JP2004208098A - ソフトウェア無線機 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な回線品質で無線通信を行うことができるソフトウェア無線機を提供する。
【解決手段】複数の通信方式を選択的に用いて無線通信を行うソフトウェア無線機であって、無線通信回線を介して信号を送受信する無線部と、無線部が送受信する信号を処理する信号処理部と、信号処理部の通信方式を変化させながら、回線品質評価用データを無線部が送信する信号に付加して無線部に送信させ、回線品質評価用データが付加された信号に対応して無線部が外部から受信した信号に基づいて、複数の通信方式のそれぞれにおける回線品質を評価して回線品質が良好な通信方式を選択し、選択した通信方式に信号処理部を設定する制御部とを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】複数の通信方式を選択的に用いて無線通信を行うソフトウェア無線機であって、無線通信回線を介して信号を送受信する無線部と、無線部が送受信する信号を処理する信号処理部と、信号処理部の通信方式を変化させながら、回線品質評価用データを無線部が送信する信号に付加して無線部に送信させ、回線品質評価用データが付加された信号に対応して無線部が外部から受信した信号に基づいて、複数の通信方式のそれぞれにおける回線品質を評価して回線品質が良好な通信方式を選択し、選択した通信方式に信号処理部を設定する制御部とを備える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトウェア無線機に関する。特に本発明は、複数の通信制御プログラムに基づく複数の通信方式のいずれかにより通信を行うソフトウェア無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ソフトウェア無線機は、ハードウェアリソースにより実行する通信制御プログラムを変更することにより、複数の通信方式に基づく通信を1台の無線機器で実現する。即ち、ソフトウェア無線機は、複数の通信制御プログラムを無線機器自体に記録して変更することや、外部から通信制御プログラムを取得して変更することにより通信方式を選択して、異なる複数の通信サービスを受けることができる。そして、近年各通信機器会社において研究、開発が急速に進められている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図1は、従来の技術に係るソフトウェア無線機10の構成の一例を示す。ソフトウェア無線機10は、アンテナ12、共用器14、無線部16、信号処理部18、及び統括制御部20を備える。無線部16は、受信増幅器22、受信RF回路24、送信増幅器26、及び送信RF回路28を有する。
【0004】
統括制御部20は、受信RF回路24、送信RF回路28、信号処理部18の変復調器を所望の搬送周波数及び通信方式に対応するように設定する。受信RF回路24は、ミキサ回路の搬送波周波数が所望の受信周波数に設定され、送信RF回路28は、ミキサ回路の搬送波周波数が所望の送信周波数に設定される。また、信号処理部18は、送受信処理に関するパラメータや、変復調処理を実行する通信制御プログラムを統括制御部20から取得し、所望の通信方式の変復調処理を行えるように設定される。そして、ソフトウェア無線機10は、所望の通信方式を用いて外部の無線機器と無線通信を行う。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−331911号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術に係るソフトウェア無線機10では、通信相手機器に合わせて搬送波周波数及び通信方式を設定する、又は予め登録されているチャネルを選択することにより搬送波周波数及び通信方式を設定することにより、ユーザが設定しなければならない。そのため、ユーザは、通信相手機器が利用可能な搬送波周波数及び通信方式を予め知っている必要がある。
【0007】
また、従来の技術に係るソフトウェア無線機では、周囲の自然環境、他のユーザによる無線通信の時系列に変化する外乱要因や、ソフトウェア無線機が複数のアンテナを有する場合のアンテナ間の回り込み等の影響により、良好な回線品質を常に保証することが困難である。さらに、ソフトウェア無線機が移動しながら使用される場合には、地形、建物の有無、周囲の電波環境等の外的要因が刻々と変化するため、フェージング対策や干渉対策が必要であり、良好な回線品質を常に保証することがさらに困難である。
【0008】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできるソフトウェア無線機を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1の形態によると、複数の通信方式を選択的に用いて無線通信を行うソフトウェア無線機であって、無線通信回線を介して信号を送受信する無線部と、無線部が送受信する信号を処理する信号処理部と、信号処理部の通信方式を変化させながら、回線品質評価用データを無線部が送信する信号に付加して無線部に送信させ、回線品質評価用データが付加された信号に対応して無線部が外部から受信した信号に基づいて、複数の通信方式のそれぞれにおける回線品質を評価して回線品質が良好な通信方式を選択し、選択した通信方式に信号処理部を設定する制御部とを備える。
【0010】
通信相手機器に対応づけて、通信相手機器の通信方式を格納する通信方式格納部をさらに備え、制御部は、ユーザによって通信相手機器が選択された場合に、選択された通信相手機器に対応づけて通信方式格納部が格納する通信方式に、信号処理部を設定してもよい。
【0011】
当該ソフトウェア無線機がを送受信する場合、制御部は、無線部が送信した信号と受信した信号とを比較し、音声歪率に基づいて回線品質を評価してもよい。当該ソフトウェア無線機がデータ情報を送受信する場合、制御部は、無線部が送信した信号と受信した信号と比較し、誤り率に基づいて回線品質を評価してもよい。
【0012】
制御部は、通信相手機器の通信方式を設定するための制御情報を含む回線品質評価用データを無線部が送信する信号に付加し、通信相手機器の通信方式を設定してもよい。
【0013】
当該ソフトウェア無線機が所定の通信方式を用いて音声情報又はデータ情報の通信中である場合に、制御部は、無線部が送信する信号に回線品質評価用データを付加して、所定の通信方式の他の通信方式の回線品質を評価し、所定の通信方式より他の通信方式の回線品質が良好である場合、他の通信方式に信号処理部を設定してもよい。
【0014】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
図2は、本発明の一実施形態に係るソフトウェア無線機100の構成の一例を示す。ソフトウェア無線機100は、アンテナ102、共用器104、無線部106、信号処理部108、自動回線制御部110、統括制御部112、及び通信方式格納部113を備える。無線部106は、受信増幅器114、受信RF回路116、送信増幅器118、及び送信RF回路120を有する。自動回線制御部110及び統括制御部112は、本発明の制御部の一例であり、自動回線制御部110及び統括制御部112が連携して本発明の制御部として機能してもよい。
【0017】
図3は、通信方式格納部113の構成の一例を示す。通信方式格納部113は、例えば物理メモリであり、ソフトウェア無線機100と通信を行う通信相手機器の識別情報である機器識別情報に対応づけて、機器識別情報で識別される通信相手機器が利用可能な通信方式を格納する。機器識別情報は、例えば通信相手機器の電話番号、論理アドレス、物理アドレス等である。また、通信方式は、PDS(Personal Digital Cellular)、PHS(Personal Handyphone System)、IMT−2000等である。
【0018】
以下、図2及び図3を参照してソフトウェア無線機100の動作を説明する。統括制御部112は、無線部106、信号処理部108、及び自動回線制御部110を統括的に制御する。また、統括制御部112は、ユーザによって選択された通信相手機器に対応づけて通信方式格納部113が格納する通信方式に基づいて、当該通信方式を用いて無線通信を行うことができるように無線部106及び信号処理部108を設定する。具体的には、統括制御部112は、受信RF回路116及び送信RF回路120の搬送波周波数を設定し、信号処理部108に通信制御プログラムを供給する。また、統括制御部112は、回線品質の評価を行うよう自動回線制御部110に対して指示を送る。また、統括制御部112は、LAN、WAN、インターネット等の外部のネットワークから、信号処理部108に供給する通信制御プログラムを取得する。
【0019】
無線部106は、無線通信回線を介して信号を送受信する。具体的には、受信増幅器114は、例えばLNA(Low Noise Amplifier)であり、アンテナ102が受信した信号を共用器104を介して取得して増幅する。そして、受信RF回路116は、統括制御部112によって設定された搬送波周波数に基づいて、受信増幅器114が増幅した信号の周波数をミキサ回路により変換し、信号処理部108に供給する。また、送信RF回路120は、統括制御部112によって設定された搬送波周波数に基づいて、信号処理部108から取得した信号の主は数をミキサ回路により変換し、送信増幅器118に供給する。そして、受信増幅器114は、例えばPA(Power Amplifier)であり、送信RF回路120が周波数を変換した信号を増幅し、共用器104を介してアンテナ102から送信する。
【0020】
信号処理部108は、無線部106が送受信する信号を処理する。具体的には、信号処理部108は、統括制御部112から取得した通信プログラムに基づいて、受信RF回路116から取得した信号の復調処理を行う。また、信号処理部108は、統括制御部112から取得した通信プログラムに基づいて、送信RF回路120に供給する信号の変調処理を行う。
【0021】
次に、通信相手機器が利用可能な搬送波周波数及び通信方式の組み合わせが1組の場合、例えば通信相手機器が図2に示す機器識別情報Aで識別される機器である場合のソフトウェア無線機100の動作について説明する。
【0022】
ユーザによって通信相手機器が選択されると、統括制御部112は、選択された通信相手機器に対応づけて通信方式格納部113が格納する通信方式を読み出し、無線部106を所定の搬送波周波数に設定し、信号処理部108を当該通信方式に設定する。そして、自動回線制御部110又は統括制御部112は、当該通信方式における回線の品質を評価するための回線品質評価用データを生成して信号処理部108に供給し、信号処理部108は、回線品質評価用データを無線部106が送信する信号に付加し、無線部106に送信させる。また、回線品質評価用データは、通信相手機器を当該通信方式に設定するための制御情報を含み、自動回線制御部110又は統括制御部112は、回線品質評価用データを無線部106に送信させることにより通信相手機器の通信方式を設定する。そして、通信相手機器は、回線品質評価用データが含む制御情報に基づいて当該通信方式に設定され、受信した信号を折り返し送信する。
【0023】
そして、無線部106は、回線品質評価データが付加された信号をアンテナ102及び共用器104を介して通信相手機器から受信して信号処理部108に供給する。信号処理部108は、復調処理等の所定の信号処理を行い、自動回線制御部110に供給する。自動回線制御部110は、回線品質評価データを付加して送信した信号と、回線品質評価データを付加した信号に対応する受信した信号とを比較して回線品質を評価する。ソフトウェア無線機100が音声情報を送受信する通信方式の場合、自動回線制御部110は、送信した信号と受信した信号とを比較し、音声歪率に基づいて回線品質を評価してもよい。また、ソフトウェア無線機100がデータ情報を送受信する通信方式の場合、自動回線制御部110は、送信した信号と受信した信号とを比較し、誤り率に基づいて回線品質を評価してもよい。また、自動回線制御部110は、音声歪率又は誤り率の閾値を予め保持し、音声歪率又は誤り率と閾値とを比較することにより、回線品質の良否を判定してもよい。そして、自動回線制御部110又は統括制御部112は、回線品質の良否をユーザに通知する。
【0024】
次に、通信相手機器が利用可能な搬送波周波数及び通信方式の組み合わせが複数ある場合、例えば通信相手端末が図2に示す機器識別情報Cで識別される機器である場合のソフトウェア無線機100の動作について説明する。
【0025】
ユーザによって通信相手機器が選択されると、統括制御部112は、選択された通信相手機器に対応づけて通信方式格納部113が格納する複数の通信方式を順に読み出す。そして、ソフトウェア無線機100は、上述した通信相手機器が利用可能な搬送波周波数及び通信方式の組み合わせが1つの場合と同様に、搬送波周波数及び通信方式のそれぞれの組み合わせにおける回線品質を評価する。そして、回線品質が良好な搬送波周波数及び通信方式を選択して無線部106及び信号処理部108を設定する。
【0026】
即ち、自動回線制御部110は、統括制御部112と連携して、無線部106及び信号処理部108の搬送波周波数及び通信方式を変化させながら、回線品質評価用データを無線部106は送信する信号に付加して無線部106に送信させ、回線品質評価データが付加された信号に対応して無線部106が外部から受信した信号に基づいて、複数の通信方式の複数の搬送波周波数のそれぞれにおける回線品質を評価して回線品質が良好な搬送波周波数及び通信方式を選択し、選択した搬送波周波数及び通信方式に無線部106及び信号処理部108を設定する。
【0027】
搬送波周波数及び通信方式のそれぞれの組み合わせにおける回線品質を評価することにより、隣接する通信機器が利用するチャネルとの重複、干渉等による通信障害を生じず、回線品質が良好な搬送波周波数及び通信方式を選択することができる。そのため、外的要因の影響を受け難く、通信相手機器との間で回線品質が良好な無線通信回線を確立することができる。
【0028】
また、ソフトウェア無線機100が所定の通信方式を用いて音声情報又はデータ情報の通信中である場合、又は外的要因により通信が切断された場合に、自動回線制御部110は、無線部が送信する信号に回線品質評価用データを付加し、所定の通信方式の他の通信方式の回線品質を評価し、所定の通信方式より他の通信方式の回線品質が良好である場合、他の通信方式に信号処理部108を設定してもよい。
【0029】
自動回線制御部110が通話中定期的に回線品質評価用データを送信させることにより回線品質の評価を行い、回線品質が一定時間以上所定値以下である場合等に、回線品質が良好な通信方式を自動的に切り換えることができる。そのため、ユーザが操作を行うことなく、通信相手機器との間で回線品質が良好な無線通信回線を維持することができる。
【0030】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0031】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、良好な回線品質で無線通信を行うことができるソフトウェア無線機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術に係るソフトウェア無線機10の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るソフトウェア無線機100の構成を示す図である。
【図3】通信方式格納部113の構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
100 ソフトウェア無線機
102 アンテナ
104 共用器
106 無線部
108 信号処理部
110 自動回線制御部
112 統括制御部
113 通信方式格納部
114 受信増幅器
116 受信RF回路
118 送信増幅器
120 送信RF回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトウェア無線機に関する。特に本発明は、複数の通信制御プログラムに基づく複数の通信方式のいずれかにより通信を行うソフトウェア無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ソフトウェア無線機は、ハードウェアリソースにより実行する通信制御プログラムを変更することにより、複数の通信方式に基づく通信を1台の無線機器で実現する。即ち、ソフトウェア無線機は、複数の通信制御プログラムを無線機器自体に記録して変更することや、外部から通信制御プログラムを取得して変更することにより通信方式を選択して、異なる複数の通信サービスを受けることができる。そして、近年各通信機器会社において研究、開発が急速に進められている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図1は、従来の技術に係るソフトウェア無線機10の構成の一例を示す。ソフトウェア無線機10は、アンテナ12、共用器14、無線部16、信号処理部18、及び統括制御部20を備える。無線部16は、受信増幅器22、受信RF回路24、送信増幅器26、及び送信RF回路28を有する。
【0004】
統括制御部20は、受信RF回路24、送信RF回路28、信号処理部18の変復調器を所望の搬送周波数及び通信方式に対応するように設定する。受信RF回路24は、ミキサ回路の搬送波周波数が所望の受信周波数に設定され、送信RF回路28は、ミキサ回路の搬送波周波数が所望の送信周波数に設定される。また、信号処理部18は、送受信処理に関するパラメータや、変復調処理を実行する通信制御プログラムを統括制御部20から取得し、所望の通信方式の変復調処理を行えるように設定される。そして、ソフトウェア無線機10は、所望の通信方式を用いて外部の無線機器と無線通信を行う。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−331911号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術に係るソフトウェア無線機10では、通信相手機器に合わせて搬送波周波数及び通信方式を設定する、又は予め登録されているチャネルを選択することにより搬送波周波数及び通信方式を設定することにより、ユーザが設定しなければならない。そのため、ユーザは、通信相手機器が利用可能な搬送波周波数及び通信方式を予め知っている必要がある。
【0007】
また、従来の技術に係るソフトウェア無線機では、周囲の自然環境、他のユーザによる無線通信の時系列に変化する外乱要因や、ソフトウェア無線機が複数のアンテナを有する場合のアンテナ間の回り込み等の影響により、良好な回線品質を常に保証することが困難である。さらに、ソフトウェア無線機が移動しながら使用される場合には、地形、建物の有無、周囲の電波環境等の外的要因が刻々と変化するため、フェージング対策や干渉対策が必要であり、良好な回線品質を常に保証することがさらに困難である。
【0008】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできるソフトウェア無線機を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1の形態によると、複数の通信方式を選択的に用いて無線通信を行うソフトウェア無線機であって、無線通信回線を介して信号を送受信する無線部と、無線部が送受信する信号を処理する信号処理部と、信号処理部の通信方式を変化させながら、回線品質評価用データを無線部が送信する信号に付加して無線部に送信させ、回線品質評価用データが付加された信号に対応して無線部が外部から受信した信号に基づいて、複数の通信方式のそれぞれにおける回線品質を評価して回線品質が良好な通信方式を選択し、選択した通信方式に信号処理部を設定する制御部とを備える。
【0010】
通信相手機器に対応づけて、通信相手機器の通信方式を格納する通信方式格納部をさらに備え、制御部は、ユーザによって通信相手機器が選択された場合に、選択された通信相手機器に対応づけて通信方式格納部が格納する通信方式に、信号処理部を設定してもよい。
【0011】
当該ソフトウェア無線機がを送受信する場合、制御部は、無線部が送信した信号と受信した信号とを比較し、音声歪率に基づいて回線品質を評価してもよい。当該ソフトウェア無線機がデータ情報を送受信する場合、制御部は、無線部が送信した信号と受信した信号と比較し、誤り率に基づいて回線品質を評価してもよい。
【0012】
制御部は、通信相手機器の通信方式を設定するための制御情報を含む回線品質評価用データを無線部が送信する信号に付加し、通信相手機器の通信方式を設定してもよい。
【0013】
当該ソフトウェア無線機が所定の通信方式を用いて音声情報又はデータ情報の通信中である場合に、制御部は、無線部が送信する信号に回線品質評価用データを付加して、所定の通信方式の他の通信方式の回線品質を評価し、所定の通信方式より他の通信方式の回線品質が良好である場合、他の通信方式に信号処理部を設定してもよい。
【0014】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
図2は、本発明の一実施形態に係るソフトウェア無線機100の構成の一例を示す。ソフトウェア無線機100は、アンテナ102、共用器104、無線部106、信号処理部108、自動回線制御部110、統括制御部112、及び通信方式格納部113を備える。無線部106は、受信増幅器114、受信RF回路116、送信増幅器118、及び送信RF回路120を有する。自動回線制御部110及び統括制御部112は、本発明の制御部の一例であり、自動回線制御部110及び統括制御部112が連携して本発明の制御部として機能してもよい。
【0017】
図3は、通信方式格納部113の構成の一例を示す。通信方式格納部113は、例えば物理メモリであり、ソフトウェア無線機100と通信を行う通信相手機器の識別情報である機器識別情報に対応づけて、機器識別情報で識別される通信相手機器が利用可能な通信方式を格納する。機器識別情報は、例えば通信相手機器の電話番号、論理アドレス、物理アドレス等である。また、通信方式は、PDS(Personal Digital Cellular)、PHS(Personal Handyphone System)、IMT−2000等である。
【0018】
以下、図2及び図3を参照してソフトウェア無線機100の動作を説明する。統括制御部112は、無線部106、信号処理部108、及び自動回線制御部110を統括的に制御する。また、統括制御部112は、ユーザによって選択された通信相手機器に対応づけて通信方式格納部113が格納する通信方式に基づいて、当該通信方式を用いて無線通信を行うことができるように無線部106及び信号処理部108を設定する。具体的には、統括制御部112は、受信RF回路116及び送信RF回路120の搬送波周波数を設定し、信号処理部108に通信制御プログラムを供給する。また、統括制御部112は、回線品質の評価を行うよう自動回線制御部110に対して指示を送る。また、統括制御部112は、LAN、WAN、インターネット等の外部のネットワークから、信号処理部108に供給する通信制御プログラムを取得する。
【0019】
無線部106は、無線通信回線を介して信号を送受信する。具体的には、受信増幅器114は、例えばLNA(Low Noise Amplifier)であり、アンテナ102が受信した信号を共用器104を介して取得して増幅する。そして、受信RF回路116は、統括制御部112によって設定された搬送波周波数に基づいて、受信増幅器114が増幅した信号の周波数をミキサ回路により変換し、信号処理部108に供給する。また、送信RF回路120は、統括制御部112によって設定された搬送波周波数に基づいて、信号処理部108から取得した信号の主は数をミキサ回路により変換し、送信増幅器118に供給する。そして、受信増幅器114は、例えばPA(Power Amplifier)であり、送信RF回路120が周波数を変換した信号を増幅し、共用器104を介してアンテナ102から送信する。
【0020】
信号処理部108は、無線部106が送受信する信号を処理する。具体的には、信号処理部108は、統括制御部112から取得した通信プログラムに基づいて、受信RF回路116から取得した信号の復調処理を行う。また、信号処理部108は、統括制御部112から取得した通信プログラムに基づいて、送信RF回路120に供給する信号の変調処理を行う。
【0021】
次に、通信相手機器が利用可能な搬送波周波数及び通信方式の組み合わせが1組の場合、例えば通信相手機器が図2に示す機器識別情報Aで識別される機器である場合のソフトウェア無線機100の動作について説明する。
【0022】
ユーザによって通信相手機器が選択されると、統括制御部112は、選択された通信相手機器に対応づけて通信方式格納部113が格納する通信方式を読み出し、無線部106を所定の搬送波周波数に設定し、信号処理部108を当該通信方式に設定する。そして、自動回線制御部110又は統括制御部112は、当該通信方式における回線の品質を評価するための回線品質評価用データを生成して信号処理部108に供給し、信号処理部108は、回線品質評価用データを無線部106が送信する信号に付加し、無線部106に送信させる。また、回線品質評価用データは、通信相手機器を当該通信方式に設定するための制御情報を含み、自動回線制御部110又は統括制御部112は、回線品質評価用データを無線部106に送信させることにより通信相手機器の通信方式を設定する。そして、通信相手機器は、回線品質評価用データが含む制御情報に基づいて当該通信方式に設定され、受信した信号を折り返し送信する。
【0023】
そして、無線部106は、回線品質評価データが付加された信号をアンテナ102及び共用器104を介して通信相手機器から受信して信号処理部108に供給する。信号処理部108は、復調処理等の所定の信号処理を行い、自動回線制御部110に供給する。自動回線制御部110は、回線品質評価データを付加して送信した信号と、回線品質評価データを付加した信号に対応する受信した信号とを比較して回線品質を評価する。ソフトウェア無線機100が音声情報を送受信する通信方式の場合、自動回線制御部110は、送信した信号と受信した信号とを比較し、音声歪率に基づいて回線品質を評価してもよい。また、ソフトウェア無線機100がデータ情報を送受信する通信方式の場合、自動回線制御部110は、送信した信号と受信した信号とを比較し、誤り率に基づいて回線品質を評価してもよい。また、自動回線制御部110は、音声歪率又は誤り率の閾値を予め保持し、音声歪率又は誤り率と閾値とを比較することにより、回線品質の良否を判定してもよい。そして、自動回線制御部110又は統括制御部112は、回線品質の良否をユーザに通知する。
【0024】
次に、通信相手機器が利用可能な搬送波周波数及び通信方式の組み合わせが複数ある場合、例えば通信相手端末が図2に示す機器識別情報Cで識別される機器である場合のソフトウェア無線機100の動作について説明する。
【0025】
ユーザによって通信相手機器が選択されると、統括制御部112は、選択された通信相手機器に対応づけて通信方式格納部113が格納する複数の通信方式を順に読み出す。そして、ソフトウェア無線機100は、上述した通信相手機器が利用可能な搬送波周波数及び通信方式の組み合わせが1つの場合と同様に、搬送波周波数及び通信方式のそれぞれの組み合わせにおける回線品質を評価する。そして、回線品質が良好な搬送波周波数及び通信方式を選択して無線部106及び信号処理部108を設定する。
【0026】
即ち、自動回線制御部110は、統括制御部112と連携して、無線部106及び信号処理部108の搬送波周波数及び通信方式を変化させながら、回線品質評価用データを無線部106は送信する信号に付加して無線部106に送信させ、回線品質評価データが付加された信号に対応して無線部106が外部から受信した信号に基づいて、複数の通信方式の複数の搬送波周波数のそれぞれにおける回線品質を評価して回線品質が良好な搬送波周波数及び通信方式を選択し、選択した搬送波周波数及び通信方式に無線部106及び信号処理部108を設定する。
【0027】
搬送波周波数及び通信方式のそれぞれの組み合わせにおける回線品質を評価することにより、隣接する通信機器が利用するチャネルとの重複、干渉等による通信障害を生じず、回線品質が良好な搬送波周波数及び通信方式を選択することができる。そのため、外的要因の影響を受け難く、通信相手機器との間で回線品質が良好な無線通信回線を確立することができる。
【0028】
また、ソフトウェア無線機100が所定の通信方式を用いて音声情報又はデータ情報の通信中である場合、又は外的要因により通信が切断された場合に、自動回線制御部110は、無線部が送信する信号に回線品質評価用データを付加し、所定の通信方式の他の通信方式の回線品質を評価し、所定の通信方式より他の通信方式の回線品質が良好である場合、他の通信方式に信号処理部108を設定してもよい。
【0029】
自動回線制御部110が通話中定期的に回線品質評価用データを送信させることにより回線品質の評価を行い、回線品質が一定時間以上所定値以下である場合等に、回線品質が良好な通信方式を自動的に切り換えることができる。そのため、ユーザが操作を行うことなく、通信相手機器との間で回線品質が良好な無線通信回線を維持することができる。
【0030】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0031】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、良好な回線品質で無線通信を行うことができるソフトウェア無線機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術に係るソフトウェア無線機10の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るソフトウェア無線機100の構成を示す図である。
【図3】通信方式格納部113の構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
100 ソフトウェア無線機
102 アンテナ
104 共用器
106 無線部
108 信号処理部
110 自動回線制御部
112 統括制御部
113 通信方式格納部
114 受信増幅器
116 受信RF回路
118 送信増幅器
120 送信RF回路
Claims (1)
- 複数の通信方式を選択的に用いて無線通信を行うソフトウェア無線機であって、
無線通信回線を介して信号を送受信する無線部と、
前記無線部が送受信する信号を処理する信号処理部と、
前記信号処理部の通信方式を変化させながら、回線品質評価用データを前記無線部が送信する信号に付加して前記無線部に送信させ、前記回線品質評価用データが付加された信号に対応して前記無線部が外部から受信した信号に基づいて、前記複数の通信方式のそれぞれにおける回線品質を評価して回線品質が良好な通信方式を選択し、選択した前記通信方式に前記信号処理部を設定する制御部と
を備えることを特徴とするソフトウェア無線機。
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Publications (1)
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- 2002-12-26 JP JP2002375833A patent/JP2004208098A/ja active Pending
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