JPH09113416A - ころがり軸受の損傷診断方法 - Google Patents

ころがり軸受の損傷診断方法

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JPH09113416A
JPH09113416A JP7268309A JP26830995A JPH09113416A JP H09113416 A JPH09113416 A JP H09113416A JP 7268309 A JP7268309 A JP 7268309A JP 26830995 A JP26830995 A JP 26830995A JP H09113416 A JPH09113416 A JP H09113416A
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JP
Japan
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vibration
time
rolling bearing
spectrum
frequency
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JP7268309A
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English (en)
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Satoshi Nakajima
智 中嶋
Kenji Maekawa
健二 前川
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転数が時々刻々変化するころがり軸受の損
傷発生部位を、振動を用いて精度良く診断する方法を提
供する。 【解決手段】 振動加速度のエンベロープ波形をデジタ
ル信号に変換し、デジタル化した振動データの時間毎の
振動スペクトル分布を求めると共に、振動測定時のころ
がり軸受の回転数を時々刻々求めて、回転数の時間変化
パターンと振動スペクトル分布におけるピークスペクト
ルの周波数の時間変化パターンが一致し、さらに、任意
の時刻におけるピークスペクトルの周波数が、ころがり
軸受の回転数ところがり軸受の幾何学的寸法とから求ま
るころがり軸受損傷の特徴周波数と一致する場合に、こ
ろがり軸受の特定部位に損傷が発生したと判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動を利用してこ
ろがり軸受(以下、「軸受」と略記)の損傷部位を診断
する方法、特に回転数が時々刻々変化する軸受の損傷部
位を診断する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軸受を許容値以上の荷重条件下あるいは
適切でない潤滑条件下等で長時間使用すると、軸受転走
面にフレーキングと呼ばれる損傷が発生する。また、軸
受の外部から鉄粉などの異物が侵入したりあるいはその
他の要因によっても、軸受転走面に損傷が生じる。これ
らの損傷は、軸受のスムーズな回転を阻害し異音を発生
させるばかりでなく、許容荷重を低下させることによ
り、軸受の寿命の低下あるいは軸受の破損事故につなが
る恐れもある。
【0003】軸受の破損等による設備故障を未然に防ぐ
方法として、以前は、一定時間経過毎に軸受を交換する
という時間基準保全の概念に基づいたいわゆる定期交換
が行われていた。しかし、最近では、状態基準保全の概
念を導入した設備診断が事故防止に有効であることが確
認され、現在では、軸受は設備診断の主要な診断対象の
一つと考えられている。
【0004】設備に組み込まれた軸受が正常な場合、一
定回転数で回転中の軸受について軸受を保持しているブ
ロックの振動加速度を測定すると、図13の(a)のよ
うにノイズ的な振動波形が観測される。一方、軸受外輪
の転走面(転動体と接触する面)にフレーキングなどの
損傷が生じている場合には、図13(b)のような衝撃
的な振動が検出される。軸受の診断は、図13(a)、
(b)のように正常の場合と異常の場合で軸受から発生
する振動の特徴が異なることを利用して行われる。
【0005】従来から、振動を用いた軸受の損傷診断は
行なわれており、これによる軸受の異常診断装置とし
て、例えば、特開平1−152335号公報に開示され
ている装置がある。この装置では、振動を加速度検出器
により電気信号に変換し、診断に必要な周波数帯のみを
取り出すフィルタを通過させ、さらに包絡線検波回路を
通過させたエンベロープ波形を周波数分析して得られた
振動スペクトルのピーク周波数の位置と、軸受の幾何学
的形状および軸受の回転数の関係に基づいて軸受の損傷
発生部位を診断している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の方
法においては、回転数が時々刻々変化する軸受から発生
する振動のエンベロープ波形のスペクトルが明確なピー
クを示さないことを考慮していないため、この方法は回
転数が時々刻々変化する軸受の診断には本来適用できな
い。近年の設備は回転数可変のものが多く、このような
設備に組み込まれた軸受の診断ができないと、診断対象
となる設備の範囲が限られるばかりではなく、万が一誤
って前記従来の方法によって回転数が時々刻々変化する
軸受を診断した場合、検出した振動の分析結果から誤診
をしてしまい、その結果設備の突発故障を招いてしまう
という危険性もあった。
【0007】本発明の目的は、回転数が時々刻々変化す
る軸受の損傷発生部位を、振動を用いて精度良く診断す
る方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、測定した振動
加速度からころがり軸受の固有振動数帯域の成分のみを
フィルタリングし、フィルタリングした振動信号からエ
ンベロープ波形を抽出し、抽出したエンベロープ波形を
利用してころがり軸受の損傷発生部位を診断する方法に
おいて、抽出したエンベロープ波形をデジタル信号に変
換し、デジタル化した振動データの時間毎の振動スペク
トル分布を求めると共に、振動測定と同一タイミングで
測定した前記ころがり軸受の回転速度を表す回転信号か
ら、ころがり軸受の回転数を時々刻々求めて、この回転
数の時間変化パターンと前記振動スペクトル分布におけ
るピークスペクトルの周波数の時間変化パターンが一致
し、さらに、任意の時刻におけるピークスペクトルの周
波数が、ころがり軸受の回転数ところがり軸受の幾何学
的寸法とから求まるころがり軸受損傷の特徴周波数と一
致する場合に、ころがり軸受の特定部位に損傷が発生し
たと判定することを特徴とする。
【0009】また、本発明は、時間毎の振動スペクトル
分布を、デジタル化した振動データの短時間パワースペ
クトルを算出して求めることを特徴とする。また、本発
明は、時間毎の振動スペクトル分布を、デジタル化した
振動データのウィグナ分布解析を実行して求めることを
特徴とする。さらに、本発明は、時間毎の振動スペクト
ル分布を、デジタル化した振動データのウェ−ブレット
変換を実行して求めることを特徴とする。
【0010】まず、軸受の損傷部位を特定するための特
徴周波数について説明する。軸受が回転しているとき、
例えばその軸受の外輪転走面にフレーキング等の損傷が
発生すると、測定した振動加速度からその軸受の固有振
動数帯域の成分をフィルタリングし、包絡線処理したエ
ンベロープ波形の振動スペクトルには、式(1)に示す
ような周波数位置にスペクトルのピークが観察される。
【数1】
【0011】式(1)において、foは外輪傷(軸受損
傷)の特徴周波数[Hz]、zは転動体数、Nは回転数
[rpm ]、dは転動体の直径、Dは軸受のピッチ円直
径、αは接触角である。また、通常はfoの整数倍の周
波数位置にもスペクトルのピークが現れる。内輪転走面
や転動体に損傷がある場合もそれぞれ異なる特徴周波数
が観察されるので、特徴周波数の値が分かれば軸受の損
傷している部位が特定できる。
【0012】しかし、回転数が一定であれば定まった周
波数位置に現れるスペクトルのピークは、回転数が時間
と共に変化するとそれに伴って周波数軸を移動する。し
たがって、回転数が時々刻々変化する軸受の診断におい
ては、その時その時における振動スペクトルの様子を知
る必要がある。
【0013】本発明においては、具体的には以下のよう
な方法により診断を行う。測定した振動加速度(通常は
アナログ電気信号として得られる)から、診断の対象と
なる軸受の固有振動数帯域(一般の軸受では数kHz ない
し数十kHz )の成分のみをフィルタリングし、さらに包
絡線処理によりエンベロープ波形を抽出する。エンベロ
ープ波形をA/D変換によりデジタル信号に変換し、デ
ジタル化した数百点ないし数千点の時系列データに関し
て、振動スペクトルの時々刻々の時間変化の分布を求め
る。この操作と並行して、振動の解析を行った全ての時
間範囲において測定した回転信号から、軸受の時々刻々
の回転数を求める。そして、回転数の時間変化パターン
と振動スペクトル中のピークスペクトルの周波数の時間
変化パターンが一致し、さらに、任意の時刻におけるス
ペクトルのピーク周波数が、その時の回転数と軸受の幾
何学的寸法とから求まる軸受のいずれかの部位の損傷を
表す特徴周波数と一致したときに軸受の損傷部位を特定
することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、実施例に基づき本発明を詳
細に説明する。図1は、本発明の一実施例の概略を示す
ブロック図である。図1において、1は振動加速度信
号、2は振動アンプ、3はバンドパスフィルタ、4はエ
ンベロープユニット、5はA/D変換器、6はスペクト
ル分布作成部、7は回転信号、8は周波数−電圧変換ア
ンプ、9はA/D変換器、10は回転数変化図作成部、
11はスペクトルパターン解析部、12は異常部位判定
部である。
【0015】本実施例では、図示しない軸受あるいは同
じく図示しない軸受を保持するブロックなどの振動をや
はり図示しない加速度センサにより検出する。検出した
振動加速度信号1を振動アンプ2により電圧信号に変換
するとともにそれ以降の処理に適切な電圧レベルになる
ように増幅する。次に、この振動信号に含まれる数kHz
ないし数十kHz の範囲に分布する軸受の固有振動数帯域
の成分のみをバンドパスフィルタ3により通過させ、さ
らにエンベロープユニット4を通過させることによりフ
ィルタリングした振動信号のエンベロープ波形を抽出し
た後、A/D変換器5によりここまでアナログだった信
号をデジタル信号に変換する。したがってこれ以降の処
理はデジタル信号処理となる。なおA/D変換すなわち
サンプリングは軸受損傷の特徴周波数(例えば式(1)
のfo)の10倍程度のサンプリング周波数により行
う。
【0016】スペクトル分布作成部6においてデジタル
化された振動データについて、振動スペクトルの時間−
周波数分布を求める。振動スペクトル分布は、x軸に時
間、y軸に振動周波数をとり、スペクトルの強度を3次
元のz軸方向の値や等高線、色分布等により表示する。
【0017】一方、振動加速度信号1の検出と同一タイ
ミングで、図示しない回転軸の回転速度に応じた周波数
を有するパルスで出力される回転信号7を、周波数すな
わち回転数の高低を電圧の高低に変換する周波数−電圧
変換アンプ8を通過させ、さらにA/D変換器9により
デジタル信号に変換する。ここで、回転数は発電機の原
理を利用して最初から電圧の高低として検出してもよい
し、回転に同期したパルスをA/D変換後に周波数−電
圧変換して回転数を表す信号としても構わない。また、
サンプリング周波数は振動信号の場合と同じであること
が望ましい。そして、A/D変換器9でデジタル化した
回転信号に関して、回転数変化図作成部10でx軸に時
間、y軸に回転数を採った回転数状態変化図を作成す
る。
【0018】スペクトルパターン解析部11において、
回転数変化図作成部10で作成した回転数状態変化図中
の回転数変化パターンと、スペクトル分布作成部6で作
成し、x軸に回転数の場合と同一の時間スケールを採っ
た振動スペクトル分布図中の顕著なピークスペクトルの
周波数変化パターンを比較する。すなわち、両図におけ
るy軸を拡大もしくは縮小することにより2つの変化パ
ターンが一致した場合には、さらに異常部位判定部12
において、振動スペクトルの任意の時刻におけるピーク
スペクトルの周波数の値と、これと同一時刻における回
転数の値と、予め与えられた軸受の幾何学的寸法とが軸
受損傷の特徴周波数を表す式、例えば式(1)を満足す
る場合に、軸受(式(1)の場合、外輪転走面)に損傷
が発生していると判定する。ここで、スペクトルパター
ン解析部11と異常部位判定部12の機能は明確に区別
されるものではなく、いずれか一方で他方の機能までを
併せて実行してもよい。
【0019】
【実施例】スペクトル分布作成部6におけるスペクトル
解析法として、短時間パワースペクトルを利用する方法
を以下に説明する。
【0020】(実施例1)まず、本発明で利用する短時
間パワースペクトルについて簡単に説明する。振動のス
ペクトルを求める方法として、一般的には振動信号をデ
ジタル信号に変換し、数百点ないしは数千点単位の時系
列データのパワースペクトル(ここではこれを定常パワ
ースペクトルと呼ぶ)を求めることが行われている。し
かし、定常パワースペクトルがデータの時間平均で構成
される自己相関関数のフーリエ変換により定義されるこ
とから、得られたスペクトルは対象となった全データの
平均的な様子を示すことになり、データ中に非定常な信
号が含まれている場合には、短い時間におけるスペクト
ル変化の特徴が明確に現れない場合がある。
【0021】
【数2】 これに対し式(2)で定義される短時間パワースペクト
ルは、実用上は振動スペクトルの時間変化を捉えられる
だけの少ない数十点あるいは百数十点程度の点数のデー
タのみを用いてフーリエ変換を行い、この操作を対象と
なるデータを時間軸方向にずらしながら次々に実行する
ことによって、短い時間範囲毎のスペクトルの変化を観
察することができる。式(2)において、S1 (t,
ω)は時刻tにおける短時間パワースペクトルにより求
められた振動スペクトル、ωは角周波数、x(t+τ)
は時刻t+τにおける振動データ、τは時間遅れを意味
する積分変数、バーは時間平均を表す記号、eは指数関
数、jは虚数単位である。なお、定常パワースペクト
ル、短時間パワースペクトル共に対象となるデータに
は、スペクトルの漏れを防止するために変換前に時間窓
を掛けることが一般的に行われている。
【0022】スペクトル分布作成部6においては、デジ
タル化された振動データについて時間軸をずらしながら
短時間パワースペクトルを算出することにより振動スペ
クトルの時間−周波数分布を求める。1回の短時間パワ
ースペクトルに利用するデータ数は、回転数変化の速度
やサンプリング周波数、サンプリング時間等により決定
されるが、通常は数十点から百数十点程度の場合が多
い。
【0023】以上のことを実測データを用いてさらに詳
しく説明する。 [実施例1−1](異常軸受の場合) 図2は、外輪転走面に線状の損傷がある円筒ころ軸受N
204(JIS B1533)の振動加速度を軸受ブロ
ックで測定したときの振動波形を示す。このデータは、
軸受の回転数が1秒間に970rpm から430rpm まで
変化したときの振動加速度を1kHz から40kHz までの
バンドパスフィルタを通して、さらに、エンベロープア
ンプにより包絡線処理し、512Hzのサンプリング周波
数でサンプリングしたものである。
【0024】この512点の振動時系列データに関し、
128点のハニング時間窓を掛けた短時間パワースペク
トルを時間軸方向に1点ずつシフトさせながら逐次算出
した結果の振動スペクトル分布図を図3に示す。図3に
おいてスペクトルの強弱は4段階の等高線で示している
が、ピークスペクトルは時間軸方向にはフーリエ変換に
用いたデータ点数に相当する、また周波数軸方向には掛
けた時間窓の窓長に相当するそれぞれ若干の広がりを持
っている。
【0025】また、図4には、図2に示した振動と同一
タイミングで測定した回転数の変化の様子を示す。
【0026】図3において縦軸(周波数軸)を16Hzか
ら128Hzまで採り、図4において縦軸(回転数軸)を
238rpm から1906rpm まで採ると、図3の黒い帯
状の模様で示されるピーク周波数の変化パターンと、図
4の回転数変化パターンはほぼ一致する。さらに、図3
で970rpm におけるピークスペクトルの中心周波数は
約65Hzであり、この周波数はこの軸受に関して式
(1)を満足することから、本発明の方法により、回転
数が急激に変化する軸受について、損傷部位の特定すな
わち診断ができることが分かる。
【0027】(比較例)比較例として、従来の方法によ
り図2の振動データの全512点を用いて求めた定常パ
ワースペクトルの様子を図5に示す。図5では振動スペ
クトルが周波数軸上でなだらかに広がっており、この解
析結果から特徴周波数を抽出することは難しい。
【0028】以上のことから、本発明の方法を用いるこ
とにより、従来の方法では診断が難しい回転数が時々刻
々変化する軸受の診断が可能であることが分かる。
【0029】[実施例1−2](正常軸受の場合) 図6は、実施例1−1のものと同一型番の正常な軸受に
ついて、実施例1−1の時と同一方法で測定およびサン
プリングした振動波形を示す。この振動データについて
実施例1−1と同一手法で解析して得られた振動スペク
トル分布図を図7に示す。
【0030】図7のピーク周波数の変化パターンと図4
の回転数変化パターンは一致せず、これから、本発明の
方法では軸受の正常と異常を明確に判別できることが分
かる。次に、スペクトル分布作成部6におけるスペクト
ル解析法として、ウィグナ分布を利用する方法を以下に
説明する。
【0031】(実施例2)まず、本発明で利用するウィ
グナ分布について簡単に説明する。
【数3】 式(3)で定義されるウィグナ分布は、瞬時の時系列デ
ータおよびその共役データの積に対してフーリエ変換を
行い、この操作を対象となるデータを時間軸方向にずら
しながら次々に実行することによって、瞬時瞬時のスペ
クトルの変化を観察することができる。式(3)におい
て、S2 (t,ω)は時刻tにおけるウィグナ分布によ
り求められた振動スペクトル、ωは角周波数、x(t+
τ/2)は時刻t+τ/2における振動データ、τは時
間遅れを意味する積分変数、*は共役を表す記号、eは
指数関数、jは虚数単位である。なお、ウィグナ分布で
も対象となるデータには、スペクトルの漏れを防止する
ために変換前に時間窓を掛けることが一般的に行われて
いる。
【0032】複数の周波数分布を有する振動のウィグナ
分布解析結果にはクロス項と呼ばれる実際には存在しな
いスペクトルが生じる。しかし、クロス項は実在する2
つのスペクトルの中央部に生じるという性質があるの
で、軸受の診断のように発生するスペクトルの位置が式
(1)に示すごとく事前に分かっている場合には、実在
のスペクトルとクロス項を分離することは容易である。
具体的には、クロス項は特徴周波数の0.5倍、1.5
倍、2.5倍、・・・に生じるので、これらのスペクト
ルは判定から除外する。
【0033】スペクトル分布作成部6においては、デジ
タル化された振動データについて時間軸をずらしながら
ウィグナ分布解析を実行することにより振動スペクトル
の時間−周波数分布を求める。解析を実行する際の時間
窓長は、短時間パワースペクトルの場合と同様、回転数
変化の速度やサンプリング周波数、サンプリング時間等
により決定されるが、通常は数十点から百数十点程度の
場合が多い。以上のことを実測データを用いてさらに詳
しく説明する。
【0034】[実施例2−1](異常軸受の場合) 図2に示したこの512点の振動時系列データに関し、
128点のハニング時間窓を掛けたウィグナ分布解析を
時間軸方向に1点ずつシフトさせながら逐次算出した結
果の振動スペクトル分布図を図8に示す。図8において
スペクトルの強弱は4段階の等高線で示しているが、ピ
ークスペクトルは周波数軸方向に掛けた時間窓の窓長に
相当する若干の広がりを持っている。また、周波数の低
い方から1番目(図中の)と3番目(図中の)のピ
ークスペクトル列はクロス項である。
【0035】図8において縦軸(周波数軸)を16Hzか
ら128Hzまで採り、図4において縦軸(回転数軸)を
238rpm から1906rpm まで採ると、図8の周波数
の低い方から2番目のピークスペクトル列(図中の)
の周波数の変化パターンと、図4の回転数変化パターン
はほぼ一致する。さらに、図8で970rpm における2
番目のピークスペクトルの中心周波数は約65Hzであ
り、この周波数はこの軸受に関して式(1)を満足する
ことから、本発明の方法により、回転数が急激に変化す
る軸受について、損傷部位の特定すなわち診断ができる
ことが分かる。
【0036】[実施例2−2](正常軸受の場合) 図6に示した振動データについて実施例2−1と同一手
法で解析して得られた振動スペクトル分布図を図9に示
す。図9のピーク周波数の変化パターンと図4の回転数
変化パターンは一致せず、これから、本発明の方法では
軸受の正常と異常を明確に判別できることが分かる。次
に、スペクトル分布作成部6におけるスペクトル解析法
として、ウエーブレット変換を利用する方法を以下に説
明する。
【0037】(実施例3)まず、本発明で利用するウエ
ーブレット変換について簡単に説明する。
【数4】 式(4)で定義されるウエーブレット変換は、時間的に
も周波数的にも局在する関数ψ(τ)を基底関数とした
線形変換である。データの不連続点の位置(時刻)の特
定に関する情報を有することになるため、ごく短時間で
のスペクトルの変化を観察することができる。式(4)
において、S3 (t,ω)は時刻tにおけるウエーブレ
ット変換により求められた振動スペクトル、fは周波
数、x(τ)は振動データ、τは時間遅れを意味する積
分変数、cは定数である。また、図10には基底関数の
代表的な例である波数4のガボール関数(複素関数)の
形状を示す。図10において、は関数の実部、は虚
部を表す。
【0038】ウエーブレット変換は対数周波数空間で等
間隔サンプリングとなるため、周波数分解能はオクター
ブ分析と同様に中心周波数に比例する。また、時間分析
能は高周波領域ほど高いため、この領域ではスペクトル
の変化を非常に良く捉えることができる。
【0039】スペクトル分布作成部6においては、デジ
タル化された振動データについてウエーブレット変換を
実行することにより振動スペクトルの時間−周波数分布
を求める。以上のことを実測データを用いてさらに詳し
く説明する。
【0040】[実施例3−1](異常軸受の場合) 図2の512点の振動時系列データに関し、図10に示
した波数4のガボール関数を基底関数として用い、1オ
クターブ中の周波数分解能8のウェーブレット変換を実
行した結果の振動スペクトル分布図を図11に示す。図
11においてスペクトルの強弱は4段階の等高線で示し
ている。高周波領域になるほど時間分解能が高くなるか
わりに周波数分解能が低くなるため、図中には周波数軸
に平行なピーク列がいくつか存在するが、これらのピー
ク列は本発明においては用いない。
【0041】図11において縦軸(周波数軸)を16Hz
から128Hzまで採り、図4において縦軸(回転数軸)
を238rpm から1906rpm まで採ると、図11中の
周波数軸に平行なピーク列を除いた黒い帯状の模様で示
されるピーク周波数の変化パターンと、図4の回転数変
化パターンはほぼ一致する。さらに、図11で970rp
m におけるピークスペクトルの中心周波数は約65Hzで
あり、この周波数はこの軸受に関して式(1)を満足す
ることから、本発明の方法により、回転数が急激に変化
する軸受について、損傷部位の特定すなわち診断ができ
ることが分かる。
【0042】[実施例3−2](正常軸受の場合) 図6の振動データについて実施例3−1と同一手法で解
析して得られた振動スペクトル分布図を図12に示す。
図12のピーク周波数の変化パターンと図4の回転数変
化パターンは一致せず、これから、本発明の方法では軸
受の正常と異常を明確に判別できることが分かる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の方法を用いれば、回転数が時々刻々変化する軸受につ
いても、振動と回転数を同時に測定し解析することによ
り、損傷の発生部位を精度良く特定することができる。
また、従来の回転数一定の軸受の診断に適用していた方
法に比べて、誤診すなわち見逃しを冒す危険も大幅に少
なくなり、突発故障を防ぐことにより設備の信頼性を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概要を示すブロック図であ
る。
【図2】異常ころがり軸受から検出される振動時系列デ
ータを示す図である。
【図3】本発明の一方法による振動スペクトルデータ
(異常軸受の場合)を示す図である。
【図4】本発明の方法による回転数データを示す図であ
る。
【図5】従来の方法による振動スペクトルデータを示す
図である。
【図6】正常ころがり軸受から検出される振動時系列デ
ータを示す図である。
【図7】本発明の一方法による振動スペクトルデータ
(正常軸受の場合)を示す図である。
【図8】本発明の他の方法による振動スペクトルデータ
(異常軸受の場合)を示す図である。
【図9】本発明の他の方法による振動スペクトルデータ
(正常軸受の場合)を示す図である。
【図10】本発明で利用する線形変換の基底関数を示す
図である。
【図11】本発明の他の方法による振動スペクトルデー
タ(異常軸受の場合)を示す図である。
【図12】本発明の他の方法による振動スペクトルデー
タ(正常軸受の場合)を示す図である。
【図13】ころがり軸受回転時に検出される振動の様子
を示す図の例である。
【符号の説明】
1 振動加速度信号 2 振動アンプ 3 バンドパスフィルタ 4 エンベロープユニット 5 A/D変換器 6 スペクトル分布作成部 7 回転信号 8 周波数−電圧変換アンプ 9 A/D変換器 10 回転数変化図作成部 11 スペクトルパターン解析部 12 異常部位判定部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定した振動加速度からころがり軸受の
    固有振動数帯域の成分のみをフィルタリングし、フィル
    タリングした振動信号からエンベロープ波形を抽出し、
    抽出したエンベロープ波形を利用してころがり軸受の損
    傷発生部位を診断する方法において、抽出したエンベロ
    ープ波形をデジタル信号に変換し、デジタル化した振動
    データの時間毎の振動スペクトル分布を求めると共に、
    振動測定と同一タイミングで測定した前記ころがり軸受
    の回転速度を表す回転信号から、ころがり軸受の回転数
    を時々刻々求めて、この回転数の時間変化パターンと前
    記振動スペクトル分布におけるピークスペクトルの周波
    数の時間変化パターンが一致し、さらに、任意の時刻に
    おけるピークスペクトルの周波数が、ころがり軸受の回
    転数ところがり軸受の幾何学的寸法から求まるころがり
    軸受損傷の特徴周波数と一致する場合に、ころがり軸受
    の特定部位に損傷が発生したと判定することを特徴とす
    るころがり軸受の損傷診断方法。
  2. 【請求項2】 時間毎の振動スペクトル分布を、デジタ
    ル化した振動データの短時間パワースペクトルを算出し
    て求めることを特徴とする請求項1記載のころがり軸受
    の損傷診断方法。
  3. 【請求項3】 時間毎の振動スペクトル分布を、デジタ
    ル化した振動データのウィグナ分布解析を実行して求め
    ることを特徴とする請求項1記載のころがり軸受の損傷
    診断方法。
  4. 【請求項4】 時間毎の振動スペクトル分布を、デジタ
    ル化した振動データのウェ−ブレット変換を実行して求
    めることを特徴とする請求項1記載のころがり軸受の損
    傷診断方法。
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