力信号をωXi+nとすると、これらは次のように表される。
【0054】
【数9】
ここにAXi、AXi+nはそれぞれ回転台の回転角がφとφ+πの場合における、水平面Hに対するXジャイロ11GのY軸回りの傾斜角である。この2つの傾斜角AXi、AXi+nの間には、幾何学的に次のような関係がある。
【0055】
【数10】
この(7)式を、上記(6)式に代入して変形すると次の関係式が得られる。
【0056】
【数11】
これらの式より次の関係式が求められる。
【0057】
【数12】
こうして、Xジャイロ11GのドリフトUXを求めることができる。
【0058】
次に、X加速度計11Aの出力信号AXに含まれるバイアスΔAXを検出し、真のYGS軸回りの傾斜角A’Xを検出する原理を説明する。
【0059】
回転台20C、20DをZ軸回りに回転させて、一定の回転角度φ(=2π/2n(rad):nは自然数)毎に停止させ、XY平面内の地球自転角速度(15°/h)の水平成分と垂直成分及び傾斜角を計測する。回転台を1回転させることによって2n個の測定値ωXi(i=1〜2n)が得られると同時に、2n個の測定値AXi(i=1〜2n)が得られる。ジャイロのドリフトを求めた場合と同様に、これらの測定値の中で、回転角φが互いにπ(=180°)異なるデータに注目し、回転角φの場合のX加速度計11Aの出力信号をAXi(i=1〜2n)、回転角φ+πの場合のX加速度計11Aの出力信号をAXi+nとすると、これらは次のように表される。
【0060】
【数13】
ここにA’Xi、A’Xi+nは、前述のように、バイアスΔAXがゼロの場合に、それぞれ回転台の回転角がφとφ+πの場合における、水平面Hに対するXジャイロ11GのYGS軸回りの傾斜角である。この2つの傾斜角A’Xi、A’Xi+nの間には、(7)式の関係がある。よって、(9)式から次の関係式が得られる。
【0061】
【数14】
従って、回転台の回転角がφのとき、真のYGS軸回りの傾斜角A’Xi及びX加速度計11AのバイアスΔAXは次の式によって表される。
【0062】
【数15】
回転台20C、20Dの回転角φ=90°のときに計測される傾斜角が、移動体のロール傾斜角Arとなり、回転台の回転角φ=0°のときに計測される傾斜角が、移動体のピッチ傾斜角Apとなる。
【0063】
本実施形態によると、回転台20C、20Dを1回転させることによって2n組の測定値ωXi(i=1〜2n)が得られるのと同時に、2n個の測定値AXi(i=1〜2n)が得られる。従って、回転台20C、20Dの回転角φが互いに180°異なる測定値はn組である。n組の測定値からn組のUX、ΔAXが得られる。これらの平均値を求めることにより、より正確なデータUX、ΔAXの値が得られる。また、A’Xと回転台の回転角φより、ジャイロ装置の姿勢角であるピッチ傾斜角Apとロール傾斜角Arを算出することができる。
【0064】
図3を参照して演算部3の動作を説明する。回転制御部71は、回転台の回転角φが設定回転角φSに等しくなるように、方位サーボモータ22を制御する。回転制御部71は、シークエンサ部72によって生成された設定回転角φSの指令信号に基づき方位サーボモータ22を作動させる。方位サーボモータ22が作動して回転台20C、20Dが回転軸線回りに回転する。方位発信器13Yは回転台の回転角φを検出しそれを回転制御部71に出力する。方位発信器13Yの出力信号φが設定回転角φSに等しくなると、データ計測記憶部73は回転台20C、20Dの回転角φSのデータを回転台の回転角として記憶する。
【0065】
即ち、データ計測記憶部73は、回転台の設定回転角φSを記憶すると共に、Xジャイロ11Gの出力信号ωX、及びX加速度計11Aより出力された傾斜角AX(時計方向を+とする。)のデータを記憶する。次にシークエンサ部72は、新たな設定回転角φS=φS+△φの信号を生成して回転制御部71に供給する。回転制御部71は方位発信器13Yの出力信号φが新たな設定回転角φSに等しくなるように、方位サーボモータ22を作動させる。
【0066】
方位発信器13Yの出力信号φが新たな設定回転角φSに等しくなると、デ―タ計測記憶部73は、同様に、Xジャイロ11G、X加速度計11Aより出力された信号及び回転台の回転角のデータを記憶する。
【0067】
こうして、データ計測記情部73は設定回転角φS毎に、データωXi、AXi(i=1〜2n)を順次記憶する。データ計測記憶部73に記憶された多数のデータφi、ωXi、AXi(i=1〜2n)は順次、方位演算部74及びドリフト・バイアス演算部75に供給される。
【0068】
ドリフト・バイアス演算部75は、(8)式〜(11)式を用い、ジャイロドリフトUX、傾斜角A’X、加速度計バイアスΔAX及び姿勢角Ap、Arを演算し、方位演算部74はジャイロドリフトUX、傾斜角A’X、及び加速度計バイアスΔAXを用い、(3)式〜(5)式を用いて、移動体の方位Φを演算する。こうして、Xジャイロ11G及びX加速度計11A、Z加速度計13Aのみから方位Φを求めることができるので、センサ部1を小型化することができ、ケーシング50を小口径化することができ、低価格で構成することができる。
【0069】
(第2実施形態)
次に、図8ないし図11を参照して、第2実施形態に係るジャイロ装置100及びこのジャイロ装置100を用いた方位角検出方法を説明する。上述のようにジャイロ装置100は、ジャイロコンパスのように連続的に方位角を出力するのではなく、回転台20C上のXジャイロ11GをZ軸回りに一定の回転角度φ(=2π/2n(rad):nは自然数)毎に停止させ、XY平面内の地球自転角速度(15°/h)の水平成分と垂直成分及び傾斜角を計測し、回転台が1回転することにより、一回の方位計測結果、ピッチ傾斜角Ap、ロール傾斜角Arが検出される。つまり、連続的に複数回計測を行っても、一定時間間隔をもって間欠的に計測結果が得られる。この複数回の方位計測結果の分布の一例を表したものが図9である。地球自転角速度という物理量を毎回計測し、方位角を算出しており、個々の計測結果は独立であるため、方位計測結果の母集団は、正規分布N(μ,σ2)に従う。ここで、μは母集団の平均値、σ2は分散である。
【0070】
方位計測をm回行い、計測結果Φ1、Φ2、…Φmを得たとする。標本平均ΦAVは、
【0071】
【数16】
で表され、この標本平均ΦAVは、平均値μ、分散σ2/mの正規分布N(μ,σ2/m)に従うから、
【0072】
【数17】
は、平均値0、分散1の正規分布N(0,1)に従う。これにより、例えば、確率0.95での信頼区間は、正規分布表により、
【0073】
【数18】
となり、これは、
【0074】
【数19】
となる。これは、σが既知であると、m回の方位計測結果の平均値を求めることにより、この区間内にμが0.95の確率で含まれているという区間推定を行うことができるということを意味する。
【0075】
信頼度は、正規分布表により0.9、0.99…等の任意の値が選択可能である。また、n回の計測回数が少ない場合(統計学的にはn<30)は、t分布に従うとして区間推定を行う。
【0076】
本実施形態による方法では、ジャイロ装置の標準偏差σを既知として予め定義しておくことにより、計測位置における複数回の計測結果の平均値が、所望する計測精度範囲内となる最小の計測回数mを(13)式、(14)式または類似の式による統計的手法により求めることができる。図10は、標準偏差に応じた、信頼度0.95の計測回数と誤差との関係を表すグラフである。
【0077】
本実施形態の演算部3は、図8に示すように、回転制御部71と、シークエンサ部72と、データ計測記憶部73と、方位演算部74と、ドリフト・バイアス演算部75と、そのジャイロ装置100の標準偏差σで所定の信頼度における計測回数mと誤差ΔΦとの関係を記憶する標準偏差記憶部76と、を有する。標準偏差σは予め、複数の方位角計測結果から求められている。所望の誤差範囲を設定すると、標準偏差記憶部76が、(13)式、(14)式または類似の式から計測回数mを算出して、シークエンサ部72に出力して、シークエンサ部72がその計測回数mから、回転台をm回方位計測させるように制御する。自動的にm回の方位計測を行い、その平均値ΦAVを算出する。
【0078】
または、標準偏差記憶部76は、各信頼度における計測回数mと誤差ΔΦとの関係を記憶することもでき、所望の信頼度及び誤差範囲を設定すると、標準偏差記憶部76が、(13)式、(14)式または類似の式から計測回数mを算出して、シークエンサ部72に出力して、シークエンサ部72がその計測回数mから、回転台をm回方位計測させるように制御するようにしてもよい。または、計測回数を設定すると、標準偏差記憶部76が、所定の信頼度における、設定された計測回数に対応する誤差範囲を出力するようにしてもよい。これにより、計測担当者は正確な計測精度を知ることができる。
【0079】
本実施形態による方位角検出方法によると、ジャイロ装置100のセンサ部1の性能を向上させることなく、最小の計測回数で所望の計測精度(信頼区間)向上を図ることができる。
【0080】
本実施形態による方位角検出方法は、ジャイロ装置の回転台が1つまたは複数というような構造的な違いに依らず、一回の計測時間が短いジャイロ装置に有効である。計測時間は、10分以下、望ましくは5分以下である。
【0081】
(第3実施形態)
次に、上記ジャイロ装置100のセンサ部1を地下掘削機のような移動体に取り付けて、その移動体の位置を求める移動体位置算出方法を図11ないし図13を参照して、説明する。地下掘削機200のような移動体は、図4に示すように、元押し装置202から配管203を掘削孔に挿入するとともに、先端の掘削装置により掘削し、前進する。掘削は、元押し装置202のストロークで配管203の長さまで掘削すると、停止し、ストロークを戻し新たな配管203を接続し、掘削するという作業を繰り返す。このとき得られる情報としては、掘削停止時の各測定点においてジャイロ装置100が計測する方位角、ピッチ傾斜角Ap及びロール傾斜角Arと元押し装置202から得られる配管203の移動量(即ち、挿入ストローク)である。
【0082】
図12は、原点及び測定点P0、P1、P2、…、PMと、計測ごとの移動体の移動量l1、l2、…、lMによって形成される軌跡を示す。原点Oは位置算出の原点に設けられる。説明を簡略化するために図12のX軸は、水平面に沿って子午線方向に整合し、Y軸は緯度方向に整合し、測定点P0、P1、P2、…、PMは水平面に存在すると仮定した2次元的な配置とする。
【0083】
各測定点P0、P1、P2、…、PMの座標を(x0,y0)、(x1,y1)、(x2,y2)、…、(xM,yM)とし、各測定点での方位角をΦ1、Φ2、…、ΦMとする。各測定点の座標(xi,yi)は、次のように表される。
【0084】
【数20】
ここで、実際の掘削において移動量l1、l2、…、lMは、一定の間隔となることから、(15)式は、次のように表される。
【0085】
【数21】
L(=l1+l2+…+lM)は総移動量である。実際の地下掘削機の削孔軌跡は、方位角Φ1、Φ2、…、ΦMが十分小さく、xi≫yiの場合が多い。そこで、理解し易いように、この近似を(16)式に適用すると、(xM,yM)は次のように近似できる。
【0086】
【数22】
ここで、Φaは、X軸とPMOとがなす角度である。つまり、方位角の変化量の積算値は、最終測定点PMとX軸がつくる角度に一致する。
【0087】
方位角Φ1、Φ2、…、ΦMに含まれる計測誤差ΔΦ1、ΔΦ2、…、ΔΦMとすると、(17)式は次のように表される。
【0088】
【数23】
方位計測による位置誤差は、(18)式のyMの第2項である。つまり、各測定点での方位角Φ1、Φ2、…、ΦMに含まれる計測誤差ΔΦ1、ΔΦ2、…、ΔΦMの積算値と総移動量Lの積となり、最終的な位置誤差εは、X軸とPMOとがなす角度Φaの角度誤差ΔΦaと総移動量Lの積により次のように求めることができる。
【0089】
【数24】
ここで、ΔxM、ΔyMは、座標(xM,yM)の位置誤差である。角度誤差ΔΦaと計測誤差ΔΦ1、ΔΦ2、…、ΔΦMとの関係は、(18)式より次のように表される。
【0090】
【数25】
M回計測の誤差平均が、角度誤差ΔΦaであれば所望する位置誤差であるとすると、これは、図9と共に説明した方位角検出方法で示した(12)式と同一の形式であり、角度誤差ΔΦaが、計測誤差ΔΦ1、ΔΦ2、…、ΔΦMの標本平均であることを示している。従って、上述のようにΔΦaは、平均値μ、分散σ2/MのN(μ,σ2/M)に従うから、
【0091】
【数26】
は、平均値0、分散1の正規分布N(0,1)に従う。これにより、例えば、確率0.95での信頼区間は、正規分布表により、
【0092】
【数27】
となり、これは、
【0093】
【数28】
となる。これは、σが既知であると、M回の方位計測結果の平均値を求めることにより、この区間内にμが0.95の確率で含まれているという区間推定を行うことができるということを意味する。
【0094】
信頼度は、正規分布表により0.9、0.99…等の任意の値が選択可能である。また、M回の計測回数が少ない場合(統計学的にはM<30)は、t分布に従うとして区間推定を行う。
【0095】
本実施形態による方法では、ジャイロ装置の標準偏差σを既知として予め定義しておくことにより、移動体が所望する位置誤差以内となる角度誤差ΔΦaを(19)式により求め、最小の計測回数Mを(20)式、(21)式または類似の式による統計的手法により求めることができる。図13は、掘削距離を様々に変えたときの、標準偏差=0.35の場合の信頼度0.95の計測回数と位置誤差との関係を表すグラフである。
【0096】
本実施形態の演算部3は、図11に示すように、回転制御部71と、シークエンサ部72と、データ計測記憶部73と、方位演算部74と、ドリフト・バイアス演算部75と、そのジャイロ装置10の標準偏差σで所定の信頼度における計測回数Mと位置誤差εとの関係を記憶する標準偏差記憶部77と、を有する。所望の誤差範囲を設定すると、標準偏差記憶部77が、計測回数Mを算出する。
【0097】
または、標準偏差記憶部77は、各信頼度における計測回数Mと誤差ΔΦとの関係を記憶することもでき、所望の信頼度及び誤差範囲を設定すると、標準偏差記憶部77が、(20)式、(21)式または類似の式から計測回数Mを算出するようにしてもよい。または、計測回数を設定すると、標準偏差記憶部77が、所定の信頼度における、設定された計測回数に対応する誤差範囲を出力するようにしてもよい。これにより、計測担当者は正確な計測精度を知ることができる。
【0098】
尚、以上の説明は、簡略化のために2次元配置で説明したが、各測定点P0、P1、P2、…、PMの座標を(x0,y0,z0)、(x1,y1,z1)、(x2,y2,z2)、…、(xM,yM,zM)とし、各測定点での方位角をΦ1、Φ2、…、ΦM、ピッチ傾斜角Apを、Ap1、Ap2、…、ApM、ロール傾斜角Arを、Ar1、Ar2、…、ArMとすることにより、同様にして3次元での位置誤差と計測回数との関係を算出することができる。ここでは、詳細説明は省略する。
【0099】
本実施形態による方位角検出方法によると、ジャイロ装置100のセンサ部1の性能を向上させることなく、最小の計測回数で所望の位置精度(信頼区間)向上を図ることができる。
【0100】
本実施形態による位置算出方法は、ジャイロ装置の回転台が1つまたは複数というように構造的な違いに依らず、一回の計測時間が短いジャイロ装置に有効である。計測時間は、10分以下、望ましくは5分以下である。
【0101】
(第4実施形態)
ところで、本発明のジャイロ装置においては、地球自転角速度、重力加速度という微小物理量から方位検出するという計測方法であるために、静止中に計測する必要があり、方位計測中にわずかな振動等の外乱が加わると方位計測誤差が発生する。よって、方位計測中に静止中であったかどうかを判定して、計測精度を判定する判定方法及びその判定機能を備えたジャイロ装置について説明する。
【0102】
上述のようにジャイロ装置100は、回転台20C上のXジャイロ11GをZ軸回りに一定の回転角度φ(=2π/2n(rad):nは自然数)毎に停止させ、XY平面内の地球自転角速度(15°/h)の水平成分と垂直成分及び傾斜角を計測し、回転台が1回転することにより、2n個の測定値ωXi(i=1〜2n)及び2n個の測定値AXi(i=1〜2n)を得る。これらの測定値の中で、回転角φが互いにπ(=180°)異なるデータを使用し、(8)式及び(11)式よりn個のXジャイロ11GのドリフトUXj(j=1〜n)とX加速度計11AのバイアスΔAXj(j=1〜n)とが求められる。
【0103】
回転台が1回転する方位計測中に振動等の外乱が加わることなく方位計測ができた場合は、ドリフトUXj及びバイアスΔAXjは以下の関係式が成り立つ。
【0104】
【数29】
しかしながら、方位計測中に外乱が加わると、(22)式の関係が成り立たず、各データに差が生じる。そこで、各データの差の最大値またはn個のデータの標準偏差を求め、ある閾値以下の場合、計測中に外乱が加わることなく、正常に計測されたと判定できる。
【0105】
X加速度計11Aのバイアスの平均値ΔAXAV、バイアスの標準偏差ΔAXstd及びバイアスの最大差ΔAXmaxの算出式を次に示す。
【0106】
【数30】
ここでΔA1Xlimは標準偏差の判定の閾値、ΔAXmax、ΔAXminは、ΔAXj(j=1〜n)の最大値と最小値であり、ΔA2Xlimは最大差の判定の閾値である。
【0107】
また、Xジャイロ11Gのドリフトの平均値UXAV、ドリフトの標準偏差UXstd及びドリフトの最大差ΔUXmaxの算出法を次に示す。
【0108】
【数31】
ここでU1Xlimは標準偏差の判定の閾値、UXmax、UXminは、UXj(j=1〜n)の最大値と最小値であり、U2Xlimは最大差の判定の閾値である。
【0109】
これらのΔA1Xlim、ΔA2Xlim、U1Xlim、U2Xlimの閾値は、Xジャイロ11G、X加速度計11Aのバイアス安定性、ジャイロ装置の運用環境、使用法に依存するが、実験より容易に求めることができる。これらの閾値のすべて用いることもできるが、1つ以上の任意の閾値を用いることもできる。
【0110】
本実施形態の演算部3は、図14に示すように、回転制御部71と、シークエンサ部72と、データ計測記憶部73と、方位演算部74と、ドリフト・バイアス演算部75と、その計測精度を判定する計測精度判定部78と、を有する。計測精度判定部78には、ΔA1Xlim、ΔA2Xlim、U1Xlim、U2Xlimの閾値の少なくとも1つが予め実験により設定されており、(23)式または(24)式の不等式の真偽の判定を行い、その中の不等式のいずれかまたは全てが真になった場合に、計測中に振動、動きが存在したものとし、または、その中の不等式の全てが偽となった場合に、計測中に振動、動きは存在しなかったものとして、その旨を表示する判定信号を出力する。
【0111】
以上本発明の例を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明の範囲にてさまざまな変形例が可能であることは当業者によって理解されよう。ここで、用いられている加速度計の作用は傾斜計の作用に等しく、本明細書における加速度計は、傾斜計を含む概念であることを念のため付け加えておく。
【0112】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、センサ部が、Xジャイロ及びX,Z加速度計及び方位発信器で構成されるために、ジャイロ装置を小型且つ低価格で構成することができる。このジャイロ装置は、掘削用の地下掘削機先端のように人が接近することが困難な物体または移動体に装着するのに、非常に適したものとすることができる。
【0113】
請求項2または3記載の発明によれば、適正な計測時間で適正な方位角検出を行うことができ、信頼性が高い方位計測を行うことができる。
【0114】
請求項4記載の発明によれば、適正な計測回数で適正な位置検出を行うことができ、信頼性が高い位置計測を行うことができる。
【0115】
請求項5または6記載の発明によれば、計測が静止状態で行われたかどうかを自動的に判定することができる。
【0116】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るジャイロ装置の主要部の例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るジャイロ装置の全体の構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るジャイロ装置の演算部の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係るジャイロ装置が装着される地下掘削機の構成例を示す図である。
【図5】地球の自転角速度ベクトルを説明するための説明図である。
【図6】Xジャイロによって検出する地球の自転角速度の成分を説明するための説明図である。
【図7】ジャイロ装置が傾斜した場合のX,Yジャイロによって検出する地球の自転角速度べクトルの成分を説明するための説明図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るジャイロ装置の演算部の構成例を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るジャイロ装置の方位測定結果の分布の一例を表すグラフである。
【図10】本発明の第2実施形態に係るジャイロ装置の計測回数と誤差との関係を表すグラフである。
【図11】本発明の第3実施形態に係るジャイロ装置の演算部の構成例を示すブロック図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係るジャイロ装置が取り付けられた移動体の原点及び測定点P0、P1、P2、…、PMと、計測ごとの移動体の移動量l1、l2、…、lMによって形成される軌跡を示すグラフである。
【図13】本発明の第3実施形態に係るジャイロ装置の計測回数と位置誤差との関係を表すグラフである。
【図14】本発明の第4実施形態に係るジャイロ装置の演算部の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 センサ部
3 演算部
10 基台
11A、13A 加速度計
11G ジャイロ
13Y 方位発信器
20C、20D 回転台
22 方位サーボモータ(駆動装置)
71 回転制御部
73 データ計測記憶部
74 方位演算部
75 ドリフト・バイアス演算部
78 計測精度判定部
100 ジャイロ装置
200 地下掘削機(移動体)
Claims (6)
- 軸線X軸に平行な基台と、該基台に回転可能に配置され、回転軸線がX軸に対して垂直なZ軸と平行をなす複数の回転台と、Xジャイロ及びX加速度計を含むセンサ部と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記回転台を回転させるための駆動装置と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位、Xジャイロのドリフト及びX加速度計のバイアスを演算する演算部と、を備え、
前記センサ部のX軸は、その入力軸線または測定軸線がZ軸に直交する平面内にて回転するように、回転台に装着されており、
前記演算部は、前記駆動装置を制御する回転制御部と、回転台の回転角をパラメータとしてXジャイロ及びX加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、データ計測記憶部からの出力によりXジャイロのドリフト及びX加速度計のバイアスを演算するドリフト・バイアス演算部と、データ計測記憶部からの出力並びに前記演算されたドリフト及びバイアスにより前記基台の方位を演算する方位演算部と、を有することを特徴とするジャイロ装置。 - 軸線X軸に平行な基台と、該基台に回転可能に配置され、回転軸線がX軸に対して垂直なZ軸と平行をなす回転台と、該回転台に装着され回転台の回転軸線に直交する入力軸線を有する1つ以上のジャイロ及び1つ以上の加速度計を含むセンサ部と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記回転台を回転させるための駆動装置と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位を演算する演算部と、を備え、
前記演算部は、前記駆動装置を制御する回転制御部と、回転台の回転角をパラメータとして前記ジャイロ及び前記加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、データ計測記憶部からの出力により基台の方位を演算する方位演算部とを有するジャイロ装置において、
予め、ジャイロ装置の複数回の方位角計測結果から標準偏差が定義されており、
前記定義された標準偏差から、計測位置における方位角計測結果の平均値の計測誤差と最小の計測回数との関係を統計的手法により求め、所望の計測誤差以内となる該最小の計測回数を特定するか、または、計測回数から計測誤差を特定することができるようになったことを特徴とするジャイロ装置。 - 軸線X軸に平行な基台と、該基台に回転可能に配置され、回転軸線がX軸に対して垂直なZ軸と平行をなす回転台と、該回転台に装着され回転台の回転軸線に直交する入力軸線を有する1つ以上のジャイロ及び1つ以上の加速度計を含むセンサ部と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記回転台を回転させるための駆動装置と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位を演算する演算部と、を備え、
前記演算部は、前記駆動装置を制御する回転制御部と、回転台の回転角をパラメータとして前記ジャイロ及び前記加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、データ計測記憶部からの出力により基台の方位を演算する方位演算部とを有するジャイロ装置を用いて、子午線に対する基台の方位角を求める方位角検出方法であって、
予めジャイロ装置の複数回の方位角計測結果から標準偏差を定義し、
前記定義された標準偏差から、計測位置における方位角計測結果の平均値の計測誤差と最小の計測回数との関係を統計的手法により求め、所望の計測誤差以内となる該最小の計測回数を特定するか、または、計測回数から計測誤差を特定することを特徴とする方位角検出方法。 - 軸線X軸に平行な基台と、該基台に装着された1つ以上のジャイロ及び1つ以上の加速度計を含むセンサ部と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位を演算する演算部と、を備え、前記演算部は、前記ジャイロ及び前記加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、データ計測記憶部からの出力により基台の方位を演算する方位演算部とを有しており、移動体に基台が装着されるジャイロ装置を用いて、移動体の移動距離毎に計測した進行方位角と、移動距離から移動体の位置を求める位置算出方法であって、
予めジャイロ装置の複数回の方位角計測結果から標準偏差を定義し、
前記定義された標準偏差から、求めた移動体の位置誤差と最小の計測回数との関係を統計的手法により求め、所望の位置誤差以内となる該最小の計測回数を特定するか、または、計測回数から位置誤差を特定することを特徴とする位置算出方法。 - 軸線X軸に平行な基台と、該基台に回転可能に配置され、回転軸線がX軸に対して垂直なZ軸と平行をなす回転台と、該回転台に装着され回転台の回転軸線に直交する入力軸線を有する1つ以上のジャイロ及び1つ以上の加速度計を含むセンサ部と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記回転台を回転させるための駆動装置と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位を演算する演算部と、を備え、
前記演算部は、前記駆動装置を制御する回転制御部と、回転台の回転角をパラメータとして前記ジャイロ及び前記加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、データ計測記憶部からの出力によりジャイロのドリフト又は加速度計のバイアスを演算するドリフト・バイアス演算部と、前記基台の方位を演算する方位演算部と、を有しており、子午線に対する基台の方位角を求めるジャイロ装置において、
前記演算部は、回転台の複数の回転角において演算された前記バイアスまたはドリフトの標準偏差または最大差を求め、設定された閾値とバイアスまたはドリフトの標準偏差または最大差との大小関係を判定する計測精度判定部を備え、計測精度判定部にて、標準偏差または最大差が設定された閾値よりも大きいと判定された場合に計測中に振動、動きが存在したと判断して、計測された計測値の精度判定を行うことを特徴とするジャイロ装置。 - 軸線X軸に平行な基台と、該基台に回転可能に配置され、回転軸線がX軸に対して垂直なZ軸と平行をなす回転台と、該回転台に装着され回転台の回転軸線に直交する入力軸線を有する1つ以上のジャイロ及び1つ以上の加速度計を含むセンサ部と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記回転台を回転させるための駆動装置と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位を演算する演算部と、を備え、
前記演算部は、前記駆動装置を制御する回転制御部と、回転台の回転角をパラメータとして前記ジャイロ及び前記加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、データ計測記憶部からの出力によりジャイロのドリフト又は加速度計のバイアスを演算するドリフト・バイアス演算部と、前記基台の方位を演算する方位演算部と、を有するジャイロ装置における計測精度の判定を行う方法であって、
回転台の複数の回転角において演算された前記バイアスまたはドリフトの標準偏差または最大差を求め、設定された閾値とバイアスまたはドリフトの標準偏差または最大差との大小関係を判定し、標準偏差または最大差が設定された閾値よりも大きいと判定された場合に計測中に振動、動きが存在したと判断して、計測された計測値の精度を判定することを特徴とするジャイロ装置における計測精度判定方法。
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