JP2004212127A - ギヤノイズ検査方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】官能評価と一致するギヤノイズ検査方法およびその装置を目的とするものである。
【解決手段】マイクロフォン2で取り込んだギヤ噛合い音信号の検定区間内における特定の可聴周波数帯域の音信号を二つ以上抽出し、抽出した各音信号の振幅の総和を求め、該振幅の総和を、抽出した可聴周波数帯域に応じた閾値と比較して良否判定を行なう方法およびギヤ噛合い音を取り込むマイクロフォン2と取り込んだギヤ噛合い音信号を増幅する増幅器3とディジタル変換するA/D変換器4と検定区間内から特定の連続または不連続の可聴周波数帯域の音信号を二つ以上抽出する抽出手段5と音信号の振幅の総和を求める演算手段6と振幅の総和を可聴周波数帯域に応じた閾値と比較して良否判定を行なう判定手段7とからなる装置。
【選択図】 図1
【解決手段】マイクロフォン2で取り込んだギヤ噛合い音信号の検定区間内における特定の可聴周波数帯域の音信号を二つ以上抽出し、抽出した各音信号の振幅の総和を求め、該振幅の総和を、抽出した可聴周波数帯域に応じた閾値と比較して良否判定を行なう方法およびギヤ噛合い音を取り込むマイクロフォン2と取り込んだギヤ噛合い音信号を増幅する増幅器3とディジタル変換するA/D変換器4と検定区間内から特定の連続または不連続の可聴周波数帯域の音信号を二つ以上抽出する抽出手段5と音信号の振幅の総和を求める演算手段6と振幅の総和を可聴周波数帯域に応じた閾値と比較して良否判定を行なう判定手段7とからなる装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各種歯車から発生するギヤ噛合い音を検査するギヤノイズ検査方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ギヤの噛合いにより生じるギヤ噛合い音、すなわちギヤノイズの検査装置としてはギヤの噛合いにより生じる振動値とギヤの噛合いにより生じる騒音値とを基準の振動値と騒音値とにより比較してギヤの噛み合い状態の良否を判定するものがある(例えば、特許文献1参照)。またギヤシャフトの回転数を検出する回転数センサと、ギヤのノイズを検出するマイクと、回転数に対するノイズの音圧値を出力するFFTアナライザと、絶対官能評価値を設定する制御台と、音圧値を入力して絶対官能評価値になるように学習して官能評価値との差が許容誤差範囲内になったとき学習を停止して関数値を決定するニューロコンピュータを設けたものがある(例えば、特許文献2)。さらに歯車の伝達誤差を反映する速度むらとギヤノイズの音圧とを同時に測定するものがある(例えば、特許文献3)。これらの装置は基本的にギヤノイズ(騒音)を音圧に基いて測定するものとしている。しかし人の聴覚は音の高・低(振動数)には比較的敏感ですが、音の大小(振幅)すなわち音圧に対しては比較的鈍感であるため、検査結果と官能評価とを一致させることが極めて難しいという問題があった。
【0003】
【特許文献1】特開昭56−11323号公報
【特許文献2】特開平8−122140号公報
【特許文献3】特開2002−257685号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、官能評価と検査結果のずれがないギヤノイズ検査方法およびその装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するため本発明は、マイクロフォンで取り込んだギヤ噛合い音信号の検定区間内における特定の可聴周波数帯域の音信号を二つ以上抽出したうえ抽出された各音信号の振幅の総和を求め、該各音信号の振幅の総和を、抽出した可聴周波数帯域に応じた閾値と比較して良否判定を行なうギヤノイズ検査方法を請求項1の発明とし、請求項1の発明において、抽出される音信号の可聴周波数帯域が連続または不連続であるギヤノイズ検査方法を請求項2の発明とし、ギヤ噛合い音を取り込むマイクロフォンと、取り込んだギヤ噛合い音信号を増幅する増幅器と、ギヤ噛合い音信号をディジタル変換するA/D変換器と、ギヤ噛合い音信号から特定の連続または不連続の可聴周波数帯域の音信号を二つ以上抽出する抽出手段と、抽出した音信号の振幅の総和を求める演算手段と、各音信号の振幅の総和を抽出した可聴周波数帯域に応じた閾値と比較して良否判定を行なう判定手段とからなるギヤノイズ検査装置を請求項3の発明とし、請求項3の発明において、抽出手段がフーリエ変換またはバンドパスフィルターによるものであるギヤノイズ検査装置を請求項4の発明とし、請求項3または4の発明において、ギヤ噛合い音がギヤに負荷を掛けた状態のものであるギヤノイズ検査装置を請求項5の発明とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
図1中、1は自動車のディファレンシャルに組み込まれるハイポイドギヤHのギヤノイズ検査を行う検査装置であり、該検査装置1は歯当たり試験機に付帯されるもので、マイクロフォン2と、増幅器3と、A/D変換器4と、抽出手段5と、演算手段6と、判定手段7と、表示器8とからなるものである。前記抽出手段5と演算手段6と判定手段7とはコンピュータ10にインストールされたギヤノイズ検査プログラムにより処理されるものであるが、それぞれの手段をハードウエアにより処理するものとしてもよいことは勿論である。
【0007】
前記マイクロフォン2は図1に示されるように、回転されるハイポイドギヤHのリングギヤLとピニオンギヤPの噛合い部位に近接配置させてギヤを正回転または逆回転させた時に発生するギヤ噛合い音を取り込むものである。該マイクロフォン2は無指向性マイクでもよいが指向性集音マイクとすることにより不要な外部ノイズを拾わなくなるのでフィルタリング処理等のノイズ処理によるコンピュータ10(パソコン)の負担を低減できることとなる。またハイポイドギヤHのリングギヤLとピニオンギヤPは図1に示されるように、後記するドライブモータMとドリブンモータDMにより回転制御されて負荷が加えられた状態のギヤ噛合い音が検出できるようにしている。
【0008】
また前記増幅器3は図1に示されるように、マイクロフォン2で取り込んだギヤ噛合い音のアナログ音声信号を後処理が容易となるレベルまで増幅するものである。
【0009】
さらに前記A/D変換器4は図1に示されるように、増幅器3で増幅されたギヤ噛合い音のアナログ音声信号をコンピュータ処理できるようにディジタル化するものである。
【0010】
また前記抽出手段5と演算手段6と判定手段7とは図1に示されるように、コンピュータ(パソコン)10にインストールされたノイズ検査プログラムによって処理されるものである。抽出手段5は図2に示されるように、検定区間内におけるアナログのギヤ噛合い音信号を離散フーリエ変換(DFT)して、特定の可聴周波数帯域の音信号(振幅と周波数)を離散的な周波数スペクトルとして複数抽出する。この実施の形態においては0.5〜0.6kHz、0.6〜0.7kHz、0.7〜0.8kHzの三区分の連続する可聴周波数帯域の音信号(振幅と周波数)を抽出している。可聴周波数帯域を0.5〜0.8kHzの周波数帯域とするのは、装置の振動や周囲の高周波騒音を除外でき、且つ人にとって騒音となる可聴周波数帯域を検出するものとすれば官能評価とのずれを抑えられるからである。
【0011】
また周波数帯域を二つ以上(実施形態では三区分)とするのは、図3に示されるように、0.5〜0.6kHz、0.6〜0.7kHz、0.7〜0.8kHzの各周波数帯域における振幅の総和は高い周波数側が必ずしも高いわけでなく、ギヤの種類や大きさギヤの回転数により変わるから、一つの可聴周波数帯域の音信号(振幅と周波数)で測定したノイズ測定では官能評価に合ったものとすることが極めて難しいからである。このためギヤの種類や大きさギヤの回転数により可聴周波数帯域は連続としたり不連続としたり、区分数を五区分あるいは八区分としたりして最適な条件を選択する必要がある。
【0012】
また前記演算手段は図2に示されるように、ギヤの前進面および後退面により発生するギヤ噛合い音のディジタル信号から切り出した検定区間の周波数成分から抽出した三区分の周波数帯域、すなわち0.5〜0.6kHzと0.6〜0.7kHzと0.7〜0.8kHzの可聴周波数帯域に含まれる音信号の振幅の総和を求めるものである。振幅の総和とは検定区間内における特定の周波数帯域と、該周波数帯域の振幅を合計したものである。
【0013】
さらに前記判定手段7は合計された周波数を過去のデータから導き出された良否判定の基準となる閾値と比較して良否を判定するものである。閾値は図3に示されるように、前進面では0.480ライン以下のものを絶対NGのレベルとし、二区分(2箇所)以上0.370ライン以下があるものを疑わしいレベルとし、後退面では0.440ライン以下のものを絶対NGのレベルとし、二区分(2箇所)以上0.340ライン以下があるものを疑わしいレベルのもとしていずれかの一方のレベルで判定を行なってもよい。
【0014】
当然のことながら前進面と後退面のいずれかに絶対NGまたは疑わしいレベルがあれば不良品と判定され、前進面と後退面とでOKと判定されなければならないことは勿論である。なお、閾値は三区分とも一定としているが、これは各可聴周波数帯域に合った閾値が一定であったに過ぎないもので、ギヤの種類や大きさ、ギヤの回転数等により閾値が一定では正確に測定できない場合は、各可聴周波数帯域に合った閾値を設定することは勿論である。
【0015】
また前記表示器8は絶対NGレベルのギヤの場合は赤ランプで表示し、疑わしいレベルのギヤは橙で表示するものである。10は歯当たり試験機であり、該歯当たり試験機10はハイポイドギヤHのピニオンギヤPを駆動するドライブモータMとリングギヤLに負荷を与えるためのドリブンモータDMと、ドライブモータMとドリブンモータDMの回転制御を行なう各モータドライバDrとからなるものである。
【0016】
このように構成されたものは、自動車のハイポイドディファレンシャルギヤHの歯当たりを検査する歯当たり試験機に組み込まれた検査装置1のマイクロフォン2を図1に示されるようにリングギヤLとピニオンギヤPの歯当たり面に近接配置させる。
【0017】
次いで、ドライブモータMとドリブンモータDMを各モータドライバDrにより回転数を制御して20Nmの負荷を加えつつピニオンギヤPを1000rpmで正回転および逆回転を行なう。このときに発生するギヤ噛合い音はマイクロフォン2により約2秒間サンプリングされる。マイクロフォン2でサンプリングされたギヤ噛合い音は増幅器3により増幅され、さらにA/D変換器4によりディジタル化されてコンピュータ10のノイズ検査プログラムに入力される。
【0018】
そしてコンピュータ10のノイズ検査プログラムに入力されたギヤ噛合い音信号は、図2に示されるように、ハイポイドギヤHを正回転させた際、歯車の前進面の歯当たりにより生じる元データ波形とハイポイドギヤHを逆回転させた際、歯車の後退面の歯当たりにより生じる元データ波形を2048ポイントだけ切り出す。切り出し区間を2048ポイントとしたのは処理時間と精度の兼ね合いから決められたもので、1024ポイントでも4096ポイントでもよい。そして抽出手段5により検出された2048ポイントの波形は、図2に示されるように離散フーリエ変換(DFT)して0.5〜0.8kHzの連続する可聴周波数帯域を抽出する。抽出した可聴周波数帯域は0.5〜0.6kHz、0.6〜0.7kHz、0.7〜0.8kHzの連続する三区分に分けられる。
【0019】
次に、演算手段6は抽出された0.5〜0.6kHzと0.6〜0.7kHz、0.7〜0.8kHzの各可聴周波数帯域の音信号の振幅の総和を求める。この振幅の総和は図2に示されるようなフーリエ変換された離散的な各周波数スペクトルの振幅の和を求めることにより得られる。図2に示されるように、フーリエ変換された離散的な周波数スペクトルはフーリエ変換の特性上、図2に示されるように左右対称形となる。また音信号の振幅には虚数も含まれるので実数の二乗と虚数の二乗の和を平方することにより絶対値とする。そして図3に示されるように前進面と後退面における三区分内に含まれる周波数スペクトルの合計(振幅の総和)を絶対NGと疑わしいNG(閾値越えが一区分までならOK)の二つの閾値に基づいて判定手段7により比較して良否判定を行うものである。図3においては、D215〜D219およびD225〜D229がOKの良品である
【0020】
なお、前記好ましい実施の形態では、連続する三区分の可聴周波数帯域の音信号を抽出しているが、例えば0.4〜0.5kHz、0.6〜0.7kHz、0.8〜0.9kHzあるいは0.4〜0.5kHz、0.6〜0.7kHz、0.9〜1.0kHzのように不連続な可聴周波数帯域でもよく、要はギヤの種類や大きさギヤの回転数に合わせて可聴周波数帯域や可聴周波数帯域の区分数あるいは可聴周波数帯域の連続または不連続が設定される。
【0021】
また前記好ましい実施の形態では、ギヤ噛合い音信号をフーリエ変換して信号に含まれる周波数成分を離散的に求めるものとしているが、バンドパスフィルターを用いて特定の可聴周波数帯域を抽出するものとしてもよいことは勿論である。バンドパスフィルターを用いると波形は連続形となるので各可聴周波数帯域の音信号の波形面積を演算して振幅の総和を得てもよいことは勿論である。
【0022】
さらに前記好ましい実施の形態では、ハイポイドギヤHを1000rpmで回転させ、20Nmの負荷を与えているが、ギヤの種類や大きさに応じて回転数や負荷を変更し、官能評価と一致する最適なものを選択することは勿論である。
【0023】
また前記好ましい実施の形態では、閾値を三区分(前進面と後退面では異なる)とも同じ値としているが、三区分毎の可聴周波数帯域に合わせた別々の閾値としてもよく、三区分全てが異なる閾値となる場合や、二区分のみが同じ閾値で一区分のみ異なる閾値となる場合もあり、その逆の場合もあることは勿論である。
【0024】
【発明の効果】
本発明は前記説明によって明らかなように、マイクロフォンで取り込んだギヤ噛合い音信号の検定区間内における特定の可聴周波数帯域の音信号を二つ以上抽出したうえ抽出された各音信号の振幅の総和を求め、該各音信号の振幅の総和を、抽出した可聴周波数帯域に応じた閾値と比較して良否判定を行なうことにより、人が鈍感な音の大小(振幅)のみではなく敏感な音の高低(周波数)を含めた検査が行なわれるので、官能評価とずれが少ない精度の高いギヤノイズ検査を行なうことができる。
請求項2のように、抽出される音信号の可聴周波数帯域を連続または不連続とすることにより、ギヤの種類や大きさあるいはギヤの回転領域等に合わせた可聴周波数帯域を適宜設定することができるのでノイズ検査精度を向上させることができる。
請求項5のように、ギヤ噛合い音がギヤに負荷を掛けた状態のものとすることにより、実際の使用状態に近い騒音を測定できることとなる等種々の利点を有するものである。
従って、本発明は従来の問題点を解消したギヤノイズ検査方法およびその装置として業界の発展に寄与するところ極めて大なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態における検査装置を示す概略図である。
【図2】本発明の好ましい実施の形態においてギヤの前進面と後退面における噛合い音のサンプリング波形および該サンプリング波形のフーリエ変換後の離散的な周波数スペクトルを示すグラフである。
【図3】本発明の好ましい実施の形態において三区分された可聴周波数帯域の音信号の振幅の総和を閾値と比較した状態を示すグラフである。
【符号の説明】
2 マイクロフォン
3 増幅器
5 抽出手段
6 演算手段
7 判定手段
【発明の属する技術分野】
本発明は各種歯車から発生するギヤ噛合い音を検査するギヤノイズ検査方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ギヤの噛合いにより生じるギヤ噛合い音、すなわちギヤノイズの検査装置としてはギヤの噛合いにより生じる振動値とギヤの噛合いにより生じる騒音値とを基準の振動値と騒音値とにより比較してギヤの噛み合い状態の良否を判定するものがある(例えば、特許文献1参照)。またギヤシャフトの回転数を検出する回転数センサと、ギヤのノイズを検出するマイクと、回転数に対するノイズの音圧値を出力するFFTアナライザと、絶対官能評価値を設定する制御台と、音圧値を入力して絶対官能評価値になるように学習して官能評価値との差が許容誤差範囲内になったとき学習を停止して関数値を決定するニューロコンピュータを設けたものがある(例えば、特許文献2)。さらに歯車の伝達誤差を反映する速度むらとギヤノイズの音圧とを同時に測定するものがある(例えば、特許文献3)。これらの装置は基本的にギヤノイズ(騒音)を音圧に基いて測定するものとしている。しかし人の聴覚は音の高・低(振動数)には比較的敏感ですが、音の大小(振幅)すなわち音圧に対しては比較的鈍感であるため、検査結果と官能評価とを一致させることが極めて難しいという問題があった。
【0003】
【特許文献1】特開昭56−11323号公報
【特許文献2】特開平8−122140号公報
【特許文献3】特開2002−257685号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、官能評価と検査結果のずれがないギヤノイズ検査方法およびその装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するため本発明は、マイクロフォンで取り込んだギヤ噛合い音信号の検定区間内における特定の可聴周波数帯域の音信号を二つ以上抽出したうえ抽出された各音信号の振幅の総和を求め、該各音信号の振幅の総和を、抽出した可聴周波数帯域に応じた閾値と比較して良否判定を行なうギヤノイズ検査方法を請求項1の発明とし、請求項1の発明において、抽出される音信号の可聴周波数帯域が連続または不連続であるギヤノイズ検査方法を請求項2の発明とし、ギヤ噛合い音を取り込むマイクロフォンと、取り込んだギヤ噛合い音信号を増幅する増幅器と、ギヤ噛合い音信号をディジタル変換するA/D変換器と、ギヤ噛合い音信号から特定の連続または不連続の可聴周波数帯域の音信号を二つ以上抽出する抽出手段と、抽出した音信号の振幅の総和を求める演算手段と、各音信号の振幅の総和を抽出した可聴周波数帯域に応じた閾値と比較して良否判定を行なう判定手段とからなるギヤノイズ検査装置を請求項3の発明とし、請求項3の発明において、抽出手段がフーリエ変換またはバンドパスフィルターによるものであるギヤノイズ検査装置を請求項4の発明とし、請求項3または4の発明において、ギヤ噛合い音がギヤに負荷を掛けた状態のものであるギヤノイズ検査装置を請求項5の発明とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
図1中、1は自動車のディファレンシャルに組み込まれるハイポイドギヤHのギヤノイズ検査を行う検査装置であり、該検査装置1は歯当たり試験機に付帯されるもので、マイクロフォン2と、増幅器3と、A/D変換器4と、抽出手段5と、演算手段6と、判定手段7と、表示器8とからなるものである。前記抽出手段5と演算手段6と判定手段7とはコンピュータ10にインストールされたギヤノイズ検査プログラムにより処理されるものであるが、それぞれの手段をハードウエアにより処理するものとしてもよいことは勿論である。
【0007】
前記マイクロフォン2は図1に示されるように、回転されるハイポイドギヤHのリングギヤLとピニオンギヤPの噛合い部位に近接配置させてギヤを正回転または逆回転させた時に発生するギヤ噛合い音を取り込むものである。該マイクロフォン2は無指向性マイクでもよいが指向性集音マイクとすることにより不要な外部ノイズを拾わなくなるのでフィルタリング処理等のノイズ処理によるコンピュータ10(パソコン)の負担を低減できることとなる。またハイポイドギヤHのリングギヤLとピニオンギヤPは図1に示されるように、後記するドライブモータMとドリブンモータDMにより回転制御されて負荷が加えられた状態のギヤ噛合い音が検出できるようにしている。
【0008】
また前記増幅器3は図1に示されるように、マイクロフォン2で取り込んだギヤ噛合い音のアナログ音声信号を後処理が容易となるレベルまで増幅するものである。
【0009】
さらに前記A/D変換器4は図1に示されるように、増幅器3で増幅されたギヤ噛合い音のアナログ音声信号をコンピュータ処理できるようにディジタル化するものである。
【0010】
また前記抽出手段5と演算手段6と判定手段7とは図1に示されるように、コンピュータ(パソコン)10にインストールされたノイズ検査プログラムによって処理されるものである。抽出手段5は図2に示されるように、検定区間内におけるアナログのギヤ噛合い音信号を離散フーリエ変換(DFT)して、特定の可聴周波数帯域の音信号(振幅と周波数)を離散的な周波数スペクトルとして複数抽出する。この実施の形態においては0.5〜0.6kHz、0.6〜0.7kHz、0.7〜0.8kHzの三区分の連続する可聴周波数帯域の音信号(振幅と周波数)を抽出している。可聴周波数帯域を0.5〜0.8kHzの周波数帯域とするのは、装置の振動や周囲の高周波騒音を除外でき、且つ人にとって騒音となる可聴周波数帯域を検出するものとすれば官能評価とのずれを抑えられるからである。
【0011】
また周波数帯域を二つ以上(実施形態では三区分)とするのは、図3に示されるように、0.5〜0.6kHz、0.6〜0.7kHz、0.7〜0.8kHzの各周波数帯域における振幅の総和は高い周波数側が必ずしも高いわけでなく、ギヤの種類や大きさギヤの回転数により変わるから、一つの可聴周波数帯域の音信号(振幅と周波数)で測定したノイズ測定では官能評価に合ったものとすることが極めて難しいからである。このためギヤの種類や大きさギヤの回転数により可聴周波数帯域は連続としたり不連続としたり、区分数を五区分あるいは八区分としたりして最適な条件を選択する必要がある。
【0012】
また前記演算手段は図2に示されるように、ギヤの前進面および後退面により発生するギヤ噛合い音のディジタル信号から切り出した検定区間の周波数成分から抽出した三区分の周波数帯域、すなわち0.5〜0.6kHzと0.6〜0.7kHzと0.7〜0.8kHzの可聴周波数帯域に含まれる音信号の振幅の総和を求めるものである。振幅の総和とは検定区間内における特定の周波数帯域と、該周波数帯域の振幅を合計したものである。
【0013】
さらに前記判定手段7は合計された周波数を過去のデータから導き出された良否判定の基準となる閾値と比較して良否を判定するものである。閾値は図3に示されるように、前進面では0.480ライン以下のものを絶対NGのレベルとし、二区分(2箇所)以上0.370ライン以下があるものを疑わしいレベルとし、後退面では0.440ライン以下のものを絶対NGのレベルとし、二区分(2箇所)以上0.340ライン以下があるものを疑わしいレベルのもとしていずれかの一方のレベルで判定を行なってもよい。
【0014】
当然のことながら前進面と後退面のいずれかに絶対NGまたは疑わしいレベルがあれば不良品と判定され、前進面と後退面とでOKと判定されなければならないことは勿論である。なお、閾値は三区分とも一定としているが、これは各可聴周波数帯域に合った閾値が一定であったに過ぎないもので、ギヤの種類や大きさ、ギヤの回転数等により閾値が一定では正確に測定できない場合は、各可聴周波数帯域に合った閾値を設定することは勿論である。
【0015】
また前記表示器8は絶対NGレベルのギヤの場合は赤ランプで表示し、疑わしいレベルのギヤは橙で表示するものである。10は歯当たり試験機であり、該歯当たり試験機10はハイポイドギヤHのピニオンギヤPを駆動するドライブモータMとリングギヤLに負荷を与えるためのドリブンモータDMと、ドライブモータMとドリブンモータDMの回転制御を行なう各モータドライバDrとからなるものである。
【0016】
このように構成されたものは、自動車のハイポイドディファレンシャルギヤHの歯当たりを検査する歯当たり試験機に組み込まれた検査装置1のマイクロフォン2を図1に示されるようにリングギヤLとピニオンギヤPの歯当たり面に近接配置させる。
【0017】
次いで、ドライブモータMとドリブンモータDMを各モータドライバDrにより回転数を制御して20Nmの負荷を加えつつピニオンギヤPを1000rpmで正回転および逆回転を行なう。このときに発生するギヤ噛合い音はマイクロフォン2により約2秒間サンプリングされる。マイクロフォン2でサンプリングされたギヤ噛合い音は増幅器3により増幅され、さらにA/D変換器4によりディジタル化されてコンピュータ10のノイズ検査プログラムに入力される。
【0018】
そしてコンピュータ10のノイズ検査プログラムに入力されたギヤ噛合い音信号は、図2に示されるように、ハイポイドギヤHを正回転させた際、歯車の前進面の歯当たりにより生じる元データ波形とハイポイドギヤHを逆回転させた際、歯車の後退面の歯当たりにより生じる元データ波形を2048ポイントだけ切り出す。切り出し区間を2048ポイントとしたのは処理時間と精度の兼ね合いから決められたもので、1024ポイントでも4096ポイントでもよい。そして抽出手段5により検出された2048ポイントの波形は、図2に示されるように離散フーリエ変換(DFT)して0.5〜0.8kHzの連続する可聴周波数帯域を抽出する。抽出した可聴周波数帯域は0.5〜0.6kHz、0.6〜0.7kHz、0.7〜0.8kHzの連続する三区分に分けられる。
【0019】
次に、演算手段6は抽出された0.5〜0.6kHzと0.6〜0.7kHz、0.7〜0.8kHzの各可聴周波数帯域の音信号の振幅の総和を求める。この振幅の総和は図2に示されるようなフーリエ変換された離散的な各周波数スペクトルの振幅の和を求めることにより得られる。図2に示されるように、フーリエ変換された離散的な周波数スペクトルはフーリエ変換の特性上、図2に示されるように左右対称形となる。また音信号の振幅には虚数も含まれるので実数の二乗と虚数の二乗の和を平方することにより絶対値とする。そして図3に示されるように前進面と後退面における三区分内に含まれる周波数スペクトルの合計(振幅の総和)を絶対NGと疑わしいNG(閾値越えが一区分までならOK)の二つの閾値に基づいて判定手段7により比較して良否判定を行うものである。図3においては、D215〜D219およびD225〜D229がOKの良品である
【0020】
なお、前記好ましい実施の形態では、連続する三区分の可聴周波数帯域の音信号を抽出しているが、例えば0.4〜0.5kHz、0.6〜0.7kHz、0.8〜0.9kHzあるいは0.4〜0.5kHz、0.6〜0.7kHz、0.9〜1.0kHzのように不連続な可聴周波数帯域でもよく、要はギヤの種類や大きさギヤの回転数に合わせて可聴周波数帯域や可聴周波数帯域の区分数あるいは可聴周波数帯域の連続または不連続が設定される。
【0021】
また前記好ましい実施の形態では、ギヤ噛合い音信号をフーリエ変換して信号に含まれる周波数成分を離散的に求めるものとしているが、バンドパスフィルターを用いて特定の可聴周波数帯域を抽出するものとしてもよいことは勿論である。バンドパスフィルターを用いると波形は連続形となるので各可聴周波数帯域の音信号の波形面積を演算して振幅の総和を得てもよいことは勿論である。
【0022】
さらに前記好ましい実施の形態では、ハイポイドギヤHを1000rpmで回転させ、20Nmの負荷を与えているが、ギヤの種類や大きさに応じて回転数や負荷を変更し、官能評価と一致する最適なものを選択することは勿論である。
【0023】
また前記好ましい実施の形態では、閾値を三区分(前進面と後退面では異なる)とも同じ値としているが、三区分毎の可聴周波数帯域に合わせた別々の閾値としてもよく、三区分全てが異なる閾値となる場合や、二区分のみが同じ閾値で一区分のみ異なる閾値となる場合もあり、その逆の場合もあることは勿論である。
【0024】
【発明の効果】
本発明は前記説明によって明らかなように、マイクロフォンで取り込んだギヤ噛合い音信号の検定区間内における特定の可聴周波数帯域の音信号を二つ以上抽出したうえ抽出された各音信号の振幅の総和を求め、該各音信号の振幅の総和を、抽出した可聴周波数帯域に応じた閾値と比較して良否判定を行なうことにより、人が鈍感な音の大小(振幅)のみではなく敏感な音の高低(周波数)を含めた検査が行なわれるので、官能評価とずれが少ない精度の高いギヤノイズ検査を行なうことができる。
請求項2のように、抽出される音信号の可聴周波数帯域を連続または不連続とすることにより、ギヤの種類や大きさあるいはギヤの回転領域等に合わせた可聴周波数帯域を適宜設定することができるのでノイズ検査精度を向上させることができる。
請求項5のように、ギヤ噛合い音がギヤに負荷を掛けた状態のものとすることにより、実際の使用状態に近い騒音を測定できることとなる等種々の利点を有するものである。
従って、本発明は従来の問題点を解消したギヤノイズ検査方法およびその装置として業界の発展に寄与するところ極めて大なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態における検査装置を示す概略図である。
【図2】本発明の好ましい実施の形態においてギヤの前進面と後退面における噛合い音のサンプリング波形および該サンプリング波形のフーリエ変換後の離散的な周波数スペクトルを示すグラフである。
【図3】本発明の好ましい実施の形態において三区分された可聴周波数帯域の音信号の振幅の総和を閾値と比較した状態を示すグラフである。
【符号の説明】
2 マイクロフォン
3 増幅器
5 抽出手段
6 演算手段
7 判定手段
Claims (5)
- マイクロフォンで取り込んだギヤ噛合い音信号の検定区間内における特定の可聴周波数帯域の音信号を二つ以上抽出したうえ抽出された各音信号の振幅の総和を求め、該各音信号の振幅の総和を、抽出した可聴周波数帯域に応じた閾値と比較して良否判定を行なうことを特徴とするギヤノイズ検査方法。
- 抽出される音信号の可聴周波数帯域が連続または不連続である請求項1に記載のギヤノイズ検査方法。
- ギヤ噛合い音を取り込むマイクロフォンと、取り込んだギヤ噛合い音信号を増幅する増幅器と、ギヤ噛合い音信号をディジタル変換するA/D変換器と、ギヤ噛合い音信号から特定の連続または不連続の可聴周波数帯域の音信号を二つ以上抽出する抽出手段と、抽出した音信号の振幅の総和を求める演算手段と、各音信号の振幅の総和を抽出した可聴周波数帯域に応じた閾値と比較して良否判定を行なう判定手段とからなるギヤノイズ検査装置。
- 抽出手段がフーリエ変換またはバンドパスフィルターによるものである請求項3記載のギヤノイズ検査装置。
- ギヤ噛合い音がギヤに負荷を掛けた状態のものである請求項3または4に記載のギヤノイズ検査装置。
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