JP2004211503A - 発光ダイオード集光装置および埋込型標識灯 - Google Patents

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真吾 新野
Katsuyuki Ide
勝幸 井手
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康史 石田
Atsuya Murata
淳哉 村田
Katsutomo Uchino
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Abstract

【課題】複数の発光ダイオードの発光を小さな面積の部分に集光する発光ダイオード集光装置およびこれを用いた埋込型標識灯を提供する。
【解決手段】発光ダイオード集光装置1は、凹レンズ1aと、それぞれの光軸を凹レンズ1aの擬似焦点f1に向けて集中するように配置された複数の発光ダイオード1bとを具備している。
複数の発光ダイオード1bは、凹レンズ1aの擬似焦点f1を中心とする円弧に沿って配置したり、凹レンズ1aの光軸に直角な直線に沿って配置したりすることができる。
発光ダイオード集光装置1から得られる平行光が埋込型標識灯本体100の灯体10の投光窓11cの入光面に入射するように灯体10の内部空間10aに配置することができる。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の発光ダイオードの発光を集光する発光ダイオード集光装置およびこれを用いた埋込型標識灯に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発光ダイオードを用いて所望の光度を得るためには、多数の発光ダイオードを平面的に高密度に実装したLEDモジュールを形成している(例えば特許文献1参照。)。なお、特許文献1においては、上記LEDモジュールを空港用埋込型標識灯の光源として用いることも記載されている。
【0003】
また、より一層の高輝度を得るために、発光ダイオードを前後2層にずらして実装した2層構造の照明装置も知られている(例えば特許文献2参照。)。
【0004】
さらに、発光ダイオードの前面にレンズやプリズムなどの光学制御手段を配置してLEDチップからの光を集光または配光を制御することも知られている(例えば特許文献3参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−8414号公報
【特許文献2】
特開平11−185517号公報
【特許文献3】
特開平11−162232号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1や2で得られるのよりさらに明るい照明が求められる場合があり、このような要求に対応可能な集光装置の出現が期待されている。例えば、空港用埋込型標識灯においても、低視程用標識灯の場合はより一層高光度の光出力が可能でなければならない。
【0006】
従来技術であっても、より大きな面積により多数の発光ダイオードを実装したLEDモジュールを用意するとともに、これに対応する大きな投光窓を備えた標識灯を用いれば、より一層高光度の埋込型標識灯を得ることもできる。ところが、このような埋込型標識灯は、必然的に地面からの突出高さの大きなものとなる。埋込型標識灯の上を車両が走行可能にするためには、標識灯がそれに耐える強度を備えているのはもちろんのこと、さらに車両がその上を通過する際に受ける衝撃を最小限にする必要がある。そのために、埋込型標識灯は、地面から突出する部分が極小化されねばならない。したがって、大きな面積のLEDモジュールとこれに見合う大きな投光窓を用いるのでは、所望の埋込型標識灯を得ることができない。
【0007】
一方、特許文献3に見られるような光学制御手段は、発光ダイオードチップに対して光学制御手段を1対1の関係に配設していて、複数の発光ダイオードチップ全体が一つの照明装置として要求される光学特性を満足するように配慮している。そのため、配光特性を制御することができたとしても、光度の点については基本的に特許文献1と同様であって、より一層高光度の光出力に対する要求に応えることができない。また、発光ダイオードと光学制御手段を1対1の関係で用いるので、構造が複雑化するばかりか、埋込型標識灯の地面から突出する部分を極小化するという要求に応えることもできない。
【0008】
本発明は、凹レンズを用いて複数の発光ダイオードの発光を小さな断面積の部分に集光する発光ダイオード集光装置およびこれを用いた埋込型標識灯を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、加えて地面から突出する部分を極小化するという要求に応える埋込型標識灯を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を達成するための手段】
請求項1の発明の発光ダイオード集光装置は、凹レンズと;それぞれの光軸を凹レンズの擬似焦点に向けて集中するように配置された複数の発光ダイオードと;を具備していることを特徴としている。
【0011】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0012】
<凹レンズについて> 凹レンズは、両面および片面のいずれが凹面になっていてもよい。また、その凹面は、フレネル構造をなしていてもよい。さらに、凹レンズは、2次元および3次元のいずれかにおいてレンズ構造を形成していればよい。2次元レンズ構造としては、例えば鉛直方向に凹レンズであるが、水平方向には非レンズの直線透過特性を有するように形成することができる。3次元レンズ構造は、光軸を中心としてその全周にわたり凹レンズ特性を示す。
【0013】
なお、凹レンズは、光学特性の優れたガラスまたはプラスチックスにより形成することができる。また、凹レンズの光軸近傍領域は、集光に対してレンズ作用に殆ど寄与しないので、当該領域に透孔を形成してもよい。そうすれば、光がレンズを透過する際に生じる光損失をなくすことができる。
【0014】
また、凹レンズは、自己の擬似焦点と後述する複数の発光ダイオードとの間に介在するように配置される。そして、凹レンズは、その光軸が凹レンズを透過して集光した光が所望の方向に向かうように設定される。
【0015】
さらに、凹レンズは、投光窓に気密に装着することができる。また、投光窓に気密に装着されるプリズムの入光面側にプリズムと一体的に形成することができる。この場合、プリズムと一体成形されていたり、プリズムに接着されていたりすることができる。
【0016】
<複数の発光ダイオードについて> 複数の発光ダイオードは、それぞれの光軸が凹レンズの擬似焦点を通過するように配置される。すなわち、発光ダイオード、凹レンズおよびその擬似焦点の順で配置される。なお、発光ダイオードの「光軸」とは、発光ダイオードの配光特性の主ピークを通る軸線をいう。複数の発光ダイオードを上記の位置関係に配置するには、凹レンズのレンズ構造に対応して複数の発光ダイオードを2次元または3次元において、複数の発光ダイオードを凹レンズの光軸を中心としてその両側に対照的に適度に分散して配置すると好都合である。しかし、要すれば、凹レンズの光軸に対して非対称の位置、例えば光軸の片側に配置することも許容される。
【0017】
本発明において、発光ダイオードの配光特性は、特段限定されない。しかし、配光特性が狭角であるほど集光効率が高くなるので好ましい。
【0018】
複数の発光ダイオードの凹レンズに対する配置は、擬似焦点を中心とする円弧に沿って行なわれてもよいし、光軸に対して直交するまたは適当な角度をなす直線に沿って行なわれてもよい。後者の場合、平坦な配線基板に発光ダイオードを実装できる点で都合がよいが、凹レンズの光軸からの離間度合に応じて発光ダイオードの取付角度を変える必要がある。すなわち、発光ダイオードの取付角度を管理しなければならない。
【0019】
また、発光ダイオードは、その発光色が要求される色度に応じて選定される。発光ダイオード単体で所要の発光色が得られないとき、または所望により、複数色の発光を加色混光して所望の発光色を得るように構成することができる。例えば、白色光を得るには、RGB3色発光の発光ダイオードを用いて、これらを同時にまたは時分割的に点灯すればよい。なお、後者の場合、時分割点灯であっても、人の眼の残像効果により白色光として感じることができる。しかし、単体で白色光を発光する発光ダイオード用いたり、または補色関係にある2色発光の2種類の発光ダイオードを用いて白色発光を得るようにした発光ダイオードを用いたりすることもできる。
【0020】
さらに、複数種の発光色の発光ダイオードを備えている場合に、発光色ごとに選択的して点灯することにより、多色の標識光を切り換え可能に発生するように構成することもできる。
【0021】
さらにまた、発光ダイオードは、砲弾形、表面実装形、集積形など多様な形態のものを用いることができる。なお、本発明において、「砲弾形」とは、プラスチックスレンズの内部に発光ダイオードチップを封入し、背面からリードワイヤが延在する構成である。「表面実装形」とは、延在するリードワイヤに代えて表面実装用の端子が背面およびまたは側面に形成されている。「集積形」とは、複数の発光ダイオードチップが単一の基板に配列されている構成である。
【0022】
<本発明のその他の構成について> 本発明の必須構成要素ではないが、以下の構成を所望に応じて選択的に付加することにより、発光ダイオード集光装置としての性能が向上したり、機能を追加したりすることができる。
【0023】
1.光路変更手段 凹レンズから出射する平行光を所望の方向へ投射するために光路変更手段を組み合わせることができる。光路変更手段としては、平面反射鏡、プリズムなどを用いることができる。
【0024】
2.ユニット化 凹レンズおよび複数の発光ダイオードを支持手段により所定の位置関係に固定してユニット化することができる。したがって、埋込型標識灯などに発光ダイオード集光装置を取り付けるには、ユニット単位で行う。
【0025】
3.配線基板 複数の発光ダイオードを所定に配線するために、配線基板を用いることができる。複数の発光ダイオードが円弧状に配列される場合、配線基板にフレキシブルなものを採用すると配線が容易になる。これに対して、複数の発光ダイオードが直線状に配列される場合、配線基板に剛性なものを用いることができる。
【0026】
4.発光ダイオード駆動回路 発光ダイオード駆動回路は、発光ダイオードを所定の光度で点灯させるための回路であるが、これを発光ダイオードと一体的に、例えば配線基板の背面に配設するなどにより、配置することができる。
【0027】
5.整列体 整列体は、複数の発光ダイオードの配列を所定の位置関係に保持する手段であり、特に透明樹脂モールドレンズを備えた砲弾形発光ダイオードに好適である。また、複数の発光ダイオードを凹レンズの光軸に対して適当な角度をなす直線に沿って配置する場合に、発光ダイオードの取付角度を管理するのに好適である。さらに、整列体を熱良導体で形成することにより、発光ダイオードの放熱を促進して発光効率を高い状態に維持するのに寄与させることができる。
【0028】
<本発明の作用について> 本発明においては、複数の発光ダイオードからそれぞれその光軸に沿って放射された光が凹レンズの片側から入光すると、凹レンズ内で屈折して反対側から光軸に平行に出光する。その結果、複数の発光ダイオードの発光が凹レンズにより集光されて小さな断面積の部分に高光度の平行光を得ることができる。したがって、得られた高光度の平行光を多様な用途に利用することができる。
【0029】
また、本発明の発光ダイオード集光装置は、集光に凹レンズを用いる関係で、発光ダイオードの光軸を凹レンズより先に位置する擬似焦点に向けて配置するので、発光ダイオードの光軸を凸レンズの手前に位置する焦点に向けて配置する必要のある凸レンズを用いた発光ダイオード集光装置の場合より光軸方向の寸法を短縮することができる。このため、発光ダイオード集光装置を小形化できる。
【0030】
さらに、凹レンズと発光ダイオードとの間の距離は、自由に設定することができる。このため、発光ダイオードを出光面に正対して配置する平面配置の発光ダイオード集光装置の場合より発光ダイオード集光装置のために許容される空間の範囲内に制限されるものの発光ダイオードの数を任意に設定することができる。このため、得られる集光の光度をより一層高光度にすることができる。
【0031】
請求項2の発明の発光ダイオード集光装置は、請求項1記載の発光ダイオード集光装置において、複数の発光ダイオードは、凹レンズの焦点を中心とする円弧に沿って配置されていることを特徴としている。
【0032】
本発明において、円弧は2次元および3次元のいずれに対するものであってもよい。2次元に対する場合であっても凹レンズの光軸に対して直交する平面すなわち3次元方向において任意数の発光ダイオードを配置することが許容されるが、発光ダイオードは円弧以外、例えば直線的に配置される。したがって、上記の例においては、円筒の一部をなす面に複数の発光ダイオードが配置されることになる。
【0033】
これに対して、複数の発光ダイオードが3次元の円弧すなわち球面に沿って配置される場合、発光ダイオードは上記光軸を含む面および上記光軸に対して直交する平面のいずれにおいても円弧に沿って配置される。
【0034】
そうして、本発明においては、上記の構成により所要空間を最少にすることができる。換言すれば、所与の空間に対して最大数の発光ダイオードを配置することができる。このため、小さな空間内でも所望の高光度が得られる。
【0035】
請求項3の発明の埋込型標識灯は、地面に露出する上面に投光窓を備えている埋込型標識灯本体と;凹レンズの出光面から得られる平行光が投光窓を経由して外部へ投射されるように埋込型標識灯本体の内部に収納された請求項1または2記載の発光ダイオード集光装置と;を具備していることを特徴としている。
【0036】
<埋込型標識灯について> 埋込型標識灯は、路面などの地面内に埋設されて主として上面が地面に露出して上面に配設された透孔窓から標識光を投射するように構成されている。なお、埋込型標識灯の側面の一部が路面に露出していても全体として路面に埋設されていれば許容される。多くの場合、埋込型標識灯は、その上部を車両が走行できるように所要の強度が付与されている。しかし、この点は、本発明において必須要件ではない。また、埋込型標識灯の用途は、空港用、道路用など多様な用途のいずれであってもよい。しかし、本発明の埋込型標識灯は、それがどのような形態および用途であったとしても、光源として発光ダイオード集光装置が用いられている点で共通している。なお、空港用の埋込型標識灯の場合、たとえば滑走路中心線灯、誘導路中心線灯などに適用することができる。
【0037】
<標識灯本体について> 「埋込型標識灯本体」とは、埋込型標識灯から発光ダイオード集光装置を除いた残余の部分をいう。埋込型標識灯本体は、灯体およびオプション的な基台などを含む。灯体は、少なくとも発光ダイオード集光装置を収納するために、内部空間を備えているとともに、内部空間に連通する投光窓を上面に備えている。
【0038】
内部空間は、少なくとも後述する発光ダイオード集光装置を収納し、これに電源を接続するために必要な大きさでなければならない。また、内部空間を利用して発光ダイオード集光装置を取り付けるように構成されている。内部空間に発光ダイオード集光装置を収納するために、灯体は、好適には上部灯体および下部灯体からなり、両灯体を着脱可能に覆合する構成を採用している。埋込形標識灯の場合、上部灯体は、地面に露出するが、下部灯体は、直接地面に埋設されるか、地面に埋設される基台内に収納されることにより、間接的に地面に埋設される。そして、上部灯体には透孔窓が配設される。発光ダイオード集光装置は、上部灯体および下部灯体のいずれに取り付けてもよい。
【0039】
投光窓は、埋込型標識灯本体の灯体の内部空間に光学的に連通して、発光ダイオード集光装置から得られる平行光を埋込型標識灯としての所定の配光特性で埋込型標識灯から外方へ投射するために寄与する。また、投光窓は、埋込型標識灯本体の灯体の内外を液密に遮蔽するための投光窓手段を備えている。投光窓手段は、光学的に素通しのガラスなどからなる透明体、標識光を低仰角で出射するように光を屈折するプリズムおよび集光または分散作用を呈するレンズなどの一種または複数種の集合体により構成することができる。また、投光窓は、埋込型標識灯本体の灯体に必要に応じて複数たとえば2個を互い違いや適当な角度を付与して対向するように配設することができる。
【0040】
また、埋込型標識灯本体の灯体は、以上の構成に加えて外部から電源を導入するための電源導入部、埋込型標識灯を設置するための取付部などを具備することができる。
【0041】
さらに、本発明において、「埋込形標識灯」とは、これを地面に埋設するために基台、調整リング、アダプタおよび間座などのオプション的な構成部材を用いる場合には、これらを含む概念である。基台は、その上端が開放した円筒状の箱状をなしていて、予め地面に開放端が露出した状態で埋設され、地中に埋設された配線ケーブルに接続する。また、開放端には埋込型標識灯本体の灯体の周縁を直接または間接的に支承する支承周段部を備えている。したがって、灯体は、その周縁を基台の支承段部に直接または間接的に支承された状態で開放端に着脱可能に装着される。
【0042】
調整リングは、埋込型標識灯の水平面内の取り付け方向を所望に調整して基台に取り付ける際に用いると効果的である。また、アダプタは、基台と埋込型標識灯本体との間に介在して配管工法による電源接続方式を、埋込型標識灯を交換するのに好適な電源接続方式に転換する手段である。間座は、路盤(地面)を嵩上げした場合などに、基台が路面から深い位置にあるときに用いられ、基台側の埋込型標識灯本体の取り付け部を高くするのに用いられる。
【0043】
<本発明のその他の構成について> 本発明の必須構成要件ではないが、以下の構成を所望により付加することができる。
【0044】
1.カラーフィルタ 標識光に所定の色を付与するために、カラーフィルタを配設することができる。一般的にはカラーフィルタは、投光窓の内面に配設されるが、本発明においては凹レンズの出光面から平行光が得られるので、所望により発光ダイオード集光装置の凹レンズの出光面と投光窓の内面との間の所望の位置に配設することができる。
【0045】
2.カットアウト装置 多数の埋込型標識灯を定電流電源に対して直列接続する場合に、光源が不点になったときに残余の埋込型標識灯が連鎖的に不点になるのを防止するために、カットアウト装置を埋込型標識灯に配設することができる。カットアウト装置としては、非直線抵抗体を主体とするフィルムカットアウトが一般的に用いられているが、電子回路により構成されたものであってもよい。
【0046】
<本発明の作用について> 本発明においては、上記の構成を具備していることにより、埋込型標識灯に必要な程度に高い光度を容易に得られる。また、所望数の発光ダイオードの有する狭角配光を利用して高効率で集光された平行光を得ることができるので、埋込型標識灯に必要な配光特性を有する低仰角の光照射を容易に行うことができる。さらに、所要数の発光ダイオードを用いていても埋込形標識灯のサイズをなるべく小さくすることができる。
【0047】
請求項4の発明の埋込型標識灯装置は、地面に露出する上面に配置された投光窓および投光窓から投射される光を地面側へ屈折するように投光窓内に配設されたプリズムを備えている埋込型標識灯本体と;平行光がプリズムに入光するように埋込型標識灯本体の内部に収納された請求項1または2記載の発光ダイオード集光装置と;を具備していることを特徴としている。
【0048】
本発明は、発光ダイオード集光装置から得られる平行光をプリズムにより低仰角で投射するようにした構成を規定している。
【0049】
すなわち、プリズムは、埋込型標識灯本体の投光窓に配置されている。したがって、投光窓を液密に遮蔽する投光窓手段としてプリズムを兼用することができる。しかし、要すれば、素通しの投光窓手段の内側にこれとは別にプリズムを配設することもできる。この場合、プリズムを埋込型標識灯の灯体に対して液密に装着しなくてもよい。
【0050】
発光ダイオード集光装置は、そこから得られる平行光が直接的にプリズムの入光面に入射するように配設することができる。したがって、発光ダイオード集光装置の凹レンズをプリズムに接近するように配設することが可能になる。例えば、凹レンズをプリズムにカラーフィルタを間に挟んで隣接させたり、凹レンズをプリズムと一体化したりすることができる。後者の場合、カラーフィルタを凹レンズと発光ダイオードの間に配設させることができる。
【0051】
埋込型標識灯本体は、発光ダイオード集光装置の複数の発光ダイオードが平行光として集光するために深さ方向に配列されるので、その内部に発光ダイオード集光装置を配設するために、多少深くしなければならないが、直径を大きくする必要がないし、またその他の変更点も少なくすることができる。
【0052】
そうして、本発明においては、発光ダイオード集光装置から得られる平行光をプリズムにより低仰角で投射するように屈折させることができるとともに、従来とほぼ同様の直径にすることが可能な埋込型標識灯を得ることができる。
【0053】
請求項5の発明の埋込型標識灯は、地面に露出する上面に配置された投光窓を備えている埋込型標識灯本体と;埋込型標識灯本体の内部に収納された請求項1または2記載の発光ダイオード集光装置と;埋込型標識灯本体の投光窓と発光ダイオード集光装置の間の光路に介在して反射光が投光窓を経由して路面に対して低仰角で投射されるように埋込型標識灯本体の内部に配置された反射鏡と;を具備していることを特徴としている。
【0054】
本発明は、発光ダイオード集光装置から得られる平行光を反射鏡により低仰角で投射するようにした構成を規定している。
【0055】
すなわち、反射鏡は、埋込型標識灯本体の投光窓と発光ダイオード集光装置と間において反射光が低仰角になって投光窓に入射するように配置されている。したがって、投光窓を液密に遮蔽する投光窓手段には素通しのガラス窓を用いることができる。
【0056】
発光ダイオード集光装置は、そこから得られる平行光が反射鏡に入射するように配設される。したがって、発光ダイオード集光装置の凹レンズを投光窓に対して自由な位置および向きに配設することができる。例えば、平行が上向きに出射するように発光ダイオード集光装置を配設することができる。
【0057】
埋込型標識灯本体は、発光ダイオード集光装置が上述の例のように配設される場合、複数の発光ダイオードが平行光として集光するために水平方向に配列されるので、その内部に発光ダイオード集光装置を配設するために、直径を多少大きくしなければならないが、深さ寸法を小さい状態に維持することができる。
【0058】
そうして、本発明においては、発光ダイオード集光装置から得られる平行光を反射鏡により低仰角で投射するように反射させて投光窓から投射することができるとともに、高価なプリズムを用いる必要がないばかりか、埋込型標識灯本体の高さを従来とほぼ同様の高さにすることが可能な埋込型標識灯を得ることができる。
【0059】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0060】
図1は、本発明の発光ダイオード集光装置における第1の実施の形態を示す正面図である。
【0061】
図において、発光ダイオード集光装置1は、凹レンズ1aおよび複数の発光ダイオード1bからなる。
【0062】
凹レンズ1aは、その両面が凹面に形成されている構成であり、光軸1a1および擬似焦点f1を有している。
【0063】
複数の発光ダイオード1bは、砲弾形であり、それぞれの光軸1b1が凹レンズ1aの擬似焦点f1に収斂するように、擬似焦点f1を中心とする円弧cに沿って隣接して配列されている。すなわち、各発光ダイオード1bは、その光軸1b1が配置位置における円弧cの垂線に沿うように取り付けられる。
【0064】
また、この実施の形態において、複数の発光ダイオード1bとして凹レンズ1aの光軸1a1に平行な面内において7個の発光ダイオード1bが用いられている。なお、図に対して直交する面においては、所望の幅の光ビームを得るのに必要な任意個数の発光ダイオードが配列される。
【0065】
そうして、複数の発光ダイオード1bからは、それぞれの光軸光1b1をピークとする狭角配光の発光が凹レンズ1aの擬似焦点f1に向かって出射される。複数の発光ダイオード1bから出射された光が凹レンズ1aに入射すると、凹レンズ1a内で屈折して断面が小さな面積の平行光に集光されて出射する。
【0066】
以下、本発明の発光ダイオード集光装置における他の実施の形態を図2および図3を参照して説明する。なお、各図において図1と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0067】
図2は、本発明の発光ダイオード集光装置における第2の実施の形態を示す正面図である。
【0068】
本実施の形態は、凹レンズ1aの中心部に透孔1a2が形成されている点で異なる。
【0069】
そうして、凹レンズ1aの光軸1a1に沿って配置された発光ダイオード1bからの発光は、光軸1a1に沿って直進すればよいので、透孔1a2を通過して平行光の一部を構成する。
【0070】
図3は、本発明の発光ダイオード集光装置における第3の実施の形態を示す正面図である。
【0071】
本実施の形態は、複数の発光ダイオード1bが凹レンズ1aの光軸1a1に対して直角な直線sに沿って配置されている点で異なる。
【0072】
本実施の形態においては、各発光ダイオード1bの光軸1b1が凹レンズ1aの擬似焦点f1に収斂するように配列されるために、それぞれの取付角度が順次変化するように管理されている。なお、取付角度を上記のように管理するには、発光ダイオード1bの挿入孔が予め順次変化して形成された整列体を用いると好都合である。
【0073】
図4は、本発明の埋込型標識灯における第1の実施の形態を示す断面図である。
【0074】
本実施の形態において、空港用埋込形標識灯MLは、埋込型標識灯本体100および発光ダイオード集光装置1から構成されている。
【0075】
埋込型標識灯本体100は、灯体10からなる。灯体10は、上部灯体11および下部灯体12を主体として構成されていて、内部空間10aを備えている。なお、図中、符号13はプリズム、14は押さえ枠、15はスタッドボルト、16はカラーフィルタである。
【0076】
上部灯体11は、その上面に膨出部11a、光導出溝11bおよび投光窓11cを備えている。膨出部11aは、中央に円形の平坦な頂面および頂面から上部灯体11の周縁にわたる円錐斜面からなる切頭円錐形状をなして上部灯体11の上面に画成されている。なお、光導出溝11bは、その所望数を配設することができる。そして、光導出溝11bは、膨出部11aの切頭円錐斜面に開口するとともに、灯体10の内部空間10aに連通している。投光窓11cは、光導出溝11bと灯体10の内部空間10aとの連通部に配設されていて、透孔窓手段としてプリズム13が図示しないガスケットおよび押さえ枠14により上部灯体11に液密に固着されている。なお、ガスケットについては後述する。
また、灯体10の周縁部には、上部灯体11および下部灯体12を結合して灯体10を形成する複数のボルト挿通孔10bが形成されている。
【0077】
下部灯体12は、皿状をなしていて、スタッドボルト15によって上部灯体11の下面に液密に覆合され、上部灯体11と協働して内部空間10aを形成している。また、図示していないが、電源を内部空間10aに導入するための端子台が配設される。
【0078】
発光ダイオード集光装置1は、図1に示す構成のものが灯体10の内部空間10a内に配設されている。複数の発光ダイオード1bは、垂直面内において円弧状に配設されている。凹レンズ1aは、カラーフィルタ16を挟んでプリズム13の入光面に近接して配置されている。
【0079】
そうして、発光ダイオード集光装置1から出光した平行光は、図において斜め左上側へ向けて出射され、プリズム13の入光面に入光する。プリズム13内を透過して出光面から出光する過程で平行光は屈折して透孔窓11cから導光溝11bを通過して標識光として低仰角で灯体10から外部へ投射される。
【0080】
以下、図5および図6を参照して本発明の埋込型標識灯における他の実施の形態について説明する。各図において、図4と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0081】
図5は、本発明の埋込型標識灯における第2の実施の形態の左半分を示す中央断面図である。
【0082】
本実施の形態は、凹レンズ1aがプリズム13とガラス成形により一体に形成されている点で異なる。すなわち、プリズム13の入光面に凹レンズ1aが形成されている。したがって、凹レンズ1aは、図の右側に凹面が形成された片面凹面形として構成されている。
【0083】
また、埋込型標識灯本体100が灯体10および基台24によって構成されている。基台24は、予め路面(図示しない。)に埋設され、上面が開口した皿状をなしていて、開口面に周段部24aおよび通孔24bが形成されている。そして、周段部24aに灯体の周縁部を支承しており、また通孔24bに挿通したスタッドボルト26により灯体10を固定している。
【0084】
図において、カラーフィルタは省略しているが、これを装着する場合、凹レンズの全面側に配置することができる。
【0085】
そうして、本実施の形態においては、上記の構成を備えているため、凹レンズのための格別な支持が不要であり、したがって、構造が簡単になり、小形化しやすい。
【0086】
図6は、本発明の埋込型標識灯における第3の実施の形態を示す断面図である。
【0087】
本実施の形態は、透孔窓11cと発光ダイオード集光装置1との間に反射鏡17が介在している点で異なる。
【0088】
透孔窓11cは、その透孔窓手段が素通しの窓ガラス13´からなり、上部灯体11に液密に装着されている。
【0089】
発光ダイオード集光装置1は、平行光が上向きに出射されるように灯体10の内部空間10aのほぼ中央部に配置されている。そして、複数の発光ダイオード1bは、円弧面を有する支持台1cに円弧面に沿って実装されている。支持台1cは、下部灯体12の内面に配設されている。
【0090】
反射鏡17は、その反射面が45°の角度になるように上部灯体11の内面に支持されている。
【0091】
そうして、発光ダイオード集光装置1から上方へ出射した平行光は、反射鏡で反射して水平方向へ方向転換して透孔窓11cの窓ガラス13´に入射し、そのまま窓ガラス13´を透過して灯体10から外部へ投射される。
【0092】
図7ないし図9は、本発明の埋込型標識灯に好適なプリズムの液密構造を示し、図7は埋込型標識灯の断面図、図8はプリズムの組み付け手順を示す工程図、図9は図7に点線で示す枠部分を拡大して示したプリズム、ガスケットおよび上部灯体の要部拡大断面図である。
【0093】
本プリズム液密構造は、以下説明する挿入方向に変形する環状のパッキング縁部18cを備えたガスケット18をプリズム13と透孔窓11cとの間に介在させる点で特徴付けられている。なお、本プリズム液密構造は、請求項3および4に係る各発明の埋込型標識灯のプリズムを取り付ける際に好適であるばかりでなく、光源が図7に示すような白熱電球などの発光ダイオード以外である場合にも採用することができる。
【0094】
<プリズム13> プリズム13は、図7に示す埋込型標識灯の断面図において、先端が斜めにカットされて出光面13aとなる胴部13bおよび胴部13bの基部に形成された鍔部13cを備え、鍔部13cの端面が入光面13dとして灯体10の内部空間10aに横長の四角形をなして露出する。また、胴部13bの先端底部には、入光面13dと平行な係止面13eが形成されている。なお、出光面13aも横長の四角形をなして灯体10の光導出溝11b内に露出する。また、図7において、プリズム13は、ガスケット18が破断されている下側の部分が断面として示されている。
【0095】
<投光窓11c> 投光窓11cは、係止段部11c1、小径孔部11c2、大径孔部11c3および周段部11c4を備えている。係止段部11c1は、と体10の光導出溝11bに隣接する位置に形成され、プリズム13の係止面13eがそこに係止する。小径孔部11c2は、係止段部11c1に連続して形成され、プリズム13の胴部13bがそこに収納される。大径孔部11c3は、周段部11c4を介して小径孔部11c2に連続し、プリズム13の鍔部13cがそこに収納される。周段部11c4は、小径孔部11c2および大径孔部11c3の間に形成され、プリズム13の鍔部13cが係止する。
【0096】
<ガスケット18> ガスケット18は、低硬度のシリコーンゴムを成形して形成され、係止縁部18a、筒状の包囲部18bおよび環状のパッキング縁部18cを備え、全体として筒状をなしてプリズム13の胴部13bおよび係止面13eを被覆する。係止縁部18aは、投光窓11cの係止段部11c1とプリズム13の係止面13eとの間に介在する。包囲部18bは、プリズム13の胴部13bの周囲を包囲して四角形の筒状を呈し、したがって投光窓11cの小径孔部11c2とプリズム13の胴部13bとの間に介在する。また、包囲部18bの外面には2本の凸条18b1が形成されている。なお、ガスケット18に好適な硬度は、40〜60程度の低硬度である。また、図7および図8において、ガスケット18の下側のそれぞれ多少異なる部分を破断して示している。
【0097】
ガスケット18の環状のパッキング縁部18cは、図9に拡大して示すように、第1および一対の第2のシール部18c1、18c2を有して押し潰したスペードのような形状をなしている。第1のシール部18c1は、押し潰したスペードのような形状の頂部に位置し、投光窓11cの大径孔部11c3の内面に圧接して、矢印A方向に変形し、投光窓11cとガスケット18との間をシールする。一対の第2のシール部18c2は、押し潰したスペードのような形状の両側部に位置し、投光窓11cの周段部11c4とプリズム13の鍔部13cとに圧接して、矢印B方向に変形し、一方が投光窓11cの周段部18c2とガスケット18との間をシールする。また、他方がプリズム13の鍔部13cとガスケット18との間をシールする。なお、一対の第2のシール部18c2における一方は、包囲部18bとの間にくびれ部18c3を形成している。
【0098】
<プリズムの組み付け手順> プリズム13の灯体10に対する組み付け手順を図8を参照して説明する。
【0099】
まず、図8の(a)に示すように、プリズム13およびガスケット18を用意する。
【0100】
次に、図8の(b)に示すように、ガスケット18をプリズム13の胴部13bに挿嵌する。この状態において、ガスケット18のパッキング縁部18cはプリズム13の鍔部13cに当接し、係止縁部18aはプリズム13の係止面13eに当接する。
【0101】
図8の(c)に示すように、ガスケット18を装着したプリズム13を灯体10の上部灯体11の下面から投光窓11c内へ挿入する。この状態において、ガスケット18の環状のパッキング縁部18cにおける第1のシール部18c1は、投光窓11cの大径孔部11c3の内面に圧接して変形しているが、一対の第2のシール部18c2は未だ変形していない。
【0102】
図8の(d)に示すように、プリズム13を投光窓11c内へ押し入れると、一対の第2のシール部18c2が変形を開始する。
【0103】
さらに、図8の(e)に示すように、図示しない押さえ枠をプリズム13の入光面13dの周りにビスなどの固着手段を用いて取り付けることにより、プリズム13を投光窓11c内の所定の位置に押し入れると、一対の第2のシール部18c2がともに変形してプリズム13の灯体10に対する取り付けが完了し、プリズム13は灯体10の上部灯体11の投光窓11cに液密に取り付けられる。
【0104】
以上のプリズム取付構造のうち必須要件を要約すれば、以下のとおりである。
【0105】
すなわち、埋込型標識灯本体の灯体、プリズムおよびガスケットを構成要素とし、それぞれの構成要素が以下の構造を備えている埋込型標識灯である。
【0106】
灯体は、その内部空間に連通するとともに小径孔部、周段部および大径孔部により構成され、上面に開口する投光窓を備えている。
【0107】
プリズムは、投光窓の小径孔部に嵌合する胴部および胴部の基部に形成されて大径孔部に嵌合する鍔部を備えている。
【0108】
ガスケットは、プリズムの胴部を包囲する包囲部および包囲部の一端に形成された環状のパッキング縁部を備え、パッキング縁部は、投光窓の大径孔部の内面に圧接する第1のシール部および投光窓の周段部とプリズム鍔部13bとに圧接する一対の第2のシールを備えている。
【0109】
<図7におけるその他の構造> 以下、図7におけるその他の構造について簡単に説明する。なお、図4と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0110】
本実施の形態において、埋込型標識灯は、埋込型標識灯本体100が灯体10および基台24から構成されている。
【0111】
図において、21はランプユニット、22は受電端子、23は第1のパッキン、24は基台、25は給電端子台、26はスタッドボルト、27は袋ナット、28は第2のパッキン、29は地面である。
【0112】
ランプユニット21は、灯体10の内部空間10a内に収納され、図において管軸に沿ったコイルフィラメントを有するハロゲン電球21a、反射鏡21bおよびランプソケット21cを備え、ハロゲン電球21aの発光を反射鏡21bで集光してカラーフィルタ16を介してプリズム13の入光面に照射する。しかし、このランプユニット21は、これを例えば図4に示すような発光ダイオード集光装置に代替し得るものである。
【0113】
受電端子22は、灯体10の下部灯体12の下面から突出す一対の差込刃(図示しない。)を備え、後述する給電端子台25に差込刃を挿入してこれに接続して受電するとともに、ランプソケット21cに給電する。また、受電端子22の灯体10の内部空間10a内に位置する部分には、フィルムカットアウトをランプユニット21と並列に接続できるように構成されている。
【0114】
第1のパッキン23は、灯体10の上部灯体11と下部灯体との間を液密にシールしている。
【0115】
基台24は、周段部24a、通孔24bおよび電源導入部24cを備え、全体として皿状をなし、予め地面29に埋設されている。周段部24aは、基台24の開口端の内側に形成され、埋込型標識灯本体10の周縁部を支承する。通孔24bは、周段部24aに分散して形成され、後述するスタッドボルト26および袋ナット27により灯体10を基台24に取り付けるのに用いられる。電源導入部24cは、基台24の側面に配設されて、電源を基台24の内部に液密に導入する。そして、図示しない絶縁被覆導線を介して後述する給電端子台23に電源を接続する。
【0116】
給電端子台25は、絶縁ケース内に収納された一対の受刃を備えていて、基台24の内底面に受電端子22に対向して配設されている。
【0117】
スタッドボルト26は、予め基台24の底面から植立されて周段部24aから上方へ突出している。灯体10を取り付ける際には、灯体10の周縁部に形成した通孔をスタッドボルト26に合わせて基台24に載置してから後述する袋ナット27をスタッドボルト26の露出部にねじ込む。
【0118】
袋ナット27は、スタッドボルト26にねじ込んで灯体10を取り付けた状態で上面から突出しないように上部灯体11の上面に形成された凹部の内部に位置する。
【0119】
第2のパッキン28は、灯体10の下部灯体12と基台24とを液密にシールする。
【0120】
地面29は、例えば空港の誘導路など埋込型標識灯を設置する路面である。
【0121】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、凹レンズと、光軸を凹レンズの擬似焦点に向けて集中するように配置された複数の発光ダイオードとを具備していることにより、複数の発光ダイオードの発光を小さな断面積の部分に集光する発光ダイオード集光装置を提供することができる。
【0122】
請求項2の発明によれば、加えて複数の発光ダイオードが凹レンズの擬似焦点を中心とする円弧に沿って配置されていることにより、多くの発光ダイオードを配置して、しかも小形で、かつ、高光度が得られる発光ダイオード集光装置を提供することができる。
【0123】
請求項3の発明によれば、請求項1または2記載の発光ダイオード集光装置を凹レンズの出光面から得られる平行光が埋込型標識灯本体の投光窓を経由して外部へ投射されるように埋込型標識灯本体の内部に収納したことにより、複数の発光ダイオードの発光を小さな断面積の部分に集光することができ、しかも地面から突出する部分を極小化するという要求に応える埋込型標識灯を提供することができる。
【0124】
請求項4の発明によれば、地面に露出する上面にある投光窓内にプリズムを備えている埋込型標識灯本体の内部に平行光がプリズムに入光するように収納された請求項1または2記載の発光ダイオード集光装置を具備していることにより、複数の発光ダイオードの発光を小さな入光面を有するプリズムに集光することができ、しかもプリズムにより低仰角で投射するように屈折させて、従来とほぼ同様な直径にすることが可能な埋込型標識灯を提供することができる。
【0125】
請求項5の発明によれば、地面に露出する上面に配置された投光窓を備えている埋込型標識灯本体の内部に請求項1または2記載の発光ダイオード集光装置が収納されるとともに、投光窓と発光ダイオード集光装置の間の光路に介在して反射光が投光窓を経由して地面に対して低仰角で投射されるように反射鏡が埋込型標識灯本体の内部に配置されていることにより、複数の発光ダイオードの発光を小さな入光面を有するプリズムに集光することができ、しかも従来とほぼ同様の高さにすることが可能な埋込型標識灯を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光ダイオード集光装置における第1の実施の形態を示す正面図
【図2】本発明の発光ダイオード集光装置における第2の実施の形態を示す正面図
【図3】本発明の発光ダイオード集光装置における第3の実施の形態を示す正面図
【図4】本発明の埋込型標識灯における第1の実施の形態を示す断面図
【図5】本発明の埋込型標識灯における第2の実施の形態の左半分を示す中央断面図
【図6】本発明の埋込型標識灯における第3の実施の形態を示す断面図
【図7】本発明の埋込型標識灯に好適なプリズムの液密構造を示す埋込型標識灯の断面図
【図8】同じくプリズムの組み付け手順を示す工程図
【図9】図7に点線で示す枠部分を拡大して示したプリズム、ガスケットおよび上部灯体の要部拡大断面図
【符号の説明】
1…発光ダイオード集光装置、1a…凹レンズ、1b…発光ダイオード、10…灯体、10a…内部空間、11…上部灯体、11a…膨出部、11b…光導出溝、11c…投光窓、12…下部灯体、13…プリズム、14…押さえ枠、15…スタッドボルト、16…カラーフィルタ、100…埋込型標識灯本体、ML…空港用埋込形標識灯

Claims (5)

  1. 凹レンズと;
    それぞれの光軸を凹レンズの擬似焦点に向けて集中するように配置された複数の発光ダイオードと;
    を具備していることを特徴とする発光ダイオード集光装置。
  2. 複数の発光ダイオードは、凹レンズの擬似焦点を中心とする円弧に沿って配置されていることを特徴とする請求項1記載の発光ダイオード集光装置。
  3. 地面に露出する上面に投光窓を備えている埋込型標識灯本体と;
    凹レンズの出光面から得られる平行光が投光窓を経由して外部へ投射されるように埋込型標識灯本体の内部に収納された請求項1または2記載の発光ダイオード集光装置と;
    を具備していることを特徴とする埋込型標識灯。
  4. 地面に露出する上面に配置された投光窓および投光窓から投射される光を地面側へ屈折するように投光窓内に配設されたプリズムを備えている埋込型標識灯本体と;
    平行光がプリズムに入光するように埋込型標識灯本体の内部に収納された請求項1または2記載の発光ダイオード集光装置と;
    を具備していることを特徴とする埋込型標識灯。
  5. 地面に露出する上面に配置された投光窓を備えている埋込型標識灯本体と;
    埋込型標識灯本体の内部に収納された請求項1または2記載の発光ダイオード集光装置と;
    埋込型標識灯本体の投光窓と発光ダイオード集光装置の間の光路に介在して反射光が投光窓を経由して路面に対して低仰角で投射されるように埋込型標識灯本体の内部に配置された反射鏡と;
    を具備していることを特徴とする埋込型標識灯。
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