JP2004210423A - エレベータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】摩擦駆動方式のエレベータ装置において、乗りかごの乗り心地向上を容易に実現できると共に、乗りかごの急停止時におけるつり合い重りの跳ね上がりを有効に防止できるようにする。
【解決手段】電力線を有するつり合いロープ10で乗りかご3の下部とつり合い重り4の下部を連結し、このつり合いロープ10の重量で、駆動綱車6を支点とした乗りかご3側とつり合い重り4側との間での重量バランスが保たれるようにする。また、このつり合いロープ10を介して、乗りかご3とつり合い重り4との間での電力の受け渡しが行われるようにする。つり合い重り4にはブレーキ装置16を設置し、乗りかご3の急停止時におけるつり合い重り4の跳ね上がりを防止する。ブレーキ装置16には、つり合い重り4に設置された蓄電池13からの電力を供給する。
【選択図】 図4
【解決手段】電力線を有するつり合いロープ10で乗りかご3の下部とつり合い重り4の下部を連結し、このつり合いロープ10の重量で、駆動綱車6を支点とした乗りかご3側とつり合い重り4側との間での重量バランスが保たれるようにする。また、このつり合いロープ10を介して、乗りかご3とつり合い重り4との間での電力の受け渡しが行われるようにする。つり合い重り4にはブレーキ装置16を設置し、乗りかご3の急停止時におけるつり合い重り4の跳ね上がりを防止する。ブレーキ装置16には、つり合い重り4に設置された蓄電池13からの電力を供給する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主索と駆動綱車との間に生じる摩擦力を利用して乗りかご及びつり合い重りを昇降動作させる摩擦駆動方式のエレベータ装置に関し、特に、乗りかごが急停止する際のつり合い重りの跳ね上がりを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
高層ビルに設けられる高速で昇降工程の長いエレベータ装置は、その駆動方式として摩擦駆動方式を採用しているものが一般的である。摩擦駆動方式のエレベータ装置は、乗りかご上部とつり合い重り上部とを主索としてのワイヤロープで連結し、このワイヤロープの中途部を、巻上機に連結された駆動綱車につるべ式に掛け渡す構造となっている。そして、ワイヤロープと駆動綱車との間に生じる摩擦力を利用して、巻上機の駆動により駆動綱車が回転操作されたときにワイヤロープを送り動作させることで、乗りかご及びつり合い重りを昇降路内で昇降動作させ、乗りかごを所望の階床の乗場出入り口にて停止させるようになっている。
【0003】
このような摩擦駆動方式のエレベータ装置においては、ワイヤロープと駆動綱車との間の摩擦力が、乗りかごの重量やつり合い重りの重量の他に、主索としてのワイヤロープの重量にも依存している。このワイヤロープの重量による負荷は、乗りかごとつり合い重りの相対位置に応じて変動することになる。すなわち、駆動綱車を支点とした乗りかご側のワイヤロープの重量と、駆動綱車を支点としたつり合い重り側のワイヤロープの重量とは、乗りかごとつり合い重りの相対位置に応じて変化することになり、このワイヤロープの重量バランスの変化に応じて、駆動綱車の左右にかかる力が変動することになる。
【0004】
このような負荷の変動は、昇降行程が短いエレベータ装置においては無視できる程度のものであるが、昇降行程が長く、ワイヤロープの重量が駆動綱車に与える負荷の中で大きな比重を占めるエレベータ装置においては、摩擦駆動力不足を招く要因となる。そこで、昇降行程が長いエレベータ装置では、乗りかごの下部とつり合い重りの下部との間につり合いロープを設け、このつり合いロープの重量により、駆動綱車を支点とした乗りかご側とつり合い重り側との重量不均衡を緩和して、ワイヤロープと駆動綱車との間に十分な摩擦力を確保するようにしている。
【0005】
このつり合いロープは、通常、乗りかごやつり合い重りが移動する際の振る舞いを安定化させるために、その中途部が、昇降路下部のピットに設置されたつり合いロープ張り車に掛け渡されて、このつり合いロープ張り車によって所定の張力が付与された状態で弾性的に支持されるようになっている。
【0006】
また、エレベータでは、非常時に乗りかごの下降を強制的に停止させる機構として非常止め装置が設けられており、この非常止め装置が作動したときには、乗りかごが急停止するようになっている。このように非常止め装置が作動して乗りかごが急停止した場合、速度の速いエレベータでは、つり合い重りに働く慣性力やワイヤロープのバネ性等の影響で、つり合い重りに跳ね上がりが生じ、ワイヤロープや昇降路内機器の損傷を招く要因となることが懸念される。そこで、高速で昇降工程の長いエレベータ装置では、以上のような乗りかごの急停止時におけるつり合い重りの跳ね上がりを防止する機構として、タイダウン装置と呼ばれる安全装置が設けられている。
【0007】
タイダウン装置は、つり合いロープ張り車と一体に設けられており、乗りかごが急停止したことを機械的に検出し、つり合いロープ張り車を固定してつり合いロープの動きを抑えることで、つり合い重りの跳ね上がりを防止するようにしたものが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−128419号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の一般的なエレベータ装置では、昇降路上部の機械室等に設置されたエレベータ制御盤と乗りかごとをテールコードで接続し、このテールコードを利用してエレベータ制御盤と乗りかごとの間での電力や信号の伝達を行うようにしている。このテールコードは、電力線と信号線とを集合一体化してなるものであり、通常、乗りかご下部の中心から偏位した位置に接続されている。このため、特に昇降工程が長いエレベータ装置では、テールコードの重量が乗りかごのバランスを保つことを阻害する要因となり、その結果、偏荷重によって乗りかごをガイドしているガイドローラに不均等に荷重がかかることにより、乗りかごの乗り心地悪化の原因となっている。
【0010】
このような問題を解決すべく、テールコードを信号線のみで構成してその重量低減を図ると共に、電力線を有する平形ケーブル等をつり合いロープとして用いて、つり合い重りに搭載された蓄電池から、電力線を有するつり合いロープを介して乗りかごへと電力供給を行うようにする試みもなされている。この場合、つり合いロープとして用いる平形ケーブル自体が所定の剛性を有すると共に、殆どバネ性を持たないようになっているので、乗りかごやつり合い重りの昇降動作に伴ってつり合いロープが移動した場合でも、このつり合いロープの振る舞いは比較的安定したものとなる。したがって、このような平形ケーブルをつり合いロープとして用いたエレベータ装置では、従来この種のエレベータ装置でつり合いロープの振る舞いを安定化させるために必要とされていたつり合いロープ張り車が不要となる。
【0011】
しかしながら、以上のような電力線を有する平形ケーブル等をつり合いロープとして用いたエレベータ装置では、つり合いロープ張り車を設けないようにしているために、つり合いロープ張り車と一体に構成される上述したタイダウン装置が設置できないという問題がある。このため、特に昇降工程の長いエレベータ装置で以上のような構成を採用した場合、乗りかごの急停止時におけるつり合い重りの跳ね上がりを防止するために、タイダウン装置に代わる別の機構を設けることが望まれる。
【0012】
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて創案されたものであって、乗りかごの乗り心地向上を容易に実現できると共に、乗りかごの急停止時におけるつり合い重りの跳ね上がりを有効に防止できるようにしたエレベータ装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエレベータ装置は、乗りかごとつり合い重りとを主索で連結し、この主索の中途部を巻上機に連結された駆動綱車に掛け渡して、これら主索と駆動綱車との間の摩擦力を利用して前記巻上機の駆動力を前記主索に伝達して、前記乗りかご及びつり合い重りを昇降動作させる摩擦駆動方式のエレベータ装置において、一端側が前記乗りかご下部に係止され、中途部が拘束されることなく他端側が前記つり合い重り下部に係止された電力線を有するつり合いロープと、前記つり合い重りに設けられ、前記乗りかごが急停止する際に前記つり合い重りに制動力を働かせるブレーキ装置と、前記ブレーキ装置の動作を制御するブレーキ制御装置とを備えることを特徴とするものである。
【0014】
このエレベータ装置では、電力線を有するつり合いロープが、つり合いロープ張り車のような部品で中途部を拘束させることなく、乗りかご下部とつり合い重り下部との間に配設され、このつり合いロープの重量によって、駆動綱車を支点とした乗りかご側とつり合い重り側との重量不均衡が緩和されるようになっている。また、このエレベータ装置では、つり合い重りに設けられたブレーキ装置によって、乗りかごの急停止時につり合い重りに制動力が付与され、つり合い重りの跳ね上がりが防止されるようになっている。
【0015】
このエレベータ装置において、つり合い重りに設けられたブレーキ装置の動作を電力によって制御する構成とする場合には、例えば、つり合い重りに蓄電池を搭載して、この蓄電池からブレーキ装置に対して電力供給を行うようにし、ブレーキ制御装置がこの電力供給を制御することで、ブレーキ装置の動作を制御するようにすればよい。また、乗りかごの停止時に電源からの電力が乗りかごに供給される構成とすれば、乗りかごに供給された電源からの電力を、電力線を有するつり合いロープを介してつり合い重り側へと伝達し、つり合い重りに搭載された蓄電池に充電することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
本発明を適用した摩擦駆動方式のエレベータ装置の一例を図1に示す。この図1に示すエレベータ装置1は、主索としてのワイヤロープ2によって連結された乗りかご3とつり合い重り4とを備えている。ワイヤロープ2は、その一端側が乗りかご3の上部に係止されると共に、他端側がつり合い重り4の上部に係止され、中途部が巻上機5に連結された駆動綱車6につるべ式に掛け渡されている。そして、エレベータ装置1は、ワイヤロープ2と駆動綱車6との間に生じる摩擦力を利用して、巻上機5の駆動力により駆動綱車6が回転操作されたときにワイヤロープ2が送り動作されることで、乗りかご3及びつり合い重り4が建物に設けられた昇降路7内を昇降動作するようになっている。そして、エレベータ制御盤8からの制御信号に応じて巻上機5が駆動制御されることで、乗りかご3が目的階床へと移動して、この目的階床の乗場出入り口9にて停止するようになっている。
【0018】
また、本発明を適用したエレベータ装置1では、乗りかご3の下部とつり合い重り4の下部との間に、電力線を有するつり合いロープ10が配設されている。このつり合いロープ10は、例えば、所定の剛性を有する平形の電力線ケーブルよりなり、昇降路7下端のピットに設置されたバッファ11を避けるようにして、その一端側が乗りかご3の下部に係止され、中途部が拘束されることなく他端側がつり合い重り4の下部に係止されている。
【0019】
このつり合いロープ10は、従来一般的に用いられていたつり合いロープと同様に、駆動綱車6を支点とした乗りかご3側とつり合い重り4側との間での重量バランスを保つ機能を有している。それと共に、このつり合いロープ10は、乗りかご3側とつり合い重り4側との間での電力の授受を行う機能も有している。このように、本発明を適用したエレベータ装置1では、電力線を有するつり合いロープ10を利用して、乗りかご3側とつり合い重り4側との間で電力の授受が行えるようになっている。また、この電力線を有するつり合いロープ10は、上述したように所定の剛性を有する平形ケーブル等よりなるものであり、懸垂特性に優れ、比較的安定な振る舞いが期待できることから、このようなつり合いロープ10を用いたエレベータ装置1では、従来この種のエレベータ装置でつり合いロープの振る舞いを安定化させるために必要とされていたつり合いロープ張り車が不要となり、その分、部品点数の削減が図られることになる。
【0020】
また、本発明を適用したエレベータ装置1では、乗りかご3の下部とエレベータ制御盤8との間に、信号線のみよりなるテールコード12が配設されている。このテールコード12は、電力供給用の電力線と信号伝送用の信号線とが混在していた従来のテールコードから電力線を除去したものであり、乗りかご3とエレベータ制御盤8との間での信号の伝送に用いられる。なお、本発明を適用したエレベータ装置1において、乗りかご3で照明等に必要な電力は、つり合い重り4に搭載された後述する蓄電池13から、電力線を有するつり合いロープ10を介して乗りかご3に供給されるようになっている。以上のように、従来のテールコードの中で重量のかさむ電力線を除去して、比較的重量の軽い信号線のみでテールコード12を構成することにより、乗りかご3のバランス確保を困難なものとする要因となっていたテールコードの重量が低減され、乗りかご3のバランスの確保が容易となる。
【0021】
また、本発明を適用したエレベータ装置1では、図2に示すように、つり合い重り4に蓄電池13が搭載されている。図2は図1中のA部を拡大して示したものである。蓄電池13は、例えば、複数個直列或いは並列に接続されて、つり合い重り4下端側のフレーム上に支持されている。そして、乗りかご3内の照明を点灯させるときは、照明用制御装置14の制御に応じて、つり合い重り4に搭載された蓄電池13からの電力が、電力線を有するつり合いロープ10を介して乗りかご3側に供給され、乗りかご3内での照明に利用されるようになっている。
【0022】
蓄電池13は、それ自体がかなりの重量を有するものである。そこで、本発明を適用したエレベータ装置1では、つり合い重り4に要求される重量の一部としてこの蓄電池13の重量を利用するようにして、この蓄電池13だけでは不足する重量分のみを重り15で補うようにしている。これにより、エレベータ装置1の総重量が低減されることになり、建物への負担を軽減して建物の耐久性を向上させることが可能となる。
【0023】
また、本発明を適用したエレベータ装置1では、乗りかご3が急停止する際につり合い重り4に制動力を働かせるブレーキ装置16や、このブレーキ装置16の動作を制御するためのブレーキ制御装置17が、つり合い重り4に設けられている。そして、このブレーキ装置16に対する電力供給も、上述した蓄電池13からの電力で賄われるようになっている。
【0024】
ブレーキ装置16は、例えば、つり合い重り4の昇降動作を案内するためのガイドレール18を把持することで、その摩擦力によってつり合い重り4に制動力を働かせるクランプ式ブレーキとして構成され、ガイドレール18に係合されるローラガイド19と一体に構成される。なお、図2に示す例では、つり合い重り4の上部に設置されたローラガイド19と一体にブレーキ装置16を設けているが、ブレーキ装置16は、つり合い重り4の下部に設置されたローラガイド19と一体に設けるようにしてもよい。
【0025】
このブレーキ装置16は、例えば図3に示すように、ガイドレール18に当接して摩擦による制動力を生じさせるブレーキパッド21と、ブレーキ制御装置17の制御に応じて蓄電池13から供給される電力により動作して、ブレーキパッド21をガイドレール18から離間させるソレノイド22とを有している。なお、図3は、ブレーキ装置16を上側から見た平面図である。
【0026】
ブレーキパッド21は、左右一対の作動アーム23の先端側にそれぞれ取り付けられており、ガイドレール18を左右両側から挟み込むようになっている。一対の作動アーム23の基端側は、バネ部材24によって連結されており、このバネ部材24の付勢力が作動アーム23の先端側に伝達されることで、ブレーキパッド21がガイドレール18に押し付けられるようになっている。また、ソレノイド22は、一対の作動アーム23の間に配設されており、蓄電池13からの電力が供給されることで吸着して、一対の作動アーム23の先端側をバネ部材23の付勢力に抗してガイドレール18から離間させる。これにより、ブレーキパッド21がガイドレール18から離間して、ブレーキ開放状態とされる。
【0027】
また、このブレーキ装置16には、当該ブレーキ装置16が開放状態にあることを検出するためのブレーキ開放検出器25が設けられている。このブレーキ開放検出器25は、例えば一対の作動アーム23の基端側に配設され、これら一対の作動アーム23の基端側の位置を検知することで、ブレーキ装置16が開放状態にあることを検出する。このブレーキ開放検出器25からの検出信号は、電力線を有するつり合いロープ10を介して乗りかご3に設置された後述する信号変換器に伝達され、この信号変換器からテールコード12を介して昇降路上部の機械室等に設置されたエレベータ制御盤8へと送られる。したがって、このエレベータ装置1では、つり合い重り4に設けられたブレーキ装置16が開放状態にあるかどうかを、機械室等にて確認することができる。
【0028】
エレベータ装置1の平常運転時においては、図4に示すように、エレベータ制御盤8からブレーキ開放信号が継続的に出力されている。このブレーキ開放信号は、エレベータ制御盤8からテールコード12を介して乗りかご3に設置された信号変換器20に伝達される。信号変換器20は、エレベータ制御盤8からのブレーキ開放信号が伝達されている間、乗りかご4に設置されたブレーキ制御装置17に対して、ブレーキ装置16を作動させる指令を、電力線を有するつり合いロープ10を介して継続的に供給する。これに応じて、ブレーキ制御装置17は、蓄電池13からブレーキ装置16のソレノイド22に対する電力供給を継続させる。これにより、ソレノイド22が吸着してブレーキパッド21がガイドレール17から離間した状態が保たれ、ブレーキ開放状態が維持される。
【0029】
一方、乗りかご3の下降時に非常止め装置が作動して乗りかご3の下降が強制的に停止されたときは、エレベータ制御盤8からのブレーキ開放信号が遮断される。そして、エレベータ制御盤8からのブレーキ開放信号が遮断されると、ブレーキ制御装置17は、蓄電池13からブレーキ装置16のソレノイド22に対する電力供給を停止させる。これにより、ソレノイド22の吸着が解除されて、一対の作動アーム23の先端側がバネ部材24の付勢力によって近づけられ、作動アーム23の先端側に取り付けられたブレーキパッド21がガイドレール18に押し付けられる。そして、ブレーキパッド21とガイドレール18との摩擦によってつり合い重り4に制動力が働き、つり合い重り4の跳ね上がりが防止されることになる。
【0030】
従来の昇降工程の長いエレベータ装置では、非常止め装置が作動して乗りかごが急停止した際は、つり合いロープ張り車と一体に設けられたタイダウン装置を作動させてつり合い重りの跳ね上がりを防止するのが一般的である。これに対して、本発明を適用したエレベータ装置1では、上述したように、従来のエレベータ装置におけるつり合いロープの代わりに、電力線を有するつり合いロープ10を用いており、つり合いロープ張り車の設置を不要としたため、従来一般的に用いられていたタイダウン装置を設けることができない。そこで、本発明を適用したエレベータ装置1では、上述したブレーキ装置16をつり合い重り4に設置して、非常止め装置が作動して乗りかご3が急停止した際は、このブレーキ装置16によりつり合い重り4に制動力を働かせることで、つり合い重り4の跳ね上がりを防止するようにしている。
【0031】
上述したブレーキ装置16は、バネ部材24のバネ圧やブレーキパッド21の材質、形状等を、つり合い重り4の減速度が乗りかご3の最大減速度とほぼ等しくなるように設定することで、つり合い重り4に対して適度な制動力を働かせて、つり合い重り4をスムーズに減速させることができる。したがって、従来一般的に用いられていたタイダウン装置と同様に、つり合い重り4の跳ね上がりを効果的に防止することができる。なお、ブレーキ装置16がつり合い重り4に制動力を働かせるのは、つり合い重り4が慣性力で上昇するときであるため、バネ部材24のバネ圧をさほど大きくしなくとも、つり合い重り4に十分な制動力を働かせることができる。したがって、ブレーキ装置16自体はコンパクトに構成でき、つり合い重り4に適切に設置することができる。
【0032】
ところで、エレベータ装置1では、乗りかご3が建物の何れかの階床の乗場出入り口9にて停止している時間が長い。このような時間を利用して、乗りかご3が停止している間に建物側に設けられた電源から乗りかご3へと電力を供給し、この電源からの電力を、電力線を有するつり合いロープ10を介してつり合い重り4側に送り、つり合い重り4に設けられた蓄電池13に充電するようにすれば、乗りかご3の照明やつり合い重り4のブレーキ装置16に必要な電力を確保する上で極めて有効である。
【0033】
そこで、本発明を適用したエレベータ装置1においては、乗りかご3に図5に示すような可動接点機構(第1の接点機構)30を設けると共に、各階床の乗場出入り口9の近傍に電源に接続された固定接点機構(第2の接点機構)31をそれぞれ設け、乗りかご3が建物の何れかの階床の乗場出入り口9にて停止している間に、乗りかご3に設けられた可動接点機構30の接触子32と乗場出入り口9の近傍に設けられた固定接点機構31の接触子33とを互いに接触させて、電源からの電力を乗りかご3に供給するようにしている。そして、乗りかご3に供給された電源からの電力を、電力線を有するつり合いロープ10を介してつり合い重り4側に送り、蓄電池13に充電するようにしている。
【0034】
可動接点機構30は、一端側が開放された箱状のカバー部材34を有しており、このカバー部材34の内周壁に一対の接触子32が取り付けられた構造となっている。このカバー部材34は、乗りかご3の上部に連結され、乗りかご3と一体とされている。
【0035】
一対の接触子32は、例えば、導電性金属片が湾曲成形されてなり、その湾曲部が弾性変形可能な状態でカバー部材34の内周壁に固着されている。また、カバー部材34の内周壁には、一対の接触子32の外側に位置して、電源からの電力によって励磁される一対の電磁マグネット36が取り付けられている。これら一対の電磁マグネット36は、電源からの電力が供給されたときに固定接点機構31側に吸着することになる。そして、この電磁マグネット36の吸着力によって、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33との接触状態が保持されるようになっている。
【0036】
また、カバー部材34には、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構33の接触子34との接触状態を検出する接触子検出スイッチ37が取り付けられている。この接触子検出スイッチ37は、カバー部材34の外周側に固着されたスイッチ本体部37aと、カバー部材34に設けられた貫通孔を介してカバー部材34の内周側へと挿通された操作子37bとを有している。そして、この接触子検出スイッチ37は、可動接点機構30が固定接点機構31側へと移動して、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触したときに、操作子37bが固定接点機構31にて押圧されることによってオンとされ、これら可動接点機構30の接触子32と固定接点機構21の接触子33とが接触状態にあることを検出するようになっている。そして、エレベータ装置1では、この接触子検出スイッチ37がオフの間は電源から乗りかご3への電力供給が遮断され、接触子検出スイッチ37がオンとなったとき、すなわち、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触状態にあることが検出され、且つ乗りかご3の状態が通常の運転モードで、且つ乗りかご3のドアを開放させる信号が供給されている状態でのみ、電源から乗りかご3への電力供給が開始されるようになっている。
【0037】
また、カバー部材34には、ローラカム38の押圧力を受けて可動接点機構30を固定接点機構31側へと移動させるためのカム39が取り付けられている。ローラカム38は、例えば、図6に示すように、乗りかご3のドアと連動して開閉動作される乗場出入り口9のドア9aに固着されている。そして、乗りかご3のドアと連動して乗場出入り口9のドア9aが開放されたときに、このドア9aに固着されたローラカム38によってカム39が押圧操作され、可動接点機構30が固定接点機構31側へと移動して、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触するようになっている。
【0038】
固定接点機構31は、例えば鉄等の金属材料よりなる板状の支持部材40を有しており、この支持部材40に一対の接触子33が取り付けられた構造となっている。支持部材40は、可動接点機構30が備えるカバー部材34の一端側からその内方へと進入可能な大きさに形成されており、カバー部材34と対向する主面部に、絶縁体41を介して一対の接触子33が固着されている。そして、この支持部材40は、取り付けアーム42によって乗場出入り口9近傍の建物壁面に取り付けられている。なお、この支持部材40は、乗場出入り口9のドア9aの構成部品に取り付けることも可能である。
【0039】
一対の接触子33は、可動接点機構30の接触子32と同様に、例えば導電性金属片が湾曲成形されてなる。そして、これら一対の接触子33は、可動接点機構30の接触子32と相対向するように、その湾曲部が弾性変形可能な状態で支持部材40の主面部に絶縁体41を介して固着されている。また、これら一対の接触子33の外側に位置する支持部材40両端部の領域は、可動接点機構30の電磁マグネット36によって吸着される領域とされ、一対の接触子33の間に位置する支持部材40中央部の領域は、可動接点機構30に設けられた接触子検出スイッチ37の操作子37bが当接する領域とされている。
【0040】
ここで、以上のように構成される可動接点機構30及び固定接点機構31の動作について図7(a)乃至図7(d)を参照して説明する。
【0041】
乗場出入り口9のドア9aが閉じた状態では、図7(a)に示すように、ドア9aに固着されたローラカム38は可動接点機構30から離間した位置にあり、乗りかご3に設けられた可動接点機構30の接触子32と、乗場出入り口9の近傍に設けられた固定接点機構31の接触子33とは所定間隔を存して相対向した状態となっている。そして、乗りかご3が目的階床に着床し、乗りかご3のドアが開放動作されることに連動して、乗りかご3が着床した乗場出入り口9のドア9aが開放動作されると、このドア9aに固着されたローラカム38が図7(a)中矢印B方向に移動して、可動接点機構30のカバー部材34に取り付けられたカム39を押圧操作する。これにより、可動接点機構30のカバー部材34が固定接点機構31側へと移動して、固定接点機構31の支持部材40がカバー部材34の内方に進入することになる。そして、図7(b)に示すように、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触することになる。このとき、接触子検出スイッチ37はオフとなっているので、電源からの電力供給は遮断されている状態である。
【0042】
可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触した状態で、ローラカム38によりカム39が更に押圧され、カバー部材34が固定接点機構31側へと更に移動すると、図7(c)に示すように、固定接点機構31の支持部材40によってカバー部材34に取り付けられた接触子検出スイッチ37の操作子37bが押圧操作され、接触子検出スイッチ37がオンとされる。これにより、電源からの電力供給が開始され、電源からの電力が接触子32,33を介して乗りかご3側へと供給されることになる。
【0043】
また、電源からの電力供給が開始されると、カバー部材34に取り付けられた電磁マグネット36が励磁され、図7(d)に示すように、電磁マグネット36によって固定接点機構31の支持部材40が吸着されることになる。これにより、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触した状態が保持され、ドア9aが閉動作された後も、電源から乗りかご3への電力供給が継続されることになる。そして、乗りかご3に供給された電源からの電力は、図8に示すように、電力線を有するつり合いロープ10を介してつり合い重り4側へと送られ、つり合い重り4に設けられた蓄電池13に充電されることになる。
【0044】
本発明を適用したエレベータ装置1では、以上のような可動接点機構30及び固定接点機構31によって、乗りかご3が建物の何れかの階床の乗場出入り口9にて停止している間に電源からの電力を乗りかご4に供給し、乗りかご4に供給された電源からの電力を、電力線を有するつり合いロープ10を介してつり合い重り4側に送って、蓄電池13に充電するようにしているので、乗りかご3内の照明やつり合い重り4のブレーキ装置16等に必要とされる電力を十分に確保することができる。
【0045】
本発明を適用したエレベータ装置1の電気的な回路構成を図9に示す。この図9に示すように、電源から乗りかご3側への電力供給は、乗りかご3が建物の何れかの階床の乗場出入り口9にて停止している間、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触した状態のときに行われる。そして、乗りかご3に供給された電力は、電力線を有するつり合いロープ10を介してつり合い重り4側へと伝達され、つり合い重り4に搭載された蓄電池13に充電される。そして、この蓄電池13からの電力がブレーキ装置16に供給されることで、ブレーキ開放状態が維持される。また、蓄電池13からの電力が電力線を有するつり合いロープ10を介して乗りかご3側に伝達され、乗りかご3内の照明用の電力として用いられる。
【0046】
なお、以上のようなエレベータ装置1は定期的にメンテナンスが行われることになるが、このようなメンテナンス時においては、可動接点機構30及び固定接点機構31を介した電源からの電力供給を遮断しておくことが望まれる。このような観点から、本発明を適用したエレベータ装置1では、図9の回路図で示すように、電源と自己保持回路との間に安全回路44や点検スイッチ45が設けられるようになっている。これら安全回路44や点検スイッチ45は、エレベータ制御盤8や乗りかご3の上側に設置されており、これら安全回路44の作動中や点検スイッチ45が操作されているときは、電源からの電力供給が遮断されるようになっている。
以上説明したように、本発明を適用したエレベータ装置1では、平形の電力線ケーブル等をつり合いロープ10として用いると共に、テールコード12を比較的重量の軽い信号線のみで構成するようにしており、乗りかご3のバランス確保を困難なものとする要因となっていたテールコードの重量が低減されているので、乗りかご3のバランスを容易に確保することができる。
【0047】
また、つり合いロープ10に懸垂特性に優れる平形の電力線ケーブル等を用いることで、従来この種のエレベータ装置でつり合いロープの振る舞いを安定化させるために必要とされていたつり合いロープ張り車が不要となり、その分、部品点数の削減が図られることになる。
【0048】
つり合いロープ張り車を設けないようにした場合、従来一般的に用いられていたタイダウン装置が設置できず、乗りかご3の急停止時におけるつり合い重り4の跳ね上がりが懸念されるが、本発明を適用したエレベータ装置1では、つり合い重り4にブレーキ装置16を設け、非常止め装置が作動して乗りかご3が急停止した際は、このブレーキ装置16によりつり合い重り4に制動力を働かせるようにしているので、乗りかご3の急停止時におけるつり合い重り4の跳ね上がりも有効に防止することができる。
【0049】
また、本発明を適用したエレベータ装置1では、乗りかご3が建物の何れかの階床の乗場出入り口9にて停止している間に、電源からの電力が可動接点機構30及び固定接点機構31を介して乗りかご3に供給され、更に電力線を有するつり合いロープ10を介してつり合い重り4へと送られて、つり合い重り4に搭載された蓄電池13に充電されるようになっているので、乗りかご3内の照明やつり合い重り4のブレーキ装置16等に必要な電力を十分に確保することができる。
【0050】
なお、以上は、本発明を適用したエレベータ装置1の具体的な一例を示したが、本発明は、以上の例に限定されるものでなく、様々なタイプのエレベータ装置に有効に適用可能である。具体的には、例えば、複数の乗りかごが上下に連結された多連デッキエレベータや、建物の屋外を臨むように設置される展望エレベータ、鉄塔によって昇降路が形成される鉄塔型エレベータ等に対しても本発明は有効に適用可能である。
【0051】
【発明の効果】
本発明に係るエレベータ装置によれば、テールコードの重量を低減させて乗りかごの乗り心地向上を容易に実現できると共に、つり合い重りに設けられたブレーキ装置によって、乗りかごの急停止時につり合い重りに制動力を働かせることによって、つり合い重りの跳ね上がりを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したエレベータ装置の概略構成を示す斜視図。
【図2】図1におけるA部を拡大して示す正面図。
【図3】前記エレベータ装置のつり合い重りに設けられたブレーキ装置を上側から見た平面図。
【図4】前記エレベータ装置の平常運転時につり合い重りに設けられたブレーキ装置を開放状態に作動させる様子を模式的に示す図。
【図5】前記エレベータ装置が備える可動接点機構及び固定接点機構を示す斜視図。
【図6】乗場出入り口のドアにローラカムを取り付けた状態を示す斜視図。
【図7】前記可動接点機構及び固定接点機構の動作を説明する図であり、(a)はドア閉時の様子を示す模式図、(b)はローラカムがカムを押圧操作して接触子同士が接触した様子を示す模式図、(c)は接触子検出スイッチがオンとされた様子を示す模式図、(d)は電磁マグネットにより固定接点機構が吸着されて接触子同士の接触状態が保持された様子を示す模式図。
【図8】乗りかご停止中に電源からの電力が乗りかご、つり合い重りへと伝達されて蓄電池に充電される様子を模式的に示す図。
【図9】前記エレベータ装置における電気的な回路構成を示す回路図。
【符号の説明】
1 エレベータ装置
2 ワイヤロープ(主索)
3 乗りかご
4 つり合い重り
5 巻上機
6 駆動綱車
10 つり合いロープ
13 蓄電池
16 ブレーキ装置
17 ブレーキ制御装置
18 ガイドレール
21 ブレーキパッド
22 ソレノイド
25 ブレーキ開放検出器
30 可動接点機構(第1の接点機構)
31 固定接点機構(第2の接点機構)
32,33 接触子
【発明の属する技術分野】
本発明は、主索と駆動綱車との間に生じる摩擦力を利用して乗りかご及びつり合い重りを昇降動作させる摩擦駆動方式のエレベータ装置に関し、特に、乗りかごが急停止する際のつり合い重りの跳ね上がりを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
高層ビルに設けられる高速で昇降工程の長いエレベータ装置は、その駆動方式として摩擦駆動方式を採用しているものが一般的である。摩擦駆動方式のエレベータ装置は、乗りかご上部とつり合い重り上部とを主索としてのワイヤロープで連結し、このワイヤロープの中途部を、巻上機に連結された駆動綱車につるべ式に掛け渡す構造となっている。そして、ワイヤロープと駆動綱車との間に生じる摩擦力を利用して、巻上機の駆動により駆動綱車が回転操作されたときにワイヤロープを送り動作させることで、乗りかご及びつり合い重りを昇降路内で昇降動作させ、乗りかごを所望の階床の乗場出入り口にて停止させるようになっている。
【0003】
このような摩擦駆動方式のエレベータ装置においては、ワイヤロープと駆動綱車との間の摩擦力が、乗りかごの重量やつり合い重りの重量の他に、主索としてのワイヤロープの重量にも依存している。このワイヤロープの重量による負荷は、乗りかごとつり合い重りの相対位置に応じて変動することになる。すなわち、駆動綱車を支点とした乗りかご側のワイヤロープの重量と、駆動綱車を支点としたつり合い重り側のワイヤロープの重量とは、乗りかごとつり合い重りの相対位置に応じて変化することになり、このワイヤロープの重量バランスの変化に応じて、駆動綱車の左右にかかる力が変動することになる。
【0004】
このような負荷の変動は、昇降行程が短いエレベータ装置においては無視できる程度のものであるが、昇降行程が長く、ワイヤロープの重量が駆動綱車に与える負荷の中で大きな比重を占めるエレベータ装置においては、摩擦駆動力不足を招く要因となる。そこで、昇降行程が長いエレベータ装置では、乗りかごの下部とつり合い重りの下部との間につり合いロープを設け、このつり合いロープの重量により、駆動綱車を支点とした乗りかご側とつり合い重り側との重量不均衡を緩和して、ワイヤロープと駆動綱車との間に十分な摩擦力を確保するようにしている。
【0005】
このつり合いロープは、通常、乗りかごやつり合い重りが移動する際の振る舞いを安定化させるために、その中途部が、昇降路下部のピットに設置されたつり合いロープ張り車に掛け渡されて、このつり合いロープ張り車によって所定の張力が付与された状態で弾性的に支持されるようになっている。
【0006】
また、エレベータでは、非常時に乗りかごの下降を強制的に停止させる機構として非常止め装置が設けられており、この非常止め装置が作動したときには、乗りかごが急停止するようになっている。このように非常止め装置が作動して乗りかごが急停止した場合、速度の速いエレベータでは、つり合い重りに働く慣性力やワイヤロープのバネ性等の影響で、つり合い重りに跳ね上がりが生じ、ワイヤロープや昇降路内機器の損傷を招く要因となることが懸念される。そこで、高速で昇降工程の長いエレベータ装置では、以上のような乗りかごの急停止時におけるつり合い重りの跳ね上がりを防止する機構として、タイダウン装置と呼ばれる安全装置が設けられている。
【0007】
タイダウン装置は、つり合いロープ張り車と一体に設けられており、乗りかごが急停止したことを機械的に検出し、つり合いロープ張り車を固定してつり合いロープの動きを抑えることで、つり合い重りの跳ね上がりを防止するようにしたものが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−128419号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の一般的なエレベータ装置では、昇降路上部の機械室等に設置されたエレベータ制御盤と乗りかごとをテールコードで接続し、このテールコードを利用してエレベータ制御盤と乗りかごとの間での電力や信号の伝達を行うようにしている。このテールコードは、電力線と信号線とを集合一体化してなるものであり、通常、乗りかご下部の中心から偏位した位置に接続されている。このため、特に昇降工程が長いエレベータ装置では、テールコードの重量が乗りかごのバランスを保つことを阻害する要因となり、その結果、偏荷重によって乗りかごをガイドしているガイドローラに不均等に荷重がかかることにより、乗りかごの乗り心地悪化の原因となっている。
【0010】
このような問題を解決すべく、テールコードを信号線のみで構成してその重量低減を図ると共に、電力線を有する平形ケーブル等をつり合いロープとして用いて、つり合い重りに搭載された蓄電池から、電力線を有するつり合いロープを介して乗りかごへと電力供給を行うようにする試みもなされている。この場合、つり合いロープとして用いる平形ケーブル自体が所定の剛性を有すると共に、殆どバネ性を持たないようになっているので、乗りかごやつり合い重りの昇降動作に伴ってつり合いロープが移動した場合でも、このつり合いロープの振る舞いは比較的安定したものとなる。したがって、このような平形ケーブルをつり合いロープとして用いたエレベータ装置では、従来この種のエレベータ装置でつり合いロープの振る舞いを安定化させるために必要とされていたつり合いロープ張り車が不要となる。
【0011】
しかしながら、以上のような電力線を有する平形ケーブル等をつり合いロープとして用いたエレベータ装置では、つり合いロープ張り車を設けないようにしているために、つり合いロープ張り車と一体に構成される上述したタイダウン装置が設置できないという問題がある。このため、特に昇降工程の長いエレベータ装置で以上のような構成を採用した場合、乗りかごの急停止時におけるつり合い重りの跳ね上がりを防止するために、タイダウン装置に代わる別の機構を設けることが望まれる。
【0012】
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて創案されたものであって、乗りかごの乗り心地向上を容易に実現できると共に、乗りかごの急停止時におけるつり合い重りの跳ね上がりを有効に防止できるようにしたエレベータ装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエレベータ装置は、乗りかごとつり合い重りとを主索で連結し、この主索の中途部を巻上機に連結された駆動綱車に掛け渡して、これら主索と駆動綱車との間の摩擦力を利用して前記巻上機の駆動力を前記主索に伝達して、前記乗りかご及びつり合い重りを昇降動作させる摩擦駆動方式のエレベータ装置において、一端側が前記乗りかご下部に係止され、中途部が拘束されることなく他端側が前記つり合い重り下部に係止された電力線を有するつり合いロープと、前記つり合い重りに設けられ、前記乗りかごが急停止する際に前記つり合い重りに制動力を働かせるブレーキ装置と、前記ブレーキ装置の動作を制御するブレーキ制御装置とを備えることを特徴とするものである。
【0014】
このエレベータ装置では、電力線を有するつり合いロープが、つり合いロープ張り車のような部品で中途部を拘束させることなく、乗りかご下部とつり合い重り下部との間に配設され、このつり合いロープの重量によって、駆動綱車を支点とした乗りかご側とつり合い重り側との重量不均衡が緩和されるようになっている。また、このエレベータ装置では、つり合い重りに設けられたブレーキ装置によって、乗りかごの急停止時につり合い重りに制動力が付与され、つり合い重りの跳ね上がりが防止されるようになっている。
【0015】
このエレベータ装置において、つり合い重りに設けられたブレーキ装置の動作を電力によって制御する構成とする場合には、例えば、つり合い重りに蓄電池を搭載して、この蓄電池からブレーキ装置に対して電力供給を行うようにし、ブレーキ制御装置がこの電力供給を制御することで、ブレーキ装置の動作を制御するようにすればよい。また、乗りかごの停止時に電源からの電力が乗りかごに供給される構成とすれば、乗りかごに供給された電源からの電力を、電力線を有するつり合いロープを介してつり合い重り側へと伝達し、つり合い重りに搭載された蓄電池に充電することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
本発明を適用した摩擦駆動方式のエレベータ装置の一例を図1に示す。この図1に示すエレベータ装置1は、主索としてのワイヤロープ2によって連結された乗りかご3とつり合い重り4とを備えている。ワイヤロープ2は、その一端側が乗りかご3の上部に係止されると共に、他端側がつり合い重り4の上部に係止され、中途部が巻上機5に連結された駆動綱車6につるべ式に掛け渡されている。そして、エレベータ装置1は、ワイヤロープ2と駆動綱車6との間に生じる摩擦力を利用して、巻上機5の駆動力により駆動綱車6が回転操作されたときにワイヤロープ2が送り動作されることで、乗りかご3及びつり合い重り4が建物に設けられた昇降路7内を昇降動作するようになっている。そして、エレベータ制御盤8からの制御信号に応じて巻上機5が駆動制御されることで、乗りかご3が目的階床へと移動して、この目的階床の乗場出入り口9にて停止するようになっている。
【0018】
また、本発明を適用したエレベータ装置1では、乗りかご3の下部とつり合い重り4の下部との間に、電力線を有するつり合いロープ10が配設されている。このつり合いロープ10は、例えば、所定の剛性を有する平形の電力線ケーブルよりなり、昇降路7下端のピットに設置されたバッファ11を避けるようにして、その一端側が乗りかご3の下部に係止され、中途部が拘束されることなく他端側がつり合い重り4の下部に係止されている。
【0019】
このつり合いロープ10は、従来一般的に用いられていたつり合いロープと同様に、駆動綱車6を支点とした乗りかご3側とつり合い重り4側との間での重量バランスを保つ機能を有している。それと共に、このつり合いロープ10は、乗りかご3側とつり合い重り4側との間での電力の授受を行う機能も有している。このように、本発明を適用したエレベータ装置1では、電力線を有するつり合いロープ10を利用して、乗りかご3側とつり合い重り4側との間で電力の授受が行えるようになっている。また、この電力線を有するつり合いロープ10は、上述したように所定の剛性を有する平形ケーブル等よりなるものであり、懸垂特性に優れ、比較的安定な振る舞いが期待できることから、このようなつり合いロープ10を用いたエレベータ装置1では、従来この種のエレベータ装置でつり合いロープの振る舞いを安定化させるために必要とされていたつり合いロープ張り車が不要となり、その分、部品点数の削減が図られることになる。
【0020】
また、本発明を適用したエレベータ装置1では、乗りかご3の下部とエレベータ制御盤8との間に、信号線のみよりなるテールコード12が配設されている。このテールコード12は、電力供給用の電力線と信号伝送用の信号線とが混在していた従来のテールコードから電力線を除去したものであり、乗りかご3とエレベータ制御盤8との間での信号の伝送に用いられる。なお、本発明を適用したエレベータ装置1において、乗りかご3で照明等に必要な電力は、つり合い重り4に搭載された後述する蓄電池13から、電力線を有するつり合いロープ10を介して乗りかご3に供給されるようになっている。以上のように、従来のテールコードの中で重量のかさむ電力線を除去して、比較的重量の軽い信号線のみでテールコード12を構成することにより、乗りかご3のバランス確保を困難なものとする要因となっていたテールコードの重量が低減され、乗りかご3のバランスの確保が容易となる。
【0021】
また、本発明を適用したエレベータ装置1では、図2に示すように、つり合い重り4に蓄電池13が搭載されている。図2は図1中のA部を拡大して示したものである。蓄電池13は、例えば、複数個直列或いは並列に接続されて、つり合い重り4下端側のフレーム上に支持されている。そして、乗りかご3内の照明を点灯させるときは、照明用制御装置14の制御に応じて、つり合い重り4に搭載された蓄電池13からの電力が、電力線を有するつり合いロープ10を介して乗りかご3側に供給され、乗りかご3内での照明に利用されるようになっている。
【0022】
蓄電池13は、それ自体がかなりの重量を有するものである。そこで、本発明を適用したエレベータ装置1では、つり合い重り4に要求される重量の一部としてこの蓄電池13の重量を利用するようにして、この蓄電池13だけでは不足する重量分のみを重り15で補うようにしている。これにより、エレベータ装置1の総重量が低減されることになり、建物への負担を軽減して建物の耐久性を向上させることが可能となる。
【0023】
また、本発明を適用したエレベータ装置1では、乗りかご3が急停止する際につり合い重り4に制動力を働かせるブレーキ装置16や、このブレーキ装置16の動作を制御するためのブレーキ制御装置17が、つり合い重り4に設けられている。そして、このブレーキ装置16に対する電力供給も、上述した蓄電池13からの電力で賄われるようになっている。
【0024】
ブレーキ装置16は、例えば、つり合い重り4の昇降動作を案内するためのガイドレール18を把持することで、その摩擦力によってつり合い重り4に制動力を働かせるクランプ式ブレーキとして構成され、ガイドレール18に係合されるローラガイド19と一体に構成される。なお、図2に示す例では、つり合い重り4の上部に設置されたローラガイド19と一体にブレーキ装置16を設けているが、ブレーキ装置16は、つり合い重り4の下部に設置されたローラガイド19と一体に設けるようにしてもよい。
【0025】
このブレーキ装置16は、例えば図3に示すように、ガイドレール18に当接して摩擦による制動力を生じさせるブレーキパッド21と、ブレーキ制御装置17の制御に応じて蓄電池13から供給される電力により動作して、ブレーキパッド21をガイドレール18から離間させるソレノイド22とを有している。なお、図3は、ブレーキ装置16を上側から見た平面図である。
【0026】
ブレーキパッド21は、左右一対の作動アーム23の先端側にそれぞれ取り付けられており、ガイドレール18を左右両側から挟み込むようになっている。一対の作動アーム23の基端側は、バネ部材24によって連結されており、このバネ部材24の付勢力が作動アーム23の先端側に伝達されることで、ブレーキパッド21がガイドレール18に押し付けられるようになっている。また、ソレノイド22は、一対の作動アーム23の間に配設されており、蓄電池13からの電力が供給されることで吸着して、一対の作動アーム23の先端側をバネ部材23の付勢力に抗してガイドレール18から離間させる。これにより、ブレーキパッド21がガイドレール18から離間して、ブレーキ開放状態とされる。
【0027】
また、このブレーキ装置16には、当該ブレーキ装置16が開放状態にあることを検出するためのブレーキ開放検出器25が設けられている。このブレーキ開放検出器25は、例えば一対の作動アーム23の基端側に配設され、これら一対の作動アーム23の基端側の位置を検知することで、ブレーキ装置16が開放状態にあることを検出する。このブレーキ開放検出器25からの検出信号は、電力線を有するつり合いロープ10を介して乗りかご3に設置された後述する信号変換器に伝達され、この信号変換器からテールコード12を介して昇降路上部の機械室等に設置されたエレベータ制御盤8へと送られる。したがって、このエレベータ装置1では、つり合い重り4に設けられたブレーキ装置16が開放状態にあるかどうかを、機械室等にて確認することができる。
【0028】
エレベータ装置1の平常運転時においては、図4に示すように、エレベータ制御盤8からブレーキ開放信号が継続的に出力されている。このブレーキ開放信号は、エレベータ制御盤8からテールコード12を介して乗りかご3に設置された信号変換器20に伝達される。信号変換器20は、エレベータ制御盤8からのブレーキ開放信号が伝達されている間、乗りかご4に設置されたブレーキ制御装置17に対して、ブレーキ装置16を作動させる指令を、電力線を有するつり合いロープ10を介して継続的に供給する。これに応じて、ブレーキ制御装置17は、蓄電池13からブレーキ装置16のソレノイド22に対する電力供給を継続させる。これにより、ソレノイド22が吸着してブレーキパッド21がガイドレール17から離間した状態が保たれ、ブレーキ開放状態が維持される。
【0029】
一方、乗りかご3の下降時に非常止め装置が作動して乗りかご3の下降が強制的に停止されたときは、エレベータ制御盤8からのブレーキ開放信号が遮断される。そして、エレベータ制御盤8からのブレーキ開放信号が遮断されると、ブレーキ制御装置17は、蓄電池13からブレーキ装置16のソレノイド22に対する電力供給を停止させる。これにより、ソレノイド22の吸着が解除されて、一対の作動アーム23の先端側がバネ部材24の付勢力によって近づけられ、作動アーム23の先端側に取り付けられたブレーキパッド21がガイドレール18に押し付けられる。そして、ブレーキパッド21とガイドレール18との摩擦によってつり合い重り4に制動力が働き、つり合い重り4の跳ね上がりが防止されることになる。
【0030】
従来の昇降工程の長いエレベータ装置では、非常止め装置が作動して乗りかごが急停止した際は、つり合いロープ張り車と一体に設けられたタイダウン装置を作動させてつり合い重りの跳ね上がりを防止するのが一般的である。これに対して、本発明を適用したエレベータ装置1では、上述したように、従来のエレベータ装置におけるつり合いロープの代わりに、電力線を有するつり合いロープ10を用いており、つり合いロープ張り車の設置を不要としたため、従来一般的に用いられていたタイダウン装置を設けることができない。そこで、本発明を適用したエレベータ装置1では、上述したブレーキ装置16をつり合い重り4に設置して、非常止め装置が作動して乗りかご3が急停止した際は、このブレーキ装置16によりつり合い重り4に制動力を働かせることで、つり合い重り4の跳ね上がりを防止するようにしている。
【0031】
上述したブレーキ装置16は、バネ部材24のバネ圧やブレーキパッド21の材質、形状等を、つり合い重り4の減速度が乗りかご3の最大減速度とほぼ等しくなるように設定することで、つり合い重り4に対して適度な制動力を働かせて、つり合い重り4をスムーズに減速させることができる。したがって、従来一般的に用いられていたタイダウン装置と同様に、つり合い重り4の跳ね上がりを効果的に防止することができる。なお、ブレーキ装置16がつり合い重り4に制動力を働かせるのは、つり合い重り4が慣性力で上昇するときであるため、バネ部材24のバネ圧をさほど大きくしなくとも、つり合い重り4に十分な制動力を働かせることができる。したがって、ブレーキ装置16自体はコンパクトに構成でき、つり合い重り4に適切に設置することができる。
【0032】
ところで、エレベータ装置1では、乗りかご3が建物の何れかの階床の乗場出入り口9にて停止している時間が長い。このような時間を利用して、乗りかご3が停止している間に建物側に設けられた電源から乗りかご3へと電力を供給し、この電源からの電力を、電力線を有するつり合いロープ10を介してつり合い重り4側に送り、つり合い重り4に設けられた蓄電池13に充電するようにすれば、乗りかご3の照明やつり合い重り4のブレーキ装置16に必要な電力を確保する上で極めて有効である。
【0033】
そこで、本発明を適用したエレベータ装置1においては、乗りかご3に図5に示すような可動接点機構(第1の接点機構)30を設けると共に、各階床の乗場出入り口9の近傍に電源に接続された固定接点機構(第2の接点機構)31をそれぞれ設け、乗りかご3が建物の何れかの階床の乗場出入り口9にて停止している間に、乗りかご3に設けられた可動接点機構30の接触子32と乗場出入り口9の近傍に設けられた固定接点機構31の接触子33とを互いに接触させて、電源からの電力を乗りかご3に供給するようにしている。そして、乗りかご3に供給された電源からの電力を、電力線を有するつり合いロープ10を介してつり合い重り4側に送り、蓄電池13に充電するようにしている。
【0034】
可動接点機構30は、一端側が開放された箱状のカバー部材34を有しており、このカバー部材34の内周壁に一対の接触子32が取り付けられた構造となっている。このカバー部材34は、乗りかご3の上部に連結され、乗りかご3と一体とされている。
【0035】
一対の接触子32は、例えば、導電性金属片が湾曲成形されてなり、その湾曲部が弾性変形可能な状態でカバー部材34の内周壁に固着されている。また、カバー部材34の内周壁には、一対の接触子32の外側に位置して、電源からの電力によって励磁される一対の電磁マグネット36が取り付けられている。これら一対の電磁マグネット36は、電源からの電力が供給されたときに固定接点機構31側に吸着することになる。そして、この電磁マグネット36の吸着力によって、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33との接触状態が保持されるようになっている。
【0036】
また、カバー部材34には、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構33の接触子34との接触状態を検出する接触子検出スイッチ37が取り付けられている。この接触子検出スイッチ37は、カバー部材34の外周側に固着されたスイッチ本体部37aと、カバー部材34に設けられた貫通孔を介してカバー部材34の内周側へと挿通された操作子37bとを有している。そして、この接触子検出スイッチ37は、可動接点機構30が固定接点機構31側へと移動して、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触したときに、操作子37bが固定接点機構31にて押圧されることによってオンとされ、これら可動接点機構30の接触子32と固定接点機構21の接触子33とが接触状態にあることを検出するようになっている。そして、エレベータ装置1では、この接触子検出スイッチ37がオフの間は電源から乗りかご3への電力供給が遮断され、接触子検出スイッチ37がオンとなったとき、すなわち、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触状態にあることが検出され、且つ乗りかご3の状態が通常の運転モードで、且つ乗りかご3のドアを開放させる信号が供給されている状態でのみ、電源から乗りかご3への電力供給が開始されるようになっている。
【0037】
また、カバー部材34には、ローラカム38の押圧力を受けて可動接点機構30を固定接点機構31側へと移動させるためのカム39が取り付けられている。ローラカム38は、例えば、図6に示すように、乗りかご3のドアと連動して開閉動作される乗場出入り口9のドア9aに固着されている。そして、乗りかご3のドアと連動して乗場出入り口9のドア9aが開放されたときに、このドア9aに固着されたローラカム38によってカム39が押圧操作され、可動接点機構30が固定接点機構31側へと移動して、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触するようになっている。
【0038】
固定接点機構31は、例えば鉄等の金属材料よりなる板状の支持部材40を有しており、この支持部材40に一対の接触子33が取り付けられた構造となっている。支持部材40は、可動接点機構30が備えるカバー部材34の一端側からその内方へと進入可能な大きさに形成されており、カバー部材34と対向する主面部に、絶縁体41を介して一対の接触子33が固着されている。そして、この支持部材40は、取り付けアーム42によって乗場出入り口9近傍の建物壁面に取り付けられている。なお、この支持部材40は、乗場出入り口9のドア9aの構成部品に取り付けることも可能である。
【0039】
一対の接触子33は、可動接点機構30の接触子32と同様に、例えば導電性金属片が湾曲成形されてなる。そして、これら一対の接触子33は、可動接点機構30の接触子32と相対向するように、その湾曲部が弾性変形可能な状態で支持部材40の主面部に絶縁体41を介して固着されている。また、これら一対の接触子33の外側に位置する支持部材40両端部の領域は、可動接点機構30の電磁マグネット36によって吸着される領域とされ、一対の接触子33の間に位置する支持部材40中央部の領域は、可動接点機構30に設けられた接触子検出スイッチ37の操作子37bが当接する領域とされている。
【0040】
ここで、以上のように構成される可動接点機構30及び固定接点機構31の動作について図7(a)乃至図7(d)を参照して説明する。
【0041】
乗場出入り口9のドア9aが閉じた状態では、図7(a)に示すように、ドア9aに固着されたローラカム38は可動接点機構30から離間した位置にあり、乗りかご3に設けられた可動接点機構30の接触子32と、乗場出入り口9の近傍に設けられた固定接点機構31の接触子33とは所定間隔を存して相対向した状態となっている。そして、乗りかご3が目的階床に着床し、乗りかご3のドアが開放動作されることに連動して、乗りかご3が着床した乗場出入り口9のドア9aが開放動作されると、このドア9aに固着されたローラカム38が図7(a)中矢印B方向に移動して、可動接点機構30のカバー部材34に取り付けられたカム39を押圧操作する。これにより、可動接点機構30のカバー部材34が固定接点機構31側へと移動して、固定接点機構31の支持部材40がカバー部材34の内方に進入することになる。そして、図7(b)に示すように、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触することになる。このとき、接触子検出スイッチ37はオフとなっているので、電源からの電力供給は遮断されている状態である。
【0042】
可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触した状態で、ローラカム38によりカム39が更に押圧され、カバー部材34が固定接点機構31側へと更に移動すると、図7(c)に示すように、固定接点機構31の支持部材40によってカバー部材34に取り付けられた接触子検出スイッチ37の操作子37bが押圧操作され、接触子検出スイッチ37がオンとされる。これにより、電源からの電力供給が開始され、電源からの電力が接触子32,33を介して乗りかご3側へと供給されることになる。
【0043】
また、電源からの電力供給が開始されると、カバー部材34に取り付けられた電磁マグネット36が励磁され、図7(d)に示すように、電磁マグネット36によって固定接点機構31の支持部材40が吸着されることになる。これにより、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触した状態が保持され、ドア9aが閉動作された後も、電源から乗りかご3への電力供給が継続されることになる。そして、乗りかご3に供給された電源からの電力は、図8に示すように、電力線を有するつり合いロープ10を介してつり合い重り4側へと送られ、つり合い重り4に設けられた蓄電池13に充電されることになる。
【0044】
本発明を適用したエレベータ装置1では、以上のような可動接点機構30及び固定接点機構31によって、乗りかご3が建物の何れかの階床の乗場出入り口9にて停止している間に電源からの電力を乗りかご4に供給し、乗りかご4に供給された電源からの電力を、電力線を有するつり合いロープ10を介してつり合い重り4側に送って、蓄電池13に充電するようにしているので、乗りかご3内の照明やつり合い重り4のブレーキ装置16等に必要とされる電力を十分に確保することができる。
【0045】
本発明を適用したエレベータ装置1の電気的な回路構成を図9に示す。この図9に示すように、電源から乗りかご3側への電力供給は、乗りかご3が建物の何れかの階床の乗場出入り口9にて停止している間、可動接点機構30の接触子32と固定接点機構31の接触子33とが接触した状態のときに行われる。そして、乗りかご3に供給された電力は、電力線を有するつり合いロープ10を介してつり合い重り4側へと伝達され、つり合い重り4に搭載された蓄電池13に充電される。そして、この蓄電池13からの電力がブレーキ装置16に供給されることで、ブレーキ開放状態が維持される。また、蓄電池13からの電力が電力線を有するつり合いロープ10を介して乗りかご3側に伝達され、乗りかご3内の照明用の電力として用いられる。
【0046】
なお、以上のようなエレベータ装置1は定期的にメンテナンスが行われることになるが、このようなメンテナンス時においては、可動接点機構30及び固定接点機構31を介した電源からの電力供給を遮断しておくことが望まれる。このような観点から、本発明を適用したエレベータ装置1では、図9の回路図で示すように、電源と自己保持回路との間に安全回路44や点検スイッチ45が設けられるようになっている。これら安全回路44や点検スイッチ45は、エレベータ制御盤8や乗りかご3の上側に設置されており、これら安全回路44の作動中や点検スイッチ45が操作されているときは、電源からの電力供給が遮断されるようになっている。
以上説明したように、本発明を適用したエレベータ装置1では、平形の電力線ケーブル等をつり合いロープ10として用いると共に、テールコード12を比較的重量の軽い信号線のみで構成するようにしており、乗りかご3のバランス確保を困難なものとする要因となっていたテールコードの重量が低減されているので、乗りかご3のバランスを容易に確保することができる。
【0047】
また、つり合いロープ10に懸垂特性に優れる平形の電力線ケーブル等を用いることで、従来この種のエレベータ装置でつり合いロープの振る舞いを安定化させるために必要とされていたつり合いロープ張り車が不要となり、その分、部品点数の削減が図られることになる。
【0048】
つり合いロープ張り車を設けないようにした場合、従来一般的に用いられていたタイダウン装置が設置できず、乗りかご3の急停止時におけるつり合い重り4の跳ね上がりが懸念されるが、本発明を適用したエレベータ装置1では、つり合い重り4にブレーキ装置16を設け、非常止め装置が作動して乗りかご3が急停止した際は、このブレーキ装置16によりつり合い重り4に制動力を働かせるようにしているので、乗りかご3の急停止時におけるつり合い重り4の跳ね上がりも有効に防止することができる。
【0049】
また、本発明を適用したエレベータ装置1では、乗りかご3が建物の何れかの階床の乗場出入り口9にて停止している間に、電源からの電力が可動接点機構30及び固定接点機構31を介して乗りかご3に供給され、更に電力線を有するつり合いロープ10を介してつり合い重り4へと送られて、つり合い重り4に搭載された蓄電池13に充電されるようになっているので、乗りかご3内の照明やつり合い重り4のブレーキ装置16等に必要な電力を十分に確保することができる。
【0050】
なお、以上は、本発明を適用したエレベータ装置1の具体的な一例を示したが、本発明は、以上の例に限定されるものでなく、様々なタイプのエレベータ装置に有効に適用可能である。具体的には、例えば、複数の乗りかごが上下に連結された多連デッキエレベータや、建物の屋外を臨むように設置される展望エレベータ、鉄塔によって昇降路が形成される鉄塔型エレベータ等に対しても本発明は有効に適用可能である。
【0051】
【発明の効果】
本発明に係るエレベータ装置によれば、テールコードの重量を低減させて乗りかごの乗り心地向上を容易に実現できると共に、つり合い重りに設けられたブレーキ装置によって、乗りかごの急停止時につり合い重りに制動力を働かせることによって、つり合い重りの跳ね上がりを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したエレベータ装置の概略構成を示す斜視図。
【図2】図1におけるA部を拡大して示す正面図。
【図3】前記エレベータ装置のつり合い重りに設けられたブレーキ装置を上側から見た平面図。
【図4】前記エレベータ装置の平常運転時につり合い重りに設けられたブレーキ装置を開放状態に作動させる様子を模式的に示す図。
【図5】前記エレベータ装置が備える可動接点機構及び固定接点機構を示す斜視図。
【図6】乗場出入り口のドアにローラカムを取り付けた状態を示す斜視図。
【図7】前記可動接点機構及び固定接点機構の動作を説明する図であり、(a)はドア閉時の様子を示す模式図、(b)はローラカムがカムを押圧操作して接触子同士が接触した様子を示す模式図、(c)は接触子検出スイッチがオンとされた様子を示す模式図、(d)は電磁マグネットにより固定接点機構が吸着されて接触子同士の接触状態が保持された様子を示す模式図。
【図8】乗りかご停止中に電源からの電力が乗りかご、つり合い重りへと伝達されて蓄電池に充電される様子を模式的に示す図。
【図9】前記エレベータ装置における電気的な回路構成を示す回路図。
【符号の説明】
1 エレベータ装置
2 ワイヤロープ(主索)
3 乗りかご
4 つり合い重り
5 巻上機
6 駆動綱車
10 つり合いロープ
13 蓄電池
16 ブレーキ装置
17 ブレーキ制御装置
18 ガイドレール
21 ブレーキパッド
22 ソレノイド
25 ブレーキ開放検出器
30 可動接点機構(第1の接点機構)
31 固定接点機構(第2の接点機構)
32,33 接触子
Claims (5)
- 乗りかごとつり合い重りとを主索で連結し、この主索の中途部を巻上機に連結された駆動綱車に掛け渡して、これら主索と駆動綱車との間の摩擦力を利用して前記巻上機の駆動力を前記主索に伝達して、前記乗りかご及びつり合い重りを昇降動作させる摩擦駆動方式のエレベータ装置において、
一端側が前記乗りかご下部に係止され、中途部が拘束されることなく他端側が前記つり合い重り下部に係止された電力線を有するつり合いロープと、
前記つり合い重りに設けられ、前記乗りかごが急停止する際に前記つり合い重りに制動力を働かせるブレーキ装置と、
前記ブレーキ装置の動作を制御するブレーキ制御装置とを備えること
を特徴とするエレベータ装置。 - 前記ブレーキ装置が、前記つり合い重りの昇降を案内するガイドレールに当接して摩擦による制動力を生じさせるブレーキパッドと、前記ブレーキ制御装置の制御に応じて供給される電力により動作して前記ブレーキパッドを前記ガイドレールから離間させるソレノイドとを有すること
を特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。 - 前記ブレーキ装置に、前記ソレノイドが動作して前記ブレーキパッドが前記ガイドレールから離間していることを検出するブレーキ開放検出手段が設けられていること
を特徴とする請求項2に記載のエレベータ装置。 - 前記つり合い重りに蓄電池が搭載され、この蓄電池からの電力が前記ソレノイドに供給されること
を特徴とする請求項2又は3に記載のエレベータ装置。 - 前記乗りかごに第1の接点機構が設けられると共に、前記乗りかごが着床する階床の乗場出入り口近傍に、前記乗りかごに電力を供給するための電源に接続された第2の接点機構がそれぞれ設けられ、
前記乗りかごが前記階床の乗場に着床している間に、前記乗りかごに設けられた第1の接点機構の接触子と前記乗場出入り口近傍に設けられた第2の接点機構の接触子とが接触することで、前記電源からの電力が前記乗りかごに供給され、前記乗りかごに供給された電力が前記電力線を有するつり合いロープを介して前記つり合い重り側に伝達されて前記蓄電池に充電されること
を特徴とする請求項4に記載のエレベータ装置。
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