JP2004207776A - 伝送帯域自動切替制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定帯域伝送路を利用して、100BASE−TX等のLANデータのコネクションレス型通信と、電話・テレビ電話等のコネクション型通信とを混在して通信する際に、コネクションレス型通信のオーバーフローを軽減する。
【解決手段】自局側の帯域自動切替制御装置30aは、100BASE−TXデータを送信しようとする際、CH1−CH7入力ポートの空きポートを監視し、空きポート情報を、無線機4aおよび固定帯域伝送路100を介して対局側の帯域自動切替制御装置30bに通知する。そして、自局側と対局側の帯域自動切替制御装置30a,30bが、空きポート情報に応じてCH1−CH7固定帯域通信ポートの割り当てを、同期して100BASE−TXデータ送受信用に変更し、コネクションレス型通信の伝送帯域を拡大する。
【選択図】図1
【解決手段】自局側の帯域自動切替制御装置30aは、100BASE−TXデータを送信しようとする際、CH1−CH7入力ポートの空きポートを監視し、空きポート情報を、無線機4aおよび固定帯域伝送路100を介して対局側の帯域自動切替制御装置30bに通知する。そして、自局側と対局側の帯域自動切替制御装置30a,30bが、空きポート情報に応じてCH1−CH7固定帯域通信ポートの割り当てを、同期して100BASE−TXデータ送受信用に変更し、コネクションレス型通信の伝送帯域を拡大する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コネクション型通信が必要とされる電話(テレビ電話を含む),ファクシミリ,テレビ会議等の通信と、コネクションレス型のインターネットやLAN(Local Area Network)等の通信とを多重化して伝送可能な多重伝送装置に適用して好適な伝送帯域自動切替制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電話(テレビ電話を含む),ファクシミリ,テレビ会議等の通信と、低速のデータ回線やLAN等の通信とを多重化して伝送可能な多重伝送装置を利用したシステムが実用化されている。
【0003】
図14は、このようなシステムを具現化した従来技術に係る、マイクロ波多重無線システム2のブロック図を示している。
【0004】
このマイクロ波多重無線システム2は、地点Aと地点B間を、無線機4a,4bを通じて、たとえば6.3[Mbps]×4=25.2[Mbps]の情報をマイクロ波で双方向通信する構成とされている。
【0005】
マイクロ波多重無線システム2は、現在のところ、3[Mbps]−208[Mbps]の範囲で規格化されている(日本国では、非特許文献1参照)。
【0006】
この場合、地点A,Bにおける端末として、電話機6a,6b、テレビ電話8a,8b、サーバ10a,10bおよびパーソナルコンピュータ12a,12b等が配置される。
【0007】
電話機6a,6bは、それぞれ交換機14a,14bを経由し端局装置16a,16bを介して無線機4a,4bに接続される。また、テレビ電話8a,8bは、MPEG2CODEC回路18a,18bを経由し端局装置16a,16bを介して無線機4a,4bに接続される。さらに、サーバ10a,10bは端局装置16a、16bを介して無線機4a,4bに接続され、パーソナルコンピュータ12a,12bは、LAN20a,20bを経由し端局装置16a,16bを介して無線機4a,4bに接続される。
【0008】
このように構成されるマイクロ波多重無線システム2は、現在、一度、経路の設定、いわゆる呼設定を行うと、呼終了まで同じ通信経路を使用して伝送するコネクション型通信となっている。
【0009】
データの伝送速度(この明細書中では、データの伝送帯域と同じ意味)は、電話機6a,6bの音声ではPCM符号化された64[kbps]、テレビ電話8a,8bの画像ではMPEG2CODEC回路18a,18bで符号化した6.3[Mbps]、パーソナルコンピュータ12a,12bやサーバ10a,10bのLANなどのデータ通信では1.5−6.3[Mbps]となっている。このように、データ伝送帯域が異なるデジタルメディアのデジタルデータの多重化が、端局装置16a,16bで行われる。なお、MPEG2CODEC回路18a,18bのデータは、H.261CODECで符号化した1.5[Mbps]データ、その他MPEG1,MPEG4画像などのデータの場合もある。
【0010】
すなわち、送信の際、端局装置16a,16bは、上述した64[kbps]データ、6.3[Mbps]データ、および1.5[Mbps]データを、それぞれ固定帯域である、1.544[Mbps],32.064[Mbps],97.728[Mbps],2.048[Mbps],8.448[Mbps],34.368[Mbps],51.840[Mbps],155.520[Mbps]等のいずれかの固定帯域に規格化された速度のデータ複数本に変換し、無線機4a,4bとインタフェースして伝送している。
【0011】
このように、この従来技術に係る多重無線システム2は、IP(Internet Protocol)技術を使用しない、いわゆるSTM(Synchronous Transfer Mode)伝送技術を採用している。
【0012】
【非特許文献1】
国土交通省(旧建設省)「6.5GHz帯128QAM多重無線装置仕様書」建電通仕(国電通仕)第48号、平成12年7月4日制定、p.1−p.18
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近時、IP技術が進展し、音声はIP電話、画像やデータ通信もIPアドレスをつけたインターネット通信が浸透しつつある。つまり、あらゆる端末装置が徐々にIPアドレスを有するIP化端末になりつつある。
【0014】
このような市場の要請に応えるための多重無線装置として、現時点では、実用化されていないが、上述したコネクション型通信に係わるSTMインタフェースに加えて、コネクションレス型通信に係わる10BASE−T,100BASE−TXなどのLANインタフェースを混在させた無線装置を構築することが考えられる。
【0015】
一例として、26[Mbps]で16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)多重無線装置では、従来は、6.3[Mbps]インタフェース4系列を具備していたが、この4系列を、STMインタフェース用の6.3[Mbps]の2系列と、LANインタフェースである100BASE−TXに、6.3[Mbps]の残りの2系列分=13[Mbps]相当を割り当てて、混在させた多重無線装置が考えられる。
【0016】
しかしながら、このように混在させた場合、100BASE−TXの信号を2地点A,B間で中継する際に、たとえば多重無線装置で伝送可能なデータ伝送速度(伝送帯域)である13[Mbps]相当が、100BASE−TXの伝送速度(伝送帯域)である約100[Mbps]よりも小さいため、端末が一斉にアクセスする等、無線機4a,4bに入力されるデータ速度が一時的に速くなる場合には、無線機4a,4bの入力端で瞬間的に13[Mbps]の速度を超過し、いわゆるオーバーフローが発生してデータが欠損するという問題がある。
【0017】
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、コネクションレス型通信とコネクション型通信とが混在する伝送装置において、コネクションレス型通信におけるオーバーフローを軽減することを可能とする伝送帯域自動切替制御装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この項では、理解の容易化のために添付図面中の符号を付けて説明する。したがって、この項に記載した内容がその符号を付けたものに限定して解釈されるものではない。
【0019】
この発明の伝送帯域自動切替制御装置(30a,30b)は、コネクションレス型通信ポート(58s,58r)と複数のコネクション型通信ポート(51s−57s,51r−57r)とを有する一方の入出力ポート群(50)と、前記コネクションレス型通信用あるいは前記コネクション型通信用のいずれかに割り当てられる複数の固定帯域通信ポート(61s−67s、61r−67r)を有する他方の入出力ポート群(60)と、前記複数のコネクション型通信ポート中の空きポートを監視し、空きポート情報を前記固定帯域通信ポートおよび固定帯域伝送路(100)を介して送信先に通知するとともに、前記空きポート情報に応じて前記複数の固定帯域通信ポートの送信側の割り当てを変更する送信制御部(121−127,86,72)と、前記空きポート情報を受信し、受信した空きポート情報に応じて、前記複数の固定帯域通信ポートの受信側の割り当てを変更する受信制御部(74,110)とを備えることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、送信制御部により、前記複数のコネクション型通信ポート中の空きポートを監視し、空きポート情報を前記固定帯域通信ポートおよび固定帯域伝送路を介して送信先に通知するとともに、前記空きポート情報に応じて前記複数の固定帯域通信ポートの送信側の割り当てを変更し、受信制御部により、前記空きポート情報を受信し、受信した空きポート情報に応じて、前記複数の固定帯域通信ポートの受信側の割り当てを変更するようにしているので、空いているコネクション型通信ポート用として割り当てられていた固定帯域通信ポートをコネクションレス型の通信に使用することが可能となり、コネクションレス型通信におけるオーバーフローを軽減することができる。
【0021】
たとえば、前記送信制御部と前記受信制御部は、前記複数の固定帯域通信ポートの割り当てを変更し、コネクションレス型通信用の伝送帯域をn(1<n≦固定帯域に対応する倍数)倍に変更した通信時間帯においては、前記コネクションレス型通信用データをn倍速に変換して送受信すればよい。
【0022】
また、前記送信制御部は、前記空きポート情報を前記送信先に通知する際、前記各固定帯域伝送路(100)に、それぞれが複数のタイムスロットを有するフレームの複数からなるマルチフレーム単位でデータを送信し、かつ前記マルチフレームを構成する各フレームに少なくとも一つの前記空きポート情報を埋め込んだ制御情報用タイムスロット(TS48,TS98)を形成して送信し、さらに、前記空きポート情報を通知したマルチフレームの次のマルチフレームの送信開始時から前記複数の固定帯域通信ポートの割り当てを変更し、前記受信制御部は、前記空きポート情報を受信したマルチフレームの次のマルチフレームの受信開始時から前記複数の固定帯域通信ポートの割り当てを変更して、送受信の固定帯域通信ポートの割り当て変更時を同期させることができる。
【0023】
なお、固定帯域伝送路は、無線伝送路(100)に限らず、この無線伝送路、光伝送路(100F)あるいは有線伝送路(100M)の少なくとも一つの伝送路が含まれるように構成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0025】
なお、以下に参照する図面において、上記図14に示したものと対応するものには同一の符号を付ける。
【0026】
図1は、この実施形態に係る伝送帯域自動切替制御装置(単に帯域自動切替制御装置ともいう。)30a,30bを含むマイクロ波多重無線システム32のブロック図を示している。
【0027】
この実施形態に係るマイクロ波多重無線システム32は、地点Aと地点B間を、無線機4a,4bを通じて、たとえば6.3[Mbps]×8=50.4[Mbps]の情報をマイクロ波多重の無線で双方向通信可能な固定帯域伝送路100の構成とされている。
【0028】
なお、6.3[Mbps]は、例であり、これに代えて、1.544[Mbps],32.064[Mbps],97.728[Mbps],2.048[Mbps],8.448[Mbps],34.368[Mbps],51.840[Mbps],155.520[Mbps]等とすることができる。
【0029】
また、双方向通信可能な固定帯域伝送路100は、無線機4a,4bを、図2の光多重伝送システム32Fに示すように、光伝送装置34a,34bに代替することで光多重伝送路である光ファイバ100Fを用いることも可能であり、あるいは図3の有線多重伝送システム32Mに示すように、多重化装置34c,34dに代替することで有線伝送路であるメタリックケーブル100Mを用いることも可能である。
【0030】
図1において、地点A,Bには、端末として、電話機6a,6b、テレビ電話8a,8b、サーバ10a,10bおよびパーソナルコンピュータ12a,12b等が、それぞれ配置される。これら各端末はIPアドレスを有している。また、LAN端末としても機能しているサーバ10a,10bおよびパーソナルコンピュータ12a,12bは、さらにMAC(Media Access Control)アドレスを有している。
【0031】
電話機6a,6bは、それぞれ端局装置16a,16bおよび帯域自動切替制御装置30a,30bを介して無線機4a,4bに接続される、いわゆる音声2W(wire)の電話機であり、それぞれ64[kbps]の伝送速度を有する。
【0032】
また、テレビ電話8a,8bは、MPEG2CODEC(符号化・復号化)回路18a,18bと端局装置16a,16bを経由し帯域自動切替制御装置30a,30bを介して無線機4a,4bに接続される、1.5[Mbps]の伝送帯域を有する。
【0033】
さらに、インタフェースがそれぞれ100BASE−TXのサーバ10a,10bおよびパーソナルコンピュータ12a,12bのLAN20a,20bは、レイヤ3スイッチ(L3SW)17a,17bおよび帯域自動切替制御装置30a,30bを介して無線機4a,4bに接続される。
【0034】
なお、レイヤ3スイッチ17a,17bは、ネットワーク層(レイヤ3)でルーティング処理を高速に行うスイッチである。
【0035】
図4は、図1−図3のシステム中、帯域自動切替制御装置30a,30bの詳細な構成を示すブロック図である。この帯域自動切替制御装置30a,30bは、図1に示した端局装置16a,16bおよびレイヤ3スイッチ17a,17bに接続される一方の入出力ポート群50と、無線機4a,4bに接続される他方の入出力ポート群60と、送受信制御部70とを備えている。
【0036】
一方の入出力ポート群50は、レイヤ3スイッチ17a,17bに接続されるコネクションレス型通信ポートである100BASE−TXデータの入力ポート58sと出力ポート58rと、端局装置16a,16bに接続される7個(7対)のコネクション型通信ポートであるCH1−CH7送受信データの入出力ポート51s−57s,51r−57rから構成されている。
【0037】
他方の入出力ポート群60は、無線機4a,4bに接続されるコネクションレス型通信用に割り当てられたIP(Internet Protocol)データ用の送信ポートである出力ポート68sと受信ポートである入力ポート68rと、通常、コネクション型通信用に割り当てられ空きポートとなっているときにはコネクションレス型通信用に割り当てられる7個(7対)の送受信ポートである出力ポート61s−67sと入力ポート61r−67rから構成されている。
【0038】
送受信制御部70は、全体がPLD(プログラムロジックデバイス)、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、あるいはマイクロコンピュータ等により分割して、あるいは一体的に構成されるが、基本的には、IP送信データとCH1−CH7送信データに対する速度変換機能とタイミング発生機能と制御情報挿入機能とを有する送信制御部72と、IP受信データとCH1−CH7受信データに対する速度変換機能とフレーム同期機能と制御情報分離機能を有する受信制御部74とを備えている。
【0039】
この場合、送信制御部72には、基準クロック発生器76からフレームタイミング発生器78を通じて6.3[MHz]の基準クロックと、これを分周したフレームクロックが供給されている。なお、繁雑となり理解しにくくなるので図示はしていないが、6.3[MHz]の基準クロック等、必要なクロックが送受信制御部70を構成する各ブロックに供給されている。
【0040】
レイヤ3スイッチ17a,17bを介して供給される100BASE−TXの送信データは、入力ポート58sを通じて100BASE−TXインタフェース80に供給される。PHY部とGMI部とMAC処理部からなる100BASE−TXインタフェース80は、書込アドレスWRADRを発生し、送信バッファ82に8ビットデータ幅(8ビット幅という。)のIPデータとして順次記憶させる。
【0041】
送信バッファ82に記憶されたIPデータは、送信制御部72からの読出アドレスRDADRで読み出され、送信制御部72により制御情報が付加されたIP送信データとして出力ポート68sから無線機4a,4bに出力される。
【0042】
なお、送信制御部72は、固定帯域伝送路100の全8チャンネル中、後述する使用チャンネル数に応じてn倍速(この実施形態では、1倍速−8倍速)の読出アドレスRDADRを送信バッファ82に対して発生する。
【0043】
この場合、nの採りうる値は、固定帯域伝送路100の構成により異なる値となる。たとえば、固定帯域伝送路100が、52[Mbps]×1本と6.3[Mbps]×8本からなる帯域を有していた場合であって、平常時に、コネクションレス型のIPデータ伝送用として52[Mbps]×1本、コネクション型のデータ伝送用として6.3[Mbps]×8本が割り当てられていたとする。このとき、6.3[Mbps]が1本空いていた場合には、IPデータ伝送用として52[Mbps]×1本+6.3[Mbps]×1本と帯域を拡大すれば、nの値はn=(52+6.3)/52≒1.1となる。
【0044】
また、他の例として、平常時に、IPデータ用で6.3[Mbps]×1本、コネクション型のデータ伝送用で52[Mbps]×3本の組合せの固定帯域伝送路100である場合に、52[Mbps]×3本が空いていた場合に、nの値はn=(52×3+6.3)/6.3≒26倍になる。すなわち、nの値が固定帯域伝送路の構成により、n(1<n≦固定帯域の構成に対応する倍数)と異なることになる。
【0045】
この実施形態の場合において、1倍速の場合には、送信制御部72は、送信バッファ82から読み出した8ビットデータ列をラッチし、パラシリ(パラレル/シリアル)変換し、ビットストリームデータとして出力ポート68sに送り出す。
【0046】
また、送信制御部72は、2倍速以上の読出アドレスRDADRを発生したときには、空きポートとなっている対応する送信メモリスイッチ91−97を送信バッファ82側に切り替える。このとき、送信バッファ82からのIPデータは、速度変換データ挿入部101−107によりラッチされ、パラシリ変換されて、ビットストリームデータとして出力ポート61s−67sにタイミングを変えて送り出される。
【0047】
次に、端局装置16a,16bから出力されるコネクション型のCHI−CH7データは、CH1−CH7変換部121−127を通じて信号形式がバイポーラからユニポーラに変換されCH1−CH7データとして送信メモリスイッチ91−97の他方の入力ポートに供給される。送信メモリスイッチ91−97は、CH1−CH7データのシリパラ(シリアル/パラレル)変換を行いパラレルデータとして速度変換データ挿入部101−107に供給する。
【0048】
速度変換データ挿入部101−107は、パラレルデータをラッチしパラシリ変換し、ビットストリームデータとして出力ポート61s−67sに送り出す。
【0049】
なお、バイポーラの信号形式とは、2進符号(ビット)が「1」のときパルスを出力するが、パルス極性は、正負交互に出力されて「0」にもどる信号形式であり、ユニポーラの信号形式とは、2進符号(ビット)が「1」のとき正極性のパルスを出力し「0」にもどる信号形式である。
【0050】
上述したCH1−CH7変換部121−127は、CH1−CH7の送信データをバイポーラ形式からユニポーラ形式に変換するとともに、使用していない空きポートを検出するために、CH1−CH7送信データからCH1−CH7入力断信号{たとえば、各チャンネル毎に、送信データが一定期間供給されていないときには、レベル「1」となる2値信号(1ビットの信号)}を発生し、空きポート判定部86に供給する。
【0051】
空きポート判定部86は、CH1−CH7入力断信号に基づき、各CH1−CH7入力断信号がレベル「0」となっている期間が一定時間(任意の設定時間であるが、ここでは30秒)を経過したかどうかを監視タイマ87(この実施形態では、任意のチャンネルに割り当てることが可能な合計7個のタイマ)を使用して監視し、一定時間経過したときには空きポートである(送信データが流れていない)と判定して、そのチャンネルの入力ポート51s−57sが空いていることを表すレベル「1」の空きポート信号Pnを送信制御部72に供給する。
【0052】
送信制御部72は、後に詳しく説明するように、送信バッファ82から読み出したIPデータに、この空きポート信号Pnに対応する制御情報を挿入して(埋め込んで、あるいは付加して)、出力ポート68sを介して自局の無線機4a,4bに出力する。
【0053】
一方、対局の無線機4a,4bで受信された制御情報の付加されているIPデータ(前記自局の無線機4a,4bに出力されたIPデータと同一内容のデータ)は、入力ポート68rを介してフレーム同期機能と制御情報分離機能を有する受信制御部74に供給される。
【0054】
受信制御部74は、受信したIPデータから制御情報を抽出して制御情報の内容に応じて1倍速−8倍速の書込アドレスWRADRを受信バッファ84に対して発生するとともに、抽出した制御情報を多数決判定部110へ供給する。さらに受信制御部74は、制御情報を分離したIPデータをシリパラ変換してラッチして受信メモリスイッチ88の一方の入力ポートへ供給する。
【0055】
この場合、多数決判定部110は、制御情報の状態(空きポートとなっているチャンネル名とチャンネルの数)を多数決により判定する。すなわち、受信したIPデータを構成する各マルチフレーム(後述する。)に埋め込まれる5個の制御情報中、セットされている制御情報(フラグ)の数を数え、多数決を決める3個を計数したときに、後述する所定のタイミングで受信メモリスイッチ88をフレーム同期データ分離部111−117側に切り替える。
【0056】
フレーム同期データ分離部111−117は、マルチフレームに同期して、多数決判定部110の判定結果に従い、入力ポート61r−67rに供給されるCH1−CH7受信データからコネクションレス型のIPデータを分離しシリパラ変換してラッチし受信メモリスイッチ88の他方の入力ポートに供給する。
【0057】
受信メモリスイッチ88は、多数決判定部110からの書込データポート選択信号WPSに応じて入力ポートに供給されるIPデータを順次受信バッファ84側に流し、受信バッファ84は、受信制御部74から書込アドレスADRに対応してIPデータを書き込む。受信バッファ84に書き込まれたIPデータは、100BASE−TXインタフェース80からの読出アドレスRDADRで読み出され、出力ポート58r側にIPデータが出力される。出力されたIPデータは、レイヤ3スイッチ17a,17bにおいてMACアドレスあるいはIPアドレスが参照されて、対応するサーバ10a,10bあるいはパーソナルコンピュータ12a,12bへ送信される。
【0058】
上記のフレーム同期データ分離部111−117は、入力ポート61r−67rに供給される、コネクション型のCH1−CH7受信データをユニポーラ形式のままCH1−CH7変換部121−127にそれぞれ供給する。CH1−CH7変換部121−127は、信号形式をユニポーラからバイポーラに変換し、変換したCH1−CH7受信データを出力ポート51r−57rを通じて端局装置16a,16bに供給する。端局装置16a,16bは、CH1−CH7受信データをIPアドレスに対応する電話機6a,6bあるいはMPEG2CODEC回路18a,18bへ振り分ける。
【0059】
図5は、コネクションレス型通信のIPデータあるいは通常はコレクション型通信のCH1−CH7データの送信単位および受信単位である6.3[Mbps]用マルチフレームMFのフォーマットの一例を示している。
【0060】
マルチフレームMFは、たとえば500[μs]の時間長を有し、それぞれが6.3[Mbps]のデータ容量の第1−第4の4個のサブフレーム(単にフレームともいう。)SF1−SF4から構成されている。
【0061】
各フレームSFは、125[μs]の時間長を有し、データ伝送用の98個の各8ビットのタイムスロットTSと、同期用・リンク用の1個の5ビットのタイムスロットEFから構成されている。
【0062】
最初の第1フレームSF1の同期・リンク用タイムスロットEFには「1100D(Dはデータリンクビット)」が、次の第2フレームSF2のタイムスロットEFには「10100」が、さらに次の第3フレームSF3のタイムスロットEFには「111SD(Sは対局警報ビット)」が、最後の第4フレームSF4のタイムスロットEFには「CCCCC(CはCRCチェックビット)」が、それぞれ書き込まれる。
【0063】
CH1−CH7データは上記のマルチフレームMFの構成を有しているが、送信制御部72から送り出される、あるいは受信制御部74で受け取るIPデータマルチフレーム(単にIPマルチフレームともいう。)MFは、さらに、第1−第4フレームSF1−SF4中、49番目のタイムスロットTS49と、第1フレームSF中、98番目のタイムスロットTS98が送信制御部72による制御情報挿入用(制御情報埋め込み用)のタイムスロットとして準備されている。
【0064】
1個のIPマルチフレームMF中、これら5つのタイムスロットTS49,TS98のそれぞれの第1ビットから第7ビットに、空きポート情報である制御情報(ここではフラグ)ビット6m*(*は、チャンネル番号)の状態(空きポートを表す「1」にセットされているか、使用中ポートを表す「0」にクリアされているか)が書き込まれる。
【0065】
すなわち、CH1−CH7送受信データの各チャンネルに対応する制御信号は、IPマルチフレームMFの第1フレームSF1でのタイムスロットTS49,TS98と第2−第4フレームSF2−SF4のタイムスロットTS98を使用して伝送する。
【0066】
これにより、IPマルチフレームMF中、合計5ビットで1つの同一内容(同値)の制御情報(フラグ)を送信し、受信側では、多数決判定部110による多数決判定(この場合、3個以上検出したとき)により空きポート情報を検出する。
【0067】
多数決判定は、フェージング等によるノイズを原因とするビット反転あるいはバースト抜けがあっても、正確に空きポート情報を検出するために行っているが、その分、データ伝送帯域が減少するので、電波状態がよければ3個であってもよく1個であってもよい。もちろん、電波状態が悪い場合には7個以上設けてもよい。
【0068】
制御情報の通信のために、この実施形態では、伝送帯域が、1チャンネルあたり6.3[Mbps]から6.144[Mbbps]に僅かに減少している。
【0069】
図6は、無線機4a,4bの内部構成を示すブロック図である。各無線機4a,4bは、送信部200a,200bと受信部202a,202bと送受共用部204a,204bとから構成されている。
【0070】
帯域自動切替制御装置30a,30bのIPデータ出力ポート68sとCH1−CH7データ出力ポート61s−67sから、それぞれ送信されるIPデータ(ビットストリームデータ)とCH1−CH7データ(ビットストリームデータ)が、送信信号処理部210において、次段の変調部212の変調方式に応じた無線フレームとなるように並び替えられる。また、並び替えの際には、無線フレームとして同期ビットや付加ビットを多重化することが可能となっており、上述した制御情報(フラグ)は、この無線フレームまたはこの無線フレームに多重化される付加ビットに挿入する構成としてもよい。
【0071】
送信信号処理部210から出力される8チャンネル分のデータは、変調部212でデジタル変調され、デジタル変調後のIF信号が周波数変換部214で、マイクロ波である、たとえば6.5[GHz]のRF信号とされ、このRF信号が電力増幅部216で増幅され、自局の無線機4aの送受共用部204aからアンテナを通じて空間に電波が放射される。
【0072】
その一方、自局の送受共用部204aでは、対局の無線機4bから放射された周波数の僅かに異なるRF信号(たとえば、周波数6.5[GHz]に対して周波数160[MHz]だけ異なる信号)の電波を受信し、受信電波を分離して自局の受信部202aを構成する低雑音増幅部226に送る。
【0073】
低雑音増幅部226で増幅された受信RF信号は、周波数変換部224でIF信号とされ、復調部222で復調され、8チャンネル分の出力データが受信信号処理部220に供給される。
【0074】
受信信号処理部220は、多重された無線フレームを分離し、制御情報が付加されたIPデータ(ビットストリームデータ)とCH1−CH7データ(ビットストリームデータ)を復元して、帯域自動切替制御装置30bのIPデータの入力ポート68rおよびCH1−CH7データの入力ポート61r−67rに供給する。
【0075】
実際上、図7に示すように、マイクロ波多重無線システム32が構成され、地点Aの自局の無線機4aは、自局送信部200aと自局受信部202aと送受共用部204aを含み、地点Bの対局の無線機4bは、対局送信部200bと対局受信部202bと送受共用部204bを含む。
【0076】
この場合、通信の上り下りは、独立して通信する、いわゆる複信方式になっている。すなわち、太めの点線と一点鎖線で示すように、自局送信部200aと対局受信部202bが通信しているとき、同時に対局送信部200bと自局受信部202aが通信を行うことができる双方向通信となっている。
【0077】
実際上、上り下りは独立して通信するが、図4に示した帯域自動切替制御装置30a,30bの動作を説明する際には、便宜上、同一の図面を使用して説明する。
【0078】
この実施形態に係る伝送帯域自動切替制御装置30a,30bを含むマイクロ波多重無線システム32は、基本的には以上のように構成されかつ動作するものであり、次に伝送帯域自動切替制御装置30a,30bのより詳細な動作をA.概要動作、B.図8の送信側処理フローチャートおよび図9の受信側処理フローチャートを参照する詳細動作の順に説明する。
【0079】
A.概要動作
たとえば、地点Aから地点Bへ6.3[Mbps]×8=50.4[Mbps]の無線の固定帯域伝送路100を利用してデータを送信することを考えた場合、帯域自動切替制御装置30aの入出力ポート群50を構成する8個の入力ポート51s−57s,58sの全てに送信データが供給されることは希である。換言すれば、固定帯域伝送路100の8チャンネル分全てがビジー状態となっていることは希である。
【0080】
また、端局装置16aが、たとえば4チャンネル分しか実装していない仕様の製品である場合、入力ポート58s,51s−54sを除く残り3個の入力ポート55s−57sには、端局装置16aを5チャンネル以上に適用可能な仕様の製品に変更しない限り、送信データが入力されることがない。このような事態は、防災無線システムあるいはテレメータシステム等では、将来の増設を考慮した予備用として通常発生している。
【0081】
また、電話機6aの1台の伝送速度は64[kbps]であり、テレビ電話8aの1台の伝送速度も1.5[Mbps]であり、それぞれ、無線の1チャンネル分の伝送帯域の6.3[Mbps]よりも小さく、これらはそれぞれ無線の6.3[Mbps]の1チャンネル分を利用してコネクション型の通信、換言すれば遅延の許されない(たとえば、最大で1秒、通常は、0.3秒程度以内)リアルタイムの双方向通信を十分に行うことができる。なお、この実施形態で、コネクション型の通信とは、一度CH1−CH7の経路を設定、いわゆる呼設定をすると、呼終了まで同じ番号nの通信チャンネルTSn(送受信チャンネル)を使用して伝送を行うことをいう。
【0082】
その一方、パーソナルコンピュータ12aおよびサーバ10aを使用する100BASE−TXデータの送信は、100[Mbps]の通信速度であり、大量のデータを短時間に送信することが可能になってきているし、ますます広帯域化の方向に向かっている。そして、このデータ送信は、コネクションレス型の通信であり、インターネットにおけるブラウザーの検索等も含めて、一定時間(たとえば1秒程度−数分程度)の遅延は、ほとんど問題とならない。なお、この実施形態で、コネクションレス型の通信とは、IPデータは、IPデータの伝送経路を専用に使用するとともに、マルチフレームMF単位で、空きポート情報に応じて、CH1−CH7の経路をIPデータの伝送経路として追加使用して伝送を行うことをいう。
【0083】
このような事情を考慮し、この発明の一実施形態では、地点Aから地点Bへ100BASE−TXデータに対応するIPデータを送信する際に、空きポート判定部86により、CH1−CH7データ伝送路に対応する入力ポート51s−57s中で、空いているポートを送信データが一定時間流れていないことを判定条件として検出し、空きポートを検出したときには、100BASE−TXのIPデータを分配し、出力ポート68sを利用して送信すること以外に、入出力ポート群60中、空いている出力ポート61s−67sをIPデータの通信用に割り当てを変更して地点Bへ送信するように構成したものである。
【0084】
このように構成すれば、IPデータに対応する伝送帯域を、6.3[Mbps]から、CH1−CH7出力ポート61s−67sが全て空きポートとなっている場合には、換言すればCH1−CH7伝送路が全て使用されていない場合には、最大で50.4[Mbps]の伝送帯域に拡大することが可能となり、いわゆる高速伝送が可能となる。すなわち、コネクションレス型通信である100BASE−TXのデータ通信におけるオーバーフローを軽減することができる。
【0085】
なお、地点Bから地点Aへの送信も同様であるので、以下の詳細説明では、地点Aから地点Bへの送信を例として説明する。
【0086】
B.図8の送信側処理フローチャートおよび図9の受信側処理フローチャートを参照する詳細動作の説明
まず、送信側のステップS1−S4において、空きポートの検出処理が行われる。
【0087】
すなわち、ステップS1において、CH1−CH7変換部121−127は、CH1−CH7の入力ポート51s−57sに端局装置16aからバイポーラ形式の送信データが供給されているかどうかをクロック毎に連続的に検出する。
【0088】
この検出動作を、図10を参照して、具体例で説明すると、たとえば、CH1変換部121を例として、入力ポート51sに供給されるCH1データが、一定期間、たとえば2ビット{2クロック(CLK)分(2×1/6.312[MHz]≒320[ns])}の期間、レベル「0」が連続したときの時点t1に、CH1変換部121から空きポート判定部86に出力されるチャンネル入力断検出信号のレベルが「0」から「1」に変化して、ステップS1の判定が肯定となる。
【0089】
このとき、ステップS2において、空きポート判定部86の7個の監視タイマ87中、計時中でない未使用の監視タイマ87が、CH1監視タイマ87として作動し、その時点t1で計時を開始(スタート)する。計時時間をTxとする。なお、ステップS2の処理において、既に、計時中の監視タイマ87が存在する場合には、その計時を継続する。
【0090】
次に、ステップS3において、計時時間Txが予め定めた所定の基準時間(閾値)Trefを超えたかどうかが判定される。
【0091】
この実施形態において、基準時間Trefは、Tref=30[sec]に設定されている。この基準時間Trefは、入力信号(この場合、CH1送信データ)の瞬断による空きポートの誤検出動作を回避するために、クロック周期に比較して十分に長い時間にしている。この基準時間Trefは、可変することが可能である。
【0092】
この場合、時点t2において、CH1送信データがレベル「1」に変化しているので、その時点t2において、CH1監視タイマ87がリセットされ、CH1監視タイマ87の計時時間Txは、Tx≦Trefとなり、このステップS3の判定が否定となる。
【0093】
その一方、時点t3でCH1監視タイマ87が再び計時を開始し、30秒経過した時点t4においてなおCH1送信データのレベル「0」が継続していた場合には、ステップS3の判定が肯定とされ、その時点t4の直後のステップS4においてCH1監視タイマ87の計時がリセットされる。
【0094】
同時に、その時点t4で、図10に示すレベル「1」のCH1空きポート信号Pn(Pn=P1)が空きポート判定部86から送信制御部72に供給される。
【0095】
図11は、送信側のそれぞれ、例としてのCH1−CH7空きポート信号Pn(P1−P7)、送信制御部72によるCH1−CH7空きポート信号Pnの監視タイミングDT、100BASE−TXに係る送信IPデータのマルチフレームMF1−MF7、タイムスロットTS49,TS98に埋め込まれる制御情報(フラグ)6m*(6m1−6m7)、出力ポート68s,61s−67sに現に供給されているIPデータとCH1−CH7データの状況(ステータス)、および各マルチフレームMFタイミング毎のIPデータの伝送帯域の変化[Mbps]を示すタイミング図である。
【0096】
図10および図11の時点t4で、レベル「0」の空きポート信号P1が発生された次のステップS5において、送信制御部72により、監視タイミングDTで空きポート信号Pnの状況(ステータス)が監視される。ここでは、図11に示すマルチフレームMF1の終了時点(マルチフレームMF2の開始時点)t5で監視される。なお、この監視タイミングDTは、さらに短い期間でもよく、長い時間としてもよい。
【0097】
図11を参照すれば、この時点t5において、送信制御部72により、CH1空きポート信号P1とCH3空きポート信号P3が空きポートを示すレベル「1」の信号となっていることが判定される。
【0098】
そこで、時点t5において、送信制御部72は、次のマルチフレームMF2の中の第1フレームSF1中のタイムスロットTS49,TS98におけるフラグ6m1とフラグ6m3を「0」から「1」にセットする(1←6m1,6m3)。
【0099】
次に、ステップS6において、時点t5−t6間においてマルチフレームMF2をIP送信データとして帯域自動切替制御装置30aの出力ポート68sから自局送信部200aに送信すると、自局送信部200aから送受共用部204a、無線伝送路(固定帯域伝送路)100を経由して、対局側の送受共用部204bで受信され対局受信部202bを通じて帯域自動切替制御装置30bの受信制御部74でマルチフレームMF2が受信される。
【0100】
このとき、送信制御部72は、マルチフレームMF2を送信した次のマルチフレームMF3の開始時点t6から、ステップS7の帯域切替(この場合、帯域拡大)処理を行う。すなわち、図11のマルチフレームMF3のタイミングに示すIP出力ポート68s,CH1出力ポート61s,およびCH3出力ポート62sの順でのIPデータの送出に対応して、送信バッファ82から3倍速の読出アドレスRDADRによる読み出し処理、速度変換データ挿入部101−107の制御処理を行う。なお、マルチフレームMF1,MF2では、IPデータは、IP出力ポート68sのみを利用した送信であるので1倍速の読出処理である。
【0101】
図12は、受信側のそれぞれ、例としての受信制御部74による制御情報の検出タイミングDT、入力ポート68rに供給されるIP受信データのマルチフレームMF1−MF7、受信制御部74により検出される制御情報(フラグ)6m*(6m1−6m7)、多数決判定部110による多数決判定結果信号md1−md7、多数決判定部110から受信メモリスイッチ88の制御入力ポートに供給される3ビットの書込データポート選択信号WPSの内容、および各マルチフレームMFタイミング毎のIPデータの伝送帯域の変化[Mbps](図11と同じ図を再掲)を示すタイミング図である。
【0102】
前記ステップS6の処理が開始された時点t5に同期して、受信側では、図9に示すステップS21の処理が行われる。なお、送信側と受信側は、マルチフレームMFの繰り返しタイミングにより同期している。
【0103】
ステップS21で受信制御部74は、時点t5以降において、マルチフレームMF2を構成するフレームSF1−SF4を順次受信し、制御情報6m*の検出タイミングDT(図12参照)、すなわち第1フレームSF1のタイムスロットTS49,TS98、第2−第4フレームSF2のタイムスロットTS98で、制御情報6m*を順次検出し、多数決判定部110に送る。
【0104】
次に、ステップS22において、多数決判定部110は、制御情報6m*のデータ内容が全て正しく検出されれば、マルチフレームMF2中、第2フレームSF2のタイムスロットTS98に埋め込まれている3個目の制御情報6m1=1と6m3=1を検出した時点t5aで、もし、2個の制御情報がノイズ等により読出不能であれば時点t5bで、次のマルチフレームMF3の開始時点t6以降、書込データポート選択信号WPSにより時分割で受信メモリスイッチ88の入力ポートを切り替える。
【0105】
このとき、すなわち、マルチフレームMF3の期間に、図13に例として示す処理が行われる。
【0106】
すなわち、受信側では、まず、始めのタイミングで、入力ポート68rから受信制御部74に供給されている3倍速のIPデータをシリパラ変換してラッチしラッチデータを受信メモリスイッチ88を経由して、受信制御部74からの3倍速の書込アドレスWRADRに従い受信バッファ84に書き込む。
【0107】
次のタイミングで、入力ポート61rからフレーム同期データ分離部111に供給されている3倍速の次のIP受信データをフレーム同期データ分離部111でシリパラ変換してラッチしラッチデータを受信メモリスイッチ88を経由して、同様に3倍速の書込アドレスWRADRに従い受信バッファ84に書き込む。
【0108】
最後のタイミングで、入力ポート63rからフレーム同期データ分離部113に供給されているIP受信データをフレーム同期データ分離部111でシリパラ変換してラッチしラッチデータを受信メモリスイッチ88を経由して、同様に3倍速の書込アドレスWRADRに従い受信バッファ84に書き込む。
【0109】
その後、100BASE−TXインタフェース80からの読出アドレスRDADRに基づき、通常の速度で、受信バッファ84から、順次最初のタイミングで書き込まれたIP入力ポート68rからのIP受信データ、次のタイミングで書き込まれたCH1入力ポート61rからのIP受信データ、最後のタイミングで書き込まれたCH3入力ポート63rからのIP受信データが読み出され、レイヤ3スイッチ17bを通じてIPアドレスに応じて宛先のサーバ10bあるいはパーソナルコンピュータ12bにデータ転送される。
【0110】
このように、マルチフレームMF3の期間では、図11、図12に示すように伝送帯域[Mbps]が、1チャンネル分の6.144[Mbps]から3チャンネル分の18.432[Mbps]に拡大される。なお、1チャンネル分の伝送帯域を6.312[Mbps]ではなく、6.144[Mbps]としているのは、上述したように制御情報分やフレームEF部ではデータが送られていないことを考慮し、その分の伝送帯域を差し引いたことによる。
【0111】
次いで、ステップS8およびステップS23では、空きポート判定部86と送信制御部72は、入力断が復旧してレベル「0」の制御情報6m*を送信したかどうかを確認し、その一方、受信制御部74は、そのレベル「0」の制御情報6m*が受信されたかどうかを確認する。
【0112】
もし、レベル「0」の制御情報6m*が送信も受信もされていないときには、それぞれステップS1およびステップS21からの処理を継続する。
【0113】
このようにして、図11の時点t9に示すように、CH1空きポート信号P1がレベル「0」になり、ステップS8の判定が肯定になると、ステップS9で制御情報6m1,6m2を「0」にクリアし、ステップS10で次のマルチフレームMF6で、制御情報6m*(6m1=0,6m2=0,6m3=1,6m4=0,6m5=0,6m6=1,6m7=0)を送信する。
【0114】
そして、時点t10以降のステップS23でこの制御情報6m*(6m1=0,6m2=0,6m3=1,6m4=0,6m5=0,6m6=1,6m7=0)が受信され、その次の時点t11以降のマルチフレームMF7期間で、ステップS11の送信側の伝送帯域が5チャンネル分(IP,CH1,CH2,CH3,CH6)から3チャンネル分(IP,CH3,CH6)に変更(縮小)される。
【0115】
以上詳細に説明したように、上述した実施形態によれば、無線機4a,4bは、6.3[Mbps]8チャンネル分の固定帯域伝送路100を有している。
【0116】
そして、基本的には、このうち、1チャンネル分のIPデータ送受信用入出力ポート68s,68rを、コネクションレス型のIPデータ用として割り当て、残りのCH1−CH7分の入出力ポート61s−67s,61r−67rを、コネクション型のデータ通信用として割り当てている。
【0117】
この場合、送受信制御部70を構成するCH1−CH7変換部121−127と空きポート判定部86により、入力ポート51s−57sにコネクション型のデータが供給されているかどうかを監視し、空きポート信号Pnを送受信制御部70を構成する送信制御部72に送る。
【0118】
送信制御部72は、空きポート信号Pnに対応して制御情報6m*を埋め込んだマルチフレームMFを出力ポート68sおよび固定帯域伝送路100を介して送信先である対局の無線機4a,4bに通知するとともに、空きポート信号Pnに応じて複数の出力ポート61s−67sの送信側の割り当てを変更する。
【0119】
これと同期して、受信制御部74は、受信した空きポート信号Pnに対応する制御情報6m*に応じて、複数の入力ポート61r−67rの受信側の割り当てを変更する。
【0120】
このため、基本的には、コネクション型通信ポート用として割り当てられていたが、空いていると判定された入出力ポート61r−67r,61s−67sをコネクションレス型の通信に使用することが可能となり、この実施形態ではデータ伝送帯域の大きい100BASE−TXのデータ(LANデータ)の送受信の際のコネクションレス型通信におけるオーバーフローを軽減することができる。
【0121】
簡潔に説明すれば、この実施形態では、自局側の帯域自動切替制御装置30aが、100BASE−TXデータを送信しようとする際、CH1−CH7入力ポート51s−57sの空きポートを監視し、現在、信号が流れていなくて使用されていないポートを空きポート情報として、無線機4aおよび固定帯域伝送路100を介して対局側の帯域自動切替制御装置30bに通知する。そして、自局側と対局側の帯域自動切替制御装置30a,30bが、空きポート情報に応じてCH1−CH7入出力ポート61s−67s,61r−67rの割り当てを、同期して100BASE−TXデータ送受信用に変更することで、コネクションレス型の伝送帯域を拡大でき、コネクションレス型通信におけるオーバーフローを軽減することができる。
【0122】
なお、この発明は、上述した実施形態に限らず、たとえば、マルチフレームMF単位での制御処理以外に、サブフレームSFあるいはタイムスロットTS単位で制御処理を行うなど、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0123】
サブフレームSFあるいはタイムスロットTS単位で制御処理を行う場合には、制御情報6m*以外に、開始位置情報を送る必要があるが、当業者であれば、サブフレームSFの構成を変更することによりどのようにでも実現することが可能である。
【0124】
また、上述した実施形態のように、制御情報を先に送って制御を開始する方式以外に、遅延は増加するが、先に受信バッファ84にデータを送って記憶し、後から制御情報6m*を送って制御をしながら受信バッファ84から読み出すように構成を変更することも可能である。
【0125】
さらに、100BASE−TXのLANデータ以外に、10BASE−Tあるいは1000BASE−T等のLANデータに対しても適用できることは言うまでもない。
【0126】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、コネクションレス型通信とコネクション型通信が混在する固定帯域伝送路を利用する通信において、空きポート情報に応じて、伝送帯域の割り当てを変更することによりコネクションレス型通信におけるオーバーフローを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の帯域自動切替制御装置が組み込まれた多重無線システムの構成を示すブロック図である。
【図2】多重通信路を光ファイバで代替した光多重伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図3】多重通信路を有線であるメタリックケーブルで代替した有線多重伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図4】この実施形態の帯域自動切替制御装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】送受信されるマルチフレームフォーマットの構成例を示す説明図である。
【図6】図1例の多重無線システムの中、無線機の内部構成を示すブロック図である。
【図7】多重無線システムにおける上り方向と下り方向の相互通信の説明に供されるブロック図である。
【図8】帯域自動切替制御に係る送信側の動作説明に供されるフローチャートである。
【図9】帯域自動切替制御に係る受信側の動作説明に供されるフローチャートである。
【図10】空きポート信号の検出の説明に供されるタイミング図である。
【図11】帯域自動切替制御に係る送信側の動作説明に供されるタイミング図である。
【図12】帯域自動切替制御に係る受信側の動作説明に供されるタイミング図である。
【図13】IPデータの帯域を3倍に拡大した際の動作の説明図である。
【図14】従来技術に係る多重無線システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2,32…マイクロ波多重無線システム 4a,4b…無線機
6a,6b…電話機 6m*…制御情報ビット
8a,8b…テレビ電話 10a,10b…サーバ
12a,12b…パーソナルコンピュータ
14a,14b…交換機 16a,16b…端局装置
17a,17b…レイヤ3スイッチ
18a,18b…MPEG2CODEC回路
20a,20b…LAN
30a,30b…伝送帯域自動切替制御装置
32F…光多重伝送システム 32M…有線多重伝送システム
50,60…入出力ポート群 70…送受信制御部
72…送信制御部 74…受信制御部
80…100BASE−TXインタフェース
82…送信バッファ 84…受信バッファ
86…空きポート判定部 88…受信メモリスイッチ
91−97…送信メモリスイッチ 100…固定帯域伝送路
100F…光ファイバ 100M…メタリックケーブル
101−107…速度変換データ挿入部 110…多数決判定部
111−117…フレーム同期データ分離部
121−127…CH1−CH7変換部 MF…マルチフレーム
SF…サブフレーム
【発明の属する技術分野】
この発明は、コネクション型通信が必要とされる電話(テレビ電話を含む),ファクシミリ,テレビ会議等の通信と、コネクションレス型のインターネットやLAN(Local Area Network)等の通信とを多重化して伝送可能な多重伝送装置に適用して好適な伝送帯域自動切替制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電話(テレビ電話を含む),ファクシミリ,テレビ会議等の通信と、低速のデータ回線やLAN等の通信とを多重化して伝送可能な多重伝送装置を利用したシステムが実用化されている。
【0003】
図14は、このようなシステムを具現化した従来技術に係る、マイクロ波多重無線システム2のブロック図を示している。
【0004】
このマイクロ波多重無線システム2は、地点Aと地点B間を、無線機4a,4bを通じて、たとえば6.3[Mbps]×4=25.2[Mbps]の情報をマイクロ波で双方向通信する構成とされている。
【0005】
マイクロ波多重無線システム2は、現在のところ、3[Mbps]−208[Mbps]の範囲で規格化されている(日本国では、非特許文献1参照)。
【0006】
この場合、地点A,Bにおける端末として、電話機6a,6b、テレビ電話8a,8b、サーバ10a,10bおよびパーソナルコンピュータ12a,12b等が配置される。
【0007】
電話機6a,6bは、それぞれ交換機14a,14bを経由し端局装置16a,16bを介して無線機4a,4bに接続される。また、テレビ電話8a,8bは、MPEG2CODEC回路18a,18bを経由し端局装置16a,16bを介して無線機4a,4bに接続される。さらに、サーバ10a,10bは端局装置16a、16bを介して無線機4a,4bに接続され、パーソナルコンピュータ12a,12bは、LAN20a,20bを経由し端局装置16a,16bを介して無線機4a,4bに接続される。
【0008】
このように構成されるマイクロ波多重無線システム2は、現在、一度、経路の設定、いわゆる呼設定を行うと、呼終了まで同じ通信経路を使用して伝送するコネクション型通信となっている。
【0009】
データの伝送速度(この明細書中では、データの伝送帯域と同じ意味)は、電話機6a,6bの音声ではPCM符号化された64[kbps]、テレビ電話8a,8bの画像ではMPEG2CODEC回路18a,18bで符号化した6.3[Mbps]、パーソナルコンピュータ12a,12bやサーバ10a,10bのLANなどのデータ通信では1.5−6.3[Mbps]となっている。このように、データ伝送帯域が異なるデジタルメディアのデジタルデータの多重化が、端局装置16a,16bで行われる。なお、MPEG2CODEC回路18a,18bのデータは、H.261CODECで符号化した1.5[Mbps]データ、その他MPEG1,MPEG4画像などのデータの場合もある。
【0010】
すなわち、送信の際、端局装置16a,16bは、上述した64[kbps]データ、6.3[Mbps]データ、および1.5[Mbps]データを、それぞれ固定帯域である、1.544[Mbps],32.064[Mbps],97.728[Mbps],2.048[Mbps],8.448[Mbps],34.368[Mbps],51.840[Mbps],155.520[Mbps]等のいずれかの固定帯域に規格化された速度のデータ複数本に変換し、無線機4a,4bとインタフェースして伝送している。
【0011】
このように、この従来技術に係る多重無線システム2は、IP(Internet Protocol)技術を使用しない、いわゆるSTM(Synchronous Transfer Mode)伝送技術を採用している。
【0012】
【非特許文献1】
国土交通省(旧建設省)「6.5GHz帯128QAM多重無線装置仕様書」建電通仕(国電通仕)第48号、平成12年7月4日制定、p.1−p.18
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近時、IP技術が進展し、音声はIP電話、画像やデータ通信もIPアドレスをつけたインターネット通信が浸透しつつある。つまり、あらゆる端末装置が徐々にIPアドレスを有するIP化端末になりつつある。
【0014】
このような市場の要請に応えるための多重無線装置として、現時点では、実用化されていないが、上述したコネクション型通信に係わるSTMインタフェースに加えて、コネクションレス型通信に係わる10BASE−T,100BASE−TXなどのLANインタフェースを混在させた無線装置を構築することが考えられる。
【0015】
一例として、26[Mbps]で16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)多重無線装置では、従来は、6.3[Mbps]インタフェース4系列を具備していたが、この4系列を、STMインタフェース用の6.3[Mbps]の2系列と、LANインタフェースである100BASE−TXに、6.3[Mbps]の残りの2系列分=13[Mbps]相当を割り当てて、混在させた多重無線装置が考えられる。
【0016】
しかしながら、このように混在させた場合、100BASE−TXの信号を2地点A,B間で中継する際に、たとえば多重無線装置で伝送可能なデータ伝送速度(伝送帯域)である13[Mbps]相当が、100BASE−TXの伝送速度(伝送帯域)である約100[Mbps]よりも小さいため、端末が一斉にアクセスする等、無線機4a,4bに入力されるデータ速度が一時的に速くなる場合には、無線機4a,4bの入力端で瞬間的に13[Mbps]の速度を超過し、いわゆるオーバーフローが発生してデータが欠損するという問題がある。
【0017】
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、コネクションレス型通信とコネクション型通信とが混在する伝送装置において、コネクションレス型通信におけるオーバーフローを軽減することを可能とする伝送帯域自動切替制御装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この項では、理解の容易化のために添付図面中の符号を付けて説明する。したがって、この項に記載した内容がその符号を付けたものに限定して解釈されるものではない。
【0019】
この発明の伝送帯域自動切替制御装置(30a,30b)は、コネクションレス型通信ポート(58s,58r)と複数のコネクション型通信ポート(51s−57s,51r−57r)とを有する一方の入出力ポート群(50)と、前記コネクションレス型通信用あるいは前記コネクション型通信用のいずれかに割り当てられる複数の固定帯域通信ポート(61s−67s、61r−67r)を有する他方の入出力ポート群(60)と、前記複数のコネクション型通信ポート中の空きポートを監視し、空きポート情報を前記固定帯域通信ポートおよび固定帯域伝送路(100)を介して送信先に通知するとともに、前記空きポート情報に応じて前記複数の固定帯域通信ポートの送信側の割り当てを変更する送信制御部(121−127,86,72)と、前記空きポート情報を受信し、受信した空きポート情報に応じて、前記複数の固定帯域通信ポートの受信側の割り当てを変更する受信制御部(74,110)とを備えることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、送信制御部により、前記複数のコネクション型通信ポート中の空きポートを監視し、空きポート情報を前記固定帯域通信ポートおよび固定帯域伝送路を介して送信先に通知するとともに、前記空きポート情報に応じて前記複数の固定帯域通信ポートの送信側の割り当てを変更し、受信制御部により、前記空きポート情報を受信し、受信した空きポート情報に応じて、前記複数の固定帯域通信ポートの受信側の割り当てを変更するようにしているので、空いているコネクション型通信ポート用として割り当てられていた固定帯域通信ポートをコネクションレス型の通信に使用することが可能となり、コネクションレス型通信におけるオーバーフローを軽減することができる。
【0021】
たとえば、前記送信制御部と前記受信制御部は、前記複数の固定帯域通信ポートの割り当てを変更し、コネクションレス型通信用の伝送帯域をn(1<n≦固定帯域に対応する倍数)倍に変更した通信時間帯においては、前記コネクションレス型通信用データをn倍速に変換して送受信すればよい。
【0022】
また、前記送信制御部は、前記空きポート情報を前記送信先に通知する際、前記各固定帯域伝送路(100)に、それぞれが複数のタイムスロットを有するフレームの複数からなるマルチフレーム単位でデータを送信し、かつ前記マルチフレームを構成する各フレームに少なくとも一つの前記空きポート情報を埋め込んだ制御情報用タイムスロット(TS48,TS98)を形成して送信し、さらに、前記空きポート情報を通知したマルチフレームの次のマルチフレームの送信開始時から前記複数の固定帯域通信ポートの割り当てを変更し、前記受信制御部は、前記空きポート情報を受信したマルチフレームの次のマルチフレームの受信開始時から前記複数の固定帯域通信ポートの割り当てを変更して、送受信の固定帯域通信ポートの割り当て変更時を同期させることができる。
【0023】
なお、固定帯域伝送路は、無線伝送路(100)に限らず、この無線伝送路、光伝送路(100F)あるいは有線伝送路(100M)の少なくとも一つの伝送路が含まれるように構成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0025】
なお、以下に参照する図面において、上記図14に示したものと対応するものには同一の符号を付ける。
【0026】
図1は、この実施形態に係る伝送帯域自動切替制御装置(単に帯域自動切替制御装置ともいう。)30a,30bを含むマイクロ波多重無線システム32のブロック図を示している。
【0027】
この実施形態に係るマイクロ波多重無線システム32は、地点Aと地点B間を、無線機4a,4bを通じて、たとえば6.3[Mbps]×8=50.4[Mbps]の情報をマイクロ波多重の無線で双方向通信可能な固定帯域伝送路100の構成とされている。
【0028】
なお、6.3[Mbps]は、例であり、これに代えて、1.544[Mbps],32.064[Mbps],97.728[Mbps],2.048[Mbps],8.448[Mbps],34.368[Mbps],51.840[Mbps],155.520[Mbps]等とすることができる。
【0029】
また、双方向通信可能な固定帯域伝送路100は、無線機4a,4bを、図2の光多重伝送システム32Fに示すように、光伝送装置34a,34bに代替することで光多重伝送路である光ファイバ100Fを用いることも可能であり、あるいは図3の有線多重伝送システム32Mに示すように、多重化装置34c,34dに代替することで有線伝送路であるメタリックケーブル100Mを用いることも可能である。
【0030】
図1において、地点A,Bには、端末として、電話機6a,6b、テレビ電話8a,8b、サーバ10a,10bおよびパーソナルコンピュータ12a,12b等が、それぞれ配置される。これら各端末はIPアドレスを有している。また、LAN端末としても機能しているサーバ10a,10bおよびパーソナルコンピュータ12a,12bは、さらにMAC(Media Access Control)アドレスを有している。
【0031】
電話機6a,6bは、それぞれ端局装置16a,16bおよび帯域自動切替制御装置30a,30bを介して無線機4a,4bに接続される、いわゆる音声2W(wire)の電話機であり、それぞれ64[kbps]の伝送速度を有する。
【0032】
また、テレビ電話8a,8bは、MPEG2CODEC(符号化・復号化)回路18a,18bと端局装置16a,16bを経由し帯域自動切替制御装置30a,30bを介して無線機4a,4bに接続される、1.5[Mbps]の伝送帯域を有する。
【0033】
さらに、インタフェースがそれぞれ100BASE−TXのサーバ10a,10bおよびパーソナルコンピュータ12a,12bのLAN20a,20bは、レイヤ3スイッチ(L3SW)17a,17bおよび帯域自動切替制御装置30a,30bを介して無線機4a,4bに接続される。
【0034】
なお、レイヤ3スイッチ17a,17bは、ネットワーク層(レイヤ3)でルーティング処理を高速に行うスイッチである。
【0035】
図4は、図1−図3のシステム中、帯域自動切替制御装置30a,30bの詳細な構成を示すブロック図である。この帯域自動切替制御装置30a,30bは、図1に示した端局装置16a,16bおよびレイヤ3スイッチ17a,17bに接続される一方の入出力ポート群50と、無線機4a,4bに接続される他方の入出力ポート群60と、送受信制御部70とを備えている。
【0036】
一方の入出力ポート群50は、レイヤ3スイッチ17a,17bに接続されるコネクションレス型通信ポートである100BASE−TXデータの入力ポート58sと出力ポート58rと、端局装置16a,16bに接続される7個(7対)のコネクション型通信ポートであるCH1−CH7送受信データの入出力ポート51s−57s,51r−57rから構成されている。
【0037】
他方の入出力ポート群60は、無線機4a,4bに接続されるコネクションレス型通信用に割り当てられたIP(Internet Protocol)データ用の送信ポートである出力ポート68sと受信ポートである入力ポート68rと、通常、コネクション型通信用に割り当てられ空きポートとなっているときにはコネクションレス型通信用に割り当てられる7個(7対)の送受信ポートである出力ポート61s−67sと入力ポート61r−67rから構成されている。
【0038】
送受信制御部70は、全体がPLD(プログラムロジックデバイス)、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、あるいはマイクロコンピュータ等により分割して、あるいは一体的に構成されるが、基本的には、IP送信データとCH1−CH7送信データに対する速度変換機能とタイミング発生機能と制御情報挿入機能とを有する送信制御部72と、IP受信データとCH1−CH7受信データに対する速度変換機能とフレーム同期機能と制御情報分離機能を有する受信制御部74とを備えている。
【0039】
この場合、送信制御部72には、基準クロック発生器76からフレームタイミング発生器78を通じて6.3[MHz]の基準クロックと、これを分周したフレームクロックが供給されている。なお、繁雑となり理解しにくくなるので図示はしていないが、6.3[MHz]の基準クロック等、必要なクロックが送受信制御部70を構成する各ブロックに供給されている。
【0040】
レイヤ3スイッチ17a,17bを介して供給される100BASE−TXの送信データは、入力ポート58sを通じて100BASE−TXインタフェース80に供給される。PHY部とGMI部とMAC処理部からなる100BASE−TXインタフェース80は、書込アドレスWRADRを発生し、送信バッファ82に8ビットデータ幅(8ビット幅という。)のIPデータとして順次記憶させる。
【0041】
送信バッファ82に記憶されたIPデータは、送信制御部72からの読出アドレスRDADRで読み出され、送信制御部72により制御情報が付加されたIP送信データとして出力ポート68sから無線機4a,4bに出力される。
【0042】
なお、送信制御部72は、固定帯域伝送路100の全8チャンネル中、後述する使用チャンネル数に応じてn倍速(この実施形態では、1倍速−8倍速)の読出アドレスRDADRを送信バッファ82に対して発生する。
【0043】
この場合、nの採りうる値は、固定帯域伝送路100の構成により異なる値となる。たとえば、固定帯域伝送路100が、52[Mbps]×1本と6.3[Mbps]×8本からなる帯域を有していた場合であって、平常時に、コネクションレス型のIPデータ伝送用として52[Mbps]×1本、コネクション型のデータ伝送用として6.3[Mbps]×8本が割り当てられていたとする。このとき、6.3[Mbps]が1本空いていた場合には、IPデータ伝送用として52[Mbps]×1本+6.3[Mbps]×1本と帯域を拡大すれば、nの値はn=(52+6.3)/52≒1.1となる。
【0044】
また、他の例として、平常時に、IPデータ用で6.3[Mbps]×1本、コネクション型のデータ伝送用で52[Mbps]×3本の組合せの固定帯域伝送路100である場合に、52[Mbps]×3本が空いていた場合に、nの値はn=(52×3+6.3)/6.3≒26倍になる。すなわち、nの値が固定帯域伝送路の構成により、n(1<n≦固定帯域の構成に対応する倍数)と異なることになる。
【0045】
この実施形態の場合において、1倍速の場合には、送信制御部72は、送信バッファ82から読み出した8ビットデータ列をラッチし、パラシリ(パラレル/シリアル)変換し、ビットストリームデータとして出力ポート68sに送り出す。
【0046】
また、送信制御部72は、2倍速以上の読出アドレスRDADRを発生したときには、空きポートとなっている対応する送信メモリスイッチ91−97を送信バッファ82側に切り替える。このとき、送信バッファ82からのIPデータは、速度変換データ挿入部101−107によりラッチされ、パラシリ変換されて、ビットストリームデータとして出力ポート61s−67sにタイミングを変えて送り出される。
【0047】
次に、端局装置16a,16bから出力されるコネクション型のCHI−CH7データは、CH1−CH7変換部121−127を通じて信号形式がバイポーラからユニポーラに変換されCH1−CH7データとして送信メモリスイッチ91−97の他方の入力ポートに供給される。送信メモリスイッチ91−97は、CH1−CH7データのシリパラ(シリアル/パラレル)変換を行いパラレルデータとして速度変換データ挿入部101−107に供給する。
【0048】
速度変換データ挿入部101−107は、パラレルデータをラッチしパラシリ変換し、ビットストリームデータとして出力ポート61s−67sに送り出す。
【0049】
なお、バイポーラの信号形式とは、2進符号(ビット)が「1」のときパルスを出力するが、パルス極性は、正負交互に出力されて「0」にもどる信号形式であり、ユニポーラの信号形式とは、2進符号(ビット)が「1」のとき正極性のパルスを出力し「0」にもどる信号形式である。
【0050】
上述したCH1−CH7変換部121−127は、CH1−CH7の送信データをバイポーラ形式からユニポーラ形式に変換するとともに、使用していない空きポートを検出するために、CH1−CH7送信データからCH1−CH7入力断信号{たとえば、各チャンネル毎に、送信データが一定期間供給されていないときには、レベル「1」となる2値信号(1ビットの信号)}を発生し、空きポート判定部86に供給する。
【0051】
空きポート判定部86は、CH1−CH7入力断信号に基づき、各CH1−CH7入力断信号がレベル「0」となっている期間が一定時間(任意の設定時間であるが、ここでは30秒)を経過したかどうかを監視タイマ87(この実施形態では、任意のチャンネルに割り当てることが可能な合計7個のタイマ)を使用して監視し、一定時間経過したときには空きポートである(送信データが流れていない)と判定して、そのチャンネルの入力ポート51s−57sが空いていることを表すレベル「1」の空きポート信号Pnを送信制御部72に供給する。
【0052】
送信制御部72は、後に詳しく説明するように、送信バッファ82から読み出したIPデータに、この空きポート信号Pnに対応する制御情報を挿入して(埋め込んで、あるいは付加して)、出力ポート68sを介して自局の無線機4a,4bに出力する。
【0053】
一方、対局の無線機4a,4bで受信された制御情報の付加されているIPデータ(前記自局の無線機4a,4bに出力されたIPデータと同一内容のデータ)は、入力ポート68rを介してフレーム同期機能と制御情報分離機能を有する受信制御部74に供給される。
【0054】
受信制御部74は、受信したIPデータから制御情報を抽出して制御情報の内容に応じて1倍速−8倍速の書込アドレスWRADRを受信バッファ84に対して発生するとともに、抽出した制御情報を多数決判定部110へ供給する。さらに受信制御部74は、制御情報を分離したIPデータをシリパラ変換してラッチして受信メモリスイッチ88の一方の入力ポートへ供給する。
【0055】
この場合、多数決判定部110は、制御情報の状態(空きポートとなっているチャンネル名とチャンネルの数)を多数決により判定する。すなわち、受信したIPデータを構成する各マルチフレーム(後述する。)に埋め込まれる5個の制御情報中、セットされている制御情報(フラグ)の数を数え、多数決を決める3個を計数したときに、後述する所定のタイミングで受信メモリスイッチ88をフレーム同期データ分離部111−117側に切り替える。
【0056】
フレーム同期データ分離部111−117は、マルチフレームに同期して、多数決判定部110の判定結果に従い、入力ポート61r−67rに供給されるCH1−CH7受信データからコネクションレス型のIPデータを分離しシリパラ変換してラッチし受信メモリスイッチ88の他方の入力ポートに供給する。
【0057】
受信メモリスイッチ88は、多数決判定部110からの書込データポート選択信号WPSに応じて入力ポートに供給されるIPデータを順次受信バッファ84側に流し、受信バッファ84は、受信制御部74から書込アドレスADRに対応してIPデータを書き込む。受信バッファ84に書き込まれたIPデータは、100BASE−TXインタフェース80からの読出アドレスRDADRで読み出され、出力ポート58r側にIPデータが出力される。出力されたIPデータは、レイヤ3スイッチ17a,17bにおいてMACアドレスあるいはIPアドレスが参照されて、対応するサーバ10a,10bあるいはパーソナルコンピュータ12a,12bへ送信される。
【0058】
上記のフレーム同期データ分離部111−117は、入力ポート61r−67rに供給される、コネクション型のCH1−CH7受信データをユニポーラ形式のままCH1−CH7変換部121−127にそれぞれ供給する。CH1−CH7変換部121−127は、信号形式をユニポーラからバイポーラに変換し、変換したCH1−CH7受信データを出力ポート51r−57rを通じて端局装置16a,16bに供給する。端局装置16a,16bは、CH1−CH7受信データをIPアドレスに対応する電話機6a,6bあるいはMPEG2CODEC回路18a,18bへ振り分ける。
【0059】
図5は、コネクションレス型通信のIPデータあるいは通常はコレクション型通信のCH1−CH7データの送信単位および受信単位である6.3[Mbps]用マルチフレームMFのフォーマットの一例を示している。
【0060】
マルチフレームMFは、たとえば500[μs]の時間長を有し、それぞれが6.3[Mbps]のデータ容量の第1−第4の4個のサブフレーム(単にフレームともいう。)SF1−SF4から構成されている。
【0061】
各フレームSFは、125[μs]の時間長を有し、データ伝送用の98個の各8ビットのタイムスロットTSと、同期用・リンク用の1個の5ビットのタイムスロットEFから構成されている。
【0062】
最初の第1フレームSF1の同期・リンク用タイムスロットEFには「1100D(Dはデータリンクビット)」が、次の第2フレームSF2のタイムスロットEFには「10100」が、さらに次の第3フレームSF3のタイムスロットEFには「111SD(Sは対局警報ビット)」が、最後の第4フレームSF4のタイムスロットEFには「CCCCC(CはCRCチェックビット)」が、それぞれ書き込まれる。
【0063】
CH1−CH7データは上記のマルチフレームMFの構成を有しているが、送信制御部72から送り出される、あるいは受信制御部74で受け取るIPデータマルチフレーム(単にIPマルチフレームともいう。)MFは、さらに、第1−第4フレームSF1−SF4中、49番目のタイムスロットTS49と、第1フレームSF中、98番目のタイムスロットTS98が送信制御部72による制御情報挿入用(制御情報埋め込み用)のタイムスロットとして準備されている。
【0064】
1個のIPマルチフレームMF中、これら5つのタイムスロットTS49,TS98のそれぞれの第1ビットから第7ビットに、空きポート情報である制御情報(ここではフラグ)ビット6m*(*は、チャンネル番号)の状態(空きポートを表す「1」にセットされているか、使用中ポートを表す「0」にクリアされているか)が書き込まれる。
【0065】
すなわち、CH1−CH7送受信データの各チャンネルに対応する制御信号は、IPマルチフレームMFの第1フレームSF1でのタイムスロットTS49,TS98と第2−第4フレームSF2−SF4のタイムスロットTS98を使用して伝送する。
【0066】
これにより、IPマルチフレームMF中、合計5ビットで1つの同一内容(同値)の制御情報(フラグ)を送信し、受信側では、多数決判定部110による多数決判定(この場合、3個以上検出したとき)により空きポート情報を検出する。
【0067】
多数決判定は、フェージング等によるノイズを原因とするビット反転あるいはバースト抜けがあっても、正確に空きポート情報を検出するために行っているが、その分、データ伝送帯域が減少するので、電波状態がよければ3個であってもよく1個であってもよい。もちろん、電波状態が悪い場合には7個以上設けてもよい。
【0068】
制御情報の通信のために、この実施形態では、伝送帯域が、1チャンネルあたり6.3[Mbps]から6.144[Mbbps]に僅かに減少している。
【0069】
図6は、無線機4a,4bの内部構成を示すブロック図である。各無線機4a,4bは、送信部200a,200bと受信部202a,202bと送受共用部204a,204bとから構成されている。
【0070】
帯域自動切替制御装置30a,30bのIPデータ出力ポート68sとCH1−CH7データ出力ポート61s−67sから、それぞれ送信されるIPデータ(ビットストリームデータ)とCH1−CH7データ(ビットストリームデータ)が、送信信号処理部210において、次段の変調部212の変調方式に応じた無線フレームとなるように並び替えられる。また、並び替えの際には、無線フレームとして同期ビットや付加ビットを多重化することが可能となっており、上述した制御情報(フラグ)は、この無線フレームまたはこの無線フレームに多重化される付加ビットに挿入する構成としてもよい。
【0071】
送信信号処理部210から出力される8チャンネル分のデータは、変調部212でデジタル変調され、デジタル変調後のIF信号が周波数変換部214で、マイクロ波である、たとえば6.5[GHz]のRF信号とされ、このRF信号が電力増幅部216で増幅され、自局の無線機4aの送受共用部204aからアンテナを通じて空間に電波が放射される。
【0072】
その一方、自局の送受共用部204aでは、対局の無線機4bから放射された周波数の僅かに異なるRF信号(たとえば、周波数6.5[GHz]に対して周波数160[MHz]だけ異なる信号)の電波を受信し、受信電波を分離して自局の受信部202aを構成する低雑音増幅部226に送る。
【0073】
低雑音増幅部226で増幅された受信RF信号は、周波数変換部224でIF信号とされ、復調部222で復調され、8チャンネル分の出力データが受信信号処理部220に供給される。
【0074】
受信信号処理部220は、多重された無線フレームを分離し、制御情報が付加されたIPデータ(ビットストリームデータ)とCH1−CH7データ(ビットストリームデータ)を復元して、帯域自動切替制御装置30bのIPデータの入力ポート68rおよびCH1−CH7データの入力ポート61r−67rに供給する。
【0075】
実際上、図7に示すように、マイクロ波多重無線システム32が構成され、地点Aの自局の無線機4aは、自局送信部200aと自局受信部202aと送受共用部204aを含み、地点Bの対局の無線機4bは、対局送信部200bと対局受信部202bと送受共用部204bを含む。
【0076】
この場合、通信の上り下りは、独立して通信する、いわゆる複信方式になっている。すなわち、太めの点線と一点鎖線で示すように、自局送信部200aと対局受信部202bが通信しているとき、同時に対局送信部200bと自局受信部202aが通信を行うことができる双方向通信となっている。
【0077】
実際上、上り下りは独立して通信するが、図4に示した帯域自動切替制御装置30a,30bの動作を説明する際には、便宜上、同一の図面を使用して説明する。
【0078】
この実施形態に係る伝送帯域自動切替制御装置30a,30bを含むマイクロ波多重無線システム32は、基本的には以上のように構成されかつ動作するものであり、次に伝送帯域自動切替制御装置30a,30bのより詳細な動作をA.概要動作、B.図8の送信側処理フローチャートおよび図9の受信側処理フローチャートを参照する詳細動作の順に説明する。
【0079】
A.概要動作
たとえば、地点Aから地点Bへ6.3[Mbps]×8=50.4[Mbps]の無線の固定帯域伝送路100を利用してデータを送信することを考えた場合、帯域自動切替制御装置30aの入出力ポート群50を構成する8個の入力ポート51s−57s,58sの全てに送信データが供給されることは希である。換言すれば、固定帯域伝送路100の8チャンネル分全てがビジー状態となっていることは希である。
【0080】
また、端局装置16aが、たとえば4チャンネル分しか実装していない仕様の製品である場合、入力ポート58s,51s−54sを除く残り3個の入力ポート55s−57sには、端局装置16aを5チャンネル以上に適用可能な仕様の製品に変更しない限り、送信データが入力されることがない。このような事態は、防災無線システムあるいはテレメータシステム等では、将来の増設を考慮した予備用として通常発生している。
【0081】
また、電話機6aの1台の伝送速度は64[kbps]であり、テレビ電話8aの1台の伝送速度も1.5[Mbps]であり、それぞれ、無線の1チャンネル分の伝送帯域の6.3[Mbps]よりも小さく、これらはそれぞれ無線の6.3[Mbps]の1チャンネル分を利用してコネクション型の通信、換言すれば遅延の許されない(たとえば、最大で1秒、通常は、0.3秒程度以内)リアルタイムの双方向通信を十分に行うことができる。なお、この実施形態で、コネクション型の通信とは、一度CH1−CH7の経路を設定、いわゆる呼設定をすると、呼終了まで同じ番号nの通信チャンネルTSn(送受信チャンネル)を使用して伝送を行うことをいう。
【0082】
その一方、パーソナルコンピュータ12aおよびサーバ10aを使用する100BASE−TXデータの送信は、100[Mbps]の通信速度であり、大量のデータを短時間に送信することが可能になってきているし、ますます広帯域化の方向に向かっている。そして、このデータ送信は、コネクションレス型の通信であり、インターネットにおけるブラウザーの検索等も含めて、一定時間(たとえば1秒程度−数分程度)の遅延は、ほとんど問題とならない。なお、この実施形態で、コネクションレス型の通信とは、IPデータは、IPデータの伝送経路を専用に使用するとともに、マルチフレームMF単位で、空きポート情報に応じて、CH1−CH7の経路をIPデータの伝送経路として追加使用して伝送を行うことをいう。
【0083】
このような事情を考慮し、この発明の一実施形態では、地点Aから地点Bへ100BASE−TXデータに対応するIPデータを送信する際に、空きポート判定部86により、CH1−CH7データ伝送路に対応する入力ポート51s−57s中で、空いているポートを送信データが一定時間流れていないことを判定条件として検出し、空きポートを検出したときには、100BASE−TXのIPデータを分配し、出力ポート68sを利用して送信すること以外に、入出力ポート群60中、空いている出力ポート61s−67sをIPデータの通信用に割り当てを変更して地点Bへ送信するように構成したものである。
【0084】
このように構成すれば、IPデータに対応する伝送帯域を、6.3[Mbps]から、CH1−CH7出力ポート61s−67sが全て空きポートとなっている場合には、換言すればCH1−CH7伝送路が全て使用されていない場合には、最大で50.4[Mbps]の伝送帯域に拡大することが可能となり、いわゆる高速伝送が可能となる。すなわち、コネクションレス型通信である100BASE−TXのデータ通信におけるオーバーフローを軽減することができる。
【0085】
なお、地点Bから地点Aへの送信も同様であるので、以下の詳細説明では、地点Aから地点Bへの送信を例として説明する。
【0086】
B.図8の送信側処理フローチャートおよび図9の受信側処理フローチャートを参照する詳細動作の説明
まず、送信側のステップS1−S4において、空きポートの検出処理が行われる。
【0087】
すなわち、ステップS1において、CH1−CH7変換部121−127は、CH1−CH7の入力ポート51s−57sに端局装置16aからバイポーラ形式の送信データが供給されているかどうかをクロック毎に連続的に検出する。
【0088】
この検出動作を、図10を参照して、具体例で説明すると、たとえば、CH1変換部121を例として、入力ポート51sに供給されるCH1データが、一定期間、たとえば2ビット{2クロック(CLK)分(2×1/6.312[MHz]≒320[ns])}の期間、レベル「0」が連続したときの時点t1に、CH1変換部121から空きポート判定部86に出力されるチャンネル入力断検出信号のレベルが「0」から「1」に変化して、ステップS1の判定が肯定となる。
【0089】
このとき、ステップS2において、空きポート判定部86の7個の監視タイマ87中、計時中でない未使用の監視タイマ87が、CH1監視タイマ87として作動し、その時点t1で計時を開始(スタート)する。計時時間をTxとする。なお、ステップS2の処理において、既に、計時中の監視タイマ87が存在する場合には、その計時を継続する。
【0090】
次に、ステップS3において、計時時間Txが予め定めた所定の基準時間(閾値)Trefを超えたかどうかが判定される。
【0091】
この実施形態において、基準時間Trefは、Tref=30[sec]に設定されている。この基準時間Trefは、入力信号(この場合、CH1送信データ)の瞬断による空きポートの誤検出動作を回避するために、クロック周期に比較して十分に長い時間にしている。この基準時間Trefは、可変することが可能である。
【0092】
この場合、時点t2において、CH1送信データがレベル「1」に変化しているので、その時点t2において、CH1監視タイマ87がリセットされ、CH1監視タイマ87の計時時間Txは、Tx≦Trefとなり、このステップS3の判定が否定となる。
【0093】
その一方、時点t3でCH1監視タイマ87が再び計時を開始し、30秒経過した時点t4においてなおCH1送信データのレベル「0」が継続していた場合には、ステップS3の判定が肯定とされ、その時点t4の直後のステップS4においてCH1監視タイマ87の計時がリセットされる。
【0094】
同時に、その時点t4で、図10に示すレベル「1」のCH1空きポート信号Pn(Pn=P1)が空きポート判定部86から送信制御部72に供給される。
【0095】
図11は、送信側のそれぞれ、例としてのCH1−CH7空きポート信号Pn(P1−P7)、送信制御部72によるCH1−CH7空きポート信号Pnの監視タイミングDT、100BASE−TXに係る送信IPデータのマルチフレームMF1−MF7、タイムスロットTS49,TS98に埋め込まれる制御情報(フラグ)6m*(6m1−6m7)、出力ポート68s,61s−67sに現に供給されているIPデータとCH1−CH7データの状況(ステータス)、および各マルチフレームMFタイミング毎のIPデータの伝送帯域の変化[Mbps]を示すタイミング図である。
【0096】
図10および図11の時点t4で、レベル「0」の空きポート信号P1が発生された次のステップS5において、送信制御部72により、監視タイミングDTで空きポート信号Pnの状況(ステータス)が監視される。ここでは、図11に示すマルチフレームMF1の終了時点(マルチフレームMF2の開始時点)t5で監視される。なお、この監視タイミングDTは、さらに短い期間でもよく、長い時間としてもよい。
【0097】
図11を参照すれば、この時点t5において、送信制御部72により、CH1空きポート信号P1とCH3空きポート信号P3が空きポートを示すレベル「1」の信号となっていることが判定される。
【0098】
そこで、時点t5において、送信制御部72は、次のマルチフレームMF2の中の第1フレームSF1中のタイムスロットTS49,TS98におけるフラグ6m1とフラグ6m3を「0」から「1」にセットする(1←6m1,6m3)。
【0099】
次に、ステップS6において、時点t5−t6間においてマルチフレームMF2をIP送信データとして帯域自動切替制御装置30aの出力ポート68sから自局送信部200aに送信すると、自局送信部200aから送受共用部204a、無線伝送路(固定帯域伝送路)100を経由して、対局側の送受共用部204bで受信され対局受信部202bを通じて帯域自動切替制御装置30bの受信制御部74でマルチフレームMF2が受信される。
【0100】
このとき、送信制御部72は、マルチフレームMF2を送信した次のマルチフレームMF3の開始時点t6から、ステップS7の帯域切替(この場合、帯域拡大)処理を行う。すなわち、図11のマルチフレームMF3のタイミングに示すIP出力ポート68s,CH1出力ポート61s,およびCH3出力ポート62sの順でのIPデータの送出に対応して、送信バッファ82から3倍速の読出アドレスRDADRによる読み出し処理、速度変換データ挿入部101−107の制御処理を行う。なお、マルチフレームMF1,MF2では、IPデータは、IP出力ポート68sのみを利用した送信であるので1倍速の読出処理である。
【0101】
図12は、受信側のそれぞれ、例としての受信制御部74による制御情報の検出タイミングDT、入力ポート68rに供給されるIP受信データのマルチフレームMF1−MF7、受信制御部74により検出される制御情報(フラグ)6m*(6m1−6m7)、多数決判定部110による多数決判定結果信号md1−md7、多数決判定部110から受信メモリスイッチ88の制御入力ポートに供給される3ビットの書込データポート選択信号WPSの内容、および各マルチフレームMFタイミング毎のIPデータの伝送帯域の変化[Mbps](図11と同じ図を再掲)を示すタイミング図である。
【0102】
前記ステップS6の処理が開始された時点t5に同期して、受信側では、図9に示すステップS21の処理が行われる。なお、送信側と受信側は、マルチフレームMFの繰り返しタイミングにより同期している。
【0103】
ステップS21で受信制御部74は、時点t5以降において、マルチフレームMF2を構成するフレームSF1−SF4を順次受信し、制御情報6m*の検出タイミングDT(図12参照)、すなわち第1フレームSF1のタイムスロットTS49,TS98、第2−第4フレームSF2のタイムスロットTS98で、制御情報6m*を順次検出し、多数決判定部110に送る。
【0104】
次に、ステップS22において、多数決判定部110は、制御情報6m*のデータ内容が全て正しく検出されれば、マルチフレームMF2中、第2フレームSF2のタイムスロットTS98に埋め込まれている3個目の制御情報6m1=1と6m3=1を検出した時点t5aで、もし、2個の制御情報がノイズ等により読出不能であれば時点t5bで、次のマルチフレームMF3の開始時点t6以降、書込データポート選択信号WPSにより時分割で受信メモリスイッチ88の入力ポートを切り替える。
【0105】
このとき、すなわち、マルチフレームMF3の期間に、図13に例として示す処理が行われる。
【0106】
すなわち、受信側では、まず、始めのタイミングで、入力ポート68rから受信制御部74に供給されている3倍速のIPデータをシリパラ変換してラッチしラッチデータを受信メモリスイッチ88を経由して、受信制御部74からの3倍速の書込アドレスWRADRに従い受信バッファ84に書き込む。
【0107】
次のタイミングで、入力ポート61rからフレーム同期データ分離部111に供給されている3倍速の次のIP受信データをフレーム同期データ分離部111でシリパラ変換してラッチしラッチデータを受信メモリスイッチ88を経由して、同様に3倍速の書込アドレスWRADRに従い受信バッファ84に書き込む。
【0108】
最後のタイミングで、入力ポート63rからフレーム同期データ分離部113に供給されているIP受信データをフレーム同期データ分離部111でシリパラ変換してラッチしラッチデータを受信メモリスイッチ88を経由して、同様に3倍速の書込アドレスWRADRに従い受信バッファ84に書き込む。
【0109】
その後、100BASE−TXインタフェース80からの読出アドレスRDADRに基づき、通常の速度で、受信バッファ84から、順次最初のタイミングで書き込まれたIP入力ポート68rからのIP受信データ、次のタイミングで書き込まれたCH1入力ポート61rからのIP受信データ、最後のタイミングで書き込まれたCH3入力ポート63rからのIP受信データが読み出され、レイヤ3スイッチ17bを通じてIPアドレスに応じて宛先のサーバ10bあるいはパーソナルコンピュータ12bにデータ転送される。
【0110】
このように、マルチフレームMF3の期間では、図11、図12に示すように伝送帯域[Mbps]が、1チャンネル分の6.144[Mbps]から3チャンネル分の18.432[Mbps]に拡大される。なお、1チャンネル分の伝送帯域を6.312[Mbps]ではなく、6.144[Mbps]としているのは、上述したように制御情報分やフレームEF部ではデータが送られていないことを考慮し、その分の伝送帯域を差し引いたことによる。
【0111】
次いで、ステップS8およびステップS23では、空きポート判定部86と送信制御部72は、入力断が復旧してレベル「0」の制御情報6m*を送信したかどうかを確認し、その一方、受信制御部74は、そのレベル「0」の制御情報6m*が受信されたかどうかを確認する。
【0112】
もし、レベル「0」の制御情報6m*が送信も受信もされていないときには、それぞれステップS1およびステップS21からの処理を継続する。
【0113】
このようにして、図11の時点t9に示すように、CH1空きポート信号P1がレベル「0」になり、ステップS8の判定が肯定になると、ステップS9で制御情報6m1,6m2を「0」にクリアし、ステップS10で次のマルチフレームMF6で、制御情報6m*(6m1=0,6m2=0,6m3=1,6m4=0,6m5=0,6m6=1,6m7=0)を送信する。
【0114】
そして、時点t10以降のステップS23でこの制御情報6m*(6m1=0,6m2=0,6m3=1,6m4=0,6m5=0,6m6=1,6m7=0)が受信され、その次の時点t11以降のマルチフレームMF7期間で、ステップS11の送信側の伝送帯域が5チャンネル分(IP,CH1,CH2,CH3,CH6)から3チャンネル分(IP,CH3,CH6)に変更(縮小)される。
【0115】
以上詳細に説明したように、上述した実施形態によれば、無線機4a,4bは、6.3[Mbps]8チャンネル分の固定帯域伝送路100を有している。
【0116】
そして、基本的には、このうち、1チャンネル分のIPデータ送受信用入出力ポート68s,68rを、コネクションレス型のIPデータ用として割り当て、残りのCH1−CH7分の入出力ポート61s−67s,61r−67rを、コネクション型のデータ通信用として割り当てている。
【0117】
この場合、送受信制御部70を構成するCH1−CH7変換部121−127と空きポート判定部86により、入力ポート51s−57sにコネクション型のデータが供給されているかどうかを監視し、空きポート信号Pnを送受信制御部70を構成する送信制御部72に送る。
【0118】
送信制御部72は、空きポート信号Pnに対応して制御情報6m*を埋め込んだマルチフレームMFを出力ポート68sおよび固定帯域伝送路100を介して送信先である対局の無線機4a,4bに通知するとともに、空きポート信号Pnに応じて複数の出力ポート61s−67sの送信側の割り当てを変更する。
【0119】
これと同期して、受信制御部74は、受信した空きポート信号Pnに対応する制御情報6m*に応じて、複数の入力ポート61r−67rの受信側の割り当てを変更する。
【0120】
このため、基本的には、コネクション型通信ポート用として割り当てられていたが、空いていると判定された入出力ポート61r−67r,61s−67sをコネクションレス型の通信に使用することが可能となり、この実施形態ではデータ伝送帯域の大きい100BASE−TXのデータ(LANデータ)の送受信の際のコネクションレス型通信におけるオーバーフローを軽減することができる。
【0121】
簡潔に説明すれば、この実施形態では、自局側の帯域自動切替制御装置30aが、100BASE−TXデータを送信しようとする際、CH1−CH7入力ポート51s−57sの空きポートを監視し、現在、信号が流れていなくて使用されていないポートを空きポート情報として、無線機4aおよび固定帯域伝送路100を介して対局側の帯域自動切替制御装置30bに通知する。そして、自局側と対局側の帯域自動切替制御装置30a,30bが、空きポート情報に応じてCH1−CH7入出力ポート61s−67s,61r−67rの割り当てを、同期して100BASE−TXデータ送受信用に変更することで、コネクションレス型の伝送帯域を拡大でき、コネクションレス型通信におけるオーバーフローを軽減することができる。
【0122】
なお、この発明は、上述した実施形態に限らず、たとえば、マルチフレームMF単位での制御処理以外に、サブフレームSFあるいはタイムスロットTS単位で制御処理を行うなど、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0123】
サブフレームSFあるいはタイムスロットTS単位で制御処理を行う場合には、制御情報6m*以外に、開始位置情報を送る必要があるが、当業者であれば、サブフレームSFの構成を変更することによりどのようにでも実現することが可能である。
【0124】
また、上述した実施形態のように、制御情報を先に送って制御を開始する方式以外に、遅延は増加するが、先に受信バッファ84にデータを送って記憶し、後から制御情報6m*を送って制御をしながら受信バッファ84から読み出すように構成を変更することも可能である。
【0125】
さらに、100BASE−TXのLANデータ以外に、10BASE−Tあるいは1000BASE−T等のLANデータに対しても適用できることは言うまでもない。
【0126】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、コネクションレス型通信とコネクション型通信が混在する固定帯域伝送路を利用する通信において、空きポート情報に応じて、伝送帯域の割り当てを変更することによりコネクションレス型通信におけるオーバーフローを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の帯域自動切替制御装置が組み込まれた多重無線システムの構成を示すブロック図である。
【図2】多重通信路を光ファイバで代替した光多重伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図3】多重通信路を有線であるメタリックケーブルで代替した有線多重伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図4】この実施形態の帯域自動切替制御装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】送受信されるマルチフレームフォーマットの構成例を示す説明図である。
【図6】図1例の多重無線システムの中、無線機の内部構成を示すブロック図である。
【図7】多重無線システムにおける上り方向と下り方向の相互通信の説明に供されるブロック図である。
【図8】帯域自動切替制御に係る送信側の動作説明に供されるフローチャートである。
【図9】帯域自動切替制御に係る受信側の動作説明に供されるフローチャートである。
【図10】空きポート信号の検出の説明に供されるタイミング図である。
【図11】帯域自動切替制御に係る送信側の動作説明に供されるタイミング図である。
【図12】帯域自動切替制御に係る受信側の動作説明に供されるタイミング図である。
【図13】IPデータの帯域を3倍に拡大した際の動作の説明図である。
【図14】従来技術に係る多重無線システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2,32…マイクロ波多重無線システム 4a,4b…無線機
6a,6b…電話機 6m*…制御情報ビット
8a,8b…テレビ電話 10a,10b…サーバ
12a,12b…パーソナルコンピュータ
14a,14b…交換機 16a,16b…端局装置
17a,17b…レイヤ3スイッチ
18a,18b…MPEG2CODEC回路
20a,20b…LAN
30a,30b…伝送帯域自動切替制御装置
32F…光多重伝送システム 32M…有線多重伝送システム
50,60…入出力ポート群 70…送受信制御部
72…送信制御部 74…受信制御部
80…100BASE−TXインタフェース
82…送信バッファ 84…受信バッファ
86…空きポート判定部 88…受信メモリスイッチ
91−97…送信メモリスイッチ 100…固定帯域伝送路
100F…光ファイバ 100M…メタリックケーブル
101−107…速度変換データ挿入部 110…多数決判定部
111−117…フレーム同期データ分離部
121−127…CH1−CH7変換部 MF…マルチフレーム
SF…サブフレーム
Claims (4)
- コネクションレス型通信ポートと複数のコネクション型通信ポートとを有する一方の入出力ポート群と、
前記コネクションレス型通信用あるいは前記コネクション型通信用のいずれかに割り当てられる複数の固定帯域通信ポートを有する他方の入出力ポート群と、
前記複数のコネクション型通信ポート中の空きポートを監視し、空きポート情報を前記固定帯域通信ポートおよび固定帯域伝送路を介して送信先に通知するとともに、前記空きポート情報に応じて前記複数の固定帯域通信ポートの送信側の割り当てを変更する送信制御部と、
前記空きポート情報を受信し、受信した空きポート情報に応じて、前記複数の固定帯域通信ポートの受信側の割り当てを変更する受信制御部と
を備えることを特徴とする伝送帯域自動切替制御装置。 - 請求項1記載の伝送帯域自動切替制御装置において、
前記送信制御部と前記受信制御部は、前記複数の固定帯域通信ポートの割り当てを変更し、コネクションレス型通信用の伝送帯域をn(1<n≦固定帯域に対応する倍数)倍に変更した通信時間帯においては、前記コネクションレス型通信用データをn倍速に変換して送受信する
ことを特徴とする伝送帯域自動切替制御装置。 - 請求項1または2記載の伝送帯域自動切替制御装置において、
前記送信制御部は、前記空きポート情報を前記送信先に通知する際、前記各固定帯域伝送路に、それぞれが複数のタイムスロットを有するフレームの複数からなるマルチフレーム単位でデータを送信し、かつ前記マルチフレームを構成する各フレームに少なくとも一つの前記空きポート情報を埋め込んだ制御情報用タイムスロットを形成して送信し、さらに、前記空きポート情報を通知したマルチフレームの次のマルチフレームの送信開始時から前記複数の固定帯域通信ポートの割り当てを変更し
前記受信制御部は、前記空きポート情報を受信したマルチフレームの次のマルチフレームの受信開始時から前記複数の固定帯域通信ポートの割り当てを変更して、送受信の固定帯域通信ポートの割り当て変更時を同期させる
ことを特徴とする伝送帯域自動切替制御装置。 - 請求項1−3のいずれか1項に記載の伝送帯域自動切替制御装置において、
前記固定帯域伝送路には、無線伝送路、光伝送路あるいは有線伝送路の少なくとも一つの伝送路が含まれる
ことを特徴とする伝送帯域自動切替制御装置。
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JP2002370904A JP2004207776A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 伝送帯域自動切替制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002370904A JP2004207776A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 伝送帯域自動切替制御装置 |
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JP2004207776A true JP2004207776A (ja) | 2004-07-22 |
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JP2002370904A Pending JP2004207776A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 伝送帯域自動切替制御装置 |
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JP (1) | JP2004207776A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011010004A (ja) * | 2009-06-25 | 2011-01-13 | Hitachi Ltd | 光トランスポンダおよび光伝送システム |
JP2014183418A (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-29 | Mitsubishi Electric Corp | マイクロ波多重無線システム |
-
2002
- 2002-12-20 JP JP2002370904A patent/JP2004207776A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011010004A (ja) * | 2009-06-25 | 2011-01-13 | Hitachi Ltd | 光トランスポンダおよび光伝送システム |
JP2014183418A (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-29 | Mitsubishi Electric Corp | マイクロ波多重無線システム |
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