JP2004209169A - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】有利遊技行程の実行の有無を決定する行程が変化に富み、大当り演出の有用性、趣向性が向上するパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】再変動図柄生成行程で「2,2,2」→「4,4,4」の態様で確定表示されると、特別遊技行程終了後には有利遊技行程が実行されないこととなるため、有利者は落胆することとなる。しかし本発明にあっては、偶数図柄からなる当り態様で確定表示されると、開閉ラウンド行程中に、大入賞口23への通過遊技球一球当りの大入賞口23の開放時間で算出される単位開放時間が規定時間以下であるか否かを判定する権利決定行程βが実行され、さらに単位開放時間が規定時間以下であると、大当り終了ディレー行程中に、特別図柄A,B,Cが変動開始し停止する特例図柄生成行程γされ、この特例図柄生成行程γで奇数図柄からなる特別図柄A,B,Cの当り態様が確定表示されると、当該特別遊技行程直後に、有利遊技行程が実行されることとなるため、不利な状況を挽回することができる。
【選択図】 図9A

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、図柄表示装置の図柄表示領域に確定表示された選出図柄が所定の当り態様である場合に、所定の賞球形態を発生させる特別遊技作動を行うパチンコ遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技領域上に配設され、選出図柄を変動表示する図柄表示領域を備えた図柄表示装置と、遊技領域上に配設され、遊技球の通過を検知する図柄始動領域と、図柄表示装置を駆動し、選出図柄を変動後停止して確定表示する一連の図柄生成行程を図柄表示領域で表示実行する制御内容を具備する図柄制御手段と、図柄始動領域を遊技球が通過することに起因して、図柄制御手段を介して図柄生成行程を表示実行開始し、選出図柄を当り態様で確定表示することとした場合に、所定の賞球形態が発生する特別遊技作動を行う特別遊技行程を実行すると共に、当該特別遊技行程開始以前の、所定の有利遊技実行条件の成立に起因して、該有利遊技実行条件が成立しない場合に実行する通常遊技行程で遊技者に付与する利益より有利な利益を付与する有利遊技行程を実行する制御内容を具備する遊技制御手段とを備えたパチンコ遊技機はよく知られている。これらには、いわゆる第1種パチンコ遊技機、及び第3種パチンコ遊技機がある。
【0003】
ここで、第1種パチンコ遊技機は、開閉片により開閉制御される大入賞口を具備する可変入賞装置と、図柄表示装置を駆動し、選出図柄を変動後停止して確定表示する一連の図柄生成行程を図柄表示領域で実行する図柄制御手段と、図柄始動領域を遊技球が通過することに起因して、図柄制御手段を介して、図柄生成行程を表示実行開始し、選出図柄を当り態様で確定表示することとした場合に、可変入賞装置の大入賞口の開放と、所定開放時間の満了又はこの所定開放時間内での規定個数の入賞による大入賞口の閉鎖とを生じる特別遊技作動を行う開閉ラウンド行程を、大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過することを継続条件として、所定回数繰り返す特別遊技行程を実行するものである。
【0004】
また、一般的な第3種パチンコ遊技機は、開口を開閉制御してその内部の特別作動領域を遊技球が通過可能な状態と不可能な状態とに変換する普通電動役物と、開閉制御される大入賞口を具備する可変入賞装置と、遊技球の通過に伴って該大入賞口を開放する特定領域への流入制御を行う役物とを備え、選出図柄が所定の当り態様で確定表示された場合に、普通電動役物を開放制御し、その内部の特別作動領域を遊技球が通過すると大当りとしての特別遊技行程を実行する。この特別遊技行程は、役物を駆動して特定領域への遊技球流入を可能とし、かつ特定領域への遊技球の流入毎に、大入賞口の開放と閉鎖とを生じてなる特別遊技作動を行う開閉ラウンド行程を所定回数繰り返すものである。
【0005】
さらに、上述の構成にあっては、所定の有利遊技実行条件の成立(例えば、当り態様が奇数図柄で構成される場合)に起因して、該有利遊技実行条件が成立しない場合に実行する通常遊技行程(例えば、通常確率遊技行程)より有利な利益を付与する有利遊技行程(例えば、通常確率遊技行程よりも大当り確率が向上する確変遊技行程)を、当該特別遊技行程終了後に実行する構成は周知である。
【0006】
ところで、従来構成の特別遊技行程実行中にあっては、その遊技機のテーマに沿った物語風の動画等を表示する大当り演出が図柄表示領域で表示実行されている。そして、この大当り演出の有用性、又は趣向性をさらに向上させるべく、種々の構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−263288号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に示されるような構成は、大当り演出中に実行される決定行程のみにより、即、その後に実行される有利遊技行程の実行の有無等が決定されてしまうため、かかる決定過程は単調で一本調子の感が強く、精巧・高度で興趣溢れる決定行程とはいえなかった。このため、かかる決定行程に遊技者が直ぐに飽きてしまうおそれがあり、かかる問題を解消し得る変化に富んだ決定行程が求められていた。
本発明は、有利遊技行程の実行の有無を決定する行程が変化に富み、大当り演出の有用性、又は趣向性が向上するパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述のパチンコ遊技機において、前記遊技制御手段が、図柄生成行程で当り態様が確定表示され、かつ前記有利遊技実行条件が成立しない場合に、当該特別遊技行程実行中に、第一有利遊技決定条件の成立の有無を判定する第一判定手段と、該第一有利遊技決定条件が成立すると、第二有利遊技決定条件の成立の有無を判定する第二判定手段とを具備し、該第二有利遊技決定条件が成立すると、有利遊技行程を実行する制御内容を備えると共に、前記図柄制御手段は、第二判定手段が判定した第二有利遊技決定条件の成立の有無を図柄表示領域で確定表示する制御内容を備えるものであることを特徴とするパチンコ遊技機である(請求項1)。
【0010】
ここで、従来であれば、有利遊技実行条件が不成立であると、遊技者は有利な利益が得られる有利遊技行程が実行されないと認識して落胆し、遊技意欲を喪失してしまっていた。しかしかかる構成にあっては、有利遊技実行条件の成立により有利遊技行程を実行することは勿論のこと、有利遊技実行条件が成立しない場合にも、複数の条件が成立すると有利遊技決定行程を実行する場合があるため、遊技者の落胆を回復させることができる可能性が残されている。したがって、遊技者は、有利遊技実行条件が成立しなくても、敗者復活的に有利遊技決定行程が実行される場合があるため、前向きに遊技を続行することが可能となり、遊技者の遊技意欲が著しく減退することがない。
【0011】
ところで、上述のように、この有利遊技実行条件が成立しない場合の有利遊技決定行程の実行の有無は、第一有利遊技決定条件、及び第二有利遊技決定条件の成立の有無により決定される。したがって、有利遊技実行条件が成立しない場合に有利遊技行程が実行されるためには、▲1▼特別遊技行程実行中に第一有利遊技決定条件が成立すること、▲2▼さらに第二有利遊技決定条件が成立することが必要となる。このように、敗者復活的に有利遊技行程を実行する場合は、複数の条件が累積的に成立した場合に限られることとなるため、有利遊技行程の実行の有無を決定する決定行程が精巧かつ高度なものとなり、遊技者は有利遊技行程の実行に対する期待や不安の感情が誘発されると共に、遊技に対する面白みも増すこととなる。ここで、有利遊技実行条件の成立により実行される有利遊技行程としては、数字で構成される選出図柄が奇数図柄からなる当り態様で確定表示された場合に実行される確変遊技行程が例示され得る。これに対し、通常遊技行程としては、偶数図柄からなる当り態様で確定表示された場合に実行される通常確率遊技行程が例示され得る。
【0012】
また、遊技領域上に、大入賞口及び開閉片を具備し、該開閉片を開閉作動することにより大入賞口を開放状態又は閉鎖状態のいずれかに変換する可変入賞装置を設け、特別遊技行程が複数の開閉ラウンド行程を備えた構成にあって、遊技制御手段が、所定数の開閉ラウンド行程における、大入賞口への遊技球通過数及び大入賞口の開放時間を検出する検出手段と、該検出手段が検出した遊技球通過数及び開放時間に基づいて、通過遊技球一球当りの開放時間である単位開放時間を演算する演算手段とを具備すると共に、第一判定手段が、前記所定数の開閉ラウンド行程終了時に演算手段が演算した単位開放時間が予め定められた規定時間以下であるか否かを判定し、規定時間以下であると、第一有利遊技決定条件が成立したと判定する制御内容を備えた構成が提案される(請求項2)。
【0013】
かかる構成とすることにより、単位開放時間を予め定められた規定時間以下にしようと遊技者は必死に打球操作することとなるため、より一層遊技に集中することとなる。また、遊技者の打球操作の腕前が、有利遊技行程が実行されるか否かに直接反映されるため、特別遊技行程での打球操作の重要性が増し、遊技機の興趣性が向上することにもなる。
【0014】
また、第一判定手段が、図柄生成行程で当り態様が確定表示され、かつ前記有利遊技実行条件が成立しない場合に、予め備えられた記憶手段に記憶保持されたリプレイ乱数テーブルからリプレイ乱数値を取得する制御内容を備えた構成にあって、第一判定手段が、取得したリプレイ乱数値が予め定められた規定乱数値であるか否かを判定し、規定乱数値であると、第一有利遊技決定条件が成立したと判定する制御内容を備えた構成としても良い(請求項3)。
【0015】
また、特別遊技行程が、複数の開閉ラウンド行程と、該複数の開閉ラウンド行程実行後に実行される大当り終了ディレー行程とを備えた構成にあって、図柄制御手段が、大当り終了ディレー行程実行中に、第二有利遊技実行条件の成立の有無を確定表示する制御内容を備えた構成が提案される(請求項4)。かかる構成とすることにより、遊技者が特に注目する第二有利遊技実行条件の成立の有無が、いわゆる大当り演出中に決定されることとなるため、大当り演出の有用性、又は趣向性が一層向上することになる。
【0016】
さらにかかる構成にあっては、以下の構成が提案される。すなわち、所定の有利遊技実行条件、及び第二有利遊技決定条件が、予め備えられた複数の当り態様のうち、特定の当り態様が図柄生成行程で確定表示されることであると共に、第一有利遊技決定条件の成立から、第二有利遊技決定条件の成立の有無の判定に至る判定行程が、選出図柄を変動後停止して確定表示する一連の特例図柄生成行程である構成(請求項5)である。ここで、遊技者は、変動後停止して確定表示される選出図柄の当り態様に基づいて有利遊技行程の実行の有無を判断する構成に慣れ親しんでいることが一般的である。したがって、かかる構成とすることにより、遊技者の有する知識を利用して効果的に有利遊技行程の実行の有無を認識させることが可能となる。
【0017】
また、所定の有利遊技実行条件、及び第二有利遊技決定条件が、予め備えられた複数の当り態様のうち、特定の当り態様が図柄生成行程で確定表示されることであると共に、第一有利遊技決定条件の成立から、第二有利遊技決定条件の成立の有無に至る判定行程が、所定数の開閉ラウンド行程実行毎に、選出図柄を少なくとも確定表示する一連の図柄確定表示行程である構成が提案される(請求項6)。
【0018】
このように、特別遊技行程実行中に図柄確定表示行程を表示実行することにより、遊技者の視覚を通じて明確に有利遊技行程を報知することができる。これにより、遊技者を容易に一喜一憂させることができ、大当り演出の有用性、趣向性が一層向上することとなる。
【0019】
さらに、所定の有利遊技実行条件、及び第二有利遊技決定条件が、予め備えられた複数の当り態様のうち、特定の当り態様が図柄生成行程で確定表示されることであると共に、第一有利遊技決定条件の成立から、第二有利遊技決定条件の成立の有無を判定する判定行程が、当該特別遊技行程終了後であって、次回実行される特別遊技行程直前の、図柄始動領域への遊技球通過に起因して実行される、選出図柄が変動後、仮停止し、再び変動開始し、停止して確定表示する再変動図柄生成行程である構成としても良い(請求項7)。このように、次回実行される特別遊技行程直前に選出図柄が再変動される図柄生成行程が実行されると、さらに有利な利益が得られるのではないか、という新たな期待感が遊技者に生まれることとなる。したがって、遊技者の感情を効果的に高揚させることが可能となり、遊技機の興趣性を向上させることが可能となる。
【0020】
また、遊技制御手段が、予め備えられた記憶手段に、図柄生成行程で選出図柄を当り態様で確定表示するか否かを定める大当り特別乱数テーブル、及び図柄生成行程で選出図柄を当り態様で確定表示する場合に、複数の当り態様のうちいずれの当り態様で確定表示するかを定める大当り図柄乱数テーブルを備え、図柄始動領域を遊技球が通過することに起因にして、大当り特別乱数テーブルから大当り特別乱数値を取得し、かつ大当り図柄乱数テーブルから大当り図柄乱数値を取得し、取得した各乱数値に従って図柄生成行程で選出図柄を確定表示する構成にあって、第二有利遊技決定条件が成立した場合に、再度大当り図柄乱数値を取得し、該大当り図柄乱数値に従って、判定行程で選出図柄を確定表示する制御内容を備えた構成が提案される(請求項8)。
【0021】
かかる構成とすることにより、有利遊技実行条件が成立しない場合にも、複数の条件が成立すると有利遊技決定行程を実行する場合があるため、遊技者の落胆を回復させることができる。したがって、遊技者は、有利遊技実行条件が成立しなくても、期待感を抱いて前向きに遊技を続行することが可能となり、遊技者の遊技意欲が著しく減退することがない。
【0022】
ところで、第1種パチンコ遊技機に本発明を適用した場合にあっては、上述の遊技制御手段及び図柄制御手段は、以下のように構成されるのが好適である。
例えば、図3に示されるように、パチンコ遊技機1の遊技作動等を制御するための構成としては、遊技に関する統括的な制御を処理実行する主制御基板60と、この主制御基板60に接続され、図柄表示装置で表出される図柄表示態様を制御する図柄表示制御基板62、スピーカから発生する効果音等を制御する音源制御基板63、パチンコ遊技機に備えられた発光ダイオードLED、装飾ランプ等の点灯態様を制御する光源制御基板64、及び遊技球の貸球や賞球等を制御する払出制御基板65等で構成する例が挙げられる。そして、この図柄制御基板62により図柄制御手段が構成され、また、主制御基板60により、図柄制御手段を介して、図柄生成行程を実行し、また所定の賞球形態が発生する特別遊技作動を実行したりする制御内容を備えた遊技制御手段が構成される例が提案される。また、主制御基板60の所定制御内容により、本発明にかかる第一判定手段、及び第二判定手段が構成される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をいわゆる第1種パチンコ遊技機に適用した実施形態例を説明する。
パチンコ遊技機1は、図1に示されるように、遊技島設備(図示省略)に固定される長方形状の外枠2と、この外枠2の前面開口部分を覆う遊技機本体3とからなる。
【0024】
さらにこの遊技機本体3は、ほぼ正方形状の開口部が中央上部に形成されている板状の前面枠5を備え、この前面枠5が前記外枠2にヒンジ部材4を介して開閉可能に枢着されている。また、遊技機本体3には、遊技球が転動流下する遊技領域14が形成される遊技盤7(図2参照)が前面枠5の開口部に嵌合された状態で取付けられており、さらに、前面枠5の開口部には、遊技盤7を覆う遊技扉6が、遊技盤7の前方に位置させて開閉可能に取り付けられている。また、この遊技扉6には、透明板8が装着されている。
【0025】
この遊技盤7の下方には、前面枠5に対して開閉可能に取付けられる上皿部材9と、この上皿部材9の下方に位置する下皿部材10とが配設されている。さらに、この下皿部材10の右側には発射ハンドル11が突設されている。
【0026】
また、図2に示されるように、パチンコ遊技機1の遊技盤7には、その盤面12上にほぼ円形を呈する誘導レール13によって遊技領域14が区画形成されており、この遊技領域14のほぼ中央にセンターケース15が配設されている。そして、このセンターケース15には、液晶表示器、CRT表示器等からなる図柄表示装置16が組付けられており、さらにこの図柄表示装置16には図柄表示領域17が形成されている。
【0027】
さらに、この図柄表示領域17の中央位置には特別図柄A、特別図柄B、及び特別図柄Cがそれぞれ表示される。この特別図柄A,B,C(選出図柄)は、それぞれ「0」〜「9」の数字からなると共に、各特別図柄A,B,Cは、前記の数字が順に並んだ上下方向の特別図柄列を構成している。そして、後述する図柄生成行程実行条件が成立すると、特別図柄A,B,Cが変動開始し、その後停止して確定表示される一連の図柄生成行程が実行される。さらに詳述すると、本実施形態例にあっては、再変動図柄生成行程が実行される。すなわち、各特別図柄列が上下方向に変動することにより特別図柄A,B,Cが変動表示され、一旦仮停止(微動状態)し、その後再び変動開始する。そして、変動する特別図柄A,B,Cが停止したときに中央横方向に並列表示されている停止図柄列の態様が当り態様(A=B=C)である場合に、いわゆる「大当り」となって後述の特別遊技作動を行う特別遊技行程が実行される。なお、本実施形態例にかかる特別図柄A,B,Cにより、本発明にかかる選出図柄が構成される。また、再変動図柄生成行程により、本発明にかかる図柄生成行程が構成される。ところで、この図柄表示領域17には、前記図柄生成行程のほか、遊技の進行に伴って種々の演出が表示実行される。かかる演出については後述する。
【0028】
一方、図柄表示領域17内の左上位置には、「○」又は「×」を示す普通図柄X,Yが表示される。そして、後述する普通図柄作動ゲート22に遊技球が通過すると、普通図柄X,Yが変動表示され、その後停止したときにX=Y=「○」となる当り態様で表示されると、後述の普通電動役物18が拡開作動を開始する。
【0029】
また、図柄表示装置16の直上左位置には、四個の発光ダイオードLEDからなる普通図柄始動記憶数表示部21が配設されている。この普通図柄始動記憶数表示部21は、後述の普通図柄始動スイッチS2(図3参照)の遊技球検出を、主制御基板60(図3参照)の記憶装置RAMの一部領域が記憶した場合に、その記憶数を表示するものである。
【0030】
さらに、図柄表示装置16の直上位置には、四個のパイロットランプからなる特別図柄始動記憶数表示部19が配設されている。この特別図柄始動記憶数表示部19は、特別図柄始動記憶数Uを表示するものである。ここで、この特別図柄始動記憶とは、後述する主制御基板60(図3参照)の記憶装置RAMの一部領域に、後述の特別図柄始動領域20への遊技球通過ごとに記憶保持されるものである。
【0031】
一方、センターケース15の両側位置には、普通図柄作動ゲート(普通図柄始動領域)22,22が設けられ、遊技球が通過すると、この普通図柄作動ゲート22,22に内蔵された普通図柄始動スイッチS2が遊技球通過を検知し、かかる検知信号に基づいて、前記普通図柄X,Yが変動開始される。
【0032】
また、センターケース15の直下位置には、内部を特別図柄始動領域20とする普通電動役物18が配設されている。この普通電動役物18は、開閉翼片を備え、普通図柄X,Yの図柄内容が、上述の当り態様の場合に、この開閉翼片が所定時間拡開する。このように、普通電動役物18が拡開作動すると、開閉翼片により入賞口を兼ねた入り口の開口度が変化し、遊技球が特別図柄始動領域20を通過し易い(入賞し易い)状態となる。なお、この開閉翼片の拡開作動は、普通電動役物ソレノイド(図3参照)により作動する。また、この普通電動役物18内には、光電スイッチ、リミットスイッチ等の特別図柄始動スイッチS1(図3参照)が備えられ、特別図柄始動領域20が特別図柄始動スイッチS1を介して遊技球通過を検知すると、図柄生成行程実行条件が成立し、この特別図柄始動領域20を遊技球が通過することに起因して、図柄表示装置16の図柄表示領域17で表示される特別図柄A,B,Cが変動開始する。なお、この特別図柄始動領域20により、本発明にかかる図柄始動領域が構成される。
【0033】
普通電動役物18の直下位置には、内部に特定領域と一般領域とを有する大入賞口23を具備する可変入賞装置25が配設されている。この可変入賞装置25は横長矩形状の開閉片24を具備し、この開閉片24は大入賞口開放ソレノイド(図3参照)により開閉制御されることにより大入賞口23を開放状態又は閉鎖状態のいずれかに変換する。そして、特別図柄A,B,Cの組合せ態様が当り態様(A=B=C)であると、開閉片24が開き、さらに、その開放状態にある開閉片24の上面が案内作用を生じ、大入賞口23へ遊技球が案内される。そして、特定領域に遊技球が流入すると、次の開閉ラウンドが実行される条件が満たされ、所定の開閉ラウンド数だけ開閉片24の開閉作動を生じて、遊技者に所定の利益を付与する。この可変入賞装置25の開閉作動は、本発明にかかる特別遊技作動を構成するものである。なお、大入賞口23内部には、特定領域に入った遊技球を検知する特定領域スイッチS3と、当り中の入賞個数を計数するカウントスイッチS4とが設けられている。ここで特定領域スイッチS3にも、特定領域に入った遊技球を計数するカウントスイッチとしての機能が備えられている。
【0034】
図3は、本発明にかかるパチンコ遊技機1の遊技作動を制御する制御回路を示すものである。
マイクロコンピュータを構成する主制御基板60には、パチンコ遊技機1の遊技作動等を制御するための基板回路が設けられており、この基板回路上には主制御用中央制御装置CPUが配設されている。この主制御用中央制御装置CPUは、遊技に関する統括的な制御を処理実行するものであって、この主制御用中央制御装置CPUには、演算処理に用いる動作プログラムを格納する記憶装置ROMと、必要なデータを随時読み書きできる記憶装置RAMとが、データを読み書きするアドレスを指定する情報を一方的に伝えるアドレスバス(図示省略)と、データのやり取りを行うデータバス(図示省略)を介して接続され、主制御基板60の基板回路を構成している。この記憶装置ROMには、制御プログラムや、各種乱数テーブル等の固定データが格納されている。ここで、この乱数テーブルとしては、大当り特別乱数テーブル、大当り図柄乱数テーブル、ハズレ図柄乱数テーブル 、リーチ乱数テーブル、リーチ図柄乱数テーブル、リーチ態様乱数テーブル、当り普通乱数テーブル、ハズレ普通図柄乱数テーブル等があり、所定の要件が充足されると主制御用中央制御装置CPUが各乱数テーブルから乱数値を取得する。
【0035】
ここで、各乱数テーブルについて説明する。
大当り特別乱数テーブルは、0〜952の953コマからなる。ここで、図柄生成行程で確定表示された当り態様が特定の当り態様、すなわち奇数図柄からなる態様(例えば、「3,3,3」)であると、これに起因して実行される特別遊技行程後に、遊技者にとって有利な有利遊技行程が発生する。そして、この有利遊技行程の一形態としては、次回に「大当り」となる確率(以下、大当り確率という)が向上したりする確変遊技行程がある。この確変遊技行程では、大当り特別乱数テーブルから取得した大当り特別乱数値KがK=7,53,89,137,173,197,257,277,293,307,337,359,409,457,487,523の場合に「大当り」となる。すなわち大当り確率は16/953である。
【0036】
一方、有利遊技行程の他の形態であって、特別図柄A,B,Cの変動時間が短縮される時短遊技行程、及び有利遊技行程が終了すると発生する、大当り確率が通常確率である通常確率遊技行程では、取得した大当り特別乱数値KがK=7,277,293の場合に「大当り」となる。すなわち大当り確率は3/953(通常確率)である。そしてそれ以外はハズレとなる。なお、偶数図柄からなる当り態様が確定表示された場合に発生する通常確率遊技行程により、本発明にかかる特定の当り態様以外の当り態様が確定表示された場合に発生する通常遊技行程が構成され、奇数図柄からなる当り態様が確定表示された場合に発生する有利遊技行程により、本発明にかかる特定の当り態様が確定表示された場合に発生する有利遊技行程が構成される。
【0037】
また、大当り図柄乱数テーブルは、0〜9の10コマからなり、取得した大当り特別乱数値Kの内容が「大当り」である場合に、特別図柄A,B,Cの当り態様を決定するものである。例えば、この大当り図柄乱数テーブルから取得した大当り図柄乱数値LがL=3の場合に、当り態様は「3,3,3」となる。
【0038】
これに対し、ハズレ図柄乱数テーブルは、取得した当り特別乱数値Kの内容がハズレである場合に、特別図柄A,B,Cのハズレ態様を決定するものである。なお、このハズレ図柄乱数テーブルからは、ハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mcを取得する。
【0039】
また、0〜19の20コマからなるリーチ乱数テーブルからは、リーチ乱数値Nを取得する。このリーチ乱数値Nは、大当り特別乱数値Kの内容がハズレである場合に、図柄生成行程でリーチ変動作動を実行するか否かを決定するものである。そして、リーチ乱数値NがN=3,17であると、リーチ変動作動を実行することとなり、リーチ態様の特別図柄A,B,Cを表示する。
【0040】
また、0〜9の10コマからなるリーチ図柄乱数テーブルからは、リーチ図柄乱数値Qを取得する。このリーチ図柄乱数値Qは、リーチ変動作動を実行する際のリーチ態様を決定するものである。例えば、このリーチ図柄乱数値QがQ=3の場合には、特別図柄A,Cが「3」となるリーチ態様が表示される。
【0041】
また、0〜3の4コマからなるリーチ態様乱数テーブルからは、リーチ態様乱数値Pを取得する。このリーチ態様乱数値Pは、リーチ変動作動の変動態様を決定するものである。なお、各リーチ変動態様としては、ロングリーチ、低速スクロール、逆走行、低速走行からの加速的停止等がある。
【0042】
一方、記憶装置RAMには、特別図柄始動スイッチS1、普通図柄始動スイッチS2のON作動による通過記憶等が一時的に記憶される記憶エリア、ソフトタイマを構成するレジスタ領域、及びワークエリア等が設けられている。すなわち、記憶装置RAMに特別図柄始動記憶及び普通図柄始動記憶が記憶保持される。
【0043】
また、この主制御基板60の基板回路には、所定のクロックパルスを出力するクロック装置(図示省略)が設けられ、主制御用中央制御装置CPUに接続されている。そして主制御用中央制御装置CPUは、一定間隔のクロックパルスによって時系列的に演算処理を行い、一連の処理作動を順次実行する。また、このクロック装置により出力されたクロックパルスをカウントして、時間を計測するタイマーTMも接続されている。
【0044】
また、この主制御基板60の基板回路には、主制御用中央制御装置CPUが周辺機器とデータ通信を行う入力ポート(図示省略)及び出力ポート(図示省略)が設けられており、この出力ポートを介して主制御基板60からの制御指令が、図柄表示制御基板62、音源制御基板63、光源制御基板64、及び払出制御基板65の各入力ポートに向け、一方向に出力されるように接続されている。また、主制御基板60の入力ポートには、上述した特別図柄始動スイッチS1が接続されると共に、盤面中継基板61を介して、普通図柄始動スイッチS2、特定領域スイッチS3、及びカウントスイッチS4が接続されている。そして、主制御基板60が2msごとに各スイッチS1〜S4の遊技球検出状態を調べ、遊技球検出があると、その信号が波形整形回路により波形整形されて主制御用中央制御装置CPUに入力され、その情報を記憶装置RAMに記憶する。また、主制御基板60の出力ポートには、盤面中継基板61を介して普通電動役物18の開閉翼片を拡開する普通電動役物ソレノイドや、可変入賞装置25の開閉片24を開閉する大入賞口ソレノイド等が接続され、主制御用中央制御装置CPUが所定の条件を選出した場合に作動される。
【0045】
ここで主制御用中央制御装置CPU、及び後述する各制御基板62,63,64,65に設置されている各中央制御装置CPUは、所定のデータの処理を行う演算ユニット(ALU)を連成した演算装置と、この演算装置に入出力するデータや読み込んだ命令を保管しておくレジスタと、命令を解読するデコーダ等によって構成されている。なお、この演算ユニットの連成数によって、中央制御装置CPUの演算処理能力が決まる。そして、この主制御用中央制御装置CPUは、所定の形式で生成したデータ又はコマンドを各制御基板62,63,64,65にそれぞれ出力し、各制御基板62,63,64,65の中央制御装置CPUがこのデータ等に従って所定の制御を処理実行することとなる。ここで、本発明にかかる遊技制御手段は、上述の主制御基板60により構成されるものであって、図柄制御手段を介して、図柄生成行程を実行し、図柄生成行程で確定表示する特別図柄A,B,Cの態様を当り態様とした場合に、所定の賞球形態が発生する特別遊技作動を行う特別遊技行程を実行したり、特別遊技行程開始以前の、有利遊技行程実行条件の成立に基づいて、特別遊技行程実行後に、確変遊技行程及び時短遊技行程を順次出現してなる有利遊技行程を実行したりする制御内容を備えている。
【0046】
上記の図柄表示制御基板62には、図柄表示装置16を駆動し、図柄表示装置16の図柄表示領域17上で表出される図柄表示態様を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、図柄表示態様を制御処理する図柄制御用中央制御装置CPUに、特別図柄変動パターン、普通図柄変動パターン等に関する固定データが格納されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きできる記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。
【0047】
ここで、図柄表示制御基板62は、主制御基板60から入力ポートを介して入力されたデータ又はコマンドを図柄制御用中央制御装置CPUにおいて演算処理し、所定の図柄表示態様を演出する図柄データを、出力ポートを介して表示用ドライバに出力する。そして、この表示用ドライバが、前記図柄データに従って図柄表示装置16の図柄表示領域17に所定の図柄を所定態様で表出させる。なお、この図柄表示制御基板62により、図柄表示装置16を駆動し、図柄表示装置16の図柄表示領域17で図柄生成行程を実行したりする図柄制御手段が構成される。
【0048】
上記の音源制御基板63には、スピーカから発生する効果音等を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、音響を制御する音源制御用中央制御装置CPUに、動作プログラムや音響発生パターン等の固定データが格納されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。この音源制御基板63は、上記の主制御基板60より入力ポートを介して入力されたデータ又はコマンドを音源制御用中央制御装置CPUで演算処理し、所定の音データを出力ポートを介してサウンドジェネレータに出力し、このサウンドジェネレータが、前記音データに従ってスピーカに効果音を出力させる。
【0049】
上記の光源制御基板64には、パチンコ遊技機1に備えられた発光ダイオードLED、装飾ランプ等で構成される電飾装置、特別図柄始動記憶数表示部19、普通図柄始動記憶数表示部21等を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、電飾装置の点灯、点滅等を制御する光源制御用中央制御装置CPUに、動作プログラムや、発光ダイオードLED,装飾ランプ等を電飾するための電飾パターン等の固定データが格納されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。この光源制御基板64は、光源制御用中央制御装置CPUで、上記の主制御基板60から入力ポートを介して入力されたデータ又はコマンドを演算処理し、所定の光データを出力ポートを介して、発光ダイオードLEDや装飾ランプ等を発光作動するドライバを配した光源作動基板に出力し、この光源作動基板が、所定の発光ダイオードLEDや装飾ランプ等を点灯、点滅させる。
【0050】
ところで、遊技球が特別図柄始動領域20に連続的に通過した場合には、特別図柄始動スイッチS1による遊技球検出が主制御基板60の記憶装置RAMに記憶され、その記憶に基づいて上述したように特別図柄始動記憶数表示部19の発光ダイオードLEDが順次点灯し、最高四個まで始動記憶数を記憶保持する。この発光ダイオードLEDは図柄が変動する都度、消灯されて、記憶数が減少する。また、普通図柄始動記憶数表示部21も、最高四個まで始動記憶数を記憶保持できる。このため、各始動記憶数がこの上限値に達している遊技状態にあっては、遊技球通過は無効となる。
【0051】
上記の払出制御基板65には、遊技球の貸球や賞球等を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、貸球ユニットや賞球ユニット等の各種ソレノイドを作動して、所定の貸球や賞球の供給を制御する払出制御用中央制御装置CPUに、動作プログラム、賞球や貸球の球数パターン等の固定データが格納されている記憶装置ROMと、球数カウントデータ等の必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。この払出制御基板65は、主制御基板60から入力されたデータ又はコマンドに従い、払出制御用中央制御装置CPUで演算処理し、所定のデータを出力ポートを介して払出中継基板に送信し、このデータにより貸球ユニットや賞球ユニット等の各種ソレノイドを作動し、所定の貸球や賞球の払い出しを実行する。また、払出制御基板65は、遊技球の貸球を記憶したプリペイドカードの読み込み書き込みを行うプリペイドカードユニットと、このプリペイドカードのデータ処理を中継するCR接続基板を介して接続され、遊技球の残球データ等をやり取りする。
【0052】
次に、本発明の制御態様をパチンコ遊技機1の作動に従って説明する。
ここで、図4に示されるように、パチンコ遊技機1の制御処理は、メインルーチンと複数のサブルーチンとで構成されている。
メインルーチンがスタートすると、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、電源投入時であるか否かをまず判定する。ここで、電源投入時である場合は、ステップ1の初期化処理を実行し、ステップ2の初期値乱数更新処理に移行して無限ループ処理を実行する。
【0053】
一方、電源投入時でない場合は、次にステップ3の出力処理、ステップ4の入力処理、ステップ5の乱数作成処理、ステップ6の初期値乱数更新処理、ステップ7の遊技枠処理、ステップ8のスイッチ処理、ステップ9の始動口処理、ステップ10の大入賞口処理、ステップ11の図柄処理、ステップ12の普通電動役物処理、ステップ13の普通図柄処理、ステップ14のデータ作成処理、ステップ15のエラー制御処理、本発明にかかるステップ16の特別遊技行程処理を実行し、次にステップ2の初期値乱数更新処理に移行して無限ループ処理を実行する。なお、かかる処理は、上述したタイマーTMによりカウントされる所定単位時間(2ms)ごとに繰り返し実行される。
【0054】
ここで、ステップ9(図4参照)の始動口処理を図5に従って説明する。
遊技者が発射ハンドル11を操作し、遊技球が発射装置(図示省略)より遊技領域14に発射され、この遊技球が特別図柄始動領域20を通過すると、特別図柄始動スイッチS1がON作動する。そして、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUが、特別図柄始動スイッチS1のON作動を認識すると、このON作動を契機(きっかけ)として、図柄生成行程実行条件が成立し、かかる成立に起因して以下に述べる制御処理が実行される。
【0055】
まず、記憶装置RAMに累積して記憶保持される特別図柄始動記憶の数(特別図柄始動記憶数U)がU≧4であるか否かを判定する。そして、特別図柄始動記憶数UがU≧4である場合は、特別図柄始動記憶数Uが満杯であるため、始動口処理を終了する。
【0056】
一方、特別図柄始動記憶数UがU≦3であると、U=U+1の処理を実行して特別図柄始動記憶数Uを加算し、記憶装置ROMに格納されている大当り特別乱数テーブル、大当り図柄乱数テーブル、ハズレ図柄乱数テーブル、リーチ乱数テーブル、リーチ図柄乱数テーブル、リーチ態様乱数テーブルから、大当り特別乱数値K、大当り図柄乱数値L、ハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mc、リーチ乱数値N、リーチ図柄乱数値Q、及びリーチ態様乱数値Pをそれぞれ取得し、取得した各乱数値を一旦、記憶装置RAMに格納する。
【0057】
次に、現在の遊技行程が確変遊技行程であるか、又は時短遊技行程あるいは通常確率遊技行程であるかを判定する。ここで、確変遊技行程と判定した場合は、取得した大当り特別乱数値Kを判定するための高確率用判定データをセットする。この高確率用判定データは、大当り特別乱数値KがK=7,53,89,137,173,197,257,277,293,307,337,359,409,457,487,523のいずれかの場合に値が一致し、図柄生成行程で当り態様を確定表示して特別遊技作動を実行する「大当り」とする。一方、時短遊技行程あるいは通常確率遊技行程であると判定した場合は、低確率用判定データをセットする。この低確率用判定データは、大当り特別乱数値KがK=7,277,293の場合に値が一致する。
【0058】
次に、大当り特別乱数値Kが、セットした判定データと同一であるか否かを判定する。ここで、大当り特別乱数値Kが判定データと同一であると、大当りフラグをONとして始動口処理を終了する。この大当りフラグは、取得し、判定した大当り特別乱数値Kの内容が「大当り」であることを示すものである。
【0059】
さらに、取得した大当り図柄乱数値Lが奇数であるか偶数であるかを判定し、偶数である場合は、権利決定行程実行フラグをONとして始動口処理を終了する。これに対し、奇数である場合は、そのまま始動口処理を終了する。ここで、権利決定行程実行フラグがONであることは、有利遊技決定条件が成立したと判定したことを示すものであり、かかるフラグがONであることにより、本発明の特徴部分の一つである権利決定行程βが実行されることとなる。したがって、大当り図柄乱数値Lが奇数である場合は、権利決定行程βは実行されない。なお、この権利決定行程βは、第一有利遊技決定条件の成立の有無を判定する行程であって、後で詳述する。
【0060】
一方、大当り特別乱数値Kの内容が「大当り」でない場合は、取得したリーチ乱数値Nを判定し、リーチ変動作動を実行するか否かを決める。ここで、リーチ乱数値NがN=3,17であると、リーチ変動作動を実行することとし、リーチフラグをONとした後、始動口処理を終了する。これに対し、リーチ変動作動を実行しない場合は、そのまま始動口処理を終了する。
【0061】
次に、ステップ11(図4参照)の図柄処理を図6に従って説明する。
主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、特別図柄A,B,Cが変動中であるか判定し、変動中であれば所定の変動時間経過後に、変動停止コマンドを図柄表示制御基板62に出力して特別図柄A,B,Cを停止して、図柄処理を終了する。
【0062】
一方、特別図柄A,B,Cが変動中でない場合は、記憶装置RAMに特別図柄始動記憶が記憶保持されているか否かを判定し、記憶保持されている場合(特別図柄始動記憶数U≧1)は記憶保持した特別図柄始動記憶を記憶順に一個記憶消化し、特別図柄始動記憶数表示部19で表示する特別図柄始動記憶数Uを一個減算表示する(U=U−1)。これに対し、特別図柄始動記憶が記憶保持されていない場合(U=0)は、そのまま図柄処理を終了する。
【0063】
そして、次に主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、大当りフラグがONであるか否かを判定する。ここで、大当りフラグがONであると、リーチ態様を決定した後、変動パターン選択処理に移行し、図柄生成行程における特別図柄A,B,Cの変動態様を規定する特別図柄変動パターンを決定する。また、大当りフラグがOFFであると、次にリーチフラグがONであるか否かを判定する。ここで、リーチフラグがONであると、取得したリーチ図柄乱数値Qに従ってハズレリーチ図柄を決定する。これに対し、リーチフラグがOFFであると、取得したハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mcに従ってハズレ図柄を決定する。そして、ハズレリーチ図柄、又はハズレ図柄を決定すると、変動パターン選択処理に移行する。
【0064】
変動パターン選択処理を終了すると、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、変動パターン選択処理によりセットした特別図柄変動パターンのデータを図柄表示制御基板62に出力する。さらに、記憶装置RAMの特別図柄始動記憶を記憶保持する始動記憶領域を順次シフトする。そしてさらに、特別図柄A,B,Cの変動時間をセットする。
【0065】
主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、これまでの処理を実行すると、次に特別図柄A,B,Cを変動開始する変動開始コマンドを図柄表示制御基板62に出力する。図柄表示制御基板62は、かかるコマンドが入力されると、記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて図柄制御用中央制御装置CPUにて演算処理を行い、その結果に従って表示用ドライバを介して図柄表示装置16の図柄表示領域17で特別図柄A,B,Cの変動表示を開始して、取得した大当り特別乱数値Kの当り・ハズレ結果に従って特別図柄A,B,Cを確定表示する図柄生成行程を実行する。そして、所定の変動時間経過後に変動停止コマンドを出力して特別図柄A,B,Cを停止し、図柄処理を終了する。
【0066】
また、主制御用中央制御装置CPUは、特別図柄始動スイッチS1のON作動に基づき、演算処理して賞球指令コマンドを払出制御基板65に出力すると共に、賞球作動に連動する賞球音の発生指令コマンドを音源制御基板63に、賞球ランプ等の発生指令コマンドを光源制御基板64にそれぞれ出力する。
【0067】
賞球指令コマンドが入力された払出制御基板65は、記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて払出制御用中央制御装置CPUにて演算処理を行い、その結果に従って賞球ユニットのソレノイドを作動させて所定数量の賞球を払い出す。
【0068】
これと同期して、賞球音の発生指令コマンドが入力された音源制御基板63は、記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて音源制御用中央制御装置CPUにて演算処理を行い、その結果に従ってスピーカより所定の賞球音を上記賞球の払出時に合わせて出力する。
【0069】
同時に光源制御基板64でも、入力された賞球ランプの発生指令コマンドに従って光源制御用中央制御装置CPUが記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて演算処理を行い、その結果に従って所定の発光ダイオードLEDや装飾ランプ等を点灯、点滅させる。
【0070】
次に、特別図柄A,B,Cを当り態様で確定表示する場合に実行する特別遊技作動について説明する。
特別図柄A,B,Cの組合せ態様を当り態様で確定表示すると、主制御基板60は、以下の賞球形態を発生させる特別遊技作動を行う特別遊技行程を実行する。すなわち、盤面中継基板61を介して大入賞口ソレノイドを駆動して、大入賞口23を開放する。そして、大入賞口23を遊技球が通過し、この大入賞口23内の特定領域スイッチS3やカウントスイッチS4がON作動すると、その信号を盤面中継基板61を介して主制御基板60が確認し、必要に応じて、図柄表示制御基板62や払出制御基板65に制御指令コマンドを出力する。
【0071】
すなわち、サウンドジェネレータがファンファーレを発すると共に、大入賞口ソレノイドを駆動し、開閉片24を前方に傾動して大入賞口23を開放し、開閉ラウンド行程を実行する。そして、大入賞口23に形成された特定領域を遊技球が通過し、特定領域スイッチS3がON作動した時は、次の開閉ラウンド行程への移行条件が充足され、一旦開閉片24を閉鎖駆動して、第一開閉ラウンド行程を終了する。そして、その動作終了後に再び大入賞口23を開放して、次の第二開閉ラウンド行程へ移行する。一方、所定制限時間(30秒)が経過するか、この所定制限時間内で、特定領域スイッチS3とカウントスイッチS4による遊技球の入賞検知が10個となると、大入賞口23を閉鎖する。このような開閉ラウンド行程を最大15回繰り返す賞球形態を発生させて、遊技者に利益を供与する。そして、この一連の可変入賞装置25の開閉作動を終了すると、これとともに特別遊技作動が終了する。
【0072】
次に普通図柄X,Yの変動態様について概説する。
遊技球が普通図柄作動ゲート22を通過すると、普通図柄始動スイッチS2がON作動する。そして、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUが普通図柄始動スイッチS2のON作動を認識すると、普通図柄X,Yを変動開始する。この普通図柄X,Yは、上述のように、「○」又は「×」のいずれかを表示する。一方、この普通図柄X,Yを変動中に、又は普通電動役物18の開放動作中に、普通図柄始動スイッチS2が遊技球通過を検出すると、主制御基板60は記憶装置RAMにその遊技球検出を記憶し、普通図柄始動記憶数表示部21の発光ダイオードLEDを点灯してその記憶数(普通図柄始動記憶数)を遊技者に報知する。
【0073】
この普通図柄X,Yの変動停止後、又は普通電動役物18の開放動作終了後に、普通図柄始動記憶数表示部21に表示する普通図柄始動記憶数の記憶消化に基づいて普通図柄X,Yを再び変動開始する。そして、所定時間経過すると変動を停止し、X=Y=「○」であれば当りとなる。そしてさらに、当りとなると普通電動役物18の拡開作動を開始する。
【0074】
ところで、普通図柄X,Yが変動を停止したときに表示する図柄態様は、主制御基板60の記憶装置ROMに格納されている、0〜99までの100コマからなる当り普通乱数テーブルから取得する当り普通乱数値Vにより決定される。そして、普通図柄作動ゲート22への遊技球通過により、普通図柄始動スイッチS2がON作動すると、主制御基板60は記憶装置ROMに格納される当り普通乱数テーブルから当り普通乱数値Vを取得し、その内容を一旦記憶装置RAMに記憶保持する。そして、普通図柄X,Yを変動開始すると同時に、記憶保持した内容を判定し、当り又はハズレを決定する。ここでは、当り普通乱数値VがV=奇数値であれば当りとなる。
【0075】
当り普通乱数値Vの判定内容がハズレである場合は、当り普通乱数値Vと同時期に、ハズレ普通図柄乱数テーブルから取得したハズレ普通図柄乱数値Wに従って普通図柄X,Yをハズレ態様で確定表示する。このハズレ普通図柄乱数テーブルは、0〜2の3コマからなり、ハズレ普通図柄乱数値WがW=「0」であるとX=「○」,Y=「×」で確定表示され、W=「1」であるとX=「○」,Y=「×」で確定表示され、W=「2」であるとX=「○」,Y=「×」で確定表示される。
【0076】
ここで、再度、遊技進行を詳述する。
上述の遊技内容は、図7に示されるように、図柄生成行程等が実行される一般遊技行程と、特別遊技作動が行われる特別遊技行程とに大別される。そして、この一般遊技行程と特別遊技行程とが交互に実行される。さらに、一般遊技行程にあっては、有利遊技行程及び通常確率遊技行程とが実行される。
【0077】
この有利遊技行程は、確変遊技行程と時短遊技行程とを具備している。この確変遊技行程は、通常確率遊技行程に比して、大当り確率が高くなると共に、特別図柄A,B,Cの変動時間が短縮され、大当り発生時期が早まる点において遊技者にとって有利な利益を付与する遊技状態である。また、時短遊技行程は、通常確率遊技行程に比して、時間当りの特別図柄A,B,Cの変動時間が短縮される点において遊技者にとって有利な利益を付与する遊技状態である。したがって、有利遊技行程と通常確率遊技行程は、遊技者に付与する利益が互いに異なると共に、上述のような利益内容の差異から、有利遊技行程の方が遊技者にとって有利な利益を付与する行程となる。
【0078】
また、特別遊技行程は、図8に示されるように、順に、大当り開始ディレー行程、第一開閉ラウンド行程、インターバル行程、第二開閉ラウンド行程・・・、大当り終了ディレー行程が実行される。なお、開閉ラウンド行程は大入賞口23が開放されてから閉鎖されるまでの行程をいい、継続条件が成立する限り、最大十五ラウンドまで実行される。また、大当り開始ディレー行程、インターバル行程、及び大当り終了ディレー行程では、大入賞口23は閉鎖状態にある。
【0079】
次に、本発明の要部を複数の実施形態例に分けて説明する。
<第一実施形態例>
本実施形態例は、図柄生成行程実行条件が成立すると、特別図柄A,B,Cが変動開始し、一旦仮停止して、その後再び変動開始し、停止して所定態様の特別図柄A,B,Cを確定表示する再変動図柄生成行程を実行する構成であると共に、この再変動図柄生成行程で複数の当り態様のうち、特定の当り態様(すなわち奇数図柄)が確定表示されると、有利遊技実行条件が成立する。一方、特定の当り態様以外(すなわち、偶数図柄)からなる当り態様が確定表示された場合に、有利遊技実行条件が不成立となる。
【0080】
ここで、本発明にあっては、有利遊技実行条件が成立しない場合に、特別遊技行程中に図柄表示領域17で実行される演出(以下、大当り演出という)のなかで、後述の権利決定行程βが実行されることを特徴としている。以下、遊技進行に沿って説明する。
【0081】
まず、図柄生成行程実行条件が成立し、特別図柄A,B,Cが所定時間変動すると、図9Aaに示されるように、特別図柄A,B,Cが仮停止(微動状態)する。ここでは、「2,2,2」の当り態様で仮停止している。そして、再び特別図柄A,B,Cが変動開始し、所定時間変動すると、図9Abに示されるように、特別図柄A,B,Cが確定表示される。ここでは、「4,4,4」の当り態様で確定表示されている。このように、本実施形態例では、一般遊技行程で再変動図柄生成行程が実行される。
【0082】
ところで、上述のように、「4,4,4」で特別図柄A,B,Cが停止すると、この当り態様は偶数図柄からなるものであるから、遊技者はこの当り態様に基づき、特別遊技行程後は有利遊技行程が実行されないことを認識する。したがって、この段階では、遊技者は落胆の感情を抱いている。
【0083】
そして、次に特別遊技行程が実行開始される。すなわち、大当り開始ディレー行程が実行された後、第一開閉ラウンド行程が実行される。ここで、本実施形態例にあっては、再変動図柄生成行程で偶数図柄からなる当り態様「4,4,4」が確定表示されているため、当該特別遊技行程で本発明の特徴部分である権利決定行程βが実行される。
【0084】
まず、この権利決定行程βでは、第一開閉ラウンド行程中にあっては、図9Bcに示されるように、図柄表示領域17内の左上位置で現在のラウンド数(ここでは、「1R」)が表示され、右上位置で直前の再変動図柄生成行程で確定表示された特別図柄A,B,C(ここでは、「4,4,4」)が表示される。
【0085】
さらに、図柄表示領域17の中央位置では、単位開放時間が表示される。この、単位開放時間は、第一開閉ラウンド行程から最終開閉ラウンド行程までの大入賞口23への遊技球通過数及び大入賞口23の開放時間に基づいて逐次演算されるものである。さらに詳述すると、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、第一開閉ラウンド行程の実行開始と同時に、前記特定領域スイッチS3とカウントスイッチS4とを用いて、大入賞口23への遊技球通過数を計数開始する。そして、最終開閉ラウンド行程が終了するまで、計数した遊技球通過数を主制御基板60の記憶装置RAMに累積的に記憶保持していく。
【0086】
さらに、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、前記タイマーTMを用いて、第一開閉ラウンド行程の実行開始と共に、大入賞口23の開放時間を計測し、最終開閉ラウンド行程が終了するまで、記憶装置RAMに累積的に記憶保持していく。
【0087】
そして、主制御用中央制御装置CPUは、記憶装置RAMに記憶保持されていく大入賞口23への遊技球通過数及び開放時間を用いて、次式(1)に従って、単位開放時間を演算していく。
(単位開放時間)=(開放時間)÷(遊技球通過数) (1)
すなわち、この単位開放時間は、大入賞口23の通過遊技球一球当りの開放時間となる。
【0088】
ここで、図9Bc〜hに示されるように、第一開閉ラウンド行程における図柄表示領域17では、演算された単位開放時間が、分数の形態で順次表示される。すなわち、分母に第一開閉ラウンド行程実行開始から累積的に計数された大入賞口23への遊技球通過数が順次表示され、分子に第一開閉ラウンド行程実行開始から累積的に計数された大入賞口23の開放時間(秒)が表示される。通常は、大入賞口23の障害釘の配置、遊技球の流れ等により10個の入賞までには8秒から20秒程度開放状態となる。
【0089】
図9Bcは、第一開閉ラウンド行程の開始直後の図柄表示領域17を示すものであり、「0/0sec」の表示となっている。そして、遊技が進行し、例えば第一開閉ラウンド行程開始からの大入賞口23への遊技球通過が6球となり、かつ開放時間が10秒となった場合は、図9Bdに示されるように、「10/6sec」と表示される。さらに、第一開閉ラウンド行程開始からの大入賞口23への遊技球通過が10球となり、かつ開放時間が15秒となった場合は、図9Beに示されるように、「15/10sec」と表示される。
【0090】
ここで、大入賞口23への遊技球通過が10球となると、第一開閉ラウンド行程は終了することとなる。そして、継続条件が成立していると、新たに第二開閉ラウンド行程が実行開始される。図9Bfは、第二開閉ラウンド行程における図柄表示領域17を示すものであり、第一開閉ラウンド行程開始から計数される大入賞口23への遊技球通過が12球となり、かつ開放時間が20秒となった場合である。
【0091】
そして、図9Bgに示されるように、大入賞口23への遊技球通過が20球となると、第二開閉ラウンド行程が終了する。そして、開閉ラウンド行程の継続条件が成立しつづける限り、開閉ラウンド行程が順次実行される。
【0092】
次に、最終開閉ラウンド行程での図柄表示領域17の表示態様を説明する。以下、第十五開閉ラウンド行程を例に説明する。
図9Bhは、第十五開閉ラウンド行程にあって、第一開閉ラウンド行程開始からの大入賞口23への遊技球通過が150球となり、大入賞口23の開放時間が135秒となった場合を示し、ここで第十五開閉ラウンド行程が終了する。そして、この時点での単位開放時間は、135÷150=0.9となる。
【0093】
そして、この累積的に算出された単位開放時間と、予め定められた規定時間とを比較し、算出された単位開放時間がこの規定時間以下であると、第一有利遊技決定条件が成立し、大当り終了ディレー行程で特例図柄生成行程γが実行される権利を獲得することができる。本実施形態例にあっては、前記規定時間が1秒と予め定められており、最終開閉ラウンド行程が終了した時点での単位開放時間が、1秒以下であると第一有利遊技決定条件が成立する。これに対し、最終開閉ラウンド行程の終了時点での単位開放時間が、(単位開放時間)>1秒であると第一有利遊技決定条件が成立しない。
【0094】
ここで、図9Bhに示される場合にあっては、単位開放時間が規定時間(1秒)以下であるから、本発明にかかる特例図柄生成行程γが実行されるための第一有利遊技決定条件が成立したこととなり、図9Biに示されるように、「権利獲得!」と表示されて、第一有利遊技決定条件が成立したことが確定表示される。そして、第一有利遊技決定条件の成立の有無が判定されると、権利決定行程βが終了する。ところで、この権利決定行程βは、後述の特例図柄生成行程γが実行される権利を獲得できるか否かが決定されるという意義がある。
【0095】
そして次に、主制御基板60が、第一有利遊技決定条件の成立を検出すると、大当り図柄乱数テーブルから大当り図柄乱数値Lを再度取得すると共に、大当り終了ディレー行程中に、特例図柄生成行程γを実行開始する。この特例図柄生成行程γは、図9Cjに示されるように、直前の再変動図柄生成行程で確定表示された「4,4,4」の特別図柄A,B,Cが表示され、その直後に特別図柄A,B,Cが変動開始し、所定時間経過後、図9Ckに示されるように、変動する特別図柄A,B,Cが停止して、再度取得した大当り図柄乱数値Lに基づいて確定表示される。そして、特例図柄生成行程γで奇数図柄からなる当り態様が確定表示されると、第二有利遊技決定条件が成立し、その後、敗者復活的に有利遊技行程が実行される。
【0096】
本実施形態例では、図9Ckに示されるように、再度取得した大当り図柄乱数値LがL=7であったため、特例図柄生成行程γで、「7,7,7」が確定表示されている。したがって、当り態様が奇数図柄からなるため、第二有利遊技決定条件が成立し、当該特別遊技行程が終了した後、有利遊技行程が実行開始されることとなる(図9Cl参照)。すなわち、遊技者は、特別遊技行程の直前で実行された再変動図柄生成行程で「4,4,4」が確定表示されたため、通常確率遊技行程が実行されると認識していたのであるが、終局的に有利遊技行程が実行されることとなったため、不利な遊技状況を挽回することができたこととなる。したがって、かかる構成にあっては、再変動図柄生成行程でたとえ有利遊技行程が実行される権利が得られなくても、その後の遊技状況により、敗者復活的に有利遊技行程が実行される権利を獲得することが可能となる。また、有利遊技行程の実行を獲得するまでには、幾多の条件が成立しなければならず、困難性を伴うため、獲得した際の喜びが一層増幅される。さらに、かかる遊技内容は、精巧・高度で興趣溢れるものであるため、遊技者が飽きにくい利点がある。また、第一有利遊技決定条件の成立の有無の判定開始から確定に至るまでの権利決定行程βを図柄表示領域17で逐次演出表示することにより、遊技機の演出による趣向性が向上することにもなる。
【0097】
一方、図10h’に示されるように、最終の第十五開閉ラウンド行程が終了する時点で、第一開閉ラウンド行程開始からの大入賞口23への遊技球通過数が150球であり、大入賞口23の開放時間が200秒である場合は、単位開放時間が、200÷150=1.3であるため、単位開放時間が予め定められた規定時間(1秒)よりも大きい。したがって、図10i’に示されるように、第一有利遊技決定条件が成立せず、特例図柄生成行程γが実行される権利は獲得できないこととなる。そして、図柄表示領域17には、「残念」の文字が表示されて、第一有利遊技決定条件が成立しなかったことが確定表示される。なお、その後の遊技行程は、直前の再変動図柄生成行程で確定表示された「4,4,4」の当り態様に従って、通常確率遊技行程が実行開始される。また、たとえ特例図柄生成行程γが実行されたとしても、かかる行程で偶数図柄からなる当り態様が確定表示された場合は、第二有利遊技決定条件が成立せず、有利遊技行程は実行されない。
【0098】
ここで、図12に示されるステップ16(図4参照)の特別遊技行程処理を説明する。
主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUが、権利決定行程実行フラグがONであることを認識すると、記憶装置RAMに記憶保持された大入賞口23への遊技球通過数及び大入賞口23の開放時間から、単位開放時間を演算し、この単位開放時間と規定時間(1秒)とを比較する。そして、単位開放時間≦1であると判定すると、特例図柄生成行程γを実行するために変動開始コマンドを図柄表示制御基板62に出力する。そして、所定時間経過後に変動停止コマンドを図柄表示制御基板62に出力する。そして、特別遊技行程処理を終了する。一方、権利決定行程実行フラグがOFFである場合、又は単位開放時間が単位開放時間>1である場合は、そのまま特別遊技行程処理を終了する。
【0099】
以上より、権利決定行程βは、単位開放時間の演算開始から、演算した単位開放時間と規定時間とを比較し、第一有利遊技決定条件の成立の有無を判定し、確定するまでの行程をいう。また、特別遊技行程直前の再変動図柄生成行程で偶数図柄からなる当り態様が確定表示されると、特別遊技行程実行中に、上記のような単位開放時間が規定時間以下であるか否かを判定し、第一有利遊技決定条件の成立の有無を判定する主制御基板60の制御内容により、本発明にかかる第一判定手段が構成される。
【0100】
そして、当該特別遊技行程の直前に実行された再変動図柄生成行程で確定表示された当り態様を表示してから、変動開始し、停止して確定表示する特例図柄生成行程γにより、本発明にかかる第一有利遊技決定条件の成立から、第二有利遊技決定条件の成立の有無の判定に至る判定行程が構成される。また、権利決定行程βで第一有利遊技決定条件が成立すると、第二有利遊技決定条件の成立の有無を判定する特例図柄生成行程γを実行する主制御基板60の制御内容により、本発明にかかる第二判定手段が構成される。ここで、第一判定手段と第二判定手段は、遊技制御手段に具備される。
【0101】
また、最終ラウンドまでの開閉ラウンド行程における、大入賞口23への遊技球通過数及び大入賞口23の開放時間を検出する主制御基板60の制御内容により、本発明にかかる検出手段が構成される。さらに、検出した前記遊技球通過数及び開放時間に基づいて、単位開放時間を演算する主制御基板60の制御内容により、本発明にかかる演算手段が構成される。ここで、検出手段と演算手段は、遊技制御手段に具備される。
【0102】
ところで、第一有利遊技決定条件としては、予め主制御基板60の記憶装置ROMに格納されたリプレイ乱数テーブルから取得したリプレイ乱数値Jが、予め定められた規定乱数値となる場合に成立する構成としても良い。さらに詳述すると、主制御基板60の記憶装置ROMに予め0〜9の10コマからなるリプレイ乱数テーブルが備えられ、始動口処理(図4参照)で大当り特別乱数値K等と共にリプレイ乱数値Jを取得し、取得したリプレイ乱数値JがJ=0,5のいずれかであると、第一有利遊技決定条件が成立し、特例図柄生成行程γ(判定行程)が実行開始されることとなる。なお、リプレイ乱数テーブルが備えられる記憶装置ROMにより、本発明にかかる記憶手段が構成される。また、取得したリプレイ乱数値JがJ=0,5のいずれかであると、第一有利遊技決定条件が成立したと判定する主制御基板60の制御内容により、本発明にかかる第一判定手段が構成される。
【0103】
また、権利決定行程βを実行する条件としては、直前に実行した再変動図柄生成行程で所定の特別図柄A,B,Cが確定表示されたこととする構成としても良い。さらに、権利決定行程βを実行する条件を、上記した条件内容を組み合わせたものとしても良い。
【0104】
<第二実施形態例>
また、上述の構成に代えて以下の構成が提案される。
第二実施形態例にあっては、前記単位開放時間を第十開閉ラウンド行程を限度として演算する構成である。そして、第十開閉ラウンド行程終了時の単位開放時間が規定時間以下であると、第一有利遊技決定条件が成立し、第十一開閉ラウンド行程実行開始と共に、本実施形態例にかかる図柄確定表示行程が実行されることとなる。なお、この図柄確定表示行程により、本発明にかかる判定行程が構成される。
【0105】
まず、一般遊技行程にあって、図柄生成行程実行条件が成立し、再変動図柄生成行程が実行され、有利遊技実行条件が不成立であると、第一開閉ラウンド行程で、図11Aa〜cで示されるような、楕円状のドーナツ型領域が、中心から放射状に伸びる仮想区画線により12分割された形態の時間表示領域40が表示される権利決定行程β’が実行開始される。すなわち、時間表示領域40は、12個の部分時間表示領域41により構成される。
【0106】
かかる構成にあって、開閉ラウンド行程が実行開始されるのと同時に大入賞口23への遊技球通過数、及び大入賞口23の開放時間が計測開始されると共に、当該開閉ラウンド行程における単位開放時間が演算される。そして、大入賞口23への遊技球通過数が10球となると、その時点での開放時間を、1個の部分時間表示領域41を2秒として、開放時間に相当する個数の部分時間表示領域41を「12時」の位置から時計回りに他の部分時間表示領域41と区別して着色表示する。
【0107】
ここで、図11Aaは、第一開閉ラウンド行程における図柄表示領域17を示すものであって、大入賞口23への遊技球通過数が10球となった時点での開放時間が10秒(2×5=10)であることを示している。また、図11Abは、第二開閉ラウンド行程を示すものであって、大入賞口23の開放時間が8秒(2×4=8)であることを示している。同様に、図11Acは、第十開閉ラウンド行程で、開放時間が16秒であることを示している。
【0108】
このように、第二実施形態例の権利決定行程β’は、各開閉ラウンド行程実行ごとに、時間表示領域40で各開閉ラウンド行程ごとの開放時間を部分時間表示領域41を順次着色表示することにより、遊技者に開放時間を報知する構成である。
【0109】
そして、第十開閉ラウンド行程が終了し、新たに第十一開閉ラウンド行程が実行開始されると、第一開閉ラウンド行程から第十開閉ラウンド行程までの、各行程で検出された開放時間から演算された単位開放時間(=開放時間÷遊技球通過数)が、分数の形態で図柄表示領域17に表示される。図11Adは、演算された単位開放時間の計算過程と共に、総合的な単位開放時間が0.98秒であったことを示している。
【0110】
そして、主制御基板60は、この演算した単位開放時間と予め定められた規定時間(1秒)とを比較し、第一有利遊技決定条件の成立の有無を判定する。図11Adに示される場合にあっては、検出された単位開放時間が規定時間以下であるため、第一有利遊技決定条件が成立し、「規定値クリア」の文字が表示され、図柄確定表示行程が実行される権利を獲得できたことを遊技者に報知している。
【0111】
そして、第一有利遊技決定条件の成立の有無を確定することにより権利決定行程β’が終了し、第十二開閉ラウンド行程からは、本実施形態例にかかる図柄確定表示行程が実行開始される。この図柄確定表示行程について詳述すると、第十二開閉ラウンド行程から第十四開閉ラウンド行程に至るまで、各開閉ラウンド行程が実行される毎に、特別図柄A,B,Cの当り態様が順次確定表示されていく。そして、第十四開閉ラウンド行程で奇数図柄で構成される当り態様が確定表示されると、第二有利遊技決定条件が成立し、当該特別遊技行程後に有利遊技行程が実行されることとなる。
【0112】
例えば、図11Beに示されるように、第十二開閉ラウンド行程では、当該特別遊技行程の直前に実行された再変動図柄生成行程で確定表示された「2,2,2」の当り態様が表示される。そして、表示直後に特別図柄A,B,Cが変動開始する。そして、この特別図柄A,B,Cの変動中に、主制御基板60により大当り図柄乱数値Lが再度取得され、第十三開閉ラウンド行程で、変動する特別図柄A,B,Cが停止し、取得した大当り図柄乱数値Lに従って新たな当り態様が確定表示される。本実施形態例にあっては、取得した大当り図柄乱数値LがL=4であったため、図11Bfに示されるように、「4,4,4」が確定表示される。そして、開閉ラウンド行程が実行される度に、同様な制御処理が繰り返し実行される。図11Bgは、再度取得した大当り図柄乱数値LがL=7であり、第十四開閉ラウンド行程で「7,7,7」が確定表示された場合を示している。
【0113】
そして、第十五開閉ラウンド行程では、図11Bhに示されるように、第十四開閉ラウンド行程で確定表示された奇数図柄からなる「7,7,7」に従って、「祝確変!!」の文字を表示し、有利遊技実行条件の成立が確定表示される。そして、当該特別遊技行程終了後に、有利遊技行程が実行開始されることとなる。かかる場合、遊技者は、特別遊技行程の直前で実行された再変動図柄生成行程で「2,2,2」が確定表示されたため、通常確率遊技行程が実行されると認識していたのであるが、終局的に有利遊技行程が実行されることとなったため、不利な遊技状況を挽回することができたこととなる。
【0114】
なお、このように、第十二開閉ラウンド行程から第十四開閉ラウンド行程に至るまで、各開閉ラウンド行程実行毎に、特別図柄A,B,Cを少なくとも確定表示する図柄確定表示行程により、本発明にかかる判定行程が構成される。
【0115】
<第三実施形態例>
次に、第三実施形態例について説明する。かかる実施形態例にあっては、一般遊技行程での図柄生成行程実行条件成立により、再変動図柄生成行程は実行されず、特別図柄A,B,Cを変動後停止して確定表示する図柄生成行程が実行されるものである。
【0116】
かかる構成にあって、特別遊技行程で権利決定行程βが実行され、なおかつ有利遊技決定行程γで有利遊技実行条件が成立すると、当該特別遊技行程終了後であって、かつ次回の特別遊技行程直前の図柄生成行程実行条件成立に起因して、特別図柄A,B,Cが変動後、仮停止し、再び変動開始し、停止して確定表示する再変動図柄生成行程が実行される。すなわち、通常は、図柄生成行程実行条件の成立により図柄生成行程が実行されるのであるが、権利決定行程β及び有利遊技決定行程γを経た後には、通常時の図柄生成行程とは異なる、再変動図柄生成行程が実行される場合がある。かかる構成とすることにより、通常と異なる遊技行程が実行されて意表を突かれると共に、さらに有利な利益が得られるのではないか、という新たな期待感が遊技者に生まれることとなる。ここで、本実施形態例の再変動図柄生成行程により、本発明にかかる判定行程が構成される。
【0117】
また、上述の第一から第三の実施形態例に示したような、当り態様が奇数図柄からなるか、あるいは偶数図柄からなるかにより有利遊技行程の実行の有無を決定する構成に代えて、図柄生成行程とは別に実行される別ゲームで有利遊技行程の実行の有無を決定する構成としても良い。さらに、有利遊技行程で付与する利益のうち、大当り確率に関する利益、時間短縮作動に関する利益、普通電動役物の作動に関する利益を、それぞれ別ゲームで決定する構成としても良い。さらに、別ゲームによる利益決定行程で利益が得られなかった場合に、再度有利遊技行程の実行の有無を決定する新たな決定行程が実行される構成としても良い。
【0118】
なお、本発明は、第3種パチンコ遊技機に適用しても良く、また本発明の主旨を逸脱しない限り実施形態を適宜に変更することが可能である。
【0119】
【発明の効果】
本発明は、有利遊技実行条件が不成立であると、当該特別遊技行程実行中に、所定の第一有利遊技決定条件の成立の有無を判定し、この第一有利遊技決定条件が成立したと判定すると、さらに第二有利遊技決定条件の成立の有無を判定し、、この第二有利遊技決定条件が成立していると、有利遊技行程を実行する構成としたから(請求項1)、遊技者は、有利遊技実行条件が成立しなくても、敗者復活的に有利遊技決定行程が実行される場合があるため、大きく落胆することなく前向きに遊技を続行することが可能となり、遊技者の遊技意欲が減退することがない優れた効果が生まれる。また、有利遊技実行条件が不成立の場合に有利遊技行程が実行されるためには、複数の条件が累積的に成立した場合に限られることとなるため、有利遊技行程の実行の有無を決定する決定行程が精巧かつ高度なものとなり、遊技者は期待や不安の感情が誘発され、大当り演出の趣向性が向上する効果がある。また、特別遊技行程で実行される大当り演出の内容が、遊技者の獲得し得る利益の多少に大きく影響を及ぼすため、大当り演出に遊技者の注目を惹くことができ、大当り演出の有用性が向上する利点もある。
【0120】
また、第一判定手段が、前記所定数の開閉ラウンド行程終了時に演算手段が演算した単位開放時間が予め定められた規定時間以下であるか否かを判定し、規定時間以下であると、第一有利遊技決定条件が成立したと判定する制御内容を備えた構成(請求項2)とした場合は、単位開放時間を予め定められた規定時間以下にしようと遊技者は必死に打球操作することとなるため、遊技者をより一層遊技に集中させることができる効果がある。また、遊技者の打球操作の腕前が、有利遊技行程が実行されるか否かに直接反映されるため、特別遊技行程での打球操作の重要性が増し、遊技機の興趣性を飛躍的に向上させることもできる。
【0121】
また、第一判定手段が、取得したリプレイ乱数値が予め定められた規定乱数値であるか否かを判定し、規定乱数値であると、第一有利遊技決定条件が成立したと判定する制御内容を備えた構成(請求項3)とした場合は、ランダムに第一有利遊技決定条件の成立を発生させることができ、公平な遊技内容とすることができる。
【0122】
また、図柄制御手段が、大当り終了ディレー行程実行中に、第二有利遊技実行条件の成立の有無を確定表示する制御内容を備えた構成(請求項4)とした場合は、遊技者が特に注目する第二有利遊技実行条件の成立の有無を、いわゆる大当り演出中に決定させることが可能となり、大当り演出の有用性、又は趣向性を一層向上させることができる。
【0123】
さらにかかる構成にあって、第一有利遊技決定条件の成立から、第二有利遊技決定条件の成立の有無の判定に至る判定行程が、選出図柄を変動後停止して確定表示する一連の特例図柄生成行程である構成(請求項5)とした場合は、遊技者は、変動後停止して確定表示される選出図柄の当り態様に基づいて有利遊技行程の実行の有無を判断する構成に慣れ親しんでいるため、遊技者の有する知識を利用して効果的に有利遊技行程の実行の有無を認識させることが可能となる。
【0124】
また、第一有利遊技決定条件の成立から、第二有利遊技決定条件の成立の有無に至る判定行程が、所定数の開閉ラウンド行程実行毎に、選出図柄を少なくとも確定表示する一連の図柄確定表示行程である構成(請求項6)とした場合は、遊技者の視覚を通じて明確に有利遊技行程を報知することができる利点がある。これにより、遊技者を容易に一喜一憂させることができ、大当り演出の有用性、趣向性を一層向上させることができる。
【0125】
さらに、第一有利遊技決定条件の成立から、第二有利遊技決定条件の成立の有無を判定する判定行程が、当該特別遊技行程終了後であって、次回実行される特別遊技行程直前の、図柄始動領域への遊技球通過に起因して実行される、選出図柄が変動後、仮停止し、再び変動開始し、停止して確定表示する再変動図柄生成行程である構成(請求項7)とした場合は、次回実行される特別遊技行程直前に選出図柄が再変動されると、さらに有利な利益が得られるのではないか、という新たな期待感が遊技者に生まれることとなる。したがって、遊技者の感情を効果的に高揚させることが可能となり、遊技機の興趣性を向上させる効果が生じる。
【0126】
また、第二有利遊技決定条件が成立した場合に、再度大当り図柄乱数値を取得し、該大当り図柄乱数値に従って、判定行程で選出図柄を確定表示する構成(請求項8)とした場合は、有利遊技実行条件が成立しない場合にも、複数の条件が成立すると有利遊技決定行程を実行する場合があるため、遊技者の落胆を回復させることができる。したがって、遊技者は、有利遊技実行条件が成立しなくても、期待感を抱いて前向きに遊技を続行することが可能となり、遊技者の遊技意欲が著しく減退することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機1の正面図である。
【図2】遊技盤7の正面図である。
【図3】遊技を制御する制御回路を示すブロック回路図である。
【図4】複数のサブルーチンからなるメインルーチンの処理内容を示すフローチャートである。
【図5】始動口処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図6】図柄処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図7】遊技の進行内容と、遊技の進行に伴って実行される遊技行程を示す説明図である。
【図8】特別遊技行程の進行内容を示す説明図である。
【図9A】再変動図柄生成行程における図柄表示領域17の表示態様を示す説明図である。
【図9B】図9Aから続く、特別遊技行程で実行される権利決定行程βを示す説明図である。
【図9C】図9Bから続く、特別遊技行程で実行される特例図柄生成行程γを示す説明図である。
【図10】有利遊技決定行程実行条件が成立しない場合の権利決定行程βを示す説明図である。
【図11A】第二実施形態例にかかる、特別遊技行程で実行される権利決定行程β’を示す説明図である。
【図11B】図11Aから続く、特別遊技行程で実行される図柄確定表示行程を示す説明図である。
【図12】特別遊技行程処理の処理内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
14 遊技領域
16 図柄表示装置
17 図柄表示領域
20 特別図柄始動領域
23 大入賞口
24 開閉片
25 可変入賞装置
A,B,C 特別図柄
J リプレイ乱数値
β,β’ 権利決定行程
γ 特例図柄生成行程

Claims (8)

  1. 遊技領域上に配設され、選出図柄を変動表示する図柄表示領域を備えた図柄表示装置と、
    遊技領域上に配設され、遊技球の通過を検知する図柄始動領域と、
    図柄表示装置を駆動し、選出図柄を変動後停止して確定表示する一連の図柄生成行程を図柄表示領域で表示実行する制御内容を具備する図柄制御手段と、
    図柄始動領域を遊技球が通過することに起因して、図柄制御手段を介して図柄生成行程を表示実行開始し、選出図柄を当り態様で確定表示することとした場合に、所定の賞球形態が発生する特別遊技作動を行う特別遊技行程を実行すると共に、当該特別遊技行程開始以前の、所定の有利遊技実行条件の成立に起因して、該有利遊技実行条件が成立しない場合に実行する通常遊技行程で遊技者に付与する利益より有利な利益を付与する有利遊技行程を実行する制御内容を具備する遊技制御手段とを備えたパチンコ遊技機において、
    前記遊技制御手段が、図柄生成行程で当り態様が確定表示され、かつ前記有利遊技実行条件が成立しない場合に、当該特別遊技行程実行中に、第一有利遊技決定条件の成立の有無を判定する第一判定手段と、
    該第一有利遊技決定条件が成立すると、第二有利遊技決定条件の成立の有無を判定する第二判定手段とを具備し、
    該第二有利遊技決定条件が成立すると、有利遊技行程を実行する制御内容を備えると共に、
    前記図柄制御手段は、第二判定手段が判定した第二有利遊技決定条件の成立の有無を図柄表示領域で確定表示する制御内容を備えるものであることを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 遊技領域上に、大入賞口及び開閉片を具備し、該開閉片を開閉作動することにより大入賞口を開放状態又は閉鎖状態のいずれかに変換する可変入賞装置を設け、特別遊技行程が複数の開閉ラウンド行程を備えた構成にあって、
    遊技制御手段が、所定数の開閉ラウンド行程における、大入賞口への遊技球通過数及び大入賞口の開放時間を検出する検出手段と、
    該検出手段が検出した遊技球通過数及び開放時間に基づいて、通過遊技球一球当りの開放時間である単位開放時間を演算する演算手段とを具備すると共に、
    第一判定手段が、前記所定数の開閉ラウンド行程終了時に演算手段が演算した単位開放時間が、予め定められた規定時間以下であるか否かを判定し、規定時間以下であると、第一有利遊技決定条件が成立したと判定する制御内容を備えたことを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機。
  3. 第一判定手段が、図柄生成行程で当り態様が確定表示され、かつ前記有利遊技実行条件が成立しない場合に、予め備えられた記憶手段に記憶保持されたリプレイ乱数テーブルからリプレイ乱数値を取得する制御内容を備えた構成にあって、
    第一判定手段が、取得したリプレイ乱数値が予め定められた規定乱数値であるか否かを判定し、規定乱数値であると、第一有利遊技決定条件が成立したと判定する制御内容を備えたことを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機。
  4. 特別遊技行程が、複数の開閉ラウンド行程と、該複数の開閉ラウンド行程実行後に実行される大当り終了ディレー行程とを備えた構成にあって、
    図柄制御手段が、大当り終了ディレー行程実行中に、第二有利遊技決定条件の成立の有無を確定表示する制御内容を備えるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
  5. 所定の有利遊技実行条件、及び第二有利遊技決定条件が、予め備えられた複数の当り態様のうち、特定の当り態様が図柄生成行程で確定表示されることであると共に、
    第一有利遊技決定条件の成立から、第二有利遊技決定条件の成立の有無の判定に至る判定行程が、選出図柄を変動後停止して確定表示する一連の特例図柄生成行程であることを特徴とする請求項4記載のパチンコ遊技機。
  6. 所定の有利遊技実行条件、及び第二有利遊技決定条件が、予め備えられた複数の当り態様のうち、特定の当り態様が図柄生成行程で確定表示されることであると共に、
    第一有利遊技決定条件の成立から、第二有利遊技決定条件の成立の有無の判定に至る判定行程が、所定数の開閉ラウンド行程実行毎に、選出図柄を少なくとも確定表示する一連の図柄確定表示行程であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
  7. 所定の有利遊技実行条件、及び第二有利遊技決定条件が、予め備えられた複数の当り態様のうち、特定の当り態様が図柄生成行程で確定表示されることであると共に、
    第一有利遊技決定条件の成立から、第二有利遊技決定条件の成立の有無を判定する判定行程が、当該特別遊技行程終了後であって、次回実行される特別遊技行程直前の、図柄始動領域への遊技球通過に起因して実行される、選出図柄が変動後、仮停止し、再び変動開始し、停止して確定表示する再変動図柄生成行程であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
  8. 遊技制御手段が、予め備えられた記憶手段に、図柄生成行程で選出図柄を当り態様で確定表示するか否かを定める大当り特別乱数テーブル、及び図柄生成行程で選出図柄を当り態様で確定表示する場合に、複数の当り態様のうちいずれの当り態様で確定表示するかを定める大当り図柄乱数テーブルを備え、図柄始動領域を遊技球が通過することに起因にして、大当り特別乱数テーブルから大当り特別乱数値を取得し、かつ大当り図柄乱数テーブルから大当り図柄乱数値を取得し、取得した各乱数値に従って図柄生成行程で選出図柄を確定表示する構成にあって、
    第二有利遊技決定条件が成立した場合に、再度大当り図柄乱数値を取得し、該大当り図柄乱数値に従って、判定行程で選出図柄を確定表示する制御内容を備えたことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
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