JP2004211451A - 鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法 - Google Patents

鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的小型で鉄骨造の柱と梁を、ほぞと込み栓による機械式継手で結合する方法を提供する。
【解決手段】上下に結合する柱1,2の端面部に軸線方向のほぞ孔5を設け、前記ほぞ孔と直交する方向に貫通する込み栓用孔6を設ける。梁3,4に柱のほぞ孔と中心が一致するほぞ孔8,9を複合偏心リング11,12の外径とほぼ等しい口径で設ける。下位の柱のほぞ孔へほぞ7の下端部を嵌め込んで立て、込み栓10によりほぞを固定する。ほぞ7へ梁のほぞ孔8,9を通し、柱の芯芯間寸法の建方等の誤差を吸収するように予め寸法を調整した複合偏心リングの外径部11及びほぞの外径とほぼ等しい口径の内径部12を組み合せ、ほぞとほぞ孔の隙間に嵌め込む。ほぞ7の上端部へ上位の柱のほぞ孔を嵌め込み、込み栓10によりほぞを固定する。
【選択図】図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、比較的小型で鉄骨造の柱と梁を、ほぞと込み栓による機械式継手で結合する方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄骨造の柱と梁を結合する手段としては、ボルト止めや溶接が一般的である。
【0003】
しかし、外観意匠の良好性が要求される場合に、柱と梁の結合にボルト止めを実施すると、ボルトの頭や軸、或いはナットが露出するので好ましくない。
【0004】
鉄骨造の柱と梁の結合に溶接を実施する場合は、溶接金属の収縮により柱の芯芯間寸法、或いは梁梁間寸法が狂いやすい。その防止策として、予め溶接金属の収縮を予測した寸法の柱、梁部材を製作するが、前記寸法変化の予測は難しく、寸法精度の高い柱梁結合の実現は困難とされている。
【0005】
また、溶接には必ず溶接ビードが発生し、外観意匠上好ましくないので、後加工としてグラインダー等で研削、研磨を行うが、これがなかなか大変な労力と時間を必要とするほか、騒音の問題も発生する。
【0006】
しかも溶接は降雨時や強風時には作業ができないので、建設現場では敬遠される。
【0007】
従来、主には木造軸組み構造として、柱と梁を、ほぞと込み栓による機械式継手で結合する方法が公知である。
例えば特許文献1、2には、木造軸組み構造の通し柱と、これに架ける梁材(横架材)との結合を、梁材間へ水平方向に架け渡す「ほぞ」と、前記ほぞと各梁材とを結合する込み栓とによる機械式継手で結合する方法が開示されている。
【0008】
次に、特許文献3、4には、カーテンウオールに使用する板ガラスを、複数個の偏心リングを組み合わせて成る複合偏心リングを位置ずれ調節機構に採用した連結方法が開示されている。
【0009】
また、特許文献5には、ガラス窓のガラス板の如き建物の垂直板と、これを支持する構造物との連結に、2個の偏心リングを組み合わせて成る複合偏心リングを位置調節機構に採用した連結装置が開示されている。
【0010】
【特許文献1】
特公平4−23933号公報
【特許文献2】
特公平4−23934号公報
【特許文献3】
特開2000−309994号公報
【特許文献4】
特開2002−213036号公報
【特許文献5】
特許第3270507号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
比較的小型で鉄骨造の柱と梁の結合を、ほぞと込み栓による機械式継手で結合する方法は、上述したボルト止めの意匠性の悪さを改善できるし、また、溶接の上記問題点も回避できる。
【0012】
上述したように、木造軸組み構造においては、柱と梁の結合を、ほぞと込み栓による機械式継手で行うことが広く知られている。しかし、上記特許文献1、2の機械式継手方法にも見られるように、木材は加工が容易であるため、梁や柱の加工度が高く、鉄骨造の柱や梁の場合には到底至難の加工であることが多く、転用はできないのが普通である。また、上記特許文献1、2の構成では、柱の断面欠損が大きすぎて強度上の信頼性を確保しがたい構造である。寸法精度の向上もあまり期待できない構造である。
【0013】
次に、特許文献3〜5に開示された技術は、複合偏心リングの応用に注目点もあるが、板の取付構造に関する技術であり、柱梁接合への応用に見るべき点はない。
【0014】
本発明の目的は、比較的小型で鉄骨造の柱と梁の結合を、上記した問題のあるボルト止めや溶接を採用しないで、ほぞと込み栓による機械式継手による方法で行うことである。
【0015】
本発明の次の目的は、強度、剛性の面で構造上の安定性に優れ、寸法上の精度も十分に高く、加工が比較的簡単で実施が容易であり、特に柱芯芯間寸法の調整が容易に出来る、鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法は、
鉄骨造の柱と梁をほぞと込み栓による機械式継手で結合する方法において、
上下に結合する柱の端面部に軸線方向のほぞ孔を設け、前記ほぞ孔と直交する方向に貫通する込み栓用孔を設けること、
前記上下の柱の端面間に挟み込む梁に、前記柱のほぞ孔と中心が一致するほぞ孔を複合偏心リングの外径とほぼ等しい口径で設けること、
下位の柱のほぞ孔へほぞの下端部を嵌め込んで立て、同下位の柱の込み栓用孔へ差した込み栓により前記ほぞを固定すること、
前記ほぞへ梁のほぞ孔を通すと共に、同ほぞ孔へ、柱の芯芯間寸法の建方等の誤差を吸収するように予め寸法を調整した複合偏心リングの外径部及びほぞの外径とほぼ等しい口径の内径部を組み合せ、ほぞとほぞ孔の隙間に嵌め込むこと、
前記ほぞの上端部へ上位の柱のほぞ孔を嵌め込み、同上位の柱の込み栓用孔へ差した込み栓により前記ほぞを固定することを特徴とする。
【0017】
請求項2に記載した発明に係る鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法は、
鉄骨造の柱と梁をほぞと込み栓による機械式継手で結合する方法において、
上下に結合する柱の端面部に軸線方向のほぞ孔を設け、前記ほぞ孔と直交する方向に貫通する込み栓用孔を設けること、
上下の柱の端面間へ挟み込み突き合わせ接合する梁は、各々の突き合わせ端部に、上下方向の厚さを二分する程度に切り欠いた相欠け継手部を形成し、同継手部に、上下方向に貫通するほぞ孔を共通な中心線上に設けると共に、一方のほぞ孔は複合偏心リングの外径とほぼ等しい口径で設け、他方のほぞ孔はほぞの外径とほぼ等しい口径で設けること、
下位の柱のほぞ孔へほぞの下端部を嵌め込んで立て、同下位の柱の込み栓用孔へ差した込み栓により前記ほぞを固定すること、
前記ほぞへ梁の端部のほぞ孔を通して相欠け継手を形成すると共に、前記一方のほぞ孔へ、柱の芯芯間寸法の建方等の誤差を吸収するように予め寸法を調整した複合偏心リングの外径部及びほぞの外径とほぼ等しい口径の内径部を組み合せ、ほぞとほぞ孔の隙間に嵌め込むこと、
前記ほぞの上端部へ上位の柱のほぞ孔を嵌め込み、同上位の柱の込み栓用孔へ差した込み栓により前記ほぞを固定することを特徴とする。
【0018】
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法において、
上下の柱の端面と、梁の上下面との間に、両者を非接触に保つ隙間を形成したことを特徴とする。
【0019】
請求項4に記載した発明は、請求項2又は3に記載した鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法において、
上下の柱の端面間へ挟み込み相欠け継手で突き合わせ接合する梁の端部の前記相欠け継手部を形成する段部間に、柱の芯芯間寸法を調整可能にする隙間を設けたことを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載した発明は、請求項1又は2に記載した鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法において、
ほぞは、梁のほぞ孔に嵌る部分を円柱状に形成し、上下の柱のほぞ孔へ嵌る部分は柱の断面欠損を可及的に低減する平板状の平ほぞに形成し、上下の柱のほぞ孔も前記平ほぞが嵌る平角孔に形成したことを特徴とする。
【0021】
請求項6に記載した発明は、請求項1又は2に記載した鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法において、
上下の柱の込み栓用孔へ差した込み栓は、その両端部を止め輪にて固定したことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施形態】
以下に、図面に示した本発明の実施形態を説明する。
【0023】
図1〜図4は、請求項2〜6の発明の方法に係る鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手の構造を示し、図5は前記継手の各構成要素を分解して示す。
【0024】
図5が分かりやすいように、図示した上下の柱1、2は、一辺の長さが120mm程度のむくの鋼製角柱である。前記柱1、2の位置で突き合わせ接合する梁3、4は、厚さが120mm、幅が180mm程度の鋼製角材から成る。このように柱、梁はともに比較的小型の鉄骨造である。図示した梁3、4は、上下の柱1、2の端面間へ挟み込み相欠け継手で突き合わせ接合する構成であり、各々の突き合わせ端部に、上下方向の厚さを二分する程度に切り欠いた相欠け継手部3a、4aを形成している。
【0025】
これらの柱1、2と梁3、4を、ほぞ7と込み栓10による機械式継手で結合する方法として、上下に結合する柱1、2の端面部に軸線方向のほぞ孔5を設け、前記ほぞ孔5と直交する方向に貫通する込み栓用孔6を設けている。一例として、前記ほぞ孔5の大きさ、形状は、深さが155mmで、平面方向に見た形状は、縦×横が100mm×60mmの平角孔とされている。柱1、2の断面欠損を可及的に低減するためである。込み栓用孔6は、直径60mmの込み栓10がきっちり嵌る丸孔として設けられている。それぞれ機械加工で精密に仕上げられている。
【0026】
前記上下の柱1、2の端面間に挟み込む梁3、4の上記相欠け継手部3a、4aには、上記柱1、2のほぞ孔5と中心が一致するほぞ孔8、9を設けている。これも機械加工で精密に仕上げられている。
【0027】
ほぞ7は、鋳鋼等で製作しており、上下方向の高さを450mm、円柱部の外径を100mm程度に機械加工で精密に仕上げられている。上記梁3、4のほぞ孔8、9に嵌る部分を円柱状に形成し、上下の柱1、2のほぞ孔5へ嵌る部分は平板状の平ほぞ7aとして形成している。平ほぞ7aには、その平面と直角方向に、上下の柱1、2の込み栓用孔6と中心が一致する同径の込み栓用孔7b、7bを設けている。平ほぞ7aの端部は半円形状に丸く加工されている。柱1、2のほぞ孔5への嵌め込みを円滑にするためである。込み栓10も鋳鋼等で製作し、機械加工で精密に仕上げられている。
【0028】
なお、上記梁3、4のほぞ孔8、9のうち、上側の相欠け継手部4aのほぞ孔8の口径は、後述する偏心リング11の外径とほぼ等しい大きさで設け、下側の相欠け継手部3aのほぞ孔9は、ほぞ7の円柱部外径とほぼ等しい口径に精密に仕上げて設けている。要するに、下側の相欠け継手部3aを有する図中左側の梁3は、ほぞ7の円柱部とほぞ孔9とをきっちり高精度に嵌め合わせることにより、柱1、2との結合部にがたつきをなくして寸法精度の高い結合を行う。一方、上側の相欠け継手部4aを有する図中右側の梁4のほぞ孔8へは、後述の複合偏心リング11、12を設置して、柱の芯芯間寸法を調整可能とするためである。
【0029】
ところで、複合偏心リング11、12は、例えば上述した特許文献5の図4にも記載されているなど公知のものであり、がたつきのない構成で柱の芯芯間寸法を調整可能であり、機械加工で精密に仕上げられている。図6と図7に構成と寸法調整機能を詳示したように、外側の偏心リング11は、外径と内径を偏位量約2mmの偏心円として形成したもので、その外径を、上記上側の相欠け継手部4aのほぞ孔8の口径とほぼ等しく形成しており、高い嵌め合い公差でほぞ孔8へ嵌め込まれる。内側の偏心リング12も、外径と内径を偏位量約2mmの偏心円として形成したもので、その外径を前記外側の偏心リング11の内径とほぼ等しく形成しており、高い嵌め合い公差で外側の偏心リング11の内側へ嵌め込んで組み合わされている。内側の偏心リング12の内径は、上記ほぞ7の円柱部外径とほぼ等しく形成されており、高い嵌め合い公差でほぞ7の円柱部が密接に嵌め込まれる。
【0030】
したがって、この複合偏心リング11、12を図7a〜dのように相対的に回転することにより、上下の柱1、2の中心位置に固定されているほぞ7に対して、梁4の柱芯芯間寸法を、がたつきのない状態で最大約±4mmの範囲で調整できるのである。
【0031】
次に、請求項2に記載した鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法の手順を説明する。
先ず、下から立ち上がった下位の柱2の上端面のほぞ孔5へ、ほぞ7の下端部の平ほぞ7aを嵌め込んで立てる。更に同下位の柱2の込み栓用孔6を通じて前記平ほぞ7aの込み栓用孔7bを突き通すように込み栓10を打ち込んで貫通させ、もって前記ほぞ7を上向きに固定して柱2と結合する。その結果、ほぞ7の円柱部下端面と柱2の上端面との間には約5mmの隙間Sが、込み栓10によるほぞ7の位置決め効果として正確に確保される(図1を参照)。
【0032】
次に、上記のように柱2の上端に上向きに立つほぞ7の円柱部へ、相欠け継手部3aを有する下側の梁3のほぞ孔9を通して密接に嵌める。続いて相欠け継手部4aを有する上側の梁4のほぞ孔8を同じくほぞ7へ嵌めて、図1のように相欠け継手による接合を行う。次に、前記上側の梁4のほぞ孔8の内径面とほぞ7の外径面との隙間へ、上記複合偏心リング11、12を、予め図7a〜dの要領で同梁4に関する柱の芯芯間寸法の建方等の誤差を吸収するようにきっちり寸法調整した状態に組合わせたものを嵌め込み、内側の偏心リング12の内径部に前記ほぞ7の円柱部を密接に通す。このとき梁3、4の先端部と前記相欠け継手部3a、4aを形成する段部との間には、前述した柱の芯芯間寸法の調整を可能にする隙間Tを設けている(図1を参照)。よって、前記柱の芯芯間調整は無理なく許容される。
【0033】
最後に、前記ほぞ7の上端部の平ほぞ7aへ上位の柱1のほぞ孔5を嵌め込んで立て、更に同上位の柱1の込み栓用孔6を通じて前記平ほぞ7aの込み栓用孔7bを突き通すように込み栓10を打ち込み貫通させて梁との結合を行う。なお、込み栓10は、その両端部へ止め輪15を図4のように嵌め込んで抜け止め処理をおこなう。
【0034】
その結果、上位の柱1の下端面と、梁4の上面との間にも、両者を非接触に保つ隙間Sが形成される(図1を参照)。これら上下の隙間Sによって、上下の柱1、2の微小回転時に、摩擦による拘束力やきしみ音を発生させないで済む。
【0035】
上記の方法は、全天候型として実施できるし、機械加工部品の組み立てに等しいので、高い寸法精度で実施することが出来る。そして、完成した鉄骨構造柱梁仕口部の外観は、柱1、2の端部に込み栓10の端面が見える程度のシンプルなもので、意匠的に良好なものである。
【0036】
なお、請求項1に記載した発明に係る鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法は、実施形態を図示することは省略したが、柱が間柱のように梁の中間位置において結合される場合の継手方法に関する。即ち、梁は一本物として連続し、同梁に貫通して設けるほぞ孔は、基本的に上記複合偏心リング11、12の外径と略等しい口径に形成する。その他は上記請求項2の発明と同じである。
【0037】
【発明の効果】
請求項1及び2〜6に記載した発明に係る鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法は、上記したようにボルト止めや溶接の手段は一切採用せず、ほぞと込み栓による機械式継手による方法であるから、外観意匠を良好にできるし、溶接のような後加工も必要としない。基本的に機械加工で精密に仕上げた製品の組み立てによる方法であり、高い寸法精度の柱梁結合を行え、がたつきのない柱と梁の結合を実現できる。
【0038】
更に、本発明に係る鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法は、強度、剛性の面で構造上の安定性に優れ、全天候型で比較的簡単に実施でき、意匠的な外観の良好性が得られるほか、特に柱芯芯間寸法の調整が容易に出来る等々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施した機械式継手の縦断面図である。
【図2】図1のII−II線矢視の断面図である。
【図3】図1のIII−III線矢視の断面図である。
【図4】図1のIV−IV線矢視の断面図である。
【図5】上記機械式継手の構成要素を分解状態で示す斜視図である。
【図6】複合偏心リングの平面図である。
【図7】a〜dは複合偏心リングの寸法調整の要領を示す平面図である。
【符号の説明】
1 柱
2 柱
3 梁
4 梁
5 ほぞ孔
6 込み栓用孔
7 ほぞ
8、9 ほぞ孔
10 込み栓
11 外側の偏心リング
12 内側の偏心リング
3a 梁の相欠け継手部
4a 梁の相欠け継手部
S 隙間
T 隙間
7a 平ほぞ
15 止め輪

Claims (6)

  1. 鉄骨造の柱と梁をほぞと込み栓による機械式継手で結合する方法において、
    上下に結合する柱の端面部に軸線方向のほぞ孔を設け、前記ほぞ孔と直交する方向に貫通する込み栓用孔を設けること、
    前記上下の柱の端面間に挟み込む梁に、前記柱のほぞ孔と中心が一致するほぞ孔を複合偏心リングの外径とほぼ等しい口径で設けること、
    下位の柱のほぞ孔へほぞの下端部を嵌め込んで立て、同下位の柱の込み栓用孔へ差した込み栓により前記ほぞを固定すること、
    前記ほぞへ梁のほぞ孔を通すと共に、同ほぞ孔へ、柱の芯芯間寸法の建方等の誤差を吸収するように予め寸法を調整した複合偏心リングの外径部及びほぞの外径とほぼ等しい口径の内径部を組み合せ、ほぞとほぞ孔の隙間に嵌め込むこと、
    前記ほぞの上端部へ上位の柱のほぞ孔を嵌め込み、同上位の柱の込み栓用孔へ差した込み栓により前記ほぞを固定することを特徴とする、鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法。
  2. 鉄骨造の柱と梁をほぞと込み栓による機械式継手で結合する方法において、
    上下に結合する柱の端面部に軸線方向のほぞ孔を設け、前記ほぞ孔と直交する方向に貫通する込み栓用孔を設けること、
    上下の柱の端面間へ挟み込み突き合わせ接合する梁は、各々の突き合わせ端部に、上下方向の厚さを二分する程度に切り欠いた相欠け継手部を形成し、同継手部に、上下方向に貫通するほぞ孔を共通な中心線上に設けると共に、一方のほぞ孔は複合偏心リングの外径とほぼ等しい口径で設け、他方のほぞ孔はほぞの外径とほぼ等しい口径で設けること、
    下位の柱のほぞ孔へほぞの下端部を嵌め込んで立て、同下位の柱の込み栓用孔へ差した込み栓により前記ほぞを固定すること、
    前記ほぞへ梁の端部のほぞ孔を通して相欠け継手を形成すると共に、前記一方のほぞ孔へ、柱の芯芯間寸法の建方等の誤差を吸収するように予め寸法を調整した複合偏心リングの外径部及びほぞの外径とほぼ等しい口径の内径部を組み合せ、ほぞとほぞ孔の隙間に嵌め込むこと、
    前記ほぞの上端部へ上位の柱のほぞ孔を嵌め込み、同上位の柱の込み栓用孔へ差した込み栓により前記ほぞを固定することを特徴とする、鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法。
  3. 上下の柱の端面と、梁の上下面との間に、両者を非接触に保つ隙間を形成したことを特徴とする、請求項1又は2に記載した鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法。
  4. 上下の柱の端面間へ挟み込み相欠け継手で突き合わせ接合する梁の端部の前記相欠け継手部を形成する段部間に、柱の芯芯間寸法を調整可能にする隙間を設けたことを特徴とする、請求項2又は3に記載した鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法。
  5. ほぞは、梁のほぞ孔に嵌る部分を円柱状に形成し、上下の柱のほぞ孔へ嵌る部分は柱の断面欠損を可及的に低減する平板状の平ほぞに形成し、上下の柱のほぞ孔も前記平ほぞが嵌る平角孔に形成したことを特徴とする、請求項1又は2に記載した鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法。
  6. 上下の柱の込み栓用孔へ差した込み栓は、その両端部を止め輪にて固定したことを特徴とする、請求項1又は2に記載した鉄骨構造柱梁仕口部の機械式継手方法。
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